図面 (/)

技術 光電変換装置および光電変換システム

出願人 キヤノン株式会社
発明者 松田崇
出願日 2019年4月19日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-080494
公開日 2020年10月29日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-178082
状態 未査定
技術分野 カラーテレビジョン画像信号発生装置 固体撮像素子 光信号から電気信号への変換
主要キーワード 線形性領域 IR成分 接地電圧線 IR画素 光電変換システム オフセット出力 信号キャリア 出力成分
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年10月29日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

本発明によれば、感度の異なる複数の光電変換部を含む光電変換装置において、画質の低下を防ぐことができる。

解決手段

本発明に係る光電変換装置の1つの側面は、第1光電変換部と第2光電変換部とを有する光電変換装置であって、第1光電変換部および第2光電変換部のそれぞれは、第1の深さに配された第1導電型の第1半導体領域と、第2の深さに配された第2導電型の第2半導体領域と、第3の深さに配された第1導電型の第3半導体領域と、第4の深さに配された第2導電型の第4半導体領域と、を有し、第2の深さにおいて、第1光電変換部の第2半導体領域の不純物濃度と、第2光電変換部の第2半導体領域の不純物濃度と、は異なる。

概要

背景

近年、CCDイメージセンサCMOSイメージセンサに代表される光電変換装置において、光電変換部の感度飽和電荷量は、光電変換装置の性能を左右する重要な特性である。CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサの光電変換部としては、半導体基板の表面部に設けられたP型半導体領域電荷蓄積領域をなすN型半導体領域とのPN接合からなる埋め込みフォトダイオードを用いるのが主流になっている。この場合、光電変換部で生成される信号キャリア電子である。特許文献1には、N型半導体領域の下部にP型半導体領域を配することにより、N型半導体領域から下方に空乏層が広がることを低減することが開示されている。

概要

本発明によれば、感度の異なる複数の光電変換部を含む光電変換装置において、画質の低下を防ぐことができる。 本発明に係る光電変換装置の1つの側面は、第1光電変換部と第2光電変換部とを有する光電変換装置であって、第1光電変換部および第2光電変換部のそれぞれは、第1の深さに配された第1導電型の第1半導体領域と、第2の深さに配された第2導電型の第2半導体領域と、第3の深さに配された第1導電型の第3半導体領域と、第4の深さに配された第2導電型の第4半導体領域と、を有し、第2の深さにおいて、第1光電変換部の第2半導体領域の不純物濃度と、第2光電変換部の第2半導体領域の不純物濃度と、は異なる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

半導体基板内に配された第1光電変換部と前記第1光電変換部に隣り合って配された第2光電変換部とを有する光電変換装置であって、前記第1光電変換部および前記第2光電変換部のそれぞれは、前記半導体基板の第1面から第1の深さに配され、信号キャリアと同じ第1の極性キャリア多数キャリアとする第1導電型の第1半導体領域と、前記第1の深さよりも前記半導体基板の前記第1面からの深さが深い第2の深さに配された、第2の極性のキャリアを多数キャリアとする第2導電型の第2半導体領域と、前記第2の深さよりも前記半導体基板の前記第1面からの深さが深い第3の深さに配された前記第1導電型の第3半導体領域と、前記第3の深さよりも前記半導体基板の前記第1面からの深さが深い第4の深さに配された前記第2導電型の第4半導体領域と、を有し、前記第4半導体領域は、前記第1光電変換部から前記第2光電変換部にわたって連続して配され、前記第2の深さにおいて、前記第1光電変換部の前記第2半導体領域の不純物濃度と、前記第2光電変換部の前記第2半導体領域の不純物濃度と、は異なることを特徴とする光電変換装置。

請求項2

平面視において、前記第1光電変換部の前記第1半導体領域に重なるように配された第1のフィルタと、前記第2光電変換部の前記第1半導体領域に重なるように配された第2のフィルタと、を備え、前記第1のフィルタが透過する波長と前記第2のフィルタが透過する波長とは異なることを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。

