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技術 コイル装置

出願人 TDK株式会社
発明者 堀川俊之岩倉正明熊谷勝石橋和紀佐々木勝一
出願日 2019年4月18日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-079300
公開日 2020年10月29日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-178041
状態 未査定
技術分野 変成器又はリアクトル一般
主要キーワード 縦タイプ 流通隙間 ブロックカバー 横断片 側面接触 略楕円筒形状 巻回層数 切欠縁
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年10月29日)のものです。
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図面 (14)

課題

リーケージ特性の調整が容易でありながら、薄型化が可能なコイル装置を提供すること。

解決手段

第1ワイヤ22が外周に巻回される第1巻回部45を持つボビン40と、第1ワイヤ22が巻回してあるボビン40の周囲を覆うボビンカバー50と、を有するコイル装置である。ボビンカバー50は、第1ワイヤ22とは異なる第2ワイヤ32が外周に巻回される第2巻回部55と、第2巻回部55の軸方向に沿った下方位置または上方位置に具備してある非巻回部とを有し、第2巻回部55の内側に位置する第1巻回部45の第1メイン巻回部45aに巻回してある第1ワイヤ22のメイン巻回層数に比較して、非巻回部の内側に位置する第1巻回部45の第1サブ巻回部45bに巻回してある前記第1ワイヤ22のサブ巻回層数が多い。

概要

背景

たとえばトランスなどに用いられるコイル装置としては、特許文献1に示すコイル装置が知られている。この種の従来のコイル装置では、内側に配置されるボビン外周面に内側に位置するコイル巻き付け、その回りをボビンカバー囲み、その外周に、外側に位置するコイルを巻き付けている。

このようなコイル装置においては、外側のコイルと内側のコイルとの結合の調整(たとえばリーケージ特性の調整)は、内側のコイルと外側のコイルとの軸方向の位置をずらすことなどで行うことが一般的である。

しかしながら、従来のように、内側のコイルと外側のコイルとの軸方向の位置をずらすことのみで、コイル間の結合を調整するのでは、コイル装置の低背化が困難になってきている。

概要

リーケージ特性の調整が容易でありながら、薄型化が可能なコイル装置を提供すること。第1ワイヤ22が外周に巻回される第1巻回部45を持つボビン40と、第1ワイヤ22が巻回してあるボビン40の周囲を覆うボビンカバー50と、を有するコイル装置である。ボビンカバー50は、第1ワイヤ22とは異なる第2ワイヤ32が外周に巻回される第2巻回部55と、第2巻回部55の軸方向に沿った下方位置または上方位置に具備してある非巻回部とを有し、第2巻回部55の内側に位置する第1巻回部45の第1メイン巻回部45aに巻回してある第1ワイヤ22のメイン巻回層数に比較して、非巻回部の内側に位置する第1巻回部45の第1サブ巻回部45bに巻回してある前記第1ワイヤ22のサブ巻回層数が多い。

目的

本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、コイル間の結合の調整が容易でありながら、薄型化が可能なコイル装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

第1ワイヤが外周に巻回される第1巻回部を持つボビンと、前記第1ワイヤが巻回してあるボビンの周囲を覆うボビンカバーと、を有するコイル装置であって、前記ボビンカバーは、前記第1ワイヤとは異なる第2ワイヤが外周に巻回される第2巻回部と、前記第2巻回部の軸方向に沿った下方位置または上方位置に具備してある非巻回部とを有し、前記第2巻回部の内側に位置する前記第1巻回部の第1メイン巻回部に巻回してある前記第1ワイヤのメイン巻回層数に比較して、前記非巻回部の内側に位置する前記第1巻回部の第1サブ巻回部に巻回してある前記第1ワイヤのサブ巻回層数が多いことを特徴とするコイル装置。

請求項2

前記第1サブ巻回部に巻回してある前記第1ワイヤの最外周層の位置が、前記第2巻回部の筒壁よりも外側に位置する請求項1に記載のコイル装置。

請求項3

前記第1サブ巻回部に巻回してある前記第1ワイヤと、前記第2巻回部に巻回してある前記第2ワイヤとが、前記軸方向から見て重なっている請求項1または2に記載のコイル装置。

請求項4

前記第1巻回部には、巻回隔壁鍔が前記軸方向に沿って所定間隔で形成してあり、前記第1メイン巻回部と前記第1サブ巻回部とを仕切る巻回隔壁鍔には、前記第1メイン巻回部の範囲内に形成してある前記巻回隔壁鍔の外縁端よりも外側に突出する凸部が形成してある請求項1〜3のいずれかに記載のコイル装置。

請求項5

前記凸部は、軸方向に貫通する流通隙間を形成する切欠きが形成してある請求項4に記載のコイル装置。

請求項6

前記ボビンカバーは、前記第2巻回部を構成する第2中空筒部と、前記第2中空筒部の前記軸方向の両端に形成してある一対のカバー鍔部と、を有し、少なくともいずれか一方のカバー鍔部の外周には、前記非巻回部を構成する複数の隙間保持片周方向に沿って断続的に形成してあり、前記隙間保持片の内側に、前記第1サブ巻回部が位置する請求項1〜5のいずれかに記載のコイル装置。

請求項7

前記隙間保持片には、前記隙間保持片の外側と内側とを連絡する開口部が形成してある請求項6に記載のコイル装置。

請求項8

前記第1メイン巻回部と前記第1サブ巻回部とには、前記第1ワイヤがα巻きされている請求項1〜7のいずれかに記載のコイル装置。

請求項9

前記ボビンの第1巻回部と前記ボビンカバーの第2巻回部とが高熱伝導性樹脂で満たされるように、前記高熱伝導性樹脂が収容してあるケースをさらに有する請求項1〜8のいずれかに記載のコイル装置。

技術分野

0001

本発明は、たとえばトランスなどとしても好適に用いることができるコイル装置に関する。

背景技術

0002

たとえばトランスなどに用いられるコイル装置としては、特許文献1に示すコイル装置が知られている。この種の従来のコイル装置では、内側に配置されるボビン外周面に内側に位置するコイル巻き付け、その回りをボビンカバー囲み、その外周に、外側に位置するコイルを巻き付けている。

0003

このようなコイル装置においては、外側のコイルと内側のコイルとの結合の調整(たとえばリーケージ特性の調整)は、内側のコイルと外側のコイルとの軸方向の位置をずらすことなどで行うことが一般的である。

0004

しかしながら、従来のように、内側のコイルと外側のコイルとの軸方向の位置をずらすことのみで、コイル間の結合を調整するのでは、コイル装置の低背化が困難になってきている。

先行技術

0005

特許第6268509号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、コイル間の結合の調整が容易でありながら、薄型化が可能なコイル装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するために、本発明に係るコイル装置は、
第1ワイヤが外周に巻回される第1巻回部を持つボビンと、
前記第1ワイヤが巻回してあるボビンの周囲を覆うボビンカバーと、を有するコイル装置であって、
前記ボビンカバーは、前記第1ワイヤとは異なる第2ワイヤが外周に巻回される第2巻回部と、前記第2巻回部の軸方向に沿った下方位置または上方位置に具備してある非巻回部とを有し、
前記第2巻回部の内側に位置する前記第1巻回部の第1メイン巻回部に巻回してある前記第1ワイヤのメイン巻回層数に比較して、前記非巻回部の内側に位置する前記第1巻回部の第1サブ巻回部に巻回してある前記第1ワイヤのサブ巻回層数が多いことを特徴とする。

0008

本発明のコイル装置では、第1メイン巻回部に巻回してある前記第1ワイヤと、第2巻回部に巻回してある第2ワイヤとの間の半径方向の隙間で、コイル間結合の調整(たとえばリーケージ特性の調整)を図ることができる。さらに、本発明のコイル装置では、第1サブ巻回部に巻回してある第1ワイヤと、第2巻回部に巻回してある第2ワイヤとの間の軸方向の隙間でも、コイル間結合の調整を図ることができる。また、第1サブ巻回部に巻回してある第1ワイヤの巻回層数を多くすれば、軸方向から見た第1ワイヤと第2ワイヤとの重複面積も大きくなり、コイル間結合の調整が可能である。このように本発明のコイル装置では、径方向隙間軸方向隙間との両方でコイル間結合の調整が容易である。

0009

また、本発明のコイル装置では、第1巻回部の第1サブ巻回部に巻回してある第1ワイヤの巻回層数を多くすることで、第1ワイヤのトータルターン数を増やすことができるため、ボビンの軸方向寸法を短くすることができる。そのため、コイル装置の低背化を図ることが可能になる。

0010

好ましくは、前記第1サブ巻回部に巻回してある前記第1ワイヤの最外周層の位置が、前記第2巻回部の筒壁よりも外側に位置する。このように構成することで、巻回された第1ワイヤと、巻回された第2ワイヤとが軸方向から見て重複する。そのため、第1サブ巻回部に巻回してある第1ワイヤと、第2巻回部に巻回してある第2ワイヤとの間の軸方向の隙間で、コイル間結合の調整を図ることが容易になる。

