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技術 被覆組成物及び被覆物品

出願人 ダイキン工業株式会社
発明者 山口誠太郎中谷安利
出願日 2019年4月19日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-080035
公開日 2020年10月29日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-176216
状態 未登録
技術分野 積層体(2) 塗料、除去剤
主要キーワード 融解アルミナ 食品加工機 機械工 非金属無機材料 離型板 雪かき フッ素層 融解熱曲線
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年10月29日)のものです。
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課題

耐食性に優れる塗膜を与える被覆組成物を提供する。

解決手段

概要

背景

ポリテトラフルオロエチレンテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体等のフッ素樹脂は、低摩擦係数を有し、非粘着性耐熱性等の特性に優れているので、食品工業用品、フライパン等の調理器具又は厨房用品アイロン等の家庭用品電気工業用品、機械工業用品等表面加工に広く用いられている。

特許文献1には、ポリエーテルスルホンポリアミドイミド及びポリテトラフルオロエチレンを所定の割合で含有する分散液が記載されている。

特許文献2には、ポリエーテルスルホン、ポリアミドイミド及びテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体を所定の割合で含有する組成物が記載されている。

概要

耐食性に優れる塗膜を与える被覆組成物を提供する。ポリエーテルスルホン樹脂と、ポリアミドイミド樹脂及びポリイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種のポリイミド系樹脂と、非溶融加工性含フッ素重合体と、溶融加工性含フッ素重合体とを含む被覆組成物。なし

目的

特開平11−349887号公報
特開平6−264000号公報






本開示は、耐食性に優れる塗膜を与える被覆組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

請求項2

前記ポリエーテルスルホン樹脂の、前記ポリイミド系樹脂に対する質量比が85/15〜65/35である請求項1記載の被覆組成物。

請求項3

前記ポリエーテルスルホン樹脂及び前記ポリイミド系樹脂の合計量の、前記非溶融加工性含フッ素重合体及び前記溶融加工性含フッ素重合体の合計量に対する質量比が15/85〜35/65である請求項1又は2記載の被覆組成物。

請求項4

前記非溶融加工性含フッ素重合体の、前記溶融加工性含フッ素重合体に対する質量比が5/95〜95/5である請求項1〜3のいずれかに記載の被覆組成物。

請求項5

更に、水を含む請求項1〜4のいずれかに記載の被覆組成物。

請求項6

前記ポリエーテルスルホン樹脂及び前記ポリイミド系樹脂の平均粒子径が0.1〜10μmである請求項1〜5のいずれかに記載の被覆組成物。

請求項7

前記非溶融加工性含フッ素重合体は、テトラフルオロエチレンホモポリマー及び変性ポリテトラフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1〜6のいずれかに記載の被覆組成物。

請求項8

前記溶融加工性含フッ素重合体は、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体及びテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1〜7のいずれかに記載の被覆組成物。

請求項9

金属又は非金属無機材料からなる基材上に直接塗布されるか、又は、耐熱性樹脂からなる層の上に塗布される請求項1〜8のいずれかに記載の被覆組成物。

請求項10

更に、有機溶媒を含む請求項1〜9のいずれかに記載の被覆組成物。

請求項11

請求項12

基材と、請求項1〜11のいずれかに記載の被覆組成物から形成されるプライマー層(A1)と、含フッ素重合体(a)を含む含フッ素層(C1)とを有する被覆物品

請求項13

基材と、耐熱性樹脂(a)を含むプライマー層(A2)と、請求項1〜11のいずれかに記載の被覆組成物から形成される中間層(B1)と、含フッ素重合体(a)を含む含フッ素層(C2)とを有する被覆物品。

技術分野

0001

本開示は、被覆組成物及び被覆物品に関する。

背景技術

0003

特許文献1には、ポリエーテルスルホンポリアミドイミド及びポリテトラフルオロエチレンを所定の割合で含有する分散液が記載されている。

0004

特許文献2には、ポリエーテルスルホン、ポリアミドイミド及びテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体を所定の割合で含有する組成物が記載されている。

先行技術

0005

特開平11−349887号公報
特開平6−264000号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本開示は、耐食性に優れる塗膜を与える被覆組成物を提供することを目的とする。本開示は、耐食性に優れる被覆物品を提供することも目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本開示は、ポリエーテルスルホン樹脂と、ポリアミドイミド樹脂及びポリイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種のポリイミド系樹脂と、非溶融加工性含フッ素重合体と、溶融加工性含フッ素重合体とを含む被覆組成物に関する。

0008

上記ポリエーテルスルホン樹脂の、上記ポリイミド系樹脂に対する質量比が85/15〜65/35であることが好ましい。

0009

上記ポリエーテルスルホン樹脂及び上記ポリイミド系樹脂の合計量の、上記非溶融加工性含フッ素重合体及び上記溶融加工性含フッ素重合体の合計量に対する質量比が15/85〜35/65であることが好ましい。

0010

上記非溶融加工性含フッ素重合体の、上記溶融加工性含フッ素重合体に対する質量比が5/95〜95/5であることが好ましい。

0011

上記被覆組成物は、更に、水を含むことが好ましい。

0012

上記ポリエーテルスルホン樹脂及び上記ポリイミド系樹脂の平均粒子径が0.1〜10μmであることが好ましい。

0013

上記非溶融加工性含フッ素重合体は、テトラフルオロエチレンホモポリマー及び変性ポリテトラフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。

0014

上記溶融加工性含フッ素重合体は、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体及びテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。

0015

上記被覆組成物は、金属又は非金属無機材料からなる基材上に直接塗布されるか、又は、耐熱性樹脂からなる層の上に塗布されることが好ましい。

0016

上記被覆組成物は、更に、有機溶媒を含むことが好ましい。

0018

本開示は、基材と、上記被覆組成物から形成されるプライマー層(A1)と、含フッ素重合体(a)を含む含フッ素層(C1)とを有する被覆物品にも関する。

0019

本開示は、基材と、耐熱性樹脂(a)を含むプライマー層(A2)と、上記被覆組成物から形成される中間層(B1)と、含フッ素重合体(a)を含む含フッ素層(C2)とを有する被覆物品にも関する。

発明の効果

0020

本開示によれば、耐食性に優れる塗膜を与える被覆組成物を提供することができる。本開示によれば、耐食性に優れる被覆物品を提供することもできる。

0021

以下、本開示を具体的に説明する。
本開示は、ポリエーテルスルホン樹脂と、ポリアミドイミド樹脂及びポリイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種のポリイミド系樹脂と、非溶融加工性含フッ素重合体と、溶融加工性含フッ素重合体とを含む被覆組成物に関する。
本開示の被覆組成物は、耐食性に優れる塗膜を与えることができる。

0022

本開示の被覆組成物は、ポリエーテルスルホン樹脂(PES)を含む。PESは、下記一般式

0023

0024

で表される繰り返し単位を有する重合体からなる樹脂である。PESとしては特に限定されず、例えば、ジクロロジフェニルスルホンビスフェノールとの重縮合により得られる重合体からなる樹脂等が挙げられる。

0025

本開示の被覆組成物は、更に、ポリアミドイミド樹脂(PAI)及びポリイミド樹脂(PI)からなる群より選択される少なくとも1種のポリイミド系樹脂を含む。上記ポリイミド系樹脂としては、PAIが好ましい。

0026

PAIは、分子構造中にアミド結合及びイミド結合を有する重合体からなる樹脂である。上記PAIとしては特に限定されず、例えば、アミド結合を分子内に有する芳香族ジアミンピロメリット酸等の芳香族四価カルボン酸との反応;無水トリメリット酸等の芳香族三価カルボン酸と4,4−ジアミノフェニルエーテル等のジアミンジフェニルメタンジイソシアネート等のジイソシアネートとの反応;芳香族イミド環を分子内に有する二塩基酸とジアミンとの反応等の各反応により得られる高分子量重合体からなる樹脂等が挙げられる。耐熱性に優れる点から、上記PAIとしては、主鎖中に芳香環を有する重合体からなるものが好ましい。

0027

PIは、分子構造中にイミド結合を有する重合体からなる樹脂である。上記PIとしては特に限定されず、例えば、無水ピロメリット酸等の芳香族四価カルボン酸無水物の反応等により得られる高分子量重合体からなる樹脂等が挙げられる。耐熱性に優れる点から、上記PIとしては、主鎖中に芳香環を有する重合体からなるものが好ましい。

0028

耐食性に一層優れる塗膜が得られる点で、上記PESの、上記ポリイミド系樹脂に対する質量比が85/15〜65/35であることが好ましい。上記質量比は、80/20以下であることがより好ましく、また、70/30以上であることがより好ましい。

0029

上記被覆組成物中での分散安定性や、得られる塗膜の表面平滑性の観点から、上記PES及び上記ポリイミド系樹脂は、平均粒子径が0.1〜10μmであることが好ましい。上記平均粒子径は、0.2μm以上であることがより好ましく、また、8μm以下であることがより好ましく、5μm以下であることが更に好ましい。
上記平均粒子径は、レーザー光散乱法により測定することができる。

0030

本開示の被覆組成物は、更に、非溶融加工性含フッ素重合体を含む。「非溶融加工性」とは、ASTMD−1238及びD−2116に準拠して、結晶融点より高い温度でメルトフローレートを測定できない性質を意味する。