請求項3

前記第1のフィルタは、赤外光よりも可視光透過率が高く、前記第2のフィルタは、可視光よりも赤外光の透過率が高く、前記第2の深さにおいて、前記第1光電変換部の前記第2半導体領域の不純物濃度は、前記第2光電変換部の前記第2半導体領域の不純物濃度よりも高いことを特徴とする請求項2に記載の光電変換装置。

請求項4

前記第2のフィルタは、可視光を遮断することを特徴とする請求項2又は3に記載の光電変換装置。

請求項5

前記第1のフィルタは、480nmよりも長波側であって580nm以下の範囲内に透過スペクトルピークを有し、前記第2のフィルタは、400nm以上480nm以下の範囲内に透過スペクトルのピークを有し、前記第2の深さにおいて、前記第1光電変換部の前記第2半導体領域の不純物濃度は、前記第2光電変換部の前記第2半導体領域の不純物濃度よりも低いことを特徴とする請求項2に記載の光電変換装置。

請求項6

前記第1半導体領域は、平面視において第1の端部と前記第1の端部に対向する第2の端部とを備え、前記第2半導体領域は、平面視において前記第1半導体領域と重なる第1領域及び第2領域を有し、前記第1の領域と前記第2の領域とは、平面視において前記第1の端部の一部から前記第2の端部の一部に渡って離間していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光電変換装置。

請求項7

前記第2半導体領域は、前記第1光電変換部から前記第2半導体領域にわたって連続的に配されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に光電変換装置。

請求項8

前記半導体基板の前記第1面と前記第1半導体領域との間には、前記第2導電型の第5半導体領域が配されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光電変換装置。

請求項9

前記半導体基板内に配された第3光電変換部と第4光電変換部とをさらに有し、前記第3光電変換部および前記第4光電変換部のそれぞれは、前記第1半導体領域、前記第2半導体領域、前記第3半導体領域、及び前記第4半導体領域を有し、前記第2の深さにおいて、前記第1光電変換部の前記第2半導体領域の不純物濃度、前記第2光電変換部の前記第2半導体領域の不純物濃度、前記第3光電変換部の前記第2半導体領域の不純物濃度、及び前記第4光電変換部の前記第2半導体領域の不純物濃度はそれぞれ異なることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光電変換装置。

請求項10

平面視において、前記第1光電変換部に重なるように配された第1のフィルタと、前記第2光電変換部に重なるように配された第2のフィルタと、前記第3光電変換部に重なるように配された第3のフィルタと、前記第4光電変換部に重なるように配された第4フィルタと、は透過する波長が異なることを特徴とする請求項9に記載の光電変換装置。

請求項11

請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光電変換装置と、前記光電変換装置から出力される信号を処理する信号処理部と、を有することを特徴とする光電変換システム

請求項12

前記信号処理部は、ホワイトバランス調整を行うことを特徴とする請求項11に記載の光電変換システム。

技術分野

0001

本発明は光電変換装置に関する。

背景技術

0002

近年、CCDイメージセンサCMOSイメージセンサに代表される光電変換装置において、光電変換部の感度飽和電荷量は、光電変換装置の性能を左右する重要な特性である。CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサの光電変換部としては、半導体基板の表面部に設けられたP型半導体領域電荷蓄積領域をなすN型半導体領域とのPN接合からなる埋め込みフォトダイオードを用いるのが主流になっている。この場合、光電変換部で生成される信号キャリア電子である。特許文献1には、N型半導体領域の下部にP型半導体領域を配することにより、N型半導体領域から下方に空乏層が広がることを低減することが開示されている。

先行技術

0003

特開2018−107409号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1では、光電変換装置が感度の異なる複数の光電変換部を含む場合について検討されていない。例えば、可視光を光電変換する光電変換部と、赤外光を光電変換する光電変換部と、を同じ飽和電荷量とすると、画質が低下する可能性がある。

