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技術 位置推定装置、位置推定システム、位置推定方法、およびプログラム

出願人 三菱電機株式会社
発明者 福島浩文塚越洋明古橋秀之
出願日 2019年6月5日 (2年5ヶ月経過) 出願番号 2019-105731
公開日 2020年12月17日 (11ヶ月経過) 公開番号 2020-201040
状態 未査定
技術分野 無線による位置決定
主要キーワード ドップラー周波数偏移 時間差τ 電波源 位置推定処理 位置推定システム 位置推定装置 信号長 微分係数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年12月17日)のものです。
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図面 (7)

課題

電波を受信する時間が短くなっても、位置推定の精度を維持することが可能な位置推定装置位置推定システム位置推定方法、およびプログラムを提供する。

解決手段

位置推定装置1は、第1信号と第2信号との時間差およびドップラー周波数差変数とし、第1信号と第2信号との相関の程度を示す関数ピーク値をとる時の時間差を算出する第1算出部13を備える。位置推定装置1はさらに、時間差を第1算出部13で算出された時間差とした関数のドップラー周波数差の変化に対する接線の傾きから、関数がピーク値をとる時のドップラー周波数差を算出する第2算出部14を備える。位置推定装置1はさらに、第1算出部13で算出された時間差と、第2算出部14で算出されたドップラー周波数差とから、電波源の位置を推定する位置推定部15を備える。

概要

背景

車両、航空機船舶等の移動体に搭載された通信機である電波源と衛星を介して通信する際に、2つの衛星のそれぞれを中継して伝達された信号から、電波源の位置を推定する技術がある。この種の位置推定技術の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示される位置推定装置は、位置が未知である電波源から発信された電波が2機の衛星に到達する時間の差であるTDOA(Time Difference of Arrival:到来時間差)の情報と、2機の衛星に到達する電波の周波数差であるFDOA(Frequency Difference of Arrival:到来周波数差)の情報とを用いて、電波源の位置を推定する。

概要

電波を受信する時間が短くなっても、位置推定の精度を維持することが可能な位置推定装置、位置推定システム位置推定方法、およびプログラムを提供する。位置推定装置1は、第1信号と第2信号との時間差およびドップラー周波数差変数とし、第1信号と第2信号との相関の程度を示す関数ピーク値をとる時の時間差を算出する第1算出部13を備える。位置推定装置1はさらに、時間差を第1算出部13で算出された時間差とした関数のドップラー周波数差の変化に対する接線の傾きから、関数がピーク値をとる時のドップラー周波数差を算出する第2算出部14を備える。位置推定装置1はさらに、第1算出部13で算出された時間差と、第2算出部14で算出されたドップラー周波数差とから、電波源の位置を推定する位置推定部15を備える。

目的

本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、電波を受信する時間が短くなっても、位置推定の精度を維持することが可能な位置推定装置、位置推定システム、位置推定方法、およびプログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

電波源から放射され、第1衛星で中継され第1空中線で受信された電波に基づく第1信号と、前記電波源から放射され、第2衛星で中継され第2空中線で受信された電波に基づく第2信号と、前記第1信号と前記第2信号との時間差およびドップラー周波数差変数とし、前記第1信号と前記第2信号との相関の程度を示す関数とから、前記関数がピーク値をとる時の前記時間差を算出する第1算出部と、前記時間差を前記第1算出部で算出された前記時間差とした時の前記関数の前記ドップラー周波数差の変化に対する接線の傾きから、前記関数がピーク値をとる時の前記ドップラー周波数差を算出する第2算出部と、前記第1算出部で算出された前記時間差と、前記第2算出部で算出された前記ドップラー周波数差とから、前記電波源の位置を推定する位置推定部と、を備える位置推定装置

請求項2

前記関数として、前記第1信号と前記第2信号との相互不確定性関数が用いられる、請求項1に記載の位置推定装置。

請求項3

前記第2算出部は、前記時間差を前記第1算出部で算出された前記時間差とした時の前記関数の前記ドップラー周波数差の変化に対する導関数導出し、前記導関数から、前記関数がピーク値をとる時の前記ドップラー周波数差を算出する、請求項1または2に記載の位置推定装置。

請求項4

前記第2算出部は、前記導関数の値が0となる時の前記ドップラー周波数差を前記関数がピーク値をとる時の前記ドップラー周波数差として算出する、請求項3に記載の位置推定装置。

