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概要
背景
近年、ビジネス上では様々なコミュニケーションツールが導入されている。コミュニケーションツールの例としては、ChatWork(登録商標)、Slack、LINE WORKSなどが挙げられる。
これらは、トークルーム(又はチャットルーム)と称されるバーチャルなコミュニケーション空間を開設する機能がある。そして、トークルームに参加可能なメンバーを管理している。
特許文献1では、災害やトラブル等発生時、現場情報の収集、整理、及び共有化がリアルタイムでできる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを開示している。特許文献2では、障害発生時に必要なチャットルーム(検討ルーム)を立ち上げ、効率的に障害解決を支援する仕組みを提供することを課題として開示している。
概要
迅速性と実効性を担保したコミュニケーション方法を提供すること。 システムを利用した情報共有の方法であって、 前記システムは、通信端末と、ボットとを備え、 前記通信端末は、前記システムが作成するトークルームに投稿可能であり、 前記方法は、 前記ボットが、トリガー情報を受信する工程Aと、 前記ボットが、トークルームを作成するか否かに関する判定を、トリガー情報に基づいて行う工程Bと、を含む、方法。
目的
特許文献2では、障害発生時に必要なチャットルーム(検討ルーム)を立ち上げ、効率的に障害解決を支援する仕組みを提供する
効果
実績
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請求項1
システムを利用した情報共有の方法であって、前記システムは、通信端末と、ボットとを備え、前記通信端末は、前記ボットが作成するトークルームに投稿可能であり、前記方法は、前記ボットが、トリガー情報を受信する工程Aと、前記ボットが、トークルームを作成するか否かに関する判定を、前記トリガー情報に基づいて行う工程Bと、を含む、方法。
請求項2
請求項1の方法であって、前記工程Bが、前記トリガー情報を、ボットが解析し、重要度を算出するサブ工程B1と、前記重要度と予め設定された所定の閾値とを対比することに基づいて、前記ボットがトークルームを作成するサブ工程B2と、を含む該方法。
請求項3
請求項2の方法であって、前記システムは、環境センサを更に備え、前記トリガー情報は、前記環境センサが出力する情報であり、前記環境センサは、温度センサ、湿度センサ、圧力センサ、光センサ、音センサ、人感センサ、振動センサ、電流センサ、電圧センサ、位置センサ、スイッチセンサ、監視カメラ、赤外線カメラ、ガス検知器、火災報知器、磁気センサ、及び鍵センサから選択される1種以上である、該方法。
請求項4
請求項5
請求項6
請求項1の方法であって、前記工程Bが、前記トリガー情報に基づいて、判定テーブルを参照する工程B1を含み、前記判定テーブルは、トリガー情報と、トークルームを作成するか否かの判定フラグとが、ペアで記憶されている、該方法。
請求項7
請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法であって、前記方法は、トークルーム作成後、前記ボットが、前記トークルームに参加するメンバーを選出する工程Cを更に含み、前記選出は、前記トリガー情報に基づき、前記選出は、予め登録されたメンバーの情報及び/又はメンバーの位置情報に更に基づく、該方法。
請求項8
請求項9
請求項7又は8の方法であって、前記システムは環境センサを備え、前記環境センサは、サブボットを備え、前記工程Cは、前記サブボットをメンバーの一員として選出することを含む、該方法。
請求項10
請求項7〜9いずれか1項に記載の方法であって、前記工程Cは、既存のトークルームに参加中のメンバーを選出することを含む、該方法。
請求項11
情報共有ボットであって、前記ボットは、通信端末と通信可能に接続され、前記ボットは、トリガー情報を受信するように構成され、トークルームを作成するか否かに関する判定を、前記トリガー情報に基づいて行うように構成される、該ボット。
請求項12
請求項11のボットであって、前記ボットは、前記トリガー情報を解析し、重要度を算出するように構成され、及び、前記重要度と予め設定された所定の閾値とを対比することに基づいて、トークルームを作成するように構成される、該ボット。
請求項13
請求項12のボットであって、前記ボットは、環境センサと通信可能に接続され、前記トリガー情報は、前記環境センサが出力する情報であり、前記環境センサは、温度センサ、湿度センサ、圧力センサ、光センサ、音センサ、人感センサ、振動センサ、電流センサ、電圧センサ、位置センサ、スイッチセンサ、監視カメラ、赤外線カメラ、ガス検知器、火災報知器、磁気センサ、及び鍵センサから選択される1種以上である、該ボット。
請求項14
請求項12のボットであって、前記トリガー情報は、前記通信端末が出力する情報であり、前記ボットは、トリガー情報を言語解析してキーワードを抽出するように構成される、該ボット。
請求項15
請求項12のボットであって、前記トリガー情報は、前記通信端末が出力する情報であり、前記トリガー情報は、トークルーム開設の指示情報と、トークルーム開設の目的情報とを含む、該ボット。
請求項16
請求項11のボットであって、前記ボットは、前記トリガー情報に基づいて、判定テーブルを参照するように構成され、前記判定テーブルは、トリガー情報と、トークルームを作成するか否かの判定フラグとが、ペアで記憶されている、該ボット。
請求項17
請求項11〜16のいずれか1項に記載のボットであって、前記ボットは、トークルーム作成後、前記トークルームに参加するメンバーを選出するように構成され、前記選出は、前記トリガー情報に基づき、前記選出は、予め登録されたメンバーの情報及び/又はメンバーの位置情報に更に基づく、該ボット。
請求項18
請求項17のボットであって、前記メンバーの情報は、メンバーの業務、業務年数、スキル、役職、体調、出退勤状況、性別、年齢、及び所持品のうち少なくとも1つを含む、該ボット。
請求項19
請求項17又は18のボットであって、前記ボットは、環境センサが備えるサブボットをメンバーの一員として選出できるように構成される、該ボット。
請求項20
請求項17〜19いずれか1項に記載のボットであって、前記ボットは、既存のトークルームに参加中のメンバーを選出するように構成される、該ボット。
