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技術 空中超音波探傷装置

出願人 ジャパンプローブ株式会社
発明者 田中雄介柘植延啓野地正明小倉幸夫
出願日 2019年4月18日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-079308
公開日 2020年10月29日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-176916
状態 未査定
技術分野 超音波による材料の調査、分析
主要キーワード 正弦波発振回路 接地側出力 パルス数カウンタ 高電圧出力端子 パルス送受信 制御解 計数期間 空中超音波
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (18)

課題

検体内部の欠陥を高い精度で検出できる空中超音波傷装置を実現する。

解決手段

受信超音波探触子から出力された信号を受信する受信部と、受信部により受信された電気信号信号レベルに基づき、被検体の欠陥の有無を示す画像を出力する出力部とを備え、受信超音波探触子の受信面は、送信超音波探触子により被検体に向けて送信されて、当該被検体内で反射せずに透過した超音波を受信し、かつ当該被検体内での反射を経て当該被検体から送られた超音波を受信しない、送信面より小さい面積を有する。

概要

背景

音波による計測は、非破壊検査医用超音波など広く利用されている。通常は、空気が探触子プローブ)と検査対象である被検体試験体)の間に入らないように、検査対象に接触媒質、例えば水、油、グリセリンなどを塗布する。しかし、接触媒質の状態により検査結果誤差が発生したり、検査後の接触媒質の除去を要したりするため、このような検査の安定性コストの問題を解消するために、接触媒質を使わずに超音波計測を行なうことが望まれている。

そこで、本出願人は空中超音波により試験体の欠陥を画像化する空中超音波検査法を開発し、リチウムイオン電池、CFRP炭素繊維強化プラスチック)、自動車ブレーキパッドなどへ適用してきた。また、医用超音波では、の計測に空中超音波を利用することが研究されている。

概要

検体内部の欠陥を高い精度で検出できる空中超音波探傷装置を実現する。受信超音波探触子から出力された信号を受信する受信部と、受信部により受信された電気信号信号レベルに基づき、被検体の欠陥の有無を示す画像を出力する出力部とを備え、受信超音波探触子の受信面は、送信超音波探触子により被検体に向けて送信されて、当該被検体内で反射せずに透過した超音波を受信し、かつ当該被検体内での反射を経て当該被検体から送られた超音波を受信しない、送信面より小さい面積を有する。

目的

しかし、接触媒質の状態により検査結果の誤差が発生したり、検査後の接触媒質の除去を要したりするため、このような検査の安定性、コストの問題を解消するために、接触媒質を使わずに超音波計測を行なうことが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

検体に空気を介して対向配設され、パルス状の超音波送信面から前記被検体に送信する送信超音波探触子と、前記被検体に空気を介して対向配設され、当該被検体を伝搬した超音波を前記送信面より小さい面積を有する受信面により受けて振動子電気信号に変換して出力する受信超音波探触子と、前記受信超音波探触子から出力された信号を受信する受信部と、前記受信部により受信された電気信号の信号レベルに基づき、前記被検体の欠陥の有無を示す画像を出力する出力部とを備え、前記受信超音波探触子の受信面は、前記送信超音波探触子により前記被検体に向けて送信されて、当該被検体内反射せずに透過した超音波を受信し、かつ当該被検体内での反射を経て当該被検体から送られた超音波を受信しない、前記送信面より小さい面積を有する、空中超音波傷装置

請求項2

前記受信超音波探触子の受信面に、前記受信面の面積に応じた穴が開けられたカバーが取り付けられた、請求項1に記載の空中超音波探傷装置。

請求項3

前記受信超音波探触子の受信面に、前記受信面の面積に応じた穴の径が可変である光学絞りが取り付けられた、請求項1に記載の空中超音波探傷装置。

請求項4

連続する所定個数の負の矩形波からなる矩形波バースト信号を作成して出力する信号発生部をさらに備え、前記送信超音波探触子は、前記信号発生部から出力された矩形波バースト信号を振動子で超音波に変換して送信面から前記被検体に送信する、請求項1に記載の空中超音波探傷装置。

