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技術 眼底撮影装置および広角レンズアタッチメント

出願人 株式会社ニデック
発明者 伊藤晃一水野勝保藤生賢士朗
出願日 2019年4月26日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-085298
公開日 2020年11月5日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-178980
状態 未査定
技術分野
  • -
主要キーワード 単位補正量 検査窓 広角領域 旋回点 広角撮影用 拡大量 非装着状態 振り角
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

広角の範囲内で撮影画角を調整しつつ、撮影画角以外の撮影パラメータを適切に調整することが可能な眼底撮影装置および広角レンズアタッチメントを提供する。

解決手段

眼底撮影装置1は、光源11、走査部15、対物光学系31、および受光素子25を備える。走査部15は、光源11から出射された光を眼底上で走査する。対物光学系31は、走査部15から導かれた光が走査部15の動作に伴って旋回される旋回点Qを形成する。受光素子25は、眼底からの光を受光する。対物光学系31は、パワーを有する光学部材のうち最も被検眼側に配置され、走査部15から導かれる光を旋回点Qへ向けて折り曲げることで、眼底における光の走査領域を60度以上の広角領域とする被検眼側レンズ系を備える。被検眼側レンズ系は、走査領域を広角領域とする範囲内で、光軸に沿って移動可能に設けられている。

概要

背景

光を走査させることで被検眼眼底の画像を撮影する眼底撮影装置(例えば、走査型レーザ検眼鏡SLO)、およびOCT装置等)が知られている。例えば、特許文献1に開示されている眼底撮影装置は、被検者側筐体面に広角レンズアタッチメントが装着されることで、広角レンズアタッチメントが装着されていない場合に比べて大きい撮影画角で眼底を撮影する。

概要

広角の範囲内で撮影画角を調整しつつ、撮影画角以外の撮影パラメータを適切に調整することが可能な眼底撮影装置および広角レンズアタッチメントを提供する。眼底撮影装置1は、光源11、走査部15、対物光学系31、および受光素子25を備える。走査部15は、光源11から出射された光を眼底上で走査する。対物光学系31は、走査部15から導かれた光が走査部15の動作に伴って旋回される旋回点Qを形成する。受光素子25は、眼底からの光を受光する。対物光学系31は、パワーを有する光学部材のうち最も被検眼側に配置され、走査部15から導かれる光を旋回点Qへ向けて折り曲げることで、眼底における光の走査領域を60度以上の広角領域とする被検眼側レンズ系を備える。被検眼側レンズ系は、走査領域を広角領域とする範囲内で、光軸に沿って移動可能に設けられている。

目的

本開示の典型的な目的は、広角の範囲内で撮影画角を調整しつつ、撮影画角以外の撮影パラメータを適切に調整することが可能な眼底撮影装置および広角レンズアタッチメントを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

光を出射する光源と、前記光源から出射された前記光の進行方向を変えることで、前記光を被検眼眼底上で走査する走査部と、前記光の光路のうち前記被検眼と前記走査部の間に配置され、前記走査部から導かれた前記光が前記走査部の動作に伴って旋回される旋回点を形成する対物光学系と、前記光の照射に伴う前記眼底からの光を受光する受光素子と、を備え、前記対物光学系は、パワーを有する光学部材のうち最も前記被検眼側に配置され、前記走査部から導かれる光を前記旋回点へ向けて折り曲げることで、前記眼底における前記光の走査領域を60度以上の広角領域とする被検眼側レンズ系を備え、前記被検眼側レンズ系は、前記走査領域を前記広角領域とする範囲内で、前記対物光学系の光軸に沿って移動可能に設けられていることを特徴とする眼底撮影装置

請求項2

請求項1に記載の眼底撮影装置であって、前記眼底撮影装置の筐体における前記被検眼側に着脱可能に装着される広角レンズアタッチメントをさらに備え、前記被検眼側レンズ系が、前記広角レンズアタッチメントに設けられていることを特徴とする眼底撮影装置。

請求項3

請求項1または2に記載の眼底撮影装置であって、前記眼底撮影装置の制御を司る制御部をさらに備え、前記制御部は、前記光軸に沿う方向における前記被検眼側レンズ系の位置を取得し、取得した前記被検眼側レンズ系の位置に応じて撮影動作を制御することを特徴とする眼底撮影装置。

請求項4

請求項3に記載の眼底撮影装置であって、前記光の光路上に設けられ、前記被検眼の視度誤差補正する視度補正部をさらに備え、前記制御部は、取得した前記被検眼側レンズ系の位置に応じて前記視度補正部を駆動させることを特徴とする眼底撮影装置。

請求項5

請求項3または4に記載の眼底撮影装置であって、前記制御部は、取得した前記被検眼側レンズ系の位置に応じて、前記光源から出射させる前記光の光量を調整することを特徴とする眼底撮影装置。

請求項6

請求項3から5のいずれかに記載の眼底撮影装置であって、前記光の光路のうち、前記被検眼の前記眼底と共役な位置に配置される可変絞りをさらに備え、前記制御部は、取得した前記被検眼側レンズ系の位置に応じて、前記可変絞りの大きさを調整することを特徴とする眼底撮影装置。

請求項7

請求項1から6のいずれかに記載の眼底撮影装置であって、前記対物光学系に含まれるレンズのレンズ面または曲率中心面と、前記対物光学系の撮像面と共役な位置との距離が閾値以上となる範囲に、前記被検眼側レンズ系の移動範囲が制限されていることを特徴とする眼底撮影装置。

請求項8

眼底撮影装置の筐体における被検眼側に着脱可能に装着される広角レンズアタッチメントであって、前記眼底撮影装置は、光を出射する光源と、前記光源から出射された前記光の進行方向を変えることで、前記光を被検眼の眼底上で走査する走査部と、前記光の光路のうち前記被検眼と前記走査部の間に配置され、前記走査部から導かれた前記光が前記走査部の動作に伴って旋回される第1旋回点を形成する第1対物光学系と、前記光の照射に伴う前記眼底からの光を受光する受光素子と、を備え、前記広角レンズアタッチメントは、前記筐体のうち、前記光の光路上における前記第1対物光学系と前記被検眼の間に着脱可能に装着されると共に、パワーを有する光学部材のうち最も前記被検眼側に配置され、前記第1旋回点を通過した前記光が前記走査部の動作に伴ってさらに旋回される第2旋回点を形成することで、前記眼底における前記光の走査領域を、前記広角レンズアタッチメントが装着されていない場合の前記光の走査領域に比べて大きくする第2対物光学系を備え、前記第2対物光学系が、前記第2対物光学系の光軸に沿って移動可能に設けられていることを特徴とする広角レンズアタッチメント。

