図面 (/)

技術 協調制御方法および協調制御装置

出願人 株式会社日立製作所
発明者 根本亮菊池輝今林正剛
出願日 2019年4月19日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-079778
公開日 2020年10月29日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-178461
状態 未査定
技術分野 給配電網の遠方監視・制御 交流の給配電
主要キーワード 複素電流 主記憶デバイス クラウドコンピュータ 複素電圧 三角分布 サセプタンス値 乱数分布 事象管理
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年10月29日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (15)

課題

電力系統の構成の複雑化に対応しつつ、分散電源協調制御に基づいて電力系統を安定化させる。

解決手段

協調制御装置1−1〜1−nは、通信ネットワーク8を介して互いに接続され、各電流センサ6−1〜6−nおよび各電圧センサ7−1〜7−nの計測値を取得し、取得した計測値および電力系統9の系統情報に基づいて、潮流計算による電力系統9の各地点での有効電力無効電力相差角および電圧実効値による偏微分正方行列を生成し、その正方行列の値に基づいて、各地点ごと電力補償の効果を推定し、各地点ごとの電力補償の効果の推定値に基づいて、電力補償の協調制御を実施する各分散電源5−1〜5−nの制御開始までの時間を決定する。

概要

背景

将来、化石燃料による回転運動発電する発電装置に代わり、風力太陽光水力および地熱などの自然エネルギ−を活用した電源および蓄電装置などの分散型出力変動電源の導入が進み、その割合は増加するものと考えられる。

また、温室効果ガスの削減の観点から、化石燃料でエンジン駆動する自動車から、電気でモ−タ駆動する電動自動車(以下、EVと言う)へのシフトが進み、ガソリンスタンドのみならず、各施設へのEV充電装置の導入と、EV充電装置の高出力化が進むものと考えられる。

こうした出力変動電源およびEV充電装置の導入量の増加は、需要と供給のアンバランスを招き、系統電圧規定範囲からの逸脱および周波数変動などの電力系統不安定化を引き起こす恐れがある。

特許文献1では、負荷による回生時に電圧が上昇し、既定電圧範囲を逸脱する可能性がある場合に、自装置が出力可能無効電力値と必要な補償無効電力値を比較し、自装置で必要な補償無効電力が担保できない場合は他の分散電源依頼して、その分散電源により無効電力補償を依頼する方法が記載されている。

特許文献2では、分散電源の出力変動により電力系統の電圧値または周波数が既定の範囲を逸脱する場合、分散電源に接続した電力変換装置有効電力出力値および出力可能な無効電力値が大きい順に協調制御を実行することで分散電源による制御の干渉および過剰制御を回避する方法が記載されている。

概要

電力系統の構成の複雑化に対応しつつ、分散電源の協調制御に基づいて電力系統を安定化させる。各協調制御装置1−1〜1−nは、通信ネットワーク8を介して互いに接続され、各電流センサ6−1〜6−nおよび各電圧センサ7−1〜7−nの計測値を取得し、取得した計測値および電力系統9の系統情報に基づいて、潮流計算による電力系統9の各地点での有効電力、無効電力、相差角および電圧実効値による偏微分正方行列を生成し、その正方行列の値に基づいて、各地点ごと電力補償の効果を推定し、各地点ごとの電力補償の効果の推定値に基づいて、電力補償の協調制御を実施する各分散電源5−1〜5−nの制御開始までの時間を決定する。

目的

本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その目的は、電力系統の構成の複雑化に対応しつつ、分散電源の協調制御に基づいて電力系統を安定化させることが可能な協調制御方法および協調制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

電力系統のn(nは2以上の整数)個の地点ごとの状態の計測値を取得し、前記取得した前記n個の地点ごとの計測値および前記電力系統の系統情報に基づいて、前記電力系統に接続される分散電源による電力補償協調制御を実行させる時間を設定する協調制御方法

請求項2

前記n個の地点ごとの計測値および前記系統情報に基づいて、前記地点ごとの前記分散電源による制御の効果を推定する請求項1に記載の協調制御方法。

請求項3

潮流計算による電力系統の地点ごとの前記分散電源による協調制御に基づく有効電力無効電力相差角および電圧実効値偏微分正方行列の値に基づいて、前記地点ごとの前記分散電源による制御の効果を推定する請求項2に記載の協調制御方法。

請求項4

前記n個の地点ごとの計測値、前記分散電源に接続された電力変換装置定格値および前記系統情報に基づいて、前記地点ごとの協調制御に用いる制御指令値を設定する請求項2に記載の協調制御方法。

請求項5

前記計測値、前記定格値および前記制御指令値は、通信ネットワークを介して送受信される請求項4に記載の協調制御方法。

請求項6

自身の電力変換装置を制御する制御装置から前記計測値および定格値を取得し、前記分散電源による協調制御に用いる制御指令値を前記制御装置に出力する請求項4に記載の協調制御方法。

請求項7

前記分散電源による協調制御は、前記電力変換装置を制御する制御装置により実行される請求項4に記載の協調制御方法。

請求項8

前記制御の効果の推定値および前記電力変換装置の定格値と出力電力との差に応じて傾向が変わる乱数を生成し、前記乱数に基づいて、前記協調制御を開始するまでの待機時間を設定する請求項4に記載の協調制御方法。

請求項9

前記系統情報、気象予測情報および気象情報に基づいて前記分散電源の出力を推定し、前記分散電源の出力の推定結果に基づいて、前記電力系統の状態を推定する請求項2に記載の協調制御方法。

