図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2020年7月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題・解決手段

本発明は、天然に存在しない抗菌ペプチドに関する。より具体的には、ペプチドは、多剤耐性菌の感染を処置するために用いることができる。加えて、本発明は、抗菌ペプチドを生成するための方法を提供する。

概要

背景

本発明への導入
複数の薬物に対して耐性微生物は、主要な関心事であり、その結果は、細菌感染に特に罹患しやすい小児において最も重篤であり得る。発展途上国における最も一般的な小児細菌疾患である肺炎、他の呼吸器感染症および赤痢は、古い抗生物質の多くによっては、もはや治癒可能ではない。結果は破壊的である:例えば細菌による急性呼吸器感染症は、毎年300万人を超える小児を死亡させる。これらの疾病のうちの多くの症例は、一般的な抗生物質に対していまや耐性となった株により引き起こされる。より裕福な国においては、病院は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌MRSA)の爆発的増加に振り回されている。1974〜2004年に、MRSAの有病率は、多くの米国の病院において、ブドウ球菌感染のうちのおよそ2パーセント〜50パーセント超まで増加し、数万人の死亡者をもたらした。抗生物質に対する耐性はまた、患者治療コストに対して驚異的な影響を有する。多くの貧困国においては、薬物のための支出は、保健医療のコスト全体のうちの大部分を占め、保健に対する総支出のうちの20〜60パーセントにわたる。第一選択の薬物が失敗した場合、第二選択の代替的な薬物は、ほとんど常に、はるかにより高価であり、より大きな医学監視を必要とする。例えば、1人の広範に薬剤耐性のTBの患者を治療するために、200人の感受性TBの患者を治療するのと同じだけのコストがかかる。既知病原体の他に、比較的最近の、本質的に多くの薬物に対して耐性の日和見生物出現もまた、医療技術においてもたらされてきた進歩を複雑化している。より多数の免疫無防備状態の患者と共に、より長い期間を免疫無防備状態において過ごすことにより、いくつかの生物は「特化した」病原体となっており、これは典型的には、最も受攻性の患者のみを攻撃する。これらの日和見病原体のうちには、腸球菌コアグラーゼ陰性ブドウ球菌緑膿菌およびAcinetobacter baumaniiがある。

本発明において、本発明者らは、広範囲にわたるタンパク質恒常性崩壊により細菌を殺傷するためにタンパク質凝集を利用する新規デザイナー抗生物質のパラダイムを開示する。タンパク質の恒常性またはタンパク質恒常性(proteostasis)の喪失1は、高度に込み合った細胞内環境が、それらのネイティブ立体配置を得るために誤りがちフォールディング反応を受ける必要がある多様なポリペプチド近接させることに起因して2、あらゆる生細胞にとっての不断の脅威である。この脅威を制御するために、細胞は、分子シャペロンプロテアーゼおよび他の特化した分子の複雑なネットワーク進化させてきた3。この機構の基本的な構成成分は生命の全ての界において保存されているが、細菌は、真核細胞において観察される、より精巧なバージョンと比較して、相対的に単純なタンパク質恒常性のネットワークを有する4。これらの細胞性応答機序にかかわらず、ヒトのタンパク質フォールディングの病理学は、(例えば変異の結果としての)凝集性タンパク質への持続的な暴露下において、タンパク質恒常性ネットワークはやがて崩壊し、これが最終的に細胞死をもたらすことを明らかにしてきた5。一方、タンパク質凝集は、高度に規則正しく特異的なプロセスであることが明らかとなる:凝集は、無関係のポリペプチドの間よりも、類似するポリペプチドの間でより効率的である6〜8。機械論的なレベルにおいては、タンパク質凝集は、短い凝集傾向のある配列セグメントAPRと称される)により媒介され、これは、平均して、一次ポリペプチド配列において、100アミノ酸ごとにほぼ1回起こる。これらのAPRは、一般に(必ずではないが)、球状のタンパク質の疎水性コアまたはタンパク質−タンパク質相互作用境界面を構成する配列セグメントである。残念ながら、これらの三次タンパク質相互作用の様式を提供するための物理化学的要件はまた、タンパク質凝集にも有利である9。実際に、ネイティブのタンパク質の最も安定な部分を形成する一方で、(部分的に)アンフォールドされたタンパク質において、APRはまた、別のタンパク質からの同一のAPRと自己集合して、さらにより安定なベータ構造の凝集体を形成することができる10。凝集のリスクは、したがって、翻訳中にタンパク質がそのネイティブの立体配置を得る前に、最も高くなる11。全体的に、細菌プロテオームは、より高次の生物よりも高い固有の凝集感受性を示す14。加えて、細菌におけるタンパク質のターンオーバーは、それらの高い代謝および細胞分裂の速度を支持するためにより迅速である必要があり、これが、細菌におけるタンパク質凝集の可能性をさらに増大させる。細菌のタンパク質恒常性は、新規の抗生物質のための薬物標的として、ますます研究されてきている15。例えば、抗菌性ペプチドAMP)であるオンコシン(oncocin)は、リボソーム出口チャネルに結合することにより、その抗菌活性を発揮する16。興味深いことに、ペプチドアミロイドを形成する傾向と、それらの抗菌活性との間には、注目すべきオーバーラップが存在し17、18、本発明者らは、先に、グラム陽性表皮ブドウ球菌の凝集性タンパク質フラグメント由来するペプチドが、これらの細菌に対して特異的に毒性であり得ることを観察した19。

タンパク質凝集は、配列特異的プロセスであり、このことが、あるタンパク質が、その自己の凝集の鋳型となるが、異種配列の凝集の鋳型とはならないことを可能にしている。本発明者らは、以前に、この特色を、ウェスタンブロットにおける特異的なタンパク質検出のために8、または標的タンパク質の短い凝集傾向のある配列フラグメント(APR)を用いて特異的タンパク質ノックダウン誘導するために利用した。本発明者らは、標的APRに融合したトランスジェニックFPキャリアを用いて、シロイヌナズナおよびトウモロコシの両方において特異的な機能喪失型表現型を作製し、これらはそれぞれ植物のサイズの増大およびデンプン含有量の増加をもたらした21。本発明者らはまた、合成ペプチドを用いて同じ効果を得ることが可能であることを見出し、最近になって、ヒト細胞により内部移行され、凝集により特異的にVEGFR−2の不活化を誘導する、バシン(vascin)と命名されたペプチドを設計した。さらに、バシンは、同質遺伝子的マウスモデルにおいてVEGFR−2依存的腫瘍増殖阻害するin vivoでの活性を示す47。最近になって、本発明者らはまた、グラム陽性ブドウ球菌内因性APRを保有する合成ペプチドが、in vitroで凝集に関連する細菌の死を誘導することができるか否かを調査し、in vivoでMRSAに対して活性である数種を見出した19。

概要

本発明は、天然に存在しない抗菌ペプチドに関する。より具体的には、ペプチドは、多剤耐性菌の感染を処置するために用いることができる。加えて、本発明は、抗菌ペプチドを生成するための方法を提供する。

目的

「治療有効」量とは、本明細書において用いられる場合、対象に何らかの改善または利益を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

細菌の1つ以上の一次標的タンパク質凝集誘導するように、例えば前記細菌における前記1つ以上の一次標的タンパク質を含む封入体を形成するように、設計された、天然に存在しない抗菌ペプチドであって、ここで、前記細菌の1つ以上の一次標的タンパク質は、3−フェニルプロピオネートジヒドロジオール桂皮酸−ジヒドロジオールデヒドロゲナーゼ(Hcab)タンパク質を含む、前記天然に存在しない抗菌ペプチド。

請求項2

前記細菌の1つ以上の一次標的タンパク質が、−シャペロンタンパク質skp(Skp)、リン酸レギュロンセンサータンパク質(PhoR)、ジペプチドトリペプチドパーミアーゼA(Dtpa)、有望なセンサーヒスチジンキナーゼYedV(probable sensor-like-histidine kinase)(YedV)、特徴づけられていないNa(+)/H(+)交換体YjcE(YjcE)、浸透圧センサータンパク質EnvZ(EnvZ)、センサータンパク質RstB(RstB)、センサータンパク質ZraS(ZraS)、推定の特徴づけられていないタンパク質YbfO(YbfO)、センサーヒスチジンキナーゼDcuS(DcuS)、シグナル伝達ヒスチジン−タンパク質キナーゼAtoS(AtoS)、ギ酸ハイドロゲンリアーゼサブユニット4(hycD)、芳香族アミノ酸エクスポーターYddG(YddG)、UPF0226タンパク質YfcJ(YfcJ)、および内膜タンパク質yfeZ(YfeZ);−表8において列記されるタンパク質からなる群より選択される1つ以上のタンパク質;および/または−表9において列記されるタンパク質からなる群より選択される1つ以上のタンパク質をさらに含む、請求項1に記載のペプチド

請求項3

前記1つ以上の一次標的タンパク質において、1つ以上の凝集傾向領域(APR)と共凝集させることにより、前記細菌の前記1つ以上の一次標的タンパク質の凝集を誘導する、請求項1または2に記載のペプチド。

請求項4

前記1つ以上のAPRのアミノ酸配列が、GLGLALV(配列番号128)であるか、またはGLGLALV(配列番号128)と比較して単一のミスマッチを示す、請求項3に記載のペプチド。

請求項5

GLGLALV(配列番号128)、GLGLALA(配列番号202)、GLGLAIV(配列番号203)、GLGLAMV(配列番号204)、GLGLSLV(配列番号205)、GLALALV(配列番号206)、GLGLAVV(配列番号207)、GLPLALV(配列番号208)、GVGLALV(配列番号209)、GLGLALS(配列番号210)、GLLLALV(配列番号211)、GLGLALQ(配列番号212)、GIGLALV(配列番号213)からなる群より選択される1つ以上のAPRと共凝集させることにより、前記細菌の前記1つ以上の一次標的タンパク質の凝集を誘導する、請求項3または4に記載のペプチド。

請求項6

細菌が、グラム陰性であり、好ましくは大腸菌属またはアシネトバクター属、より好ましくは、大腸菌、Acinetobacter radioresistensまたはAcinetobacter baumaniiである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のペプチド。

請求項7

前記細菌に対して32μg/ml未満、例えば25μg/mL以下、12μg/mL以下、または6μg/mL以下の最小阻害濃度MIC)を示す、請求項1〜6のいずれか一項に記載のペプチド。

請求項8

前記1つ以上のAPRと共凝集するように設計された配列X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7を含み、ここで、−X1は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、−X2は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、−X3は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、−X4は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、−X5は、アラニンまたはアラニンの保存的アミノ酸置換またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントまたはアラニンのD−アミノ酸またはアラニンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、−X6は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、−X7は、バリンまたはバリンの保存的アミノ酸置換またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントまたはバリンのD−アミノ酸またはバリンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のペプチド。

請求項9

1つ以上のD−アミノ酸および/または非天然のアミノ酸を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のペプチド。

請求項10

以下の構造:(A2i−1−X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−A2i−Zi)nを含み、ここで、−nは、1〜4の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し;−各々のA2i−1およびA2iは、独立して、1〜3の連続したゲートキーパーから選択され、ここで、ペプチド構造中のアミノ末端ゲートキーパーは、任意にアセチル化されるか、および/またはここで、ペプチド配列中のカルボキシ末端ゲートキーパーは、任意にアミド化され、−X1は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、−X2は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、−X3は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、−X4は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、−X5は、アラニンまたはアラニンの保存的アミノ酸置換またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントまたはアラニンのD−アミノ酸またはアラニンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、−X6は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、−X7は、バリンまたはバリンの保存的アミノ酸置換またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントまたはバリンのD−アミノ酸またはバリンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、およびここで、X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7およびX7−X6−X5−X4−X3−X2−X1は、リピート中で交換可能に用いられ、ここで、nは、2〜4であり、ならびに、各々のZiは、リンカーである、請求項1〜9のいずれか一項に記載のペプチド。

請求項11

各々のA2i−1およびA2iが、独立して、R、K、D、E、Pから選択される1〜3の連続したゲートキーパーアミノ酸および/または1〜3の非天然のゲートキーパーアミノ酸から選択される、請求項10に記載のペプチド。

請求項12

各々のZiが、独立して、1〜5単位のストレッチから選択され、ここで、単位は、PEG、アミノ酸または非天然のアミノ酸である、請求項10または11に記載のペプチド。

請求項13

A2i−1、A2i、X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7、および/またはZiのうちの1つ以上のアミノ酸が、D−アミノ酸および/または非天然のアミノ酸である、請求項10〜12のいずれか一項に記載のペプチド。

請求項14

請求項1〜13のいずれか一項に記載のペプチドから生成された、ペプチド模倣物

請求項15

検出可能な標識をさらに含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載のペプチドまたはペプチド模倣物。

請求項16

半減期延長を増大させる分子をさらに含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載のペプチドまたはペプチド模倣物。

請求項17

分子の溶解度を増大させる部分をさらに含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載のペプチドまたはペプチド模倣物。

請求項18

1つより多くの細菌分類群、例えば1つより多くの細菌の属、種または株に対して抗菌効果を示す、請求項1〜14のいずれか一項に記載のペプチドまたはペプチド模倣物。

請求項19

医薬としての使用のための、請求項1〜18のいずれか一項に記載のペプチドまたはペプチド模倣物。

請求項20

抗菌剤としての使用のための、請求項1〜18のいずれか一項に記載のペプチドまたはペプチド模倣物。

請求項21

診断剤としての使用のための、請求項1〜18のいずれか一項に記載のペプチドまたはペプチド模倣物。

請求項22

請求項1〜18のいずれか一項に記載のペプチドまたはペプチド模倣物および薬学的に受入可能なキャリアを含む、医薬組成物

請求項23

細菌の1つ以上の一次標的タンパク質の凝集を誘導するように、例えば前記細菌における前記1つ以上の一次標的タンパク質を含む封入体を形成するように、設計された、天然に存在しない抗菌ペプチドであって、ここで、前記細菌の1つ以上の一次標的タンパク質は、表4において列記されるタンパク質から選択されるタンパク質を含む、前記天然に存在しない抗菌ペプチド。

請求項24

前記1つ以上の一次標的タンパク質において、1つ以上の凝集タンパク質セグメント(APR)と共凝集させることにより、前記細菌の前記1つ以上の一次標的タンパク質の凝集を誘導する、請求項23に記載のペプチド。

請求項25

前記1つ以上のAPRのアミノ酸配列が、表4において列記されるとおりであるか、またはそれと比較して単一のミスマッチを示す、請求項24に記載のペプチド。

請求項26

細菌が、グラム陰性であり、好ましくは大腸菌属またはアシネトバクター属、より好ましくは、大腸菌、Acinetobacter radioresistensまたはAcinetobacter baumaniiである、請求項23〜25のいずれか一項に記載のペプチド。

請求項27

前記細菌に対して32μg/ml未満、例えば25μg/mL以下、12μg/mL以下、または6μg/mL以下の最小阻害濃度(MIC)を示す、請求項23〜26のいずれか一項に記載のペプチド。

請求項28

以下の構造:(A2i−1−APR−A2i−Zi)nを含む、請求項23〜27のいずれか一項に記載のペプチドであって、ここで、−nは、1〜4の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し;−各A2i−1およびA2iは、独立して、1〜3の連続したゲートキーパーから選択され、ここで、ペプチド構造中のアミノ末端ゲートキーパーは、任意にアセチル化されるか、および/またはここで、ペプチド配列中のカルボキシ末端ゲートキーパーは、任意にアミド化され、−APR中に含まれるペプチドの名称は、表5において表され(P3、P4、P5、P12、P14、P16、P18、P23、P26、P29、P33、P39、P40、P49、P50、P58、P72、P76、P79、P80、P87、P88、P89、P90、P91、P92、P93、P99、P101、P103、P105、P111、P112、P113、P114、P115、P116、P117、p118、P123、P124およびP125)、これらのペプチドについての対応するアミノ酸配列は、表4において表され、ここで、APRは、天然のアミノ酸を含むか、またはAPRは、APR中に存在するアミノ酸の保存的アミノ酸置換を含むか、またはAPRは、APR中に存在するペプチド配列において存在するアミノ酸の非天然のアミノ酸アナログを含むか、またはAPRは、APR中に存在するアミノ酸のペプチド配列におけるD−アミノ酸置換を含み、およびここで、APR中のアミノ酸は、直列または逆方向リピートであってよく、ここで、nは、2〜4であり、ならびに、各々のZiは、リンカーである、前記ペプチド。

請求項29

各A2i−1およびA2iが、独立して、R、K、D、E、Pから選択される1〜3の連続したゲートキーパーアミノ酸および/または1〜3の非天然のゲートキーパーアミノ酸から選択される、請求項28に記載のペプチド。

請求項30

各々のZiが、独立して、1〜5単位のストレッチから選択され、ここで、単位は、PEG、アミノ酸または非天然のアミノ酸である、請求項28または29に記載のペプチド。

請求項31

A2i−1、A2i、APR、および/またはZiのうちの1つ以上のアミノ酸が、D−アミノ酸および/または非天然のアミノ酸である、請求項28〜30のいずれか一項に記載のペプチド。

請求項32

検出可能な標識をさらに含む、請求項23〜31のいずれか一項に記載のペプチド。

請求項33

半減期の延長を増大させる分子をさらに含む、請求項23〜32のいずれか一項に記載のペプチド。

請求項34

分子の溶解度を増大させる部分をさらに含む、請求項23〜33のいずれか一項に記載のペプチド。

請求項35

医薬としての使用のための、請求項23〜34のいずれか一項に記載のペプチド。

請求項36

抗菌剤としての使用のための、請求項23〜34のいずれか一項に記載のペプチド。

請求項37

診断剤としての使用のための、請求項23〜34のいずれか一項に記載のペプチド。

請求項38

請求項23〜34のいずれか一項に記載のペプチドおよび薬学的に受入可能なキャリアを含む、医薬組成物。

請求項39

以下のステップ:(i)5〜14アミノ酸、例えば5〜12アミノ酸、または6〜14アミノ酸、例えば6〜12アミノ酸、例えば6〜10アミノ酸の長さを有する凝集傾向領域(APR)のin silicoのリストを作製すること、ここで、APRは、細菌プロテオームにおいて同定される、(ii)以下の構造:(A2i−1−APR−A2i−Zi)nに基づくAPRを含む、20〜200個の数の異なるペプチドを合成すること、ここで、nは、1〜4の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し、各A2i−1およびA2iは、独立して、R、K、D、EおよびPから選択される1〜3の連続したゲートキーパーアミノ酸から選択される、(iii)抗菌効果について前記ペプチドを試験すること、および抗菌ペプチドを生成することを含む、抗菌ペプチドを産生する方法。