請求項21
情報共有システムであって、前記システムは、ボットと、通信端末とを備え、前記通信端末は、前記ボットが作成するトークルームに投稿可能であり、前記ボットは、トリガー情報を受信するように構成され、トークルームを作成するか否かに関する判定を、前記トリガー情報に基づいて行うように構成される、該システム。
請求項22
請求項21のシステムであって、前記ボットは、前記トリガー情報を解析し、重要度を算出するように構成され、及び、前記重要度と予め設定された所定の閾値とを対比することに基づいて、トークルームを作成するように構成される、該システム。
請求項23
請求項22のシステムであって、前記システムは、環境センサを更に備え、前記トリガー情報は、前記環境センサが出力する情報であり、前記環境センサは、温度センサ、湿度センサ、圧力センサ、光センサ、音センサ、人感センサ、振動センサ、電流センサ、電圧センサ、位置センサ、スイッチセンサ、監視カメラ、赤外線カメラ、ガス検知器、火災報知器、磁気センサ、及び鍵センサから選択される1種以上である、該システム。
請求項24
請求項22のシステムであって、前記トリガー情報が、前記通信端末が出力する情報であり、前記ボットが、トリガー情報を言語解析してキーワードを抽出するように構成される、該システム。
請求項25
請求項22のシステムであって、前記トリガー情報は、前記通信端末が出力する情報であり、前記トリガー情報は、トークルーム開設の指示情報と、トークルーム開設の目的情報とを含む、該システム。
請求項26
請求項21のシステムであって、前記ボットは、前記トリガー情報に基づいて、判定テーブルを参照するように構成され、前記判定テーブルは、トリガー情報と、トークルームを作成するか否かの判定フラグとが、ペアで記憶されている、該システム。
請求項27
請求項21〜26のいずれか1項に記載のシステムであって、前記ボットは、トークルーム作成後、前記トークルームに参加するメンバーを選出するように構成され、前記選出は、前記トリガー情報に基づき、前記選出は、予め登録されたメンバーの情報及び/又はメンバーの位置情報に更に基づく、該システム。
請求項28
請求項27のシステムであって、前記メンバーの情報は、メンバーの業務、業務年数、スキル、役職、体調、出退勤状況、性別、年齢、及び所持品のうち少なくとも1つを含む、該システム。
請求項29
請求項27又は28のシステムであって、前記ボットは、環境センサが備えるサブボットをメンバーの一員として選出できるように構成される、該システム。
請求項30
請求項27〜29いずれか1項に記載のシステムであって、前記ボットは、既存のトークルームに参加中のメンバーを選出するように構成される、該システム。
技術分野
背景技術
0002
近年、ビジネス上では様々なコミュニケーションツールが導入されている。コミュニケーションツールの例としては、ChatWork(登録商標)、Slack、LINE WORKSなどが挙げられる。
0004
特許文献1では、災害やトラブル等発生時、現場情報の収集、整理、及び共有化がリアルタイムでできる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを開示している。特許文献2では、障害発生時に必要なチャットルーム(検討ルーム)を立ち上げ、効率的に障害解決を支援する仕組みを提供することを課題として開示している。
先行技術
0005
特開2018−165924号公報
特開2018−088224号公報
発明が解決しようとする課題
0006
上記の様に種々のコミュニケーションツールが提供されているものの、ビジネス上の利用においては問題点があった。例えば、空港で働く職員を例にとって説明すると、ある特定の緊急事態が発生した場合(例えば、不審物の発見など)、現場から緊急事態の報告をリーダーが受ける。そして、リーダーは、報告内容を検討し、メンバーを招集するかどうかを判定する。そして、メンバーを招集する必要があると判定した場合には、コミュニケーションツールを使ってトークルームを形成する。
0007
しかし、緊急事態が発生した場合は、迅速な対処が求められるため、トークルーム形成までの時間のロスは最小限にとどめたいという要求がある。
0008
こうした要求に適う1つの方法としては、メンバー全員が漏れなく参加したトークルームを1つ設け、常にこれをアクティブにしておくことである。しかし、このようなトークルームが形成されると、個々のメンバーにとっては、自分に無関係の情報が常に流れることとなる。従って、トークルームに新たな投稿があったとしても、自分には無関係という先入観が働く可能性を強める。結果として、重要な情報を見逃す可能性が出てくる。これによりコミュニケーションの実効性が薄れてしまう。
0009
以上の点に鑑み、本開示では、迅速性と実効性を担保したコミュニケーション方法を提供すること、これにより、仕事における生産性を向上させることを目的とする。
課題を解決するための手段
0010
発明者が検討した結果、ボットを利用してトークルームを管理することを考案した。より具体的には、判定するための情報をボットに提供し、これを受けて、トークルームの生成の判定をボットに行わせることにした。これにより、迅速にトークルームを生成することができる。また、常にアクティブなトークルームが形成されるわけではないので、メンバーにとっては、重要な情報を見逃す可能性を低減できる。
0011
本発明は、上記知見に基づいて完成され、一側面において、以下の発明を包含する。
0012
(発明1)
システムを利用した情報共有の方法であって、
前記システムは、通信端末と、ボットとを備え、
前記通信端末は、前記ボットが作成するトークルームに投稿可能であり、
前記方法は、
前記ボットが、トリガー情報を受信する工程Aと、
前記ボットが、トークルームを作成するか否かに関する判定を、前記トリガー情報に基づいて行う工程Bと、
を含む、方法。
0013
(発明2)
発明1の方法であって、
前記工程Bが、
前記トリガー情報を、ボットが解析し、重要度を算出するサブ工程B1と、
前記重要度と予め設定された所定の閾値とを対比することに基づいて、前記ボットがトークルームを作成するサブ工程B2と、
を含む該方法。
0014
(発明3)
発明2の方法であって、
前記システムは、環境センサを更に備え、
前記トリガー情報は、前記環境センサが出力する情報であり、