技術分野

0001

本開示は、光を走査させることで被検眼眼底の画像を撮影する眼底撮影装置、および、眼底撮影装置に装着可能な広角レンズアタッチメントに関する。

背景技術

0002

光を走査させることで被検眼の眼底の画像を撮影する眼底撮影装置(例えば、走査型レーザ検眼鏡SLO)、およびOCT装置等)が知られている。例えば、特許文献1に開示されている眼底撮影装置は、被検者側筐体面に広角レンズアタッチメントが装着されることで、広角レンズアタッチメントが装着されていない場合に比べて大きい撮影画角で眼底を撮影する。

先行技術

0003

特開2016−123467号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1に開示されている眼底撮影装置は、広角レンズアタッチメントが装着された状態で、走査部によって光を走査する際の角度(振り角)を調整することで、広角の範囲内で撮影画角を調整することは可能である。しかし、走査部による振り角を調整するだけでは、撮影画角以外の撮影パラメータ(例えば、眼底から受光素子に導かれる光の光量等)を調整することは困難である。また、走査部による振り角を調整して撮影画角を調整する方法では、対物光学系のレンズによる光の反射像が画像に写り込むことを抑制することが困難な場合もある。

0005

本開示の典型的な目的は、広角の範囲内で撮影画角を調整しつつ、撮影画角以外の撮影パラメータを適切に調整することが可能な眼底撮影装置および広角レンズアタッチメントを提供することである。

課題を解決するための手段

0006

本開示における典型的な実施形態が提供する眼底撮影装置は、光を出射する光源と、前記光源から出射された前記光の進行方向を変えることで、前記光を被検眼の眼底上で走査する走査部と、前記光の光路のうち前記被検眼と前記走査部の間に配置され、前記走査部から導かれた前記光が前記走査部の動作に伴って旋回される旋回点を形成する対物光学系と、前記光の照射に伴う前記眼底からの光を受光する受光素子と、を備え、前記対物光学系は、パワーを有する光学部材のうち最も前記被検眼側に配置され、前記走査部から導かれる光を前記旋回点へ向けて折り曲げることで、前記眼底における前記光の走査領域を60度以上の広角領域とする被検眼側レンズ系を備え、前記被検眼側レンズ系は、前記走査領域を前記広角領域とする範囲内で、前記対物光学系の光軸に沿って移動可能に設けられている。

0007

本開示における典型的な実施形態が提供する広角レンズアタッチメントは、眼底撮影装置の筐体における被検眼側に着脱可能に装着される広角レンズアタッチメントであって、前記眼底撮影装置は、光を出射する光源と、前記光源から出射された前記光の進行方向を変えることで、前記光を被検眼の眼底上で走査する走査部と、前記光の光路のうち前記被検眼と前記走査部の間に配置され、前記走査部から導かれた前記光が前記走査部の動作に伴って旋回される第1旋回点を形成する第1対物光学系と、前記光の照射に伴う前記眼底からの光を受光する受光素子と、を備え、前記広角レンズアタッチメントは、前記筐体のうち、前記光の光路上における前記第1対物光学系と前記被検眼の間に着脱可能に装着されると共に、パワーを有する光学部材のうち最も前記被検眼側に配置され、前記第1旋回点を通過した前記光が前記走査部の動作に伴ってさらに旋回される第2旋回点を形成することで、前記眼底における前記光の走査領域を、前記広角レンズアタッチメントが装着されていない場合の前記光の走査領域に比べて大きくする第2対物光学系を備え、前記第2対物光学系が、前記第2対物光学系の光軸に沿って移動可能に設けられている。

0008

本開示に係る眼底撮影装置および広角レンズアタッチメントによると、広角の範囲内で撮影画角が調整されつつ、撮影画角以外の撮影パラメータが適切に調整される。

図面の簡単な説明

0009

眼底撮影装置1の概略構成を示す右側面図である。
眼底撮影装置1の光学系を示す模式図である。
第2対物光学系31を最も被検眼側に位置させた状態で、走査部による光の振り角を最大とした場合の光線を示す図である。
第2対物光学系31を図3の位置から筐体2側に近づけた状態で、走査部による光の振り角を最大とした場合の光線を示す図である。
眼底撮影装置1の制御系を示すブロック図である。
眼底撮影装置1が実行する撮影動作制御処理フローチャートである。

実施例

0010

概要
本開示で例示する眼底撮影装置は、光源、走査部、対物光学系、および受光素子を備える。光源は、光を出射する。走査部は、光源から出射された光の進行方向を変えることで、光を被検眼の眼底上で走査する。対物光学系は、光の光路のうち被検眼の走査部の間に配置され、走査部から導かれた光が走査部の動作に伴って旋回される旋回点を形成する。受光素子は、光の照射に伴う眼底からの光を受光する。対物光学系は、被検眼側レンズ系を備える。被検眼側レンズ系は、パワーを有する光学部材のうち最も被検者側に配置され、走査部から導かれる光を旋回点へ向けて折り曲げることで、眼底における光の走査領域を60度以上の広角領域とする。被検眼側レンズ系は、走査領域を広角領域とする範囲内で、対物光学系の光軸に沿って移動可能に設けられている。

0011

本開示で例示する眼底撮影装置では、被検眼側レンズ系が対物光学系の光軸に沿って移動されると、撮影画角が変化する(眼底における光の走査領域が変化する)と共に、瞳上のビームサイズが変化する。瞳上のビームサイズが変化することで、撮影画角以外の撮影パラメータが変化する。例えば、瞳上のビームサイズを大きくすることで、眼底から受光素子に導かれる光の光量を増加させることも可能である。この場合、光源に出射させる光の光量を維持しつつ、瞳上のビームサイズを大きくすることで、画像の品質(例えばS/N比信号対雑音比)等)を向上させることもできる。また、瞳上のビームサイズを大きくし、且つ光源に出射させる光の光量を減少させることで、画像の品質を一定に保つことも可能である。また、瞳上のビームサイズを大きくし、眼底に集光される光のスポットサイズを小さくすることで、画像の解像度を上げることも可能である。また、被検眼側レンズ系を移動させて、旋回点の位置を光軸に沿って移動させることで、ワーキングディスタンス(眼底撮影装置と被検眼の間の距離)を変化させることも可能である。従って、本開示で例示する眼底撮影装置によると、広角の範囲内で撮影画角を調整しつつ、撮影画角以外の撮影パラメータを適切に調整することができる。

0012

なお、眼底の広角領域を撮影するための撮影画角は、60度以上に限定されない。例えば、広角撮影における撮影画角は、80度以上、90度以上、または100度以上であってもよい。また、広角撮影における撮影画角は、通常の撮影画角(X度)で撮影可能な面積の2倍以上の面積を1回で撮影可能とするために、X度のルート2(2の平方根)倍以上であってもよい。