技術分野

0001

本発明の分野
本発明は、天然に存在しない抗菌ペプチドに関する。より具体的には、ペプチドは、多剤耐性菌の感染を処置するために用いることができる。加えて、本発明は、抗菌ペプチドを生成するための方法を提供する。

背景技術

0002

本発明への導入
複数の薬物に対して耐性微生物は、主要な関心事であり、その結果は、細菌感染に特に罹患しやすい小児において最も重篤であり得る。発展途上国における最も一般的な小児細菌疾患である肺炎、他の呼吸器感染症および赤痢は、古い抗生物質の多くによっては、もはや治癒可能ではない。結果は破壊的である:例えば細菌による急性呼吸器感染症は、毎年300万人を超える小児を死亡させる。これらの疾病のうちの多くの症例は、一般的な抗生物質に対していまや耐性となった株により引き起こされる。より裕福な国においては、病院は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌MRSA)の爆発的増加に振り回されている。1974〜2004年に、MRSAの有病率は、多くの米国の病院において、ブドウ球菌感染のうちのおよそ2パーセント〜50パーセント超まで増加し、数万人の死亡者をもたらした。抗生物質に対する耐性はまた、患者治療コストに対して驚異的な影響を有する。多くの貧困国においては、薬物のための支出は、保健医療のコスト全体のうちの大部分を占め、保健に対する総支出のうちの20〜60パーセントにわたる。第一選択の薬物が失敗した場合、第二選択の代替的な薬物は、ほとんど常に、はるかにより高価であり、より大きな医学監視を必要とする。例えば、1人の広範に薬剤耐性のTBの患者を治療するために、200人の感受性TBの患者を治療するのと同じだけのコストがかかる。既知病原体の他に、比較的最近の、本質的に多くの薬物に対して耐性の日和見生物出現もまた、医療技術においてもたらされてきた進歩を複雑化している。より多数の免疫無防備状態の患者と共に、より長い期間を免疫無防備状態において過ごすことにより、いくつかの生物は「特化した」病原体となっており、これは典型的には、最も受攻性の患者のみを攻撃する。これらの日和見病原体のうちには、腸球菌コアグラーゼ陰性ブドウ球菌緑膿菌およびAcinetobacter baumaniiがある。

0003

本発明において、本発明者らは、広範囲にわたるタンパク質恒常性崩壊により細菌を殺傷するためにタンパク質凝集を利用する新規デザイナー抗生物質のパラダイムを開示する。タンパク質の恒常性またはタンパク質恒常性(proteostasis)の喪失1は、高度に込み合った細胞内環境が、それらのネイティブ立体配置を得るために誤りがちフォールディング反応を受ける必要がある多様なポリペプチド近接させることに起因して2、あらゆる生細胞にとっての不断の脅威である。この脅威を制御するために、細胞は、分子シャペロンプロテアーゼおよび他の特化した分子の複雑なネットワーク進化させてきた3。この機構の基本的な構成成分は生命の全ての界において保存されているが、細菌は、真核細胞において観察される、より精巧なバージョンと比較して、相対的に単純なタンパク質恒常性のネットワークを有する4。これらの細胞性応答機序にかかわらず、ヒトのタンパク質フォールディングの病理学は、(例えば変異の結果としての)凝集性タンパク質への持続的な暴露下において、タンパク質恒常性ネットワークはやがて崩壊し、これが最終的に細胞死をもたらすことを明らかにしてきた5。一方、タンパク質凝集は、高度に規則正しく特異的なプロセスであることが明らかとなる:凝集は、無関係のポリペプチドの間よりも、類似するポリペプチドの間でより効率的である6〜8。機械論的なレベルにおいては、タンパク質凝集は、短い凝集傾向のある配列セグメントAPRと称される)により媒介され、これは、平均して、一次ポリペプチド配列において、100アミノ酸ごとにほぼ1回起こる。これらのAPRは、一般に(必ずではないが)、球状のタンパク質の疎水性コアまたはタンパク質−タンパク質相互作用境界面を構成する配列セグメントである。残念ながら、これらの三次タンパク質相互作用の様式を提供するための物理化学的要件はまた、タンパク質凝集にも有利である9。実際に、ネイティブのタンパク質の最も安定な部分を形成する一方で、(部分的に)アンフォールドされたタンパク質において、APRはまた、別のタンパク質からの同一のAPRと自己集合して、さらにより安定なベータ構造の凝集体を形成することができる10。凝集のリスクは、したがって、翻訳中にタンパク質がそのネイティブの立体配置を得る前に、最も高くなる11。全体的に、細菌プロテオームは、より高次の生物よりも高い固有の凝集感受性を示す14。加えて、細菌におけるタンパク質のターンオーバーは、それらの高い代謝および細胞分裂の速度を支持するためにより迅速である必要があり、これが、細菌におけるタンパク質凝集の可能性をさらに増大させる。細菌のタンパク質恒常性は、新規の抗生物質のための薬物標的として、ますます研究されてきている15。例えば、抗菌性ペプチドAMP)であるオンコシン(oncocin)は、リボソーム出口チャネルに結合することにより、その抗菌活性を発揮する16。興味深いことに、ペプチドのアミロイドを形成する傾向と、それらの抗菌活性との間には、注目すべきオーバーラップが存在し17、18、本発明者らは、先に、グラム陽性表皮ブドウ球菌の凝集性タンパク質フラグメント由来するペプチドが、これらの細菌に対して特異的に毒性であり得ることを観察した19。

0004

タンパク質凝集は、配列特異的プロセスであり、このことが、あるタンパク質が、その自己の凝集の鋳型となるが、異種配列の凝集の鋳型とはならないことを可能にしている。本発明者らは、以前に、この特色を、ウェスタンブロットにおける特異的なタンパク質検出のために8、または標的タンパク質の短い凝集傾向のある配列フラグメント(APR)を用いて特異的タンパク質ノックダウン誘導するために利用した。本発明者らは、標的APRに融合したトランスジェニックFPキャリアを用いて、シロイヌナズナおよびトウモロコシの両方において特異的な機能喪失型表現型を作製し、これらはそれぞれ植物のサイズの増大およびデンプン含有量の増加をもたらした21。本発明者らはまた、合成ペプチドを用いて同じ効果を得ることが可能であることを見出し、最近になって、ヒト細胞により内部移行され、凝集により特異的にVEGFR−2の不活化を誘導する、バシン(vascin)と命名されたペプチドを設計した。さらに、バシンは、同質遺伝子的マウスモデルにおいてVEGFR−2依存的腫瘍増殖阻害するin vivoでの活性を示す47。最近になって、本発明者らはまた、グラム陽性ブドウ球菌内因性APRを保有する合成ペプチドが、in vitroで凝集に関連する細菌の死を誘導することができるか否かを調査し、in vivoでMRSAに対して活性である数種を見出した19。

0005

特にグラム陰性細菌において迅速に増大している抗菌剤耐性の問題に即して、本発明者らは、ここで、高レベル毒素を産生し、感染により血性下痢および腎不全をもたらす20腸管出血性E. coli株O157:H7に対する新規の抗菌性ペプチドの開発に着手する。薬剤耐性の発生は、複数の標的を有する薬物に対してはより困難であるという仮定の下に、本発明者らは、複数の細菌タンパク質のミスフォールディングまたは凝集を引き起こすことができるペプチドを探索した。この目的のために、本発明者らは、E. coliプロテオームにおいて高度な重複性を有した125個の凝集性配列をスクリーニングした。この様式において、このAPRを含む1つのペプチドが、高度に類似したAPRを含む多くのタンパク質のフォールディングに潜在的に影響を及ぼし得た。この戦略を用いて、本発明者らは、病原性E.coliにおいて殺菌性のタンパク質凝集および封入体形成を効率的に誘導する数種のペプチドを同定した。これらのうちの1つの代表的なものは、本明細書においてコルぺプチン(colpeptin)1と命名され、哺乳動物細胞に対してはほとんどまたは全く毒性を示さなかったが、また、多数の他の細菌性病原体に対しては活性であり(表2を参照)、マウス膀胱感染症モデルにおいてin vivoでE. coliに対して有効であった。本発明者らは、コルぺプチン1などの非天然のペプチドの内部移行の後に、コルぺプチン1の一次標的により促進される複数のタンパク質の迅速な凝集カスケードが起こり、細菌のタンパク質恒常性の崩壊をもたらすことを示す。

図面の簡単な説明

0006

抗菌性凝集性ペプチドの活性、細胞毒性および凝集。(A)MIC濃度で処置されたE. coli株O157に対する選択されたペプチドの時間−殺傷曲線(3回再現平均値およびs.d.)。(B、C、D)樹脂中に包埋されたE coli O157の横断面の透過型電子顕微鏡TEM)。
Bは、処置されたものであり、CはP2処置された、DはP105処置されたE coli O157である(2h)。
(E)ペプチドまたはアンピシリン致死量以下の用量(MICの50%)で36日間にわたり維持された培養のMIC値モニタリングすることによる自然な耐性の発達のモニタリング。(F)選択されたペプチドによるヒト赤血球の濃度依存的溶血(3回再現の平均値およびs.d.)。
(G)CellTiter Blueアッセイ(3回再現の平均値およびs.d.)、および(H)LDH放出アッセイ(3回再現の平均値およびs.d.)によって測定された、ヒトHeLa細胞に対するコルぺプチン1の細胞毒性。(I)50mMのMESバッファー(pH7)中100μMの最終ペプチド濃度まで単量体希釈した2分後に存在する、コルぺプチン1単量体(1)〜9量体(9)のESI‐IMS‐MS Driftscopeプロット。ESI‐IMS‐MS Driftscopeプロットは、IMSのドリフト時間・対・質量/電荷(m/z)・対・強度(z、平方根スケール)を示す。データは、3回再現された単一の実験からのものである。(J)あらたに溶解されたコルぺプチン1の記録されたDLSデータから、直鎖状ポリマー粒子モデルとして用いて計算された、粒子サイズ分布ヒストグラム
(K)250.000gでの2時間にわたる超遠心の後のペプチド試料の溶解度(4回再現の平均値およびs.d.)。(L)先のパネルにおいて得られた不溶性画分FTIRスペクトル(4回再現の平均値およびs.d.)。(M)コルぺプチン1の調製物に添加されたアミロイド特異的色素pFTAAの蛍光強度を、アルツハイマーベータ−ペプチドのアミロイド線維により同じ濃度で単量体単位において観察された強度に対して正規化したもの(3回再現の平均値およびs.d.)。
(N)コルぺプチン1の代表的な透過型電子顕微鏡画像(酢酸ウラニルによるネガティブ染色)。(O)1mMのヘキサホスフェートの存在下においてpFTAA蛍光によりモニタリングされたコルぺプチン1の凝集動態学(4回再現の平均値およびs.d.)。

0007

クロスシーディングおよびin vivoでの活性。(A)E coli O157と混合されFITC標識コルぺプチン1で処置されたHeLa細胞の蛍光顕微鏡画像(緑色のチャネル)。青色のチャネルは、DAPIであり、赤色はCellMask Deep Red細胞膜色素である。
(D)ヒト血清の存在下における細菌の増殖に対するコルぺプチン1の阻害剤効果(3回再現の平均値およびs.d.)。(E)18日間にわたり30mg/kgのコルぺプチン1で処置された動物血清を用いての、固定されたコルぺプチン1に対するELISA(3個体のマウスからの3回再現)。
(F〜I)経尿道的にE coli O157に感染したマウスの臓器における、コルぺプチン1(P2)および対照(アンピシリン、バッファーおよびP2−Pro、15動物/群)による処置の後の、(F)腎臓、(G)結腸、(H)膀胱および(I)尿管における細菌の負荷量。詳細については、材料および方法を参照。

0008

取り込みおよび封入体形成。(A〜E)以下のFITC蛍光(x軸)およびヨウ化プロピジウム蛍光(y軸)を測定する、10,000個のE coli O157細胞の蛍光励起細胞選別FACS分析:(A)未処置の細菌と熱により不活化された細菌とを1:1で混合したもの、(B)15分間にわたりFITC標識コルぺプチン1で処置された細菌のもの。
(C)1時間にわたり処置されたもの。(D)3時間にわたり処置されたもの。(E)6時間にわたり処置されたもの。(F)A〜Eにおいて示されるような4回の独立した実験からのFITC陽性細胞の平均集合サイズ。
(G)FITC−コルぺプチン1で15分間にわたり、および(H)1時間にわたり処置されたE. coliの蛍光顕微鏡画像。(I)コルぺプチン1およびpFTAAで処置されたE. coli O157の蛍光顕微鏡画像。(J)バッファー、非凝集性P2−Proおよびコルぺプチン1(P2)で処置されたE. coli O157におけるアミロイド特異的色素pFTAAの蛍光発光スペクトル(3回の繰り返しの平均)。(K)コロニー形成に対するコルぺプチン1のタイミング依存的効果。(L)A〜Eにおいて示されるような4回の独立したFACS実験からのPI陽性細胞の平均集合サイズ。(M〜O)E coli O157の走査型電子顕微鏡観察(SEM)。(M)は、偽処置された細菌の、(N)P105処置された、および(O)P14処置されたE. coli O157の画像である。

0009

コルぺプチン1およびp53CD封入体の特徴づけ。(A)p53CDを過剰発現する細菌および非形質転換対照の増殖曲線(3回再現の平均値およびs.d.)、(D)コルぺプチン1、P2Proまたはバッファーで処置されたE coli O157、および比較のために、ヒトのp53タンパク質のコアドメインを通常および一過性に過剰発現するE coliBL21から精製された封入体のSDS−PAGEのクーマシー染色。
(E)Dにおけるものと同じ試料のウェスタンブロット分析。(F)DnaKの蛍光融合物(mCer)を安定して発現するE coli細胞を、コルぺプチン1で処置したものの蛍光画像。(H)組み換え産生されたHcaBに対して産生された抗体を用いての、コルぺプチン1で処置された細菌の可溶性および不溶性の画分のウェスタンブロット。(J)コルぺプチン1と共凝集すると予測されるタンパク質の、計算された翻訳効率(Tullerら35に従う)。

0010

コルぺプチン1により処置されたマウスの、IPを介する18日間の注射の後の体重。
30mg/kgのコルぺプチン1で連続した18日間にわたり処置されたマウスの組織切片病態学的分析。
コルぺプチン1の単回注射(10mg/kg)の3時間後のex vivoでの臓器の蛍光イメージング
配列が表4において表される28のペプチドのセットを、E. coliBL2株、Acinetobacter baumannii、肺炎桿菌および緑膿菌に投与した。MIC値を表す。

0011

上のパネルは、E. coliの多数の臨床分離株に対するコルぺプチン1(図中、P2)の活性(MIC値)を列記する。12種の異なる抗生物質に対する臨床分離株の感受性(S)または耐性(R)または中程度の耐性(I)を、パネルにおいて表す(特定の抗生物質に対するCLSI基準に従うデータ)。MIC値<32μg/mlを、活性とみなす。32μg/mlのコルぺプチン1が、試験した最も高い濃度であった。
下のパネルは、A. baumanniiの多数の臨床分離株に対するコルぺプチン1(図中、P2)の活性(MIC値)を列記する。12の異なる抗生物質に対する臨床分離株の感受性(S)または耐性(R)または中程度の耐性(I)を、パネルにおいて表す(特定の抗生物質に対するCLSI基準に従うデータ)。MIC値<32μg/mlを、活性とみなす。32μg/mlのコルぺプチン1が、試験した最も高い濃度であった。P2変異体についての参照は、表1において記載するコルぺプチン1から誘導されたバリアント非活性配列を意味する。

実施例

0012

発明の詳細な説明
本発明は、特定の態様に関して、および特定の図面を参照して記載されるが、本発明は、それらに限定されるものではなく、請求の範囲によってのみ限定される。請求の範囲における任意の引用記号は、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。無論、必ずしもすべての側面または利点が、本発明の任意の特定の態様のとおりに達成され得るものではないことが理解されるべきである。したがって、例えば、当業者は、本発明は、必ずしも本明細書において教示または示唆され得るような他の側面または利点を達成することなく、本明細書において教示されるような1つの利点または利点の群を達成または最適化する様式において具現または実行し得ることを理解するであろう。

0013

本発明は、組織および操作の方法の両方について、それらの特色および利点と一緒に、以下の詳細な説明を、添付の図面と組み合わせて読み参照することにより最良に理解され得る。本発明の側面および利点は、本明細書において後に記載される態様(単数または複数)から明らかであるか、またはこれらを参照することにより解明されるであろう。本明細書全体にわたる「一態様(one embodiment)」または「一態様(an embodiment)」への言及は、当該態様に関連して記載された特定の特色、構造または特徴が、本発明の少なくとも1つの態様に含まれることを意味する。したがって、「一態様において(in one embodiment)」または「一態様において(in an embodiment)」の出現は、本明細書全体にわたる多様な場所において、必ずしも全て同じ態様を指すものではないが、同じ態様を指す場合もある。同様に、本発明の例示的な態様の記載において、本発明の多様な特色は、ときに、多様な発明の側面のうちの1つ以上の開示の合理化および理解の補助を目的として、単一の態様、図面、またはその説明において、一緒にグループ化されることが、理解されるべきである。この開示の方法は、しかし、請求された発明が、各請求項において明示的に列記されるものより多くの特色を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の請求の範囲が反映するとおり、本発明の側面は、単一の前述の開示された態様の全ての特色よりも少ないものにおいて存在する。

0014

単数形の名詞を参照する際に、不定詞または定冠詞、例えば「a」または「an」、「the」が用いられる場合、これは、何か別段に特に記述されない限り、その名詞の複数形を含む。用語「含むこと(comprising)」が、本説明および請求の範囲において用いられる場合、それは、他の要素またはステップを除外しない。さらに、第1、第2、第3などの用語は、本説明および請求の範囲において、類似の要素の間を区別するために用いられ、必ずしも、連続的または経時的な順序を記載するためのものではない。そのように用いられる用語は、適切な状況下においては交換可能であり、本明細書において記載される本発明の態様は、本明細書において記載または説明されているもの以外の順序における操作が可能であることが、理解されるべきである。以下の用語または定義は、本発明の理解において補助するためにのみ提供される。本明細書において特に定義されない限り、本明細書において用いられる全ての用語は、本発明の分野における当業者にとって有するであろう意味と同じ意味を有する。実施者は、当該分野の定義および用語について、特にSambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第4版、Cold Spring Harbor Press, Plainsview, New York(2012);およびAusubelら、Current Protocols in Molecular Biology(補遺114)、John Wiley & Sons, New York(2016)を教示される。本明細書において提供される定義は、当業者により理解されるものよりも狭い範囲を有するものと解釈されるべきではない。

