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技術 超音波電力制御およびテレメトリのための再構成可能埋め込み型医療システム

出願人 ノースイースタン・ユニバーシティ
発明者 トマーソメロディアラファエルガイダジュゼッペエンリコサンタガティ
出願日 2017年10月31日 (3年2ヶ月経過) 出願番号 2019-521464
公開日 2020年1月9日 (11ヶ月経過) 公開番号 2020-500048
状態 未査定
技術分野 電気治療装置
主要キーワード 機械的励振 エネルギー採取 DC線 貯蔵回路 反転構成 小型電子チップ 公称距離 圧電ベース
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年1月9日)のものです。
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図面 (20)

課題・解決手段

超音波電力制御およびテレメトリのための再構成可能埋め込み型ステムは、生体を通じて送信される超音波信号を送信および受信するための超音波トランスデューサと、超音波トランスデューサを、生体を通じて超音波充電信号を送信するように駆動するための信号生成器とを含む充電デバイスを含む。システムは、埋め込み型デバイスと充電デバイスとの間の超音波通信リンクを介して、生体を通じて充電デバイスとワイヤレス通信するように構成されている埋め込み型デバイスをさらに含む。埋め込み型超音波トランスデューサが、充電デバイスから超音波充電信号を受信し、生体を通じて超音波信号を送信する。超音波トランスデューサに結合されている電力ユニットが、埋め込み型デバイスがエネルギー採取モードにあるときに、受信されている超音波充電信号からエネルギー採取する。通信ユニットが、埋め込み型デバイスを、エネルギー採取モードと超音波通信モードとの間で切り替え、埋め込み型デバイスが超音波通信モードにあるときに、検知または作動ユニットからデータを読み出し、埋め込み型超音波トランスデューサを通じてデータを送信するように構成されている。

概要

背景

救命機能を提供し、患者の生活の質を高める様々な埋め込み医療デバイスIMD)が、近年開発されている。従来のシステムと将来の設計の両方が直面している1つの困難な態様は、米国食品医薬品局FDA)によって許可されている低い電力レベル準拠しながら、小型化に関する制約下で埋め込みデバイス給電または再充電する方法である。次世代の埋め込みデバイスは、ワイヤレス通信、検知、処理、および作動機能を与えられることが期待されており、これによって、電力要件はさらにより増大することになる。

概要

超音波電力制御およびテレメトリのための再構成可能埋め込み型システムは、生体を通じて送信される超音波信号を送信および受信するための超音波トランスデューサと、超音波トランスデューサを、生体を通じて超音波充電信号を送信するように駆動するための信号生成器とを含む充電デバイスを含む。システムは、埋め込み型デバイスと充電デバイスとの間の超音波通信リンクを介して、生体を通じて充電デバイスとワイヤレス通信するように構成されている埋め込み型デバイスをさらに含む。埋め込み型超音波トランスデューサが、充電デバイスから超音波充電信号を受信し、生体を通じて超音波信号を送信する。超音波トランスデューサに結合されている電力ユニットが、埋め込み型デバイスがエネルギー採取モードにあるときに、受信されている超音波充電信号からエネルギー採取する。通信ユニットが、埋め込み型デバイスを、エネルギー採取モードと超音波通信モードとの間で切り替え、埋め込み型デバイスが超音波通信モードにあるときに、検知または作動ユニットからデータを読み出し、埋め込み型超音波トランスデューサを通じてデータを送信するように構成されている。

目的

本発明の手法は、再構成可能超音波通信モジュールを、超音波遠隔給電埋め込み型デバイスと組み合わせることから生じる課題に対処するために、エネルギー、電力伝送効率、および回路相互接続を管理するように固有に設計されているシステムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

超音波電力制御およびテレメトリのための再構成可能埋め込み型ステムであって、a)充電デバイスであり、超音波信号を送信し、生体を通じて送信される超音波信号を受信するように構成されている超音波トランスデューサ、および前記生体を通じて超音波充電信号を送信するように前記超音波トランスデューサを駆動するための信号生成器を含む、充電デバイスと、b)前記生体内に埋め込み可能であり、前記埋め込み型デバイスと前記充電デバイスとの間の超音波通信リンクを介して、前記生体を通じて前記充電デバイスとワイヤレス通信するように構成されている埋め込み型デバイスであり、前記充電デバイスから前記超音波充電信号を受信し、前記生体を通じて超音波信号を送信するための埋め込み型超音波トランスデューサ、前記超音波トランスデューサに結合されており、前記埋め込み型デバイスがエネルギー採取モードにあるときに、前記受信されている超音波充電信号からエネルギー採取するように構成されている電力ユニット、前記採取されているエネルギーによって給電される検知または作動ユニット、および前記電力ユニットおよび前記検知または作動ユニットに結合されており、前記埋め込み型デバイスを、前記エネルギー採取モードと超音波通信モードとの間で切り替えるように構成されており、前記埋め込み型デバイスが前記超音波通信モードにあるときに、前記検知または作動ユニットからデータを読み出し、前記埋め込み型超音波トランスデューサを通じて前記データを送信するように構成されている通信ユニットを含む、埋め込み型デバイスとを備える、システム。

請求項2

前記電力ユニットは、前記埋め込み型超音波トランスデューサからの交流電流(AC)信号を直流電流(DC)信号に変換することが可能な整流回路を含む、請求項1に記載のシステム。

請求項3

前記整流回路は乗算器を含む、請求項2に記載のシステム。

請求項4

前記電力ユニットは、前記採取されているエネルギーを貯蔵するために前記整流回路に結合されているエネルギー貯蔵ユニットを含む、請求項2に記載のシステム。

請求項5

前記エネルギー貯蔵ユニットはスーパーキャパシタを含む、請求項4に記載のシステム。

請求項6

前記電力ユニットは、前記エネルギー貯蔵ユニットからの出力電圧を制限するための低ドロップアウト(LDO調整器を含む、請求項4に記載のシステム。

請求項7

前記通信ユニットおよび前記検知または作動ユニットのうちの少なくとも一方は、プログラム可能回路を含む、請求項1に記載のシステム。

請求項8

前記プログラム可能回路は、前記埋め込み型デバイスが埋め込まれている間に前記超音波通信リンクを介してプログラム可能であるフィールドプログラマブルゲートアレイFPGA)を含む、請求項7に記載のシステム。

請求項9

前記検知または作動ユニットは、センサを含むかまたは該センサと通信し、前記FPGAは前記センサを制御するようにプログラム可能である、請求項8に記載のシステム。

請求項10

前記通信ユニットはマイクロコントローラユニット(MCU)を含む、請求項8に記載のシステム。

請求項11

前記検知または作動ユニットは、アクチュエータを含むかまたは該アクチュエータと通信し、前記MCUは前記アクチュエータを制御するように構成されている、請求項10に記載のシステム。

請求項12

前記充電デバイスは前記生体上に装着可能である、請求項1に記載のシステム。

請求項13

前記充電デバイスは前記生体内に埋め込み可能である、請求項1に記載のシステム。

請求項14

前記充電デバイスの前記信号生成器は、電気信号を提供し、前記充電デバイスは、前記充電デバイスの前記超音波トランスデューサを駆動するために前記電気信号を増幅するための増幅器をさらに含む、請求項1に記載のシステム。

請求項15

前記超音波充電信号の周波数は、約20kHz〜約10MHzの範囲内である、請求項1に記載のシステム。

請求項16

前記超音波充電信号は連続正弦波を含む、請求項15に記載のシステム。

請求項17

エネルギー採取後、前記埋め込み型デバイスは、(i)超音波送信動作、(ii)前記データに対して実施されるデータ処理動作、および(iii)前記検知または作動ユニットによって実施される検知動作のうちの1つまたは複数を、前記超音波通信リンクの制御チャネルを使用して適合させるように構成することができる、請求項1から16のいずれか一項に記載のシステム。

請求項18

エネルギー採取後、前記埋め込み型デバイスは、前記体内チャネル状態に適合するように送信方式パラメータを変更することによって、超音波送信動作を、前記超音波通信リンクの制御チャネルを使用して適合させるように構成することができる、請求項1から16のいずれか一項に記載のシステム。

請求項19

エネルギー採取後、前記埋め込み型デバイスは、処理機構修正および前記データからの新たな生理学的パラメータの抽出のうちの1つまたは複数を実施することによって、データ処理動作を、前記超音波通信リンクの制御チャネルを使用して適合させるように構成することができる、請求項1から16のいずれか一項に記載のシステム。

請求項20

エネルギー採取後、前記埋め込み型デバイスは、センサのサンプリング周波数または前記センサの検知分解能を変更することによって、検知動作を、前記超音波通信リンクの制御チャネルを使用して適合させるように構成することができる、請求項1から16のいずれか一項に記載のシステム。

請求項21

複数の埋め込み型デバイスを備える、請求項1〜16のいずれか一項に記載のシステム。

請求項22

超音波電力制御およびテレメトリのための方法であって、前記方法は、a)充電デバイスと、生体内に埋め込まれている埋め込み型デバイスとの間の超音波通信リンクを介して、前記生体を通じて超音波信号を送信するステップと、b)前記埋め込み型デバイスの超音波トランスデューサによって、前記充電デバイスから超音波充電信号を受信するステップと、c)前記埋め込み型デバイスがエネルギー採取モードにあるときに、前記受信されている超音波充電信号からエネルギーを採取するステップと、d)前記採取されているエネルギーによって前記埋め込み型デバイスの検知または作動ユニットに給電するステップと、e)前記埋め込み型デバイスが超音波通信モードにあるときに、前記検知または作動ユニットからデータを読み出し、前記埋め込み型デバイスの前記超音波トランスデューサを通じて前記データを送信するステップとを含む、方法。

請求項23

前記充電デバイスにおいて、超音波トランスデューサを、前記生体を通じて前記超音波充電信号を送信するように駆動するステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。

請求項24

前記埋め込み型デバイスにおいて、整流回路を使用して、前記超音波トランスデューサから出力される交流電流(AC)信号を直流電流(DC)信号に変換するステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。

請求項25

前記埋め込み型デバイスのエネルギー貯蔵ユニットに、前記採取されているエネルギーを貯蔵するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。

請求項26

前記埋め込み型デバイスが埋め込まれている間に、前記超音波通信リンクを介して前記埋め込み型デバイスのフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)をプログラムするステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。

請求項27

前記埋め込み型デバイスを、前記エネルギー採取モードと前記超音波通信モードとの間で切り替えるステップをさらに含む、請求項22から26のいずれか一項に記載の方法。

請求項28

エネルギー採取後、前記埋め込み型デバイスを、(i)超音波送信動作、(ii)前記データに対して実施されるデータ処理動作、および(iii)前記検知または作動ユニットによって実施される検知動作のうちの1つまたは複数を、前記超音波通信リンクの制御チャネルを使用して適合させるように構成するステップをさらに含む、請求項22から27のいずれか一項に記載の方法。

請求項29

超音波電力制御およびテレメトリのための再構成可能埋め込み型デバイスであって、生体内に埋め込み可能であり、前記埋め込み型デバイスと充電デバイスとの間の超音波通信リンクを介して、前記生体を通じて前記充電デバイスとワイヤレスに通信するように構成されており、前記充電デバイスから超音波充電信号を受信し、前記生体を通じて超音波信号を送信するための埋め込み型超音波トランスデューサと、前記超音波トランスデューサに結合されており、前記埋め込み型デバイスがエネルギー採取モードにあるときに、前記受信されている超音波充電信号からエネルギーを採取するように構成されている電力ユニットと、前記採取されているエネルギーによって給電される検知または作動ユニットと、前記電力ユニットおよび前記検知または作動ユニットに結合されており、前記埋め込み型デバイスを、前記エネルギー採取モードと超音波通信モードとの間で切り替えるように構成されており、前記埋め込み型デバイスが前記超音波通信モードにあるときに、前記検知または作動ユニットからデータを読み出し、前記埋め込み型超音波トランスデューサを通じて前記データを送信するように構成されている通信ユニットとを備える、埋め込み型デバイス。

請求項30

前記通信ユニットおよび前記検知または作動ユニットのうちの少なくとも一方は、前記埋め込み型デバイスが埋め込まれている間に前記超音波通信リンクを介してプログラム可能であるフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)を含む、請求項29に記載のデバイス。