前記環境センサは、温度センサ、湿度センサ、圧力センサ、光センサ、音センサ、人感センサ、振動センサ、電流センサ、電圧センサ、位置センサ、スイッチセンサ、監視カメラ、赤外線カメラ、ガス検知器、火災報知器、磁気センサ、及び鍵センサから選択される1種以上である、
該方法。
0017
(発明6)
発明1の方法であって、
前記工程Bが、
前記トリガー情報に基づいて、判定テーブルを参照する工程B1
を含み、
前記判定テーブルは、トリガー情報と、トークルームを作成するか否かの判定フラグとが、ペアで記憶されている、
該方法。
0018
(発明7)
発明1〜6のいずれか1つに記載の方法であって、
前記方法は、トークルーム作成後、前記ボットが、前記トークルームに参加するメンバーを選出する工程Cを更に含み、
前記選出は、前記トリガー情報に基づき、
前記選出は、予め登録されたメンバーの情報及び/又はメンバーの位置情報に更に基づく、
該方法。
0020
(発明9)
発明7又は8の方法であって、
前記システムは環境センサを備え、
前記環境センサは、サブボットを備え、
前記工程Cは、前記サブボットをメンバーの一員として選出することを含む、
該方法。
0021
(発明10)
発明7〜9いずれか1つに記載の方法であって、
前記工程Cは、既存のトークルームに参加中のメンバーを選出することを含む、
該方法。
0022
(発明11)
情報共有ボットであって、
前記ボットは、通信端末と通信可能に接続され、
前記ボットは、
トリガー情報を受信するように構成され、
トークルームを作成するか否かに関する判定を、前記トリガー情報に基づいて行うように構成される、
該ボット。
0023
(発明12)
発明11のボットであって、
前記ボットは、
前記トリガー情報を解析し、重要度を算出するように構成され、及び、
前記重要度と予め設定された所定の閾値とを対比することに基づいて、トークルームを作成するように構成される、
該ボット。
0024
(発明13)
発明12のボットであって、
前記ボットは、環境センサと通信可能に接続され、
前記トリガー情報は、前記環境センサが出力する情報であり、
前記環境センサは、温度センサ、湿度センサ、圧力センサ、光センサ、音センサ、人感センサ、振動センサ、電流センサ、電圧センサ、位置センサ、スイッチセンサ、監視カメラ、赤外線カメラ、ガス検知器、火災報知器、磁気センサ、及び鍵センサから選択される1種以上である、
該ボット。
0025
(発明14)
発明12のボットであって、
前記トリガー情報は、前記通信端末が出力する情報であり、
前記ボットは、トリガー情報を言語解析してキーワードを抽出するように構成される、
該ボット。
0026
(発明15)
発明12のボットであって、
前記トリガー情報は、前記通信端末が出力する情報であり、
前記トリガー情報は、トークルーム開設の指示情報と、トークルーム開設の目的情報とを含む、
該ボット。
0027
(発明16)
発明11のボットであって、
前記ボットは、前記トリガー情報に基づいて、判定テーブルを参照するように構成され、
前記判定テーブルは、トリガー情報と、トークルームを作成するか否かの判定フラグとが、ペアで記憶されている、
該ボット。
0028
(発明17)
発明11〜16のいずれか1つに記載のボットであって、
前記ボットは、トークルーム作成後、前記トークルームに参加するメンバーを選出するように構成され、
前記選出は、前記トリガー情報に基づき、
前記選出は、予め登録されたメンバーの情報及び/又はメンバーの位置情報に更に基づく、
該ボット。
0029
(発明18)
発明17のボットであって、前記メンバーの情報は、メンバーの業務、業務年数、スキル、役職、体調、出退勤状況、性別、年齢、及び所持品のうち少なくとも1つを含む、該ボット。
0030
(発明19)
発明17又は18のボットであって、前記ボットは、環境センサが備えるサブボットをメンバーの一員として選出できるように構成される、該ボット。
0031
(発明20)
発明17〜19いずれか1つに記載のボットであって、
前記ボットは、既存のトークルームに参加中のメンバーを選出するように構成される、
該ボット。
0032
(発明21)
情報共有システムであって、
前記システムは、ボットと、通信端末とを備え、
前記通信端末は、前記ボットが作成するトークルームに投稿可能であり、
前記ボットは、
トリガー情報を受信するように構成され、
トークルームを作成するか否かに関する判定を、前記トリガー情報に基づいて行うように構成される、
該システム。
0033
(発明22)
発明21のシステムであって、
前記ボットは、
前記トリガー情報を解析し、重要度を算出するように構成され、及び、
前記重要度と予め設定された所定の閾値とを対比することに基づいて、トークルームを作成するように構成される、
該システム。
0034
(発明23)
発明22のシステムであって、
前記システムは、環境センサを更に備え、
前記トリガー情報は、前記環境センサが出力する情報であり、
前記環境センサは、温度センサ、湿度センサ、圧力センサ、光センサ、音センサ、人感センサ、振動センサ、電流センサ、電圧センサ、位置センサ、スイッチセンサ、監視カメラ、赤外線カメラ、ガス検知器、火災報知器、磁気センサ、及び鍵センサから選択される1種以上である、
該システム。
0035
(発明24)
発明22のシステムであって、
前記トリガー情報が、前記通信端末が出力する情報であり、
前記ボットが、トリガー情報を言語解析してキーワードを抽出するように構成される、
該システム。
0036
(発明25)
発明22のシステムであって、
前記トリガー情報は、前記通信端末が出力する情報であり、
前記トリガー情報は、トークルーム開設の指示情報と、トークルーム開設の目的情報とを含む、
該システム。
0037
(発明26)
発明21のシステムであって、
前記ボットは、前記トリガー情報に基づいて、判定テーブルを参照するように構成され、
前記判定テーブルは、トリガー情報と、トークルームを作成するか否かの判定フラグとが、ペアで記憶されている、
該システム。
0038
(発明27)
発明21〜26のいずれか1つに記載のシステムであって、
前記ボットは、トークルーム作成後、前記トークルームに参加するメンバーを選出するように構成され、
前記選出は、前記トリガー情報に基づき、
前記選出は、予め登録されたメンバーの情報及び/又はメンバーの位置情報に更に基づく、
該システム。
0039