課題を解決するための手段

0005

本発明に係る光電変換装置の1つの側面は、半導体基板内に配された第1光電変換部と前記第1光電変換部に隣り合って配された第2光電変換部とを有する光電変換装置であって、前記第1光電変換部および前記第2光電変換部のそれぞれは、前記半導体基板の第1面から第1の深さに配され、信号キャリアと同じキャリア多数キャリアとする第1導電型の第1半導体領域と、前記第1の深さよりも前記半導体基板の前記第1面からの深さが深い第2の深さに配された第2導電型の第2半導体領域と、前記第2の深さよりも前記半導体基板の前記第1面からの深さが深い第3の深さに配された前記第1導電型の第3半導体領域と、前記第3の深さよりも前記半導体基板の前記第1面からの深さが深い第4の深さに配された前記第2導電型の第4半導体領域と、を有し、前記第4半導体領域は、前記第1光電変換部から前記第2光電変換部にわたって連続して配され、前記第2の深さにおいて、前記第1光電変換部の前記第2半導体領域の不純物濃度と、前記第2光電変換部の前記第2半導体領域の不純物濃度と、は異なる。

発明の効果

0006

本発明によれば、感度の異なる複数の光電変換部を含む光電変換装置において、画質の低下を防ぐことができる。

図面の簡単な説明

0007

第1実施形態に係る光電変換装置の構成を示すブロック図である。
第1実施形態に係る光電変換装置の画素の構成を示す等価回路図である。
第1実施形態に係る画素の構造を模式的に示す平面図である。
第1実施形態に係る第1画素の概略断面図及び第2画素の概略断面図である。
第1実施形態に係る光電変換装置の画素の入射光量に対する画素出力を示す図である。
比較例に係る光電変換装置の画素の入射光量に対する画素出力を示す図である。
第2実施形態に係る第1画素、第2画素、第3画素、及び第4画素の概略断面図である。
第3実施形態に係る光電変換システム概略構成を示すブロック図である。

実施例

0008

以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、本発明を限定するものではない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係は、説明を明確にするために誇張していることがある。以下の説明において、同一の構成については同一の番号を付して説明を省略する。

0009

以下の説明において信号キャリアは電子とする。信号キャリアと同じ第1の極性のキャリアを多数キャリアとする第1導電型の半導体領域はN型半導体領域であり、第2の極性の第2導電型の半導体領域はP型半導体領域である。なお、信号キャリアを正孔としても本発明は成り立つ。この場合は、第1導電型の半導体領域をP型半導体領域とし、第2導電型の半導体領域をN型半導体領域とする。

0010

以下の説明において、同様の機能を持つ素子回路について同じ符号を付し、末尾に異なるアルファベット添字を加えて区別していることがある。両者を区別して説明する必要が無い場合には、a,b等の添字を省略して共通部分を説明する。

0011

<第1実施形態>
本発明の第1実施形態について図1から図5を用いて説明する。

0012

図1は、本実施形態に係る光電変換装置の概略構成を示すブロック図である。光電変換装置は、画素領域100、垂直走査回路101、読み出し回路102、水平走査回路103、出力回路104、及び制御回路105を備える。画素領域100には、複数の画素20が、複数行及び複数列に渡って2次元状に配されている。垂直走査回路101は、画素20から信号を読み出す際に画素20内に含まれる読み出し回路を駆動するための制御信号を、画素20に供給する回路部である。読み出し回路102は、画素20から読み出された信号に対して、例えば、増幅処理加算処理等の信号処理を実施する回路部である。読み出し回路102は、例えば、差動増幅回路サンプルホールド回路AD変換回路などを更に含んでいてもよい。水平走査回路103は、読み出し回路102において処理された信号を列毎に順次、出力回路104に転送するための制御信号を、読み出し回路102に供給する回路である。制御回路105は、垂直走査回路101、読み出し回路102及び水平走査回路103の動作やそのタイミングを制御する制御信号を供給するための回路部である。出力回路104は、バッファアンプ差動増幅器などから構成され、読み出し回路102から読み出された画素信号を光電変換装置の外部の信号処理部に出力するための回路部である。

