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技術 クレーンの制御システム

出願人 株式会社三井E&Sマシナリー
発明者 宮田淳也岡浩司
出願日 2020年8月24日 (1年3ヶ月経過) 出願番号 2020-140696
公開日 2020年11月19日 (1年0ヶ月経過) 公開番号 2020-186136
状態 特許登録済
技術分野 移動体・走行体・天井走行クレーン クレーンの細部(制御,安全)
主要キーワード 上端どうし 限界感度法 基準指令値 ステップ応答法 横行距離 荷役機器 ソフトストップ 第一線分
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年11月19日)のものです。
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図面 (12)

課題

構造体の歪みの抑制により、その歪みに起因する位置ずれ方向ずれ修正に要する時間を短縮して、荷役作業の効率を向上することができるクレーンの制御システム及び制御方法を提供する。

解決手段

制御システム30は、受信機31〜33と制御装置34とを備え、制御装置34により、受信機31〜33により特定した位置座標P1〜P3に基づいて、一対の走行装置24a、24bのそれぞれの速度を調節して、平面視で、第一線分L1および第二法線L2の角度差θ3と、第一姿勢方位角θ1と、距離差D1とを小さくする制御を行い、その小さくする制御は、姿勢重視増幅度K0と倣い重視増幅度K1とを切り替えフィードバック制御であり、姿勢重視増幅度K0は倣い重視増幅度K1に比して角度差θ3および第一姿勢方位角視θ1に対する増幅度が大きく、倣い重視増幅度K1は姿勢重視増幅度K0に比して距離差D1に対する増幅度が大きい。

概要

背景

コンテナヤードで使用されている門型クレーンにおいては、現在位置の検出や走行制御のために、全球測位衛星システム(GNSS)の受信機を搭載しているものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1で提案されている門型クレーンでは、受信機が取得した位置座標に基づいて、基準線に対する位置ずれ方向ずれ偏差としたPI制御比例制御積分制御)により、左右一対走行装置を調節している。

概要

構造体の歪みの抑制により、その歪みに起因する位置ずれや方向ずれの修正に要する時間を短縮して、荷役作業の効率を向上することができるクレーンの制御システム及び制御方法を提供する。制御システム30は、受信機31〜33と制御装置34とを備え、制御装置34により、受信機31〜33により特定した位置座標P1〜P3に基づいて、一対の走行装置24a、24bのそれぞれの速度を調節して、平面視で、第一線分L1および第二法線L2の角度差θ3と、第一姿勢方位角θ1と、距離差D1とを小さくする制御を行い、その小さくする制御は、姿勢重視増幅度K0と倣い重視増幅度K1とを切り替えフィードバック制御であり、姿勢重視増幅度K0は倣い重視増幅度K1に比して角度差θ3および第一姿勢方位角視θ1に対する増幅度が大きく、倣い重視増幅度K1は姿勢重視増幅度K0に比して距離差D1に対する増幅度が大きい。

目的

本発明の目的は、構造体の歪みの抑制により、その歪みに起因する位置ずれや方向ずれの修正に要する時間を短縮して、荷役作業の効率を向上することができるクレーンの制御システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

昇降可能な吊具と、この吊具を吊り下げて支持して一方向に延在する桁部を有する構造体と、この桁部の延在方向に離間して配置されて前記構造体に取り付けられた一対の走行装置とを備えたクレーンの制御システムにおいて、平面視で前記構造体に複数のうちの二つが前記延在方向に離間配置されると共に複数のうちの二つが前記延在方向に直交する方向に離間配置された複数の受信機と、その受信機及び前記一対の走行装置に通信可能に接続された制御装置とを備え、その受信機が全球測位衛星システムを利用して位置座標を特定可能に構成され、前記制御装置に、平面視で、前記延在方向に交差する方向に延在する基準線が予め設定されて、前記制御装置により、前記クレーンを加速させるあるいは定格速度走行させる走行制御と前記クレーンを減速させて停止させる走行停止制御とを行う場合に、複数の前記受信機により特定した複数の位置座標に基づいて、前記一対の走行装置のそれぞれの速度を調節して、平面視で、前記直交する方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ第一線分および前記延在方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ線分の第二法線角度差と、前記第一線分の前記基準線に対する第一姿勢方位角、又は、前記第二法線の前記基準線に対する第二姿勢方位角のどちらか一方の方位角と、前記複数の位置座標により特定した移動点及び前記基準線の間の距離差とを小さくする制御を行い、その小さくする制御は、前記クレーンの加速期間及び減速期間に設定される姿勢重視増幅度と前記クレーンの定速期間に設定される倣い重視増幅度とを切り替えフィードバック制御であり、前記姿勢重視増幅度は前記倣い重視増幅度に比して前記角度差および前記方位角に対する増幅度が大きく、前記倣い重視増幅度は前記姿勢重視増幅度に比して前記距離差に対する増幅度が大きいことを特徴とするクレーンの制御システム。

請求項2

前記小さくする制御は、前記姿勢重視増幅度と前記倣い重視増幅度とを切り替える場合に、予め設定された切替時間を介在させ、その切替時間で前記姿勢重視増幅度又は前記倣い重視増幅度のどちらか一方の増幅度から他方の増幅度へ徐々に変化させる請求項1に記載のクレーンの制御システム。

請求項3

昇降可能な吊具と、この吊具を吊り下げて支持して一方向に延在する桁部を有する構造体と、この桁部の延在方向に離間して配置されて前記構造体に取り付けられた一対の走行装置とを備えたクレーンの制御システムにおいて、平面視で前記構造体に複数のうちの二つが前記延在方向に離間配置されると共に複数のうちの二つが前記延在方向に直交する方向に離間配置された複数の受信機と、その受信機及び前記一対の走行装置に通信可能に接続された制御装置とを備え、その受信機が全球測位衛星システムを利用して位置座標を特定可能に構成され、前記制御装置に、平面視で、前記延在方向に交差する方向に延在する基準線が予め設定されて、前記制御装置により、前記クレーンを加速させるあるいは定格速度で走行させる走行制御と前記クレーンを減速させて停止させる走行停止制御とを行う場合に、複数の前記受信機により特定した複数の位置座標に基づいて、前記一対の走行装置のそれぞれの速度を調節して、平面視で、前記直交する方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ第一線分および前記延在方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ線分の第二法線の角度差と、前記第一線分の前記基準線に対する第一姿勢方位角、又は、前記第二法線の前記基準線に対する第二姿勢方位角のどちらか一方の方位角と、前記複数の位置座標により特定した移動点及び前記基準線の間の距離差とを小さくする制御を行い、さらに、前記制御装置により、前記移動点が、指示されて目標位置から前記速度と予め設定された減速度とに基づいてその速度がゼロになるまでの距離として算出された減速距離分離れた位置である減速開始位置を超えた場合に、前記走行停止制御を開始して前記クレーンの走行速度に基づいて作成された目標軌道と前記移動点との移動差を小さくする制御を行う構成にしたことを特徴とするクレーンの制御システム。

請求項4

前記目標軌道は、前記減速開始位置を初期値として所定の周期ごとの移動距離として前記速度の時間積分値加算した軌道であり、一方の軸を時間、他方の軸を距離とした平面上における曲線軌道である請求項3に記載のクレーンの制御システム。

