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技術 電力系統監視装置及び方法

出願人 株式会社日立製作所
発明者 川喜田顕エドワード今林正剛
出願日 2019年4月15日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-076945
公開日 2020年10月29日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-178383
状態 未査定
技術分野 給配電網の遠方監視・制御 交流の給配電
主要キーワード 想定ケース 上下閾値 出力変動値 ブロックチェーン 変動履歴 協調制御システム 最適計算 電圧変動値
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図面 (9)

課題

電力系統に接続される電力変換装置が非常に多くなった場合においても、任意の電力変換装置にとって協調制御したときの電圧変動抑制効果が大きい電力変換装置を特定し、一部の電力変換装置同士との協調のみでより大きな協調制御による電圧変動抑制効果をあげる。

解決手段

電力変換装置を介する電源が複数接続される電力系統における電力系統監視装置であって、自己及び他の電力変換装置で検知した情報を入手する第1の手段と、自己端子電圧の変動に影響を与えた制御履歴を特定する第2の手段と、制御履歴に対する自己端子電圧の変動に関する電圧変動係数を求める第3の手段と、電力系統の自己端子電圧が所定値を逸脱するときに、自己端子電圧を目標値に制御するために自己の電力変換装置が分担する制御量と、他の電力変換装置に分担してもらう制御量を、自己端子電圧の電圧変動係数を用いて定める第4の手段を含む。

概要

背景

近年、地球環境保護を主目的として電力系統への再生可能エネルギー発電接続容量が増加している。また家庭用蓄電池電気自動車EV)など、電力系統に接続される需要家側の機器の数と種類もますます増加している。これらの機器の多くは電力変換装置を介して電力系統に接続されており、この電力変換装置を監視・制御することで従来の発電機の制御だけの場合と比べて、幅広い電力系統の運用が可能となりつつある。なお係る電力変換装置は、パワーコンディショナと呼ばれることがある。

しかし、制御対象となる電力変換装置の数が多くなりすぎると、電力系統を一括監視・運用している中央制御装置では制御しきれなくなるという課題が発生する。

このことから再生可能エネルギーや蓄電池などを大量導入し、需要に合わせて自動的に出力が調整されることを可能にすることが特許文献1により提案されている。特許文献1では、電力変換装置は、外部の時計によって生成された外部時刻情報を取得し、これに基づき補正しながら内部時刻情報を生成し、接続された電源出力電圧を接続された独立電力系統に対して内部時刻情報に同期した位相で予め定められた周波数および電圧に制御することで、大量導入を可能とすることを提案している。

また、大量導入を行うときの有効な制御手段として電力変換装置に自律協調制御させることが考えられる。例えば、マルチエージェントシステムを採用した自律協調制御システムを構成し、各エージェントが自身の監視対象下にある制御機器計測機器からの情報と、黒板メモリと呼ばれる他エージェントが取得した情報が書き込まれるメモリの情報を用いて、最適計算を実施して自身の制御対象機器を制御し、他機器の制御とのハンチングを防止する自律協調制御システムを構成するものである。

概要

電力系統に接続される電力変換装置が非常に多くなった場合においても、任意の電力変換装置にとって協調制御したときの電圧変動抑制効果が大きい電力変換装置を特定し、一部の電力変換装置同士との協調のみでより大きな協調制御による電圧変動抑制効果をあげる。電力変換装置を介する電源が複数接続される電力系統における電力系統監視装置であって、自己及び他の電力変換装置で検知した情報を入手する第1の手段と、自己端子電圧の変動に影響を与えた制御履歴を特定する第2の手段と、制御履歴に対する自己端子電圧の変動に関する電圧変動係数を求める第3の手段と、電力系統の自己端子電圧が所定値を逸脱するときに、自己端子電圧を目標値に制御するために自己の電力変換装置が分担する制御量と、他の電力変換装置に分担してもらう制御量を、自己端子電圧の電圧変動係数を用いて定める第4の手段を含む。

目的

本発明の目的は、電力系統に接続される電力変換装置が非常に多くなった場合においても、任意の電力変換装置にとって協調制御したときの電圧変動抑制効果が大きい他の電力変換装置を特定し、すべての電力変換装置同士ではなく一部の電力変換装置同士との協調のみでより大きな協調制御による電圧変動抑制効果をあげる事ができる電力系統監視装置及び方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

電力変換装置を介する電源が複数接続される電力系統における電力系統監視装置であって、前記電力変換装置の制御装置は、自己及び他の前記電力変換装置で検知した情報を入手する第1の手段と、該第1の手段により入手した情報を用いて、自己端子電圧の変動に影響を与えた制御履歴を特定する第2の手段と、前記制御履歴に対する自己端子電圧の変動に関する電圧変動係数を求める第3の手段と、電力系統の自己端子電圧が所定値を逸脱するときに、自己端子電圧を目標値に制御するために自己の前記電力変換装置が分担する制御量と、他の前記電力変換装置に分担してもらう制御量を、前記自己端子電圧の電圧変動係数を用いて定める第4の手段を含むことを特徴とする電力系統監視装置。

請求項2

請求項1に記載の電力系統監視装置であって、前記第1の手段における情報は、自己及び他の前記電力変換装置における制御履歴と、自己及び他の前記電力変換装置が接続された電力系統の各端子の情報を含むことを特徴とする電力系統監視装置。