0013

図2に、画素20の構成を示す等価回路図を示す。画素20は、光電変換部1、フローティングディフュージョン2、転送トランジスタ3、選択トランジスタ4、増幅トランジスタ5、及びリセットトランジスタ6を含む。光電変換部1は、例えばフォトダイオードであり、アノード接地電圧線に接続され、カソードが転送トランジスタ3のソースに接続されている。転送トランジスタ3のドレインは、リセットトランジスタ6のソース及び増幅トランジスタ5のゲートに接続されている。転送トランジスタ3のドレイン、リセットトランジスタ6のソース及び増幅トランジスタ5のゲートの接続ノードが、フローティングディフュージョン2である。フローティングディフュージョン2は、前述の接続ノードが含む容量成分からなる電荷電圧変換部を構成する。リセットトランジスタ6のドレイン及び増幅トランジスタ5のドレインは、電源電圧線に接続されている。増幅トランジスタ5のソースは、選択トランジスタ4のドレインに接続されている。選択トランジスタ4のソースは、画素出力線7に接続されている。画素出力線7の一端には、電流源10が接続されている。これらのトランジスタとしては、例えばMOSトランジスタが用いられる。

0014

光電変換部1は、入射光を光電変換するとともに、光電変換された信号キャリアを蓄積する。転送トランジスタ3をオンすると光電変換部1の信号キャリアをフローティングディフュージョン2に転送する。増幅トランジスタ5はソースフォロワを構成し、フローティングディフュージョン2の電圧に基づく信号を、選択トランジスタ4を介して、画素出力線7に出力する。リセットトランジスタ6をオンすると、フローティングディフュージョン2の電圧を電源端子9の電圧でリセットすることができる。

0015

一行の画素20に対しては共通の制御信号が垂直走査回路101から供給される。すなわち、第m行の画素20の転送トランジスタ3、選択トランジスタ4、リセットトランジスタ6には、制御信号pTX(m)、pSEL(m)、pRES(m)がそれぞれ供給される。これらのトランジスタは制御信号がハイレベルの時にオンされ、ローレベルの時にオフされる。

0016

次に、本実施形態の画素の構造について説明する。図3は、本実施形態の画素20の平面レイアウトを示す図である。図4は、第1画素20aの図3のA−A’における概略断面図と、第2画素20bのA−A’における概略断面図である。図3及び図4には、画素20の構成要素のうち、光電変換部1及び転送トランジスタ3のみを示している。

0017

半導体基板110の第1面110−1近傍には、活性領域112を画定する分離領域114が配されている。分離領域114は、例えば、絶縁体により構成することができる。活性領域112内には、光電変換部1を構成するフォトダイオード及び光電変換部1から転送される信号キャリアを保持する電荷保持部としてのフローティングディフュージョン2が配される。転送トランジスタ3は、光電変換部1、フローティングディフュージョン2、及びゲート電極124により構成される。半導体基板110とゲート電極124との間には、ゲート絶縁膜122が配されている。

0018

画素20の光電変換部1は、第1導電型の第1半導体領域(N型半導体領域118)、第2導電型の第2半導体領域(P型半導体領域128)を含む。N型半導体領域118は第1面110−1から第1の深さd1に配され、P型半導体領域128は第1の深さd1よりも第1面110−1からの深さが深い第2の深さd2に配されている。また、第1面110−1とN型半導体領域118との間(第5の深さd5)には、第2導電型の第5半導体領域(P型半導体領域116)が配されている。P型半導体領域116とN型半導体領域118とはPN接合面を有する。N型半導体領域118は、光電変換部1で生じた信号キャリアを蓄積するための電荷蓄積領域である。

0019

第2の深さd2に形成されたP型半導体領域128は、N型半導体領域118から第2面110−2に向かう空乏層の広がりを低減する空乏化抑制領域である。P型半導体領域128を設けることにより、N型半導体領域118とP型半導体領域128との間にはPN接合容量が形成される。Q=CVで表される関係式から明らかなように、光電変換部のPN接合に、ある決まった逆バイアス電圧Vを印加した場合、PN接合容量Cが大きいほどに蓄積電荷量Qは大きくなる。N型半導体領域118に蓄積された信号キャリアは出力部に転送されるが、N型半導体領域118の電位電源電圧等によってある所定の電位に達すると、N型半導体領域118の信号キャリアは転送されなくなる。つまり、信号キャリアの転送に伴う電圧Vの変動量は決まっているので、光電変換部のPN接合容量に比例して飽和電荷量は大きくなる。したがって、P型半導体領域128を設けることで、電荷蓄積層としてのN型半導体領域118の飽和電荷量を増加することができる。