請求項5

昇降可能な吊具と、この吊具を吊り下げて支持するトロリ横行可能な一方向に延在する桁部を有する構造体と、この桁部の延在方向に離間して配置されて前記構造体に取り付けられた一対の走行装置とを備えたクレーンの制御システムにおいて、平面視で前記構造体に複数のうちの二つが前記延在方向に離間配置されると共に複数のうちの二つが前記延在方向に直交する方向に離間配置された複数の受信機と、その受信機、前記一対の走行装置、及び前記トロリに通信可能に接続された制御装置とを備え、その受信機が全球測位衛星システムを利用して位置座標を特定可能に構成され、前記制御装置に、平面視で、前記延在方向に交差する方向に延在する基準線が予め設定されて、前記制御装置により、前記クレーンを加速させるあるいは定格速度で走行させる走行制御と前記クレーンを減速させて停止させる走行停止制御とを行う場合に、複数の前記受信機により特定した複数の位置座標に基づいて、前記一対の走行装置のそれぞれの速度を調節して、平面視で、前記直交する方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ第一線分および前記延在方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ線分の第二法線の角度差と、前記第一線分の前記基準線に対する第一姿勢方位角、又は、前記第二法線の前記基準線に対する第二姿勢方位角のどちらか一方の方位角と、前記複数の位置座標により特定した移動点及び前記基準線の間の距離差とを小さくする制御を行い、さらに、前記制御装置により、前記走行停止制御が終了して前記クレーンが停止したときの前記距離差に基づいて、前記トロリの横行距離補正する制御を行う構成にしたことを特徴とするクレーンの制御装置。

請求項6

昇降可能な吊具と、この吊具を吊り下げて支持して一方向に延在する桁部を有する構造体と、この桁部の延在方向に離間して配置されて前記構造体に取り付けられた一対の走行装置とを備えたクレーンの制御システムにおいて、平面視で前記構造体に複数のうちの二つが前記延在方向に離間配置されると共に複数のうちの二つが前記延在方向に直交する方向に離間配置された複数の受信機と、その受信機及び前記一対の走行装置に通信可能に接続された制御装置とを備え、その受信機が全球測位衛星システムを利用して位置座標を特定可能に構成され、前記制御装置に、平面視で、前記延在方向に交差する方向に延在する基準線が予め設定されて、前記制御装置により、前記クレーンを加速させるあるいは定格速度で走行させる走行制御と前記クレーンを減速させて停止させる走行停止制御とを行う場合に、複数の前記受信機により特定した複数の位置座標に基づいて、前記一対の走行装置のそれぞれの速度を調節して、平面視で、前記直交する方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ第一線分および前記延在方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ線分の第二法線の角度差と、前記第一線分の前記基準線に対する第一姿勢方位角、又は、前記第二法線の前記基準線に対する第二姿勢方位角のどちらか一方の方位角と、前記複数の位置座標により特定した移動点及び前記基準線の間の距離差とを小さくする制御を行い、さらに、前記制御装置により、前記角度差、前記方位角、および、前記距離差のそれぞれとそれぞれごとに予め設定された閾値とを比較して複数の前記受信機および前記一対の走行装置の自己診断を行う構成にしたことを特徴とするクレーンの制御装置。

請求項7

昇降可能な吊具と、この吊具を吊り下げて支持して一方向に延在する桁部を有する構造体と、この桁部の延在方向に離間して配置されて前記構造体に取り付けられた一対の走行装置とを備えたクレーンの制御システムにおいて、平面視で前記構造体に複数のうちの二つが前記延在方向に離間配置されると共に複数のうちの二つが前記延在方向に直交する方向に離間配置された複数の受信機と、その受信機及び前記一対の走行装置に通信可能に接続された制御装置とを備え、その受信機が全球測位衛星システムを利用して位置座標を特定可能に構成され、前記制御装置に、平面視で、前記延在方向に交差する方向に延在する基準線が予め設定されて、前記制御装置により、前記クレーンを加速させるあるいは定格速度で走行させる走行制御と前記クレーンを減速させて停止させる走行停止制御とを行う場合に、複数の前記受信機により特定した複数の位置座標に基づいて、平面視で、前記直交する方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ第一線分および前記延在方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ線分の第二法線の角度差と、前記第一線分の前記基準線に対する第一姿勢方位角、又は、前記第二法線の前記基準線に対する第二姿勢方位角のどちらか一方の方位角と、前記複数の位置座標により特定した移動点及び前記基準線の間の距離差とを小さくする操作量を算出し、次いで、算出した操作量と予め設定された基準指令値とに基づいて前記一対の走行装置のそれぞれの指令値を算出し、算出したそれぞれの指令値に基づいて前記一対の走行装置の速度を調節する制御を行う場合に、前記操作量に制限が設けられることを特徴とするクレーンの制御装置。

技術分野

0001

本発明は、クレーンの制御システムに関し、より詳細には、荷役作業の効率を向上するクレーンの制御システムに関する。

背景技術

0002

コンテナヤードで使用されている門型クレーンにおいては、現在位置の検出や走行制御のために、全球測位衛星システム(GNSS)の受信機を搭載しているものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1で提案されている門型クレーンでは、受信機が取得した位置座標に基づいて、基準線に対する位置ずれ方向ずれ偏差としたPI制御比例制御積分制御)により、左右一対走行装置を調節している。

先行技術

0003

特開2004−287571号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、門型クレーンなどの走行制御における外乱としては、吊具を吊り下げて支持する桁部を有した構造体の歪みがある。上記の特許文献1に記載の門型クレーンにおいては、この構造体の歪みについて何ら対策されていない。それ故、走行中に構造体に過大な歪みが生じると、構造体が歪んだ状態から元の状態に戻ろうとする力により構造体の両端部が移動して位置ずれや方向ずれが生じるという問題があった。

0005

本発明の目的は、構造体の歪みの抑制により、その歪みに起因する位置ずれや方向ずれの修正に要する時間を短縮して、荷役作業の効率を向上することができるクレーンの制御システムを提供することである。

課題を解決するための手段

0006

上記の目的を達成する本発明のクレーンの制御システムは、昇降可能な吊具と、この吊具を吊り下げて支持して一方向に延在する桁部を有する構造体と、この桁部の延在方向に離間して配置されて前記構造体に取り付けられた一対の走行装置とを備えたクレーンの制御システムにおいて、平面視で前記構造体に複数のうちの二つが前記延在方向に離間配置されると共に複数のうちの二つが前記延在方向に直交する方向に離間配置された複数の受信機と、その受信機及び前記一対の走行装置に通信可能に接続された制御装置とを備え、その受信機が全球測位衛星システムを利用して位置座標を特定可能に構成され、前記制御装置に、平面視で、前記延在方向に交差する方向に延在する基準線が予め設定されて、前記制御装置により、前記クレーンを加速させるあるいは定格速度で走行させる走行制御と前記クレーンを減速させて停止させる走行停止制御とを行う場合に、複数の前記受信機により特定した複数の位置座標に基づいて、前記一対の走行装置のそれぞれの速度を調節して、平面視で、前記直交する方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ第一線分および前記延在方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ線分の第二法線角度差と、前記第一線分の前記基準線に対する第一姿勢方位角、又は、前記第二法線の前記基準線に対する第二姿勢方位角のどちらか一方の方位角と、前記複数の位置座標により特定した移動点及び前記基準線の間の距離差とを小さくする制御を行い、その小さくする制御は、前記クレーンの加速期間及び減速期間に設定される姿勢重視増幅度と前記クレーンの定速期間に設定される倣い重視増幅度とを切り替えフィードバック制御であり、前記姿勢重視増幅度は前記倣い重視増幅度に比して前記角度差および前記方位角に対する増幅度が大きく、前記倣い重視増幅度は前記姿勢重視増幅度に比して前記距離差に対する増幅度が大きいことを特徴とする。