(発明28)
発明27のシステムであって、前記メンバーの情報は、メンバーの業務、業務年数、スキル、役職、体調、出退勤状況、性別、年齢、及び所持品のうち少なくとも1つを含む、該システム。
0040
(発明29)
発明27又は28のシステムであって、前記ボットは、環境センサが備えるサブボットをメンバーの一員として選出できるように構成される、該システム。
0041
(発明30)
発明27〜29いずれか1つに記載のシステムであって、
前記ボットは、既存のトークルームに参加中のメンバーを選出するように構成される、
該システム。
発明の効果
0042
上記発明では、ボットが、トークルームを作成するか否かに関する判定を、トリガー情報に基づいて行う。これにより、迅速にトークルームを形成することができる。このことで、仕事の効率性が高まり、結果的には生産性が向上する。
図面の簡単な説明
0043
一実施形態におけるシステムの構成を示す。
一実施形態におけるトークルームを開設するフローを示す。
一実施形態において、トリガー情報を生成するための通信端末の画面を示す。
一実施形態において、抽出対象のキーワードと、イベントコードとを関連付けたテーブルを示す。
一実施形態において、トークルームを生成するか否かの判定テーブルを示す。
一実施形態において、トークルームを生成するか否かの判定フローを示す。
一実施形態において、トークルームを生成するか否かの判定テーブルを示す。
一実施形態におけるメンバーに関する情報を管理するテーブルを示す。
一実施形態におけるメンバー選出のための判定テーブルを示す。
一実施形態におけるメンバーに関する情報を管理するテーブルを示す。メンバーとして、環境センサ(例:監視カメラ、サーモグラフィなど)も含まれる。
実施例
0044
以下、本発明を実施するための具体的な実施形態について説明する。以下の説明は、本発明の理解を促進するためのものである。即ち、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
0045
1.システムの構成
一実施形態において、本発明は、情報共有のためのシステム及びボットに関する。図1において、一実施形態におけるシステムの構成を示す。システムは、少なくともボット(10)と、通信端末(30)とを備える。必要に応じて、環境センサ(40)を備えてもよい。また、ボットは、仮想的なトークルーム(20)を設けることができる。各通信端末は、トークルームに投稿することができる。当該トークルーム及び各通信端末を通して、職員同士は情報共有を行うことができる。
0046
1−1.ボット
「ボット」とは、一定のタスクや処理を自動化するためのソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせのことである。ボットに該当するハードウェアは、特に限定されず、一般的な情報処理装置等であってもよい。また、情報処理装置は、プロセッサ、メモリ、記憶媒体、及び通信モジュール等を備えることができる。例えば、ボットに該当するハードウェアは、サーバー、又はパソコン等であってもよい。
0048
また、ボットは、トークルームを作成するか否かに関する判定を、トリガー情報に基づいて行う機能を有することができる。ボットは、こうした機能を実現するための各種モジュールを備えることができる。例えば、以下のようなモジュールを備えることができる。
・トリガー情報を解析し、重要度を算出するための解析モジュール
・重要度と予め設定された所定の閾値とを対比することに基づいてトークルームを開設するかどうかの判定を行う第1判定モジュール
・トークルームの追加及び/又は削除を行ったり、並びにメンバーの管理の追加及び/又は削除を行ったりするためのトークルーム管理モジュール
また、第1判定モジュールに加えて、或いは、第1判定モジュールの代わりとして、第2判定モジュールを、ボットが備えてもよい。第2判定モジュールは、例えば、トリガー情報に基づいて、判定テーブルを参照するように構成されてもよい。
0049
上記各種モジュールの機能の詳細については、後述する。
0050
1−2.通信端末
通信端末は、個々のスタッフが使用するための装置である。典型的には、個々のスタッフは、常に移動しながら、業務を遂行するという理由から、通信端末は、携帯可能且つ無線通信な物が好ましい(例えば、スマートフォンであってもよく、タブレット端末であってもよく、イヤホン及びマイクを備えたヘッドホンであってもよい)。
0054
また、必要に応じて、通信端末は、一般的な情報処理装置と同じ構成要素を備えてもよい(例えば、プロセッサ、メモリ、記憶媒体、及び通信モジュール等)。
0055
また、通信端末は、所望の機能を実現するための各種モジュールを備えることができる。例えば、通信端末は、トリガー情報を生成するためのトリガー情報生成モジュールを備えることができる。
0056
通信端末の数は特に限定されないが、典型的には、複数の通信端末が、ボットと接続されてもよい。
0057
1−3.環境センサ
また、必要に応じてシステムは、環境センサを備えることができる。環境センサは、1種類であってもよく、又は複数種類あってもよい。環境センサの種類としては、例えば、以下のような例が挙げられる。
温度センサ、湿度センサ、圧力センサ、光センサ、音センサ、人感センサ、振動センサ、電流センサ、電圧センサ、位置センサ、スイッチセンサ、監視カメラ、赤外線カメラ、ガス検知器、火災報知器、磁気センサ、及び鍵センサ
上記のセンサは、組み合わせて使用してもよい。
0058
また、環境センサは、トリガー情報を生成するためのトリガー情報生成モジュールを備えることができる。当該トリガー情報は、環境センサの種類を特定する情報、及びセンサが感知した情報(例えば、温度センサであれば温度、光センサであれば明るさの度合いなど)を含むことができる。
0059
また、環境センサは、通信モジュールを備えることができ、当該通信モジュールを通して上述したボットと接続することができる。
0061
2.トークルームの形成
一実施形態において、本発明は、システムを利用した情報共有の方法である。より具体的には、情報共有のためにトークルームが利用される。前記方法は、以下の工程を含む。
・ボットが、トリガー情報を受信する工程A
・前記ボットが、トークルームを作成するか否かに関する判定を、前記トリガー情報に基づいて行う工程B
0062
更なる一実施形態において、前記方法の工程Bは、以下のサブ工程を含むことができる。
