図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2020年10月29日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

薬物および他の治療剤の改善された送達方法を提供する。

解決手段

本発明の実施形態は、体内の様々位置に薬物および他の治療剤を送達するためのデバイス、システムキットおよび方法を提供する。多くの実施形態は、胃腸GI)管内に薬物および他の治療剤を送達するための嚥下可能なデバイスを提供する。特定の実施形態は、小腸壁または他のGI器官壁内に薬物および他の治療剤を送達するためのカプセルなどの嚥下可能なデバイスを提供する。本発明の実施形態は、GI管内で十分に吸収されない、十分に耐えられない、かつ/または分解される薬物および他の治療剤の送達に特に有用である。

概要

背景

様々な疾患の処置のために、近年、新薬の開発が増えているが、経口投与ができないので用途が限られるものが多い。これは、胃刺激および出血をはじめとする合併症を伴う不良な経口寛容胃内での薬物化合物破壊/分解;ならびに薬物の不良な、遅いまたはむらのある吸収を含む、多数の理由に起因する。従来の代替薬物送達法、例えば静脈内および筋肉送達は、針を刺すことによる痛みおよび感染リスク滅菌技術の使用の必要ならびに長期間にわたって患者にIVラインを維持することの関連リスクを含む、多数の欠点を有する。埋め込み型薬物送達ポンプなどの他の薬物送達アプローチが利用されてきたが、これらのアプローチは、デバイスの半永久埋め込みを必要とし、またIV送達の制限の多くをやはり有し得る。それ故、薬物および他の治療剤の改善された送達方法が必要とされている。それ故、薬物および他の治療剤の改善された送達方法(糖尿病および他の血糖調節障害の処置のためのインスリンおよび他の治療剤の改善された送達方法が挙げられる)が必要とされている。

概要

薬物および他の治療剤の改善された送達方法を提供する。本発明の実施形態は、体内の様々位置に薬物および他の治療剤を送達するためのデバイス、システムキットおよび方法を提供する。多くの実施形態は、胃腸GI)管内に薬物および他の治療剤を送達するための嚥下可能なデバイスを提供する。特定の実施形態は、小腸壁または他のGI器官壁内に薬物および他の治療剤を送達するためのカプセルなどの嚥下可能なデバイスを提供する。本発明の実施形態は、GI管内で十分に吸収されない、十分に耐えられない、かつ/または分解される薬物および他の治療剤の送達に特に有用である。a

目的

本発明の実施形態は、体内の様々位置に薬物および他の治療剤を送達するためのデバイス、システム、キットおよび方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

明細書に記載の発明。

技術分野

0001

(関連出願への相互参照
本出願は、2015年7月2日に出願され、“Therapeutic Agent Preparations For Delivery Into A Lumen Of The Intestinal Tract Using A Swallowable Drug Delivery”と題する米国仮特許出願番号第62/188,408号に基づく優先権の利益を主張しており;前述の出願は、すべての目的のために本明細書中に参考として援用される。

0002

本出願はまた、7/23/2014に出願された米国特許出願第14/339,108号の一部継続出願であり、この米国特許出願は、米国特許出願第13/538,728号(今や米国特許第8,809,269号)の一部継続出願であり、この米国特許出願は、2011年6月29日に出願され、“Therapeutic Agent Preparation for Delivery Into a Lumen of The Intestinal Tract Using a Swallowable Drug Delivery Device”と題する、米国仮特許出願番号第61/571,679号;および“Device, System and Method for the Oral of Therapeutic Compounds”と題する米国仮特許出願番号第61/571,641号の利益を主張しており、これらすべては、すべての目的のために参考として本明細書中に援用される。本出願はまた、2012年6月25日に出願された米国特許出願第13/532,589号(今や米国特許第9,149,617号)に関連し、この米国特許出願は、すべての目的のために参考として本明細書中に援用される。

0003

(発明の背景
発明の分野
本発明の実施形態は、嚥下可能な薬物送達デバイスに関する。より具体的には、本発明の実施形態は、薬物を小腸送達するための嚥下可能な薬物送達デバイスに関する。

背景技術

0004

様々な疾患の処置のために、近年、新薬の開発が増えているが、経口投与ができないので用途が限られるものが多い。これは、胃刺激および出血をはじめとする合併症を伴う不良な経口寛容胃内での薬物化合物破壊/分解;ならびに薬物の不良な、遅いまたはむらのある吸収を含む、多数の理由に起因する。従来の代替薬物送達法、例えば静脈内および筋肉内送達は、針を刺すことによる痛みおよび感染リスク滅菌技術の使用の必要ならびに長期間にわたって患者にIVラインを維持することの関連リスクを含む、多数の欠点を有する。埋め込み型薬物送達ポンプなどの他の薬物送達アプローチが利用されてきたが、これらのアプローチは、デバイスの半永久埋め込みを必要とし、またIV送達の制限の多くをやはり有し得る。それ故、薬物および他の治療剤の改善された送達方法が必要とされている。それ故、薬物および他の治療剤の改善された送達方法(糖尿病および他の血糖調節障害の処置のためのインスリンおよび他の治療剤の改善された送達方法が挙げられる)が必要とされている。

課題を解決するための手段

0005

発明の簡単な概要
本発明の実施形態は、体内の様々位置に薬物および他の治療剤を送達するためのデバイス、システムキットおよび方法を提供する。多くの実施形態は、胃腸GI)管内に薬物および他の治療剤を送達するための嚥下可能なデバイスを提供する。特定の実施形態は、小腸壁または他のGI器官壁内に薬物および他の治療剤を送達するためのカプセルなどの嚥下可能なデバイスを提供する。本発明の実施形態は、GI管内で十分に吸収されない、十分に耐えられない、かつ/または分解される薬物および他の治療剤の送達に特に有用である。さらに、本発明に実施形態は、静脈内形態の非経口投与または筋肉内もしく皮下注射などの様々な非血管注射形態の投与を含む他の形態の非経口投与によってしか以前は可能でなかったまたはこれらの形態の非経口投与によって好ましく送達されていた薬物の送達に用いることができる。

0006

本発明の1つの態様において、本発明は、腸管壁内への送達用の治療剤製剤を提供し、ここで、この製剤は、治療効用量の少なくとも1つの治療剤を含む。前記製剤は、嚥下可能なカプセルまたは他の嚥下可能なデバイスに収容され、該カプセルから腸壁内に送達されて腸壁内から前記用量の治療剤を放出するような、形状および材料一貫性を有する。

0007

もう1つの実施形態において、本発明は、小腸壁などの腸管壁内への送達用の治療剤製剤を提供し、この製剤は、治療有効用量の少なくとも1つの治療剤を含む。ここで、前記製剤は、嚥下可能なカプセルに収容されるように、ならびに第一の構成および第二の構成を有するアクチュエータ膨張可能なバルーンまたは他のデバイスに作動可能に連結されるように構成される。前記製剤を前記第一の構成では前記カプセル内に収容し、そして、第二の構成では前記カプセルから進出させ、腸壁に進入させて、該腸壁内に前記治療剤を送達する。

0008

他の実施形態において、本発明は、小腸壁内に治療剤を送達するための方法であって、カプセル、アクチュエータおよび前記治療剤製剤の実施形態を含む薬物送達デバイスを嚥下することを含む方法を提供する。前記アクチュエータは、pHなどの小腸内の条件に応答して小腸壁内への治療剤製剤の送達を始動させる。特定の実施形態において、前記アクチュエータは、小腸内の選択されたpHによって分解されるカプセル上の剥離要素またはコーティングを含むことができる。分解されると、前記要素またはコーティングは、1つもしくは複数の送達手段による、例えば、組織貫入部材に作動可能に連結されている1つもしくは複数のバルーンの拡張による前記治療剤製剤の送達を開始させ、該組織貫入部材は、前記治療剤製剤を収容しており、該バルーンが拡張すると小腸壁に貫入し、進入するように構成される。前記組織貫入部材が腸壁内に入ると、分解して前記治療剤を血流中に放出する。前記治療剤製剤は、小腸壁内に直接送達されるため、血流中または体内の他の位置における前記治療剤の最大濃度を達成するための期間(本明細書ではCmaxと記述する)は、前記剤が体内に、筋肉内または皮下注射などにより非血管へ注射されたときに前述の最大濃度を達成するための対応する期間より短い。様々な実施形態において、本発明の1つもしくは複数の実施形態(例えば、嚥下可能なデバイスの実施形態)を用いる前記治療製剤の小腸壁内への挿入によりCmaxを達成するための期間は、前記治療剤の非血管注射の使用によりCmaxを達成するための期間の80%、50%、30%、20%またはさらに10%であり得る。他の実施形態において、本発明の1つもしくは複数の実施形態、例えば、嚥下可能なデバイスの実施形態を用いる前記治療製剤の小腸壁内への挿入により達成されるCmaxは、前記治療剤が腸壁内に挿入されない、従来の経口形態(例えばピル)の前記治療剤の摂取によって達成されるCmaxより大きい。様々な実施形態において、本発明の1つもしくは複数の実施形態(例えば、嚥下可能なデバイスの実施形態)を用いる前記治療製剤の小腸壁内への挿入により達成されるCmaxは、前記治療剤がピルまたは他の経口形態で送達される場合より5、10、20、30、40、50、60、70、80またはさらに100倍大きい。他の関連実施形態では、選択可能なt1/2を有する治療剤の長期放出をもたらすようにその組成物を構成することができ、前記t1/2は、血流中または体内の他の位置における治療剤の濃度が、Cmaxに達した後にその元のCmax値の半分に達するために要する期間である。例えば、前記選択可能なt1/2は、6または9または12または15または18または24時間であり得る。

0009

もう1つの態様において、本発明は、小腸もしくは大腸または胃腸管器官の他の器官の壁内に薬物または他の治療剤製剤を送達するための嚥下可能なデバイスを提供する。前記デバイスは、嚥下され、胃腸管を通過するようなサイズのカプセル;前記カプセルの長軸と小腸の長軸を位置合わせするための、該カプセル内に位置する展開可能なアライナ;治療剤を腸壁内に送達するための送達メカニズム;および前記アライナまたは前記送達メカニズムのうちの少なくとも一方を展開するための展開部材を含む。前記カプセル壁は、GI管内の液体との接触により分解し得るが、外部コーティングまたは外層を備えることもでき、この外部コーティングまたは外層は、小腸内で見いだされるより高いpHでしか分解せず、そして、前記カプセルが、前記コーティングの分解により薬物送達が開始される地点である小腸に達する前に、の中で分解しないように下にあるカプセル壁を保護するのに役立つ。使用すると、かかる材料により、小腸などの腸管の選択された部分での治療剤の標的送達が可能になる。好適な外部コーティングとしては、メタクリル酸エチルアクリレートの様々なコポリマーなどの、様々な腸溶コーティングを挙げることができる。

0010

前記カプセルのもう1つの実施形態は、少なくとも1本のガイドチューブ;前記少なくとも1本のガイドチューブ内に位置する1つもしくは複数の組織貫入部材;送達部材;および始動メカニズムを備えている。前記組織貫入部材は、典型的に、中空針または他の類似の構造を含み、管腔と、腸壁中への選択可能な深さへの貫入のための組織貫入端とを有する。様々な実施形態において、前記デバイスは、第二および第三の組織貫入部材を、企図される追加の多数のものと共に備えることができる。各組織貫入部材は、同じ薬物を含む場合もあり、異なる薬物を含む場合もある。多数の組織貫入部材を有する好ましい実施形態では、薬物の送達中に腸壁上にカプセルを係留するために該カプセルの外周に沿って対称に前記組織貫入部材を割り当てることができる。一部の実施形態では、前記組織貫入部材のすべてまたは一部分(例えば、組織貫入端)を前記薬物製剤自体から製造することができる。これらの実施形態および関連実施形態において、前記薬物製剤は、腸壁に貫入し、腸壁内に留置されるように構成された、(返しを伴うまたは伴わない)針または矢のような構造を有することができる。

0011

前記組織貫入部材は、その構成要素が腸壁内に留置されることになるに違いない場合に、小腸内で分解し、それによって該組織貫入部材を腸壁から取り外すためのフェールセーフ・メカニズムを提供するように、様々な生分解性材料(例えば、PGLA、ポリエチレンマルトースまたは他の糖)から製造され得る。加えて、これらの実施形態および関連実施形態において、前記カプセルの選択可能部分をかかる生分解性材料から製造して、前記デバイス全体のより小さい断片への制御可能な分解を可能にすることができる。かかる実施形態は、前記デバイスのGI管通過およびGI管による排泄を助長する。特定の実施形態において、前記カプセルは、GI管の通過を助長するような選択可能なサイズおよび形状のカプセルを分解して小片になるように制御可能に分解する生分解性材料のシームを備えることができる。分解を加速させるために、前記シームにプレストレスを与えるか、前記シームを穿孔するか、または別様に処理することができる。嚥下可能なデバイスのGI管内での制御分解を生じさせるために生分解性シームを使用するという概念を、嚥下可能なカメラなどの他の嚥下可能なデバイスに応用して、GI管通過を助長することおよびGI管内にデバイスが固着される尤度を低下させることもできる。

0012

前記送達部材は、前記薬物を前記カプセルから前記組織貫入部材管腔を通って前進させて腸壁に進入させるように構成される。典型的に、前記送達部材の少なくとも一部分は、前記組織貫入部材管腔内を前進することができる。前記送達部材は、該送達部材の管腔に内嵌するためのサイズのピストンまたは類似の構造を有することができる。前記送達部材の遠位端(組織に進入させる末端)は、プランジャ要素を有する場合があり、このプランジャ要素は、組織貫入部材管腔内に薬物を進入させ、また該管腔とのシールを形成する。前記プランジャ要素は、前記送達部材に内蔵されている場合があるか、または前記プランジャ要素を前記送達部材に取り付けることができる。好ましくは、前記送達部材は、針管腔内の固定距離を進んで、固定または定量用量の薬物を腸壁内に送達するように構成される。これは、送達部材の直径の選択(例えば、直径を遠位方向に漸減させることができる)、組織貫入部材の直径(その遠位端で狭くすることができる)、止めの使用、および/または始動のメカニズムのうちの1つもしくは複数によって達成することができる。薬物から製造された組織貫入部材を有するデバイス(例えば、薬の矢)の実施形態について、送達部材は、その矢をカプセルから進出させ、組織に進入させるのに適合する。

0013

液体、半液体もしくは固体形態または三形態すべての薬物の送達用に前記送達部材および組織貫入部材を構成することができる。固体形態の薬物としては、粉末またはペレットの両方を挙げることができる。半液体としては、スラリーまたはペーストを挙げることができる。前記薬物をカプセルのキャビティ内に収容することができるか、または液体もしくは半液体の場合、密閉リザーバ内に収容することができる。一部の実施形態において、前記カプセルは、第一、第二または第三の(またはそれより多くの)薬物を含むことができる。かかる薬物を、前記組織貫入部材管腔内に(固体もしくは粉末の場合に)、またはカプセルボディ内の別個リザーバに収容することができる。

0014

前記始動メカニズムを前記組織貫入部材または前記送達部材の少なくとも一方に連結させることができる。前記始動メカニズムは、前記組織貫入部材を腸壁内の選択可能な距離に進入させるように、ならびに前記送達部材を前進させて薬物を送達し、その後、腸壁から前記組織貫入部材を退出させるように構成される。様々な実施形態において、前記始動メカニズムは、解放要素によって解放されるように構成されている与圧されたスプリングメカニズムを含むことができる。好適なスプリングとしては、コイル円錐形スプリングを含む)とリーフスプリングの両方を挙げることができるが、他のスプリング構造も企図される。特定の実施形態において、前記スプリングは、圧縮状態の該スプリングの長さをさらに該スプリングの圧縮長が数コイル(例えば、2または3)程度またはたった1コイル程度の厚みであるポイントまで低減させるように造形された錐体であり得る。

0015

特定の実施形態において、前記始動メカニズムは、スプリング、第一の運動変換機、第二の運動変換機、および軌道部材を含む。前記解放要素は、前記スプリングに前記スプリングを圧縮状態で保持するように連結されるので、前記解放要素の分解により前記スプリングは解放される。前記第一の運動変換機は、前記組織貫入要素を組織に進入させ、組織から退出させるように前記スプリングの運動を変換するように構成される。第二の運動変換機は、前記送達部材を前記組織貫入部材管腔に進入させるように前記スプリングの運動を変換するように構成される。前記運動変換機は、前記スプリングによって押され、前記変換機の経路へ導くのに役立つロッドまたは他の軌道部材に沿って進む。それらは、所望の運動を生じさせるように前記組織貫入部材および/または送達部材と(直接または間接的に)係合している。それらは、望ましくは、前記スプリングのその長軸に沿った運動を前記組織貫入部材および/または送達部材の直交する運動に変換するように構成されるが、他の方向での変換も企図される。前記運動変換機は、くさび形状、台形形状または湾曲した形状を有し得るが、他の形状も企図される。特定の実施形態において、前記第一の運動変換機は、台形形状を有し、溝孔を含み、該溝孔は、該溝孔の中を進む前記組織貫入部材上のピンと係合している。前記溝孔は、前記変換機の全形状と全く同じかまたは、そうでなければ該全形状に相当する台形形状を有することができ、該台形の上り勾配部分の間は前記組織貫入部材を押すのに役立ち、その後、下り勾配部分の間はそれを引っ張り戻すのに役立つ。1つの変形形態おいて、前記運動変換機の一方または両方は、スプリングによって回転させられ、前記組織貫入および/または送達部材と係合する、カムまたはカム様デバイスを含むことができる。