0031

上記非溶融加工性含フッ素重合体は、非溶融加工性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であることが好ましい。

0032

上記非溶融加工性PTFEは、フィブリル化性を有するものであることが好ましい。上記フィブリル化性とは、容易に繊維化してフィブリルを形成する特性を指す。フィブリル化性の有無は、TFEの重合体から作られた粉末である「高分子量PTFE粉末」を成形する代表的な方法である「ペースト押出し」で判断できる。通常、ペースト押出しが可能であるのは、高分子量のPTFEがフィブリル化性を有するからである。ペースト押出しで得られた未焼成成形物に実質的な強度や伸びがない場合、例えば伸びが0%で引っ張ると切れるような場合はフィブリル化性がないとみなすことができる。

0033

上記非溶融加工性PTFEは、標準比重SSG)が2.130〜2.230であることが好ましい。上記SSGは、2.130〜2.190であることがより好ましく、2.140〜2.170であることが更に好ましい。上記非溶融加工性PTFEのSSGが上記範囲内にあると、耐食性に一層優れた塗膜を形成できる。SSGは、ASTMD 4895に準拠して測定する値である。

0034

上記非溶融加工性PTFEは、300℃以上の温度に加熱した履歴がない上記非溶融加工性PTFEについて、示差走査熱量計により昇温速度10℃/分にて得られる融解熱曲線において、333〜347℃にピークトップDSC融点)を有することが好ましい。より好ましくは、333〜345℃にピークトップを有するものであり、更に好ましくは340〜345℃にピークトップを有するものである。ピークトップ(DSC融点)が上記範囲内にあると、耐食性に一層優れた塗膜を形成できる。

0035

より具体的に説明すると、例えば、上記示差走査熱測定(DSC)は、事前標準サンプルとして、インジウム、鉛を用いて温度校正したRDC220(エスアイアイナノテクノロジー社製)を用い、PTFE粉末約3mgをアルミ製パンクリンプ容器)に入れ、200ml/分のエアー気流下で、250〜380℃の温度領域を10℃/分で昇温させて行う。なお、標準サンプルとして、インジウム、鉛、スズを用いて熱量を校正し、測定リファレンスには、空の上記アルミ製パンをシールして用いる。得られた融解熱曲線は、Muse標準解析ソフト(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)を用いて、融解熱量のピークトップを示す温度をDSC融点とする。

0036

上記非溶融加工性PTFEは、テトラフルオロエチレンホモポリマー(以下、「ホモPTFE」ともいう。)及び変性ポリテトラフルオロエチレン(以下、「変性PTFE」ともいう。)からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。

0037

上記変性PTFEは、テトラフルオロエチレン(TFE)とTFE以外のモノマー(以下、「変性モノマー」ともいう。)とからなる変性PTFEである。

0038

上記変性モノマーとしては、TFEとの共重合が可能なものであれば特に限定されず、例えば、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)等のパーフルオロオレフィンクロロトリフルオロエチレン(CTFE)等のクロロフルオロオレフィントリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン(VDF〕等の水素含有フルオロオレフィンパーフルオロビニルエーテルパーフルオロアルキルエチレン、エチレン等が挙げられる。また、用いる変性モノマーは1種であってもよいし、複数種であってもよい。

0039

上記パーフルオロビニルエーテルとしては特に限定されず、例えば、下記一般式(1)
CF2=CF−ORf1 (1)
(式中、Rf1は、パーフルオロ有機基を表す。)で表されるパーフルオロ不飽和化合物等が挙げられる。本明細書において、上記「パーフルオロ有機基」とは、炭素原子に結合する水素原子が全てフッ素原子置換されてなる有機基を意味する。上記パーフルオロ有機基は、エーテル酸素を有していてもよい。

0040

上記パーフルオロビニルエーテルとしては、例えば、上記一般式(1)において、Rf1が炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基であるパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)が挙げられる。上記パーフルオロアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜5である。

0041

上記PAVEにおけるパーフルオロアルキル基としては、例えば、パーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基等が挙げられるが、パーフルオロアルキル基がパーフルオロプロピル基であることが好ましい。すなわち、上記PAVEは、パーフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)が好ましい。

0042

上記パーフルオロビニルエーテルとしては、更に、上記一般式(1)において、Rf1が炭素数4〜9のパーフルオロ(アルコキシアルキル)基であるもの、Rf1が下記式:

0043

0044

(式中、mは、0又は1〜4の整数を表す。)で表される基であるもの、Rf1が下記式:

0045

0046

(式中、nは、1〜4の整数を表す。)で表される基であるもの等が挙げられる。

0047

パーフルオロアルキルエチレン(PFAE)としては特に限定されず、例えば、パーフルオロブチルエチレン(PFBE)、パーフルオロヘキシルエチレン等が挙げられる。

0048

上記変性PTFEにおける変性モノマーとしては、HFP、CTFE、VDF、PAVE、PFAE及びエチレンからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。より好ましくは、PAVEであり、更に好ましくは、PPVEである。

0049

上記ホモPTFEは、実質的にTFE単位のみからなるものであり、例えば、変性モノマーを使用しないで得られたものであることが好ましい。

0050

上記変性PTFEは、変性モノマー単位が0.001〜2モル%であることが好ましく、0.001〜1モル%であることがより好ましい。

0051

上記非溶融加工性含フッ素重合体の各単量体単位含有量は、NMR、FT−IR、元素分析蛍光X線分析単量体の種類によって適宜組み合わせることで算出できる。

0052

本開示の被覆組成物は、更に、溶融加工性含フッ素重合体を含む。上記「溶融加工性」とは、押出機及び射出成形機等の従来の加工機器を用いて、ポリマー溶融して加工することが可能であることを意味する。従って、上記溶融加工性含フッ素重合体は、メルトフローレート(MFR)が0.01〜100g/10分であることが通常である。

0053

本明細書において、上記MFRは、ASTMD 1238に従って、メルトインデクサー((株)安田精機製作所製)を用いて、フルオロポリマーの種類によって定められた測定温度(例えば、PFAやFEPの場合は372℃、ETFEの場合は297℃)、荷重(例えば、PFA、FEP及びETFEの場合は5kg)において内径2mm、長さ8mmのノズルから10分間あたりに流出するポリマーの質量(g/10分)として得られる値である。

0054

上記溶融加工性含フッ素重合体は、融点が100〜333℃であることが好ましく、140℃以上であることがより好ましく、160℃以上であることが更に好ましく、180℃以上であることが特に好ましい。また、332℃以下であることがより好ましく、322℃未満であることが更に好ましく、320℃以下であることが特に好ましい。

0055

本明細書において、上記溶融加工性含フッ素重合体の融点は、示差走査熱量計〔DSC〕を用いて10℃/分の速度で昇温したときの融解熱曲線における極大値に対応する温度である。

0056

上記溶融加工性含フッ素重合体としては、低分子量PTFE、TFE/PAVE共重合体(PFA)、TFE/HFP共重合体(FEP)、エチレン(Et)/TFE共重合体(ETFE)、Et/TFE/HFP共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、CTFE/TFE共重合体、Et/CTFE共重合体及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
上記溶融加工性含フッ素重合体は、耐食性に一層優れる塗膜が得られる点で、FEP及びPFAからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、FEPであることがより好ましい。

0057

上記FEPとしては、特に限定されないが、TFE単位とHFP単位とのモル比(TFE単位/HFP単位)が70/30以上99/1未満である共重合体が好ましい。より好ましいモル比は、70/30以上98.9/1.1以下であり、更に好ましいモル比は、80/20以上98.9/1.1以下である。TFE単位が少なすぎると機械物性が低下する傾向があり、多すぎると融点が高くなりすぎ成形性が低下する傾向がある。上記FEPは、TFE及びHFPと共重合可能な単量体に由来する単量体単位が0.1〜10モル%であり、TFE単位及びHFP単位が合計で90〜99.9モル%である共重合体であることも好ましい。TFE及びHFPと共重合可能な単量体としては、PAVE、CF2=CF−OCH2−Rf2(式中、Rf2は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるアルキルパーフルオロビニルエーテル誘導体等が挙げられる。

0058

上記FEPは、融点が150〜322℃未満であることが好ましく、200〜320℃であることがより好ましく、240〜320℃であることが更に好ましい。

0059

上記FEPは、MFRが1〜100g/10分であることが好ましい。

0060

上記FEPは、熱分解開始温度が360℃以上であることが好ましい。上記熱分解開始温度は、380℃以上であることがより好ましく、390℃以上であることが更に好ましい。

0061

本明細書において、熱分解開始温度は、示差熱熱重量測定装置〔TG−DTA〕(商品名:TG/DTA6200、セイコー電子社製)を用い、試料10mgを昇温速度10℃/分で室温から昇温し、試料が1質量%減少した温度である。

