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技術 エチレンとシラン基含有コモノマーとの共重合体を含む中間層を備える多層要素

出願人 ボレアリスエージー
発明者 トランアントゥアンオデルケルクイェロエンコスタフランシスヴェルゼンレオナルドゥスワーナーウドヤラロフデニスドウチーチェン
出願日 2018年1月18日 (3年3ヶ月経過) 出願番号 2019-545761
公開日 2020年5月21日 (11ヶ月経過) 公開番号 2020-514229
状態 未査定
技術分野 積層体(2) ガラスの接着 付加系(共)重合体、後処理、化学変成 その他の光学系・装置、色の干渉・色の制御 計器板
主要キーワード 窓要素 ドア要素 多層組立体 外装デザイン 自動化プログラム 断熱要素 異相成分 剪断損失弾性率
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題・解決手段

本発明は、多層要素LE)、物品を製造するためのこの多層要素(LE)の使用、多層要素(LE)を備える物品、少なくとも2層の層要素、多層要素を製造するための本発明のポリマー組成物の使用、並びに上記多層要素(LE)及びその物品の製造方法に関する。

概要

背景

例えば建造物用途のような建築物用途において、ファサード要素窓要素壁要素及びドア要素を含めた異なる種類の層要素が使用される。これらの層要素は、ほんの一例として、種々の特徴、例えば保護的特徴、すなわち安全性の特徴、絶縁性の特徴及び/又は熱的特徴を有するように設計されてもよい。

安全性という機能性を有する要素としては、種々の用途において使用するための、種々の種類のいわゆる「安全ガラス」要素が挙げられる。「安全ガラス」は、本明細書では、壊れにくく、又は壊れたとしても、打ち砕かれたときでも典型的にはまとまっているようにする付加的な安全性の特徴を備える合わせガラス層要素又は積層ポリマー層要素、典型的には合わせガラス層要素を意味する。

安全ガラス等の合わせガラスは、例えば、典型的には第1剛性層、少なくとも中間層及び第2層をこの順に備える層要素であることができる。上記第1剛性層及び任意に(そして従来的には)上記第2層は、典型的にはガラス材料の層(1又は複数)又はポリカーボネートのような剛性ポリマー材料の層(1又は複数)である。上記第1剛性層と第2剛性層との間の中間層は、ポリビニルブチラールPVB)又はエチレン酢酸ビニルEVA)に基づくことが多い。

この第1層要素及び/又は第2層要素(典型的にはガラス材料製)が壊れるとき、上記中間層要素は、第1層要素及び第2層要素を一緒に(結合して)保持/支持/接合する必要がある。すなわち、この中間層要素は接着機能を有する、つまり、第1層要素及び/又は第2層要素が大きくて鋭利破片へと割れることを防止する。

従って、通常、安全ガラスは、人への衝撃の可能性があるとき、又はガラスが打ち砕かれた場合に機能しなくなる可能性がある場面で使用される。

中間層材料としてのPVBの使用は、水分の影響を受けやすいという欠点を有する可能性があり、通常は、特別の制御された保存条件(温度及び湿度)を必要とする。さらに、水分の影響を受けやすさに起因して、接着特性が損なわれる可能性がある。

中間層材料としてのEVAの場合は、EVAは、通常、有用な流動性加工性挙動を得るために高VA含有量を有する必要がある。その場合、高VA含有量の従来のEVAは、非常に高いMFR2(15g/10分より大きい)も有する。

例えば、車両、建造物及び建築物建築用ガラス内装外装デザイン用途、(通常、ガラス又は非柔軟性ポリマー材料のもの)についての用途のための合わせガラス層要素は、典型的には、層要素を合わせて積層することにより製造される。PVB中間層のようなポリマー材料中間層を備える建築用安全合わせガラス及び自動車用安全合わせガラスの製造については、ゆるく置かれたガラス/フィルム/ガラスのサンドイッチの直接プレス加工は、空気巻き込みなしに上記安全合わせガラスを製造するためには好適な方法ではない。例えば、中間層としてのPVBを備える安全ガラスの積層は、最終製品におけるあらゆる空気巻き込みを排除するために、たいてい2つの製造工程で行われる。最初の工程、いわゆる予備積層は、実際の加熱プレス工程に先だって行われる。この予備積層の品質は、最終の合わせガラスの品質にとって非常に重要である。予備積層においては、ロールプレス真空プロセスとの間で区別がなされる。真空プロセスは、真空バッグプロセス及び真空リングプロセスに再分類される。この第2工程の間、これらの予備積層された構造物は、次いでオートクレーブ又はオーブン中で加圧下で加熱され、最終の結合された製品が得られる。

PVBの場合の積層プロセスは、高温及び長い継続時間を必要とする。

選ばれた層材料の特性も、安全層要素、絶縁層要素及び/又は熱層要素についてその最終使用の最終使用において必要とされる特性要求事項全体を満たすには十分ではない可能性がある。

概要

本発明は、多層要素LE)、物品を製造するためのこの多層要素(LE)の使用、多層要素(LE)を備える物品、少なくとも2層の層要素、多層要素を製造するための本発明のポリマー組成物の使用、並びに上記多層要素(LE)及びその物品の製造方法に関する。なし

目的

本発明は、多層要素(LE)又はこの多層要素(LE)を備える物品を製造するための、これまでに、これ以降に又は請求項に規定されるポリマー組成物の使用も提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

第1層要素中間層要素及び第2層要素を備える多層要素LE)であって、前記第1層要素が、ガラス層又はポリマー層を備え、前記中間層要素が、(a1)シラン基含有コモノマーを有するエチレン共重合体、又は(a2)アクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー又は(C1−C6)−アルキルアクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマーから選択される1以上の極性コモノマーを有するエチレンの共重合体であって、シラン基含有単位を保有し、前記共重合体(a1)とは異なる共重合体から選択されるエチレンの共重合体(a)を含むポリマー組成物を含み、前記第2層要素が、ガラス層要素又はポリマー層要素を備え、前記中間層要素が、前記第1層要素及び第2層要素と接着接触している多層要素(LE)。

請求項2

前記エチレンの共重合体(a)が、(a1)シラン基含有コモノマーを有するエチレンの共重合体、又は(a2)アクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー又は(C1−C6)−アルキルアクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマーから選択される1以上の極性コモノマーを有し、シラン基含有コモノマーを有するエチレンの共重合体から選択される請求項1に記載の多層要素(LE)。

請求項3

前記極性コモノマーが、0.5〜30.0モル%の量で前記エチレンの共重合体(a2)中に存在し、好ましくは、前記極性コモノマーが、アクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマーから、より好ましくは、アクリル酸メチルアクリル酸エチル又はアクリル酸ブチルコモノマーから選択される請求項1又は請求項2に記載の多層要素(LE)。

請求項4

エチレンの共重合体(a1)の前記シラン基含有コモノマー及び前記シラン基含有単位、又は好ましくはエチレンの共重合体(a2)の前記シラン基含有コモノマーが、式(I)によって表される加水分解性不飽和シラン化合物であり、好ましくは、エチレンの共重合体(a1)の前記シラン基含有コモノマー及び前記シラン基含有単位、又は好ましくはエチレンの共重合体(a2)の前記シラン基含有コモノマーの量が0.01〜2.0モル%であり、好ましくは、前記エチレンの共重合体(a1)及び前記エチレンの共重合体(a2)が、ラジカル開始剤を使用する高圧重合プロセスにおける重合によって製造されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の多層要素(LE)。R1SiR2qY3−q(I)前記式(I)中、R1は、エチレン性不飽和ヒドロカルビル基、エチレン性不飽和ヒドロカルビルオキシ基又はエチレン性不飽和(メタアクリルオキシヒドロカルビル基であり、各R2は、独立に、脂肪族飽和ヒドロカルビル基であり、Yは、同じであってもよいし異なっていてもよく、加水分解性有機基であり、qは0、1又は2である。

請求項5

前記極性コモノマーが、2.5〜18モル%の量で前記エチレンの共重合体(a2)中に存在し、好ましくは、前記極性コモノマーが、アクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマーから、より好ましくは、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル又はアクリル酸ブチルコモノマーから選択される請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の多層要素(LE)。

請求項6

前記中間層要素の前記ポリマー組成物が架橋されており、好ましくは、過酸化物又はスズ、亜鉛、鉄、鉛若しくはコバルトカルボン酸塩若しくは芳香族有機スルホン酸の群から選択されるシラノール縮合触媒(SCC)、好ましくは過酸化物を使用して架橋されている請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の多層要素(LE)。

請求項7

中間層要素が前記第1層要素と第2層要素との間の唯一種のポリマー層要素であり、好ましくは、前記中間層要素が、前記中間層要素の前記ポリマー組成物を含む単層要素である請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の多層要素(LE)。

請求項8

透明である請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の多層要素(LE)。

請求項9

第1ガラス層要素、中間層要素及び第2ガラス層要素をこの順に備える合わせガラス層要素(GLE)であって、前記中間層要素が、(a1)シラン基含有コモノマーを有するエチレンの共重合体、又は(a2)アクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー又は(C1−C6)−アルキルアクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマーから選択される1以上の極性コモノマーを有するエチレンの共重合体であって、シラン基含有単位を保有し、前記共重合体(a1)とは異なる共重合体から選択されるエチレンの共重合体(a)を含むポリマー組成物を含み、前記中間層要素が、前記第1ガラス層要素及び前記第2ガラス層要素と接着接触している合わせガラス層要素(GLE)。

請求項10

建造物における要素等の建築物用途、例えば建築用要素、例えば建造物の外部のファサード窓要素扉要素若しくは室内壁要素等の外装内装要素用の、橋梁における要素用の、自動車列車航空機若しくは船舶における窓等の車両における要素用の、機械における安全窓等の製造設備における要素用の、機械における安全窓等の製造設備における要素用の、家庭用機器における要素用の、ヘッドアップディスプレイ等の映写用途用の、又は調度品等における要素用の、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の多層要素(LE)又は請求項9に記載の合わせガラス層要素(GLE)を備える物品を製造するための、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の多層要素(LE)又は請求項9に記載の合わせガラス要素(GLE)の使用。

請求項11

請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の多層要素(LE)又は請求項9に記載の合わせガラス要素(GLE)を備える物品。

請求項12

建造物における要素等の建築物用途、例えば建築用要素、例えば建造物の外部のファサード、窓要素、扉要素若しくは室内壁要素等の外装/内装要素用の、橋梁における要素用の、自動車、列車、航空機若しくは船舶における窓等の車両における要素用の、機械における安全窓等の製造設備における要素用の、家庭用機器における要素用の、ヘッドアップディスプレイ等の映写用途における要素用の、又は調度品における要素用の物品、好ましくは、安全層要素、絶縁層要素若しくは熱層要素又はこれらのいずれかの組み合わせから選択される物品であり、好ましくは前記多層要素(LE)若しくは前記合わせガラス要素(GLE)からなる安全層要素、絶縁層要素若しくは熱層要素、又はこれらのいずれかの組み合わせである物品、より好ましくは安全層要素、好ましくは安全ガラス要素である物品である請求項11に記載の物品。

請求項13

請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の多層要素(LE)又は請求項9に記載の合わせガラス要素(GLE)を備える安全ガラス要素であって、好ましくは、前記多層要素(LE)又は前記合わせガラス要素(GLE)からなる安全ガラス要素。

請求項14

請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の多層要素(LE)、請求項9に記載の合わせガラス要素(GLE)、又は請求項11若しくは請求項12に記載の物品、又は請求項13に記載の安全ガラス要素を製造するための請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のポリマー組成物の使用。

請求項15

請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の多層要素(LE)又は請求項9に記載の合わせガラス要素(GLE)の製造方法であって、前記第1層要素、中間層要素及び前記第2層要素を多層組立体へと組み立てる工程と、前記多層組立体の層を高温及び任意に真空状態で積層して、多層要素(LE)又は前記合わせガラス要素(GLE)を得る工程と、得られた多層要素(LE)又は合わせガラス要素(GLE)を回収する工程とを備える方法。