・トリガー情報を、ボットが解析し、重要度を算出する工程B1
・重要度と予め設定された所定の閾値とを対比することに基づいて、ボットがトークルームを作成する工程B2
図2に具体例を示す。以下では、当該具体例について詳述する。
0063
2−1.トリガー情報の生成
上記工程Aではトリガー情報をボットが受信する。トリガー情報は、通信端末によって生成された情報であってもよい。或いは、トリガー情報は、環境センサによって生成された情報であってもよい。
0064
2−1−1.通信端末によるトリガー情報の生成
まずは、通信端末によるトリガー情報の生成について説明する。通信端末が生成するトリガー情報は、音声形式であってもよく、又はテキスト形式であってもよい。或いは、任意形式コマンドと引数の組み合わせであってもよい。また、必要に応じてトリガー情報は、通信端末の位置情報を含んでもよい。
0065
例えば、トリガー情報が音声形式又はテキスト形式の場合、トリガー情報は、自然言語の形態であってもよく(例えば、「X番のトイレ内で不審物を発見しました」)、所定のキーワードを組み合わせた形態であってもよい(例えば、「不審物発見、場所、X番のトイレ内」)。
0066
また、トリガー情報が任意形式のコマンドと引数の組み合わせの場合、任意形式のコマンドは、トークルーム開設を指示する情報に該当してもよい。また、引数は、トークルームを開設する目的情報に該当してもよい。従って、生成されるトリガー情報は、例えば、「OPEN_TALK_ROOM SUSPICIOUS_OBJECT」という形式の情報であってもよい。また、上述したようにコマンドの形式は任意である。従って、文字形式のみに限定されない。例えば、コマンドの形式は、LINE(登録商標)のスタンプ等のアイコン形式であってもよい。更には、コマンドの形式は、LINEのスタンプと文字の組み合わせの形式であってもよい。
0067
トリガー情報が任意形式のコマンドと引数の組み合わせの場合、例えば、図3に示すように、通信端末に所定のアプリケーションをインストールしてもよい。そして、当該アプリケーションを起動すると、通報する内容を選択できるように構成されてもよい。通信端末のユーザーが、ボタンをタップして、通報する内容を選択すると、選択したボタンに対応するトリガー情報が生成される。
0068
こうしたトリガー情報の生成は、通信端末が備えるトリガー情報生成モジュールによって生成されてもよい。生成されたトリガー情報は、通信端末からボットへ送信される。
0069
2−1−2.環境センサによるトリガー情報の生成
必要に応じて、通信端末以外がトリガー情報を生成してもよい。具体的には、環境センサがトリガー情報を生成してもよい。上述したように環境センサが生成するトリガー情報は、環境センサの種類を特定する情報、及びセンサが感知した情報を含むことができる。また、必要に応じてトリガー情報は、環境センサの位置情報を含んでもよい。こうしたトリガー情報の生成は、環境センサが備えるトリガー情報生成モジュールによって生成されてもよい。生成されたトリガー情報は、環境センサからボットへ送信される。
0070
2−2.ボットが、トリガー情報を受信する
通信端末又は環境センサが送信したトリガー情報は、ボットによって受信される。ボットは、受信するための通信モジュールを備えることができる。受信後は、トリガー情報に基づいて所定の処理を実行する。所定の処理については、次項で詳述する。
0071
2−3.ボットがトリガー情報を解析、及び重要度を算出
ボットは、受信したトリガー情報を解析し、これに基づいて重要度を算出する。この目的で、ボットは、解析モジュールを備える。
0072
上述したように、トリガー情報が、通信端末が生成した情報であり、且つ、自然言語の形態である場合には、解析モジュールは、言語解析することができる。例えば、解析モジュールは、自然言語形態のトリガー情報を、予め登録したキーワードとマッチングさせ、キーワード抽出を行うことができる。解析モジュールは、キーワード抽出のためのデータベースにアクセスすることができる(図4)。キーワード抽出のためのデータベースは、例えば、テーブル形式であってもよい。また、データベースには、抽出対象のキーワードを予め登録しておくことができる。更には、抽出対象のキーワードに対応するイベントコードを関連付けて登録しておくことができる。自然言語の場合には、言語の揺れが生じることがある(例えば、火災と火事)。しかし、同一の概念を表す複数のキーワードを予め登録しておくことで、言語の揺れの問題を回避することができる。
0073
キーワード抽出のためには、トリガー情報がテキスト形式であることが好ましい。従って、トリガー情報が音声データ形式である場合には、解析モジュールが、音声認識技術を用いてテキスト形式に変換してもよい。
0075
トリガー情報が、通信端末が生成した情報であり、且つ、所定のキーワードを組み合わせた形態である場合には、言語の揺れの問題は生じにくいため、そのまま、解析モジュールが重要度算出をおこなってもよい。或いは、上記と同様イベントコードに変換してもよい。
0076
トリガー情報が、環境センサが生成した情報である場合にも、上述言語の揺れの問題は生じにくいため、そのまま、解析モジュールが重要度算出をおこなってもよい。或いは、上記と同様イベントコードに変換してもよい。
0078
ルールベースの場合には、例えば、図5に示す判定表を使用してもよい。例えば、通信端末及び/又は環境センサから送信されるトリガー情報は、図5の判定表のイベントコード及びパラメータに対応している。パラメータは、環境センサが感知した値に対応する。検知した数値をそのまま使用すると、他種の環境センサの感知した値との重要度に関する序列を形成できないので(例えば温度計が示す50℃と湿度計が示す50%は単純に数値の大小で比較することができない)、パラメータは好ましくは正規化されてもよい。イベントコードに応じて、或いはイベントコードとパラメータの組み合わせに応じて、判定表には重要度が割り当てられている(例えば、振動センサの場合には、感知した振動の大きさに応じて異なる重要度を割りあてる)。従って、これに基づいて、解析モジュールが、トリガー情報に対応する重要度を算出することができる。また、判定表以外にも、例えば、図6に示すように判定フローに対応するコードを実装してもよい。そして、当該コードを実行することで、重要度を判定してもよい。
0079