0016

他の変形形態において、前記始動メカニズムは、電気機械式デバイス/メカニズム、例えば、ソレノイドまたは圧電デバイスも含むことができる。1つの実施形態において、前記圧電デバイスは、非展開状態および展開状態を有する造形された圧電素子を含むことができる。この素子を、電圧印加により展開状態になり、その後、電圧の除去により非展開状態に戻るように構成することができる。本実施形態および関連実施形態は、前記組織貫入部材を前進させ、その後それを引き抜くという両方を達成するための前記始動メカニズムの往復運動を可能にする。

0017

前記解放要素は、前記始動メカニズムまたは前記始動メカニズムに連結されたスプリングの少なくとも一方に連結される。特定の実施形態において、前記解放要素は、スプリングに連結され、該スプリングは、カプセル内に該スプリングを圧縮状態で保持するように位置する。前記解放要素の分解は、前記スプリングを解放して始動メカニズムを始動させる。多くの実施形態において、前記解放要素は、pHなどの小腸または大腸内化学的条件への曝露により分解するように構成された材料を含む。典型に、前記解放要素は、小腸内の選択されたpH、例えば、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、8.0、またはそれより大きいpHへの曝露により分解するように構成される。しかし、小腸内の他の条件に応答して分解するようにそれを構成することもできる。特定の実施形態では、食事(例えば、高脂肪または高タンパク食)の摂取後に発生する流体などの小腸内の流体中で特定の化学的条件に応答して分解するように前記解放要素を構成することができる。

0018

小腸(またはGI管内の他の位置)における1つまたは複数の条件からの解放要素の生分解は、該解放要素のための材料、そういった材料の架橋量ならびに該解放要素の厚みおよび他の寸法の選択によって達成され得る。より少ない架橋量およびまたはより薄い寸法は、分解速度を増すことができ、逆もまた真である。前記解放要素の好適な材料は、生分解性材料、例えば、小腸内のより高いpHまたは他の条件への曝露により分解するように構成されている様々な腸溶性材料を含み得る。前記腸溶性材料を1種のまたは1種より多いポリマーと共重合させて、または別様に混合して、生分解に加えて多数の特定の材料特性を得ることができる。かかる特性としては、限定ではないが、剛性、強度、可撓性および硬度を挙げることができる。

0019

特定の実施形態において、前記解放要素は、フィルムまたはプラグを含むことができ、該フィルムまたはプラグは、ガイドチューブに外嵌するかまたは別様にガイドチューブをブロックし、該ガイドチューブの内部に前記組織貫入部材を保持する。これらの実施形態および関連実施形態において、前記組織貫入部材は、前記解放要素が十分に分解されるとスプリング負荷型始動メカニズムが前記組織貫入部材を解放し、その後その組織貫入部材が前記ガイドチューブから飛び出して腸壁に貫入するような、スプリング負荷型始動メカニズムに連結される。他の実施形態では、前記組織貫入部材を適所に保持する掛け金として機能するように前記解放要素を造形することができる。これらの実施形態および関連実施形態において、前記解放要素は、前記カプセルの外部に位置する場合もあり、内部に位置する場合もある。内部の実施形態の場合、前記カプセルおよびガイドチューブは、前記解放要素の分解を可能にするために前記カプセル内部に腸液が入ることを可能にするように構成される。

0020

一部の実施形態では、小腸内のカプセルの存在を検出し、前記始動メカニズムに(または、前記始動メカニズムを始動させるために該始動メカニズムに連結された電子制御装置に)シグナルを送信するセンサ、例えばpHセンサまたは他の化学的センサによって、前記始動メカニズムを始動させることができる。pHセンサの実施形態は、電極ベースのセンサを含み得るか、または機械ベースのセンサ、例えば、小腸内のpHもしくは他の化学的条件への曝露により縮むもしくは伸びるポリマーであり得る。関連実施形態において、伸縮可能センサは、該センサの伸長または収縮からの機械的な動きを用いることによりそれ自体が始動メカニズムを構成する場合もある。

0021

前記デバイスが小腸(またはGI管内の他の位置)にあることを検出するためのもう1つの実施形態によると、前記センサは、腸管内の特定の位置内でカプセルが受けている蠕動収縮の数を検出するための歪ゲージまたは他の圧力/力センサを含むことができる。これらの実施形態において、前記カプセルは、望ましくは、蠕動収縮中に小腸によって狭持されるようなサイズである。GI管内の異なる位置は、異なる数の蠕動収縮を有する。小腸は、毎分12から9回の間の収縮を有し、小腸の長さを下るにつれてその頻度が減少する。したがって、1つもしくは複数の実施形態によると、蠕動収縮数の検出を用いて、カプセルが小腸内にあるかどうかを判定することができるばかりでなく、小腸内での相対位置も判定することができる。

0022

内部起動薬物送達の代案または補足として、一部の実施形態において、ユーザーは、当該技術分野において公知のRF、磁気または他のワイヤレスシグナル送信手段によって、薬物を送達するための始動メカニズムを外部から起動させることができる。これらの実施形態および関連実施形態において、ユーザーは携帯式デバイス(例えば、携帯式RFデバイス)を使用することができ、該携帯式デバイスは、シグナル送信手段を含むばかりでなく、該デバイスが小腸、またはGI管内の他の位置にあるときユーザーに情報を与える手段も含む。後者の実施形態は、嚥下可能なデバイス上に、該デバイスが小腸または他の位置にあるときに(例えば、センサからの入力をシグナル送信することにより)ユーザーにシグナル送信するためのRFトランスミッタを備えさせることによって実行することができる。始動メカニズムが起動され、選択薬物(単数または複数)が送達されたときユーザーに警告するように、同じ携帯式デバイスを構成することもできる。このようにして、ユーザーに、薬物が送達されたことの確認が提供される。これにより、ユーザーが他の適切な薬物/治療剤を摂取することはもちろん、他の関連した決定を行うこと(例えば、糖尿病患者が食事を食べるかまたは食べないか、およびいかなる食物を食べるべきか)も可能になる。始動メカニズムに優先して嚥下可能なデバイスにシグナルを送信するように前記携帯式デバイスを構成することもでき、その結果、薬物の送達を防止するか、遅延させるか、または加速させるように前記携帯式デバイスを構成することもまたできる。使用すると、かかる実施形態により、他の症状および/または患者の行動(例えば、食事を食べること、寝入ることを決めること、運動など)に基づいて薬物の送達を防止するか、遅延させるか、または加速させることへのユーザーの介在が可能になる。

0023

ユーザーはまた、カプセルを嚥下してから選択期間後に、始動メカニズムを外部から起動させることができる。その期間を、食物がユーザーのGI管を通って該管内の特定の位置、例えば小腸に移動するための典型的な通過時間または通過時間の範囲に相関させることができる。

0024

本発明のもう1つの態様は、本明細書に記載する嚥下可能なデバイスの実施形態を使用する小腸壁(または腸管内の他の壁)内への送達のための治療剤製剤を提供する。前記製剤は、治療有効用量の少なくとも1つの治療剤を含む。それは、固体、液体または両方の組み合わせを含むことがあり、1種もしくは複数種医薬用賦形剤を含む場合がある。前記製剤は、嚥下可能なカプセルの実施形態の中に収容され、該カプセルから腸壁内に送達され、その腸壁内で分解して前記用量の治療剤を放出するような、形状および材料一貫性を有する。前記製剤は、小腸または他の体腔の壁内での該製剤の分解速度を向上させるかまたは別様に制御するために選択可能な表面積対体積比も有し得る。様々な実施形態において、前記製剤をカプセル内に収容する第一の構成と、該製剤を該カプセルから進出させ小腸壁に進入させる第二の構成とを有するアクチュエータ、例えば解放要素または始動メカニズムに連結させるように、該製剤を構成することができる。前記製剤中の薬物または他の治療剤の用量を、従来の経口送達法に必要とされる用量から漸減させることができ、その結果、該薬物からの潜在的副作用を低減させることができる。

0025

必然的にではないが、典型的に、前記製剤は、カプセルから進出させられて小腸壁に進入させられるように構成されている組織貫入部材、例えば中空針の管腔内に収容されるように造形および別様に構成される。前記製剤自体が、小腸の壁または腸管内の他の管腔の壁に進入させるように構成された組織貫入部材を構成することもある。

0026

本発明のもう1つの態様は、嚥下可能な薬物送達デバイスの実施形態を使用する、GI管壁への薬物および治療剤の送達方法を提供する。かかる方法を、治療有効量の様々な薬物および他の治療剤の送達に用いることができる。これらとしては、別の方法では胃内での化学的分解に起因して注射を必要とする多数の大分子ペプチドおよびタンパク質、例えば、成長ホルモン副甲状腺ホルモン、インスリン、インターフェロンおよび他の類似の化合物が挙げられる。本発明の実施形態によって送達することができる好適な薬物および他の治療剤としては、様々な化学療法剤(例えば、インターフェロン)、抗生物質抗ウイルス剤、インスリンおよび関連化合物、グルカゴン様ペプチド(例えば、GLP−1、エクセナチド)、副甲状腺ホルモン、成長ホルモン(例えば、IFGおよび他の成長因子)、発作抑制剤免疫抑制剤および抗寄生虫剤、例えば様々な抗マラリア剤が挙げられる。患者の体重、年齢、状態または他のパラメータについて特定の薬物の投薬量を調整することができる。

0027

様々な方法実施形態において、薬物嚥下可能な薬物送達デバイスの実施形態を使用して、多数の状態の処置用のまたは特定の状態の処置用の複数の薬物(例えば、HIVAIDS処置用のプロテアーゼ阻害剤の混合物)を送達することができる。使用すると、かかる実施形態により、患者は、特定の状態(単数または複数)のために多数の医薬品を摂取しなければならない必要性をなしで済ませることができる。また、上記実施形態は、2種のもしくは2種を超える薬物のレジメンが小腸内に、そしてしたがってほぼ同時に血流内に送達され、吸収されることを助長するための手段を提供する。化学組成分子量などが異なるので、薬物は、腸壁を通して異なる速度で吸収され得、その結果、異なる薬物動態分布曲線が生じ得る。本発明の実施形態は、ほぼ同時に所望の薬物混合物を注射することによりこの論点対処する。そしてまた、このことが薬物動態を向上させ、したがって、選択された薬物混合物の効力を向上させる。

0028

もう1つの態様において、本発明は、複数のグルコース調節化合物(例えば、インスリン、GLP−1、および少なくとも第3の化合物を含む)を含む治療製剤を提供する。第3の化合物を、インスリンおよびGLP−1の血糖低下血糖調節食欲制御/抑制、または他の治療効果のうちの1つもしくは複数において相乗効果をもたらすように選択する。かかる相乗効果は、次いで、糖尿病(または他のグルコース調節障害)に関連する種々の状態(高血糖インスリン抵抗性、または高脂血症など)の処置を提供する。グルコース調節化合物としては、血糖降下化合物としても公知の血糖を低下させる化合物および血糖を上昇させる化合物を挙げることができる。グルコース調節化合物としては、グルコースに直接、および/または間接的に(例えば、ホルモン分泌させ、その後にグルコースレベルを低下させることによる)影響を及ぼす(例えば、低下させる)化合物、グルコース低下ホルモン(DDP阻害剤については、インクレチンなど)の影響を刺激または増強させる化合物、(ペプチドYYなどのように)食欲を減退させる化合物、または前述の全てを行う化合物も挙げられる。いくつかの実施形態によれば、他のグルコース調節化合物を、グルカゴン、ペプチドYY、GIP、メトホルミン、ペプチドYY、ジペプチジルペプチダーゼ−4(DPP4)、DPP4阻害剤、ナトリウム/グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤ならびにその類似体および誘導体からなる群から選択することができる。本明細書に記載のように、化合物を、本明細書に記載のように嚥下可能なカプセルから進行され、腸壁内に挿入されるように構成された組織貫入部材の一実施形態中に収容することができ、そして/または一実施形態として形成することができる。このように腸壁内に挿入されると、他の治療剤について本明細書に記載のように、組織貫入部材は分解されてグルコース調節化合物を血流中に放出する。多くの実施形態において、組織貫入部材は、(例えば、組織貫入部材を処方するために使用される同一の材料中で全ての化合物を配合および/または混合することによって)複数のグルコース調節化合物が同時に放出されるように構成される。前述の化合物の小腸壁内および同様に血流中への同時放出は、2つまたはそれを超える化合物の間の相乗効果を促進および増強させる(例えば、血糖制御食欲抑制の増大など)のに役立つ。

0029

複数のグルコース調節化合物を含む治療製剤の1つの実施形態には、少なくともインスリン、GLP−1、および第3の化合物を含む。第3の化合物は、インスリンまたはGLP−1と相互作用して患者における治療効果を増強するように構成されている。製剤は、経口摂取後に腸壁に貫入して挿入されるように造形および構成されている中実組織貫入部材として造形される。挿入されると、製剤は複数のグルコース調節化合物を腸壁から血流に同時に放出する。第3の化合物を、グルカゴン、GIP、ペプチドYY、メトホルミン、DPP4、DPP4阻害剤、およびSGLT阻害剤からなる群から選択することができる。また、もう1つの実施形態では、組織貫入部材が挿入されると、1つもしくは複数の本明細書に記載の他の薬物動態学的パラメータの改善を伴って、組織貫入部材がグルコース調節化合物を血流に放出して、血管外注射用量の少なくとも1つのグルコース調節化合物がCmaxを達成する期間より短期間でCmaxを達成するように組織貫入部材を構成することができる。

0030

本発明のもう1つの態様は、複数のグルコース調節化合物を必要とする患者に送達させる方法であって、少なくともインスリン、GLP−1、および第3の化合物を含む複数のグルコース調節化合物を含む固体治療製剤を提供する工程であって、第3の化合物が、インスリンまたはGLP−1と相互作用して患者における治療効果を増強するように構成されている工程を含む、方法を提供する。製剤は組織貫入部材として造形されており、組織貫入部材は、嚥下可能なカプセルによって担持され、腸壁に貫入して挿入されるように構成されており、摂取されると、カプセルが患者の小腸に進行する。次いで、組織貫入部材が小腸壁内に挿入されると、組織貫入部材表面上に機械的力を加えることよって組織貫入部材に作動可能に連結された拡張可能なデバイスから小腸壁内に固体治療製剤が挿入される。組織貫入部材は、組織貫入部材の分解によって複数のグルコース調節化合物を腸壁から血流に同時に放出し続ける。第3の化合物は、インスリンまたはGLP−1と相互作用して、グルコース制御の改善、血糖値の低下、高血糖または低血糖の期間または規模の減少、グリコシル化ヘモグロビンベルの低下、インスリン抵抗性の低下、α細胞またはβ細胞の保存、または高脂血症の軽減のうちの1つもしくは複数で患者に治療結果の増強をもたらす。第3の化合物を、グルカゴン、GIP、ペプチドYY、メトホルミン、DPP4、DPP4阻害剤、およびSGLT阻害剤からなる群から選択することができる。