請求項10

前記電力系統の状態の推定結果に基づいて、前記制御の効果を推定し、前記制御の効果の推定値に基づいて、前記協調制御の手順を設定する請求項9に記載の協調制御方法。

請求項11

前記協調制御に用いる制御指令値と前記協調制御の順序履歴を保存する請求項4に記載の協調制御方法。

請求項12

電力系統のn(nは2以上の整数)個の地点ごとの状態の計測値および前記電力系統の系統情報に基づいて、前記電力系統に接続される分散電源による電力補償の協調制御を実行させる時間を設定する時間設定部と、自身の分散電源にて協調制御される地点ごとの計測値を送信し、他の分散電源にて協調制御される地点ごとの計測値を受信する通信部とを備える協調制御装置

請求項13

前記時間設定部は、前記n個の地点ごとの計測値および前記系統情報に基づいて、前記地点ごとの前記分散電源による制御の効果を推定する効果推定部を備える請求項12に記載の協調制御装置。

請求項14

前記時間設定部は、潮流計算による電力系統の地点ごとの前記分散電源による協調制御に基づく有効電力、無効電力、相差角および電圧実効値の偏微分の正方行列の値に基づいて、前記地点ごとの前記分散電源による制御の効果を推定する請求項13に記載の協調制御装置。

請求項15

前記時間設定部は、前記n個の地点ごとの計測値、前記分散電源に接続された電力変換装置の定格値および前記系統情報に基づいて、前記地点ごとの協調制御に用いる制御指令値を設定する指令値設定部をさらに備える請求項12に記載の協調制御装置。

技術分野

0001

本発明は、分散電源を用いた協調制御方法および協調制御装置に関する。

背景技術

0002

将来、化石燃料による回転運動発電する発電装置に代わり、風力太陽光水力および地熱などの自然エネルギ−を活用した電源および蓄電装置などの分散型出力変動電源の導入が進み、その割合は増加するものと考えられる。

0003

また、温室効果ガスの削減の観点から、化石燃料でエンジン駆動する自動車から、電気でモ−タ駆動する電動自動車(以下、EVと言う)へのシフトが進み、ガソリンスタンドのみならず、各施設へのEV充電装置の導入と、EV充電装置の高出力化が進むものと考えられる。

0004

こうした出力変動電源およびEV充電装置の導入量の増加は、需要と供給のアンバランスを招き、系統電圧規定範囲からの逸脱および周波数変動などの電力系統不安定化を引き起こす恐れがある。

0005

特許文献1では、負荷による回生時に電圧が上昇し、既定電圧範囲を逸脱する可能性がある場合に、自装置が出力可能無効電力値と必要な補償無効電力値を比較し、自装置で必要な補償無効電力が担保できない場合は他の分散電源に依頼して、その分散電源により無効電力補償を依頼する方法が記載されている。

0006

特許文献2では、分散電源の出力変動により電力系統の電圧値または周波数が既定の範囲を逸脱する場合、分散電源に接続した電力変換装置有効電力出力値および出力可能な無効電力値が大きい順に協調制御を実行することで分散電源による制御の干渉および過剰制御を回避する方法が記載されている。

先行技術

0007

特開2017−189044号公報
特開2015−211480号公報

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、特許文献1には、無効電力補償を依頼する分散電源の選択方法が記載されておらず、電力系統が複雑化した場合、効果的な協調制御が実施できず、電力系統が不安定化する恐れがある。

0009

また、特許文献2は、出力可能な有効電力値および無効電力値の大きさで協調制御の順番を決定すると記載しているが、電力系統の構成が複雑化すると、出力値だけで制御の効果を判断するのは困難である。

0010

本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その目的は、電力系統の構成の複雑化に対応しつつ、分散電源の協調制御に基づいて電力系統を安定化させることが可能な協調制御方法および協調制御装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

上記目的を達成するため、第1の観点に係る協調制御方法は、電力系統のn(nは2以上の整数)個の地点ごとの状態の計測値を取得し、前記取得した前記n個の地点ごとの計測値および前記電力系統の系統情報に基づいて、前記電力系統に接続される分散電源による電力補償の協調制御を実行させる時間を設定する。

発明の効果

0012

本発明によれば、電力系統の構成の複雑化に対応しつつ、分散電源の協調制御に基づいて電力系統を安定化させることができる。

図面の簡単な説明

0013

図1は、第1実施形態に係る協調制御装置が適用された電力系統の構成例を示すブロック図である。
図2は、図1の協調制御装置の構成を示すブロック図である。
図3は、図2時間設定部の構成を示すブロック図である。
図4は、図3乱数生成部による乱数分布の一例を示す図である。
図5は、図2指令値設定部の構成を示すブロック図である。
図6は、図1の協調制御装置の動作を示すフローチャートである
図7は、第2実施形態に係る協調制御装置の構成を示すブロック図である。
図8は、図7事象推定部の構成を示すブロック図である。
図9は、図7の時間設定部の構成を示すブロック図である。
図10は、図9テーブル作成部の構成を示すブロック図である。
図11は、図7の協調制御装置の動作を示すフローチャートである。
図12は、第3実施形態に係る協調制御装置の構成を示すブロック図である。
図13は、図12の協調制御装置の動作を示すフローチャートである。
図14は、図1の協調制御装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。

実施例

0014

実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている諸要素およびその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。

0015

図1は、第1実施形態に係る協調制御装置が適用された電力系統の構成例を示すブロック図である。
図1において、電力系統9は、発電機10およびn(nは2以上の整数)個の分散電源5−1〜5−nを備える。各分散電源5−1〜5−nは、系統安定化装置4−1〜4−nにそれぞれ接続されている。各分散電源5−1〜5−nは、電力系統9の各連係点P1〜Pnの電力補償の協調制御に用いることができる。各分散電源5−1〜5−nは、例えば、風力、太陽光、水力および地熱などの再生可能エネルギ−を活用した電源および蓄電装置などの分散型の出力変動電源である。