請求項5

電波源から放射され、第1衛星で中継された電波を受信する第1空中線と、前記電波源から放射され、第2衛星で中継された電波を受信する第2空中線と、請求項1から4のいずれか1項に記載の位置推定装置と、を備える位置推定システム

請求項6

電波源から放射され、第1衛星で中継され第1空中線で受信された信号に基づく第1信号と、前記電波源から放射され、第2衛星で中継され第2空中線で受信された信号に基づく第2信号と、前記第1信号と前記第2信号との時間差およびドップラー周波数差を変数とし、前記第1信号と前記第2信号との相関の程度を示す関数とから、前記関数がピーク値をとる時の前記時間差を算出し、前記時間差を前記関数がピーク値をとる時の前記時間差とした時の前記関数の前記ドップラー周波数差の変化に対する接線の傾きから、前記関数がピーク値をとる時の前記ドップラー周波数差を算出し、前記第1信号と前記第2信号と前記関数とから算出された前記時間差と、前記関数の前記接線の傾きから算出された前記ドップラー周波数差とから、前記電波源の位置を推定する、位置推定方法

請求項7

コンピュータを、電波源から放射され、第1衛星で中継され第1空中線で受信された電波に基づく第1信号と、前記電波源から放射され、第2衛星で中継され第2空中線で受信された電波に基づく第2信号と、前記第1信号と前記第2信号との時間差およびドップラー周波数差を変数とし、前記第1信号と前記第2信号との相関の程度を示す関数とから、前記関数がピーク値をとる時の前記時間差を算出する第1算出部、前記時間差を前記第1算出部で算出された前記時間差とした時の前記関数の前記ドップラー周波数差の変化に対する接線の傾きから、前記関数がピーク値をとる時の前記ドップラー周波数差を算出する第2算出部、および、前記第1算出部で算出された前記時間差と、前記第2算出部で算出された前記ドップラー周波数差とから、前記電波源の位置を推定する位置推定部、として機能させるプログラム

技術分野

0001

本発明は、電波源の位置を推定する位置推定装置位置推定システム位置推定方法およびプログラムに関する。

背景技術

0002

車両、航空機船舶等の移動体に搭載された通信機である電波源と衛星を介して通信する際に、2つの衛星のそれぞれを中継して伝達された信号から、電波源の位置を推定する技術がある。この種の位置推定技術の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示される位置推定装置は、位置が未知である電波源から発信された電波が2機の衛星に到達する時間の差であるTDOA(Time Difference of Arrival:到来時間差)の情報と、2機の衛星に到達する電波の周波数差であるFDOA(Frequency Difference of Arrival:到来周波数差)の情報とを用いて、電波源の位置を推定する。

先行技術

0003

特開2018−004601号公報

発明が解決しようとする課題

0004

電波を受信する時間が短くなると、FDOAの分解能が低くなる。この結果、位置推定の精度が低くなってしまう。同様の問題は、移動体に搭載された電波源に限られず、位置が未知の任意の電波源で、同様に発生する。

0005

本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、電波を受信する時間が短くなっても、位置推定の精度を維持することが可能な位置推定装置、位置推定システム、位置推定方法、およびプログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するため、本発明に係る位置推定装置は、第1算出部と、第2算出部と、位置推定部と、を備える。第1算出部は、電波源から放射され、第1衛星で中継され第1空中線で受信された電波に基づく第1信号と、電波源から放射され、第2衛星で中継され第2空中線で受信された電波に基づく第2信号と、第1信号と第2信号との時間差およびドップラー周波数差変数とし、第1信号と第2信号との相関の程度を示す関数とから、関数がピーク値をとる時の時間差を算出する。第2算出部は、時間差を第1算出部で算出された時間差とした時の関数のドップラー周波数差の変化に対する接線の傾きから、関数がピーク値をとる時のドップラー周波数差を算出する。位置推定部は、第1算出部で算出された時間差と、第2算出部で算出されたドップラー周波数差とから、電波源の位置を推定する。

発明の効果

0007

本発明に係る位置推定装置は、第1信号と、第2信号と、第1信号と第2信号との時間差およびドップラー周波数差を変数とし、第1信号と第2信号との相関の程度を示す関数とから、関数がピーク値をとる時の時間差を算出する。そして、位置推定装置は、時間差を、上述のように算出された時間差とした時の関数のドップラー周波数差の変化に対する接線の傾きから、関数がピーク値をとる時のドップラー周波数差を算出する。上述のように算出された時間差とドップラー周波数差とから、電波源の位置を推定するため、受信した信号の信号長が短くなっても、位置推定の精度を維持することが可能となる。