0007

上記の目的を達成する本発明のクレーンの制御システムは、昇降可能な吊具と、この吊具を吊り下げて支持して一方向に延在する桁部を有する構造体と、この桁部の延在方向に離間して配置されて前記構造体に取り付けられた一対の走行装置とを備えたクレーンの制御システムにおいて、平面視で前記構造体に複数のうちの二つが前記延在方向に離間配置されると共に複数のうちの二つが前記延在方向に直交する方向に離間配置された複数の受信機と、その受信機及び前記一対の走行装置に通信可能に接続された制御装置とを備え、その受信機が全球測位衛星システムを利用して位置座標を特定可能に構成され、前記制御装置に、平面視で、前記延在方向に交差する方向に延在する基準線が予め設定されて、前記制御装置により、前記クレーンを加速させるあるいは定格速度で走行させる走行制御と前記クレーンを減速させて停止させる走行停止制御とを行う場合に、複数の前記受信機により特定した複数の位置座標に基づいて、前記一対の走行装置のそれぞれの速度を調節して、平面視で、前記直交する方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ第一線分および前記延在方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ線分の第二法線の角度差と、前記第一線分の前記基準線に対する第一姿勢方位角、又は、前記第二法線の前記基準線に対する第二姿勢方位角のどちらか一方の方位角と、前記複数の位置座標により特定した移動点及び前記基準線の間の距離差とを小さくする制御を行い、さらに、前記制御装置により、前記移動点が、指示されて目標位置から前記速度と予め設定された減速度とに基づいてその速度がゼロになるまでの距離として算出された減速距離分離れた位置である減速開始位置を超えた場合に、前記走行停止制御が開始されて前記クレーンの走行速度に基づいて作成された目標軌道と前記移動点との移動差を小さくする制御を行う構成にしたことを特徴とする。
上記の目的を達成する本発明のクレーンの制御システムは、昇降可能な吊具と、この吊具を吊り下げて支持するトロリ横行可能な一方向に延在する桁部を有する構造体と、この桁部の延在方向に離間して配置されて前記構造体に取り付けられた一対の走行装置とを備えたクレーンの制御システムにおいて、平面視で前記構造体に複数のうちの二つが前記延在方向に離間配置されると共に複数のうちの二つが前記延在方向に直交する方向に離間配置された複数の受信機と、その受信機、前記一対の走行装置、及び前記トロリに通信可能に接続された制御装置とを備え、その受信機が全球測位衛星システムを利用して位置座標を特定可能に構成され、前記制御装置に、平面視で、前記延在方向に交差する方向に延在する基準線が予め設定されて、前記制御装置により、前記クレーンを加速させるあるいは定格速度で走行させる走行制御と前記クレーンを減速させて停止させる走行停止制御とを行う場合に、複数の前記受信機により特定した複数の位置座標に基づいて、前記一対の走行装置のそれぞれの速度を調節して、平面視で、前記直交する方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ第一線分および前記延在方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ線分の第二法線の角度差と、前記第一線分の前記基準線に対する第一姿勢方位角、又は、前記第二法線の前記基準線に対する第二姿勢方位角のどちらか一方の方位角と、前記複数の位置座標により特定した移動点及び前記基準線の間の距離差とを小さくする制御を行い、さらに、前記制御装置により、前記走行停止制御が終了して前記クレーンが停止したときの前記距離差に基づいて、前記トロリの横行距離補正する制御を行う構成にしたことを特徴とする。
上記の目的を達成する本発明のクレーンの制御システムは、昇降可能な吊具と、この吊具を吊り下げて支持して一方向に延在する桁部を有する構造体と、この桁部の延在方向に離間して配置されて前記構造体に取り付けられた一対の走行装置とを備えたクレーンの制御システムにおいて、平面視で前記構造体に複数のうちの二つが前記延在方向に離間配置されると共に複数のうちの二つが前記延在方向に直交する方向に離間配置された複数の受信機と、その受信機及び前記一対の走行装置に通信可能に接続された制御装置とを備え、その受信機が全球測位衛星システムを利用して位置座標を特定可能に構成され、前記制御装置に、平面視で、前記延在方向に交差する方向に延在する基準線が予め設定されて、前記制御装置により、前記クレーンを加速させるあるいは定格速度で走行させる走行制御と前記クレーンを減速させて停止させる走行停止制御とを行う場合に、複数の前記受信機により特定した複数の位置座標に基づいて、前記一対の走行装置のそれぞれの速度を調節して、平面視で、前記直交する方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ第一線分および前記延在方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ線分の第二法線の角度差と、前記第一線分の前記基準線に対する第一姿勢方位角、又は、前記第二法線の前記基準線に対する第二姿勢方位角のどちらか一方の方位角と、前記複数の位置座標により特定した移動点及び前記基準線の間の距離差とを小さくする制御を行い、さらに、前記制御装置により、前記角度差、前記方位角、および、前記距離差のそれぞれとそれぞれごとに予め設定された閾値とを比較して複数の前記受信機および前記一対の走行装置の自己診断を行う構成にしたことを特徴とする。
上記の目的を達成する本発明のクレーンの制御システムは、昇降可能な吊具と、この吊具を吊り下げて支持して一方向に延在する桁部を有する構造体と、この桁部の延在方向に離間して配置されて前記構造体に取り付けられた一対の走行装置とを備えたクレーンの制御システムにおいて、平面視で前記構造体に複数のうちの二つが前記延在方向に離間配置されると共に複数のうちの二つが前記延在方向に直交する方向に離間配置された複数の受信機と、その受信機及び前記一対の走行装置に通信可能に接続された制御装置とを備え、その受信機が全球測位衛星システムを利用して位置座標を特定可能に構成され、前記制御装置に、平面視で、前記延在方向に交差する方向に延在する基準線が予め設定されて、前記制御装置により、前記クレーンを加速させるあるいは定格速度で走行させる走行制御と前記クレーンを減速させて停止させる走行停止制御とを行う場合に、複数の前記受信機により特定した複数の位置座標に基づいて、平面視で、前記直交する方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ第一線分および前記延在方向に離間した二つの前記受信機を結ぶ線分の第二法線の角度差と、前記第一線分の前記基準線に対する第一姿勢方位角、又は、前記第二法線の前記基準線に対する第二姿勢方位角のどちらか一方の方位角と、前記複数の位置座標により特定した移動点及び前記基準線の間の距離差とを小さくする操作量を算出し、次いで、算出した操作量と予め設定された基準指令値とに基づいて前記一対の走行装置のそれぞれの指令値を算出し、算出したそれぞれの指令値に基づいて前記一対の走行装置の速度を調節する制御を行う場合に、前記操作量に制限が設けられることを特徴とする。

発明の効果

0008

本発明によれば、一対の走行装置のそれぞれの速度を調節して、受信機どうしの相対位置の変化を小さくしながら、クレーンを走行させる。つまり、クレーンの構造体に生じる歪みを受信機どうしの相対位置の変化として検出して、その歪みを抑制するようにクレーンを走行させる。

