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課題

アルデヒド型ビスフェノール化合物の製造方法において、著しく高い位置選択性で4,4’−置換体を効率的かつ容易に製造することができる方法を提供する。

解決手段

少なくともフェノール類ヘテロポリ酸、およびパラアルデヒドのようなトリオキサン化合物共存させた状態から、下記式(1)で表されるビスフェノール化合物を生成させる、製造方法。[式(1)中、R1は水素原子もしくは炭素数1〜29の一価有機基。R2、R3はハロゲン原子又は炭素数1〜29の一価の有機基。a及びbは0〜4の整数。]

概要

背景

2つのフェノール構造メチレン構造にて架橋されたビスフェノール化合物は、ポリカーボネート樹脂ポリエステル樹脂アクリレート樹脂ポリアリレート樹脂等の熱可塑性樹脂原料や、エポキシ樹脂ポリイミド樹脂フェノール樹脂シアネート樹脂等の熱硬化性樹脂原料硬化剤天然ゴム合成ゴム及び潤滑油などの酸化防止剤感熱記録体顕色剤等のほか、殺菌剤、酸化防止剤、防かび剤、難燃剤等の添加剤として広く使用されており、化学工業上重要な化合物である。ビスフェノール化合物はその製造原料由来する構造の違いによって、ビスフェノールAなどのメチレン架橋部に置換基を2有する化合物(以下、「ケトン型ビスフェノール化合物」と呼称することがある)群、およびビスフェノールFやビスフェノールEなどのメチレン架橋部に置換基を0または1有する化合物(以下、「アルデヒド型ビスフェノール化合物」と呼称することがある)群に分類できる。これらの中でも特にアルデヒド型ビスフェノール化合物は、メチレン架橋部に水素原子を有することによる酸化防止特性や、化合物の対称性向上に由来する融点の向上および樹脂とした際の結晶特性の向上など、ケトン型ビスフェノール化合物にはない種々の特異な特性の発現が期待されることから、工業的な応用が期待されている化合物である。

ビスフェノール化合物は、通常ケトン類アルデヒド類などカルボニル類もしくはその誘導体を、フェノール類もしくはその誘導体と酸触媒存在下に縮合させることによって製造されるのが一般的である。製造の際得られる反応混合物は、通常ヒドロキシ基置換位置が異なる異性体やフェノール類が3以上縮合したオリゴフェノール化合物を含むことが知られており、ビスフェノール化合物の低粘度化、結晶性向上や、樹脂とした際の製造安定性など、種々の面で有利となることから、前記混合物から特定の置換位置にヒドロキシ基が置換したビスフェノール化合物のみを精製処理等で取り出して用いることが一般的になされている。そのため、製造の効率化および精製処理における負荷低減による低コスト化の観点から、製造時に特定の置換位置にヒドロキシ基が置換したビスフェノール化合物、特に工業上応用可能性の広い4,4’−ジヒドロキシ置換体(以下、4,4’−置換体と呼称することがある。)を効率良く製造できる方法が強く求められている。

アルデヒド型ビスフェノールを製造するためのアルデヒド類としては、アルデヒドそのものの他に、反応時に分解してアルデヒドを生成する化合物も用いることができる。このような化合物の一例として、アルデヒドの三量体である1,3,5−トリオキサン化合物が挙げられる。1,3,5−トリオキサン化合物をアルデヒドの代わりに原料として用いる際に期待される点としては、揮発性の低下および毒性低下による原料取り扱い性向上や、反応時の総発熱量減少による反応取り扱い性向上などが挙げられる。このような観点から、トリオキサン化合物を原料としてアルデヒド型ビスフェノール化合物を製造する方法は、工業的に優れていると期待される。

トリオキサン化合物およびフェノール類を反応させてビスフェノールを製造する方法として、例えば特許文献1には、パラアルデヒド(2,4,6−トリメチル−1,3,5−トリオキサン)と2,6−ジ−tert−ブチルフェノールナトリウムメトキシドなどの塩基存在下で縮合させ、1,1−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルエタンを製造する方法が記載されている。また、特許文献2には、パラアルデヒドとo−クレゾールリン酸水溶液存在下で縮合させて、1,1−ビス(4−メチル−3−ヒドロキシフェニル)エタンを製造する方法が記載されている。

概要

アルデヒド型ビスフェノール化合物の製造方法において、著しく高い位置選択性で4,4’−置換体を効率的かつ容易に製造することができる方法を提供する。少なくともフェノール類、ヘテロポリ酸、およびパラアルデヒドのようなトリオキサン化合物を共存させた状態から、下記式(1)で表されるビスフェノール化合物を生成させる、製造方法。[式(1)中、R1は水素原子もしくは炭素数1〜29の一価有機基。R2、R3はハロゲン原子又は炭素数1〜29の一価の有機基。a及びbは0〜4の整数。]なし

目的

本発明では、本発明のヘテロポリ酸との併用による相乗効果に優れることから、下記式(4)で表されるメルカプト化合物を用いることが好ましく、このメルカプト化合物の併用で、目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

下記式(1)で表されるビスフェノール化合物の製造方法であって、少なくともフェノール類ヘテロポリ酸、および下記式(2)で表されるトリオキサン化合物共存させた状態から、下記式(1)で表されるビスフェノール化合物を生成させる工程を含むことを特徴とする、ビスフェノール化合物の製造方法。[式(1)中、R1は、水素原子もしくは炭素数1〜29の一価有機基を表し、R2、R3はそれぞれ独立に、ハロゲン原子又は炭素数1〜29の一価の有機基を表し、a及びbはそれぞれ独立に0〜4の整数を表す。a又はbが2以上の場合、同一のベンゼン環上にある2以上のR2又はR3は互いに結合して当該ベンゼン環に縮合する環を形成していてもよい。][式(2)中、R1は、式(1)におけると同義である。]

請求項2

前記ヘテロポリ酸の総量が、前記トリオキサン化合物の総量に対して0.01モル%以上、1.5モル%以下であることを特徴とする、請求項1に記載のビスフェノール化合物の製造方法。

請求項3

前記ヘテロポリ酸がケイタングステン酸リンタングステン酸、もしくはそれらの塩から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1または2に記載のビスフェノール化合物の製造方法。

請求項4

メルカプト化合物をさらに共存させることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のビスフェノール化合物の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ビスフェノール化合物製造法に関する。詳しくは、特定のビスフェノール化合物の製造工程において、4,4’−置換体を効率良く製造する方法に関する。

背景技術

0002

2つのフェノール構造メチレン構造にて架橋されたビスフェノール化合物は、ポリカーボネート樹脂ポリエステル樹脂アクリレート樹脂ポリアリレート樹脂等の熱可塑性樹脂原料や、エポキシ樹脂ポリイミド樹脂フェノール樹脂シアネート樹脂等の熱硬化性樹脂原料硬化剤天然ゴム合成ゴム及び潤滑油などの酸化防止剤感熱記録体顕色剤等のほか、殺菌剤、酸化防止剤、防かび剤、難燃剤等の添加剤として広く使用されており、化学工業上重要な化合物である。ビスフェノール化合物はその製造原料由来する構造の違いによって、ビスフェノールAなどのメチレン架橋部に置換基を2有する化合物(以下、「ケトン型ビスフェノール化合物」と呼称することがある)群、およびビスフェノールFやビスフェノールEなどのメチレン架橋部に置換基を0または1有する化合物(以下、「アルデヒド型ビスフェノール化合物」と呼称することがある)群に分類できる。これらの中でも特にアルデヒド型ビスフェノール化合物は、メチレン架橋部に水素原子を有することによる酸化防止特性や、化合物の対称性向上に由来する融点の向上および樹脂とした際の結晶特性の向上など、ケトン型ビスフェノール化合物にはない種々の特異な特性の発現が期待されることから、工業的な応用が期待されている化合物である。