図面の簡単な説明

0008

本発明の実施の形態に係る位置推定システムの図
実施の形態に係る位置推定装置の構成を示すブロック図
実施の形態に係る位置推定装置が行う位置推定処理の一例を示すフローチャート
実施の形態におけるドップラー周波数差と、第1信号と第2信号との相関の程度を示す関数との関係を示す図
実施の形態におけるドップラー周波数差と微分係数との関係を示す図
実施の形態に係る位置推定装置のハードウェア構成を示す図

実施例

0009

以下、本発明の実施の形態に係る位置推定システムおよび位置推定装置について図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。

0010

実施の形態に係る位置推定システムおよび位置推定装置を、位置が不明な電波源から送信され、異なる衛星によって中継された複数の信号に基づいて、電波源の位置を推定する位置推定システムおよび位置推定装置を例にして説明する。図1に示す実施の形態に係る位置推定システム100は、電波源20から放射され、第1衛星21で中継された電波を受信する第1空中線23と、電波源20から放射され、第2衛星22で中継された電波を受信する第2空中線24と、第1空中線23で受信した電波に基づく第1信号と第2空中線24で受信した電波に基づく第2信号から電波源20の位置を推定する位置推定装置1と、から構成される。なお第1衛星21および第2衛星22は、位置推定システム100に含まない。

0011

図1に一点鎖線で示すように、電波源20が放射する主ビームは、第1衛星21で中継され、第1空中線23で受信される。なお第1衛星21の位置は既知であって、第1空中線23は、図示しない姿勢制御装置によって、第1衛星21を向くように制御されている。第1空中線23は、第1衛星21で中継された電波を受信し、位置推定装置1に送る。
また図1二点鎖線で示すように、電波源20が放射する副ビームは、第2衛星22で中継され、第2空中線24で受信される。なお第2衛星22の位置は既知であって、第2空中線24は、図示しない姿勢制御装置によって、第2衛星22を向くように制御されている。第2空中線24は、第2衛星22で中継された電波を受信し、位置推定装置1に送る。

0012

電波源20から放射されて、第1衛星21で中継され、第1空中線23で受信されるまでに要する時間と、電波源20から放射されて、第2衛星22で中継され、第2空中線24で受信されるまでに要する時間には差が生じる。すなわち、第1空中線23と第2空中線24とで、電波の到来時間に差が生じる。

0013

また移動している第1衛星21に中継されるため、電波源20から放射された電波の周波数は、ドップラー効果によって、第1空中線23で電波が受信された際に送信された周波数とは異なる周波数となる。この周波数のずれをドップラー周波数偏移量という。同様に、移動している第2衛星22に中継されるため、電波源20から放射された電波の周波数は、ドップラー効果によって、第2空中線24で電波が受信された際に送信された周波数とは異なる周波数となる。なお第1衛星21と第2衛星22との速度が異なり、また電波が到来する方向と第1衛星21および第2衛星22のそれぞれの移動方向とがなす角度が異なることで、第1空中線23と第2空中線24とで、ドップラー周波数偏移量に差が生じる。

0014

位置推定装置1は、上述した電波の到来時間差とドップラー周波数偏移量の差に基づいて、電波源20の位置を推定する。図2に示す位置推定装置1は、第1空中線23から受信した信号に対し、信号処理を行って第1信号を生成する信号処理部11と、第2空中線24から受信した信号に対し、信号処理を行って第2信号を生成する信号処理部12と、を備える。なお位置推定装置1は、第1空中線23および第2空中線24のそれぞれから電波を受信すると、図3に示す位置推定の処理を開始する。そして、信号処理部11は、第1空中線23から受信した信号に対し、例えば、フィルタリング増幅、A−D(Analog-to-Digital)変換、復調等の信号処理を行って、第1信号を生成する(ステップS11)。また信号処理部12は、第2空中線24から受信した信号に対し、信号処理部11と同様に、例えば、フィルタリング、増幅、A−D変換、復調等の信号処理を行って、第2信号を生成する(ステップS12)。