0062

上記PFAとしては、特に限定されないが、TFE単位とPAVE単位とのモル比(TFE単位/PAVE単位)が70/30以上99/1未満である共重合体が好ましい。より好ましいモル比は、70/30以上98.9/1.1以下であり、更に好ましいモル比は、80/20以上98.9/1.1以下である。TFE単位が少なすぎると機械物性が低下する傾向があり、多すぎると融点が高くなりすぎ成形性が低下する傾向がある。上記PFAは、TFE及びPAVEと共重合可能な単量体に由来する単量体単位が0.1〜10モル%であり、TFE単位及びPAVE単位が合計で90〜99.9モル%である共重合体であることも好ましい。TFE及びPAVEと共重合可能な単量体としては、HFP、CZ1Z2=CZ3(CF2)nZ4(式中、Z1、Z2及びZ3は、同一若しくは異なって、水素原子又はフッ素原子を表し、Z4は、水素原子、フッ素原子又は塩素原子を表し、nは2〜10の整数を表す。)で表されるビニル単量体、及び、CF2=CF−OCH2−Rf2(式中、Rf2は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるアルキルパーフルオロビニルエーテル誘導体等が挙げられる。

0063

上記PFAは、融点が180〜322℃未満であることが好ましく、230〜320℃であることがより好ましく、280〜320℃であることが更に好ましい。

0064

上記PFAは、メルトフローレート(MFR)が1〜100g/10分であることが好ましい。

0065

上記PFAは、熱分解開始温度が380℃以上であることが好ましい。上記熱分解開始温度は、400℃以上であることがより好ましく、410℃以上であることが更に好ましい。

0066

上記溶融加工性含フッ素重合体の各単量体単位の含有量は、NMR、FT−IR、元素分析、蛍光X線分析を単量体の種類によって適宜組み合わせることで算出できる。

0067

上記被覆組成物中での分散安定性や、得られる塗膜の表面平滑性の観点から、上記非溶融加工性含フッ素重合体及び上記溶融加工性含フッ素重合体は、平均粒子径が0.01〜40μmであることが好ましい。上記平均粒子径は、0.05μm以上であることがより好ましく、また、20μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることが更に好ましく、5μm以下であることが特に好ましい。
上記平均粒子径は、レーザー光散乱法により測定することができる。

0068

耐食性に一層優れる塗膜が得られる点で、上記PES及び上記ポリイミド系樹脂の合計量の、上記非溶融加工性含フッ素重合体及び上記溶融加工性含フッ素重合体の合計量に対する質量比が15/85〜35/65であることが好ましい。上記質量比は、20/80以上であることがより好ましく、また、30/70以下であることがより好ましい。

0069

また、耐食性に一層優れる塗膜が得られる点で、上記非溶融加工性含フッ素重合体の、上記溶融加工性含フッ素重合体に対する質量比が5/95〜95/5であることが好ましい。上記質量比は、20/80以上であることがより好ましく、30/70以上であることが更に好ましく、40/60以上であることが更により好ましく、50/50以上であることが特に好ましく、また、90/10以下であることがより好ましく、80/20以下であることが更に好ましく、70/30以下であることが特に好ましい。

0070

本開示の被覆組成物は、液状であってもよく、粉体状であってもよいが、液状であることが好ましい。

0071

本開示の被覆組成物は、水を含むことが好ましい。上記被覆組成物は、水性被覆組成物であることが好ましい。上記PES、上記ポリイミド系樹脂、上記非溶融加工性含フッ素重合体及び上記溶融加工性含フッ素重合体が、水に分散していることも好ましい。

0072

本開示の被覆組成物は、有機溶媒を含んでもよい。上記有機溶媒は、有機化合物であって、20℃程度の常温において液体であることが好ましい。

0073

上記有機溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N−エチル−2−ピロリドン、N−ブチル−2−ピロリドン、3−アルコキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−ホルミルモルホリン、N−アセチルモルホリン、ジメチルプロピレンウレア、アニソール、ジエチルエーテル、エチレングリコール、アセトフェノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、キシレン、トルエン、エタノール、2−プロパノール等が挙げられ、1種又は2種以上を使用することができる。

0074

上記有機溶媒は、N−エチル−2−ピロリドン、N−ブチル−2−ピロリドン、3−アルコキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−ホルミルモルホリン、N−アセチルモルホリン、ジメチルプロピレンウレア、アニソール、ジエチルエーテル、エチレングリコール、アセトフェノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、キシレン、トルエン、エタノール及び2−プロパノールからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、N−エチル−2−ピロリドン、N−ブチル−2−ピロリドン、3−アルコキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−ホルミルモルホリン、N−アセチルモルホリン及びジメチルプロピレンウレアからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましく、N−エチル−2−ピロリドン、N−ブチル−2−ピロリドン、3−アルコキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、N−ホルミルモルホリン、N−アセチルモルホリン及びジメチルプロピレンウレアからなる群より選択される少なくとも1種であることが更に好ましい。

0075

上記3−アルコキシ−N,N−ジメチルプロパンアミドは、N(CH3)2COCH2CH2OR11(R11はアルキル基)で表される。アルコキシ基(R11O基)は、特に限定されないが、炭素数1〜6程度の低級アルキル基を含むアルコキシ基であることが好ましく、メトキシ基エトキシ基プロポキシ基、又はブトキシ基であることがより好ましい。上記3−アルコキシ−N,N−ジメチルプロパンアミドとしては、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド(N(CH3)2COCH2CH2OCH3)が特に好ましい。

0076

上記有機溶媒は、また、沸点が150℃以上であることが好ましく、170℃以上であることがより好ましく、210℃以上であることが更に好ましい。これにより、塗装時の乾燥速度を遅延させ、塗膜の表面平滑性を向上させることができる。
上記沸点は、1気圧(atm)において測定する値である。

0077

上記被覆組成物は、水、及び、任意で有機溶媒を含むことも好ましい。
上記被覆組成物が水及び有機溶媒を含む場合、有機溶媒の含有量は、水及び有機溶媒の合計量に対し、1〜50質量%であることが好ましい。上記含有量は、5質量%以上であることがより好ましく、10質量以上であることが更に好ましく、また、40質量以下であることがより好ましく、30質量%以下であることが更に好ましい。

0078

上記被覆組成物は、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を実質的に含まないことが好ましい。NMPを実質的に含まないとは、NMPの含有量が、上記被覆組成物に対し1.0質量%以下であることを意味する。NMPの含有量は、上記被覆組成物に対し0.01質量%以下であることがより好ましく、0.001質量%以下であることが更に好ましい。
上記被覆組成物は、NMPを含まないことが特に好ましい。

0079

上記被覆組成物の固形分濃度は5〜70質量%であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、60質量%以下であることがより好ましく、50質量%以下であることが更に好ましく、40質量%以下であることが特に好ましい。

0080

本開示の被覆組成物は、各種添加剤を更に含んでもよい。上記添加剤としては特に限定されず、例えば、充填材レベリング剤固体潤滑剤沈降防止剤水分吸収剤界面活性剤表面調整剤チキソトロピー性付与剤、粘度調節剤、ゲル化防止剤紫外線吸収剤光安定剤可塑剤色分かれ防止剤皮張り防止剤スリ傷防止剤、防カビ剤抗菌剤酸化防止剤帯電防止剤シランカップリング剤着色剤酸化鉄二酸化チタン等)等が挙げられる。

0081

本開示の被覆組成物は、得られる被覆物品に対する特性付与、物性向上、増量等を目的として、上記添加剤として充填材を含むものであってもよい。上記特性や物性としては、強度、耐久性耐侯性難燃性意匠性等が挙げられる。

0083

上記被覆組成物は、界面活性剤を含むことも好ましい。上記界面活性剤としては、従来公知のものを使用できるが、非イオン系界面活性剤陰イオン系界面活性剤が好ましく、ポリエーテル非イオン性界面活性剤がより好ましい。

0084

上記添加剤の含有量は、上記被覆組成物に対し、0.01〜10.0質量%が好ましく、0.1〜5.0質量%がより好ましい。

0085

本開示の被覆組成物は、金属又は非金属無機材料からなる基材上に直接塗布されるか、又は、耐熱性樹脂からなる層(以下、耐熱層ともいう)の上に塗布されることが好ましく、金属又は非金属無機材料からなる基材上に直接塗布されることがより好ましい。

0086

上記金属としては、鉄、アルミニウム、銅等の金属単体及びこれらの合金類等が挙げられる。上記合金類としては、ステンレス等が挙げられる。
上記非金属無機材料としては、ホーロー、ガラス、セラミック等が挙げられる。
上記基材は、金属又は非金属無機材料とともに、他の材料を含んでもよい。

0087

上記基材としては、金属からなるものが好ましく、アルミニウム又はステンレスからなるものがより好ましい。

0088

上記基材は、必要に応じ、脱脂処理粗面化処理等の表面処理を行ったものであってもよい。上記粗面化処理の方法としては特に限定されず、酸又はアルカリによるケミカルエッチング陽極酸化アルマイト処理)、サンドブラスト等が挙げられる。上記表面処理は、上記基材や上記被覆組成物等の種類に応じて適宜選択すればよいが、例えば、サンドブラストであることが好ましい。

0089

上記基材は、380℃で空焼きして油等の不純物熱分解除去する脱脂処理を実施したものであってもよい。また、表面処理後アルミナ研掃材を用いて粗面化処理を施したアルミニウム基材を使用してもよい。