請求項31

前記検知または作動ユニットは、センサを含むかまたは該センサと通信し、前記FPGAは前記センサを制御するようにプログラム可能である、請求項30に記載のデバイス。

請求項32

前記検知または作動ユニットは、アクチュエータを含むかまたは該アクチュエータと通信し、前記通信ユニットは、前記アクチュエータを制御するように構成されているマイクロコントローラ・ユニット(MCU)を含む、請求項31に記載のデバイス。

請求項33

エネルギー採取後、前記埋め込み型デバイスは、(i)超音波送信動作、(ii)前記データに対して実施されるデータ処理動作、および(iii)前記検知または作動ユニットによって実施される検知動作のうちの1つまたは複数を、前記超音波通信リンクの制御チャネルを使用して適合させるように構成することができる、請求項29から32のいずれか一項に記載のデバイス。

技術分野

0001

本願は、2016年10月31日に出願された米国仮特許出願題62/415,383号明細書の利益を主張する。上記出願の教示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。

0002

政府支援
本発明は、全米科学財団からの許可番号CNS−1253309に基づく政府支援を受けて成されている。政府は本発明において一定の権利を有する。

背景技術

0003

救命機能を提供し、患者の生活の質を高める様々な埋め込み医療デバイスIMD)が、近年開発されている。従来のシステムと将来の設計の両方が直面している1つの困難な態様は、米国食品医薬品局FDA)によって許可されている低い電力レベル準拠しながら、小型化に関する制約下で埋め込みデバイス給電または再充電する方法である。次世代の埋め込みデバイスは、ワイヤレス通信、検知、処理、および作動機能を与えられることが期待されており、これによって、電力要件はさらにより増大することになる。

先行技術

0004

国際公開第2016/123047号パンフレット
国際公開第2016/123069号パンフレット

0005

超音波電力制御およびテレメトリのための再構成可能埋め込み型システムおよび関連する方法が提供される。

0006

一実施形態において、システムは、充電デバイスおよび埋め込み型デバイスを含む。充電デバイスは、超音波信号を送信し、生体を通じて送信される超音波信号を受信するように構成されている超音波トランスデューサと、超音波トランスデューサを、生体を通じて超音波充電信号を送信するように駆動するための信号生成器とを含む。埋め込み型デバイスは、生体内に埋め込み可能であり、埋め込み型デバイスと充電デバイスとの間の超音波通信リンクを介して、生体を通じて充電デバイスとワイヤレス通信するように構成されている。埋め込み型デバイスは、充電デバイスからの超音波充電信号を受信し、生体を通じて超音波信号を送信するための埋め込み型超音波トランスデューサと、超音波トランスデューサに結合されている電力ユニットであって、電力ユニットは、埋め込み型デバイスがエネルギー採取モードにあるときに、受信されている超音波充電信号からエネルギー採取するように構成されている、電力ユニットと、採取されているエネルギーによって給電される検知または作動ユニットと、電力ユニットおよび検知または作動ユニットに結合されている通信ユニットとを含む。通信ユニットは、埋め込み型デバイスを、エネルギー採取モードと超音波通信モードとの間で切り替えるように構成されている。通信ユニットは、埋め込み型デバイスが超音波通信モードにあるときに、検知または作動ユニットからデータを読み出し、埋め込み型超音波トランスデューサを通じてデータを送信するようにさらに構成されている。

0007

電力ユニットは、埋め込み型超音波トランスデューサからの交流電流(AC)信号を直流電流(DC)信号に変換することが可能な整流回路を含むことができる。整流回路は、乗算器を含むことができる。いくつかの実施形態において、電力ユニットは、乗算器および全波整流器を含む。超音波充電信号の電力に応じて、電力ユニットは、乗算器を使用するか、または、全波整流器を使用するかを選択することができる。

0008

電力ユニットは、採取されているエネルギーを貯蔵するために整流回路に結合されているエネルギー貯蔵ユニットを含むことができる。エネルギー貯蔵ユニットは、スーパーキャパシタを含むことができる。

0009

電力ユニットは、エネルギー貯蔵ユニットからの出力電圧を制限するための低ドロップアウト(LDO調整器を含むことができる。これによって、貯蔵ユニットから使用され得るエネルギーの量を制限することができる。

0010

通信ユニットおよび検知または作動ユニットのうちの少なくとも一方は、プログラム可能回路を含むことができる。プログラム可能回路は、埋め込み型デバイスが埋め込まれている間に超音波通信リンクを介してプログラム可能であるフィールドプログラマブルゲートアレイFPGA)を含むことができる。

0011

検知または作動ユニットは、センサアクチュエータ、または両方を含むか、または、それと通信することができ、FPGAは、センサ、アクチュエータ、または両方を制御するようにプログラムすることができる。代替的にまたは加えて、通信ユニットは、マイクロコントローラユニット(MCU)を含むことができる。検知または作動ユニットは、アクチュエータ、センサ、または両方を含むか、または、それと通信することができ、MCUは、アクチュエータ、センサ、または両方を制御するように構成することができる。

0012

充電デバイスは、生体に装着可能であり得る。代替的に、充電デバイスは、生体内に埋め込み可能である。

0013

充電デバイスの信号生成器は、電気信号を提供することができ、充電デバイスは、充電デバイスの超音波トランスデューサを駆動するために電気信号を増幅するための増幅器をさらに含むことができる。

0014

超音波充電信号の周波数は、約20kHz〜10MHzの範囲内とすることができる。超音波充電信号は、連続正弦波または連続方形波のような、連続波を含むことができる。一実施形態において、連続波の周波数はおよそ700kHzである。

0015

エネルギー採取後、埋め込み型デバイスは、(i)超音波送信動作、(ii)データに対して実施されるデータ処理動作、および(iii)検知または作動ユニットによって実施される検知動作のうちの1つまたは複数を、超音波通信リンクの制御チャネルを使用して適合させるように構成することができる。

0016

例えば、エネルギー採取後、埋め込み型デバイスは、体内チャネル状態に適合するように送信方式パラメータを変更することによって超音波送信動作を適合させ、または、処理機構修正すること、および、データから新たな生理学的パラメータを抽出することのうちの1つもしくは複数を実施することによってデータ処理動作を適合させ、または、センサのサンプリング周波数もしくはセンサの検知分解能を変更することによって検知動作を適合させるように、超音波通信リンクの制御チャネルを使用して構成することができる。処理動作を修正することは、新たな処理機構を設置することを含むことができる。

0017

一実施形態において、システムは、複数の埋め込み型デバイスを備える。

0018

超音波電力制御およびテレメトリのための方法は、a)充電装置と生体内に埋め込まれている埋め込み型デバイスとの間の超音波通信リンクを介して生体を通じて超音波信号を送信するステップと、b)埋め込み型デバイスの超音波トランスデューサを用いて、充電デバイスから超音波充電信号を受信するステップと、c)埋め込み型デバイスがエネルギー採取モードにあるときに、受信されている超音波充電信号からエネルギーを採取するステップと、d)採取されているエネルギーを用いて埋め込み型デバイスの検知または作動ユニットに給電するステップと、e)埋め込み型デバイスが超音波通信モードにあるときに、検知または作動ユニットからデータを読み出し、埋め込み型デバイスの超音波トランスデューサを通じてデータを送信するステップとを含む。

0019

方法は、充電デバイスにおいて、超音波トランスデューサを、生体を通じて超音波充電信号を送信するように駆動するステップをさらに含むことができる。

0020

方法は、埋め込み型デバイスにおいて、整流回路を使用して、超音波トランスデューサから出力される交流電流(AC)信号を直流電流(DC)信号に変換するステップをさらに含むことができる。

0021

方法は、埋め込み型デバイスのエネルギー貯蔵ユニットに、採取されているエネルギーを貯蔵するステップをさらに含むことができる。

0022

方法は、埋め込み型デバイスが埋め込まれている間に、超音波通信リンクを介して埋め込み型デバイスのフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)をプログラムするステップをさらに含むことができる。

0023

方法は、埋め込み型デバイスを、エネルギー採取モードと超音波通信モードとの間で切り替えるステップをさらに含むことができる。

0024

方法は、エネルギー採取後、埋め込み型デバイスを、(i)超音波送信動作、(ii)データに対して実施されるデータ処理動作、および(iii)検知または作動ユニットによって実施される検知動作のうちの1つまたは複数を、超音波通信リンクの制御チャネルを使用して適合させるように構成するステップをさらに含むことができる。

0025

超音波電力制御およびテレメトリのための再構成可能埋め込み型デバイスが提供される。埋め込み型デバイスは、生体内に埋め込み可能であり、埋め込み型デバイスと充電デバイスとの間の超音波通信リンクを介して、生体を通じて充電デバイスとワイヤレスに通信するように構成されている。埋め込み型デバイスは、充電デバイスからの超音波充電信号を受信し、生体を通じて超音波信号を送信するための埋め込み型超音波トランスデューサと、超音波トランスデューサに結合されている電力ユニットであって、電力ユニットは、埋め込み型デバイスがエネルギー採取モードにあるときに、受信されている超音波充電信号からエネルギーを採取するように構成されている、電力ユニットと、採取されているエネルギーによって給電される検知または作動ユニットと、電力ユニットおよび検知または作動ユニットに結合されている通信ユニットとを含む。通信ユニットは、埋め込み型デバイスを、エネルギー採取モードと超音波通信モードとの間で切り替え、埋め込み型デバイスが超音波通信モードにあるときに、検知または作動ユニットからデータを読み出し、埋め込み型超音波トランスデューサを通じてデータを送信するように構成されている。

0026

上記は、添付の図面に示されているような、以下の例示的な実施形態のより詳細な説明から明らかになる。図面において、同様の参照符号は、異なる図全体を通じて同じ部分を参照する。図面は、必ずしも原寸に比例してはおらず、むしろ、実施形態を説明しているところに重点が置かれている。

図面の簡単な説明

0027

本発明の例示的な実施形態による、超音波ワイヤレス給電およびテレメトリシステムの構成要素図である。
例示的な実施形態による、超音波ワイヤレス給電およびテレメトリシステムの埋め込み型デバイスの構成要素図である。
埋め込み型デバイスのエネルギー採取モードを示す図である。
図3の埋め込み型デバイスの超音波通信モードを示す図である。
充電中のスーパーキャパシタにわたる電圧降下を示す図である。
充電中のスーパーキャパシタに対する入力電流を示す図である。
46Ω負荷による放電段階中のスーパーキャパシタ電圧を示すグラフ図である。
46Ω負荷による放電段階中のスーパーキャパシタ電流を示すグラフ図である。
4.6kΩ負荷による放電段階中のスーパーキャパシタ電圧を示すグラフ図である。
4.6kΩ負荷による放電段階中のスーパーキャパシタ電流を示すグラフ図である。
本発明の例示的な実施形態による、超音波経皮エネルギー伝送UTET)システムのブロック図である。
電力ユニット、プログラム可能回路、およびバイオセンサを含むUTETシステムのブロック図である。
圧電トランスデューサビーム広がり(寸法は原寸に比例する)を示す図である。
圧電トランスデューサ変換効率を評価するための測定システムを示す図である。
周波数の関数としての、例示的な超音波トランスデューサによって放出される音声パワーを示すグラフ図である。
圧電トランスデューサButterworth−Van Dyke等価モデルの回路図である。
例示的な圧電トランスデューサの抵抗およびリアクタンスを示す図である。
反転構成におけるオペアンプ(±VSを供給する)の回路図である。
例示的な全波整流器の回路図である。
従来のCockroft−Waltonカスケード乗算器の回路図である。
本発明の実施形態において使用することができる例示的なスーパーキャパシタを示す図である。
周波数の関数としての、圧電トランスデューサ(PZT)によって吸収される電流を示すグラフ図である。
周波数の関数としての、PZTによって吸収される電力を示すグラフ図である。
周波数の関数としての、受信されるピーク間電圧を示すグラフ図である。
伝送される電力(マーカのない実線)および電力密度(「+」マーカのある実線)を示すグラフ図である。
整流器(実線)および乗算器(破線)を使用して整流されている開回路電圧を示すグラフ図である。
整流器から46Ω負荷に送達される電力(実線)およびDC電流(破線)を示すグラフ図である。
乗算器から46Ω負荷に送達される電力(実線)およびDC電流(破線)を示すグラフ図である。
例示的なプリント回路基板(PCB)設計の2つの貯蔵構成要素の充電電圧および電流を示すグラフ図である。
PowerStreamGM300910充電式バッテリによって給電されるFPGAを含む例示的なデバイスを示す図である。
PowerStream GM300910充電式バッテリの充電電圧(実線)および電流(破線)を示すグラフ図である。
ワイヤレス心臓ペーシングのために構成されている超音波電力制御およびテレメトリのための再構成可能埋め込み型システムのブロック図である。