請求項3

請求項1または請求項2に記載の電力系統監視装置であって、前記電力変換装置の制御装置が定めた前記制御量に従い発電出力を制御する発電出力制御装置を備えることを特徴とする電力系統監視装置。

請求項4

請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力系統監視装置であって、前記制御履歴は、制御している電力変換装置の有効電力出力、無効電力出力、電力系統状態のいずれか一つ以上を含むことを特徴とする電力系統監視装置。

請求項5

請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力系統監視装置であって、前記第2の手段は、前記電力変換装置の前記制御履歴を用いて前記電力変換装置の端子電圧に電圧変動が発生した際に、前記電圧変動を起こした他の前記電力変換装置の制御を特定する機能を有することを特徴とする電力系統監視装置。

請求項6

請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電力系統監視装置であって、複数の前記電力変換装置に共有変動テーブル作成手段を備え、前記変動テーブル作成手段は、前記電力変換装置の定格容量定格電圧出力制御可能領域のいずれか一つ以上を含む情報と当該電力変換装置の識別番号を保有し、各電力変換装置の制御装置は、前記変動テーブル作成手段の情報を用いて前記電圧変動係数を求めることを特徴とする電力系統監視装置。

請求項7

請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電力系統監視装置であって、前記第1の手段における自己及び他の前記電力変換装置で検知した情報は、時刻情報を含むことを特徴とする電力系統監視装置。

請求項8

請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電力系統監視装置であって、前記第2の手段は、前記電力変換装置の出力電圧基準値とし、前記他の電力変換装置の前記制御履歴に補正をかけた値との差分を演算することを特徴とする電力系統監視装置。

請求項9

請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電力系統監視装置であって、他の前記電力変換装置に分担してもらう制御量を定める際に、制御量の分担に伴う報酬を考慮すること特徴とする電力系統監視装置。

請求項10

電力変換装置を介する電源が複数接続される電力系統における電力系統監視方法であって、自己及び他の前記電力変換装置で検知した情報を入手した情報を用いて、自己端子電圧の変動に影響を与えた制御履歴を特定し、前記制御履歴に対する自己端子電圧の変動に関する電圧変動係数を求め、電力系統の自己端子電圧が所定値を逸脱するときに、自己端子電圧を目標値に制御するために自己の前記電力変換装置が分担する制御量と、他の前記電力変換装置に分担してもらう制御量を、前記自己端子電圧の電圧変動係数を用いて定めることを特徴とする電力系統監視方法。

請求項11

電力変換装置を介する複数の電源が電力系統に接続され、前記電源の発電電力系統電力に変換する電力変換装置を制御する制御部を備えた電力系統監視装置であって、各電力変換装置における制御履歴を記憶する共有記憶装置と、電力系統の状態を判断し系統状態とする系統状態判断装置とを備え、各電力変換装置の前記制御部は、前記系統状態に応じて前記他の電力変換装置の前記制御履歴を得、前記他の電力変換装置の前記制御履歴に応じて前記電力変換装置を制御するとともに、前記他の電力変換装置に制御の変更を要請することを特徴とする電力系統監視装置。

技術分野

0001

本発明は、電力系統に接続された電力変換装置の制御を監視・変更する電力系統監視装置及び方法に関する。

背景技術

0002

近年、地球環境保護を主目的として電力系統への再生可能エネルギー発電接続容量が増加している。また家庭用蓄電池電気自動車EV)など、電力系統に接続される需要家側の機器の数と種類もますます増加している。これらの機器の多くは電力変換装置を介して電力系統に接続されており、この電力変換装置を監視・制御することで従来の発電機の制御だけの場合と比べて、幅広い電力系統の運用が可能となりつつある。なお係る電力変換装置は、パワーコンディショナと呼ばれることがある。

0003

しかし、制御対象となる電力変換装置の数が多くなりすぎると、電力系統を一括監視・運用している中央制御装置では制御しきれなくなるという課題が発生する。

0004

このことから再生可能エネルギーや蓄電池などを大量導入し、需要に合わせて自動的に出力が調整されることを可能にすることが特許文献1により提案されている。特許文献1では、電力変換装置は、外部の時計によって生成された外部時刻情報を取得し、これに基づき補正しながら内部時刻情報を生成し、接続された電源出力電圧を接続された独立電力系統に対して内部時刻情報に同期した位相で予め定められた周波数および電圧に制御することで、大量導入を可能とすることを提案している。

0005

また、大量導入を行うときの有効な制御手段として電力変換装置に自律協調制御させることが考えられる。例えば、マルチエージェントシステムを採用した自律協調制御システムを構成し、各エージェントが自身の監視対象下にある制御機器計測機器からの情報と、黒板メモリと呼ばれる他エージェントが取得した情報が書き込まれるメモリの情報を用いて、最適計算を実施して自身の制御対象機器を制御し、他機器の制御とのハンチングを防止する自律協調制御システムを構成するものである。

先行技術

0006

特開2016−226279号公報

発明が解決しようとする課題

0007

特許文献1の手法によれば、電力系統の安定化のために多くの電力変換装置が参加、介入することになるが、同期化された多くの電力変換装置の全員が参加することが必ずしも良いこととは言えない。参加することによる安定化への貢献の度合いを判断せぬままに、徒に変動の都度参加することはこの電力変換装置の本来の責務阻害することにつながり、もっと貢献の高い組み合わせが存在するはずである。