技術分野

0001

本発明は、空中超音波傷装置に関わり、特に被検体に対して非接触で超音波探傷を実施できる空中超音波探傷装置に関する。

背景技術

0002

音波による計測は、非破壊検査医用超音波など広く利用されている。通常は、空気が探触子プローブ)と検査対象である被検体(試験体)の間に入らないように、検査対象に接触媒質、例えば水、油、グリセリンなどを塗布する。しかし、接触媒質の状態により検査結果誤差が発生したり、検査後の接触媒質の除去を要したりするため、このような検査の安定性コストの問題を解消するために、接触媒質を使わずに超音波計測を行なうことが望まれている。

0003

そこで、本出願人は空中超音波により試験体の欠陥を画像化する空中超音波検査法を開発し、リチウムイオン電池、CFRP炭素繊維強化プラスチック)、自動車ブレーキパッドなどへ適用してきた。また、医用超音波では、の計測に空中超音波を利用することが研究されている。

先行技術

0004

特開昭60−171455号公報

発明が解決しようとする課題

0005

空中超音波探傷で被検体内部の欠陥の有無を示す画像、ここではCモード画像を表示するときに、一般的には、送信超音波探触子と受信超音波探触子の両方に、一定の曲率半径を有する凹面集束超音波探触子を用いる。しかし、この集束超音波探触子を用いた場合、画像に示される欠陥の近傍に虚像が発生することがある。欠陥の位置、大きさなどを正確に検出するためには、この虚像が発生しないようにする必要がある。

0006

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、被検体内部の欠陥を高い精度で検出実現できる空中超音波探傷装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る空中超音波探傷装置は、被検体に空気を介して対向配設され、パルス状の超音波を送信面から前記被検体に送信する送信超音波探触子と、前記被検体に空気を介して対向配設され、当該被検体を伝搬した超音波を前記送信面より小さい面積を有する受信面により受けて振動子電気信号に変換して出力する受信超音波探触子と、前記受信超音波探触子から出力された信号を受信する受信部と、前記受信部により受信された電気信号の信号レベルに基づき、前記被検体の欠陥の有無を示す画像を出力する出力部とを備え、前記受信超音波探触子の受信面は、前記送信超音波探触子により前記被検体に向けて送信されて、当該被検体内で反射せずに透過した超音波を受信し、かつ当該被検体内での反射を経て当該被検体から送られた超音波を受信しない、前記送信面より小さい面積を有する。

発明の効果

0008

本発明においては、被検体内部の欠陥を高い精度で検出できる。

図面の簡単な説明

0009

本発明の一実施形態に係る空中超音波探傷装置の概略構成例を示す図。
矩形波バースト信号の一例を示す図。
表示部に表示された各信号の波形の一例を示す図。
空中超音波探傷装置に組込まれた信号発生部の回路の一例を示す図。
超音波探触子の一例を示す断面図。
信号発生部に組込まれたゲート信号発生回路の詳細構成を示すブロック図。
信号発生部の動作の一例を示すタイムチャート
一般的な空中超音波探傷装置に用いられる送信超音波探触子および受信超音波探触子の一例を示す図。
本発明の一実施形態に係る空中超音波探傷装置に用いられる送信超音波探触子および受信超音波探触子の一例を示す図。
空中超音波用の被検体の写真の一例を示す図。
一般的な空中超音波探傷装置に用いられる受信超音波探触子による受信信号に基づくCモード画像の一例を示す図。
本発明の一実施形態に係る空中超音波探傷装置に用いられる受信超音波探触子による受信信号に基づくCモード画像の一例を示す図。
一般的な空中超音波探傷装置に用いられる送信超音波探触子と受信超音波探触子との間で伝搬される超音波の伝搬経路の一例を示す図。
本発明の一実施形態に係る空中超音波探傷装置に用いられる送信超音波探触子と受信超音波探触子との間で伝搬される超音波の伝搬経路の一例を示す図。
受信超音波探触子の変形例を示す図。
受信超音波探触子の変形例を示す図。
受信面積可変である受信超音波探触子の一例を示す図。