また、人工知能による重要度算出の場合には、トリガー情報(又は図5に示すイベントコード及びパラメータ)と重要度との組み合わせによる教師データを大量に準備して、予め学習させておく。そして、この学習済みモデルに、トリガー情報を入力することで重要度を算出することができる。重要度は、解析モジュールから判定モジュールに送られる。
0080
2−4.重要度と予め設定された所定の閾値とを対比
重要度を算出した後は、判定モジュールは、重要度と閾値とを比較する。これに基づいて、トークルームを作成するかどうかの判定を行う。例えば、重要度が所定の閾値を上回った時に、トークルームを作成するという判定を行ってもよい。別の例では、重要度が所定の閾値を下回った時に、トークルームを作成するという判定を行ってもよい。また、閾値は、予め設定しておくことができ、状況に応じて適宜変更してもよい。
0081
2−5.ボットがトークルームを生成
トークルームを作成するという判定が行われた後は、ボット(より具体的には、ボットが備えるトークルーム管理モジュール)は、トークルームを新たに作成することができる。また、トークルームを作成しないという判定が行われた場合には、新たなトリガー情報を受信するまで引き続き待機してもよい。
0082
2−6.トークルームの作成に関する他の判定方法
上記の方法では、ボットは、トリガーを受信後、重要度を算出している。しかし、これ以外の方法で、ボットは、トークルームを作成するかどうかの判定を行ってもよい。例えば、ボットは判定テーブルを備えてもよい。当該判定テーブルでは、トリガー情報と、トークルームを作成するか否かの判定フラグとでペアが形成されたテーブルであってもよい(図7)。ボットは、トリガー情報を受信後、判定テーブルを参照し、フラグを取得して、フラグの内容に基づいてトークルームを作成してもよい。例えば、「不審物発見滞留時間1時間」の場合には、もうしばらく様子を見るという理由から、トークルームを作成しないという判断を行うことができる。一方で、例えば、「不審物発見 滞留時間2時間」の場合には、これ以上の放置はリスク有りという理由から、トークルームを作成するという判断を行うことができる。
0083
好ましい実施形態において、図7のような判定テーブルを使用する場合には、情報トリガーが、言語の揺れの問題が生じにくい形式であることが好ましい。従って、上述したように、トリガー情報は、通信端末が生成した情報であり、且つ、所定のキーワードを組み合わせた形態である場合が好ましい。或いは、トリガー情報は、任意形式のコマンドと引数の組み合わせである場合が好ましい。
0084
3.トークルーム内のメンバーの選出
トークルームを生成した後は、トークルームに参加するメンバーを決定することができる。通常であれば、トークルームを管理する権限を有するユーザーが、メンバーを設定する。しかし、一実施形態における本開示の方法では、ボット(より具体的には、ボットが備えるトークルーム管理モジュール)が、トークルームに参加するメンバーを選出することができる。
0085
ボットが、メンバーを選出する際には、トリガー情報に基づいてもよい。これに加えて、ボットが、メンバーを選出する際には、予め登録されたメンバーの情報及び/又はメンバーの位置情報に基づいてもよい。メンバーの選出の基礎となる情報について以下詳述する。
0086
3−1.トリガー情報に基づくメンバーの選出
トリガー情報は、メンバーの選出に当たって重要な情報となる。例えば、トリガー情報が不審物発見の場合には、警備関係者及び消防関係者がメンバーとして参加する必要がある。例えば、トリガー情報が熱病患者の場合には、医療関係者がメンバーとして参加する必要がある。
0087
3−2.予め登録されたメンバーの情報に基づくメンバーの選出
また、メンバーに関する情報も、メンバーの選出に当たって重要な情報となる。こうしたメンバーに関する情報は、予めデータベース等に登録されてもよい。メンバーに関する情報の具体例として、メンバーの業務、業務年数、スキル、役職、体調、出退勤状況、性別、年齢、及び所持品のうち少なくとも1つを含む。
0088
トリガー情報に応じて適切なメンバーは変わりうる。メンバーの業務の例に関して、トリガー情報が不審物発見の場合には、メンバーの業務として、警備関係者及び消防関係者を選択する必要がある。例えば、トリガー情報が熱病患者の場合には、メンバーの業務として医療関係者を選択する必要がある。
0090
メンバーの役職に関して、例えば、トリガー情報がVIP来場の場合には、直接VIPと接触するメンバーとして役職が高いメンバーが好ましい。
0091
メンバーの体調に関して、例えば、トリガー情報が、不審者が暴れている等の場合には、体調がよくないメンバーは避けた方が好ましい。
0096
3−3.メンバーの位置情報に基づくメンバーの選出
また、メンバーの位置情報も、メンバーの選出に当たって重要な情報となる。例えば、トリガー情報が特定の場所に関連する場合、当該場所の近くにいるメンバーが選出されることが好ましい。各メンバーは業務中通信端末を所持しており、当該通信端末は位置情報をボットに送信することができる。従って、ボットは、メンバーの位置情報をリアルタイムに管理することができる。
0097
3−4.メンバーの選出の仕組み
メンバーの選出の基礎となる情報は上記のとおりである。それ以外に、メンバーの選出の方法については、特に限定されず、ルールベースであってもよい。或いは、人工知能(例えば、機械学習、特に深層学習)を利用したものであってもよい。
0098
ルールベースの場合には、例えば、図8に示すように、ボットは、メンバーを管理するデータベースにアクセスし、メンバーに関する情報を取得することができる。また、別途図9に示すように、各イベントに対応した、メンバーの選出条件をテーブルで管理してもよい。そして、トークルーム管理モジュールは、メンバーの選出条件のテーブルと、メンバーに関する情報のテーブルとを参照して、メンバーを選出することができる。
0099
また、テーブルを用いる以外の方法としては、トークルーム管理モジュールが、図6に示すような判定フローと同様の判定フローを使用してメンバーを選出してもよい。
0100
また、人工知能によるメンバー選出の場合には、トリガー情報(又は図5に示すイベントコード及びパラメータ)とメンバーに関する情報及び/又はメンバーの位置情報と、選出されたメンバーとの組み合わせによる教師データを大量に準備して、予め学習させておく。そして、この学習済みモデルに、トリガー情報とメンバーに関する情報及び/又はメンバーの位置情報と入力することで、メンバーを選出することができる。