実施例

0028

以下において、例示的な実施形態を説明する。

0029

体内通信リンクを介してワイヤレス超音波電力制御およびテレメトリを可能にするための再構成可能埋め込み型医療システムおよび方法が提供される。

0030

装着可能デバイスの従来の超音波ネットワークが、2016年1月26日に出願され、特許文献1として公開されている、Melodia他による国際出願PCT/US2016/014814号に記載されている。特許文献1の教示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。

0031

埋め込み型デバイスおよび装着可能デバイスのネットワークの間で超音波によって信号を送信するための従来のシステムおよび方法が、2016年1月26日に出願され、特許文献2として公開されている、Melodia他による国際出願PCT/US2016/014860号に記載されている。特許文献2の教示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。

0032

以前の手法に対して、本発明の手法は、再構成可能超音波通信モジュールを、超音波遠隔給電埋め込み型デバイスと組み合わせることから生じる課題に対処するために、エネルギー、電力伝送効率、および回路相互接続を管理するように固有に設計されているシステムを提供する。

0033

バッテリレス・システム。本発明の実施形態は、埋め込み型デバイスにエネルギーを供給する1つまたは複数のスーパーキャパシタ(貯蔵ユニット)を充電するために、超音波経皮エネルギー伝送(UTET)方法を利用するバッテリレス・システムに関する。さらに、埋め込み型デバイスは、スーパーキャパシタに加えて、または、それに代えて、バッテリを利用することができる。しかしながら、本システムは主に、バッテリなしで作動するように設計される。この態様は、バッテリが再充電可能であるか否かにかかわらず、バッテリを有するシステムには存在しない課題および問題を導入する。

0034

バッテリ給電システムにおいて、エネルギーは、UTETおよびスーパーキャパシタを使用するシステムほどには制約されない。事実、バッテリは、合間にデバイスを再充電する必要なしに、プログラム可能回路(例えば、FPGA)を通じた再構成、検知データの読み出し、および作動を含む、いくつかの機能を実施するのに十分なエネルギーを供給することができる。

0035

バッテリレス・システムにおいては、エネルギー消費および電力管理が主要な課題になる。概して、エネルギー貯蔵枯渇する前に、再構成、データ処理および転送を含む、1つまたはいくつかのみの連続的な動作が、一般的に可能である。したがって、一般的に、システムのすべての動作またはいくつかおきの動作の前に、充電サイクルが行われる必要がある。したがって、充電はより頻繁であるが、同時に、バッテリ再充電よりも高速であり得る。

0036

UTETベースの電力ユニットによって給電される再構成可能モジュール(例えば、埋め込みデバイス)を考えるとき、2つのサブシステムが互いに対話する方法を考えることが有用である。回路の観点から、設計は、2つの異なる動作モード、すなわち、充電段階および後続する検知/作動/通信段階、ならびに、相対的な電気接続、および、1つの回路構成から他の回路構成に切り替える方法(他の箇所で説明する)を考慮しなければならない。エネルギー管理について、以下の留意事項を考慮に入れる必要がある。一方において、UTET方法は、インプラントの再構成およびいくつかの他の動作のみに必要なエネルギーを提供することができ、したがって、再充電段階の頻度および継続時間が重要な態様になる。他方、インプラントの再構成可能性は、以下の少なくとも2つの方法で、電力ユニット設計およびエネルギー管理に影響を及ぼす。

0037

インプラントの電子回路に給電するためにエネルギーが再分配される方法を変更することによって、または、特定の構成に従って構成要素の電力要件を調整することによって、

0038

パラメータ(例えば、低ドロップアウト(LDO)調整器閾値)、データ処理アルゴリズム、検知/作動周波数回路接続を変更することにより、その結果、消費電力は場合によって異なる可能性があり、最終的には多かれ少なかれ充電操作につながる。

0039

これらの観察に基づいて、遠隔送信機から貯蔵装置へと可能な限り多くの電力を搬送するために電力伝送効率(PTE)を最大化することができるように、充電段階についてシステム設計を最適化することが有用である。逆に、検知/作動/通信を実行するために使用されるスーパーキャパシタ出力電力は、第1にエネルギーを節約し、第2に、スーパーキャパシタが給電する構成要素の電圧および電流要件を満たすために、制限されることが好ましい。具体的には、LDO調整器が、貯蔵ユニットから負荷への出力電圧を制限し、マイクロコントローラおよびFPGAが、断続的検知および周期作動動作のために、または、必要なときに当該動作を実施するために、給電を管理する。

0040

直接給電。超音波によって伝送されるエネルギーは、センサ、アクチュエータ、通信ユニットを作動させるために、または、送信機によって送られるクエリに対する瞬時応答を受信するために埋め込みデバイス上の通信回路に給電するために、直接的に(貯蔵されることなく)使用することができる。直接給電の場合、入来する整流電圧を低減し、負荷を給電するために、低ドロップアウト(LDO)調整器を使用することができる。

0041

I.導入

0042

埋め込み電子システムの給電は、埋め込み型医療デバイス(IMD)の分野における重要な課題である[A1][A2]。明らかに、特に、心臓または神経生体インプラントのような救命医療デバイスにとって、給電は重大な問題である。現在、IMDに給電するのに必要なエネルギーを供給するための最も一般的な方法は、バッテリおよびスーパーキャパシタ、エネルギー採取ソリューション、ならびに経皮エネルギー伝送(TET)である。無線周波数(RF)送信および電磁誘導[2]を含む、種々のTET技術の中で、超音波TET(UTET)は特に有望である[A3][A4][A5][A6]。

0043

超音波が生体組織を行き来する結果として、キャビテーション機械的刺激、および温度上昇のような現象が生じる可能性がある。特定の事例において、音響波パワーおよび曝露の継続時間に応じて、健康被害が生じる可能性がある。これらの理由から、FDAは、医療用途における超音波送信に対して安全制限を規定して、音響波パワー放出を規制している[A7]。しかしながら、音響パワーに対する安全制限は、RF放射線曝露制限と比較して制約が少ない[A6]。それゆえ、超音波を使用する利点は、下記に簡潔に説明するように、3つの主要なカテゴリグループ分けすることができる。

0044

安全性。ヒト組織の超音波への曝露は、電磁EM放射線への曝露よりも安全であると考えられる。EM波は、重要臓器(特に心臓組織および脳組織)によって大きく吸収され、結果として、身体の曝露領域内の温度が上昇し、ワイヤレスRFリンクの受信端に伝送される電力が大きく低減される。

0045

電力レベル。健康被害を与えることなく、超音波送信により高い電力強度を使用することができる。この理由から、FDAは、RFと比較して(10mW/cm2)、組織中の音響波のより高い強度(720mW/cm2)を許容している。すなわち、ほぼ2桁高いことになる。

0046

ヒト組織中の伝播。超音波の生体組織による吸収が大幅により低い(Bluetooth(登録商標)において使用される2.45GHzにおける60〜90dBに対して、1MHzにおける10〜20cmリンクの8〜16dB)結果として、組織加熱がはるかに低減され、伝播がより安全になる。さらに、技術的観点から、これは、吸収による電力損失が低減されることを意味する。UTET電力伝送効率は、39%程度の高さであると報告されている。加えて、混雑したRFスペクトルによる電磁両立性の問題は存在しない。それゆえ、超音波を介したバッテリの深部インプラントにおけるワイヤレス給電または再充電は、代替的なソリューションよりもはるかに高速であり得る。結果として、バッテリレス・インプラントおよびバッテリ給電インプラントはより長く存続することができ、または、サイズをより小さくすることができる。

0047

ここで、遠隔ワイヤレス給電およびデジタル・ワイヤレス通信のために超音波を使用するシステムを説明する。システムは、深部に埋め込まれた医療デバイスのための超音波経皮エネルギー伝送(UTET)リンクを含み、ここで、受信機は、例えば、バッテリまたはスーパーキャパシタなどのエネルギー貯蔵装置を充電するために超音波送信機からエネルギーを採取することが可能である。

0048

II.特徴

0049

特定の実施形態において、システムは以下の有利な特徴を含む。

0050

埋め込み型デバイスは、超音波を介して通信し、単一の圧電トランスデューサを使用することによって、超音波経皮エネルギー伝送(UTET)方法を通じて給電される。

0051

システムは、完全にかつ急いで再構成可能であるように構成される。事実、エネルギー伝送後、デバイスは、とりわけ、(i)体内チャネル状態に適合するための、例えば、送信方式パラメータなどの送信動作、(ii)例えば、新たな処理機構の設置および新たな生理学的パラメータの抽出など、検知データに対して行われるデータ処理動作、(iii)例えば、センサのサンプリング周波数または検知分解能などの検知動作を柔軟に適合させるように、制御チャネルを使用して構成することができる。

0052

III.システムの説明

0053

図1は、超音波電力制御およびテレメトリのための再構成可能埋め込み型システム10の構成要素図を示す。図面の左側の構成要素ブロックは、例えば体外など、外部の装置とすることができる、充電デバイス20(本明細書においては「uCharger」としても参照される)を表す。デバイス20は、埋め込み型デバイス30に給電するか、または、埋め込み型デバイスのバッテリを再充電するとともに、埋め込み型デバイス30によって送信されるデータを受信する。電力およびデータの伝送は、デバイス20と30との間の超音波体内通信リンク28を介して達成される。デバイス20は、波形を生成する、例えば、この実施態様においてはUSRP N210ソフトウェア無線などの、信号生成器22と、後続する増幅器24と、圧電トランスデューサ(PZT)26とを含む。デバイス20は、ユーザの皮膚に取り付けられる常時オン装着可能デバイス、または、手持ち式デバイスとすることができる。埋め込み型構成要素30(本明細書においては「uBeamer」としても参照される)は、エネルギー採取機能とワイヤレス通信機能の両方を実施する。充電デバイス20によって伝送されるエネルギーを採取するとき、埋め込み型デバイス30は、超音波トランスデューサ32を通じて超音波を受信し、整流器34を使用して、受信されている超音波に対応する電気信号を整流し、任意選択的に、入来するエネルギーを、例えば、バッテリまたはスーパーキャパシタなどのエネルギー貯蔵装置35に貯蔵する。十分なエネルギーが採取されると、埋め込み型構成要素30は、検知または作動ユニット38および通信ユニット36を起動する。センサを含むかまたはセンサと通信することができる検知または作動ユニット38は、ユーザの(すなわち、ヒトの)身体内部の生理学的パラメータ(複数可)を測定するように構成することができる。測定されているパラメータ(複数可)はその後、超音波を使用して、例えば、超音波トランスデューサ32を介してブロードキャストすることができ、超音波トランスデューサ26を介して、例えば、デバイス20など、別のデバイスによって受信することができる。検知または作動ユニットはまた、本明細書においてさらに説明するように、例えば、心臓ペーシング・リードなどの、アクチュエータを含むかまたはこれと通信することもできる。

0054

充電デバイス20は、生体に装着可能であり得る。一実施形態において、充電デバイス20は生体内に埋め込み可能であり、この場合、デバイス自体を、例えば、超音波または他の適切なエネルギー伝送手段を介して、ベースユニットからワイヤレスに給電することができる。一実施形態において、システムは、ネットワーク内に配置することができる、複数の埋め込み型デバイスを備える。複数の埋め込みデバイスのネットワークは、例えば、国際出願PCT/US2016/014860号(特許文献2として公開されている)に記載されている。特許文献2の教示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。