実施例

0010

以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る空中超音波探傷装置の概略構成例を示す模式図である。図2は矩形波バースト信号の一例を示す図である。
この実施形態に係る空中超音波探傷装置は、大きく分けて、図2に示す矩形波バースト信号aを出力するとともに受信信号bを入力するパルス送受信器10と、矩形波バースト信号aを受けて、空気を介して被検体へ向けて超音波パルス(以下、単に超音波と称することもある)を送信する送信超音波探触子12と、被検体内を透過した、または被検体内で反射したのちに透過した超音波パルスを空気を介して受けて受信信号bを出力する受信超音波探触子13と、受信信号bに基づいて被検体内の欠陥の有無を示す画像を出力するとともに、パルス送受信器10に各種設定を行なう探傷制御解析器14とで構成されている。

0011

矩形波バースト信号aは、従来の一つ(1周期分)のサイン波からなるパルス信号ではなくて、例えば、図2に示すように、連続する所定個数の負の矩形波からなる矩形波バースト信号である。

0012

このように、送信超音波探触子内の振動子に印加するパルス信号を、連続する所定個数の負の矩形波からなる矩形波バースト信号とすることによって、振動子における電気信号から超音波への高い変換効率を実現できる。

0013

具体的には、送信超音波探触子内の振動子に印加される矩形波バースト信号における一つの矩形波が有する電気エネルギWは、矩形波におけるパルス幅(T/2)に電圧VHが乗算された矩形波の面積SAに相当する。この矩形波の面積SAは、従来の一つ(1周期分)のサイン波からなるパルス信号の面積と比較して格段に大きい。

0014

さらに、図2に示す矩形波バースト信号における、連続する負の矩形波の周期Tを振動子の厚みの1倍又は整数倍に設定することによって、厚みで定まる共振周波数を有する振動子を共振振動状態とすることができる。

0015

このように、連続する所定個数の負の矩形波で構成された矩形波バースト信号が振動子に印加された場合における、振動子から出力される超音波パルスのレベルは、一つのサイン波からなるパルス信号が振動子に印加された場合における、振動子から出力される超音波パルスのレベルと比較して格段に大きい。

0016

図1に示すように、パルス送受信器10内には、矩形波バースト信号aを作成する信号発生部15、信号発生部15から出力された矩形波バースト信号aを信号ケーブル17を介して送信超音波探触子12へ送信する送信部16、受信超音波探触子13から信号ケーブル18を介して受信信号bを受信する受信部19、および受信部19により受信された受信信号bを増幅して探傷制御解析器14へ送出する増幅部20がそれぞれ設けられている。

0017

また、例えば市販のパーソナルコンピュータ(PC)等で構成された探傷制御解析器14内には、解析部21、周波数変換部(FFT)22、液晶ディスプレイ等からなる表示部23、測定条件設定部24、及びキーボードマウス等からなる操作部25等が設けられている。なお、PCは、メモリ、CPU、通信インターフェイス記憶装置などを備え、本発明の一実施形態にかかる情報処理は、記憶装置に記憶された、本発明の一実施形態に係る情報処理を実現するプログラムをCPUが実行することにより実現される。

0018

解析部21は、パルス送受信器10の増幅部20から出力された増幅後の受信信号b1の信号レベル、実際には、信号発生部15から出力された矩形波バースト信号aの信号レベルとの比に基づいて、被検体内の欠陥の有無を示すCモード画像を表示部23に表示出力する。

0019

周波数変換部(FFT)22は、パルス送受信器10の増幅部20から出力された増幅後の受信信号b1に対し、測定条件設定部24で指定された周波数範囲(f1〜f2)で周波数変換である高速フーリエ変換を行ない、周波数変換された受信信号b2としてCモード画像とは別に表示部23に表示出力することができる。