0008

また自律協調制御方式を用いて、電力変換装置同士が協調して電圧変動抑制制御できる環境を構築したとしても、無作為にすべての電力変換装置が協調しようとすると電圧変動抑制効果がない、あるいは効果の薄い電力変換装置も対象に含まれることになり、演算負荷をいたずらに増やしてしまうことになる。しかし、各電力変換装置が協調による電圧変動抑制効果の高い電力変換装置を事前に知るためには非常に多くの想定ケース解析する必要があり、膨大な時間が必要となる。

0009

以上のことから本発明の目的は、電力系統に接続される電力変換装置が非常に多くなった場合においても、任意の電力変換装置にとって協調制御したときの電圧変動抑制効果が大きい他の電力変換装置を特定し、すべての電力変換装置同士ではなく一部の電力変換装置同士との協調のみでより大きな協調制御による電圧変動抑制効果をあげる事ができる電力系統監視装置及び方法を提供するものである。

課題を解決するための手段

0010

上記を解決するために本発明においては、電力変換装置を介する電源が複数接続される電力系統における電力系統監視装置であって、電力変換装置の制御装置は、自己及び他の電力変換装置で検知した情報を入手する第1の手段と、第1の手段により入手した情報を用いて、自己端子電圧の変動に影響を与えた制御履歴を特定する第2の手段と、制御履歴に対する自己端子電圧の変動に関する電圧変動係数を求める第3の手段と、電力系統の自己端子電圧が所定値を逸脱するときに、自己端子電圧を目標値に制御するために自己の電力変換装置が分担する制御量と、他の電力変換装置に分担してもらう制御量を、自己端子電圧の電圧変動係数を用いて定める第4の手段を含むことを特徴とする。

0011

また本発明は、電力変換装置を介する電源が複数接続される電力系統における電力系統監視方法であって、自己及び他の電力変換装置で検知した情報を入手した情報を用いて、自己端子電圧の変動に影響を与えた制御履歴を特定し、制御履歴に対する自己端子電圧の変動に関する電圧変動係数を求め、電力系統の自己端子電圧が所定値を逸脱するときに、自己端子電圧を目標値に制御するために自己の電力変換装置が分担する制御量と、他の電力変換装置に分担してもらう制御量を、自己端子電圧の電圧変動係数を用いて定めることを特徴とする。

0012

また本発明は、電力変換装置を介する複数の電源が電力系統に接続され、電源の発電電力系統電力に変換する電力変換装置を制御する制御部を備えた電力系統監視装置であって、各電力変換装置における制御履歴を記憶する共有記憶装置と、電力系統の状態を判断し系統状態とする系統状態判断装置とを備え、各電力変換装置の制御部は、系統状態に応じて他の電力変換装置の制御履歴を得、他の電力変換装置の制御履歴に応じて電力変換装置を制御するとともに、他の電力変換装置に制御の変更を要請することを特徴とする。

発明の効果

0013

本発明によれば、電力系統に接続される電力変換装置が非常に多くなった場合においても、任意の電力変換装置にとって協調制御したときの電圧変動抑制効果が大きい他の電力変換装置を特定し、すべての電力変換装置同士ではなく一部の電力変換装置同士との協調のみでより大きな協調制御による電圧変動抑制効果をあげる事ができる。

0014

上記利点が生じるのは、下記の理由による。各発電出力制御装置は自身の制御履歴を他発電出力制御装置と共有している、あるいはいつでも共有できる状態にある。これにより、例えば自身が接続する電力変換装置の端子電圧が自身の制御とは独立して変動した場合、その変動がどの電力変換装置の挙動によって起こされたものなのかを制御履歴を参照することによって検証することが可能となる。変動が大きい程、その変動を起こした電力変換装置と協調すれば効果が大きいことが期待できるため、検証結果から協調制御すれば効果が大きい相手を特定することができる。このように運用しながら継続的に協調すれば効果が大きい相手を特定していくことにより、一部の電力変換装置との協調のみで大きな効果をあげる事が可能となる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の実施例に係る電力系統監視装置のハード構成と、電力系統監視装置が適用される電力系統の構成例を示す図。
制御装置デバイスPCSCのハード構成例を示す図。
制御装置デバイスの処理を示すフローチャートの例を示す図。
協調制御の協調対象を選ぶ演算処理の一例を示す図。
実施例4における係数Kのリスト更新および削減する処理を示すフローチャートの例を示す図。
本発明の実施例5に係る電力系統監視装置のハード構成と、電力系統監視装置が適用される電力系統の構成例を示す図。
本発明の実施例6に係る制御装置デバイスPCSC1´およびPCSCn´の内部のハード構成例を示す図。
制御装置デバイスPCSC1´と制御装置デバイスPCSCn´と変動テーブル作成装置M´で実施される処理を示すフローチャートの例を示す図。

0016

以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。本発明の主要な範囲は図1における制御装置デバイスPCSC1およびPCSC2、記憶装置Mであり、また図6における制御装置デバイスPCSC1´およびPCSC2´と、変動テーブル作成装置M´である。

0017

図1は、本発明に係る電力系統監視装置のハード構成と、電力系統監視装置が適用される電力系統の構成例を示している。まず、本発明の電力系統監視装置が適用される電力系統の構成例について説明する。