0016

各系統安定化装置4−1〜4−nは、電力変換装置3−1〜3−n、制御装置2−1〜2−nおよび協調制御装置1−1〜1−nをそれぞれ備える。協調制御装置1−1〜1−nは、通信ネットワーク8を介して互いに接続されている。電力変換装置3−1〜3−nの入力は、分散電源5−1〜5−nにそれぞれ接続され、電力変換装置3−1〜3−nの出力は、電力系統9の連係点P1〜Pnに接続されている。電力変換装置3−1〜3−nの出力が接続される電力系統9の連係点P1〜Pnは、互いに異なる。各電力変換装置3−1〜3−nにそれぞれ対応して電流センサ6−1〜6−nおよび電圧センサ7−1〜7−nが設けられている。

0017

各電流センサ6−1〜6−nは、各電力変換装置3−1〜3−nの出力電流計測する。各電圧センサ7−1〜7−nは、各電力変換装置3−1〜3−nが接続された連係点P1〜Pnの電圧を計測する。各電力変換装置3−1〜3−nは、各分散電源5−1〜5−nの出力を電力変換して電力系統9の連係点P1〜Pnに出力する。各制御装置2−1〜2−nは、各電流センサ6−1〜6−nおよび各電圧センサ7−1〜7−nの計測値に基づいて、各電力変換装置3−1〜3−nを制御する。

0018

各協調制御装置1−1〜1−nは、電力系統9のn個の地点ごとの状態の計測値を取得し、取得したn個の地点ごとの計測値および電力系統9の系統情報に基づいて、電力系統9に接続される分散電源5−1〜5−nによる電力補償の協調制御を実行させる時間を設定する。計測値を取得する電力系統9の地点は、例えば、連係点P1〜Pnである。計測値を取得する電力系統9の地点は、各電力変換装置3−1〜3−nの出力先であってもよいし、電力系統9の母線であってもよい。計測値は、例えば、電圧値および電流値である。

0019

各協調制御装置1−1〜1−nは、電力系統9のn個の地点ごとの状態の計測値として、例えば、各電流センサ6−1〜6−nおよび各電圧センサ7−1〜7−nの連係点P1〜Pnごとの計測値を用いることができる。そして、各協調制御装置1−1〜1−nは、連係点P1〜Pnごとの計測値および電力系統9の系統情報に基づいて、各分散電源5−1〜5−nによる電力補償の協調制御を実行させる。

0020

各分散電源5−1〜5−nによる電力補償の協調制御では、各協調制御装置1−1〜1−nは、潮流計算による電力系統9の各連係点P1〜Pnごとの各分散電源5−1〜5−nによる協調制御に基づく有効電力、無効電力、相差角および電圧実効値偏微分正方行列の値に基づいて、各連係点P1〜Pnごとの各分散電源5−1〜5−nによる制御の効果を推定することができる。各協調制御装置1−1〜1−nは、各連係点P1〜Pnごとの各分散電源5−1〜5−nによる制御の効果の推定値に基づいて、電力補償の協調制御を実行する各分散電源5−1〜5−nの制御開始までの時間を決定することができる。また、各協調制御装置1−1〜1−nは、各電流センサ6−1〜6−nの計測値および各電圧センサ7−1〜7−nの計測値、各電力変換装置3−1〜3−nの定格値および系統情報に基づいて、電力系統9の各連係点P1〜Pnごとの協調制御に用いる各制御指令値d7−1〜d7−nを設定する。

0021

このとき、各協調制御装置1−1〜1−nは、各制御装置2−1〜2−nから各電流センサ6−1〜6−nおよび各電圧センサ7−1〜7−nの計測値および各電力変換装置3−1〜3−nの定格値d1−1〜d1−nを取得し、各制御指令値d7−1〜d7−nを各制御装置2−1〜2−nに出力する。

0022

また、各協調制御装置1−1〜1−nは、通信ネットワ−ク8を介して他の協調制御装置1−1〜1−nと通信する。そして、各協調制御装置1−1〜1−nは、他の協調制御装置1−1〜1−nで協調制御される連係点P1〜Pnごとの計測値および電力変換装置3−1〜3−nの定格値d1−1〜d1−nを受信し、各協調制御装置1−1〜1−nで協調制御される連係点P1〜Pnごとの計測値および電力変換装置3−1〜3−nの定格値d1−1〜d1−nを共有することができる。

0023

また、各協調制御装置1−1〜1−nは、他の協調制御装置1−1〜1−nで設定された制御指令値d7−1〜d7−nを受信し、各協調制御装置1−1〜1−nで設定された制御指令値d7−1〜d7−nを共有することができる。

0024

図2は、図1の協調制御装置の構成を示すブロック図である。なお、以下の説明では、図1の協調制御装置1−1を例にとって説明するが、他の協調制御装置1−1〜1−nについても同様に構成することができる。

0025

図2において、協調制御装置1−1は、通信部11−1、系統情報12−1、時間設定部13−1および指令値設定部14−1を備える。系統情報12−1は、電力系統9の接続状態であるトポロジーなどの情報を含む。

0026

通信部11−1は、通信ネットワ−ク8を介して他の協調制御装置1−2〜1−nと通信し、他の協調制御装置1−2〜1−nで協調制御される連係点P2−Pnごとの計測値、電力変換装置3−2〜3−nの定格値d1−2〜d1−nおよび他の協調制御装置1−2〜1−nで設定された制御指令値d7−2〜d7−nを受信する。また、通信部11−1は、通信ネットワ−ク8を介して自身の協調制御装置1−1で協調制御される連係点P1の計測値、電力変換装置3−1の定格値d1−1および自身の協調制御装置1−1で設定された制御指令値d7−1を他の協調制御装置1−2〜1−nに送信する。

0027

時間設定部13−1は、電力系統9の連係点P1〜Pnごとの計測値および電力系統9の系統情報12−1に基づいて、各分散電源5−1〜5−nによる連係点P1〜Pnごとの電力補償の協調制御の開始までの時間を設定する。

