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技術 ポリマーの調製方法、ポリマーの調製設備及びポリマーの調製のためのこの設備の使用

出願人 ボレアリスエージー
発明者 カネロポウロスヴァシレイオスクラリスアポストロスニフォルスクラウスエロヴァイニオエルノ
出願日 2018年6月15日 (2年10ヶ月経過) 出願番号 2019-564495
公開日 2020年7月16日 (9ヶ月経過) 公開番号 2020-521029
状態 未査定
技術分野 重合方法(一般) 付加系(共)重合体、後処理、化学変成
主要キーワード 直円錐形状 平均質量流量 略円筒形部分 隔離デバイス 円錐形セクション 円筒形セクション 流動化領域 入口ゾーン
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図面 (1)

課題・解決手段

ポリマーの製造方法及び製造設備であって、略円錐形状を有する頂部ゾーン、この頂部ゾーンと直接接しかつその下方にある、略円筒形状を有する中間ゾーン、略円錐形状を有する底部ゾーンを有する反応器の中で重合する工程であって、これにより、重合触媒及び流動化ガスの存在下で、少なくとも1種のオレフィンを重合させ、(i)流動化ガス及びオレフィンポリマー粒子を含む第1ストリーム、(ii)流動化ガス及びオレフィンポリマーの塊状物を含む第2ストリーム、(iii)第3オレフィンポリマー生成物ストリームを得る工程と、流動化ガス及びオレフィンポリマー粒子を含むこの第1ストリームを、上記流動層反応器に接続された一系列の少なくとも3つのサイクロンに導く工程と、上記第2ストリームからオレフィンポリマーの塊状物を分離する工程と、上記流動層重合反応器から、上記第3オレフィンポリマー生成物ストリームを取り出す工程とを備える方法及び設備

概要

背景

従来の流動層反応器、すなわちバブリング気相オレフィン重合反応器は、当該技術分野で公知である。十分な気固混合効率が成し遂げられ、固体キャリオーバ同伴現象が限定的であることを確実にするために、これらの反応器は、とりわけポリエチレン製造については、典型的には、適度なガス空塔速度値のもとで運転される。通常使用されるガス空塔速度値は、典型的には、ポリエチレンについては0.35〜0.5m/sであり、ポリプロピレンについては0.40〜0.70m/sである。しかしながら、製造するべきポリマー品質等級に応じて、いくつかの操作性の問題が、流動化の質、固体分離及び層均質性に関連して直面されることになろう。Dompazisら、2008年のG.Dompazis,V.Kanellopoulos,V.Touloupides,C.Kiparissidesによる、Development of a multi−scale,multi−phase,multi−zone dynamic model for the prediction of particle segregation in catalytic olefin polymerization FBRs、Chem.Eng.Sci.、63、2008、4735−4753頁には、異なるガス空塔速度(uo)のもとでの十分及び不十分な混合条件に対するバブリング流動層反応器に沿った粒度分布が示されている。従来の流動層反応器では、顕著な粒子キャリオーバ(同伴)が、圧縮機及び冷却部の汚染に起因する反応器の運転停止例外的に高いリスクを生じると予想されることに留意されたい。

いわゆる「ダブルコーン型反応器構造」を備える反応器アセンブリ及びこれに関する方法は、例えば、欧州特許第2,495,037号明細書、欧州特許第2,495,038号明細書、欧州特許第2,913,346号明細書、欧州特許第2,913,345号明細書、欧州特許第2,890,490号明細書、欧州特許第3,103,818号明細書に提示されている。しかしながら、これらのいずれもが、少なくとも3つのサイクロン及び塊状物除去を伴う本発明の方法又は設備に関するものではなく、より具体的には、これらのいずれもが、狭い粒度分布を有するポリマーを製造する方法又は設備に関するものではない。

概要

ポリマーの製造方法及び製造設備であって、略円錐形状を有する頂部ゾーン、この頂部ゾーンと直接接しかつその下方にある、略円筒形状を有する中間ゾーン、略円錐形状を有する底部ゾーンを有する反応器の中で重合する工程であって、これにより、重合触媒及び流動化ガスの存在下で、少なくとも1種のオレフィンを重合させ、(i)流動化ガス及びオレフィンポリマーの粒子を含む第1ストリーム、(ii)流動化ガス及びオレフィンポリマーの塊状物を含む第2ストリーム、(iii)第3オレフィンポリマー生成物ストリームを得る工程と、流動化ガス及びオレフィンポリマー粒子を含むこの第1ストリームを、上記流動層反応器に接続された一系列の少なくとも3つのサイクロンに導く工程と、上記第2ストリームからオレフィンポリマーの塊状物を分離する工程と、上記流動層重合反応器から、上記第3オレフィンポリマー生成物ストリームを取り出す工程とを備える方法及び設備。

目的

本発明の目的は、先行技術の不都合緩和するように、ポリマーを調製するための、より典型的には狭い粒度分布(PSD)を有するポリマーを調製するための方法、設備及びその設備(装置)の使用を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

ポリマー粒子の製造方法であって、内部に流動層を含む流動層重合反応器の中で重合する工程であって、前記反応器は、略円錐形状を有する頂部ゾーン、前記頂部ゾーンと直接接しかつその下方にある、略円筒形状を有する中間ゾーン、前記中間ゾーンと直接接しかつその下方にある、略円錐形状を有する底部ゾーンを有し、これにより重合触媒及び流動化ガスの存在下で、少なくとも1種のオレフィン、任意に少なくとも1種のコモノマー及び任意に水素を重合させ、(i)流動化ガス及びオレフィンポリマー粒子を含む第1ストリーム,(ii)流動化ガス及びオレフィンポリマーの塊状物を含む第2ストリーム、(iii)第3オレフィンポリマー生成物ストリームを得る工程と、流動化ガス及びオレフィンポリマー粒子を含む前記第1ストリームを、前記流動層反応器に接続された一系列の少なくとも3つのサイクロンに導き、これにより前記系列の最後のサイクロンから、オレフィンポリマー粒子を失った流動化ガスの最終ストリームを、前記系列中の前記サイクロンから、前記流動化ガスから分離されたオレフィンポリマー粒子の最終ストリームを得る工程と、流動化ガス及びオレフィンポリマーの塊状物を含む前記第2ストリームからオレフィンポリマーの塊状物を分離し、分離された塊状物を前記反応器の底部ゾーンから除去する工程と、前記流動層重合反応器から、前記第3オレフィンポリマー生成物ストリームを取り出す工程とを備える方法。

請求項2

前記第3オレフィンポリマー生成物ストリームにおいて狭い粒度分布PSD)を有するポリマー粒子を製造するためのものである請求項1に記載の方法。

請求項3

前記第3オレフィンポリマー生成物ストリーム中の得られたオレフィンポリマー生成物の、粒度分布の広がり幅を用いて(d90−d10)/d50と定義される狭い粒度分布(PSD)が、1.5以下、典型的には1.0〜1.5、より典型的には1.1〜1.4である請求項1又は請求項2に記載の方法。

請求項4

流動化ガス及びオレフィンポリマーの粒子を含む前記第1ストリームにおいて、前記オレフィンポリマーの粒子が、150μm未満、典型的には120μm未満、より典型的には80μm未満のd50値(メジアン粒径)を有する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の方法。

請求項5

流動化ガス及びオレフィンポリマーの塊状物を含む前記第2ストリームにおいて、前記塊状物が25mm以上のd50(メジアン粒径)を有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の方法。

請求項6

前記系列の少なくとも3つのサイクロンが、第1サイクロン、第2サイクロン及び第3サイクロンを含み、前記第1サイクロンが、重合後の前記第1ストリーム中に含有されるオレフィンポリマーのすべての粒子の93〜99重量%の分離効率を有し、かつ/又は前記第2サイクロンが、重合後の前記第1ストリーム中に含有されるオレフィンポリマーのすべての粒子の98.5〜99.0重量%の分離効率を有し、かつ/又は前記第3サイクロンが、前記第1ストリーム中に含有されるすべてのオレフィンポリマーの粒子の99.0〜99.9重量%の分離効率を有する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の方法。

請求項7

(a)直列に接続されたサイクロンから得られた前記ストリーム中の前記ポリマー質量流量を測定する工程と、(b)直列に接続された最後のサイクロンから得られた前記ストリーム中のポリマーの平均質量流量を、一定時間にわたる実測の質量流量に基づいて決定する工程と、(c)ポリマーの前記実測の質量流量がポリマーの前記平均質量流量よりも少なくとも20%少ない場合に、直列に接続された前記最後のサイクロンから得られた前記ストリームを前記流動層反応器へと導く工程とを備える請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法。

請求項8

オレフィンポリマーの塊状物が、前記流動化ガスから分離され、典型的には塊状物トラップを使用することにより、前記反応器の前記底部ゾーンから取り出される請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の方法。

請求項9

狭い粒度分布を有する前記オレフィンポリマー生成物ストリームが、未反応の炭化水素を除去するために、反応器後の処理にさらに供される請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の方法。

請求項10

前記流動化反応器ガス配流グリッドを有しない請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の方法。

請求項11

狭い粒度分布(PSD)を有するポリマー粒子の製造装置であって、内部に流動層を含む流動層重合反応器であって、前記反応器は、略円錐形状を有する頂部ゾーン、前記頂部ゾーンと直接接しかつその下方にある、略円筒形状を有する中間ゾーン、前記中間ゾーンと直接接しかつその下方にある、略円錐形状を有する底部ゾーンを有し、重合触媒及び流動化ガスの存在下で、少なくとも1種のオレフィン、任意に少なくとも1種のコモノマー及び任意に水素を重合させ、流動化ガス及びオレフィンポリマーの微粒子を含む第1ストリーム、流動化ガス及びオレフィンポリマーの塊状物を含む第2ストリーム、第3オレフィンポリマー生成物ストリームを得るためのものである流動層重合反応器と、前記流動層反応器に接続された一系列の少なくとも3つのサイクロンであって、これにより上記系列の最後のサイクロンから、オレフィンポリマー粒子を失った流動化ガスの最終ストリーム、前記流動化ガスから分離されたオレフィンポリマー粒子の最終ストリームを得る少なくとも3つのサイクロンと、流動化ガス及びオレフィンポリマーの塊状物を含む前記第2ストリームからオレフィンポリマーの塊状物を分離するための手段、及び分離された前記塊状物を前記反応器の底部ゾーンから除去するための手段と、前記第3オレフィンポリマー生成物ストリームを取り出すための手段とを備える装置。