0013

被検眼側レンズ系は、ユーザによって手動で移動されてもよい。また、眼底撮影装置は、被検眼側レンズ系を光軸に沿う方向に移動させるアクチュエータ(例えばステップモータ等)を備えていてもよい。この場合、眼底撮影装置の制御部は、アクチュエータを駆動させることで、被検眼側レンズ系を自動で移動させてもよい。

0014

眼底撮影装置は、広角レンズアタッチメントをさらに備えていてもよい。広角レンズアタッチメントは、光の光路のうち、眼底撮影装置の筐体における被検眼側に着脱可能に装着される。被検眼側レンズ系は、広角レンズアタッチメントに設けられていてもよい。この場合、広角レンズアタッチメントが筐体に装着されるか否かに応じて、撮影画角が、広角撮影用の撮影画角(60度以上)と、通常撮影用の撮影画角の間で切り替えられる。さらに、広角レンズアタッチメントが装着された状態で、広角レンズアタッチメントにおける被検眼側レンズ系が移動されることで、撮影画角以外の撮影パラメータを調整することも可能である。従って、より適切に眼底が撮影される。

0015

広角レンズアタッチメントが使用される場合、眼底撮影装置の対物光学系は、第1対物光学系および第2対物光学系を備えていてもよい。第1対物光学系は、光の光路のうち走査部と被検眼側レンズ系の間に配置され、走査部から導かれた光が走査部の動作に伴って旋回される第1旋回点を形成する。第2対物光学系は、広角レンズアタッチメントに設けられており、光の光路のうち第1対物光学系と被検眼の間に配置され、前記旋回点である第2旋回点を形成する。この場合、広角レンズアタッチメントが着脱されることで、広角撮影用の撮影画角と、通常撮影用の撮影画角が適切に切り換えられる。

0016

ただし、広角レンズアタッチメントが使用されなくてもよい。この場合、パワーを有する筐体内の光学部材のうち、最も被検眼側に配置されて光を旋回点に向けて折り曲げるレンズ系が、光軸に沿う方向に移動されてもよい。

0017

眼底撮影装置の制御部は、光軸に沿う方向における被検眼側レンズ系の位置を取得してもよい。制御部は、取得した被検眼側レンズ系の位置に応じて撮影動作を制御してもよい。前述したように、被検眼側レンズ系の位置が調整されることで、撮影画角と共に、撮影画角以外の撮影パラメータも変化する。従って、制御部は、被検眼側レンズ系の位置に応じて撮影動作を制御することで、その時点の撮影パラメータに適した撮影動作を眼底撮影装置に実行させることができる。

0018

なお、制御部が被検眼側レンズ系の位置を取得するための具体的な方法は、適宜選択できる。例えば、眼底撮影装置は、被検眼側レンズ系の位置を検出するエンコーダを備えていてもよい。この場合、制御部は、エンコーダによる検出結果に基づいて、被検眼側レンズ系の位置を取得してもよい。また、眼底撮影装置は、被検眼側レンズ系の位置を光軸に沿う方向に移動させるアクチュエータ(例えばステップモータ等)を備えていてもよい。この場合、制御部は、アクチュエータの制御パラメータに基づいて、被検眼側レンズ系の位置を取得してもよい。また、撮影画角と被検眼側レンズ系の位置は対応する。従って、制御部は、ユーザによって設定された撮影画角、または、設定された撮影画角に対応する被検眼側レンズ系の位置を取得してもよい。また、ユーザは、操作部の操作等によって、被検眼側レンズ系の位置を眼底撮影装置に入力してもよい。この場合、制御部は、ユーザによって入力された被検眼側レンズ系の位置を取得してもよい。なお、ユーザが被検眼側レンズ系の位置を入力する場合、眼底撮影装置には、被検眼側レンズ系の位置を示す目盛り等が設けられていてもよい。

0019

眼底撮影装置は、視度補正部をさらに備えていてもよい。視度補正部は、光の光路上に設けられており、被検眼の視度の誤差補正する。制御部は、被検眼側レンズ系の位置に応じて視度補正部を駆動させてもよい。被検眼側レンズ系の位置が変化すると、光学系の視度が変化する。従って、制御部は、被検眼側レンズ系の位置に応じて視度補正部を駆動させることで、被検眼の視度の誤差を適切に補正することができる。

0020

例えば、視度補正部は、光軸に沿う方向に移動可能な視度補正レンズと、視度補正レンズの移動を駆動する視度補正駆動部を備えていてもよい。制御部は、視度補正レンズの基準位置(例えば、視度が0ディオプターとなる場合の視度補正レンズの位置)、および、視度の補正量に対応する視度補正レンズの移動量の少なくともいずれかを、被検眼側レンズ系の位置に応じて設定し、設定した値に応じて視度補正駆動部を駆動させてもよい。ただし、視度補正部の構成を変更することも可能である。例えば、視度を補正することが可能な液晶レンズ等が、視度補正部として採用されてもよい。

0021

また、制御部は、実際に撮影された眼底の画像に基づいて、画像が適切に撮影されるように自動的に視度補正部を駆動させるオートフォーカスを実行してもよい。この場合、制御部は、被検眼側レンズ系の位置に応じて、オートフォーカスの探索範囲(例えば、オートフォーカスを実行する際に視度補正レンズを光軸に沿って移動させる範囲)を設定し、設定した範囲に基づいて視度補正部を駆動させてもよい。

0022

ただし、被検眼側レンズ系の位置を考慮せずに視度補正部を駆動させることも可能である。例えば、制御部は、被検眼側レンズ系の位置が移動される毎に、オートフォーカスを実行してもよい。この場合でも、視度は適切に補正される。

0023

制御部は、取得した被検眼側レンズ系の位置に応じて、光源から出射させる光の光量を調整してもよい。前述したように、被検眼側レンズ系が対物光学系の光軸に沿って移動されると、撮影画角が変化すると共に、瞳上のビームサイズが変化する。例えば、制御部は、被検眼側レンズ系の移動量に応じて瞳上のビームサイズが縮小される際に、ビームサイズの縮小量(つまり、被検眼側レンズ系の移動量)に応じて光源の光量を増加させることで、画像の品質が低下することを抑制することができる。逆に、制御部は、瞳上のビームサイズが拡大される際に、ビームサイズの拡大量に応じて光源の光量を減少させることで、眼底に照射される光の光量が過度に大きくなることを抑制することも可能である。

0024

なお、前述したように、光源の光量の調整が行われずに、被検眼側レンズ系が光軸に沿って移動されてもよい。この場合、被検眼側レンズ系が移動されて、瞳上のビームサイズが大きくなると、眼底から受光素子に導かれる光の光量が増加し、画像の品質が向上する。従って、被検眼側レンズ系が移動されることで、画像の品質と撮影画角が適宜調整される。