0028

また、時間設定部13−1は、系統情報12−1、連係点P1〜Pnごとの計測値、定格値d1−1〜d1−n、他の分散電源5−2〜5−nによる協調制御の待機時間d2−1に基づいて、協調制御装置1−1〜1−nの制御干渉および過剰制御を避けるための制御開始までの待機時間d4−1を設定する。さらに、時間設定部13−1は、電力系統9で優先的に制御する地点を指定する被制御対象情報d5−1と、電力系統4の連系点などの電力系統9の各部への制御の効果の推定値d6−1を設定し、通信部11−1を介して協調制御の待機時間d3−1を他の協調制御装置1−2〜1−nに送信する。

0029

指令値設定部14−1は、待機時間d1−4、被制御対象情報d5−1および推定値d6−1を時間設定部13−1から受信し、一定の待機時間後に系統情報12−1、連係点P1〜Pnごとの計測値および定格値d1−1〜d1−nに基づいて、制御指令値d7−1を生成する。

0030

図3は、図2の時間設定部の構成を示すブロック図である。
図3において、時間設定部13−1は、効果推定部31−1、被制御対象設定部32−1、乱数生成部33−1、待機時間設定部34−1および順序管理部35−1を備える。

0031

効果推定部31−1は、各分散電源5−1〜5−nによる連係点P1〜Pnごとの制御の効果を推定する。被制御対象設定部32−1は、電力系統8の被制御対象となる地点を指定する。乱数生成部33−1は、各分散電源5−1〜5−nによる制御の効果の推定値d6−1および各電力変換装置3−1〜3−nの定格値d1−1〜d1−nと出力電力との差に応じて傾向が変わる乱数d8−1を生成する。待機時間設定部34−1は、乱数d8−1に基づいて、各分散電源5−1〜5−nによる電力補償の協調制御を開始するまでの待機時間d10−1を設定する。順序管理部35−1は、各分散電源5−1〜5−nによる制御の順序を管理する。

0032

効果推定部31−1が、各分散電源5−1〜5−nによる制御の効果を推定する方法として、例えば、、ニュトンラプソン法による潮流計算により得られる電力系統9上の各地点での有効電力、無効電力、相差角および電圧実効値による偏微分の正方行列の値を活用する。

0033

各電力変換装置3−1〜3−nと電力系統9との連系点P1〜Pnがn地点ある場合、地点iから電力系統9への有効電力Piおよび無効電力Qiは、以下の数式1で与えられる。

0034

0035

だだし、Iiドットは、地点iの複素電流である。バーは複素共役を示す。また、Viドットは、地点iの複素電圧、Vmドットは地点mの複素電圧、Yimドットは、地点iと地点mとの間のアドミタンスである。このとき、地点kの複素電圧、地点mの複素電圧および地点kと地点mとの間のアドミタンスは、以下の数式2〜4で与えられる。

0036

0037

0038

0039

なお、δkおよびδmは、電力系統9のある地点を基準とした際の位相差(相差角)、GimおよびBimは、地点iと地点mとのコンダクタンス値およびサセプタンス値である。数式2〜4を数式1に代入すると、以下の数式5および数式6に示すように、有効電力値Piおよび無効電力値Qiが得られる。

0040

0041

0042

ここで、電力系統9上の各地点での有効電力、無効電力、相差角および電圧実効値による偏微分の正方行列は、以下の数式7で与えることができる。この正方行列の各要素は、以下の数式8〜11で与えられる。

0043

0044

0045

0046

0047

0048

数式7の逆行列は、以下の数式12で与えられる。ここで、∂δj/∂Piは、地点iでの有効電力変化(制御)に対する地点jの位相角δjの変化(制御の効果)、∂δj/∂Qiは、地点iでの無効電力変化(制御)に対する地点jの位相角δjの制御の効果、∂Vj/∂Piは、地点iでの有効電力変化(制御)に対する地点jの電圧Vjの制御の効果、∂Vj/∂Qiは、地点iでの無効電力変化(制御)に対する地点jの電圧Vjの制御の効果を意味する。

0049

数式7の逆行列の要素の値を参照することにより、連係点P1〜Pnのそれぞれに対し、分散電源5−1〜5−nごとの制御の効果を推定することが可能となる。例えば、数式7の逆行列の要素の値を参照することにより、既定の電圧範囲を逸脱する連係点P1〜Pnがあるときに、その連係点P1〜Pnに対し、分散電源5−1〜5−nのうちのどれが制御の効果が高いかを推定することができる。

0050

0051

このとき、効果推定部31−1は、数式12で与えられる制御の効果の推定値d6−1を乱数生成部33−1に送信する。

0052

被制御対象設定部32−1は、系統情報12−1、電力系統9の連係点P1〜Pnごとの計測値および定格値d1−1〜d1−Nに基づいて、電力系統9で協調制御を必要としている地点を設定する。協調制御を必要としている地点の設定に用いる情報は、電圧値または周波数が主に想定される。このとき、被制御対象設定部32−1は、電圧値および周波数のいずれかが所定の範囲を逸脱する地点の検出等を条件に協調制御を必要としている地点を設定する。

0053

乱数生成部33−1は、数式12で与えられる制御の効果の推定値d6−1、被制御対象設定部32−1で設定された被制御対象情報d5−1、電力系統9の連係点P1〜Pnごとの計測値および定格値d1−1〜d1−Nに基づいて、乱数d8−1を生成する。

0054

図4は、図3の乱数生成部による乱数分布の一例を示す図である。
図4において、図3の乱数生成部33−1は、数式12で与えられる制御の効果の推定値d6−1、被制御対象設定部32−1で設定された被制御対象情報d5−1、電力系統9の連係点P1〜Pnごとの計測値および定格値d1−1〜d1−Nに基づいて、例えば、乱数分布B1〜B3を生成する。