請求項16

請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の多層要素(LE)又は請求項9に記載の合わせガラス要素(GLE)を備える物品の製造方法であって、a)前記第1層要素、中間層要素及び前記第2層要素を多層組立体へと組み立てる工程と、前記多層組立体の層を高温及び任意に真空状態で積層して、多層要素(LE)を得る工程と、得られた多層要素(LE)を備える物品を回収する工程とによって多層要素(LE)を製造する工程、又はa−1)前記第1ガラス層要素、中間層要素及び前記第2ガラス層要素を多層組立体へと組み立てる工程と、前記多層組立体の層を高温及び任意に真空状態で積層して、合わせガラス要素(GLE)を得る工程と、前記合わせガラス要素(GLE)を備える物品を回収する工程とによって合わせガラス要素(GLE)を製造する工程を備える方法。

請求項17

過酸化物又はシラノール縮合触媒(SCC)から選択される架橋剤と一緒に前記ポリマー組成物を前記過酸化物の分解温度以下の温度又は前記シラノール縮合触媒(SCC)の架橋温度より低い温度で押し出して、架橋性中間層要素を形成する工程と、前記積層することを前記過酸化物の分解温度よりも高い温度又は前記シラノール縮合触媒(SCC)の架橋温度以上の温度で実施する工程と、前記架橋性中間層要素の前記ポリマー組成物を架橋させる工程とをさらに備える請求項15又は請求項16に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、安全層要素絶縁要素若しくは熱層要素、又はこれらのいずれかの組み合わせにおいて使用するための多層要素LE)、この多層要素(LE)を備える物品、少なくとも2層の層要素、上記多層要素(LE)及びその物品を製造するための本発明のポリマー組成物の使用、並びに上記多層要素(LE)及び上記その物品の製造方法に関する。

背景技術

0002

例えば建造物用途のような建築物用途において、ファサード要素窓要素壁要素及びドア要素を含めた異なる種類の層要素が使用される。これらの層要素は、ほんの一例として、種々の特徴、例えば保護的特徴、すなわち安全性の特徴、絶縁性の特徴及び/又は熱的特徴を有するように設計されてもよい。

0003

安全性という機能性を有する要素としては、種々の用途において使用するための、種々の種類のいわゆる「安全ガラス」要素が挙げられる。「安全ガラス」は、本明細書では、壊れにくく、又は壊れたとしても、打ち砕かれたときでも典型的にはまとまっているようにする付加的な安全性の特徴を備える合わせガラス層要素又は積層ポリマー層要素、典型的には合わせガラス層要素を意味する。

0004

安全ガラス等の合わせガラスは、例えば、典型的には第1剛性層、少なくとも中間層及び第2層をこの順に備える層要素であることができる。上記第1剛性層及び任意に(そして従来的には)上記第2層は、典型的にはガラス材料の層(1又は複数)又はポリカーボネートのような剛性ポリマー材料の層(1又は複数)である。上記第1剛性層と第2剛性層との間の中間層は、ポリビニルブチラールPVB)又はエチレン酢酸ビニルEVA)に基づくことが多い。

0005

この第1層要素及び/又は第2層要素(典型的にはガラス材料製)が壊れるとき、上記中間層要素は、第1層要素及び第2層要素を一緒に(結合して)保持/支持/接合する必要がある。すなわち、この中間層要素は接着機能を有する、つまり、第1層要素及び/又は第2層要素が大きくて鋭利破片へと割れることを防止する。

0006

従って、通常、安全ガラスは、人への衝撃の可能性があるとき、又はガラスが打ち砕かれた場合に機能しなくなる可能性がある場面で使用される。

0007

中間層材料としてのPVBの使用は、水分の影響を受けやすいという欠点を有する可能性があり、通常は、特別の制御された保存条件(温度及び湿度)を必要とする。さらに、水分の影響を受けやすさに起因して、接着特性が損なわれる可能性がある。

0008

中間層材料としてのEVAの場合は、EVAは、通常、有用な流動性加工性挙動を得るために高VA含有量を有する必要がある。その場合、高VA含有量の従来のEVAは、非常に高いMFR2(15g/10分より大きい)も有する。

0009

例えば、車両、建造物及び建築物建築用ガラス内装外装デザイン用途、(通常、ガラス又は非柔軟性ポリマー材料のもの)についての用途のための合わせガラス層要素は、典型的には、層要素を合わせて積層することにより製造される。PVB中間層のようなポリマー材料中間層を備える建築用安全合わせガラス及び自動車用安全合わせガラスの製造については、ゆるく置かれたガラス/フィルム/ガラスのサンドイッチの直接プレス加工は、空気巻き込みなしに上記安全合わせガラスを製造するためには好適な方法ではない。例えば、中間層としてのPVBを備える安全ガラスの積層は、最終製品におけるあらゆる空気巻き込みを排除するために、たいてい2つの製造工程で行われる。最初の工程、いわゆる予備積層は、実際の加熱プレス工程に先だって行われる。この予備積層の品質は、最終の合わせガラスの品質にとって非常に重要である。予備積層においては、ロールプレス真空プロセスとの間で区別がなされる。真空プロセスは、真空バッグプロセス及び真空リングプロセスに再分類される。この第2工程の間、これらの予備積層された構造物は、次いでオートクレーブ又はオーブン中で加圧下で加熱され、最終の結合された製品が得られる。

0010

PVBの場合の積層プロセスは、高温及び長い継続時間を必要とする。

0011

選ばれた層材料の特性も、安全層要素、絶縁層要素及び/又は熱層要素についてその最終使用の最終使用において必要とされる特性要求事項全体を満たすには十分ではない可能性がある。

発明が解決しようとする課題

0012

従って、産業利用可能な解決策のための困難な要求事項を満たすために、要求が厳しい安全性の、絶縁性の、及び/又は熱的な最終用途、例えば安全ガラス用途での使用に好適な層要素の解決策を求めるニーズが引き続いて存在する。

課題を解決するための手段

0013

従って、本発明は、第1層要素、中間層要素及び第2層要素をこの順に備える多層要素(LE)であって、
上記第1層要素が、ガラス層又はポリマー層を備え、
上記中間層要素が、
(a1)シラン基(1又は複数)含有コモノマーを有するエチレンの共重合体、又は
(a2)アクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー(1又は複数)又は(C1−C6)−アルキルアクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー(1又は複数)から選択される1以上の極性コモノマーを有するエチレンの共重合体であって、シラン基(1又は複数)含有単位を保有し、上記共重合体(a1)とは異なる共重合体
から選択されるエチレンの共重合体(a)を含むポリマー組成物を含み、
上記第2層要素が、ガラス層又はポリマー層を備え、
上記中間層要素が、上記第1層要素及び第2層要素と接着接触している多層要素(LE)に関する。

0014

これまでに、これ以降に又は請求項に規定される多層要素(LE)は、必要とされるあらゆる目的のために、例えば建築物、建造物又は車両において、安全層要素、絶縁層要素又は熱層要素などとして、又はこれらのいずれかの組み合わせで使用することができる。

0015

それゆえに、本発明の多層要素(LE)は、その多層要素(LE)が安全層要素、絶縁層要素及び/又は熱層要素の用途において一部として又はそれ自体で使用するための厳しい要求事項を満たすという点で、好ましくは、安全性の特徴、絶縁性の特徴又は熱的特徴のうちの少なくとも1つを有する。

0016

これまでに、これ以降に又は請求項に規定される多層要素(LE)は、本明細書中では短縮して「層要素(LE)」とも呼ばれる。

0017

これまでに、これ以降に又は請求項に規定される多層要素(LE)の第1層要素及び第2層要素は、本明細書中ではそれぞれ「第1層要素」及び「第2層要素」とも呼ばれる。

0018

表現「中間層要素は、第1層要素及び第2層要素と接着接触している」は、本明細書では、第1層要素の最外表面に接着する中間層要素の最外表面、及び第2層要素の最外表面に接着する中間層要素の最外表面は、直接接着接触していてもよいし、あるいは中間層要素の接着面と第1層要素及び第2層要素の一方又は両方との間に接着剤層があってもよいということを意味する。

0019

上記第1層要素、上記第2層要素及び上記中間層要素における表現「要素」は、本願では、これらの層部材の異なる機能性を指す。つまり、上記第1層要素及び第2層要素は、独立に、当該多層要素の最終使用に関する1以上の機能、例えば安全性機能、絶縁性機能及び/又は熱的機能等を有するのに対して、上記中間層要素は異なる機能、すなわち、接着機能を有する。安全性要素の意味は、上述の背景技術のところですでに与えられている。絶縁要素としては、当該技術分野で公知のとおり、防音遮音)要素又は断熱要素が挙げられる。この絶縁要素は、防音機能性及び断熱機能性の両方を有していてもよい。上記熱要素は、例えば電線等の加熱手段を備えていてもよい。その場合、この加熱は、上記線に電流を通すことによってもたらされる。安全性要素及び熱要素の組み合わせの例は、例えば自動車等の車両における前窓フロントガラス)であり、この前窓は、加熱手段を備え、安全ガラスとしても機能する。

0020

これまでに、これ以降に又は請求項に規定されるエチレンの共重合体(a)は、本明細書中では短縮して「ポリマー(a)」又は「共重合体(a)」とも呼ばれる。

0021

これまでに、これ以降に又は請求項に規定される規定(a1)シラン基(1又は複数)含有コモノマーを有するエチレンの共重合体は、本明細書中では短縮して「エチレンの共重合体(a1)」、「共重合体(a1)」又は「ポリマー(a1)」とも呼ばれる。これまでに、これ以降に又は請求項に規定される規定(a2)アクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー(1又は複数)又は(C1−C6)−アルキルアクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー(1又は複数)から選択される1以上の極性コモノマーを有するエチレンの共重合体であって、シラン基(1又は複数)含有単位を保有し、上記共重合体(a1)とは異なる共重合体、は、本明細書中では短縮して「エチレンの共重合体(a2)」、「共重合体(a2)」又は「ポリマー(a2)」とも呼ばれる。

0022

周知のとおり、「コモノマー」は共重合可能コモノマー単位を指す。

0023

本発明の層要素(LE)の共重合体(a)を含む請求項に係る特定の中間層要素は、上記第1層要素及び第2層要素に対する優れた接着特性を有し、好ましくは、非感湿性でもある。非感湿性という特性に起因して、上記中間層要素は、上記層要素(LE)の製造時の上記有益な接着特性を犠牲にすることなく、当該層要素(LE)の製造まで常温で保存することができる。さらに、上記中間層要素の優位特性バランスは、最終の層要素(LE)の最終使用で維持される。結果として、本発明の層要素(LE)は、例えば安全性要素、絶縁要素又は熱要素のいずれか1つ、2つ又はすべてにおいて使用するための種々の最終用途物品に非常に好適であり、このような物品では、上記中間層要素は、当該要素が、最終用途、限定はされないが、例えば安全性要素、絶縁要素若しくは熱要素について、又は任意のこれらの組み合わせについて必要とされる厳しい要求事項を満たすために十分な接着特性をもたらす必要がある。

0024

加えて、本発明の中間層要素は、当該層要素(LE)又はその物品を製造するための製造過程、例えば積層プロセスに貢献もする。つまり、ポリマー(a)及び上記ポリマー(a)を含む本発明の中間層要素の取り扱い、例えば保存は、PVBのような先行技術の中間層材料と比較して容易である。なぜなら、特別な保存条件は必要とされないからである。さらに、例えば、本発明の層要素(LE)の積層プロセスは、先行技術の層要素の材料、例えばPVBの積層プロセスと比較して、より低い温度及びより短い継続時間で実施することができる。その結果として、所望に応じて、現行の方法と比較してより高い上記積層プロセスの生産率を成し遂げることができる。従って、材料の取り扱いの容易さ及び生産温度の低さに起因して、プロセス全体を簡便化することができる。