0003

ビスフェノール化合物は、通常ケトン類アルデヒド類などカルボニル類もしくはその誘導体を、フェノール類もしくはその誘導体と酸触媒存在下に縮合させることによって製造されるのが一般的である。製造の際得られる反応混合物は、通常ヒドロキシ基置換位置が異なる異性体やフェノール類が3以上縮合したオリゴフェノール化合物を含むことが知られており、ビスフェノール化合物の低粘度化、結晶性向上や、樹脂とした際の製造安定性など、種々の面で有利となることから、前記混合物から特定の置換位置にヒドロキシ基が置換したビスフェノール化合物のみを精製処理等で取り出して用いることが一般的になされている。そのため、製造の効率化および精製処理における負荷低減による低コスト化の観点から、製造時に特定の置換位置にヒドロキシ基が置換したビスフェノール化合物、特に工業上応用可能性の広い4,4’−ジヒドロキシ置換体(以下、4,4’−置換体と呼称することがある。)を効率良く製造できる方法が強く求められている。

0004

アルデヒド型ビスフェノールを製造するためのアルデヒド類としては、アルデヒドそのものの他に、反応時に分解してアルデヒドを生成する化合物も用いることができる。このような化合物の一例として、アルデヒドの三量体である1,3,5−トリオキサン化合物が挙げられる。1,3,5−トリオキサン化合物をアルデヒドの代わりに原料として用いる際に期待される点としては、揮発性の低下および毒性低下による原料取り扱い性向上や、反応時の総発熱量減少による反応取り扱い性向上などが挙げられる。このような観点から、トリオキサン化合物を原料としてアルデヒド型ビスフェノール化合物を製造する方法は、工業的に優れていると期待される。

0005

トリオキサン化合物およびフェノール類を反応させてビスフェノールを製造する方法として、例えば特許文献1には、パラアルデヒド(2,4,6−トリメチル−1,3,5−トリオキサン)と2,6−ジ−tert−ブチルフェノールナトリウムメトキシドなどの塩基存在下で縮合させ、1,1−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルエタンを製造する方法が記載されている。また、特許文献2には、パラアルデヒドとo−クレゾールリン酸水溶液存在下で縮合させて、1,1−ビス(4−メチル−3−ヒドロキシフェニル)エタンを製造する方法が記載されている。

先行技術

0006

中国特許出願公開第103193602号明細書
特許第4585251号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、本発明者が検討した結果、特許文献1〜2のいずれの方法においても、工業的な応用に課題が存在することが判明した。まず特許文献1については、o−クレゾールなどのヒドロキシル基オルト位に置換基を有さないフェノール類を用いた場合、4,4’−置換体の選択率が著しく低く、非常に限られたアルデヒド型ビスフェノールにしか適用できないことが判明した。一方特許文献2については、触媒であるリン酸を大過剰量用いており、精製工程における触媒除去に対する負荷が大きい点で工業化に適した方法であるとは言いがたく、さらに前記課題を解消するため触媒量を低減させると、反応速度、および4,4’−置換体の選択率共に低下する傾向があり、工業化の観点で課題があることが判明した。

0008

以上から、トリオキサンを原料として用いるアルデヒド型ビスフェノール化合物の製造は、前記の通り工業的な応用が期待されているにも関わらず、4,4’−置換体を容易に、高選択的かつ少量の触媒を用いた反応工程にて得る方法がないため、その応用が阻害されているという課題が見出された。

課題を解決するための手段

0009

本発明者は、上記課題に鑑み、特定のアルデヒド型ビスフェノール化合物の製造方法において、トリオキサン化合物および特定の触媒種を組み合わせることで、著しく高い位置選択性で4,4’−置換体を効率的かつ容易に得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。

0010

すなわち、本発明の要旨は、以下の[1]〜[4]に存する。

0011

[1] 下記式(1)で表されるビスフェノール化合物の製造方法であって、
少なくともフェノール類、ヘテロポリ酸、および下記式(2)で表されるトリオキサン化合物を共存させた状態から、下記式(1)で表されるビスフェノール化合物を生成させる工程を含むことを特徴とする、ビスフェノール化合物の製造方法。

0012

0013

[式(1)中、R1は、水素原子もしくは炭素数1〜29の一価有機基を表し、R2、R3はそれぞれ独立に、ハロゲン原子又は炭素数1〜29の一価の有機基を表し、a及びbはそれぞれ独立に0〜4の整数を表す。a又はbが2以上の場合、同一のベンゼン環上にある2以上のR2又はR3は互いに結合して当該ベンゼン環に縮合する環を形成していてもよい。]

0014

0015

[式(2)中、R1は、式(1)におけると同義である。]

0016

[2] 前記ヘテロポリ酸の総量が、前記トリオキサン化合物の総量に対して0.01モル%以上、1.5モル%以下であることを特徴とする、[1]に記載のビスフェノール化合物の製造方法。

0017

[3] 前記ヘテロポリ酸がケイタングステン酸リンタングステン酸、もしくはそれらの塩から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、[1]または[2]に記載のビスフェノール化合物の製造方法。

0018

[4]メルカプト化合物をさらに共存させることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載のビスフェノール化合物の製造方法。

発明の効果

0019

本発明によれば、アルデヒド型ビスフェノール化合物のうち工業的に応用可能性の広い4,4’−置換体を、高選択的かつ効率的に、工業的規模で製造することができる。

0020

以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施の形態の一例であり、本発明はその要旨を超えない限り、以下の記載内容に限定されるものではない。
なお、本明細書において「〜」という表現を用いる場合、その前後の数字または物性値を含む表現として用いるものとする。

0021

メカニズム
以下に、本発明の製造方法により効率的に本発明のビスフェノール化合物を製造することができる理由について記載する。
ビスフェノール化合物を製造する際、通常ヒドロキシル基の置換位置が異なる異性体の混合物として得られるが、各異性体製造過程においてそれぞれ中間体として特定のカチオンを経ることが一般的に知られている。本発明の製造方法を用いることで、ヘテロポリ酸により、目的となる4,4’−置換体の中間体となるカチオンのみを特異的に強く安定化させることができ、結果として本発明のビスフェノール化合物を高選択的に得ることができたと考えられる。さらに、ヘテロポリ酸は活性に優れた酸であることから、ごく微量の触媒量にて十分に高い反応活性を得ることができる。このことは、触媒使用量の低減と、反応時間の短縮化を同時に達成できることを意味し、製造プロセスにおける負荷低減の観点で、工業的な応用に対し極めて有用である。これらの効果は、ヘテロポリ酸とメルカプト化合物を組み合わせた場合により顕著となる。

0022

[ビスフェノール化合物]
本発明の製造方法により製造されるビスフェノール化合物(以下、本発明のビスフェノール化合物と呼称する)は、下記式(1)で表されることを特徴とする。