0020

本実施形態では、第1画素20aは赤外光よりも可視光の透過率の高い第1のフィルタ151を備え、第2画素20bは可視光よりも赤外光の透過率の高い第2のフィルタ152を備える。第1のフィルタ151は平面視において第1画素20aに含まれる光電変換部(第1光電変換部)のN型半導体領域118に重なるように配される。第2のフィルタ152は平面視において第2画素20bに含まれる光電変換部(第2光電変換部)のN型半導体領域118に重なるように配される。第1のフィルタ151を透過して第1光電変換部に入射する光は可視領域(波長λ<650nm)にピーク波長を有する。第1のフィルタ151は、例えば、青色光、赤色、又は緑色を透過するフィルタである。また、第1のフィルタ151は、シアン光マゼンダ光、及びイエロー光の少なくともいずれかを透過するフィルタであってもよい。第2のフィルタ152を透過して第2光電変換部に入射する光は赤外領域(波長λ≧650nm)にピーク波長を有する。

0021

このように第1光電変換部に入射する光の波長と第2光電変換部に入射する波長とが異なる場合は、各光電変換部の感度が異なる場合がある。本実施形態では、感度の異なる複数の光電変換部において、P型半導体領域128の不純物濃度を異なる値とすることにより、画質の低下を低減している。以下で詳細を説明する。

0022

まず、図6を参照しながら比較例について説明する。図6は、比較例に係る光電変換装置の画素の入出力特性を示す図である。横軸可視光源からの可視光を入射した場合の光電変換装置への入射光量を示し、縦軸は各画素からの出力を示している。以下の説明において、R画素は赤色光を光電変換する画素であり、G画素は緑色光を光電変換する画素であり、B画素は青色光を光電変換する画素であり、IR画素は赤外光を光電変換する画素である。比較例では、各画素におけるP型半導体領域128を同じ不純物濃度で構成している。したがって、各画素における飽和電荷量は同じになるため、各画素から信号キャリアが飽和するときの画素出力Aは同じ値となる。

0023

比較例では、入射光量がBの時点でR画素は画素出力Aに達しており、入射光量がBを超えるとIR画素とB画素の線形性が変化している。これはR画素から飽和した信号キャリアが隣り合って配されたIR画素及びB画素に漏れ込んだためである。ホワイトバランスをとる領域は線形性が保たれる画素出力A以下の領域で行うことが一般的である。ところがIR画素、R画素、G画素、及びB画素のホワイトバランスを取る場合には、R画素、B画素、G画素からIR成分を引いた後にホワイトバランスを計算する。IR画素成分はカラー現像に必要のないオフセット出力成分であるからである。例えば、ホワトバランスをとった後のR画素の出力をR’、元のR画素の出力をR、元のIR画素の出力をIRとすると、以下(式1)で簡易的に表される。
R’=R—IR (式1)
医療用途監視用途において、IR画素出力とRGCカラー画像同一視野で見ることが求められているが、図6に示すように、B画素の出力の約50%はIR画素の出力となる場合がある。B画素も上記(式1)と同様にB画素出力からIR画素の出力成分を引いた場合、B画素出力はR画素、G画素と比較して低下しやすい。したがって、ホワイトバランスをとった場合、黄色かかった画像となってしまう。このように、入射光の可視光成分IR光成分の比率によっては、全ての画素でP型半導体領域128の不純物濃度を同じ値に設定すると画質が低下することがある。