0025

当該多層要素(LE)の中間層要素は、有用な低ヘイズ特性等の非常に優位な光学特性をも有する。

0026

さらに、当該多層要素(LE)の中間層要素のポリマー組成物は、架橋が望まれる場合には、架橋性である。架橋用途では、製造過程の間により低い温度を使用することができ、それゆえ、上記中間層要素のポリマー組成物のいずれの早期架橋をも低減するか又は回避することができる。好ましくは、上記中間層要素の架橋は、当該多層要素(LE)の光学特性、例えばヘイズをさらに向上させる。このようにして、本発明の中間層要素は、当該多層要素の層間の堅実な接着及び良好な品質を最終の多層要素(LE)にもたらすことができ、このことで、最終物品寿命が延びる。この架橋の実施形態では、ヘイズ性能をさらに向上させるために、使用される架橋剤は好ましくは、過酸化物である。

0027

特定の実施形態では、本発明は、第1ガラス層要素、中間層要素及び第2ガラス層要素をこの順に備える合わせガラス層要素(GLE)であって、
上記中間層要素が、
(a1)シラン基(1又は複数)含有コモノマーを有するエチレンの共重合体、又は
(a2)アクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー(1又は複数)又は(C1−C6)−アルキルアクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー(1又は複数)から選択される1以上の極性コモノマーを有するエチレンの共重合体であって、シラン基(1又は複数)含有単位を保有し、上記共重合体(a1)とは異なる共重合体
から選択されるエチレンの共重合体(a)を含むポリマー組成物を含み、
上記中間層要素が、上記第1ガラス層要素及び上記第2ガラス層要素と接着接触している合わせガラス層要素(GLE)に関する。

0028

本発明は、多層要素(LE)又はこの多層要素(LE)を備える物品を製造するための、これまでに、これ以降に又は請求項に規定されるポリマー組成物の使用も提供する。

0029

本発明は、合わせガラス層要素(GLE)又はこの合わせガラス層要素(GLE)を備える物品を製造するための、これまでに、これ以降に又は請求項に規定されるポリマー組成物の使用も提供する。

0030

本発明は、これまでに、これ以降に又は請求項に規定される多層要素(LE)を製造するための本発明のポリマー組成物の使用、上記多層要素(LE)を備える物品を製造するための上記多層要素(LE)の使用をさらに提供する。

0031

本発明は、これまでに、これ以降に又は請求項に規定される合わせガラス層要素(GLE)を製造するための本発明のポリマー組成物の使用、上記合わせガラス層要素(GLE)を備える物品を製造するための上記合わせガラス層要素(GLE)の使用をさらに提供する。

0032

本発明は、これまでに、これ以降に又は請求項に規定される多層要素(LE)を備える物品をさらに提供する。

0033

本発明は、これまでに、これ以降に又は請求項に規定される合わせガラス層要素(GLE)を備える物品をさらに提供する。

0034

本発明は、建造物における要素等の建築物用途、例えば建築用要素、例えば建造物の外部のファサード、窓要素、扉要素若しくは室内壁要素等の外装内装要素用の、橋梁における要素用の、自動車、列車航空機若しくは船舶における窓等の車両における要素用の、機械における安全窓等の製造設備における要素用の、家庭用機器における要素用の、ヘッドアップディスプレイ等の映写用途用の、又は調度品等における要素用の当該多層要素(LE)又は当該合わせガラス層要素(GLE)を備える物品を製造するための、これまでに、これ以降に若しくは請求項に規定される多層要素(LE)の使用又はこれまでに、これ以降に若しくは請求項に規定される合わせガラス要素(GLE)の使用をさらに提供する。

0035

本発明は、これまでに、これ以降に又は請求項に規定される物品であって、建造物における要素等の建築物用途、例えば建築用要素、例えば建造物の外部のファサード、窓要素、扉要素若しくは室内壁要素等の外装/内装要素用の、橋梁における要素用の、自動車、列車、航空機若しくは船舶における窓等の車両における要素用の、機械における安全窓等の製造設備における要素用の、機械における安全窓等の製造設備における要素用の、家庭用機器における要素用の、ヘッドアップディスプレイ等の映写用途用の、又は調度品等における要素用の物品、好ましくは安全層要素、絶縁層要素若しくは熱層要素又はこれらのいずれかの組み合わせから選択される物品である物品、好ましくは、当該多層要素(LE)若しくは当該合わせガラス要素(GLE)からなる安全層要素、絶縁層要素若しくは熱層要素又はこれらのいずれかの組み合わせである物品をさらに提供する。1つの好ましい実施形態では、当該物品は、安全層要素、好ましくは、安全ガラス要素である。このような安全層要素は、絶縁機能性及び熱的機能性の1つ又は両方等の他の機能性をさらに有することができる。

0036

本発明は、本発明の多層要素(LE)の製造方法をさらに提供する。

0037

本発明は、本発明の合わせガラス層要素(GLE)の製造方法をさらに提供する。

0038

本発明は、本発明の物品の製造方法をさらに提供する。

0039

当該多層要素(LE)、当該合わせガラス層要素(GLE)、上記中間層要素、当該ポリマー組成物、そのポリマー(a)、上記第1層要素及び第2層要素、当該物品並びに当該層要素(LE)及びその物品の製造方法、並びに当該物品及び当該合わせガラス層要素(GLE)の製造方法及びその物品は、それらのさらなる詳細、好ましい実施形態、範囲及び特性とともに、これ以降及び請求項において説明される。この好ましい実施形態、範囲及び特性は、いずれの組み合わせであってもよく、任意の順序で組み合わせてもよい。

図面の簡単な説明

0040

図1は、先行技術の中間層要素(PVB)を備える比較例の層要素(CE1)と比較して、水浸漬の前後での本発明の中間層要素を備える本発明の層要素(IE1)のより良好な接着強度を示す。
図2は、本発明の層要素(LE)の最も好ましい実施形態を示しており、第1層要素(1)の表面と対向する中間層要素(i)の表面は、好ましくは、それらの間に何らの接着剤層(1又は複数)も挟まずに、互いに直接接触しており、中間層要素(i)の反対側では、第2層要素(2)の表面と対向する中間層要素(i)の表面は、好ましくは、それらの間に何らの接着剤層(1又は複数)も挟まずに、互いに直接接触している。
図3は、本発明に係る架橋及び非架橋の中間層要素を備える多層要素(LE)のヘイズ性能を、380nm〜800nmの波長範囲にわたるヘイズのグラフとして示す。
図4は、本発明に係る架橋及び非架橋の中間層要素を備える多層要素(LE)のヘイズ性能を、380nm〜800nmの波長範囲にわたるヘイズのグラフとして示す。

0041

多層要素(LE)の中間層要素
この中間層要素は、上記ポリマー(a)を含むポリマー組成物を含み、好ましくは、このポリマー組成物からなる層を備える。このポリマー組成物は、本明細書中では短縮して「当該組成物」又は「本発明の組成物」とも呼ばれる。上記中間層要素は、上記ポリマー(a)を含むポリマー組成物を含み、好ましくは、このポリマー組成物からなる層を2層以上備えてもよい。本発明のポリマー組成物のこのような層が隣接している場合には、それらの層は単層と考えられる。なぜならこのような層は、この層要素の製造過程で、このような層が融合したあとで固化するからである。

0042

上記シラン基(1又は複数)含有単位はポリマー(a)の骨格ポリマー鎖)に組み込まれる。このシラン基(1又は複数)含有単位は、ポリマー(a)のコモノマーとして、又はポリマー(a)に化学的グラフト化された化合物として存在することができる。

0043

従って、シラン基(1又は複数)含有単位がコモノマーとしてポリマー(a)に組み込まれる場合、このシラン基(1又は複数)含有単位は、ポリマー(a)の重合プロセスの間にコモノマーとしてエチレンモノマーと共重合される。シラン基(1又は複数)含有単位がグラフト化によって上記ポリマーに組み込まれる場合、このシラン基(1又は複数)含有単位は、ポリマー(a)の重合の後でポリマー(a)と化学的に反応(グラフト化とも呼ばれる)させられる。この化学反応、すなわち、グラフト化は、典型的には過酸化物等のラジカル生成剤を使用して実施される。このような化学反応は、本発明の積層プロセスの前又は積層プロセスの間に起こってもよい。一般に、エチレンとの上記シラン基(1又は複数)含有単位の共重合及びグラフト化は、周知の技法であり、ポリマー分野に十分な文書があり、当業者能力の範囲内である。

0044

上記グラフト化実施形態において過酸化物を使用すると、同時に起こる架橋反応に起因してエチレンポリマーメルトフローレート(MFR)が低下するということも周知である。その結果として、上記グラフト化実施形態は、出発ポリマーとしてのポリマー(a)のMFRの選択に制約をもたらす可能性があり、MFRのその選択が、最終使用用途でのポリマーの品質に悪影響を及ぼす可能性がある。さらには、グラフト化プロセスの間に過酸化物から生成する副生成物は、最終使用用途での当該ポリマー組成物の使用寿命に悪影響を及ぼす可能性がある。

0045

ポリマー骨格への上記シラン基(1又は複数)含有コモノマーの共重合は、上記単位のグラフト化と比較して、上記単位のより均一な組み込みをもたらす。さらに、グラフト化と比較して、共重合は、ポリマーが製造された後に、過酸化物の添加を必要としない。

0046

従って、上記シラン基(1又は複数)含有単位は、好ましくは、ポリマー(a)中にコモノマーとして存在し、すなわち、コモノマーとしてエチレンモノマーとともにポリマー(a1)に組み込まれ、ポリマー(a2)の場合、コモノマーとして極性コモノマー及びエチレンモノマーと一緒に組み込まれる。このように、ポリマー(a2)は、これまでに、これ以降に又は請求項に規定される2種の異なるコモノマーであるシラン基(1又は複数)含有コモノマー及び極性コモノマーを含有する。

0047

「シラン基(1又は複数)含有コモノマー」は、本明細書中のこれまで、これ以降、又は請求項においては、上記シラン基(1又は複数)含有単位がコモノマーとして存在するということを意味する。

0048

エチレンの共重合体(a1)のシラン基(1又は複数)含有コモノマー及びシラン基(1又は複数)含有単位、又は好ましくは、エチレンの共重合体(a2)のシラン基(1又は複数)含有コモノマーは、好ましくは、式(I)によって表される加水分解性不飽和シラン化合物である。
R1SiR2qY3−q (I)
上記式(I)中、
R1は、エチレン性不飽和ヒドロカルビル基、エチレン性不飽和ヒドロカルビルオキシ基又はエチレン性不飽和(メタアクリルオキシヒドロカルビル基であり、
各R2は、独立に、脂肪族飽和ヒドロカルビル基であり、
Yは、同じであってもよいし異なっていてもよく、加水分解性有機基であり、
qは0、1又は2である。

0049

さらに好適なシラン基(1又は複数)含有コモノマーは、例えばγ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、及びビニルトリアセトキシシラン、又はこれらのうちの2以上の組み合わせである。

0050

式(I)の化合物の1つの好適な下位群は、式(II)の不飽和シラン化合物又は、好ましくは、コモノマーである。
CH2=CHSi(OA)3 (II)
式(II)中、各Aは、独立に、1〜8個の炭素原子、好適には1〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビル基である。

0051

本発明のシラン基(1又は複数)含有単位、又は好ましくはコモノマーは、好ましくはビニルトリメトキシシラン、ビニルビスメトキシエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、より好ましくはビニルトリメトキシシラン又はビニルトリエトキシシランである式(II)の化合物である。