0031

本発明のこれらの実施形態および態様ならびに他の実施形態および態様についてのさらなる詳細を、添付の描図を参照して、より十分に下で説明する。
特定の実施形態では、例えば、以下が提供される:
項目1)
少なくともインスリン、GLP−1、および第3の化合物を含む複数のグルコース調節化合物を含む治療製剤であって、前記第3の化合物が、前記インスリンまたはGLP−1と相互作用して患者における治療効果を増強するように構成されており、前記製剤が、経口摂取後に腸壁に貫入して挿入されるように造形および構成されている中実組織貫入部材として造形されており、挿入されると、前記製剤が前記複数のグルコース調節化合物を前記腸壁から血流に同時に放出する、治療製剤。
(項目2)
前記製剤が前記複数のグルコース調節化合物を血流に放出して、血管外注射用量の少なくとも1つの前記グルコース調節化合物がCmaxを達成する期間より短期間でCmaxを達成する、項目1に記載の製剤。
(項目3)
前記治療製剤から放出された少なくとも1つの前記グルコース調節化合物のtmaxが、前記血管外注射用量の少なくとも1つの前記グルコース調節化合物のtmaxの約50%である、項目2に記載の製剤。
(項目4)
前記治療製剤から放出された少なくとも1つの前記グルコース調節化合物のtmaxが、前記血管外注射用量の少なくとも1つの前記グルコース調節化合物のtmaxの約30%である、項目2に記載の製剤。
(項目5)
前記血管外注射が、皮下注射または筋肉内注射である、項目2に記載の製剤。
(項目6)
小腸壁への挿入に適合している、項目1に記載の製剤。
(項目7)
前記組織貫入部材がった先端を有する、項目1に記載の製剤。
(項目8)
前記組織貫入部材が針または矢のような形状を有する、項目7に記載の製剤。
(項目9)
前記製剤中のインスリンの用量が、インスリン約1から50単位の範囲である、項目1に記載の製剤。
(項目10)
前記インスリンの用量が、インスリン約4から9単位の範囲である、項目9に記載の製剤。
(項目11)
前記GLP−1がGLP−1類似体を含む、項目1に記載の製剤。
(項目12)
前記第3の化合物が、グルカゴン、GIP、ペプチドYY、メトホルミン、DPP4、DPP4阻害剤、およびSGLT阻害剤からなる群から選択される、項目1に記載の製剤。
(項目13)
前記第3の化合物がペプチドYYである、項目1に記載の製剤。
(項目14)
前記製剤中のペプチドYYの用量が、約200から600μgの範囲である、項目13に記載の製剤。
(項目15)
前記製剤中のペプチドYYの用量が、患者が食欲を抑制し、そして/またはGLP−1によって得られる食欲抑制効果を増強させるのに十分である、項目13に記載の製剤。
(項目16)
前記第3の化合物がSGLT2阻害剤である、項目1に記載の製剤。
(項目17)
前記製剤中のSGLT2阻害剤の用量が、患者のHbA1cレベルを約0.2〜1.2%低下させるように構成される、項目16に記載の製剤。
(項目18)
前記SGLT2阻害剤がカナグリフロジンである、項目16に記載の製剤。
(項目19)
前記製剤中のカナグリフロジンの用量が、約100から500μgの範囲である、項目18に記載の製剤。
(項目20)
前記SGLT2阻害剤がダパグリフロジン(dapagliflozinm)である、項目16に記載の製剤。
(項目21)
前記製剤中のダパグリフロジンの用量が、約5から10mgの範囲である、項目20に記載の製剤。
(項目22)
前記第3の化合物がDDPP4阻害剤である、項目1に記載の製剤。
(項目23)
前記DDPP4阻害剤がシタグリプチンである、項目22に記載の製剤。
(項目24)
前記製剤中のシタグリプチンの用量が、約20から100μgの範囲である、項目23に記載の製剤。
(項目25)
前記DDPP4阻害剤がサキサグリプチンである、項目22に記載の製剤。
(項目26)
前記製剤中のサキサグリプチンの用量が、約5から10mgの範囲である、項目25に記載の製剤。
(項目27)
前記第3の化合物が胃抑制ペプチド(GIP)である、項目1に記載の製剤。
(項目28)
前記製剤中のGIPの用量が、約50から250μgの範囲である、項目27に記載の製剤。
(項目29)
前記第3の化合物がグルカゴンである、項目1に記載の製剤。
(項目30)
前記製剤中のグルカゴンの用量が、約5から2mgの範囲である、項目29に記載の製剤。
(項目31)
前記第3の化合物が、エクセナチド、リラグルチドアルビグルチド、またはタスポグルチドからなる群から選択されるGLP−1アゴニストを含む、項目1に記載の製剤。
(項目32)
前記GLP−1アゴニストがエクセナチドを含み、前記用量が約1から10μgの範囲である、項目31に記載の製剤。
(項目33)
前記GLP−1アゴニストがリラグルチドを含み、前記用量が約0.1から1mgの範囲である、項目31に記載の製剤。
(項目34)
嚥下可能なカプセルで経口送達されるのに適合している、項目1に記載の製剤。
(項目35)
第一の構成および第二の構成を有する送達手段であって、前記第一の構成では前記製剤を前記カプセル内に収容し、そして、前記第二の構成では前記製剤を前記カプセルから進行させて腸壁に進入させる、送達手段に作動可能に連結されるのに適合している、項目34に記載の製剤。
(項目36)
前記送達手段が、拡張状態および非拡張状態を有する少なくとも1つの拡張可能なバルーンを含み、前記第一の構成が該非拡張状態であり、前記第二の構成が該拡張状態である、項目35に記載の製剤。
(項目37)
前記複数のグルコース調節化合物を血流に放出するための、腸壁内で分解する生分解性材料を含む、項目1に記載の製剤。
(項目38)
前記生分解性材料が、PGLA、PET、糖またはマルトースを含む、項目37に記載の製剤。
(項目39)
少なくとも1つの医薬用賦形剤を含む、項目1に記載の製剤。
(項目40)
前記少なくとも1つの医薬用賦形剤が、結合剤保存剤または崩壊剤のうちの少なくとも1つを含む、項目39に記載の製剤。
(項目41)
前記結合剤がPEGを含む、項目40に記載の製剤。
(項目42)
前記組織貫入部材が、前記複数のグルコース調節化合物を血流に放出するための、腸壁内で分解する生分解性材料を含む、項目1に記載の製剤。
(項目43)
前記生分解性材料が、ポリエチレン、PET、マルトース、またはPGLAを含む、項目42に記載の製剤。
(項目44)
前記組織貫入部材中のグルコース調節化合物の重量パーセントが、約2から15%の間を含む、項目1に記載の製剤。
(項目45)
前記組織貫入部材が、挿入後に腸壁内に前記組織貫入部材を留置するための留置特徴部を備えている、項目1に記載の製剤。
(項目46)
前記留置特徴部が、前記組織貫入部材の返しまたは逆テーパ形状の少なくとも一方を含む、項目45に記載の製剤。
(項目47)
前記組織貫入部材が、前記複数のグルコース調節化合物が収容される造形されたセクションを含む、項目1に記載の製剤。
(項目48)
前記造形されたセクションが、円柱またはペレット形状を有する、項目47に記載の製剤。
(項目49)
前記組織貫入部材が、前記組織貫入部材に力が加わることで腸壁に完全に進入するのに十分な剛性を有する、項目1に記載の製剤。
(項目50)
前記腸壁への挿入による前記製剤の送達によって達成されるCmaxが、前記製剤を前記腸壁への挿入なしに経口送達したときに達成されるCmaxより実質的に大きい、項目1に記載の製剤。
(項目51)
前記腸壁への挿入による前記製剤の送達によって達成されるCmaxが、前記製剤を前記腸壁への挿入なしに経口送達したときに達成されるCmaxより少なくとも約10倍大きい、項目50に記載の製剤。
(項目52)
少なくとも1つの前記グルコース調節化合物の長期放出をもたらすように構成される、項目1に記載の製剤。
(項目53)
前記長期放出が約24時間にわたる、項目52に記載の製剤。
(項目54)
前記腸壁に挿入される前記少なくとも1つのグルコース調節化合物のt1/2が、前記腸壁に挿入されない経口摂取インスリンのt1/2より少なくとも約10倍大きい、項目33に記載の製剤。
(項目55)
グルコース調節化合物を必要とする患者に送達させる方法であって、
少なくともインスリン、GLP−1、および第3の化合物を含む複数のグルコース調節化合物を含む固体治療製剤を提供する工程であって、前記第3の化合物が、前記インスリンまたはGLP−1と相互作用して前記患者における治療効果を増強するように構成されており、前記製剤が組織貫入部材として造形されており、前記組織貫入部材が、嚥下可能なカプセルによって担持され、腸壁に貫入して挿入されるように構成されており、摂取されると、前記カプセルが前記患者の小腸に進行する工程;および
前記組織貫入部材表面上に機械的力を加えることよって前記組織貫入部材に作動可能に連結された拡張可能なデバイスから前記小腸壁内に前記固体治療製剤を送達させる工程であって、前記腸壁内に挿入されると、前記組織貫入部材が、前記組織貫入部材の分解によって前記複数のグルコース調節化合物を前記腸壁から血流に同時に放出し続ける工程
を含む、方法。
(項目56)
前記第3の化合物が、グルカゴン、GIP、ペプチドYY、メトホルミン、DPP4、DPP4阻害剤、およびSGLT阻害剤からなる群から選択される、項目55に記載の方法。
(項目57)
前記加える力が、前記嚥下可能なカプセル内に位置する拡張可能なデバイスによって生じる、項目55に記載の方法。
(項目58)
前記拡張可能なデバイスが、拡張可能な部材または拡張可能なバルーンを含む、項目57に記載の方法。
(項目59)
前記組織貫入部材が尖った先端を有する、項目55に記載の方法。
(項目60)
前記組織貫入部材が針または矢のような形状を有する、項目59に記載の方法。
(項目61)
前記第3の化合物がペプチドYYを含み、前記治療効果の増強が食欲抑制の増加を含む、項目55に記載の方法。
(項目62)
前記第3の化合物がSGLT2阻害剤を含み、前記治療効果の増強が患者の血糖値の低下である、項目55に記載の方法。
(項目63)
前記SGLT2阻害剤が、カナグリフロジンまたはダパグリフロジンである、項目62に記載の方法。
(項目64)
前記治療効果が前記患者のHbA1cレベルの低下である、項目62に記載の方法。
(項目65)
前記患者のHbA1cレベルが約0.2〜1.2%低下する、項目64に記載の方法。
(項目66)
前記第3の化合物がSGLT2阻害剤を含み、前記治療効果の増強が患者の血糖値の低下である、項目55に記載の方法。
(項目67)
前記第3の化合物がDDPP4阻害剤であり、前記治療効果の増強が、GLP−1作用の延長、前記患者の血糖制御の改善、または前記患者の血糖値の低下である、項目55に記載の方法。
(項目68)
前記治療効果の増強が前記患者のHbA1cレベルの低下である、項目67に記載の方法。
(項目69)
前記患者のHbA1cレベルが約0.2〜1.2%低下する、項目68に記載の方法。
(項目70)
前記DDPP4阻害剤がシタグリプチンまたはサキサグリプチンである、項目67に記載の方法。
(項目71)
前記第3の化合物が胃抑制ペプチド(GIP)であり、前記治療効果の増強が前記患者の血糖制御の改善または前記患者の血糖値の低下である、項目55に記載の方法。
(項目72)
前記治療効果の増強が前記患者のHbA1cレベルの低下である、項目71に記載の方法。
(項目73)
前記患者のHbA1cレベルが約0.2〜1.2%低下する、項目72に記載の方法。
(項目74)
前記第3の化合物がグルカゴンであり、前記治療効果の増強が前記患者の血糖制御の改善または高脂血症の軽減である、項目55に記載の方法。
(項目75)
前記第3の化合物が、エクセナチド、リラグルチド、アルビグルチド、またはタスポグルチドからなる群から選択されるGLP−1アゴニストを含み、前記治療効果の増強が、GLP−1作用の延長、前記患者の血糖制御の改善、または前記患者の血糖値の低下である、項目55に記載の方法。
(項目76)
前記治療効果の増強が前記患者のHbA1cレベルの低下である、項目75に記載の方法。
(項目77)
糖尿病を処置する方法であって、
少なくともインスリン、GLP−1、および第3の化合物を含む複数のグルコース調節化合物を含む固体治療製剤を必要とする患者に提供する工程であって、前記製剤が尖った先端を有する組織貫入部材として造形されており、前記組織貫入部材が、嚥下可能なカプセルによって担持され、腸壁に貫入して挿入されるように構成されており、摂取されると、前記カプセルが前記患者の小腸に進行する工程;
前記組織貫入部材表面上に機械的力を加えることよって前記小腸壁内に前記固体治療製剤を送達させる工程であって、前記腸壁内に挿入されると、前記組織貫入部材が、前記組織貫入部材の分解によって前記複数のグルコース調節化合物を前記腸壁から血流に同時に放出し続ける工程;および
3つ全てのグルコース化合物を利用して前記患者の糖尿病に治療効果をもたらす工程であって、前記第3の化合物が、前記インスリンまたはGLP−1と相互作用して前記糖尿病患者における治療効果を増強する工程
を含む、方法。
(項目78)
前記加える力が、前記嚥下可能なカプセル内に位置する拡張可能なデバイスによって生じる、項目77に記載の方法。
(項目79)
前記拡張可能なデバイスが、拡張可能な部材または拡張可能なバルーンを含む、項目78に記載の方法。
(項目80)
前記組織貫入部材が尖った先端を有する、項目77に記載の方法。
(項目81)
前記組織貫入部材が針または矢のような形状を有する、項目80に記載の方法。
(項目82)
前記第3の化合物がペプチドYYを含み、前記治療効果の増強が食欲抑制の増加または高脂血症の軽減を含む、項目77に記載の方法。
(項目83)
前記第3の化合物がSGLT2阻害剤を含み、前記治療効果の増強が前記患者の血糖値の低下である、項目77に記載の方法。
(項目84)
前記SGLT2阻害剤が、カナグリフロジンまたはダパグリフロジンである、項目83に記載の方法。
(項目85)
前記治療効果が前記患者のHbA1cレベルの低下である、項目83に記載の方法。
(項目86)
前記患者のHbA1cレベルが約0.2〜1.2%低下する、項目86に記載の方法。
(項目87)
前記第3の化合物がSGLT2阻害剤を含み、前記治療効果の増強が前記患者の血糖値の低下である、項目77に記載の方法。
(項目88)
前記第3の化合物がDDPP4阻害剤であり、前記治療効果の増強が、GLP−1作用の延長、前記患者の血糖制御の改善、または前記患者の血糖値の低下である、項目77に記載の方法。
(項目89)
前記治療効果の増強が前記患者のHbA1cレベルの低下である、項目88に記載の方法。
(項目90)
前記患者のHbA1cレベルが約0.2〜1.2%低下する、項目89に記載の方法。
(項目91)
前記DDPP4阻害剤がシタグリプチンまたはサキサグリプチンである、項目88に記載の方法。
(項目92)
前記第3の化合物が胃抑制ペプチド(GIP)であり、前記治療効果の増強が前記患者の血糖制御の改善または前記患者の血糖値の低下である、項目77に記載の方法。
(項目93)
前記治療効果の増強が前記患者のHbA1cレベルの低下である、項目92に記載の方法。
(項目94)
前記患者のHbA1cレベルが約0.2〜1.2%低下する、項目93に記載の方法。
(項目95)
前記第3の化合物がグルカゴンであり、前記治療効果の増強が前記患者の血糖制御の改善または高脂血症の軽減である、項目77に記載の方法。
(項目96)
前記第3の化合物が、エクセナチド、リラグルチド、アルビグルチド、またはタスポグルチドからなる群から選択されるGLP−1アゴニストを含み、前記治療効果の増強が、GLP−1作用の延長、前記患者の血糖制御の改善、または前記患者の血糖値の低下である、項目77に記載の方法。
(項目97)
前記治療効果の増強が前記患者のHbA1cレベルの低下である、項目96に記載の方法。

図面の簡単な説明

0032

図1aは、嚥下可能な薬物送達デバイスの実施形態を示す側視である。

0033

図1bは、嚥下可能な薬物送達デバイスを備えているシステムの実施形態を示す側視である。

0034

図1cは、嚥下可能な薬物送達デバイスと1セットの使用説明書とを含むキットの実施形態を示す側視である。

0035

図1dは、薬物リザーバを備えている嚥下可能な薬物送達デバイスの実施形態を示す側視である。

0036

図2は、組織貫入部材を組織に進入させるためのスプリング負荷型始動メカニズムを有する嚥下可能な薬物送達デバイスの実施形態を図示する側面像である。

0037

図3は、第一の運動変換機を有するスプリング負荷型始動メカニズムを有する嚥下可能な薬物送達デバイスの実施形態を図示する側面像である。

0038

図4は、第一および第二の運動変換機を有するスプリング負荷型始動メカニズムを有する嚥下可能な薬物送達デバイスの実施形態を図示する側面像である。

0039

図5は、第一および第二の運動変換機と組織貫入部材および送達部材の係合を図示する透視図である。

0040

図6は、単一の組織貫入部材と該組織貫入部材を前進させるための始動メカニズムとを有する嚥下可能な薬物送達デバイスの実施形態を図示する断面図である。

0041

図7aは、多数の組織貫入部材と該組織貫入部材を前進させるための始動メカニズムとを有する嚥下可能な薬物送達デバイスの実施形態を図示する断面図である。

0042

図7bは、医薬品を送達部位に送達し、送達中に腸壁内にデバイスを係留するための、図7aの実施形態の組織貫入部材の展開を図示する断面図である。

0043

図8aは、薬物送達デバイスの小腸内での位置決め、薬物を送達するための組織貫入部材の展開を図示する側面図である。図8aは、該管内での解放要素による前記組織貫入部材の展開前の、小腸内のデバイスを示す。
図8bは、薬物送達デバイスの小腸内での位置決め、薬物を送達するための組織貫入部材の展開を図示する側面図である。図8bは、解放要素が分解され、前記組織貫入要素が展開された小腸内のデバイスを示す。
図8cは、薬物送達デバイスの小腸内での位置決め、薬物を送達するための組織貫入部材の展開を図示する側面図である。図8cは、前記組織貫入要素が後退し、薬物が送達された小腸内のデバイスを示す。

0044

図9aは、GI管内でカプセルの制御分解を生じさせるように位置決めされた生分解性シームを有するカプセルを含む嚥下可能な薬物送達デバイスの実施形態を示す。図9bは、GI管の中でより小さい断片に分解された後の図9aの実施形態を示す。

0045

図10は、カプセルの生分解を加速するための細孔および/または穿孔を備えている生分解性シームを有するカプセルの実施形態を示す。

0046

図11は、GI管内のデバイスの通過および薬物を送達するためのデバイスの操作を含む、嚥下可能な薬物送達デバイスの実施形態の使用を図示する側視である。

0047

図12aおよび12bは、pH感受性生分解性コーティング被覆されたキャップおよびボディを備えている嚥下可能な薬物送達デバイス用のカプセルの実施形態を図示する側面像であり、図12aは、組み立てられていない状態のカプセルを示し、図12bは、組み立てられた状態のカプセルを示す。

