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技術 5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン及び新たな塩の結晶形

出願人 ノバルティスアーゲーパロビオファルマ,ソシエダッドリミターダ
発明者 クイ,カイコン,ウェイヨンキャストロ-パロミノラリア,ジュリオセサー
出願日 2018年5月30日 (2年8ヶ月経過) 出願番号 2019-565504
公開日 2020年7月27日 (7ヶ月経過) 公開番号 2020-521774
状態 未査定
技術分野 化合物または医薬の治療活性 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 ペプチド又は蛋白質 複数複素環系化合物 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 突然変異または遺伝子工学
主要キーワード ピーク測定値 装置パラメーター 微細結晶化 熱力学的性質 低水分量 周囲相対湿度 ベースラインシフト 硫酸塩形
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図面 (14)

課題・解決手段

本願は、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イルピリミジン−4−アミン及びその塩の種々の結晶形並びにそれを使用する組成物及び方法に関する。幾つかの実施形態において、結晶形は水も含む(「水和物」)。これらの材料は、癌腫、具体的には肺がん、より具体的には非小細胞肺がんを含む種々の疾患の治療に有用である。

概要

背景

5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イルピリミジン−4−アミンは、参照により全体として援用される2011年3月29日に出願された国際公開第2011/121418号パンフレットに最初に開示され、式Iの構造を有するアデノシンa受容体阻害剤である:

式Iの化合物は、アデノシンA2a受容体活性阻害と関連する種々の病態治療において有用である。そのため、式Iの化合物は、したがって、例えば、肺がん黒色腫腎臓がん肝臓がん骨髄腫前立腺がん乳がん結腸直腸がん膵臓がん頭頸部がん肛門がん、胃食道がん、甲状腺がん子宮頸がんリンパ増殖性疾患又は血液がん、T細胞リンパ腫B細胞リンパ腫、非ホグドキン(non−Hogdkin)リンパ腫、又は白血病を含む特定のがんの治療において有用である。更に、式Iの化合物は、パーキンソン病ハンチントン病、又はアルツハイマー病などの神経変性疾患うつ病、日中過レストレスレッグス症候群注意欠陥多動性障害、及び認知倦怠感などの神経精神の疾患及び機能不全の治療にも有用である。

特定の薬物の医薬品有効成分(API)の固体状態形態が、しばしば、薬物の調製の容易さ、吸湿性、安定性、溶解度、貯蔵安定性、製剤の容易さ、胃腸液中での溶解速度、及びインビボバイオアベイラビリティの重要な決定要素であることが周知である。結晶形は、同じ組成物が異なる格子配列中に結晶化して、特定の結晶形に特有な異なる熱力学的性質及び安定性が生じる場合に起こる。結晶形は、同じ化合物の異なる水和物又は溶媒和物も含み得る。どの形態が好ましいかを決定する際に、形態の多くの性質が比較され、好ましい形態が、多くの物性変数に基づいて選択される。調製の容易さ、安定性などの特定の側面が決定的であると思われる幾つかの状況において、1つの形態が好ましくなり得ることが完全にあり得る。他の状況において、異なる形態が、より高い溶解速度及び/又は優れたバイオアベイラビリティのために好ましくなり得る。特定の化合物若しくは化合物の塩が多形体を形成するかどうか、そのような多形体が治療用組成物における商業的利用に好適であるかどうか、又はどの多形体がそのような望ましい性質を示すかを予測することはまだ可能ではない。

概要

本願は、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン及びその塩の種々の結晶形並びにそれを使用する組成物及び方法に関する。幾つかの実施形態において、結晶形は水も含む(「水和物」)。これらの材料は、癌腫、具体的には肺がん、より具体的には非小細胞肺がんを含む種々の疾患の治療に有用である。

目的

本開示は、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン塩酸塩の結晶形を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

1.5418Åの波長を有するCuKα線を利用して約22℃の温度で測定される場合、°2θの単位で9.4±0.2°2θの代表的なピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを特徴とする、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イルピリミジン−4−アミン硫酸塩の結晶形

請求項2

1.5418Åの波長を有するCuKα線を利用して約22℃の温度で測定される場合、8.2±0.2°2θのピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを特徴とする、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの遊離形態の結晶形。

請求項3

1.5418Åの波長を有するCuKα線を利用して約22℃の温度で測定される場合、前記X線粉末回折パターンが、24.9±0.2°2θ、25.7±0.2°2θ、及び26.5±0.2°2θから選択される1つ又は複数のピークを含む、請求項2に記載の5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの遊離形態の結晶形。

請求項4

1.5418Åの波長を有するCuKα線を利用して約22℃の温度で測定される場合、前記X線粉末回折パターンが、16.4±0.2°2θ、30.8±0.2°2θ、及び11.5±0.2°2θから選択される1つ又は複数のピークを含む、請求項3に記載の結晶形。

請求項5

前記結晶形が形態Fである、請求項2、3、及び4のいずれか一項に記載の結晶形。

請求項6

前記形態Fが実質的に相純粋である、請求項5に記載の結晶形。

請求項7

請求項1〜6のいずれか一項に記載の結晶形及び薬学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物

請求項8

請求項2〜5のいずれか一項に記載の5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの遊離形態の結晶形を含み、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの遊離形態の少なくとも1種の他の固体状態形態を更に含む医薬組成物。

請求項9

請求項2〜5のいずれか一項に記載の5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの遊離形態の結晶形を含み、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン又はその薬学的に許容できる塩の非晶形を更に含む医薬組成物。

請求項10

治療有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載の結晶形及び1種又は複数種免疫療法剤を含む組合せ医薬

請求項11

がんの治療を必要とする対象のがんを治療する方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載の結晶形、又は請求項7〜9のいずれか一項に記載の医薬組成物を、単独で又は1種若しくは複数種の免疫療法剤と組み合わせて投与することを含む方法。

請求項12

がんの治療のための、単独で又は1種若しくは複数種の免疫療法剤と組み合わせた、請求項1〜6のいずれか一項に記載の結晶形の使用。

請求項13

がんの治療に使用するための、請求項1〜6のいずれか一項に記載の結晶形又は請求項7〜9のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項14

がんの治療に使用するための、請求項1〜6のいずれか一項に記載の結晶形と1種又は複数種の免疫療法剤との組合せ。

請求項15

アデノシンA2a受容体阻害を必要とする対象のアデノシンA2a受容体を阻害する方法であって、対象に、治療有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載の結晶形、又は請求項7〜9のいずれか一項に記載の医薬組成物を投与することを含む方法。

請求項16

前記がんが、肺がん黒色腫腎臓がん、肝臓がん骨髄腫前立腺がん乳がん結腸直腸がん膵臓がん頭頸部がん肛門がん、胃食道がん、甲状腺がん子宮頸がんリンパ増殖性疾患又は血液がん、T細胞リンパ腫B細胞リンパ腫、非ホグドキンリンパ腫、又は白血病から選択される、請求項11に記載の方法、請求項12に記載の使用、請求項13に記載の使用のための結晶形、又は請求項14に記載の使用のための組合せ。

請求項17

前記がんが、癌腫、具体的には肺がん、より具体的には非小細胞肺がんである、請求項16に記載の方法、使用、又は使用のための組合せ。

請求項18

1種又は複数種の免疫療法剤は、抗CTLA4抗体、抗PD−1抗体、及び抗PD−L1抗体からなる群から選択される、請求項11、16、若しくは17に記載の方法、請求項12、16、若しくは17に記載の使用、又は請求項14、16、若しくは17に記載の使用のための組合せ。

請求項19

前記免疫療法剤は:イピリムマブトレリムマブ、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、ピジリズマブ(CT−011)、AMP−224、AMP−514(MEDI0680−Medimmune)、MPDL3280A(GenentechRoche)、MEDI4736、MSB0010718C(MerckSerono)、YW243.55.S70、及びMDX−1105からなる群から選択される、請求項11、16、若しくは17に記載の方法、請求項12、16、若しくは17に記載の使用、又は請求項14、16、若しくは17に記載の使用のための組合せ。

請求項20

前記免疫療法剤は、抗PD−1抗体である、請求項11、16、若しくは17に記載の方法、請求項12、16、若しくは17に記載の使用、又は請求項14、16、若しくは17に記載の使用のための組合せ。

請求項21

前記抗PD−1抗体は:(a)配列番号4のVHCDRアミノ酸配列、配列番号5のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号3のVHCDR3アミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH);並びに配列番号13のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号14のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号15のVLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL);(b)配列番号1のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号2のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号3のVHCDR3アミノ酸配列を含むVH;並びに配列番号10のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号11のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号12のVLCDR3アミノ酸配列を含むVL;(c)配列番号41のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号5のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号3のVHCDR3アミノ酸配列を含むVH;並びに配列番号13のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号14のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号15のVLCDR3アミノ酸配列を含むVL;又は(d)配列番号41のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号2のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号3のVHCDR3アミノ酸配列を含むVH;並びに配列番号10のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号11のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号12のVLCDR3アミノ酸配列を含むVL;を含む、請求項20に記載の方法、使用、又は使用のための組合せ。

請求項22

前記抗PD−1は、配列番号6のアミノ酸配列を含むVH及び配列番号20のアミノ酸配列を含むVLを含む、請求項20に記載の方法、使用、又は使用のための組合せ。

請求項23

前記抗PD−1抗体は、配列番号8のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号22のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、請求項20に記載の方法、使用、又は使用のための組合せ。

請求項24

前記抗PD−1抗体は、配列番号6のアミノ酸配列を含むVH及び配列番号16のアミノ酸配列を含むVLを含む、請求項20に記載の方法、使用、又は使用のための組合せ。

請求項25

前記抗PD−1抗体は、配列番号8のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号18のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、請求項20に記載の方法、使用、又は使用のための組合せ。

請求項26

前記抗PD−1抗体分子は、約300mgの用量で3週に1回投与される、請求項20〜25のいずれか一項に記載の方法、使用、又は使用のための組合せ。

請求項27

前記抗PD−1抗体分子は、約400mgの用量で4週に1回投与される、請求項20〜25のいずれか一項に記載の方法、使用、又は使用のための組合せ。

請求項28

前記免疫療法剤は、抗PD−L1抗体である、請求項11、16、若しくは17に記載の方法、請求項12、16、若しくは17に記載の使用、又は請求項14、16、若しくは17に記載の使用のための組合せ。

請求項29

前記抗PD−L1抗体分子は:(a)配列番号47のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号48のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号46のVHCDR3アミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH);並びに配列番号52のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号53のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号54のVLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL);(b)配列番号44のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号45のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号46のVHCDR3アミノ酸配列を含むVH;並びに配列番号49のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号50のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号51のVLCDR3アミノ酸配列を含むVL;(c)配列番号63のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号48のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号46のVHCDR3アミノ酸配列を含むVH;並びに配列番号52のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号53のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号54のVLCDR3アミノ酸配列を含むVL;又は(d)配列番号63のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号45のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号46のVHCDR3アミノ酸配列を含むVH;並びに配列番号49のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号50のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号51のVLCDR3アミノ酸配列を含むVL;を含む、請求項28に記載の方法、使用、又は使用のための組合せ。

請求項30

前記抗PD−L1抗体分子は、配列番号55のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号58のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含む、請求項28に記載の方法、使用、又は使用のための組合せ。

請求項31

免疫療法剤は、単一の組成物中で一緒に、又は2種以上の異なる組成物形態で別々に投与される、請求項18〜30のいずれか一項に記載の方法、使用、又は使用のための組合せ。

請求項32

前記免疫療法剤が、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの遊離形態又は硫酸塩の結晶形と同時に、その前に、又はその後に投与される、請求項18〜30のいずれか一項に記載の方法、使用、又は使用のための組合せ。

技術分野

0001

本開示は、全般的に、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イルピリミジン−4−アミン及び新たな塩の結晶形に関する。本開示は、全般的に、結晶形を含む医薬組成物並びに特定のがん治療に結晶形を使用する方法及びそのような結晶形を得る方法にも関する。

背景技術

0002

5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンは、参照により全体として援用される2011年3月29日に出願された国際公開第2011/121418号パンフレットに最初に開示され、式Iの構造を有するアデノシンa受容体阻害剤である:

0003

式Iの化合物は、アデノシンA2a受容体活性阻害と関連する種々の病態の治療において有用である。そのため、式Iの化合物は、したがって、例えば、肺がん黒色腫腎臓がん、肝臓がん骨髄腫前立腺がん乳がん結腸直腸がん膵臓がん頭頸部がん肛門がん、胃食道がん、甲状腺がん子宮頸がんリンパ増殖性疾患又は血液がん、T細胞リンパ腫B細胞リンパ腫、非ホグドキン(non−Hogdkin)リンパ腫、又は白血病を含む特定のがんの治療において有用である。更に、式Iの化合物は、パーキンソン病ハンチントン病、又はアルツハイマー病などの神経変性疾患うつ病、日中過レストレスレッグス症候群注意欠陥多動性障害、及び認知倦怠感などの神経精神の疾患及び機能不全の治療にも有用である。

0004

特定の薬物の医薬品有効成分(API)の固体状態形態が、しばしば、薬物の調製の容易さ、吸湿性、安定性、溶解度、貯蔵安定性、製剤の容易さ、胃腸液中での溶解速度、及びインビボバイオアベイラビリティの重要な決定要素であることが周知である。結晶形は、同じ組成物が異なる格子配列中に結晶化して、特定の結晶形に特有な異なる熱力学的性質及び安定性が生じる場合に起こる。結晶形は、同じ化合物の異なる水和物又は溶媒和物も含み得る。どの形態が好ましいかを決定する際に、形態の多くの性質が比較され、好ましい形態が、多くの物性変数に基づいて選択される。調製の容易さ、安定性などの特定の側面が決定的であると思われる幾つかの状況において、1つの形態が好ましくなり得ることが完全にあり得る。他の状況において、異なる形態が、より高い溶解速度及び/又は優れたバイオアベイラビリティのために好ましくなり得る。特定の化合物若しくは化合物の塩が多形体を形成するかどうか、そのような多形体が治療用組成物における商業的利用に好適であるかどうか、又はどの多形体がそのような望ましい性質を示すかを予測することはまだ可能ではない。

課題を解決するための手段

0005

本開示は、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン塩酸塩の結晶形を提供する。特定の実施形態において、塩酸塩は更に水を含む(本明細書で水和物と称される)。

0006

本開示は、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン硫酸塩及び二メシル酸塩形態の結晶形も提供する。

0007

本開示は、その遊離形態(又は非塩(non−salt)形態)の5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの2つの結晶形を更に提供する。これらの結晶形の実施形態は、本明細書で形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、形態F、及び形態Gと称される形態を含む。具体的な形態を特定するのに本明細書で使用される名称、例えば、「形態A」などは、類似又は同一の物理的及び化学的特性を有する他の物質に関して限定的であると考えられるべきではなく、むしろ、これらの名称が、やはり本明細書に表されている特性化情報に従って解釈されるべき単なる識別名であると理解されるべきである。