0052

ポリマー(a)中に存在する、好ましくは、コモノマーとして存在する上記シラン基(1又は複数)含有単位の量(モル%)は、「測定方法」のところで後述する「コモノマー含有量」に従って求める場合、好ましくは、0.01〜2.0モル%、好ましくは、0.01〜1.00モル%、好適に0.05〜0.80モル%、好適に0.10〜0.60モル%、好適に0.10〜0.50モル%である。

0053

1つの好ましい実施形態A1では、ポリマー(a)は、シラン基(1又は複数)含有コモノマーを有するエチレンの共重合体(a1)である。この実施形態A1では、ポリマー(a1)は、ポリマー(a2)について規定される極性コモノマーを含有しない、すなわち、有しない。好ましくは、上記シラン基(1又は複数)含有コモノマーは、ポリマー(a1)中に存在する唯一種のコモノマーである。従って、共重合体(a1)は、好ましくは、シラン基(1又は複数)含有コモノマーの存在下で、ラジカル開始剤を使用して高圧重合プロセスでエチレンモノマーを共重合することにより製造される。好ましくは、このシラン基(1又は複数)含有コモノマーは、エチレンの共重合体(a1)中に存在する唯一種のコモノマーである。

0054

上記1つの好ましい実施形態(A1)では、ポリマー(a1)は、これまでに、又は請求項に規定されるとおり、好ましくは、式(I)に係るシラン基(1又は複数)含有コモノマーを有する、より好ましくは、式(II)に係るシラン基(1又は複数)含有コモノマーを有する、より好ましくは、ビニルトリメトキシシラン、ビニルビスメトキシエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン又はビニルトリメトキシシランコモノマーから選択される式(II)に係るシラン基(1又は複数)含有コモノマーを有するエチレンの共重合体である。最も好ましくは、ポリマー(a1)は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルビスメトキシエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン又はビニルトリメトキシシランコモノマーを有する、好ましくは、ビニルトリメトキシシラン又はビニルトリエトキシシランコモノマーを有する、好ましくは、ビニルトリメトキシシランを有するエチレンの共重合体である。

0055

別の好ましい実施形態(A2)では、ポリマー(a)は、アクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー(1又は複数)又は(C1−C6)−アルキルアクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー(1又は複数)から選択される1以上の極性コモノマーを含有し、シラン基(1又は複数)含有単位を保有するポリマー(a2)である。好ましくは、ポリマー(a2)は、アクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー(1又は複数)又は(C1−C6)−アルキルアクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー(1又は複数)から選択される1以上の極性コモノマー及びシラン基(1又は複数)含有コモノマーを含有する。好ましくは、ポリマー(a2)の極性コモノマーは、アクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマーのうちの1つから、好ましくは、アクリル酸メチルアクリル酸エチル又はアクリル酸ブチルコモノマーから選択される。より好ましくは、ポリマー(a2)は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル又はアクリル酸ブチルコモノマーから選択される極性コモノマーを有し、シラン基(1又は複数)含有コモノマーを有するエチレンの共重合体である。ポリマー(a2)は、最も好ましくは、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル又はアクリル酸ブチルコモノマーから選択される極性コモノマーを有し、式(I)の化合物であるシラン基(1又は複数)含有コモノマーを有するエチレンの共重合体である。好ましくは、この実施形態では、上記極性コモノマー及び好ましいシラン基(1又は複数)含有コモノマーだけが、エチレンの共重合体(a2)中に存在するコモノマーである。

0056

ポリマー(a2)中に存在する極性コモノマーの含有量は、「測定方法」のところで後述する「コモノマー含有量」に従って測定するとき、好ましくは、0.5〜30.0モル%、好適には2.5〜20.0モル%、好ましくは、4.5〜18モル%、好ましくは、5.0〜18.0モル%である。

0057

上記別の好ましい実施形態(A2)では、ポリマー(a2)は、これまでに、又は請求項に規定されるとおり、これまでに、これ以降に又は請求項に規定される極性コモノマーを有し、式(I)に係るシラン基(1又は複数)含有コモノマー、より好ましくは、式(II)に係るシラン基(1又は複数)含有コモノマー、より好ましくは、ビニルトリメトキシシラン、ビニルビスメトキシエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン又はビニルトリメトキシシランコモノマーから選択される式(II)に係るシラン基(1又は複数)含有コモノマーを有するエチレンの共重合体である。好ましくは、ポリマー(a2)は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル又はアクリル酸ブチルコモノマーを有し、ビニルトリメトキシシラン、ビニルビスメトキシエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン又はビニルトリメトキシシランコモノマーを有し、好ましくは、ビニルトリメトキシシラン又はビニルトリエトキシシランコモノマーを有するエチレンの共重合体である。より好ましくは、ポリマー(a2)は、アクリル酸メチルコモノマーを有し、ビニルトリメトキシシラン、ビニルビスメトキシエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン又はビニルトリメトキシシランコモノマーを有する、好ましくは、ビニルトリメトキシシラン又はビニルトリエトキシシランコモノマーを有する、好ましくは、ビニルトリメトキシシランを有するエチレンの共重合体である。

0058

従って、ポリマー(a2)は、最も好ましくは、これまでに、これ以降に又は請求項に規定される、アクリル酸メチルコモノマーを有し、一緒にシラン基(1又は複数)含有コモノマーを有するエチレンの共重合体、好ましくは、アクリル酸メチルコモノマーを有し、ビニルトリメトキシシラン又はビニルトリエトキシシランコモノマーを有するエチレンの共重合体、好ましくは、アクリル酸メチルコモノマーを有し、ビニルトリメトキシシランコモノマーを有するエチレンの共重合体である。

0059

何らかの理論に結びつけられるわけではないが、アクリル酸メチル(MA)は、エステル熱分解反応を受けることがない唯一のアクリル酸エステルである。なぜならアクリル酸メチル(MA)は、この反応経路を持たないからである。それゆえ、MAコモノマーを有するポリマー(a2)は、高温で、何ら有害な遊離酸(アクリル酸)分解生成物を生成せず、これによりエチレン及びアクリル酸メチルコモノマーのポリマー(a2)は、その最終物品の良好な品質及び製品寿命に寄与する。これは、例えばEVAの酢酸ビニル単位には当てはまらない。なぜなら、高温でEVAは有害な酢酸分解生成物を生成する。さらに、アクリル酸エチル(EA)又はアクリル酸ブチル(BA)等の他のアクリル酸エステルは、エステル熱分解反応を受ける可能性があり、分解したときには、揮発性オレフィン性副生成物を生成する可能性がある。

0060

上記中間層要素中に存在するポリマー(a)では、所望に応じて、先行技術と比較してポリマー(a)のMFRを低下させることが可能であり、従って、上記中間層要素の、特に本発明の層要素(LE)の製造の間により高い流動抵抗をもたらす。その結果として、好ましいMFRは、所望に応じて、当該層要素(LE)の品質、及び当該層要素(LE)を備える物品の品質にさらに寄与することができる。

0061

上記中間層のポリマー組成物、好ましくは上記中間層のポリマー(a)のメルトフローレート、MFR2は、好ましくは70g/10分未満、好ましくは1.5〜70g/10分、好ましくは2.0〜50g/10分、好ましくは2.0〜30g/10分、好ましくは2.0〜13g/10分、好ましくは2.0〜10g/10分、より好ましくは2.0〜8g/10分である(ISO 1133に従い、190℃及び荷重2.16kgにおいて)。

0062

上記中間層のポリマー組成物、好ましくは、ポリマー(a)は、「測定方法」のところで後述する「レオロジー特性:動的剪断測定(周波数掃引測定)」に従って測定する場合、好ましくは30.0〜100.0、好ましくは40.0〜80.0の剪断減指数(shear thinning index)、SHI0.05/300、を有する。

0063

好ましいSHI範囲は、上記中間層のポリマー組成物の優位なレオロジー特性にさらに寄与する。

0064

従って、上記中間層のポリマー(a)の好ましいMFR範囲及び好ましいSHI範囲の組み合わせは、本発明の中間層及び層要素(LE)の品質にさらに寄与する。その結果として、好ましいMFRは、所望に応じて、当該層要素(LE)の品質、及び当該層要素(LE)を備える物品にさらに寄与する可能性がある。

0065

上記組成物、好ましくは、ポリマー(a)は、「測定方法」のところで記載するASTMD3418に従って測定する場合、好ましくは120℃以下、好ましくは110℃以下、より好ましくは100℃以下、最も好ましくは95℃以下の融点を有する。好ましくは上記組成物の融点、より好ましくはポリマー(a)の融点は、「測定方法」のところで後述するように測定する場合、70℃以上、より好ましくは75℃以上、さらにより好ましくは78℃以上である。上記好ましい融点は積層プロセスにとって有益である。なぜなら、溶融軟化工程の時間を短縮できるからである。

0066

典型的には、そして好ましくは、上記中間層要素の組成物、好ましくはエチレンのポリマー(a)、の密度は、860kg/m3超である。好ましくは、上記密度は、「測定方法」のところで後述するISO 1872−2によると、970kg/m3以下であり、より好ましくは920〜960kg/m3である。

0067

好ましいポリマー(a)は、ビニルトリメトキシシランコモノマーを有するエチレンの共重合体(a1)又はアクリル酸メチルコモノマー及びビニルトリメトキシシランコモノマーを有するエチレンの共重合体(a2)である。最も好ましいポリマー(a)は、アクリル酸メチルコモノマー及びビニルトリメトキシシランコモノマーを有するエチレンの共重合体(a2)である。

0068

上記組成物のポリマー(a)は、例えば市販されていることもあり、又は化学文献に記載される公知の重合プロセスに従って、若しくはそのような重合プロセスと同様にして調製することができる。

0069

好ましい実施形態では、ポリマー(a)、すなわちポリマー(a1)又は(a2)は、フリーラジカル重合を使用する高圧(HP)プロセスで、1以上の開始剤の存在下で、及び任意にポリマーのMFRを制御するために連鎖移動剤(CTA)を使用して、好適にエチレンを上で規定されたとおりのシラン基(1又は複数)含有コモノマー(=コモノマーとして存在するシラン基(1又は複数)含有単位)とともに重合すること、及びポリマー(a2)の場合にはさらに上記極性コモノマー(1又は複数)とともに重合することにより製造される。HP反応器は、例えば周知の管型反応器若しくはオートクレーブ反応器又はこれらの組み合わせであってもよく、好適には管型反応器であることができる。上記高圧(HP)重合及び所望の最終用途に応じて上記ポリマーの他の特性をさらに適合させるためのプロセス条件の調整は、周知であり、文献に記載されており、当業者が容易に使用することができる。好適な重合温度は、400℃以下、好適に80〜350℃の範囲であり、圧力は70MPa以上、好適には100〜400MPa、好適には100〜350MPaである。高圧重合は、一般に100〜400MPaの圧力及び80〜350℃の温度で実施される。このようなプロセスは周知であり、十分な文書があり、以降でもさらに説明される。

0070

上記コモノマー(1又は複数)が存在する場合、コモノマーとしてのシラン基(1又は複数)含有単位の好ましい形態を含めて上記コモノマー(1又は複数)の上記エチレンモノマーへの組み込み及び上記コモノマー(1又は複数)の所望の最終含有量を得るためのコモノマー供給量の制御は、周知の手法で実施することができ、これは当業者の能力の範囲内である。

0071

高圧ラジカル重合によるエチレン(共)重合体の製造のさらなる詳細は、とりわけ、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering、第6巻(1986)、383−410頁及びEncyclopedia of Materials: Science and Technology、2001年、Elsevier Science Ltd.中の「Polyethylene: High−pressure」、R.Klimesch,D.Littmann及びF.−O.Maehling、7181−7184頁に見出すことができる。