請求項12

請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の方法を実施するための請求項11に記載の装置。

請求項13

狭い粒度分布を有するオレフィンポリマーを製造するための請求項11又は請求項12に記載の装置の使用。

請求項14

得られたオレフィンポリマー生成物の前記第3ストリームにおいて、(d90−d10)/d50として定義される前記ポリマーの粒度分布が、1.5以下、典型的には1.0〜1.5、より典型的には1.1〜1.4である請求項13に記載の使用。

技術分野

0001

本発明は、ポリマー調製方法設備及びその設備の使用に関する。

背景技術

0002

従来の流動層反応器、すなわちバブリング気相オレフィン重合反応器は、当該技術分野で公知である。十分な気固混合効率が成し遂げられ、固体キャリオーバ同伴現象が限定的であることを確実にするために、これらの反応器は、とりわけポリエチレン製造については、典型的には、適度なガス空塔速度値のもとで運転される。通常使用されるガス空塔速度値は、典型的には、ポリエチレンについては0.35〜0.5m/sであり、ポリプロピレンについては0.40〜0.70m/sである。しかしながら、製造するべきポリマーの品質等級に応じて、いくつかの操作性の問題が、流動化の質、固体分離及び層均質性に関連して直面されることになろう。Dompazisら、2008年のG.Dompazis,V.Kanellopoulos,V.Touloupides,C.Kiparissidesによる、Development of a multi−scale,multi−phase,multi−zone dynamic model for the prediction of particle segregation in catalytic olefin polymerization FBRs、Chem.Eng.Sci.、63、2008、4735−4753頁には、異なるガス空塔速度(uo)のもとでの十分及び不十分な混合条件に対するバブリング流動層反応器に沿った粒度分布が示されている。従来の流動層反応器では、顕著な粒子キャリオーバ(同伴)が、圧縮機及び冷却部の汚染に起因する反応器の運転停止例外的に高いリスクを生じると予想されることに留意されたい。

0003

いわゆる「ダブルコーン型反応器構造」を備える反応器アセンブリ及びこれに関する方法は、例えば、欧州特許第2,495,037号明細書、欧州特許第2,495,038号明細書、欧州特許第2,913,346号明細書、欧州特許第2,913,345号明細書、欧州特許第2,890,490号明細書、欧州特許第3,103,818号明細書に提示されている。しかしながら、これらのいずれもが、少なくとも3つのサイクロン及び塊状物除去を伴う本発明の方法又は設備に関するものではなく、より具体的には、これらのいずれもが、狭い粒度分布を有するポリマーを製造する方法又は設備に関するものではない。

0004

欧州特許第2,495,037号明細書
欧州特許第2,495,038号明細書
欧州特許第2,913,346号明細書
欧州特許第2,913,345号明細書
欧州特許第2,890,490号明細書
欧州特許第3,103,818号明細書

先行技術

0005

G.Dompazis,V.Kanellopoulos,V.Touloupides,C.Kiparissides、Development of a multi−scale,multi−phase,multi−zone dynamic model for the prediction of particle segregation in catalytic olefin polymerization FBRs、Chem.Eng.Sci.、63、2008、4735−4753頁

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の目的は、先行技術の不都合緩和するように、ポリマーを調製するための、より典型的には狭い粒度分布(PSD)を有するポリマーを調製するための方法、設備及びその設備(装置)の使用を提供することである。この本発明の目的は、独立請求項に規定されていることを特徴とする方法、設備及びその設備の使用によって成し遂げられる。本発明の好ましい実施形態は、従属請求項に開示される。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、直列に接続された少なくとも3つのサイクロンを有し、反応器からの塊状物除去を伴い、これにより高ガス空塔速度での運転及びポリマー粒子循環を可能にする特別の流動層反応器構造、すなわちいわゆるダブルコーン型反応器の採用という発想に基づく。本発明の方法及び装置では、小さいポリマー粒子(微粒)は、反応条件下でより長い滞留時間留まることを強制される一方で、非常に大きいポリマー粒子(塊状物)は、典型的には、反応器の底部から除去される。このことは、これにより従来のバブリング流動層反応器と比べてより狭い粒度分布及び流動層のより良好な均質性につながるという優位点を有する。さらには、少なくとも3つ、すなわち3つ以上のサイクロンと接続され、より大きいポリマー粒子を反応器の底部ゾーンから除去する可能性を有する独特の「ダブルコーン型反応器」構造を用いる本発明は、混合装置も、解放ゾーンも、配流板(distribution plate)も反応器に必要ではなく、従来の方法及び/又は設備と比べて、高空時収量及び小反応器容積が成し遂げられるという優位点を有する。本発明の方法及び装置では、気固流れの流体力学パターンスラッギング高速流動化状態のあとに起こり、このことは、気固混合能力を向上させ、増大した均質性(例えば粒度分布)を有するポリマーの製造を向上させる。とりわけより良好な流体力学的状態は、気相反応器中での分離現象の減少につながり、換言すれば、粒度分布は、種々の反応器のゾーン(すなわち底部、中間、頂部)で同じである。

0008

一方で層からのポリマーの過剰の同伴がなく良好な状態を得るため、他方で壁へのポリマーの接着の低減を得るために必要とされるガス流は、ポリマー粉末の特性に依存することが見出された。中間ゾーンのL/Dが4以上、好ましくは5以上である反応器に対しては、ガス速度ガス流速)は、無次元数、NBr、が2.5〜7、より好ましくは2.5〜5の範囲にあるように選ばれるべきであるということが今では判明している。数NBrは、式(I)を用いて算出することができる。



式(I)中、d90は、層内のすべての粒子の90%がd90よりも小さい相当直径を有するような最小相粒径を表し、d10は、層内のすべての粒子の10%がd10よりも小さい相当直径を有するような最小相当粒径を表し、d50は、層内の粒子のメジアン中央値相当粒径を表し、Usは、中間ゾーン内のガス空塔速度であり、Utは、反応器内の粒子の終端速度である。Geldart(Gas Fluidization Technology、John Wiley & Sons、1986)、等式6.16によれば、乱流領域における終端速度は、下記式(II)から算出することができる。



式(II)中、ρpは、粒子密度(これは、粒子の質量をその粒子の流体力学的体積で除したものである;最終的な細孔の体積は、この流体力学的体積の中に含まれる。Geldartの節6.12にある説明を参照)を表し、ρgは流動化ガス密度であり、gは重力加速度定数(9.81m/s2)であり、dvは粒子の体積径(粒子が様々な直径を有する場合にはメジアン体積径)であり、KNは補正係数である。Geldartによれば、KNは、式(III)から算出することができる。



式(III)中、Ψは粒子の表面積に対する等価体積球の表面積の比、又は(dv/ds)2を表し、dvは上記(メジアン)体積径であり、dsは粒子の(メジアン)表面積径である(Geldartの節2.2を参照)。

0009

上記式中のd90、d10及びd50の値は、好適にはそして好ましくは体積径であり、百分率90%、10%及び50%は粒子の質量に基づく。しかしながら、上記比は無次元であるので、d90、d10及びd50が体積径を表すことは無条件に強制されているわけではなく、d90、d10及びd50がすべて同じ直径を表す限り、それらが、別の直径、例えば面積体積径(surface per volume diameter)又は面積径、を表してもよい。

0010

数NBrは、流動層における流動化領域記述するのに有用な特性であるということが今では判明している。低い値のNBrでは、その層は輸送状態にある。NBrが増加すると、層は流動化状態へ、最初は同伴流動化(entrained fluidization)へ、次にバブリング流動化(bubbling fluidization)へ、そして最後に最小流動化(minimum fluidization)へと移る。2.5未満というNBrの低い値に対しては、層は輸送状態にある。これにより、その層からのポリマーの実質的な同伴は、粒子サイズ及び粒度分布に依存して起こる。この領域での運転は、粒子摩耗により微粒を精製するリスクを高める。主に運搬が起こるため、粉末混合は低下することになる。サイクロン分離効率も低下し、固体輸送ラインを塞ぐリスクが高まる。他方、7を超えるNBrの高い値に対しては、層は標準的なバブリング状態にあり、そのとき、層内の物質移動及び熱移動は不十分なままである。固体混合は不十分で、粒子の汚染及び塊状化(アグロメレーション)のリスクを高める可能性がある。この反応器の運転はより不安定になり、反応器の運転停止のリスクを高めることにつながる可能性がある。

0011

本発明の優位点は、本発明の方法及び設備に従って狭い粒度分布を持つポリマーを製造するとき、混合装置又は配流板が使用されなくても、流動層の中での粒子分離の低下及びより均質な混合が成し遂げられ、従って反応器のより良好な操作性及び性能が成し遂げられるということである。本発明によると、この反応器が、固体分離現象を経験するリスクはより低くなり、反応器は粒度分布という点に関してより均質であり(すなわち、粒度分布は異なる反応器位置でも同じ)、大サイズの粒子の不存在に起因して粒子の過熱のリスクはさほど高くなく、流動化の質は高い(非常に十分な気固混合)。なぜなら、大サイズの粒子によって引き起こされる、流動化の間の乱れはないからである。

0012

本発明のさらなる優位点は、少なくとも3つのサイクロンを介した固体循環及び反応器の底部ゾーンから塊状物を除去できる能力に起因して、従来の流動層反応器システムと比べて、小サイズ粒子流動層中に長く留まり、大きい粒子及び塊状物は、流動層中でより短い時間を過ごすということである。こうして、狭い広がり幅をもつ粒度分布が成し遂げられ、典型的には、従来の気相反応器で製造されるポリマーの粒度分布と比べて、粒度分布の広がり幅の少なくとも20%の減少を検出することができる。

0013

本発明のさらなる優位点は、狭い粒度分布をもつポリマー粒子を流動化する能力を有することで、物質移動及び熱移動の増大を伴う滑らかな反応器運転が経験されるということである。これにより、粒子塊状物の形成、及び従来の気相反応器の運転と比べて反応器中の微粒のより低い濃度に関連する操作性の問題の低減が可能になる。このことは、流動化の質(すなわち固体とガス成分との間の十分な相互作用)の向上及び狭い粒度分布に向かう流動層均質性の上昇に実質的に寄与することになり、こうして鎖微細構造均質性が高められたポリマー、換言すれば同じ分子特性(MWD、Mw、多分散性指数コモノマー組み込み量等)を有するポリマーの製造に寄与する。