0048

図13aは、展開バルーンとアライナバルーンと送達バルーンと多彩接続チューブとを含有する、折り畳まれていないマルチバルーン組立体の実施形態を図示するものである。図13aは、展開バルーンの単一ドーム構成についての前記組立体の実施形態を示す。
図13bは、展開バルーンとアライナバルーンと送達バルーンと多彩な接続チューブとを含有する、折り畳まれていないマルチバルーン組立体の実施形態を図示するものである。図13bは、展開バルーンの二重ドーム構成についての前記組立体の実施形態を示す。

0049

図13cは、アライナバルーンをはじめとする本明細書に記載するバルーンの1つもしくは複数の実施形態に使用することができる入れ子状バルーン構成の実施形態を図示する透視図である。

0050

図14aは、多区画展開バルーンの実施形態を図示する側面像である;図14aは、離隔バルブ閉鎖している非膨張状態の前記バルーンを示す。
図14bは、多区画展開バルーンの実施形態を図示する側面像である。図14bは、バルブが開口しており、化学反応物が混合されている前記バルーンを示す。
図14cは、多区画展開バルーンの実施形態を図示する側面像である。図14cは、膨張状態の前記バルーンを示す。

0051

図15a〜15gは、マルチプルバルーン組立体の折り畳み方法を図示する側面像であり、各図中の折り畳み構成は、図15cが二重ドーム構成に特有の折り畳み段階に関すること、図15dが二重ドーム構成に特有の最終折り畳み段階に関すること、図15eが単一ドーム構成に特有の折り畳み段階に関すること、ならびに図15fおよび15gが単一ドーム構成に特有の最終折り畳み段階に関する正射図(orthogonal view)であることを除き、展開バルーンの単一ドーム構成と二重ドーム構成の両方に適用される。
図15a〜15gは、マルチプルバルーン組立体の折り畳み方法を図示する側面像であり、各図中の折り畳み構成は、図15cが二重ドーム構成に特有の折り畳み段階に関すること、図15dが二重ドーム構成に特有の最終折り畳み段階に関すること、図15eが単一ドーム構成に特有の折り畳み段階に関すること、ならびに図15fおよび15gが単一ドーム構成に特有の最終折り畳み段階に関する正射図(orthogonal view)であることを除き、展開バルーンの単一ドーム構成と二重ドーム構成の両方に適用される。
図15a〜15gは、マルチプルバルーン組立体の折り畳み方法を図示する側面像であり、各図中の折り畳み構成は、図15cが二重ドーム構成に特有の折り畳み段階に関すること、図15dが二重ドーム構成に特有の最終折り畳み段階に関すること、図15eが単一ドーム構成に特有の折り畳み段階に関すること、ならびに図15fおよび15gが単一ドーム構成に特有の最終折り畳み段階に関する正射図(orthogonal view)であることを除き、展開バルーンの単一ドーム構成と二重ドーム構成の両方に適用される。
図15a〜15gは、マルチプルバルーン組立体の折り畳み方法を図示する側面像であり、各図中の折り畳み構成は、図15cが二重ドーム構成に特有の折り畳み段階に関すること、図15dが二重ドーム構成に特有の最終折り畳み段階に関すること、図15eが単一ドーム構成に特有の折り畳み段階に関すること、ならびに図15fおよび15gが単一ドーム構成に特有の最終折り畳み段階に関する正射図(orthogonal view)であることを除き、展開バルーンの単一ドーム構成と二重ドーム構成の両方に適用される。
図15a〜15gは、マルチプルバルーン組立体の折り畳み方法を図示する側面像であり、各図中の折り畳み構成は、図15cが二重ドーム構成に特有の折り畳み段階に関すること、図15dが二重ドーム構成に特有の最終折り畳み段階に関すること、図15eが単一ドーム構成に特有の折り畳み段階に関すること、ならびに図15fおよび15gが単一ドーム構成に特有の最終折り畳み段階に関する正射図(orthogonal view)であることを除き、展開バルーンの単一ドーム構成と二重ドーム構成の両方に適用される。
図15a〜15gは、マルチプルバルーン組立体の折り畳み方法を図示する側面像であり、各図中の折り畳み構成は、図15cが二重ドーム構成に特有の折り畳み段階に関すること、図15dが二重ドーム構成に特有の最終折り畳み段階に関すること、図15eが単一ドーム構成に特有の折り畳み段階に関すること、ならびに図15fおよび15gが単一ドーム構成に特有の最終折り畳み段階に関する正射図(orthogonal view)であることを除き、展開バルーンの単一ドーム構成と二重ドーム構成の両方に適用される。
図15a〜15gは、マルチプルバルーン組立体の折り畳み方法を図示する側面像であり、各図中の折り畳み構成は、図15cが二重ドーム構成に特有の折り畳み段階に関すること、図15dが二重ドーム構成に特有の最終折り畳み段階に関すること、図15eが単一ドーム構成に特有の折り畳み段階に関すること、ならびに図15fおよび15gが単一ドーム構成に特有の最終折り畳み段階に関する正射図(orthogonal view)であることを除き、展開バルーンの単一ドーム構成と二重ドーム構成の両方に適用される。

0052

図16aおよび16bは、付属送達組立体を伴う最終折り畳みマルチバルーン組立体の実施形態を図示する正射図である。

0053

図17aおよび17bは、カプセルに挿入された最終折り畳みマルチバルーン組立体の実施形態を図示する正射透視図(orthogonal transparent view)である。

0054

図18aは、組織貫入部材の実施形態の側面図である。

0055

図18bは、組織留置特徴部の配置を図示する組織貫入部材の実施形態の下面図である。

0056

図18cは、トロカール先端逆テーパシャフトとを有する組織貫入部材の実施形態の側面図である。

0057

図18dは、別個の薬物収容セクションを有する組織貫入部材の実施形態の側面図である。

0058

図18eおよび18fは、造形された薬物収容セクションを有する組織貫入部材の実施形態の組み立てを示す側面図である。図18eは、組み立て前の組織貫入部材および造形された薬物セクションを示す。
図18eおよび18fは、造形された薬物収容セクションを有する組織貫入部材の実施形態の組み立てを示す側面図である。図18fは、組み立て後を示す。

0059

図19は、送達組立体の実施形態を組み立てるために使用した構成要素および段階の多彩な図を提供する。

0060

図20aは、医薬品を腸壁に送達するための嚥下可能なデバイスの操作方法を図示する多彩な図を提供する。
図20bは、医薬品を腸壁に送達するための嚥下可能なデバイスの操作方法を図示する多彩な図を提供する。
図20cは、医薬品を腸壁に送達するための嚥下可能なデバイスの操作方法を図示する多彩な図を提供する。
図20dは、医薬品を腸壁に送達するための嚥下可能なデバイスの操作方法を図示する多彩な図を提供する。
図20eは、医薬品を腸壁に送達するための嚥下可能なデバイスの操作方法を図示する多彩な図を提供する。
図20fは、医薬品を腸壁に送達するための嚥下可能なデバイスの操作方法を図示する多彩な図を提供する。
図20gは、医薬品を腸壁に送達するための嚥下可能なデバイスの操作方法を図示する多彩な図を提供する。
図20hは、医薬品を腸壁に送達するための嚥下可能なデバイスの操作方法を図示する多彩な図を提供する。
図20iは、医薬品を腸壁に送達するための嚥下可能なデバイスの操作方法を図示する多彩な図を提供する。

実施例

0061

(発明の詳細な説明)
本発明の実施形態は、身体の様々な位置内に医薬品を送達するためのデバイス、システムおよび方法を提供する。本明細書において用いる場合、用語「医薬品」は、薬物または他の治療剤はもちろん1種もしくは複数種の医薬用賦形剤も含むことができる、任意の形態の医薬製剤を指す。多くの実施形態は、GI管内に医薬品を送達するための嚥下可能なデバイスを提供する。特定の実施形態は、小腸または他のGI器官の壁に医薬品を送達するための嚥下可能なデバイス、例えばカプセルを提供する。本明細書において用いる場合、「GI管」は、食道、胃、小腸、大腸および肛門を指し、その一方で「腸管」は、小腸および大腸を指す。本発明の様々な実施形態を、腸管はもちろん全GI管内への医薬品の送達用に構成および配列することができる。

0062

ここで図1〜11を参照して、小腸壁などの腸管内の送達部位DSへの医薬品100の送達のためのデバイス10の実施形態は、少なくとも1本のガイドチューブ30と、前記少なくとも1つのガイドチューブ内に位置するかまたは別様に前記少なくとも1つのガイドチューブ内を前進することができる1つもしくは複数の組織貫入部材40と、送達部材50と、始動メカニズム60と、解放要素70とを備えているカプセル20を含む。本明細書に製剤100と記載することもある、医薬品100は、典型的に、少なくとも1つの薬物または他の治療剤101を含み、当該技術分野において公知の1種もしくは複数種の医薬用賦形剤も含むことがある。まとめると、送達部材50およびメカニズム60のうちの1つもしくは複数が、腸管壁内への医薬品100の送達用の手段を含むことがある。本明細書において企図される他の送達手段としては、1つもしくは複数の拡張可能なバルーン(例えば、送達バルーン172)または本明細書に記載する他の拡張可能なデバイス/部材が挙げられる。

0063

液体、半液体もしくは固体形態の医薬品100または三形態すべての医薬品の送達用にデバイス10を構成することができる。医薬品/製剤100の固体形態としては、粉末またはペレットの両方の形態を挙げることができる。半液体形態としては、スラリーまたはペーストを挙げることができる。いかなる形態であっても、製剤100は、医薬品をデバイスから進出させ、腸壁(またはGI管内の他の管腔壁)に進入させ、その後、その腸壁内で分解して薬物または他の治療剤101を放出することを可能にする、形状および材料一貫性を望ましくは有する。前記材料一貫性は、製剤の(体液中での)硬度、多孔度および溶解度のうちの1つもしくは複数を含み得る。前記材料一貫性を次のうちの1つもしくは複数によって達成することができる:i)製剤を作製するために用いる圧縮力;ii)当該技術分野において公知の1つもしくは複数の医薬用崩壊剤の使用;iii)他の医薬用賦形剤の使用;iv)製剤(例えば、微粒子化粒子)の粒径および分布;ならびにv)当該技術分野において公知の微粒子化方法および他の粒子形成方法の使用。製剤100についての好適な形状としては、円柱形立方体長方形、円錐形、球形、半球形およびこれらの組み合わせが挙げられる。また、製剤100の特定の表面積および体積を規定し、それに伴ってこれら2つの比を規定するように前記形状を選択することができる。また、前記表面積対体積比を用いて、GI管内の腸または他の管腔壁内で選択された分解速度を達成することができる。より大きい比(例えば、単位体積あたりの表面積のより大きな量)を用いてより速い分解速度を達成することができ、逆もまた真である。特定の実施形態において、前記表面積対体積比は、約1:1から100:1の範囲であり得、2:1、5:1、20:1、25:1、50:1および75:1の具体的な実施形態がある。製剤/医薬品100を、典型的には組織貫入部材40の管腔44内に事前パッケージするが、カプセル20の内部24内の別の位置に、または液体もしくは半液体の場合には、密閉リザーバ27内に収容することもできる。医薬品を、管腔内に合うように事前に造形し得るか、または、例えば粉末形態でパッケージし得る。典型的に、デバイス10は、医薬品100の一部として単一薬物101を送達するように構成される。しかし、一部の実施形態では、単一または多数の医薬品100に配合することができる第一、第二または第三の薬物を含む多数の薬物101の送達用にデバイス10を構成することができる。多数の医薬品/薬物を有する実施形態については、別個の組織貫入部材40の中に、またはカプセル20内の別個の区画もしくはリザーバ27内に、前記医薬品を収容することができる。もう1つの実施形態では、第一の薬物101を含有する医薬品100の第一の用量102を貫入部材(単数または複数)40内にパッケージすることができ、(同じまたは異なる薬物101を含有する)医薬品100の第二の用量103を図1bの実施形態に示すようにカプセルの表面25に被覆することができる。2回用量の医薬品102および103での薬物101は、同じであっても異なっていてもよい。かくして、同じまたは異なる薬物の二峰性薬物動態放出(bimodal pharmacokinetic release)を達成することができる。医薬品100の第二の用量103は、それが小腸内で放出されるのを確実にし、また医薬品100の徐放を達成するために腸溶コーティング104を有することができる。腸溶コーティング104としては、本明細書に記載するかまたは当該技術分野において公知の1つのもしくは1つより多い腸溶コーティングを挙げることができる。

0064

小腸壁またはGI管内の他の位置の壁内への医薬品100の送達のためのシステム11は、選択された状態(単数または複数)の処置用の1つのもしくは1つより多い医薬品100を収容しているデバイス10を含むことができる。一部の実施形態において、前記システムは、図1bの実施形態に示すように、デバイス10と通信するための、本明細書に記載する携帯式デバイス13を備えることができる。システム11は、図1cの実施形態に示すように、パッケージング12にパッケージされているシステム11と1セットの使用説明書15とを含むキット14として構成され得る。前記説明書は、1つもしくは複数の事象、例えば、食事の摂取または生理計測、例えば血糖、コレステロールなどに関してデバイス10を使う時を患者に知らせることができる。かかる実施形態において、キット14は、選択された投与期間にわたっての、例えば、処置すべき状態に応じて1日、1週間または何週間にもわたっての医薬品100のレジメンを収容している多数のデバイス10を備えることができる。

0065

カプセル20は、嚥下され、腸管を通過するようなサイズである。このサイズを、送達すべき薬物の量ならびに患者の体重および成人小児利用に応じて調整することもできる。カプセル20は、内容積24と、ガイドチューブ30用サイズの1つのもしくは1つより多いアパーチャ26を有する外面25と備えている。デバイス10の他の構成要素(例えば、始動メカニズムなど)に加えて、前記内容積は、1つもしくは複数の区画またはリザーバ27を備えることができる。当該技術分野において公知の様々な生体適合性ポリマーからカプセル20の1つもしくは複数の部分を製造することができ、この生体適合性ポリマーには様々な生分解性ポリマーが含まれ、これらの生分解性ポリマーは、好ましい実施形態ではPGLA(ポリ乳酸−co−グリコール酸)を含み得る。他の好適な生分解性材料としては、本明細書に記載する様々な腸溶性材料、ならびにラクチドグリコリド乳酸、グリコール酸、パラジオキサノンカプロラクトントリメチレンカーボネート、カプロラクトン、およびこれらのブレンドおよびコポリマーが挙げられる。本明細書中でさらに詳細に説明するように、様々な実施形態において、カプセル20は、より容易に腸管を通過させられるより小さい断片23に制御可能に分解するように生分解性材料のシーム22を備えることができる。加えて、様々な実施形態において、前記カプセルは、蛍光透視法、超音波または他の医療画像診断法を用いるデバイスの定位のための様々な放射線不透過性またはエコー源性材料を含むことができる。具体的な実施形態において、前記カプセルのすべてまたは一部分は、図1aおよび1bの実施形態に示すように、放射線不透過性/エコー源性マーカー20mを含むことができる。使用すると、かかる材料により、GI管内のデバイス10の定位が可能になるばかりでなく、該デバイスのGI管の通過時間の決定も可能になる。

0066

好ましい実施形態において、組織貫入部材40は、ガイドチューブ30内に位置し、該ガイドチューブ30は、小腸壁またはGI管の他の部分の壁などの組織への部材40の進入を導き、支持するのに役立つ。組織貫入部材40は、典型的には中空針または他の類似の構造を含み、ならびに管腔44と腸管壁IWの選択可能な深さに貫入するための組織貫入端45とを有する。部材40は、本明細書に記載する運動変換機90との係合のためのピン41も備えることができる。貫入深度は、部材40の長さ、本明細書に記載する運動変換機90の構成、ならびに部材40上への止めまたはフランジ40sの配置によって制御することができ、前記止めまたはフランジ40sは、一部の実施形態では、本明細書に記載するピン41に対応し得る。医薬品100は、典型的には管腔44を通って組織に送達される。多くの実施形態において、管腔44には所望の医薬品100が事前にパッケージされており、該医薬品100は、送達部材50または他の前進手段を用いて(例えば、部材40のしぼめることができる実施形態に加えられる力によって)該管腔から進出させられる。代案として、医薬品100をカプセル20の別の位置/区画から管腔44に進入させることができる。一部の実施形態では、組織貫入部材40のすべてまたは一部分を医薬品100自体から製造することができる。これらの実施形態および関連実施形態において、前記医薬品は、小腸壁などの腸壁に貫入し、該腸壁内に留置されるように構成された(返しを伴うまたは伴わない)針または矢のような構造を有する場合がある。前記矢を前記医薬品、用量、および腸壁への所望の貫入深度に応じて、サイズ調整および造形することができる。製薬技術分野において公知の様々な圧縮成形法を用いて、医薬品100を矢、ペレットまたは他の形状にすることができる。