0072

このようなHP重合は、いわゆるエチレンの低密度ポリマー(LDPE)をもたらし、本明細書ではポリマー(a1)又はポリマー(a2)をもたらす。用語「LDPE」は、ポリマー分野で周知の意味を有し、HPで製造されるポリエチレン性質、すなわち、オレフィン重合触媒配位触媒としても知られる)の存在下で製造されるPEからLDPEを区別するための典型的特徴、例えば異なる分岐構造を説明する。用語「LDPE」は低密度ポリエチレン略語であるが、この用語は、密度範囲を限定しないと理解され、低密度、中密度及び高密度のLDPE様のHPポリエチレンに及ぶ。

0073

以降では、「本発明のポリマー組成物の全量(100重量%)に対する」量は、全体で100重量%の本発明のポリマー組成物中に存在する構成成分の量を意味する。

0074

本発明の組成物の1つの実施形態は、好適には、添加剤(1又は複数)を含む。好ましくは、当該組成物は、当該組成物の全量(100重量%)に対して、
90〜99.9999重量%のポリマー(a)、及び
0.0001〜10重量%の上記添加剤、好ましくは0.0001及び5.0重量%、例えば0.0001及び2.5重量%の上記添加剤
を含み、好ましくは、これらからなる。

0075

上記含まれてもよい添加剤は、例えば、所望の最終用途に好適な従来の添加剤であり、当業者の能力の範囲内であり、例としては、限定はされないが、好ましくは少なくとも酸化防止剤(1又は複数)及びUV光安定剤(1又は複数)が挙げられ、金属不活性化剤(1又は複数)、清澄剤(1又は複数)、光沢剤(1又は複数)、酸スカベンジャー(1又は複数)、顔料(1又は複数)並びにスリップ剤(1又は複数)なども挙げてもよい。各添加剤は、例えば従来の量で使用することができ、本発明のポリマー組成物中に存在する添加剤の全量は、好ましくは、上で規定されたとおりである。このような添加剤は、一般に市販されており、例えば、Hans Zweifelの「Plastic Additives Handbook」、第5版、2001年に記載されている。

0076

好ましい実施形態では、当該ポリマー組成物は、唯一のポリマー成分としてのポリマー(a)からなる。「ポリマー成分」は、本明細書中では、含まれてもよい添加剤の担体ポリマー(1又は複数)のいずれをも、例えば当該組成物中に存在してもよい添加剤(1又は複数)のマスターバッチ(1又は複数)で使用される担体ポリマー(1又は複数)を包含しない。このような存在してもよい担体ポリマー(1又は複数)は、当該ポリマー組成物の量(100%)に対するそれぞれの添加剤の量として計算される。

0077

好ましくは、上記中間層要素は、本発明のポリマー組成物からなる層を備える。好ましくは、この中間層要素は本発明のポリマー組成物からなる。

0078

上記中間層要素のポリマー組成物は、所望に応じて、架橋されていてもよい。このようにして、1つの実施形態では、当該ポリマー組成物は架橋性である。1つの好ましい実施形態では、この中間層要素のポリマー組成物は架橋されている。

0079

上記任意の架橋は、過酸化物を使用することによりもたらされうる。その場合、過酸化物は、上記中間層要素を形成する前に当該組成物に添加される。すなわち、この実施形態では、過酸化物は上記中間層要素の架橋前にその中間層要素中に存在する。この過酸化物は、架橋目的で使用されるいずれの好適な市販の過酸化物であってもよい。通常、この過酸化物は、架橋用途用に市販されているいずれかの有機過酸化物である。限定を意図しない例として、例えば過酸化物は、2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、ジ(tert−ブチルペルオキシイソプロピルベンゼンジクミルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド、ジ(tert−ブチル)ペルオキシド、tert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート又はこれらの混合物から選択される。この過酸化物の使用量は、所望の架橋度ゲル含有量)及び過酸化物の種類に依存し、当業者の能力の範囲内である。典型的には、過酸化物の量は、当該ポリマー組成物の総重量に対して、0.01〜5.0重量%、好ましくは0.05〜3.0重量%、より好ましくは0.1〜2.5重量%、最も好ましくは0.5〜2.0重量%の範囲である。

0080

あるいは、所望に応じて、最終用途によっては、当該層要素(LE)の中間層要素の組成物は、本発明の積層プロセスの前又は積層プロセスの間にシラノール縮合触媒(SCC)を使用してシラン基(1又は複数)含有単位を介して架橋されていてもよく、このシラノール縮合触媒(SCC)は、好ましくは、スズ、亜鉛、鉄、鉛若しくはコバルトカルボン酸塩又は芳香族有機スルホン酸の群から選択される。このようなSCCは、例えば市販されており、最終用途に応じて当業者が選ぶことができる。

0081

これまで及びこれ以降に規定されるSCCは、架橋の目的で従来から供給されているシラノール縮合触媒であるということを理解されたい。

0082

上記シラノール縮合触媒(SCC)は、任意に当該層要素(LE)の中間層要素の組成物中に存在してもよいが、このシラノール縮合触媒(SCC)は、より好ましくは、スズ、亜鉛、鉄、鉛及びコバルト等の金属のカルボン酸塩の群Cから、ブレンステッド酸に対して加水分解性である基を保有するチタン化合物(好ましくは、Borealisの国際公開第2011/160964号に記載されるもの、この特許文献は参照として本明細書中に援用される)から、有機塩基から、無機酸から、並びに有機酸から選択され、好適には、スズ、亜鉛、鉄、鉛及びコバルト等の金属のカルボン酸塩から、上で規定されたブレンステッド酸に対して加水分解性である基を保有するチタン化合物から、又は有機酸から選択され、好適には、ジブチルスズジラウレート(DBTL)、ジオクチルスズジラウレート(DOTL)、特にDOTL、上で規定されたブレンステッド酸に対して加水分解性である基を保有するチタン化合物、又は芳香族有機スルホン酸から選択される。この芳香族有機スルホン酸は、好適には、下記の構造要素を含む有機スルホン酸である。
Ar(SO3H)x (III)
上記式(III)中、Arは置換又は非置換のアリール基であり、置換されている場合、好適には少なくとも1つの炭素原子数50以下のヒドロカルビル基で置換されており、xは少なくとも1である。あるいは、上記芳香族有機スルホン酸は、好適には、式(III)のスルホン酸酸無水物を含めた式(III)のスルホン酸の前駆体、又は加水分解性の保護基(1又は複数)、例えば加水分解によって除去可能なアセチル基を備える式(III)のスルホン酸である。このような有機スルホン酸は、例えば欧州特許第736065号明細書、あるいは欧州特許第1309631号明細書及び欧州特許第1309632号明細書に記載されている。

0083

上記中間層要素の組成物がシラン縮合触媒(SCC)を使用して架橋されている実施形態では、上記中間層要素のポリマー組成物は、スズ有機触媒又は芳香族有機スルホン酸の上記SCC群から選択されるシラン縮合触媒(SCC)を使用して架橋されている。すなわち、当該層要素(LE)の中間層要素の組成物は上記シラン縮合触媒(SCC)を含む。これに関して「を含む」は、少なくとも架橋が起こる前にSCCが存在するということを意味する。

0084

上記任意の架橋剤(SCC)が存在する場合、上記任意の架橋剤(SCC)の量は、所望の架橋度(ゲル含有量)及び使用されるSCCの種類に依存する。上記任意の架橋剤(SCC)が存在する場合の上記任意の架橋剤(SCC)の量は、エチレンのポリマー(a)1kgあたり、好ましくは0〜0.1モル、例えば0.00001〜0.1モル、好ましくは0.0001〜0.01モル、より好ましくは0.0002〜0.005モル、より好ましくは0.0005〜0.005モルである。

0085

好ましい実施形態では、当該組成物は、当該組成物の全量(100重量%)に対して、
85〜99.99重量%のこれまで又はこれ以降に規定されるポリマー(a)、
0.01〜5.0重量%、好ましくは0.05〜3.0重量%、より好ましくは0.1〜2.5重量%、最も好ましくは0.5〜2.0重量%の、ともにこれまで又はこれ以降に規定される過酸化物又はシラノール縮合触媒(SCC)から選択される架橋剤、並びに
0〜10重量%のこれまで又はこれ以降に規定される添加剤、好ましくは、0.0001及び5.0重量%、例えば0.0001及び2.5重量%の上記添加剤
を含み、好ましくはこれらの成分からなる。

0086

1つの好ましい実施形態では、本発明の多層要素(LE)の中間層要素のポリマー組成物は架橋されている。この実施形態では、当該ポリマー組成物は、好ましくは、スズ、亜鉛、鉄、鉛若しくはコバルトのカルボン酸塩の群又は芳香族有機スルホン酸から選択されるシラノール縮合触媒(SCC)を使用して架橋されているか、又は過酸化物を使用して架橋されている。

0087

好ましくは、上記架橋は、過酸化物を使用して実施される。この実施形態では、ヘイズ性能(低ヘイズ)等の光学特性をさらに向上することができる。

0088

上記中間層要素は、好ましくは中間層フィルム中間層シート又は中間層箔であり、最も好ましくは中間層フィルムである。

0089

上記中間層要素は、この中間層要素の所望の最終使用に好適な従来の押出設備及び押出条件を使用して押出、例えばキャストフィルム又はインフレーションフィルム押出(共押出を含む)によって製造することができ、この設備及び条件は当業者が選択することができる。あるいは、上記中間層要素は、この中間層要素の所望の最終使用に好適な従来の積層設備及び条件を使用して積層によって製造することができ、この設備及び条件は当業者が選択することができる。さらには、上記中間層要素は、当業者には周知のとおり、押出及び積層の組み合わせを使用して製造されてもよい。

0090

上記中間層要素は、好ましくは、上記第1層要素と第2層要素との間の唯一のポリマー層要素である。好ましくは、この中間層要素は一層からなる(単層要素)。従って、この中間層要素は、最も好ましくは、単層要素である。用語「単層要素」は、本明細書中では、本発明の中間層要素のポリマー組成物からなる単一層として理解される。すなわち、「単一層」は1以上の層を意味し、多層の場合、その多層は本発明のポリマー組成物からなりかつ一緒に融合して一層(単層)となっている。従って、上記中間層要素としての上記単層要素は一層(単層)であってもよい。あるいは、上記中間層要素としての上記単層要素は、本発明のポリマー組成物の2以上の層の組み合わせによって製造することができ、この2以上の層は、次いで上記中間層要素の製造過程の間に一緒に融合される(接着される)。これらの層は、例えば共押出によって、あるいは押出及びその後の積層によって製造することができる。上記一層は、典型的には押出によって製造される。好ましい中間層要素は、層(1又は複数)が本発明のポリマー組成物からなる単層要素である。

0091

上記中間層要素、好ましくは単層要素としての中間層要素は、非ポリマー要素、例えば金網等の強化材を含有してもよく、この非ポリマー材料は、例えば上記中間層要素の製造の間に上記中間層要素に埋め込まれてもよい。

0092

1つの実施形態では、好ましくは単層要素である上記中間層要素は、強化要素、熱要素又は電気活性要素、又は任意のこれらの組み合わせから選択される非ポリマー要素を含有する。

0093

さらなる実施形態では、好ましくは単層要素である上記中間層要素は、安全ガラス要素若しくは熱要素で使用される、又は任意のこれらの組み合わせにおいて使用される強化要素若しくは熱要素から選択される非ポリマー要素を含有する。