0015

図2に示す位置推定装置1はさらに、第1信号と第2信号との時間差およびドップラー周波数差を変数とし、第1信号と第2信号との相関の程度を示す関数から、関数がピーク値をとる時の第1信号と第2信号との時間差を算出する第1算出部13を備える。詳細には、図3に示すように、第1算出部13は、関数がピーク値をとる時の時間差τ0を算出する(ステップS13)。なお第1信号と第2信号との時間差は、上述した第1空中線23と第2空中線24における電波の到来時間の差に相当する。また第1信号と第2信号とのドップラー周波数差は、上述した第1空中線23と第2空中線24におけるドップラー周波数偏移量の差に相当する。

0016

図2に示す位置推定装置1はさらに、時間差τを第1算出部13で算出された時間差τ0とした時の関数のドップラー周波数差の変化に対する接線の傾きから、関数がピーク値をとる時のドップラー周波数差ν0を算出する第2算出部14を備える。詳細には、図3に示すように、第2算出部14は、ステップS13で算出したτ0から、変数である時間差τにτ0を代入した関数の接線の傾きから、関数がピーク値をとる時のドップラー周波数差ν0を算出する(ステップS14)。

0017

図2に示す位置推定装置1はさらに、第1算出部13で算出された時間差τ0と、第2算出部14で算出されたドップラー周波数差ν0から、電波源20の位置を推定する位置推定部15を備える。詳細には、図3に示すように、位置推定部15は、ステップS13で第1算出部13が算出した時間差τ0と、ステップS14で第2算出部14が算出したドップラー周波数差ν0から、電波源20の位置を推定する(ステップS15)。ステップS15の処理が終了すると、位置推定装置1は、位置推定処理を終了する。なお位置推定装置1は、例えば、一定の時間間隔で上述の処理を繰り返し行う。

0018

位置推定装置1の各部について詳細に説明する。信号処理部11は、例えば、フィルタ増幅器、A−D(Analog-to-Digital)変換器復調回路等を有する。また信号処理部11は、第1空中線23から受信した信号に対し、フィルタリング、増幅、A−D変換、復調等の信号処理を行って、第1信号を生成する。そして、信号処理部11は、第1信号を第1算出部13に送る。

0019

信号処理部12は、例えば、フィルタ、増幅器、A−D変換器、復調回路等を有する。また信号処理部12は、第2空中線24から受信した信号に対し、信号処理部11と同様に、例えば、フィルタリング、増幅、A−D変換、復調等の信号処理を行って、第2信号を生成する。そして、信号処理部12は、第2信号を第1算出部13に送る。

0020

第1算出部13は、第1信号と第2信号との時間差およびドップラー周波数差を変数とし、第1信号と第2信号の相関の程度を示す関数の一例として、CAF(Cross Ambiguity Function:相互不確定性関数)を用いる。詳細には、第1算出部13は、下記(1)式で表されるように、観測時間T(単位:sec)に亘る第1信号と第2信号との時間差τおよびドップラー周波数差νを変数とする関数CAFを用いる。なお下記(1)式において、s1(t)は第1信号であり、s2(t)は第2信号である。またs2*(t)は、第2信号s2(t)の複素共役である。またτは第1信号s1(t)と第2信号s2(t)との時間差であって、νは第1信号s1(t)と第2信号s2(t)とのドップラー周波数差である。

0021

・・・(1)

0022

第1算出部13は、時間差τとドップラー周波数差νとを変化させながら、関数CAFの値を算出し、関数CAFの値がピーク値をとる時の時間差τとドップラー周波数差νとを算出する。詳細には、第1算出部13は、時間差τをΔτずつ変化させ、かつ、ドップラー周波数差νをΔνずつ変化させて、関数CAFの値が最大となる時の時間差τ0とドップラー周波数差ν’0とを算出する。第1算出部13は、算出した時間差τ0とドップラー周波数差ν’0とを第2算出部14に送る。また第1算出部13は、算出した時間差τ0とを位置推定部15に送る。

0023

なお時間差τの分解能を示すΔτは、下記(2)式で表され、ドップラー周波数差νの分解能を示すΔνは、下記(3)式で表される。なお下記(2)式において、Bは、電波源20から放射される電波の帯域幅(単位:Hz)である。また下記(3)式におけるTは、上述したように電波源20から放射される電波の観測時間である。
Δτ=1/B ・・・(2)
Δν=1/T ・・・(3)

0024

従来の位置推定装置では、時間差τ0とドップラー周波数差ν’0とから電波源の位置を推定する。しかしながら、観測時間Tが短くなると、Δνが大きくなる。このため、第1算出部13が算出したドップラー周波数差ν’0に含まれる誤差が大きくなる。ドップラー周波数差ν’0の誤差が大きくなると、電波源20の位置推定の精度が劣化する。