0023

0024

[式(1)中、R1は、水素原子もしくは炭素数1〜29の一価の有機基を表し、R2、R3はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜29の一価の有機基を表し、a及びbはそれぞれ独立に0〜4の整数を表す。a又はbが2以上の場合、同一のベンゼン環上にある2以上のR2又はR3は互いに結合して当該ベンゼン環に縮合する環を形成していてもよい。]

0025

[R1]
式(1)中、R1は、水素原子もしくは炭素数1〜29の一価の有機基を表す。ここで、一価の有機基の例としては、飽和脂肪族炭化水素基不飽和脂肪族炭化水素基芳香族炭化水素基を含む炭化水素基、もしくはヘテロ原子を含む基などが挙げられる。これらのうち、本発明のビスフェノール化合物をより効率的に生成させやすい点で、R1は水素原子、飽和脂肪族炭化水素基、不飽和脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基を含む炭化水素基のいずれかであることが好ましく、水素原子、飽和脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基を含む炭化水素基のいずれかであることが特に好ましく、飽和脂肪族炭化水素基であることがさらに好ましい。

0026

R1が炭素数1〜29の飽和脂肪族炭化水素基の場合、直鎖状又は分岐状のアルキル基、一部環状構造を有するアルキル基などが挙げられるが、なかでも本発明のビスフェノール化合物をより効率的に生成させやすい点で、直鎖状又は分岐状アルキル基であることが好ましく、直鎖状アルキル基がさらに好ましい。

0027

直鎖状アルキル基の具体例としては、メチル基エチル基、n−プロピル基n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−イコシル基、n−ヘンイコシル基、n−ドコシル基、n−トリコシル基、n−テトラコシル基などが挙げられるが、この中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基などの炭素数1〜18の直鎖状アルキル基が好ましい。なお、本発明のビスフェノールの結晶性を向上させ、精製工程の負荷を低減させやすい点でアルキル基の炭素数は1〜5であることが好ましく、1〜3であることが特に好ましい。

0028

分岐状アルキル基の具体例としては、メチルエチル基メチルブチル基、メチルペンチル基、メチルヘキシル基、メチルへプチル基、メチルオクチル基、メチルノニル基、メチルデシル基、メチルウンデシル基、メチルドデシル基、メチルトリデシル基、メチルテトラデシル基、メチルペンタデシル基、メチルヘキサデシル基、メチルヘプタデシル基、メチルオクタデシル基、メチルノナデシル基、メチルイコシル基、メチルイコシル基、メチルヘンイコシル基、メチルドコシル基、メチルトリコシル基;
ジメチルエチル基、ジメチルブチル基ジメチルペンチル基、ジメチルヘキシル基ジメチルへプチル基、ジメチルオクチル基ジメチルノニル基、ジメチルデシル基、ジメチルウンデシル基、ジメチルドデシル基、ジメチルトリデシル基、ジメチルテトラデシル基、ジメチルペンタデシル基、ジメチルヘキサデシル基ジメチルヘプタデシル基ジメチルオクタデシル基、ジメチルノナデシル基、ジメチルイコシル基、ジメチルイコシル基、ジメチルヘンイコシル基、ジメチルドコシル基;
トリメチルヘキシル基、トリメチルへプチル基、トリメチルオクチル基、トリメチルノニル基、トリメチルデシル基、トリメチルウンデシル基、トリメチルドデシル基、トリメチルトリデシル基、トリメチルテトラデシル基、トリメチルペンタデシル基、トリメチルヘキサデシル基、トリメチルヘプタデシル基、トリメチルオクタデシル基、トリメチルノナデシル基、トリメチルイコシル基、トリメチルイコシル基、トリメチルヘンイコシル基;

0029

エチルペンチル基エチルヘキシル基、エチルへプチル基、エチルオクチル基、エチルノニル基、エチルデシル基、エチルウンデシル基、エチルドデシル基、エチルトリデシル基、エチルテトラデシル基、エチルペンタデシル基、エチルヘキサデシル基、エチルヘプタデシル基、エチルオクタデシル基、エチルノナデシル基、エチルイコシル基、エチルイコシル基、エチルヘンイコシル基、エチルドコシル基;
プロピルヘキシル基、プロピルへプチル基、プロピルオクチル基、プロピルノニル基、プロピルデシル基、プロピルウンデシル基、プロピルドデシル基、プロピルトリデシル基、プロピルテトラデシル基、プロピルペンタデシル基、プロピルヘキサデシル基、プロピルヘプタデシル基、プロピルオクタデシル基、プロピルノナデシル基、プロピルイコシル基、プロピルイコシル基、プロピルヘンイコシル基;
ブチルヘキシル基、ブチルへプチル基、ブチルオクチル基、ブチルノニル基、ブチルデシル基、ブチルウンデシル基、ブチルドデシル基、ブチルトリデシル基、ブチルテトラデシル基、ブチルペンタデシル基、ブチルヘキサデシル基、ブチルヘプタデシル基、ブチルオクタデシル基、ブチルノナデシル基、ブチルイコシル基、ブチルヘンイコシル基;
が挙げられる。

0030

これらのうち、エチルペンチル基、エチルヘキシル基、エチルへプチル基、エチルオクチル基、エチルウンデシル基、エチルペンタデシル基等の炭素数7〜17の分岐アルキル基が好ましく、エチルペンチル基、エチルヘキシル基がより好ましく、エチルペンチル基が特に好ましい。
なお、前記分岐アルキル基の例において、分岐の位置は任意である。

0031

一部環状構造を有するアルキル基の具体例としては、シクロヘキシル基シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基;
シクロヘキシルメチル基、シクロヘプチルメチル基、シクロオクチルメチル基、シクロノニルメチル基、シクロデシルメチル基、シクロウンデシルメチル基、シクロドデシルメチル基;
シクロヘキシルエチル基、シクロヘプチルエチル基、シクロオクチルエチル基、シクロノニルエチル基、シクロデシルエチル基、シクロウンデシルエチル基、シクロドデシルエチル基;
シクロヘキシルプロピル基、シクロヘプチルプロピル基、シクロオクチルプロピル基、シクロノニルプロピル基、シクロデシルプロピル基、シクロウンデシルプロピル基、シクロドデシルプロピル基;

0032

メチルシクロヘキシル基、メチルシクロヘプチル基、メチルシクロオクチル基、メチルシクロノニル基、メチルシクロデシル基、メチルシクロウンデシル基、メチルシクロドデシル基;
ジメチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘプチル基、ジメチルシクロオクチル基、ジメチルシクロノニル基、ジメチルシクロデシル基、ジメチルシクロウンデシル基、ジメチルシクロドデシル基;
エチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘプチル基、エチルシクロオクチル基、エチルシクロノニル基、エチルシクロデシル基、エチルシクロウンデシル基、エチルシクロドデシル基;
プロピルシクロヘキシル基、プロピルシクロヘプチル基、プロピルシクロオクチル基、プロピルシクロノニル基、プロピルシクロデシル基、プロピルシクロウンデシル基、プロピルシクロドデシル基;
ヘキシルシクロヘキシル基、ヘキシルシクロヘプチル基、ヘキシルシクロオクチル基、ヘキシルシクロノニル基、ヘキシルシクロデシル基、ヘキシルシクロウンデシル基、ヘキシルシクロドデシル基;