0055

乱数生成部33−1は、例えば、確率密度関数を基に乱数分布B1〜B3を生成し、被制御対象となる地点への制御の効果が高く、電力変換装置の定格値に対して、電力変換装置が出力している皮相電力の差(空き容量)が大きいほど、乱数d8−1が小さく確率が高くなるように分布させる。

0056

各乱数分布B1〜B3の例として、ベ−タ分布が考えられる。一様乱数xと、制御の効果の推定値d6−1に比例するβと、空き容量に対して反比例関係にあるαを用いると、ベ−タ分布の確率密度関数は、以下の数式13で与えることができる。このαおよびβにより乱数分布の傾向が変化する。

0057

0058

なお、各乱数分布B1〜B3は、ベ−タ分布以外にも、F分布三角分布またはガンマ分布等でもよく、これらの分布に限定されるものではない。

0059

図3の待機時間設定部34−1は、乱数生成部33−1からの乱数d8−1を受信し、待機時間d10−1を生成する。なお、本実施形態では、待機時間d10−1は、乱数d8−1に係数を積算した値とするが、この値に限定されるものではない。

0060

順序管理部35−1は、待機時間設定部34−1にて生成された待機時間d10−1と、、他の協調制御装置2−2〜2−nの協調制御の待機時間d2−1を比較し、制御干渉の可能性を判定する。

0061

順序管理部35−1は、他の協調制御装置2−2〜2−nとの制御干渉の可能性がある場合は、待機時間d10−1の再調整を依頼する再調整依頼信号d9−1を乱数生成部33−1および待機時間設定部34−1に送信する。そして、順序管理部35−1は、待機時間d10−1の再調整の結果、制御干渉の可能性がないと判定すれば、協調制御の待機時間d3−1を他の協調制御装置1−2〜1−nに送信する。なお、制御干渉の可能性の判断は、他の協調制御装置2−2〜2−nの協調制御までの待機時間と、自身の協調制御装置2−1の待機時間を比較する方法であってもよいし、待機時間以外の情報を用いる方法であってもよい。

0062

図5は、図2の指令値設定部の構成を示すブロック図である。
図5において、指令値設定部14−1は、指令値生成部41−1および待機部42−1を備える。

0063

指令値生成部41−1は、連係点P1〜Pnごとの計測値、定格値d1−1〜d1−n、被制御対象情報d5−1および制御の効果の推定値d6−1を入力として制御指令値d7−1を生成する。待機部42−1は、待機時間d4−1が経過した後、制御指令値d7−1を出力する。

0064

例えば、協調制御装置1−1は、地点iに設置されている電力変換装置3−1で無効電力による電圧制御を実行させるものとする。このとき、無効電力指令値Qi_compは、以下の数式14で与えることができる。ただし、電力系統9内の地点jの電圧Vjと基準電圧値Vref_jとの差をΔVj(=Vref_j-Vj)、電力変換装置3−1の有効電力出力をPi、無効電力出力をQi、定格値をSiとした。

0065

0066

ここで、sgnは符号関数で、ΔVjの正負の符号に応じて、1(ΔVj>0)、−1(ΔVj<0)または0(ΔVj=0)を返す関数である。数式14より、無効電力指令値Qi_compは、電力変換装置3−1の定格値Siと有効電力出力Piによる制約がある。このため、地点iの電力変換装置3−1による電圧制御が不十分な場合は、待機時間設定部34−1で設定された待機時間d10−1に応じて、他の地点の電力変換装置3−2〜3−nに対応する協調制御装置1−2〜1−nが無効電力指令値を算出し、協調制御を実施する。

0067

各協調制御装置1−2〜1−nは、各電力変換装置3−1〜3−nで無効電力による電圧制御を実行させる方法以外にも、各電力変換装置3−1〜3−nで有効電力による電圧制御を実行させるようにしてもよいし、その他の方法により協調制御を実行させるようにしてもよい。

0068

図6は、図1の協調制御装置の動作を示すフローチャートである
図6において、協調制御装置1−1は、連係点P1〜Pnごとの計測値および定格値d1−1〜d1−nを取得し(S1)、その取得した連係点P1〜Pnごとの計測値および定格値d1−1〜d1−nに基づいて、協調制御の必要性を判断する(S2)。

0069

協調制御の必要性がない場合、S1に戻り、連係点P1〜Pnごとの計測値および定格値d1−1〜d1−nの取得を繰り返す。協調制御が必要な場合、協調制御装置1−1は、連係点P1〜Pnごとの計測値、定格値d1−1〜d1−nおよび系統情報12−1に基づいて、制御の効果の推定値d1−6を計算する(S3)。

0070

次に、協調制御装置1−1は、制御の効果の推定値d1−6および定格値d1−1〜d1−nに基づいて乱数d8−1を生成し(S4)、乱数d8−1に応じた待機時間d10−1を設定する(S5)。

0071

次に、協調制御装置1−1は、待機時間d3−1を他の協調制御装置1−2〜1−nに送信し、他の協調制御装置1−2〜1−nからの待機時間d2−1を受信し(S6)、待機時間d10−1と比較することで制御干渉の可能性を判定する(S7)。制御干渉の可能性がある場合、協調制御装置1−1は、S4の処理に戻る。

0072

一方、制御干渉の可能性がない場合、協調制御装置1−1は、制御指令値d7−1を算出し(S8)、所定の待機時間が経過したかどうかを判断する(S9)。所定の待機時間が経過していない場合、協調制御装置1−1は、S9の処理を繰り返し、所定の待機時間が経過すると、制御指令値d7−1を出力する(S10)。算出した指令値d7−1は、図5の待機部42−1に入力され、待機時間d4−1が経過した後出力される。