0094

さらなる実施形態では、上記中間層要素は、単層要素であり、上で規定された非ポリマー要素をいずれも含有しない。

0095

多層要素(LE)の第1層要素及び第2層要素
上記第1層要素又は上記第2層要素は、好ましくは、剛性である。1つの実施形態では、上記第1層要素及び第2層要素はともに剛性である。表現「剛性」は、上記第1層要素若しくは第2層要素又はそれらの両方が非柔軟性である(すなわち固い)ことを意味する。すなわち、上記第1層要素若しくは上記第2層要素又はそれらの両方は、固体状態にあるとき、力、例えば圧縮力衝撃力又は曲げ力を使用して変形されるときに元の形状に戻らない。例えば、ガラス要素及びポリカーボネート(PC)ポリマー要素剛性要素である。すなわち、曲げられた場合又は衝撃力の使用に起因して壊されたとき、砕けるであろう。例えば従来の窓ガラスの場合、ガラス片の少なくとも一部は、通常は粉々になる(砕け落ちる)であろう。

0096

当該層要素(LE)の上記第1層要素及び上記第2層要素は同じであってもよいし異なっていてもよく、ガラス層要素又はポリマー層要素を備える。1つの実施形態では、第1層要素及び第2層要素は同じ材料でできている。第1層要素及び第2層要素のガラス層要素は、いずれの従来のガラス材料でできていてもよい。好ましくは、このガラス層要素は、窓ガラス、厚板ガラスケイ酸塩ガラスシートガラスフロートガラス色ガラス又は特殊ガラスアルミナケイ酸塩ガラス等)、高イオン交換(HIE(商標))ガラス、ソーダ石灰ガラスホウケイ酸ガラス又はセラミックガラス(これらに限定されない)のうちの1つを含み、好ましくはこれらのうちの1つからなる。

0097

上記第1層要素及び第2層要素のポリマー層要素は、ポリカーボネート(PC)ポリマー、アクリル樹脂ポリアクリル酸エステルエチレンノルボルネン等の環状ポリオレフィンメタロセン触媒によるポリスチレン及びこれらの材料のうちの2以上の混合物を含んでもよい。

0098

多層要素(LE)
表現「接着接触」は、本明細書中では、互いに向かい合う本発明の中間層要素の表面及び上記第1層要素の表面及び互いに向かい合う本発明の中間層要素の表面及び上記第2層要素の表面が、直接に又は接着剤層を介して互いに接着接触の状態にあることと定義される。

0099

表現「接着剤層」は、上記中間層要素とは異なる層であって、上記中間層要素の本発明のポリマー組成物とは異なるポリマー組成物を有する層を意味する。さらに、この接着剤層は、通常連続的又は不連続的であり、ホットメルト接着剤として知られている。このホットメルト接着剤は、先行技術における周知の意味を有する。このような接着剤層は、上記第1層要素及び上記第2層要素の一体性を保つために上記中間層要素について定義される接着的機能ではなく、接着的機能を増強するだけである。

0100

より好ましくは、互いに向かい合う本発明の中間層要素の表面及び上記第1層要素の表面及び互いに向かい合う本発明の中間層要素の表面及び上記第2層要素の表面は、それらの間に何らの付加的な接着剤層もなく互いに直接接触している。図2はこの最も好ましい実施形態を図示する。

0101

好ましくは、第1層要素及び中間層要素の接触表面間並びに第2層要素及び中間層要素の接触表面間に付加的な層は存在せず、上記中間層要素は、好ましくは単層要素である。

0102

当該多層要素(LE)は、好ましくは透明である。用語「透明(な)」は、本明細書では、当該多層要素(LE)が、その多層要素(LE)を通して光を100%以下透過させ、その結果、背後の物体が明瞭に見えるか又は少なくともその輪郭が見えるということを意味する。

0103

当該多層要素(LE)の透明性は、標準ガラス窓を通して見えるように見えうる。当該多層要素(LE)は、付加的に、当該多層要素(LE)が薄く着色されている(有色である)か又は外観に関して薄く着色されていないように設計されている実施形態にも及ぶ。このような薄く着色された多層要素(LE)は、当該多層要素(LE)が両側から透明であるか又は片側のみから透明であるように、公知のように処理することができる。そのような薄く着色された多層要素(LE)の例は、薄く着色された(有色の)ガラスドア要素、建造物における薄く着色された窓要素又は自動車等の車両における薄く着色された窓要素のような物品である。

0104

当該多層要素(LE)の第1層要素、第2層要素及び中間層要素の厚さ、並びに最終の多層要素(LE)の厚さは、当業者には明らかなように、所望の最終用途に応じて変えることができる。例えば、当該第1層要素及び第2層要素の厚さは、それぞれの最終用途において、先行技術で典型的に使用されている範囲にあってもよい。上記中間層要素の厚さも、それぞれの最終用途について当業者が選ぶことができる。一例としてにすぎないが、上記中間層要素の厚さは、0.03〜3.0mmの範囲、例えば0.1〜2.5mmの範囲、例えば0.2〜2mmの範囲であってもよい。上記中間層要素の例示した厚さは、最も好ましくは、上で規定されたとおり1層又は2以上の層の単層要素であり、それらの層(1又は複数)は本発明の中間層のポリマー組成物からなる。

0105

本発明は、本発明の多層要素(LE)を製造するための、これまでに、又は請求項に規定されるポリマー組成物の使用をさらに提供する。

0106

本発明は、本発明の多層要素(LE)の製造方法であって、
上記第1層要素、中間層要素及び上記第2層要素を多層組立体へと組み立てる工程と、
上記多層組立体の層を高温及び任意に真空状態で積層して、多層要素(LE)を得る工程と、
得られた多層要素(LE)を回収する工程と
を備える方法をさらに提供する。

0107

上記積層すること(積層工程)は、典型的には、予備積層工程次いで最終積層工程の2工程で実施される。予備積層工程では、任意の気泡が当該多層(LE)組立体の層要素の間から除去される。空気除去は、例えばロールプレスプロセス又は真空プロセスによってもたらすことができる。真空プロセスは、例えば、いわゆる真空バッグプロセス又は真空リングプロセスにおいて実施することができる。最終積層は、高温及び任意に、そして好ましくは、真空下で実施される。

0108

積層プロセス/条件及び設備は当該技術分野で周知であり、当該多層要素(LE)の最後に得られる最終物品に応じて当業者が選ぶことができる。さらに、上記予備積層及び最終積層工程は、典型的には、同じ積層プロセスで実施される。

0109

当該多層要素(LE)の中間層要素は、これまでに又は請求項に記載されたとおり、架橋されていてもよく、そして好ましくは架橋されている。この実施形態では、架橋剤は、典型的には上記積層工程の前に当該ポリマー組成物の中に存在している。例えば、この架橋剤は、上記中間層要素の製造時に、又は当該多層要素(LE)の製造過程の間、例えば積層プロセスの間に本発明の中間層要素のポリマー組成物の中に存在していてもよい。この架橋は、典型的には、使用される架橋剤に応じて、積層プロセスの間若しくは後に起こるか、又は積層プロセス後にも続く。

0110

好ましくは、ともにこれまでに規定されたとおりの過酸化物又はシラノール縮合触媒(SCC)から選択される架橋剤を含む当該ポリマー組成物は、上記過酸化物の分解温度又は上記シラノール縮合触媒(SCC)の架橋温度、好ましくは上記過酸化物の架橋温度より低い温度で押し出されて、架橋性中間層要素が形成される。

0111

その後、上記積層工程は、好ましくは、上記過酸化物の分解温度よりも高い温度で、又は上記シラノール縮合触媒(SCC)の架橋温度以上の温度で実施される。

0112

結果として、上記架橋性中間層要素のポリマー組成物は、好ましくは、架橋される。

0113

特定の実施形態では、本発明は、第1ガラス層要素、中間層要素及び第2ガラス層要素をこの順に備える合わせガラス層要素(GLE)であって、
上記中間層要素が、
(a1)シラン基(1又は複数)含有コモノマーを有するエチレンの共重合体、又は
(a2)アクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー(1又は複数)又は(C1−C6)−アルキルアクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー(1又は複数)から選択される1以上の極性コモノマーを有するエチレンの共重合体であって、シラン基(1又は複数)含有単位を保有し、上記共重合体(a1)とは異なる共重合体
から選択されるエチレンの共重合体(a)を含むポリマー組成物を含み、
上記中間層要素が、上記第1ガラス層要素及び上記第2ガラス層要素と接着接触している合わせガラス層要素(GLE)に関する。

0114

これにより、当該合わせガラス層要素(GLE)は、第1要素及び第2要素がガラス層要素であるという仕様を備える当該多層要素(LE)のすべての実施形態を包含する。

0115

さらには、上記第1ガラス層要素及び上記第2ガラス層要素は、ガラス層要素として特定される場合の第1層要素及び第2層要素についてこれまで及びこれ以降に規定されるすべての実施形態を包含する。

0116

上記中間層要素及び当該ポリマー組成物は、これまで及びこれ以降に規定されるすべての実施形態を包含する。

0117

好ましくは、当該合わせガラス層要素(GLE)の中間層要素は、これまで及びこれ以降に記載されるとおり、架橋されている。好ましくは、当該合わせガラス層要素(GLE)の中間層要素は、過酸化物を使用して架橋されている。

0118

架橋された中間層要素を含めた上記好ましい合わせガラス層要素(GLE)のような多層要素(LE)は、好ましくは、当該多層要素(LE)の層間の堅実な接着及び当該多層要素(LE)に対する良好な品質、好ましくは、最終の合わせガラス層要素(GLE)に対する良好な品質に加えて低ヘイズ等の良好な光学特性を示す。これらのことは、多層要素(LE)について上で論じたように、最終物品の寿命を延ばす

0119

図2は、本発明の層要素(LE)の最も好ましい実施形態を示しており、第1層要素(1)の表面と対向する中間層要素(i)の表面が、好ましくは、それらの間に何らの接着剤層(1又は複数)も挟まずに、互いに直接接触しており、中間層要素(i)の反対側では、第2層要素(2)の表面と対向する中間層要素(i)の表面は、好ましくは、それらの間に何らの接着剤層(1又は複数)も挟まずに、互いに直接接触している。

0120

当該多層要素(LE)及び当該合わせガラス層要素(GLE)は、これまでに、これ以降に又は請求項に記載されるとおりの建造物及び建築物用途、建築用ガラス、内装/外装デザイン用途について使用することができる。

0121

1つの好ましい実施形態では、本発明は、安全層要素、絶縁層要素若しくは熱層要素、又はこれらのいずれかの組み合わせにおいてにおいて使用するための多層要素(LE)に関し、これらにおいて当該多層要素(LE)は、第1層要素、中間層要素及び第2層要素をこの順に備え、
上記第1層要素は、ガラス層又はポリマー層を備え、
上記中間層要素が、
(a1)シラン基(1又は複数)含有コモノマーを有するエチレンの共重合体、又は
(a2)アクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー(1又は複数)又は(C1−C6)−アルキルアクリル酸(C1−C6)−アルキルコモノマー(1又は複数)から選択される1以上の極性コモノマーを有するエチレンの共重合体であって、シラン基(1又は複数)含有単位を保有し、上記共重合体(a1)とは異なる共重合体
から選択されるエチレンの共重合体(a)を含むポリマー組成物を含み、
上記第2層要素は、ガラス層又はポリマー層を備え、
上記中間層要素は、上記第1層要素及び第2層要素と接着接触している。

0122

多層要素(LE)を備える物品
本発明は、下記の用途には限定されないが、建造物における要素等の建築物用途、例えば建築用要素、例えば建造物の外部のファサード、窓要素、扉要素若しくは室内壁要素等の外装/内装要素用の、橋梁における要素用の、自動車、列車、航空機若しくは船舶における窓などの車両における要素用の、機械等における安全窓等の製造設備における要素用の、家庭用機器における要素用の、ヘッドアップディスプレイ等の映写用途用の、又は調度品等における要素用の当該多層要素(LE)又は当該合わせガラス層要素(GLE)を備える物品を製造するための、これまでに、これ以降に又は請求項に規定される多層要素(LE)の使用、又はこれまでに、これ以降に又は請求項に規定される合わせガラス要素(GLE)の使用をさらに提供する。