0033

メチルシクロヘキシルメチル基、メチルシクロヘプチルメチル基、メチルシクロオクチルメチル基、メチルシクロノニルメチル基、メチルシクロデシルメチル基、メチルシクロウンデシルメチル基、メチルシクロドデシルメチル基;
メチルシクロヘキシルエチル基、メチルシクロヘプチルエチル基、メチルシクロオクチルエチル基、メチルシクロノニルエチル基、メチルシクロデシルエチル基、メチルシクロウンデシルエチル基、メチルシクロドデシルエチル基;
メチルシクロヘキシルプロピル基、メチルシクロヘプチルプロピル基、メチルシクロオクチルプロピル基、メチルシクロノニルプロピル基、メチルシクロデシルプロピル基、メチルシクロウンデシルプロピル基、メチルシクロドデシルプロピル基;
ジメチルシクロヘキシルメチル基、ジメチルシクロヘプチルメチル基、ジメチルシクロオクチルメチル基、ジメチルシクロノニルメチル基、ジメチルシクロデシルメチル基、ジメチルシクロウンデシルメチル基、ジメチルシクロドデシルメチル基;
ジメチルシクロヘキシルエチル基、ジメチルシクロヘプチルエチル基、ジメチルシクロオクチルエチル基、ジメチルシクロノニルエチル基、ジメチルシクロデシルエチル基、ジメチルシクロウンデシルエチル基、ジメチルシクロドデシルエチル基;
ジメチルシクロヘキシルプロピル基、ジメチルシクロヘプチルプロピル基、ジメチルシクロオクチルプロピル基、ジメチルシクロノニルプロピル基、ジメチルシクロデシルプロピル基、ジメチルシクロウンデシルプロピル基、ジメチルシクロドデシルプロピル基、シクロヘキシルシクロヘキシル基;
等が挙げられる。

0034

これらのうち、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘプチルメチル基、シクロオクチルメチル基、シクロノニルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロヘプチルエチル基、シクロオクチルエチル基等の炭素数6〜10の環状アルキル基又は環状アルキル基を置換基として有するアルキル基が好ましく、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基がより好ましく、シクロヘキシル基が特に好ましい。

0035

なお、前記一部環状構造を有するアルキル基において、置換基の置換位置は任意である。

0036

R1が炭素数1〜29の不飽和脂肪族炭化水素基である場合の具体例としては、前記直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基、及び一部環状構造を有するアルキル基の構造中に1つ以上の炭素炭素二重結合もしくは三重結合をもつ構造のものであれば特に制限はないが、具体例としては、エテニル基エチニル基プロペニル基プロピニル基ブチニル基、ブテニル基ペンチニル基ペンテニル基ヘキセニル基、ヘプテニル基、ヘプチニル基オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基オクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基、ヘンイコセニル基、ドコセニル基、トリコセニル基、テトラコセニル基、4,8,12−トリメチルトリデシル基、ビシクロ[2,2,1]ヘプタ−5−エン−2−イル基等が挙げられる。

0037

これらのうち、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基などの炭素数18以下の不飽和脂肪族炭化水素基であることが好ましく、エテニル基がさらに好ましい。

0038

R1が炭素数1〜29の芳香族炭化水素基を含む炭化水素基である場合の具体例としては、フェニル基、4−メチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、1−ナフチル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、9−アントラセニル基、4−tert−ブチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2,4,5−トリメチルフェニル基、3,5−ジ−tert−ブチルフェニル基、4−エチニルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−フェニルエテニルフェニル基、4−フェニルフェニル基、1−アズレニル基、1−メチル−2−(4−イソプロピルフェニル)エチル基、1−メチル−2−(4−tert−ブチルフェニル)エチル基、1−n−ヘキシル−2−フェニルエテニル基等が挙げられる。

0039

これらのうち、フェニル基、4−メチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、1−ナフチル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、9−アントラセニル基、4−tert−ブチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2,4,5−トリメチルフェニル基、3,5−ジ−tert−ブチルフェニル基、4−エチニルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−フェニルエテニルフェニル基、4−フェニルフェニル基などの置換基を有していても良い芳香族炭化水素基が好ましく、フェニル基、4−メチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2,4,5−トリメチルフェニル基、3,5−ジ−tert−ブチルフェニル基、4−エチニルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−フェニルエテニルフェニル基、4−フェニルフェニル基などの置換基を有していても良いフェニル基がより好ましく、フェニル基、4−メチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2,4,5−トリメチルフェニル基等のフェニル基もしくはメチル基が置換したフェニル基がさらに好ましく、フェニル基が特に好ましい。

0040

R1が炭素数1〜29のヘテロ原子を含む基である場合の具体例としては、2−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基などのシアノ基を含む基;
トリブロモメチル基、2−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、2−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2,3−ジクロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−ヨードフェニル基などのハロゲン原子を含む基;

0041

2−ヒドロキシフェニル基、3−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、2,4−ジヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル基、2−ヒドロキシナフチル基、3,4−ジヒドロキシフェニル基等、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル基、4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル基などの水酸基を含む基;
3−(メチルチオ)プロピル基、2−(メチルチオ)ブチル基、2−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−n−ブトキシフェニル基、4−tert−ブトキシフェニル基、4−ヘキシルオキシフェニル基、3−フェノキシフェニル基、4−フェノキシフェニル基、2,3−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基、4−メチルチオフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、2−メトキシナフチル基、4−メトキシナフチル基、3,4−メチレンジオキシフェニル基、4−オクタデシルオキシフェニル基などのエーテルもしくはチオエーテル構造を含む基;

0042

2−ジメチルアミノ−1−メチルエテニル基、4−ジメチルアミノフェニル基、4−ジエチルアミノフェニル基などのアミノ基を含む基;
2−ヒドロキシカルボニルフェニル基、4−ヒドロキシカルボニルフェニル基、3−ヒドロキシカルボニル−4−ヒドロキシフェニル基などのカルボキシ基を含む基;
1−(エトキシカルボニル)エチル基、8−メトキシカルボニルオクチル基、4−アセトキシ−3−メトキシフェニル基、3,4−ジアセトキシフェニル基、3−メトキシカルボニルフェニル基、4−メトキシカルボニルフェニル基、3−アセチルフェニル基、3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル基、4−tert−ブトキシカルボニルフェニル基などのカルボニルもしくはエステル構造を含む基;

0043

4−アセトアミドフェニル基、4−メトキシカルボニルアミノフェニル基、フタルイミドメチル基などのアミド構造を含む基;
2−(ジフェニルホスフィノ)フェニル基などのリン原子を含む基;
3−ニトロイソブチル基、2−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基、2−ヒドロキシ−4−ニトロフェニル基、4−クロロ−2−ニトロフェニル基などのニトロ基を含む基;
トリメチルシリルエチニル基などのケイ素原子を含む基;
2−フリル基、5−メチル−2−フリル基、3−ピラゾリル基、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、2−チオフェニル基、3−メチル−2−チオフェニル基、2−チアゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−キノリル基、5−ニトロ−2−フリル基、2−(5−メチル−2−フリル)エチル基、N−エチル−3−カルバゾリル基、(5−チオフェニル)−2−チオフェニル基などのヘテロ環を含む基;
等が挙げられる。