0090

上記耐熱層における耐熱性樹脂としては特に限定されず、通常、耐熱性を有すると認識されている樹脂であればよいが、含フッ素重合体は除くものとする。本明細書において、「耐熱性」とは、150℃以上の温度における連続使用が可能である性質を意味する。

0091

上記耐熱性樹脂としては、ポリアミドイミド樹脂(PAI)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエーテルスルホン樹脂(PES)、ポリエーテルイミド樹脂芳香族ポリエーテルケトン樹脂芳香族ポリエステル樹脂及びポリアリーレンサルファイド樹脂等が挙げられ、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。

0092

PAI、PI、PESとしては、上述したものが挙げられる。

0093

上記芳香族ポリエーテルケトン樹脂は、アリーレン基エーテル基[−O−]とカルボニル基[−C(=O)−]とで構成された繰り返し単位を含む樹脂である。上記芳香族ポリエーテルケトン樹脂としては、ポリエーテルケトン樹脂(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)、ポリエーテルエーテルケトンケトン樹脂(PEEKK)、ポリエーテルケトンエステル樹脂等が例示できる。上記芳香族ポリエーテルケトン樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
上記芳香族ポリエーテルケトン樹脂としては、PEK、PEEK、PEEKK及びポリエーテルケトンエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、PEEKがより好ましい。

0094

上記耐熱層における耐熱性樹脂は、本開示の被覆組成物に含まれるPES又はポリイミド系樹脂と同一でもよく、異なってもよい。
上記耐熱層は、上記耐熱性樹脂以外の成分を更に含んでもよいが、含フッ素重合体を含まないことが好ましい。

0095

上記基材又は上記耐熱層の上に上記被覆組成物を塗布する方法としては特に限定されず、上記被覆組成物が液状である場合、スプレー塗装ロール塗装ドクターブレードによる塗装、ディップ(浸漬)塗装、含浸塗装、スピンフロー塗装、カーテンフロー塗装等が挙げられ、なかでも、スプレー塗装が好ましい。上記被覆組成物が粉体状である場合、静電塗装流動浸漬法ロトライニング法等が挙げられ、なかでも、静電塗装が好ましい。

0096

上記被覆組成物の塗布の後、焼成を行ってもよいし、焼成を行わなくてもよい。また、上記被覆組成物が液状である場合、上記塗布の後、更に、乾燥を行ってもよいし、乾燥を行わなくてもよい。

0097

上記乾燥は、70〜300℃の温度で5〜60分間行うことが好ましい。上記焼成は、260〜410℃の温度で10〜30分間行うことが好ましい。

0098

上記被覆組成物が液状である場合、上記被覆組成物を上記基材上に塗布したのち、乾燥を行うことが好ましい。また、焼成を行わないことが好ましい。

0099

上記被覆組成物が粉体状である場合、上記被覆組成物を上記基材上に塗布したのち、焼成を行うことが好ましい。

0100

本開示の被覆組成物は、含フッ素重合体を含む層の下に塗布されることが好ましい。本開示の被覆組成物が含フッ素重合体を含む層の下塗りプライマー)に用いられることは、好適な態様の1つである。

0101

本開示の被覆組成物は、後述する第1及び第2の被覆物品を構成するプライマー層(A1)又は中間層(B1)を形成するために用いることができる。

0102

本開示は、基材と、上述した本開示の被覆組成物から形成されるプライマー層(A1)と、含フッ素重合体(a)を含む含フッ素層(C1)とを有する被覆物品(以下、第1の被覆物品ともいう)にも関する。
第1の被覆物品は、耐食性に優れる。

0103

第1の被覆物品を構成する上記基材の材料としては、鉄、アルミニウム、銅等の金属単体及びこれらの合金類等の金属;ホーロー、ガラス、セラミック等の非金属無機材料等が挙げられる。上記合金類としては、ステンレス等が挙げられる。
上記基材は、金属又は非金属無機材料とともに、他の材料を含んでもよい。

0104

上記基材としては、金属からなるものが好ましく、アルミニウム又はステンレスからなるものがより好ましい。

0105

第1の被覆物品を構成するプライマー層(A1)は、本開示の被覆組成物から形成される。
本開示の被覆組成物については、上述したとおりである。

0106

プライマー層(A1)は、膜厚が5〜90μmであることが好ましい。膜厚が薄過ぎると、ピンホールが発生し易く、被覆物品の耐食性が低下するおそれがある。膜厚が厚過ぎると、クラックが生じ易くなり、被覆物品の耐水蒸気性が低下するおそれがある。上記プライマー層(A1)が液状組成物から形成される場合の膜厚のより好ましい上限は60μmであり、更に好ましい上限は50μmである。上記プライマー層(A1)が粉体状組成物から形成される場合の膜厚のより好ましい上限は80μmであり、更に好ましい上限は70μmである。

0107

第1の被覆物品を構成する含フッ素層(C1)は、含フッ素重合体(a)を含む。

0108

含フッ素層(C1)を構成する含フッ素重合体(a)は、主鎖又は側鎖を構成する炭素原子に直接結合しているフッ素原子を有する重合体である。含フッ素重合体(a)は、非溶融加工性であってもよいし、溶融加工性であってもよい。

0109

含フッ素重合体(a)は、含フッ素モノエチレン系不飽和炭化水素(I)を重合することにより得られるものであることが好ましい。

0110

上記「含フッ素モノエチレン系不飽和炭化水素(I)(以下、「不飽和炭化水素(I)」ともいう。)」とは、フッ素原子により水素原子の一部又は全部が置換されているビニル基を分子中に1個有する不飽和炭化水素を意味する。

0111

上記不飽和炭化水素(I)は、フッ素原子により置換されていない水素原子の一部又は全部が、塩素原子等のフッ素原子以外のハロゲン原子、及び、トリフルオロメチル基等のフルオロアルキル基からなる群より選択される少なくとも1種により置換されているものであってもよい。但し、上記不飽和炭化水素(I)は、後述のトリフルオロエチレンを除く。

0112

上記不飽和炭化水素(I)としては特に限定されず、例えば、テトラフルオロエチレン〔TFE〕、ヘキサフルオロプロピレン〔HFP〕、クロロトリフルオロエチレン〔CTFE〕、ビニリデンフルオライド〔VdF〕、フッ化ビニル〔VF〕等が挙げられ、これらは、1種又は2種以上を用いることができる。

0113

上記含フッ素重合体(a)は、上記不飽和炭化水素(I)の単独重合体であってもよい。上記不飽和炭化水素(I)の単独重合体としては、例えば、テトラフルオロエチレンホモポリマー〔TFEホモポリマー〕、ポリクロロトリフルオロエチレン〔PCTFE〕、ポリビニリデンフルオライド〔PVdF〕、ポリフッ化ビニル〔PVF〕等が挙げられる。

0114

上記含フッ素重合体(a)は、上記不飽和炭化水素(I)の共重合体であってもよい。上記共重合体としては、例えば、2種以上の上記不飽和炭化水素(I)の共重合体、少なくとも1種の上記不飽和炭化水素(I)と、上記不飽和炭化水素(I)と共重合し得る不飽和化合物(II)との共重合体が挙げられる。

0115

本開示において、1種又は2種以上の上記不飽和炭化水素(I)のみを重合することにより得られる重合体は、上記含フッ素重合体(a)として用いることができるのに対して、1種又は2種以上の不飽和化合物(II)のみを重合することにより得られる重合体は、上記含フッ素重合体(a)として用いることができない。この点で、上記不飽和化合物(II)は、上記不飽和炭化水素(I)と異なるものである。

0116

上記不飽和化合物(II)としては特に限定されず、例えば、トリフルオロエチレン〔3FH〕;エチレン〔Et〕、プロピレン〔Pr〕等のモノエチレン系不飽和炭化水素等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を用いることができる。

0117

上記不飽和炭化水素(I)の共重合体の具体例としては特に限定されず、TFE/HFP共重合体〔FEP〕、TFE/CTFE共重合体、TFE/VdF共重合体、TFE/3FH共重合体、Et/TFE共重合体〔ETFE〕、TFE/Pr共重合体等のTFE系共重合体;VdF/HFP共重合体;VdF/TFE/HFP共重合体;Et/CTFE共重合体〔ECTFE〕;Et/HFP共重合体等が挙げられる。
本明細書において、上記「TFE系共重合体」とは、TFEと、TFE以外のその他の単量体の1種又は2種以上とを共重合して得られるものを意味する。上記TFE系共重合体は、通常、上記TFE系共重合体中のTFE以外のその他の単量体に基づく重合単位の割合が、TFEに基づく重合単位と上記その他の単量体に基づく重合単位との合計質量の1質量%を超えていることが好ましい。

0118

上記TFE系共重合体における上記TFE以外のその他の単量体は、下記のTFEと共重合し得るその他の単量体(III)であってもよい。上記その他の単量体(III)は、下記一般式
X(CF2)mOnCF=CF2
(式中、Xは、−H、−Cl又は−Fを表し、mは、1〜6の整数を表し、nは、0又は1の整数を表す。)で表される化合物(但し、HFPを除く。)、下記一般式
C3F7O[CF(CF3)CF2O]p−CF=CF2
(式中、pは、1又は2の整数を表す。)で表される化合物、及び、下記一般式
X(CF2)qCY=CH2
(式中、Xは、上記と同じであり、Yは、−H又は−Fを表し、qは、1〜6の整数を表す。)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の単量体であることが好ましい。これらは、1種又は2種以上を用いることができる。