0067

様々な実施形態において、デバイス10は、図7aおよび7bの実施形態に示すように第二の組織貫入部材40(42)および第三の組織貫入部材40(43)を備えることができるが、追加の部材も企図される。各組織貫入部材40を使用して、同じまたは異なる医薬品100を送達することができる。好ましい実施形態では、医薬品100の送達中に腸壁IW上にカプセルを係留するために、組織貫入部材40をカプセル20の外周21の周囲に実質的に対称に割り当てることができる。かかる方法でのカプセル20の係留は、医薬品の送達中に発生する蠕動収縮によってカプセルが転置されるかまたは動かされる尤度を低下させる。具体的な実施形態では、係留力の量を、小腸の蠕動収縮中に加えられる典型的な力に合せることができる。湾曲した形状または弓形形状を有するように構成された組織貫入部材40の一部またはすべてによって係留をさらに助長することができる。

0068

送達部材50は、組織貫入部材管腔44を通って医薬品100を前進させ、腸壁IWに進入させるように構成される。したがって、送達部材50の少なくとも一部分は、組織貫入部材管腔44内を前進可能であり、したがって、部材50は、送達部材管腔44に内嵌するように構成されたサイズおよび形状(例えば、ピストン様形状)を有する。

0069

一部の実施形態において、前記送達部材の遠位端50d(組織に進入させる末端)は、プランジャ要素51を有することができ、このプランジャ要素51は、医薬品を組織貫入部材管腔44内に前進させ、また該管腔とのシールを形成する。プランジャ要素51は、送達部材50に内蔵され得るか、または送達部材50に取り付けられ得る。好ましくは、送達部材50は、針管腔44内の固定距離を進んで、固定または定量用量の薬物を腸壁IW内に送達するように構成される。これは、送達部材の直径の選択(例えば、直径を遠位方向に漸減させることができる)、組織貫入部材の直径(その遠位端で狭くすることができる)、止めの使用、および/または始動のメカニズムのうちの1つもしくは複数によって達成することができる。しかし、一部の実施形態では、GI管内での1つのもしくは複数の感知条件などの様々な因子に応答して部材50の行程または進行距離を原位置で調整することができる。原位置での調整は、始動メカニズム60の電気機械式実施形態に連結されたロジックリソース29(制御装置29cを含む)の使用によって達成することができる。これにより、医薬品の様々な用量、および/または医薬品を腸壁に注入する距離の変化が可能になる。

0070

組織貫入部材40または送達部材50の少なくとも一方に始動メカニズム60を連結させることができる。この始動メカニズムは、組織貫入部材40を腸壁IW内の選択可能な距離に進入させるように構成されることはもちろん、送達部材を前進させて医薬品100を送達し、その後、その組織貫入部材を腸壁から退出させるようにも構成される。様々な実施形態において、始動メカニズム60は、解放要素70によって解放されるように構成されるスプリング負荷型メカニズムを含む場合がある。好適なスプリング80としては、コイル(円錐形のスプリング)とリーフスプリングの両方を挙げることができるが、他のスプリング構造も企図される。特定の実施形態では、スプリング80を実質的に円錐形にして、圧縮状態のスプリング長をさらにスプリングの圧縮長が数コイル(例えば、2もしくは3)程度またはたった1コイル程度の厚みであるポイントまで低減させることができる。

0071

特定の実施形態において、始動メカニズム60は、図2、4および8a〜8cの実施形態に示すように、スプリング80、第一の運動変換機90、および第二の運動変換機94、および軌道部材98を含むことができる。解放要素70は、スプリング80に該スプリングを圧縮状態で保持するように連結されるので、該解放要素の分解によって該スプリングは解放される。スプリング80を解放要素70に掛け金または他の接続要素81によって連結することができる。第一の運動変換機90は、組織貫入部材40を腸壁または他の組織に進入させ、腸壁または他の組織から退出させるようにスプリング80の運動を変換するように構成される。第二の運動変換機94は、送達部材50を組織貫入部材管腔44に進入させるようにスプリング80の運動を変換するように構成される。運動変換機90および94は、スプリングによって押され、変換機90の軌道部材管腔99に内嵌しているロッドまたは他の軌道部材98に沿って進む。軌道部材98は、変換機90の経路へ導くのに役立つ。変換機90および94は、所望の運動を生じさせるように組織貫入部材40および/または送達部材50と(直接または間接的に)係合している。それらは、スプリング80のその長軸に沿った運動を組織貫入部材40および/または送達部材50の直交する運動に変換するように、形状および他の特徴が構成されているが、他の方向での変換も企図される。前記運動変換機は、くさび形状、台形形状または湾曲した形状を有し得るが、他の形状も企図される。特定の実施形態において、第一の運動変換機90は、図2、3および4の実施形態に示すように、台形形状90tを有し、および溝孔93を含み、該溝孔93は、該溝孔の中を進む前記組織貫入部材上のピン41と係合し得る。溝孔93は、変換機90の全形状と全く同じかまたは、そうでなければ該全形状に相当する台形形状93tを有する場合もある。溝孔93は、前記台形の上り勾配部分91の間は組織貫入部材40を押すのに役立ち、その後、下り勾配部分92の間はそれを引っ張り戻すのに役立つ。1つの変形実施形態おいて、運動変換機90および94の一方または両方は、カムまたはカム様デバイスを含むことができる(図示なし)。前記カムをスプリング80によって回転させて、組織貫入部材および/または送達部材40および50と係合させることができる。カプセル10に内嵌するための選択された量の小型化を可能にするために当該技術分野において公知の様々なMEMSベースの方法を用いて、運動変換機90および94をはじめとするメカニズム60の1つもしくは複数の構成要素(ならびにデバイス10の他の構成要素)を製造することができる。また、本明細書に記載するように、当該技術分野において公知の様々な生分解性材料からそれらを形成することができる。

0072

他の変形実施形態において、始動メカニズム60は、電気機械式デバイス/メカニズム、例えば、ソレノイドまたは圧電デバイスも含むことができる。1つの実施形態において、メカニズム60に使用される圧電デバイスは、非展開状態および展開状態を有する造形された圧電素子を含むことができる。この素子が電圧の印加により展開状態になり、その後、電圧の除去または電圧の他の変化により非展開状態に戻るように、この素子を構成することができる。本実施形態および関連実施形態は、前記組織貫入部材を前進させ、その後それを引き抜くという両方をするための始動メカニズム60の往復運動を可能にする。カプセル周囲の小腸の蠕動収縮によるカプセル20の圧縮から起こる変形などの機械的変形によって電圧を発生させる圧電ベースエネルギー変換機または電池を使用して発生させて、前記圧電素子のための電圧を得ることができる。圧電ベースのエネルギー変換機のさらなる説明は、米国特許出願第12/556,524号において見つけることができ、該米国特許出願は、あらゆる目的で参考として本明細書に完全に援用される。1つの実施形態において、組織貫入部材40の展開は、実際には圧電素子用の電圧を発生させるための機械的エネルギーを提供する小腸の蠕動収縮から誘発され得る。

0073

解放要素70は、典型的に、始動メカニズム60および/または該始動メカニズムに連結されたスプリングに連結される;しかし、他の構成も企図される。好ましい実施形態において、解放要素70は、図2の実施形態に示すように、スプリング80に連結されており、スプリング80は、カプセル20内に該スプリングが圧縮状態85で保持されるように位置する。解放要素70の分解は、スプリング80を解放して、始動メカニズム60を始動させる。したがって、解放要素70は、かくしてアクチュエータ70aとして機能することができる(アクチュエータ70は、スプリング80、およびメカニズム60の他の要素も含むことがある)。さらに下で説明するように、解放要素70/アクチュエータ70aは、治療剤製剤100をカプセル20に収容している第一の構成、および該治療剤製剤を該カプセルから進出させて小腸壁または腸管内の他の管腔壁に進入させる第二の構成を有する。

0074

多くの実施形態において、解放要素70は、小腸または大腸内の化学的条件、例えばpHへの曝露により分解するように構成された材料を含む。典型的に、解放要素70は、小腸内の選択されたpH、例えば、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6 8.0、またはそれより大きいpHへの曝露により分解するように構成される。前記解放要素を、例えば7.0から7.5などの特定のpH範囲内で分解するように構成することもできる。特定の実施形態では、解放要素70が分解するpH(本明細書では分解pHと定義する)を送達すべき特定の薬物について選択して、その選択されたpHに対応する小腸内の位置でその薬物を放出させることができる。さらに、多数の医薬品100を有するデバイス10の実施形態について、該デバイスは、第一のpHで分解するように構成された第一の解放要素70(第一の薬物を送達するための始動メカニズムに連結されている)、および第二のpHで分解するように構成された第二の解放要素70(第二の薬物を送達するための始動メカニズムに連結されている)を備えることができる(様々な数の薬物のためのさらなる数の解放要素が企図される)。

0075

解放要素70を小腸(または他のGI位置)内の他の条件に応じて分解するように構成することもできる。特定の実施形態では、解放要素70を小腸内の流体における特定の化学的条件、例えば、食事(例えば、脂肪、デンプンまたはタンパク質を含有する食事)の摂取後に発生する条件に応じて分解するように構成することができる。かくして、医薬品100の放出を食事の摂取と実質的に同調させるかまたは別様にタイミングを合わせることができる。

0076

様々なアプローチが解放要素70の生分解について企図される。特定の実施形態において、小腸(またはGI管内の他の位置)内での1つもしくは複数の条件からの解放要素70の生分解を次のアプローチのうちの1つもしくは複数によって達成することができる:i)解放要素のための材料の選択、ii)それらの材料の架橋量、およびiii)解放要素の厚みおよび他の寸法。より少ない架橋量およびまたはより薄い寸法は、分解速度を増加させることができ、逆もまた真である。解放要素のための好適な材料は、生分解性材料、例えば、腸内のより高いpHへの曝露により分解するように構成されている様々な腸溶性材料を含み得る。好適な腸溶性材料としては、次のものが挙げられるが、それらに限定されない:酢酸フタル酸セルロース酢酸トリメリット酸セルロースフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースポリビニルアセテートフタレートカルボキシメチルエチルセルロース、共重合メタクリル酸/メタクリル酸メチルエステルならびに当該技術分野において公知の他の腸溶性材料。選択された腸溶性材料を1つのもしくは1つより多い他のポリマーと共重合させてまたは別様に組み合わせて、生分解に加えて多数の他の特定の材料特性を得ることができる。かかる特性としては、限定ではないが、剛性、強度、可撓性および硬度を挙げることができる。

0077

代替実施形態において、解放要素70は、フィルムまたはプラグ70pを含むことができ、該フィルムまたはプラグ70pは、ガイドチューブ30に外嵌するかまたは別様にガイドチューブ30をブロックし、該ガイドチューブの内部に組織貫入部材40を保持する。これらの実施形態および関連実施形態において、組織貫入部材40は、解放要素が十分に分解されると該組織貫入部材を解放し、その後その組織貫入部材がガイドチューブから飛び出して腸壁に貫入するような、スプリング負荷型始動メカニズムに連結される。さらに他の実施形態では、組織貫入部材40を適所に保持する掛け金として機能するように解放要素70を造形することができる。これらの実施形態および関連実施形態において、前記解放要素は、カプセル20の外部に位置する場合もあり、内部に位置する場合もある。後者の場合、カプセル20および/またはガイドチューブ30は、解放要素の分解を可能にするために該カプセル内に腸液が入ることを可能にする。

0078

一部の実施形態において、小腸内のカプセルの存在を検出するセンサ67、例えばpHセンサ68または他の化学的センサによって始動メカニズム60を始動させることができる。そのとき、センサ67は、始動メカニズム60に、または始動メカニズム60に連結された電子制御装置29cにシグナルを送信して、該メカニズムを始動させることができる。pHセンサ68の実施形態は、電極ベースのセンサを含み得るか、または、それは、機械ベースのセンサ、例えば、小腸内の選択されたpHもしくは他の化学的条件への曝露により縮むかもしくは伸びるポリマーであり得る。関連実施形態において、伸縮可能センサ67は、該センサの伸長または収縮からの機械的な動きを用いることによりそれ自体が始動メカニズム60を構成する場合もある。

0079

小腸(またはGI管内の他の位置)内のデバイスを検出するためのもう1つの実施形態によると、センサ67は、腸管内の特定の位置内でカプセルが受けている蠕動収縮の数を検出するための歪ゲージなどの圧力/力センサを含むことができる(かかる実施形態において、カプセル20は、望ましくは、蠕動収縮中に小腸によって狭持されるようなサイズである)。GI管内の異なる位置は、異なる数の蠕動収縮を有する。小腸は、毎分12から9回の間の収縮を有し、小腸の長さを下るにつれてその頻度が減少する。したがって、1つもしくは複数の実施形態によると、蠕動収縮数の検出を用いて、カプセル20が小腸内にあるかどうかを決定することができるばかりでなく、小腸内の相対位置も決定することができる。使用すると、これらの実施形態および関連実施形態は、小腸内の特定の位置における医薬品100の放出を可能にする。

0080

内部起動薬物送達(例えば、解放要素および/またはセンサの使用)の代案または補足として、一部の実施形態において、ユーザーは、当該技術分野において公知のRF、磁気または他のワイヤレスシグナル送信手段によって医薬品100を送達するための始動メカニズム60を外部から起動させることができる。これらの実施形態および関連実施形態において、ユーザーは、図1bの実施形態に示すような携帯式通信デバイス13(例えば、携帯式RFデバイス、例えば携帯電話)を使用して、デバイス10からの受信シグナル17を送信することができる。かかる実施形態において、嚥下可能なデバイスは、トランスミッタ28、例えばRFトラシーバチップまたは他の類似の通信デバイス/回路部品を含むことができる。携帯式デバイス13は、シグナル送信手段を含むばかりでなく、デバイス10が小腸にまたはGI管内の他の位置にあるときユーザーに情報を与える手段も含むことができる。後者の実施形態を、シグナル送信のためにトランスミッタ28に連結されたロジックリソース29(例えば、プロセッサ29)を使用することによって実行して、いつデバイスが小腸または他の位置にあるかを検出して(例えば、センサからの入力をシグナル送信することにより)ユーザーにシグナル送信(singe)することができる。ロジックリソース29は、そのプロセスの1つもしくは複数の態様を制御するための制御装置29cを(ハードウェアまたはソフトウェアのいずれかで)備えることができる。同じ携帯式デバイスを、始動メカニズム60が起動され、選択医薬品100が送達されたとき(例えば、プロセッサ29およびトランスミッタ28を使用して)ユーザーに警告するように構成することもできる。かくして、ユーザーに、医薬品100が送達されたことの確認が提供される。これにより、ユーザーが他の適切な薬物/治療剤を摂取することはもちろん、他の関連した決定を行うこと(例えば、糖尿病患者が食事を食べるかまたは食べないか、およびいかなる食物を食べるべきか)も可能になる。始動メカニズム60に優先して嚥下可能なデバイス10にシグナルを送信するように前記携帯式デバイスを構成することもでき、その結果、医薬品100の送達を防止するか、遅延させるか、または加速させるように前記携帯式デバイスを構成することもまたできる。使用すると、かかる実施形態により、他の症状および/または患者の行動(例えば、食事を食べること、寝入ることを決めること、運動など)に基づいて医薬品の送達を防止するか、遅延させるか、または加速させることへのユーザーの介在が可能になる。ユーザーは、カプセルを嚥下してから選択期間後に、始動メカニズム60を外部から起動させることもできる。その期間を、食物がユーザーのGI管を通って該管内の特定の位置、例えば小腸に移動するための典型的な通過時間または通過時間の範囲に相関させることができる。

0081

特定の実施形態において、カプセル20は、図10aおよび10bの実施形態に示すように、カプセルを分解してGI管の通過を助長するような選択可能なサイズおよび形状のカプセル片23になるように制御可能に分解する生分解性材料のシーム22を備えることができる。シーム22は、図10の実施形態に示すように、生分解を加速させるために流体がシームの中に入るための細孔または他の開口部22pも含むことができる。シーム22の生分解を加速させるための他の手段としては、シームへプレストレスを加えること、および/または図10の実施形態にも示すようにシームに穿孔22fを備えさせることを挙げることができる。さらに他の実施形態では、シーム22は、外部からまたは内視鏡(または他の低侵襲法)により施される超音波を使用してカプセルをより小さい断片に分解することができる超音波エネルギー、例えば高周波超音波(HIFU)の吸収によって容易に分解される材料で構築され得、そして/または、前述のようにして容易に分解される構造を有し得る。

0082

シーム22のための好適な材料としては、本明細書に記載する1種もしくは複数種の生分解材料、例えばPGLA、グリコール酸などを挙げることができる。ポリマー技術分野において公知の様々な接合法、例えば、成形ホットメルト接合などを用いてカプセルボディ20にシーム22を取り付けることができる。加えて、同じく生分解性材料から製造されるカプセル20の実施形態については、シーム22のより急速な生分解を次のうちの1つもしくは複数によって達成することができる:i)より急速に生分解される材料からのシームの製造、ii)シームへプレストレスを与えること、またはiii)シームへの穿孔。GI管内で嚥下可能なデバイスの制御分解を生じさせるために生分解性シーム22を使用するという概念を他の嚥下可能なデバイス、例えば嚥下可能なカメラ(または他の嚥下可能な撮像デバイス)に応用して、GI管通過を助長し、かかるデバイスがGI管内に固着される尤度を低下させることができる。したがって、生分解性シーム22の実施形態を嚥下可能な撮像デバイスおよび他の嚥下可能なデバイスに適合させることができる。