0014

本発明のさらなる優位点は、狭い粒度分布に起因して、微粒子物質は、後のサージパージビンユニット(surge and purge bin unit)へと簡単に処理でき、このユニットで未反応の反応物質及び溶媒が除去されるということである。大サイズの粒子は製造ラインによって除去されているので、すべての残っている炭化水素(すなわち、エチレンプロピレンプロパン、1−ブテン1−ヘキセンなど)を効率的に除去することがより簡単であり、このため、そのポリマー材料は、必要とされる生成物品質要求事項を満たすことになる。下流の処理のあいだ大サイズの粒子及び塊状物が存在するという逆の場合では、高分子量炭化水素(すなわち、プロパン、1−ブテン及び1−ヘキセン)を十分に除去することができず、かなりの量がポリマー粒子中に留まり、こうして、とりわけ、官能特性が重要であるフィルム用途に向けた製品特性要求事項を満たさない。

0015

以降、本発明は、添付の図面を参照して、好ましい実施形態によってより詳細に記載される。

図面の簡単な説明

0016

図1は、本発明の例示的実施形態のフローダイヤグラムである。

0017

本発明は、ポリマー粒子の製造方法に関し、より典型的には、本発明は、狭い粒度分布(PSD)を有するポリマー粒子の製造方法に関し、当該方法は、
内部に流動層を含む流動層重合反応器の中で重合する工程であって、この反応器は、略円錐形状を有する頂部ゾーン、この頂部ゾーンと直接接しかつその下方にある、略円筒形状を有する中間ゾーン、この中間ゾーンと直接接しかつその下方にある、略円錐形状を有する底部ゾーンを有し、これにより、重合触媒及び流動化ガスの存在下で、少なくとも1種のオレフィン、任意に少なくとも1種のコモノマー及び任意に水素を重合させ、
(i)流動化ガス及びオレフィンポリマーの粒子を含む第1ストリーム
(ii)流動化ガス及びオレフィンポリマーの塊状物を含む第2ストリーム、
(iii)第3オレフィンポリマー生成物ストリーム
を得る工程と、
流動化ガス及びオレフィンポリマー粒子を含む上記第1ストリームを、上記流動層反応器に接続された一系列の少なくとも3つのサイクロンに導き、これにより上記系列の最後のサイクロンから、オレフィンポリマー粒子を失った流動化ガスの最終ストリームを、上記系列中の上記サイクロンから、上記流動化ガスから分離されたオレフィンポリマー粒子の最終ストリームを得る工程と、
流動化ガス及びオレフィンポリマーの塊状物を含む上記第2ストリームからオレフィンポリマーの塊状物を分離し、分離された塊状物を上記反応器の底部ゾーンから除去する工程と、
上記流動層重合反応器から、上記第3オレフィンポリマー生成物ストリームを取り出す工程と
を備える。

0018

上記第3オレフィンポリマー生成物ストリームは、典型的には、狭い粒度分布を有する。

0019

本発明はさらに、ポリマー粒子の製造装置、より典型的には、狭い粒度分布(PSD)を有するポリマー粒子の製造装置に関し、当該装置は、
内部に流動層を含む流動層重合反応器であって、この反応器は、略円錐形状を有する頂部ゾーン、この頂部ゾーンと直接接しかつその下方にある、略円筒形状を有する中間ゾーン、この中間ゾーンと直接接しかつその下方にある、略円錐形状を有する底部ゾーンを有し、典型的には、ガス配流グリッドは存在せず、そして、重合触媒及び流動化ガスの存在下で、少なくとも1種のオレフィン、任意に少なくとも1種のコモノマー及び任意に水素を重合させ、
流動化ガス及びオレフィンポリマーの微粒子を含む第1ストリーム,
流動化ガス及びオレフィンポリマーの塊状物を含む第2ストリーム、
第3オレフィンポリマー生成物ストリーム
を得るためのものである流動層重合反応器と、
上記流動層反応器に接続された一系列の少なくとも3つのサイクロンであって、これにより上記系列の最後のサイクロンから、オレフィンポリマー粒子を失った流動化ガスの最終ストリームを、上記系列中のサイクロンから、上記流動化ガスから分離されたオレフィンポリマー粒子の最終ストリームを得る少なくとも3つのサイクロンと、
流動化ガス及びオレフィンポリマーの塊状物を含む上記第2ストリームからオレフィンポリマーの塊状物を分離するための手段、及び分離された塊状物を上記反応器の底部ゾーンから除去するための手段と、
上記第3オレフィンポリマー生成物ストリームを取り出すための手段と
を備える。

0020

本発明は、オレフィンポリマーを製造するため、より典型的には、狭い粒度分布を有するオレフィンポリマーを製造するための上記の設備の使用にも関する。

0021

このあと記載され、本発明の方法に関連する説明及びパラメータ並びに装置は、上に開示された設備(装置)及びその設備の使用にも関連する。

0022

当該方法は、上記流動化ガス及びオレフィンポリマー粒子を含む第1ストリームを、上記流動層反応器に接続された一系列の少なくとも3つのサイクロンに導く工程をさらに含む。上記系列中の少なくとも3つのサイクロンは、典型的には、は、第1サイクロン、第2サイクロン及び第3サイクロンを含む。典型的には、本発明では、上記系列中の最後(典型的には、第3)のサイクロンから、オレフィンポリマー粒子を失った流動化ガスの最終ストリームが得られ、上記系列中のサイクロンから、上記流動化ガスから分離されたオレフィンポリマー粒子の最終ストリームが得られる。オレフィンポリマー粒子の上記最終ストリームは、上記直列に接続されたサイクロンのいずれか1つ、2つ又は3つ以上又はすべてから任意の組み合わせで得てもよく、合わせられて、分離されたオレフィンポリマー粒子の最終ストリームを形成してもよい。例えば、流動層重合反応器に直列に接続された一系列の3つのサイクロンにおいて、流動化ガス及びオレフィンポリマー粒子を含む第1ストリームは、第1サイクロンに導かれ、これにより、この第1ストリームからオレフィンポリマー粒子の第1部分を除去して、流動化ガス及び減少した量のオレフィンポリマー粒子を含む第4ストリーム及び分離されたオレフィンポリマー粒子の第5ストリームを得る。流動化ガス及び減少した量のオレフィンポリマー粒子を含む第4ストリームは、さらに、第2サイクロンに導かれ、これにより、オレフィンポリマー粒子の第2部分が、第6ストリームとして第4ストリームから除去され、流動化ガスを含みオレフィンポリマー粒子をさらに失った第7ストリームが得られる。流動化ガス及びまだいくらかのオレフィンポリマー粒子を含むこの第7ストリームは、第3サイクロンに導かれ、そこでオレフィンポリマー粒子の第3部分が除去され、こうして、オレフィンポリマー粒子を失った流動化ガスの第8ストリームが、第3サイクロンからオレフィンポリマー粒子を失った流動化ガスの最終ストリームとして除去される。第3サイクロンで分離されたオレフィンポリマー粒子の第3部分は、第9ストリーム、すなわち典型的には、分離されたオレフィンポリマー粒子の最終ストリームである。直列に接続されたサイクロンから得られるオレフィンポリマーストリーム(16)、(22)及び(23)のいずれか1つ、いずれか2つ又は3以上又はすべては、回収されるか又は再利用されるかのずれかの上記オレフィンポリマー粒子の最終ストリームを形成してもよいことに留意されたい。これらも、個々に又はいずれの組み合わせで回収すること又は再利用することができる。

0023

当該方法は、流動化ガス及びオレフィンポリマーの塊状物を含む上記第2ストリームからオレフィンポリマーの塊状物を分離する工程と、この分離された塊状物を反応器の底部ゾーンから除去する工程とをさらに備え、当該方法は、上記第3オレフィンポリマー生成物ストリームを取り出す工程をさらに含む。典型的には、このオレフィンポリマー生成物ストリームは狭い粒度分布を有する。

0024

本発明の一実施形態によれば、当該方法及び設備は、狭い粒度分布を有するポリマーを製造するために使用される。

0025

本発明の方法及び設備では、上記第3ストリームにおける、すなわち生成物ストリームにおける得られたオレフィンポリマー生成物の粒度分布(PSD)の広がり幅(スパン)は、典型的には1.5以下、より典型的には1.0〜1.5(1.0以上1.5以下)、さらにより典型的には1.1〜1.4である。これは、上記ポリマーが狭い粒度分布、又は換言すれば粒度分布の狭い広がり幅を有することを意味する。典型的には、同時に触媒粒度分布の広がり幅は、0.1〜1.0である。

0026

粒度分布は、メジアン粒径(d50)及び粒度分布の広がり幅を、その両方を示すことにより特徴づけられてもよい。この広がり幅は、通常、(d90−d10)/d50として定義され、この式中、d90は、粒子の重量による90%がd90よりも小さい直径を有するという粒径であり、d10は、粒子の重量による10%がd10よりも小さい直径を有するという粒径であり、d50は、粒子の重量による50%がd50よりも小さい直径を有するというメジアン粒径である。

0027

本文は、直径及び相当直径に言及する。非球形の物体の場合、相当直径は、その非球形の物体と同じ体積又は面積(円の場合)を有する球又は円の直径を表す。本文は直径に言及することがあるが、対象である物体は、特段の記載がない限りは、球形である必要はないということを理解されたい。非球形の物体(粒子又は断面)の場合、相当直径は、上記のとおりである。

0028

当該技術分野で十分に理解されているとおり、ガス空塔速度は、空の構造物中でのガスの速度を表す。こうして、中間ゾーン内のガス空塔速度は、ガスの体積流量(m3/s単位)を中間ゾーンの断面積(m2単位)で除したものであり、従って、粒子によって占められる面積は無視される。

0029

本発明のプロセスで重合されるオレフィンは、典型的には、炭素原子数2〜10のα−オレフィンである。好ましくは、このオレフィンは、エチレン又はプロピレンであり、1以上の他の炭素原子数2〜8のα−オレフィンを伴ってもよい。とりわけ好ましくは、本発明のプロセスは、エチレンを、任意に炭素原子数4〜8のα−オレフィンから選択される1以上のコモノマーとともに重合させるか、又はプロピレンを、任意にエチレン及び炭素原子数4〜8のα−オレフィンから選択される1以上のコモノマーと共に重合させるために使用される。

0030

流動化ガスによって、モノマー、並びに任意にコモノマー(1又は複数)、連鎖移動剤、及び上方向に流れるガスを流動層反応器中に形成しかつポリマー粒子が流動層中で懸濁するための媒体となる不活性成分を含むガスを意味する。未反応ガスは、反応器の頂部で集められ、典型的には、圧縮され、冷却され、そして反応器の底部へ戻される。当業者は理解しているとおり、この流動化ガスの組成は、サイクルの間一定ではない。反応性成分は反応器の中で消費され、失われた分を補うために、新しい反応性成分が循環ラインに追加される。