0015

「約」とは、本明細書において用いられる場合、例えば量、時間的期間などの測定可能な値を指す場合、特定された値から±20%または±10%、より好ましくは±5%、さらにより好ましくは±1%、およびなおより好ましくは±0.1%のバリエーション包含することを意図される。なぜならば、かかるバリエーションは、開示される方法を実施するために適切であるからである。

0016

用語「ポリペプチド」および「ペプチド」は、さらに本明細書において交換可能に用いられ、アミノ酸残基ポリマーおよびその合成アナログおよびバリアントを指す。したがって、これらの用語は、1つ以上のアミノ酸残基が合成の天然に存在しないアミノ酸、例えば対応する天然に存在するアミノ酸の化学的アナログであるアミノ酸ポリマーに当てはまるのみならず、天然に存在するアミノ酸ポリマーにも当てはまる。この用語はまた、グリコシル化リン酸化アミド化酸化およびアセチル化などの、ポリペプチドの翻訳後修飾を含む。「組み換えポリペプチド」によってとは、組み換え技術を用いて、すなわち、組み換えまたは合成ポリヌクレオチドの発現を通して作成されたポリペプチドが意味される。用語「発現」または「遺伝子発現」とは、1つの特定の遺伝子または複数の特定の遺伝子または特定の遺伝子コンストラクト転写を意味する。用語「発現」または「遺伝子発現」は、特定の意味において、1つの遺伝子または複数の遺伝子または遺伝子コンストラクトの、構造的RNA(rRNAtRNA)またはmRNAへの、その後の後者のタンパク質への翻訳を伴わない、転写を意味する。プロセスは、DNAの転写および生じたmRNA生成物プロセッシングを含む。用語「組み換え宿主細胞」、「操作された細胞」、「発現宿主細胞」、「発現宿主系」、「発現系」または単に「宿主細胞」とは、本明細書において用いられる場合、組み換えベクターおよび/またはキメラ遺伝子コンストラクトが導入された細胞を指すことを意図される。かかる用語は、特定の対象細胞のみならず、かかる細胞の子孫をも指すことが意図されることが、理解されるべきである。特定の修飾は、変異または環境の影響に起因して、後に続く世代において起こり得るので、かかる子孫は、実際に、親細胞とは同一でない場合があるが、本明細書において用いられる場合は、用語「宿主細胞」の範囲内になお含まれる。用語「調節する(modulate)」、「調節する(modulates)」、または「調節(modulation)」とは、特定のレベルまたは活性の増強(例えば増大)または阻害(例えば減少)を指す。用語「増強する(enhance)」または「増大させる(increase)」とは、特定のパラメーターの、少なくとも約1.25倍、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、8倍、10倍、12倍、または15倍もの増大を指す。

0017

用語「阻害する(inhibit)」または「低下させる(reduce)」またはこれらの文法的バリエーションは、本明細書において用いられる場合、特定のレベルまたは活性の少なくとも約15%、25%、35%、40%、50%、60%、75%、80%、90%、95%またはそれより多くの減少または減弱を指す。特定の態様において、阻害または減少は、検出可能な活性を、ほとんどもたらさないか、または本質的にもたらさない(最大でも、顕著でない量、例えば、約10%未満またはわずか5%)。

0018

用語「接触させる(contact)」またはその文法的バリエーションは、本発明の天然に存在しないペプチドまたはそのバリアントおよび細菌単離株に関して用いられる場合、天然に存在しないペプチド(またはそのバリアント)と細菌単離株とを、互いに対して生物学的効果を発揮するために十分に、互いの近傍に置くことを指す。いくつかの態様において、接触させるという用語は、特化した天然に存在しないペプチドの、細菌単離株への結合を意味する。「治療有効」量とは、本明細書において用いられる場合、対象に何らかの改善または利益を提供する量である。言い換えると、「治療有効」量とは、対象における少なくとも1つの臨床的症状の何らかの軽減、緩和または減少を提供するであろう量である。当業者は、対象に何らかの利益が提供される以上は、治療効果が完全または治癒的である必要はないことを理解するであろう。用語「処置する(treat)」、「処置すること(treating)」、または「〜の処置(treatment of)」により、対象の状態の重篤度が、低下するか、または少なくとも部分的に改善または改変されること、および、少なくとも1つの臨床的症状の何らかの軽減、緩和または減少が達成されることが意図される。本明細書において用いられる場合、「機能的」ペプチドとは、そのペプチドに通常関連している少なくとも1つの生物学的活性(例えば、細菌に結合してその増殖を阻害する(または細菌を殺傷する)こと)を実質的に保持するものである。特定の態様において、「機能的」ペプチドとは、未修飾のペプチドが有する活性の全てを実質的に保持する。生物学的活性を「実質的に保持する」によってとは、ペプチドが、ネイティブのポリペプチドの生物学的活性のうちの少なくとも約20%、30%、40%、50%、60%、75%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、またはそれより多くを保持すること(およびさらにネイティブのペプチドより高いレベルの活性を有し得ること)が意味される。タンパク質結合および細菌阻害活性などの生物学的活性は、本明細書において記載されるアッセイおよび当該分野において周知の他のアッセイを用いて測定することができる。

0019

本明細書において用いられる場合、用語「保存的アミノ酸置換」とは、ペプチド配列において通常存在するアミノ酸を、類似のサイズ、電荷または極性を有する異なるアミノ酸で置換することを意味する。保存的置換の例として、イソロイシンバリンおよびロイシンなどの非極性疎水性)残基の、別の非極性残基に対する置換が挙げられる。同様に、保存的置換の例として、1つの極性(親水性)残基の、別のものに対する、例えばアルギニンリジンとの間、グルタミンアスパラギンの間、およびグリシンセリンとの間の置換が挙げられる。加えて、リジン、アルギニンもしくはヒスチジンなどの塩基性残基の、別のものに対する置換、または、アスパラギン酸もしくはグルタミン酸などの1つの酸性残基の別の酸性残基に対する置換は、保存的置換のさらなる例である。非保存的置換の例として、イソロイシン、バリン、ロイシン、アラニンメチオニンなどの非極性(疎水性)アミノ酸残基の、システイン、グルタミン、グルタミン酸またはリジンなどの極性(親水性)残基に対する、および/または極性残基の、非極性残基に対する置換が挙げられる。

0020

本発明は、広範囲にわたるタンパク質恒常性の崩壊により病原性細菌の増殖を阻害する(および/またはこれを殺傷する)ために凝集を利用する、新規のデザイナー抗生物質のパラダイムを提供する。特に、本発明者らは、E. coliのプロテオームにおいて重複する短い凝集−核形成性配列を含む、多数の天然に存在しないペプチドを同定した。本明細書においてさらにコルぺプチン1として指定される特定の代表的なメンバーの作用の様式の分析により、細胞のうちの98%が15分以内に陽性であったことから、ペプチドが、E. coliにより迅速的かつ効率的に内部移行することが明らかとなった。コルぺプチン1の取り込みは、大きな極性の封入体の形成および細菌細胞死を容易にもたらし、約50%の細胞死は15分以内であり、1時間後には80%を超えた。ここで観察された迅速かつ致死性の凝集に関連する細菌細胞死は、IB形成が一般には細菌における急性ストレスに対する非致死性かつ可逆性応答であることから、驚くべきことであった。さらに、致死量以下の濃度(MICの50%)の活性ペプチドにおける、36日間の期間にわたる細菌の繰り返しの継代は、対照抗生物質アンピシリンとは対照的に、耐性の発達をもたらさなかった。加えて、ペプチドはin vivoで活性であり、実際に、コルぺプチン1は、マウス膀胱感染モデルにおいて、その宿主に対して有害効果をもたらすことなく、細菌の負荷量を効果的に低下させた。本発明は、コルぺプチン1およびそのバリアントなどの天然に存在しないペプチド、ならびに病原性細菌を処置するための、例えば処置することが困難な病原性細菌と戦うための、バリアントまたは類似のペプチドを生成するための方法を提供する。実際に、本発明は、いくつかのタンパク質標的に同時に打撃を与えて、それにより迅速な細菌細胞死をもたらすために、細菌におけるタンパク質における凝集傾向のあるペプチドセグメントの配列特異性を利用することが可能であることを示す。このアプローチは、したがって、新規のクラスの抗生物質を開発するための興味深いパラダイムを代表する。

0021

したがって、本発明は、第1の側面において、細菌の1つ以上の一次標的タンパク質の凝集を誘導するように、例えば前記細菌における前記1つ以上の一次標的タンパク質を含む封入体を形成するように、設計された、天然に存在しない抗菌ペプチドであって、ここで、前記細菌の1つ以上の一次標的タンパク質は、3−フェニルプロピオネートジヒドロジオール桂皮酸−ジヒドロジオールデヒドロゲナーゼ(Hcab)タンパク質を含む、前記天然に存在しない抗菌ペプチドを提供する。

0022

ある態様において、前記細菌の1つ以上の一次標的タンパク質は、以下をさらに含む:
シャペロンタンパク質skp(Skp)、リン酸レギュロンセンサータンパク質(PhoR)、ジペプチドトリペプチドパーミアーゼA(Dtpa)、有望なセンサー様ヒスチジンキナーゼ(probable sensor-like-histidine kinase)YedV(YedV)、特徴づけられていないNa(+)/H(+)交換体YjcE(YjcE)、浸透圧センサータンパク質EnvZ(EnvZ)、センサータンパク質RstB(RstB)、センサータンパク質ZraS(ZraS)、推定の特徴づけられていないタンパク質YbfO(YbfO)、センサーヒスチジンキナーゼDcuS(DcuS)、シグナル伝達ヒスチジン−タンパク質キナーゼAtoS(AtoS)、ギ酸ハイドロゲンリアーゼサブユニット4(hycD)、芳香族アミノ酸エクスポーターYddG(YddG)、UPF0226タンパク質YfcJ(YfcJ)、および内膜タンパク質yfeZ(YfeZ);
− 表8において列記されるタンパク質からなる群より選択される1つ以上のタンパク質;および/または
− 表9において列記されるタンパク質からなる群より選択される1つ以上のタンパク質。

0023

ある態様において、ペプチドは、前記1つ以上の一次標的タンパク質において、1つ以上の凝集傾向領域(APR)と共凝集させることにより、前記細菌の前記1つ以上の一次標的タンパク質の凝集を誘導する。ある態様において、前記1つ以上のAPRのアミノ酸配列は、GLGLALV(配列番号128)であるか、またはGLGLALV(配列番号128)と比較して単一のミスマッチを示す。

0024

ある態様において、ペプチドは、GLGLALV(配列番号128)、GLGLALA(配列番号202)、GLGLAIV(配列番号203)、GLGLAMV(配列番号204)、GLGLSLV(配列番号205)、GLALALV(配列番号206)、GLGLAVV(配列番号207)、GLPLALV(配列番号208)、GVGLALV(配列番号209)、GLGLALS(配列番号210)、GLLLALV(配列番号211)、GLGLALQ(配列番号212)、GIGLALV(配列番号213)からなる群より選択される1つ以上のAPRと共凝集させることにより、前記細菌の前記1つ以上の一次標的タンパク質の凝集を誘導する。

0025

ある態様において、細菌は、グラム陰性であり、好ましくは大腸菌属またはアシネトバクター属、より好ましくは、大腸菌、Acinetobacter radioresistensまたはAcinetobacter baumaniiである。
ある態様において、ペプチドは、前記細菌に対して、32μg/ml未満、例えば25μg/mL以下、12μg/mL以下、または6μg/mL以下の最小阻害濃度(MIC)を示す。

0026

ある態様において、ペプチドは、前記1つ以上のAPRと共凝集するように設計された配列X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7を含み、ここで、
− X1は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X2は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X3は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X4は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X5は、アラニンまたはアラニンの保存的アミノ酸置換またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントまたはアラニンのD−アミノ酸またはアラニンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X6は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X7は、バリンまたはバリンの保存的アミノ酸置換またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントまたはバリンのD−アミノ酸またはバリンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸である。
ある態様において、ペプチドは、1つ以上のD−アミノ酸および/または非天然のアミノ酸を含む。

0027

ある態様において、ペプチドは、以下の構造:(A2i−1−X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−A2i−Zi)nを含み、ここで、
− nは、1〜4の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し;
− 各A2i−1およびA2iは、独立して、1〜3の連続したゲートキーパーから選択され、ここで、ペプチド構造中のアミノ末端ゲートキーパーは、任意にアセチル化されるか、および/またはここで、ペプチド配列中のカルボキシ末端ゲートキーパーは、任意にアミド化され、
− X1は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X2は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X3は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X4は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X5は、アラニンまたはアラニンの保存的アミノ酸置換またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントまたはアラニンのD−アミノ酸またはアラニンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X6は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X7は、バリンまたはバリンの保存的アミノ酸置換またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントまたはバリンのD−アミノ酸またはバリンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
およびここで、X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7およびX7−X6−X5−X4−X3−X2−X1は、リピート中で交換可能に用いられ、ここで、nは、2〜4であり、
ならびに、各々のZiは、リンカーである。

0028

したがって、関連する側面としてまた提供されるのは、以下の構造:(A2i−1−X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−A2i−Zi)nを含むペプチドであって、ここで、
− nは、1〜4の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し;
− 各A2i−1およびA2iは、独立して、1〜3の連続したゲートキーパーから選択され、ここで、ペプチド構造中のアミノ末端ゲートキーパーは、任意にアセチル化されるか、および/またはここで、ペプチド配列中のカルボキシ末端ゲートキーパーは、任意にアミド化され、
− X1は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X2は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X3は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X4は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X5は、アラニンまたはアラニンの保存的アミノ酸置換またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントまたはアラニンのD−アミノ酸またはアラニンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X6は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X7は、バリンまたはバリンの保存的アミノ酸置換またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントまたはバリンのD−アミノ酸またはバリンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
およびここで、X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7およびX7−X6−X5−X4−X3−X2−X1は、リピート中で交換可能に用いられ、ここで、nは、2〜4であり、
ならびに、各々のZiは、リンカーである。

0029

ある態様において、各A2i−1およびA2iは、独立して、R、K、D、E、Pから選択される1〜3の連続したゲートキーパーアミノ酸および/または1〜3の非天然のゲートキーパーアミノ酸から選択される。
ある態様において、各々のZiは、独立して、1〜5単位のストレッチから選択され、ここで、単位は、PEG、アミノ酸または非天然のアミノ酸である。
ある態様において、A2i−1、A2i、X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7および/またはZiのうちの1つ以上のアミノ酸は、D−アミノ酸および/または非天然のアミノ酸である。

0030

また提供されるのは、前記ペプチドから生成されるペプチド模倣物である。
ある態様において、ペプチドまたはペプチド模倣物は、検出可能な標識をさらに含む。
ある態様において、ペプチドまたはペプチド模倣物は、半減期延長を増大させる分子をさらに含む。
ある態様において、ペプチドまたはペプチド模倣物は、分子の溶解度を増大させる部分をさらに含む。
ある態様において、ペプチドまたはペプチド模倣物は、1つより多くの細菌分類群、例えば1つより多くの細菌の属、種または株に対する抗菌効果を示す。

0031

さらに提供されるのは、独立して、
医薬としての使用のためのペプチドまたはペプチド模倣物;
抗菌剤としての使用のためのペプチドまたはペプチド模倣物;およびペプチドまたはペプチド模倣物を用いる対応する細菌感染の処置の方法;
診断剤としての使用のためのペプチドまたはペプチド模倣物;およびペプチドまたはペプチド模倣物を用いる対応する診断の方法;あるいは、
− ペプチドまたはペプチド模倣物および薬学的に受入可能なキャリアを含む、医薬組成物
である。

0032

本発明は、第二の側面において、細菌の1つ以上の一次標的タンパク質の凝集を誘導するように、例えば前記細菌における前記1つ以上の一次標的タンパク質を含む封入体を形成するように、設計された、天然に存在しない抗菌ペプチドであって、ここで、前記細菌の1つ以上の一次標的タンパク質は、表4において列記されるタンパク質から選択されるタンパク質を含む、前記天然に存在しない抗菌ペプチドを、さらに提供する。
ある態様において、ペプチドは、前記1つ以上の一次標的タンパク質における1つ以上の凝集タンパク質セグメント(APR)と共凝集させることにより、前記細菌の前記1つ以上の一次標的タンパク質の凝集を誘導する。

0033

ある態様において、前記1つ以上のAPRのアミノ酸配列は、表4において列記されるとおりであるか、またはそれと比較して単一のミスマッチを示す。
ある態様において、細菌は、グラム陰性であり、好ましくは大腸菌属またはアシネトバクター属、より好ましくは、大腸菌、Acinetobacter radioresistensまたはAcinetobacter baumaniiである。
ある態様において、ペプチドは、前記細菌に対して、32μg/ml未満、例えば25μg/mL以下、12μg/mL以下、または6μg/mL以下の最小阻害濃度(MIC)を示す。

0034

ある態様において、ペプチドは、以下の構造:(A2i−1−APR−A2i−Zi)nを含み、ここで、
− nは、1〜4の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し;
− 各A2i−1およびA2iは、独立して、1〜3の連続したゲートキーパーから選択され、ここで、ペプチド構造中のアミノ末端ゲートキーパーは、任意にアセチル化されるか、および/またはここで、ペプチド配列中のカルボキシ末端ゲートキーパーは、任意にアミド化され、
− APR中に含まれるペプチドの名称は、表5において表され(P3、P4、P5、P12、P14、P16、P18、P23、P26、P29、P33、P39、P40、P49、P50、P58、P72、P76、P79、P80、P87、P88、P89、P90、P91、P92、P93、P99、P101、P103、P105、P111、P112、P113、P114、P115、P116、P117、p118、P123、P124およびP125)、これらのペプチドについての対応するアミノ酸配列は、表4において表され、ここで、APRは、天然のアミノ酸を含むか、またはAPRは、APR中に存在するアミノ酸の保存的アミノ酸置換を含むか、またはAPRは、APR中に存在するペプチド配列において存在するアミノ酸の非天然のアミノ酸アナログを含むか、またはAPRは、APR中に存在するアミノ酸のペプチド配列におけるD−アミノ酸置換を含み、
およびここで、APR中のアミノ酸は、直列または逆方向リピートであってよく、ここで、nは、2〜4であり、
ならびに、各々のZiは、リンカーである。