0123

本発明は、本発明の多層要素(LE)を含む物品をさらに提供する。

0124

当該物品は、いずれの用途用のものであってもよく、下記の用途には限定されないが、建造物における要素等の建築物用途、例えば建築用要素、例えば建造物の外部のファサード、窓要素、扉要素若しくは室内壁要素等の外装/内装要素用の、橋梁における要素用の、自動車、列車、航空機若しくは船舶における窓などの車両における要素用の、機械等における安全窓等の製造設備における要素用の、機械における安全窓等の製造設備における要素用の、家庭用機器における要素用の、ヘッドアップディスプレイ等の映写用途用の、又は調度品等における要素用の、これまでに、これ以降に又は請求項に規定される多層要素(LE)又はこれまでに、これ以降に又は請求項に規定される合わせガラス要素(GLE)を備える物品であってもよい。

0125

本発明の物品は、例えば、一体型光発電機能性を備える建築要素であってもよい。これに関して、当該物品は、建築要素の一部であり、建造物の屋根の上のように建造物とは別個に取り付けられる別個の光起電モジュールデバイスではない。すなわち、本発明の物品は、建造物の壁又は窓のような建築要素の一体化部分である。従って、そして好ましくは、本発明の多層要素(LE)、合わせガラス要素(GLE)又は物品は、前面保護層要素、前面封入層要素、光起電力素子、背面封入要素及び保護用後板要素を備え、別個の物品として製造されて別個のユニットとして建築要素に取り付けられる光起電モジュールデバイスの一部ではない。

0126

1つの好ましい実施形態では、当該物品は、安全性、絶縁性又は熱特性のうちの1以上が所望される用途用である。これまでに、これ以降に又は請求項に規定されるとおりの多層要素(LE)又は合わせガラス要素(GLE)を備えるそのような物品の限定を意図しない例は、例えば、建造物における要素等の建築物用途、例えば外装壁要素(すなわち、建造物の外部のファサード)、若しくは室内壁要素、窓要素、ドア要素などの建築用要素用の、橋梁における要素用の、車両における要素(自動車、列車、航空機、船舶等における窓)用の、機械における安全窓等の製造設備における要素用の、機械における安全窓等の製造設備における要素用の、家庭用機器における要素用の、ヘッドアップディスプレイ等の映写用途用の、又は調度品等における要素用の物品である。

0127

これまでに、これ以降に又は請求項に規定される物品の一例は、例えば、安全層要素、絶縁層要素若しくは熱層要素、又はこれらのいずれかの組み合わせから選択される。好ましくは、当該物品のこの実施形態では、安全層要素、絶縁層要素若しくは熱層要素、又はこれらのいずれかの組み合わせは、当該層要素(LE)からなる。

0128

1つの好ましい実施形態では、当該物品は、安全ガラス窓要素等の安全ガラスのような安全性要素、安全ガラス付き内装用若しくは外装用ドア要素、建造物の安全ガラス外装(ファサード)若しくは室内壁要素、又は自動車におけるような車両における安全ガラス窓である多層要素(LE)である。用語「安全ガラス」は、本明細書中では、第1層要素材料若しくは第2層要素材料又はその両方がガラス又はポリマー材料である選択肢に及ぶ。この実施形態では、当該物品は、好ましくは、上記層要素の第1層要素及び第2層要素のうちの少なくとも1つが、好ましくはガラス層を含み、好ましくはガラス層からなる安全層要素、好ましくは、安全ガラス要素である多層要素(LE)、好ましくはガラスラミネート要素(GLE)である。より好ましくは、この実施形態では、第1層要素及び第2層要素の両方が、ガラス層を含み、好ましくはガラス層からなる。より好ましくは、この実施形態では、上記中間層要素は、本発明のポリマー(a)からなる単層要素である。

0129

本発明は、当該多層要素(LE)を備える物品の製造方法であって、
a)
上記第1層要素、中間層要素及び上記第2層要素を多層組立体へと組み立てる工程と、
上記多層組立体の層を高温及び任意に真空状態で積層して、多層要素(LE)を得る工程と、
得られた本発明の多層要素(LE)を備える物品を回収する工程と
によって多層要素(LE)を製造する工程を備える方法をさらに提供する。

0130

本発明の1つの実施形態では、本発明の物品の製造方法は、
ガラス層要素等の上記第1層要素、本発明の中間層要素及びガラス層要素等の第2層要素を多層要素(LE)組立体へと組み立てる工程と、
得られた組立体をいわゆる予備積層工程に供して、任意の気泡を除去する工程と、
得られた予備積層された多層要素(LE)を熱及び圧力に供して、当該多層要素(LE)を得る工程と、
得られた本発明の多層要素(LE)を備える物品を回収する工程と
を備える。

0131

好ましくは、本発明の物品の製造方法は、
過酸化物又はシラノール縮合触媒(SCC)から選択される架橋剤と一緒に当該ポリマー組成物を上記過酸化物の分解温度以下の温度又は上記シラノール縮合触媒(SCC)の架橋温度より低い温度で押し出して、架橋性中間層要素を形成する工程と、
上記積層すること(積層工程)を上記過酸化物の分解温度よりも高い温度又は上記シラノール縮合触媒(SCC)の架橋温度以上の温度で実施する工程と、
上記架橋性中間層要素の上記ポリマー組成物を架橋させる工程と
をさらに備える。

0132

測定方法
メルトフローレート:メルトフローレート(MFR)は、ISO 1133に従って測定し、g/10分の単位で示す。このMFRは、ポリマーの流動性、ひいては加工性の指標である。メルトフローレートが高いほど、そのポリマーの粘度は低い。ポリプロピレンのMFR2は温度230℃及び荷重2.16kgで測定する。ポリエチレンのMFR2は温度190℃及び荷重2.16kgで測定する。
密度:ISO 1183により、圧縮成形した小板について測定する。

0133

コモノマー含有量
ポリマー(a)中に存在する極性コモノマーの含有量(重量%及びモル%)並びにポリマー(a)中に存在するシラン基(1又は複数)含有単位(好ましくは、コモノマー)の含有量(重量%及びモル%)
定量的核磁気共鳴(NMR分光法を使用して、本文中のこれまでに又はこれ以降に与えられるポリマー組成物又はポリマーのコモノマー含有量を定量した。

0134

定量的1HNMRスペクトルは、400.15MHzで動作するBruker Advance III 400 NMR分光計を使用して溶液状態で記録した。すべてのスペクトルを、100℃で加熱した標準的なブロードバンドインバース(broad−band inverse)5mmプローブを使用し、すべての空圧について窒素ガスを使用して記録した。およそ200mgの物質をジ−tert−ブチルヒドロキシトルエン(BHT)(CAS 128−37−0)を安定剤として使用して、1,2−テトラクロロエタン−d2(TCE−d2)に溶解させた。30°パルス緩和遅延3秒及び試料回転なしを利用して標準的なシングルパルス励起を採用した。2回のダミースキャンを使用して1スペクトルあたり全部で16の過渡信号を取得した。サンプリング間隔60μsで、1FIDあたり全部で32,000のデータポイントを集め、これは約20ppmのスペクトル窓に対応した。次いでこのFIDを64,000データポイントまでゼロ埋めし、指数窓関数を0.3Hzのラインブロードニングで適用した。同じポリマー中に存在する場合にアクリル酸メチル及びビニルトリメチルシロキサン共重合から生じる定量的シグナルを分解することができることを主な理由として、この設定を選んだ。

0135

定量的1HNMRスペクトルを処理し、積分し、カスタムスペクトル解析自動化プログラムを使用して定量的特性を決定した。すべての化学シフトは、5.95ppmの残留するプロトン化溶媒シグナル内部標準とした。

0136

存在する場合、種々のコモノマー配列での酢酸ビニル(VA)、アクリル酸メチル(MA)、アクリル酸ブチル(BA)及びビニルトリメチルシロキサン(VTMS)の組み込みから生じる特徴的なシグナルを観測した(Randell89)。すべてのコモノマー含有量を、ポリマーに存在するすべての他のモノマーに対して算出した。

0137

酢酸ビニル(VA)組み込みは、*VA部位に帰属される4.84ppmのシグナルの積分値を使用し、コモノマーあたりの報告する核の数を考慮し、存在する場合のBHT由来のOHプロトンの重なりについて補正して定量した。
VA=(I*VA−(IArBHT)/2)/1

0138

アクリル酸メチル(MA)組み込みは、1MA部位に帰属される3.65ppmのシグナルの積分値を使用し、コモノマーあたりの報告する核の数を考慮して定量した。
MA=I1MA/3

0139

アクリル酸ブチル(BA)組み込みは、4BA部位に帰属される4.08ppmのシグナルの積分値を使用し、コモノマーあたりの報告する核の数を考慮して定量した。
BA=I4BA/2

0140

ビニルトリメチルシロキサン組み込みは、1VTMS部位に帰属される3.56ppmのシグナルの積分値を使用し、コモノマーあたりの報告する核の数を考慮して定量した。
VTMS=I1VTMS/9

0141

安定剤としてのBHTの付加的な使用から生じる特徴的なシグナルを観測した。BHT含有量は、ArBHT部位に帰属される6.93ppmのシグナルの積分値を使用し、1分子あたりの核の数を考慮して定量した。
BHT=IArBHT/2

0142

エチレンコモノマー含有量は、0.00〜3.00ppmの混ざり合った脂肪族(バルク)シグナルの積分値を使用して定量した。この積分値は、分離した酢酸ビニル組み込み由来の1VA(3)部位及びαVA(2)部位、分離したアクリル酸メチル組み込み由来の*MA部位及びαMA部位、分離したアクリル酸ブチル組み込み由来の1BA(3)部位、2BA(2)部位、3BA(2)部位、*BA(1)部位及びαBA(2)部位、分離したビニルシラン組み込み由来の*VTMS部位及びαVTMS部位、並びにBHT由来の脂肪族部位、並びにポリエチレン配列由来の部位を含みうる。全エチレンコモノマー含有量は、上記バルク積分値に基づいて、かつ観測したコモノマー配列及びBHTを補正して算出した。
E=(1/4)×[Iバルク−5×VA−3×MA−10×BA−3×VTMS−21×BHT]

0143

上記バルクシナル中のαシグナルの半分はエチレンを表しコモノマーを表さないこと、及び関連する分岐部位がない2つの飽和鎖の末端(S)について補正することは不可能であるためわずかの誤差が導入されることに留意されたい。

0144

ポリマー中の所定のモノマー(M)の全モル分率は、下記のように算出した。
fM=M/(E+VA+MA+BA+VTMS)

0145

モルパーセント単位の所定のモノマー(M)の全コモノマー組み込み率は、標準的なやり方でモル分率から算出した。
M[モル%]=100×fM

0146

重量パーセント単位での所定のモノマー(M)の全コモノマー組み込み率は、標準的なやり方でモル分率及び上記モノマーの分子量(MW)から算出した。
M[重量%]=100×(fM×MW)/((fVA×86.09)+(fMA×86.09)+(fBA×128.17)+(fVTMS×148.23)+((1−fVA−fMA−fBA−fVTMS)×28.05))
randall89: J.Randall、Macromol.Sci.、Rev.Macromol.Chem.Phys.1989、C29、201。

0147

他の特定の化学種由来の特徴的なシグナルが観測される場合、定量化及び/又は補正のロジックは、具体的に記載した化学種について使用するロジックと同様に拡張することができる。つまり、特徴的なシグナルの特定、特定のシグナル(1又は複数)の積分による定量化、報告する核の数の決定、並びにバルク積分値及び関連する計算における補正。このプロセスは注目する特定の化学種に対して特定のものであるが、このアプローチはポリマーの定量的NMR分光法の基本原理に基づいており、従って、当業者が必要に応じて実行することができる。