図面の簡単な説明

0008

本明細書で形態Aと称される、式Iの化合物の一塩酸塩水和物塩の、度2θ(2シータ)をX軸に相対強度をY軸に示す例証的なXRPDスペクトルを与える。
本明細書で形態Aと称される、式Iの化合物の一塩酸塩水和物塩の例証的なDSC/TGAを与える。
本明細書で形態Bと称される、式Iの化合物の二塩酸塩水和物塩の、度2θ(2シータ)をX軸に相対強度をY軸に示す例証的なXRPDスペクトルを与える。
本明細書で形態Bと称される、式Iの化合物の二塩酸塩水和物塩の例証的なDSC/TGAを与える。
本明細書で形態Cと称される、式Iの化合物の硫酸塩の、度2θ(2シータ)をX軸に相対強度をY軸に示す例証的なXRPDスペクトルを与える。
本明細書で形態Cと称される、式Iの化合物の硫酸塩の例証的なDSC/TGAを与える。
本明細書で形態Dと称される、式Iの化合物のメシル酸塩(修飾1)の、度2θ(2シータ)をX軸に相対強度をY軸に示す例証的なXRPDスペクトルを与える。
本明細書で形態Dと称される、式Iの化合物のメシル酸塩(修飾1)の例証的なDSC/TGAを与える。
本明細書で形態Eと称される、式Iの化合物のメシル酸塩(修飾2)の、度2θ(2シータ)をX軸に相対強度をY軸に示す例証的なXRPDスペクトルを与える。
本明細書で形態Eと称される、式Iの化合物のメシル酸塩(修飾2)の例証的なDSC/TGAを与える。
本明細書で形態Fと称される、式Iの化合物の遊離形態(修飾1)の、度2θ(2シータ)をX軸に相対強度をY軸に示す例証的なXRPDスペクトルを与える。
本明細書で形態Fと称される、式Iの化合物の遊離形態(修飾1)の例証的なDSC/TGAを与える。
本明細書で形態Gと称される、式Iの化合物の遊離形態(修飾2)の、度2θ(2シータ)をX軸に相対強度をY軸に示す例証的なXRPDスペクトルを与える。
本明細書で形態Gと称される、式Iの化合物の遊離形態(修飾2)の例証的なDSC/TGAを与える。

0009

形態A〜GのそれぞれのXRPDピークのより詳細な一覧表は、それぞれ以下の表1〜7に記載されており、表中では相対強度%(I/I0×100)も与えられている。X線粉末回折のスペクトル又はパターンにおいて、例えば、装置面の変動(装置間の差異を含む)の結果として、度2θ(°2θ)で測定された値に固有変動性があることが理解されるべきである。したがって、XRPDピーク測定値には最大±0.2°2θの変動性があるが、そのようなピーク値がそれでも本明細書に記載される結晶性材料の特定の固体状態形態を代表すると考えられることが理解されるべきである。相対強度及び含水量など、XRPD実験及びDSC/TGA実験から得られる他の測定値が、例えば、試料調製及び/又は保存及び/又は環境条件の結果として変動し得るが、測定値がそれでも本明細書に記載される結晶性材料の特定の固体状態形態を代表すると考えられることが理解されるべきである。

0010

本開示は、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン(式Iの化合物)の種々の塩の結晶形に関し、それは本明細書に記載され、特性化されている。本発明は、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの遊離形態の種々の結晶形にも関し、それは本明細書に記載され、特性化されている。

0011

実施形態1において、本開示は、°2θの単位で10.0±0.2°2θの代表的なピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの一塩酸塩水和物塩の結晶形(形態A)を提供する。別の実施形態において、XRPDパターンは、29.1±0.2°2θ、28.5±0.2°2θ、及び20.8±0.2°2θから選択される1つ又は複数の追加の代表的なピークを更に含む。したがって、式Iの化合物の一塩酸塩水和物塩の結晶形のXRPDパターンは、1、2、3、又は4つの上記の代表的なピークを含み得る。別の実施形態において、式Iの化合物の一塩酸塩水和物塩の結晶形は、25.3±0.2°2θ及び15.6±0.2°2θから選択される1つ又は複数の追加の代表的なピークを更に含み得るXRPDパターンを有する。そのため、式Iの化合物の一塩酸塩水和物塩の結晶形のXRPDパターンは、上記で開示されたか、又は表1に開示される1、2、3、4、5、又は6つの代表的なピークを含み得る。

0012

別の実施形態において、一塩酸塩水和物形態は、約25℃の温度及び1.54184ÅのX線波長λで測定される、10.0±0.2°、15.6±0.2°、20.8±0.2°、22.6±0.2°、24.5±0.2°、25.3±0.2°、28.5±0.2°、29.1±0.2°、30.7±0.2からなる群から選択される4つ以上の2θ値(CuKα λ=1.54184Å)を含むX線粉末回折パターンを特徴とする。

0013

更に別の実施形態において、式Iの化合物の一塩酸塩水和物塩の結晶形は、実質的に図1に示される通りのXRPDパターンを有する。形態Aの含水量が、約3.0%〜約5.0%の範囲になり得るが、それでも、上述の1、2、3、4、5、又は6つの代表的なピークを含むXRPDパターンを有する一水和物と見なされ得ることが理解されるべきである。形態Aの含水量は4.87%である。

0014

5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの一塩酸塩水和物塩の結晶形は、熱的に特性化することができる。一実施形態において、式Iの化合物の一塩酸塩水和物塩の結晶形は、約78.16℃で始まり300.87J/gのエンタルピーΔHを有する吸熱ピーク脱水に対応する)及び約212.48℃で始まり86.83J/gのエンタルピーΔHを有する吸熱ピーク(融解に対応する)を含む示差的熱重量分析プロファイルを有する。

0015

別の実施形態において、式Iの化合物の一塩酸塩水和物塩の結晶形は、実質的に図2に示される通りであるDSCサーモグラムを有する。水和された形態が、装置パラメーターによって異なるサーモグラムピーク形状及びプロファイルの点で)をもたらすことがあり、そのため、2つの異なる装置でデータが生成される場合、同じ物質が互いに大幅に異なるように見えるサーモグラムを有し得ることが理解されるべきである。

0016

別の実施形態において、式Iの化合物の一塩酸塩水和物塩の結晶形は、図2に示されるものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)ダイアグラムを有する。TGAによる重量減少は、88℃で約14.9%である。

0017

更に別の実施形態において、結晶形Aは実質的に相純粋(phase pure)である。

0018

実施形態2において、本開示は、°2θの単位で26.4±0.2°2θの代表的なピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの二塩酸塩水和物塩の結晶形(形態B)を提供する。別の実施形態において、XRPDパターンは、9.6±0.2°2θ、22.1±0.2°2θ、28.4±0.2°2θ及び30.6±0.2°2θから選択される1つ又は複数の追加の代表的なピークを更に含む。したがって、式Iの化合物の二塩酸塩水和物塩の結晶形のXRPDパターンは、1、2、3、又は4つの上記の代表的なピークを含み得る。別の実施形態において、式Iの化合物の二塩酸塩水和物塩の結晶形は、22.4±0.2°2θ、27.4±0.2°2θ及び27.9±0.2°2θから選択される1つ又は複数の追加の代表的なピークを更に含み得るXRPDパターンを有する。そのため、式Iの化合物の二塩酸塩一水和物塩の結晶形のXRPDパターンは、上記に開示されたか、又は表2に開示される1、2、3、4、5、又は6つの代表的なピークを含み得る。

0019

実施形態2の別の態様において、二塩酸塩水和物形態は、約25℃の温度及び1.54184ÅのX線波長λで測定される、9.6±0.2°、16.1±0.2°、21.5±0.2°、22.1±0.2°、22.4±0.2°、23.1±0.2°、26.4±0.2°、27.4±0.2°、27.9±0.2、28.4±0.2、30.6±0.2及び34.8±0.2からなる群から選択される4つ以上の2θ値(CuKα λ=1.54184Å)を含むX線粉末回折パターンを特徴とする。

0020

実施形態2の更に別の態様において、式Iの化合物の二塩酸塩一水和物塩の結晶形は、実質的に図3に示される通りのXRPDパターンを有する。形態Bの含水量が約3.0%〜約5.0%の範囲になり得るが、それでも、上述の1、2、3、4、5、又は6つの代表的なピークを含むXRPDパターンを有する一水和物であると見なされ得ることが理解されるべきである。形態Bの含水量は4.5%である。

0021

5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの二塩酸塩水和物塩の結晶形は、熱的に特性化することができる。一実施形態において、式Iの化合物の二塩酸塩水和物塩の結晶形は、約78.92℃で始まり399.81J/gのエンタルピーΔHを有する吸熱ピーク及び約212.18℃で始まり81.06J/gのエンタルピーΔHを有する吸熱ピークを含む示差的な熱重量分析プロファイルを有する。

0022

実施形態2の別の態様において、式Iの化合物の二塩酸塩水和物塩の結晶形は、実質的に図4に示される通りであるDSCサーモグラムを有する。水和された形態が、装置パラメーターによって異なるサーモグラム(ピーク形状及びプロファイルの点で)をもたらすことがあり、そのため、2つの異なる装置でデータが生成される場合、同じ物質が互いに大幅に異なるように見えるサーモグラムを有し得ることが理解されるべきである。

0023

実施形態2の別の態様において、式Iの化合物の二塩酸塩水和物塩の結晶形は、図4に示されるものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)ダイアグラムを有する。TGAによる重量減少は96℃で約24.4%である。

0024

更に別の実施形態において、結晶形Bは実質的に相純粋である。

0025

実施形態3において、本開示は、°2θの単位で9.4±0.2°2θの代表的なピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの硫酸塩の結晶形(形態C)を提供する。別の実施形態において、XRPDパターンは、23.2±0.2°2θ、24.8±0.2°2θ及び26.8±0.2°2θから選択される1つ又は複数の追加の代表的なピークを更に含む。したがって、式Iの化合物の硫酸塩の結晶形のXRPDパターンは、1、2、3、又は4つの上記の代表的なピークを含み得る。別の実施形態において、式Iの化合物の硫酸塩の結晶形は、12.3±0.2°2θ、17.1±0.2°2θ、26.5±0.2°2θ及び26.1±0.2°2θから選択される1つ又は複数の追加の代表的なピークを更に含み得るXRPDパターンを有する。そのため、式Iの化合物の硫酸塩の結晶形のXRPDパターンは、上記で開示されたか、又は表3に開示される1、2、3、4、5、又は6つの代表的なピークを含み得る。

0026

実施形態3の別の態様において、硫酸塩形態は、約25℃の温度及び1.54184ÅのX線波長λで測定される、9.4±0.2°、12.3±0.2°、12.7±0.2°、17.1±0.2°、23.2±0.2°、24.8±0.2°、26.1±0.2°、26.4±0.2°、26.8±0.2、及び29.9±0.2からなる群から選択される4つ以上の2θ値(CuKα λ=1.54184Å)を含むX線粉末回折パターンを特徴とする。

0027

実施形態3の更に別の態様において、式Iの化合物の硫酸塩の結晶形は、実質的に図5に示される通りのXRPDパターンを有する。

0028

5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン−4−アミンの硫酸塩の結晶形は、熱的に特性化することができる。一実施形態において、式Iの化合物の硫酸塩の結晶形は、約188.44℃で始まり117.42J/gのエンタルピーΔHを有する吸熱ピークを含む示差的な熱重量分析プロファイルを有する。

0029

実施形態3の別の態様において、式Iの化合物の硫酸塩の結晶形は、実質的に図6に示される通りであるDSCサーモグラムを有する。水和された形態が、装置パラメーターによって異なるサーモグラム(ピーク形状及びプロファイルの点で)をもたらすことがあり、そのため、2つの異なる装置でデータが生成される場合、同じ物質が互いに大幅に異なるように見えるサーモグラムを有し得ることが理解されるべきである。

0030

実施形態3の別の態様において、式Iの化合物の硫酸塩の結晶形は、図6に示されるものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)ダイアグラムを有する。重量減少は、TGAにより166℃で0.4%である。

0031

更に別の実施形態において、結晶形Cは実質的に相純粋である。

0032

実施形態4において、本開示は、°2θの単位で24.0±0.2°2θの代表的なピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンのメシル酸塩の結晶形(修飾1=形態D)を提供する。実施形態4の別の態様において、XRPDパターンは、20.3±0.2°2θ、及び10.1±0.2°2θから選択される1つ又は複数の追加の代表的なピークを更に含む。したがって、式Iの化合物のメシル酸塩の結晶形1(修飾1とも称される)のXRPDパターンは、1、2、又は3つの上記の代表的なピークを含み得る。別の実施形態において、式Iの化合物のメシル酸塩の結晶形1は、17.9±0.2°2θ、26.4±0.2°2θ及び33.3±0.2°2θから選択される1つ又は複数の追加の代表的なピークを更に含み得るXRPDパターンを有する。そのため、式Iの化合物のメシル酸塩の結晶形1のXRPDパターンは、上記に開示されたか、又は表4に開示される1、2、3、4、5、又は6つの代表的なピークを含み得る。

0033

実施形態4の別の態様において、メシル酸塩形態は、約25℃の温度及び1.54184ÅのX線波長λで測定される、9.1±0.2°、10.1±0.2°、17.9±0.2°、20.3±0.2°、24.0±0.2°、25.0±0.2°、26.4±0.2°、及び33.3±0.2°からなる群から選択される4つ以上の2θ値(CuKα λ=1.54184Å)を含むX線粉末回折パターンを特徴とする。

0034

実施形態4の更に別の態様において、式Iの化合物のメシル酸塩の結晶形1は、実質的に図7に示される通りのXRPDパターンを有する。

0035

5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン−4−アミンのメシル酸塩の結晶形1(修飾1とも称される)は、熱的に特性化することができる。一実施形態において、式Iの化合物のメシル酸塩の結晶形は、約177.10℃で始まり122.19J/gのエンタルピーΔHを有する吸熱ピークを含む示差的な熱重量分析プロファイルを有する。

0036

実施形態4の別の態様において、式Iの化合物のメシル酸塩の結晶形1は、実質的に図8に示される通りであるDSCサーモグラムを有する。水和された形態が、装置パラメーターによって異なるサーモグラム(ピーク形状及びプロファイルの点で)をもたらすことがあり、そのため、2つの異なる装置でデータが生成される場合、同じ物質が互いに大幅に異なるように見えるサーモグラムを有し得ることが理解されるべきである。

0037

実施形態4の別の態様において、式Iの化合物のメシル酸塩の結晶形1は、図8に示されるものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)ダイアグラムを有する。TGAによる重量減少は、157℃で約1.7%である。

0038

更に別の実施形態において、結晶形Dは実質的に相純粋である。

0039

実施形態5において、本開示は、°2θの単位で26.6±0.2°2θの代表的なピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンのメシル酸塩の結晶形(修飾2=形態E)を提供する。実施形態5の別の態様において、XRPDパターンは、22.1±0.2°2θ、23.4±0.2°2θ及び16.6±0.2°2θから選択される1つ又は複数の追加の代表的なピークを更に含む。したがって、式Iの化合物のメシル酸塩の結晶形2のXRPDパターンは、1、2、3、又は4つの上記の代表的なピークを含み得る。別の実施形態において、式Iの化合物のメシル酸塩の結晶形2は、9.0±0.2°2θ、21.0±0.2°2θ、24.1±0.2°2θ及び29.9±0.2°2θから選択される1つ又は複数の追加の代表的なピークを更に含み得るXRPDパターンを有する。そのため、式Iの化合物のメシル酸塩の結晶形2のXRPDパターンは、上記で開示されたか、又は表5に開示される1、2、3、4、5、又は6つの代表的なピークを含み得る。