0035

したがって、関連する側面としてまた提供されるのは、以下の構造:(A2i−1−APR−A2i−Zi)nを含むペプチドであって、ここで、
− nは、1〜4の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し;
− 各A2i−1およびA2iは、独立して、1〜3の連続したゲートキーパーから選択され、ここで、ペプチド構造中のアミノ末端ゲートキーパーは、任意にアセチル化されるか、および/またはここで、ペプチド配列中のカルボキシ末端ゲートキーパーは、任意にアミド化され、
− APR中に含まれるペプチドの名称は、表5において表され(P3、P4、P5、P12、P14、P16、P18、P23、P26、P29、P33、P39、P40、P49、P50、P58、P72、P76、P79、P80、P87、P88、P89、P90、P91、P92、P93、P99、P101、P103、P105、P111、P112、P113、P114、P115、P116、P117、p118、P123、P124およびP125)、これらのペプチドについての対応するアミノ酸配列は、表4において表され、ここで、APRは、天然のアミノ酸を含むか、またはAPRは、APR中に存在するアミノ酸の保存的アミノ酸置換を含むか、またはAPRは、APR中に存在するペプチド配列において存在するアミノ酸の非天然のアミノ酸アナログを含むか、またはAPRは、APR中に存在するアミノ酸のペプチド配列におけるD−アミノ酸置換を含み、
およびここで、APR中のアミノ酸は、直列または逆方向リピートであってよく、ここで、nは、2〜4であり、
ならびに、各々のZiは、リンカーである。

0036

ある態様において、各A2i−1およびA2iは、独立して、R、K、D、E、Pから選択される1〜3の連続したゲートキーパーアミノ酸および/または1〜3の非天然のゲートキーパーアミノ酸から選択される。
ある態様において、各々のZiは、独立して、1〜5単位のストレッチから選択され、ここで、単位は、PEG、アミノ酸または非天然のアミノ酸である。
ある態様において、A2i−1、A2i、APR、および/またはZiのうちの1つ以上のアミノ酸は、D−アミノ酸および/または非天然のアミノ酸である。

0037

ある態様において、ペプチドは、検出可能な標識をさらに含む。
ある態様において、ペプチドは、半減期の延長を増大させる分子をさらに含む。
ある態様において、ペプチドは、分子の溶解度を増大させる部分をさらに含む。

0038

さらに提供されるのは、独立して、
−医薬としての使用のためのペプチド;
−抗菌剤としての使用のためのペプチド、およびペプチドを用いる対応する細菌感染の処置の方法;
−診断剤としての使用のためのペプチド;およびペプチドを用いる対応する診断の方法;または
− ペプチドおよび薬学的に受入可能なキャリアを含む、医薬組成物
である。

0039

本発明は、一態様において、以下の構造:(A2i−1−APR−A2i−Zi)nを含むペプチドをさらに提供し、ここで、
− nは、1〜4の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し;
− 各A2i−1およびA2iは、独立して、R、K、D、EおよびPから選択される1〜3の連続したゲートキーパーアミノ酸および/または3−メチルプロリン、3,4−デヒドロ−プロリン、2−[(2S)−2−(ヒドラジンカルボニルピロリジン−1−イル]−2−オキソ酢酸、ベータ−ホモプロリン、アルファ−メチル−プロリン、ヒドロキシプロリン、4−オキソ−プロリン、ベータ,ベータ−ジメチル−プロリン、5,5−ジメチル−プロリン、4−シクロヘキシル−プロリン、4−フェニル−プロリン、3−フェニル−プロリン、4−アミノプロリン、4−メルカプトプロリン、2−アミノ−アジピン酸ホモグルタミン酸)、2−アミノ−ヘプタン二酸(2−アミノピメリン酸)、2−アミノ−オクタン二酸(アミノスベリン酸)、2−アミノ−4−カルボキシペンタン二酸(4−カルボキシグルタミン酸)、グリオキサルヒドロイミダゾロンメチルグリオキサル−ヒドロイミダゾロン、N−アルファ−メチル−アルギニン、オメガ−メチル−アルギニン、ノルアルギニン、ホモアルギニン、N,N’−ジエチル−ホモアルギニン、ベータ−ホモアルギニン、2−アミノ−3−ウレイドプロピオン酸、2−アミノ−6−(1−カルボキシエチルアミノ)ヘキサン酸、2−アミノ−6−カルボキシメチルアミノ)ヘキサン酸、2−アミノ−6−(2−(フラン−2−イル)−2−オキソエチルアミノ)ヘキサン酸、2−アミノ−6−(ホルミル−5−ヒドロキシメチルピロール−1−イル)−ヘキサン酸、c−アルファ−メチル−リジン、ベータ,ベータ−ジメチル−リジン、N−イプシロン−ホルミル−リジン、N−イプシロン−メチル−リジン、N−イプシロン−i−プロピル−リジン、N−イプシロン−ジメチル−リジン、N−イプシロン−トリメチルアンモニウム−リジン(N-epsilon-trimethylamonium-lysine)、N−イプシロン−ニコチニル−リジン、{[5−アミノ−1−(ヒドラジンカルボニル)ペンチル]カルバモイル}ギ酸、N−アルファ−メチル−リジン、ホモリジン、ベータ−ホモリジン、2−アミノ−6−ジアゾ−5−オキソカプロン酸ノルバリン、アルファ-メチル-ノルバリン、ヒドロキシノルバリン(hydroxinorvaline)、オルニチン、N−デルタ−メチル−オルニチン、N−デルタ−N−デルタ−ジメチル−オルニチン、N−デルタ−i−プロピル−オルニチン、c−アルファ−メチル−オルニチン、ベータ,ベータ−ジメチル−オルニチン、カナバニン、N−デルタ−メチル−N−デルタ−ブチル−オルニチン、N−デルタ−メチル−N−デルタ−フェニル−オルニチン、デルタ−(2−メチルピロリジン)−オルニチン、デルタ−ピペリジル−オルニチン、ガンマ−アミノ−デルタ−ピペリジル−吉草酸およびデルタ−アゼパニル−オルニチンから選択される1〜3つの非天然のゲートキーパーアミノ酸から選択され、およびここで、ペプチド構造中のアミノ末端ゲートキーパーのアミノ酸もしくはアミノ末端の非天然のゲートキーパーのアミノ酸は、任意にアセチル化されるか、および/またはここで、ペプチド配列中のカルボキシ末端ゲートキーパーのアミノ酸もしくはカルボキシ末端の非天然のゲートキーパーのアミノ酸は、任意に、アミド化され;
− APR中に含まれるペプチドの名称は、表5において表され(P2、P3、P4、P5、P12、P14、P16、P18、P23、P26、P29、P33、P39、P40、P49、P50、P58、P72、P76、P79、P80、P87、P88、P89、P90、P91、P92、P93、P99、P101、P103、P105、P111、P112、P113、P114、P115、P116、P117、p118、P123、P124およびP125)、これらのペプチドについての対応するアミノ酸配列は、表4において表され、ここで、APRは、天然のアミノ酸を含むか、またはAPRは、APR中に存在するアミノ酸の保存的アミノ酸置換を含むか、またはAPRは、APR中に存在するペプチド配列において存在するアミノ酸の非天然のアミノ酸アナログを含むか、またはAPRは、APR中に存在するアミノ酸のペプチド配列におけるD−アミノ酸置換を含み、
およびここで、APR中のアミノ酸は、直列または逆方向リピートであってよく、ここで、nは、2〜4であり;
ならびに、各々のZiは、リンカーであり、およびここで、各々のZiは、独立して、1〜5単位のストレッチから選択され、ここで、単位は、PEG、アミノ酸または非天然のアミノ酸である。

0040

さらに別の態様において、本発明は、表5において表される配列(P2、P3、P4、P5、P12、P14、P16、P18、P23、P26、P29、P33、P39、P40、P49、P50、P58、P72、P76、P79、P80、P87、P88、P89、P90、P91、P92、P93、P99、P101、P103、P105、P111、P112、P113、P114、P115、P116、P117、p118、P123、P124およびP125)を提供し、これらのペプチドについての対応するアミノ酸配列は、表4において表される。

0041

本発明は、さらなる態様において、以下の構造:(A2i−1−X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−A2i−Zi)nを含むペプチドを提供し、ここで、
− nは、1〜4の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し;
− 各A2i−1およびA2iは、独立して、R、K、D、EおよびPから選択される1〜3の連続したゲートキーパーアミノ酸および/または3−メチルプロリン、3,4−デヒドロ−プロリン、2−[(2S)−2−(ヒドラジンカルボニル)ピロリジン−1−イル]−2−オキソ酢酸、ベータ−ホモプロリン、アルファ−メチル−プロリン、ヒドロキシプロリン、4−オキソ−プロリン、ベータ,ベータ−ジメチル−プロリン、5,5−ジメチル−プロリン、4−シクロヘキシル−プロリン、4−フェニル−プロリン、3−フェニル−プロリン、4−アミノプロリン、4−メルカプトプロリン、2−アミノ−アジピン酸(ホモグルタミン酸)、2−アミノ−ヘプタン二酸(2−アミノピメリン酸)、2−アミノ−オクタン二酸(アミノスベリン酸)、2−アミノ−4−カルボキシ−ペンタン二酸(4−カルボキシグルタミン酸)、グリオキサル−ヒドロイミダゾロン、メチルグリオキサル−ヒドロイミダゾロン、N−アルファ−メチル−アルギニン、オメガ−メチル−アルギニン、ノルアルギニン、ホモアルギニン、N,N’−ジエチル−ホモアルギニン、ベータ−ホモアルギニン、2−アミノ−3−ウレイド−プロピオン酸、2−アミノ−6−(1−カルボキシエチルアミノ)ヘキサン酸、2−アミノ−6−カルボキシメチルアミノ)ヘキサン酸、2−アミノ−6−(2−(フラン−2−イル)−2−オキソエチルアミノ)ヘキサン酸、2−アミノ−6−(ホルミル−5−ヒドロキシメチル−ピロール−1−イル)−ヘキサン酸、c−アルファ−メチル−リジン、ベータ,ベータ−ジメチル−リジン、N−イプシロン−ホルミル−リジン、N−イプシロン−メチル−リジン、N−イプシロン−i−プロピル−リジン、N−イプシロン−ジメチル−リジン、N−イプシロン−トリメチルアンモニウム−リジン、N−イプシロン−ニコチニル−リジン、{[5−アミノ−1−(ヒドラジンカルボニル)ペンチル]カルバモイル}ギ酸、N−アルファ−メチル−リジン、ホモリジン、ベータ−ホモリジン、2−アミノ−6−ジアゾ−5−オキソカプロン酸、ノルバリン、アルファ−メチル−ノルバリン、ヒドロキシノルバリン、オルニチン、N−デルタ−メチル−オルニチン、N−デルタ−N−デルタ−ジメチル−オルニチン、N−デルタ−i−プロピル−オルニチン、c−アルファ−メチル−オルニチン、ベータ,ベータ−ジメチル−オルニチン、カナバニン、N−デルタ−メチル−N−デルタ−ブチル−オルニチン、N−デルタ−メチル−N−デルタ−フェニル−オルニチン、デルタ−(2−メチルピロリジン)−オルニチン、デルタ−ピペリジル−オルニチン、ガンマ−アミノ−デルタ−ピペリジル−吉草酸およびデルタ−アゼパニル−オルニチンから選択される1〜3つの非天然のゲートキーパーアミノ酸から選択され、およびここで、ペプチド構造中のアミノ末端ゲートキーパーのアミノ酸もしくはアミノ末端の非天然のゲートキーパーのアミノ酸は、任意にアセチル化されるか、および/またはここで、ペプチド配列中のカルボキシ末端ゲートキーパーのアミノ酸もしくはカルボキシ末端の非天然のゲートキーパーのアミノ酸は、任意にアミド化され、
− X1は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X2は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X3は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X4は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X5は、アラニンまたはアラニンの保存的アミノ酸置換またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントまたはアラニンのD−アミノ酸またはアラニンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X6は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X7は、バリンまたはバリンの保存的アミノ酸置換またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントまたはバリンのD−アミノ酸またはバリンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
およびここで、X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7およびX7−X6−X5−X4−X3−X2−X1は、リピート中で交換可能に用いられ、ここで、nは、2〜4であり、
ならびに、各々のZiは、リンカーであり、およびここで、各々のZiは、独立して、1〜5単位のストレッチから選択され、ここで、単位は、PEG、アミノ酸または非天然のアミノ酸である。

0042

本発明のペプチド中のリンカー部分、Ziの性質は、本発明にとって極めて重要ではないが、長い可撓性のリンカーは、好ましくは用いられない。特定の態様により、各々のZiは、独立して、0〜20個の同一または非同一の単位のストレッチから選択され、ここで、単位はアミノ酸、単糖ヌクレオチドまたはモノマーである。非同一の単位は、同じ性質の非同一の単位であってよい(例えば、異なるアミノ酸、またはいくつかのコポリマー)。それらはまた、異なる性質の非同一の単位、例えばアミノ酸およびヌクレオチド単位、または2つ以上の異なるモノマー種を含むヘテロポリマー(コポリマー)を有するリンカーであってもよい。特定の態様により、少なくとも1つ、および特にZn以外の各々のZiの長さは、少なくとも1単位である。他の特定の態様により、Znは、0単位である。特定の態様により、Zn以外の全てのZiリンカーは、同一である。さらなる態様により、全てのZi部分は、同一である。

0043

特定の態様により、少なくとも1つ、および特にすべてのZiは、同じ性質の0〜10単位のもの、特に同じ性質の0〜5単位のものである。特定の態様により、少なくとも1つのZi部分、および特にZnを除くすべてのZi部分は、ペプチドまたはポリペプチドリンカーである。かかるリンカーの特に想起される配列として、これらに限定されないが、PPP、PPまたはGSが挙げられる。リンカーはまた、化学的性質のものであってもよい。特に想起される化学リンカーとして、PEGおよびTtds(別名4,7,10−トリオキサトリデカン−13−スクシンアミド酸)が挙げられる。

0044

典型的には、長いリンカーは用いられない。しかし、凝集促進性部分が1つより多くのタンパク質の凝集を誘導する領域に対応する特定の態様により、長いリンカーが用いられ得ることが想起される。実際に、分子が確実に、(例えば同時に)1つより多くのタンパク質と相互作用し得るようにするために、立体障害に起因して相互作用が妨げられないように、標的が異なる凝集促進性部分の間の距離を増大させることは、有益であり得る。これらの場合において、Ziリンカーは、0〜100個の同一または非同一の単位のストレッチであってよく、ここで、単位は、アミノ酸、単糖、ヌクレオチドまたはモノマーである;あるいは、0〜90、0〜80、0〜70、0〜60、0〜50、0〜40、0〜30または0〜20のものである。特に、Ziリンカーの最小の長さは、少なくとも1単位、少なくとも2単位、少なくとも3単位、少なくとも4単位、または少なくとも5単位である。

0045

さらに別の態様において、本発明は、以下の構造:(A2i−1−X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−A2i−Zi)nを含むペプチドを提供し、ここで、
− nは、1〜4の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し;
− 各A2i−1およびA2iは、独立して、R、K、D、EおよびPから選択される1〜3の連続したゲートキーパーアミノ酸から選択されるか、および/またはここで、アミノ末端ゲートキーパーのアミノ酸は、任意にアセチル化されるか、および/またはここで、ペプチド配列中のカルボキシ末端ゲートキーパーのアミノ酸は、任意にアミド化され、
− X1は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X2は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X3は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X4は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X5は、アラニンまたはアラニンの保存的アミノ酸置換またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントまたはアラニンのD−アミノ酸またはアラニンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X6は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X7は、バリンまたはバリンの保存的アミノ酸置換またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントまたはバリンのD−アミノ酸またはバリンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
およびここで、X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7およびX7−X6−X5−X4−X3−X2−X1は、リピート中で交換可能に用いられ、ここで、nは、2〜4であり、
ならびに、各々のZiは、リンカーであり、およびここで、各々のZiは、独立して、1〜5単位のストレッチから選択され、ここで、単位は、PEG、アミノ酸または非天然のアミノ酸である。

0046

さらに別の態様において、本発明は、以下の構造:(A2i−1−X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−A2i−Zi)nを含むペプチドを提供し、ここで、
− nは、1〜3の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し;
− 各A2i−1およびA2iは、独立して、R、K、D、EおよびPから選択される1〜3の連続したゲートキーパーアミノ酸から選択され、およびここで、アミノ末端ゲートキーパーのアミノ酸は、任意にアセチル化されるか、および/またはここで、ペプチド配列中のカルボキシ末端ゲートキーパーのアミノ酸は、任意にアミド化され、
− X1は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X2は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X3は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X4は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X5は、アラニンまたはアラニンの保存的アミノ酸置換またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントまたはアラニンのD−アミノ酸またはアラニンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X6は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X7は、バリンまたはバリンの保存的アミノ酸置換またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントまたはバリンのD−アミノ酸またはバリンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
およびここで、X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7およびX7−X6−X5−X4−X3−X2−X1は、リピート中で交換可能に用いられ、ここで、nは、2〜4であり、
ならびに、各々のZiは、リンカーであり、およびここで、各々のZiは、独立して、1〜5単位のストレッチから選択され、ここで、単位は、PEG、アミノ酸または非天然のアミノ酸である。

0047

さらに別の態様において、本発明は、以下の構造:A2i−1−X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−A2i−Ziを含むペプチドを提供し、ここで、
− 各A2i−1およびA2iは、独立して、R、K、D、EおよびPから選択される1〜3の連続したゲートキーパーアミノ酸から選択され、およびここで、アミノ末端ゲートキーパーのアミノ酸は、任意にアセチル化されるか、および/またはここで、ペプチド配列中のカルボキシ末端ゲートキーパーのアミノ酸は、任意にアミド化され、
− X1は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X2は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X3は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X4は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X5は、アラニンまたはアラニンの保存的アミノ酸置換またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントまたはアラニンのD−アミノ酸またはアラニンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X6は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X7は、バリンまたはバリンの保存的アミノ酸置換またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントまたはバリンのD−アミノ酸またはバリンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
ならびに、各々のZiは、リンカーであり、およびここで、各々のZiは、独立して、1〜5単位のストレッチから選択され、ここで、単位は、PEG、アミノ酸または非天然のアミノ酸である。

0048

さらに別の態様において、本発明は、以下の構造:(A2i−1−X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−A2i−Zi)nを含むペプチドを提供し、ここで、
− nは、は、1〜2の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し;
− 各A2i−1およびA2iは、独立して、R、K、D、EおよびPから選択される1〜3の連続したゲートキーパーアミノ酸から選択され、およびここで、アミノ末端ゲートキーパーのアミノ酸は、任意にアセチル化されるか、および/またはここで、ペプチド配列中のカルボキシ末端ゲートキーパーのアミノ酸は、任意にアミド化され、
− X1は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X2は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X3は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X4は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X5は、アラニンまたはアラニンの保存的アミノ酸置換またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントまたはアラニンのD−アミノ酸またはアラニンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X6は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X7は、バリンまたはバリンの保存的アミノ酸置換またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントまたはバリンのD−アミノ酸またはバリンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
およびここで、X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7およびX7−X6−X5−X4−X3−X2−X1は、リピート中で交換可能に用いられ、ここで、nは、2であり、
ならびに、各々のZiは、リンカーであり、およびここで、各々のZiは、独立して、1〜5単位のストレッチから選択され、ここで、単位は、PEG、アミノ酸または非天然のアミノ酸である。