0025

眼底撮影装置は、光の光路のうち被検眼の眼底と共役な位置に配置される可変絞りをさらに備えていてもよい。制御部は、取得した被検眼側レンズ系の位置に応じて可変絞りの大きさを調整してもよい。被検眼側レンズ系が光軸方向に移動されると、可変絞りの適切な大きさも変化する。従って、制御部は、被検眼側レンズ系の位置に応じて可変絞りの大きさを調整することで、より適切に眼底を撮影することができる。

0026

なお、可変絞りは、眼底の深さ方向(光の光軸に沿う方向)の撮影範囲を変化させるために調整されてもよい。例えば、制御部は、眼底表面よりも深い位置を撮影範囲に含めるために、眼底表面を撮影範囲とする場合に比べて可変絞りを大きくしてもよい。この場合でも、被検眼側レンズ系の位置に応じて、可変絞りの適切な大きさは変化する。従って、制御部は、眼底の深さ方向の撮影範囲と、被検眼側レンズ系の位置の両方に応じて、可変絞りの大きさを調整してもよい。また、可変絞りの代わりに、開口の大きさが固定されているピンホール板等が用いられてもよい。

0027

対物光学系に含まれるレンズのレンズ面または曲率中心面と、対物光学系の撮像面と共役な位置との距離が閾値以上となる(つまり、閾値以上に離れる)範囲に、被検眼側レンズ系の移動範囲が制限されていてもよい。撮像面と共役な位置が、対物光学系のレンズのレンズ面または曲率中心面に近づくと、レンズによって反射された光の反射像が画像に写り込みやすくなる。従って、レンズ面または曲率中心面と、撮像面と共役な位置との距離が閾値以上となる範囲に、被検眼側レンズ系の移動範囲を制限することで、レンズによる反射像の影響を抑制することが可能である。

0028

被検眼側レンズ系の移動範囲(換言すると、移動範囲を制限するための閾値)は、画像に写り込む反射像の程度、および、要望される撮影画角等に応じて予め定められていてもよい。また、移動範囲(閾値)は、ユーザによって設定されてもよい。

0029

なお、被検眼側レンズ系の移動範囲を制限するための具体的な方法は、適宜選択できる。例えば、眼底撮影装置は、被検眼側レンズ系の移動範囲を制限するための機構(例えば、被検眼側レンズ系の移動をガイドするガイド部材に設けられたストッパー等)を備えていてもよい。また、被検眼側レンズ系を移動させるアクチュエータが使用される場合、眼底撮影装置の制御部は、アクチュエータの駆動を制御することで、被検眼側レンズ系の移動範囲を制限してもよい。

0030

また、視度補正値が所定の値(例えば0ディオプター)である場合に、レンズ面または曲率中心面と、撮像面と共役な位置との距離が閾値以上となる範囲に、被検眼側レンズ系の移動範囲が制限されてもよい。また、アクチュエータによって被検眼側レンズ系を移動させる場合、制御部は、その時点における視度補正値に基づいて、被検眼側レンズ系の移動範囲を設定してもよい。

0031

また、被検眼側レンズ系の移動範囲を制限する状態と、移動範囲の制限を解除する状態が切り替えられてもよい。この場合、反射像の影響の抑制を優先させる撮影方法と、撮影画角の広角化を優先させる撮影方法が、適切に切り換えられる。

0032

<実施形態>
以下、本開示に係る典型的な実施形態の1つについて、図面を参照して説明する。本実施形態で例示する眼底撮影装置1は、レーザ光を被検眼の眼底上で走査させることで、眼底の正面画像(レーザ光の光軸に沿う方向から眼底を見た場合の二次元画像)を撮影する走査型レーザ検眼鏡(SLO)である。しかし、本開示で例示する技術の少なくとも一部は、走査型レーザ検眼鏡以外の眼底撮影装置(例えば、眼底上で光を走査させて、光コヒーレンストモグラフィ原理を利用して眼底の断層画像および正面画像の少なくともいずれかを撮影するOCT装置等)にも適用できる。

0033

図1を参照して、眼底撮影装置1の概略構成について説明する。眼底撮影装置1は、筐体2と、広角レンズアタッチメント3を備える。筐体2は、眼底撮影装置1が眼底画像を撮影するための主要な光学系(図2参照)および制御ユニット100(図5参照)を内部に収容する。広角レンズアタッチメント3は、筐体2における被検眼E側に着脱可能に装着される。広角レンズアタッチメント3は、筐体2に装着されることで、撮影される眼底画像の撮影画角を広角化させる。

0034

筐体2は、測定部4、位置合わせ機構5、基台6、顔支持ユニット7、およびセンサ8を備える。測定部4には、被検眼Eの眼底を撮影するための光学系が収容されている(詳細は後述する)。位置合わせ機構5は、被検眼Eに対する測定部4の位置を合わせる。顔支持ユニット7は、被検眼Eを測定部4に対向させた状態で、被検者の顔を支持する。センサ8は、広角レンズアタッチメント3が筐体2に装着されているか否かを検出する。センサ8は、例えば、マイクロスイッチ等の接触センサであってもよいし、光電センサ磁気センサ等の非接触センサであってもよい。

0035

図2を参照して、眼底撮影装置1の光学系について説明する。眼底撮影装置1の筐体2は、投光光学系10および受光光学系20を備える。

0036

投光光学系10について説明する。投光光学系10は、被検眼Eの眼底Erにおける撮影範囲の各位置へ、撮影のための光(本実施形態ではレーザ光)を投光する。本実施形態の投光光学系10には、光源11、穴開きミラー12、視度補正レンズ13、レンズ14、走査部15、および第1対物光学系16が含まれる。光源11は、眼底を撮影するための光を出射する。光源11から出射された光は、穴開きミラー12の開口を通り、視度補正レンズ13およびレンズ14を介した後、走査部15に向かう。走査部15によって反射された光束は、第1対物光学系16を経て、第1旋回点Pを通過する。

0037

視度補正レンズ13は、視度補正駆動部(例えばステップモータ等)13Aによって、光軸L1の方向へ移動する。視度補正レンズ13の位置に応じて、投光光学系10および受光光学系20の視度が変化する。従って、視度補正レンズ13の位置が調整されることで、被検眼Eの視度の誤差が補正される。つまり、視度補正レンズ13および視度補正駆動部13Aは、被検眼Eの視度の誤差を補正する視度補正部の一例である。ただし、視度補正部の構成を変更することも可能である。例えば、液晶レンズ等が視度補正部に採用されてもよい。また、視度補正部の位置を変更することも可能である。例えば、レンズ14が光軸L1の方向へ移動されることで、視度が補正されてもよい。