0009

それ故、クレーンを走行させながら、構造体を歪みが生じていない状態に近づけることができる。これにより、走行中のクレーンの構造体に過大な歪みが生じることを回避するには有利になり、その歪みに起因する位置ずれや方向ずれの修正に要する時間を短縮することができる。これに伴って、クレーンの荷役作業の効率を向上することができる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の制御システムの実施形態を搭載したクレーンが走行するコンテナターミナルの平面図である。
図1のクレーンを例示する斜視図である。
図2の制御システムを例示するブロック図である。
走行中のクレーンと停止中のクレーンを例示する平面図である。
本発明の制御システムが行うクレーンの制御方法を例示するフロー図である。
図5のS170を例示するフロー図である。
図5のS180を例示するフロー図である。
加速期間、定格期間、及び減速期間における基準指令値及び増幅度の変化を例示する説明図である。
減速期間におけるクレーンの走行速度及び移動差の変化を例示する説明図である。
図4のX矢視で例示する背面図である。
図4のXI矢視で例示する側面図である。

実施例

0011

以下、本発明のクレーンの制御システムの実施形態について説明する。図中では、蔵置レーン13の長手方向をx方向、蔵置レーン13の短手方向をy方向、上下方向をz方向で示す。

0012

図1〜3に例示するように、第一実施形態の制御システム30は、コンテナターミナル10でコンテナCを荷役する門型クレーン20の走行を制御するシステムである。

0013

図1に例示するように、コンテナターミナル10は、x方向に隣接するコンテナヤード11と本船荷役エリア12とに区画される。コンテナヤード11は、多数のコンテナCが蔵置される複数の蔵置レーン13を備える。本船荷役エリア12は、岸壁に沿って敷設されるレールの上を走行する複数の岸壁クレーン14を備える。蔵置レーン13の長手方向がy方向に向いて設置されてもよい。

0014

コンテナターミナル10は、コンテナヤード11及び本船荷役エリア12の間でコンテナCを運搬する構内シャシ15と、コンテナヤード11及び外部の間でコンテナCを運搬する外来シャシ16とが走行する。また、コンテナターミナル10は、複数の門型クレーン20が、蔵置レーン13を跨いだ状態で蔵置レーン13に沿ってx方向に走行する。

0015

コンテナターミナル10は、管理棟17が設置される。管理棟17には、上位システム18と通信機19とが設置されて、上位システム18から通信機19を介して荷役機器(14〜16、20)に荷役作業の指示等が行われる。

0016

コンテナターミナル10は、荷役機器が上位システム18からの指示により自動的に荷役可能な自動化ターミナルや、遠隔操作用コントローラ等が管理棟17に設置されて荷役機器を遠隔から操作可能なターミナルが例示できる。また、コンテナターミナル10は、荷役機器に運転者搭乗して直接操作するターミナルも例示できる。

0017

図2に例示するように、門型クレーン20は、吊具21と、桁部22を有する構造体23と、一対の走行装置24a、24bとを有する。

0018

吊具21は、桁部22に沿ってy方向に横行可能に構成されたトロリ25から吊架したワイヤによりz方向に昇降する。構造体23は、桁部22、トロリ25、及び脚部(26a、26b)からなり、平面視で、長手方向がy方向に、短手方向がx方向にそれぞれ向いている略長方形状を成している。桁部22は、y方向に延在して、トロリ25を介して吊具21を吊り下げて支持する。脚部は、z方向に延在する四本の脚体26aと、x方向に隣り合う脚体26aの下端どうしを連結する二本の水平梁26bとから構成される。なお、y方向に隣り合う脚体26aの上端どうしは、桁部22により連結する。走行装置24a、24bは、平面視で桁部22の延在方向であるy方向に離間して配置されて、構造体23の下端に取り付けられる。

0019

一対の走行装置24a、24bは、水平梁26bの下端に設置されて、ゴムタイヤで構成される車輪27と、電動モータ28a、28bと、インバータ29とを有する。走行装置24a、24bは、インバータ29により電動モータ28a、28bが駆動することで、車輪27が転動して、構造体23の短手方向であるx方向に走行する。走行装置24a、24bは、左右一対になっており、平面視で、構造体23のy方向の両端部に離間配置されて、電動モータ28a、28bが左右独立して駆動する。

0020

門型クレーン20は、例えば、車輪27をレールの上を走行する鉄輪で構成して、蔵置レーン13に沿って敷設されたレールの上を走行する構成にしてもよい。電動モータ28a、28bを駆動する電力は、門型クレーン20に設置された図示しないバッテリ、又は発電機から供給される。あるいは、ケーブルバスバーなどにより外部から供給される。

0021

制御システム30は、三つの受信機31〜33、制御装置34、及び通信機35を備える。制御システム30は、上位システム18からの荷役作業指令C1に従って、インバータ29により電動モータ28a、28bのそれぞれの回転速度を調節して、門型クレーン20の走行を制御するシステムである。

0022

三つの受信機31〜33は、自身の位置座標P1〜P3を取得する装置である。具体的に受信機31〜33は、全球測位衛星システム(GNSS)アンテナであり、所定の周期ごとに複数の人工衛星から受信する時刻等の情報に基づき経度緯度と高度とからなる位置座標P1〜P3を取得する。受信機31〜33により位置座標P1〜P3を測位する方法としては、単独測位相対測位、DGPS(ディファレンシャルGPS)測位、RTK(リアルタイムキネマティックGPS)測位が例示できる。受信機31〜33は、全球測位衛星システムを利用して平面座標として経度と緯度とを取得し、上位システム18と通信して高度を取得する構成にしてもよい。

0023

受信機31及び受信機32は、平面視で、桁部22の延在方向に直交する方向で、構造体23の短手方向であるx方向の両端に離間配置される。受信機31及び受信機33は、平面視で、桁部22の延在方向で、構造体23の長手方向であるy方向の両端に離間配置される。具体的に、三つの受信機31〜33は、門型クレーン20の構造体23の平面視における形状を略長方形と仮定した場合に、その長方形の四つの隅部のうちの三つの隅部に配置される。つまり、三つの受信機31〜33は、平面視で、それぞれを頂点とする直角三角形を成すように配置される。

0024

受信機31〜33は、門型クレーン20の脚体26aの途中部分や走行装置24a、24bの近傍に設置してもよいが、脚体26aの上端や桁部22などの構造体23における上方位置に設置する方が人工衛星からの情報を受信する際の感度が向上するので望ましい。

0025

制御装置34は、各種情報処理を行うCPU、その各種情報処理を行うために用いられるプログラム情報処理結果を読み書き可能な内部記憶装置、及び各種インターフェースなどから構成されるハードウェアである。

0026

図3に例示するように、制御装置34は、電動モータ28a、28b、インバータ29、三つの受信機31〜33、並びに、通信機35に電気的に接続されている。

0027

制御装置34は、機能要素として設定部36、及び制御部37を有する。これらの機能要素は、プログラムとして制御装置34の内部記憶装置に記憶されて、CPUにより読み出されて、実行される。各機能要素は、プログラマブルロジックコントローラなどの個別のハードウェアで構成されてもよい。また、各機能要素を一つの機能要素にまとめてもよい。