0055

A.超音波経皮エネルギー伝送

0056

超音波経皮エネルギー伝送(UTET)リンクは、同じ周波数において動作する、例えば、トランスデューサ26および32(図1)などの、2つの超音波トランスデューサを使用する。例示的な実施形態において、直径9.5mmの2つの薄型ディスク超音波トランスデューサ(American Piezo Corporation[A10])が使用される。2つの超音波トランスデューサは、横方向のずれを最小限に抑え([A9]を参照されたい)、それゆえ、エネルギー伝送を最大化するように、幾何学的に位置整合することができる。超音波ファントムを使用して、uCharger20とuBeamer30との間の身体組織エミュレートすることができる。超音波ファントムは、組織を通じた超音波伝播をエミュレートする組織模倣材料である。外部送信機における送信電圧信号は、例えば、正弦波もしくは方形波、インパルス波形、またはそれらの組み合わせなどの、連続波とすることができる。例示的な実施形態において、送信信号は、700kHz、すなわち、使用されているトランスデューサの共振周波数の連続正弦波である。特定の実施態様において、送信信号は、USRP N210ソフトウェア無線によって生成され、信号は、例えば、Mini−Circuits LZY−22+増幅器などの、電力増幅器を使用して増幅される。増幅段は、2V(ピーク間)であるUSRPの出力電力を、体内エネルギー伝送用途要件に適合する電力レベルまで増大させるのに有用であり、場合によってはそのために必要である。電力増幅器信号は、超音波トランスデューサ(例えば、トランスデューサ26)によって、超音波信号、すなわち、機械的振動に変換され、超音波信号は、例えば、超音波ファントムなどの組織を通じて伝播し、受信超音波トランスデューサ(例えば、トランスデューサ32)によって受信される。後者は、受信超音波波形を電気信号に変換する。受信信号が搬送するエネルギーを貯蔵するために、AC信号DC電圧レベルに変換する全波ダイオード整流器(例えば、整流器34)が使用される。平滑キャパシタを使用して、整流信号のリップルを低減することができる。最後に、整流DC電圧を使用して、本明細書において記載されている例示的な実施態様における0.22Fスーパーキャパシタのような、エネルギー貯蔵デバイス(例えば、貯蔵装置35)が充電される。

0057

B.埋め込み型「uBeamer」デバイスのアーキテクチャ

0058

埋め込み型デバイスは、給電源が超音波送信機であることを除いて、アクティブRFIDデバイスの実施態様を想起させるものである。埋め込み型デバイスは、身体からの生理学的データを取得するセンサを含むことができるかまたは当該センサに接続することができ、エネルギー貯蔵装置が十分な充電レベルに達すると、エネルギー貯蔵装置から給電される。

0059

図2は、埋め込み型デバイス(uBeamer)30のハードウェアアーキテクチャを示す。デバイス30は、通信ユニット36と、通信ユニットに結合されている超音波ワイヤレス送受信機32と、検知または作動ユニット38(例えば、センサ、アクチュエータ、または両方を含むことができる)と、採取回路34およびエネルギー貯蔵装置35を含むことができる電力ユニット40とを含む。充電状態から通信状態へと切り替えるために、2つの電子スイッチ44、46が使用される。スイッチは、通信ユニットによって制御することができる。

0060

図3および図4は、それぞれエネルギー採取動作および通信動作の間の埋め込み型デバイス30を示す。図3に示すように、充電動作中、スイッチ46および44は、受信機トランスデューサ32が整流器34に直接的に接続され、その後、整流器34が、存在する場合は、例えばスーパーキャパシタなどのエネルギー貯蔵装置35に接続されるように、設定される。逆方向通信が行われるようにするために、スイッチ44、46は、整流器回路34を分離し、通信ユニット36によってエネルギー貯蔵装置35と超音波トランスデューサ32とを架橋してシステム30に給電し、超音波通信を可能にする。スイッチ44、46はハードウェアまたはソフトウェアにおいて実装することができる。

0061

IV.埋め込み型デバイスのハードウェア・アーキテクチャ

0062

図2に戻って参照すると、例示的な実施形態による、超音波ワイヤレス給電およびテレメトリシステムの埋め込み型デバイス30の構成要素図が提示されている。

0063

通信ユニット。埋め込み型デバイス30の通信ユニット36は、通信データ処理動作を可能にするために超音波送受信機を実装する、例えば、MCUまたはFPGAなどの、処理デバイス42を含む。特定の実施態様において、現在市販されている最も小型で、電力が最も低く、最も集積化されたFPGAである、Lattice Semiconductor iCE40 Ultra FPGAが使用される。FPGAのHDL設計は、電力が検出されると直ちに初期化し、システムをエネルギー採取モードから超音波通信モードへと切り替え、検知または作動ユニット38を通じてセンサデータを読み出し、超音波トランスデューサ32を通じて検知されているデータを送信する。

0064

検知/作動ユニット。検知または作動ユニット38は、標準インターフェースのセットを通じて、例えば、圧力センサおよびグルコース・センサなどの種々のセンサ、ならびにアクチュエータを「uBeamer」デバイス20に接続することを可能にする汎用インターフェースである。検知または作動ユニットは、デジタルとアナログの両方のセンサに対応することができる。

0065

電力ユニット。電力ユニット40は、(i)AC信号をDC電圧レベルに変換する、例えば、平滑キャパシタを有する全波ダイオード整流器などの、エネルギー採取回路34と、(ii)例えば、スーパーキャパシタまたは任意選択的にバッテリなどの、エネルギー貯蔵装置35とを含む。

0066

V.システム評価および実験結果

0067

ブリッジ整流器の出力は、スーパーキャパシタを充電することができる量および速さを決定する、その出力電圧および電流(より一般的には電力)についてリンク全体の中でも重要な点である。上述した挙動テストするために、700kHzおよび最大400mVの種々の振幅値において振動する正弦波によってシステムが励起された。

0068

それぞれ300mV、400mV、700mVおよび800mV(すべてピーク間)の4つのUSRPによって生成される波を有するシステムを研究するために実験が行われた。これらの電圧は、開回路に接続されている受信超音波トランスデューサ(PZT)におけるピーク間値10V、11.8V、23.5V、26Vに対応する。増幅器後の値も測定され、入力信号に応じて、38dBと40dBとの間で変動する利得が観察された。この観察は、身体組織内の減衰、トランスデューサの変換の非効率性、および、2つのトランスデューサの間の不一致および不整合に起因する損失が、まとめると9.3dBと9.5dBとの間の値になったことを意味する。波は、整流過程の間にさらに減衰されるが、損失の影響は、上記で言及した減衰現象に関しては無視できるものである。

0069

図5および図6において、時間の関数として測定されている、USRP入力波の種々の振幅値に関する、スーパーキャパシタにわたる電圧降下およびその入力電流が報告されている。キャパシタ方程式成立するため、電圧は、貯蔵要素内部に蓄積されている電荷を示す。

0070

これらの曲線から、システムへの入力電圧を増大させることが、常に、キャパシタをより高速に再充電するための最良戦略であるとは限らないことを観察することができる。事実、充電過程の速度を決定するものは電流であり、図6において、700mVピーク間USRP入力波に対応する電流が、最初は800mVピーク間信号を有するスーパーキャパシタに流れ込む電流よりも高いことが分かる。結果として、最初の事例における充電は、150秒先行して5VDC閾値(スーパーキャパシタによって許容される最大値)に達する。より低い電圧値について、充電過程は、非常に低速になり得、5VDC閾値に達するのに10分よりも多くの時間がかかり得る。

0071

実験において、整流回路に対する入力信号が小さすぎ、キャパシタを再充電するのに有用な電力量が変換され得ない事例が試験された。これらの事例において、ブリッジ整流器は、標準的なVillard乗算器回路に置き換えられた。このセクションにおいて上記で例示したものと同等の結果にするために、乗算器が入力(USRPからの400mVピーク間信号)において11.8Vの正弦波を受信しているとき、乗算器は出力として20VDC電圧を生成することが可能であることが観察された。キャパシタを完全に再充電するための時間は約600秒である。言い換えれば、乗算器はAC信号を整流し、その電力の一部を電圧に変換し、出力においてより高いDC電位を生成するが、電流強度は低減する。結果として、乗算器による充電は、低電圧入力にとってはより有用であるが、貯蔵構成要素の内部電荷を所望のレベルにするにはより長い時間期間がかかり得る。

0072

要求される電力に関するIMD(一般的には抵抗負荷として表される)要件が分かると、達する必要がある電荷およびスーパーキャパシタにわたる電圧降下を評価することができる。この電圧値を図5および図6内の曲線において使用することによって、かつ、システムに対する入力電圧に基づいて、スーパーキャパシタを充電するのにかかる時間を予測することができる。

0073

完全に再充電された後に、抵抗負荷に取り付けられたときの、スーパーキャパシタの放電挙動も分析された。電圧および電流の経時的な傾向が追跡された。

0074

図7および図8において、それぞれ、スーパーキャパシタにわたる電圧および46Ω抵抗器に流れ込む電流が報告されている。貯蔵要素が4.6kΩ受動負荷を給電するときの、類似の結果が図9および図10に示されている。理論と一致して、一定の時間間隔所与とすると、より低い抵抗負荷はより多くのエネルギーを吸収し、一方で、より高い4.6kΩの負荷は、キャパシタをより低速に消耗する。事実、最初の事例(図8)において、電流は約80秒でゼロになり、一方で、後者の事例(図10)において、測定電流値は、350秒後でも1mAを上回ったままである。

0075

VI.分析モデル

0076

先行するセクションにおいて報告されている結果は、当該結果がスーパーキャパシタの放電時間およびそのエネルギーを供給することが可能である負荷値の着想を与えるだけでなく、当該結果が以下のように述べることができる基本的な質問回答するための分析モデル構築することを可能にするため、重要である:IMD、ならびに、電圧、電流、電力、および動作時間(アクティブなままにする必要がある継続時間)に対する要件を所与として、埋め込みデバイスに必要なエネルギーを提供することが可能であるような最小レベルまでスーパーキャパシタを再充電するのにどれだけの時間がかかるか?

0077

この質問には、最初に、給電される必要がある負荷に対応する、図7および図8または図9および図10におけるもののような、電圧および電流のプロットを考慮することによって回答することができる。図面に報告されていない異なる負荷値については、テストベッドから同様の曲線を導出することができる。動作時間および医療デバイスが必要とする対応する電力が定義されると(時間および電力はともに総エネルギーを与える)、放電段階のプロットを見ることによって、再充電間隔の間に達する必要があるスーパーキャパシタの最小電圧を評価することが可能である。最後に、図5および図6の曲線に、以前に得られた電圧および電流の最小値を入力し、USRP振幅源信号に対応する適切な曲線を選択することによって、再充電段階の継続時間を決定することができ、したがって、近い将来におけるこの適用の実現可能性を評価することができる。

0078

引用文

0079

[A1] A. Toprak and O. Tigli, “Piezoelectric energy harvesting:State− of−the−art and challenges,” Applied Physics Reviews,vol. 1, no. 3, p. 031104, 2014.

0080

[A2] K.N.Bocan and E.Sejdic´,“Adaptive transcutaneous power transfer to implantable devices:A state of the art review,” Sensors, vol. 16, no. 3, p. 393, 2016.

0081

[A3] G. Santagati, T. Melodia, L. Galluccio, and S. Palazzo, “Medium access control and rate adaptation for ultrasonic intra−body sensor networks,”IEEE/ACMTransactions on Networking, vol. 23, pp. 1121−1134, August 2015.

0082

[A4] G. E. Santagati and T. Melodia, “U−wear:Software−defined ultrasonic networking for wearable devices,” in Proceedings of the 13th Annual International Conference on Mobile Systems, Applications, and Services, pp. 241−256,ACM, 2015.

0083

[A5] J.−Y. Tsai, K.−H.Huang,J.−R.Wang,S.−I.Liu, and P.−C.Li, “Ultrasonic wireless power and data communication for neural stimulation,” in Ultrasonics Symposium (IUS), 2011IEEE International, pp. 1052−1055, IEEE, 2011.

0084

[A6] J.Charthad,M.Weber,T.C.Chang,M.Saadat, and Arbabian, “A mm−sized implantable device with ultrasonic energy transfer and rf data uplink for high−power applications,” in Proc. ofIEEE Custom IntegratedCircuits Conference (CICC),e, pp. 1−4, Sept 2014.

0085

[A7] R. Phillips and G. Harris, “Information for manufacturers seeking marketing clearance of diagnostic ultrasound systems and transducers,” Food and Drug Administration, Center for Devices and Radiological Health, 2008.

0086

[A8] E. Demirors, G. Alba, G. E. Santagati, and T.Melodia,“High Data Rate Ultrasonic Communications for Wireless Intra− Body Networks,” in Proc. ofIEEE Symposium on Local and Metropolitan Area Networks (LANMAN), (Rome, Italy), June 2016.

0087

[A9] O. Shaul and S. Doron, “Non−invasive sensing of the electrical energy harvested by medical implants powered by an ultrasonic transcutaneous energy transfer link,” in Industrial Electronics (ISIE), 2012IEEE International Symposium on, pp. 1153−1157, IEEE, 2012.

0088

[A10] https://www.americanpiezo.com.