0083

本発明のもう1つの態様は、嚥下可能な薬物送達デバイス10の1つもしくは複数の実施形態を使用するGI管壁への薬物および他の治療剤の(医薬品100の形態での)送達方法を提供する。ここで、かかる方法の例示的実施形態を説明することにする。説明する薬物送達実施形態は、小腸SI内で行われる。しかし、これが例示的なものであること、ならびに胃および大腸をはじめとするGI管内の多数の位置における薬物の送達に本発明の実施形態を使用することができることは理解されるはずである。論述を容易にするために、嚥下可能な薬物送達デバイス10を本明細書では時としてカプセルと呼ぶことにする。上で説明したように、様々な実施形態において、デバイス10を密封パッケージング12の中にキット11としてパッケージすることができ、該パッケージング12は、デバイス10および1セットの使用説明書15を備えている。患者が携帯式デバイス13を使用している場合、該患者は、手作業で、または説明書15またはパッケージング12上にあるバーコード18(もしくは他の識別表示18)によってデバイス13にデータを入力するようにとの指示を受けることができる。バーコードを使用する場合、患者は、デバイス13上のバーコードリーダ19を使用してバーコードをスキャンすることになるだろう。パッケージング12を開け、説明書15を読み、一切の必要データを入力した後、患者は、嚥下可能な薬物送達デバイス10の実施形態を嚥下する。薬物に応じて、患者は、食事と共に(食事前、中もしくは後に)または生理計測に関連してデバイス10を使うことができる。カプセル20は、図11の実施形態に示すように、蠕動作用によってGI管を通過するようなサイズであり、患者の胃Sを通って小腸SIへと進む。本発明の1つもしくは複数の実施形態によると、小腸に入ると、解放要素70は、小腸内の塩基性pH(または小腸に特有の他の化学的もしくは物理的条件)によって分解されて、始動メカニズム60を始動させ、医薬品100を小腸SIの壁内に送達する。中空針または他の中空組織貫入部材40を含む実施形態については、始動メカニズム60を使用して針40を腸壁ISの粘膜内選択距離に進入させることによって医薬品送達が遂行され、その後、送達部材50の前進により針管腔40を通して医薬品を注入する。(例えば、スプリングの反動により)送達部材50を退出させ、その後、針40を退出させてカプセルのボディ内に戻し、それによって腸壁から取り外す。多数の針を有するデバイス10の実施形態については、第二または第三の針42、43も使用して、追加用量の同じ薬物または別々の薬物101を送達することができる。針前進を実質的に同時に行うことができるか、または逐次的に行うことができる。多数の針を使用する好ましい実施形態では、針前進を実質的に同時に行って、薬物送達中、小腸内にデバイス10を係留することができる。

0084

医薬品送達後に、デバイス10は、大腸LIをはじめとする腸管を通過し、最終的には排泄される。生分解性シーム22または他の生分解性部分を有するカプセル20の実施形態については、図9aおよび9bの実施形態に示すように、カプセルが腸管内でより小さい断片に分解されて、腸管通過および腸管からの排泄を助長する。生分解性組織貫入針/部材40を有する特定の実施形態では、針が腸壁に固着されるはずである場合、該針が生分解して該壁からカプセル20を放出する。

0085

センサ67を備えているデバイス10の実施形態については、始動メカニズム60および/または該始動メカニズムに連結されたプロセッサ29/制御装置29cにシグナルを送信するセンサによってメカニズム60の始動を遂行することができる。外部始動能力を備えているデバイス10の実施形態については、ユーザーは、カプセルを嚥下してから選択期間後に、始動メカニズム60を外部から起動させることができる。その期間を、食物がユーザーのGI管を通って該管内の特定の位置、例えば小腸に移動するための典型的な通過時間または通過時間の範囲に相関させることができる。

0086

上記方法の1つもしくは複数の実施形態を、様々な疾患および状態を処置するための治療有効量の様々な薬物および他の治療剤101を含有する製剤100の送達に用いることができる。これらには、別の方法では胃内での化学的分解に起因して注射を必要とする多数の大分子ペプチドおよびタンパク質が含まれる。患者の体重、年齢または他のパラメータについて個々の薬物の投薬量を調整することができる。また、本発明の1つもしくは複数の実施形態によって送達したとき、所望の効果または治療効果を達成するための薬物101(例えば、血糖調節のためのインスリン)の用量は、従来の経口送達によって薬物が送達された場合(例えば、胃で消化され小腸壁を通して吸収される嚥下可能なピル)に必要とされる量未満であり得る。これは、胃内の酸および他の消化液によって薬物が分解されないこと、および薬物のほんの一部分のみとは対照的に、すべてが小腸(または腸管の他の管腔、例えば大腸、胃など)の壁内に送達されることに起因する。薬物101に応じて、製剤100で送達される用量102は、所望の治療効果(例えば、血糖調節、発作調節など)を達成するために従来の経口送達(例えば、ピル)によって送達される用量の100から5%の範囲であり得るが、よりいっそう少ない量も企図される。特定の薬物、処置すべき状態ならびに患者の体重、年齢および状態に基づいて、特定の用量低減を調整することができる。(腸管内での分解レベルが分かっている)一部の薬物については、標準的用量低減を用いることができる(例えば、10から20%)。より分解されやすく、かつ吸収不良である薬物については、より大量の用量低減を用いることができる。かくして、摂取用量が低下するので、デバイス10によって送達される特定の薬物(単数または複数)の潜在的毒性および他の副作用(例えば、胃痙攣過敏性腸、出血など)を低減させることができる。そしてまた、これは、患者の重症度副作用発生率の両方が低減されるので、患者コンプライアンスを向上させる。薬物101の用量低減を利用する実施形態のさらなる恩恵としては、患者がその薬物に対する耐性発現する(より高い用量を必要とする)尤度低減および、抗生物質の場合には、患者が耐性菌株を発生させる尤度の低減が挙げられる。また、小腸のセクション(複数)が除去されたかまたはその動作(例えば、消化)長が有効に短縮された、胃バイパス術および他の手技を受けている患者については、他の用量低減レベルを達成することができる。

0087

単一薬物の送達に加えて、嚥下可能な薬物送達デバイス10およびそれらの使用方法の実施形態を用いて、多数の状態の処置または特定の状態の処置のための複数の薬物(例えば、HIVAIDS処置のためのプロテアーゼ阻害剤)を送達することができる。使用すると、かかる実施形態により、患者は、特定の状態(単数または複数)のために多数の医薬品を摂取しなければならない必要性をなしで済ませることができる。また、上記実施形態は、2種のもしくは2種より多い薬物のレジメンが小腸内に、そしてしたがってほぼ同時に血流内に送達され、吸収されることを助長するための手段を提供する。化学組成、分子量などが異なるので、薬物は、腸壁を通して異なる速度で吸収され得、その結果、異なる薬物動態分布曲線が生じ得る。本発明の実施形態は、実質的に同時に所望の薬物混合物を注射することによりこの論点に対処する。そしてまた、このことが薬物動態を向上させ、したがって、選択された薬物混合物の効力を向上させる。加えて、多数の薬物を摂取する必要性をなくすことは、認知または身体能力障害を有する者を含めて、1つもしくは複数の長期慢性状態を有する患者にとって特に有益である。

0088

様々な用途において、上記方法の実施形態を用いて、薬物および治療剤101を含む製剤100を送達して、多数の医学的状態および疾患の処置を提供することができる。本発明の実施形態で処置することができる医学的状態および疾患としては、限定ではないが、癌、ホルモン状態(例えば、甲状腺機能低下亢進、成長ホルモン状態)、骨粗鬆症高血圧高コレステロールおよびトリグリセリド、糖尿病および他のグルコース調節障害、感染(局所または敗血症)、癲癇および他の発作障害、骨粗鬆症、不整脈動脈性および静脈性両方)、冠動脈虚血貧血または他の類似の状態を挙げることができる。さらに他の状態および疾患も企図される。

0089

多くの実施形態において、薬物または他の治療剤の注射(または他の非経口送達形態、例えば坐剤)の必要は無いものの、その代り、小腸壁またはGI管の他の部分の壁内に送達される治療剤のみに依存して、特定の疾患または状態の処置を行うことができる。類似して、患者は、従来の経口形態の薬物または他の治療剤を摂取する必要がないが、重ねて、嚥下可能なカプセルの実施形態を用いる小腸壁内への送達にしか依存しない。他の実施形態では、小腸壁内に送達される治療剤(単数または複数)を注射用量の該剤と共に送達することができる。例えば、患者は、嚥下可能なカプセルの実施形態を用いて日用量の治療剤を摂取することができるが、ただ数日ごとにまたは患者の状態(例えば、高血糖)が必要とするときに注射用量を摂取する必要があるだけである。経口形態で旧来送達されている治療剤についても同じことが言える(例えば、患者は、前記嚥下可能なカプセルを摂取することができ、そして必要に応じて従来の経口形態の剤を摂取することができる)。かかる実施形態で送達される投薬量(例えば、嚥下され注射される用量)を必要に応じて調整することができる(例えば、標準用量応答曲線および他の薬物動態法を用いて適切な投薬量を決定することができる)。また、従来の経口手段によって送達することができる治療剤を使用する実施形態については、嚥下可能なカプセルの実施形態を使用して送達される用量は、胃内でまたは腸管の他の部分の中でその剤の分解が殆どまたは全くないので、その剤の経口送達のために通常施される投薬量より下に調整することができる(この場合もまた、標準用量応答曲線および他の薬物動態法を適用することができる)。

0090

ここで、様々な疾患および状態の処置のために1種もしくは複数種の薬物または他の治療剤101を含有する製剤100の実施形態の様々な群を投薬量に関して説明することにする。特定の治療剤およびそれぞれの投薬量を含めてこれらの実施形態が例示的なものであること、および製剤100が、デバイス10の様々な実施形態を用いて腸管における管腔壁(例えば、小腸壁)内への送達用に構成される、本明細書に記載する多数の他の治療剤(ならびに当該技術分野において公知のもの)を含み得ることは、理解されるはずである。前記投薬量は、本明細書に記載するものより多くても、少なくてもよく、そして、本明細書に記載するかまたは当該技術分野において公知の1つもしくは複数の方法を用いて前記投薬量を調整することができる。

0091

インスリンを含む治療剤製剤
実施形態の1つもしくは複数の群において、治療剤製剤100は、糖尿病および他のグルコース調節障害の処置のための治療有効用量のインスリンを含むことができる。前記インスリンは、ヒト由来であってもよく、当該技術分野において公知であるように合成により誘導されてもよい。1つの実施形態において、製剤100は、2〜4、3〜9、4〜9、5〜8または6〜7の特定の範囲を伴う、約1〜10単位(1単位は約45.5μgの純粋な結晶性インスリンの生物学的等価量である)の範囲の治療有効量のインスリンを含有し得る。1〜25単位または1〜50単位などのより大きな範囲も企図される。前記製剤中のインスリンの量を次の因子(本明細書では、「グルコース管理用調整因子」)のうちの1つもしくは複数に基づいて用量調整することができる:i)患者の状態(例えば、1型II型糖尿病);ii)患者の以前の総合血糖管理レベル;iii)患者の体重;iv)患者の年齢;v)投薬頻度(例えば、1日1回対多数回);vi)時間帯(例えば、対夕方);vii)特定の食事(朝食夕食);vii)患者の食事の内容/グリセミック指数(例えば、高脂肪/脂質および糖分(例えば、血糖の急上昇を生じさせる食物)対低脂肪および糖分);ならびにviii)患者の全食事内容(例えば、1日に消費される糖および他の炭水化物、脂質およびタンパク質の量)。使用すると、インスリンまたは糖尿病または他の血糖障害を処置するための他の治療剤を含む治療製剤100の種々の実施形態により、患者がインスリンを患者自身注射することなくより正確に制御された投薬量のインスリンを送達させることによって血糖値制御を改善することが可能である。また、食物中のグルコースまたは他の糖が小腸から血流中に放出される(血糖値が上昇するであろう)のとほぼ同時またはほとんど同時にインスリンまたは他の治療薬が小腸から血流中に放出されるように、患者は、食物摂取と同時に嚥下可能なデバイス10または110(インスリンおよび/または糖尿病処置のための他の治療剤を含む)などのデバイスを嚥下することができる。この同時または直後の放出により、小腸から血中への糖の吸収によって血糖値が上昇し始めるのと同時期に、インスリンが種々の受容体(例えば、インスリン受容体)に対して筋肉および他の組織内へのグルコース取り込みを増加するように作用することが可能である。

0092

上で論じたように、本明細書に記載する実施形態は、様々な障害(糖尿病または他のグルコース調節障害など)の処置のためのインスリンを含む治療組成物を含むことができる。かかる組成物は、様々な望ましい薬物動態特性でのインスリンの送達をもたらす。これに関連して、注目すべき薬物動態測定基準としては、Cmax、投与後のインスリンのピーク血漿濃度;tmax、Cmaxに達するまでの時間;およびt1/2、インスリンの血漿濃度がCmaxに達した後にそのCmax値の半分に達するために要する時間が挙げられる。これらの測定基準は、当該技術分野において公知の標準的な薬物動態測定技術を用いて測定することができる。1つのアプローチでは、嚥下可能なデバイスの使用または非血管注射のいずれかによる治療組成物の投与の開始から投与後まで設定時間間隔(例えば、1分、5分、1/2時間、1時間など)で血漿試料採取することができる。その後、その特定の薬物に適応させることができる1つもしくは複数の適切な分析法、例えば、GC質量分析、LC−質量分析、HPLCまたは様々なELISA酵素結合イムノソルベントアッセイ)を用いて、血漿中のインスリンの濃度を測定することができる。その後、血漿試料からの測定値を用いて、濃度対時間曲線(本明細書では、濃度プロファイルとも呼ぶ)を生成することができる。この濃度曲線ピークがCmaxに対応し、これが発生する時間がtmaxに対応する。濃度がCmaxに達した後にその最大値(すなわち、Cmax)の半分に達する、前記曲線における時間がt1/2に対応し、この値は、治療剤の消失半減期としても公知である。Cmaxの判定の開始時間は、非血管注射の場合は注射を行った時間に基づき得、嚥下可能なデバイスの実施形態が1つもしくは複数の組織貫入部材(薬物を収容している)を小腸にまたはGI管内の他の位置(例えば、大腸)に進入させる時点に基づき得る。後者の場合、この時間は、外部制御シグナル(例えば、RFシグナル)に応答して組織貫入部材を腸壁内に展開させる嚥下可能なデバイスの遠隔制御実施形態をはじめとする1つもしくは複数の手段、または組織貫入部材が展開されたときに体外で検出可能なRFまたは他のシグナルを送信する嚥下可能なデバイスの実施形態のための1つもしくは複数の手段を用いて決定することができる。例えば超音波または蛍光透視法をはじめとする1つもしくは複数の医療画像診断法などの、小腸内への組織貫入部材展開を検出するための他の手段が、企図される。これらの研究のいずれか1つにおいて、ヒト薬物動態応答をモデル化するために適切な動物モデル、例えば、イヌブタラットなどを使用することができる。

0093

上記を考慮して、本発明の1つもしくは複数の実施形態は、インスリンを含む治療組成物であって、経口摂取後の腸壁への挿入に適合しており、挿入されると、その腸壁から血流にインスリンを放出して、血管外注射用量のインスリンより早くCmaxを達成する組成物を提供する。様々な実施形態において、前記治療インスリン組成物は、血管外注射用量のインスリンのtmaxの約80%、または50%、または30%、または20%、または10%であるtmaxを有する。かかる血管外注射用量のインスリンは、例えば、皮下注射または筋肉内注射であり得る。特定の実施形態において、腸壁内への挿入による治療インスリン組成物の送達によって達成されるCmaxは、該組成物が、腸壁に挿入されることなく経口送達されるときに達成されるCmaxより実質的に大きく、例えば、100、または50、または10、または5倍大きい。一部の実施形態において、前記治療インスリン組成物は、インスリンの長期放出、例えば、選択可能なt1/2でのインスリンの長期放出をもたらすように構成される。例えば、前記選択可能なt1/2は、6、または9、または12、または15、または18、または24時間であり得る。

0094

本明細書に記載する様々な実施形態は、インスリンおよび/またはその類似体もしくは誘導体を含む治療剤組成物(本明細書では製剤または組成物とも呼ぶ)を提供する。この組成物は、経口摂取後の腸壁への挿入に適合しており、挿入されると、該組成物は、その腸壁から血流にインスリンを放出し、血管外注射用量の該治療剤より早くCmaxに達する。換言すると、挿入形態の治療剤のほうが、血管外注射される(injected extravaculary)用量の該治療剤より短期間(例えば、より小さいtmax)でCmaxを達成する。これらの結果を達成するために、腸壁内に送達される組成物中の治療剤の用量と血管外注射によって送達される用量は、同等であり得るが、同等である必要はないことに留意されたし。様々な実施形態において、前記組成物は、血管外注射用量のインスリンのtmaxの約80%、または50%、または30%、または20%、または10%である(例えば、腸壁、例えば小腸の腸壁から血流へのインスリンの放出によって)インスリンのtmaxを達成するように構成される。かかる血管外注射用量のインスリンは、例えば、皮下注射または筋肉内注射であり得る。特定の実施形態において、腸壁内への挿入による治療剤の送達によって達成されるCmaxは、該治療剤が腸壁に挿入されることなく経口送達されるときに達成されるCmax、例えば、ピル、他の従来の経口形態の治療剤または関連化合物によって達成されるCmaxより実質的に大きく、例えば、5、10、20、30、40、50、60、70、80またはさらには100倍大きい。また、様々な実施形態において、小腸壁内への挿入に適合したインスリン組成物を、その腸壁から血流にインスリンを放出して、腸壁に挿入されない経口摂取用量の治療剤のt1/2より大きいt1/2を達成するように構成することができる。例えば、腸壁に挿入される用量のt1/2は、腸壁に挿入されない用量より100または50または10または5倍大きいことがある。一部の実施形態において、小腸壁内への挿入に適合したインスリン組成物を、選択可能なt1/2でのインスリンの長期放出をもたらすように構成することもできる。例えば、前記選択可能なt1/2は、6、または9、または12、または15、または18、24、または48時間であり得る。