0011

好ましくは、前記第1サブ巻回部に巻回してある前記第1ワイヤと、前記第2巻回部に巻回してある前記第2ワイヤとが、前記軸方向から見て重なっている。このように構成することで、第1サブ巻回部に巻回してある第1ワイヤと、第2巻回部に巻回してある第2ワイヤとの間の軸方向の隙間で、コイル間結合の調整を図ることが容易になる。

0012

好ましくは、前記第1巻回部には、巻回隔壁鍔が前記軸方向に沿って所定間隔で形成してある。このように構成することで、第1ワイヤのα巻きが容易になる。また、好ましくは、第1メイン巻回部と前記第1サブ巻回部とを仕切る巻回隔壁鍔には、前記第1メイン巻回部の範囲内に形成してある前記巻回隔壁鍔の外縁端よりも外側に突出する凸部が形成してある。この凸部は、ボビンカバーとの位置決めとしても機能することができる。

0013

好ましくは、前記凸部は、軸方向に貫通する流通隙間を形成する切欠きが形成してある。この切欠きを通して、ポッティング樹脂などの高熱伝導性樹脂が軸方向に流通することができる。その結果、高熱伝導性樹脂が、内側に位置する第1ワイヤで構成される内側のコイル部に行き渡り放熱性が向上する。

0014

好ましくは、前記ボビンカバーは、
前記第2巻回部を構成する第2中空筒部と、
前記第2中空筒部の前記軸方向の両端に形成してある一対のカバー鍔部と、を有し、
少なくともいずれか一方のカバー鍔部の外周には、前記非巻回部を構成する複数の隙間保持片周方向に沿って断続的に形成してあり、
前記隙間保持片の内側に、前記第1サブ巻回部が位置する。

0015

このように構成することで、第1サブ巻回部の外周に第1ワイヤを多数のターン数で巻回することが容易になる。

0016

好ましくは、前記隙間保持片には、前記隙間保持片の外側と内側とを連絡する開口部が形成してある。このように構成することで、この開口部を通して、ポッティング樹脂などの高熱伝導性樹脂が半径方向の内側に流通することができる。その結果、高熱伝導性樹脂が、内側に位置する第1ワイヤで構成される内側のコイル部に行き渡り、放熱性が向上する。この開口部が形成される位置は、前述した凸部の切欠きが形成される位置と対応していることが好ましい。高熱伝導性樹脂が、ボビンカバーの内側で流通しやすくなるからである。

0017

好ましくは、前記第1メイン巻回部と前記第1サブ巻回部とには、前記第1ワイヤがα巻きされている。α巻きとすることにより、第1ワイヤの巻回が容易となると共に、第1ワイヤにより形成されるコイル部の軸方向長さを小さくすることができる。また、第1サブ巻回部の外周に、第1ワイヤを多数ターンで巻回しやすい。

0018

好ましくは、前記ボビンの第1巻回部と前記ボビンカバーの第2巻回部とが高熱伝導性樹脂で満たされるように、前記高熱伝導性樹脂が収容してあるケースを、コイル装置がさらに有する。この容易に構成することで、コイル装置の低背化が図れると共に、放熱性がさらに向上する。

図面の簡単な説明

0019

図1Aは本発明の第1実施形態に係るコイル装置の斜視図である。
図1Bは本発明の第2実施形態に係るコイル装置の斜視図である。
図2Aは図1に示すコイル装置の分解斜視図である。
図2B図2Aに示すコイル装置からボビンに取り付けられている各部材を取り外したときの分解斜視図である。
図2C図2Bに示すコイル装置からボビンに取り付けられている各部材を取り外したときの分解斜視図である。
図2D図2Bに示す外側コイルリード部およびその周辺構造を示す斜視図である。
図2EはB図2Bに示すコイル装置からボビンに取り付けられているリード引出ブロックを取り外したときの分解斜視図である。
図3図1Aに示すIII−III線に沿うコイル装置の断面図である。
図4A図1Aに示すコイル装置において外側コイルのリード部およびその周辺構造を示す斜視図である。
図4B図1Bに示すコイル装置において外側コイルのリード部およびその周辺構造を示す斜視図である。
図5A図4Aに示す絶縁保護部の分解斜視図である。
図5B図4Bに示す絶縁保護部の分解斜視図である。
図6はボビンへの第1ワイヤのα巻きを説明する概略斜視図である。

実施例

0020

以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。

0021

第1実施形態
図1Aに示すように、本発明の一実施形態に係るコイル装置10は、ケース300を有し、コイル装置10の主要部分は、ケース300の内部に収容してある。本実施形態では、図において、X軸とY軸とZ軸とは、相互に垂直であり、コイル装置10の設置面に対して垂直方向がZ軸であり、一対の端子91,92と一対の端子91,92とが、それぞれ相互に反対側に位置する方向がX軸である。

0022

図2Aに示すように、ケース300は、外側面310と内側面320とを有する枠体305と、枠体305のZ軸下側の開口縁部315には、底板340が接合してある。枠体305のZ軸上側の開口縁部330には、上板などが接合されずに、上方向に解放してあり、コイル装置10の主要部分が上から挿入可能になっている。枠体305の4つの角部には、コイル装置10の全体形状に合わせて、枠体305の内側に凹んでいる凹状角部350が形成してあってもよい。

0023

ケース300の枠体305は、熱伝導性が良好な金属などで構成されることが好ましい。枠体305を構成する金属としては、特に限定されないが、アルミニウムアルミニウム合金、銅、銅合金ステンレスなどが例示される。ケース300の枠体305は、たとえば押し出し成形プレス加工、あるいはダイキャスト成形などにより製造することができる。

0024

また、同様に、底板340も、枠体305と同様な金属で構成されることが好ましいが、枠体305と全く同じ金属で無くても良い。底板340は、枠体305に接着剤などで接合されるが、ボルトナットなどで接合されてもよい。また、底板340と枠体305とを一体成形してもよい。ケース300の下方には、金属プレートなどを介して、あるいは、直接に冷却パイプ冷却フィン、などの冷却装置を装着しても良い。

0025

ケース300の内部には、高熱伝導性樹脂が予め収容してあり、コイル装置10の主要部分は、ケース300の内部で高熱伝導性樹脂に浸漬される。高熱伝導性樹脂としては、特に限定されないが、たとえば熱伝導率が0.5〜5W/m・K、好ましくは1〜3W/m・Kである放熱性に優れた樹脂が好ましい。

0026

高熱伝導性に優れた樹脂としては、たとえばシリコーン系樹脂ウレタン系樹脂エポキシ系樹脂などがあるが、中でも、シリコーン樹脂ウレタン樹脂が好ましい。また、放熱性を高めるために、樹脂中には、熱伝導性の高いフィラー充填させても良い。本実施形態の高熱伝導性樹脂は、ショアA硬度が100以下、好ましくは60以下であることが好ましい。このような樹脂としては、ポッティング樹脂が例示される。

0027

図2Aに示すように、コイル装置10は、4つのコア12と、ボビン40と、ボビンカバー50と、2つのコアカバー60とを有する。4つのコア12は、組み立てられて、後述するコイルにより発生する磁束を通過させる磁路を形成する。これらのコア12は、対称な形状を有しており、ボビンカバー50およびボビン40を上下方向(図においてZ軸方向)から挟むようにして互いに連結される。

0028

各コア12は、それぞれ縦断面(Y軸およびZ軸を含む切断面)が略E字形状のコアである。各コア12は、たとえばフェライト金属磁性体などの軟磁性体で構成され、Y軸方向に延びる平板状のベース13と、各ベース13のY軸方向の両端からZ軸方向に突出する一対の側脚16,16と、各ベース13のY軸方向の中間位置からZ軸方向に突出する中脚14とを有する。

0029

本実施形態では、各コア12の中脚14が、ボビン40の第1中空筒部44に形成してある第1貫通孔44aの内部に入り込む。第1中空筒部44の内周壁に形成してある分離用凸部44bにより、X軸方向に隣り合うコア12,12には、相互に隙間が形成される。この隙間に、ポッティング樹脂などの高熱伝導性樹脂が入り込むことにより、コイル装置10の内部に発生する熱の放熱性が向上する。

0030

分離用凸部44bにより形成される隙間は、分離用凸部44bのX軸方向の厚みに対応する。分離用凸部44bは、貫通孔44aの内部で、X軸方向の中央部で、Y軸方向の両側に、Z軸に沿って形成してある。分離用凸部44bのX軸方向の厚みは、特に限定されないが、好ましくは0.05〜5mm、さらに好ましくは、0.1〜3mmである。

0031

図2Bに示すように、ボビン40は、そのZ軸方向の下端部に、略楕円形平板状のボビン基板42を有する。ボビン基板42の略中央部には、図3に示すように、第1中空筒部44がZ軸方向の上部に伸びるように一体成形してある。

0032

図3に示すように、第1中空筒部44のZ軸方向上部には、ボビン上鍔部48がY軸−X軸平面で第1中空筒部44から径方向に突き出るように一体成形してある。ボビン上鍔部48のX軸方向両端部には、図2Cに示すように、それぞれリード引出台491が一体に成形してある。各リード引出台491には、ボビン40とは別に成形してあるリード引出部49が、嵌合または接着などにより接合可能になっている。なお、リード引出部49は、ボビン40と一体成形してあってもよい。