0028

設定部36は、基準線Ln、目標位置Pm、及び減速開始位置Pbを設定するプログラムである。制御部37は、門型クレーン20を加速させるあるいは定格速度で走行させる走行制御と、門型クレーン20を減速させて停止させる走行停止制御とを行うプログラムである。

0029

以下、図4では、x方向左側から右側に向かう方向を正とし、反対側を負とする。また、門型クレーン20の走行開始から走行停止まで間が、加速期間T1、定格期間T2、及び減速期間T3に区分される。加えて、門型クレーン20のx方向の走行速度Vxは、加速期間T1で略一定に増加(加速度aで加速)し、定格期間T2で略一定になり、減速期間T3で略一定に減少(減速度bで減速)するように設定される。

0030

図4に例示するように、設定部36は、荷役作業指令C1により指定されたレーン番号に基づいて基準線Lnを設定し、ベイ番号に基づいてその基準線Ln上に目標位置Pmを設定する。なお、レーン番号は、各蔵置レーン13に割り当てられた番地を示し、ベイ番号は蔵置レーン13の長手方向のコンテナCの蔵置位置に割り当てられた番地である。

0031

基準線Lnは、門型クレーン20が蔵置レーン13に沿って走行する場合の走行基準となる線であり、予め設定されて内部記憶装置に記憶される。基準線Lnは、蔵置レーン13のy方向側方に配置されて、桁部22の延在方向であるy方向に交差する方向であるx方向に延在する線である。基準線Lnは、その線上に存在する地点の全ての緯度、経度が算出可能である。なお、基準線Lnは平面視で蔵置レーン13に重なるように配置されてもよい。

0032

目標位置Pmは、基準線Lnに存在する。目標位置Pmは、所定のベイ番号に蔵置されるコンテナCのx方向の中心を通る線と基準線Lnとの交点である。

0033

減速開始位置Pbは、基準線Lnに存在する。減速開始位置Pbは、目標位置Pmからx方向左側に向って減速距離D2分離間した位置である。減速距離D2は、現時点から減速開始したならばどれだけの距離で止まれるかを示している。具体的に、減速距離D2は、現時点の走行速度Vxがゼロになるまで一定の減速度bで減速した場合に予測される移動距離として、常時計算される。なお、減速度bは、所望の減速時間を選択することで、設定されてもよく、例えば、減速時間として5秒を選択した場合に、定格速度V0から5秒後に停止可能な値が設定される。また、減速度bが段階的に変化するように設定してもよい。例えば、定格速度V0から定格の5%速度まで減速する時間を5秒とした場合の減速度bと、定格の5%速度からゼロになるまで減速する時間を1秒とした場合の減速度bとを設定して、段階的に変化する減速度bに基づいて減速距離D2を算出してもよい。

0034

基準線Ln、目標位置Pm、及び減速開始位置Pbの高度は地面を基準に設定されている。

0035

制御部37は、加速期間T1及び定格期間T2で走行制御を行い、減速期間T3で走行停止制御を行う。走行制御及び走行停止制御は、一対の走行装置24a、24bのそれぞれの速度を調節する制御である。具体的に、走行制御及び走行停止制御は、旋回したい側の電動モータ28a又は28bの基準指令値Vzから操作量MVを差し引いた指令値V1、V2に基づいて、インバータ29により、電動モータ28a、28bへ供給される電力の電流値電圧値、及び周波数を調節する制御である。

0036

制御部37は、PD制御のフィードバック制御を利用しており、以下に示す数式(1)を用いて操作量MVを算出し、数式(2)、(3)を用いて指令値V1、V2を算出する。

0037

以下の数式(1)〜(3)で、θ1は第一姿勢方位角を、θ3は第一姿勢方位角θ1及び第二姿勢方位角θ2の角度差を、D1は距離差、Gsは係数を、及び、Kx1〜Kx6(以下、Kxとする)は増幅度(ゲイン)をそれぞれ示している。

0038

基準指令値Vzは、電動モータ28a、28bの停止時をゼロ%、電動モータ28a、28bの最高回転速度を100%として設定されている。基準指令値Vzは、加速期間T1、定格期間T2、及び減速期間T3でそれぞれ別の値に設定される。例えば、加速期間T1で、基準指令値Vzは門型クレーン20の加速度aを一定にする値Vaに設定される。定格期間T2で、基準指令値Vzは定格回転速度V0に設定される。減速期間T3で、基準指令値Vzは門型クレーン20の減速度bを一定にする値Vbに設定される。

0039

操作量MVは、基準指令値Vzと同様にパーセンテージで設定されている。操作量MVは、平面視における受信機31〜33どうしの相対位置の変化として角度差θ3を小さくする操作量である。また、操作量MVは、第一姿勢方位角θ1を小さくする操作量である。加えて、操作量MVは、距離差D1を小さくする操作量である。

0040

第一姿勢方位角θ1は、受信機31、32を結ぶ第一線分L1の基準線Lnに対する方位角である。第二姿勢方位角θ2は、受信機31、33を結ぶ線分L3の第二法線L2の基準線Lnに対する方位角である。角度差θ3は、第一姿勢方位角θ1と第二姿勢方位角θ2との角度差であり、第一線分L1と第二法線L2とのなす角である。距離差D1は、第一線分L1の中点である移動点Pxと基準線Lnとの間の距離差である。

0041

係数Gsは、電動モータ28a、28bの始動直後停止直前走行開始直後、走行停止直前)に操作量MVを減少させる変数である。例えば、加速期間T1や減速期間T3で、制御部37により設定される基準指令値Vzは、電圧が徐々に上昇、あるいは下降するように設定されている。つまり、電動モータ28a、28bにおいては、始動直後や停止直前に、電圧が徐々に変化することに伴って電流増減も徐々になり、出力トルクの大幅な増減を抑制するソフトスタートソフトストップが行われている。係数Gsは、そのソフトスタートやソフトストップに合わせて、操作量MVを減少させる変数である。これにより、始動直後や停止直前の急な加減速の増加を抑制するには有利になる。

0042

増幅度Kxは、予め実験試験により、例えば、ステップ応答法限界感度法などにより設定される。また、上記の数式(1)〜(3)により求めた指令値V1、V2に基づいた制御結果から学習により最適な値を求めるオートチューニングを用いて算出してもよい。

0043

例えば、門型クレーン20がx方向左側から右側に向かって走行する場合で、操作量MVが正になったときに、門型クレーン20は左旋回を行う。一方、操作量MVが負になったときに、門型クレーン20は右旋回を行う。このように、門型クレーン20は、一対の走行装置24a、24bの速度差による旋回を繰り返しながら、目標位置Pmまで走行する。

0044

図5図7に例示するように、門型クレーン20の制御方法は、上位システム18からの荷役作業指令C1を受信すると開始されて、荷役作業の完了報告C2を報告する方法であり、門型クレーン20を目標位置Pmまで走行させる方法である。受信機31〜33は所定の周期ごとに人工衛星から情報を受信して、位置座標P1〜P3を取得しており、例えば、所定の周期は毎秒である。

0045

図5に例示するように、通信機35により、上位システム18から送信された荷役作業指令C1を受信すると、制御装置34は、荷役作業指令C1に基づいて、基準線Ln及び目標位置Pmを設定する(S110)。次いで、制御装置34は、受信機31〜33により全球測位衛星システムを利用して位置座標P1〜P3を取得する(S120)。