0038

走査部15は、光源11から出射されて走査部15に導かれた光の進行方向を変える(光を偏向する)ことで、光を眼底Er上で走査する。一例として、本実施形態の走査部15は、レゾナントスキャナ15Aとガルバノミラー15Bを備える。レゾナントスキャナ15Aは、眼底Erに照射される光を所定の方向へ偏向する。レゾナントスキャナ15Aを経た光は、ガルバノミラー15Bへ向かう。ガルバノミラー15Bは、レゾナントスキャナ15Aによって偏向された光を、さらに、レゾナントスキャナ15Aによる偏向方向に交差(本実施形態では垂直に交差)する方向に偏向する。本実施形態では、レゾナントスキャナ15AによってX方向の主走査が行われると共に、ガルバノミラー15BによってY方向の副走査が行われる。その結果、光源11から出射された光が、眼底Er上で二次元的に走査される。なお、走査部15の構成を変更することも可能である。例えば、光の進行(偏向)方向を変化させる音響光学素子(AOM)等が、走査部に用いられてもよい。

0039

第1対物光学系16は、筐体2に広角レンズアタッチメント3が装着されていない状態において、走査部15を経た光を被検眼Eの瞳位置導光する。本実施形態では、第1対物光学系16を経た光は、検査窓17を通過して、被検眼Eに向けて導光される。第1対物光学系16は、正のパワーを持つ。例えば、第1対物光学系16は、直列的に配置された2枚の凸レンズ(第1凸レンズ16Aおよび第2凸レンズ16B)を含む。なお、第1対物光学系16に含まれるレンズの数は2枚に限定されない。例えば、第1対物光学系16は、1枚のレンズによって構成されていてもよいし、3枚以上のレンズを備えていてもよい。また、第1対物光学系16のレンズには、収差補正の必要性等に応じて、非球面レンズが含まれていてもよいし、複合レンズが採用されていてもよい。また、第1対物光学系16には、レンズ以外の光学部材(例えば、反射ミラー等)が含まれていてもよい。

0040

第1対物光学系16は、第1対物光学系16の光軸L3上に、走査部15を経た光(詳細には、光の主光線)が旋回される第1旋回点Pを形成する。第1旋回点Pは、第1対物光学系16を介して、走査部15(例えば、レゾナントスキャナ15Aとガルバノミラー15Bの中間点等)と光学的に共役な位置に形成される。走査部15を経た光は、第1対物光学系16を通過することで、第1旋回点Pを経て眼底Erに照射される。このため、第1対物光学系16を通過した光の主光線は、走査部15の動作に伴って第1旋回点Pを中心に旋回される。その結果、眼底Er上で光が二次元的に走査される。広角レンズアタッチメント3が装着されていない場合、第1旋回点Pと被検眼Eの瞳位置が予め一致されていることで、虹彩等でのケラレが抑制され、光が眼底Erに良好に照射される。

0041

受光光学系20について説明する。受光光学系20は、投光光学系10から照射される光に伴って眼底Erから出射される光(例えば、眼底反射光、または、眼底から出射される蛍光等)を、受光素子25で受光する。本実施形態の受光光学系20は、投光光学系10の光路上において、穴開きミラー12から第1対物光学系16までの各部材を、投光光学系10と共用する。また、本実施形態の受光光学系20は、レンズ22、可変絞り23、レンズ24、および受光素子25を含む。

0042

被検眼Eの眼底Erに光が照射される場合、眼底Erから出射される光は、前述した投光光学系10を逆に辿り、穴開きミラー12で反射され、レンズ22へ導光される。被検眼Eの瞳位置と穴開きミラー12の開口部は、光学的に共役な関係となっている。レンズ22の下流側(受光素子25側)では、眼底Erからの光は、可変絞り23およびレンズ25を介して受光素子25へ導光される。

0043

可変絞り23は、眼底Erと共役な位置に配置されており、眼底撮影装置1における共焦点絞りとして機能する。すなわち、視度補正部(本実施形態では、視度補正レンズ13および視度補正駆動部13A)によって視度が適切に補正されている場合、レンズ22を通過した眼底Erからの光は、可変絞り23の開口において焦点を結ぶ。可変絞り23によって、眼底Erの集光点以外の位置からの光が取り除かれ、残り(集光点からの光)が主に受光素子25へ導かれる。可変絞り23は、開口の大きさを変化させることができる。

0044

広角レンズアタッチメント3について説明する。図2において、30は広角レンズアタッチメント3の検査窓であり、33は広角レンズアタッチメント3の入射窓である。図面では、便宜上、検査窓17,30および入射窓33をレンズ面と離して図示しているが、レンズ面が検査窓等を兼ねていてもよい。例えば、レンズ16Aが筐体2の検査窓17を兼用してもよい。

0045

広角レンズアタッチメント3は、第2対物光学系(被検眼側レンズ系)31を備える。また、本実施形態の広角レンズアタッチメント3は、視度補正レンズ(視度補正レンズ系)32を備える。広角レンズアタッチメント3は、第2対物光学系31および視度補正レンズ32が光の光路上に配置されるように、筐体2における第1対物光学系16と被検眼Eの間に着脱可能に装着される。例えば、広角レンズアタッチメント3は、第1対物光学系16と第1旋回点Pの間に位置する検査窓17の近傍に配置される。

0046

広角レンズアタッチメント3が筐体2に装着されている場合、筐体2内の第1対物光学系16、および検査窓17を経て入射窓33から入射した光は、視度補正レンズ32および第1旋回点Pを経て、第2対物光学系31を通過する。本実施形態では、視度補正レンズ32は、第1旋回点Pに配置される。その結果、視度補正レンズ32の中心付近を光が通過する。よって、光の傾きおよび高さは、視度補正レンズ32のパワーの影響を受け難い。

0047

本実施形態では、第2対物光学系31は、正または負のパワーを有する眼底撮影装置1の光学部材のうち、最も被検眼E側に配置される被検眼側レンズ系となる。広角レンズアタッチメント3が筐体2に装着されている場合、第2対物光学系31は、走査部15から導かれた光が走査部15の動作に伴って旋回される第2旋回点Qを形成する。第2旋回点Qは、第1旋回点Pを通過した光が走査部15の動作に伴ってさらに旋回される点である。第2旋回点Qは、第2対物光学系31の光軸上のうち、第2対物光学系31を介して走査部15(例えば、レゾナントスキャナ15Aとガルバノミラー15Bの中間点等)と光学的に共役な位置に形成される。なお、図2に示す例では、第2対物光学系31の光軸は、第1対物光学系16の光軸L3と一致する。