0020

図3は、表示部に表示された各信号の波形の一例を示す図である。表示部23は、図3(a)に示す矩形波バースト信号a、図3(b)に示す増幅後の受信信号b1、図3(c)に示す周波数変換された受信信号b2をそれぞれ表示できる。よって、探傷実施者は各種信号の詳細を確認できる。

0021

図4は、空中超音波探傷装置に組込まれた信号発生部の回路の一例を示す図である。この図4では、矩形波バースト信号aを発生する信号発生部15の詳細な回路について示す。
測定条件設定部24は、図4に示すように、操作部25を介して探傷実施者が操作入力した測定条件、ここでは図2に示す矩形波バースト信号aにおける電圧VH、周波数f、波数N、開始信号Sを含む測定条件をパルス送受信器10の信号発生部15へ送出する。さらに、測定条件設定部24は、測定条件で指定された周波数fに対応する周波数範囲(f1〜f2)を周波数変換部(FFT)22へ設定する。

0022

具体的には、電圧VHは、図2に示す矩形波バースト信号aにおける負の矩形波40の電圧である。図5は、超音波探触子の一例を示す断面図である。送信超音波探触子12の構成及び受信超音波探触子13の構成の詳細は後述する。周波数fは、図5に示す送信超音波探触子12及び受信超音波探触子13内の振動子42に印加される矩形波バースト信号aにおける連続する負の矩形波40の周期Tに対応する周波数f(=1/2πT)に設定される。また、波数Nは、矩形波バースト信号aにおける連続する負の矩形波40の数に設定される。さらに、開始信号Sには、被検体に向けて、矩形波バースト信号aが所定周期TSで繰返し送られる場合における矩形波バースト信号aの出力タイミング出力周期TSがそれぞれ設定される。

0023

高電圧発生回路26は、測定条件設定部24から指定された電圧VHに等しい、例えば、600V(ボルト)の直流高電圧EHを出力する。この高電圧発生回路26の高電圧出力端子接地間には2つのスイッチング素子27a、27bの直列回路が介挿されている。

0024

高電圧発生回路26の高電圧出力端子とスイッチング素子27a、27bの中間点33との間に電源供給抵抗28(Rs)が接続され、スイッチング素子27a、27bの中間点33と信号発生部15の(+)側出力端子31aとの間にカップリングコンデンサ29(Cc)が介挿され、信号発生部15の(+)側出力端子31aと接地間にダンピング抵抗30(Rd)が接続されている。

0025

信号発生部15の(+)側出力端子31aと接地側出力端子31bとの間に、図2に示す矩形波バースト信号aが出力される。各スイッチング素子27a、27bはゲート信号発生回路32から出力されるゲート信号g1、g2にて通電制御される。

0026

図6は、ゲート信号発生回路32の詳細構成例を示すブロック図である。図7は、信号発生部の動作の一例を示すタイムチャートである。
正弦波発振回路34は、時刻x1にて測定条件設定部24から開始信号Sを入力すると、図7のタイムチャートに示すように、測定条件設定部24から指定された周波数f(周期T)を有する正弦波信号hを発振して出力開始する。

0027

正弦波発振回路34から出力された正弦波信号hは、次の段に設けられる2値化回路35で2値化信号jに変換される。2値化信号jは、「+」部分をH(ハイ)レベルとし、「−」部分をL(ロー)レベルとする信号である。2値化回路35から出力された2値化信号jは、第1のゲート回路36、及びパルス数カウンタ39へそれぞれ入力される。さらに、2値化回路35から出力された2値化信号jは、反転回路インバータ回路)37でHレベルとLレベルとにレベル変換されて、反転2値化信号kとして第2のゲート回路38へ入力される。

0028

パルス数カウンタ39には、測定条件設定部24から波数Nが設定されている。本実施形態においては、N=2である。そして、パルス数カウンタ39は、時刻x1にて測定条件設定部24から開始信号Sを入力すると、図7のタイムチャートに示すように、2値化回路35から出力された2値化信号jのパルス数計数を開始し、時刻x2にて、計数値が測定条件設定部24から設定された波数Nに達すると、計数を終了し、計数値を「0」にクリアする。そして、パルス数カウンタ39は、時刻x1から時刻x2までの計数期間中においてHレベルとなるゲート信号mを各ゲート回路36,38へ送出する。