0033

本実施形態では、各リード引出部49は、端子台としてのリード引出ブロック490で構成してあり、図2Cに示すように、一方のリード引出ブロック490は、内側コイル20を構成する第1ワイヤ22の両端部である一対のリード部22a,22aが、それぞれZ軸の上方向に引き出される一対の垂直引出溝490eが形成してある台座49cを有する。台座490aには、垂直引出溝490eのZ軸方向の上部でY軸方向の反対側に導かれる水平引出溝490fがそれぞれ形成してある。各水平引出溝490fには、各リード部22a,22aが案内されるようになっている。各リード部22a,22aの先端には、端子91,92のリード接続片91a,92aが接続される。端子91,92は、台座490aに埋め込まれて一体化されているが、埋め込まれていなくてもよい。

0034

図2Cに示す他方のリード引出ブロック490は、一方のリードブロック490のリード部22aが、リード部32aに置き換わる以外は、同様な構造を有する。すなわち、図2Cに示す他方のリード引出ブロック490は、外側コイル30を構成する第2ワイヤ32の両端部である一対のリード部32a,32aがそれぞれZ軸の上方向に引き出される一対の垂直引出溝490eが形成してある台座490aを有する。台座490aには、垂直引出溝490eのZ軸方向の上部でY軸方向の反対側に導かれる水平引出溝490fがそれぞれ形成してある。各水平引出溝490fには、各リード部32a,32aが案内されるようになっている。各リード部32a,32aの先端には、端子91,92のリード接続片91a,92aが接続される。端子は、台座490aに埋め込まれて一体化されているが、埋め込まれなくてもよい。

0035

図3に示すように、ボビン上鍔部48とボビン基板42との間に位置する第1中空筒部44の外周部には、第1巻回部45が形成してある。第1巻回部45では、図6に示すように、第1ワイヤ22の巻回軸(Z軸)に沿って相互に隣り合うワイヤ巻部分相互を分離する複数の巻回隔壁鍔46が巻回軸に沿って所定間隔で、ボビン基板42(およびボビン上鍔部48)と略平行に第1中空筒部44と一体に形成してある。巻回隔壁鍔46の詳細と第1ワイヤ22の巻回方法については後述する。

0036

ボビン40におけるボビン基板42、第1中空筒部44、ボビン上鍔部48および巻回隔壁鍔46は、射出成形などにより一体成形してあることが好ましい。

0037

図3に示すように、ボビン基板42における第1中空筒部44の内部には、Z軸方向に貫通する第1貫通孔44aが形成してある。第1貫通孔44aには、コア12における中脚14が、Z軸方向の上下から入り込み、貫通孔44aのZ軸方向の略中央部において中脚14の先端が突き合わされるようになっている。なお、貫通孔44aのZ軸方向の略中央部において、Z軸の上下から挿入された中脚14の先端は、接触せずに所定間隔でギャップが形成されていてもよい。

0038

図2Cに示すように、ボビンカバー50は、X軸方向に2つに分割可能な一対の半割体50a,50bで構成してあり、巻回軸(Z軸)に平行な分割接続部53で組み合わされ、組み合わされた状態で、第2巻回部55が、カバー50の外周部に形成される。図3に示すように、ボビンカバー50は、ボビン40の第1巻回部45に第1ワイヤ22が巻回されて内側コイル20が形成された後に、ボビン40の外周に装着され、図2Cに示す分割接続部53で組み合わされる。

0039

図2Cに示すように、ボビンカバー50は、内側コイル20を外側から覆う第2中空筒部54を有し、第2中空筒部54の外周部に、カバー下鍔部52とカバー上鍔部58とがZ軸方向に所定間隔で周方向に沿って形成してある。下鍔部52および上鍔部58は、X−Y軸の平面に平行に設けられ、設置面と平行に延在する。

0040

これらの下鍔部52と上鍔部58との間が、第2巻回部55となり、この第2巻回部55に、たとえば2次コイルとなる外側コイル30を構成する第2ワイヤ32が整列巻き(またはα巻き)される。整列巻とは、巻回軸の一方の端から他方の端に向けてワイヤが巻かれる通常の巻き方である。α巻きについては後述する。

0041

図2Bに示すように、外側コイル30が装着してあるボビンカバー50の外周には、Y軸方向の両側から一対のコアカバー60が装着される。コアカバー60は、たとえば合成樹脂などの絶縁部材で構成され、カバー本体62を有し、その外周面は、コア12における側脚16を案内する案内面となり、その内周面には、外側コイル30が位置する。

0042

カバー本体62のZ軸方向の両端には、取付縁64,64が一体に形成してある。Z軸上側の取付縁64は、ボビン上鍔部48の上面に係合し、Z軸下側の取付縁64は、ボビン基板42の下面に係合し、コアカバー60はボビン40に取り付けられる。

0043

カバー本体62は、コアカバー60の外周面形状に対応した内周面形状を有し、そのX軸方向の両端には、絶縁板部66が一体に成形してある。絶縁板部66のZ軸方向の上下には、Y軸方向の内側に突出する係合凸部66aが形成してある。Z軸上方側の係合凸部66aは、ボビン40の絶縁壁491eの内面に係合し、Z軸下側の係合凸部66aは、ボビン基板42のX軸両端で、ボビン基板42の下面に係合する。

0044

その結果、図2Eに示すように、コアカバー60の絶縁板部66は、絶縁壁491eおよびボビン基板42と組み合わされて、図2Aに示すコア12と図2Eに示す外側コイル30との絶縁を向上させる。絶縁板部66の内面(コイル装置10の中心側)は、コア12と接触していてもよく、コア12の外形状に合わせた形状を有していてもよい。

0045

図3に示すように、本実施形態では、略楕円筒形状の第1中空筒部44の外周部に、Z軸方向に沿って所定間隔の巻回区画47が形成されるように、楕円リング形状の巻回隔壁鍔46がX−Y軸に略平行な平面で形成してある。本実施形態では、Z軸方向に沿って所定間隔で複数の巻回隔壁鍔46が略平行に形成してあるが、その数は特に限定されない。これらの巻回隔壁鍔46が形成してある領域が、第1巻回部45となる。

0046

巻回隔壁鍔46で分離される各巻回区画47における巻回軸(Z軸)に沿っての巻回区画幅は、1本のみのワイヤ22が入り込める幅に設定してある。すなわち、巻回区画幅w1は、ワイヤ22の線径d1に対して、好ましくは、d1<w1<(2×d1)、さらに好ましくはd1<w1<(1.2×d1)の関係にあることが好ましい。線径d1に対して巻回区画幅w1が広すぎると、巻乱れが生じやすくなると共に、コイル装置のコンパクト化の要請に反する。

0047

なお、各巻回区画47において、巻回区画幅は、全て同一であることが好ましいが、多少異なっていてもよい。また、ボビン上鍔部48と最上位置の巻回隔壁鍔46との間の巻回区画幅は、巻回隔壁鍔46の相互間の巻回区画幅よりも大きくてもよい。また、同様に、ボビン基板42と最下位置に位置する巻回隔壁鍔46との間の巻回区画幅は、巻回隔壁鍔46の相互間の巻回区画幅よりも大きくてもよい。本実施形態では、各巻回区画47に巻回される予定の総巻回数は、特に限定されない。

0048

図2Cに示すように、本実施形態では、ボビン基板42に最も近い巻回隔壁鍔46には、ボビンカバー50のカバー下鍔部52の下面に差し込まれて位置決めするための仕切凸片46dが周方向の一部に断続的に形成してある。図6Aに示すように、仕切凸片46d以外では、巻回隔壁鍔46の外周面とボビンカバー50の内周面との間には、高熱伝導性樹脂が軸方向に流通可能な流通隙間46eが切り欠き状に形成してある。

0049

仕切凸片46dは、好ましくは、ボビンカバー50の分割接続部53の位置でも、巻回隔壁鍔46の外周面から突出している。仕切凸片46dの突出高さ(径方向高さ)は、流通隙間46eの径方向幅を規定している。

0050

ボビンカバー50の分割接続部53では、一方の半割体50aの内側接続片53aの径方向の外側に、他方の半割体50bの外側接続片53bが差し込まれて、半割体50a,50bが連結されてボビンカバー50を構成する。

0051

ボビンカバー50は、第1ワイヤ22とは異なる第2ワイヤ32が外周に巻回される第2巻回部54と、第2巻回部54の軸方向に沿った下方に具備してある非巻回部としての隙間保持片52aとを有する。非巻回部としての隙間保持片52aは、ボビンカバー50の内部と外部とを連通させる開口部52bまたは切り欠きを有する。隙間保持片52aは、カバー下鍔部の外周縁から、Z軸下方向へ延びるように形成してあり、その下端は、ボビン基板42の上面に当接可能になっている。

0052

開口部52bは、X軸方向の両側に位置する半割体50a,50bのそれぞれに形成され、ボビン40の巻回隔壁鍔46に設けられた仕切凸片46dの流通隙間46eに対応する位置に形成してある。図2Eに示すように、X軸方向の端部では、カバー下鍔部52の外周縁には、隙間保持片52aは形成されておらず、カバー下鍔部52とボビン基板42との間の隙間から、高熱伝導性樹脂などが自由に入り込めるようになっている。