0046

次いで、制御装置34は、取得した位置座標P1〜P3に基づいて、門型クレーン20のx方向の走行速度Vxを取得する(S130)。走行速度Vxは、現時点における移動点Pxの移動速度のx方向成分であり、位置座標P1〜P3の変化量に基づいて算出される。走行速度Vxは、門型クレーン20に設置されたセンサにより検知してもよい。

0047

次いで、制御装置34は、走行速度Vxと予め設定された減速度bとに基づいて、走行速度Vxがゼロになるまでの減速距離D2を算出する(S140)。減速距離D2は、電動モータ28a、28bの回転速度が現在設定されている基準指令値Vzからゼロになる距離として算出してもよい。

0048

次いで、制御装置34は、目標位置Pmから減速距離D2分離れた位置を減速開始位置Pbに設定する(S150)。減速開始位置Pbは、基準線Ln上に設定されている。

0049

次いで、制御装置34は、門型クレーン20の移動点Pxが減速開始位置Pbを超えたか否かを判定する(S160)。なお、ここでいう移動点Pxが減速開始位置Pbを超えるとは、移動点Pxのx座標が減速開始位置Pbのx座標よりも目標位置Pmに近づいた状態を示す。

0050

移動点Pxが減速開始位置Pbを超えないと判定すると、制御装置34は、S170へ進み、図6に例示する走行制御を行う。

0051

一方、移動点Pxが減速開始位置Pbを超えたと判定すると、制御装置34は、S180へ進み、図7に例示する走行停止制御を行う。走行停止制御が行われて門型クレーン20の走行が停止すると、制御装置34は、荷役制御としてトロリ25の横行制御と吊具21の昇降制御とを行う(S160)。次いで、制御装置34は、荷役制御が完了すると、通信機35により、上位システム18に完了報告C2を送信して、この制御方法が完了する。

0052

図6図8に例示するように、走行制御を開始すると、制御装置34は、加速期間T1か否かを判定する(S210)。加速期間T1は、走行制御を開始してからの経過時間や、電動モータ28a、28bの回転速度がゼロから定格回転速度V0まで増加する期間として判定可能である。加速期間T1は、位置座標P1〜P3の変化量、あるいは門型クレーン20に設置されたセンサにより検知された実際の走行速度の変化や、電動モータ28a、28bのモータ特性(回転速度、周波数、電圧値など)に基づいて判定してもよい。

0053

門型クレーン20が加速していると判定すると、制御装置34は、基準指令値Vzとして、門型クレーン20の加速度aを一定にする値Vaを設定する(S220)。次いで、制御装置34は、増幅度Kxを姿勢重視増幅度K0に設定する(S230)。

0054

値Vaは、電動モータ28a、28bの回転速度がゼロから定格回転速度V0になるまで除々に大きくなる。また、値Vaは、吊具21が吊っている吊荷の荷重やコンテナヤード11の路面勾配に比例して大きくするとよい。

0055

門型クレーン20が加速していないと判定すると、制御装置34は、基準指令値Vzとして、定格回転速度V0を設定する(S240)。次いで、制御装置34は、増幅度Kxを倣い重視増幅度K1に設定する(S250)。定格回転速度V0は、電動モータ28a、28bを連続して駆動可能な回転速度である。

0056

姿勢重視増幅度K0は、倣い重視増幅度K1に比して、数式(1)における角度差θ3に対する増幅度Kx1、Kx2、及び第一姿勢方位角θ1に対する増幅度Kx3、Kx4が大きい。一方、倣い重視増幅度K1は、姿勢重視増幅度K0に比して、距離差D1に対する増幅度Kx5、Kx6が大きい。

0057

増幅度Kxを切り替える場合に、切替時間T4を設けることが望ましい。上記の姿勢重視増幅度K0に設定する(S230)ステップが、モードを「1」から「0」に切り替えるステップであり、倣い重視増幅度K1に設定する(S250)ステップが、モードを「0」から「1」に切り替えるステップである。切替時間T4では、姿勢重視増幅度K0と倣い重視増幅度K1との間で、増幅度が瞬間的に切り替わらずに、一方から他方へ増幅度が徐々に変化する。切替時間T4における各増幅度の変化は、比例関数的な変化やS字曲線的な変化であってもよい。

0058

基準指令値Vz及び増幅度Kxの設定が完了すると、制御装置34は、基準線Ln及び位置座標P1〜P3に基づいて、第一姿勢方位角θ1、第二姿勢方位角θ2、距離差D1を算出する(S310)。具体的に、制御装置34は、第一姿勢方位角θ1として第一線分L1の基準線Lnに対する傾きを算出する。また、制御装置34は、第二姿勢方位角θ2として第二法線L2の基準線Lnに対する傾きを算出する。また、制御装置34は、距離差D1として移動点Pxから基準線Lnまでの垂線の長さを算出する。次いで、制御装置34は、第一姿勢方位角θ1と第二姿勢方位角θ2との角度差θ3を算出する(S320)。

0059

次いで、制御装置34は、上記の数式(1)を用いて、操作量MVを算出する(S330)。なお、操作量MVは制限を設けることが望ましく、この操作量MVの制限としては、正の上限を+10%、負の上限を−10%にする制限が例示できる。次いで、制御装置34は、操作量MVが正になるか否かを判定する(S340)。

0060

次いで、制御装置34は、操作量MVが正になると判定すると、上記の数式(2)を用いて、指令値V1、V2を算出する(S350)。一方、制御装置34は、操作量MVが負になると判定すると、上記の数式(3)を用いて、指令値V1、V2を算出する(S360)。

0061

次いで、制御装置34は、算出した指令値V1、V2に基づいて、インバータ29により電動モータ28a、28bの回転速度を調節して(S370)、図5のS120へ戻る。

0062

図7図9に例示するように、走行停止制御を開始すると、制御装置34は、目標軌道L4を作成する(S410)。なお、目標軌道L4は、走行制御中に作成してもよい。

0063

目標軌道L4は、走行速度Vxの変化により時々刻々と変化する軌道であり、横軸を時間、縦軸を距離とした平面上での曲線軌道である。具体的に、目標軌道L4は、減速開始位置Pbを初期値として、所定の周期ごとの移動距離として、走行速度Vxの時間積分値(図中の斜線部分)を加算して算出される。

0064

次いで、制御装置34は、目標軌道L4と移動点Pxとに基づいて、移動差D3を算出する(S420)。移動差D3は、x方向における目標軌道L4と現時点の移動点Pxとの差分である。

0065

次いで、制御装置34は、移動差D3に基づいて、以下の数式(4)を用いて、基準指令値Vzの値Vbを補正する(S430)。以下の数式(4)では、Vb’は値Vbを補正した値を、K2は増幅度をそれぞれ示している。

0066

つまり、制御装置34は、移動差D3を偏差として、基準指令値Vzを補正する。移動差D3が正の場合は、移動点Pxが目標位置Pmに到達しない場合であり、移動差D3が負の場合は、移動点Pxが目標位置Pmを追い越す場合である。補正値Vb’は、移動差D3を小さくする値である。

0067

次いで、制御装置34は、基準指令値Vzとして、算出した補正値Vb’を設定する(S440)。次いで、制御装置34は、増幅度Kxを姿勢重視増幅度K0に設定する(S450)。