0024

そこで、本実施形態では、第1画素20aのP型半導体領域128の不純物濃度と、第2画素20bのP型半導体領域128’の不純物濃度と、を異なる値としている。具体的には、R画素、G画素、B画素のP型半導体領域128の不純物濃度をIR画素のP型半導体領域128のP型半導体領域128’の不純物濃度よりも高くしている。前述のように、P型半導体領域128とN型半導体領域118とのあいだにはPN接合容量が形成される。R画素、G画素、B画素のP型半導体領域128の不純物濃度をIR画素のP型半導体領域128’の不純物濃度よりも高くすることにより、R画素、G画素、及びB画素のPN接合容量がIR画素のPN接合容量よりも大きくなる。したがって、ダイナミックレンジが必要なR画素、G画素、B画素の飽和電荷量をIR画素よりも大きくすることができ、R画素、G画素、B画素の電荷の飽和を低減することができる。

0025

本実施形態に係る光電変換装置の入出力特性を図5に示す。各画素におけるP型半導体領域128の不純物濃度を異ならせている以外は、比較例に係る光電変換装置と同様の構成としている。比較例を示す図6では、入射光量がBの時点でR画素は画素飽和する値に達していたのに対して、図5では入射光量がBの時点を超えてB’の時点でR画素出力の線形性が保たれていることから明らかである。このように、本実施形態によれば、画素出力のAからA’までダイナミックレンジが拡大し、ホワイトバランスを取るための線形性領域を拡大することが可能となる。したがって、IR成分によりRGB出力低下による画質低下を抑制することが可能となる。

0026

R画素、G画素、B画素のP型半導体領域128とIR画素のP型半導体領域128’とは、異なるマスクパターンを用いて半導体基板110にイオン注入して形成される。この場合は、P型半導体領域128とP型半導体領域128’を形成するイオン注入のイオン加速エネルギーを同じにして、マスクパターンで分けたP型半導体領域128にイオン注入を追加しても良い。また、始めからマスクパターンで分けてイオン注入のイオン濃度打ち分けても良い。

0027

図4に示すように、P型半導体領域128は、平面視において、行方向(図において横方向)に延びるストライプ状のパターンにより構成されている。図4には、隣接する2つのストライプ状のパターンのP型半導体領域128a,128bと、これらの間の間隙140とを示している。P型半導体領域128aとP型半導体領域128bとの間の間隙140は、平面視において、N型半導体領域118を横断するように配されている。或いは、N型半導体領域118とP型半導体領域128aとが重なる領域を第1の領域、N型半導体領域118とP型半導体領域128bとが重なる領域を第2の領域と定義すると、第1の領域と第2の領域とが互いに離間していると言うこともできる。さらに言えば、第2半導体領域であるN型半導体領域118は、平面視において、第1の端部と、第1の端部に対向する第2の端部とを備え、第1の端部の一部と、第2の端部の一部とに渡って、第1の領域と第2の領域とが離間されていると言える。

0028

P型半導体領域128aとP型半導体領域128bとの間の間隙140は、N型半導体領域118とP型半導体領域134との間の半導体基板110内で発生した信号キャリアをN型半導体領域118に集める際の信号キャリアの移動経路となる。したがって、間隙140の大きさや形状、P型半導体領域128の不純物濃度を適切に設定することにより、N型半導体領域118とP型半導体領域134との間の半導体基板110内で発生した電子をすみやかにN型半導体領域118に集めることができる。すなわち、P型半導体領域128を設けない構造において得られる感度と同等の感度を得ることができる。

0029

第2の深さd2よりも第1面110−1からの深さが深い第3の深さd3には、第1導電型の第3半導体領域(N型半導体領域135)が配されている。N型半導体領域135は、N型半導体領域118よりも不純物濃度の低い領域である。N型半導体領域135が配されることにより、N型半導体領域135を感度領域として機能させることができる。図4では、間隙140にN型半導体領域135が配されている。

0030

第3の深さd3よりも第1面110−1からの深さが深い第4の深さd4には、第2導電型の第4半導体領域(P型半導体領域134)が配されている。N型半導体領域118とP型半導体領域134とは平面視において重なっている。P型半導体領域134は、半導体基板110内で発生した信号キャリアを有効に集めさせる深さを規定している。P型半導体領域134は、第1光電変換部と第2光電変換部にわたって連続して配される。