0044

これらのうち、2−フリル基、5−メチル−2−フリル基、3−ピラゾリル基、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、2−チオフェニル基、3−メチル−2−チオフェニル基、2−チアゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−キノリル基、5−ニトロ−2−フリル基、2−(5−メチル−2−フリル)エチル基、N−エチル−3−カルバゾリル基、(5−チオフェニル)−2−チオフェニル基などのヘテロ環を含む基が好ましく、2−フリル基、5−メチル−2−フリル基、2−チオフェニル基、3−メチル−2−チオフェニル基、2−チアゾリル基、(5−メチル−2−フリル)エチル基、N−エチル−3−カルバゾリル基、(5−チオフェニル)−2−チオフェニル基などの5員環を含む基であることがさらに好ましく、2−フリル基、もしくは2−チオフェニル基であることが特に好ましい。

0045

[R2およびR3]
式(1)中のR2およびR3はそれぞれ独立に、ハロゲン原子および炭素数1〜29の一価の有機基を表す。ここで、ハロゲン原子の具体例としては、フッ素原子塩素原子臭素原子ヨウ素原子が挙げられ、炭素数1〜29の一価の有機基の具体例としては、R1で表される炭素数1〜29の一価の有機基として挙げられた具体例が挙げられる。これらのうち、炭素数1〜29の炭化水素基であることが本発明のビスフェノール化合物の取り扱い性を向上させやすい点で好ましく、炭素数1〜15の炭化水素基であることがさらに好ましく、炭素数1〜6の炭化水素基であることがより好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基アリル基などの炭素数1〜3の置換基であることがその中でも好ましく、メチル基が最も好ましい。

0046

なお、R2およびR3は同一であることが本発明のビスフェノール化合物を容易に製造しやすい点で好ましい。
また、式(1)におけるR2およびR3の結合位置は特に規定されないが、ヒドロキシル基に対してオルト位に結合していることが本発明のビスフェノール化合物をより効率的に生成させやすい点で好ましい。

0047

[aおよびb]
a及びbはそれぞれ独立に0〜4の整数を表す。aまたはbが2以上の場合、同一のベンゼン環上にある2以上のR2又はR3は互いに結合して当該ベンゼン環に縮合する環を形成していてもよい。
ここで、aまたはbが2以上の場合、2以上のR2またはR3はそれぞれ同一であってもよく、異なるものであってもよい。また、2以上のR2またはR3のうち2つ以上が互いに結合して、当該ベンゼン環に縮合する環を形成してもよい。なお、aおよびbは同一であることが本発明のビスフェノール化合物を効率的に製造しやすい点で好ましく、本発明のビスフェノール化合物の取り扱い性を向上させやすい点で0または1であることが好ましく、0であることが特に好ましい。

0048

[ビスフェノール化合物の例示]
本発明のビスフェノール化合物の具体例を以下に例示する。なお、本発明のビスフェノール化合物は以下の具体例に何ら限定されるものではない。

0049

0050

0051

0052

なかでも、本発明のビスフェノール化合物としては、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(化合物(p−1))
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(化合物(p−2))
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(化合物(p−3))
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン(化合物(p−4))
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン(化合物(p−19))
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−ジメチルプロパン(化合物(p−21))
ビス(4−ヒドロキシフェニル)メチルシクロヘキサン(化合物(p−29))
1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン(化合物(p−96))
ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン(化合物(p−119))
1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン(化合物(p−120))
ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン(化合物(p−124))
1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン(化合物(p−125))
1,1−ビス(5−イソプロピル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)エタン(化合物(p−134))
がさらに好ましく、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(化合物(p−1))
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(化合物(p−2))
ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン(化合物(p−119))
1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン(化合物(p−120))
ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン(化合物(p−124))
1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン(化合物(p−125))
1,1−ビス(5−イソプロピル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)エタン(化合物(p−134))
が特に好ましい。このようなビスフェノール化合物は、樹脂原料や顕色剤の原料として特に好適に用いることができる。

0053

[トリオキサン化合物]
本発明のビスフェノール化合物は、後述のフェノール類と、以下の式(2)で表されるトリオキサン化合物を原料として製造されることを特徴とする。

0054

(式(2)中、R1は式(1)におけると同義である。)

0055

式(2)中、R1は前記式(1)におけると同義であり、その具体例および好ましい例は前記式(1)におけるR1の具体例および好ましい例として挙げられたものが挙げられる。

0056

トリオキサン化合物としては、具体的には、1,3,5−トリオキサン、パラアルデヒド(2,4,6−トリメチル−1,3,5−トリオキサン)、2,4,6−トリエチル−1,3,5−トリオキサン、2,4,6−トリ−n−プロピル−1,3,5−トリオキサン、2,4,6−トリイソプロピル−1,3,5−トリオキサン、2,4,6−トリ−n−ブチル−1,3,5−トリオキサン、2,4,6−トリフェニル−1,3,5−トリオキサンなどが挙げられるが、何らこれらに限定されるものではない。

0057

これらのトリオキサン化合物は、単独で用いても、二種以上を混合して用いても良い。

0058

[フェノール類]
本発明のビスフェノール化合物の製造方法では、原料フェノール類として、好ましくは、下記式(3)及び(3’)で表されるモノフェノール化合物(以下、「本発明のモノフェノール化合物」と呼称することがある。)を用いる。式(3)及び(3’)のモノフェノール化合物は同一でも異なっていてもよいが、同一であることが本発明のビスフェノール化合物を容易に製造できる点で好ましい。

0059

0060

[式(3),(3’)中、R2、R3、aおよびbは式(1)におけると同義である。]

0061

前記式(3),(3’)で表されるモノフェノール化合物の具体例としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、2,3−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、2−エチルフェノール、2−エチル−6−メチルフェノール、2−アリルフェノール、2−イソプロピルフェノール、2−プロピルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、5,6,7,8−テトラヒドロ1−ナフトール、2−sec−ブチルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、カルバクロールチモール、2−tert−アミルフェノール、6−tert−ブチル−o−クレゾール、2−フェニルフェノール、2−シクロヘキシルフェノール、2−アミル−5−メチルフェノール、2,6−ジイソプロピルフェノール、2−ベンジルフェノール、2−シクロヘキシル−5−メチルフェノール、2−アリルフェノール、1−ナフトール、3−ペンタデシルフェノール、カルダノールグアヤコール、2−クロロフェノール、2−ブロモフェノール、3−メトキシフェノール、2−フルオロフェノール、3−エトキシフェノール、2−ヒドロキシメチルフェノール、2−アセチルフェノール、3−ヒドロキシカルボニルフェノール、2−ニトロフェノール、3−ニトロフェノール、2−アミノカルボニルフェノール、2,6−ジメトキシフェノール、3−アセトキシフェノール、2−メトキシカルボニルフェノール、3−メトキシカルボニルフェノール、5−ニトログアヤコール、3−ヒドロキシアセトアニリド、2,2−ジメチル−7−ヒドロキシクマランサリチル酸ベンジルサリチル酸フェニルサリチル酸ブチル、サリチル酸イソアミル、サリチル酸(2−ヒドロキシエチル)、サリチル酸(2−エチルヘキシル)等が挙げられるが、なかでもフェノール、o−クレゾール、2,3−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、2−エチルフェノール、2−エチル−6−メチルフェノール、2−イソプロピルフェノール、2−プロピルフェノール、2−アリルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、チモール等の炭素数3以下の炭化水素基を有するモノフェノール化合物が好ましく、フェノール、o−クレゾール、チモールがより好ましく、o−クレゾールまたはチモールが特に好ましい。
なお、これらモノフェノール化合物は、単独で用いても、二種以上を混合して用いても良い。