0101
3−5.メンバーの状況
一実施形態において、メンバーの選出の際に、メンバーが既に別のトークルームに参加していている場合には、選出対象から除外してもよい。この場合には、メンバーを選出する際には、上記情報以外に、更に、メンバーが既に既存のトークルームに参加しているかどうかの情報に更に基づく。
0102
別の一実施形態において、メンバーの選出の際に、メンバーが既に別のトークルームに参加していても、選出することができる。例えば、既にトークルーム(第1トークルーム)が形成されている場合に、新たなトリガー情報がボットによって受信されてもよい。そして、別のトークルーム(第2トークルーム)が形成され、新たなメンバーのほかに、第1トークルームのメンバー(一部又は全員)が選出されてもよい。
0103
3−6.環境センサとサブボット
別の一実施形態において、前記ボットによって選出されるメンバーは、必ずしも人間でなくてもよい。例えば、環境センサがサブボットを備えてもよい。そして、当該サブボットを、図10に示すように、他の人間のメンバーと同じテーブルで管理してもよい。サブボットは、同じトークルーム内の他のメンバーの投稿に反応して、環境情報を投稿するように構成されてもよい。例えば、監視カメラがサブボットを備える場合には、同じトークルーム内の他のメンバー(例えば、警備員)が、「現場の写真をアップロードして」という内容を投稿することができる。サブボットは、当該投稿内容を言語解析することができる。更に、サブボットは、言語解析した結果に応じて、監視カメラのカメラ機能を制御し、写真を取得することができる。そして、サブボットは、取得した写真を、トークルームに投稿することができる。
0104
上記仕組みを用いることで、トークルーム経由で環境センサによる情報を取得することが可能となる。これにより、迅速な情報共有が可能となる。また、普段はアクセスを不可としておいて、必要になった場合にだけ、アクセスを可能にすることができる(トークルームを作成し、トークルーム経由で環境センサのボットに投稿することによって可能となる)。
0105
ボットが、環境センサが備えるサブボットをメンバーとして選出する場合には、人間のメンバーを選出するのと同様に、位置情報(図10では設置場所)に基づいてもよく、業務情報に基づいてもよく、及びそれ以外の情報に基づいてもよい。
0106
4.応用例
上述した方法は、様々な業種において応用が可能である。以下では、いくつかの具体例を示す。
0107
4−1.応用例1空港
例えば、空港で爆発物が発見された場合を想定する。この場合には、空港の職員(職種は特に限定されず、清掃員であってもよいし、案内係であってもよい)が、通信端末で爆発物を発見した旨を報告する。通信端末はトリガー情報を生成し、ボットに送信される。ボットは、トリガー情報を受信し、トークルームを生成する旨の判定を行う。そして、ボットは、重要性に鑑み、各グループ(清掃グループ、警備グループ等)リーダーの役職以上のメンバーを選出する。また、爆発物が発見された近くにいる職員もメンバーに選出する。更には、警察への通報、空港内のアナウンス等の業務に携わる職員もメンバーに選出する。
0108
別の例では、空港で滞留物が発見された場合を想定する。この場合には、空港の職員が、通信端末で不審な滞留物を発見した旨を報告する。通信端末はトリガー情報を生成し、ボットに送信される。この時点では単なる落し物かどうかが不明であるため、上記爆発物の例と比べると重要度は低くなる。ボットが、トークルームを生成する旨の判定を行った場合には、警備グループのリーダー、及び滞留物が発見された近くにいる警備グループの職員をメンバーに選出する。また、トリガー情報には、滞留物の滞留時間に関する情報を含んでもよく、所定の時間未満の場合には、算出される重要度が閾値よりも低くなってもよい。結果として、トークルームを生成しないという判定をボットが行ってもよい。
0109
空港で滞留物が発見された場合に関する別の例を説明する。例えば、監視カメラは、画像解析モジュールを備えることができる。そして、画像解析モジュールは、特定の物体を検出することができ、更には、当該物体が何時間滞留しているかを計測できる。所定の時間以上滞留している場合には、画像解析モジュールは、トリガー情報を生成し、ボットへ送信することができる。以降は上記と同様の手順で、ボットがトークルームを生成し、メンバーを選出することができる。
0110
別の例では、空港に著名人が非公式に来場したのを職員が発見した場合を想定する。この場合に、周囲の人々に気づかれると空港がパニックになるので、職員は、まず、通信端末で、VIP来場の報告をする。通信端末はトリガー情報を生成し、ボットに送信される。ボットは、トリガー情報を受信し、トークルームを生成する旨の判定を行う。そして、ボットは、著名人に直接対応するために役職が上級のメンバーを選出する。また、空港内でのルートを確保するため、想定ルート付近の警備をしている職員をメンバーとして選出する。
0111
別の例では、空港内の人々のなかで体温が極端に高い人を赤外線カメラが検出した場合を想定する。この場合には、赤外線カメラに内蔵されているトリガー情報生成モジュールが、トリガー情報を生成し、ボットに送信される。ボットは、トリガー情報を受信し、トークルームを生成する旨の判定を行う。そして、ボットは、体温が極端に高い人を医務室まで誘導するための職員、及び診察を行うための医療関係者を、メンバーとして選出する。
0112
更に別の例では、空港内の職員を参加メンバーとして、いくつかのトークルームが常設されているケースを仮定する。例えば、業務グループごとにトークルームが形成されている場合がある。例えば、警備に携わるメンバーで形成されている第1のトークルームが常設されている。更には、飛行機整備に携わるメンバーで形成されている第2のトークルームが常設されている。更には、乗客案内等のサービスに携わるメンバーで形成されている第3のトークルームが常設されている。ここで、上述したように監視カメラが、一定時間以上滞留している不審物を検出し、トリガー情報をボットに送信する。ボットは、第4のトークルームを生成し、第1のトークルームメンバー全員と、第2のトークルームメンバーの一部(例えば、整備士のリーダー)と、第3のトークルームメンバーの一部(旅客サービスリーダー)とをメンバーの一部として選出することができる。