0049

さらに別の態様において、本発明は、その配列が配列番号1において表されるコルぺプチン1(P2)を提供する。
配列番号1:アミノ−RGLGLALVRRPRGLGLALVRR−カルボキシル

0050

さらに別の態様において、X1およびX3は、グリシン、またはN−アルファ−メチル−グリシン(サルコシン)、シクロプロピルグリシンおよびシクロペンチルグリシンからなる群より選択されるグリシンの非天然のバリアントから選択され、X2、X4およびX6は、ロイシン、またはバリン、または2−アミノ−3,3−ジメチル−酪酸(t−ロイシン)、アルファ−メチルロイシン、ヒドロキシロイシン、2,3−デヒドロ−ロイシン、N−アルファ−メチル−ロイシン、2−アミノ−5−メチル−ヘキサン酸(ホモロイシン)、3−アミノ−5−メチルヘキサン酸(ベータ−ホモロイシン)、2−アミノ−4,4−ジメチル−ペンタン酸(4−メチル−ロイシン、ネオペンチルグリシン)、4,5−デヒドロ−ノルロイシンアリルグリシン)、L−ノルロイシン、N−アルファ−メチル−ノルロイシンおよび6−ヒドロキシ−ノルロイシンからなる群より選択されるロイシンの非天然のバリアントから選択され、X5は、アラニン、または2−アミノ−イソ酪酸(2−メチルアラニン)、2−アミノ−2−メチルブタン酸(イソバリン)、N−アルファ−メチル−アラニン、2−アミノ−2−メチルペント−4−エン酸(アルファ−アリルアラニン)、ベータ−ホモアラニン、2−インダニル−グリシン、ジ−n−プロピル−グリシン、ジ−n−ブチル−グリシン、ジエチル−グリシン、(1−ナフチル)アラニン、(2−ナフチル)アラニン、シクロヘキシルグリシン、アダマンチル−グリシン、ベータ−ホモアリルグリシンからなる群より選択されるアラニンの非天然のバリアントから選択され、およびX7は、バリン、またはロイシン、またはc−アルファ−メチル−バリン(2,3−ジメチルブタン酸)、2,3−デヒドロ−バリン、3,4−デヒドロ−バリン、3−メチル−L−イソバリン(メチルバリン)、2−アミノ−3−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸(ヒドロキシバリン)、ベータ−ホモバリンおよびN−アルファ−メチル−バリンからなる群より選択されるロイシンの非天然のバリアントから選択される。

0051

用語「本発明のペプチド」は、本明細書において、本明細書において開示されるような本発明の原理を具体化する任意のペプチドおよびペプチドバリアント、例えば、限定することなく、コルぺプチン1(coleptin 1)およびそのバリアントに基づくペプチドを包含するように、便利に用いられる。

0052

特に、本発明のペプチドの構造における、例えば配列番号1の構造における少なくとも1つのアラニンを、アラニンのアナログに対して置き換えることによる、本発明のペプチドのバリアント、例えば配列番号1のバリアントペプチドを開発するために用いることができるアラニンアナログを、表Iにおいて表す:







表I:アラニンアナログ

0053

特に、ペプチドにおける構造における、例えば配列番号1の構造における少なくとも1つのアルギニンを、アルギニンのアナログに対して置き換えることによる、本発明のペプチドのバリアント、例えば配列番号1のバリアントを開発するために用いることができるアルギニンアナログを、表IIにおいて表す:








表II:アルギニンアナログ

0054

特に、ペプチドの構造における、例えば配列番号1の構造における少なくとも1つのグリシンを、グリシンのアナログに対して置き換えることによる、本発明のペプチドのバリアント、例えば配列番号1のバリアントを開発するために用いることができるグリシンアナログを、表IIIにおいて表す:




表III:グリシンアナログ

0055

ある態様において、特に、ペプチドの構造における、例えば配列番号1の構造における少なくとも1つのグリシンを置き換えることによる、本発明のペプチドのバリアント、例えば配列番号1のバリアントを開発するために用いることができるグリシンアナログは、ベータ−アラニンまたは表IIIにおいて表されるアナログを含んでもよく、好ましくは、ベータ−アラニンであってよい。

0056

特に、ペプチドの構造における、例えば配列番号1の構造における少なくとも1つのロイシンを、ロイシンのアナログに対して置き換えることによる、本発明のペプチドのバリアント、例えば配列番号1のバリアントを開発するために用いることができるロイシンアナログを、表IVにおいて表す:




表IV:ロイシンアナログ

0057

ある態様において、特に、ペプチドの構造における、例えば配列番号1の構造における少なくとも1つのロイシンを、ロイシンのアナログに対して置き換えることによる、本発明のペプチドのバリアント、例えば配列番号1のバリアントを開発するために用いることができるロイシンアナログを、以下に表す:

0058

ある態様において、特に、ペプチドの構造における、例えば配列番号1の構造における少なくとも1つのロイシンを、ロイシンのアナログに対して置き換えることによる、本発明のペプチドのバリアント、例えば配列番号1のバリアントを開発するために用いることができるロイシンアナログは、ノルバリンまたはアルファ−メチル−ノルバリンであってよい。

0059

特に、ペプチドの構造における、例えば配列番号1の構造における少なくとも1つのバリンを、バリンのアナログに対して置き換えることによる、本発明のペプチドのバリアント、例えば配列番号1のバリアントを開発するために用いることができるバリンアナログを、表Vにおいて表す:




表V:バリンアナログ

0060

特に、ゲートキーパー残基リジン(K)をリジン(K)のアナログに対して置き換えることにより、本発明のペプチドを開発するために用いることができるリジンアナログを、表VIにおいて表す:
















表VI:リジンアナログ

0061

ある態様において、特に、ゲートキーパー残基リジン(K)をリジン(K)のアナログに対して置き換えることによる、本発明のペプチドを開発するために用いることができるリジンアナログは、N−イプシロン−ホルミル−リジン、N−イプシロン−メチル−リジン、N−イプシロン−i−プロピル−リジン、N−イプシロン−ジメチル−リジン、N−イプシロン−トリメチルアンモニウム−リジン、N−イプシロン−ニコチニル−リジン、{[5−アミノ−1−(ヒドラジンカルボニル)ペンチル]カルバモイル}ギ酸、N−アルファ−メチル−リジン、ホモリジン、ベータ−ホモリジン、2−アミノ−6−ジアゾ−5−オキソカプロン酸、ヒドロキシノルバリン、オルニチン、N−デルタ−メチル−オルニチン、N−デルタ−N−デルタ−ジメチル−オルニチン、N−デルタ−i−プロピル−オルニチン、c−アルファ−メチル−オルニチン、ベータ,ベータ−ジメチル−オルニチン、カナバニン、N−デルタ−メチル−N−デルタ−ブチル−オルニチン、N−デルタ−メチル−N−デルタ−フェニル−オルニチン、デルタ−(2−メチルピロリジン)−オルニチン、デルタ−ピペリジル−オルニチン、ガンマ−アミノ−デルタ−ピペリジル−吉草酸またはデルタ−アゼパニル−オルニチンであってよい。

0062

特に、請求項1において表されるようなゲートキーパーにおけるプロリンを、人工のプロリン(P)に対して置き換えることによる、本発明のペプチドのバリアント、例えば配列番号1のバリアントを開発するために用いることができるプロリンアナログを、表VIIにおいて表す:








表VII:プロリンアナログ

0063

さらに別の態様において、本発明のペプチド中のリンカーZiは、プロリン、4−ヒドロキシプロリン、(2R,5S)−5−フェニル−ピロリジン−2−カルボン酸、3,4−デヒドロ−L−プロリン、ベータ−(2−ベンゾチアゾリル)−アラニン、3−(2−フリル)−アラニンまたはベータ−(2−チエニル)−アラニンからなる。
さらに別の態様において、本発明は、アミノ末端およびカルボキシ末端の非天然のゲートキーパー残基(A2i−1およびA2i)の間に環構造を形成することにより産生される環状ペプチドを提供する。

0064

さらに別の態様において、本発明のペプチドは、検出可能な標識をさらに含む。
本発明はまた、同位体標識されたペプチドを含み、これらは、1つ以上の原子が、天然において通常見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子により置き換えられるという事実について以外は、本明細書において定義されるものと同一である。本発明のペプチド中に組み込むことができる同位体の例として、水素炭素窒素酸素リン硫黄フッ素および塩素の同位体、例えばそれぞれ2H、3H、13C、11C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36CIが挙げられる。本発明のペプチドならびに前記ペプチドの薬学的に受入可能な塩または前述の同位体および/もしくは他の原子の他の同位体を含むものは、本発明の範囲内である。特定の同位体標識された本発明のペプチド、例えば3Hおよび14Cなどの放射活性同位体が組み込まれるものは、薬物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム標識されたもの、すなわち3H、炭素−14、すなわち14C同位体は、それらの調製の容易性および検出能力のために、特に好ましい。さらに、重水素、すなわち2Hなどの、より重い同位体による置換は、より高い代謝安定性、例えば増大したin vivoでの半減期、または低下した投与量要求から生じる、特定の治療上の利点をもたらし得、したがって、いくつかの状況においては好ましい場合がある。本発明の式Iの同位体標識されたペプチドは、一般に、以下の例において開示される手順を実施することにより、容易に入手可能な同位体標識された試薬を、非同位体標識試薬を置き換えることにより、調製することができる。

0065

さらに別の態様において、本発明のペプチドは、半減期の延長を増大させる分子をさらに含む。
さらに別の態様において、本発明のペプチドは、ペプチドの溶解度を増大させる部分をさらに含む。

0066

他の特定の態様により、分子は、例えばそれらのin vivoでの半減期を延長するために、他の部分に融合していてもよい。安定性を増大させることの他に、かかる部分はまた、それらが融合している分子の溶解度を増大させ得る。ゲートキーパー(番号付けされたX部分)の存在は、原理的には、分子の早すぎる凝集を防止して、それらを溶液中に保持するためには十分であるが、溶解度を増大させる(すなわち凝集を防止する)部分のさらなる添加は、分子のより容易な取り扱いをもたらし得、特に、安定性および有効期間を改善し得る。かかる部分の周知の例は、PEG(ポリエチレングリコール)である。この部分は、リンカーとしてのみならず、可溶化性部分としても用いられ得るので、特に想起される。他の例として、ペプチドおよびタンパク質またはタンパク質ドメイン、またはさらに完全なタンパク質(例えばGFP)が挙げられる。このことに関して、PEGのように、1つ部分が様々な機能または効果を有し得ることに注意すべきである。例えば、flagタグ(配列DYKDDDDK)は、標識として用いられ得るペプチド部分であるが、その電荷密度に起因して、それはまた、可溶化を増強するであろう。PEG化は、生物製剤の溶解度を増大させることが、既にしばしば示されている(例えば、Veronese and Mero, BioDrugs. 2008; 22(5):315-29)。ペプチド、ポリペプチド、タンパク質またはタンパク質ドメインタグを目的の分子に付加することは、当該分野において広範に記載されている。例として、これらに限定されないが、シヌクレインに由来するペプチド(例えば、Park et al., Protein Eng. Des. Sel. 2004; 17:251-260)、SET(溶解度増強タグ、Zhang et al., Protein Expr Purif 2004; 36:207‐216)、チオレドキシン(TRX)、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)、マルトース結合タンパク質(MBP)、N-Utilization substance(NusA)、低分子ユビキチン様修飾因子(SUMO)、ユビキチン(Ub)、ジスルフィド結合C(disulfide bond C:DsbC)、Seventeen kilodalton protein(Skp)、ファージT7タンパク質キナーゼフラグメント(T7PK)、タンパク質G B1ドメイン、タンパク質AIgGZZリピートドメイン、および細菌免疫グロブリン結合ドメイン(Hutt et al., J Biol Chem.; 287(7):4462-9, 2012)が挙げられる。タグの性質は、当業者により決定され得る適用に依存するであろう。例えば、本明細書において記載される分子のトランスジェニック発現のために、細胞の機構による早すぎる分解を防止するために、分子を、より大きなドメインに融合させることが想起され得る。他の適用は、分子の特性を改変しすぎないように、より小さな可溶化タグ(例えば、30アミノ酸未満、または20アミノ酸未満、またはわずか10アミノ酸未満)への融合を想起し得る。

0067

半減期を延長することの他に、分子は、他のまたはさらなる薬物動態学的および薬力学的特性を改変する部分に融合させてもよい。例えば、アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン)、アルブミン結合ドメインまたは合成アルブミン結合ペプチドへの融合は、様々な治療用タンパク質薬物動態学および薬力学を改善することが知られている(Langenheim and Chen, Endocrinol.; 203(3):375-87, 2009)。しばしば用いられる別の部分は、抗体のフラグメント結晶化可能領域(fragment crystallizable region:Fc)である。これらの部分の性質は、本発明のためには極めて重要ではなく、適用に依存して当業者により決定されてよい。

0068

さらに別の態様において、本発明のペプチドは、前記ペプチドのアミノ末端および/またはカルボキシ末端において、少なくとも1つのD−アラニンをさらに含む。
さらに別の態様において、本発明は、医薬としての使用のための本発明のペプチドを提供する。
さらに別の態様において、本発明は、抗菌剤としての使用のための本発明のペプチドを提供する。
さらに別の態様において、本発明は、グラム陽性細菌を処置するための使用のための本発明のペプチドを提供する。
さらに別の態様において、本発明は、グラム陰性細菌を処置するための使用のための本発明のペプチドを提供する。
さらに別の態様において、本発明は、薬剤耐性菌株を処置するための使用のための本発明のペプチドを提供する。
さらに別の態様において、本発明は、多剤耐性菌株を処置するための使用のための本発明のペプチドを提供する。
さらに別の態様において、本発明は、カルバペネム耐性腸内細菌(Enterobacteriaceae)、薬剤耐性淋菌、多剤耐性アセチバクター(Acetinobacter)、薬剤耐性カンピロバクター広域スペクトルベータ−ラクタマーゼ産生腸内細菌、多剤耐性緑膿菌、薬剤耐性非チフスサルモネラ菌、薬剤耐性チフス菌および薬剤耐性赤痢菌を含むリストから選択される多剤耐性菌株を処置するための使用のための本発明のペプチドを提供する。

0069

さらに別の態様において、本発明は、診断剤としての使用のための本発明のペプチドの使用を提供する。
さらに別の態様において、本発明は、本発明のペプチドおよび薬学的に受入可能なキャリアを含む医薬組成物を提供する。

0070

さらに別の態様において、本発明は、抗菌ペプチドを産生するための方法を提供し、該方法は、以下のステップを含む:
i)5〜14アミノ酸、例えば5〜12アミノ酸、または6〜14アミノ酸、例えば6〜12アミノ酸の長さを有する、凝集傾向領域(APR)のin silicoのリストを作製すること、ここで、APRは、細菌プロテオームにおいて同定される、
ii)以下の構造:(A2i−1−APR−A2i−Zi)n,に基づくAPRを含む、20〜200個の数の異なるペプチドを合成すること、ここで、nは、1〜4の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し、各A2i−1およびA2iは、独立して、R、K、D、EおよびPから選択される1〜3の連続したゲートキーパーアミノ酸から選択される、
iii)抗菌効果について前記ペプチドを試験すること、および抗菌ペプチドを生成すること。

0071

タンパク質中のかかる配列を同定する、特にプロテオーム中に存在するタンパク質中のAPR配列を同定する一つの特に便利な方法は、ベータ−凝集を予測するアルゴリズムを用いることによる。かかるアルゴリズムは、典型的には、生物物理学的パラメーターを考慮し得る。TangoおよびZyggregatorは、かかるアルゴリズムの一般的な例であるが、多くの他のものが、当該分野において記載されており、これらは、限定されないが、以下により記載されるものを含む:Bryan et al.,PLoS Comput Biol. 5(3):e1000333, 2009;Caflish, Curr Opin Chem Biol. 10(5):437-44, 2006;Conchillo-Sole et al.,BMCBioinformatics 8:65, 2007;Galzitskaya et al., PLoS Comput Biol. 29;2(12):e177, 2006;Goldschmidt et al., PNAS 107(8):3487-92, 2010;Maurer-Stroh et al., Nat Methods 7(3):237-42, 2010;Rojas Quijano et al., Biochemistry 45(14):4638-52, 2006;Saiki et al., Biochem Biophys Res Commun 343(4):1262-71, 2006;Sanchez de Groot et al., BMC Struct Biol 5:18, 2005;Tartaglia et al., Protein Sci. 14(10):2723-34, 2005;Tartaglia et al., J Mol Biol. 380(2):425-36, 2008;Thompson et al., PNAS 103(11):4074-8, 2006;Trovato et al., Protein Eng Des Sel. 20(10):521-3, 2007;Yoon and Welsh, Protein Sci. 13(8):2149-60, 2004;Zibaee et al., Protein Sci. 16(5):906-18, 2007。これらのうちの多くは、主にアミロイド凝集性配列に関係し、無定形のベータ−凝集のみと関係するわけではない。両方の凝集の形態の配列空間は、重複し得(Rousseau et al., Current Opinion in Structural Biology 16:118‐126, 2006)、反応の動態学および条件が目的のタンパク質(単数または複数)の凝集に有利である限り、両方の凝集の形態が想起される。

0072

いくつかの態様において、本発明のペプチドは、アミノおよび/またはカルボキシル末端において1つ以上のさらなる残基を含んでもよい。いくつかの態様において、1つ以上のさらなる残基は、D−アラニンである。例えば、ペプチドは、アミノおよび/またはカルボキシル末端において1つまたは2つのD−アラニンを含んでもよい。

0073

同様に、当業者は、本発明はまた、特化した天然に存在しないペプチドを含む融合ポリペプチドを包含することを理解するであろう。代替として、融合タンパク質は、レポーター分子を含んでもよい。他の態様において、融合タンパク質は、ペプチドの活性と同じであるかまたはこれと異なる機能または活性、例えばターゲティング性、結合性または酵素活性または機能を提供するポリペプチドを含んでもよい。同様に、本明細書において特に開示されるペプチドは、典型的には、アミノ酸配列における置換を耐容し、生物学的活性を実質的に保持するであろうことが、理解されるであろう。本明細書において特に開示されるもの以外の本発明のペプチドを同定するために、アミノ酸置換は、当該分野において公知の任意の特徴に基づくものであってよく、これは、例えばアミノ酸側鎖置換基、それらの疎水性、親水性、電荷サイズなどの相対的な類似性または相違を含む。