0040

実施形態5の別の態様において、メシル酸塩形態は、約25℃の温度及び1.54184ÅのX線波長λで測定される、9.0±0.2°、16.6±0.2°、18.0±0.2°、21.0±0.2°、22.1±0.2°、23.4±0.2°、24.1±0.2°、25.0±0.2°2θ、26.7±0.2°2θ及び29.9±0.2°からなる群から選択される4つ以上の2θ値(CuKα λ=1.54184Å)を含むX線粉末回折パターンを特徴とする。

0041

実施形態5の更に別の態様において、式Iの化合物のメシル酸塩の結晶形2は、実質的に図9に示される通りのXRPDパターンを有する。

0042

5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン−4−アミンのメシル酸塩の結晶形2は、熱的に特性化することができる。一実施形態において、式Iの化合物のメシル酸塩の結晶形は、約168.84℃で始まり113.21J/gのエンタルピーΔHを有する吸熱ピークを含む示差的な熱重量分析プロファイルを有する。

0043

実施形態5の別の態様において、式Iの化合物のメシル酸塩の結晶形2は、実質的に図10に示される通りであるDSCサーモグラムを有する。水和された形態が、装置パラメーターによって異なるサーモグラム(ピーク形状及びプロファイルの点で)をもたらすことがあり、そのため、2つの異なる装置でデータが生成される場合、同じ物質が互いに大幅に異なるように見えるサーモグラムを有し得ることが理解されるべきである。

0044

実施形態5の別の態様において、式Iの化合物のメシル酸塩の結晶形2は、図10に示されるものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)ダイアグラムを有する。TGAによる重量減少は、150℃で約0.7%である。

0045

更に別の実施形態において、結晶形Eは実質的に相純粋である。

0046

実施形態6において、本開示は、°2θの単位で8.2±0.2°2θの代表的なピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、その遊離形態の5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの結晶形(修飾1=形態F)を提供する。別の実施形態において、XRPDパターンは、24.9±0.2°2θ、25.7±0.2°2θ及び26.5±0.2°2θから選択される1つ又は複数の追加の代表的なピークを更に含む。したがって、式Iの化合物の遊離形態の結晶形1(修飾1とも称される)のXRPDパターンは、1、2、3、又は4つの上記の代表的なピークを含み得る。別の実施形態において、式Iの化合物の遊離形態の結晶形1は、11.5±0.2°2θ、16.4±0.2°2θ及び30.8±0.2°2θから選択される1つ又は複数の追加の代表的なピークを更に含み得るXRPDパターンを有する。そのため、式Iの化合物の遊離形態の結晶形1のXRPDパターンは、上記で開示されたか、又は表6に開示される1、2、3、4、5、又は6つの代表的なピークを含み得る。

0047

実施形態6の別の態様において、遊離形態の結晶形1は、約25℃の温度及び1.54184ÅのX線波長λで測定される、8.2±0.2°、11.5±0.2°、16.4±0.2°、16.9±0.2°、18.1±0.2°、24.9±0.2°、25.6±0.2°、25.7±0.2°2θ、26.5±0.2°2θ及び30.8±0.2°からなる群から選択される4つ以上の2θ値(CuKα λ=1.54184Å)を含むX線粉末回折パターンを特徴とする。

0048

実施形態6の更に別の態様において、式Iの化合物の遊離形態の結晶形1は、実質的に図11に示される通りのXRPDパターンを有する。

0049

5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン−4−アミンの遊離形態の結晶形1は、熱的に特性化することができる。一実施形態において、式Iの化合物の遊離形態の結晶形1は、約212.62℃で始まり104.22J/gのエンタルピーΔHを有する吸熱ピークを含む示差的な熱重量分析プロファイルを有する。

0050

実施形態6の別の態様において、式Iの化合物の遊離形態の結晶形1は、実質的に図12に示される通りであるDSCサーモグラムを有する。水和された形態が、装置パラメーターによって異なるサーモグラム(ピーク形状及びプロファイルの点で)をもたらすことがあり、そのため、2つの異なる装置でデータが生成される場合、同じ物質が互いに大幅に異なるように見えるサーモグラムを有し得ることが理解されるべきである。

0051

実施形態6の別の態様において、式Iの化合物の遊離形態の結晶形1は、図12に示されるものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)ダイアグラムを有する。TGAによる重量減少は、190℃で約0.6%である。

0052

更に別の実施形態において、結晶形Fは実質的に相純粋である。

0053

実施形態7において、本開示は、°2θの単位で21.8±0.2°2θの代表的なピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、その遊離形態の5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの結晶形(修飾2=形態G)を提供する。別の実施形態において、XRPDパターンは、8.3±0.2°2θ、25.2±0.2°2θ及び26.8±0.2°2θから選択される1つ又は複数の追加の代表的なピークを更に含む。したがって、式Iの化合物の遊離形態の結晶形2(修飾2とも称される)のXRPDパターンは、1、2、3、又は4つの上記の代表的なピークを含み得る。別の実施形態において、式Iの化合物の遊離形態の結晶形2は、14.0±0.2°2θ、16.7±0.2°2θ、及び30.7±0.2°2θから選択される1つ又は複数の追加の代表的なピークを更に含み得るXRPDパターンを有する。そのため、式Iの化合物の遊離形態の結晶形2のXRPDパターンは、上記で開示されたか、又は表7に開示される1、2、3、4、5、又は6つの代表的なピークを含み得る。

0054

実施形態7の別の態様において、遊離形態の結晶形2は、約25℃の温度及び1.54184ÅのX線波長λで測定される、8.3±0.2°、10.4±0.2°、14.0±0.2°、16.7±0.2°、21.8±0.2°、24.6±0.2°、25.1±0.2°、26.8±0.2°、30.7±0.2°、32.8±0.2°、及び42.5±0.2°2θからなる群から選択される4つ以上の2θ値(CuKα λ=1.54184Å)を含むX線粉末回折パターンを特徴とする。

0055

実施形態7の更に別のものにおいて、式Iの化合物の遊離形態の結晶形2は、実質的に図13に示される通りのXRPDパターンを有する。

0056

5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)−ピリミジン−4−アミンの遊離形態の結晶形2は、熱的に特性化することができる。一実施形態において、式Iの化合物の遊離形態2の結晶形は、約202.95℃で始まり14.84J/gのエンタルピーΔHを有する吸熱ピーク及び約212.96℃で始まり91.99J/gのエンタルピーΔHを有する吸熱ピークを含む示差的な熱重量分析プロファイルを有する。

0057

実施形態7の別の態様において、式Iの化合物の遊離形態の結晶形2は、実質的に図14に示される通りであるDSCサーモグラムを有する。水和された形態が、装置パラメーターによって異なるサーモグラム(ピーク形状及びプロファイルの点で)をもたらすことがあり、そのため、2つの異なる装置でデータが生成される場合、同じ物質が互いに大幅に異なるように見えるサーモグラムを有し得ることが理解されるべきである。

0058

実施形態7の別の態様において、式Iの化合物の遊離形態の結晶形2は、図14に示されるものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)ダイアグラムを有する。TGAによる重量減少は、190℃で約1.06%である。

0059

実施形態8において、本発明は、治療有効量の5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの結晶形(実施形態1〜7及びその副実施形態(sub embodiments)のいずれか1つによる形態A〜Gのいずれか1つ)及び少なくとも1種の薬学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物に関する。特定の実施形態において、本発明は、結晶形F及び薬学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物に関する。実施形態8の更に別な態様において、本発明は、実質的に純粋な相の結晶形Fを含む医薬組成物に関する。更に別の実施形態において、本発明は、結晶形Fを含み、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの少なくとも1種の他の固体状態形態を更に含む医薬製剤に関する。この実施形態の一態様において、他の固体状態形態は結晶形Gである。更に別の実施形態において、他の固体状態形態は、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの非晶形である。さらなる実施形態において、非晶形は5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの非塩(遊離塩基)である。

0060

実施形態9において、本発明は、治療有効量の5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの結晶形(形態A〜Gのいずれか1つ、好ましくは形態F)及び1種又は複数種免疫療法剤を含む組合せ、特に組合せ医薬に関する。

0061

実施形態10において、本発明は、がん治療を必要とする対象のがんを治療する方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量の5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの結晶形(実施形態1〜7及びその副実施形態のいずれか1つによる形態A〜Gのいずれか1つ、好ましくは形態F)又は実施形態8による医薬組成物を、単独で又は1種若しくは複数種の免疫療法剤と組み合わせて投与することを含む方法に関する。

0062

実施形態11において、本発明は、がんの治療のための、単独で又は1種若しくは複数種の免疫療法剤と組み合わせた、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの結晶形(実施形態1〜7及びその副実施形態のいずれか1つによる形態A〜Gのいずれか1つ、好ましくは形態F)の使用、又は実施形態8による医薬組成物の使用に関する。

0063

実施形態12において、本発明は、がんの治療に使用するための、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの結晶形(実施形態1〜7及びその副実施形態のいずれか1つによる形態A〜Gのいずれか1つ、好ましくは形態F)、又は実施形態8による医薬組成物に関する。

0064

実施形態13において、本発明は、がんの治療に使用するための、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの結晶形(実施形態1〜7及びその副実施形態のいずれか1つによる形態A〜Gのいずれか1つ、好ましくは形態F)と1種又は複数種の免疫療法剤との組合せに関する。

0065

実施形態14において、本発明は、アデノシンA2a受容体阻害を必要とする対象のアデノシンA2a受容体を阻害する方法であって、対象に、治療有効量の5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの結晶形(実施形態1〜7及びその副実施形態のいずれか1つによる形態A〜Gのいずれか1つ、好ましくは形態F)、又は実施形態8による医薬組成物を投与することを含む方法に関する。

0066

実施形態15において、本発明は、がんが、肺がん、黒色腫、腎臓がん、肝臓がん、骨髄腫、前立腺がん、乳がん、結腸直腸がん、膵臓がん、頭頸部がん、肛門がん、胃食道がん、甲状腺がん、子宮頸がん、リンパ増殖性疾患又は血液がん、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫、非ホグドキンリンパ腫、又は白血病から選択される、実施形態10による方法、実施形態11による使用、実施形態12による使用のための化合物、又は実施形態13による使用のための組合せに関する。

0067

実施形態16において、本発明は、がんが、癌腫、具体的には肺がん、より具体的には非小細胞肺がんである、実施形態15の使用のための方法、使用、結晶形、又は組合せに関する。

0068

実施形態17において、本発明は、1種又は複数種の免疫療法剤は、抗CTLA4抗体、抗PD−1抗体、及び抗PD−L1抗体からなる群から選択される、実施形態10、15、又は16の方法、実施形態11、15、若しくは16による使用、又は実施形態13、15、若しくは16による使用のための組合せに関する。

0069

実施形態18において、本発明は、免疫療法剤は:イピリムマブトレリブマブ、ニボルマブ、ペンブロツマブ、ピジリズマブ(CT−011)、AMP−224、AMP−514(MEDI0680−Medimmune)、MPDL3280A(Genentech Roche)、MEDI4736、MSB0010718C(Merck Serono)、YW243.55.S70、及びMDX−1105からなる群から選択される、実施形態10、15、若しくは16の方法、実施形態11、15、若しくは16による使用、又は実施形態13、15、若しくは16による使用のための組合せに関する。

0070

実施形態19において、本発明は、免疫療法剤は抗PD−1抗体である、実施形態10、15、若しくは16の方法、実施形態11、15、若しくは16による使用、又は実施形態13、15、若しくは16による使用のための組合せに関する。

0071

実施形態19Aにおいて、本発明は、免疫療法剤は、ニブロマブ(Nivulomab)、ペンブロリズマブ、ピジリズマブ、MEDI0680(AMP514 Medimmune)、AMP224(Medimmune)、及び米国特許出願公開第2015/0210769号明細書に記載されている抗体)から選択される抗PD−1抗体である、実施形態10、15、若しくは16の使用、実施形態11、15、若しくは16による使用、又は実施形態13、15、若しくは16による使用のための組合せに関する。

0072

実施形態20において、本発明は、抗PD−1抗体は:
(a)配列番号4のVHCDRアミノ酸配列、配列番号5のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号3のVHCDR3アミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH);並びに配列番号13のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号19のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号15のVLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL);
(b)配列番号1のVHCDR1アミノ酸配列;配列番号2のVHCDR2アミノ酸配列;及び配列番号3のVHCDR3アミノ酸配列を含むVH;並びに配列番号10のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号11のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号12のVLCDR3アミノ酸配列を含むVL;
(c)配列番号41のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号5のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号3のVHCDR3アミノ酸配列を含むVH;並びに配列番号13のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号14のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号15のVLCDR3アミノ酸配列を含むVL;又は
(d)配列番号41のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号2のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号3のVHCDR3アミノ酸配列を含むVH;並びに配列番号10のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号11のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号12のVLCDR3アミノ酸配列を含むVL;
を含む、実施形態19による方法、使用、又は使用のための組合せに関する。

0073

実施形態21において、本発明は、抗PD−1は、配列番号6のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号20を含むアミノ酸配列を含むVLとを含む、実施形態19による方法、使用、又は使用のための組合せに関する。

0074

実施形態22において、本発明は、抗PD−1抗体は、配列番号8のアミノ酸配列を含む重鎖と、配列番号22のアミノ酸配列を含む軽鎖とを含む、実施形態19による方法、使用、又は使用のための組合せに関する。

0075

実施形態23において、本発明は、抗PD−1抗体は、配列番号6のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号16のアミノ酸配列を含むVLとを含む、実施形態19による方法、使用、又は使用のための組合せに関する。

0076

実施形態24において、本発明は、抗PD−1抗体は、配列番号8のアミノ酸配列を含む重鎖と、配列番号18のアミノ酸配列を含む軽鎖とを含む、実施形態19による方法、使用、又は使用のための組合せに関する。

0077

実施形態25において、本発明は、抗PD−1抗体分子は、3週に1回、約300mgの用量で投与される、実施形態19〜24のいずれか1つによる方法、使用、又は使用のための組合せに関する。

0078

実施形態26において、本発明は、抗PD−1抗体分子は、4週に1回、約400mgの用量で投与される、実施形態19〜24のいずれか1つによる方法、使用、又は使用のための組合せに関する。

0079

実施形態27において、本発明は、免疫療法剤は抗PD−L1抗体である、実施形態10、15、若しくは16の使用、実施形態11、15、若しくは16による使用、又は実施形態13、15、若しくは16による使用のための組合せに関する。

0080

実施形態27Aにおいて、本発明は、抗PD−L1抗体分子は、YW243.55.S70、MPDL3280A、MEDI−4736、MSB−0010718C、MDX−1105、及び米国特許出願公開第2016/0108123号明細書に記されている抗PD−L1抗体から選択される、実施形態27による方法、使用、又は使用のための組合せに関する。