0073

以上説明したように、上述した第1実施形態によれば、電力系統9のn個の地点ごとの状態の計測値および電力系統9の系統情報に基づいて、各分散電源5−1〜5−nによる制御の効果を推定し、その推定結果に基づいて分散電源5−1〜5−nによる協調制御の開始までの時間を設定することにより、電力系統9の各部の状態に応じて制御の効果の高い分散電源5−1〜5−nに協調制御を実行させることができる。このため、各協調制御装置1−1〜1−nは、分散電源5−1〜5−nの出力変動に起因して電力系統9が不安定化した場合においても、電力系統9の構成の複雑化に対応しつつ、協調制御による電力系統9の安定性を向上させることができる。

0074

また、各分散電源5−1〜5−nに接続された電力変換装置3−1〜3−nの出力値と定格値との差および被制御対象地点に対する各分散電源5−1〜5−nの制御の効果に応じて確率的に分布が変わる乱数を生成し、その乱数に基づいて各電力変換装置3−1〜3−nの協調制御までの待機時間を導出することで、協調制御装置1−1〜1−nの制御干渉および過剰制御を回避させることができる。

0075

さらに、各協調制御装置1−1〜1−nは、各分散電源5−1〜5−nによる制御の効果の推定結果に基づいて、分散電源5−1〜5−nによる協調制御の開始までの時間を設定することにより、電力変化に対する周波数および電圧への制御の効果が高い順に各分散電源5−1〜5−nによる協調制御を実行させることができ、系統状態の安定化の迅速性を向上させることができる。

0076

図7は、第2実施形態に係る協調制御装置の構成を示すブロック図である。
図7において、協調制御装置1−1Aは、通信部11−1、系統情報12−1、時間設定部16−1、指令値設定部14−1および事象推定部15−1を備える。

0077

事象推定部15−1は、系統情報12−1、気象予測情報および気象情報に基づいて分散電源5−1〜5−nの出力を推定し、分散電源5−1〜5−nの出力の推定結果に基づいて、電力系統9の状態を推定する。電力系統9の状態は、例えば、潮流状態である。このとき、事象推定部15−1は、気象予測情報および気象情報などの事象情報d12−1および電力系統9の状態の推定結果である推定情報d13−1を時間設定部16−1に出力する。

0078

時間設定部16−1は、事象情報d12−1および推定情報d13−1に基づいて、各協調制御装置1−1〜1−nの協調制御の手順を設定する。各協調制御装置1−1〜1−nの協調制御の手順は、例えば、各分散電源5−1〜5−nによる協調制御の順序、優先度または協調制御までの開始時間である。

0079

指令値生成部14−1は、系統情報1−12、連係点P1〜Pnごとの計測値および定格値d1−1〜d1−n、待機時間d4−1、被制御対象情報d5−1、制御の効果の推定値d20−1を入力として、指令値d7−1を生成し、通信部11−1を介して他の協調制御装置1−2〜1−nに送信する。

0080

図8は、図7の事象推定部の構成を示すブロック図である。
図8において、事象推定部15−1は、事象管理部51−1、出力推定部52−1および潮流計算部55−1を備える。出力推定部52−1は、予想値算出部54−1および出力記憶部53−1を備える。

0081

事象管理部51−1は、日射量および風速などの気象予測情報および気象情報に基づいて、各分散電源5−1〜5−nの周囲の状況を管理する。出力推定部52−1は、事象管理部51−1で管理される事象情報d12−1に基づいて、分散電源5−1〜5−nの出力を推定する

0082

出力記憶部53−1は、連係点P1〜Pnごとの計測値および定格値d1−1〜d1−nと、事象情報d12−1とを関連付けて保存する。予想値算出部54−1は、事象管理部51−1から事象情報d12−1を受信し、気象予測情報および出力記憶部53−1からの過去の出力情報d18−1に基づいて、各分散電源5−1〜5−nの出力を予想する。

0083

潮流計算部55−1は、系統情報12−1、連係点P1〜Pnごとの計測値および定格値d1−1〜d1−n、出力推定部52−1にて推定された各分散電源5−1〜5−nの推定出力d19−1に基づいて潮流計算を実施し、電力系統9の状態の推定情報d13−1を算出する。

0084

図9は、図7の時間設定部の構成を示すブロック図である。
図9において、時間設定部16−1は、効果推定部37−1、被制御対象設定部36−1、テ−ブル作成部38−1および待機時間設定部39−1を備える。

0085

効果推定部37−1は、図7の事象推定部15−1で推定された推定情報d13−1および系統情報12−1より想定される電力系統9の状態(例えば、各部の電圧の推定値および潮流の推定値等)に基づいて、各分散電源5−1〜5−nによる連係点P1〜Pnごとの制御の効果を推定する。制御の効果の推定には、数式1〜12を用いることができる。

0086

被制御対象設定部36−1は、系統情報12−1および推定情報d13−1に基づいて、電力系統8の被制御対象を設定し、被制御対象情報d5−1を送信する。

0087

テ−ブル作成部38−1は、効果推定部37−1で推定された制御の効果の推定値d20−1、事象情報d12−1および被制御対象情報d5−1に基づいて、制御の効果の高い順に各分散電源5−1〜5−nによる協調制御の順序を決め、その順序を含む分担テ−ブル情報d21−1を作成する。そして、協調制御装置1−1は、その想定される系統状態の情報および分担テ−ブル情報d21−1を他の協調制御装置1−2〜1−nに送信して共有させる。

0088

待機時間設定部39−1は、分担テ−ブル情報d21−1に基づいて、待機時間d4−1を設定し、指令値生成部14−1に送信する。

0089

図10は、図9のテーブル作成部の構成を示すブロック図である。
図10において、テ−ブル作成部38−1は、分担テ−ブル構成部43−1、分担テ−ブル管理部42−1および分担テ−ブル記憶部41−1を備える。