0029

第1のゲート回路36は、パルス数カウンタ39からのゲート信号mがHレベルの期間において、2値化回路35から出力された2値化信号jを通過させて、ゲート信号g1として、図4に示すスイッチング素子27aのゲート端子へ印加する。同様に、第2のゲート回路38は、パルス数カウンタ39からのゲート信号mがHレベルの期間において、反転回路37から出力された反転2値化信号kを通過させて、ゲート信号g2として、図4に示すスイッチング素子27bのゲート端子へ印加する。

0030

その結果、図7のタイムチャートに示すように、ゲート信号g1がHレベルの期間においては、スイッチング素子27aが導通し、スイッチング素子27bが遮断されているので、スイッチング素子27a、27bの中間点33の電圧信号nは、直流高電圧EHに等しい電圧VHとなる。
また、ゲート信号g2がHレベルの期間においては、スイッチング素子27bが導通し、スイッチング素子27aが遮断されているので、中間点33の電圧信号nは、接地(アース電位(0V(ボルト)となる。

0031

この中間点33の電圧信号nは、電源供給抵抗28(Rs)、カップリングコンデンサ29(Cc)、ダンピング抵抗30(Rd)にて、スイッチング素子27aの通電期間における極性が反転される。図7のタイムチャートに示す、連続する2個(N=2)の負の矩形波40からなる矩形波バースト信号aが、出力端子31a、31b間から出力される。

0032

したがって、信号発生部15から出力される、図2に示す矩形波バースト信号aにおける負の矩形波40の電圧VHは、高電圧発生回路26から出力される600V(ボルト)の直流高電圧EHとなる。

0033

このように、探傷実施者は、操作部25から測定条件設定部24に、矩形波バースト信号aにおける、負の矩形波40の電圧VH、負の矩形波40の波数N、負の矩形波40の周期T(矩形波40のパルス幅T/2)、矩形波バースト信号aの送信周期TS等の測定条件を任意に設定可能である。

0034

信号発生部15から出力された矩形波バースト信号aは、送信部16にて、信号ケーブル17を介して送信超音波探触子12へ送信される。本実施形態では、送信超音波探触子12と受信超音波探触子13とは、被検体を挟むように配設されて用いられる。送信超音波探触子12は、被検体の一方の表面に対して例えば40mm(ミリメートル)等の空気の層を介して対向配設される。また、受信超音波探触子13は、被検体の上記の一方の表面に対する反対側の表面に対して例えば50mm等の空気の層を介して対向配設される。

0035

送信超音波探触子12と受信超音波探触子13とが、被検体を挟むように配設された場合、送信超音波探触子12の振動子42は、矩形波バースト信号aが印加されると超音波パルスcを接触媒質である空気を介して被検体へ入射する。超音波パルスcは被検体内を伝搬して、又は被検体内で反射したのちに当該被検体を透過して、被検体の反対面から受信超音波探触子13へ向けて送られる。この超音波パルスcは、受信超音波探触子13の振動子42にて受信信号である透過光信号に変換されて、信号ケーブル18を介してパルス送受信器10の受信部19へ入力される。

0036

次に、図5を参照して、送信超音波探触子12と受信超音波探触子13の構成について説明する。本実施形態における送信超音波探触子12における送信面、および受信超音波探触子13における受信面として適する、実際の形状、寸法などは、この図5とは別の図面により後述する。送信超音波探触子12と受信超音波探触子13とは送信面、受信面の違いを除いて同一構成であり、図5に示すように、下端開口44を有する金属製の筒状のケース43の下端開口44の近傍に振動子42が配設されている。この振動子42の下方、すなわち、超音波パルスの入出力側に前面板45が貼り付けられている。この前面板45は、送信超音波探触子12における送信面、又は受信超音波探触子13における受信面に対応する。