0074

当該分野において公知であるとおり、ポリペプチドが、既知の配列に対して配列同一性または類似性を有するか否かを同定するために、多数の異なるプログラムを用いることができる。配列同一性または類似性は、当該分野において公知の標準的な技術を用いて決定することができ、これは、限定されないが、Smith & Waterman, Adv. Appl. Math. 2:482 (1981)の局所配列同一性アルゴリズム、Needleman & Wunsch, J. Mol. Biol. 48:443 (1970)の配列同一性アラインメントアルゴリズムによるもの、Pearson & Lipman, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:2444 (1988)の類似性方法の検索により、これらのアルゴリズムのコンピューターによる実行によるもの(Wisconsin Genetics Software Package、Genetics Computer Group、575 Science Drive, Madison, Wis.におけるGAP、BESTFIT、FASTAおよびTFASTA)、Devereux et al., Nucl. Acid Res. 12:387 (1984)により記載されるBest Fit配列プログラムによるものを含み、好ましくはデフォルトの設定を用いるか、または検査による。通常のアルゴリズムの一例は、PILEUPである。PILEUPは、漸進的なペアワイズアラインメントを用いて、関連する配列の群から複数の配列アラインメントを作成する。それはまた、アラインメントを作成するために用いられるクラスタリング関係を示す樹形図をプロットすることもできる。PILEUPは、Feng & Doolittle, J. Mol. Evol. 35:351 (1987)の漸進的なアラインメント方法の簡略化を用いる;当該方法は、Higgins & Sharp, CABIOS 5:151 (1989)により記載されるものと類似する。有用なアルゴリズムの別の例は、Altschul et al., J. Mol. Biol. 215:403 (1990)およびKarlin et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:5873 (1993)において記載されるBLASTアルゴリズムである。特に有用なBLASTプログラムは、WU-BLAST-2プログラムであり、これは、Altschul et al., Meth. Enzymol., 266:460 (1996);blast.wustl/edu/blast/README.htmlから入手した。WU-BLAST-2は、いくつかの検索パラメーターを用い、これらは好ましくはデフォルト値に設定される。パラメーターは、動的な値であり、特定の配列の組成および目的の配列を検索する対象となる特定のデータベースの組成に依存して、プログラム自体により確立される;しかし、感受性を増大させるために、値を調節してもよい。さらなる有用なアルゴリズムは、Altschul et al., Nucleic AcidsRes. 25:3389 (1997)により報告されるとおりのgapped BLASTである。マッチする同一残基の数を、アラインメントされる領域中の「より長い」配列の残基の総数除算することにより、アミノ酸配列同一性パーセンテージの値が決定される。「より長い」配列とは、アラインメントされる領域において実際に最も多い残基を有するものである(アラインメントスコアを最大にするためにWU-Blast-2により導入されるギャップは無視される)。アラインメントは、アラインメントされるべき配列におけるギャップの導入を含んでもよい。加えて、本明細書において特に開示されるペプチドより多い、またはこれより少ないアミノ酸を含む配列については、一態様において、配列同一性のパーセンテージは、アミノ酸の総数に関する同一アミノ酸の数に基づいて決定されるであろうことが、理解される。したがって、例えば、本明細書において特に開示される配列より短い配列の配列同一性は、一態様においては、当該より短い配列中のアミノ酸の数を用いて決定されるであろう。パーセント同一性の計算において、相対重量は、例えば挿入、欠失、置換などの配列バリエーションの多様な現れ方に帰するものではない。

0075

特定の態様において、本発明のペプチドは、適切なポリペプチドのin vivoでの残存を促進するために、アミノおよび/またはカルボキシル末端におけるブロッキング剤の付加により、in vivoでの使用のために修飾することができる。これは、ペプチド末端が、細胞による取り込みの前にプロテアーゼにより分解される傾向がある状況において、有用であり得る。かかるブロッキング剤は、限定することなく、さらなる関係するまたは無関係のペプチド配列を含んでもよく、これは、投与されるべきペプチドのアミノおよび/またはカルボキシル末端残基に結合していてもよい。これは、ペプチドの合成の間に化学的に、または組み換えDNA技術により、任意の好適な方法により、行うことができる。例えば、1つ以上の天然に存在しないアミノ酸、例えばD−アラニンなどを、末端に付加させてもよい。あるいは、ピログルタミン酸または当該分野において公知の他の分子などのブロッキング剤を、アミノおよび/またはカルボキシル末端残基に結合させてもよく、または、アミノ末端におけるアミノ基もしくはカルボキシル末端におけるカルボキシル基を、異なる部分で置き換えてもよい。加えて、ペプチド末端を、例えばN末端のアセチル化および/またはC末端のアミド化により修飾してもよい。同様に、ペプチドを、投与の前に、薬学的に受入可能な「キャリア」タンパク質に、共有結合により、または非共有結合的に、カップリングしてもよい。

0076

本発明のペプチド−本発明のペプチドを含む医薬組成物の投与
一態様において、本発明のペプチドは、対象に直接投与される。一般に、本発明の化合物は、薬学的に受入可能なキャリア(例えば、生理食塩水)中に懸濁させて、経口で、または静脈内注入により投与されるか、または、皮下で、筋肉内で、髄腔内、腹腔内で、直腸内で、内で、内で、胃内で、気管内で、もしくは肺内で投与されるであろう。別の態様において、気管内または肺内送達は、標準的なネブライザージェットネブライザー、ワイヤーメッシュネブライザー、乾燥粉末吸入器、または定量噴霧式吸入器を用いて達成することができる。それらは、例えば、腎臓、膀胱または腸などの細菌感染の部位に直接送達してもよい。必要とされる投与量は、投与の経路選択肢処方物の性質;患者の疾病の性質;対象のサイズ、重量、表面積年齢および性別;投与されている他の薬物;ならびに主治医の判断に依存する。好適な投与量は、0.01〜100mg/kgの範囲である。多様なペプチドおよび可能なバリアント、ならびに多様な経路の投与の異なる効率を考慮して、必要とされる投与量の広範なバリエーションが予測される。例えば、経口投与は、i.v.注射による投与よりも高い投与量を必要とすることが予測されるであろう。これらの投与レベルのバリエーションは、当該分野においてよく理解されているような最適化のための標準的な実験ルーチンを用いて調整することができる。投与は、単一であっても複数であってもよい(例えば、2倍、3倍、4倍、6倍、8倍、10倍、20倍、50倍、100倍、150倍、またはそれより多く)。

0077

ある態様において、本発明のペプチドは、例えばペプチドを分解に対して保護するために、少なくとも1つの修飾された末端を含む。いくつかの態様において、N末端をアセチル化するか、および/またはC末端をアミド化する。ある態様において、本発明のペプチドは、少なくとも1つの非天然のアミノ酸(例えば1つ、2つ、3つもしくはそれより多く)、または少なくとも1つの末端修飾(例えば1つもしくは2つ)を含む。いくつかの態様において、ペプチドは、少なくとも1つの非天然のアミノ酸および少なくとも1つの末端修飾を含む。

0078

本発明のペプチドは、任意に、他の治療剤と組み合わせて送達してもよい。さらなる治療剤を、本発明のペプチドと同時に送達してもよい。本明細書において用いられる場合、「同時に(concurrently)」という語は、組み合わせ効果を産生するために十分に時間的に近いことを意味する(すなわち、同時に(concurrently)とは、同時に(simultaneously)であってもよく、または、それは、2つ以上のイベントが、互いの前後の短期間のうちに起こることであってもよい)。本発明の一態様において、天然に存在しないペプチドは、天然に存在しないペプチドと抗生剤との組み合わせ活性が、より優れた活性を細菌のみに対して有する場合に、細菌の増殖を調節する抗生物質と同時に患者に送達される。本発明の別の側面は、本発明からのペプチドを含むキットに関し、本発明の方法を実施するために有用である。キットは、方法を実施するためのさらなる剤(例えば、バッファー、容器、さらなる治療剤)、ならびに説明をさらに含んでもよい。さらなる側面として、本発明は、上で議論される治療効果のうちのいずれか(例えば、殺菌)を達成するために、医薬処方物およびこれを投与する方法を提供する。医薬処方物は、上で議論される試薬のうちのいずれかを、薬学的に受入可能なキャリア、例えば天然に存在しないペプチドまたはそのバリアント中に含んでもよい。「薬学的に受入可能な」により、生物学的または別段に望ましくなくない材料、すなわち、毒性などの任意の望ましくない生物学的効果を引き起こすことなく対象に投与することができる材料が意味される。本発明の処方物は、任意に、薬用剤、医薬剤、キャリア、アジュバント分散剤希釈剤などを含んでもよい。本発明のペプチドは、既知の技術に従って、医薬用キャリア中で投与のために処方することができる。例えば、Remington, The Science And Practice of Pharmacy(Ed. 2014)を参照。本発明による医薬処方物の製造において、ペプチド(その生理学的に受入可能な塩を含む)は、典型的には、特に、受入可能なキャリアと混合される。キャリアは、固体または液体、または両方であってよく、好ましくは、ペプチドの重量により0.01または0.5%〜95%または99%を含んでもよい単位用量処方物、例えば錠剤として、ペプチドと共に処方される。1つ以上のペプチドを、本発明の処方物中に組み込むことができ、これは、周知の製薬の技術のうちのいずれかにより調製することができる。本発明のさらなる側面は、対象をin vivoで処置する方法であって、該方法は、本発明のペプチドを薬学的に受入可能なキャリア中に含む医薬組成物を対象に投与することを含み、ここで、医薬組成物は、治療有効量において投与される。本発明のペプチドの、それを必要とするヒト対象または動物への投与は、化合物を投与するための当該分野において公知の任意の手段によるものであってよい。本発明の処方物は、経口、直腸、局所、頬側(例えば下)、膣、非経口(例えば、皮下、骨格筋心筋横隔膜の筋肉および平滑筋を含む筋肉内、皮内、静脈内、腹腔内)、局所(すなわち、気道表面を含む皮膚および粘膜の両方の表面)、鼻内、経皮、関節内、気管内、および吸入投与門脈内送達による肝臓への投与、ならびに直接的な臓器注射(例えば、肝臓内へ、中枢神経系への送達のために脳内へ、膵臓内へ、または腫瘍もしくは腫瘍の周囲の組織中へ)のために好適なものを含む。任意の所与の場合における最も好適な経路は、処置されている状態の性質および重篤度に、ならびに、用いられている特定のペプチドの性質に依存するであろう。

0079

注射のために、キャリアは、典型的には、無菌パイロジェンフリー水、無菌の生理食塩水、高張食塩水パイロジェンフリーリン酸緩衝食塩水溶液などの液体であろう。投与の他の方法のために、キャリアは、固体または液体のいずれであってもよい。
経口投与のために、ペプチドは、カプセル、錠剤および粉末などの固体投与形態において、またはエリキシル剤シロップおよび懸濁液などの液体投与形態において、投与することができる。ペプチドは、不活性成分および粉末化されたキャリア、例えばグルコースラクトーススクロースマンニトールデンプンセルロースまたはセルロース誘導体ステアリン酸マグネシウムステアリン酸サッカリンナトリウム滑石炭酸マグネシウムなどと一緒に、ゼラチンカプセル中に封入してもよい。望ましい色、味、安定性、緩衝化能力、分散または他の公知の望ましい特色を提供するために添加することができるさらなる不活性成分の例は、赤色酸化鉄シリカゲルラウリル硫酸ナトリウム二酸化チタン食用白色インクなどである。類似の希釈剤は、圧縮錠剤を製造するために用いることができる。錠剤およびカプセルはいずれも、数時間の期間にわたり薬品の連続的な放出をもたらすために、持続放出製品として製造することができる。圧縮錠剤は、任意の不快な味を遮蔽して、錠剤を雰囲気から保護するために、糖コーティングまたはフィルムコーティングされていても、または胃腸管における選択的崩壊のために、腸溶性コーティングされていてもよい。経口投与のための液体投与形態は、患者のアクセプタンスを増大するために、着色剤および香味剤を含んでもよい。頬側(舌下)投与のために好適な処方物として、香味付けされた基剤(通常はスクロースおよびアラビアゴムまたはトラガカント)中に化合物を含むロゼンジゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアラビアゴムなどの不活性な基剤中に化合物を含むトローチが挙げられる。非経口投与のために好適な本発明の処方物は、無菌の水性および非水性のペプチドの注射溶液を含み、この調製物は、好ましくは、意図されるレシピエントの血液と等張である。これらの調製物は、抗酸化剤、バッファー、静菌剤、および処方物を意図されるレシピエントの血液と等張にする溶質を含んでもよい。水性および非水性の無菌の懸濁液は、懸濁剤および濃縮剤を含んでもよい。処方物は、単位/用量または複数用量の容器、例えば密封されたアンプルおよびバイアル中に存在してもよく、凍結乾燥(freeze-dry/lyophilize)状態において貯蔵してもよく、これは、使用の直前に、無菌の液体キャリア、例えば食塩水または注射用水の添加のみを必要とする。

0080

即時注射溶液および懸濁液は、先に記載される種類の無菌の粉末、顆粒および錠剤から調製することができる。例えば、本発明の一側面において、密封された容器中の単位投与形態における、本発明のペプチドを含む、注射可能な、安定な無菌組成物が提供される。ペプチドまたは塩は、好適な薬学的に受入可能なキャリアにより再構成して、対象中へのその注射のために好適な液体組成物を形成することができる、凍結乾燥物の形態において提供される。単位投与形態は、典型的には、約1mg〜約10グラムのペプチドまたは塩を含む。ペプチドまたは塩が、実質的に非水溶性である場合、十分量の薬学的に受入可能な乳化剤を、当該ペプチドまたは塩を水性キャリア中で乳化するために十分な量で使用することができる。1つのかかる有用な乳化剤は、ホスファチジルコリンである。直腸投与のために好適な処方物は、好ましくは、単位用量の坐剤として提示される。これらは、ペプチドを、1つ以上の便利な固体キャリア、例えばカカオバターと混合して、次いで、生じた混合物成形することにより、調製することができる。皮膚への局所適用のために好適な処方物は、好ましくは、軟膏クリームローションペーストゲルスプレーエアロゾルまたはオイルの形態をとる。用いることができるキャリアとして、ワセリンラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール皮膚浸透増強剤(transdermal enhancer)、およびこれらの2つ以上の組み合わせが挙げられる。経皮投与のために好適な処方物は、レシピエントの表皮との密接な接触を長期間にわたり保持するように適応させた個別のパッチとして提示してもよい。経皮投与のために好適な処方物はまた、イオン泳動により送達することができ(例えばTyle, Pharm. Res. 3:318 (1986)を参照)、典型的には、任意に、緩衝化されたペプチドの水溶液の形態をとってよい。好適な処方物は、クエン酸またはビストリスバッファー(pH6)またはエタノール/水を含み、0.1〜0.2Mの化合物を含む。ペプチドは、代替的に、鼻内投与のために処方してもよく、別段に、任意の好適な手段により、対象の肺に投与しても、例えば、対象が吸入するペプチド含有呼吸用粒子のエアロゾル懸濁液により投与してもよい。呼吸用粒子は、液体であっても固体であってもよい。用語「エアロゾル」は、細気管支または鼻孔中に吸入されることができる任意の気体媒介性の懸濁相を含む。特に、エアロゾルは、気体媒介性の液滴の懸濁液を含み、これは、定量噴霧式吸入器またはネブライザーにおいて、またはミストスプレー器において、産生することができる。エアロゾルはまた、空気または他のキャリアガス中に懸濁された乾燥粉末組成物を含み、これは、例えば吸入デバイスからガス注入により送達することができる。ペプチドを含む液体粒子のエアロゾルは、当業者に公知であるとおりの任意の好適な手段により、例えば圧力駆動式エアロゾルネブライザーまたは超音波式ネブライザーにより、産生することができる。ペプチドを含む固体粒子のエアロゾルは、同様に、製薬の分野において公知の技術により、任意の固体粒子医薬用エアロゾル発生器により産生することができる。あるいは、全身性の様式ではなくむしろ局所性の様式において、例えばデポーまたは持続放出処方物において、ペプチドを投与してもよい。

0081

さらに、本発明は、本明細書において開示されるペプチドおよびその塩のリポソーム処方物を提供する。リポソーム懸濁液を形成するための技術は、当該分野において周知である。ペプチドまたはその塩が水溶性の塩である場合、従来のリポソーム技術を用いて、前記ペプチドまたはその塩を、脂質小胞中に組み込むことができる。かかる場合において、ペプチドまたはその塩の水溶性に起因して、当該ペプチドまたはその塩は、実質的に、リポソームの親水性の中心またはコア内に搭載されるであろう。使用される脂質層は、任意の従来の組成のものであってよく、コレステロールを含むものであっても、コレステロールフリーであってもよい。目的のペプチドまたはその塩が非水溶性である場合、やはり、従来のリポソーム形成技術を使用して、当該塩を、実質的に、リポソームの構造を形成する疎水性脂質二重層中に搭載することができる。いずれの場合においても、産生されるリポソームは、標準的な超音波処理および均質化技術の使用を通して、サイズを縮小してもよい。本明細書において開示されるペプチドまたはその塩を含むリポソーム処方物を、凍結乾燥して、凍結乾燥物を産生してもよく、これは、水などの薬学的に受入可能なキャリアにより再構成して、リポソーム懸濁液を再生することができる。非水溶性ペプチドの場合、医薬組成物は、非水溶性ペプチドを、例えば水性基剤などのエマルジョン中で含んで調製してもよい。かかる場合において、組成物は、所望される量のペプチドを乳化するために十分な量の薬学的に受入可能な乳化剤を含むであろう。特に有用な乳化剤として、ホスファチジルコリンおよびレシチンが挙げられる。特定の態様において、ペプチドは、その用語が上で定義されるとおり、治療有効量において対象に投与される。薬学的に活性なペプチドの投与量は、当該分野において公知の方法により決定することができる。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciencesを参照。任意の特定のペプチドの治療有効投与量は、ペプチドごと、および患者ごとに変化し、患者の状態および送達の経路に依存するであろう。一般的な提案として、約0.1〜約50mg/kgの投与量は、治療効果を有するであろう。ここで、全ての重量は、塩が使用される場合を含めて、ペプチドの重量に基づいて計算される。より高いレベルにおける毒性の懸念は、静脈内での投与量をより低いレベル、例えば約10mg/kgまでに限定し得、ここで、全ての重量は、塩が使用される場合を含めて、ペプチドの重量に基づいて計算される。約10mg/kg〜約50mg/kgの投与量が、経口投与のために使用することができる。典型的には、約0.5mg/kg〜5mg/kgの投与量が、筋肉内注射のために使用することができる。それぞれ、静脈内または経口投与のために、特定の投与量は、約1μmol/kg〜50μmol/kgであり、ことさらには約22μmol/kgまで、および33μmol/kgまでのペプチドである。本発明の特定の態様において、治療効果を達成するために、1回より多くの投与(例えば2回、3回、4回またはそれより多くの投与)を、多様な時間間隔にわたり(例えば1時間毎、1日毎、1週間毎、1か月毎など)、使用することができる。本発明は、獣医学および医学的適用において用途を見出す。好適な対象として、鳥類および哺乳動物の両方が挙げられ、哺乳動物が好ましい。用語「鳥類」は、本明細書において用いられる場合、これらに限定されないが、ニワトリカモ、アヒルウズラシチメンチョウ、およびキジを含む。用語「哺乳動物」は、本明細書において用いられる場合、これらに限定されないが、ヒト、ウシヒツジヤギウマネコイヌウサギ類などを含む。ヒトの対象は、新生児幼児、青少年および成人を含む。