0119

上記その他の単量体(III)を用いたTFE系共重合体としては、TFE/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)〔PAVE〕共重合体〔PFA〕等が挙げられる。PFAとしては、国際公開第2002/088227号に記載の方法でフッ素化したPFAを使用することもできる。

0120

上記含フッ素重合体(a)は、また、変性ポリテトラフルオロエチレン〔変性PTFE〕であってもよい。上記変性PTFEとしては、例えば、本開示の被覆組成物における非溶融加工性含フッ素重合体としての変性PTFEと同様のものが例示できる。

0121

上記含フッ素重合体(a)は、1種又は2種以上であってよく、上記不飽和炭化水素(I)の単独重合体の1種と上記不飽和炭化水素(I)の共重合体の1種又は2種類以上との混合物、又は、上記不飽和炭化水素(I)の共重合体の2種類以上の混合物であってもよい。

0122

上記混合物としては、例えば、TFEホモポリマーと上記TFE系共重合体との混合物、上記TFE系共重合体に属する2種類以上の共重合体の混合物等が挙げられ、このような混合物としては、例えば、TFEホモポリマーとPFAとの混合物、TFEホモポリマーとFEPとの混合物、TFEホモポリマーとPFAとFEPとの混合物、PFAとFEPとの混合物等が挙げられる。

0123

上記含フッ素重合体(a)は、また、パーフルオロアルキル基を有するパーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体(IV)(以下、「不飽和単量体(IV)」ともいう。)を重合することにより得られるものであってもよい。上記不飽和単量体(IV)は、下記一般式

0124

0125

(式中、Rfは、炭素数4〜20のパーフルオロアルキル基を表し、R1は、−H又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、R2は、炭素数1〜10のアルキレン基を表し、R3は、−H又はメチル基を表し、R4は、炭素数1〜17のアルキル基を表し、rは、1〜10の整数を表し、sは、0〜10の整数を表す。)で表されるものである。
上記含フッ素重合体(a)は、上記不飽和単量体(IV)の単独重合体であってもよいし、また、上記不飽和単量体(IV)と上記不飽和単量体(IV)と共重合し得る単量体(V)との共重合体であってもよい。

0126

上記単量体(V)としては特に限定されず、(メタアクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、N−メチロールプロパンアクリルアミド、(メタ)アクリル酸アミド、アルキル基の炭素数が1〜20である(メタ)アクリル酸のアルキルエステル等の(メタ)アクリル酸誘導体;エチレン、塩化ビニル、フッ化ビニル、スチレンα−メチルスチレン、p−メチルスチレン等の置換又は非置換エチレン;アルキル基の炭素数が1〜20であるアルキルビニルエーテル、アルキル基の炭素数が1〜20であるハロゲン化アルキルビニルエーテル等のビニルエーテル類;アルキル基の炭素数が1〜20であるビニルアルキルケトン等のビニルケトン類無水マレイン酸等の脂肪族不飽和ポリカルボン酸及びその誘導体ブタジエンイソプレンクロロプレン等のポリエン等が挙げられる。

0127

上記含フッ素重合体(a)は、例えば、乳化重合等の従来公知の重合方法等を用いることにより得ることができる。

0128

上記含フッ素重合体(a)としては、得られる塗膜が耐食性及び耐水蒸気性に優れる点から、TFEホモポリマー、変性PTFE及び上記TFE系共重合体からなる群より選択される少なくとも1種の重合体が好ましい。上記TFE系共重合体としては、PFA及びFEPからなる群より選択される少なくとも1種の共重合体が好ましい。

0129

上述したことから、上記含フッ素重合体(a)としては、TFEホモポリマー、変性PTFE、PFA及びFEPからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、TFEホモポリマー、変性PTFE及びPFAからなる群より選択される少なくとも1種がより好ましく、PFAが更に好ましい。

0130

含フッ素層(C1)は、含フッ素重合体(a)以外に、添加剤を含んでもよい。上記添加剤としては特に限定されず、例えば、本開示の被覆組成物において例示した添加剤を用いることができる。
上記添加剤の含有量は、含フッ素層(C1)の全質量に対し、0.01〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましい。

0131

含フッ素層(C1)は、得られる被覆物品に対する特性付与、物性向上、増量等を目的として、上記添加剤として充填材を含むものであってもよい。上記特性や物性としては、強度、耐久性、耐侯性、難燃性、意匠性等が挙げられる。充填材として光輝感を有するものを用いた場合、本開示の被覆物品は、良好な光輝感を有する。

0132

上記充填材としては特に限定されず、例えば、木粉、石英砂、カーボンブラック、クレー、タルク、ダイヤモンド、フッ素化ダイヤモンド、コランダム、ケイ石、窒化ホウ素、炭化ホウ素、炭化珪素、融解アルミナ、トルマリン、翡翠、ゲルマニウム、酸化ジルコニウム、炭化ジルコニウム、クリソベリル、トパーズ、ベリル、ガーネット、体質顔料、光輝性偏平顔料、鱗片状顔料、ガラス、ガラス粉、マイカ粉、金属粉(金、銀、銅、白金、ステンレス等)、各種強化材、各種増量材、導電性フィラー等が挙げられる。上記充填材としては、本発明の含フッ素積層体が光輝感を有することを要求される場合、光輝性充填材が好ましい。上記「光輝性充填材」は、得られる含フッ素積層体に光輝感を付与することができる充填材である。

0133

上記充填材は、含フッ素層(C1)の全質量に対して0.01〜40質量%であることが好ましく、0.05〜30質量%であることがより好ましく、0.1〜10質量%であることが更に好ましい。

0134

含フッ素層(C1)は、膜厚が5〜90μmであることが好ましい。膜厚が薄過ぎると、被覆物品の耐食性が低下するおそれがある。膜厚が厚過ぎると、被覆物品が水蒸気の存在下にある場合、水蒸気が被覆物品中に残存し易くなり、耐水蒸気性に劣る場合がある。上記含フッ素層(C1)が液状組成物から形成される場合の膜厚のより好ましい上限は60μmであり、更に好ましい上限は50μmであり、特に好ましい上限は40μmである。含フッ素層(C1)が粉体状組成物から形成される場合の膜厚のより好ましい上限は80μmであり、更に好ましい上限は75μmであり、特に好ましい上限は70μmである。

0135

第1の被覆物品において、プライマー層(A1)の膜厚が5〜90μmであり、含フッ素層(C1)の膜厚が5〜90μmであることは、好適な態様の1つである。

0136

第1の被覆物品においては、上記基材、プライマー層(A1)及び含フッ素層(C1)が、この順に積層されていることが好ましい。
言い換えると、上記基材の上にプライマー層(A1)が設けられ、プライマー層(A1)の上にフッ素層(C1)が設けられていることが好ましい。

0137

プライマー層(A1)は、上記基材と直接接していることが好ましい。
含フッ素層(C1)は、プライマー層(A1)と直接接していてもよく、他の層を介して接していてもよいが、直接接していることが好ましい。

0138

含フッ素層(C1)上に更に層が設けられていてもよいが、含フッ素層(C1)が最外層であることが好ましい。

0139

プライマー層(A1)の上面に文字、図面等の印刷が施されていてもよい。

0140

本開示は、基材と、耐熱性樹脂(a)を含むプライマー層(A2)と、上述した本開示の被覆組成物から形成される中間層(B1)と、含フッ素重合体(a)を含む含フッ素層(C2)とを有する被覆物品(以下、第2の被覆物品ともいう)にも関する。
第2の被覆物品は、耐食性に優れる。

0141

第2の被覆物品を構成する上記基材としては、上述した第1の被覆物品に使用し得る基材と同様のものが例示でき、好ましい例も同様である。

0142

第2の被覆物品を構成するプライマー層(A2)は、耐熱性樹脂(a)を含む。

0143

プライマー層(A2)を構成する耐熱性樹脂(a)としては、ポリアミドイミド樹脂(PAI)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエーテルスルホン樹脂(PES)、ポリエーテルイミド樹脂、芳香族ポリエーテルケトン樹脂、芳香族ポリエステル樹脂及びポリアリーレンサルファイド樹脂等が挙げられ、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。なお、耐熱性樹脂(a)は、含フッ素重合体を除くものとする。

0144

PAI、PI、PES、芳香族ポリエーテルケトン樹脂としては、上述したものを挙げることができる。

0145

耐熱性樹脂(a)は、PAI、PI及びPESからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。これにより、基材との密着性に優れ、塗膜を形成する際に行う焼成時の温度下でも充分な耐熱性を有し、得られる塗膜が耐食性及び耐水蒸気性に優れる。
PAI、PI及びPESは、それぞれ1種又は2種以上からなるものであってよい。

0146

耐熱性樹脂(a)は、塗膜の耐食性に特に優れる点から、PESと、PAI及びPIからなる群より選択される少なくとも1種と、を含むことが好ましい。耐熱性樹脂(a)は、PES及びPAIを含むことが特に好ましい。