0090

分担テ−ブル構成部43−1は、制御の効果の推定値d20−1、被制御対象情報d5−1および分担テ−ブル記憶部41−1の保存情報d33−1を受信し、被制御対象に対する制御の効果の高い順に各分散電源5−1〜5−nによる協調制御の分担を示す分担テ−ブルを作成し、分担テ−ブル情報d21−1および分担テ−ブルd31−1を出力する。

0091

分担テ−ブル管理部42−1は、分担テ−ブルd31−1、事象情報d12−1および被制御対象情報d5−1を受信し、事象に対する分担テ−ブル情報d15−1を他の協調制御装置1−2〜1−nに送信する。また、分担テ−ブル管理部42−1は、他の協調制御装置1−2〜1−nの事象に対する分担テ−ブル情報d14−1を受信し、事象情報が一致した場合の分担テ−ブルを比較して適用した分担テ−ブルd32−1を各協調制御装置1−1〜1−nの分担テ−ブル構成部43−1および分担テ−ブル記憶部41−1に送信する。

0092

ここで、分担テ−ブルd32−1を作成する上で、被制御対象に対する制御の効果が同等の電力変換装置3−1〜3−nが複数存在する場合は、例えば、一様乱数を使用し、一様乱数の大小によって分担テ−ブルd32−1の順序を決定し、各協調制御装置1−1〜1−nの分担テ−ブル管理部42−1が出力した乱数が最も大きい(あるいは小さい)協調制御装置1−1〜1−nの分担テ−ブルd32−1を採用することができる。

0093

なお、分担テ−ブルd32−1の順序の選定に一様乱数の使用を一例に挙げたが、各電力変換装置3−1〜3−nの定格値d1−1〜d1−nと各電力変換装置3−1〜3−nの出力電力との差の大小で決めるようにしてもよく、一様乱数の使用に限定されるものではない。

0094

分担テ−ブル記憶部41−1は、分担テ−ブルd32−1、被制御対象情報d5−1、制御の効果の推定値d20−1および事象情報d12−1を保存する。分担テ−ブル記憶部41−1は、発生した事象と制御の効果の推定値d20−1に対し、分担テ−ブル記憶部41−1が保存しているデ−タを活用できる場合は、分担テ−ブル構成部43−1および分担テ−ブル管理部42−1に保存情報d33−1を送信する。

0095

図11は、図7の協調制御装置の動作を示すフローチャートである。
図11において、図7の事象推定部15−1は、気象情報を取得または予測し(S21)、その取得結果または予測結果に基づいて、各分散電源5−1〜5−nの出力を計算もしくは予測する(S22)。次に、事象推定部15−1は、この予測結果および系統情報12−1に基づいて、電力系統9の状態を計算もしくは予測する(S23)。

0096

次に、図9の効果推定部37−1は、電力系統9の状態の予測結果に基づいて、協調制御の必要性があるかどうかを判断し(S24)、協調制御の必要性がない場合、処理をS21に戻す。一方、効果推定部37−1は、協調制御の必要性がある場合、数式12に基づいて協調制御の効果を推定する(S25)。

0097

次に、テ−ブル作成部38−1は、制御の効果の推定値d20−1の高い順に協調制御を開始させるための分担テ−ブル情報d21−1を作成し(S26)、分担テ−ブル情報d21−1を協調制御装置1−1〜1−n間で共有させる。

0098

次に、待機時間設定部39−1は、分担テ−ブル情報d21−1に基づいて、各協調制御装置1−1〜1−nが協調制御を開始するまでの待機時間を設定する(S27)。

0099

次に、各協調制御装置1−1〜1−nは、数式14に基づいて協調制御のための制御指令値d7−1〜d7−nを算出する(S28)。そして、各協調制御装置1−1〜1−nは、待機時間が経過するまで待機時間が経過したかどうかの判断を繰り返し(S29)、待機時間が経過すると、制御指令値d7−1〜d7−nを制御装置2−1〜2−nにそれぞれ出力し、協調制御を実行する(S30)。

0100

以上説明したように、上述した第2実施例によれば、気象情報等の事象の予測値および計測値に基づいて電力系統9への影響を推定し、被制御対象および被制御対象に対する各協調制御装置1−1〜1−nの制御の効果を推定し、その推定結果に基づいて各協調制御装置1−1〜1−nに協調制御を開始させるための分担テ−ブル情報d21−1を作成することで、協調制御装置1−1〜1−nの制御干渉および過剰制御を避けつつ、電力系統9を安定化させるための協調制御の効率性を向上させることが可能となる。

0101

図12は、第3実施形態に係る協調制御装置の構成を示すブロック図である。
図12において、協調制御装置1−1Bは、図2の構成に加え、履歴記録部17−1を備える。

0102

履歴記録部17−1は、制御指令値d7−1、連係点P1〜Pnごとの計測値および電力変換装置3−1〜3−nの定格値d1−1〜d1−nを記録し、分散電源5−1に接続されている電力変換装置3−1が電力系統9に協調制御を実施した履歴を記録する。記録内容としては、例えば、協調制御の電力出力と、協調制御の実施継続時間である。

0103

図13は、図12の協調制御装置の動作を示すフローチャートである。
図13において、図12の協調制御装置1−1Bは、連係点P1〜Pnごとの計測値および定格値d1−1〜d1−nを取得し(S41)、その取得した連係点P1〜Pnごとの計測値および定格値d1−1〜d1−nに基づいて、協調制御の必要性を判断する(S42)。

0104

協調制御の必要性がない場合、S1に戻り、連係点P1〜Pnごとの計測値および定格値d1−1〜d1−nの取得を繰り返す。協調制御が必要な場合、協調制御装置1−1Bは、連係点P1〜Pnごとの計測値、定格値d1−1〜d1−nおよび系統情報12−1に基づいて、制御の効果の推定値d1−6を計算する(S43)。

0105

次に、協調制御装置1−1Bは、制御の効果の推定値d1−6および定格値d1−1〜d1−nに基づいて乱数d8−1を生成し(S44)、乱数d8−1に応じた待機時間d10−1を設定する(S45)。