0018

図1の図示例では、電力系統100は、ブランチ線路)L、ブランチLに接続する複数の電力変換装置PCS1・・・PCSn、および各電力変換装置PCSに接続する再生可能エネルギー発電装置RE1・・・REn、火力発電機水力発電機原子力発電機などの大型電源を代表とした発電機G、変圧器を含む変電所SSなどで構成されている。

0019

なお図1中には電力変換装置PCSはn台記載されているが、2台以上であればよく、本実施例はそのような場合も含む。また図には詳細を記述していないがブランチLは上位および下位の電力系統と接続されており、その電力系統には他の電力変換装置PCSや再生可能エネルギー発電装置RE、火力発電機や水力発電機や原子力発電機などの大型電源を代表とした発電機G、負荷、変圧器に接続されている。

0020

電力系統の変電所SSを主とした適宜の電力系統計測箇所からは、通信ネットワークを介して電圧や電力潮流を含む計測データが取得され中央制御装置CCに取り込まれている。

0021

また概略を上記した電力系統の構成において、再生可能エネルギー発電装置REは、太陽光発電風力発電に代表されるような再生可能エネルギー発電機の他に、蓄電池や電気自動車などのインバータを介して前記電力系統に接続されるエネルギー貯蔵装置分散型電源を含むものである。これらは、以下に述べるところの電力変換装置PCSを介して電力系統に接続された電源ということができる。

0022

各電力変換装置PCS1・・・PCSnには、発電出力制御装置(以下、制御装置デバイス)PCSC1・・・PCSCnが設置されている。制御装置デバイスPCSC1・・・PCSCnは中央制御装置CCから電力系統の状態を示す情報を受信する通信手段を備えており、電力潮流の量と方向を示す情報と時刻情報を受信する。また制御装置デバイスPCSC1・・・PCSCnは、接続する電力変換装置PCS1・・・PCSnの有効電力および無効電力を制御すると同時に、その有効電力および無効電力の出力量と時刻情報を制御履歴として記憶装置Mに送信する機能を備える。

0023

なお図1の実施例では記憶装置Mは制御装置デバイスPCSC1・・・PCSCnとは独立した外部の装置としているが、ブロックチェーン技術などを用いて制御履歴を各制御装置デバイスやその他複数の記憶装置で共有してもよく、本発明はそのような構成でも実施可能である。

0024

また制御装置デバイスPCSCのそれぞれは、記憶装置Mから他の制御装置デバイスPCSCが記憶装置Mに送信した制御履歴を受信する機能を備える。なお複数の制御装置デバイスPCSCは、基本的には同一装置構成であり、同一機能を達成するものである。

0025

図2は制御装置デバイスPCSCのハード構成例を示している。制御装置デバイスPCSCは、電力変換装置PCS、記憶装置Mおよび中央制御装置CCとの間の通信のための入力部IFI及び出力部IFOを備える。なお電力変換装置PCSには、当該制御装置デバイスPCSCを制御する自電力変換装置と、他の制御装置デバイスPCSCを制御する他電力変換装置がある。

0026

このうち入力部(入力インターフェイス)IFIは、中央制御装置CCから系統情報を入力する系統情報入力部IFI1、記憶装置Mから自身が接続していない他の電力変換装置PCSの制御履歴を受信する履歴入力部IFI2、自身が接続する電力変換装置PCSに対して他の制御装置デバイスから送信される有効電力Pと無効電力Qの出力変更の依頼を受信する依頼入力部IFI3、接続する電力変換装置PCSから取得した測定情報を入力する電力変換装置PCS情報入力部IFI4で構成されている。

0027

また出力部(出力インターフェイス)IFOは、受信した依頼に対して実施する、あるいは実施した有効電力Pと無効電力Qの出力変更量を応答結果として出力する応答結果出力部IFO1、他の制御装置デバイスに有効電力Pと無効電力Qの出力変更の依頼を出力する制御依頼出力部IFO2、接続する電力変換装置PCSへの発電出力制御指令を出力する発電出力制御指令出力部IFO3、接続する電力変換装置PCSの制御履歴を記憶装置Mに送信する履歴出力部IFO4で構成されている。

0028

また計算機で構成される制御装置デバイスPCSCは、演算装置20や記憶装置22を備えており、系統情報判断装置19および発電出力制御装置21と協調して演算装置20における処理を実行している。なお図2では、制御装置デバイスPCSCは、系統情報判断装置19および発電出力制御装置21を含むように記載されているが、これは外部装置として構成されるものであってもよい。

0029

ここで系統情報判断装置19は、系統情報入力部IFI1から入力された系統情報の時刻が事前に設定した閾値となる時刻より古い場合や、電力潮流や電流のある地点ノード)での総和がゼロにならない場合などのエラー判別し、受信した系統情報を演算に用いるかどうかを判断している。この判断には、記憶装置22に記憶された情報を参照することもあり、また判断結果は演算装置20に与えられ、適宜記憶装置22に記憶される。

0030

演算装置20は、図3を参照して後述する処理ステップS1003、S1004、S1005、S1006、S1007を実行する。

0031

発電出力制御装置21は、演算装置20が定めた発電出力目標に従い、自身が接続する電力変換装置PCSの発電出力制御を担う。

0032

記憶装置22は、電力変換装置PCS情報、系統情報判断結果、演算結果、発電出力制御履歴など、制御装置デバイスPCSCが処理実行する上で必要な各種の情報を記憶している。