0147

耐熱性樹脂(a)が、PESと、PAI及びPIからなる群より選択される少なくとも1種とを含む場合、PESは、PESと、PAI及びPIからなる群より選択される少なくとも1種との合計量の65〜85質量%であることが好ましい。より好ましくは、70〜80質量%である。

0148

プライマー層(A2)は、含フッ素重合体を含まないことが好ましい。

0149

プライマー層(A2)は、耐熱性樹脂(a)以外に、更に添加剤を含んでもよい。上記添加剤としては、上述した本開示の被覆組成物に使用し得る添加剤を例示することができる。
上記添加剤の含有量は、プライマー層(A2)の全質量に対し、0.01〜10.0質量%が好ましく、0.1〜5.0質量%がより好ましい。

0150

プライマー層(A2)は、膜厚が5〜90μmであることが好ましい。膜厚が薄過ぎると、ピンホールが発生し易く、被覆物品の耐食性が低下するおそれがある。膜厚が厚過ぎると、クラックが生じ易くなり、被覆物品の耐水蒸気性が低下するおそれがある。上記プライマー層(A2)が液状組成物から形成される場合の膜厚のより好ましい上限は60μmであり、更に好ましい上限は50μmである。上記プライマー層(A2)が粉体状組成物から形成される場合の膜厚のより好ましい上限は80μmであり、更に好ましい上限は70μmである。

0151

第2の被覆物品を構成する中間層(B1)は、本開示の被覆組成物から形成される。
本開示の被覆組成物については、上述したとおりである。

0152

中間層(B1)は、膜厚が5〜90μmであることが好ましい。膜厚が薄過ぎると、得られる被覆物品の耐摩耗性が充分ではない場合がある。膜厚が厚過ぎると、中間層(B1)から透過した水分が抜け難くなり、被覆物品の耐水蒸気性が低下するおそれがある。中間層(B1)の膜厚のより好ましい上限は60μmであり、更に好ましい上限は50μmである。

0153

第2の被覆物品を構成する含フッ素層(C2)は、含フッ素重合体(a)を含む。

0154

含フッ素層(C2)を構成する含フッ素重合体(a)としては、上述した第1の被覆物品の含フッ素層(C1)に使用し得る含フッ素重合体(a)と同様のものが例示でき、好ましい例も同様である。

0155

含フッ素層(C2)は、含フッ素重合体(a)以外に、添加剤を含んでもよい。上記添加剤としては特に限定されず、例えば、本開示の被覆組成物において例示した添加剤を用いることができる。
上記添加剤の含有量は、含フッ素層(C2)の全質量に対し、0.01〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましい。

0156

含フッ素層(C2)は、第1の被覆物品の含フッ素層(C1)において例示したのと同様の充填材を含むものであってもよい。
上記充填材は、含フッ素層(C2)の全質量に対して0.01〜40質量%であることが好ましく、0.05〜30質量%であることがより好ましく、0.1〜10質量%であることが更に好ましい。

0157

含フッ素層(C2)は、膜厚が5〜90μmであることが好ましい。膜厚が薄過ぎると、被覆物品の耐食性が低下するおそれがある。膜厚が厚過ぎると、被覆物品が水蒸気の存在下にある場合、水蒸気が被覆物品中に残存し易くなり、耐水蒸気性に劣る場合がある。上記含フッ素層(C2)が液状組成物から形成される場合の膜厚のより好ましい上限は60μmであり、更に好ましい上限は50μmであり、特に好ましい上限は40μmである。含フッ素層(C2)が粉体状組成物から形成される場合の膜厚のより好ましい上限は80μmであり、更に好ましい上限は75μmであり、特に好ましい上限は70μmである。

0158

第2の被覆物品において、プライマー層(A2)の膜厚が5〜90μmであり、中間層(B1)の膜厚が5〜90μmであり、含フッ素層(C2)の膜厚が5〜90μmであることは、好適な態様の1つである。

0159

第2の被覆物品においては、上記基材、プライマー層(A2)、中間層(B1)及び含フッ素層(C2)が、この順に積層されていることが好ましい。
言い換えると、上記基材の上にプライマー層(A2)が設けられ、プライマー層(A2)の上に中間層(B1)が設けられ、中間層(B1)の上にフッ素層(C2)が設けられていることが好ましい。

0160

プライマー層(A2)は、上記基材と直接接していることが好ましい。
中間層(B1)は、プライマー層(A2)と直接接していてもよく、他の層を介して接していてもよいが、直接接していることが好ましい。
含フッ素層(C2)は、中間層(B1)と直接接していてもよく、他の層を介して接していてもよいが、直接接していることが好ましい。

0161

含フッ素層(C2)上に更に層が設けられていてもよいが、含フッ素層(C2)が最外層であることが好ましい。

0162

プライマー層(A2)の上面、中間層(B1)の上面、又は、その両方に文字、図面等の印刷が施されていてもよい。

0163

第1の被覆物品は、例えば、基材上に、プライマー用被覆組成物(A1)を塗布することによりプライマー塗布膜(A1p)を形成する工程(A1)、
プライマー塗布膜(A1p)上に、含フッ素塗料(C1)を塗布することにより塗布膜(C1p)を形成する工程(C1)、並びに、
プライマー塗布膜(A1p)及び塗布膜(C1p)を有する塗布膜積層体を焼成することにより、上記基材、プライマー層(A1)及び含フッ素層(C1)を有する第1の被覆物品を形成する工程(D1)
を含む方法(以下、第1の製造方法ともいう)により、製造することができる。

0164

工程(A1)において、プライマー用被覆組成物(A1)は、上述した本開示の被覆組成物であってよい。

0165

上記基材上にプライマー用被覆組成物(A1)を塗布する方法としては特に限定されず、プライマー用被覆組成物(A1)が液状である場合、スプレー塗装、ロール塗装、ドクターブレードによる塗装、ディップ(浸漬)塗装、含浸塗装、スピンフロー塗装、カーテンフロー塗装等が挙げられ、なかでも、スプレー塗装が好ましい。プライマー用被覆組成物(A1)が粉体状である場合、静電塗装、流動浸漬法、ロトライニング法等が挙げられ、なかでも、静電塗装が好ましい。

0166

工程(A1)におけるプライマー用被覆組成物(A1)の塗布の後、工程(C1)を行う前に焼成を行ってもよいし、焼成を行わなくてもよい。また、プライマー用被覆組成物(A1)が液状である場合、上記塗布の後、更に、乾燥を行ってもよいし、乾燥を行わなくてもよい。

0167

工程(A1)において、上記乾燥は、70〜300℃の温度で5〜60分間行うことが好ましい。上記焼成は、260〜410℃の温度で10〜30分間行うことが好ましい。

0168

プライマー用被覆組成物(A1)が液状である場合、工程(A1)においては、上記基材上に塗布したのち、乾燥を行うことが好ましい。また、後述の工程(D1)において塗布膜積層体の焼成を行うため、焼成を行わないことが好ましい。

0169

プライマー用被覆組成物(A1)が粉体状である場合、工程(A1)においては、上記基材上に塗布したのち、焼成を行うことが好ましい。

0170

プライマー塗布膜(A1p)は、上記基材上にプライマー用被覆組成物(A1)を塗布した後、必要に応じて乾燥又は焼成することにより形成されるものである。プライマー塗布膜(A1p)は、得られる被覆物品においてプライマー層(A1)となる。

0171

工程(C1)は、プライマー塗布膜(A1p)上に含フッ素塗料(C1)を塗布することにより塗布膜(C1p)を形成する工程である。

0172

工程(C1)における含フッ素塗料(C1)は、含フッ素重合体(a)を含むことが好ましい。
含フッ素塗料(C1)は、更に、任意で添加剤を含むこともできる。
含フッ素重合体(a)及び上記添加剤については、上述したとおりである。

0173

含フッ素塗料(C1)は、粉体塗料であってもよく、水性塗料等の液状塗料であってもよい。乾燥工程が不要で、少ない塗装回数で厚い塗布膜を得ることが容易である点では、粉体塗料であることが好ましい。含フッ素塗料(C1)が液状塗料である場合は、含フッ素重合体(a)の粒子液状媒体に分散された液状塗料であることが好ましく、含フッ素重合体(a)の粒子が主に水からなる水性媒体に分散された水性塗料であることがより好ましい。

0174

含フッ素塗料(C1)における含フッ素重合体(a)の粒子の平均粒子径は、液体塗料の場合は0.01〜40μm、粉体塗料の場合は1〜50μmであることが好ましい。

0175

含フッ素重合体(a)が溶融加工性である場合、含フッ素塗料(C1)は、球晶微細化する目的で、少量のPTFE(TFEホモポリマー及び変性PTFEの少なくとも一方)を含んでもよい。この場合、PTFEの含有量は、含フッ素重合体(a)に対して0.01〜10.0質量%とすることが好ましい。

0176

また、含フッ素塗料(C1)は、着色顔料を含有しないことが好ましい。着色顔料は、耐食性を悪化させる原因となり得るため、含フッ素塗料(C1)が着色顔料を含有しないものであれば、得られる被覆物品は、より優れた耐食性及び耐水蒸気性を有するものとなる。