0062

[トリオキサン化合物とフェノール類の使用割合
本発明のビスフェノール化合物製造時におけるトリオキサン化合物とフェノール類である上記モノフェノール化合物の比は、本発明のビスフェノール化合物が効率良く生成する条件であれば特に規定されないが、トリオキサン化合物1モルに対するモノフェノール化合物の使用量が、通常3モル倍以上であり、6モル倍以上であることが好ましく、9モル倍以上であることが特に好ましい。フェノール化合物の量が上記下限値以上であることで、本発明のビスフェノール化合物を効率良く製造できる傾向にあり、好ましい。一方、トリオキサン化合物1モルに対するモノフェノール化合物の使用量は通常60モル倍以下であり、45モル倍以下であることが好ましく、30モル倍以下であることが特に好ましい。モノフェノール化合物の使用量が上記上限値以下であることで、本発明のビスフェノール化合物製造の際に、未反応のモノフェノール化合物を分離する工程の負荷が低減する傾向にあり、好ましい。

0063

本発明のビスフェノール化合物を製造する際、前記トリオキサン化合物とフェノール化合物は全量を混合した状態から製造しても良いし、いずれか片方もしくは両方を連続的もしくは間歇的に添加しながら製造しても良い。特に、トリオキサン化合物を連続的もしくは間歇的に添加しながら製造することが、本発明のビスフェノール化合物をより効率良く製造しやすい点で好ましい。

0064

[ヘテロポリ酸]
本発明の製造方法は、酸触媒として、ヘテロポリ酸を共存させた状態で本発明のビスフェノール化合物を生成させることを特徴とする。

0065

ヘテロポリ酸の具体例としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸リンリブタングステン酸リンモリブドバナジン酸、リンモリブドタングストバナジン酸リンタングストバナジン酸、リンモリブドニオブ酸、ケイタングステン酸、ケイモリブデン酸ケイモリブドタングステン酸、ケイモリブドタングストバナジン酸、ゲルマニウムタングステン酸、ヒ素モリブデン酸、ヒ素タングステン酸などが挙げられる。これらのうち、タングステン構成原子として含むことが製造工程において本発明のビスフェノール化合物を生成させる効果をより発揮しやすい点で好ましく、リンタングステン酸もしくはケイタングステン酸であることがさらに好ましく、ケイタングステン酸であることが特に好ましい。

0066

ヘテロポリ酸は、他の塩基と混合して塩の状態で用いても良い。その具体例としては、リチウム塩ナトリウム塩セシウム塩などのアルカリ金属塩
マグネシウム塩カルシウム塩バリウム塩などのアルカリ土類金属塩
パラジウム塩などの遷移金属塩
アンモニウム塩テトラメチルアンモニウム塩テトラエチルアンモニウム塩テトラフェニルアンモニウム塩などの15族原子の塩;
等が挙げられる。これらの塩は、反応液への溶解のしやすさ、本発明のビスフェノール化合物を効率良く生成させる効果、精製工程における分離の容易さ等に応じて種々選択される。

0067

これらヘテロポリ酸およびその塩は、単独でも、二種以上を混合して用いても良い。

0068

本発明のビスフェノール化合物を製造する際に用いるヘテロポリ酸触媒の量は、本発明のビスフェノール化合物を効率良く製造できれば特に規定されないが、本発明で使用するトリオキサン化合物に対してヘテロポリ酸触媒の総量が、通常0.001モル%以上であり、好ましくは0.005モル%以上であり、さらに好ましくは0.01モル%以上であり、特に好ましくは0.05モル%以上である。この量が上記下限値以上であることで、本発明のビスフェノール化合物を効率良く製造できる傾向にあり、好ましい。また、トリオキサン化合物に対するヘテロポリ酸触媒の総量は、通常10モル%以下であり、好ましくは3モル%以下であり、さらに好ましくは1.5モル%以下であり、特に好ましくは0.5モル%以下である。この量が上記上限値以下であることで、本発明のビスフェノール化合物製造の際、精製工程における酸触媒を分離する負荷が低減する傾向にあり、好ましい。

0069

[他の酸触媒]
本発明の製造方法は、本発明のビスフェノール化合物をより効率良く生成させる目的で、他の酸を第二酸触媒として併用しても良い。その具体例としては、リン酸、シュウ酸塩酸硫酸などの無機酸触媒;酢酸トリフルオロ酢酸メタンスルホン酸トルエンスルホン酸ヒドロキシベンゼンスルホン酸カンファースルホン酸トリフルオロメタンスルホン酸などの有機酸触媒固体酸カチオン交換樹脂などの不均一系酸触媒などが挙げられる。
これらの第二酸触媒の種類および量は、反応液への溶解のしやすさ、本発明のビスフェノール化合物を効率良く生成させる効果、精製工程における分離の容易さ等に応じて種々選択される。
なお、これら第二酸触媒は、単独でも、二種以上を混合して用いても良い。

0070

[メルカプト化合物]
本発明のビスフェノール化合物の製造方法では、更にメルカプト化合物を助触媒として共存させた状態で本発明のビスフェノール化合物を生成させることが好ましい。

0071

メルカプト化合物の具体例としては、メチルメルカプタンエチルメルカプタンn−プロピルメルカプタン、2−プロパンチオール、n−ブチルメルカプタン、sec−ブチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、n−ペンチルメルカプタン、3−メチル−2−ブタンチオールイソアミルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、シクロヘキサンチオール、n−ヘプチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、2−エチル−1−ヘキサンチオール、n−ノニルメルカプタン、n−デシルメルカプタン、n−ウンデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、tert−テトラデカンチオール、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタン、n−ドコシルメルカプタン、1,2−エタンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,4−ブタンジチオール、2,3−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、1,10−デカンジチオール、3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジチオールチオグリコール酸メチルチオグリコール酸エチル、チオグリコール酸ブチル、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、2−メルカプトプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸エチル、3−メルカプトプロピオン酸オクタデシル、チオ乳酸エチル、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプト酢酸)、1,4−ブタンジオールビス(チオグリコール酸)、2−エチルヘキシル(チオグリコール酸)、メルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸ナトリウムチオリンゴ酸、3−メルカプトプロパンスルホン酸ナトリウム2−メルカプトエタノール、1−チオグリセロール2−アミノエタンチオール、L−システイン、N−アセチル−L−システイン、チオ酢酸、チオ酪酸チオ安息香酸ベンゼンチオールフルフリルメルカプタン、2−メルカプトチアゾリン、4−6−ジメチル−2−メルカプトピリミジン、2−チオバルビツール酸チオシアヌル酸等が挙げられる。

0072

特に本発明では、本発明のヘテロポリ酸との併用による相乗効果に優れることから、下記式(4)で表されるメルカプト化合物を用いることが好ましく、このメルカプト化合物の併用で、目的とする4,4’−置換体の選択率をより一層高めることができる。
R4−(SH)n (4)
[式(4)中、R4は、炭素数1〜30のn価の脂肪族炭化水素基を表し、nは1〜6の整数を表す。なお、R4の炭素−炭素結合はエステル構造で1〜6回中断されていても良い。]