0081

実施形態28において、本発明は、抗PD−L1抗体分子は:
(a)配列番号47のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号48のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号46のVHCDR3アミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH);並びに配列番号52のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号53のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号54のVLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL);
(b)配列番号44のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号45のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号46のVHCDR3アミノ酸配列を含むVH;並びに配列番号49のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号50のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号51のVLCDR3アミノ酸配列を含むVL;
(c)配列番号63のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号48のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号46のVHCDR3アミノ酸配列を含むVH;並びに配列番号52のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号53のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号54のVLCDR3アミノ酸配列を含むVL;又は
(d)配列番号63のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号45のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号46のVHCDR3アミノ酸配列を含むVH;並びに配列番号49のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号50のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号51のVLCDR3アミノ酸配列を含むVL;
を含む、実施形態27による方法、使用、又は使用のための組合せに関する。

0082

実施形態29において、本発明は、抗PD−L1抗体分子は、配列番号55のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインと、配列番号58アミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインと、を含む、実施形態27による方法、使用、又は使用のための組合せに関する。

0083

実施形態30において、本発明は、免疫療法剤は、単一組成物中で一緒に、又は2種以上の異なる組成物形態で別々に投与される、実施形態17〜29のいずれか1つによる方法、使用、又は使用のための組合せに関する。

0084

実施形態31において、本発明は、免疫療法剤が、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの結晶形と同時に、その前に、又はその後に投与される、実施形態17〜29のいずれか1つによる方法方法(the method the method)、使用、又は使用のための組合せに関する。

0085

本明細書に記載される結晶形が有利な性質を有することが見いだされた。選択の基準は、毒物学的考察、結晶性同一構造性(monomorphism)、融点、吸湿性、バルクの安定性、賦形剤との適合性水溶液のpH、水及び水性媒体への溶解度、モルフォロジー、取扱い、並びに多形挙動である。遊離形態Fは優れた挙動を示した。

0086

5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの遊離形態の2つの結晶形が特定され、それは本明細書で議論される通り結晶形F及び結晶形Gを含んでいた。特定された異なる遊離形態の中で、結晶形Fは、もう一方の遊離形態Gと比べて、熱力学的により安定である。

0087

修飾Fと修飾Gの1:1混合物を使用する競合スラリー(Competitiveslurry)実験が室温で実施された。修飾Fと修飾Gの混合物は、5日間の平衡の後完全に修飾Fに変換した。修飾Gは融解と同時に再結晶化して修飾Fになり、そのため形態Fが形態Gより安定であることを示す。

0088

更に、結晶形Fが、結晶形Gよりも良好な化学的安定性の性質を有することが示された。特に、形態Fが、周囲相対湿度(RH)で1週間80℃に曝された場合、バルクで物理的且つ化学的に安定であることが示された。具体的には、結晶形F原薬分析は、これらの条件下で形態F材料の分解が1%未満であったことを示した。形態Fは、周囲相対湿度で50℃並びに75%相対湿度で50℃での1〜2週間でバルクで物理的且つ化学的に安定であることがわかった。具体的には、結晶形F原薬の分析は、どちらのセットの条件下でも形態F材料の分解が1%未満であったことを示した。更に、形態Fは、光ストレス曝露(light stressed exposure)下で物理的且つ化学的に安定であった。

0089

pH安定性試験において、形態Fの0.1%懸濁液/溶液は、pH1.2以外の種々のpHの50℃の緩衝液中1週間で、0.5%未満の分解を示し、pH1.2では1%の分解が生じた。更に、形態Fは、有機溶媒中での安定性の点で、硫酸塩形態Cより優れた性質を示した。したがって、結晶形Fは、溶液状態固体状態の両方で化学的安定性を示した。

0090

結晶形Fは、開示された他の結晶形A〜E及びGよりも良好な熱安定性の性質を有することが示された。220℃(融解)に加熱され、次いで30℃に冷却された後、結晶形Fは変化しないままであった。XRPDが実施され、加熱及び冷却時の結晶形の安定性が試験されたが、その結果は、一部のピークが高温シフトした以外、形態変化を示さなかった。

0091

結晶形Fが、開示される他の結晶形(A〜E及びG)より良好な物理的安定性の性質を有することが示された。形態Fの結晶性は、0.8cm直径の円板による5分間0.5トンでの圧縮の後に、XRPDにより評価された。XRPDは、圧縮後の形態変化が全くないことを示した。

0092

結晶形Fの物理的安定性は、造粒シミュレーション(granulation simulation)実験においても評価された。これらの実験において、造粒溶媒は、固体が充分に濡れるまで、結晶形Fに滴加された。次いで、混合物は、各添加の間、乳鉢乳棒中で、室温で(25℃、2〜3分間)粉砕された。材料の結晶性(粉砕後)は、XRPD及びDSCにより再評価された。水又はエタノールを造粒溶媒として使用する上述の条件下で、XRPD結果は、形態変化を全く示さなかった。

0093

遊離形態Fと硫酸塩形態Cはどちらも、4種の選択された賦形剤、1.ゼラチン、2 HPMC、3湿式造粒混合物[MCC PH101(45%);ラクトース一水和物(44%);PVP K30(4%)、クロスポビドンXL(5%)、Aerosil(0.5%);ステアリン酸Mg(1.5%)及び混合物に加えられる20% w/w水)]及び4ドライブレンド混合物[ラクトースUSP(73%)、Starch 1500(20%)、Explotab(5wt%)、Aerosil(0.5wt%);ステアリン酸Mg(1.5wt)]と、約1%の分解が観察された50℃/75%RHでブレンドされると、良好な安定性を示した。

0094

結晶性の5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン(形態F)は、主として結晶性の高い材料として存在する。

0095

結晶形Fは、非吸湿性である。10%RHのステップの25℃での50%−90%−0%(サイクル1)及び0%−90%−50%(サイクル2)相対湿度(RH)、dm/dt=0.002%/分でDVS(動的水蒸気収着)装置で記録された水収着−脱着等温線は、結晶形Fが相対湿度90%まで0.2%未満の水分を吸収することを示した。

0096

形態Fは、湿度への曝露時に相変化をほとんど又は全く示さなかった。

0097

形態Fは、pH1〜pH10にわたる水性緩衝液及び生体関連媒体中で、試験された全媒体中で約0.1mg/mLの溶解度を示す。

0098

遊離形態Fは、0.01N HCl pH=2(0.0115mg/cm2/分)、酢酸緩衝液pH4.7(0.0085mg/cm2/分)及びリン酸緩衝液pH6.8(0.0084mg/cm2/分)中で緩徐な固有の溶解を示した。

0099

硫酸塩形態Cは、相対湿度が70%を超える場合、吸湿性が非常に高い。

0100

硫酸塩(形態C)の固有の溶解速度が、0.01N HCl pH=2(0.0592mg/cm2/分)、酢酸緩衝液pH4.7(0.0264mg/cm2/分)及びリン酸緩衝液pH6.8(0.0277mg/cm2/分)中で、遊離形態Fよりわずかに高いことが更に測定された。

0101

硫酸塩(形態C)は、より良好なモルフォロジーを示し、したがって流動性を改善するが、遊離形態Fより良好な溶解度は示さず、その理由は、それが水性媒体中解離するからである。

0102

定義
本明細書では、用語「約」及び「実質的に」は、吸熱、吸熱ピーク、発熱ベースラインシフトなどの特徴に関して、それらの値が変動し得ることを示す。X線回折ピーク位置に関して、「約」又は「実質的に」は、典型的なピーク位置及び強度の変動性が考慮に入れられていることを意味する。例えば、当業者は、ピーク位置(2θ)が、典型的には0.2°もの何らかの装置間変動性を示すことを認識するだろう。場合によって、変動性は、装置の較正の差により0.2°より高くなり得る。更に、当業者は、相対ピーク強度が、装置間変動性並びに結晶化度、好ましい配向、調製された試料表面、及び当業者に公知である他の因子による変動性を示し、定性的測定のためのみに測定されるべきであることを認識するだろう。DSCでは、観察される温度の変動は、温度変化の速度並びに試料調製技法及び利用される特定の装置によるだろう。そのため、DSC/TGAサーモグラムに関連する本明細書に報告される吸熱/融点値は、±2℃変動し得る(それでも、本明細書に記載される特定の結晶形に特有なものであると考えられる)。例えば重量パーセント(重量%)など、他の特徴の文脈で使用される場合、用語「約」は±3%の変位量を示す。

0103

本明細書では、「多形体」は、同じ化学組成を有するが、結晶を形成する分子原子及び/又はイオン空間的配置が異なる結晶形を指す。

0104

本明細書では、「溶媒和物」は、結晶格子構造中に組み込まれている1種以上の溶媒の分子を更に含む、分子、原子、及び/又はイオンの結晶形を指す。溶媒和物中の溶媒分子は、規則的な配列及び/又は秩序のない配列で存在し得る。溶媒和物は、化学量論的か非化学量論量のいずれかの溶媒分子も含み得る。例えば、非化学量論量の溶媒分子を有する溶媒和物は、溶媒和物からの溶媒の一部の喪失から生じ得る。或いは、溶媒和物は、2つ以上の分子を含むダイマー又はオリゴマーとして、又は結晶格子構造内で発生することがある。

0105

本明細書では、「非晶質」は、結晶性でない、分子、原子、及び/又はイオンの固体形態を指す。非晶質固体は、明確なX線回折パターンを示さない。

0106

本明細書では、式Iの化合物のいずれかの結晶形に関連して使用される「実質的に相純粋」は、無水基準で化合物の重量に対して、約90、91、92、93、94、95、96、97、98、及び約99重量%超を含み、約100重量%に等しい式Iの化合物も含む約90重量%を超える相純度を有する化合物を意味する。本明細書での用語「相純粋」又は「相純度」は、式Iの化合物の特定の固体状態形態に関する相の均質性を指し、化学純度に関する明確な言明がなければ高度な化学純度を必ずしも意味しない。相純度は、当技術分野に公知である方法に従って、例えば、XRPDを使用して決定され、当技術分野に公知である1つ又は複数の手法を利用して、例えば、外部標準法により、特定のスペクトル内の異なる相に帰属されるライン(ピーク)の特性の直接比較、又は内部標準法により定量的な相分析をすることができる。しかし、相純度のXRPD定量化は、非晶質材料の存在により複雑になり得る。したがって、相純度の決定に有用になり得る他の方法には、例えば、固体状態NMR分光法ラマン及び/又は赤外分光法がある。当業者ならば、これらの方法及び相純度を決定するためのこれらの追加の(又は代替の)方法の利用の仕方を容易に理解するだろう。

0107

本明細書では、式Iの化合物のいずれかの結晶形に関連して使用される「実質的に化学的に純粋」は、塩の重量(無水基準で)に対して、約90、91、92、93、94、95、96、97、98、及び約99重量%超を含み、約100重量%に等しい式Iの化合物も含む約90重量%を超える化学純度を有する化合物を意味する。残りの物質は、一般的に、例えば、式Iの化合物の他の立体異性体反応不純物出発物質試薬副生成物、並びに/又は特定の結晶形の調製及び/若しくは単離及び/若しくは精製から生じる他の処理不純物など、他の化合物を含む。例えば、式Iの化合物の結晶形は、標準的で一般に認められている当技術分野に公知である方法により測定されて、約90重量%より高い化学純度を有することが決定された場合、実質的に化学的に純粋であると見なされ得るが、その場合、残りの約10重量%未満は、式Iの化合物の他の立体異性体、反応不純物、出発物質、試薬、副生成物、及び/又は処理不純物などの他の材料を構成する。化学純度は、当技術分野に公知である方法、例えば、高速液体クロマトグラフィーHPLC)、LC−MS(液体クロマトグラフィー質量分析法)、核磁気共鳴(NMR)分光法、又は赤外分光法により決定できる。当業者ならば、これらの方法及び化学純度を決定するためのこれらの追加の(又は代替の)方法の利用の仕方を容易に理解できるだろう。

0108

本発明の化合物の「治療有効量」という用語は、対象の生物学的若しくは医学的反応、例えば、酵素若しくはタンパク質活性の減少若しくは阻害を引き出す、又は症状を改善し、病態を緩和し、若しくは疾患の進行を緩徐化若しくは遅延させるなどの本発明の化合物の量を指す。非限定的な一実施形態において、用語「治療有効量」は、対象に投与されると、(1)(i)アデノシンA2a受容体により媒介されるか、若しくは(ii)アデノシン若しくはアデノシンA2a受容体の活性と関連するか、若しくは(iii)アデノシンA2a受容体の(正常若しくは異常な)活性を特徴とする病態若しくは疾病若しくは疾患を少なくとも部分的に緩和し、阻害し、且つ/若しくは改善する;又は(2)アデノシンA2a受容体の活性を減少させるか、若しくは阻害するのに有効である本発明の化合物の量を指す。非限定的な別の実施形態において、用語「治療有効量」は、細胞、又は組織、又は非細胞の生物学的材料、又は媒体に投与されると、アデノシンA2a受容体の活性を少なくとも部分的に減少させるか、若しくは阻害する;又はアデノシンA2a受容体の発現を少なくとも部分的に減少させるか、若しくは阻害するのに有効である本発明の化合物の量を指す。

0109

本明細書では、用語「対象」は動物を指す。好ましくは、動物は哺乳動物である。対象は、例えば、霊長類(例えばヒト)、ウシヒツジヤギウマイヌネコウサギラットマウス魚類鳥類などを指す。好ましい実施形態において、対象はヒトである。

0110

本明細書では、用語「1つの(a)」、「1つの(an)」、「前記(the)」、及び本発明の文脈で(特に請求項の文脈で)使用される類似の用語は、本明細書に特記されない限り、又は文脈により明らかに矛盾しない限り、単数と複数の両方を網羅すると解釈されるものとする。

0111

本明細書に記載される全方法は、本明細書に特記されない限り、又はその他の点で文脈により明らかに矛盾しない限り、あらゆる好適な順序で実施できる。本明細書に提供されるありとあらゆる例又は例示的な言葉(例えば、「など(such as)」)の使用は、本発明をより良く解明することのみが意図され、別な方法で特許請求される本発明の範囲に制限を加えない。

0112

本明細書では、用語「阻害する(inhibit)」、「阻害(inhibition)」、又は「阻害すること(inhibiting)」は、所与の病態、症状、若しくは障害若しくは疾患の減少若しくは抑制、又は生物学的な活性若しくはプロセスのベースライン活性の著しい減少を指す。

0113

本明細書では、用語「治療する(treat)」、「治療すること(treating)」、又は疾患若しくは障害の「治療(treatment)」は、一実施形態において、疾患又は障害を改善すること(すなわち、疾患又はその臨床症状の少なくとも1つの発生を緩徐化するか、又は停止するか、又は減少させること)を指す。別の実施形態において、「治療する」、「治療すること」、又は「治療」は、患者により認識され得ないものを含む、少なくとも1種の身体的パラメーターを緩和するか、又は改善することを指す。更に別の実施形態において、「治療する」、「治療すること」、又は「治療」は、身体的(例えば、認識できる症状の安定化)か、生理学的(例えば、身体的パラメーターの安定化)のいずれか、又はその両方で疾患又は障害を調節することを指す。一実施形態において、「治療」又は「治療すること」は、疾患又は障害の進行を遅らせることを指す。

0114

本明細書では、用語「予防する(prevent)」、「予防すること(preventing)」、又は疾患若しくは障害の「予防(prevention)」は、疾患若しくは障害の予防的な治療;又は疾患若しくは障害の発症を遅延させることを指す。