0033

図3は、制御装置デバイスPCSC内で演算装置20を主体として実施される処理フローを示している。この処理では、電力変換装置PCSが設置された自端の電力系統電圧が変動する場合に、この変動に影響を及ぼした他の電力変換装置PCSとその影響の度合いを推定する。

0034

図3の処理ステップSS1001では、制御装置デバイスPCSCは随時中央制御装置CCより系統の電力潮流状態を示す情報を、系統情報入力部IFI1を介して逐次受信している。制御装置デバイスPCSC内の演算装置20は、その潮流状態を示す情報と潮流状態を示す情報を受信した時刻を対にして記憶装置22に記憶しつつ、自身が接続する電力変換装置PCS(例えばPCS1)の端子電圧V、有効電力出力P、および無効電力出力Qの値を、電力変換装置PCS情報入力部IFI4を通して測定、入力する。このとき、新たに中央制御装置CCから系統状態を示す情報が受信されれば、受信した系統情報と時刻の記憶を更新し測定を継続する。また系統情報判断装置19を用いて、系統情報に含まれる時刻情報と自身の持つ時刻情報に差異がないかなど、系統情報のエラーの有無も判断する。系統情報にエラーがあると判断された場合、再度系統情報の送信依頼または次の受信のタイミングまで待機する。

0035

処理ステップS1002では、接続する電力変換装置PCS1への有効電力P出力および無効電力Q出力の指令値に変化がないにも関わらず、電力変換装置PCS102の端子電圧Vに、事前に設定した電圧変動閾値ΔV0を超える変動が発生した場合に、その変動が起こった時刻と電圧の測定値を記憶する。

0036

次に処理ステップS1003では、変動発生時刻から前後所定の時間幅の間に納まる自身が接続していない他の電力変換装置PCS(この場合にはPCS2・・・PCSn)の制御履歴を、履歴入力部IFI2を介して記憶装置Mから受信する。受信した制御履歴の中で、電力変換装置PCS1が計測した事前に設定した電圧変動閾値ΔV0を超える変動発生時と系統状態情報が同じであるもので、尚且つ制御履歴の時刻情報と変動発生時の時刻情報の差が最少であるものを、電力変換装置PCS1の端子電圧に影響を及ぼした制御だと特定する。この場合には、電力変換装置PCSnであったとする。

0037

次に処理ステップS1004では、特定した他の電力変換装置PCSの制御履歴の無効電力出力変動ΔQおよび自身の電圧変動ΔV1を用いて、電力変換装置PCS1の電圧変動を予測する係数Kを演算し、系統状態情報とづけて記憶する。係数Kは例えば、電力変換装置PCSnの無効電力出力制御に対する電力変換装置PCS1の電圧変動の感度であるK=ΔV1/ΔQがあげられる。また、係数Kの演算に他の電力変換装置PCSnの有効電力出力変動ΔPまたは電圧変動ΔV2を用いると、それらに対する自身の電圧変動ΔV1の感度を求めることができるが、本実施例はそのような場合も含むものとする。要するに原因となった側の電力変換装置PCSnの操作に対して、結果側である電力変換装置PCS1の電圧変動に対する影響度が評価できるものであればよい。

0038

制御装置デバイスPCSCは前述の処理ステップS1001からS1004を繰り返し実施することで、他の電力変換装置PCSの無効電力出力の変動に対する電力変換装置PCS1の電圧変動を予測する係数Kをそれぞれの系統状態情報ごとにまとめたリストを得ることができる。また記憶された係数Kと同じ入力を用いて再度係数Kを演算したときは、記憶されていた係数Kを更新する。

0039

さらに制御装置デバイスPCSCでは、処理ステップS1005、処理ステップS1006、処理ステップS1007の処理により、自身の接続する電力変換装置PCS1の電圧Vが事前に設定した電圧閾値Vthを超えた場合、電力変換装置PCS1の電圧Vを戻すために係数Kのリストの値の大きさから、どの制御装置デバイスPCSCに依頼を送信するかを決定し、前記電力変換装置PCSnに接続する制御装置デバイスPCSCnに制御依頼を送信する。この制御依頼は、制御依頼出力部IFO2を通じて行われる。

0040

より具体的に述べると、処理ステップS1005では、制御装置デバイスPCSC1が電力変換装置PCS1の電圧VをVmin以上Vmax以下にする制御を担っている状態で、電力変換装置PCS1の端子電圧が所定の閾値Vthを超えたかどうかを判定する。判定結果がNOの場合は、処理ステップS1001に戻る。

0041

処理ステップS1005の判定結果がYESの場合、処理ステップS1006に進み、制御装置デバイスPCSC1は受信している系統状態情報と同じ系統状態情報を持つ係数Kのリストを呼び出す

0042

処理ステップS1007では、電力変換装置PCS1の無効電力出力を制御して変化させたい電圧幅と、他の電力変換装置PCSに依頼することで変化させたい電圧幅を決定する。前者の電圧幅は発電出力制御指令出力部IFO3を介して自己の電力変換装置PCS1に制御指令を与え、後者の電圧幅は制御依頼出力部IFO2を介して他の電力変換装置PCSnに電圧分担を依頼する。

0043

なお他の電力変換装置PCSnに電圧分担を依頼するに際し、他の制御装置デバイスの中でその制御装置デバイスが接続する電力変換装置PCSの無効電力出力変動値ΔQに対して電力変換装置PCS1の端子電圧変動値ΔV1が大きい制御装置デバイスを選び、目標値までの電圧変動値になるように無効電力出力変動量の制御を依頼する。