0073

式(4)で表されるメルカプト化合物の具体例としては、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、n−プロピルメルカプタン、2−プロパンチオール、n−ブチルメルカプタン、sec−ブチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、n−ペンチルメルカプタン、3−メチル−2−ブタンチオール、イソアミルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、シクロヘキサンチオール、n−ヘプチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、2−エチル−1−ヘキサンチオール、n−ノニルメルカプタン、n−デシルメルカプタン、n−ウンデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、tert−テトラデカンチオール、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタン、n−ドコシルメルカプタンなどの炭化水素基および1つのメルカプト基からなる化合物;

0074

1,2−エタンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、2,3−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、1,10−デカンジチオールなどの炭化水素基および2つ以上のメルカプト基からなる化合物;
チオグリコール酸メチル、チオグリコール酸エチル、チオグリコール酸ブチル、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、2−メルカプトプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸エチル、3−メルカプトプロピオン酸オクタデシルなどのエステル構造で中断された炭化水素基および1つのメルカプト基からなる化合物;

0075

エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオナート)、ペンタエリトリトールテトラ(3−メルカプトプロピオナート)、ジペンタエリトリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオナート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオナート)などのエステル構造で中断された炭化水素基および2つ以上のメルカプト基からなる化合物;
等が挙げられる。

0076

これらのうち、精製工程における除去が容易である点で、nが1であるメルカプト化合物を用いることが好ましく、製造工程において本発明のビスフェノール化合物を生成させる効果をより発揮しやすい点でR4は炭素数1〜30のエステル構造で中断されないアルキル基であることがさらに好ましい。中でも、揮発性や臭気性が少なく製造工程に適用しやすいという点では、炭素数6〜16であることが好ましく、炭素数8〜14であることがさらに好ましく、炭素数10〜12であることが特に好ましい。一方、後述の濃縮工程において溶媒とともに容易に除去できるという点では、炭素数1〜5であることが好ましく、炭素数1〜4であることがさらに好ましく、炭素数1〜2であることが特に好ましい。

0077

本発明のビスフェノール化合物を製造する際に用いるメルカプト化合物の量は、本発明のビスフェノール化合物を効率良く製造できれば特に規定されないが、前述のヘテロポリ酸触媒に対してメルカプト化合物の量が、通常0.1モル倍以上であり、好ましくは1モル倍以上であり、特に好ましくは10モル倍以上である。また、通常2000モル倍以下であり、好ましくは1000モル倍以下であり、さらに好ましくは400モル倍以下である。
また、トリオキサン化合物の総量に対してメルカプト化合物の総量が、通常0.001モル%以上であり、好ましくは0.005モル%以上であり、さらに好ましくは0.1モル%以上であり、特に好ましくは1モル%以上である。また、通常150モル%以下であり、好ましくは100モル%以下であり、さらに好ましくは50モル%以下であり、特に好ましくは30モル%以下である。
メルカプト化合物の量が上記下限値以上であることで、本発明のビスフェノール化合物を効率良く、高選択性にて製造できる傾向にあり、好ましい。一方、メルカプト化合物の量が上記上限値以下であることで、本発明のビスフェノール化合物製造の際、使用後のメルカプト化合物を分離する負荷が低減する傾向にあり、好ましい。
なお、上記メルカプト化合物は、単独で用いても、二種以上を混合して用いても良い。

0078

[溶媒]
本発明のビスフェノール化合物を製造する際は、溶媒を用いて反応しても良い。溶媒の具体例としては、n−ペンタンn−ヘキサン、n−ヘプタンn−オクタン石油エーテルなどの炭素数5〜18の直鎖状炭化水素溶媒;イソオクタンなどの炭素数5〜18の分岐鎖炭化水素溶媒;シクロヘキサン、シクロオクタン、メチルシクロヘキサンなどの炭素数5〜18の環状炭化水素溶媒;水;メタノールエタノールイソプロパノールブタノールなどのアルコール溶媒アセトニトリルなどのニトリル溶媒ジブチルエーテルジメトキシエタンなどのエーテル溶媒メチルエチルケトンメチルイソブチルケトンなどのケトン溶媒酢酸エチル酢酸ブチルなどのエステル溶媒ジメチルホルムアミドジメチルアセトアミドなどの含窒素溶媒;ジメチルスルホキシドスルホランなどの含硫黄溶媒;塩化メチレンクロロホルムジクロロエタンなどの含塩素溶媒;ベンゼントルエンキシレンなどの芳香族炭化水素溶媒などが挙げられる。なお、なお、これらの溶媒を用いることが、反応時における原料の固化抑止や内部発熱による予期せぬ副反応を抑止するなど、反応の操作性を向上できる点で好ましい。一方これらの溶媒を用いないことが、本発明のビスフェノール化合物と溶媒との分離が不要となり精製工程を簡略化できる点で好ましい。

0079

本発明のビスフェノール化合物を製造する際に用いる溶媒の量は、ビスフェノール化合物を効率良く製造できれば特に規定されないが、トリオキサン化合物に対する溶媒の量が、通常0.1質量倍以上であり、好ましくは0.2質量倍以上であり、特に好ましくは0.5質量倍以上である。溶媒の量が上記下限値以上であることで、ビスフェノール化合物製造時に溶媒の効果をより効率的に発揮できる傾向にあり、好ましい。また、トリオキサン化合物に対する溶媒の量は通常30質量倍以下であり、好ましくは20質量倍以下であり、特に好ましくは10質量倍以下である。該溶媒の量が上記上限値以下であることで、ビスフェノール化合物を効率良く製造できる傾向にあり、好ましい。

0080

反応温度
本発明のビスフェノール化合物を製造する際の反応温度は通常0℃以上であり、好ましくは15℃以上であり、特に好ましくは30℃以上である。反応温度が上記下限値以上であることで反応混合物の固化を防止しやすくなる傾向にあり、好ましい。一方、通常150℃以下、好ましくは120℃以下、特に好ましくは90℃以下である。反応温度が上記上限値以下であることで本発明のビスフェノール化合物を効率的に製造できる傾向にあり、好ましい。

0081

反応圧力
本発明のビスフェノール化合物を製造する際の反応圧力は、ビスフェノール化合物を効率よく生成できる条件であれば特に規定されないが、その中でも常圧であることが、ビスフェノール化合物を製造する際に原料を間歇的に添加することが容易となり、結果として反応熱により予期せぬ反応暴走を招く危険性を抑止できる点で好ましい。

0082

[反応時間]
本発明のビスフェノール化合物を製造する際の反応時間は、ビスフェノール化合物を効率よく生成できる条件であれば特に規定されないが、通常30分以上であり、1時間以上であることが好ましく、2時間以上であることがさらに好ましい。反応時間が上記下限値以上であることで、ビスフェノール化合物を効率良く製造できる傾向にあり、好ましい。
一方、本発明のビスフェノール化合物を製造する際の反応時間は、通常24時間以下であり、20時間以下であることが好ましく、16時間以下であることが特に好ましい。反応時間が上記上限値以下であることで、ビスフェノール化合物を製造する際のプロセス負荷が低減する傾向にあり、好ましい。