0025

観測時間Tが短い場合でも、電波源20の位置を精度よく推定するために、位置推定装置1は、第2算出部14で、時間差τ=τ0とした時の関数CAFの接線の傾きから、ドップラー周波数差ν’0よりも精度のよいドップラー周波数差ν0を算出する。

0026

詳細には、第2算出部14は、関数CAFの導関数、換言すれば、関数CAFを微分して得られるDCAF(Differential Cross Ambiguity Function)を用いる。例えば、第2算出部14は、下記(4)式で表されるように、時間差τ=τ0とした時の関数CAFを微分することで得られる関数DCAFを用いる。

0027

・・・(4)

0028

時間差τ=τ0とした時の関数CAFと関数DCAFの関係を図4に示す。図4横軸はドップラー周波数差νを示し、縦軸は、関数CAFの値を示す。ν=ν’0の時の関数DCAFの値であるDCAF(ν’0)は、図4において、CAF(τ0,ν’0)に対応する点とCAF(τ0,ν’0−Δν)に対応する点を直線で補間した場合の直線の傾きで表される。またDCAF(ν’0)は下記(5)式で表される負の値である。
ν=ν’0−Δνの時の関数DCAFの値であるDCAF(ν’0−Δν)は、図4において、CAF(τ0,ν’0−Δν)に対応する点とCAF(τ0,ν’0)に対応する点を直線で補間した場合の直線の傾きで表される。またDCAF(ν’0−Δν)は、下記(6)式で表される正の値である。

0029

・・・(5)

0030

・・・(6)

0031

観測時間Tが短くなると、ドップラー周波数差の分解能を示すΔνが大きくなり、第1算出部13で算出したν’0に誤差が生じる。そこで第2算出部14は、関数DCAFに基づいて、ドップラー周波数差ν’0よりも精度のよいドップラー周波数差ν0を算出する。詳細には、第2算出部14は、Δνが十分に小さい状態で関数CAFがピーク値をとる時、換言すれば、関数DCAF=0とみなせる時のドップラー周波数差ν0を算出する。一例として、第2算出部14は、図5に示すように、負の値であるDCAF(ν’0)と正の値であるDCAF(ν’0−Δν)とを線形補間し、関数DCAF=0とみなせる時のドップラー周波数差ν0を算出する。なお図5の横軸はドップラー周波数差νを示し、縦軸は、関数DCAFの値を示す。また関数DCAF=0とみなせる時のドップラー周波数差ν0は、下記(7)式で表される。なおν0は、ν’0−Δν<ν0<ν’0の条件を満たす。

0032

・・・(7)

0033

上述したように、DCAF(ν’0)<0であって、DCAF(ν’0−Δν)>0であるため、上記(5)式のΔνの係数の絶対値は1未満であり、第2算出部14が算出したドップラー周波数差ν0は、ドップラー周波数差νをΔνずつずらして算出したドップラー周波数差ν’0よりも精度よく算出されている。第2算出部14は、算出したドップラー周波数差ν0を位置推定部15に送る。

0034

位置推定部15は、D. P. Haworth, et.al,“Interference Localization For Eutelsat Satellites -The First European Transmitter Location System,”(International Journal of Satellite Communications, Vol.15, pp.155-183, 1997)に記載のように、時間差ν0と、ドップラー周波数差ν0とから、電波源20の位置を推定する。時間差τ0は、下記(8)式で表され、ドップラー周波数差ν0は、下記(9)式で表される。下記(8),(9)式において、cは光速である。またrは、地球の中心を原点とする座標系において、原点を基準とした電波源20の位置ベクトルである。同様に、r1は、第1衛星21の位置ベクトルであり、r2は、第2衛星22の位置ベクトルであり、rmは、第1空中線23および第2空中線24の位置ベクトルである。なお第1空中線23および第2空中線24は、隣接していて、上記座標系において同じ位置にあるとみなせるものとする。

0035

またfは、電波源20から放射される電波の周波数であり、f1は、第1衛星21の移動により発生するドップラー周波数偏移量であり、f2は、第2衛星22の移動により発生するドップラー周波数偏移量である。またv1は、第1衛星21の速度ベクトルであり、v2は、第2衛星22の速度ベクトルである。なお位置推定部15は、図示しない外部機器から第1衛星21および第2衛星22の位置情報および速度情報を予め取得し、保持しているものとする。