0053

また、図2Cに示すように、一方の半割体50aの接続部53aに位置するカバー上鍔部58には、他の部分よりもZ軸に沿って上方に高くなる段差状の接続上鍔部58aが形成してある。また、他方の半割体50bの接続部53bに位置するカバー上鍔部58には、接続上鍔部58aよりもZ軸に沿って下側に位置し、接続上鍔部58aの下に差し込まれて接続可能な接続上鍔部58bが形成してある。

0054

また、他方の半割体50bの接続部53bに位置するカバー上鍔部58には、接続上鍔部58aの接続先端が当接可能なストッパ凸部58iが形成してある。ストッパ凸部58iは、カバー上鍔部58の大部分の上面に対して、Z軸に沿って上側に突出している。ストッパ凸部58iのカバー上鍔部58の大部分の上面に対する突出高さは、接続上鍔部58aのZ軸に沿った突出高さと略同一であることが好ましい。これらのストッパ凸部58iの上面と、接続上鍔部58aの上面とは、ボビン40のボビン上鍔部48の下面に接触し、分割接続部53以外の大部分のカバー上鍔部58の上面とボビン上鍔部48の下面との間に、空気の出口隙間を形成する。

0055

一方の半割体50aのX軸に沿って接続上鍔部58aと反対側のカバー上鍔部58には、カバー上鍔部58の上面よりもZ軸に沿って上側に突出する係合凸部58cが具備してある。係合凸部58cの上面には、係合面58eが形成してあり、カバー上鍔部58の上面に対する係合面58eのZ軸に沿う突出高さは、接続鍔部58aの段差高さと同程度である。係合面58eは、リード引出台491の下面に接触する。リード引出台491の下面は、Z軸に沿ってボビン上鍔部48の下面と略同一高さである。係合部58cと接続上鍔部58aとの間に位置するカバー上鍔部58の上面には、段差凸部58gが形成してあってもよい。段差凸部58gの段差高さは、接続鍔部58aの段差高さと同程度である。

0056

他方の半割体50bのX軸に沿って接続上鍔部58bと反対側のカバー上鍔部58には、カバー上鍔部58の上面よりもZ軸に沿って上側に突出する係合凸部58dが具備してある。係合凸部58dの上面には、係合面58fが形成してあり、カバー上鍔部58の上面に対する係合面58fのZ軸に沿う突出高さは、ストッパ凸部58iの突出高さと同程度である。係合面58fは、リード引出台491の下面に接触する。リード引出台491の下面は、Z軸に沿ってボビン上鍔部48の下面と略同一高さである。係合部58dとストッパ凸部58iとの間に位置するカバー上鍔部58の上面には、段差凸部58hが形成してあってもよい。段差凸部58hの段差高さは、ストッパ凸部58iの段差高さと同程度である。

0057

図2Cに示す第1ワイヤ22は、単線で構成されても良く、あるいは撚り線で構成されても良く、絶縁被覆導線で構成されることが好ましい。第1ワイヤ22の外径d1は、特に限定されないが、大電流を流す場合には、たとえばφ1.0〜φ3.0mmが好ましい。第2ワイヤ32は、第1ワイヤ22と同じであっても良いが、異なっていても良い。

0058

この実施形態では、第1ワイヤ22から成る内側コイル20は、トランスの一次コイルを構成し、ボビンカバー50の回りに巻回される第2ワイヤ32から成る外側コイル30が二次コイルを構成する。そのため、本実施形態では、図3に示すように、外側コイル30を構成する第2ワイヤ32の線径が、第1ワイヤ22に比較して線径を太くしてあるが、線径は、特に限定されず、線径を同じにしても良いし、逆に異ならせても良い。また、第1ワイヤ22および第2ワイヤ32の材質に関しても同一でも異なっていても良い。

0059

図6に示すように、本実施形態のボビン40では、各巻回隔壁鍔46には、隣接する各巻回区画47相互を連絡する少なくとも1の連絡溝46aが形成してある。本実施形態では、それぞれの連絡溝46aの周方向幅を規定するように巻回隔壁鍔46に形成してある一対の切欠縁部46b,46cの少なくともいずれか一方の周方向位置が、Z軸方向(巻軸)に沿って隣接する巻回隔壁鍔46の相互間で異なっているが、同じ位置であってもよい。なお、周方向とは、中空筒部44の楕円状外周面に沿った方向である。

0060

本実施形態では、図6に示すように、一対の切欠縁部46b,46cの内の一方の切欠縁部46cが、右下がり方向に一様に傾斜してあり、他方の切欠縁部46bは、仕切凸片46dが形成してある隔壁鍔部46以外では、右下がり方向に一様に傾斜してある。仕切凸片46dが形成してある隔壁鍔部46のみでは、連絡溝46aの周方向幅が他よりも広くなるように、切欠縁部46bは、反対方向に傾斜している。

0061

本実施形態のボビン40では、第1ワイヤ22が、たとえば第1巻回部45のZ軸方向の中央部からα巻きされる。すなわち、第1ワイヤ22の中央部22bを、第1巻回部45のZ軸方向の中央部に位置する連絡溝46aを通過するように配置し、第1ワイヤ22の中央部から端に向けて一方の下巻回部分22cを、中央から一段下の巻回区画47に通す。また、第1ワイヤ22の中央部から端に向けて他方の上巻回部分22dを、下巻回部分22cが通された巻回区画47の一つ上に位置する巻回区画47に通す。

0062

その後に、下巻回部分22cは、同じ巻回区画47で、Z軸上から見て右巻きで1回以上で巻回し、上巻回部分22dは、上の段の同じ巻回区画47で、Z軸上から見て左巻きで1回以上で巻回する。その後に、下巻回部分22cは、巻回した巻回区画47から、連絡溝46aを通し、Z軸方向の一段下の巻回区画47に移動し、その巻回区画47で、同様に同じ方向に巻回される。また、上巻回部分22dは、巻回した巻回区画47から、連絡溝46aを通し、Z軸方向の一段上の巻回区画47に移動し、その巻回区画47で、同様に同じ方向に巻回される。

0063

その動作を繰り返すことで、第1巻回部45の周囲に、第1ワイヤがα巻きされる。本実施形態では、第1巻回部45は、仕切凸片46dとボビン上鍔部48との間に位置する第1メイン巻回部45aと、仕切凸片46dとボビン基板42との間に位置する第1サブ巻回部45bとに区分けされる。図3に示すように、第1メイン巻回部45aでは、第1ワイヤ22が径方向に1層または2層以上でα巻きされており、第1サブ巻回部45bでは、第1メイン巻回部45aで巻回されている径方向の巻回層数(第1メイン巻回層数)よりも多い層数(第1サブ巻回層数)で、第1ワイヤ22がα巻きされている。

0064

しかも、第1サブ巻回部45bに巻回してある第1ワイヤ22の最外周層の位置が、第2巻回部55の筒壁よりも外側に位置する。このように構成することで、第1サブ巻回部45bに巻回された第1ワイヤ22の鍔状コイル部20aと、第2巻回部55に巻回された第2ワイヤ32の外側コイル部30とが軸方向から見て重複する。

0065

図3に示すα巻き後の第1ワイヤ22の下巻回部分の最下端に位置する鍔状コイル部20aからのリード部22aは、図2Dに示すボビン基板42とカバー下鍔部52との間の隙間から、X軸方向に沿ってボビンカバー50の外側に引き出される。ボビンカバー50の外側に引き出されたリード部22aは、絶縁プレート200のリード通路240に沿ってZ軸方向の上方に立上げられる。

0066

リード通路240は、プレート本体210に形成してある一対のプレート外方突出片230の間に形成される。プレート本体210のZ軸方向の上部には、プレート天板220が形成してある。プレート天板220は、ボビン20のリード引出台491とボビンカバー50の係合部58dとの間に差し込まれて固定されるようになっている。

0067

絶縁プレート200のリード通路240に沿ってZ軸方向の上方に立上げられたリード部22aは、リード引出台491に形成してある台座引出溝491aを通して、リード引出部49の上方に引き出される。リード引出台491の上方に引き出されたリード部22aは、図2Cに示すリード引出ブロック490の垂直引出溝490eに通される。垂直引出溝490eに通されたリード引出部22aは、ブロック490の水平引出溝490fに沿ってY軸方向の外側に引き出され、端子92のリード接続片92aに接続される。

0068

また、図2Cに示すα巻き後の第1ワイヤ22の上巻回部分からのリード部22aは、図2Dに示すように、リード接続台491の他方の台座引出溝491cに通される。台座引出溝491cに通されたリード部22aは、図2Cに示す台座ブロック490の垂直引出溝490eに通される。垂直引出溝490eに通されたリード引出部22aは、ブロック490の水平引出溝490fに沿ってY軸方向の外側に引き出され、端子91のリード接続片91aに接続される。なお、本実施形態において、「外側」とは、ボビン40の中心軸から遠ざかる側であり、「内側」とは、ボビンの中心軸に近づく側である。