0082

ペプチドの合成
特定の態様において、本発明のペプチドは、当該分野において公知のいくつかのペプチド合成方法に従って産生することができる。ペプチド合成方法は、例えば、固相合成プロセスおよび液相合成プロセスのうちのいずれかであってよい。すなわち、目的のペプチドは、化合物(I)を構成することができる部分的なペプチドまたはアミノ酸と、残りの部分(これは、2つ以上のアミノ酸により構成することができる)の縮合を、所望される配列に従って繰り返すことにより、産生することができる。望ましい配列を有する生成物が保護基を有する場合、目的のペプチドは、保護基を除去することにより生成することができる。知られるべき縮合する方法および保護基を除去する方法の例は、以下の(1)〜(5)において記載される方法を含む。(1)M. Bodanszky and M. A. Ondetti: Peptide Synthesis, Interscience Publishers, New York (1966)、(2)Schroeder and Luebke: The Peptide, Academic Press, New York (1965)、(3)Nobuo Izumiya, et al.: Peptide Gosei-no-Kiso to Jikken (Basics and experiments of peptide synthesis), published by Maruzen Co. (1975)、(4)Haruaki Yajima and Shunpei Sakakibara: Seikagaku Jikken Koza (Biochemical Ex-periment) 1, Tanpakushitsu no Kagaku (Chemistry of Proteins) IV, 205 (1977)、および(5)Haruaki Yajima, ed.: Zoku Iyakuhin no Kaihatsu (A sequel to Development of Pharmaceuticals), Vol. 14, Peptide Synthesis, published by Hirokawa Shoten。反応後に、ペプチドは、例えば溶媒抽出蒸留カラムクロマトグラフィー液体クロマトグラフィー再結晶化など、従来の精製の方法を用いて精製および単離することができる。上述の方法により得られたペプチドが、遊離の形態である場合、それは、既知の方法により好適な塩に変換することができる;逆に、ペプチドが塩の形態で得られる場合、当該塩は、既知の方法により遊離の形態または他の塩に変換することができる。出発化合物もまた、塩であってもよい。かかる塩の例として、以下に記述されるペプチドの塩として例示されるものが挙げられる。保護されたアミノ酸またはペプチドの縮合のために、ペプチド合成のために使用可能な多様な活性化試薬を用いることができ、これらは、特に好ましくは、トリホスホニウム(trisphosphonium)塩、テトラメチルウロニウム塩、カルボジイミドなどである。トリスホスホニウム塩の例として、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、ブロモトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBroP)、7−アザベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyAOP)が挙げられ、テトラメチルウロニウム塩の例として、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、2−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−ヘキサフルオロホスフェート(HATU)、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、2−(5−ノルボルナン−2,3−ジカルボキシイミド)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TNTU)、O−(N−スクシンイミジル(succimidyl))−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TSTU)が挙げられ、カルボジイミドの例として、DCC、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIPCDI)、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI.HCl)などが挙げられる。これらを用いる縮合のために、ラセミ化阻害剤(例えば、HONB、HOBt、HOAt、HOOBtなど)の添加を用いることができる。縮合のために用いられるべき溶媒は、ペプチド縮合反応のために使用可能であることが知られるものから適切に選択される。例えば、酸アミド、例えば無水または含水性のN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセタミド、N−メチルピロリドンなど、ハロゲン化炭化水素、例えば塩化メチレンクロロホルムなど、アルコール、例えばトリフルオロエタノールフェノールなど、スルホキシド、例えばジメチル−スルホキシドなど、三級アミン、例えばピリジンなど、エーテル、例えばジオキサンテトラヒドロフランなど、ニトリル、例えばアセトニトリルプロピオンニトリルなど、エステル、例えば酢酸メチル酢酸エチルなど、これらの適切な混合物などを用いることができる。反応温度は、ペプチド結合反応のために使用可能であることが知られている範囲から適切に選択され、通常、約−20℃(「℃」は、「摂氏」を表す)〜50℃の範囲から選択される。活性化されたアミノ酸誘導体は、通常、1.5〜6倍の過剰量において用いられる。相合成において、ニンヒドリン反応を用いる試験により縮合が不十分であることが明らかとなる場合、十分な縮合は、限定することなく、保護基の縮合反応を繰り返すことにより行うことができる。反応を繰り返した後で縮合がまだ不十分である場合、その後の反応に対する影響を回避することができるように未反応のアミノ酸を、無水酢酸アセチルイミダゾールなどによりアシル化することができる。出発アミノ酸のアミノ基のための保護基の例として、Z、Boc、tert−ペンチルオキシカルボニル、イソボルニルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、Cl−−Z、Br−−Z、アダマンチルオキシカルボニル、トリフルオロアセチルフタロイル、ホルミル、2−ニトロフェニルスルフェニルジフェニルホスフィノチオイル、Fmoc、トリチルなどが挙げられる。出発アミノ酸のためのカルボキシル保護基の例として、上述のC1−6アルキル基、C3−10シクロアルキル基、C7−14アラルキル基に加えて、アリル、2−アダマンチル、4−ニトロベンジル、4−メトキシベンジル、4−クロロベンジル、フェナシルおよびベンジルオキシカルボニルヒドラジド、tert−ブトキシカルボニルヒドラジド、トリチルヒドラジドなどが挙げられる。セリンまたはスレオニンヒドロキシル基は、例えば、エステル化またはエーテル化により保護することができる。エステル化のために好適な基の例として、低級(C2−4)アルカノイル基、例えばアセチル基など、アロイル基、例えばベンゾイル基など、および有機酸などから誘導される基が挙げられる。加えて、エーテル化のために好適な基の例として、ベンジルテトラヒドロピラニル、tert−ブチル(Bu.sup.t)、トリチル(Trt)などが挙げられる。チロシンのフェノールのヒドロキシル基のための保護基の例として、Bzl、2,6−ジクロロベンジル、2−ニトロベンジル、Br−−Z、tert−ブチルなどが挙げられる。ヒスチジンのイミダゾールのための保護基の例として、Tos、4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニル(Mtr)、DNP、Bom、Bum、Boc、Trt、Fmocなどが挙げられる。

0083

アルギニンのグアニジノ基のための保護基の例として、Tos、Z、4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニル(Mtr)、p−メトキシベンゼンスルホニル(MBS)、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル(Pmc)、メシチレン−2−スルホニル(Mts)、2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル(Pbf)、Boc、Z、NO2などが挙げられる。リジンの側鎖アミノ基の保護基の例として、Z、Cl−−Z、トリフルオロアセチル、Boc、Fmoc、Trt、Mtr、4,4−ジメチル−2,6−ジオキソシクロヘキシデニル(Dde)などが挙げられる。トリプトファンインドリルのための保護基の例として、ホルミル(For)、Z、Boc、Mts、Mtrなどが挙げられる。アスパラギンおよびグルタミンのための保護基の例として、Trt、キサンチル(Xan)、4,4‘−ジメトキシベンズヒドリル(Mbh)、2,4,6−トリメトキシベンジル(Tmob)などが挙げられる。出発物質中の活性化カルボキシル基の例として、対応する酸無水物アジド活性エステル[アルコールとのエステル(例えば、ペンタクロロフェノール、2,4,5−トリクロロフェノール、2,4−ジニトロフェノールシアノメチルアルコール、パラニトロフェノール、HONB、N−ヒドロキシスクシニミド(hydroxysuccimide)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt))]などが挙げられる。出発材料中の活性化アミノ基の例として、対応する亜リン酸アミドが挙げられる。保護基を取り除く(除去する)ための方法の例として、Pd−ブラックまたはPd−カーボンなどの触媒の存在下における水素流中での触媒による還元;無水フッ化水素メタンスルホン酸トリフルオロメタンスルホン酸トリフルオロ酢酸トリメチルシリルブロミドTMSBr)、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートテトラフルオロホウ酸、トリス(トリフルオロホウ酸、三臭化ホウ素、またはこれらの混合溶液を用いる酸処置;ジイソプロピルエチルアミントリエチルアミンピペリジンピペラジンなどを用いる塩基処置;および液体アンモニア中のナトリウムによる還元などが挙げられる。上記の酸処置による除去反応は、一般に、−20℃〜40℃の温度において行われる;酸処置は、アニソール、フェノール、チオアニソールメタクレゾールおよびパラクレゾールなどのカチオンスカベンジャージメチルスルフィド、1,4−ブタンジチオール、1,2−エタンジチオールなどを添加することにより、効率的に行われる。また、ヒスチジンのイミダゾールの保護基として用いられる2,4−ジニトロフェニル基は、チオフェノール処置により取り除かれる;トリプトファンのインドールの保護基として用いられるホルミル基は、1,2−エタンジチオール、1,4−ブタンジチオールなどの存在下における酸処置による、ならびに希釈水酸化ナトリウム、希釈アンモニアなどによるアルカリ処置による脱保護により取り除かれる。

0084

加えて、本発明のペプチドは、溶媒和物(例えば水和物)であっても非溶媒和物(例えば非水和物)であってもよい。ペプチドは、同位体(例えば、3H、14C、35S、125I)などにより標識されていてもよい。さらに、ペプチドは、1Hが2H(D)に変換されている重水素変換形態であってもよい。同位体により標識または置換されたペプチドは、例えば、ポジトロン放出断層撮影(PET)における使用のためのトレーサーPETトレーサー)として用いることができ、医学的診断などの分野において有用である。
本明細書において記述されるペプチドについて、従来のペプチドのマーキングに従って、左末端はN末端(アミノ末端)であり、右末端はC末端(カルボキシル末端)である。ペプチドのC末端は、アミド(−CONH2)、カルボキシル基(−COOH)、カルボン酸(−COO−)、アルキルアミド(−CONHR)、およびエステル(−COOR)のうちのいずれかであってよい。特に、アミド(−CONH2)が好ましい。化合物は、塩の形態であってもよい。かかる塩の例として、金属塩アンモニウム塩有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。

0085

ある態様において、ペプチドはまた、プロドラッグ形態であってもよい。プロドラッグとは、生体内生理学的条件下において、酵素胃酸などに起因する反応により本発明の機能的ペプチドに変換される化合物、すなわち、酵素による酸化、還元、加水分解などにより、本発明のペプチドに変換される化合物;胃酸などに起因する加水分解などにより本発明のペプチドに変換される化合物を意味する。本発明のペプチドのプロドラッグの例として、ペプチドのアミノが、アシル化、アルキル化またはリン酸化されている化合物(例えば、ペプチドのアミノが、エイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化ピバロイルオキシメチル化またはtert−ブチル化されている化合物など);ペプチドのヒドロキシが、アシル化、アルキル化、リン酸化またはホウ酸化されている化合物(例えば、ペプチドのヒドロキシが、アセチル化、パルミトイル化プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化またはジメチルアミノメチルカルボニル化されている化合物);ペプチドのカルボキシが、エステル化またはアミド化されている化合物(例えば、ペプチドのカルボキシが、C1−6アルキルエステル化フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化またはメチルアミド化されている化合物)などが挙げられる。他のものの中でも、化合物(I)のカルボキシが、メチル、エチル、tert−ブチルなどのC1−6アルキルによりエステル化されている化合物が、好ましくは用いられる。これらの化合物は、それ自体公知の方法により、ペプチドから産生することができる。本発明のペプチドのプロドラッグはまた、IYAKUHIN no KAIHATSU(Development of Pharmaceuticals)、第7巻、Design of Molecules、p. 163-198、Published by HIROKAWA SHOTEN(1990年)において記載されるものなどの生理学的条件下において、本発明のペプチドに変換されるものであってよい。本明細書において、プロドラッグは、塩を形成してもよい。かかる塩の例として、本発明のペプチドの塩として例示されるものが挙げられる。本発明のペプチドは、結晶を形成してもよい。単一の結晶形態または複数の結晶形態の混合物を有する結晶もまた、本発明のペプチドにおいて含まれる。結晶は、それ自体公知の結晶化方法に従って本発明のペプチドを結晶化することにより生成することができる。加えて、本発明のペプチドは、薬学的に受入可能な共結晶または共結晶の塩であってもよい。ここで、共結晶または共結晶の塩とは、室温で固体であって、各々が異なる物理学的特性(例えば、構造、融点融解熱吸湿性、溶解度、安定性など)を有する2つ以上の特定の物質からなる、結晶性物質を意味する。共結晶および共結晶の塩は、それ自体公知の共結晶化により生成することができる。本発明のペプチドの結晶は、物理化学的特性(例えば、融点、溶解度、安定性)および生物学的特性(例えば、薬物動態(吸収、分布、代謝、排出)、効率の表出)において優れ、したがって、医薬として極めて有用である。

0086

さらなる側面および態様において、本発明はまた、以下の(1)〜(14)のうちのいずれか1つおよび全てにおいて記載されるとおりの主題を提供する:
(1)以下の構造:(A2i−1−X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7−A2i−Zi)nを含むペプチドであって、ここで、
− nは、1〜4の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し;
− 各A2i−1およびA2iは、独立して、R、K、D、EおよびPから選択される1〜3の連続したゲートキーパーアミノ酸、および/または、3−メチルプロリン、3,4−デヒドロ−プロリン、2−[(2S)−2−(ヒドラジンカルボニル)ピロリジン−1−イル]−2−オキソ酢酸、ベータ−ホモプロリン、アルファ−メチル−プロリン、ヒドロキシプロリン、4−オキソ−プロリン、ベータ,ベータ−ジメチル−プロリン、5,5−ジメチル−プロリン、4−シクロヘキシル−プロリン、4−フェニル−プロリン、3−フェニル−プロリン、4−アミノプロリン、4−メルカプトプロリン、2−アミノ−アジピン酸(ホモグルタミン酸)、2−アミノ−ヘプタン二酸(2−アミノピメリン酸)、2−アミノ−オクタン二酸(アミノスベリン酸)、2−アミノ−4−カルボキシ−ペンタン二酸(4−カルボキシグルタミン酸)、グリオキサル−ヒドロイミダゾロン、メチルグリオキサル−ヒドロイミダゾロン、N−アルファ−メチル−アルギニン、オメガ−メチル−アルギニン、ノルアルギニン、ホモアルギニン、N,N’−ジエチル−ホモアルギニン、ベータ−ホモアルギニン、2−アミノ−3−ウレイド−プロピオン酸、2−アミノ−6−(1−カルボキシエチルアミノ)ヘキサン酸、2−アミノ−6−カルボキシメチルアミノ)ヘキサン酸、2−アミノ−6−(2−(フラン−2−イル)−2−オキソエチルアミノ)ヘキサン酸、2−アミノ−6−(ホルミル−5−ヒドロキシメチル−ピロール−1−イル)−ヘキサン酸、c−アルファ−メチル−リジン、ベータ,ベータ−ジメチル−リジン、N−イプシロン−ホルミル−リジン、N−イプシロン−メチル−リジン、N−イプシロン−i−プロピル−リジン、N−イプシロン−ジメチル−リジン、N−イプシロン−トリメチルアンモニウム−リジン、N−イプシロン−ニコチニル−リジン、{[5−アミノ−1−(ヒドラジンカルボニル)ペンチル]カルバモイル}ギ酸、N−アルファ−メチル−リジン、ホモリジン、ベータ−ホモリジン、2−アミノ−6−ジアゾ−5−オキソカプロン酸、ノルバリン、アルファ−メチル−ノルバリン、ヒドロキシノルバリン、オルニチン、N−デルタ−メチル−オルニチン、N−デルタ−N−デルタ−ジメチル−オルニチン、N−デルタ−i−プロピル−オルニチン、c−アルファ−メチル−オルニチン、ベータ,ベータ−ジメチル−オルニチン、カナバニン、N−デルタ−メチル−N−デルタ−ブチル−オルニチン、N−デルタ−メチル−N−デルタ−フェニル−オルニチン、デルタ−(2−メチルピロリジン)−オルニチン、デルタ−ピペリジル−オルニチン、ガンマ−アミノ−デルタ−ピペリジル−吉草酸およびデルタ−アゼパニル−オルニチンから選択される1〜3つの非天然のゲートキーパーアミノ酸から選択され、およびここで、ペプチド構造中のアミノ末端ゲートキーパーのアミノ酸もしくはアミノ末端の非天然のゲートキーパーのアミノ酸は、任意にアセチル化されるか、および/またはここで、ペプチド配列中のカルボキシ末端ゲートキーパーのアミノ酸もしくはカルボキシ末端の非天然のゲートキーパーのアミノ酸は、任意にアミド化され、
− X1は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X2は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X3は、グリシンまたはグリシンの保存的アミノ酸置換またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはグリシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはグリシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X4は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X5は、アラニンまたはアラニンの保存的アミノ酸置換またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントまたはアラニンのD−アミノ酸またはアラニンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはアラニンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X6は、ロイシンまたはロイシンの保存的アミノ酸置換またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントまたはロイシンのD−アミノ酸またはロイシンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはロイシンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
− X7は、バリンまたはバリンの保存的アミノ酸置換またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントまたはバリンのD−アミノ酸またはバリンの保存的アミノ酸置換のD−アミノ酸またはバリンの非天然のアミノ酸バリアントのD−アミノ酸であり、
およびここで、X1−X2−X3−X4−X5−X6−X7およびX7−X6−X5−X4−X3−X2−X1は、リピート中で交換可能に用いられ、ここで、nは、2〜4であり、
ならびに、各々のZiは、リンカーであり、およびここで、各々のZiは、独立して、1〜5単位のストレッチから選択され、ここで、単位は、PEG、アミノ酸または非天然のアミノ酸である。