0095

前記インスリン組成物は、固体形態、例えば、腸壁内で分解するように構成された固体形態組成物であることがあり、該固体形態組成物は、例えば、尖った先端などの組織貫入特徴部を有することがある。前記インスリン組成物は、少なくとも1つの生分解性材料を含むことがあり、そして/または生分解性ポリマー、例えばPGLA、もしくは糖、例えばマルトースをはじめとする、少なくとも1つの医薬用賦形剤を含むことがある。

0096

前記インスリン組成物を、嚥下可能なカプセルでの経口送達に適合させることができる。特定の実施形態では、第一の構成および第二の構成を有するメカニズムであって、治療インスリン組成物を該第一の構成ではカプセル内に収容し、そして、該第二の構成では該治療インスリン組成物を該カプセルから進出させ腸壁に進入させる、メカニズムに作動可能に連結されるように、かかる嚥下可能なカプセルを適合させることができる。かかる作動可能に連結されるメカニズムは、拡張可能な部材、拡張可能なバルーン、バルブ、組織貫入部材、拡張可能なバルーンに連結されたバルブ、または拡張可能なバルーンに連結された組織貫入部材のうちの少なくとも1つを含み得る。

0097

一部の実施形態では、前記インスリン組成物を組織貫入部材の管腔内または他の腔内に送達されるように構成することができ、そして/または前記治療組成物を腸壁に進入可能な組織貫入部材として造形することができる。前記組織貫入部材は、腸壁内に完全に収容されるようなサイズであることがあり、そして/または腸壁に貫入するための組織貫入特徴部を備えていることがあり、そして/または腸壁内に該組織貫入部材を留置するための留置特徴部を備えていることがある。留置特徴部は、例えば、返しを含み得る。様々な実施形態において、組織貫入部材は、組織貫入部材の表面に力(例えば、機械的力)が加わることで腸壁に進行するように構成される。いくつかの実施形態によれば、力を、組織貫入部材に作動可能に連結された拡張可能なバルーンまたは他の拡張可能な部材もしくは構造によって加えることができ、組織貫入部材は、拡張可能な構造によって加えられる力の方向または規模が変化すると(例えば、バルーンまたは他の拡張可能な部材がその拡大を完了し、縮むかまたは別様に収縮し始めると)拡張可能な構造から外れるか離脱するように構成される。好ましい実施形態において、組織貫入部材は、腸壁に完全に進入するのに十分な剛性および/または柱強度を有する。様々な実施形態において、組織貫入部材の柱強度は、約1から約20lbsの範囲、7から20lbsの範囲、8から12lbsの範囲であり得、各実施形態は7、8、9、10、および11lbsである。

0098

インクレチンを含む治療剤製剤
実施形態のもう1つの群において、治療剤製剤100は、糖尿病および他のグルコース調節障害の処置のための治療有効用量の1つもしくは複数のインクレチンを含むことができる。かかるインクレチンとしては、グルカゴン(Glucacon)様ペプチド1(例えば、GLP−1)およびそれらの類似体、ならびに胃抑制ペプチド(GIP)を挙げることができる。好適なGLP−1類似体としては、エクセナチド、リラグルチド、アルビグルチドおよびタスポグルチドならびにそれらの類似体、誘導体および他の機能的等価物が挙げられる。1つの実施形態において、製剤100は、約1〜10μgの範囲(2〜4μg、4〜6μg、4〜8μgおよび8〜10μgの特定の範囲をそれぞれ伴う)の治療有効量のエクセナチドを含有し得る。もう1つの実施形態において、製剤100は、約1〜2mg(ミリグラム)の範囲(1.0から1.4mg、1.2から1.6mgおよび1.2から1.8mgの特定の範囲をそれぞれ伴う)の治療有効量のリラグルチドを含有し得る。前記グルコース管理用量調整因子のうちの1つもしくは複数を利用して、エクセナチド、リラグルチドまたは他のGLP−1類似体もしくはインクレチンの用量範囲を調整することができる。

0099

インクレチンとビグアニドとの組み合わせを含む治療剤製剤
実施形態のさらにもう1つの群において、治療剤製剤100は、糖尿病および他のグルコース調節障害の処置のための治療剤の組み合わせを含むことができる。かかる組み合わせの実施形態は、例えば、治療有効用量のインクレチンおよびビグアニド化合物を含むことができる。例示的なビグアニドとしては、200〜1000mgの用量、好ましくは200〜500mgの用量のメトホルミンを挙げることができる。前記インクレチンは、本明細書に記載する1つもしくは複数のGLP−1類似体、例えばエクセナチドを含むことができ、前記ビグアニドは、メトホルミン(例えば、Merck Sante S.A.S.により製造されたGLUCOPHAGE(登録商標)の商標で入手できる)ならびにその類似体、誘導体および機能性等価物を含むことができる。1つの実施形態において、製剤100は、約1〜10μgの範囲の治療有効量のエクセナチド、および約1から3グラムの範囲の治療有効量のメトホルミンの組み合わせを含むことができる。より少ないおよびより多い範囲も企図され、前記グルコース管理用量調整因子のうちの1つもしくは複数を用いてエクセナチド(または他のインクレチン)およびメトホルミンまたは他のビグアニドのそれぞれの用量を調整する。加えて、数時間(例えば12)から1日そして何日にも及ぶ長期間(なお、さらに長い期間も企図される)にわたっての患者のグルコース管理レベル向上(例えば、正常生理レベル内での血糖の維持ならびに/または高血糖および/もしくは低血糖の事例の発生率および重症度の低減)にエクセナチドまたは他のインクレチンおよびメトホルミンまたは他のビグアニドの投薬量をマッチさせることができる。投薬量のマッチングは、前記グルコース管理調節因子の使用はもちろん、グリコシル化ヘモグロビン(ヘモグロビンA1c、HbA1c、A1CまたはHb1cとして公知)ならびに長期平均血糖値に相関する他の分析物および測定値を用いて長期間にわたって患者の血糖をモニターすることによっても達成することができる。

0100

グルコース調節化合物の組み合わせを含む治療製剤
実施形態のもう1つの群において、治療剤製剤100は、2つまたは3つのグルコース調節化合物(表1および2(表中の「x」は特定のグルコース調節化合物が含まれることを示し、「−」は含まれないことを示す)に記載の化合物など)の間の組み合わせを含むことができる。かかる化合物を、血糖低下、血糖調節、食欲制御/抑制、または他の治療効果のうちの1つもしくは複数において相乗効果(例えば、増強)をもたらすように選択することができる。かかる相乗効果により、同様に、糖尿病に関連する様々な状態(高血糖、インスリン抵抗性、または高脂血症など)が処置される。1つもしくは複数の実施形態によると、表1に示した化合物を、本明細書に記載のように、嚥下可能なカプセルから進行され、腸壁内に挿入されるように構成された組織貫入部材の一実施形態中に収容することができ、そして/または一実施形態として形成することができる。このように腸壁内に挿入されると、他の治療剤について本明細書に記載のように、組織貫入部材は分解されてグルコース調節化合物を血流中に放出する。多くの実施形態において、組織貫入部材は、(例えば、組織貫入部材を処方するために使用される同一の材料中で全ての化合物を配合および/または混合することによって)複数のグルコース調節化合物が同時に放出されるように構成される。前述の化合物の小腸壁内および同様に血流中への同時放出は、2つまたはそれを超える化合物の間の相乗効果を促進および増強させる(例えば、血糖制御、食欲抑制の増大など)のに役立つ。

0101

追加の実施形態または代替実施形態において、表2に示す化合物を、嚥下可能なカプセルの実施形態中に収容される溶解性ピルの形態で経口送達させることができるが、これらの実施形態において、化合物は、嚥下可能なカプセルが溶解する小腸の管腔内に放出されるが、小腸壁内に放出されない。また、表1および2に列挙した各々のグルコース調節化合物(単独または組み合わせ)についての、嚥下可能なカプセルの実施形態(上記)を使用したインスリンの送達によって達成される様々な薬物動態(pharamacokinetic)パラメータを、小腸壁または他の腸管壁内に化合物を送達させるための嚥下可能なカプセルの実施形態を使用して等しく得ることができることに留意すべきである。

0102

多くの実施形態において、グルコース調節化合物の組み合わせは、複数の化合物(例えば、インスリン、GLP−1、および少なくとも1つの他の化合物を含む)を含むことができる。グルコース調節化合物としては、血糖降下化合物としても公知の血糖を低下させる化合物および血糖を上昇させる化合物を挙げることができる。グルコース調節化合物としては、グルコースに直接、および/または間接的に(例えば、ホルモンを分泌させ、その後にグルコースレベルを低下させることによる)影響を及ぼす(例えば、低下させる)化合物、グルコース低下ホルモン(DDP4阻害剤については、インクレチンなど)の影響を刺激または増強させる化合物、(ペプチドYYなどのように)食欲を減退させる化合物、または前述の全てを行う化合物も挙げられる。いくつかの実施形態によれば、他のグルコース調節化合物を、グルカゴン、ペプチドYY、GIP、メトホルミン、ペプチドYY、ジペプチジルペプチダーゼ−4(DPP4)、DPP4阻害剤、ナトリウム/グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤ならびにその類似体および誘導体からなる群から選択することができる。これらの化合物のうちのいくつかについて、ここに簡潔な説明を示す。

0103

ペプチドYYを含む治療製剤
ペプチドチロシンチロシンまたは膵臓ペプチドYY3−36としても公知のペプチドYY(PYY)は、PPY遺伝子によってコードされる分子のインクレチンクラスのペプチドである。このペプチドは、摂食に応答して回腸および結腸中でL細胞によって放出される(GLP−1と同時放出される)短い(36−アミノ酸)ペプチドである(GLP−1と同時放出される)。血液、腸、および身体の末梢の他の要素において、PYYは、食欲を減退させ、GLP−1と併せて投与したときにインクレチンの食欲抑制効果を増強するように作用する。様々な実施形態によれば、嚥下可能なカプセルの実施形態によるPPYの送達用量は、200から600μgの範囲であり得、約400から500μgの範囲が好ましい。かかる用量は、PPYをGLP−1と同時投与した場合に患者の食欲を減退させ、そして/またはGLP−1の食欲抑制効果を増強させる(例えば、量的に25、50、75、または100%増強)のに十分である。使用すると、インスリン、GLP−1、およびペプチドYYを含む治療製剤の実施形態は、糖尿病患者のグルコース恒常性を調節するだけでなく、GLP−1およびPPYの食欲抑制相乗効果に起因する患者の体重減少ももたらすのに役立つ。したがって、糖尿病におけるインスリン抵抗性を低下させるのに役立つ後者の効果はまた、糖尿病患者におけるグルコース制御/恒常性の長期改善をもたらす。さらに、かかる組み合わせは、単一のピルでグルコース調節機能障害肥満症(食欲抑制による)、およびインスリン抵抗性のうちの1つもしくは複数の処置によって糖尿病の異なる病態生理を処置するアプローチが得られるという点で特に有用且つ新規である。注射による投薬を使用した従来のアプローチ下では、患者は、3回の個別の注射を全て直後に行わなければならないであろう。いくつかの理由(患者の服薬遵守注射部位の副作用、管理上の問題(3回分の個別の液体を患者が処方し、保存し、持ち運ぶ必要がある)が挙げられる)があるために、これは現在II型糖尿病処置において実施されていない。さらに、本発明の実施形態によって企図される単一ピル経口送達アプローチはまた、薬物の注射形態と比較してより生理学的に自然な様式で治療剤が放出されるという点で有利である。これにより、かかる化合物が内因性に分泌された場合の通常の生理学的経路に近い門脈循環に最初に到達する(それに対して、注射の濃縮された薬物は心臓でその後に希釈される)治療剤の組み合わせが得られる。

0104

SGLT2阻害剤を含む治療製剤
ナトリウム/グルコース共輸送体2(SGLT2)は、ヒトにおいてSLC5A2(溶質輸送体ファミリー5(ナトリウム/グルコース共輸送体))遺伝子によってコードされるタンパク質である。グリフロジンとしても公知のSGLT2阻害剤により、血糖値が低下する。具体的には、SGLT2阻害剤は、腎臓におけるグルコース再吸収遮断し、それにより、尿中で過剰なグルコースを処理し、次いで血糖値を低下させる。後者の効果は、血糖負荷の低下によって患者のインスリン抵抗性を改善するのに役立つ。したがって、SGLT2阻害剤は、血糖管理を改善するためのII型糖尿病の処置に潜在的な用途がある。SGLT2阻害剤の例としては、カナグリフロジンおよびダパグリフロジンが挙げられる。カナグリフロジンは、血糖管理を増強させ、さらに、体重ならびに収縮期血圧および拡張期血圧も低下させることが示されている。具体的には、臨床試験では、カナグリフロジンは、単剤療法としてか、メトホルミンとの組み合わせ、メトホルミンおよびスルホニル尿素との組み合わせ、メトホルミンおよびピオグリタゾンとの組み合わせ、またはインスリンとの組み合わせのいずれかで投与した場合に、HbA1cレベルを一貫して用量依存性に(初期レベル7.8%〜8.1%から)0.77%〜1.16%減少させることが示されている。様々な実施形態によれば、本明細書に記載の嚥下可能なカプセルまたは他の経口送達手段の実施形態によるカナグリフロジンの送達用量は、約100から300mgの範囲であり得、好ましくは約400から500μgの範囲である。適切なSGLT2阻害剤の別の例としては、ダパグリフロジン(dapagliflozinm)が挙げられる。その用量は、5から10mgの範囲であり得、好ましくは7から9mgの範囲である。ダパグリフロジンは、腎臓におけるグルコース再吸収の少なくとも90%を担うナトリウム−グルコース輸送タンパク質のサブタイプ2(SGLT2)を阻害する。この輸送体機構の遮断により、尿を介して血糖が消失し、それにより血糖が低下する。したがって、長期間にわたって使用した場合、ダパグリフロジンはまた、HbA1cレベルを低下させ、特定の場合、この低下は0.6パーセント点程度であり得る。

0105

GLP−1と組み合わせた1つもしくは複数の前述のSGLT2阻害剤を送達させる本発明の実施形態は、これらの2つの化合物がインスリン抵抗性および送達されたインスリンの有効性の両方を相乗的に改善するように作用する(長期放出能力のある1つのピル中で化合物を共に送達させることにより、これらの効果はさらに増強する)という点で特に有用である。これらの組み合わせ効果は、次いでグルコース恒常性を非常に改善するだけでなく、糖尿病または他の関連するグルコース制御障害の進行を遅延させるか、停止させるか、逆行させるのにも役立つ。また、SGLT2阻害剤と共にインスリンを送達させる実施形態は、これら2つの化合物が各々のみの能力より血糖を相乗的に低下させ、したがって、HbA1cレベルを低下させるという点で糖尿病の処置に特に有用である。特定の実施形態において、特定のSGLT2阻害剤(例えば、カナグリフロジン、ダパグリフロジン(dapagliflozinm)など)のみの用量またはインスリンの用量と組み合わせた用量を、HbA1cレベルを選択的に低下させる(例えば、0.2〜1.2%(0.77%から1.16%の特定の範囲)の低下など)ために治療剤組み合わせ100中で調整することができる。

0106

DDPP4阻害剤を含む治療製剤
グリプチンとしても公知のジペプチジルペプチダーゼ−4(DDPP4)阻害剤は、GLP−1などのインクレチンを分解するDPP−4酵素の効果を遮断する経口抗糖尿病剤クラスである。正味の結果(循環中のインクレチン(天然型および誘導体型の両方)の半減期)が増加し、それにより、インクレチンの抗糖尿病効果が増大する。DDPP4阻害剤の例としては、シタグリプチン(約20から100mgの用量範囲)およびサキサグリプチン(約5から10mgの用量範囲)が挙げられる。送達されたGLP−1またはGLP−1模倣物と組み合わせて、DDPP4阻害剤は、そうでなければ短命のインクレチンペプチド(例えば、天然型GLP−1の半減期は約2分間である)の作用の持続時間を延長するのに役立つ。この効果はGLP−1のグルコース制御効果を長期化し、それにより、食事時間のインスリン注射の必要性を排除し、そして/または低減する。この効果は、同様に、膵臓内のインスリン分泌細胞(例えば、膵β細胞)の負荷を低減し、次いで膵β細胞機能の保存によって糖尿病進行の遅延に寄与する。