0031

特段の記載がないかぎり、本文中で使用される百分率の数字は、重量による百分率を指す。

0032

本発明の方法は、典型的には、連続法である。

0033

触媒
上記重合は、オレフィン重合触媒の存在下で行われる。この触媒は、所望のオレフィンポリマーを製造することができるいずれの触媒であってよい。好適な触媒は、とりわけ、チタンジルコニウム及び/又はバナジウム触媒等の遷移金属ベースにしたZiegler−Natta触媒である。とりわけZiegler−Natta触媒は有用である。というのも、Ziegler−Natta触媒は、広い範囲の分子量のオレフィンポリマーを高生産性で製造することができるからである。

0034

好適なZiegler−Natta触媒は、好ましくは、微粒子担体支持体)上に担持されたマグネシウム化合物アルミニウム化合物及びチタン化合物を含有する。

0035

この微粒子担体は、シリカアルミナチタニア、シリカ−アルミナ及びシリカ−チタニア等の無機酸化物担体であることができる。好ましくは、上記担体はシリカである。

0036

上記シリカ担体平均粒径は、典型的には、10〜100μm(すなわち10μm以上100μm以下)であることができる。しかしながら、担体が6〜90μm、好ましくは6〜70μmのメジアン粒径を有する場合に、特別の優位点が得られうることが判明している。

0037

上記マグネシウム化合物は、マグネシウムジアルキル及びアルコール反応生成物である。このアルコールは、直鎖状若しくは分枝状の脂肪族モノアルコールである。好ましくは、このアルコールは6〜16個の炭素原子を有する。分枝状のアルコールがとりわけ好ましく、2−エチル−1−ヘキサノールは、好ましいアルコールの一例である。上記マグネシウムジアルキルは、2つのアルキル基に結合するマグネシウムのいずれの化合物であってもよく、この2つのアルキル基は同じであってもよいし異なっていてもよい。ブチルオクチルマグネシウムは、好ましいマグネシウムジアルキルの一例である。

0038

上記アルミニウム化合物は塩素含有アルミニウムアルキルである。とりわけ好ましい化合物は、アルミニウムアルキルジクロリド及びアルミニウムアルキルセスキクロリドである。

0039

上記チタン化合物は、ハロゲン含有チタン化合物、好ましくは塩素含有チタン化合物である。とりわけ好ましいチタン化合物は四塩化チタンである。

0040

上記触媒は、欧州特許出願公開第688794号明細書又は国際公開第99/51646号パンフレットに記載されているように、上記担体を上述の化合物と順次接触させることにより調製することができる。あるいは、国際公開第01/55230号パンフレットに記載されているように、上記触媒は、最初に上記成分から溶液を調製し、次いでその溶液を担体と接触させることにより調製することができる。

0041

別の群の好適なZiegler−Natta触媒は、担体として作用するハロゲン化マグネシウム化合物と共にチタン化合物を含有する。こうして、上記触媒は、マグネシウム二ハロゲン化物、例えば塩化マグネシウム上にチタン化合物を含有する。このような触媒は、例えば、国際公開第2005/118655号パンフレット及び欧州特許出願公開第810235号明細書に開示されている。

0042

なおさらなる種類のZiegler−Natta触媒は、エマルションが形成され、活性成分が少なくとも2つの液相のエマルションの中に分散した相、すなわち不連続相を形成する方法によって調製される触媒である。液滴の形態のこの分散した相は、エマルションから固化し、固体粒子の形態の触媒が形成される。これらの種類の触媒の調製の原理は、ボレアリス(Borealis)の国際公開第2003/106510号パンフレットに与えられている。

0043

Ziegler−Natta触媒は活性剤と共に使用される。好適な活性剤は、金属アルキル化合物、とりわけアルミニウムアルキル化合物である。これらの化合物としては、エチルアルミニウムジクロリドジエチルアルミニウムクロリドエチルアルミニウムセスキクロリドジメチルアルミニウムクロリド等のアルキルアルミニウムハライドが挙げられる。上記金属アルキル化合物は、トリメチルアルミニウムトリエチルアルミニウムトリイソブチルアルミニウムトリヘキシルアルミニウム及びトリ−n−オクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム化合物をも含む。さらには、上記金属アルキル化合物は、メチルアルミノキサンMAO)、ヘキサイソブチルアルミノキサン(HIBAO)及びテトライソブチルアルミノキサン(TIBAO)等のアルキルアルミニウムオキシ化合物を含む。また、他のアルミニウムアルキル化合物、例えばイソプレニルアルミニウム、が使用されてもよい。とりわけ好ましい活性剤は、トリアルキルアルミニウムであり、そのうちで、トリエチルアルミニウム、トリメチルアルミニウム及びトリイソブチルアルミニウムが特に使用される。必要とされる場合、上記活性剤は、外部電子供与体ドナー)も含んでもよい。好適な電子供与体化合物は、国際公開第95/32994号パンフレット、米国特許第4107414号明細書、米国特許第4186107号明細書、米国特許第4226963号明細書、米国特許第4347160号明細書、米国特許第4382019号明細書、米国特許第4435550号明細書、米国特許第4465782号明細書、米国特許第4472524号明細書、米国特許第4473660号明細書、米国特許第4522930号明細書、米国特許第4530912号明細書、米国特許第4532313号明細書、米国特許第4560671号明細書及び米国特許第4657882号明細書に開示されている。また、Si−OCOR、Si−OR、及び/又はSi−NR2結合を含有し、ケイ素中心原子として有し、Rが炭素原子数1〜20のアルキル、炭素原子数1〜20のアルケニル、炭素原子数1〜20のアリール、炭素原子数1〜20のアリールアルキル又は炭素原子数1〜20のシクロアルキルであるオルガノシラン化合物からなる電子供与体は、当該技術分野で公知である。このような化合物は、米国特許第4472524号明細書、米国特許第4522930号明細書、米国特許第4560671号明細書、米国特許第4581342号明細書、米国特許第4657882号明細書、欧州特許出願公開第45976号明細書、欧州特許出願公開第45977号尾明細書及び欧州特許出願公開第1538167号明細書に記載されている。

0044

上記活性剤が使用される量は、具体的な触媒及び活性剤に依存する。典型的には、トリエチルアルミニウムは、Al/Tiのような遷移金属に対するアルミニウムのモル比が、1〜1000mol/mol、好ましくは3〜100mol/mol、特に約5〜約30mol/molであるような量で使用される。

0045

メタロセン触媒も使用されてもよい。メタロセン触媒は、シクロペンタジエニル配位子インデニル配位子又はフルオレニル配位子を含有する遷移金属化合物を含む。好ましくは、この触媒は、2つのシクロペンタジエニル配位子、インデニル配位子又はフルオレニル配位子を含有し、これら2つの配位子は、好ましくはケイ素及び/又は炭素原子(1又は複数)を含有する基によって橋架けされていてもよい。さらに、上記配位子は、アルキル基、アリール基アリールアルキル基アルキルアリール基シリル基シロキシ基アルコキシ基又は他のヘテロ原子基等の置換基を有してもよい。好適なメタロセン触媒は、当該技術分野で公知であり、とりわけ、国際公開第95/12622号パンフレット、国際公開第96/32423号パンフレット、国際公開第97/28170号パンフレット、国際公開第98/32776号パンフレット、国際公開第99/61489号パンフレット、国際公開第03/010208号パンフレット、国際公開第03/051934号パンフレット、国際公開第03/051514号パンフレット、国際公開第2004/085499号パンフレット、欧州特許出願公開第1752462号明細書及び欧州特許出願公開第1739103号明細書に開示されている。

0046

先行重合段階
流動層中での重合に先だって、スラリー中又は気相中で行われる前重合又は別の重合段階等の先行重合段階が行われてもよい。このような重合段階は、行われる場合、当該技術分野で周知の手順に従って行うことができる。本発明の重合プロセスに先立ちうる重合及び他のプロセス段階を含めた好適なプロセスは、国際公開第92/12182号パンフレット、国際公開第96/18662号パンフレット、欧州特許出願公開第1415999号明細書、国際公開第98/58976号パンフレット、欧州特許出願公開第887380号明細書、国際公開第98/58977号パンフレット、欧州特許出願公開第1860125号明細書、英国特許出願公開第1580635号明細書、米国特許第4582816号明細書、米国特許第3405109号明細書、米国特許第3324093号明細書、欧州特許出願公開第479186号明細書及び米国特許第5391654号明細書に開示されている。当業者には十分に理解されているとおり、触媒は、先行重合段階の後も活性であり続ける必要がある。

0047

流動層重合
上記流動層重合反応器中では、重合は、気相中で、上方向に移動するガス流の中の成長するポリマー粒子によって形成される流動層の中で起こる。流動層の中で、活性触媒を含有するポリマー粒子は、ポリマーが粒子上へと生成されるようにする反応ガス、例えばモノマー、任意にコモノマー(1又は複数)及び任意に水素と接触する。

0048

重合は、底部ゾーン、中間ゾーン及び頂部ゾーンを備える反応器の中で行われる。底部ゾーンは、流動層の基部が形成される、上記反応器の下方部分を形成する。この層の基部は、典型的には、ガス配流グリッド(gas distribution grid)、流動化グリッド、又はガス配流板を備えずに、底部ゾーンに形成される。この底部ゾーンの上方にかつこれと直接接して、上記中間ゾーンが存在する。この中間ゾーンと上記底部ゾーンの上方部分とが上記流動層を収容する。流動化グリッドが存在しない場合、底部ゾーン内の異なる領域間及び上記底部ゾーンと上記中間ゾーンとの間でガス及び粒子の自由な交換がある。最後に、上記中間ゾーンの上方にかつこれと直接接して、上記頂部ゾーンが存在する。

0049

当業者は十分に理解しているとおり、ポリマーの同伴速度は、層高さ及び流動化速度に依存する。典型的には、粉末同伴フラックスは、0.1〜70kg/(s・m2)、例えば0.3〜40kg/(s・m2)であり、同伴フラックスは、反応器から流動化ガスに同伴される粉末の流量(kg/s単位)を、流動化ガスが流動層反応器の頂部から取り出される際に通るパイプの断面積で除したものとして与えられる。本発明のプロセスは、同伴フラックスが上記範囲の上端にある、例えば0.5〜30kg/(s・m2)である場合に、とりわけ有用である。

0050

上記反応器の底部ゾーンは、好適には、下方向に先細りする略円錐形状を有する。このゾーンの形状のため、ガス速度は、上記底部ゾーン内では、高さに沿って徐々に減少する。最下部でのガス速度は、輸送速度よりも大きく、このガスの中に最終的に含有される粒子は、ガスと共に上方向に輸送される。底部ゾーン内の特定の高さで、ガス速度は輸送速度よりも小さくなり、流動層が形成し始める。ガス速度がさらに小さくなると、層はより高密度(濃厚)になり、ポリマー粒子は、層の断面全体にわたってガスを配分する。