0068

基準指令値Vz及び増幅度Kxの設定が完了すると、制御装置34は、上述したS310〜S370を行う。算出した指令値V1、V2に基づいて、インバータ29により電動モータ28a、28bの回転速度を調節すると、制御装置34は、その調節により変化する門型クレーン20の走行速度Vxを取得する(S460)。次いで、制御装置34は、取得した走行速度Vxがゼロになったか否かを判定する(S470)。

0069

走行速度Vxがゼロにならないと判定すると、制御装置34は、図5のS120へ戻り、再度、走行停止制御を行う。一方、走行速度Vxがゼロになると判定すると、制御装置34は、図5のS190へ進み、荷役制御を行う。

0070

門型クレーン20は、目標位置Pmに到着したときに、第一姿勢方位角θ1、第二姿勢方位角θ2、及び角度差θ3が略ゼロになり、基準線Lnに対する方向ずれが無い状態で停止する。また、門型クレーン20は、目標位置Pmに到達したときに、移動点Pxが、目標位置Pmを通る基準線Lnの法線の上に存在して、目標位置Pmに対するx方向の位置ずれがない状態で停止する。一方、門型クレーン20は、距離差D1がゼロでは無く、基準線Lnに対するy方向の位置ずれがある状態で停止する。

0071

以上のように、制御システム30は、受信機31〜33が特定した位置座標P1〜P3に基づいて、構造体23に生じる歪みを受信機31〜33どうしの相対位置の変化として検出して、その相対位置の変化を小さくするように一対の走行装置24a、24bのそれぞれの速度を調節して、門型クレーン20を走行させる。

0072

それ故、門型クレーン20を走行させながら、受信機31〜33どうしの相対位置を門型クレーン20が走行していない基準となる状態に近づけることができる。これにより、走行中の門型クレーン20の構造体23に過大な歪みが生じることを回避するには有利になり、その歪みに起因する位置ずれや方向ずれの修正に要する時間を短縮することができる。これに伴って、門型クレーン20の荷役作業の効率を向上することができる。

0073

門型クレーン20に熟練した運転者が搭乗して走行させる場合に、構造体23に生じる歪みは運転者の走行操作により解消されていた。しかし、門型クレーン20に運転者が搭乗せず、門型クレーン20に対して遠隔操作自動運転により荷役させる場合に、その歪みの解消は困難なものになる。そこで、上記の制御システム30によれば、受信機31〜33を用いることで、運転者の目視に替わって、門型クレーン20の歪みを特定することが可能になる。これにより、門型クレーン20を遠隔操作や自動運転しても、門型クレーン20の構造体23に過大な歪みが生じることを回避するには有利になり、荷役効率を向上することができる。

0074

なお、門型クレーン20に運転者が搭乗して運転する場合にも、制御システム30による歪みの特定を未熟な運転者に対する運転支援として利用することで、荷役効率の向上を図ることができる。

0075

制御システム30は、上記の数式(1)における第一姿勢方位角θ1の項と距離差D1の項を用いずに、角度差θ3、つまり受信機31〜33どうしの相対位置の変化に関する項のみを用いて構造体23の歪みのみを解消する走行制御を行ってもよい。例えば、上記以外の方法で門型クレーン20を走行させて、角度差θ3が所定の閾値以上になった場合に、その角度差θ3を小さくする制御として行ってもよい。

0076

門型クレーン20に配置された受信機は、少なくとも二つ以上であればよく、例えば、この実施形態の受信機32、33の二つが例示できる。受信機の配置数が二つの場合は、平面視で構造体23の成す長方形の短辺と長辺とのそれぞれに配置されることが好ましく、その長方形の対角となる二つの隅のそれぞれに配置されることがより好ましい。また、配置数が三つの場合に、受信機31〜33は、その長方形の互いに異なる辺に、それぞれを頂点とする三角形を成すように配置されることが好ましく、長方形の四つの隅のうちの三つに配置されることがより好ましい。

0077

受信機31〜33は、平面視で、受信機31、32が桁部22の延在方向に直交する方向に離間配置されると共に、受信機31、33が桁部22の延在方向に離間配置されることで、前述の相対位置の変化として、角度差θ3を用いることが可能になる。これにより、構造体23の歪みを平面視で構造体23が成す長方形の歪みとして捉えて、その相対位置の変化をより簡易数値で表すことが可能になり、操作量MVを求める上記の数式(1)を単純化するには有利になる。

0078

制御システム30は、走行中に、構造体23の歪みに加えて、門型クレーン20の方向ずれや位置ずれを解消することが望ましい。具体的に、制御システム30は、位置座標P1〜P3に基づいて、門型クレーン20の基準線Lnに対する方向ずれを第一姿勢方位角θ1として検出して、その方向ずれを小さくするように一対の走行装置24a、24bのそれぞれの速度を調節する。また、制御システム30は、位置座標P1〜P3に基づいて、門型クレーン20の基準線Lnに対する位置ずれを距離差D1として検出して、その位置ずれを小さくするように一対の走行装置24a、24bのそれぞれの速度を調節する。

0079

このように、構造体23の歪みに加えて、走行中の門型クレーン20の基準線Lnに対する方向ずれや位置ずれを修正することで、目標位置Pmに到着したときの誤差を低減することができる。これにより、目標位置Pmへの位置決め誤差の修正に要する時間を短縮するには有利になる。

0080

構造体23の歪みに加えて、方向ずれ及び位置ずれを解消するには、上記の数式(1)に記載のとおり、PD制御のパラメータとして角度差θ3、第一姿勢方位角θ1、距離差D1を用いるとよい。そこで、三つの受信機31〜33を、平面視で構造体23の成す長方形の四つの隅部のうちの三つの隅部に配置することが望ましい。このように受信機31〜33を配置することで、受信機31〜33を、走行中の門型クレーン20の歪み、方向ずれ、及び位置ずれを検出可能な最小数にすることができる。

0081

また、上記の数式(1)において、第一姿勢方位角θ1の代わりに第二姿勢方位角θ2を用いてもよい。また、距離差D1は、受信機31及び基準線Lnの間の距離差(位置座標P1から基準線Lnまでの垂線の距離)と受信機32及び基準線Lnの間の距離差(位置座標P2から基準線Lnまでの垂線の距離)との平均値として求めることもできる。

0082

制御システム30は、門型クレーン20の走行状態に応じて、上記の数式(1)における増幅度Kxを切り換える。具体的に、制御システム30は、増幅度Kxを、加速期間T1及び減速期間T3で姿勢重視増幅度K0に切り換え、定格期間T2で倣い重視増幅度K1に切り換える。それ故、制御システム30は、加速期間T1及び減速期間T3で、距離差D1に比して角度差θ3及び第一姿勢方位角θ1を小さくすることができる。

0083

つまり、加速期間T1では、停止時に生じた構造体23の歪みが解放されることに伴う方向ずれや走行開始直後から加速時に生じる荷重変化や傾きに起因する方向ずれを解消することができる。これにより、走行開始直後に方向ずれが大きくなった状態の門型クレーン20の走行速度が速くなった場合に生じる基準線Lnからの逸脱を抑制するには有利になる。

0084

また、減速期間T3では、減速時に生じる荷重変化や傾きに起因する方向ずれを解消することができる。これにより、門型クレーン20が目標位置Pmに到着したときの方向ずれを抑制するには有利になる。また、減速期間T3における方向ずれの解消に伴って、停止時に生じる構造体23の歪みを抑制するには有利になり、走行開始直後の歪みによる方向ずれを解消することができる。