0069

これに対して、図3に示すように、ボビンカバー50では、その第2巻回部55に、二次コイルとなる外側コイル30を構成する第2ワイヤ32が整列巻きされる。整列巻とは、巻回部55の外周面に対して、Z軸方向の一端から他端に向けて順次にワイヤ32が巻回される巻き方であり、本実施形態では、径方向に1層または2層以上で整列巻きしてある。仮に、二層で整列巻きする場合には、整列巻の場合には、一層目が全て巻かれてから、その上に二層目が巻かれる。

0070

図2Cに示す外側コイル30を構成する第2ワイヤ30の各リード部32aは、ボビンカバー50の係合部58cに形成してある通し溝と、図2Eに示すリード引出台491の台座引出溝491cとに通され、リード引出台491の上方に引き出される。リード引出台491の上方に引き出されたリード部32a,32aは、図2Eに示す台座ブロック490の垂直引出溝490eに通される。各垂直引出溝490eに通された各リード引出部22a,22aは、ブロック490の水平引出溝490f,490fに沿ってY軸方向の相互に反対側の外側に引き出され、それぞれが端子91,92のリード接続片91a,92aに接続される。

0071

図2Eに示すように、リード引出部49は、リード引出ブロック(端子台)490と、リード引出台491とで構成され、リード引出ブロック490には端子91,92が具備されている。本実施形態では、端子91,92は、インサート成形等によって、リード引出ブロック490に埋め込まれて固定(一体化)されているが、別に装着されていても良い。

0072

図4Aおよび図5Aに示すように、端子91,92は、リード接続片91a,92aを有する。リード接続片91a,92aには、図2Cに示す内側コイル20(第1ワイヤ22)のリード部22a,22a、あるいは外側コイル30(第2ワイヤ32)のリード部32a,32aが接続される。図4Aおよび図5Aに示すように、リード接続片91a,92aは、略C字形状を有し、Y軸方向の外側に向かって引き出されたリード部22a,22aあるいはリード部32a,32aを挟持する。

0073

図4Aおよび図5Aに示すように、リード接続片91a,92aのX軸方向の端部には、側方延在片91b,92bが一体的に接続されている。側方延在片91b,92bは、リード接続片91a,92aから見て、Y軸方向の外側(ボビン40から離れる方向)に向かって延在しており、その延在方向は、リード部22a,22aあるいはリード部32a,32aの延在方向と略一致している。

0074

図4Aおよび図5Aに示すように、側方延在片91b,92bのY軸方向の内側(リード接続片91a,92aが配置されている側とは反対側)の端部には、上方延在片91c,92cが一体的に接続されている。上方延在片91c,92cは、Z軸方向の上方に向かって延在しており、ケース300の上開口縁330の上方まで延びている。すなわち、上方延在片91c,92cの一部は、上開口縁330よりも上方に延在している。

0075

上方延在片91c,92cのZ軸方向の上端には、ケース横断片91d,92dが一体的に接続されている。ケース横断片91d,92dはX軸方向に沿って、ボビン40の中心から外側に向かって延びている。ケース横断片91d,92dと側方延在片91b,92bとの間には、上方延在片91c,92cの高さに応じた段差が形成されている。図3に示すように、ケース横断片91d,92dは、X軸方向に沿って、ケース300の内外に跨って延在しており、ケース300の上開口縁330を跨ぎつつ(横断しつつ、あるいは乗り越えつつ)、上開口縁330の上方をケース300の内側から外側に向かって延びている。ケース横断片91d,92dは、X−Y平面に平行な平板形状を有するが、たとえば曲面などの屈曲構造を有していてもよい。

0076

図4Aおよび図5Aに示すように、ケース横断片91d,92dのX軸方向の外側の端部には、下方延在片91e,92eが一体的に接続されている。下方延在片91e,92eは、Y−Z平面に平行な平板形状を有し、Z軸方向の下方に向かって延びている。下方延在片91e,92eは、上方延在片91c,92cよりもZ軸方向に長い形状を有し、図3に示すように、ケース300の外側をケース横断片91d,92dから下方に延びている。

0077

下方延在片91e,92eは、ケース300の外側面310に沿って延びており、Z軸方向に沿って、ケース300の上開口縁330の上から下に向けて延在している。

0078

図4Aおよび図5Aに示すように、下方延在片91e,92eのZ軸方向の下端であって、Y軸方向の内側には、外方突出片91f,92fが一体的に接続されている。外方突出片91f,92fは、X−Z平面に平行な平板形状を有し、X軸方向に向かって延びている。図3に示すように、外方突出片91f,92fは、ケース300の外側面310から離れる方向に延びている。

0079

ケース300のー上開口縁330からの外方突出片91f,92fのZ軸方向の距離は、下方延在片91e,92eのZ軸方向の長さに応じて定められるが、当該距離は図示の例に限定されるものではなく、さらに長く設定してもよい。また、本実施形態では、外方突出片91f,92fは、X−Z平面に平行な平板形状を有するが、X−Y平面に平行な平板形状、あるいは、X−Z平面とX−Y平面との間の平面にへ行こうな平板形状であっても良い。

0080

図2Eに示すように、リード引出台491は、ボビン40と一体的に形成されており、ボビン40のボビン上鍔部48のX軸方向の各端部に配置されている。リード引出台491と、ボビン上鍔部48との間には、絶縁壁491eが形成されている。絶縁壁491eは、Y−Z平面に平行な平板形状を有し、コアカバー60の絶縁板部66に当接している。絶縁壁491eの上端の位置は、絶縁板部66の上端の位置と略一致している。絶縁壁491eは、図2Aに示すコア12をボビン40に取り付けたときに、コア12と外側コイル30(または内側コイル20)のリード部32a(または22a)とを絶縁させるために設けられている。

0081

絶縁壁491eには、ボビン40の中心側に向かって凹む固定用凹部491fが形成されている。固定用凹部491fはコアカバー60の一対の絶縁板部66の各々の間に配置されており、固定用凹部491fと絶縁板部66とは、絶縁板部66の内側で略面一となるように配置される。

0082

ボビン上鍔部48のX軸方向の各端部には、台座中央部491aと、2つの台座側方部491b,491bとが形成されている。台座中央部491aおよび台座側方部491bは、ボビン上鍔部48をX軸方向の外側に延長した形状を有し、X−Y平面に平行な略平板形状を有する。台座中央部491aは、2つの台座側方部491b,491bの各々の間に配置されている。

0083

一方の台座側方部491bと台座中央部491aとの間には、台座引出溝491cが形成されている。同様に、他方の台座側方部491bと台座中央部491aとの間には、台座引出溝491cが形成されている。台座引出溝491cには、外側コイル30(または内側コイル20)のリード部32a(または22a)を挿通させることが可能となっている。台座引出溝491cは、X軸方向に沿って延びている。

0084

台座側方部491bのY軸方向の外側端部には、側方薄板部491dが形成されている。側方薄板部491dはX軸方向に沿って延びており、側方薄板部491dの厚みは台座側方部491bの厚みよりも薄くなっている。側方薄板部491dには、後述するリード引出ブロック490の凹溝490iが係合する。

0085

リード引出ブロック490は、端子91,92を固定するための端子台としての機能を有し、ボビン40(リード引出台491)とは別体に形成されている。リード引出ブロック490を構成する材料としては、たとえばボビン40と異なる樹脂を洗濯することができ、たとえばボビン40よりも成形性が良好な樹脂、あるいは放熱性が良好な樹脂を選択することができる。具体的には、たとえばPET、PBKあるいはPPS等の樹脂材料が挙げられる。

0086

図5Aに示すように、リード引出ブロック490は、台座490aを有し、台座490aのY軸方向の略中央部には、係合凸部490gが形成されている。係合凸部490gは、台座490aのX軸方向の内側端部から、ボビンの中心側に向かって突出している。

0087

台座490aのX軸方向の内側の端面には、係合凸部490gを間に挟むように、2つの前方壁部490b,490bが形成されている。一方の前方壁部490bは、台座490aのY軸方向の一方側に配置されており、他方の前方壁部490bは、台座490aのY軸方向の他方側に配置されている。前方壁部490bは、Y−Z平面に平行な壁面を有し、図2Eに示すように、前方壁部490bの前面は絶縁壁491eに当接する。

0088

前方壁部490bの内側の端面には、固定用凸部490hが形成されている。固定用凸部490hは、前方壁部490bの内端面のうち、係合凸部490gが配置されている側に位置する。各前方壁部490bに形成された各固定用凸部490hの内側の端面は、リード引出台491の絶縁壁491eに形成された固定用凹部491fのY軸方向の各端部に当接する。これにより、リード引出ブロック490をリード引出台491に取り付けたときに、リード引出ブロック490がリード引出台491に対してY軸方向に位置ずれすることを防止することが可能となっている。

0089

係合凸部490gと一方の前方壁部490bとの間には、垂直引出溝490eが形成されている。同様に、係合凸部490gと他方の前方壁部490bとの間には、垂直引出溝490eが形成されている。垂直引出溝490eはZ軸方向に延びており、垂直引出溝490eに沿って外側コイル30(または内側コイル20)のリード部32a(または22a)を挿通させることが可能となっている。リード部32a(または22a)は、垂直引出溝490eの内部をZ軸方向の上方に向かって引き出される。すなわち、垂直引出溝490eは、リード引出台491の台座引出溝491cと位置合わせされて、リード部32aをZ軸方向の上方に案内する案内溝としての役割を果たす。