0087

(2)(1)によるペプチドであって、ここで、
− X1およびX3は、グリシン、N−アルファ−メチル−グリシン(サルコシン)、シクロプロピルグリシンおよびシクロペンチルグリシンから選択され、
− X2、X4およびX6は、ロイシン、バリン、2−アミノ−3,3−ジメチル−酪酸(t−ロイシン)、アルファ−メチルロイシン、ヒドロキシロイシン、2,3−デヒドロ−ロイシン、N−アルファ−メチル−ロイシン、2−アミノ−5−メチル−ヘキサン酸(ホモロイシン)、3−アミノ−5−メチルヘキサン酸(ベータ−ホモロイシン)、2−アミノ−4,4−ジメチル−ペンタン酸(4−メチル−ロイシン、ネオペンチルグリシン)、4,5−デヒドロ−ノルロイシン(アリルグリシン)、L−ノルロイシン、N−アルファ−メチル−ノルロイシンおよび6−ヒドロキシ−ノルロイシンから選択され、
− X5は、アラニン、2−アミノ−イソ酪酸(2−メチルアラニン)、2−アミノ−2−メチルブタン酸(イソバリン)、N−アルファ−メチル−アラニン、2−アミノ−2−メチルペント−4−エン酸(アルファ−アリルアラニン)、ベータ−ホモアラニン、2−インダニル−グリシン、ジ−n−プロピル−グリシン、ジ−n−ブチル−グリシン、ジエチル−グリシン、(1−ナフチル)アラニン、(2−ナフチル)アラニン、シクロヘキシルグリシン、アダマンチル−グリシン、ベータ−ホモアリルグリシンから選択され、
− X7は、バリン、ロイシン、c−アルファ−メチル−バリン(2,3−ジメチルブタン酸)、2,3−デヒドロ−バリン、3,4−デヒドロ−バリン、3−メチル−L−イソバリン(メチルバリン)、2−アミノ−3−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸(ヒドロキシバリン)、ベータ−ホモバリンおよびN−アルファ−メチル−バリンからから選択される。

0088

(3)(1)または(2)によるペプチドであって、ここで、Ziは、プロリン、4−ヒドロキシプロリン、(2R,5S)−5−フェニル(penyl)−ピロリジン−2−カルボン酸、3,4−デヒドロ−L−プロリン、ベータ−(2−ベンゾチアゾリル)−アラニン、3−(2−フリル)−アラニンまたはベータ−(2−チエニル)−アラニンからなる。
(4)(1)〜(3)のうちのいずれか1つによる環状ペプチドであって、ここで、アミノ末端およびカルボキシ末端ゲートキーパーアミノ酸A2i−1およびA2iは、環構造を形成する。

0089

(5)(1)、(2)、(3)または(4)によるペプチドから生成される、ペプチド模倣物。
(6)検出可能な標識をさらに含む、(1)〜(5)のうちのいずれか1つによるペプチドまたはペプチド模倣物。
(7)半減期の延長を増大させる分子をさらに含む、(1)〜(5)のうちのいずれか1つによるペプチドまたはペプチド模倣物。
(8)分子の溶解度を増大させる部分をさらに含む、(1)〜(5)のうちのいずれか1つによるペプチドまたはペプチド模倣物。
(9)アミノ末端および/またはカルボキシ末端において、少なくとも1つのD−アラニンをさらに含む、(1)〜(5)のうちのいずれか1つによるペプチドまたはペプチド模倣物。

0090

(10)医薬としての使用のための、(1)〜(9)のいずれか1つによる分子。
(11)抗菌剤としての使用のための、(1)〜(9)のいずれか1つによる分子。
(12)診断剤としての使用のための、(1)〜(9)のいずれか1つによる分子。
(13)(1)〜(9)のいずれか1つによるものおよび薬学的に受入可能なキャリアを含む、医薬組成物。

0091

(14)さらに別の態様において、本発明は、抗菌ペプチドを産生するための方法を提供し、該方法は、以下のステップを含む:
(i)6〜12アミノ酸の長さを有する凝集傾向領域(APR)のin silicoのリストを生成すること、ここで、APRは、細菌プロテオームにおいて同定される、
(ii)以下の構造:(A2i−1−APR−A2i−Zi)nに基づくAPRを含む、20〜200個の数の異なるペプチドを合成すること、ここで、nは、1〜4の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し、各A2i−1およびA2iは、独立して、R、K、D、EおよびPから選択される1〜3の連続したゲートキーパーアミノ酸から選択される、
(iii)抗菌効果について前記ペプチドを試験すること、および抗菌ペプチドを産生すること。

0092

さらなる側面および態様において、本発明はまた、以下の(1*)〜(12*)のうちのいずれか1つおよび全てにおいて記載される主題を提供する:
(1*)以下の構造:(A2i−1−APR−A2i−Zi)nを含むペプチドであって、ここで、
− nは、1〜4の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し;
− 各A2i−1およびA2iは、独立して、R、K、D、EおよびPから選択される1〜3の連続したゲートキーパーアミノ酸、または3−メチルプロリン、3,4−デヒドロ−プロリン、2−[(2S)−2−(ヒドラジンカルボニル)ピロリジン−1−イル]−2−オキソ酢酸、ベータ−ホモプロリン、アルファ−メチル−プロリン、ヒドロキシプロリン、4−オキソ−プロリン、ベータ,ベータ−ジメチル−プロリン、5,5−ジメチル−プロリン、4−シクロヘキシル−プロリン、4−フェニル−プロリン、3−フェニル−プロリン、4−アミノプロリン、4−メルカプトプロリン、2−アミノ−アジピン酸(ホモグルタミン酸)、2−アミノ−ヘプタン二酸(2−アミノピメリン酸)、2−アミノ−オクタン二酸(アミノスベリン酸)、2−アミノ−4−カルボキシ−ペンタン二酸(4−カルボキシグルタミン酸)、グリオキサル−ヒドロイミダゾロン、メチルグリオキサル−ヒドロイミダゾロン、N−アルファ−メチル−アルギニン、オメガ−メチル−アルギニン、ノルアルギニン、ホモアルギニン、N,N’−ジエチル−ホモアルギニン、ベータ−ホモアルギニン、2−アミノ−3−ウレイド−プロピオン酸、2−アミノ−6−(1−カルボキシエチルアミノ)ヘキサン酸、2−アミノ−6−カルボキシメチルアミノ)ヘキサン酸、2−アミノ−6−(2−(フラン−2−イル)−2−オキソエチルアミノ)ヘキサン酸、2−アミノ−6−(ホルミル−5−ヒドロキシメチル−ピロール−1−イル)−ヘキサン酸、c−アルファ−メチル−リジン、ベータ,ベータ−ジメチル−リジン、N−イプシロン−ホルミル−リジン、N−イプシロン−メチル−リジン、N−イプシロン−i−プロピル−リジン、N−イプシロン−ジメチル−リジン、N−イプシロン−トリメチルアンモニウム−リジン、N−イプシロン−ニコチニル−リジン、{[5−アミノ−1−(ヒドラジンカルボニル)ペンチル]カルバモイル}ギ酸、N−アルファ−メチル−リジン、ホモリジン、ベータ−ホモリジン、2−アミノ−6−ジアゾ−5−オキソカプロン酸、ノルバリン、アルファ−メチル−ノルバリン、ヒドロキシノルバリン、オルニチン、N−デルタ−メチル−オルニチン、N−デルタ−N−デルタ−ジメチル−オルニチン、N−デルタ−i−プロピル−オルニチン、c−アルファ−メチル−オルニチン、ベータ,ベータ−ジメチル−オルニチン、カナバニン、N−デルタ−メチル−N−デルタ−ブチル−オルニチン、N−デルタ−メチル−N−デルタ−フェニル−オルニチン、デルタ−(2−メチルピロリジン)−オルニチン、デルタ−ピペリジル−オルニチン、ガンマ−アミノ−デルタ−ピペリジル−吉草酸およびデルタ−アゼパニル−オルニチンから選択される1〜3の非天然のゲートキーパーアミノ酸から選択され、およびここで、ペプチド構造中のアミノ末端ゲートキーパーのアミノ酸もしくはアミノ末端の非天然のゲートキーパーのアミノ酸は、任意にアセチル化されるか、および/またはここで、ペプチド配列中のカルボキシ末端ゲートキーパーのアミノ酸もしくはカルボキシ末端の非天然のゲートキーパーのアミノ酸は、任意にアミド化され、
− APR中に含まれるペプチドの名称は、表5において表され(P3、P4、P5、P12、P14、P16、P18、P23、P26、P29、P33、P39、P40、P49、P50、P58、P72、P76、P79、P80、P87、P88、P89、P90、P91、P92、P93、P99、P101、P103、P105、P111、P112、P113、P114、P115、P116、P117、p118、P123、P124およびP125)、これらのペプチドについての対応するアミノ酸配列は、表4において表され、ここで、APRは、天然のアミノ酸を含むか、またはAPRは、APRの保存的アミノ酸置換を含むか、またはAPRは、APR中に存在するペプチド配列において存在するアミノ酸の非天然のアミノ酸アナログを含むか、またはAPRは、APR中に存在するアミノ酸のペプチド配列におけるD−アミノ酸置換を含み、
およびここで、APR中のアミノ酸は、直列または逆方向リピートであってよく、ここで、nは、2〜4であり、
ならびに、各々のZiは、リンカーであり、およびここで、各々のZiは、独立して、1〜5単位のストレッチから選択され、ここで、単位は、PEG、アミノ酸または非天然のアミノ酸である。

0093

(2*)(1*)によるペプチドであって、ここで、Ziは、プロリン、4−ヒドロキシプロリン、(2R,5S)−5−フェニル−ピロリジン−2−カルボン酸、3,4−デヒドロ−L−プロリン、ベータ−(2−ベンゾチアゾリル)−アラニン、3−(2−フリル)−アラニンまたはベータ−(2−チエニル)−アラニンからなる。
(3*)(1*)〜(2*)のうちのいずれか1つによる環状ペプチドであって、ここで、アミノ末端およびカルボキシ末端ゲートキーパーアミノ酸A2i−1およびA2iは、環構造を形成する。

0094

(4*)検出可能な標識をさらに含む、(1*)〜(3*)のうちのいずれか1つによるペプチド。
(5*)半減期の延長を増大させる分子をさらに含む、(1*)〜(4*)のうちのいずれか1つによるペプチド。
(6*)分子の溶解度を増大させる部分をさらに含む、(1*)〜(3*)のうちのいずれか1つによるペプチド。
(7*)アミノ末端および/またはカルボキシ末端において、少なくとも1つのD−アラニンをさらに含む、(1*)〜(3*)のうちのいずれか1つによるペプチド。

0095

(8*)医薬としての使用のための、(1*)〜(7*)のうちのいずれか1つによる分子。
(9*)抗菌剤としての使用のための、(1*)〜(7*)のうちのいずれか1つによる分子。
(10*)診断剤としての使用のための、(1*)〜(7*)のうちのいずれか1つによる分子。
(11*)(1*)〜(7*)のうちのいずれか1つによるものおよび薬学的に受入可能なキャリアを含む、医薬組成物。

0096

(12*)以下のステップを含む、抗菌ペプチドを産生するための方法:
(i)6〜10アミノ酸の長さを有する凝集傾向領域(APR)のin silicoのリストを作製すること、ここで、APRは、細菌プロテオームにおいて同定される、
(ii)以下の構造:(A2i−1−APR−A2i−Zi)nに基づくAPRを含む、20〜200個の数の異なるペプチドを合成すること、ここで、nは、1〜4の整数であり、iは、各リピート毎に1〜nまで増加し、各A2i−1およびA2iは、独立して、R、K、D、EおよびPから選択される1〜3の連続したゲートキーパーアミノ酸から選択される、
(iii)抗菌効果について前記ペプチドを試験すること、および抗菌ペプチドを産生すること。

0097

本明細書においては、本発明による操作されたペプチドおよび方法についての特定の態様、特定の立体配置、ならびに材料および/または分子が議論されてきたが、本発明の範囲および精神を逸脱することなく、形態および詳細についての多様な変更または改変を行うことができることが、理解されるべきである。以下の例は、特定の態様をより良く説明するために提供され、それらは、本願を限定するものとみなされるべきではない。本願は、請求の範囲によってのみ限定される。

0098


1.E. coli特異的凝集性ペプチドの設計およびスクリーニング
本発明において、本発明者らは、統計学熱力学アルゴリズムTANGOを用いて、E. coli株O157:H7のプロテオームにおける凝集傾向領域(APR)を同定した。これにより、長さが少なくとも6アミノ酸である3535個の配列および少なくとも20%のTANGOスコアを得た。効率的な凝集シーズを作製するために、本発明者らは、先に考案されたタンデムリピートデザインを使用し19、21、ここで、APRは1回繰り返され、リンカーにより分離されている。収率および純度に関して固相ペプチド合成における長さの限定を考慮して、本発明者らは、7アミノ酸の長さを有する1542個のAPRに焦点を当てた。これらのペプチドがE. coliにおいて凝集を誘導する能力を最大化するために、本発明者らは、APRを、E. coliプロテオーム全体にわたるそれらの発生の頻度により順位付けし、単一のアミノ酸ミスマッチは許容し、このリストから初めの75個の最も頻繁に生じる配列を選択した(表4)。設計パターンにおいて、およびこれらの凝集性ペプチドのコロイド安定性を増大するために、APRを、凝集動態学を低下させることが先に示されている残基のクラスである凝集ゲートキーパーに隣接させた22〜24。正に荷電した残基は、細菌による取り込みを補助することが示されているので25、本発明者らは、以下のペプチドレイアウト:R−APR−RRを得るために、アルギニンを選択した。タンデム型を作製するために、本発明者らは、単一のプロリン残基を、ゲートキーパーに隣接したAPRの間のリンカーとして用いた。この様式において生成された75個のペプチドに加えて、本発明者らは、ペプチドの凝集傾向をさらに調節するために、第1のAPRリピート中の1つの残基をアルギニンに無作為に変異させることにより、リスト中の初めの25個のペプチドの各々の2つのバリアントを加えた(表4)。全てのペプチドは、固相合成を用いて200ナノモルのスケールにおいて生成し、DMSO中で、2mMの理論上のストック濃度に溶解した(100%の合成効率を仮定して)。E. coli O157:H7の増殖に対するペプチド活性を、1、6、12および25μg/mLの濃度に対応するペプチドの希釈において測定した。最も高い希釈において細菌の増殖を阻害することができたペプチドは存在しなかったが、これらのうちの43個は、25μg/mLにおいてE. coliに対して活性であり、そのうちの11個は、12μg/mLにおいて活性であり、6個は、6μg/mLの見かけの最小阻害濃度(MIC)値を有した(表5)。本発明者らは、既知のAMPを同定するように訓練されるCAMPソフトウェア予測アルゴリズム26を用いて本発明者らの配列を分析し、本発明者らがそれらを活性であると見出したか活性でないと見出したか(65%は不活性であった)に関わらず、90%が抗菌性であると予測されることを見出した。測定された活性によるマシューズ相関関係(MCC)は、12μg/mLにおいては0.1、25μg/mLにおいては0.24であった。このことは、機械学習アルゴリズムにより捕捉される既知のAMPの疎水性および電荷などの重要な特性は、凝集性ペプチドの抗菌活性を予測するためには十分ではないこと、ならびに、本発明者らのペプチドは、現行の予測アルゴリズムには組み込まれていない機序により作用することを示す。

0099

2.E. coli由来の凝集性ペプチドの活性および選択性
本発明者らは、スクリーニングからのいくつかのペプチド、すなわちP2(RGLGLALVRRPRGLGLALVRR、配列番号1)、P5(RALLTTLLRRPRALLTTLLRR、配列番号3)、P14(RGLLALLARRPRGLLALLARR、配列番号6)ならびにP105(RALLRTLLRRPRALLTTLLRR、配列番号5)を再合成およびHPLC精製し、HPLCグレードに精製されたペプチドの最小阻害濃度(MIC)および最小殺菌濃度MBC)の値が、6〜12μg/mLとなることを確認した(表1を参照)。E. coli O157:H7に対するペプチドの殺菌活性の速度の分析(MIC濃度において)は、ペプチドが、30分間〜2時間以内に完全な殺菌効果を発揮することを示した(図1A)。ペプチド処置された細菌の横断面の透過型電子顕微鏡観察は、E. coliにおけるタンパク質凝集の特徴である大きな封入体の広範囲にわたる存在を明らかにし、このことは、ペプチドが、細菌のタンパク質恒常性に干渉することにより作用することを示唆している(図1B、C、D)。大型極性凝集物(Large Polar Aggregates)とも称されるこれらの封入体は、大抵は細菌細胞の極に位置する。このことは、核様体閉鎖(nucleoid occlusion)に起因するそれらの構造から予測されるとおりである27。興味深いことに、致死量以下の濃度(MICの50%)の活性なペプチドに対して36日間の期間にわたり細菌を繰り返し継代した場合、耐性の発生は観察されなかったが、一方、対照抗生物質アンピシリンについての場合においては耐性が発生した(図1E)。ペプチドの特異性の初めの徴候として、本発明者らは、ヒト赤血球に対するそれらの溶血活性を評価し(図1F)、これにより、P2ペプチド(RGLGLALVRRPRGLGLALVRR、配列番号1)が、E. coli株O157:H7に対して好ましい(特に、最も特異性が高い)毒性プロフィールを有することが明らかとなった。このことを、HeLa細胞に対するCellTiter Blue(図1G)およびLDH放出(図1H)アッセイによりさらに確認した。E. coli O157:H7に対するP2の特異性は、細菌の増殖が50%阻害される濃度(IC50=1.5μg/mL)を決定して、当該ペプチドがヒト赤血球の50%溶解を誘導する濃度(LC50=1100μg/mL)と比較することにより概算し、730の治療比率を得た。この観察に基づいて、P2を、さらなる特徴づけのために選択し、これ以降、コルぺプチン1と称するであろう。対照として、本発明者らは、コルぺプチン1の変異体を生成し、これにおいて、本発明者らは、APR中の異なる位置においてプロリン置換を誘導し(表1)、これは、疎水性を保存するが、ベータ−シート傾向を妨害し、それによりペプチドの凝集傾向を低下させる。変異体ペプチドの疎水性および電荷の保存に起因して、CAMP予測ソフトウェアは、やはり、これらの対照を抗菌性であると分類する。しかし、本発明者らが細菌を対照ペプチドで処置した場合、本発明者らは、200μg/mLを超えるMIC値を得、このことは、ベータ−構造形成が、本発明者らのペプチドの抗菌活性のために重要であることを示し、他のAMPの作用の様式は、本発明者らの配列により観察される抗菌活性にとっては予測的でないことを確認している。次のステップにおいて、本発明者らは、多様な菌株に対するコルぺプチン1の活性を評価し、これを、当該菌株中に存在するHcaBタンパク質の配列保存と相関させた。データを、表2において示す。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