0051

好ましくは、上記底部ゾーンの等価断面径は、上記流動層反応器を通る上記流動化ガスの流れ方向に対して単調に増加している。この流動化ガスの流れ方向は上記基部に対して上方向であるので、上記底部ゾーンの等価断面径は、鉛直方向に単調に増加している。

0052

上記底部ゾーンは、好ましくは直円錐形状を有する。より好ましくは、この円錐形状の底部ゾーンの円錐角は、5°〜30°(5°以上30°以下)、さらにより好ましくは7°〜25°、最も好ましくは9°〜18°であり、ここで、この円錐角は、上記錐体の軸と外側面との間の角である。しかしながら、この好ましい実施形態では、底部ゾーンが完璧な錐体の形状を有することは必要ではなく、底部ゾーンが円錐台の形状を有してもよい。

0053

上記底部ゾーンは、異なる円錐角を有する複数の円錐形セクションから構成されていると見えてもよい。そのような場合、少なくとも、流動層の基部が形成される円錐形セクションが、上記の範囲内の円錐角を有することが好ましい。最も好ましい実施形態では、底部ゾーンを形成するすべての円錐形セクションが、上記の範囲内の円錐角を有する。底部ゾーンが多数の円錐形セクションを含む場合、より小さい(狭い)円錐角を有するよりった(より急勾配の)セクションが底部ゾーンの下端に位置し、より大きい(広い)円錐角を有するセクションが底部ゾーンの高い側の端部に位置することが好ましい。そのような設備は、反応器の壁でのせん断力を増大させると考えられ、従ってポリマーが壁に接着することを防ぐのを助けると考えられる。

0054

上記底部ゾーンの相当直径が、この底部ゾーンの高さ1mあたり約0.1m〜約1m(m/m)増大することがさらに好ましい。より好ましくは、この直径は、0.15〜0.8m/m、特に0.2〜0.6m/m増大する。

0055

上記好ましい円錐角は、さらなる向上した流動化挙動につながり、停滞域の形成を回避する。結果として、ポリマー品質及びプロセスの安定性は向上する。とりわけ、あまりに大きい円錐角は、層内での不均一な流動化及びガスの分布の悪さにつながる。極端に小さい角度は、流動化挙動に対して悪影響は及ぼさないが、いずれにせよ、それは必要以上に高い底部ゾーンにつながり、従って経済的には実行可能ではない。

0056

上記底部ゾーンよりも下方に位置する少なくとも1つの追加のゾーンが存在することが可能である。少なくとも1つの追加のゾーン、又は複数の追加のゾーンが存在する場合にはその追加のゾーンの全体が、上記反応器の全高さに対して最大15%、より好ましくは上記反応器の全高さに対して10%、最も好ましくは上記反応器の全高さの5%未満寄与することが好ましい。追加のゾーンの典型例はガス入口ゾーンである。

0057

典型的には、本発明の流動層反応器は、ガス配流グリッドもガス配流板も備えない。この層内の流動化ガスの均一分布は、底部ゾーンの形状によって成し遂げられる。このガス配流グリッドの省略により、汚染及び塊状物形成が開始しうる場所の数が減少する。用語「ガス配流グリッド」又は「ガス配流板」又は「流動化グリッド」は、反応器の断面積全体にわたって均一に流動化ガスを分配する目的を有する、反応器内の金属板又は構造物を表すために同意語として使用される。ガス配流グリッドが使用される反応器では、ガス配流グリッドは、一般に流動層の基部を形成する。

0058

当該流動層反応器の中間ゾーンは略円筒形状を有する。好ましくは、当該流動層反応器の中間ゾーンは直円筒の形態にあり、この直円筒は、本明細書中では単に(円)筒と表される。より機能的な視点からは、この中間ゾーンは、流動化ガスの空塔速度が実質的に一定である領域を実質的に形成することになる。

0059

上記中間ゾーンは、典型的には、上記流動層のほとんどを含む。この層は、底部ゾーン及び頂部ゾーンにも広がっているが、その主要部分はこの中間ゾーン内にある。

0060

上記中間ゾーンは、少なくとも約4、好ましくは少なくとも約5の高さ/直径(L/D)の比を有する。この高さ/直径は、典型的には15以下、好ましくは10以下である。

0061

上記中間ゾーン内のガス速度は、固体の効果的な循環が成し遂げられるようになっている。これは、層内での良好な熱移動及び物質移動につながり、これは、塊状物形成及び汚染のリスクを低減する。とりわけ、反応器の壁の周辺での良好な粉体流は、反応器の壁でのポリマーの接着を低減することが見出された。好適には流動化ガスの空塔速度は、0.35〜1.0m/sの範囲内にある。本発明のプロセスは、流動化ガスの空塔速度が0.40〜0.9m/s、好ましくは0.45〜0.90m/s、とりわけ好ましくは0.50〜0.90m/s、特に0.55〜0.90m/sの範囲内の場合に、とりわけ有用である。

0062

上記中間ゾーンの高さLは、上記反応器の略円筒形部分最下点から反応器の略円筒形部分の最高点までの距離である。略円筒形部分の最下点は、反応器の直径がもはや反応器の高さとともに増大せず一定で留まる領域の最下点である。略円筒形部分の最高点は、反応器の直径がもはや反応器の高さとともに一定で留まらず減少する領域の最下点である。上記中間部の直径Dは、上記略円筒形部分内の反応器の(等価)直径である。

0063

上記反応器の頂部ゾーンは、内壁近接したガス−粒子ストリームが作り出され、これによりこのガス−粒子ストリームが、下方向へ基部へと導かれるような形状をしている。このガス−粒子ストリームは、優れた粒子−ガス分布に、及び優れた熱移動につながる。さらに、内壁に近接したガス及び粒子の高速度は、塊形成及びシート形成を最小にする。この頂部ゾーンは、好適には、略円錐形状の、上方向に先細りする形状を有する。上記中間ゾーンの直径に対するこの頂部ゾーンの高さの比は、0.3〜1.5、より好ましくは0.5〜1.2、最も好ましくは0.7〜1.1の範囲内にあることがさらに好ましい。

0064

上記頂部ゾーンを形成する錐体が直円錐であり、上記中間ゾーンを形成する筒が、好ましくは円筒であることが特に好ましい。より好ましくは、この円錐形の頂部ゾーンの円錐角は、10°〜50°、最も好ましくは15〜45°である。上で定義されたとおり、円錐角は、錐体の軸と外側面との間の角である。

0065

上記円錐形の上方ゾーンの特定の円錐角は、流動化ガスに向かって流れる粒子の逆流の傾向をさらに改善する。得られた独特の圧力バランスは、気泡バブル)の集中的な崩壊につながり、これにより、空時収量及び固形分濃度はさらに上昇させられる。さらに、上記のように、壁流速、すなわち内壁に近接した粒子及びガスの速度は、塊及びシートの形成を回避するに十分高い。

0066

好ましい実施形態では、本発明の方法のために使用される反応器は、略円錐形状を有し、上方向に先細りする形状を有する頂部ゾーン、上記頂部ゾーンと直接接しかつ上記頂部ゾーンの下方にあり、略円筒形状を有する中間ゾーン、及びこの中間ゾーンと直接接しかつこの中間ゾーンの下方にあり、下方向に先細りする略円錐形状を有する底部ゾーンを有する。

0067

微粒子の分離
上記上方向に移動するガス流は、流動ガス流を上記反応器の頂部ゾーンから、典型的には、最も高い場所で取り出すことにより確立される。反応器から取り出されたガス流は、次いで、その反応器に直列に接続された上記系列の少なくとも3つのサイクロンへと導かれる。サイクロンによる分離は、フィルターの使用なしに渦による分離を通してガスから微粒子を除去する方法である。微粒子物質をガスから分離するとき、ガスサイクロンが使用される。このガスサイクロンの構造は、流量と共に、このサイクロンの分級点画定し、この分級点は、少なくとも50%効率でストリームから除去されることになる微粒子の平均粒径であり、このため、この分級点よりも大きい粒子がより高い効率で除去され、より小さい粒子がより低い効率で除去されることになる。

0068

本発明の方法及び装置における微粒除去/分離は、従来の(当該技術分野で公知の)ガスサイクロン(ガスから固体を分離するための装置)を使用する少なくとも3段階のサイクロンによる分離系列で行われる。上記3つのサイクロンは、運転上の特徴及び構造上の特徴(長さ対直径比など)の点では同一であるが、サイズが異なる。典型的には、第1の2つのサイクロンはサイズが同じである。典型的には、第2サイクロンのパイプ内径に対する第1サイクロンのパイプ内径の比は、2〜5、より典型的には3〜4の範囲にある。典型的には、第2サイクロンの円筒形部分の直径に対する第1サイクロンの円筒形部分の直径の比は、3〜6、より典型的には4〜5の範囲にある。典型的には、第2サイクロンの全体高さに対する第1サイクロンの全体高さの比は、2〜5、より典型的には3〜4の範囲にある。

0069

一般に、より大きいサイズの粒子は上記2つの第1サイクロンの底部ストリームに集まり(高密度相)、小サイズ粒子(微粒)は第2サイクロンの低密度希薄)相に存在し、この小サイズ粒子(微粒)は、それらを簡単に集めるために、第3サイクロンに導かれる。その後、この微粒は、(生成物の品質及び反応器操作性に応じて)上記反応器へと戻されることになるか、又はこのプロセスから完全に除去されることになるかのいずれかである。

0070

これに関して微粒は、小サイズのポリマー粒子(すなわち、ポリエチレンについては150ミクロン(150μm)未満のサイズ、ポリプロピレンについては220ミクロン(220μm)未満のサイズ)を意味し、この微粒は、キャリオーバの傾向を有し、典型的には、気相反応器における操作性の課題(すなわち、層の分離、低流動化品質、静電荷)及び生成物品質の問題(すなわち、生成物不均一性白斑)を引き起こす。より大きいサイズの粒子は、ポリエチレンについては、150ミクロン(150μm)以上のサイズを、ポリプロピレンについては220ミクロン(220μm)以上のサイズを意味する。

0071

気固ストリームの流量は、第1サイクロンから第2サイクロンへ、第2サイクロンから第3サイクロンへと小さくなる。典型的には、第1サイクロンへの流量は1〜120t/h(1t/h以上120t/h以下)である。第2サイクロンへの流量は、典型的には、(0.01〜0.07)×(1〜120t/h)、換言すれば0.01×第1サイクロンへの流量〜0.07×第1サイクロンへの流量である。第3サイクロンへの流量は、典型的には、(0.01〜0.05)×第2サイクロンへの流量である。