0048

一例として、本実施形態の第2対物光学系31は、被検眼Eの近くに配置されるものから順に、第1対物レンズ31A、第2対物レンズ31B、および第3対物レンズ31Cを備える。本実施形態では、第2対物光学系31には、検査窓17を通過する光の主光線の高さh1の最大値に対して有効径が大きい光学系が用いられてもよい。例えば、第1対物レンズ31Aおよび第2対物レンズ31Bには、第1凸レンズ16Aに対して有効径が大きいレンズが使用されてもよい。第3対物レンズ31Cについても、第1凸レンズ16Aに対して有効径が大きいレンズが使用されてもよい。

0049

本実施形態の第2対物光学系31(本実施形態では、3つのレンズ31A,31B,31C)は、第1旋回点Pよりも被検眼E側に配置される。詳細には、第2対物光学系31は、最も光源11側のレンズ面(図2に示す例では、第3対物レンズ31Cの光源11側のレンズ面)と第1旋回点Pの間の距離を、検査窓17から第1旋回点Pまでの距離よりも大きくした状態で配置される。その結果、第2対物光学系31の最も光源側のレンズ面には、検査窓17を通過する光よりも主光線高さが高い光が入射する。

0050

また、本実施形態では、第2対物光学系31が備える3つのレンズ31A,31B,31Cは、いずれも正のパワーを持つ。しかし、第2対物光学系31が複数のレンズを備える場合、第2対物光学系31の全体が正のパワーを有していればよく、第2対物光学系31が備える複数のレンズの全てが正のパワーを持つ必要は無い。第2対物光学系31には、検査窓17における光の主光線高さh1よりも高い位置から、第2対物光学系31の光軸L3に向けて光を折り曲げるために配置されたレンズ(本実施形態では、3つのレンズ31A,31B,31C)が、少なくとも含まれる。本実施形態では、第3対物レンズ31Cおよび第2対物レンズ31Bによって曲げられた光は、第1対物レンズ31Aによって、光軸L3に対して急角度に曲げられる。その結果、第2旋回点Qを中心に旋回される光の旋回角度は、第1旋回点Pを中心に旋回される光の旋回角度よりも大きくなる。よって、眼底撮影装置1では、広角レンズアタッチメント3が装着されると、広角レンズアタッチメント3が装着されていない場合に比べて撮影画角が広角化される。例えば、広角レンズアタッチメント3が装着されていない場合の撮影画角(以下、「通常の撮影画角」という)が30度〜60度である場合に、広角レンズアタッチメント3が装着された場合の撮影画角(以下、「広角撮影における撮影画角」という)は、90度〜150度に広角化される。つまり、広角撮影における撮影画角は、通常の撮影画角(X度)で撮影可能な面積の2倍以上の面積を1回で撮影可能とするために、X度のルート2(2の平方根)倍以上とされている。

0051

本実施形態では、第2対物光学系31の最も被検眼E側のレンズ面における主光線高さh2は、筐体2の検査窓17を光が通過する際の主光線高さh1よりも高くなる。従って、本実施形態の眼底撮影装置1では、被検眼Eと広角レンズアタッチメント3の間の距離(所謂ワーキングディスタンス)が確保され易い。

0052

なお、第2対物光学系31の構成は、上記構成に限定されるものではない。例えば、第2対物光学系31に含まれるレンズの数は3枚に限定されず、1枚または2枚でもよいし、4枚以上でもよい。第2対物光学系31のレンズには、非球面レンズが含まれていてもよいし、複合レンズが採用されていてもよい。第2対物光学系31には、レンズ以外の光学部材(例えば、反射ミラー等)が含まれていてもよい。

0053

本実施形態の眼底撮影装置1は、第2対物光学系(被検眼側レンズ系)31を光軸L3に沿う方向に移動させるアクチュエータ(例えばステップモータ等)35を備える。アクチュエータ35は、眼底撮影装置1の筐体2に設けられていてもよいし、広角レンズアタッチメント3に設けられていてもよい。アクチュエータ35が広角レンズアタッチメント3に設けられている場合、アクチュエータ35を駆動させる電力は、筐体2側から供給されてもよい。なお、第2対物光学系31は、ユーザによって手動で光軸L3の方向に移動されてもよい。また、本実施形態では、第2対物光学系31と共に、検査窓30も光軸L3の方向に移動される。

0054

視度補正レンズ32は、第2対物光学系31による視度変化を相殺する(つまり、視度変化の一部または全部を打ち消す)。詳細には、視度補正レンズ32は、広角レンズアタッチメント3の装着状態非装着状態における、被検眼Eに入射する光の視度の差を抑制する。一例として、本実施形態では、正のパワーを持つレンズ(詳細には、凸面を被検眼E側に向けた平凸レンズ)が、視度補正レンズ32として採用されている。

0055

例えば、第2対物光学系31による視度変化が、視度補正部(本実施形態では、視度補正レンズ13および視度補正駆動部13A)によって補正することが可能な幅に対して大きな場合が考えられる。これに対し、本実施形態では、視度補正レンズ32によって、第2対物光学系31に起因する視度変化が相殺される。よって、第2対物光学系31による視度変化が、視度補正部によって補正することが可能な幅よりも大きな場合であっても、広角の眼底撮影が適切に実行される。また、本実施形態では、広角レンズアタッチメント3の装着状態と非装着状態の間の視度の差が、視度補正レンズ32によって低減される。よって、広角レンズアタッチメント3の着脱に伴う視度の差の補正が簡便化または省略される。

0056

図3および図4を参照して、第2対物光学系(被検眼側レンズ系)31の位置と撮影パラメータの関係について説明する。図3は、第2対物光学系31を最も被検眼側に位置させた状態で、走査部15による光の振り角を最大とした場合の光線を示す。図4は、第2対物光学系31を図3の位置から筐体2側に近づけた状態で、走査部15による光の振り角を最大とした場合(つまり、図3と同じ振り角とした場合)の光線を示す。

0057

図3に示すように、第2対物光学系31を最も被検眼側に位置させると、撮影画角は最大(一例として、本実施形態では約110度)となる。一方で、図4に示すように、第2対物光学系31を筐体2に近づく方向に移動させると、撮影画角は、図3に示す状態の撮影画角よりも小さくなる。つまり、第2対物光学系31を移動させることで、広角の範囲内で撮影画角が調整される。一例として、図4に示す状態の撮影画角は約75度である。

0058

図3および図4に示すように、第2対物光学系31が光軸L3に沿って移動されると、瞳上(本実施形態では第2旋回点Q上)のビームサイズが変化する。本実施形態では、第2対物光学系31が、図3に示す位置から図4に示す位置へ移動されると、撮影画角が小さくなると共に、瞳上のビームサイズが大きくなる。一例として、図4に示す瞳上のビームサイズ(ビーム径)は、図3に示す瞳上のビームサイズの約1.4倍となっている。光源11に出射させる光の光量を維持した状態で、瞳上のビームサイズを大きくすると、眼底Erから受光素子25に導かれる光の光量が増加する。その結果、画像の品質(例えばS/N比等)が向上する。また、瞳上のビームサイズに応じて、光源11に出射させる光の光量を調整することで、画像の品質を一定に保つことも可能である。