0037

そして、この実施形態の送信超音波探触子12及び受信超音波探触子13においては、振動子42及び前面板45の音響インピーダンスは、被検体に当接して使用される接触型超音波探触子と比較して低く設定されている。具体的には、前面板45の材料を従来のセラミックス系から樹脂系に変更することによって、音響インピーダンスZを低下させて、空気の音響インピーダンスに近づけている。また、前面板45の材料として、比重が例えば0.7〜0.8程度の多孔性構造を有した樹脂材料を採用することができる。

0038

その結果、各超音波探触子と空気との接続部分における超音波の透過率が向上して、超音波パルスのレベル低下が防止される。さらに、受信超音波探触子13においては、超音波パルスが効率的に振動子42に入射されるので、受信超音波探触子13から出力される受信信号の信号レベルの低下を抑制できる。

0039

また、この実施形態の送信超音波探触子12及び受信超音波探触子13においては、振動子42の上側においては、接触型超音波探触子の振動子の上側に設けられていたアクリル製のダンパ部材が除去されている。

0040

次に、本実施形態に係る各探触子の構成、特に受信超音波探触子13の受信面の構成について説明する。
ここでは、本実施形態の理解を容易にするために、一般的な受信超音波探触子13aの構成と対比しながら説明する。
図8は、一般的な空中超音波探傷装置に用いられる送信超音波探触子および受信超音波探触子の一例を示す図である。
図8に示した、一般的な空中超音波探傷装置における例では、本実施形態に係る送信超音波探触子と同じ送信超音波探触子12の送信面と、本実施形態に係る受信超音波探触子と異なる受信超音波探触子13aの受信面との間に、平板状の被検体100が配置される。送信超音波探触子12と受信超音波探触子13aとの間の媒質は空気である。被検体100は、例えば所定の厚さ、例えば5mmの厚さを有する樹脂であり、この被検体100内には、一定の深さ、例えば1mmの深さを有する欠陥101が存在するものとする。

0041

送信超音波探触子12は、振動面である送信面が、一定の直径、例えば30mmの直径を有し、かつ一定の曲率半径、例えば50mmの曲率半径を有する凹面集束超音波探触子であり、この凹面が被検体100の一方の表面に対向するように配置される。送信超音波探触子12の送信面からは被検体100の一方の表面を例えば45mm離す。

0042

また、受信超音波探触子13aは、振動面である受信面が、送信超音波探触子12と同じく一定の直径、例えば30mmの直径を有し、かつ一定の曲率半径、例えば50ミリメートルの曲率半径を有する凹面集束超音波探触子であり、この凹面が被検体100の他方の表面に対向するように配置される。受信超音波探触子13aの受信面からは被検体100の他方の表面を例えば50mm離す。
なお、送信超音波探触子12、受信超音波探触子13aの間で、直径、曲率半径は一致していなくともよい。

0043

ここでは、空中超音波探傷装置は、各探触子同士の位置関係、および各探触子と被検体との間隔を保ったままで、超音波の送受信によって被検体100の表面を二次元走査し、超音波が被検体100に向けて送られた結果、この被検体100の反対面から受信超音波探触子13aへ向けて送られた超音波を上記走査と同期して計測して、Cモード画像を表示する。

0044

図9は、本発明の一実施形態に係る空中超音波探傷装置に用いられる送信超音波探触子および受信超音波探触子の一例を示す図である。この図9に示す例において、図8に示した例にかかる説明と重複する説明は省略する。
図9に示した例では、送信超音波探触子12の送信面と受信超音波探触子13の受信面との間に、上記と同じ被検体100が配置される。送信超音波探触子12と受信超音波探触子13との間の媒質は上記と同じく空気である。