0072

より正確に言えば、流動化ガス及びオレフィンポリマー粒子を含む第1ストリームは、第1サイクロンに導かれ、これにより第1ストリームからオレフィンポリマー粒子の第1部分が除去され、流動化ガス及び減少した量のオレフィンポリマー粒子を含む第4ストリーム及び分離されたオレフィンポリマー粒子の第5ストリームが得られる。この流動化ガス及び減少した量のオレフィンポリマー粒子を含む第4ストリームは、さらに第2サイクロンに導かれ、これによりオレフィンポリマー粒子の第2部分が第6ストリームとして上記第4ストリームから除去され、流動化ガスを含みオレフィンポリマー粒子を失った第7ストリームが得られる。

0073

典型的には、第3(又は、4つ以上のサイクロンが直列に接続されている場合には、最後の)サイクロンが、先行するサイクロンから得られてまだポリマー粒子を含有する流動化ガスのストリームから、微粒(非常に小さいサイズの粒子)を除去するために使用される。

0074

典型的には、当該方法は、(a)直列に接続された最後の(典型的には、第3)サイクロンから得られたストリーム中のポリマーの質量分率を測定する工程と、(b)直列に接続された最後の(典型的には、第3)サイクロンから得られたストリーム中のポリマーの平均質量分率を、一定時間にわたる実測の質量分率に基づいて決定する工程と、(c)上記ポリマーの実測の質量分率がポリマーの上記平均質量分率よりも少なくとも20%少ない場合に、直列に接続された最後の(典型的には、第3)サイクロンから得られたストリームを上記流動層反応器へと導く工程とを備える。これは、集められた微粒(サイクロンによって分離された微粒)が活性である(まだ重合している)か又は不活性であるかを特定することは有益であるという利点を有する。後者の場合、微粒は不活性な小片触媒粒子からなり、この触媒粒子は、このプロセスから除去される必要がある。なぜなら、それらの存在は、操作性の問題(粘着性静電気力、反応器汚染)及び品質に関連する問題(白斑など)の原因となるからである。このため、上記反応器の運転の間、上記サイクロンによって集められる微粒の量は、何らかの固体流量装置又は固体重量装置の使用により連続的に測定され、監視される。層の定常状態運転に到達したとき(すなわち、3〜5滞留時間)、微粒の重量が基準値として使用される。当該プロセスの運転の間、微粒の測定された重量が20%増加する場合、微粒は当該プロセスから除去され、反応器へは戻されない。

0075

本発明の一実施形態によれば、上記流動化ガス及びオレフィンポリマーの微粒子を含む上記第1ストリームにおいて、オレフィンポリマーの微粒子のd50は100μm未満、典型的には80μm未満、より典型的には50μm未満である。これは、製造されるポリマーの品質等級に応じて変わってもよい。この評価基準d50はメジアン粒径を意味する。

0076

本発明は、典型的には、上記流動層重合反応器と直列に接続された3つのサイクロンを備える。しかしながら、直列に接続されたより多くのサイクロン、例えば4つ、5つ又は6つのサイクロンが使用されてもよい。

0077

最も簡素な形態のサイクロンは、内部で回転流が発生される容器である。サイクロンの設計は、文献に十分に記載されている。特に好適なサイクロンは、文献Kirk−Othmer、Encyclopaedia of Chemical Technology、第2版(1966)、第10巻、340−342頁に記載されている。

0078

流動層反応器(12)の頂部から取り出され、一系列の少なくとも3つのサイクロン(ガス/固体分離手段)に導かれる流動化ガス流中のポリマー含有量は、0.25%〜30%の範囲にある。このサイクロン(ガス/固体分離手段)から、塔頂オーバーヘッド)ストリーム及び固体再利用ストリームが取り出される。この塔頂ストリームは、固体再利用ストリームよりも重量で少ない固体を含有する。

0079

好ましくは、この塔頂ストリームは、5.0重量%未満、より好ましくは3.0重量%未満、さらにより好ましくは1.0重量%未満、さらにより好ましくは0.75重量%未満、最も好ましくは0.5重量%未満の固体を含有する。好ましくは、上記塔頂ストリーム中のガス量は、95.0重量%超、より好ましくは97.0重量%超、さらにより好ましくは99.0重量%超、さらにより好ましくは99.25重量%超、最も好ましくは99.5重量%超である。

0080

上記固体再利用ストリーム、すなわちサイクロン(1又は複数)の底部から除去されたストリーム、は、典型的には、主に固体物質を含有し、粒子間にいくらかのガスを含む。従って、この固体再利用ストリームは、流動層反応器から流動化ガス流(12)に同伴されたポリマー粒子の質量の大部分を含有する。典型的には、固体再利用ストリーム(16又は22又は23)は、少なくとも75重量%、好ましくは80重量%、より好ましくは85重量%の固形分と、多くとも25重量%、好ましくは20重量%、最も好ましくは15重量%のみのガスとを含有する。

0081

本発明の一実施形態によれば、当該方法及び設備は、直列に少なくとも3つのサイクロン、すなわち第1サイクロン、第2サイクロン及び第3サイクロンを備える。典型的には、第1サイクロンは、重合後の第1ストリーム中に含有されるオレフィンポリマーのすべての粒子の93〜99重量%の分離効率を有し、典型的には、第2サイクロンの分離効率は、重合後の第1ストリーム中に含有されるオレフィンポリマーのすべての粒子の98.5〜99.0重量%である。第3サイクロンの分離効率は99.0〜99.9重量%である。4つ以上のサイクロンが使用される場合、分離効率は、典型的には、99.8重量%超である。この分離効率は、サイクロンに入る固体の流量に対するサイクロンの底部から離れる固体の流量の比として定義される。

0082

本発明の一実施形態によれば、第1サイクロンから得られる分離されたオレフィンポリマー粒子の第5ストリームは、流動層重合反応器へと戻され再利用され、かつ/又は回収されて、得られたオレフィンポリマー生成物ストリームと混合される。本発明のさらなる実施形態によれば、第2サイクロンから得られたオレフィンポリマー粒子も、流動層重合反応器へと戻され再利用されてもよく、かつ/又は回収されて、得られたオレフィンポリマー生成物ストリームと混合されてもよい。換言すれば、第2サイクロンから得られたオレフィンポリマー粒子の第6ストリームは、上記流動層重合反応器へと戻され再利用されてもよく、かつ/又は回収されて、得られたオレフィンポリマー生成物ストリームと混合されてもよい。第3サイクロンからは、第8ストリーム及び第9ストリームが得られる。この第8ストリームは、ポリマー粒子を失った流動化ガスであり、これは、典型的には、反応器へと戻すように導かれる。上記第9ストリームは、分離されたポリマー粒子のストリームである。

0083

典型的には、第8ストリームは、圧縮され、反応器の底部ゾーンに再導入される。好ましくは、上記ガスは、濾過され、その後で、圧縮機へと通される。追加のモノマー、任意にコモノマー(1又は複数)、任意に水素及び不活性ガスが、好適には循環ガスラインへと導入される。この循環ガスの組成を、例えば、オンラインガスクロマトグラフィを使用することにより分析し、そして、ガス成分の含有量が所望のレベルで維持されるようにガス成分の添加を調整することが好ましい。

0084

こうして、第5ストリーム及び/又は第6ストリーム及び/又は第9ストリームは、流動層反応器へと戻されてもよく、又はポリマー生成物として取り出されてもよい。本発明の一実施形態によれば、サイクロンから回収されるポリマーのうちの少なくとも一部は、流動層反応器に戻される。

0085

塊状物除去
典型的には、流動化ガス及びオレフィンポリマーの塊状物を含む上記第2ストリームにおいて、粒子、すなわち塊状物及び/又は触媒粒子のd50は、典型的には、25mmよりも大きい。

0086

本発明の一実施形態によれば、運転の間に形成されうるオレフィンポリマーの塊状物は、流動化ガスから分離され、典型的には塊状物トラップを使用することにより、反応器の底部ゾーンから取り出される。

0087

塊状物の取り出し
反応器の中に存在してもよい塊状物は、上記底部ゾーンの下方で、好適には流動層の基部の下方で塊状物トラップを使用することにより取り出されてもよい。回収後、この塊状物は処分されてもよいし、又はその塊状物は砕かれて製品と混合されてもよい。

0088

塊状物が特定のサイズに到達すると、その塊状物は、流動化ガスによって流動化された状態にもはや留まらず、層の中で下方に沈降し始める。その塊状物が十分に大きい場合、塊状物は底部ゾーンを通って塊状物トラップに落下する。臨界的なサイズは、一方では、流動化速度に依存し、他方では流動層の密度に依存する。とりわけ層の密度は、塊状物が層から離脱するまでの塊状物の層中の滞留時間に大きい影響を及ぼす。上記のとおりの通常の運転条件、例えば180〜320kg/m3の層密度及び0.55〜0.95m/sの上記中間ゾーンにおける流動化速度では、塊状物の層中での滞留時間は、典型的には、300秒以下、好ましくは180秒以下である。通常、塊状物は、層を通って即座には落ちず、最低でも約5秒はそこに留まる。

0089

上記塊状物トラップは、典型的には、例えば2つのバルブによって底部ゾーン及び下流の機器から隔離されているシリンダを備える。上記バルブは、このシリンダを満たすこと及び空にすることを可能にするように順次操作される。

0090

上記トラップ中の塊状物の含有量、又は塊状物の含有量を示すプロセス変数が測定される。このような測定は、例えば放射性測定による塊状物トラップの内容物の密度の測定を含んでもよい。

0091

別の選択肢は、塊状物トラップ中の温度を測定することである。上記ポリマー及びポリマー塊状物は、活性触媒をまだ含有しており、それゆえそれらは、重合熱により加熱される。塊状物トラップが塊状物を含有するとき、このトラップ中の温度は実質的に上昇する可能性がある、例えば少なくとも2.5℃、又は少なくとも3℃、例えば4℃〜30℃又はこれ以上、又は5℃〜20℃、又はこれ以上上昇する可能性があるということを本発明者らは見出した。温度測定の優位点は、その測定が有害ではないこと、温度測定は安価で実行しやすいこと、及び精度がよいことである。

0092

塊状物トラップ中の温度を測定する代わりに、例えば塊状物トラップ中の温度と反応器の底部ゾーンとの間の温度差、又は2つの異なる工程の間の塊状物トラップ中の温度の差を測定することも可能である。