0059

また、第2対物光学系31が、図3に示す位置から図4に示す位置へ移動されると、瞳上のビームサイズが大きくなる。瞳上のビームサイズが大きくなると、被検眼Eの水晶体等によって眼底Erに集光される光のスポットサイズが小さくなる。その結果、画像の解像度が上がる。よって、本実施形態の眼底撮影装置1では、第2対物光学系31の位置を移動させることで、解像度を調整することも可能である。

0060

また、図3および図4に示すように、第2対物光学系31が光軸L3に沿って移動されると、光軸L3上における眼底撮影装置1(本実施形態では検査窓30)から瞳(本実施形態では第2旋回点Q)までの距離が変化する。本実施形態では、図4の状態における眼底撮影装置1から瞳までの距離W2は、図3の状態における眼底撮影装置1から瞳までの距離W1よりも大きくなる。眼底撮影装置1から瞳までの距離が長くなると、ワーキングディスタンス(つまり、眼底撮影装置1と被検眼Eの間の距離)が変化する。つまり、第1対物光学系31を移動させることで、ワーキングディスタンスを変化させることも可能である。

0061

図5を参照して、眼底撮影装置1の制御系について説明する。眼底撮影装置1の制御は、制御ユニット100によって実行される。制御ユニット100は、眼底撮影装置1の各部の制御処理、および、受光素子25による受光信号に基づく眼底画像の生成処理を実行する。制御ユニット100は、CPU100、ROM102、およびRAM103を備える。CPU101は、眼底撮影装置1における各種制御を司るコントローラである。ROM102は、各種制御プログラムおよび初期値等を記憶する。RAM103は、書き換え可能な記憶装置である。

0062

制御ユニット100には、モニタ50、位置合わせ機構5、センサ8、光源11、視度補正駆動部13A、走査部15、可変絞り23、受光素子25、およびアクチュエータ35と接続されている。

0063

図6を参照して、眼底撮影装置1が実行する撮影動作制御処理の一例について説明する。制御ユニット100のCPU101は、眼底Erの撮影の開始指示を入力すると、ROM102に記憶された撮影動作制御プログラムに従って、図6に例示する撮影動作制御処理を実行する。図6に例示する処理は、広角レンズアタッチメント3が筐体2に装着された状態で実行される処理である。

0064

まず、CPU101は、ユーザによって撮影画角が指定されたか否かを判断する(S1)。本実施形態の眼底撮影装置1では、ユーザは、操作部(図示せず)を操作することで、広角の範囲内で撮影画角を指定することができる。撮影画角が指定されていなければ(S1:NO)、S1の処理が繰り返される。

0065

撮影画角が指定されると(S1:YES)、CPU101は、眼底における光の走査領域を、撮影画角60度以上の広角領域とする範囲内で、被検眼側レンズ系(本実施形態では第2対物光学系31)を、指定された画角に応じて光軸L3(図2参照)の方向に移動させる(S2)。撮影画角は、被検眼側レンズ系の位置に応じて変更される。従って、指定された撮影画角に応じて被検眼側レンズ系が移動されることで、指定された撮影画角で眼底Erの画像を撮影することができる。

0066

本実施形態では、CPU101は、アクチュエータ35の駆動を制御することで、被検眼側レンズ系を、指定された撮影画角に応じた位置に自動的に移動させる。しかし、被検眼側レンズ系を移動させる方法を変更することも可能である。例えば、被検眼側レンズ系は、ユーザによって手動で移動されてもよい。この場合、CPU101は、指定された撮影画角に対応する被検眼側レンズ系の位置を、モニタ50への表示、または音声等によってユーザに通知してもよい。ユーザは、通知された位置に被検眼側レンズ系を手動で移動させることで、指定した撮影画角で眼底画像を眼底撮影装置1に撮影させることができる。なお、被検眼側レンズ系が手動で移動される場合、被検眼側レンズ系の位置、および、被検眼側レンズ系の位置に応じた撮影画角の少なくともいずれかを示す目盛りが設けられていてもよい。この場合、ユーザは、より適切に被検眼側レンズ系を移動させることができる。また、撮影画角をユーザに指定させる処理(S1)は、省略されてもよい。

0067

また、本実施形態の眼底撮影装置1は、対物光学系(本実施形態では第2対物光学系31)に含まれるレンズのレンズ面または曲率中心面と、対物光学系の撮像面と共役な位置との距離が閾値以上となる範囲に、被検眼側レンズ系の移動範囲を制限する。従って、撮像面と共役な位置がレンズ面または曲率中心面に過度に近接し、レンズによる反射像が画像に強く写り込むことが、適切に抑制される。一般的に、撮影画角を大きくする程、撮像面と共役な位置がレンズ面または曲率中心面に近づきやすい。従って、被検眼側レンズ系の移動範囲は、画像に写り込む反射像の程度、および、要望される撮影画角が共に考慮されたうえで、予め定められている。

0068

また、本実施形態の眼底撮影装置1のCPU101は、アクチュエータ35の駆動を制御することで、被検眼側レンズ系の移動範囲を制限する。しかし、被検眼側レンズ系の移動範囲を制限するための具体的な方法を変更することも可能である。例えば、眼底撮影装置1は、被検眼側レンズ系の移動範囲を制限するための機構(例えばストッパー等)を備えていてもよい。なお、CPU101は、S1でユーザが指定可能な撮影画角の範囲を制限することで、被検眼側レンズ系の移動範囲を制限してもよい。

0069

また、本実施形態では、視度補正部による視度補正値が所定の値(本実施形態では0ディオプター)である場合に、レンズ面または曲率中心面と、撮像面と共役な位置との距離が閾値以上となるように、被検眼側レンズ系の移動範囲が制限されている。しかし、CPU101は、その時点における視度補正値に基づいて、被検眼側レンズ系の移動範囲を制限してもよい。

0070

また、本実施形態の眼底撮影装置1は、被検眼側レンズ系の移動範囲を制限する状態と、移動範囲の制限を解除する状態を切り替える。従って、反射像の影響の抑制を優先させる撮影方法と、撮影画角の広角化を優先させる撮影方法が、適切に切り換えられる。例えば、CPU101は、ユーザによって入力された指示に応じて、移動範囲の制限を解除するか否かを切り替えてもよい。また、移動範囲を制限するための機構が設けられている場合、ユーザは、機構を手動で切り替えることで、移動範囲の制限を解除するか否かを設定してもよい。