0089

例示
U−CHARGE:超音波接続によるワイヤレス再充電可能埋め込み型医療デバイス

0090

救命機能を提供し、患者の生活の質を高める様々な医療埋め込み型デバイス(IMD)が、近年開発されている。従来のシステムと将来の設計の両方が直面している最も困難な態様の1つは、米国食品医薬品局(FDA)によって許可されている低い電力レベルに準拠しながら、小型化に関する制約下でデバイスを給電または再充電する方法である。次世代のインプラントは、ワイヤレス通信、検知、処理、および作動機能を与えられることになり、これによって、電力要件はさらにより増大することになる。

0091

医療用途のための、ワイヤレス接続を有する超音波給電小型プラットフォームが説明される。各サブシステムおよび構成要素に対する設計基準および選択が提示され、特に電力伝送効率(PTE)が注目される。埋め込み型デバイスにおいて使用するための例示的なプリント回路基板(PCB)が説明される。例示的なPCTは、貯蔵要素、電力管理回路、および超音波通信技術を備える。加えて、本システムのテストからもたらされる実験データが提示される。実験データは、超音波から採取されるエネルギーを、生体信号の検知および通信目的に使用することができることを示している。

0092

1−導入

0093

学術研究産業、および医学会の間の共同努力により、無数革新的な埋め込み型医療デバイス(IMD)が製造されてきた。それらのIMDのいくつかはすでに今日市販されており、臨床利用可能であるが、より多くのIMDが近い将来に利用可能になる。

0094

心臓病学。最近50年以上の間の心臓ペーシングおよび埋め込み型除細動器ICD)技術の分野におけるソリューションは、患者の生命の維持を助けてきた。複数の研究[12、48]に示されているように、多くの事例において、患者の生活の質ならびに全体的な身体的および心理的健康状態における改善が報告されている。しかしながら、心臓埋め込み型電子デバイスCIED)を有する患者における突然死の割合は依然として高く、ペースメーカーを装着する身体的および精神的不快感は、適切に対処される必要がある[8]。近年の研究[47]は、突然死の4.3%(217例中22例)は、ペースメーカーまたはICDを有する患者において発生しており、それらの突然死の半数は、デバイス故障または他の問題によって引き起こされたと報告している。加えて、データには今まで、例えば、リードレスおよび心内膜ペーシング、皮下ICD、ならびに、とりわけ心不全の検知および監視などの、いくつかの臨床的需要は、未だに満足のいくソリューションを享受していない[27]。

0095

神経学神経疾患に関連する臨床医学は、ワイヤレスIMDに関心を示している。その理由は、ワイヤレスIMDが、慢性痛振戦ジストニア[46]、失明難聴てんかん、およびパーキンソン病のような臨床徴候および症状に対する適切な回答であることが判明していることである[34]。この文脈における2つの主な適用は、脊髄刺激法(SCS)および脳深部刺激法(DBS)である。第1の、SCSは、刺激電極を駆動するパルス生成器を含むシステムを含む。第2の、DBSは、脳の指定された部分に電気インパルスを伝送することが可能な微小なデバイスである、脳ペースメーカーによって実現される[46]。小型化、長寿命、およびワイヤレスネットワーク機能は、神経刺激装置の主要な要件であるが、それらの要件は、既存のおよび従来のデバイスでは完全には満たされない。

0096

糖尿病真性糖尿病は、世界における死亡および障害の一番の原因の1つである。世界保健機関によれば、世界中で約1億8千万人が糖尿病を患っており、患者数は年を追う毎に増え続けることが分かっている[6]。例えば、米国だけでは、疾病対策センターによって報告されているところでは人工の8.3%(2580万人)が糖尿病を抱えている[6]。小型電子マイクロシステムを利用すれば、血糖濃度を監視し、適切な量のインスリンを送達することによって、1型および2型の糖尿病が防止されることが判明している[3]。

0097

上記の考察から、主に高齢化を続けている人々の需要および関連する慢性退行性疾患に駆られて、IMD市場が増大しているということになる。米国単独では、100万人の患者がCIEDを有し、250,000個のペースメーカーおよび100,000個のICDが毎年埋め込まれている。不都合なことに、イノベーション早期段階における投資は、近年の間に減少しており、逆に、投資家による財政支援は、デバイスの開発の後期段階の間に顕著である。それにもかかわらず、医療デバイス産業は、投資量については、他の産業部門に対して第4位のままである[30]。米国のフリーニアグループによれば、医療インプラントに対する需要は、年間5.1%上昇し、2020年には532億ドルになる見通しである[16]。

0098

技術的課題。IMDの高度に規制された市場から、固有の工学的課題が生じる[30]。米国においては、食品医薬品局(FDA)が、医療デバイスを規制する役割を担う連邦政府関係機関である。ミリメートル(mm)またはサブミリメートルサイズの電子プラットフォームの開発過程において、ヒト被験者における臨床実験を可能にするためには、安全性と有効性の両方が、非臨床データを通じてFDAによって認可される必要がある。インプラントは欠陥がある可能性があり[15]、場合によっては死に至らしめる可能性がある[47]ため、この認可は不可欠な態様である。

0099

埋め込み電子回路およびサブシステムは電力を必要とし、電力は、生体適合性の問題によって、依然として、埋め込み技術の設計における主要な難題の1つであり、小型化に対する障害である[6]。良好なエネルギー伝送効率と高い電力レベルの両方が必要とされるが、FDA推奨を満たしながらそれらの効率および電力レベルを達成することは主要な難事の1つであるため、従来のバッテリに替わることができる埋め込みワイヤレス給電方法は、困難である。さらに、小型構成要素は、場合によっては低すぎる最大持続電力を決定するため、小型構成要素を使用することは、システム性能に影響を及ぼす。

0100

通信機能を有する埋め込み型プラットフォームは、テレメトリ動作、体内ネットワーキング遠隔制御およびインプラント自体の再プログラムを可能にするため、この埋め込み型プラットフォームを提供する利点は明白である。しかしながら、システムに機能を追加することによって、全体的なエネルギー要件が増大する。

0101

特徴および利点。本明細書において、臨床適用を支援するための超音波フィードバック・データ・リンクを有する経皮エネルギー伝送(TET)給電埋め込み型プラットフォームが提示される。プラットフォームは、とりわけ、以下の特徴および利点のうちの1つまたは複数を含む。

0102

システムは、超音波通信機能を備え、装着可能送電装置インターフェースされるIMDを含む。システムは、超音波を使用し、エネルギー伝送とバイオテレメトリの両方のために同じ圧電トランスデューサを利用するように構成される。

0103

FDA電力曝露制限および小型化態様を考慮に入れた、システム構成要素モデルおよびサブシステムの設計選択が説明される。

0104

小型電子チップ上のインプラントの実現に関するプリント回路基板(PCB)の実装態様が提示される。

0105

(i)ワイヤレス給電の実現可能性、および、(ii)採取エネルギーが逆方向通信回路を駆動することができることを証明する実験結果が提示される。特に、電力伝送効率を強調する、システムの設計およびシステム性能の評価が説明される。

0106

本明細書の残りの部分は、以下のように構成される。セクション2は、IMDの最先端の技術、要件、現行技術水準、および技術的課題に関する詳細を説明する。セクション4において、システム構成要素のモデルおよび回路が説明される。セクション5は、PCBの詳細を例示し、実験結果を示す。関連研究がセクション7に提示され、その後、セクション8において所見を述べ、結論とする。

0107

2−予備的考察

0108

このセクションは、最も一般的なIMDの要件を、IMDの動作に必要な電力、小型化過程における物理的制約、および体内通信のための通信機能に関して記載する。既存のソリューションのいくつかを簡潔に説明する。

0109

2.1−要件および現行技術水準

0110

給電。IMDは、用途に応じて、例えば、トランスデューサ、電力管理ユニットおよびエネルギー貯蔵装置、データ通信および処理ユニット、検知および作動ユニットなどの、様々なサブシステムを包含する、多かれ少なかれ複雑なプラットフォームである。

0111

医療インプラントが必要とする電力の量は、近い将来における技術に依存し、マイクロワット程度から数ワットに及び得る。現代の神経刺激装置は、0.42mWから100mWまでを必要とする。CIED産業における進歩によって、必要な電力が低減し、より電力効率的なデバイスが製造されている。2010年においては、ペースメーカーは約100mWを必要としていたが、今日では、1〜8μWで作動するシステムが存在する[22、44]。ICDは、定常状態における数百マイクロワットから、衝撃を生成するための5〜10Wまでに及ぶ、より高いレベルの電力を吸収する[1、41]。内視鏡および胃腸カプセルは、運動、検知、および作動を含む、それらのカプセルが実施する組み合わせ機能のために、とりわけ最も電力を消費するデバイスである。約220〜800mWがカプセルを動かすための電力であり、他のアクチュエータは200mWよりも多くの電力を必要とする。カプセルの残りのサブシステム(LED、画像センサ、通信ユニット)は、各々、最大40mWを吸収する[10、38]。対照的に、グルコース・センサは、200mV程度の低い電圧値で動作することができる[3]。

0112

これらの電子バイオ・インプラントを給電するとなると、基本的に3つの可能性が存在し、それらの可能性は下記に説明する[1、24]。

0113

バッテリおよびスーパーキャパシタ。バッテリは、今日一般的に利用されている技術であり、商業製品に広く使用されている。一方では、バッテリは、数年にわたって、ペースメーカーのようなIMDに給電するのに十分なエネルギーを提供することができ、他方、バッテリは、バッテリのIMDに対する適用可能性を制限する3つの基本的な懸念事項課す。バッテリはサイズが大きすぎることが多く、バッテリの製造に使用される材料は、漏れた場合にヒト組織にとって毒性である可能性があり、最後に、放電すると、外科手術を通じて置換する必要があり、外科手術は患者にとって経済的コスト、不快感、および、場合によっては死の危険を伴う。

0114

バッテリに対する代替案はスーパーキャパシタによって提供される。標準的なセラミックのキャパシタとは異なり、スーパーキャパシタは、プレート電極)の間に誘電体を有しない。代わりに、電解質がプレートの間に充填され、高い容量値がもたらされる。バッテリはエネルギー密度がより高いが、スーパーキャパシタは電力密度がより良好であり、より小型である。その上、スーパーキャパシタは、バッテリよりも容易かつ迅速に、実質的に無限回数にわたって再充電することができる。バッテリの魅力的代替物になり得るマイクロフィルムおよび薄膜スーパーキャパシタも提案されている[4]。

0115

エネルギー採取。エネルギー採取は、デバイスを取り巻く環境からエネルギーを収集し、このエネルギーをトランスデューサによって電気エネルギーに変換するという着想である[37]。この引用文献は医療インプラントに特有の設計、プロトタイプ、および研究が非常に豊富である[7、18]。これらの研究において、採取方法論は、それらの方法論が採用するエネルギー変換の物理的原理および/または利用されるエネルギー源性質に基づいて分類されている。埋め込み型発電装置の作成における主な難事は、トランスデューサを製造するための技術およびエネルギー源の性質に関係する。例えば、微小電気機械システムMEMS)および圧電トランスデューサは、主に人体運動(不連続なエネルギー源であり、それゆえ、信頼できない場合が多い)、ならびに、代わりに必要な要求電力を提供しない、呼吸および心拍のような自律器官活動からの運動エネルギー捕集する。静電および電磁(EM)変換器は、機械的に複雑なシステムであり、小型化を困難な過程にする。例えば、太陽および光発電装置[32]、ならびに熱電発電装置[2、50]などの他のソリューションは、より表面的な(皮下)実施態様にのみ適用可能である。

0116

経皮エネルギー伝送(TET)。2つの上記の手法は独立型インプラントのカテゴリに入るが、TET(またはワイヤレス電力伝送−WPT)システムは、インプラント側の受信機に電力を送達するために、波動伝播現象を利用する外部送信機を必要とする。外部送信機が存在することによって、システム全体に複雑さが加わるが、連続的で、信頼でき、制御可能なエネルギー源が作成されるという利点がある。さらに、より高い送電レベルに達することができる。事実、ほとんどの発電装置は、マイクロワット程度の電力値しか生成することができないが、外部ユニットを有するシステムによって、より大きい桁を達成することができる[18、34]。遠隔給電IMDを実現するために利用することができる複数の物理的原理が存在する[1]。容量結合[20]、誘導結合[23、28、31]、および高無線周波数(RF)結合[5、40]はすべて、EM場の伝播に基づくエネルギー伝送メカニズムである。しかしながら、音響および超音波TET(UTET)技術[9、36、46]が、有効な代替物であり、本発明の研究において選択されるソリューションである。人体内の超音波は、医療画像化にも長く使用されている。