0044

協調制御の協調対象を選ぶ演算処理の一例を、図4を用いて説明する。図4左上の横軸が時間、縦軸が電圧の図表において、丸印で示す自端電圧時系列的増加方向に変動し、時刻t0において自端電圧は閾値電圧Vthを超過したものとする。この場合に、まず目標とする電圧Vgoalを決定する。目標電圧値Vgoalは閾値電圧Vthでもよいが、例えば上下閾値電圧の中間値であるなど、余裕を持った値である方が望ましい。

0045

目標電圧値Vgoalと現時点での電圧との差がΔVaのとき、まず自身が接続する電力変換装置PCS1の無効電力出力制御で変動させる電圧幅ΔVbと、他の電力変換装置PCSnの出力変動によって変動させたい電圧幅ΔVcを決定する。これは例えば電力変換装置PCS1の無効電力出力変動可能量から演算する。また、演算の結果ΔVb=ΔVa、ΔVc=0としてもよいし、逆にΔVc=ΔVa、ΔVb=0としてもよい。

0046

図4左下には、自身が接続する電力変換装置PCS1と他の電力変換装置PCSとの間で求めた係数Kのリストが例示されており、例えば係数値の大きい順に記述されている。なおこのリストは、系統状態がAであるときに求めたリストであり、ほかにも系統状態がB・・・Hであるときのリストなど、複数系統状態のリストが準備され、適宜選択できるものであることが望ましい。

0047

そして、係数Kのリストを用いて残りの電圧幅ΔVcに足りるだけの無効電力出力制御量の依頼を送信する制御装置デバイスPCSnを決定し、依頼を送信する。具体的には、係数Kのリストを数値の大きいものから小さいものに降順並び替えたあとに、事前に設定しておいた無効電力出力変動量ΔQaをリストの上位から掛けて総和を取っていきΔVc=(K1+K2+K3+・・・+Kn)*ΔQaを満たすリストの上位n台の電力変換装置PCSに接続する制御装置デバイスPCSnに依頼する。

0048

依頼を受けた制御装置デバイスPCSCnは、依頼された無効電力出力変動量ΔQaに応じるかどうかを、自身が接続する電力変換装置PCSnの端子電圧V2、有効電力出力量P2、無効電力出力量Q2を用いて決定する。例えば、事前に設定した閾値電圧Vth2と端子電圧V2の差と同量の端子電圧変動量ΔV2を引き起こす無効電力出力変動量ΔQa’を演算し、ΔQaがそれより大きければΔQa’を、ΔQaがそれより小さければΔQaを出力する。このとき、依頼に応じて決定した無効電力出力変動量を依頼元である制御装置デバイスPCSC1に送信することが望ましい。ここでは一例として制御装置デバイスPCSCnを用いて説明したが、依頼を受信した他の全ての制御装置デバイスも同じ処理を実施する。

0049

また制御装置デバイスPCSC1は、依頼先の制御装置デバイスPCSCnから受信した依頼に対して応答した無効電力出力変動量が足りない場合や、電力変換装置PCS1の端子電圧が目標電圧値Vgoalまで達しなかった場合、再度処理ステップS1007を実施する。ただしこのとき、前回の処理ステップS1007で依頼を送信した制御装置デバイスPCSCnは依頼対象とならないようにリストから省くのがよい。本実施例はそのような場合も含むものとする。

0050

これにより、制御装置デバイスPCSC1は自身が接続する電力変換装置PCS1の電圧制御において、電圧制御効果の大きい他の制御装置デバイスと協調制御することが可能となる。その結果、電力変換装置PCS1の電圧制御において、非常に多くの電力変換装置PCSのうちの効果の大きい一部の電力変換装置PCSnに接続する制御装置デバイスPCSCnと協調制御を実施することが可能となる。

0051

上記した本発明の実施例によれば、電圧変動を検知した前後時刻の情報から電力変換装置PCS間の感度を求め、制御量を定めていくことで、電力系統を安定化させる方向に制御するイベントオリエンテッド制御方式を採用している。この結果、電力系統解析などの複雑な、時間を要する処理が不要である。また、多数の電力変換装置PCSが設置された環境であっても、容易に自律的に協調制御することが可能である。

0052

実施例2では、実施例1において処理ステップS1003で実施した演算手法とは別の手法を用いた実施例について説明する。

0053

演算の一例を説明する。一定時間区間の電力変換装置PCS1の電圧変動データと記憶装置Mから受信した他の電力変換装置PCSの無効電力出力変動データの時刻軸を合わせた上で、変動前の定常時の電圧値および各無効電力値が同じに、さらに変動後の定常時の電圧値および各無効電力出力値の値が同じになるように各電力変換装置PCSの無効電力出力に係数Aiを掛けて定数Biを足し合わせ補正する。そして、電圧変動データと補正した各無効電力出力変動データの偏差二乗の総和を演算する。そして演算結果が最少となる無効電力出力変動データを、電力変換装置PCS1の端子電圧Vに影響を及ぼした制御だと特定する。

0054

また演算手法として相関係数決定係数や他の統計学的な手法を用いてもよく、本実施例はそのような場合も含むものとする。

0055

このような演算手法を用いることにより、発生した変動の時間情報のみでは正確に影響を与えた他電力変換装置PCSの特定が難しい場合でも、より高精度に特定が可能となる。つまり測定データに含まれる測定誤差が大きい場合などにおいて、その影響を減らしてより高精度に自身が接続する電力変換装置PCS1の電圧に影響を与えた他電力変換装置PCSを特定することが可能となる。