0115

文書において使用される「がん」という用語は、身体の他の部位に浸潤又は拡散する可能性のある異常な細胞増殖関与する疾患の群を指すために使用される。がんは、腫瘍細胞が類似している、つまり、その腫瘍の発生母地と推定される細胞の種類により分類される。これらの種類には、癌腫、肉腫、リンパ腫及び白血病、胚細胞腫瘍、並びに芽細胞腫が含まれる。

0116

本文書において用いられる癌腫という用語は、上皮細胞由来するがんを指すために使用される。この群には、特に高齢者において最も一般的ながんの多くが含まれ、乳房前立腺膵臓、及び結腸に発生するほぼ全てのがんが含まれる。

0117

例えば「がん」という用語には、これらに限定されるものではないが、固形腫瘍、血液がん(例えば、白血病、リンパ腫、骨髄腫、例えば、多発性骨髄腫)、及び転移巣が含まれる。一実施形態において、がんは固形腫瘍である。固形腫瘍の例としては、悪性腫瘍、例えば、肉腫及び癌腫、例えば、様々な臓器系の腺がん、例えば、肺、乳房、卵巣リンパ系胃腸管系(例えば、結腸)、肛門、生殖器及び尿生殖器(例えば、腎臓、尿路上皮膀胱細胞、前立腺)、咽頭CNS(例えば、脳、神経又は膠細胞)、頭頸部、皮膚(例えば、黒色腫)、並びに膵臓に影響を及ぼすものに加えて、結腸がん、直腸がん、腎細胞癌、肝臓がん、非小細胞肺がん、小腸のがん、及び食道のがん等の悪性腫瘍を含む腺がんが挙げられる。がんは初期中期後期、又は転移がんであってもよい。

0118

一実施形態において、がんは、肺がん(例えば、非小細胞肺がん(NSCLC)(例えば、扁平上皮及び/若しくは非扁平上皮組織像を持つNSCLC、又はNSCLC腺がん))、黒色腫(例えば、進行期黒色腫)、腎臓がん(例えば、腎細胞がん)、肝臓がん、骨髄腫(例えば、多発性骨髄腫)、前立腺がん、乳がん(例えば、エストロゲン受容体プロゲステロン受容体、又はHer2/neuの1種、2種、若しくは全てを発現しない乳がん、例えば、トリプルネガティブ乳がん)、結腸直腸がん、膵臓がん、頭頸部がん(例えば、頭頸部扁平上皮がんHNSCC))、肛門がん、胃食道がん、甲状腺がん、子宮頸がん、リンパ球増殖性疾患(例えば、移植後リンパ球増殖性疾患)又は血液がん、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、又は白血病(例えば、骨髄性白血病又はリンパ性白血病)から選択される。

0119

他の実施形態において、がんは、例えば、本明細書に記載するがん、例えば、肺がん(扁平上皮)、肺がん(腺がん)、頭頸部がん、子宮頸がん(扁平上皮)、胃がん、甲状腺がん、黒色腫、上咽頭がん(例えば分化型癌、又は非分化型転移癌、又は局所再発上咽頭癌)、又は乳がんとすることができる。

0120

他の実施形態において、がんは、癌腫(例えば進行期又は転移性癌)、黒色腫、又は肺癌、例えば、非小細胞肺癌から選択される。

0121

一実施形態において、がんは、肺がん、例えば、非小細胞肺がん又は小細胞肺がんである。

0122

本文書において使用される肺がん(lung cancer)(肺の癌腫(carcinoma of the lung)又は肺癌(pulmonary carcinoma)としても知られる)という語は、肺組織制御不能な細胞増殖を特徴とする、悪性肺腫瘍を指す場合に使用される。

0123

本文書において使用される非小細胞肺癌(NSCLC)という語は、小細胞肺癌(SCLC)以外の任意の種類の肺がんを指すために使用される。

0124

本文書において使用される、免疫療法的治療(immunotherapeutic treatment)という語は、免疫が媒介する腫瘍細胞の破壊誘導することを指示する幅広い種類の療法を指す。前記療法には免疫療法剤が使用される。

0125

本発明において使用される免疫療法剤という語は、がんの免疫療法的治療を実施するのに有用な化合物、例えば、抗CTLA4抗体、例えば、イピリムマブ及びトレメリムマブ、抗PD−1抗体、例えば、MDX−1106、MK3475、CT−011、AMP−224、又は国際公開第2015/112900号パンフレットに記載されている抗PD−1抗体分子;及び抗PD−L1抗体、例えば、MEDI4736、MDX−1105、又は米国特許出願公開第2016/0108123号明細書に記載されている抗PD−L1抗体からなる群から選択される薬剤を指す。

0126

本明細書において用いられる、「プログラム死1」又は「PD−1」という語には、アイソフォーム、哺乳動物、例えばヒトPD−1、ヒトPD−1の種ホモログ、及びPD−1と共通する少なくとも1つのエピトープを含むアナログが含まれる。PD−1、例えばヒトPD−1のアミノ酸配列は、当該技術分野において、例えば、Shinohara T et al.(1994)Genomics 23(3):704−6;Finger LR,et al.Gene(1997)197(1−2):177−87から知られている。

0127

本明細書において用いられる「プログラム死リガンド1」又は「PD−L1」という語には、アイソフォーム、哺乳動物、例えば、ヒトPD−L1、ヒトPD−1の種ホモログ、及びPD−L1と共通する少なくとも1つのエピトープを含むアナログが含まれる。PD−L1、例えば、ヒトPD−1のアミノ酸配列は、当該技術分野において、例えば、Dong et al.(1999)Nat Med.5(12):1365−9;Freeman et al.(2000)J Exp Med.192(7):1027−34)から知られている。

0128

本明細書において用いられる「組合せ、併用(combination)」という語は、一つの投与剤形(dosage unit form)として固定された組合せを指すか、又は式Iの化合物の結晶形と併用相手(即ち免疫療法剤)とを独立に、同時に若しくは時間的な間隔を空けて別々に(特に、これらの時間的な間隔は、併用相手が協同的な、例えば相乗効果を示すことができるものである)投与することができる併用投与のいずれかを指す。単一の成分はキットとして又は別々に包装することができる。成分の一方又は両方(例えば、粉末又は液体)を投与前に所望の用量に再構成又は希釈することができる。

0129

本明細書において利用される「同時投与(co−administration)」又は「併用投与」又はこれに類する語は、それを必要とする単一の対象(例えば、患者)に、選択された併用相手を投与することを包含することを意味し、その薬剤が、同じ投与経路で又は同時に投与することを必ずしも必要としない治療レジメンを含むことを意図している。

0130

「組合せ医薬」及び「組合せ製品(combination product)」という語は互換的に使用され、一つの投与剤形中に固定された組合せを指すか、又は2種以上の治療剤を独立に同時に若しくは時間的間隔を空けて別々に(特に、これらの時間的間隔が、併用相手が協同的、例えば相乗効果を示すことが可能なものである)投与することができる、固定されていない組合せ若しくは併用投与のための構成成分(part)のキットのいずれかを指す。「固定された組合せ」という語は、式Iの化合物の結晶形及び併用相手(即ち、免疫療法剤)が、両方共、患者に同時に、単一の物質(entity)又は投与量で投与されることを意味する。「固定されていない組合せ」という語は、式Iの化合物の結晶形及び併用相手(即ち、免疫療法剤)が両方共、患者に別々の物質として、同時に(simultaneously)、並行して(concurrently)、又は具体的な時間制限なしに順次、のいずれかで投与されることを意味し、この種の投与により、患者の体内に2種の化合物が治療有効量で提供されることを意味する。後者はまた、多剤併用療法、例えば、3種以上の治療剤の投与にも適用される。好ましい実施形態において、組合せ医薬は、固定されていない組合せである。

0131

併用療法」という語は、本開示に記載するように、がんを治療するために2種以上の治療剤を投与することを指す。この種の投与は、これらの治療剤を実質的に同時に、例えば、有効成分の比率が固定された単一のカプセル剤等で同時投与することを包含する。或いは、この種の投与は、各有効成分を複数の、即ち別々の容器で(例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、及び液剤)同時投与することを包含する。散剤及び/又は液剤は、投与前に所望の用量に再構成又は希釈することができる。加えて、このような投与はまた、各種類の治療剤を、順次(ほぼ同時に又は異なる時点のいずれかで)使用することを包含する。いずれの場合においても、その治療レジメンは、本明細書に記載する状態又は障害の治療において薬物を併用することによる有益な効果をもたらすものとなる。

0132

医薬組成物、組合せ、用量、及び投与
幾つかの実施形態において、本明細書に記載される5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの結晶形は単独で使用でき、又はそれらは、少なくとも1種の薬学的に許容できる賦形剤も含み、多くの場合少なくとも2種以上の薬学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物に製剤することができる。幾つかの好適な賦形剤は本明細書に開示されている。当技術分野に公知である他の賦形剤を、本願の意図及び範囲から逸脱せずに使用できる。

0133

幾つかの実施形態において、本発明は、本発明の化合物及び薬学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物を利用する。医薬組成物は、経口投与非経口投与、及び直腸投与など、特定の投与経路用に製剤できる。更に、本発明の医薬組成物は、固体形態(非限定的に、カプセル剤、錠剤、丸剤顆粒剤、散剤、又は坐剤を含む)にも、液体形態(非限定的に、液剤、懸濁剤、又は乳剤を含む)にも作り上げることができる。医薬組成物は、滅菌などの従来の製薬操作に付すことができ、且つ/又は従来の不活性な希釈剤滑沢剤担体又は緩衝剤、並びに溶媒、保存剤、安定剤、湿潤剤乳化剤、及び増量剤などの補助剤を含んでよい。

0134

典型的には、医薬組成物は、有効成分を、下記などの少なくとも1種の賦形剤と共に含む錠剤又はカプセル剤である:
a)希釈剤、例えば、ラクトース、デキストローススクロースマンニトールソルビトールセルロース、及び/若しくはグリシン
b)滑沢剤、例えば、シリカ滑石、ステアリン酸、そのマグネシウム若しくはカルシウム塩、及び/若しくはポリエチレングリコール;錠剤では、更に
c)結合剤、例えば、ケイ酸マグネシウムアルミニウムデンプン糊、ゼラチン、トラガカントメチルセルロースカルボキシメチルセルロースナトリウム、及び/若しくはポリビニルピロリドン;所望の場合;
d)カプチゾール、PEG、グリセリンシクロデキストリンなどの共溶媒和物質(co−solvating material)を含む水性ビヒクルなどの担体;
e)崩壊剤、例えば、デンプン寒天アルギン酸若しくはそのナトリウム塩、若しくは発泡性混合物;並びに/又は
f)吸収剤着色剤風味剤、及び甘味剤

0135

錠剤は、当技術分野に公知である方法により、フィルムコート又は腸溶コートのいずれかを施されていてよい。

0136

好ましくは、化合物又は組成物は、例えば錠剤又はカプセル剤など、経口投与用に調製され、任意選択医薬製品投薬単位を保存及び/又は分注するのに好適な多用量フォーマットに包装される。好適な包装の例には、密封されたフォイル、投薬単位容器(例えばバイアル)、ブリスターパック、及びストリップパックがあるが、これらに限定されない。

0137

錠剤は、有効成分を、錠剤の製造に適した無毒の医薬的に許容される賦形剤との混合物して含有し得る。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤、例えば、炭酸カルシウム炭酸ナトリウム乳糖リン酸カルシウム、又はリン酸ナトリウム;造粒/崩壊剤、例えば、コーンスターチ又はアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチン、又はアカシアガム;並びに滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、又はタルクである。錠剤は、コーティングされていないか、又は胃腸管系での崩壊及び吸収を遅らせ、それによって長期間に亘る持続作用を提供するために、公知の技法によりコーティングされている。例えば、モノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリル等の遅延剤(time delay material)を使用することができる。経口用製剤は、有効成分と不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、若しくはカオリンとが混合された硬ゼラチンカプセル剤として、又は有効成分と水若しくは油性媒体、例えば、落花生油流動パラフィン、若しくはオリーブ油とが混合された軟ゼラチンカプセル剤として提供することができる。

0138

更に本発明は、水が特定の化合物の分解を促進し得ることに基づき、本発明の化合物を有効成分として含む無水医薬組成物及び剤形を提供する。

0139

本発明の無水医薬組成物及び剤形は、無水又は低含水量成分を使用し、低水分量又は低湿度条件下に調製することができる。無水医薬組成物は、その無水の性質が維持されるように調製及び保管することができる。したがって無水組成物は、適切な処方キットに収容できるように、水への曝露を防ぐことが知られている材料を使用して包装するのが好ましい。好適な包装の例としては、これらに限定されるものではないが、気密封止された金属箔プラスチック、単位用量容器(例えば、バイアル)、ブリスターパック、及びストリップパックが挙げられる。

0140

更に本発明は、有効成分である本発明の化合物が分解する速度を低下させる1種又は複数種の薬剤を含む医薬組成物及び剤形を提供する。本明細書において「安定剤」と称される。この種の薬剤としては、これらに限定されるものではないが、酸化防止剤、例えばアスコルビン酸、pH緩衝剤、又は塩緩衝剤等が挙げられる。

0141

本発明の医薬組成物又は組合せは、約50〜70kgの対象に対し、有効成分が約1〜1000mg、又は有効成分が約1〜500mg、約1〜250mg、約1〜150mg、又は約0.5〜100mg、又は約1〜50mgの単位用量とすることができる。化合物、医薬組成物、又はこれらの組合せの治療上有効な投与量は、対象の種、体重、年齢、及び個体の状態、治療される障害若しくは疾患又はそれらの重症度に依存する。通常の技術を有する医師臨床家、又は獣医師は、障害又は疾患の進行を予防、治療、又は阻害するのに必要な各有効成分の有効量を容易に決定することができる。

0142

上述の投与量の特徴は、有利には、哺乳動物、例えば、マウス、ラット、イヌ、サル、又は単離された臓器、組織、及びそれらの調製物を使用する生体外及び生体内試験で実証可能である。本発明の化合物は、生体外に溶液形態で、例えば、好ましくは水溶液で、及び生体内に経腸的非経口的のいずれかで、有利には静脈内に、例えば懸濁液として又は水溶液中で適用することができる。生体内への投与量は、約10−3モル濃度から10−9モル濃度の間の範囲とすることができる。生体内での治療有効量は、投与経路に応じて、約0.1〜500mg/kgの間、又は約1〜100mg/kgの間の範囲とすることができる。

0143

他の実施形態において、上記実施形態による少なくとも1種の化合物及び少なくとも1種の担体を含む医薬組成物が提供される。

0144

本明細書に記載される5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの結晶形は、医薬品有効成分(API)として、並びに1種又は複数種の薬学的に許容できる賦形剤を組み込み、ヒト対象への投与に好適である製剤を調製するための材料としても有用である。幾つかの実施形態において、これらの製剤は、例えば、錠剤及び/又はカプセル剤などの固体経口剤形などの医薬製品だろう。これらの製剤の調製時に、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの結晶形が充分な量で検出可能でない可能性がある。そのようなことは、APIの結晶性の特性が失われ、したがって最終的な医薬製品中に存在しないように、結晶性のAPIが、APIの溶解を促進するのに充分な量の、例えば水などの溶媒の存在下で、1種又は複数種の薬学的に許容できる賦形剤と接触させられる場合にも当てはまる