0117

ハイブリッド戦略ハイブリッド代替形態も可能である。バッテリ給電システムは、バッテリのサイズを低減するために再充電可能スーパーキャパシタを利用することができ、遠隔再充電可能システムの利点から受益することができる。結局のところ、エネルギー採取に基づく手法とTETソリューションの両方の大部分において、エネルギーは、受信または採取された瞬間に使用することはできない。したがって、再充電可能バッテリまたはスーパーキャパシタの形態であり得る、エネルギー貯蔵構成要素が必要とされる。

0118

小型化。医療デバイス構造の設計は、厳密に工学的な態様だけでなく、科学的、生物学的、および医学的制約も考慮に入れる必要がある。それゆえ、電子回路が検知、通信およびデータ処理を適切に実施するが、大きすぎるかまたは電力曝露制限を顧みない場合、電子回路を埋め込むことはできない。結果として、代替のチップおよび構成要素を探す必要があるか、または、コンセプト改訂する必要がある[21]。

0119

IMDに適した小型構成要素を設計するために、多数の試みが為されてきた[13]。これらの試みのほとんどは、インプラントの最もかさばる要素を表すため、エネルギー貯蔵構成要素[4]、インダクタコイル、およびRFアンテナ[25、26]の分野におけるものである。

0120

埋め込み型プラットフォームの設計は用途にも依存し、プラットフォームの寸法決定は、プラットフォームが埋め込まれる特定の身体部分または器官によって制約される。医療インプラントの物理的なサイズの参照を得るために、いくつかの例を考察する。頭蓋内圧モニタは、頭蓋骨内の標準的な12mmの穿頭孔に適合するのに十分に小さくすべきである[26]。内視鏡カプセルは、嚥下可能である必要があり、そのため、内視鏡カプセルの一般的なサイズは11mm×25mmである[38]。世界最小のペースメーカーであると主張されている、Micra経カテーテル・ペーシング・システムは、心室内に挿入することができるカプセル内で自己完結している。当該ペーシング・システムは長さが25.9mm、直径が6.7mm、総体積は0.8cm3である。

0121

寸法に関して、外部データ/電力送受信ユニットレイアウトにはあまり制約はないが、人間工学は、一般的に、留意すべき良好な基準である。さらに、皮膚に取り付けられると考えられる装着可能またはパッチ状デバイスについては、特定の小型ソリューションを探す必要がある。

0122

IMDのワイヤレス通信。ワイヤレス送受信ユニットを有する小型基板を備えることには、システムにとっていくつかの利点がある。通信機能は、生物学的パラメータおよび生理学的信号の測定、ならびに、それらの測定値のインプラントから外部受信機へ送信する、医療テレメトリを可能にする。リンクはまた、IMDを再プログラムまたは再構成するために、反対方向において、すなわちデータを身体の外部からIMDへと送信するために使用することもできる。Internet of Medical Things(IoMT)の大きな構想において[42]、埋め込み型センサ・ノードおよびアクチュエータは、装着可能デバイスとだけでなく、いわゆる体内ネットワークにおいて互いともワイヤレスに接続することができ、身体の種々の部分内で検知されるデータを交換することによって相乗的に作用することができる。加えて、通信ユニットはまた、IMDが、インターネット接続されているデバイスに、および、ここから直接的に医師へと警告およびステータス更新を送信することも可能にする[12]。

0123

データ転送リンクを有するTETシステムは、いくつかの文献研究において論じられている。1つの報告[35]において、逆方向データ・リンクを有する超音波WPT方式が例示されている。データ・リンクは、このように、その後情報を転送し戻すために使用されるエネルギーの一部を反射する受信機のインピーダンスを変更することによって実現される。反射係数を変更することによって、「1」ビットが送信されるときに採取される電力が19%だけ低減する。他の実施態様は、エネルギーおよびデータを転送するために、例えば、電磁誘導および超音波など、2つの異なる伝達手段を使用する。他の手法は、人体内でのエネルギー伝送とデータ通信とに、別個に対処する。いくつかの関連する手法が下記のセクション7において論じられており、一方、ワイヤレス・データ・フィードバック・チャネルを含む、小型遠隔給電システムを作ることに対する技術的問題点がセクション4において研究される。

0124

3−システム設計

0125

FDA制限化での研究。データ送信に今日使用されている最も一般的なワイヤレス方法は、RF通信に基づき、一方で、非接触充電は主に、低周波数誘導結合を利用する。しかしながら、データ送信とエネルギー送信の両方のための、集中的に投資されている有望な代替案は、超音波によって提供される。FDAは、特定の閾値を上回る場合に有害な影響を及ぼす可能性がある種々の種類の放射電力に対する人体の曝露制限を設定している。特に、720mW/cm2が、音響波に関する組織中の最大許容表面電力密度であり、一方、10mW/cm2が、EM放射限界である。これらの安全制限は、結果として設計を制約し、システム全体の寸法決定に影響を及ぼす。

0126

ここが、非接触エネルギー伝送とワイヤレス遠隔通信との間の基本的な差である。データ転送において、送信電力ノイズから信号を区別するのに十分に高い限り、受信電力レベルは非常に低くすることができる。代わりに、WPTにおいては、より高い効率を達成し、より多くの電力を伝送することは、十分に充電された貯蔵構成要素に十分なエネルギーを伝達するのに不可欠である[46]。

0127

より多くの電力を伝送する機会は、EM波[11、42]と比較してヒト組織内のより小さい減衰とともに、本発明のシステムにおいて超音波を使用する理由である。

0128

電力伝送効率(PTE)。図1および[17]の報告を参照して上述したシステムに基づいて、基本UTETシステムの高レベル記述を与える。図11は、一般的な超音波ワイヤレス再充電システム100のブロック図を示す。このシステム構造の目的は、ワイヤレス・リンク128を介して超音波伝播によって、身体の外部に位置決め可能な充電デバイス120から、埋め込み型プラットフォーム130上に設置されているエネルギー貯蔵装置に十分な電力を送達することである。

0129

増幅器124を介して電気音響トランスデューサ126を駆動するために、正弦波または方形波とすることができる周期信号が、信号生成器122によって超音波周波数(>20kHz)において生成される。トランスデューサ126は、電気信号を超音波に変換する。音響波は、本質的に力学的な波であり、そのため、音響波は伝播するための媒質を必要とする。この場合、媒質は、人体自体によって表される。ヒトの皮膚と圧電表面(より正確にはトランスデューサを含むパッケージング)との間の界面は、機械的インピーダンス不整合を導入し、一方、送信機と受信機との間の組織は、組織を通じて伝播する波動を減衰させる。受信側(埋め込みデバイス130)において、音響電気変換器(トランスデューサ132)が、機械的励振を電気交流電流(AC)信号に変換し戻す。電力管理ユニットは、その最も基本的な形態において、整流器回路134と、検知または作動ユニット138(例えば、センサ、アクチュエータ、薬ポンプ心臓刺激装置などを含む医療デバイス)とすることができる負荷に送達される電圧を制限するための低ドロップアウト(LDO)調整器148とを含む。エネルギー貯蔵装置135は存在しなくてもよい。いくつかの用途において、受信電力は、負荷に直接的に伝送される。エネルギー貯蔵装置は、存在する場合、一般的に、再充電されるために直流(DC)電圧を必要とし、このために、その役割が振動入力からDC電圧を生成することである整流器が存在する。

0130

低ドロップアウト(LDO)調整器は、たとえ供給電圧が出力電圧に非常に近い場合であっても、出力電圧を調整することができるDC線電圧調整器である。他のDC−DC調整器にまさるLDO電圧調整器の利点は、切り替えノイズがないこと(切り替えが行われないため)、デバイスのサイズがより小さいこと(大きいインダクタも変圧器も必要ないため)、および、設計がより単純であること(通常、基準、増幅器、および通過要素を含む)を含む。

0131

検知および/または作動ユニット135は、生物学的パラメータを検知するための様々なセンサ、または、生物学的もしくは医学的手順を作動させるためのアクチュエータを利用することができる。

0132

実施形態において、センサは、運動センサジャイロスコープ加速度計心調律モニタ、心拍モニタパルス・モニタ、血圧センサ、グルコース・センサ、薬ポンプ・モニタ、睡眠センサREM睡眠継続時間センサ、光学センサ静止カメラビデオカメラ、1つもしくは複数の生体分子のセンサ、1つもしくは複数の医薬品もしくは製剤処方成分のセンサ、溶存ガスもしくはイオンのセンサ、または、pH、イオン強度もしくはオスモル濃度のセンサを含むことができる。

0133

実施形態において、アクチュエータは、薬ポンプ、心臓刺激装置、心臓ペースメーカー脳深部刺激装置、神経刺激装置、または神経筋電気刺激装置を含むことができる。

0134

図11に示すエネルギー送達経路の各段は、効率パラメータによって計上する必要がある損失を導入する。外部電力生成器の出力からエネルギー貯蔵装置、またはIMDまでの全体的な効率は、以下のように分解することができる。

0135

式中、ηtx、ηtissue、およびηrectはそれぞれ、エネルギー源から送信トランスデューサまでの電力伝送効率、ヒト組織を通じた効率、および整流効率である。2つの変換過程の各々において、入力電力の一部はデバイスが理想的でないことに起因して損失する。したがって、ηe2aおよびηa2eは、それぞれ送信および受信トランスデューサの「電気−音響」および「音響−電気」変換効率を計上する。超音波リンク128は、2つのトランスデューサ(126、132)と、間の媒質とを備え、それゆえ、ワイヤレス・リンクの電力伝送効率(PTE)は、(2)において百分率として定義することができ[31]、

0136

(式中、PTxはトランスデューサによって送信される電力であり、PRxは受信電力である)、(3)の積として分解することができる。

0137

アーキテクチャ・モデル。図11の概略図から始めて、データ通信ユニットが加わっている、ワイヤレス超音波再充電のためのシステムを提供することができる。

0138

システムのアーキテクチャ・モデルが図12に示されている。図11のブロックに加えて、システムは、処理ユニット、例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)242と、医療用途のセンサ238、特に圧力センサと、充電モードからデータ送信モードに、およびその逆にするためのスイッチ246、244A、および244Bとを含む。

0139

いくつかの用途においてマイクロコントローラ・ユニット(MCU)に置き換えられてもよいFPGA242は、通信データ処理動作を可能にするための超音波送受信機を実装する。センサ238は、心拍のような生物学的信号を受動的走査し、データをFPGA242に送信する。図示されている設計において、圧電トランスデューサ(PZT)がトランスデューサ126および132に使用される。システム動作は、概念的に2つの異なる段階に分割することができる。初期充電段階の間、回路は基本的に、図11の構造を参照して前述したように挙動する。十分なエネルギーが貯蔵されると、データ転送段階を開始することができるようにスイッチが作動する。スイッチ244Aは整流器/乗算器124と貯蔵装置135とを接続し、一方、スイッチ244Bは、貯蔵装置135を、センサ238からデータを受信しているFPGA242に接続する。2つのスイッチ244Aおよび244Bとして図示されているが、図2のスイッチ44によって示されているように、単一のスイッチを使用して同じ機能を達成することができる。充電段階の間、トランスデューサ132(受信モードにある)を整流器/乗算器134とリンクするスイッチ246は、埋め込みデバイスの動作様式を、給電モードからデータ送信モードに変更する。事実、スイッチ246が「データ」に位置決めされるとき、FPGA242の出力は、身体を通じてデータを送信するトランスデューサ132を駆動する。

0140

4−システムのモデル化

0141

このセクションは、セクション3において定義された一般的なアーキテクチャを実現するサブシステムおよびデバイスの数学的モデル形式的特性化、および動作詳細を説明する。設計手順も強調される。

0142

4.1圧電トランスデューサの特性化

0143

圧電ベースのトランスデューサを採用する超音波リンクの設計において、トランスデューサの機械的および電気的の両方の挙動を考慮に入れるべきである。

0144

伝播の影響。幾何学的要因および動作周波数が、超音波放射伝播特性に影響を及ぼす。円形放射面を有するPZTのビーム広がり角は、(4)によって暗示されるように、トランスデューサの直径および動作周波数とともに低減する([14]参照)。