0056

実施例3では、実施例1の処理ステップS1007で制御依頼を送信するときに、金銭による報酬を与える事で依頼に応じてもらいやすくしつつ、制御依頼量を決定するときに最適化問題を用いて支払総額を最小とするような演算手法について説明する。

0057

前段階の処理ステップS1006で制御装置デバイスPCSCが受信している系統状態情報と同じ系統状態情報を持つ係数Kのリストを呼び出したのち、制御装置デバイスPCSC1は自身が接続していない他の電力変換装置PCS(この場合にはPCS2・・・PCSn)の出力によって変動させたい電圧幅ΔVc、報酬に用いる支払資金の総額m、他の電力変換装置PCSの出力変動量に対する支払金額レートβ、係数Kのリストの情報を用いて、取引を持ちかける他制御装置デバイスの対象を決定する。

0058

例えば、自身が接続していない他の電力変換装置PCSの出力によって変動させたい電圧幅ΔVcを制約条件としたとき、ΔVcは他の電力変換装置PCSの出力変動量ΔPiとΔQiを用いて、ΔVc=Σ(Kpi*ΔPi+Kqi*ΔQi)と表すことができる。

0059

この制約条件のもとで、他の電力変換装置PCSの出力制御量に対する支払量のレートを用いた支払の総額m=Σ(βpi*ΔPi+βqi*ΔQi)の最小化を目的関数とした最適化問題を解くことで、支払の総額が最少となるような制御依頼の対象となる他の制御装置デバイスを決定することができる。

0060

また目的関数も他の電力変換装置PCSの出力によって変動させたい電圧幅ΔVc、依頼する対象となる電力変換装置PCSの数などを用いることで、電圧幅ΔVcが最大になるような依頼対象の選択や、依頼数が最小となるような依頼対象の選択が可能となる。本実施例はそのような場合も含むものとする。

0061

この手法を用いることにより、他の制御装置デバイスに制御依頼に応じてもらう確率を高めることができる。また逆に、制御装置デバイスおよび電力変換装置PCS所有者収益向上の機会を増やす事にもなる。

0062

実施例4では、実施例1で得られた係数Kのリスト内にある対象電力変換装置PCS数を削減する機能を持つ実施例について図5を説明する。

0063

図5は制御装置デバイスPCSC1で実施されているアルゴリズムの処理フローである。処理ステップS1021ではまず、中央制御装置CCから系統の状態を示す情報を受信する。

0064

処理ステップS1022では、受信した系統状態の情報と同じ情報が紐づけされた係数Kのリストを呼び出し、リストにある他の制御装置デバイスの有効電力Pと無効電力Qの出力制御履歴を記憶装置Mから受信する。ここでは一例として、他の制御装置デバイスを制御装置デバイスPCSCnとするが、他の制御装置デバイスが複数存在してもよい。

0065

処理ステップS1023では、受信した制御装置デバイスPCSCnのPCSCn出力制御履歴と自身が接続する電力変換装置PCS1の電圧の変動履歴を用いて、処理ステップS1004と同様の手法を用いて係数Kを演算して絶対値を取り、その値が事前に設定した閾値以下かどうかを判定する。

0066

処理ステップS1024では、制御装置デバイスPCSCnが接続する電力変換装置PCS1に対する係数Kの絶対値が閾値以下と判定されたとき、リストから制御装置デバイスPCSnを除外する。

0067

本実施例の効果は、処理ステップS1021から処理ステップS1024を定期的に繰り返すことにより、例えば系統構成の変化によって、電力変換装置PCSnの有効電力Pと無効電力Qの出力に対して電力変換装置PCS1の電圧の感度が低くなったときに、定期的な演算でそれを発見しリストから削除することができる。それによってリストが古い係数K情報によって長くなり続けることを抑制する効果がある。

0068

また、係数Kの絶対値の閾値の設定を変更することによって協調制御をする対象となる電力変換装置PCSの数を絞るこができ、効果の大きい一部の電力変換装置PCSに接続する制御装置デバイスのみと協調制御を実施することが可能となる。

0069

図6は、本発明の実施例5に係る電力系統監視装置のハード構成と、電力系統監視装置が適用される電力系統の一部の構成を示している。図1との違いは、記憶装置Mが変動テーブル作成装置M´に変更された点と、制御装置デバイスPCSC1およびPCSCnの内部の装置の構成が変化し、制御装置デバイスPCSC1´およびPCSCn´になった点である。

0070

図7は、本発明の実施例5に係る制御装置デバイスPCSC1´およびPCSCn´の内部のハード構成を示している。

0071

実施例1からの変更点として、制御装置デバイスPCSC1´およびPCSCn´は接続する電力変換装置PCS1およびPCSnの有効電力Pおよび無効電力Qを制御すると同時に、自身を識別するための識別番号(以下、ID)を作成する機能、電力変換装置PCS1およびPCSnの定格容量定格電圧、出力制御可能領域および作成したIDを変動テーブル作成装置M´に送信する機能(情報出力部IF05)を備える。なお情報出力部IF05は、図1の履歴出力部IF04の代わりに設置されたものということができる。