0093

隔離デバイス、例えばバルブ、の開閉は、好適にはシーケンスコントローラによって制御される。1つの好適な運転モードによれば、反応器の底部ゾーンへの接続は、開に保たれている。好適な時間点で、この接続は閉じられ、下流プロセスへの塊状物トラップの排出が始動される。この排出が完了すると、底部ゾーンへの接続は、再び開にされる。

0094

1つの好ましい実施形態によれば、上記バルブの開閉は、測定結果が塊状物トラップ中の塊状物の存在を示すときに、底部ゾーンへの接続が閉じられ、排出が始動されるように制御されてもよい。この排出が完了すると、底部ゾーンへの接続は、再び開にされる。

0095

別の好ましい実施形態によれば、プログラマブルロジックコントローラ等の上記シーケンスコントローラが、底部ゾーンへの接続を、所定の時間のあいだ開に保つ。その時間が経過した後、底部ゾーンへの接続は閉じられ、排出が始動される。この排出が完了すると、底部ゾーンへの接続は、再び開にされる。

0096

当該プロセスの運転中、一方で、塊状物トラップと反応器の底部ゾーンとの間の接続、他方で、塊状物トラップの排出は、同時に開にはならないことが重要である。もしもそれらが同時に開になれば、反応器から大量のガスが排出されるようになり、不安定なプロセスを生じることになる。

0097

塊状物トラップを洗い流すために別個ラインを経由して、トラップに加圧ガス高圧ガス)を挿入することが可能である。この加圧ガスは、窒素等の不活性ガスであってよいし、加圧ガスは、流動化ガスを反応器の頂部から反応器の底部へと戻す循環ガスラインからの循環ガスであってもよい。

0098

当業者が理解するとおり、接続ライン及びバルブを含めた塊状物トラップは、上記底部ゾーンからこのトラップへの塊状物の流れを許容するように設計されている必要がある。また、塊状物を塊状物トラップから排出することが可能である必要がある。典型的には、塊状物は25〜100mm又はこれ以上のサイズを有する。従って、上記設計は、少なくとも25mmの物体の除去を可能にする必要がある。好適には、塊状物トラップ中のパイプ及び機器の最小直径は、少なくとも50mm、好ましくは少なくとも100mm、より好ましくは少なくとも150mmである。

0099

生成物の取り出し
上記第3ポリマー生成物ストリームは、上記反応器から取り出される。この第3ポリマー生成物ストリームは狭い粒度分布を有する。典型的には、上記反応器の中間ゾーンからポリマーを取り出すことが好ましい。

0100

このポリマーは、間欠的に又は連続的に、当該技術分野で公知のいずれかの方法により中間ゾーンから取り出される。ポリマーを連続的に取り出すことが好ましい。なぜなら、その場合、反応器の中の状態は、間欠的な取り出しの場合よりも小さく変動するからである。両方の方法が当該技術分野で周知である。連続的な取り出しは、とりわけ、国際公開第00/29452号パンフレット、欧州特許出願公開第2330135号明細書及び欧州特許出願公開第2594433号明細書に開示されている。間欠的な取り出しは、とりわけ、米国特許第4621952号明細書、欧州特許出願公開第188125号明細書、欧州特許出願公開第250169号明細書及び欧州特許出願公開第579426号明細書に開示されている。

0101

好ましい連続的な取り出し方法では、ポリマーは、開かれているパイプを通して取り出される。1つの好ましい実施形態では、このパイプは、所望の流出量を維持するように位置が自動的に調整されるコントロールバルブを備える。バルブ位置は、例えば、反応器層レベルコントローラによって設定されてもよい。別の好ましい実施形態では、上記パイプはポリマーを容器へ排出し、その容器の圧力が、反応器とその容器との間の所望の圧力差を維持するように制御される。この場合、この圧力差が、反応器からその容器へのポリマー流量を設定する。

0102

本発明の一実施形態によれば、狭い粒度分布を有する上記オレフィンポリマー生成物ストリームは、反応器後処理段階における炭化水素の除去、添加剤との混合及び押出等の下流プロセスにさらに供される。

0103

反応器後の処理
上記ポリマーが上記重合反応器から除去されたとき、そのポリマーは、残留炭化水素をそのポリマーから除去するための工程に供される。このようなプロセスは当該技術分野で周知であり、圧力低下工程、パージ工程、ストリッピング工程、抽出工程等を備えることができる。異なる工程の組み合わせも可能である。

0104

1つの好ましいプロセスによれば、上記炭化水素の一部は、圧力を低下させることによりポリマー粉末から除去される。この粉末は、次に、90〜110℃の温度の水蒸気と10分間〜3時間接触させられる。この後、この粉末は、20〜80℃の温度で1〜60分間、窒素等の不活性ガスでパージされる。

0105

別の好ましいプロセスによれば、ポリマー粉末は、上記のとおりの圧力低下に供される。この後、ポリマー粉末は、50〜90℃の温度で20分間〜5時間、窒素等の不活性ガスでパージされる。この不活性ガスは、0.0001〜5重量%、好ましくは0.001〜1重量%の、ポリマー中に含有される触媒を不活性化するための成分、例えば水蒸気を含有してもよい。

0106

パージ工程は、好ましくは、定速の移動層の中で連続的に行われる。ポリマーは栓流として下向きに移動し、層の底部に導入されるパージガスは、上方向に流れる。

0107

ポリマーから炭化水素を除去するための好適なプロセスは、国際公開第02/088194号パンフレット、欧州特許出願公開第683176号明細書、欧州特許出願公開第372239号明細書、欧州特許出願公開第47077号明細書及び英国特許出願公開第1272778号明細書に開示されている。残留炭化水素の除去の後、そのポリマーは、当該技術分野で周知ように、好ましくは添加剤と混合される。このような添加剤としては、酸化防止剤、加工安定剤、中和剤潤滑剤、核形成剤色素等が挙げられる。

0108

このポリマー粒子は、当該技術分野で公知のように、添加剤と混合され、ペレットへと押し出される。好ましくは、異方向二軸押出機がこの押出工程のために使用される。このような押出機は、例えばKobe and Japan Steel Worksによって製造されている。このような押出機の好適な例は、欧州特許出願公開第1600276号明細書に開示されている。

0109

本発明は、上記第3ストリーム中の得られたオレフィンポリマー生成物の、(d90−d10)/d50として定義される粒度分布が1.4以下、典型的には1.0〜1.4である狭い粒度分布を有するオレフィンポリマーを製造するための、本発明の装置の使用にも関する。

0110

図1は、狭い粒度分布(PSD)をもつポリマー粒子を製造するための本発明の方法及び設備の例示的実施形態であり、本発明は、反応器(2)を含む反応器システムを備え、反応器(2)は底部ゾーン(8)、中間ゾーン(6)及び頂部ゾーン(4)を有する。流動化ガスは、第3(すなわち最後の)サイクロン(28)から得られたライン(5)を通して底部ゾーン(8)に導入される。このガスは上方向に底部ゾーン(8)を通って流れる間、その空塔速度は、直径が増大することに起因して、低下する。流動層が、底部ゾーン(8)内で形成し始める。ガスは上方向に中間ゾーン(6)を通って移動し続け、中間ゾーン(6)では、ガス速度は一定であり層が十分に形成される。最後に、ガスは頂部ゾーン(4)に到達し、ここから、同伴する固体と共に、第1ストリーム(12)としてのラインに沿って第1サイクロン(18)まで通過する。第1サイクロン(18)は、同伴する固体の第1部分を循環ガスから除去し、この循環ガスは、分離されなかった固体と共にガス排出口ラインを通って第4ストリーム(14)として第2サイクロン(20)へ通過する。第2サイクロン(20)は、残りの同伴する固体のほとんどすべてを上記ガスから第7ストリーム(15)として除去し、この第7ストリーム(15)は、第3サイクロン(28)へと通過する。第3サイクロン(28)で、ポリマー粒子の第3部分が除去される。第3サイクロン(28)から、流動化ガスが第8ストリーム(5)として回収され、任意に圧縮機(図1には示さず)へ、次いで任意に冷却器図1には示さず)へ導かれ、そしてこの冷却器から、上記ガスは、反応器(2)に導入されてもよい。

0111

分離されたオレフィンポリマー粒子の第5ストリーム、第6ストリーム及び第9ストリームは、ロータリフィーダ図1には示さず)又は固体流量を制御するためのいずれかの他の粉末供給設備(図1には示さず)を介して、第1サイクロン、第2サイクロン及び第3サイクロン(18)、(20)及び(28)からライン(16)、(22)及び(23)へ、第5ストリーム、第6ストリーム及び第9ストリームとして通される。ロータリフィーダ(図1には示さず)の下流に、粉末ストリームをそれぞれ第1、第2及び第3のライン(38)、(39)及び(41)を介して下流プロセス段階へと導くか、又はその粉末ストリームを第1ライン(26)に沿って反応器(2)に戻す第1、第2及び第3の三方弁(36)、(37)及び(40)が存在する。直列に接続されたサイクロンから得られたオレフィンポリマーストリーム(16)、(22)及び(23)のいずれか1つ、2つ又は3つ又はすべては、回収されるか又は再利用されることになるオレフィンポリマー粒子の最終ストリームを形成してもよいことに留意されたい。これらは、回収されてもよいし、個々に又はいずれかの組み合わせで再利用されてもよい。

0112

ポリマー生成物は、1以上の排出口(30)に沿って第3ストリームとして反応器(2)から取り出される。触媒は、先行する重合段階からポリマー粒子内に任意に分散しているが、この触媒は、ライン(10)に沿って反応器(2)へと導入される。塊状物は、排出口(34)を通って除去される。