0145

本明細書では、用語「薬学的に許容できる賦形剤」は、当業者に公知である通り(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Ed.Mack Printing Company,1990,pp.1289−1329を参照されたい)、ありとあらゆる溶媒、担体、希釈剤、分散媒、コーティング、界面活性剤、酸化防止剤、保存剤(例えば、抗菌剤抗真菌剤、酸化防止剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩、薬物安定剤、結合剤、添加剤、増量剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、着香剤染料など、及びこれらの組合せを含む。従来の賦形剤が有効成分と非適合性でない限り、治療剤又は医薬組成物におけるあらゆる従来の賦形剤の使用が本願により企図されることが理解されるべきである。

0146

したがって、本開示の一実施形態において、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの結晶形(形態A〜Gのいずれか)は、実質的に相純粋な形態で提供される。実質的に相純粋な形態の5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンのこの結晶形(形態A〜Gのいずれか)を使用して、1種又は複数種の薬学的に許容できる賦形剤を更に含み得る医薬組成物を調製できる。幾つかの実施形態において、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの結晶形は、その結晶性を医薬組成物中で保持しないことがある。例えば、幾つかの実施形態において、結晶形A、B、C、D、E、F、又はGは、例えば噴霧乾燥又は湿式造粒を含む、医薬組成物を調製するプロセスに使用され得る;そのため、結晶形A、B、C、D、E、F、又はGが、生じた医薬組成物中でほとんど又は全く検出されないことが予測される。本明細書での用語「接触させること(contacting)」が、APIの結晶性が維持されるか、又はAPIの結晶性が医薬組成物若しくは医薬製品を調製するプロセスの結果として失われる、本明細書に記載される式Iの化合物の結晶形を組み合わせる方法を明らかに含むことが理解されるべきである。

0147

治療キット
一実施形態において、本発明は、2種以上の別々の医薬組成物を含み、そのうちの少なくとも1種が式(I)の化合物の結晶形(形態A〜Gのいずれか1つ)を含む、キットを提供する。一実施形態において、キットは、容器、分割されたボトル、又は分割された金属箔の小包等、前記組成物を別々に保持するための手段を含む。この種のキットの例は、錠剤やカプセル剤等の包装に通常使用されるブリスターパックである。

0148

本発明のキットは、異なる剤形、例えば、経口及び非経口で投与するため、別々の組成物を異なる投与間隔で投与するため、又は別々の組成物を互いに滴定するために使用することができる。本発明のキットは、通常、服薬遵守支援するために、投与指示書を含む。

0149

本発明の併用療法において、式(I)の化合物の結晶形(すなわち、形態A〜Gのいずれか1つ)及び他の免疫療法剤は、同じ製造業者によっても、異なる製造業者によっても、製造及び/又は製剤されてよい。更に、式(I)の化合物の結晶形及び他の治療剤は、(i)医師への組合せ製品の発売前に(例えば、式(I)の化合物の結晶形及び他の治療剤を含むキットの場合);(ii)医師自身により(又は医師の指導の下で)投与の直前に;(iii)患者自身の中で、例えば、式(I)の化合物の結晶形と他の治療剤との連続的な投与の間に、合わせて併用療法にすることができる。

0150

したがって、本発明は、がんを治療するための、実施形態1〜7のいずれか1つによる結晶形(形態A〜Gのいずれか1つ)の使用であって、その医薬品が別の免疫療法剤との投与用に調製されている、使用を提供する。本発明は、がんを治療するための免疫療法剤の使用であって、その医薬品が式(I)の化合物の結晶形と共に投与される、使用も提供する。

0151

本発明は、がんを治療する方法に使用するための式(I)の化合物の結晶形(すなわち形態A〜Gのいずれか1つ)であって、別の免疫療法剤との投与用に調製されている式(I)の化合物の結晶形も提供する。本発明は、がんを治療する方法に使用するための別の免疫療法剤であって、式(I)の化合物の結晶形との投与用に調製されている免疫療法剤も提供する。本発明は、がんを治療する方法に使用するための式(I)の化合物の結晶形であって、別の免疫療法剤と共に投与される式(I)の化合物の結晶形も提供する。本発明は、がんを治療する方法に使用するための別の免疫療法剤であって、式(I)の化合物の結晶形と共に投与される免疫療法剤も提供する。

0152

本発明は、がんを治療するための式(I)の化合物の結晶形の使用であって、患者が以前に(例えば、24時間以内)別の免疫療法剤により治療された、式(I)の化合物の結晶形の使用も提供する。本発明は、がんを治療するための別の免疫療法剤であって、患者が以前に(例えば、24時間以内)式(I)の化合物の結晶形により治療された、免疫療法剤の使用も提供する。

0153

併用療法:
一実施形態において、組合せ医薬(又は組合せ製品)は、実施形態1〜7のいずれか1つによる結晶形並びに抗CTLA4抗体、例えばイピリムマブ及びトレメリムマブなど、抗PD−1抗体、例えば、MDX−1106(ニボルマブ)、MK3475(ペンブロリズマブ)、CT−011(ピジリズマブ)、AMP−224、AMP−514(MEDI0680 Medimmune)、又は国際公開第2015/112900号パンフレット(米国特許出願公開第2015/0210769号明細書)に記載の抗PD−1抗体分子;及び抗PD−L1抗体、例えば、MPDL3280A、MEDI4736、MSB0010718C(Merch Sorono)、YW243.55.S70、MDX−1105、又は2015年10月13日に出願された「PD−L1に対する抗体分子及びその使用(Antibody Molecules to PD−L1 and Uses Thereof)」という名称の米国特許出願公開第2016/0108123号明細書に開示されている抗PD−L1抗体分子からなる群から選択される1種又は複数種の免疫療法剤を含む。

0154

組合せ製品の成分は、同じ製剤中にあっても、別な製剤中にあってもよい。

0155

好ましい実施形態において、組合せ製品は、実施形態1〜7のいずれか1つによる結晶形及びがんの治療に、具体的にはがんの免疫治療的治療に有用な1種又は複数種の免疫療法剤を含み、そのような薬剤は、抗PD−1PD−1抗体、例えば、MDX−1106、MK3475、CT−011、AMP−224、又は国際公開第2015/112900号パンフレット(米国特許出願公開第2015/0210769号明細書)に記載されている抗PD−1抗体分子;及び抗PD−L1抗体、例えば、MPDL3280A、MEDI4736、MDX−1105、又は米国特許出願公開第2016/0108123号明細書に開示されている抗PD−L1抗体分子からなる群から選択される。

0156

抗PD−1抗体分子の例
好ましい実施形態において、組合せ製品は、実施形態1〜7のいずれか1つによる結晶形及び本明細書に記載されるものなどの抗PD−1抗体分子を含む。

0157

PD−1は、例えば、活性化されたCD4+及びCD8+T細胞、Tregs、並びにB細胞上に発現するCD28/CTLA−4ファミリーメンバーである。PD−1は、エフェクターT細胞のシグナル伝達及び機能を抑制的に調節する。PD−1は、腫瘍浸潤T細胞上に発現が誘導され、その結果として、機能の疲弊又は機能不全に陥る可能性がある(Keir et al.(2008)Annu.Rev.Immunol.26:677−704;Pardoll et al.(2012)Nat Rev Cancer 12(4):252−64)。PD−1はその2種のリガンドであるプログラム死−リガンド1(PD−L1)又はプログラム死−リガンド2(PD−L2)のいずれかと結合すると、共抑制シグナルを伝達させる。PD−L1は、T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、マクロファージ樹状細胞(DC)、B細胞、上皮細胞、血管内皮細胞を含む多くの種類の細胞に加えて、多くの種類の腫瘍上に発現する。マウス及びヒト腫瘍上にPD−L1が高発現していることと、様々ながんの臨床成績の悪さとが関連付けられている(Keir et al.(2008)Annu.Rev.Immunol.26:677−704;Pardoll et al.(2012)Nat Rev Cancer 12(4):252−64)。PD−L2は、樹状細胞、マクロファージ、及び一部の腫瘍上に発現する。PD−1経路遮断は、がん免疫療法に関し前臨床的及び臨床的に実証されている。前臨床試験及び臨床試験の両方において、抗PD−1による遮断によって、エフェクターT細胞の活性を回復させることができ、強力な抗腫瘍反応がもたらされることが実証されている。例えば、PD−1経路を遮断することにより、疲弊/機能不全に陥ったエフェクターT細胞の機能を回復(例えば、増殖、IFN−g分泌、又は細胞溶解機能)及び/又はTregs細胞の機能を阻害することができる(Keir et al.(2008)Annu.Rev.Immunol.26:677−704;Pardoll et al.(2012)Nat Rev Cancer 12(4):252−64)。PD−1経路の遮断は、抗体、その抗原結合性フラグメントイムノアドヘシン融合タンパク質、又はPD−1、PD−L1及び/若しくはPD−L2のオリゴへプチドを用いて行うことができる。

0158

一実施形態において、PD−1阻害剤は抗PD−1抗体分子である。一実施形態において、PD−1阻害剤は、2015年7月30日に公開された「PD−L1に対する抗体分子及びその使用(Antibody Molecules to PD−L1 and Uses Thereof)」と題した米国特許出願公開第2015/0210769号明細書に記載されている抗PD−1抗体分子であり、その全内容を参照によりここに援用する。

0159

一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、表Aに示すアミノ酸配列又は表Aに示すヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列を含む重鎖及び軽鎖可変領域から(例えば、表Aに開示するBAP049−Clone−E又はBAP049−Clone−Bの重鎖及び軽鎖可変領域配列から)の、少なくとも1、2、3、4、5、又は6の相補性決定領域(CDR)(又はまとめて全部のCDR)を含む。幾つかの実施形態において、CDRはKabatの定義(例えば、表Aに表示する通り)に従う。幾つかの実施形態において、CDRはChothiaの定義(例えば、表Aに表示する通り)に従う。幾つかの実施形態において、CDRは、Kabat及びChothiaの両方のCDR定義の組合せ(例えば、表Aに表示する通り)に従う。一実施形態において、VHCDR1のKabat及びChothiaのCDRの組合せは、アミノ酸配列GYTFTTYWMH(配列番号41)を含む。一実施形態において、CDRの1つ又は複数(又はまとめて全部のCDR)は、表Aに示すアミノ酸配列又は表Aに示すヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列に対し、1、2、3、4、5、6、又はそれを超える変化、例えば、アミノ酸置換(例えば、保存的アミノ酸置換)又は欠失を有する。

0160

一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、それぞれ表Aに開示されている、配列番号1のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号2のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号3のVHCDR3アミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH);並びに配列番号10のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号11のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号12のVLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)を含む。

0161

一実施形態において、抗体分子は、それぞれ表Aに開示されている、配列番号24のヌクレオチド配列によりコードされるVHCDR1、配列番号25のヌクレオチド配列によりコードされるVHCDR2、及び配列番号26のヌクレオチド配列によりコードされるVHCDR3を含むVH;並びに配列番号29のヌクレオチド配列によりコードされるVLCDR1、配列番号30のヌクレオチド配列によりコードされるVLCDR2、及び配列番号31のヌクレオチド配列によりコードされるVLCDR3を含むVLを含む。

0162

一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、配列番号6のアミノ酸配列、又は配列番号6に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、若しくは99%、若しくはそれを超えるアミノ酸配列を含むVHを含む。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、配列番号20のアミノ酸配列、又は配列番号20に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、若しくは99%、若しくはそれを超えるアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、配列番号16のアミノ酸配列、又は配列番号16に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、若しくは99%、若しくはそれを超えるアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、配列番号6のアミノ酸配列を有するVH及び配列番号20のアミノ酸配列を含むVLを含む。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、配列番号6のアミノ酸配列を含むVH及び配列番号16のアミノ酸配列を含むVLを含む。

0163

一実施形態において、抗体分子は、配列番号7のヌクレオチド配列、又は配列番号7に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、若しくは99%、若しくはそれを超えるヌクレオチド配列によりコードされるVHを含む。一実施形態において、抗体分子は、配列番号21若しくは17のヌクレオチド配列、又は配列番号21若しくは17に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、若しくは99%、若しくはそれを超えるヌクレオチド配列によりコードされるVLを含む。一実施形態において、抗体分子は、配列番号7のヌクレオチド配列によりコードされるVH及び配列番号21又は17のヌクレオチド配列によりコードされるVLを含む。

0164

一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、配列番号8のアミノ酸配列、又は配列番号8に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、若しくは99%、若しくはそれを超えるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、配列番号22のアミノ酸配列、又は配列番号22に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、若しくは99%、若しくはそれを超えるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、配列番号18のアミノ酸配列、又は配列番号18に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、若しくは99%、若しくはそれを超えるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、配列番号8のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号22のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、配列番号8のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号18のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。

0165

一実施形態において、抗体分子は、配列番号9のヌクレオチド配列、又は配列番号9に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、若しくは99%、若しくはそれを超えるヌクレオチド配列によりコードされる重鎖を含む。一実施形態において、抗体分子は、配列番号23若しくは19のヌクレオチド配列、又は配列番号23若しくは19に対する同一性が少なくとも85%、90%、95%、若しくは99%、若しくはそれを超えるヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖を含む。一実施形態において、抗体分子は、配列番号9のヌクレオチド配列によりコードされる重鎖及び配列番号23又は19のヌクレオチド配列によりコードされる軽鎖を含む。

0166

本明細書に記載する抗体分子は、ベクター宿主細胞、及び米国特許出願公開第2015/0210769号明細書(その全内容を本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する)に記載されている方法により作製することができる。

0167

定義
VH領域及びVL領域は、「フレームワーク領域」(FR又はFW)と称される、より高度に保存された領域の間に散在している「相補性決定領域」(CDR)と称される超可変領域に細分することができる。

0168

フレームワーク領域及びCDRの範囲は様々な方法により正確に定義されてきた(Kabat,E.A.,et al.(1991)Sequences of Proteins of Immunological Interest,Fifth Edition,U.S.Department of Health and Human Services,NIH Publication No.91−3242;Chothia,C.et al.(1987)J.Mol.Biol.196:901−917;及びOxford Molecular’s AbM antibody modeling softwareに用いられているAbMの定義参照)。概要は、例えば、Antibody Engineering Lab Manualに収録されているProtein Sequence and Structure Analysis of Antibody Variable Domains(Ed.:Duebel,S.and Kontermann,R.,Springer−Verlag,Heidelberg)を参照されたい。

0169

本明細書において用いられる「相補性決定領域」及び「CDR」という語は、抗原特異性及び結合親和性を与える抗体可変領域内のアミノ酸の配列を指す。一般に、各重鎖可変領域には3つのCDR(HCDR1、HCDR2、HCDR3)があり、各軽鎖可変領域には3つのCDRがある(LCDR1、LCDR2、LCDR3)。

0170

所与のCDRの正確なアミノ酸配列の境界は、Kabat et al.(1991),“Sequences of Proteins of Immunological Interest,”5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD(「Kabat」付番方式)、Al−Lazikani et al.,(1997)JMB 273,927−948(「Chothia」付番方式)に記載されているものを含むよく知られている幾つかの任意の方式を用いることにより決定することができる。本明細書において用いられる、「Chothia」付番方式に従い定義されるCDRは「超可変ループ」と称される場合もある。