0045

本実施形態では、受信超音波探触子13は、受信超音波探触子13aと比較して大幅に小さい、例えば3mmの大きさの受信面を有する。この受信面が被検体100の他方の表面に対向するように配置される。受信超音波探触子13の受信面からは被検体100の他方の表面を例えば図8に示した例と同様に50mm離す。
ここでは、空中超音波探傷装置は、各探触子同士の位置関係、および各探触子と被検体との間隔を保ったままで、超音波の送受信によって被検体100の表面を二次元走査し、超音波が被検体100に向けて送られた結果、この被検体100の反対面から受信超音波探触子13へ向けて送られた超音波を上記走査と同期して計測して、Cモード画像を表示する。

0046

図10は、空中超音波用の被検体の写真の一例を示す図である。
図10に示した例では、被検体100aは、5mmの厚さを有する樹脂で、厚さ方向の中央に、空隙である0.5mmの深さを有する欠陥101a、101bが存在する。
欠陥101aは、直径20mmの円状の欠陥111、直径10mmの円状の欠陥112を含む。また、欠陥101bは、一辺20mmの正方形状の欠陥113、および長軸25mmで円形部の直径15mmのカプセル形状の欠陥114を含む。

0047

次に、同じ被検体に対する、一般的な空中超音波探傷装置に用いられる受信超音波探触子による受信信号に基づくCモード画像と、本発明の一実施形態に係る空中超音波探傷装置に用いられる受信超音波探触子による受信信号に基づくCモード画像とを比較して説明する。

0048

被検体上の各探触子の走査と同期して、解析部21にて、受信超音波探触子による受信信号の振幅と所定の閾値とが比較され、この閾値を超えた振幅については、Cモード画像において、欠陥に対応する像として表現される。また、閾値を超えない振幅については、Cモード画像において、欠陥でない健全部に対応する像として表現される。

0049

図11は、一般的な空中超音波探傷装置に用いられる受信超音波探触子による受信信号に基づくCモード画像の一例を示す図である。
図11に示した画像は、図8に示した送信超音波探触子12と受信超音波探触子13aとの間に、図10に示した被検体100aが配置されたときの、受信超音波探触子13aによる受信信号に基づくCモード画像の一例である。

0050

この画像では、欠陥111、112、113、114に1対1で対応する、像111a、112a、113a、114aが表れている。しかし、この画像では、像111a、112a、113a、114aの端部付近に線状の虚像が発生しているため、探傷実施者は、欠陥111、112、113、114の正確な位置、大きさが把握できない。

0051

図12は、本発明の一実施形態に係る空中超音波探傷装置に用いられる受信超音波探触子による受信信号に基づくCモード画像の一例を示す図である。
図12に示した画像は、図9に示した送信超音波探触子12と受信超音波探触子13との間に、図10に示した被検体100aが配置されたときの、受信超音波探触子13による受信信号に基づくCモード画像の一例である。

0052

この画像では、欠陥111、112、113、114に1対1で対応する、像111b、112b、113b、114bが表れている。この画像では、像111b、112b、113b、114bには、上記の像111a、112a、113a、114aでみられた虚像が大幅に低減、又は発生しておらず、像の端部が鮮明であるため、探傷実施者は、欠陥111、112、113、114の正確な位置、大きさを把握することができる。

0053

次に、図8、9に示した被検体100を例にとり、この被検体100を送信超音波探触子と受信超音波探触子の間に配置したときの超音波の伝搬経路について説明する。
図13は、一般的な空中超音波探傷装置に用いられる送信超音波探触子と受信超音波探触子との間で伝搬される超音波の伝搬経路の一例を示す図である。
図13に示した例では、送信超音波探触子12からの超音波が被検体100の一方の面から被検体100内に入射し、この被検体100内を透過して、又は被検体100内に存在する欠陥101に当接して拡散した超音波A、B、Cとして、被検体100の他方の面から、受信超音波探触子13aへ向けて送られて、受信超音波探触子13aの凹面の受信面により受信される。受信信号は微小部の受信信号の集合、つまり各受信点で受信した信号の合成であるが、ここでは便宜上、上記の超音波A、B、Cに区分して受信されるとして説明する。