0177

プライマー塗布膜(Ap)上に含フッ素塗料(C1)を塗布する方法としては特に限定されず、上述のプライマー用被覆組成物(A1)の塗布の方法と同じ方法等が挙げられる。含フッ素塗料(C1)が粉体塗料である場合は、静電塗装が好ましい。

0178

塗布膜(C1p)は、上記塗布ののち必要に応じて乾燥又は焼成することにより形成されてもよい。工程(C1)における乾燥又は焼成は、工程(A1)における乾燥又は焼成と同様の条件で行うことが好ましい。塗布膜(C1p)は、得られる被覆物品における含フッ素層(C1)となる。

0179

工程(D1)は、プライマー塗布膜(A1p)及び塗布膜(C1p)を有する塗布膜積層体を焼成することにより、上記基材、プライマー層(A1)及び含フッ素層(C)を有する第1の被覆物品を形成する工程である。

0180

工程(D1)における焼成は、工程(A1)及び(C1)における焼成と同様の条件で行うことが好ましい。

0181

第1の製造方法は、プライマー塗布膜(A1p)を形成する工程(A1)の後に、文字、図面等を印刷する工程を有するものであってもよい。上記文字、図面等は、例えば、被覆物品が炊飯釜である場合、水の量を示す文字と線等である。

0182

上記印刷の方法としては特に限定されず、例えば、パット転写印刷が挙げられる。上記印刷に用いる印刷インキとしては特に限定されず、例えば、PESとTFEホモポリマーと酸化チタンとからなる組成物が挙げられる。

0183

第2の被覆物品は、例えば、基材上に、プライマー用被覆組成物(A2)を塗布することによりプライマー塗布膜(A2p)を形成する工程(A2)、
プライマー塗布膜(A2p)上に、含フッ素塗料(B1)を塗布することにより塗布膜(B1p)を形成する工程(B1)、
塗布膜(B1p)上に含フッ素塗料(C2)を塗布することにより塗布膜(C2p)を形成する工程(C2)、並びに、
プライマー塗布膜(A2p)、塗布膜(B1p)及び塗布膜(C2p)を有する塗布膜積層体を焼成することにより、上記基材、プライマー層(A2)、中間層(B1)及び含フッ素層(C2)を有する第2の被覆物品を形成する工程(D2)
を含む方法により、製造することができる。

0184

工程(A2)は、基材上に、プライマー用被覆組成物(A2)を塗布することによりプライマー塗布膜(A2p)を形成する工程である。

0185

工程(A2)において、プライマー用被覆組成物(A2)は、耐熱性樹脂(a)を含むことが好ましい。
プライマー用被覆組成物(A2)は、更に、任意で添加剤を含むこともできる。
耐熱性樹脂(a)及び上記添加剤については、上述したとおりである。
プライマー用被覆組成物(A2)は、含フッ素重合体を含まないことが好ましい。

0186

上記基材上にプライマー用被覆組成物(A2)を塗布する方法としては特に限定されず、プライマー用被覆組成物(A2)が液状である場合、スプレー塗装、ロール塗装、ドクターブレードによる塗装、ディップ(浸漬)塗装、含浸塗装、スピンフロー塗装、カーテンフロー塗装等が挙げられ、なかでも、スプレー塗装が好ましい。プライマー用被覆組成物(A2)が粉体状である場合、静電塗装、流動浸漬法、ロトライニング法等が挙げられ、なかでも、静電塗装が好ましい。

0187

工程(A2)におけるプライマー用被覆組成物(A2)の塗布の後、工程(B1)を行う前に焼成を行ってもよいし、焼成を行わなくてもよい。また、プライマー用被覆組成物(A2)が液状である場合、上記塗布の後、更に、乾燥を行ってもよいし、乾燥を行わなくてもよい。

0188

工程(A2)において、上記乾燥は、70〜300℃の温度で5〜60分間行うことが好ましい。上記焼成は、260〜410℃の温度で10〜30分間行うことが好ましい。

0189

プライマー用被覆組成物(A2)が液状である場合、工程(A2)においては、上記基材上に塗布したのち、乾燥を行うことが好ましい。また、後述の工程(D2)において塗布膜積層体の焼成を行うため、焼成を行わないことが好ましい。

0190

プライマー用被覆組成物(A2)が粉体状である場合、工程(A2)においては、上記基材上に塗布したのち、焼成を行うことが好ましい。

0191

プライマー塗布膜(A2p)は、上記基材上にプライマー用被覆組成物(A2)を塗布した後、必要に応じて乾燥又は焼成することにより形成されるものである。プライマー塗布膜(A2p)は、得られる被覆物品においてプライマー層(A2)となる。

0192

工程(B1)は、プライマー塗布膜(A2p)上に、含フッ素塗料(B1)を塗布することにより塗布膜(B1p)を形成する工程である。

0193

工程(B1)における含フッ素塗料(B1)は、上述した本開示の被覆組成物であってよい。

0194

プライマー塗布膜(A2p)上に含フッ素塗料(B1)を塗布する方法としては特に限定されず、プライマー用被覆組成物(A2)の塗布の方法と同じ方法等が挙げられる。含フッ素塗料(B1)が粉体塗料である場合は、静電塗装が好ましい。

0195

工程(B1)においては、含フッ素塗料(B1)をプライマー塗布膜(A2p)上に塗布したのち、乾燥又は焼成を行ってもよい。工程(B1)における乾燥又は焼成は、工程(A2)における乾燥又は焼成と同様の条件で行うことが好ましい。

0196

含フッ素塗料(B1)をプライマー塗布膜(A2p)上に塗布したのち、焼成を行わないことが好ましい。後述の工程(D2)において塗布膜積層体の焼成を行う際に、全ての塗布膜を同時に焼成することができるからである。

0197

塗布膜(B1p)は、プライマー塗布膜(A2p)上に含フッ素塗料(B1)を塗布した後、必要に応じて乾燥又は焼成することにより形成される。塗布膜(B1p)は、得られる被覆物品において中間層(B1)となる。

0198

工程(C2)は、塗布膜(B1p)上に含フッ素塗料(C2)を塗布することにより塗布膜(C2p)を形成する工程である。

0199

工程(C2)における含フッ素塗料(C2)は、含フッ素重合体(a)を含むことが好ましい。
含フッ素塗料(C2)は、更に、任意で添加剤を含むこともできる。
含フッ素重合体(a)及び上記添加剤については、上述したとおりである。

0200

含フッ素塗料(C2)は、粉体塗料であってもよく、水性塗料等の液状塗料であってもよい。乾燥工程が不要で、少ない塗装回数で厚い塗布膜を得ることが容易である点では、粉体塗料であることが好ましい。含フッ素塗料(C2)が液状塗料である場合は、含フッ素重合体(a)の粒子が液状媒体に分散された液状塗料であることが好ましく、含フッ素重合体(a)の粒子が主に水からなる水性媒体に分散された水性塗料であることがより好ましい。

0201

含フッ素塗料(C2)における含フッ素重合体(a)の粒子の平均粒子径は、液体塗料の場合は0.01〜40μm、粉体塗料の場合は1〜50μmであることが好ましい。

0202

含フッ素重合体(a)が溶融加工性である場合、含フッ素塗料(C2)は、球晶を微細化する目的で、少量のPTFE(TFEホモポリマー及び変性PTFEの少なくとも一方)を含んでもよい。この場合、PTFEの含有量は、含フッ素重合体(a)に対して0.01〜10.0質量%とすることが好ましい。

0203

また、含フッ素塗料(C2)は、着色顔料を含有しないことが好ましい。着色顔料は、耐食性を悪化させる原因となり得るため、含フッ素塗料(C2)が着色顔料を含有しないものであれば、得られる被覆物品は、より優れた耐食性及び耐水蒸気性を有するものとなる。

0204

塗布膜(B1p)上に含フッ素塗料(C2)を塗布する方法としては特に限定されず、上述のプライマー用被覆組成物(A2)の塗布の方法と同じ方法等が挙げられる。含フッ素塗料(C2)が粉体塗料である場合は、静電塗装が好ましい。

0205

塗布膜(C2p)は、上記塗布ののち必要に応じて乾燥又は焼成することにより形成されてもよい。工程(C2)における乾燥又は焼成は、工程(A2)における乾燥又は焼成と同様の条件で行うことが好ましい。塗布膜(C2p)は、得られる被覆物品における含フッ素層(C2)となる。

0206

工程(D2)は、プライマー塗布膜(A2p)、塗布膜(B1p)及び塗布膜(C2p)を有する塗布膜積層体を焼成することにより、上記基材、プライマー層(A2)、中間層(B1)及び含フッ素層(C2)を有する第2の被覆物品を形成する工程である。

0207

工程(D2)における焼成は、工程(A2)、(B1)及び(C2)における焼成と同様の条件で行うことが好ましい。

0208

第2の製造方法は、プライマー塗布膜(A2p)を形成する工程(A2)の後、上記塗布膜(B1p)を形成する工程(B1)の後、又は、その両方に、文字、図面等を印刷する工程を有するものであってもよい。上記文字、図面等は、例えば、被覆物品が炊飯釜である場合、水の量を示す文字と線等である。