0113
更に別の例では、第1のトークルームのメンバーには、警備員のみならず、監視カメラが備えるサブボットもメンバーの一員として含まれている。警備員はトークルームへの投稿を通して、監視カメラの映像を取得することができる。しかし、監視カメラのサブボットは、第2のトークルーム及び第3のトークルームの参加メンバーではない。従って、通常は、第2のトークルーム及び第3のトークルームの参加メンバーのリクエストに応じて、監視カメラの映像を取得することはできない。
0114
ここで、不審物の発見に応答して、第4のトークルームが生成される。そして、上述のように、第2のトークルームメンバーの一部(例えば、整備士のリーダー)と、第3のトークルームメンバーの一部(旅客サービスリーダー)とをメンバーの一部として選出する。更には、監視カメラのサブボットもメンバーの一部として選出する。これにより、第2のトークルームメンバーの一部は、第4のトークルームに投稿することで、監視カメラが映像をトークルームに投稿するように制御することができる。これにより、通常はアクセスできない監視カメラの情報を、必要が生じたときにだけ素早く共有することができる。
0115
4−2.応用例2病院
例えば、マラリア病患者等特定の感染症患者が、搬入されてくる場合を想定する。この場合には、救急車より受け入れ要請を受けた職員が、通信端末によって、感染症患者が来院することを報告する。通信端末はトリガー情報を生成し、ボットに送信される。ボットは、トリガー情報を受信し、トークルームを生成する旨の判定を行う。そして、ボットは、他の患者との接触を避けるための搬入ルートを確保するための要員、感染症専門医、及び看護師などを、メンバーとして選出する。
0116
別の例では、手術中に血液の不足、又は医療機器の故障が発生した場合を想定する。この場合には、手術室にいる職員が、通信端末によって、当該インシデントの発生を報告する。通信端末はトリガー情報を生成し、ボットに送信される。ボットは、トリガー情報を受信し、トークルームを生成する旨の判定を行う。そして、ボットは、位置情報に基づき手術室内にいる職員をメンバーとして選出する。更には、ボットは、血液の調達のための職員、医療機器メーカーとの窓口担当の職員等をメンバーとして選出することができる。
0117
4−3.応用例3建設現場
例えば、天候に関するアクシデントが予見される場合(例えば、突風、竜巻等)及び資材の倒壊によるアクシデントが予見される場合、職員は、通信端末によって、当該インシデントの発生の可能性を報告する。通信端末はトリガー情報を生成し、ボットに送信される。ボットは、トリガー情報を受信し、トークルームを生成する旨の判定を行う。ボットは、危険を知らせるため建設現場にいるメンバー全員を選出する。
0118
別の例では、設計主からの急な依頼により、設計変更が生じた場合を想定する。設計主から依頼を受けた施工管理者が、通信端末によって、設計変更発生を報告する。通信端末はトリガー情報を生成し、ボットに送信される。ボットは、トリガー情報を受信し、トークルームを生成する旨の判定を行う。ボットは、施工管理者及び各施工グループのリーダーをメンバーとして選出することができる。
0119
別の例では、資材が建設現場に搬入される場合を想定する。作業員は、資材が搬入されることを、通信端末によって報告する。通信端末はトリガー情報を生成し、ボットに送信される。ボットは、トリガー情報を受信し、トークルームを生成する旨の判定を行う。ボットは、搬入受け入れ担当者、資材管理担当者、建設現場付近の交通誘導員等をメンバーとして選出することができる。
0120
4−4.応用例4バス運行
例えば、バスを運転中に交通事故が発生した場合を想定する。運転手は、交通事故が発生したことを、通信端末によって報告する。通信端末はトリガー情報を生成し、ボットに送信される。ボットは、トリガー情報を受信し、トークルームを生成する旨の判定を行う。ボットは、運転手のほかに、同じ路線を走っている他の運転手、事故処理課のリーダー、警察署の担当者をメンバーとして選出することができる。
0121
交通事故に関する別の例を説明する。例えば、バスは、音センサ、監視カメラ(ドライブレコーダー)、及び振動センサのうち1種以上を備えることができる。音センサは、一定以上の衝撃音を検出した場合に、トリガー情報を生成することができる。振動センサは、一定以上の振動を検出した場合に、トリガー情報を生成することができる。監視カメラは、画像解析モジュールを備えることができる。そして、画像解析モジュールは、交通事故を検出することができる。交通事故を検出すると、画像解析モジュールは、トリガー情報を生成することができる。生成されたトリガー情報は、ボットへ送信することができる。以降は上記と同様の手順で、ボットがトークルームを生成し、メンバーを選出することができる。
0122
別の例では、駅前の巨大バスターミナルにて、外国人が案内係に何か話しかけてきた場合を想定する。案内係は、外国人への手助けが必要であることを、通信端末によって報告する。ボットは、トリガー情報を受信し、トークルームを生成する旨の判定を行う。ボットは、同じバスターミナル内に常駐している案内係で、語学(英語等)のスキルのある者を、メンバーとして選出することができる。
0123
別の例では、バス内で急病人が発生した場合を想定する。運転手は、急病人が発生したことを、通信端末によって報告する。通信端末はトリガー情報を生成し、ボットに送信される。ボットは、トリガー情報を受信し、トークルームを生成する旨の判定を行う。ボットは、運転手のほかに、同じ路線を走っている他の運転手、運行管理課のリーダー、消防署の担当者をメンバーとして選出することができる。
0124
以上、本発明の具体的な実施形態について説明してきた。上記実施形態は、本発明の具体例に過ぎず、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上述の実施形態の1つに開示された技術的特徴は、他の実施形態に適用することができる。また、特記しない限り、特定の方法については、一部の工程を他の工程の順序と入れ替えることも可能であり、特定の2つの工程の間に更なる工程を追加してもよい。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって規定される。
0125
10ボット
20トークルーム
30通信端末
40 環境センサ