0145

式中、αは、−6dBにおける中心軸からのビーム広がり角であり、νは媒質中の音響波の伝播速度であり、fは放射の周波数であり、Dはトランスデューサの直径である。項「α/2」はビーム広がり角と呼ばれる。

0146

式(4)に数値代入することによって、システムに使用されるトランスデューサの広がり角αを求めることができる。表1は、セクション5に記載の実施態様において採用されている超音波リンクの基本パラメータを列挙している。これらの値を式(4)に代入することによって、最大ビーム広がり角α(600kHz)=18.2°および最小ビーム広がり角α(800kHz)=13.6°が得られる(図21参照)。

0147

図13は、D=9.5mmのトランスデューサ215および表1に与えられているのと同じパラメータのビーム広がりの効果を概略的に示す。図は、上述したような最大ビーム広がり角216および最小ビーム広がり角217を示す。ビーム214は、特にPZTの表面から数センチメートルの短距離においていくらか狭く、これは送信PZTと受信PZTとの間の幾何学的不整合の問題を導入する。事実、[43]においても強調されているように、受信電力および効率を最大化するために、皮膚上の送信機および埋め込みPZTは、同じ中心軸218上に可能な限り位置整合されるべきである。

0148

変換効率。(1)において形式化されているように、トランスデューサは、電気−音響および音響電気変換効率によって特性化される。PZTの放射パターンは可逆的である、すなわち、デバイスが送信動作モードにおいて使用されているか、または、受信動作モードにおいて使用されているかにかかわらず、指向性は同じであるが[14]、このことは変換効率については当てはまり得ない。第1に、共振周波数について波動生成器を調節することによって送信側に介在する効率を最大化することはより容易であるため、第2に、ワイヤレス給電段階の間に効率を増大させることは、データ送信段階の間に増大させることよりも重要であるため、このシステムにおいて使用されるデバイスの電気−音響効率を測定することが関心事である。

0149

音声パワーレベルPSPL、または音響パワーレベルは、基準値P0=1pWに対してdB単位で表される、1mの公称距離における音声のパワーを測定する。

0150

PSPLはまた、以下にも等しい。

0151

式中、PRPLはdB単位で測定される受信パワーレベルであり、ASはソースを全体的に包含する表面であり、A0=1m2が基準面である。
式(7)が、受信パワーレベルPRPLを音圧Uに関係付ける。

0152

Uは、Mを通じた受信電圧VRMS−rxの二乗平均平方根(RMS)値の関数である。

0153

また、Mは以下によって与えられる。

0154

(5)における関係を反転させ、(6)にあるようにPSPLを表現することによって、音声パワーPS(W単位)を計算することができる。

0155

PZT変換効率を評価するために、図14に示す測定回路300が、表2において列挙されている値を用いて設定された。

0156

実験を行うために、信号生成器305が、正弦波を生成するために使用される。信号は、MiniCircuits ZHL−6A+増幅器310によって増幅され、この増幅器は、水を充填されたタンクに浸漬されているPZT315−被試験デバイス(DUT)−を駆動する。超音波は、水を通じて伝播し、1mの距離に位置する、例えば、Teledyne Reson TC4038ハイドロフォンなどのハイドロフォン320によって受信される。受信波形は、例えば、Teledyne Reson VP2000増幅器などの増幅器325によって前置増幅され、その後、標準的なオシロスコープ330によって測定される。電源335が増幅器310、325に給電し、増幅器に結合あれている他のデバイスのいずれかに給電することができる。

0157

上述した式に基づいて計算が実行された。図15のプロットは、周波数の関数としての測定音声パワーPSを表す。PZTの公称中心周波数は700kHzであるが、675kHzにおいて最良の性能に達することができ、デバイスは約200kHzの帯域幅を有する。これらの結果は、電気的特性化について下記に報告されている測定によって確認される。この周波数範囲は、ヒト組織中の超音波の減衰(周波数とともに増大する)と、放射指向性(同じく周波数とともに増大する)との間の良好な妥協点である。9.5mmのPZT直径は、サイズ(結果、埋め込み可能になり得る)および変換損失(直径の低減とともに増大する)および指向性(サイズが小さくなるとともに増大する)の間のトレードオフである[42]。

0158

電気的特性化。電気的観点から、圧電トランスデューサは、高容量負荷のように挙動し、Butterworth−Van Dyke回路としてモデル化することができる(図6を参照されたい)[45]。電気的挙動は、C0およびRxによって記述され、前者はクランプキャパシタであり、後者は電気的損失を計上する。代わりに、Cm、Lm、およびRmが、デバイスの力学を表す。

0159

PZTのインピーダンスはまた、純粋に抵抗性の50Ω負荷に対して較正されているネットワーク・アナライザを使用して測定することもできる。図17は、例示的な圧電トランスデューサの測定抵抗(インピーダンスZの実数部)およびリアクタンス(Zの虚数部)を示す。

0160

4.2−送信機電力増幅器

0161

特に再充電段階の間、FDAによって許容される最大伝送可能電力(720mW/cm2)に達するように試みることが好ましい。FDA規制を満たす、より高い電力レベルにおいて伝送することには、例えば、再充電時間間隔を短縮することができること、ワイヤレス給電が深部インプラント(>5cm)において適用可能になること、より多くの電荷が蓄積されること、および、貯蔵構成要素においてより高い電圧が利用可能になることなど、いくつかの利点がある。一般的には、信号生成器によって生成される信号は、圧電変換器を駆動する前に増幅される必要がある。この目的のために、増幅器を、変圧器と組み合わせて使用することができる[45]。増幅器を選択するとき、考慮に入れるべき重要なパラメータは、利得帯域幅積(GBW)である。GBWは、開ループ電圧利得Aovと測定される周波数fとの積を表し、(11)によって与えられる。

0162

GBWは、電圧フィードバック増幅器にわたって一定であり、特定の周波数において増幅器から抽出することができる最大利得を決定する。逆に、増幅器が指定される利得GBWにおいて作動するように構成される場合、増幅器は、特定の周波数(帯域幅)fまで信号を増幅することになる。遠隔充電段階の主な目標は、エネルギーを伝送することであり、したがって、基本反転構成にある動作増幅器(オペアンプ)を使用することができる。図18は、装着可能送信機において有用な従来の反転構成にあるオペアンプを示す。

0163

図18を参照すると、開ループ電圧利得はAov=Vout/Vin=−RF/R1によって与えられる。これは、抵抗器RFおよびR1を適切に選択することによって、利得Aovを最適化することができることを意味する。しかしながら、(11)の積を与えられ、回路の動作周波数を規定されると、反転構成の最大増幅値を決定することは容易である。

0164

4.3−整流器回路

0165

全波ダイオード整流器。セクション3において説明したように、UTETシステムは、連続的な電圧を貯蔵装置に提供し、貯蔵装置を再充電するために、受信AC信号からDCエネルギー源を抽出するために、整流回路を必要とする。最も単純な受動的AC−DC電力変換回路の1つは、4つのダイオードおよび1つの平滑キャパシタCSを含むフルブリッジ整流器(図19参照)である。

0166

V+とV−との間に配置される負荷にわたる利用可能な平均整流電圧は、以下のとおりであり、

0167

その電圧のRMS値はVRMS=Vpk√2であり、ここで、VpkはAC入力信号の振幅ピーク)である。ダイオード・ブリッジ整流器のおおよその脈動率はF=1/(fRLCS)として表され、ここで、fは周波数であり、RLは負荷抵抗である。整流器の従来の効率は、出力DC電力と、回路に供給される入力電力との間の比であり、この比は(13)によって計算される。

0168

乗算器回路。整流器に対する代替案は、従来の多段乗算器回路によって提示される。従来の2段Cockroft−Walton4逓倍器概要図20に示されている。この回路の利点は2倍である。一方において、この回路は、AC入力を整流し、他方において、出力開回路DC電圧が、入力電圧Vpkの約n倍になり、ここで、nは回路が実装する段(2逓倍器)の数である。欠点は、キャパシタの数がより多いこと、および、出力における電流がより低いことである。しかしながら、より大きいDC電圧を有することは、受信AC電圧が数百ミリワット程度であり、整流器によって十分な電力を提供しない場合であってもエネルギー貯蔵構成要素を再充電することを可能にするため、低電力回路においては望ましい。

0169

段の数nは基本設計パラメータであるが、トレードオフを探る必要がある。出力電圧はnに正比例するが、回路の変換効率はnの関数であるため、使用することができる段の最大数には制限がある。nを増大させることによって出力においてより高い電圧を生成することができるが、キャパシタの寄生効果によって引き起こされる電力損失に起因して変換効率が低減する[33]。その上、段の数を増大させることはまた、より多くの構成要素をインプラント上に収容する必要があり、基板上の貴重な領域を占有することも暗示する。Cockroft−Walton増幅器の整流波形に影響を及ぼす電圧リップルVrは(14)によって与えられ、

0170

式中、Iは負荷を通じて流れる電流であり、fは動作周波数であり、CはCi、1≦i≦4、の容量である。

0171

4.4 貯蔵装置

0172

従来、化学電池はエネルギーを有するが電力を有せず、一方で、キャパシタは電力を有するがエネルギーを有しない。この関係は現在、急速な転換を迎えている。重要な関係は、ジュール単位のキャパシタ上のエネルギーが、キャパシタンスファラッド単位)の半分に電圧の2乗を乗算した値に比例することである:エネルギー(ジュール)=1/2×キャパシタンス(ファラッド)×電圧2。高いファラッド数または高い電圧のいずれかによって、キャパシタのエネルギー貯蔵が大幅に増大する。

0173

4.5−FPGAベースの通信ユニット

0174

特定用途向け集積回路ASIC)は、信号処理およびネットワーキング機能向けに最適なハードウェアソリューションを提供する。ASICは、1つの特定の用途向けに設計され、永続的に構成されており、したがって、多くの場合に必要とされる柔軟性および再構成可能性は提供しない。さらに、そのようなシステムの設計および製造は非常に費用がかかり、時間がかかる。フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)は、ハードウェアとソフトウェアの両方の利点を融合した、革新的なコンピューティング・デバイスである。FPGAは、低い電力消費、最適な面積効率を特徴とする。計算を空間的に再配分することができ、何百万もの動作を、チップ上に埋め込まれたリソースによって同時に実施することができる。ソフトウェア実施態様と同様に、FPGAは、高速で安価な再プログラム可能性を提供し、マイクロプロセッサベースのシステムよりも高速である。しかしながら、FPGA性能は、ASIC実施態様よりも5〜25倍不良であり得、マイクロプロセッサと比較すると、動作を規定するのがより複雑である[19]。製造過程の間に計算が永続的に刷り込まれるASICとは対照的に、FPGAは、運用中であっても、複数回再プログラムすることができる。デバイスを再プログラムする理由は様々であり、新たな機能を追加すること、新たなタスクのためにデバイスを設定することを含む。これらの考察に基づいて、図12に示すように、埋め込み型デバイスに、通信のためのデータ処理および超音波逆方向リンクを備えるために、システムのアーキテクチャにFPGAを組み込むことが望ましい。

0175

5−実施態様および評価

0176

このセクションは、セクション2において例示されているアーキテクチャ(図12)を実装するPCBのレイアウトを説明する。基本的な電気構成要素が、セクション4の設計概念および式を考慮して選択される。いくつかの事例において、同様のデバイスがシミュレーションまたは実験評価を介して比較される。最後に、超音波システム全体に対する実施結果、およびPCBの部品のテストが提示および議論される。

0177

5.1−PCB記述および技術的詳細

0178

PCBは、既製の電気的構成要素を使用して設計されており、最も重要なものが表3に列挙されている。例えば、スーパーキャパシタなどのいくつかのデバイスの選択は、特に、設計段階の間に計算された値を満たす既製材料が見つからない場合、最適でないことがあった。

0179

各サブシステムのサイズに特に注意を払って、含まれるデバイスの全体的な体積を維持する要素を選択し得る。この選択は、サイズと電力(または電流)吸収との間のトレードオフであることが多い。表4は、例示的なPCBを構成する回路およびデバイスの寸法を要約する。

0180

整流器および乗算器に採用されるダイオードの選択は、シミュレーション結果に基づく。BAT−54xおよび1N4148ダイオードは同様の性能を有し、したがって、SPICE予防的シミュレーションが、提案されているAC−DC回路にとってBAT−54A/Sが最良の選択であることを確証するのを助けた。平滑キャパシタンスは、負荷抵抗に依存するが、本プロジェクトにおいては、負荷は理想的には純粋に容量性である。現実には、いくらかの寄生抵抗、構成要素の理想的でない挙動、およびスーパーキャパシタのESRが、合わさりわずかな抵抗負荷になる。この理由から、PCBを製造する前に実験的に選択された、相対的に小さい平滑キャパシタを使用することができる。