0072

また制御装置デバイスPCSC1´およびPCSCn´は、変動テーブル作成装置M´から、自身を含む変動テーブル作成装置と通信する全ての制御装置デバイスが作成したIDと、それぞれのIDに紐づけされた時刻情報つき出力変動量を受信する機能(情報入力部IFI5)を備える。なお情報入力部IFI5は、図1の履歴入力部IF02の代わりに設置されたものということができる。

0073

また変動テーブル作成装置M´は受信した各電力変換装置PCS´の定格容量、定格電圧、出力制御可能領域およびIDを用いて、変動テーブルを作成する機能と、作成した変動テーブルを各制御装置デバイスに送信する機能を持つ。なお、本実施例では変動テーブル作成装置M´は制御装置デバイスPCSC1´およびPCSCn´とは別の一つの装置を想定しているが、ブロックチェーン技術などを用いて各制御装置デバイスおよび複数の別の変動テーブル作成装置を用いる構成でもよく、本実施例はそのような場合も含むものとする。

0074

制御装置デバイスのハード構成を示している図7は、基本的な構成は実施例1における図2のハード構成と同じだが、履歴入力部IFI2と履歴出力部IFO4が情報入力部IFI5と情報出力部IFO5に変更されている。情報入力部IFI5は変動テーブル作成装置M´から受信した情報を入力し、情報出力部IFO5は接続する電力変換装置PCSの定格容量、定格電圧、出力制御可能領域および作成した自身のIDを送信する。

0075

次に、図8は制御装置デバイスPCSC1´と制御装置デバイスPCSCn´と変動テーブル作成装置M´で実施されるアルゴリズムを示している。なおこの図で制御装置デバイスPCSCn´は、制御装置デバイスPCSC1´以外の他の制御装置デバイスPCSC2´からPCSCn´を意味する。

0076

処理ステップS1051では、制御装置デバイスPCSC1´とPCSCn´は電力変換装置PCS1とPCSnが運用を開始し、初めて変動テーブル作成装置M´と通信するときにIDを作成し、変動テーブル作成装置M´に電力変換装置PCS1とPCSnの定格容量と定格電圧、出力制御可能領域および自身のIDを送信する。なお、本実施例では一例として電力変換装置PCS1が新たに運用を開始するケースを説明するが、これが電力変換装置PCSnであっても、あるいは他の省略されている他の電力変換装置PCSであってもよく、本実施例はそのような場合も含むものとする。

0077

処理ステップS1052では変動テーブル作成装置M´は、受信した全てのIDと紐づいている定格容量、定格電圧、出力可能領域を基に全てのIDに紐づける有効電力Pと無効電力Qの出力変動量と有効電力Pと無効電力Qの出力変動時刻を作成し、テーブル化する。

0078

処理ステップS1053では、各制御装置デバイスPCSC1´およびPCSCn´にテーブルを送信する。

0079

処理ステップS1054では、制御装置デバイスPCSC1´は受信したテーブルの中で自身のIDに紐づけられた有効電力Pと無効電力Qの出力変動時刻に、同じく紐づけられた有効電力Pと無効電力Qの出力変動量と同じ有効電力Pと無効電力Qの出力変動指令を電力変換装置PCS1に与える。

0080

処理ステップS1055では、制御装置デバイスPCSCn´は受信したテーブルの中で他の制御装置デバイスのIDに紐づけられた時刻に、中央制御装置CCから受信した系統情報と自身が接続する電力変換装置PCSnの端子電圧を測定する。

0081

処理ステップS1056では、制御装置デバイスPCSC1´のIDが紐づけられた有効電力Pと無効電力Qの出力変動量と電力変換装置PCSnの端子電圧の変動量から、制御装置デバイスPCSCn´は制御装置デバイスPCSC1´が接続する電力変換装置PCS1の有効電力Pと無効電力Qの出力に対する自身が接続する電力変換装置PCSnの端子電圧の感度を演算し記憶装置22にて記憶する。

0082

制御装置デバイスPCSCn´は以後、処理ステップS1057および処理ステップS1058として、実施例1における処理ステップS1005および処理ステップS1006と同一の処理を実施する。これにより、制御装置デバイス607は自身が接続する電力変換装置PCSnの電圧制御において、電圧制御効果の大きい他の制御装置デバイスを選んで協調制御することが可能となる。さらに本実施例の効果として、決められた時刻に決められた電力変換装置PCSが出力を変動させるという情報をすべての制御装置デバイスが共有するため、制御履歴の共有が不必要になる。

実施例

0083

なお、これらの処理を実施する制御装置デバイスは入れ替わったとしてもよく、本実施例はそのような場合も含むものとする。

0084

100:電力系統
L:ブランチ(線路)
PCS:電力変換装置
RE:再生可能エネルギー発電装置
G:大型発電機
SS:変電所
CC:中央制御装置
PCSC1・・・PCSCn:制御装置デバイス
M:記憶装置
M´:変動テーブル作成装置
PCSC1´・・・PCSCn´:制御装置デバイス
IFI1:系統情報入力部
IFI2:履歴入力部
IFI3:依頼入力部
IFO1:応答結果出力部
IFO2:制御依頼出力IF
IFO3:発電出力制御指令出力部
IFO4:履歴出力部
IFI4:ナPCS情報入力部
19:系統情報判断装置
20:演算装置
21:発電出力制御装置
M:記憶装置
IFI5:情報入力部
IFO5:情報出力部

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