0031

平面視で分離領域114に重なる領域には、P型半導体領域130,132が配されている。P型半導体領域130、132は、半導体基板110の内部において画素20と隣り合う画素20とを分離する。

0032

フローティングディフュージョン2は、N型半導体領域118から離間して配されたN型半導体領域120により構成されている。

0033

(変形例)
以下で第1実施形態の変形例を説明する。以下で説明する変形例においても、ホワイトバランスをとるために必要な画素のダイナミックレンジを拡大することで、画質低下を抑制することが可能となる。

0034

図3及び図4では、P型半導体領域128を、平面視において行方向に延在するストライプ状のパターンにより構成したが、平面視において列方向に延在するストライプ状のパターンにより構成してもよい。この場合も、P型半導体領域128aとP型半導体領域128bとの間の間隙140は、平面視においてN型半導体領域118を横断するように配置する。同様に、第2実施形態において、間隙140を列方向に延在するパターンとしてもよい。

0035

図3及び図4では、P型半導体領域128の第1の領域と第2の領域とは互いに離間しているが、P型半導体領域128の第1の領域と第2の領域とが互いに離間していることは重要ではない。例えば、間隙140が無く、P型半導体領域128の領域が別れていなくても良い。例えば、P型半導体領域128が第1光電変換部および第2光電変換部にわたって連続的に形成されていてもよい。例えば、マスクパターンを変えてイオン注入することにより、第1光電変換部と第2光電変換部とでP型半導体領域128の濃度を変えることができる。

0036

第2のフィルタは、可視光を遮断する層を含んでいてもよい。また、第1のフィルタは、赤外光を遮断する層を含んでいてもよい。可視光を遮断する層とは、例えば、波長λ<670nmの光を95%以上反射又は95%以上吸収する層である。赤外光を遮断する層とは、例えば、波長λ≧670nmの光を反射又は吸収する層である。

0037

第1のフィルタが透過する波長と第2のフィルタが透過する波長とが異なる例を説明したが、これに限らず、第1のフィルタが透過する波長と第2のフィルタが透過する波長が同じであってもよい。例えば、画素領域100での光電変換部の配置位置により感度の異なる光電変換部がある場合は、P型半導体領域128の不純物濃度を変えることにより飽和電荷量を調整することができる。

0038

また、第1のフィルタ及び第2のフィルタの双方が可視光を透過するフィルタであってもよい。例えば、第1のフィルタが480nmよりも長波側であって580nm以下の範囲内に透過スペクトルピークを有し、第2のフィルタが400nm以上480nm以下の範囲内に透過スペクトルのピークを有してもよい。

0039

第1のフィルタ、第2のフィルタは必須の構成ではなく、第1のフィルタ、及び第2のフィルタを備えていなくてもよい。

0040

<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について図7を用いて説明する。本実施形態において、IR画素20b、R画素20c、G画素20d、B画素20eを備えており、画素ごとに第2半導体領域(P型半導体領域128)の不純物濃度が異なる点が第1実施形態とは異なる。

0041

本実施形態では、G画素20dは光電変換部(第3光電変換部)を含み、B画素20eは光電変換部(第4光電変換部)を含む。第3光電変換部及び第4光電変換部のそれぞれは、第1実施形態と同様に、第5の深さにP型半導体領域116を含み、第1の深さにN型半導体領域118を含み、第2の深さにP型半導体領域128を含む。そして、R画素20cのP型半導体領域128R、IR画素20bのP型半導体領域128IR、G画素20dのP型半導体領域128G、B画素20eのP型半導体領域128Bの不純物濃度がそれぞれ異なっている。P型半導体領域128の不純物濃度の関係は第2半導体領域128G>第2半導体領域128R>第2半導体領域128B>第2半導体領域128IRとしている。

0042

本実施形態によれば、感度の高いG画素20dの第2半導体領域128Gの不純物濃度を高くし、感度の低いIR画素20bの第2半導体領域128IRの不純物濃度を低くしている。これにより、ホワイトバランスをとるために必要な画素のダイナミックレンジを拡大することができ、画質の低下を低減することができる。