0036

またu1(r)は、電波源20から第1衛星21に向かう単位ベクトルであり、u1(rm)は、第1空中線23および第2空中線24から第1衛星21に向かう単位ベクトルである。またu2(r)は、電波源20から第2衛星22に向かう単位ベクトルであり、u2(rm)は、第1空中線23および第2空中線24から第2衛星22に向かう単位ベクトルである。なお第1空中線23および第2空中線24は隣接していて、上記座標系において同じ場所に位置するとみなせる。

0037

・・・(8)

0038

・・・(9)

0039

また電波源20が地表面にある場合、地球の半径をREとして、下記(10)式が成り立つ。
|r|=RE ・・・(10)

0040

位置推定部15は、上記(8)式の左辺に第1算出部13から取得したτ0を代入する。また位置推定部15は、上記(9)式の左辺に第2算出部14から取得したν0を代入する。そして、位置推定部15は、上記(8)式から(10)式を用いて、電波源20の位置rを推定する。なお位置推定部15は、推定した電波源20の位置を、例えば表示装置を含む外部機器に出力する。表示装置は、例えば、推定された電波源20の位置を地図上に表示する。

0041

以上説明した通り、本実施の形態に係る位置推定装置1によれば、関数CAFがピーク値をとる時の第1信号と第2信号との時間差τ0と、時間差τ=τ0における関数CAFを微分して得られる関数DCAFに基づいて算出したドップラー周波数差ν0とから、電波源20の位置を推定する。上述したように、ドップラー周波数差ν0は、ドップラー周波数差νをΔνずつずらして算出したドップラー周波数差ν’0よりも精度よく算出されている。このため、電波源20からの電波の観測時間Tが短くなって、Δνが大きくなっても、位置推定の精度を維持することが可能となる。

0042

図6は、実施の形態に係る位置推定装置1のハードウェア構成を示す図である。位置推定装置1は、各部を制御するハードウェア構成としてプロセッサ31、メモリ32、およびインターフェース33を備える。これらの装置の各機能は、プロセッサ31がメモリ32に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。インターフェース33は各装置を接続し、通信を確立させるためのものであり、必要に応じて複数の種類のインターフェースで構成されてもよい。位置推定装置1は、インターフェース33を介して、図示しない外部機器に接続し、例えば、第1衛星21および第2衛星22の位置情報および速度情報を受信する。また位置推定装置1は、インターフェース33を介して、表示機器に接続し、推定した電波源の位置を表示装置に送る。図6では、プロセッサ31およびメモリ32をそれぞれ1つで構成する例を示しているが、複数のプロセッサ31および複数のメモリ32が連携して各機能を実行してもよい。

0043

プロセッサ31、メモリ32、およびインターフェース33を有し、制御処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。たとえば、上述の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体フレキシブルディスクCD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read-Only Memory)など)に格納して配布し、上記コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、上述の処理を実行する位置推定装置1を構成してもよい。また、通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に上記コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロードすることで位置推定装置1を構成してもよい。

0044

また、位置推定装置1の機能を、OS(Operating System)とアプリケーションプログラム分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。

0045

また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。たとえば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)に上記コンピュータプログラムを掲示し、通信ネットワークを介して上記コンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行してもよい。

0046

以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上述した実施の形態に限られない。上記のハードウェア構成やフローチャートは一例であり、任意に変更および修正が可能である。一例として、図3のステップS11の処理とステップS12の処理は並行して行われてもよい。

0047

第1算出部13は、第1信号と第2信号との相関の程度を示す関数として、CAF以外の関数を用いてもよい。
ドップラー周波数差ν0を算出する方法は、上述の例に限られない。一例として、DCAFを直線補間以外の方法で近似し、DCAF=0とみなせる時のドップラー周波数差ν0を算出してもよい。また第2算出部14は、関数CAFを近似して、近似式からピーク値をとる時の時間差τ0とドップラー周波数差ν0を算出してもよい。

0048

位置推定部15は、観測時間Tが十分に長い場合は、第1算出部13が算出した時間差τ0とドップラー周波数差ν’0から電波源20の位置を推定してもよい。

0049

1位置推定装置、11,12信号処理部、13 第1算出部、14 第2算出部、15位置推定部、20電波源、21 第1衛星、22 第2衛星、23 第1空中線、24 第2空中線、31プロセッサ、32メモリ、33インターフェース、100位置推定システム。

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