0083

[用途]
本発明のビスフェノール化合物は、光学材料記録材料絶縁材料、透明材料、電子材料接着材料耐熱材料など種々の用途に用いられるポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂アクリル樹脂など種々の熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリベンゾオキサジン樹脂、シアネート樹脂など種々の熱硬化性樹脂などの構成成分、硬化剤、添加剤もしくはそれらの前駆体などとして用いることができる。また、感熱記録材料等の顕色剤や退色防止剤、殺菌剤、防菌防カビ剤等の添加剤としても有用である。
これらのうち、良好な機械物性を付与できることより、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の原料(モノマー)として用いることが好ましく、ポリカーボネート樹脂もしくはエポキシ樹脂の原料として用いることがさらに好ましい。また、顕色剤として用いることも好ましく、特にロイコ染料変色温度調整剤と組み合わせて用いることがより好ましい。

0084

以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下において各試薬は以下のものを用いた。
・パラアルデヒド、2,6−キシレノール、チモール、メチルイソブチルケトン:東京化成工業(株)製
・フェノール:ナカライテスク(株)製
・o−クレゾール:純正化学(株)製
・ケイタングステン酸:日本無機化学工業(株)製H4(SiW12O40)・24水和
・リンタングステン酸:日本無機化学工業(株)製H3(PW12O40)・30水和物
・85%リン酸水溶液、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、ナトリウムメトキシド:富士フイルム和光純薬工業(株)製

0085

また、以下の実施例及び比較例における各種分析方法は以下の通りである。

0086

高速液体クロマトグラフHPLC分析
サンプル20mgを100mlのアセトニトリルに溶解させた後、うち5μlに対して、アセトニトリル/0.1質量%酢酸アンモニウム水溶液混合液溶離液として用い、下記の条件にて測定および解析した。反応生成率、および単離収率は、標品を用いて予め作成した検量線による絶対検量線法にて求め、原料トリオキサン化合物が100%4,4’−置換体に添加した場合の選択率を100%とした場合のモル%として得た。

0087

測定条件
コントローラ島津製作所社製SCL−10AVP
カラム:ジーエルサイエンス社製inertsilODS3V(4.6×150mm、5μm)
カラムオーブン:島津製作所社製CTO−10AVP、40℃
ポンプ:島津製作所社製LC−10ADVP、流速1.0ml/分
溶離条件:K1−アセトニトリル、K2−0.1質量%酢酸アンモニウム水溶液
K1/K2=60/40(0−5分)
K1/K2=60/40→95/5(線形濃度変化、5−30分)
K1/K2=95/5(30−80分)
比率体積比
検出器:島津製作所社製SPD−10AVP UV254nm

0088

解析条件
ソフトウェア:島津製作所社製LC−solution ver.1.22SP1
設定:Width=5、Slope=200、Drift=0、T.DBL=1000、Min.Area=500

0089

GC分析
サンプル20mgおよび内標としてn−ウンデカン(関東化学社製)10mgを100mlのアセトニトリルに溶解させた後、うち0.1μlを、下記の条件にて測定および解析した。トリオキサン(パラアルデヒド)転化率は、n−ウンデカンを内標とする相対検量線法にてトリオキサン化合物の残存率を定量した後、原料トリオキサン化合物に対するモル%として得た。

0090

(測定条件)
機器:島津製作所社製GC−2010
カラム:Agilent DB−1(無極性
昇温条件:50〜250℃、10℃/min昇温、250℃で7minホールド

0091

(解析条件)
ソフトウェア:島津製作所社製GCsolution ver.2.43

0092

<実施例1> 1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン(p−120)の合成
o−クレゾール(10.8g、100mmol)を40℃に加温して融解させた後ケイタングステン酸(33.1mg、0.0100mmol)、n−ドデシルメルカプタン(0.202g、1.00mmol)を加えた。その後、内温を50℃に保ちながら、パラアルデヒド(0.880g、6.67mmol)を4時間かけて滴下した。滴下後、2時間加熱攪拌熟成させた。得られた反応液を一部取りLCおよびGC分析に供した。パラアルデヒド転化率は100%、4,4’−置換体選択率は92%であった。

0093

<実施例2> 1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン(p−120)の合成
実施例1におけるn−ドデシルメルカプタンを用いない以外は、実施例1と同様の操作を行った。滴下後2時間におけるパラアルデヒド転化率は100%、4,4’−置換体選択率は78%であった。

0094

<実施例3> 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(p−2)の合成
実施例1におけるo−クレゾールをフェノール(9.40g、100mmol)に変更する以外は、実施例1と同様の操作を行った。滴下後2時間におけるパラアルデヒド転化率は100%、4,4’−置換体選択率は77%であった。

0095

<実施例4> 1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン(p−125)の合成
実施例2におけるo−クレゾールを2,6−キシレノール(6.10g、50.0mmol)に変更する以外は、実施例2と同様の操作を行った。滴下後2時間におけるパラアルデヒド転化率は100%、4,4’−置換体選択率は99%であった。

0096

<実施例5> 1,1−ビス(5−イソプロピル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)エタン(化合物(p−134))の合成
チモール(204g、1.36mol)とメチルイソブチルケトン(150ml)の混合物を40℃に加温して融解させた後、リンタングステン酸(1.47g、0.453mmol)、n−オクチルメルカプタン(2.94g、22.6mmol)を加えた。その後、内温80℃に保ちながら、パラアルデヒド(20.0g、151mmol)を1時間かけて滴下した。滴下後、2時間加熱攪拌し熟成させた。得られた反応液を一部取りLCおよびGC分析に供した。熟成後のパラアルデヒド転化率は99%、4,4’−置換体選択率は94%であった。

0097

<比較例1> 1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン(p−120)の合成
o−クレゾール(10.8g、100mmol)を40℃に加温して融解させた後、ナトリウムメトキシド(0.40g、7.4mmol)、パラアルデヒド(2.64g、20.0mmol)およびトルエン(30.0g)を加え、110℃で6時間熟成させた。熟成後のパラアルデヒド転化率は100%、4,4’−置換体選択率は23%であった。

0098

<比較例2> 1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン(p−120)の合成
o−クレゾール(10.8g、100mmol)を40℃に加温して融解させた後85%リン酸(2.83g、24.6mmol)およびパラアルデヒド(0.880g、6.67mmol)を加え、50℃で6時間熟成させた。熟成後のパラアルデヒド転化率は100%、4,4’−置換体選択率は78%であった。

0099

<比較例3> 1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン(p−120)の合成
o−クレゾール(10.8g、100mmol)を40℃に加温して融解させた後85%リン酸(0.540g、4.69mmol)およびパラアルデヒド(0.880g、6.67mmol)を加え、50℃で6時間熟成させた。熟成後のパラアルデヒド転化率は72%、4,4’−置換体選択率は54%であった。

0100

上記実施例1〜5と比較例1〜3の結果を以下の表1にまとめる。
実施例1〜5より、本発明によれば、使用する原料に関わらず、ごく微量の触媒の使用であっても、短時間かつ高選択的に4,4’−置換体が得られることが明らかである。
比較例1のような塩基性条件では十分な4,4’−置換体選択率が得られない。
比較例2のような反応条件では高い4,4’−置換体選択率が得られるものの、トリオキサン化合物に対して3モル倍以上の酸量を用いており精製時の触媒除去に対する負荷が大きい。
比較例3のように酸触媒量を1モル倍以下に低減すると、反応速度、および4,4’−置換体選択率がいずれも低下傾向にあり、好ましくない。
以上の結果より、本発明のヘテロポリ酸触媒を用いたビスフェノールの製造方法が、工業的に優れた方法であることは明らかである。

実施例

0101

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