0106

次に、協調制御装置1−1Bは、待機時間d3−1を他の協調制御装置1−2〜1−nに送信し、他の協調制御装置1−2〜1−nからの待機時間d2−1を受信し(S46)、制御干渉の可能性を判定する(S47)。制御干渉の可能性がある場合、協調制御装置1−1は、S44の処理に戻る。

0107

一方、制御干渉の可能性がない場合、協調制御装置1−1Bは、制御指令値d7−1を算出し(S48)、所定の待機時間が経過したかどうかを判断する(S49)。所定の待機時間が経過していない場合、協調制御装置1−1Bは、S49の処理を繰り返し、所定の待機時間が経過すると、制御指令値d7−1および協調制御の順序を履歴記録部17−1に記録し(S50)、制御指令値d7−1を出力する(S51)。

0108

以上説明したように、上述した第3実施例によれば、制御の手順を確率的にあるいは分担テ−ブル等で設定することで、協調制御装置の制御干渉および過剰制御を回避することが可能となる。また制御の手順を設定し、協調制御を実施した際の指令値および順序を記録することで、各分散電源5−1〜5−nの電力系統9への貢献度を明確に示し、似たような系統擾乱に対して、この記録を活用した制御手順の設定が可能となる。

0109

なお、上述した協調制御装置は、分散電源に接続した電力変換装置の制御装置と接続するASIC(Application Specific IntegratedCircuit)、DSP(digital signal processor)またはFPGA(Field−Programmable Gate Array)などの装置を用いて構成し実装されるが、これらのうちどれかひとつに限定されるものではない。また、上述した協調制御装置は、分散電源に接続している電力変換装置の制御装置内に実装されていてもよい。

0110

また、上述した協調制御装置は、今回の協調制御より前の協調制御による電力系統9の状態を確認してから、数式12に基づいた制御の効果を再度計算し、制御指令値の算出を実行してもよい。

0111

図14は、図1の協調制御装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図14において、協調制御装置1−1は、プロセッサ11、通信制御デバイス12、通信インタフェース13、主記憶デバイス14および外部記憶デバイス15を備える。プロセッサ11、通信制御デバイス12、通信インタフェース13、主記憶デバイス14および外部記憶デバイス15は、内部バス16を介して相互に接続されている。主記憶デバイス14および外部記憶デバイス15は、プロセッサ11からアクセス可能である。

0112

また、協調制御装置1−1の外部には、入力装置20および出力装置21が設けられている。入力装置20および出力装置21は、入出力インタフェース17を介して内部バス16に接続されている。入力装置20は、例えば、キーボードマウスタッチパネルカードリーダ音声入力装置等である。出力装置21は、例えば、画面表示装置液晶モニタ有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイグラフィックカード等)、音声出力装置スピーカ等)、印字装置等である。

0113

プロセッサ11は、協調制御装置1−1全体の動作制御を司るハードウェアである。プロセッサ11は、CPU(Central Processing Unit)であってもよいし、GPU(Graphics Processing Unit)であってもよい。プロセッサ11は、シングルコアロセッサであってもよいし、マルチコアロセッサであってもよい。プロセッサ11は、処理の一部または全部を行うハードウェア回路(例えば、FPGAまたはASIC)を備えていてもよい。プロセッサ11は、ニューラルネットワークを備えていてもよい。

0114

主記憶デバイス14は、例えば、SRAMまたはDRAMなどの半導体メモリから構成することができる。主記憶デバイス14には、プロセッサ11が実行中のプログラムを格納したり、プロセッサ11がプログラムを実行するためのワークエリアを設けたりすることができる。

0115

外部記憶デバイス15は、大容量の記憶容量を備える記憶デバイスであり、例えば、ハードディスク装置またはSSD(Solid State Drive)である。外部記憶デバイス15は、各種プログラムの実行ファイルやプログラムの実行に用いられるデータを保持することができる。外部記憶デバイス15には、協調制御プログラム15Aおよび系統情報15Bを格納することができる。協調制御プログラム15Aは、協調制御装置1−1にインストール可能なソフトウェアであってもよいし、協調制御装置1−1にファームウェアとして組み込まれていてもよい。

0116

通信制御デバイス12は、外部との通信を制御する機能を備えるハードウェアである。通信制御デバイス12は、通信インタフェース13を介してネットワーク19に接続される。ネットワーク19は、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)であってもよいし、WiFiまたはイーサネット登録商標)などのLAN(Local Area Network)であってもよいし、WANとLANが混在していてもよい。

0117

入出力インタフェース17は、入力装置20から入力されるデータをプロセッサ11が処理可能なデータ形式に変換したり、プロセッサ11から出力されるデータを出力装置21が処理可能なデータ形式に変換したりする。

0118

プロセッサ11が協調制御プログラム15Aおよび系統情報15Bを主記憶デバイス14に読み出し、協調制御プログラム15Aを実行することにより、電力系統9のn個の地点ごとの状態の計測値を取得し、取得したn個の地点ごとの計測値および電力系統9の系統情報に基づいて、電力系統9に接続される分散電源5−1〜5−nによる電力補償の協調制御を実行させる時間を設定することができる。

0119

なお、協調制御プログラム15Aの実行は、複数のプロセッサやコンピュータに分担させてもよい。あるいは、プロセッサ11は、ネットワーク19を介してクラウドコンピュータなどに協調制御プログラム15Aの全部または一部の実行を指示し、その実行結果を受け取るようにしてもよい。

0120

なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。

0121

1−1〜1−n協調制御装置、2−1〜2−n制御装置、3−1〜3−n電力変換装置、4−1〜4−n系統安定化装置、5−1〜5−n分散電源、6−1〜6−n電流センサ、7−1〜7−n電圧センサ、8通信ネットワーク、9電力系統、10発電機

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