0071

次いで、CPU101は、光軸L3に沿う方向における被検眼側レンズ系の位置を取得する(S3)。CPU101が被検眼側レンズ系の位置を取得するための具体的な方法は、適宜選択できる。一例として、本実施形態の眼底撮影装置1は、被検眼側レンズ系の位置を検出するエンコーダ(図示せず)を備えている。CPU101は、エンコーダによる検出結果に基づいて、被検眼側レンズ系の位置を取得する。また、CPU101は、アクチュエータ35の制御パラメータに基づいて、被検眼側レンズ系の位置を取得してもよい。また、CPU101は、S1でユーザによって指定された撮影画角、または、指定された撮影画角に対応する被検眼側レンズ系の位置を取得してもよい。また、ユーザは、操作部(図示せず)の操作等によって、被検眼側レンズ系の位置を眼底撮影装置1に入力してもよい。CPU101は、ユーザによって入力された被検眼側レンズ系の位置を取得してもよい。

0072

CPU101は、被検眼側レンズ系の位置に応じて、視度補正部(本実施形態では視度補正駆動部13A)を駆動させる(S4)。被検眼側レンズ系の位置が変化すると、光学系の視度が変化する。従って、CPU101は、被検眼側レンズ系の位置に応じて視度補正部を駆動させることで、被検眼の視度の誤差を適切に補正することができる。

0073

詳細には、本実施形態では、CPU101は、視度補正レンズ13の基準位置(例えば、視度が0ディオプターとなる場合の視度補正レンズ13の位置)、および、視度の単位補正量に対応する視度補正レンズ13の移動量の少なくともいずれかを、被検眼側レンズ系の位置に応じて設定する。例えば、視度補正レンズ13の基準位置および移動量の少なくともいずれかを規定するテーブル等が、被検眼側レンズ系の位置に応じて複数設けられていてもよい。CPU101は、設定した基準位置および移動量の少なくともいずれかに応じて、視度補正駆動部13Aを駆動させる。

0074

また、CPU101は、実際に撮影された眼底Erの画像に基づいて、画像が適切に撮影されるように視度補正部を自動的に駆動させるオートフォーカスを実行してもよい。この場合、CPU101は、被検眼側レンズ系の位置に応じて、オートフォーカスの探索範囲(本実施形態では、オートフォーカスを実行する際に視度補正レンズ13を移動させる範囲)を設定してもよい。この場合には、探索範囲が被検眼側レンズ系の位置に応じて設定されない場合に比べて、より効率よくオートフォーカスが実行される。

0075

CPU101は、被検眼側レンズ系の位置に応じて、光源11に出射させる光の光量を調整する(S5)。詳細には、CPU101は、被検眼側レンズ系の移動量に応じて瞳上のビームサイズが縮小される際に、ビームサイズの縮小量に応じて光源11の光量を増加させる。また、CPU11は、瞳上のビームサイズが拡大される際に、ビームサイズの拡大量に応じて光源11の光量を減少させる。その結果、撮影される画像の品質が均一に近くなる。

0076

なお、光源11の光量の調整を省略することも可能である。この場合、被検眼側レンズ系の位置が移動されて、瞳上のビームサイズが大きくなると、眼底Erから受光素子25に導かれる光の光量が増加し、画像の品質が向上する。

0077

CPU101は、被検眼側レンズ系の位置に応じて、可変絞り23の大きさを調整する(S6)。被検眼側レンズ系が移動されると、可変絞り23の適切な大きさも変化する。CPU101は、被検眼側レンズ系の位置に応じて可変絞り23の大きさを調整することで、より適切に眼底を撮影することができる。

0078

なお、可変絞り23は、眼底の深さ方向(光の光軸に沿う方向)の撮影範囲を変化させるために調整されてもよい。例えば、CPU101は、眼底表面よりも深い位置を撮影範囲に含めるために、眼底表面を撮影範囲とする場合に比べて可変絞りを大きくしてもよい。この場合でも、被検眼側レンズ系の位置に応じて、可変絞り23の適切な大きさは変化する。従って、CPU101は、眼底の深さ方向の撮影範囲と、被検眼側レンズ系の位置の両方に応じて、可変絞り23の大きさを調整してもよい。

0079

次いで、CPU101は、撮影画角の変更指示が入力されたか否かを判断する(S7)。変更指示が入力されると(S7:YES)、処理はS2へ戻る。撮影画角の変更指示が入力されていなければ(S7:NO)、撮影トリガが入力されたか否かが判断される(S8)。撮影トリガが入力されていなければ(S8:NO)、処理はS7の判断へ戻る。撮影トリガが入力されると(S8:YES)、眼底Erの画像が撮影されて、撮影された画像が記憶装置に保存される(S9)。

0080

上記実施形態の開示された技術は一例に過ぎない。従って、上記実施形態で例示された技術を変更することも可能である。例えば、上記実施形態で例示した複数の技術の一部のみを採用してもよい。一例として、CPU101は、図6のS4〜S6の処理の1つまたは2つのみを実行してもよい。

0081

上記実施形態の眼底撮影装置1は、筐体2に着脱可能に装着される広角レンズアタッチメント3を備える。しかし、広角レンズアタッチメント3を用いずに広角で眼底Erを撮影可能な眼底撮影装置にも、上記実施形態で例示した技術の少なくとも一部を適用できる。この場合、パワーを有する筐体内の光学部材のうち、最も被検眼側に配置されて光を旋回点に向けて折り曲げるレンズ系が、光軸に沿う方向に移動されてもよい。

0082

また、広角の範囲内で撮影画角を設定するための具体的な方法を変更することも可能である。例えば、眼底撮影装置1は、所定の広角の撮影画角(一例として、最大の撮影画角)で眼底の撮影を開始してもよい。その後、実際に撮影された眼底画像に基づいて、被検眼側レンズ系が移動されることで、撮影画角が調整されてもよい。例えば、ユーザは、撮影された観察画像を確認し、まつ毛の映り込み、瞳孔によるケラレ、レンズによる反射像等の少なくともいずれかのアーチファクトの影響が観察画像に生じている場合に、被検眼側レンズ系を移動させて撮影画角を狭くしてもよい。その結果、アーチファクトの影響が適切に抑制される。また、CPU101は、所定の広角の撮影画角で撮影した眼底画像に対して画像処理を行うことで、前述した少なくともいずれかのアーチファクトの影響の有無を検出し、アーチファクトが生じていると判断した場合に、被検眼側レンズ系を移動させて撮影画角を自動的に狭くしてもよい。

0083

1眼底撮影装置
2筐体
3広角レンズアタッチメント
11光源
13視度補正レンズ
13A視度補正駆動部
15走査部
16 第1対物光学系
23可変絞り
25受光素子
31 第2対物光学系(被検眼側レンズ系)
35アクチュエータ
101 CPU
P 第1旋回点
Q 第2旋回点

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