0171

例えば、Kabatによれば、重鎖可変ドメイン(VH)中のCDRアミノ酸残基は31〜35番(HCDR1)、50〜65番(HCDR2)、及び95〜102番(HCDR3)であり;軽鎖可変ドメイン(VL)中のCDRアミノ酸残基は24〜34番(LCDR1)、50〜56番(LCDR2)、及び89〜97番(LCDR3)である。Chothiaによれば、VH中のCDRアミノ酸は26〜32番(HCDR1)、52〜56番(HCDR2)、及び95〜102番(HCDR3)であり;VL中のアミノ酸残基は26〜32番(LCDR1)、50〜52番(LCDR2)、及び91〜96番(LCDR3)である。Kabat及びChothiaの両方のCDR定義を組み合わせると、CDRは、ヒトVHにおいては26〜35番(HCDR1)、50〜65番(HCDR2)、及び95〜102番(HCDR3)のアミノ酸残基並びにヒトVLにおいては24〜34番(LCDR1)、50〜56番(LCDR2)、及び89〜97番(LCDR3)のアミノ酸残基から構成される。

0172

一般に、特段の指定がない限り、抗PD−1抗体分子は、KabatのCDR及び/又はChothiaのCDR、例えば、表Aに記載されているものの1つ又は複数の任意の組合せを含むことができる。一実施形態において、表Aに記載する抗PD−1抗体分子に関しては以下に示す定義が用いられる:Kabat及びChothiaの両方のCDR定義の組合せに従うHCDR1、並びにKabatのCDR定義に従うHCCDR2〜3及びLCCDR1〜3。どの定義においても、VH及びVLは、それぞれ、通常、3つのCDR及び4つのFRを含み、アミノ末端からカルボキシ末端に向かって:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4の順に配置されている。

0173

配列間の相同性(homology)又は配列同一性(sequence identity)(この語は本明細書においては互換的に使用される)の算出は次に示すように行われる。

0174

2つのアミノ酸配列又は2つの核酸配列の同一性(%)を求めるために、配列を最適な比較ができるように整列させる(例えば、最適なアラインメントを求めるために第1及び第2のアミノ酸又は核酸配列の一方又は両方にギャップを挿入することができ、非相同性配列を比較目的で無視することができる)。好ましい実施形態において、比較目的で整列させる参照配列の長さは、参照配列の長さの少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも50%、60%、更に好ましくは少なくとも70%、80%、90%、100%である。次いで対応するアミノ酸の位置又はヌクレオチドの位置においてアミノ酸残基又はヌクレオチドを比較する。第1配列のある位置が第2配列の対応する位置と同一のアミノ酸残基又はヌクレオチドで占められている場合、分子はその位置において同一である(本明細書において用いられるアミノ酸又は核酸「同一性」はアミノ酸又は核酸「相同性」と同義である)。

0175

2つの配列間の同一性(%)は、2つの配列の最適アラインメントを求めるために挿入する必要があるギャップの数、各ギャップの長さを考慮した上での、これらの配列間で共通している同一である位置の数の関数である。

0176

配列の比較及び2つの配列間の同一性(%)の決定は数学アルゴリズムを使って行うことができる。好ましい実施形態において、2つのアミノ酸配列間の同一性(%)は、GCソフトウェアパッケージ(www.gcg.comにて入手可能)のGAPプログラム実装されているNeedleman−Wunsch((1970)J.Mol.Biol.48:444−453)アルゴリズムを用いて、Blossum62マトリックス又はPAM250マトリックスのいずれかを使用し、ギャップの重みを16、14、12、10、8、6、又は4とし、ギャップ長の重みを1、2、3、4、5、又は6として求められる。他の好ましい実施形態において、2つのヌクレオチド配列間の同一性(%)は、GCGソフトウェアパッケージのGAPプログラム(www.gcg.comにて入手可能)を用いて、NWSgapdna.CMPマトリックスを使用し、ギャップの重みを40、50、60、70、又は80、ギャップ長の重みを1、2、3、4、5、又は6として求められる。特に好ましいパラメータセット(且つ、特に規定されていない限り使用すべきパラメータセット)は、ギャップペナルティ12、ギャップ伸長ペナルティ4、及びフレームシフトギャップペナルティを5としたBlossum62スコアリングマトリックスである。

0177

2つのアミノ酸又はヌクレオチド配列間の同一性(%)は、ALIGNプログラムバージョン2.0)に実装されているE.Meyers及びW.Millerのアルゴリズム((1989)CABIOS,4:11−17)を用いて、PAM120重み付き残基表を使用し、ギャップ長ペナルティを12、ギャップペナルティを4として求めることができる。

0178

本明細書に記載する核酸及びタンパク質配列は、例えば、同ファミリーの他のメンバーの配列又は類縁配列を同定するために公的データベースに対し検索を行う「クエリー配列」として用いることができる。この種の検索は、Altschul,et al.(1990)J.Mol.Biol.215:403−10のNBLAST及びXBLASTプログラム(バージョン2.0)を用いて行うことができる。BLASTヌクレオチド検索は、本発明の核酸分子相同ヌクレオチド配列を得るために、NBLASTプログラムを用いて、スコア=100、ワード長=12として実施することができる。BLASTタンパク質検索は、本発明のタンパク質分子の相同アミノ酸配列を得るために、XBLASTプログラムを用いて、スコア=50、ワード長=3として実施することができる。比較目的でギャップが挿入されたアラインメントを得るために、Altschul et al.,(1997)Nucleic AcidsRes.25:3389−3402に記載されているGappedBLASTを利用することができる。BLAST及びGappedBLASTプログラムを利用する場合、各プログラム(例えば、XBLAST及びNBLAST)のデフォルトパラメータを使用することができる。www.ncbi.nlm.nih.govを参照されたい。

0179

「保存的アミノ酸置換」とは、アミノ酸残基が類似の側鎖を有するアミノ酸残基に置き換わっているものである。類似の側鎖を有するアミノ酸残基の群は、当該技術分野において定義されている。このような群には、塩基性側鎖を有するアミノ酸(例えば、リジンアルギニンヒスチジン)、酸性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アスパラギン酸グルタミン酸)、極性無電荷側鎖を有するアミノ酸(例えば、グリシン、アスパラギングルタミンセリントレオニンチロシンシステイン)、無極性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アラニンバリンロイシンイソロイシンプロリンフェニルアラニンメチオニントリプトファン)、β−分岐側鎖を有するアミノ酸(例えば、トレオニン、バリン、イソロイシン)、及び芳香族側鎖を有するアミノ酸(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)が含まれる。

0180

0181

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0190

他の例示的なPD−1阻害剤
一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、MDX−1106、MDX−1106−04、ONO−4538、BMS−936558、又はOPDIVO(登録商標)としても知られるニボルマブ(Bristol−Myers Squibb)である。ニボルマブ(clone5C4)及び他の抗PD−1抗体は、米国特許第8,008,449号明細書及び国際公開第2006/121168号パンフレットに開示されている(その全内容を参照によりここに援用する)。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、例えば、表Bに開示される、ニボルマブのCDR配列の1つ若しくは複数(又はまとめて全部のCDR配列)、重鎖若しくは軽鎖可変領域配列、又は重鎖若しくは軽鎖配列を含む。

0191

一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、ランブロリズマブ、MK−3475、MK03475、SCH−900475、又はKEYTRUDA(登録商標)としても知られるペンブロリズマブ(Merck & Co)である。ペンブロリズマブ及び他の抗PD−1抗体は、全体として参照により援用されている、Hamid,O.et al.(2013)New England Journal of Medicine 369(2):134−44、米国特許第8,354,509号明細書、及び国際公開第2009/114335号パンフレットに開示されている。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、例えば、表Bに開示する、ペンブロリズマブの1つ若しくは複数のCDR配列(又はまとめて全部のCDR配列)、又は重鎖若しくは軽鎖可変領域配列、又は重鎖若しくは軽鎖配列を含む。

0192

一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、CT−011としても知られるピジリズマブ(Cure Tech)を含む。ピジリズマブ及び他の抗PD−1抗体は、Rosenblatt,J.et al.(2011)J Immunotherapy 34(5):409−18、米国特許第7,695,715号明細書、米国特許第7,332,582号明細書、及び米国特許第8,686,119号明細書に開示されている(その全内容を参照によりここに援用する)。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、例えば、表Bに開示するピジリズマブの1つ若しくは複数のCDR配列(又はまとめて全部のCDR配列)、重鎖若しくは軽鎖可変領域配列、又は重鎖若しくは軽鎖配列を含む。

0193

一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、AMP−514としても知られるMEDI0680(Medimmune)である。MEDI0680及び他の抗PD−1抗体は、米国特許第9,205,148号明細書及び国際公開第2012/145493号パンフレットに開示されている(その全内容を参照によりここに援用する)。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、MEDI0680の1つ若しくは複数のCDR配列(又はまとめて全部のCDR配列)、重鎖若しくは軽鎖可変領域配列、又は重鎖若しくは軽鎖配列を含む。

0194

更なる公知の抗PD−1抗体としては、例えば、国際公開第2015/112800パンフレット、国際公開第2016/092419号パンフレット、国際公開第2015/085847号パンフレット、国際公開第2014/179664号パンフレット、国際公開第2014/194302号パンフレット、国際公開第2014/209804号パンフレット、国際公開第2015/200119号パンフレット、米国特許第8,735,553号明細書、米国特許第7,488,802号明細書、米国特許第8,927,697号明細書、米国特許第8,993,731号明細書、及び米国特許第9,102,727号明細書に記載されているものが挙げられる(その全内容を参照によりここに援用する)。

0195

一実施形態において、抗PD−1抗体は、本明細書に記載する抗PD−1抗体のうちの1種と同一のPD−1上のエピトープに競合的に結合する、及び/又は結合する抗体である。

0196

一実施形態において、PD−1阻害剤は、PD−1シグナル伝達経路を阻害するペプチド、例えば、米国特許第8,907,053号明細書(その全内容を参照によりここに援用する)に記載されているものである。一実施形態において、PD−1阻害剤は、イムノアドヘシン(例えば、定常領域(例えば、免疫グロブリン配列Fc領域)に融合させたPD−L1又はPD−L2の細胞外部位又はPD−1結合部位を含むイムノアドヘシン)である。一実施形態において、PD−1阻害剤は、例えば、国際公開第2010/027827号パンフレット及び国際公開第2011/066342号パンフレット(その全内容を参照によりここに援用する)に開示されているAMP−224(B7−DCIg(Amplimmune))である。

0197

0198

0199

0200

抗PD−L1抗体分子の例
一実施形態において、組合せ製品は、実施形態1〜7のいずれか1つによる結晶形及び本明細書に記載されるものなどの抗PD−L1抗体分子を含む。

0201

プログラム死リガンド1(PD−L1)は、免疫抑制性受容体であるプログラム死1(PD−1)のリガンドであると説明されている。PD−L1がPD−1に結合すると、T細胞受容体により媒介されるリンパ球の増殖及びサイトカインの分泌が阻害される(Freeman et al.(2000)J Exp Med 192:1027−34)。したがって、PD−L1を遮断することにより抗腫瘍免疫を増強させることができる。

0202

数種類の細胞がPD−L1を発現する。例えば、PD−L1は、活性化されたT細胞、樹状細胞(DC)、ナチュラルキラー(NK)細胞、マクロファージ、B細胞、単球、及び血管内皮細胞上に発現する。PD−L1は、ヒト肺、卵巣、及び結腸癌、及び様々な骨髄腫を含む多くのがんにおいて発現している(Iwai et al.(2002)PNAS 99:12293−7;Ohigashi et al.(2005)Clin Cancer Res 11:2947−53;Okazaki et al.(2007)Intern.Immun.19:813−24;Thompson et al.(2006)Cancer Res.66:3381−5)。PD−L1の発現は、腎臓、卵巣、膀胱、乳房、、及び膵臓がんを含む様々な種類のがんの予後不良と強い相関がある。

0203

多くの腫瘍内浸潤Tリンパ球には、正常組織中のTリンパ球や末梢血Tリンパ球と比較して圧倒的に多くのPD−1が発現している。これは、腫瘍反応性T細胞上のPD−1の上方制御が抗腫瘍免疫反応の減弱に寄与している可能性を示唆している(Ahmadzadeh et al.(2009)Blood 114:1537−44)。したがって、PD−L1発現腫瘍細胞がPD−1発現T細胞と相互作用することにより媒介されるPD−L1シグナル伝達により、T細胞の活性化が減弱化され、免疫監視くぐり抜けることが可能になる(Sharpe et al.(2002)Nat Rev Immunol.2:116−26;Keir et al.(2008)Annu Rev Immunol.26:677−704)。PD−1を遮断することにより、エフェクターT細胞の動員が増強され、免疫原性の低い腫瘍細胞の血行性転移を阻害することができる(Iwai et al.(2005)Int.Immunol.17:133−144)。

0204

抗PD−L1は、例えば、PD−1及びB7−1との阻害的相互作用を両方共遮断することにより、T細胞の免疫性を増強する。抗PD−1は、PD−L2/PD−1を介した免疫調節も可能にする。PD−1及びB7−1はいずれもT細胞、B細胞、DC、及びマクロファージ上に発現し、これらの種類の細胞上でB7−1及びPD−L1の双方向性相互作用を可能にする。非造血細胞上のPD−L1は、T細胞上のB7−1に加えてPD−1とも相互作用する可能性がある。

0205

幾つかの実施形態において、抗PD−L1抗体分子は、YW243.55.S70、MPDL3280A、MEDI−4736、MSB−0010718C、又はMDX−1105から選択される。

0206

幾つかの実施形態において、抗PD−L1抗体はMSB0010718Cである。MSB0010718C(A09−246−2とも称される;Merck Serono)は、PD−L1に結合するモノクローナル抗体である。MSB0010718C及び他のヒト化抗PD−L1抗体が国際公開第2013/079174号パンフレットに開示されており、本明細書に開示する配列を有する(又はそれと実質的に同一若しくは類似の配列を有する、例えば、配列の同一性は特定の配列に対し少なくとも85%、90%、95%、又はそれを超える)。MSB0010718Cの重鎖及び軽鎖アミノ酸配列は少なくとも以下を含む:
重鎖(国際公開第2013/079174号パンフレットに開示されている配列番号24)

0207

一実施形態において、PD−L1阻害剤はYW243.55.S70である。YW243.55.S70抗体は、国際公開第2010/077634号パンフレットに記載されている抗PD−L1であり(それぞれ配列番号20及び21に示されている重鎖及び軽鎖可変領域配列)、当該明細書に開示されている配列(又は実質的に同一若しくは類似の、例えば、特定の配列に対し配列同一性が少なくとも85%、90%、95%、又はそれを超える配列)を有する。

0208

一実施形態において、PD−L1阻害剤はMDX−1105である。BMS−936559としても知られるMDX−1105は、国際公開第2007/005874号パンフレットに記載されている抗PD−L1抗体であり、当該明細書に開示されている配列(又は実質的に同一若しくは類似の、例えば、特定の配列に対し配列同一性が少なくとも85%、90%、95%、又はそれを超える配列)を有する。

0209

一実施形態において、PD−L1阻害剤はMDPL3280A(Genentech/Roche)である。MDPL3280Aは、PD−L1に結合するヒトFc最適化IgG1モノクローナル抗体である。MDPL3280A及びPD−L1に結合する他のヒトモノクローナル抗体は米国特許第7,943,743号明細書及び米国特許出願公開第20120039906号明細書に開示されている。