0181

様々な用途についてPCBをテストするために、PCBには、1つのより大きいスーパーキャパシタ250および1つまたは2つのより小さいスーパーキャパシタ252、254を含む、2つの貯蔵回路が備えられる(図21)。構成要素の詳細については、表3および表4を参照されたい。

0182

バックアップ動作のために、または、主要な貯蔵装置の枯渇もしくは緊急の場合に余分な電荷を提供するために、より小さい容量が意図される。主要およびバックアップのスーパーキャパシタは、それらのスーパーキャパシタが並行して充電され、順次放電されるように接続される。3つのLTC4419二重入力マイクロパワー・プライオリタイザが、いずれのスーパーキャパシタからエネルギーを引き込むべきかを選択するために使用される。これらの貯蔵構成要素の選択は、容量、相対ESR、フォームファクタ、およびサイズの分析およびバランスからもたらされた。現実状況の適用において、2つの貯蔵回路のうちの一方のみが実現される場合があり、必要に応じて異なる容量値を計算することができる。

0183

基板はまた、直接の給電に使用することもでき、これは、セクション3においても論じたように、すべての貯蔵装置を完全に除去することができ、整流電圧を負荷に直接的に印加することができることを暗示する。効率を評価するための実験は、この着想に基づく。効率は、回路が移行相にあり、定常状態にないため、負荷が容量性であるときは(13)において定義されているように測定することはできない。この場合、時間に依存する吸収電力、ひいてはPdcを考慮する必要がある。多くの臨床用途が何らかの形態の制御を必要としており、それゆえ、例えばST TS555タイマなどのタイマを基板に組み込むことが有用である。タイマは、例えば、心臓ペーシング状況における断続的給電を制御するために使用することができる。

0184

5.2−実験結果

0185

すべての実験において、血管および血液を含むヒト筋組織の同じ機械的特性を有する合成上腕ファントムを用いて、ヒト組織がエミュレートされた。トランスデューサが、ファントムの両側で、互いから5cmのところに配置されている。水性音響適合ジェルが、超音波インピーダンスに適合し、損失を低減するために使用されている。第1のセットの実験は、種々の値の周波数および固定5Vピーク間送信電圧について送信圧電変換器によって吸収される電流(図22)および電力(図23)の測定を可能にした。675kHzにおいて見られる感度ピーク値にかかわらず(図15)、図24に示すように、最高の受信電圧が700kHzにおいて測定された。

0186

システムがFDA制限に準拠することを保証するために、送信PZTを駆動する電力を測定することが重要である。トランスデューサが100%の理想的なエネルギー変換を有し、発電器の負荷に完璧に適合したとすると、π(D/2)2=0.71cm2の表面を所与として、最大送信可能電力は511mWになり、これによって、FDA曝露制限に正確に等しい表面電力密度がもたらされる。トランスデューサに送達される有効電力はPa=VrmsIrmscosφによって与えられ、VrmsおよびIrmsはAC電圧および電流のRMS値であり、φは電圧および電流波形の間の位相である。図25の曲線は、700kHzの周波数におけるFDA制限に近い様々な入力電圧値の送信電力および対応する表面電力密度を示す。送信電力密度水平閾値との交差点は、PZTを駆動するために使用するための最大電圧を定義し、14.5Vが、実験においてトランスデューサに印加される電圧振幅である。

0187

小型電力増幅器、具体的にはAD825増幅器の性能が分析される。この増幅器は、そのサイズが5mm×6mm×2mmと小さいことを所与として、装着可能用途にとって魅力的である。このチップのGBWは26MHzであり、これは、700kHzにおいて利得がG=37に等しいことを意味する。増幅器の飽和は、数百ミリボルトまでの振幅の入力AC電圧を可能にする。結果として、組織を通じて伝播した後に受信されるAC電圧は3V未満であり、貯蔵装置の半分のみを2.5Vまで再充電することが可能である。振幅利得は、多段増幅回路を作成すること、または、ブートストラップ技法を採用することによって増大することができる。

0188

一連の測定を通じて実行される、整流器と乗算器との比較の結果は、図26図28において観察することができる。図26は、整流器および乗算器を使用して整流されている開回路電圧を示すグラフである。図27および図28は、それぞれ整流器および乗算器から46Ω負荷へと送達される電力およびDC電流を示すグラフである。乗算器によって抽出される電圧は整流DC電圧よりも高いが、後者の回路がより効果的である。この差の理由は、2つの回路が基準負荷に送達することが可能である整流電流および電力を調査することによって理解することができる。

0189

値がスーパーキャパシタの一般的な等価直列抵抗(ESR)に近いため、46Ωの基準負荷が選択された。このように、回路が貯蔵システムに伝送することができる初期電力の着想を得ることが可能である。図27および図28から、乗算器において利用可能な出力電流が数十ミリワット程度であり、一方で、整流器の場合は、出力電流は1桁高いことが明らかである。その説明は、乗算器が電力(電流)の一部を使用してより高い電圧を生成するという事実に見出すことができる。

0190

UTETシステムの性能はまた、貯蔵ユニットを再充電するのに必要な時間間隔に関して測定することもできる。次の実験セットは、充電動作の継続時間および電気量を評価するために行われた。図29において報告されている曲線は、小さい貯蔵装置と大きい貯蔵装置の両方の、過渡充電段階の間の一般的な電圧および電流の変動を表す。表3から、より小さい貯蔵装置の合計容量は147mFであり(スーパーキャパシタは並列に接続される)、大きい容量は424mFになる。

0191

図29に示すように、大きい貯蔵装置および小さい貯蔵装置を完全に充電し、2つの並列のキャパシタにわたる5Vに達するまでの継続時間は、それぞれ40分および11.5分である。一般的に、多くの用途において、キャパシタによって給電される負荷は最小電圧を必要とし、したがって、貯蔵装置はこの値まで放電され、その後、再充填する必要があるため、貯蔵装置が基底から完全に充電する必要があるのは初回のみである。再充電は、より頻繁であり得るが、継続時間はより短い。

0192

セクション2において論じたように、バッテリは一般的に、依然として医療インプラントに給電するための主なソリューションである。この着想と一致して、以下の実験は、1)再充電不可能バッテリの制限をどのように克服することができるか、2)U−Chargeシステムが異なる貯蔵要素を備えることができ、依然として貯蔵要素を再充電することが可能であること、および3)完全に一体化された超音波フィードバック・データ/チャネルをプラットフォームに組み込むことができることを示すように意図されている。

0193

PowerStreamGM300910(3.7V、12mAh)バッテリが、UTETシステムによってテストされるために選択された最小の再充電可能バッテリの1つである。最初に、バッテリは、700kHzにおいてFDA制限において電力を伝送することによって充電された。整流器によってDC波が得られた。充電曲線図31に示されている。147mFの貯蔵装置に関して、同じ電圧レベルに達するまでの時間は2倍である。

0194

図30は、超音波によって再充電されているバッテリ435が、Lattice Semiconductor iCE40 UltraFPGA442を含む小さいPCB456に接続されているテスト設定400を示す。図12のアーキテクチャによれば、バッテリ435はFPGA442に接続され、FPGA442は波形を埋め込みPZTに送信し、波形はその後、データを送信するのに使用される。FPGAの初期構成動作の後、給電中に、3.4Vの電圧降下および23mAの電流が測定された。これは、FPGAが78.2mWを吸収する148Ωの抵抗負荷と同等であることを意味する。波形は、減衰されても、皮膚を通じた減衰後に受信される。外部受信機は、データ処理メカニズムを実装するように構成することができ、アナログ−デジタル変換器(ADC)を有することができる。テスト設定は、埋め込み型デバイスが、FPGAを駆動するのに十分な電力を、トランスデューサ送信情報とともに生成することができることを実証している。

0195

6−システム変形形態

0196

図32のブロック図は、超音波ワイヤレス・システム(図32には埋め込み型デバイスのみが示されている)の基本アーキテクチャの再構成を示す。図示のように、システム500は、マイクロコントローラ・ユニット(MCU)560によって拡張することができる。MCU560と組み合わされる、上述した(例えば、図12)システム200に含まれるFPGA242は、再構成可能で効率的なデータ処理機能を提供することができる。デバイスは、(i)体内チャネル状態に適合するための、送信方式パラメータなどの送信動作、(ii)例えば、新たな処理機構の設置など、検知データに対して行われるデータ処理動作、(iii)センサのサンプリング周波数を含む、検知または作動動作を柔軟に適合させるように、ワイヤレス通信リンク128の制御チャネルを使用して構成することができる。現実的な実施態様はバッテリレス・ペースメーカであり得る。バイオセンサ・ユニット538は、ペースメーカ・リードを含むことができる。商用ペースメーカーの一般的な負荷インピーダンスは300Ωと1kΩとの間で変動し、最小電圧は2.5Vであり、約20mWの平均電力値をもたらす。ペーシング動作は0.2msのみの各心拍にわたる低デューティサイクルで(すなわち、ほぼ毎秒)実施されるため、小さい貯蔵装置は、ほぼ一日中(21時間)+バックアップによって与えられるもう10時間にわたってデバイスを給電するのに十分なエネルギーを提供し得る。これらの値は、電圧が2.5Vへと降下するとき、電圧はリードを起動するには十分でないため、スーパーキャパシタは完全に消耗し得ないことに留意して得られる。その上、MCU560は、ペーシング制御アルゴリズムを実施し、または、デューティサイクルを再構成して出力ペーシング電圧を調整するために、FPGA242と対話することができる。

0197

7−関連研究

0198

Denisov他[11]は、生体医療インプラントに給電するための超音波および誘導ワイヤレス手法の間の差を示すための研究を行っている。それらの研究に由来する主な結果は、誘導結合は表面インプラント(1cm)においてはより良好に機能するが、UTETソリューションは深部インプラント(10cm)についてより良好に作動することである。1つの報告[36]において、超音波は埋め込み負荷を直接的に給電するために使用されており、著者は、システムが、埋め込み負荷に100mWの電力を伝送し、39.1%のピーク電力伝送効率に達することが可能であることを主張している。in vitroおよびin vivo研究も、例えば、[39]において報告されている。その研究において、1〜2cmの深さにおける超音波によるLi−ionバッテリの再充電がin vivoで実証された。定量的結果は、半分消耗した4.1Vバッテリを、約2時間内で300mWで再充電することができ、20%の平均効率が達成されることを示している。多くの提案されているシステムにおいて、超音波から抽出されるエネルギーは首尾よくデータ送信に使用されている。したがって、種々の技術によって通信リンクが作成される。Charthad他[9]は、ハイブリッド双方向通信リンクを有する、超音波によって再充電可能なインプラントを報告している。システムは、超音波下りリンクおよび超広帯域(UWB)RF上りリンクを有する。ワイヤレス電力伝送およびデータ通信に別個の技術を使用するシステムは、システムをより複雑にし、特に、同じ役割を果たし得る音響トランスデューサに加えて容量性コイルまたはRFアンテナを収容するために、インプラント内により多くの貴重な空間を必要とする。[29]に記載されている神経刺激装置は、超音波を利用してインプラントおよびデータ受信回路のバッテリを再充電し、外部コントローラから入来する情報を復号および処理する。しかしながら、生理学的信号は、皮膚上のコントローラへと反対方向において送信されない。最も完全な研究の1つは、欧州プロジェクトULTRAsponder[49]の文脈において実現されている。このシステムは、IMDへのエネルギー伝送とインプラントから外部ユニットへの通信の両方に超音波ワイヤレス送信を利用する。ULTRAsponderにおいて、通信は、外部ユニットが、インプラントによって変調され、送信機に反射し戻されるキャリアを生成する、後方散乱技法に基づく。この原理の利点は、インプラントが、通信目的でエネルギーを必要としないことであるが、他のノードが電力を供給しない限り、適用の範囲が制限され、体内ネットワーキングが可能でない。

0199

8−結論

0200

本明細書において、電力制御およびテレメトリのための超音波ワイヤレス/システム(「U−Charge」)が記載されている。システムは、通信フィードバック・データ・チャネルを有する、医療用途のための小型UTET埋め込み型プラットフォームを提供する。有利には、本システムは、給電とデータ転送の両方のために超音波を使用する。

0201

REFERNCES

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