0090

台座490aのX軸方向の後端(ボビンの外側)には、Y軸方向の一方側から他方側にかけて延在する後方壁部490cが形成されている。図5Aに示すように、後方壁部490cには、2つの端子孔490jの各々がY軸方向に所定の間隔をあけて形成されている。各端子孔490jを通じて、端子91,92のケース横断片91d,92dが引き出される。

0091

後方壁部490cと前方壁部490bとの間には、水平引出溝490fが形成されている。水平引出溝490fはY軸方向の外側に向かって延びており、水平引出溝490fに沿って外側コイル30(または内側コイル20)のリード部32a(または22a)を挿通させることが可能となっている。より詳細には、垂直引出溝490eに沿ってZ軸方向の上方に向かって引き出されたリード部32aは、Y軸方向に向かって屈曲し、水平引出溝490fに沿ってY軸方向の外側に向かって引き出される。すなわち、水平引出溝490fは、リード部32a(または22a)をY軸方向の外側に案内する案内溝としての役割を果たす。

0092

台座490aのY軸方向の各端部には、側方壁部490dが形成されている。側方壁部490dは、X−Z平面に平行な壁面を有し、台座490aからZ軸方向の下方に延びている。側方壁部490dには前述の端子孔490jが連通しており、この端子孔490jを通じて端子91,92の側方延在片91b,92bが引き出される。

0093

側方壁部490dには、凹溝490iが形成されている。凹溝490iは、側方壁部490dのY軸方向の内側に形成されており、X軸方向に沿って延びている。凹溝490iの内部には、リード引出台491の側方薄板部491d(図2E参照)がスライドしながら挿入され、凹溝490iと側方薄板部491dとが係合する。これにより、リード引出ブロック490にリード引出台491が係合し、リード引出ブロック490をリード引出台491に固定することが可能となっている。なお、側方壁部490dは、図3に示すケース300の内部に充填してある高熱伝導性樹脂の樹脂上面LSよりも下側に延びるように形成してもよい。その場合には、ブロック490がケース300の内部に充填してある高熱伝導性樹脂に接触して放熱が可能になる。

0094

図4Aおよび図5Aに示すように、絶縁保護部100は、内側延在部110と、ケース横断部120と、外側延在部130とを有する。絶縁保護部100は、端子91,92とケース300との間に介在し、端子91,92とケース300とを絶縁する(図3参照)。本実施形態では、絶縁保護部100は、リード引出ブロック490とは別体に形成され、ケース300に対して係脱自在に保持または固定される。

0095

絶縁保護部100は、絶縁性の材料で構成されている。絶縁保護部100を構成する材料としては、ポリイミド系樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルスルフォン系樹脂ポリアセタール系樹脂または芳香族ポリアミド系樹脂等を用いることができ、それ以外にも絶縁性に加えて耐熱性(あるいは弾力性)を有する樹脂またはその他の部材を用いてもよい。

0096

絶縁保護部100は、薄板(平板)形状を有しており、略C字形状からなる。図3に示すように、絶縁保護部100は、ケース300の外側面310と、内側面320と、上開口縁330とに跨るように、ケース300に取り付けられる。絶縁保護部100の厚みは、好ましくは0.5〜1.0mmである。ただし、絶縁保護部100の厚みは上記厚みに限定されるものではなく、その表面に配置される端子91,92と、その裏面に配置されるケース300との間の絶縁を有効に確保するできる範囲で適宜決定することができる。絶縁保護部100のY軸方向の幅は、端子91,92の各々のY軸方向の間隔よりも大きい。

0097

図3および図5Aに示すように、内側延在部110は、Y−Z平面に平行な平板形状を有し、ケース300の内側面320に沿って延在する。内側延在部110は、ケース300の内側面320に当接している。内側延在部110のZ軸方向の長さは、絶縁保護部100をケース300の上開口縁330に確実に保持させる(引っ掛ける)ことができるような範囲で適宜決定される。図3に示すように、内側延在部110は、好ましくは、ケース300の内部に収容してある高熱伝導性樹脂の樹脂上面LSよりも下側に延びるように形成してある。

0098

内側延在部110のZ軸方向の上端には、ケース横断部120が一体的に接続されている。ケース横断部120はX軸方向に沿って、ボビン40から離れる方向(ボビン40の外側)に向かって延びている。ケース横断部120は、X軸方向に沿って、ケース300の内外に跨るように延在しており、ケース300の上開口縁330を跨ぎつつ(横断しつつ、あるいは乗り越えつつ)、上開口縁330の上面をケース300の内側から外側に向かって延びている。

0099

ケース横断部120は、X−Y平面に平行な平板形状を有し、ケース300の上開口縁330に当接している。ケース横断部120と、端子91,92のケース横断片91d,92dとは対向している。ケース横断部120のX軸方向の長さは、ケース300の上開口縁330のX軸方向の長さと略等しくなっている。図3に示す例では、ケース横断部120と、端子91,92のケース横断片91d,92dとの間に所定の隙間が形成されているが、相互に接していてもよい。

0100

ケース横断部120のX軸方向の外側の端部には、外側延在部130が一体的に接続されている。外側延在部130は、Y−Z平面に平行な平板形状を有し、Z軸方向の下方に向かって延びている。外側延在部130は、ケース300の外側面310に当接している。外側延在部130は、内側延在部110よりもZ軸方向に長い形状を有し、ケース300の外側面310に沿ってケース横断部120から下方に延びている。

0101

外側延在部130は、端子91,92の下方延在片91e,92eと対向している。図3に示す例では、外側延在部130と、下方延在片91e,92eとの間には所定の隙間が形成されているが、相互に接していてもよい。

0102

外側延在部130のZ軸方向の下端は、端子91,92の下方延在片91e,92eのZ軸方向の下端よりも、Z軸方向に低い位置に配置されている。これにより、外側延在部130を介して、下方延在片91e,92eとケース300の外側面310との間の絶縁を確実に図ることが可能となっている。

0103

本実施形態では、端子91,92がリード引出部49(リード引出ブロック490)から露出するケース300の上方部を、絶縁保護部100のケース横断部120および外側延在部130で覆うことにより、当該部分に絶縁領域を形成することが可能となっている。

0104

本実施形態に係るコイル装置10は、図2A図2Eに示す各部材を組み立てると共に、ボビン40およびボビンカバー50にワイヤ22,32を巻回することによって製造される。本実施形態のコイル装置10は、ケース300の内部に収容されているが、ケース300は、必ずしも無くてもよい。

0105

以下に、コイル装置10の製造方法の一例を説明する。コイル装置10の作製においては、まず、図2Cに示すボビン40を準備する。ボビン40の材質は特に限定されないが、ボビン40は、樹脂等の絶縁材料によって形成される。

0106

次に、ボビン40の第1中空筒部44の外周に第1ワイヤ22を巻回し、内側コイル20を形成する。内側コイル20の形成に使用される第1ワイヤ22としては、特に限定されないが、リッツ線等が好適に使用される。内側コイル20には、他の内側コイル20の部分よりも外径が大きな鍔状コイル部20aが内側コイル部20のZ軸下端にα巻きで形成される。

0107

次に、内側コイル20が形成されたボビン40に対して、ボビンカバー50を取り付ける。ボビンカバー50における第2中空筒部54の外周には、外側コイル30を構成する第2ワイヤ32を巻回する。ボビンカバー50におけるカバー下鍔部52の隙間保持片52aの内側に、鍔状コイル部20aが位置することになる。すなわち、カバー下鍔部52の隙間保持片52aの内側に、図3に示す第1サブ巻回部45bが位置する。

0108

それぞれのリード部22a,32aをリード接続台491の台座引出溝491cに通し、その後に、各台座491に、それぞれリード引出ブロック490,490をX軸方向の外側からスライド移動させて取り付ける。

0109

その後に、図2Cに示すコアカバー60をボビンカバー50におけるY軸方向の両側に取り付け、その後に、Z軸方向の上下方向から、コア12を取り付ける。すなわち、コア12の中脚14,14の先端同士、側脚16,16の先端同士を突き合わせる。なお、中脚14,14の先端同士の間には、ギャップを持たせても良い。

0110

各コア12の材質としては、金属、フェライト等の軟磁性材料が挙げられるが、特に限定されない。コア12は、接着材を用いて接着されるか、または外周をテープ状部材で巻かれることによって、ボビンカバー50およびボビン40に固定されてもよいが、単に取り付けるのみでもよい。本実施形態では、このようにして組み立てられたコイル装置10の大部分は、図1に示すように、ケース300の内部に収容される。

0111

ケース300の内部には、図3に示すように、コイル装置10が収容された状態で、ポッティング樹脂などの高熱伝導性樹脂が、樹脂上面LSの位置まで充填してある。樹脂上面LSの位置は、ケース300の上側の開口縁部330よりもZ軸方向に下に位置し、ボビン40のボビン上鍔部48の下面位置近くであることが好ましい。樹脂上面LSとケース300の上側の開口縁部330との間のZ軸方向の隙間は、好ましくは、3mm〜10mmである。