0043

なお、上述の説明では、R、G、B画素の中でG感度が最も高い場合、すなわち画素飽和に最も到達しやすい画素がG画素である場合を想定し、G画素のP型半導体領域128濃度を高くしている。しかしながら、入射光の波長やフィルタの透過率によって、夫々の画素の感度は異なるため、P型半導体領域128の濃度の順番の関係はこれに限定されるものではない。つまり、よりダイナミックレンジが必要な画素に対してP型半導体領域128の濃度を高くする。

0044

<第3実施形態>
本実施形態による光電変換システムについて、図8を用いて説明する。上述した各実施形態の光電変換装置と同様の構成要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡潔にする。図8は、本実施形態による光電変換システムの概略構成を示すブロック図である。

0045

上記の各実施形態で述べた光電変換装置は、図8の光電変換装置201として種々の光電変換システムに適用可能である。適用可能な光電変換システムの例としては、デジタルスチルカメラデジタルカムコーダ監視カメラ複写機ファックス携帯電話車載カメラ観測衛星などが挙げられる。また、レンズなどの光学系と光電変換装置とを備えるカメラモジュールも、光電変換システムに含まれる。図8には、これらのうちの一例として、デジタルスチルカメラのブロック図を例示している。

0046

図8に例示した光電変換システム200は、光電変換装置201、被写体の光学像を光電変換装置201に結像させるレンズ202、レンズ202を通過する光量を可変にするための絞り204、レンズ202の保護のためのバリア206を有する。レンズ202及び絞り204は、光電変換装置201に光を集光する光学系である。光電変換装置201は、上述した各実施形態で説明した光電変換装置であって、レンズ202により結像された光学像を画像データに変換する。

0047

光電変換システム200は、光電変換装置201より出力される出力信号の処理を行う信号処理部208を有する。信号処理部208は、光電変換装置201が出力するアナログ信号デジタル信号に変換するAD変換を行う。また、信号処理部208は、必要に応じて各種の補正圧縮を行って画像データを出力する動作を行う。例えば、信号処理部208は、デジタル画像データに対して、ホワイトバランス演算処理を行う。光電変換装置201から出力される画像データに対応する各色信号信号値に所定のホワイトバランス係数乗算することにより、画像データのホワイトバランス調整が可能となる。信号処理部208の一部であるAD変換部は、光電変換装置201が設けられた半導体基板に形成されていてもよいし、光電変換装置201とは別の半導体基板に形成されていてもよい。また、光電変換装置201と信号処理部208とが同一の半導体基板に形成されていてもよい。

0048

光電変換システム200は、画像データを一時的に記憶するためのメモリ部210、外部コンピュータ等と通信するための外部インターフェース部(外部I/F部)212を有する。さらに光電変換システム200は、撮像データの記録又は読み出しを行うための半導体メモリ等の記録媒体214、記録媒体214に記録又は読み出しを行うための記録媒体制御インターフェース部(記録媒体制御I/F部)216を有する。なお、記録媒体214は、光電変換システム200に内蔵されていてもよく、着脱可能であってもよい。

0049

さらに光電変換システム200は、各種演算とデジタルスチルカメラ全体を制御する全体制御・演算部218、光電変換装置201と信号処理部208に各種タイミング信号を出力するタイミング発生部220を有する。ここで、タイミング信号などは外部から入力されてもよく、光電変換システム200は少なくとも光電変換装置201と、光電変換装置201から出力された出力信号を処理する信号処理部208とを有すればよい。

0050

<変形実施形態>
本発明は、上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。例えば、いずれかの実施形態の一部の構成を他の実施形態に追加した例や、他の実施形態の一部の構成と置換した例も、本発明の実施形態である。また、第1実施形態で説明した変形例を第2実施形態に適用することが可能である。

0051

110基板
1a 第1光電変換部
1b 第2光電変換部
118 第1半導体領域
128 第2半導体領域
135 第3半導体領域
134 第4半導体領域

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