0210

他の実施形態において、PD−L1阻害剤は、2015年10月13日に出願された、「PD−L1に対する抗体分子及びその使用(Antibody Molecules to PD−L1 and Uses Thereof)」と題した米国特許出願公開第2016/0108123号明細書(その全内容を参照によりここに援用する)に開示されている抗PD−L1抗体分子である。

0211

一実施形態において、抗PD−L1抗体分子は、BAP058−hum01、BAP058−hum02、BAP058−hum03、BAP058−hum04、BAP058−hum05、BAP058−hum06、BAP058−hum07、BAP058−hum08、BAP058−hum09、BAP058−hum10、BAP058−hum11、BAP058−hum12、BAP058−hum13、BAP058−hum14、BAP058−hum15、BAP058−hum16、BAP058−hum17、BAP058−Clone−K、BAP058−Clone−L、BAP058−Clone−M、BAP058−Clone−N、若しくはBAP058−Clone−Oのいずれかのアミノ酸配列;又は米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に記載されているアミノ酸配列、若しくは表1のヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列;又は上述の配列のいずれかと実質的に同一の(例えば、同一性が少なくとも80%、85%、90%、92%、95%、97%、98%、99%、又はそれを超える)配列を含む、少なくとも1つ若しくは2つの重鎖可変ドメイン(任意選択で定常領域を含む)、少なくとも1つ若しくは2つの軽鎖可変ドメイン(任意選択で定常領域を含む)、又は両方を含む。

0212

更なる他の実施形態において、抗PD−L1抗体分子は、本明細書に記載する抗体、例えば、BAP058−hum01、BAP058−hum02、BAP058−hum03、BAP058−hum04、BAP058−hum05、BAP058−hum06、BAP058−hum07、BAP058−hum08、BAP058−hum09、BAP058−hum10、BAP058−hum11、BAP058−hum12、BAP058−hum13、BAP058−hum14、BAP058−hum15、BAP058−hum16、BAP058−hum17、BAP058−Clone−K、BAP058−Clone−L、BAP058−Clone−M、BAP058−Clone−N、若しくはBAP058−Clone−Oのいずれかから選択される抗体の重鎖可変領域及び/又は軽鎖可変領域;又は米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に記載されている重鎖可変領域及び/又は軽鎖可変領域、若しくは米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1のヌクレオチド配列によりコードされる重鎖可変領域及び/又は軽鎖可変領域;又は上述の配列のいずれかと実質的に同一の(例えば、同一性が少なくとも80%、85%、90%、92%、95%、97%、98%、99%、又はそれを超える)配列を有する重鎖可変領域及び/又は軽鎖可変領域からの、少なくとも1、2、又は3の相補性決定領域(CDR)を含む。

0213

更なる他の実施形態において、抗PD−L1抗体分子は、米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に示すアミノ酸配列又は米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に示すヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域からの少なくとも1、2、又は3のCDR(又はまとめて全部のCDR)を含む。一実施形態において、1つ又は複数のCDR(又はまとめて全部のCDR)は、米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に示すアミノ酸配列又は米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に示すヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列に対し、1、2、3、4、5、6、又はそれを超える変化、例えば、アミノ酸置換又は欠失を含む。

0214

更なる他の実施形態において、抗PD−L1抗体分子は、米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に示すアミノ酸配列又は米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に示すヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域からの少なくとも1、2、又は3のCDR(又はまとめて全部のCDR)を含む。一実施形態において、1つ又は複数のCDR(又はまとめて全部のCDR)は、米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に示すアミノ酸配列又は米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に示すヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列に対し、1、2、3、4、5、6、又はそれを超える変化、例えば、アミノ酸置換又は欠失を含む。特定の実施形態において、抗PD−L1抗体分子は、軽鎖CDRの置換、例えば、軽鎖のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3における1つ又は複数の置換を含む。

0215

他の実施形態において、抗PD−L1抗体分子は、米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に示されているアミノ酸配列又は表1に示されているヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列を含む重鎖及び軽鎖可変領域からの少なくとも1、2、3、4、5、又は6のCDR(又はまとめて全部のCDR)を含む。一実施形態において、1つ又は複数のCDR(又はまとめて全部のCDR)は、米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に示すアミノ酸配列又は米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に示すヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列に対し、1、2、3、4、5、6、又はそれを超える変化、例えば、アミノ酸の置換又は欠失を含む。

0216

一実施形態において、抗PD−L1抗体分子は、本明細書に記載する抗体、例えば、Kabat及びChothiaの定義に従うBAP058−hum01、BAP058−hum02、BAP058−hum03、BAP058−hum04、BAP058−hum05、BAP058−hum06、BAP058−hum07、BAP058−hum08、BAP058−hum09、BAP058−hum10、BAP058−hum11、BAP058−hum12、BAP058−hum13、BAP058−hum14、BAP058−hum15、BAP058−hum16、BAP058−hum17、BAP058−Clone−K、BAP058−Clone−L、BAP058−Clone−M、BAP058−Clone−N、若しくはBAP058−Clone−Oのいずれかから選択される抗体の重鎖可変領域からの少なくとも1、2、若しくは3のCDR若しくは超可変ループ(例えば、米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に記載されている少なくとも1、2、又は3のCDR又は超可変ループ);又は米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1のヌクレオチド配列によりコードされる少なくとも1、2、若しくは3のCDR又は超可変ループ;又は上述の配列のいずれかと実質的に同一の(例えば、同一性が少なくとも80%、85%、90%、92%、95%、97%、98%、99%、又はそれを超える)配列を有する少なくとも1、2、若しくは3のCDR若しくは超可変ループ;又は米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に示すKabat及び/若しくはChothiaに従う1、2、若しくは3のCDR若しくは超可変ループに対し、少なくとも1個のアミノ酸が変化(例えば、置換、欠失、又は挿入、例えば、保存的置換)しているが、変化が2、3、若しくは4以下である、少なくとも1、2、若しくは3のCDR若しくは超可変ループを含む。

0217

一実施形態において、抗PD−L1抗体分子は、Kabat et al.((1991),“Sequences of Proteins of Immunological Interest,”5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD)に従うVHCDR1、又はChothia et al.(1992)J.Mol.Biol.227:799−817に従うVH超可変ループ1、又はこれらの組合せ、例えば、米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に示すものを含むことができる。一実施形態において、Kabat及びChothiaのCDRの組合せのVHCDR1は、アミノ酸配列GYTFTSYWMY(配列番号63)、又はそれと実質的に同一のアミノ酸配列(例えば、少なくとも1つのアミノ酸の変化(例えば、置換、欠失、又は挿入、例えば、保存的置換)を有するが、2、3、又は4以下である)を含む。抗PD−L1抗体分子は更に、例えば、KabatらによるVHCDR2〜3及びKabatらによるVLCDR1〜3、例えば、米国特許出願公開第2016/0108123号明細書の表1に示すものを含む。

0218

好ましい実施形態において、本発明に使用するための抗PD−L1抗体分子は:
(a)配列番号47のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号48のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号46のVHCDR3アミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH);並びに配列番号52のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号53のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号54のVLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL);
(b)配列番号44のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号45のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号46のVHCDR3アミノ酸配列を含むVH;並びに配列番号49のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号50のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号51のVLCDR3アミノ酸配列を含むVL;
(c)配列番号63のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号48のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号46のVHCDR3アミノ酸配列を含むVH;並びに配列番号52のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号53のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号54のVLCDR3アミノ酸配列を含むVL;又は
(d)配列番号63のVHCDR1アミノ酸配列、配列番号45のVHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号46のVHCDR3アミノ酸配列を含むVH;並びに配列番号52のVLCDR1アミノ酸配列、配列番号53のVLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号54のVLCDR3アミノ酸配列を含むVL;
を含む。

0219

上述の実施形態の一態様において、本発明に使用するための抗PD−L1抗体分子は、配列番号55のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号58のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含む。

0220

上述の実施形態の一態様において、本発明に使用するための抗PD−L1抗体分子は、配列番号62のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号60のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。

0221

表C.ヒト化抗PD−L1 mAb BAP058−hum013のアミノ酸及びヌクレオチド配列。重鎖及び軽鎖CDR、重鎖及び軽鎖可変領域、並びに重鎖及び軽鎖のアミノ酸及びヌクレオチド配列を示す。

0222

0223

0224

0225

0226

0227

0228

免疫療法剤の投与量及び投与
免疫療法剤(抗PD−1抗体分子又は抗PD−L1分子抗体等)は、対象の全身に(例えば、経口、非経口、皮下、静脈内、直腸内、筋肉内、腹腔内、鼻腔内、経皮的、又は吸入若しくは腔内設置(intracavitary installation)による)、局所的に、又は、及び気管支等の粘膜への適用により投与することができる。

0229

免疫療法剤の投与量及び治療レジメン(例えば、抗PD−1抗体分子又は抗PD−L1抗体分子)は当業者が決定することができる。特定の実施形態において、免疫療法剤(例えば、抗PD−1抗体分子)は、注射(例えば、皮下又は静脈内)により、約1〜30mg/kgの用量、例えば、約5〜25mg/kg、約10〜20mg/kg、約1〜5mg/kg、又は約3mg/kgで投与される。投与スケジュールは、例えば、週1回〜2、3、又は4週に1回まで変化させることができる。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、隔週で約10〜20mg/kgの用量で投与される。他の実施形態において、抗PD−1抗体分子は、4週に1回、約1〜10mg/Kg、又は約1〜5mg/Kg、又は約3mg/kgの用量で投与される。

0230

例えば、抗PD−1抗体分子は、一律の用量(flat dose)又は固定用量(fixed dose)で投与又は使用される。幾つかの実施形態において、抗PD−1抗体分子は、注射により(例えば、皮下又は静脈内)、約200mg〜500mgの用量(例えば、一律の用量)、例えば、約250mg〜450mg、約300mg〜400mg、約250mg〜350mg、約350mg〜450mg、又は約300mg、又は約400mgで投与される。投与スケジュール(例えば、一律用量の投与スケジュール)は、例えば、週1回〜2、3、4、5、又は6週に1回まで変化させることができる。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、約300mg〜400mgの用量を3週に1回又は4週に1回投与される。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、約300mgからの用量で3週に1回投与する。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、約400mgからの用量で4週に1回投与される。一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、約300mgからの用量で4週に1回投与される、一実施形態において、抗PD−1抗体分子は約400mgからの用量で3週に1回投与される。

0231

別の実施形態において、抗PD−1抗体分子は、約300mg〜400mgの一律の用量で3週に1回又は4週に1回投与される。この実施形態の一部において、抗PD−1抗体分子は一律の用量である約400mgで4週に1回投与される。この実施形態の更なる別の一部において、抗PD−1抗体分子は、一律の用量である約300mgで3週に1回投与される。

0232

結晶形の調製
結晶形は、例えば、好適な溶媒からの結晶化又は再結晶化、昇華融解物からの成長、別の相からの固体状態変換、超臨界流体からの結晶化、及びジェット噴霧を含む種々の方法により調製できる。溶媒混合物からの結晶形の結晶化又は再結晶化の技法には、例えば、溶媒の蒸発、溶媒混合物の温度を低下させること、分子及び/又は塩の過飽和溶媒混合物の結晶シーディング(crystal seeding)、溶媒混合物の凍結乾燥、並びに貧溶媒(antisolvent)(逆溶媒(countersolvent)の溶媒混合物への添加がある。本明細書に記載される結晶形を調製する例示的な方法は以下に詳細に述べられる。

0233

多形体を含む薬物の結晶、調製の方法、及び薬物結晶の特性化は、Solid−State Chemistry of Drugs,S.R.Byrn,R.R.Pfeiffer,and J.G.Stowell,2nd Edition,SSCI,West Lafayette,Indiana(1999)に議論されている。

0234

溶媒を利用する結晶化技法では、1種又は複数種の溶媒の選択は、典型的には、化合物の溶解度、結晶化技法、及び溶媒の蒸気圧などの1つ又は複数の因子に依存する。例えば、化合物が第1の溶媒に可溶化されて溶液を与え、それに続いて貧溶媒が加えられて溶液中の化合物の溶解度が減少して、結晶の形成をもたらすなど、溶媒の組合せが利用され得る。貧溶媒は、化合物が低い溶解度を有する溶媒である。

0235

結晶を調製する一方法において、化合物は好適な溶媒に懸濁及び/又は撹拌されてスラリーが与えられ、それは加熱されて溶解が促進され得る。本明細書での用語「スラリー」は、追加の量の化合物も含んで、所与の温度で化合物と溶媒の不均一な混合物を与え得る、化合物の飽和溶液を意味する。これは、懸濁液とも称されることがある。

0236

種結晶結晶化混合物に加えて、結晶化を促進することができる。シーディングを利用して、特定の多形体の成長を制御することも、結晶性生成物粒径分布を制御することもできる。したがって、必要とされる種晶の量の計算は、例えば、“Programmed Cooling of Batch Crystallizers,”J.W.Mullin and J.Nyvlt,Chemical Engineering Science,1971,26,369−377に記載の通り、利用可能な種晶の大きさ及び平均的な生成物粒子の所望の大きさによる。一般に、サイズが小さい種晶が、バッチ中の結晶の成長を効果的に制御するために必要とされる。サイズが小さい種晶は、大きい結晶のふるい分け、粉砕、若しくは微粉化により、又は溶液の微細結晶化(micro−crystallization)により生成させることができる。結晶の粉砕又は微粉化が所望の結晶形態(crystal form)からの結晶性形態(crystallinity form)の変化(すなわち非晶質への、又は別の多形体への変化)を全く起こさないことに注意払うべきである。

0237

冷却された結晶化混合物は真空下でろ過することができ、単離された固体を、冷再結晶化溶媒などの好適な溶媒で洗浄して、窒素パージ下で乾燥させると、所望の結晶形を与えることができる。単離された固体を、固体状態核磁気共鳴、示差走査熱量測定、X線粉末回折などの好適な分光学的又は分析技法により分析して、好ましい結晶形の生成物の形成を確認することができる。生じた結晶形は、典型的には、結晶化手順に元々利用された化合物の重量に基づいて、約70重量%を超える単離収率、好ましくは90重量%を超える単離収率の量で製造される。生成物は、必要な場合、共粉砕(co−milled)されるか、又はメッシュスクリーンに通されて、生成物を砕塊(delump)できる。

0238

或いは、結晶形は、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンを調製する最終段階反応媒体から直接調製できる。これは、例えば、最終工程段階において、5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン又はその塩を結晶化することができる溶媒又は溶媒の混合物を利用することにより達成できる。更に、結晶形は、蒸留又は溶媒添加技法によって得ることができる。

0239

以下に簡単に議論される方法の他に、種々の分析方法を、本明細書に記載される材料の特性化に利用できることが理解されるべきである。

0240

以下の非限定的な例は本開示を説明するものである。

0241

本明細書に記載される5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンの種々の結晶形を下記の通り調製した。これらの実施例が例証的なものであり、これらの材料が、本明細書に記載される他の方法によっても、当技術分野に公知である方法によっても調製できることが理解されるべきである。

0242

(形態F)遊離形態5−ブロモ−2,6−ジ(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン(修飾1)
単離後に固体をXRPDにより分析した。

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