0112

コア12の上には、放熱プレート80がコア12の上面およびY軸方向の側面接触するように配置してあってもよく、各放熱プレート80のY軸方向の両端から下側に延びる側脚部は、ケース300の内部に貯留してある高伝導性樹脂の内部に浸されるようになっている。このように構成することで、コア12の上部の熱をケース300の内部に貯留してある高熱伝導性樹脂に伝達し、効率的に放熱が図れるようになっている。放熱プレート80は、たとえばアルミニウムなどの金属などの高熱伝導性材料で構成されることが好ましい。

0113

なお、ケース300の内部への高熱伝導性樹脂の充填は、コイル装置10をケースの内部に収容する前が好ましいが、樹脂の充填は、コイル装置10をケースの内部に収容した後でもよい。

0114

本実施形態のコイル装置10は、実装基板面に対して、コイルの巻軸が垂直に配置される縦タイプのコイル装置として用いることができるので、ボビン40の中空部に挿入されるコア12を冷却しやすい。

0115

さらに本実施形態では、ボビンカバー50は、図2Cに示すように、巻回軸に平行な分割接続部53で分割可能であるため、ボビン40の外周に、ボビンカバー50を容易に配置することができる。

0116

図3に示すように、本実施形態のコイル装置10では、各巻回区画47においては巻回軸方向に沿って単一のワイヤ巻回部分のみが存在するようにワイヤ22を巻回するために、径方向の一層当たりのワイヤ22の巻回数のバラツキを防止することが容易になり、リーケージ特性(コイル間結合)の安定化に寄与する。すなわち、二次コイルを構成する外側コイル30と一次コイルを構成する内側コイル20との結合係数を厳密に制御することが容易になり、本実施形態のコイル装置10をリーケージトランスとしても好適に用いることができる。

0117

また本実施形態では、図2Cに示すように、ボビンカバー50のカバー下鍔部52の外縁端に、隙間保持片52aを断続的に具備してある。このために、図3に示すように、第1コイル20のZ軸方向の下端部に、径方向の巻回層数が多い鍔状コイル部20aを形成することが容易になる。

0118

さらに本実施形態では、図2Dに示すように、ボビンカバー50のX軸方向の一端には、絶縁プレート200が取り付けてある。このために、内側コイル20を構成する第1ワイヤ22の下側のリード部22aを、カバー50のカバー下鍔部52の下から取出し、外側コイル30との絶縁を確保しつつ、リード取出台491へ導くことが容易である。

0119

また、本実施形態では、図3に示すように、巻回隔壁鍔46の外周縁とボビンカバー50の内周面との間には、流通隙間が均一に形成してある。このように構成することで、ボビンカバー50の内側と外側に巻回されるワイヤのコイル20,30間距離を一定にし易くなり、コイル特性値のばらつきが少なくなる。

0120

特に本実施形態に係るコイル装置10では、図2Cに示すように、ボビンカバー50が隙間保持片52aを有し、隙間保持片52aには、開口部52bまたは切り欠きしてある。このため、開口部52bまたは切り欠きを通して、たとえばポッティング樹脂などの高熱伝導性樹脂が、ボビンカバー50の内部に入り込み、ボビンカバー50とボビン40との間に入り込む。その結果、ボビン40の第1巻回部45に巻回してある第1ワイヤ22が高熱伝導性樹脂に接触し、第1ワイヤ22からの発熱が高熱伝導性樹脂に伝達して良好に放熱される。したがって、本実施形態のコイル装置10では、コイル装置10を小型化しても放熱性に優れている。

0121

また本実施形態では、図2Cに示すように、ボビンカバー50は、カバー下鍔部52とカバー上鍔部58とを有する。そして、カバー下鍔部52の下方に、隙間保持片52aが具備してある。さらに、ボビン上鍔部48の軸方向の下側にカバー上鍔部58が配置され、ボビン上鍔部48とカバー上鍔部58との間には、ボビンカバー50の内部の空気を外部に排出可能な出口隙間が形成してある。出口隙間は、カバー上鍔部58の上面に形成してある接続上鍔部58a、段差凸部58g,58hおよびストッパ凸部58iが、ボビン上鍔部48の下面に当接することで形成される。

0122

このように構成することで、カバー下鍔部52の下からボビンカバー50の内部に、高熱伝導性樹脂が入り込む際に、ボビンカバー50の内部に位置する空気が、出口隙間から排出されやすくなり、樹脂の流れが、よりスムーズになる。

0123

さらに本実施形態では、内周側に配置される第1ワイヤ22が、トランスの一次コイルであるが、その逆に、さらに高電圧が作用する二次コイル(内側コイル20)であってもよい。その場合には、高電圧が作用する二次コイル(内側コイル20)を、比較的に低電圧が作用する一次コイル(外側コイル30)の内側に配置することで絶縁が容易になる。

0124

さらに本実施形態に係るコイル装置10では、端子91,92が、ケース横断片91d,92dと下方延在片91e,92eとを有する。そのため、端子91,92はケース300の上方ではなくケース300の側方(ケース横断片91d,92dの延在方向に沿った方向)に延在し、ケース300の上方に端子91,92を固定するための端子台(リード引出ブロック490)を設ける必要がない。したがって、コイル20,30およびコア12の大部分をケース300の内側に収容することが可能であり、ケース300内に放熱用樹脂(高熱伝導性樹脂)を充填することにより、コイル20,30およびコア12の大部分を放熱用樹脂に浸し、放熱用樹脂を介して、コイル20,30およびコア12の発熱を十分に放熱させることができる。

0125

また、本実施形態に係るコイル装置10では、上記の通り、ケース300の上方に端子台(リード引出ブロック490)を設ける必要がないため、コイル装置10の高さを抑えることが可能であり、コイル装置10の低背化を図ることができる。

0126

また、本実施形態に係るコイル装置10では、端子91,92に下方延在片91e,92eが具備されているため、たとえばケース300の下方に切欠き等を設けることによって端子91,92をケース300の外側下方に引き出す必要がない。したがって、ケース300内に放熱用樹脂を充填したときに、切欠き等から放熱用樹脂が漏れ出すような事態が生じることはなく、ケース300内に十分な量の放熱用樹脂を充填させ、該放熱用樹脂を介して、コイル20,30およびコア12の発熱を効率良く放熱させることができる。

0127

また、本実施形態では、端子91,92が、外方突出片91f,92fを有する。そのため、外方突出片91f,92fをユーザ端子として用いることが可能である。

0128

また、本実施形態に係るコイル装置10は、絶縁保護部100を有する。そのため、絶縁保護部100を介して、端子91,92とケース300との間のショート不良を防止しつつ、端子91,92をケース300の側方に引き出すことができる。

0129

また、本実施形態では、絶縁保護部100は、ケース横断部120と外側延在部130とを有する。そのため、ケース横断部120を介して端子91,92とケース300の上開口縁330とを絶縁し、外側延在部130を介して端子91,92とケース300の外側面310とを絶縁することができる。

0130

また、本実施形態では、リード引出ブロック490を有し、絶縁保護部100は、リード引出ブロック490とは別体に形成されている。そのため、リード引出ブロック490あるいは絶縁保護部100の構成を簡素化することが可能となり、リード引出ブロック490あるいは絶縁保護部100を容易に形成することができる。

0131

また、本実施形態では、リード引出ブロック490は、ボビン40とは別体に形成されている。そのため、リード引出ブロック490の仕様変更が生じた場合などには、その仕様に応じたリード引出ブロック490を用意し、ボビン40に取り付ければよい。すなわち、ボビンの全体の設計を変更する必要はなく、仕様変更に対して柔軟に対応することができる。

0132

さらに図3に示すように、本実施形態のコイル装置10では、第1メイン巻回部45aに巻回してある第1ワイヤ22の内側コイル部20と、第2巻回部55に巻回してある第2ワイヤ32の外側コイル部30との間の半径方向の隙間で、コイル間結合の調整を図ることができる。さらに、本実施形態のコイル装置10では、第1サブ巻回部45bに巻回してある第1ワイヤ22の鍔状コイル部20aと、第2巻回部55に巻回してある第2ワイヤ32外側コイル部との間のZ軸方向の隙間でも、コイル間結合の調整を図ることができる。

0133

また、第1サブ巻回部45bに巻回してある第1ワイヤ22の巻回層数を多くすれば、軸方向から見た鍔状コイル部20aと外側コイル部30との重複面積も大きくなり、リーケージ特性の調整が可能である。このように本実施形態のコイル装置10では、径方向隙間と軸方向隙間との両方でリーケージ特性の調整が可能である。

0134

また、本実施形態のコイル装置10では、第1巻回部45の第1サブ巻回部45bに巻回してある第1ワイヤ22の巻回層数を多くすることで、第1ワイヤ22のトータルのターン数を増やすことができるため、ボビン40の軸方向寸法を短くすることができる。そのため、コイル装置10の低背化を図ることが可能になる。