0107

胃抑制ペプチド(GIP)を含む治療製剤
グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチドとしても公知の胃抑制ポリペプチド(GIP)は、セクレチンホルモンファミリーのメンバーである。GIPは、GIP遺伝子によってコードされる153アミノ酸プロタンパク質由来し、生物学的に活性な42アミノ酸ペプチドとして循環する。GIPは、十二指腸粘膜および胃腸管の空腸内に見いだされるK細胞によって合成される。GIPは、インスリン分泌の誘導によって血糖値を低下させる。嚥下可能なカプセルの実施形態によるGIPの送達用量は、約50から約250μgの範囲であり得る。II型糖尿病は、食事後のGIP分泌レベルが低く、これにより、インスリン産生の減少によってグルコース処理に悪影響を及ぼし、そして/または食事摂取後の典型的なレベル未満のインスリンを放出すると考えられる。したがって、本明細書に記載の嚥下可能なカプセルを使用したGIPを含む治療組成物の実施形態の送達は、特に、本発明の実施形態が小腸または小腸壁にGIPを直接送達させることができる場合、糖尿病患者の内因性GIP分泌の低下を補い、食後のGIPホルモンの通常の生理学的分泌レベルを修復するのに役立つ。さらに、GIP、インスリン、およびGLP−1を含む治療製剤の実施形態の投与は、これらのホルモンの通常の生理学的レベル(これらのレベルは糖尿病に含まれる)を修復するのに役立ち、それにより、通常のグルコース処理、同様に、グルコース恒常性を修復する。通常のグルコース処理とは、循環血糖値の迅速な代謝および/または貯蔵によって食事後の高血糖の維持を防止する身体の能力である。

0108

グルカゴンを含む治療製剤
グルカゴンは、膵臓のα細胞によって産生されるペプチドホルモンであり、セクレチンファミリーとして公知のホルモンファミリーに属する。グルカゴンは、血流中のグルコース濃度を増加させるように作用する。その効果はインスリンの効果と逆である。膵臓は、血流中のグルコース濃度が低下しすぎた場合にグルカゴンを放出する。グルカゴンは、肝臓に貯蔵されているグリコーゲンをグルコースに変換させ、次いで、血流中にグルコースを放出させて血糖値を上昇させる。グルカゴンおよびインスリンは、反対の効果を有するが、グルコースレベルを通常の生理学的レベル(例えば、正常血糖レベル)内に維持するように協調して作用する。糖尿病患者は、グルカゴンおよび/またはグルカゴン代謝に関する様々な合併症を有する。具体的には、糖尿病患者の組織/細胞は、グルカゴンおよびインスリンの一方または両方に抵抗性を有し、それにより、グルコース調節におけるそれらの相乗効果を喪失し、グルコース恒常性の維持も喪失している。さらに、糖尿病において、グルカゴン抵抗性は、高脂血症および患者のエネルギー恒常性に対する他の有害作用関与している。高脂血症はまた、患者に対していくつかの有害作用(インスリン抵抗性の増大、心血管疾患、およびメタボリックシンドロームのうちの1つもしくは複数が挙げられる)をもたらし得る。したがって、インスリン、GLP−1、およびグルカゴンを含む治療製剤の実施形態を、糖尿病患者における複数の有益な効果:(i)GLp−1作用によるインスリン抵抗性の修復;ii)基礎レベルのインスリンを提供することによる膵臓のβ細胞の負荷の軽減;iii)基礎レベルのグルカゴンを提供することによる膵臓のα細胞の負荷の軽減;iv)食事後および/またはインスリンの血管外注射後に生じ得る血糖値の逸脱の持続(例えば、高血糖および低血糖の両方)の防止または軽減;v)高脂血症の軽減が挙げられる)が得られるように構成することができる。1つもしくは複数の前述のグルコース恒常性、エネルギー恒常性(例えば、グルコースおよび脂肪の代謝)の修復により、糖尿病および/またはメタボリックシンドロームの経過が逆行する。様々な実施形態において、本発明の実施形態によるグルカゴンまたはその類似体の送達用量は、約0.5から約2mgの範囲であり得る。

0109

組織貫入部材のさらなるおよび/または代替の薬物送達手段を企図する実施形態
公知の薬物送達システム薬物送達組成物および構成要素を、本明細書に記載する本発明の一部の実施形態において利用することおよび/または本明細書に記載する本発明の一部の実施形態での使用のために改良することができる。例えば、薬物パッチで皮膚表面を通して薬物を送達するために使用されるマイクロニードルおよび他のミクロ構造物は、改良され得、本明細書に記載するカプセル内に備えられ得、そして、代わりに胃腸管の管腔壁、例えば小腸壁に、薬物製剤を送達するために使用され得る。好適なポリマーマイクロニードル構造物、例えばMicroCor(商標)マイクロ送達システム技術は、カリフォルニアのCoriumから市販されている。処方物または成分をはじめとするMicroCor(商標)パッチ送達システムの他の構成要素も、本明細書に記載するカプセルに組み込むことができる。あるいは、望ましい薬物放出特性を有する所望の形状(例えば、本明細書に記載する放出可能な組織貫入形状)を生じさせるための、ポリマーまたは他の薬物送達マトリックスと選択薬物および他の薬物製剤成分との組み合わせを処方するために、様々なプロバイダーを商業的に利用することができる。かかるプロバイダーとしては、例えば、Corium、ミネソタのSurModics、シンガポールのBioSensors International、またはこれらに類するものを挙げることができる。

0110

治療剤の生物活性を保護する実施形態。
本明細書に記載する治療組成物の様々な実施形態の1つの利点および特徴は、生物学的薬物有効負荷量(ペイロード)(例えば、治療ペプチドまたはタンパク質、例えば、インスリン、GLP−1、および第3のグルコース調節化合物(PPY、GIP、グルカゴンなど)など)を胃腸(GI)管内でのペプチダーゼおよびプロテアーゼの作用による分解および加水分解から保護することである。これらの酵素は、生体系のいたるところに偏在する。GI管にはプロテアーゼがとりわけ豊富であり、プロテアーゼの機能は、食事の中の複雑なタンパク質およびペプチドをより小さいセグメントに分解し、アミノ酸を放出することであり、その後、前述のアミノ酸は腸から吸収される。本明細書に記載する組成物は、これらのGIプロテアーゼの作用から治療ペプチドまたはタンパク質を保護するように、ならびに前述のペプチドまたはタンパク質負荷量を直接腸壁内に送達するように設計される。GIプロテアーゼの作用からタンパク質またはペプチド負荷量を保護するのに役立つ、本明細書に記載する組成物の様々な実施形態には2つの特徴がある。第一に、特定の実施形態において、展開エンジンおよび機械部分を収容しているカプセルシェルは、胃の低pHでのカプセルの溶解を防止するカプセルの外面のpH感受性コーティングのおかげで、それが十二指腸セグメントおよび十二指腸下腸セグメントに到達するまで溶解しない。第二に、特定の実施形態において、実際の治療ペプチドまたはタンパク質を収容している組織貫入部材;組織貫入部材は、外部カプセルシェルが溶解するやいなや腸筋肉に貫入するように設計されており;そして、マイクロ自体が腸筋肉壁にゆっくりと溶解して薬物有効負荷量を放出する。それ故、前記ペプチドまたはタンパク質負荷量は、GIプロテアーゼの作用に曝露されず、したがって、GI管内でタンパク質加水分解により分解されない。そしてまたこの特徴は、治療ペプチドまたはタンパク質の高いバイオアベイラビリティ(%)に寄与する。

0111

本発明の様々な態様は、上に記載したものに加えて、医薬品100の送達用の嚥下可能な送達デバイスの他の実施形態も提供する。1つもしくは複数のかかる実施形態によると、前記嚥下送達デバイスは、医薬品100を備えている1つもしくは複数の組織貫入部材を小腸などの腸の壁内に送達する際に使用するための1つもしくは複数の拡張可能なバルーンまたは他の拡張可能なデバイスを含むことができる。ここで図12〜20を参照して、胃腸(GI)管内の送達部位DSへの医薬品100の送達のためのデバイス110のもう1つの実施形態は、嚥下され、腸管を通過するようなサイズのカプセル120と、展開部材130と、医薬品100を収容する1つもしくは複数の組織貫入部材140と、展開可能なアライナ160と、送達メカニズム170とを含むことができる。一部の実施形態では、医薬品100(本明細書では製剤100とも呼ぶ)は、それ自体が組織貫入部材140を構成することがある。展開可能なアライナ160は、カプセル内に位置し、該カプセルを小腸などの腸と位置合わせするように構成される。典型的に、これは、カプセルの長軸を腸の長軸と位置合わせすることを必然的に伴う;しかし、他の位置合わせも企図される。送達メカニズム170は、医薬品100を腸壁内に送達するために構成され、典型的に、送達部材172、例えば拡張可能な部材を含む。展開部材130は、アライナ160または送達メカニズム170の少なくとも一方の展開のために構成される。さらに本明細書中で説明するように、カプセル壁のすべてまたは一部分は、GI管内の液体がデバイス110による医薬品100の送達を誘発できるようにするために、GI管内の液体との接触により分解可能である。本明細書において用いる場合、「GI管」は、食道、胃、小腸、大腸および肛門を指し、その一方で「腸管」は、小腸および大腸を指す。本発明の様々な実施形態を、腸管と全GI管の両方の中への医薬品100の送達用に構成および配列することができる。

0112

組織貫入部材140を備えているデバイス110を、液体、半液体もしくは固体形態の医薬品100または三形態すべての組み合わせの送達用に構成することができる。いかなる形態であっても、医薬品100は、医薬品がデバイス110から進出させられ、腸壁(例えば、小腸もしくは大腸)またはGI管内の他の管腔壁に進入させられ、その後、その腸壁内で分解して薬物または他の治療剤101を放出することを可能にする材料一貫性を望ましくは有する。医薬品100の材料一貫性は、製剤の(体液中での)硬度、多孔度および溶解度のうちの1つもしくは複数を含み得る。前記材料一貫性を次のうちの1つもしくは複数の選択および使用によって達成することができる:i)製剤を作製するために用いる圧縮力;ii)当該技術分野において公知の1種もしくは複数種の医薬用崩壊剤の使用;iii)他の医薬用賦形剤の使用;iv)製剤(例えば、微粒子化粒子)の粒径および分布;およびv)当該技術分野において公知の微粒子化および他の粒子形成方法の使用。

0113

カプセル120は、嚥下され、腸管を通過するようなサイズである。このサイズを、送達すべき薬物の量はもちろん患者の体重および成人対小児利用に応じて調整することができる。典型的に、前記カプセルは、ビタミンに類似の湾曲した末端を有する管形状を有する。これらの実施形態および関連実施形態において、カプセル長120Lは0.5から2インチの範囲、および直径120Dは0.1から0.5インチの範囲であり得るが、他の寸法も企図される。カプセル120は、内部空間または内容積124vを規定する外面125および内面124を有するカプセル壁121wを備えている。一部の実施形態において、カプセル壁121wは、組織貫入部材140の外方進出のためのサイズの1つのもしくは1つより多いアパーチャ126を備えることができる。デバイス110の他の構成要素(例えば、拡張可能な部材など)に加えて、前記内容積は、1つもしくは複数の区画またはリザーバ127を備えることができる。

0114

様々なゼラチンなどの、製薬技術分野において公知の様々な生分解性材料からカプセル120を製造することができる。様々な実施形態において、前記カプセルは、胃内での(酸などに起因する)分解からキャップを保護して、その後、小腸においてまたは腸管の他の領域において見いだされるより高いpHで分解するように構成された、様々な腸溶コーティング120cを備えることもできる。様々な実施形態において、カプセル120は、多数の部分から形成され得、それらの部分の1つもしくは1つより多くの部分が生分解性であり得る。多くの実施形態において、カプセル120は、2つの部分120p、例えば、ボディ部分120p”(本明細書ではボディ120p”)とキャップ部分120p’(本明細書ではキャップ120p)から形成され得、該キャップは、例えば該ボディの上または下に滑り込ませることによって、該ボディに外嵌する(が他の仕組みも企図される)。一方の部分、例えばキャップ120p’は、第一のpH(例えばpH5.5)より上で分解するように構成された第一のコーティング120c’を備えることができ、もう第二の部分、例えばボディ120p”は、第二のより高いpH(例えば6.5)より上で分解するように構成された第二のコーティング120c”を備えることができる。カプセル120の内面124と外面125の両方がコーティング120c’および120c”で被覆されるので、該カプセルの両方の部分が、選択されたpHを有する流体と接触するまで、実質的に保存される。ボディ120p”の場合は、これにより、バルーン172をボディ部分内に保持するようにボディ120p”の構造的一体性を維持すること、およびバルーン130が拡張されるまで展開されないことが可能になる。コーティング120c’および120c”としては、様々なメタクリレートおよびエチルアクリレート系コーティング、例えば、Evonik Industriesにより商品名EUDRAGITで製造されているものを挙げることができる。カプセル120のこれらおよび他の二重コーティング構成により、カプセル120の一部分のメカニズムを該カプセルの他の部分のものより前に起動させることが可能になる。これは、腸液が、先ず、より低いpHコーティングが分解した部分に侵入し、かくして、かかる流体に対して応答性であるトリガー(例えば、分解可能なバルブ)を起動するためである。使用すると、カプセル120のかかる二重コーティング実施形態は、小腸内の特定の位置(またはGI管内の他の位置)への標的薬物送達はもちろん、送達プロセスの確実性向上も与える。これは、アライナ160などの特定の構成要素の展開が小腸の上方領域(例えば、十二指腸)において始まり、薬物の(例えば、小腸壁への)最適な送達のために腸内でカプセルを位置合わせすることを可能にし、かつ、カプセルが小腸または他の選択位置にまだある間に腸壁への薬物送達を達成するための他の構成要素の展開/起動に十分な時間を提供するように構成され得るという事実に起因する。

0115

上で論じたように、カプセル120の1つもしくは1つより多くの部分を当該技術分野において公知の様々な生体適合性ポリマーから製造することができ、該ポリマーには様々な生分解性ポリマーが含まれ、これらは、好ましい実施形態では、セルロース、ゼラチン材料PGLA(ポリ乳酸−co−グリコール酸)を含み得る。他の好適な生分解性材料としては、本明細書に記載する様々な腸溶性材料はもちろん、ラクチド、グリコリド、乳酸、グリコール酸、パラ−ジオキサノン、カプロラクトン、トリメチレンカーボネート、カプロラクトン、これらのブレンドおよびコポリマーが挙げられる。

0116

様々な実施形態において、カプセルの壁120wは、GI管内の液体、例えば小腸内の液体との接触により分解し得る。好ましい実施形態において、前記カプセル壁は、胃の通過中は無傷のままであるが、その後、小腸内で分解されるように構成される。1つもしくは複数の実施形態では、これをカプセル壁120w上の外部コーティングまたは外層120cの使用により達成することができ、この120cは、小腸内で見いだされるより高いpHでのみ分解し、該カプセルが小腸に達する(この時点で、本明細書に記載するように、薬物送達プロセスがコーティングの分解によって開始される)前の胃内での分解から、下にあるカプセル壁を保護するのに役立つ。使用すると、かかるコーティングにより、小腸などの腸管の選択部分での治療剤の標的送達が可能になる。

0117

カプセル20に類似して、様々な実施形態において、カプセル120は、1つもしくは複数の医療画像診断法、例えば蛍光透視法、超音波、MRIなどを用いるデバイスの定位のために様々な放射線不透過性材料、エコー源性材料または他の材料を含む場合がある。

0118

さらに本明細書中で論ずるように、多くの実施形態において、展開部材130、送達部材172または展開可能なアライナ160のうちの1つもしくは複数は、カプセル120に内嵌するための形状およびサイズである拡張可能なバルーンに対応し得る。したがって、論述を容易にするために、展開部材130、送達部材172および展開可能なアライナ160をここではバルーン130、160および172と呼ぶことにする;しかし、様々な拡張可能なデバイスを含む他のデバイスもまたこれらの要素に企図されること、ならびに例えば、カプセル120の内容積124vに対応する拡張形状およびサイズを有する様々な形状記憶デバイス(例えば、形状記憶生分解性ポリマースパイアから製造された拡張可能なバスケット)、拡張可能な圧電性デバイスおよび/または化学的に拡張可能なデバイスを含み得ることは理解されるはずである。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 旭化成株式会社の「 セルロース粉末」が 公開されました。( 2021/01/07)

    【課題・解決手段】本発明は、セルロースと多糖類からなるセルロース複合体であって、前記セルロース複合体の0.1質量%水分散体を遠心分離処理して得られる沈殿物のX線小角散乱(SAXS)解析によるブラッグス... 詳細

  • 株式会社M.R.D.の「 認知症における認知機能改善用組成物」が 公開されました。( 2021/01/07)

    【課題・解決手段】本発明は、サンゴカルシウム、けい皮酸誘導体化合物、およびニコチンアミド誘導体を含有する脳機能改善用組成物に関する。... 詳細

  • 株式会社KORTUCの「 過酸化水素溶液に適したシリンジ及びキット」が 公開されました。( 2021/01/07)

    【課題】過酸化水素の分解を抑制するシリンジを提供する。【解決手段】過酸化水素溶液がプレフィルドされた過酸化水素溶液用シリンジ1であって、上記シリンジと上記過酸化水素溶液とが直接接触する部分のシリンジ材... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