0113

以下の実施例では、H2は水素を意味し、C2はエチレンを意味し、C3はプロパンを意味し、C4は1−ブテンを意味する。

0114

実施例1
d10が10μm、d50が25μm、及びd90が40μm(すなわち、広がり幅=1.0)である粒度分布を示すZiegler Natta触媒粒子を、連続式のPE前重合(又は予備重合)反応器の中で、70℃の温度及び65bargの圧力で、プロパンを溶媒(2300kg/h)として使用し、350Kg/hのエチレン供給速度、0.1KgH2/tnC3、40KgC4/tnC3、30分の平均滞留時間及び2Kg/gcat/hの平均の実測触媒活性で、重合させた。その後、このポリマー材料をスラリーループ型反応器に移し、そこで、このポリマー材料を、85℃の温度及び63bargの圧力で、300の水素対エチレン比(mol/kmolとして表される)(H2/C2=300)、600の1−ブテン対エチレン比(mol/kmolとして表される)(C4/C2=600)、スラリー相ループ型反応器中の固形分濃度37重量%で、60分の平均滞留時間及び18Kg/gcat/hの平均の実測触媒活性で重合させた。このループ型反応器の後で、残留炭化水素を洗い流し、ポリマー粒子を、配流板を備え、内径が4.0m及び円筒形セクション高さが15mである従来のバブリング流動式気相反応器(GPR)に移した。ガス空塔速度は0.5m/sであり、重合を80℃の温度及び19bargの全圧で実施した。5.5barのエチレン分圧を使用し、1−ブテンも加えた(共重合条件)。水素対エチレン比(mol/kmolとして表される)は8(H2/C2=8)であり、1−ブテン対エチレン比(mol/kmolとして表される)は100(C4/C2=100)であった。上記GPRの中で、2時間の平均滞留時間及び12Kg/gcat/hの平均の実測触媒活性で上記ポリマー粒子を重合した。この気相反応器中で生成したポリマー粒子のd10、d50及びd90を測定した(すなわち、表1を参照)。深刻な操作性の問題及び流動化不安定性という課題(固体の分離及び低い性能)を経験することに寄与する幅広いPSDが生成する(すなわち、広がり幅>2.2)ことを見ることができる。

0115

この重合運転では、顕著な塊状物を検出しなかった。

0116

0117

実施例2
上記従来のバブリング流動式気相反応器(GPR)中の運転条件のみを変えて、実施例1を繰り返した。こうして、85℃の温度及び19bargの全圧で重合を実施した。4.5barのエチレン分圧を使用し、1−ブテンも加えた(共重合条件)。水素対エチレン比(mol/kmolとして表される)は8(H2/C2=8)であり、1−ブテン対エチレン比(mol/kmolとして表される)は650(C4/C2=650)であった。上記GPRの中で、2時間の平均滞留時間及び18Kg/gcat/hの平均の実測触媒活性で上記ポリマー粒子を重合した。この気相反応器中で生成したポリマー粒子のd10、d50及びd90を測定した(すなわち、表2を参照)。深刻な操作性の問題及び流動化不安定性という課題(固体の分離及び低い性能)を経験することに寄与する幅広いPSDが生成する(すなわち、広がり幅>2.5)ことを見ることができる。顕著な流動化の問題を引き起こす大量の塊状物が生成し(すなわち、5cmを超えるサイズを有する)、流動層が不安定であったことに触れておく必要がある。塊状粒子は、粒度分布分析では考慮しなかった。

0118

0119

実施例3
洗い流し工程後に、ポリマー粒子を、配流板が存在しない円錐形状の底部ゾーン及び頂部ゾーンを有し、かつ内径が3.6m及び円筒形セクション高さが16mである気相反応器に供給したことのみを変えて実施例2を繰り返した。ガス空塔速度は0.7m/sであり、上記反応器を、入口パイプ直径が1.0m、パイプ内径が0.9m、円筒形部分の直径が1.8m及び全体高さが5.7mである寸法を有する1つのサイクロンと直列に接続した。上記サイクロンの入口における固体流量は80tn/hであり、サイクロンの底部から除去される物質流量は77.60tn/hであった。ポリマー粒子を反応器とサイクロンとの間で循環させ、小サイズのポリマー粒子をサイクロンの頂部から上流へ除去する。2.5cmを超えるサイズを有する粒子が、運転の間に塊状物トラップに集まり、それらが連続的に反応器の底部から除去されていくことも判明した。こうして、従来のGPRと比べて良好な粒子均質性が成し遂げられた。層均質性を向上させることができ、分離のリスクを低減することができ、操作性を高めることができる比較的狭い広がり幅のPSDを有するポリマー粒子を製造することができる(すなわち、広がり幅<2.0)ということがわかる(表3も参照)。サイクロン固体分離効率が97.0重量%であったことに触れておく必要がある。

0120

0121

実施例4
洗い流し工程後に、ポリマー粒子を、直列に接続した2つのサイクロンを備える実施例2と同じ気相反応器に供給したことのみを変えて、実施例2を繰り返した。両方のサイクロンは、同じ構造上の特徴を有する、すなわち、入口パイプ直径は1.0mであり、パイプ内径は0.9mであり、円筒形部分の直径は1.8mであり、全体高さは5.7mである。

0122

第1サイクロン及び第2サイクロンの入口での固体流量は、それぞれ80tn/h及び2.4tn/hであったが、第1サイクロン及び第2サイクロンの下流の固体流量は、それぞれ77.60tn/h及び2.376tn/hであった。

0123

ポリマー粒子を、反応器と2つのサイクロン構成との間で循環しているようにし、小サイズのポリマー粒子を第2サイクロンの頂部から上流へ除去する。2.5cmを超えるサイズを有する粒子が、運転の間に塊状物トラップに集まり、それらが連続的に反応器の底部から除去されていくことも判明した。こうして、配流板を備える従来の気相反応器と比べて良好な粒子均質性が成し遂げられた。層均質性を実質的に向上させることができ、固体分離のリスクを低減することができ、操作性を高めることができる、従来の気相反応器と比べてはるかに狭い広がり幅のPSDを有するポリマー粒子を製造することができる(すなわち、広がり幅<1.60)ということがわかる(表4も参照)。サイクロン分離効率がそれぞれ97重量%及び99.0重量%であったことを強調しておく必要がある。

0124

0125

実施例5(本発明)
洗い流し工程後に、ポリマー粒子を、直列に接続した3つのサイクロンを備える実施例3と同じ気相反応器に供給したことのみを変えて、実施例2を繰り返した。最初の2つのサイクロンは、同じ構造上の特徴を有する、すなわち、入口パイプ直径は1.0mであり、パイプ内径は0.9mであり、円筒形部分の直径は1.8mであり、全体高さは5.7mである。第3サイクロンは、入口パイプ直径が1.0m、パイプ内径が0.25mであり、円筒形部分の直径は0.45mであり、全体高さは1.5mである。

0126

第1サイクロン、第2サイクロン及び第3サイクロンの入口での固体流量は、それぞれ80tn/h、2.4tn/h及び0.024tn/hであったが、第1サイクロン、第2サイクロン及び第3サイクロンの下流の固体流量は、それぞれ77.60tn/h、2.376tn/h及び0.0239tn/hであった。ポリマー粒子を、反応器と3つのサイクロン構成との間で循環させ、小サイズのポリマー粒子を第2サイクロンの頂部から上流へ除去する。2.5cmを超えるサイズを有する粒子が、運転の間に塊状物トラップに集まり、それらが連続的に反応器の底部から除去されていくことも判明した。こうして、配流板を備える従来の気相反応器と比べて実質的に高められた粒子均質性が成し遂げられた。層均質性をさらに向上することができ、固体分離のリスクを大きく低減することができ、十分に操作性を高めることができる、2つのサイクロンを備える気相反応器と比べてはるかに狭い広がり幅のPSDを有するポリマー粒子を製造することができる(すなわち、広がり幅<1.30)ということがわかる(表5も参照)。サイクロン分離効率がそれぞれ97重量%、98.0重量%及び99.5重量%であったことを強調しておく必要がある。

0127

0128

実施例6
同じ運転条件及び反応物質組成の下で実施例5を繰り返した。気相反応器中で、上記ポリマー粒子を、2時間の平均滞留時間及び18Kg/gcat/hの平均の実測触媒活性で重合した。第2サイクロンの上流を第3サイクロンに接続し、この第3サイクロンで、小サイズの粒子(微粒)を、出ガス(1又は複数)によってほとんどすべて分離する。第3サイクロンは、下向きに進む固体流量を測定することができるレベル測定装置(すなわち、放射性測定及びΔP測定)を備えていた。第3容器中の粒子のサイズが120μm未満であることを実験的に測定した(オフラインで)。その容器で集めたポリマー材料の固体流量は23.9Kg/hであり、その流量を監視し、その流量は10時間の運転後一定にとどまった。その時間のあいだ、第3サイクロンの底部から出てくるすべての固体物質を上記気相反応器に戻した。上記触媒及び最終粉末形態学的な特徴を表6に示す。

0129

0130

実施例7(本発明)
実施例6を繰り返した。第3サイクロンから除去した物質の固体流量は、10時間の運転後に23.9Kg/hであった。次いで、気相反応器中の重合条件を、水素対エチレン比(mol/kmolとして表される)に関して変更し、0.5(H2/C2=0.5)である新しい値を選択した。実測の平均触媒活性は18Kg/gcat/hであった。H2/C2比の変更の30分後、第3サイクロンの底部から除去した物質の固体流量は27Kg/hという値に到達し、2時間の運転後、28.5Kg/hに到達し、3時間の運転後、その固体流量は31Kg/hに到達した。このとき、コントロールバルブアクションが起こり、あとの三方弁の位置を、物質が気相反応器に戻らず容器(ダンプタンク(dump tank))に戻るように変えた。この容器で微粒をこのプロセスから分離した。このような粒子のサイズが120μm未満であることをオフラインで実験的に測定した。上記触媒及び最終粉末の形態学的な特徴を表7に示す。

0131

実施例

0132

技術が進歩するにつれて、本発明の概念が種々の方法で実行されうることは、当業者には明らかである。本発明及びその実施形態は上記の実施例に限定されず、請求項の範囲内で変わりうる。

0133

2流動層重合反応器
4 頂部ゾーン
5オレフィンポリマー粒子を失った流動化ガスの第8ストリーム(任意に反応器2に戻される)
6中間ゾーン
8 底部ゾーン
10触媒供給、及び任意に、先行する工程からのポリマー供給
12 流動化ガス及びオレフィンポリマーの粒子を含む第1ストリーム
14 流動化ガス及び減少した量のオレフィンポリマー粒子を含む第4ストリーム
15 流動化ガス 減少した量のオレフィンポリマー粒子を含む第7ストリーム
16 分離されたオレフィンポリマー粒子の第1部分の第5ストリーム
18 第1サイクロン
20 第2サイクロン
22 分離されたオレフィンポリマー粒子の第2部分を含む第6ストリーム
23 オレフィンポリマー粒子(オレフィンポリマー粒子の最終ストリーム)を含む第9ストリーム
26 分離されたオレフィンポリマー微粒子を再利用する第1ライン
28 第3サイクロン
30 第3オレフィンポリマー生成物ストリーム
34塊状物除去排出口
36 第1三方弁
37 第2三方弁
38 オレフィンポリマー粒子を回収するための第3ライン
39 オレフィンポリマー粒子を回収するための第4ライン
40 第3三方弁
41 オレフィンポリマー粒子を回収するための第5ライン

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