0135

さらに、本実施形態では、第1サブ巻回部45bに巻回してある鍔状コイル部20aの最外周層の位置が、第2巻回部55の筒壁よりも外側に位置する。このように構成することで、鍔状コイル部20aと外側コイル部30とが軸方向から見て重複する。そのため、第1サブ巻回部45bに巻回してある第1ワイヤ22の鍔状コイル部20aと、第2巻回部55に巻回してある第2ワイヤ32の外側コイル部30との間の軸方向の隙間で、リーケージ特性の調整を図ることが容易になる。

0136

また、本実施形態では、第1巻回部45には、巻回隔壁鍔46がZ軸方向に沿って所定間隔で形成してある。このように構成することで、第1ワイヤ22のα巻きが容易になる。また、第1メイン巻回部45aと第1サブ巻回部45bとを仕切る巻回隔壁鍔46には、第1メイン巻回部45aの範囲内に形成してある巻回隔壁鍔46の外縁端よりも外側に突出する凸部としての仕切凸片46d(図2C参照)が形成してある。この仕切凸片46dは、ボビンカバー50との位置決めとしても機能することができる。

0137

さらに本実施形態では、ボビンカバー50のカバー下鍔部52の外周縁に、周方向に沿って断続的に隙間保持片52aが形成してあり、その隙間保持片52aの内側に、第1サブ巻回部45bが位置して、鍔状コイル部20aが形成される。このように構成することで、第1サブ巻回部45bの外周に第1ワイヤ22を多数のターン数で巻回することが容易になる。

0138

また、本実施形態では、第1メイン巻回部45aと第1サブ巻回部45bとには、第1ワイヤ22が連続的にα巻きされている。α巻きとすることにより、第1ワイヤ22の巻回が容易となると共に、第1ワイヤ22により形成される内側コイル20の軸方向長さを小さくすることができる。また、第1サブ巻回部45bの外周に、第1ワイヤ22を多数ターンで巻回しやすい。

0139

第2実施形態

0140

図1Bおよび図5Bに示す第2実施形態に係るコイル装置10Aは、以下に示す点を除いて、第1実施形態に係るコイル装置10と同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。図1Bおよび図5Bにおいて、第1実施形態のコイル装置10における各部材と共通する部材には、共通の符号を付し、その説明は一部省略する。

0141

本実施形態におけるコイル装置10Aは、絶縁保護部100Aを有する。図5A図5Bとを対比すると明らかなように、本実施形態における絶縁保護部100Aは、リード引出ブロック490に一体に形成されているという点において、第1実施形態における絶縁保護部100とは異なる。絶縁保護部100Aとリード引出ブロック490とは、射出成形などにより一体成形される。

0142

図5Bに示すように、絶縁保護部100Aは、ケース横断部120Aと外側延在部130Aとを有し、略L字状の形状を有する。一方で、絶縁保護部100Aは、図5Aに示す第1実施形態における内側延在部110に対応する構成を具備しない。本実施形態では、図5Bに示すように、絶縁保護部100Aがリード引出ブロック490に一体化されたことにより、リード引出ブロック490の後方壁部490cが、図5Aに示す内側延在部110と同様の役割を果たす。

0143

図5Bに示すように、ケース横断部120Aは、図5Aに示す第1実施形態におけるケース横断部120よりも厚く形成されており、端子91,92のケース横断片91d,92dを内部に収容している。すなわち、本実施形態では、ケース横断片91d,92dは、外部には露出しておらず、ケース横断部120Aの内部に埋め込まれている。ケース横断部120AのX軸方向の内側端部は、リード引出ブロック490の後方壁部490cのZ軸方向の上端に一体的に接続されている。ケース横断部120Aの下面は、ケース300の上開口縁330に当接する。

0144

外側延在部130Aは、図5Aに示す第1実施形態における外側延在部130よりも厚く形成されており、端子91,92の下方延在片91e,92eを内部に収容している。すなわち、本実施形態では、下方延在片91e,92eは、外部には露出しておらず、外側延在部130Aの内部に埋め込まれている。外側延在部130AのX軸方向の外側の端面には、2つの端子孔131,131の各々がY軸方向に所定の間隔をあけて形成されている。端子孔131,131を通じて、端子91,92の外方突出片91f,92fが引き出される。外側延在部130AのX軸方向の内側の端面は、ケース300の外側面310に当接する。

0145

絶縁保護部100Aは、外側延在部130Aとリード引出ブロック490の後方壁部490cとでケース300の上端部を挟み込むようにして、ケース300に取り付けられる。

0146

本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。加えて、本実施形態では、絶縁保護部100Aがリード引出ブロック490と一体に形成されている。そのため、コイル装置10Aの製造工程において、絶縁保護部100Aを別途単体として)ケース300に取り付ける工程を省略することが可能となり、コイル装置10Aの製造が容易になる。

0147

また、本実施形態では、絶縁保護部100Aが、端子91,92と一体に形成されている。たとえば、インサート成形等によって、端子91,92を絶縁保護部100Aに一体成形することにより、コイル装置10Aの製造が容易になる。

0148

本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。

0149

たとえば、上述した実施形態では、図3に示すように、第1メイン巻回部45aのZ軸方向の下に、第1サブ巻回部45bを形成し、鍔状コイル部20aを内側コイル20の下側に形成してあるが、その逆でもよい。すなわち、第1メイン巻回部45aのZ軸方向の上に、第1サブ巻回部45bを形成し、鍔状コイル部20aを内側コイル20の上側に形成してもよい。ただし、本実施形態では、ケース300の下側から冷却を行うため、径方向の巻回層数が多い鍔状コイル部20aが下側にある方が放熱性が良い。

0150

また、第1ワイヤ22は、α巻きである必要は無く、整列巻でもよい。整列巻でも、本発明の作用効果を期待することができる。さらに、ボビン40,40aの具体的な形状、あるいはコア12の具体的な形状は、上述した実施形態に限らず、種々に改変することができる。また、本発明のコイル装置は、たとえば充電器のためのトランス以外の用途として、リアクトルなどにも用いることができる。

0151

上記各実施形態において、絶縁保護部100,100Aの形状は、適宜変更してもよい。たとえば、図5Aにおいて、絶縁保護部100から、内側延在部100を省略し、ケース横断部110および外側延在部130からなる絶縁保護部100を構成してもよい。また、図5Bにおいて、絶縁保護部100Aとリード引出ブロック490とが分離されていてもよい。

0152

上記各実施形態において、2個の絶縁保護部100,100Aをコイル装置10,10Aに具備させ、一方の絶縁保護部100,100Aで端子91とケース300とを絶縁し、他方の絶縁保護部100,100Aで端子92とケース300とを絶縁してもよい。

0153

その場合、絶縁保護部100,100Aの形状は、端子91,92のケース横断片91d,92dおよび下方延在片91e,92eの形状と略一致した形状であってもよい。

0154

10,10A…コイル装置
12…コア
13…ベース
14…中脚
16…側脚
20…内側コイル
20a…鍔状コイル部
22…第1ワイヤ
22a…リード部
30…外側コイル
32…第2ワイヤ
32a…リード部
40…ボビン
42…ボビン基板
42a…脚部
44…第1中空筒部
44a…第1貫通孔
44b…分離用凸部
45…第1巻回部
45a…第1メイン巻回部
45b…第1サブ巻回部
46…巻回隔壁鍔
46a…連絡溝
46b,46c…切欠縁部
46d…仕切凸片(凸部)
46e…流通隙間
47…巻回区画
48…ボビン上鍔部
48a…段差部
48b…位置決め凹部
48c…係合凸部
49…リード引出部
490…リード引出ブロック(端子台)
490a…台座
490b…前方壁部
490c…後方壁部
490d…側方壁部
490e…垂直引出溝
490f…水平引出溝
490g…係合凸部
490h…固定用凸部
490i…凹溝
491…リード引出台
491a…台座中央部
491b…台座側方部
491c…台座引出溝
491d…側方薄板部
491e…絶縁壁
491f…固定用凹部
50…ボビンカバー
50a,50b…半割体
52…カバー下鍔部
52a…隙間保持片(非巻回部)
52b…開口部
53…分割接続部
53a…内側接続片
53b…外側接続片
54…第2中空筒部
55…第2巻回部
58…カバー上鍔部
58a…接続上鍔部
58b…接続下鍔部
58c,58d…係合部
58e,58f…係合面
58g,58h…段差凸部
58i…ストッパ凸部
60…コアカバー
62…カバー本体
62a…分割片
64…取付縁
64a…突出片
64b…開口部
66…絶縁板部
66a…係合凸部
70…リード引出ブロックカバー
71…天板部
72…側方壁部
73…後方壁部
74…凹部
80…放熱プレート
91,92…端子
91a,92a…リード接続片
91b,92b…側方延在片
91c,92c…上方延在片
91d,92d…ケース横断片
91e,92e…下方延在片
91f,92f…外方突出片
100,100A…絶縁保護部
110…内側延在部
120,120A…ケース横断部
130,130A…外側延在部
200…絶縁プレート
210…プレート本体
220…プレート天板
230…プレート外方突出片
240…リード通路
300…ケース
305…枠体
310…外側面
320…内側面
315,330…開口縁
340…底板
LS…樹脂上面

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