0054

超音波Bは、被検体100内で反射せずに透過した超音波である。一方、超音波A、Cは、被検体100内に存在する欠陥101により内部で反射した上で、この被検体100内を透過して他方の面から拡散した超音波である。

0055

この例では、受信超音波探触子13aは凹面の受信面を有するため、超音波Bだけでなく、送信超音波探触子12からの超音波が欠陥101へ当接することによる被検体100内部での反射の影響による超音波A、Cも受信してしまう。
このため、同じ被検体に対する各探触子の位置関係により、受信超音波探触子13aによる受信信号の振幅が欠陥の有無に対応せず、欠陥の有無に対応する振幅に比して大幅な変動(ずれ)が生じる。この結果、閾値の設定次第で、Cモード画像において図11に示すような虚像が発生する。

0056

図14は、本発明の一実施形態に係る空中超音波探傷装置に用いられる送信超音波探触子と受信超音波探触子との間で伝搬される超音波の伝搬経路の一例を示す図である。
図14に示した例では、図13に示した超音波A、B、Cが被検体100の他方の面から、受信超音波探触子13aと異なる受信超音波探触子13へ向けて送られ、この受信超音波探触子13の受信面により受信される。

0057

図14に示した例では、受信超音波探触子13は、超音波A、B、Cのうち拡散した超音波A、Cを受信せず、超音波Bのみを受信する。このため、位置関係が同じ条件下において、上記の受信信号の振幅の変動は大幅に低減、又は発生しなくなる。この結果、同じ閾値の条件下で、Cモード画像は、図12に示すような、虚像が大幅に低減、又は発生しない画像となる。

0058

以上説明したように、本発明の一実施形態に係る超音波探傷システムでは、送信超音波探触子の送信面の構成に対し、受信超音波探触子の受信面の構成を異ならせ、この結果、受信信号に基づくCモード画像における虚像が大幅に低減、又は発生しないようにできるので、探傷実施者は、被検体に存在する欠陥の正確な位置、大きさを把握することができる。

0059

次に、本発明の一実施形態の変形例について説明する。
図15図16は、受信超音波探触子の変形例を示す図である。
上記説明した実施形態では、受信超音波探触子13の製作にあたり、上記小さい受信面を有する受信超音波探触子として個別に製作される例について説明したが、これに限らず、図15、16に示すように、受信超音波探触子13の受信面に、穴が開けられたカバー121を被せることで、上記のように小さい受信面を有する受信超音波探触子が製作されてもよい。

0060

本発明の一実施形態では、受信超音波探触子13の受信面を、一般的な受信超音波探触子より小さくしたので、受信面積が小さくなり、受信信号の強度が低下する。このため受信信号のS/N比が低下する。この低下を補うためには、例えば、高感度の空中超音波探触子を受信超音波探触子13として用いることが挙げられる。

0061

図17は、受信面積が可変である受信超音波探触子の一例を示す図である。
パルス送受信器10の個体により、受信信号のノイズのレベルは異なるため、受信超音波探触子13に最適な受信面積はパルス送受信器10の個体ごとに異なる。しかしながら、受信面の面積が受信超音波探触子13、またはカバー121をパルス送受信器10の個体ごとに製作するのは困難である。

0062

そこで、図17に示すように、穴の径が可変である、光学レンズ絞り131を受信超音波探触子13の受信面に取り付けることで、受信超音波探触子13の受信面の面積を可変とすることができる。これにより、パルス送受信器10の個体に応じて、受信超音波探触子13の受信面の面積を容易に最適化することができる。

0063

なお、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

0064

10…パルス送受信器、12…送信超音波探触子、13,13a…受信超音波探触子、14…探傷制御解析器、22…周波数変換部、27a,27b…スイッチング素子、28…電源供給抵抗、29…カップリングコンデンサ、30…ダンピング抵抗、42…振動子、43…ケース、45…前面板、100,100a…被検体、101,101a,101b,111,112,113,114…欠陥、111a,111b,112a,112b,113a,113b,114a,114b…像、121…カバー、131…レンズ絞り

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