0209

上記印刷の方法としては特に限定されず、例えば、第1の製造方法において例示した方法が挙げられる。

0210

本開示の被覆組成物は耐食性に優れる塗膜を与えることができ、また、第1及び第2の被覆物品は耐食性に優れる。このため、本開示の被覆組成物、及び、第1及び第2の被覆物品は、耐食性が求められるあらゆる分野において好適に用いることができる。適用可能な用途としては特に限定されず、含フッ素重合体が有する非粘着性、耐熱性、滑り性等を利用した用途を挙げることができる。例えば、非粘着性を利用したものとして、フライパン、圧力鍋、鍋、グリル鍋、炊飯釜、オーブンホットプレートパン焼き型包丁ガステーブル等の調理器具;電気ポット製氷トレー金型レンジフード等の厨房用品;練りロール圧延ロールコンベアホッパー等の食品工業用部品オフィースオートメーションOA)用ロール、OA用ベルト、OA用分離爪、製紙ロールフィルム製造カレンダーロール等の工業用品;発泡スチロール成形用等の金型、鋳型合板化粧板製造用離型板等の成形金型離型工業用コンテナ(特に半導体工業用)等が挙げられ、滑り性を利用したものとして、のこぎりやすり等の工具;アイロン、、包丁等の家庭用品;金属箔電線食品加工機包装機紡織機械等のすべり軸受カメラ時計摺動部品パイプバルブベアリング等の自動車部品雪かきシャベル;すき;シュート等が挙げられる。

0211

本開示の被覆組成物、及び、第1及び第2の被覆物品は、調理器具又は厨房用品に用いられることが好ましく、調理器具に用いられることがより好ましく、炊飯釜に用いられることが更に好ましい。
第1及び第2の被覆物品は、調理器具、厨房用品又はその構成部材であることも好ましく、調理器具又はその構成部材であることがより好ましく、炊飯釜又はその構成部材であることが更に好ましい。

0212

次に実施例を挙げて本開示を更に詳しく説明するが、本開示はこれらの実施例のみに限定されるものではない。「%」「部」は、それぞれ質量%、質量部を表す。

0213

製造例1ポリアミドイミド樹脂水性分散体(1)の調製
固形分29%のポリアミドイミド樹脂〔PAI〕ワニス(N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPという)(沸点202℃)を71%含む)を水中に投入してPAIを析出させた。これをボールミル中で48時間粉砕してPAI水性分散体(平均粒子径2μm)を得た。得られたPAI水性分散体の固形分は、20%であった。

0214

製造例2ポリエーテルスルホン樹脂水性分散体(1)の調製
数平均分子量約24000のポリエーテルスルホン樹脂〔PES〕60部及び脱イオン水60部を、セラミックボールミル中でPESからなる粒子が完全に粉砕されるまで約10分間攪拌した。次いで、NMP180部を添加し、更に、48時間粉砕し、分散体を得た。得られた分散体を更にサンドミルで1時間粉砕し、PES濃度が約20%のPES水性分散体(平均粒子径2μm)を得た。

0215

製造例3ポリアミドイミド樹脂水性分散体(2)の調製
固形分29%のポリアミドイミド樹脂〔PAI〕ワニス(N−エチル−2−ピロリドン(以下、NEPという)(沸点218℃)を71%含む)を水中に投入してPAIを析出させた。これをボールミル中で48時間粉砕してPAI水性分散体(平均粒子径2μm)を得た。得られたPAI水性分散体の固形分は、20%であった。

0216

製造例4ポリエーテルスルホン樹脂水性分散体(2)の調製
数平均分子量約24000のポリエーテルスルホン樹脂〔PES〕60部及び脱イオン水60部を、セラミックボールミル中でPESからなる粒子が完全に粉砕されるまで約10分間攪拌した。次いで、NEP180部を添加し、更に、48時間粉砕し、分散体を得た。得られた分散体を更にサンドミルで1時間粉砕し、PES濃度が約20%のPES水性分散体(平均粒子径2μm)を得た。

0217

製造例5ポリアミドイミド樹脂水性分散体(3)の調製
固形分29%のポリアミドイミド樹脂〔PAI〕ワニス(3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド(以下、NDPAという)(沸点215℃)を71%含む)を水中に投入してPAIを析出させた。これをボールミル中で48時間粉砕してPAI水性分散体(平均粒子径2μm)を得た。得られたPAI水性分散体の固形分は、20%であった。

0218

製造例6ポリエーテルスルホン樹脂水性分散体(3)の調製
数平均分子量約24000のポリエーテルスルホン樹脂〔PES〕60部及び脱イオン水60部を、セラミックボールミル中でPESからなる粒子が完全に粉砕されるまで約10分間攪拌した。次いで、NDPA180部を添加し、更に、48時間粉砕し、分散体を得た。得られた分散体を更にサンドミルで1時間粉砕し、PES濃度が約20%のPES水性分散体(平均粒子径2μm)を得た。

0219

実施例1
製造例2で得られたPES水性分散体、及び、製造例1で得られたPAI水性分散体を、PESが、PESとPAIとの固形分合計量の75%となるように混合し、これにテトラフルオロエチレンホモポリマー〔TFEホモポリマー、以下PTFEという〕水性分散体(平均粒子径0.28μm、固形分60%、分散剤としてポリエーテル系非イオン性界面活性剤をPTFEに対して6%含有している)とテトラフルオロエチレン−ヘキサフロオロプロピレン共重合体(以下、FEPという)水性分散体(平均粒子径0.20μm、固形分60%、分散剤としてポリエーテル系非イオン性界面活性剤をFEPに対して5%含有している)を、固形分の質量比でFEPがPTFEの50%となり、かつPES及びPAIが、PES、PAI、PTFE及びFEPの固形分合計量の25%となるように加え、増粘剤としてメチルセルロースをTFEホモポリマーの固形分に対して0.7%添加し、分散安定剤としてポリエーテル系非イオン性界面活性剤をTFEホモポリマーの固形分に対して6%添加して、ポリマーの固形分34%の水性分散液(下塗り用被覆組成物(1))を得た。

0220

実施例2
PESが、PESとPAIとの固形分合計量の65%となり、かつ、PES及びPAIが、PES、PAI及びPTFEとFEPの固形分合計量の20%となるように配合量を変更した以外は実施例1と同様にして、下塗り用被覆組成物(2)を得た。

0221

実施例3
FEPの添加量をPTFEに対して固形分の質量比で100%とした以外は実施例1と同様にして、下塗り用被覆組成物(3)を得た。

0222

実施例4
EP水性分散体に代えてテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(以下、PFAという)水性分散体(平均粒子径0.26μm、固形分68%、分散剤としてポリエーテル系非イオン性界面活性剤をPFAに対して3%含有している)を添加した以外は実施例1と同様にして、下塗り用被覆組成物(4)を得た。

0223

実施例5
製造例2で得られたPES水性分散体に代えて製造例4で得られたPES水性分散体を、製造例1で得られたPAI水性分散体に代えて製造例3で得られたPAI水性分散体を使用した以外は実施例1と同様にして、下塗り用被覆組成物(5)を得た。

0224

実施例6
製造例2で得られたPES水性分散体に代えて製造例6で得られたPES水性分散体を、製造例1で得られたPAI水性分散体に代えて製造例5で得られたPAI水性分散体を使用した以外は実施例1と同様にして、下塗り用被覆組成物(6)を得た。

0225

比較例1
FEP水性分散体を添加しないこと以外は実施例1と同様にして、下塗り用被覆組成物(7)を得た。

0226

比較例2
FEP水性分散体を添加しないこと以外は実施例2と同様にして、下塗り用被覆組成物(8)を得た。

0227

試験板の作製>
アルミニウム板(A−1050P)の表面をアセトン脱脂した後、JIS B 1982に準拠して測定した表面粗度Ra値が2.5〜4.0μmとなるようにサンドブラストを行い、表面を粗面化した。エアーブローにより表面のダストを除去した後、実施例及び比較例で得られた下塗り用被覆組成物を、乾燥膜厚が約10μmとなるように、RG−2型重力式スプレーガン(商品名、アネスト岩田社製、ノズル径1.0mm)を用い、吹き付け圧力0.2MPaでスプレー塗装した。得られたアルミニウム板上の塗布膜を80〜100℃で15分間乾燥し、室温まで冷却した。得られた塗布膜上に、PFA粉体塗料を印加電圧40KV、圧力0.08MPaの条件で静電塗装し、380℃で20分間焼成し、冷却して、上塗りに膜厚が約40μmのPFA層を形成することにより、試験用塗装板を得た。得られた試験用塗装板は、アルミニウム板上に下塗り層、及びPFAからなる上塗り層が形成されていた。
なお、膜厚は、高周波膜厚計(商品名:LZ−300C、ケット科学研究所製)を用いて測定した。

0228

評価方法
得られた試験用塗装板の塗膜について、下記の評価を行った。
耐食試験
得られた試験用塗装板の塗膜表面カッターナイフクロスカットを入れ、基材に達する傷を入れた。この試験板を、おでんの素(ヱスビー食品株式会社製)20gを水1リットルに溶解した溶液中に浸漬し、70℃に保温して、ブリスターの発生等の異常がないかを100時間毎に確認した。膨れの発生等の異常がない塗膜を維持した時間を表1に示した。

実施例

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