0085

特に、減速期間T3では、荷役時にトロリ25の横行距離にその位置ずれ分を反映させることにより解消することが可能な基準線Lnに対する門型クレーン20のy方向の位置ずれよりも、走行制御でしか解消することができない基準線Lnに対する門型クレーン20の姿勢や向きによる方向ずれを重点的に解消する。これにより、走行制御による門型クレーン20の方向ずれを修正に掛かる時間を短縮するには有利になる。

0086

なお、制御システム30は、門型クレーン20が停止時の距離差D1に基づいて、荷役制御におけるトロリ25の横行距離を補正することが望ましい。トロリ25の横行距離は、荷役作業指令C1のロウ番号に基づいて設定されるが、その横行距離から距離差D1を減算することで、吊具21のy方向における高精度な位置合わせを行うことができる。

0087

制御システム30は、上記の数式(1)を用いて算出した操作量MVに制限を設けて、操作量MVの変化幅を狭くすることで、走行制御による門型クレーン20の旋回量緩慢にすることができる。これにより、一対の走行装置24a、24bの速度差が過大になることで生じる構造体23の歪みを抑制するには有利になる。また、大型構造物である門型クレーン20の急旋回を抑制することで、門型クレーン20の走行時の安全性を確保するには有利になる。この操作量MVの制限としては、5%以上、且つ15%以下が好ましい。

0088

このように、操作量MVに制限を設けることで、制御システム30は、PID制御やPI制御などオーバーシュートハンチングなどの要因になるI動作を用いることなく、PD制御でも高精度な走行制御を行うことができる。これにより、走行中の構造体23の歪み、門型クレーン20の方向ずれや位置ずれを解消可能な走行制御における設定パラメータを減少して、制御をシンプルにするには有利になる。

0089

制御システム30は、増幅度Kxを切り替えるときに各増幅度が徐々に変化する切替時間T4を設けることで、増幅度Kxを姿勢重視増幅度K0と倣い重視増幅度K1との間でリニアに切り替えることができる。これにより、操作量MVの急激な変化の抑制には有利になる。

0090

制御システム30は、走行停止制御で、走行速度Vxから作成した目標軌道L4と移動点Pxと間の移動差D3に基づいて、基準指令値Vzを補正する。それ故、構造体23の歪み、方向ずれ、及び位置ずれを解消することで生じる移動差D3を小さくすることができる。これにより、時々刻々と変化する目標軌道L4と移動点Pxとを近づけることで、停止時の目標位置Pmに対する位置合わせには有利になる。

0091

受信機31〜33を構造体23の上方位置に設置する場合に、制御システム30は、受信機31〜33で特定した位置座標P1〜P3に基づいて、基準線Ln及び目標位置Pmを補正することが望ましい。この補正は、設定部36又は制御部37のどちらで行ってもよく、この実施形態では、設定部36で行っている。

0092

図10図11に例示するように、正面視あるいは側面視で、コンテナヤード11に設けられた水勾配、並びに、トロリ25の位置や荷重による車輪27の沈み込みによる傾きにより、門型クレーン20は傾く。この傾きにより、構造体23の上方に設置された受信機31〜33で特定した位置座標P1〜P3と地面を基準にする場合の位置座標との間に誤差が生じる。

0093

そこで、制御システム30は、設定部36により、特定した位置座標P1〜P3に基づいて、受信機31〜33どうしの高度差h1、h2を算出し、算出した高度差h1、h2に基づいて、基準線Ln、目標位置Pmを補正することが望ましい。

0094

制御部37は、以下に示す数式(5)〜(8)を用いて補正量D4、D5を算出する。以下の数式(5)〜(8)で、H1は門型クレーン20の全高を、W1は正面視における門型クレーン20の全幅を、B1は側面視における門型クレーン20の奥行きを、θ4は正面視における門型クレーン20の傾きを、θ5は側面視における門型クレーン20の傾きをそれぞれ示している。

0095

門型クレーン20の傾きθ4、θ5は、水勾配と、偏荷重及び車輪27の空気圧により生じた傾きとに基づいている。補正量D4、D5は、基準線Ln及び目標位置Pmを門型クレーン20が傾いた側にずらす量である。

0096

このように、高度差h1、h2に基づいて、基準線Ln及び目標位置Pmを補正することで、水勾配、偏荷重、及び車輪27の空気圧による門型クレーン20の傾きによる位置ずれの誤差を低減することができる。これにより、誤差による位置合わせに掛かる時間を短縮するには有利になる。

0097

なお、上記の基準線Ln、目標位置Pmの補正した結果を記憶させておき、次回の補正に利用するようにしてもよい。また、コンテナヤード11に設けられた水勾配などの勾配が予め特定されている場合は、その勾配と、基準線Ln、目標位置Pmを補正したときの傾きθ4、θ5とを比較して、門型クレーン20の偏荷重や車輪27の空気圧の低下などの自己診断に用いることもできる。

0098

制御システム30は、制御装置34に診断部を設け、その診断部により、角度差θ3、第一姿勢方位角θ1(第二姿勢方位角θ2)、距離差D1のいずれかに基づいて、受信機31〜33や走行装置24a、24bを自己診断することが望ましい。

0099

診断方法としては、角度差θ3、第一姿勢方位角θ1(第二姿勢方位角θ2)、距離差D1のそれぞれを予め設定した閾値と比較し、それらがその閾値よりも大きくなるか否かによる診断が例示される。また、それらが閾値よりも大きくなる回数が多くなるか否か、所定の時間内で閾値よりも大きくなる頻度が高くなるか否かによる診断も例示される。

0100

このように、走行制御に加えて、制御システム30で用いる装置や門型クレーン20の走行に関する装置の自己診断を行うことで、その点検整備交換を促す警告を行うことが可能になる。これにより、実際に装置が故障する前に装置の点検、整備、交換を行わせて、走行中の故障による稼働率の低下の防止には有利になり、荷役効率を向上することができる。

0101

門型クレーン20に運転者が搭乗せず、門型クレーン20に対して遠隔操作や自動運転により荷役させるコンテナターミナル10では、コンテナヤード11が無人領域になり、門型クレーン20を目視により点検することが難しい。そこで、コンテナターミナル10が稼働中にリアルタイムで、制御システム30による自己診断を逐次行うことで、異常を早期発見することができる。

0102

既述した実施形態は、三つの受信機31〜33を用いた制御を例に説明したが、受信機は四つ以上設けてもよい。また、平面視で構造体23の対角となる位置に配置した二つの受信機31、33のみを用いても、上記の制御を行うことが可能である。この場合に、制御装置34は、二つの受信機31、33により特定した位置座標P1、P2と、構造体23の形状寸法(門型クレーン20の全幅W1、奥行きB1)とに基づいて、位置座標P3や移動点Pxを算出することができる。従って、受信機は複数であればよい。但し、高精度に門型クレーン20の走行制御及び走行停止制御を行うには、三つ以上の受信機を設けることが好ましい。

0103

既述した実施形態は、制御システム30の制御対象として門型クレーン20を例に説明したが、制御システム30の制御対象を岸壁クレーン14や、図示しない天井クレーンにしてもよい。

0104

20門型クレーン
21 吊具
22 桁部
23構造体
24a、24b走行装置
30 制御システム
31〜33受信機
34 制御装置

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