0148

レオロジー特性:動的剪断測定(周波数掃引測定)
本文中にこれまでに又はこれ以降に与えられるポリマー組成物又はポリマーの融液(melt)の動的剪断測定による特性解析は、ISO規格6721−1及び6721−10に従う。測定は、25mm平行平板の配置を備えるAnton PaarMCR501応力制御型回転レオメータで実施した。測定は、窒素雰囲気を使用し、歪みを線形粘弾性領域内に設定して圧縮成形平板で行った。振動剪断試験は、0.01〜600rad/sの周波数範囲を適用し、ギャップを1.3mmに設定して190℃で行った。

0149

動的剪断実験では、正弦波的に変化する剪断歪み又は剪断応力(それぞれ歪み及び応力を制御したモード)でプローブを均一な変形に供する。制御歪み実験では、下記式で表すことができる正弦波歪みにプローブを供する。
γ(t)=γ0sin(ωt) (1)

0150

加えた歪みが線形粘弾性領域の範囲内にあれば、得られた正弦波応力応答は下記式で与えられうる。
σ(t)=σ0sin(ωt+δ) (2)
上記式中、
σ0及びγ0はそれぞれ応力振幅及び歪み振幅であり、
ωは角周波数であり、
δは位相差(加えた歪みと応力応答との間の損失角)であり、
tは時間である。

0151

動的試験結果は、典型的にはいくつかの異なるレオロジー関数、つまり剪断貯蔵弾性率G’、剪断損失弾性率G”、複素剪断弾性率G*、複素剪断粘度η*、動的剪断粘度η’、複素剪断粘度の異相成分η”及び損失正接tanδによって表され、上記レオロジー関数は以下のとおりに表すことができる。

0152

上述のレオロジー関数に加えて、いわゆる弾性指数EI(x)等の他のレオロジーパラメータを決定することもできる。弾性指数EI(x)はxkPaの損失弾性率G”の値に対して決定された貯蔵弾性率G’の値であり、式(9)によって記述することができる。
EI(x)=(G”=xkPa)に対するG’[Pa] (9)

0153

例えば、EI(5kPa)は、5kPaに等しいG”の値に対して決定される貯蔵弾性率G’の値によって定義される。

0154

剪断減粘指数(SHI0.05/300)は、周波数0.05rad/s及び300rad/sで測定される2つの粘度の比μ0.05/μ300として規定される。

0155

参考文献
[1]「Rheological characterization of polyethylene fractions」、Heino,E.L.,Lehtinen,A.,Tanner J.,Seppala,J., Neste Oy,Porvoo,Finland,Theor.Appl.Rheol.,Proc.Int.Congr.Rheol,11th(1992),1,360−362
[2]「The influence of molecular structure on some rheological properties of polyethylene」、Heino,E.L.,Borealis Polymers Oy,Porvoo,Finland,Annual Transactions of the Nordic Rheology Society,1995
[3]Definition of terms relating to the non−ultimate mechanical properties of polymers,Pure & Appl.Chem.,第70巻、第3号、701−754頁、1998年

0156

融点(Tm)及び融解熱(Hf)
Mettler TA820示差走査熱量測定DSC)を用いて5〜10mgの試料について測定した。DSCは、+23〜+210℃の温度範囲において、10℃/分の走査速度(加熱及び冷却)での加熱/冷却/加熱のサイクルで、ISO 3146/第3部/方法C2に従って実行する。融点及び融解熱(Hf)は2回目の加熱工程から決定する。融点は、吸熱ピークとして解釈した。

0157

透水性
透水性測定:規格ISO 15106−3:2003に従って測定した。
装置:Mocon Aquatran
温度:38℃±0.3℃
相対湿度:0/100%
試料面積:5cm2

0158

合わせガラスの剥離試験
すべての試料について剥離速度は840mm/分
試験装置:Zwick Z010U−184509
常温(23℃)での試験

0159

ヘイズ
透明な材料を通過する光は、その材料内の不規則構造によって影響を受けうる。これは、光を異なる方向に散乱させ、ヘイズを生じる。純粋なポリマーにおける内部ヘイズの原因は、ポリマー中の結晶性領域及び非晶領域の異なる屈折率に起因する光散乱である。2つのガラススライドの間に封入剤を積層することにより、直接透過率散乱透過率、及び反射率を、積分球を備える紫外可視近赤外(UV/VIS/NIR) Perkin Elmer Lambda 900分光計を用いて測定する。積分球を用いて、全光透過率、すなわち直接透過率+散乱透過率及び散乱(拡散)透過率単独を記録することができる。ヘイズは下記式から算出する。

0160

ヘイズ測定のための試料調製を以下のように行った。
IE2のための試験中間層要素:過酸化物なしのポリマー(a)。ポリマー(a)をそのまま使用して、後述するように試験中間層要素を製造した。

0161

IE3〜IE7用の試験中間層要素は、ポリマー(a)及び下記で与えられる量の過酸化物を含有していた。IE3〜IE7の架橋性試験中間層要素用に使用した過酸化物は、tert−ブチルペルオキシ−(2−エチルヘキシル)カーボネート過酸化物(TBPEHC)、供給業者ユナイテッドイニシエータ(United Initiators)(CAS番号34443−12−4)であり、過酸化物含有量は約99%(重量/重量)であった。1kgの材料を30℃の温度で24時間、一定速度で回転ドラムにかけることにより、この過酸化物をポリマー(a)のペレットの中へと浸透させた。過酸化物浸透後、その材料を使用して後述するように試験中間層要素を製造した。

0162

Collin 15押出機(Teach−Line E20T)で上記材料をテープ状試料へと押し出すことにより試験中間層要素を製造した。同じ温度プロファイル、100−100−100℃を、上記テープ状試料(試験中間層要素)を製造するために使用した。使用した温度プロファイルは、過酸化物の分解温度よりも低かった。上記テープ状試料(試験中間層要素)は、厚さ0.45mmで幅40mmであった。

0163

得られた試験中間層要素を厚さ1mmの2枚の顕微鏡ガラスの間に積層した。使用したラミネータは市販のPEnergy L036LAB真空ラミネータであった。試験ラミネートIE2〜IE7を形成するための積層温度、並びに架橋試料IE3−IE7についての時間及び過酸化物の量は、以下のとおりの量及び積層条件であった。積層の間に架橋が起こった。
IE2:過酸化物なし、積層温度130℃で積層時間2+15分*
IE3:1.0重量%過酸化物、積層温度130℃で積層時間2+15分*
IE4:1.0重量%過酸化物、積層温度130℃で積層時間2+5プラス2+5分*
IE5:1.5重量%過酸化物、積層温度130℃で積層時間2+5プラス2+5分*(ゲル含有量75%)
IE6:1.5重量%過酸化物、積層温度125℃で積層時間2+15分*
IE7:1.5重量%過酸化物、積層温度150℃で積層時間2+15分*
130℃で2+15分
積層プロセスの間の圧力は300mbarであった。
* 2+15分は、圧力をかけずに真空で2分間及び300mbarの圧力をかけて15分間を意味する。
* 2+5分は、圧力をかけずに真空で2分間及び300mbarの圧力をかけて5分間を意味する。

0164

ゲル含有量(重量%)は、本発明の上記架橋ポリオレフィンポリマー組成物からなる試料(方法A、デカリン抽出)を使用して、ASTMD2765−90に従って測定する。周囲条件は23℃、50%室内湿度(RH)である。50℃〜100℃でのRHは、特に断りがない限り、約10%であった。

0165

実験項
層要素(LE)の中間層のポリマー組成物のポリマー(a)を製造するための重合例:アクリル酸メチルコモノマーを有し、ビニルトリメトキシシランコモノマーを有するエチレンの共重合体
ポリマー(a)を、市販の高圧管型反応器の中で、従来の過酸化物開始剤を使用して、圧力2500〜3000bar及び最高温度250〜300℃で製造した。エチレンモノマー、アクリル酸メチル(MA)極性コモノマー及びビニルトリメトキシシラン(VTMS)コモノマー(シラン基(1又は複数)含有コモノマー)を従来のように上記反応器系に加えた。当業者には周知のとおり、MFRを制御するためにCTAを使用した。本発明の最終ポリマー(a)に所望される特性バランスの情報を得たあとで、当業者は、上記プロセスを制御して当該ポリマー(a)を得ることができる。

0166

ビニルトリメトキシシラン単位VTMS(=シラン基(1又は複数)含有単位)の量、MAの量及びMFR2は表1に与えられている。

0167

下記の表にある特性を、上記反応器から得られたポリマー(a)から、又は下記の層試料から測定した。

0168

0169

上記表1では、MAはポリマー(a)中に存在するアクリル酸メチルコモノマーの含有量を表し、VTMS含有量はポリマー(a)中に存在するビニルトリメトキシシランコモノマーの含有量を表す。

0170

ガラス積層のプロセス
発明実施例1(IE1):ポリマー(a−1)を使用して、ガラス要素とPETシートとの間の中間層要素を製造した。この中間層要素は、厚さ0.45mmの2つのフィルム層から形成し、最終中間層の厚さを0.9mmとした。上記2つの層の積層は試料積層の間に起こった。「出発」フィルムは、ダイ幅650mmの試験的キャストフィルム押出ライン、BA60 Battenfeldフィルム押出機で製造した。温度設定は50/120/130℃であった。フィルム試料の寸法は幅580mm及び厚さ0.45mmであった。

0171

比較例(CE1):IE1におけるとおりであるが、Eastman(元Solutia)が供給するPVB(ポリビニルブチラール)、市販のSaflex(登録商標)PA61、厚さ1mmを中間層要素として使用した。

0172

IE1及びCE1の中間層をガラス層とPET層との間に積層した。ガラス層(平板)は、以下の寸法を有していた:300×300mmで厚さ3.2mm。PET(ポリエチレンテレフタレート)層を剥離試験を支えるために使用し、そのPET層はCovmeが供給し、全体の厚さが約300ミクロン(μm)であるDYMAT(登録商標)PYE(PET/PET/プライマー)であった。

0173

使用したラミネータは、市販のPEnergy L036LAB真空ラミネータであった。積層条件は下記表2に与えられている。

0174

A:接着破壊− 中間層とガラスプレートとの間で破壊が起こる
K:凝集破壊− 中間層自体の破壊、剥離試験が終わった後のガラスプレート上にまだ中間層の付着物を見ることができる

0175

図1は、先行技術の中間層要素(PVB)を備える比較例の層要素(CE1)と比較して、水浸漬の前後での本発明の中間層要素を備える本発明の層要素(IE1)のより良好な接着強度を示す。

0176

架橋及び非架橋の中間層要素を備える多層要素の光学特性
測定方法のところで上記したとおりのヘイズ測定方法を使用して、本発明の試験ラミネート試料IE2〜IE7のヘイズ性能を測定した。測定方法のところのヘイズ方法の記載で上記のとおりに試験ラミネート試料IE2〜IE7の調製を実施した。

0177

図3は、ラミネート試料IE2〜IE4の波長(nm)の関数としてのヘイズ%を示す。ここで、IE2は架橋されておらず、IE3及びIE4は1.0重量%過酸化物の存在下で架橋されており、積層条件も変更した。

0178

図4は、ラミネート試料IE2及びIE5〜IE7の波長(nm)の関数としてのヘイズ%を示す。ここで、IE2は架橋されておらず、IE5〜IE7は1.5重量%過酸化物の存在下で架橋されており、積層条件も変更した。

実施例

0179

図中に与えられたデータは、本発明の中間層要素の組成物及び本発明の多層要素(LE)のヘイズ性能(低ヘイズ)は、低ヘイズのような良好な光学特性が所望される汎用性がある最終用途用の物品を製造するために非常に有用であるということを示す。上記ヘイズ性能は、本発明の多層要素(LE)の中間層要素の組成物を架橋することにより、好ましくは少なくともポリマー(a)を架橋することによりさらに向上させることができる。

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