図面 (/)
課題
解決手段
乾海苔を乾海苔製造ラインへ供給する乾海苔供給装置1において乾海苔収納装置2の下部の両側には、閉じて乾海苔を支持し、開いて乾海苔を取り出可能にする開閉フラップが設けられ、乾海苔取り出し装置3は、揺動フレーム7に乾海苔収納装置2に収納された最下位の乾海苔を吸引する吸引孔13を上面及び側面に有する乾海苔吸引ボックス8と、乾海苔吸引ボックス8の周囲を周回する乾海苔送り出しベルトコンベヤ9が支持され、乾海苔送り出しベルトコンベヤのベルトは吸引孔が形成されるとともに乾海苔吸引ボックス8上面を移動可能に設けられ、揺動フレーム7は、乾海苔吸引ボックス8の乾海苔出側が記乾海苔搬送コンベヤ4の入り側まで下降可能に乾海苔搬送コンベヤ4の反対側が回動可能に軸支されて揺動可能である乾海苔供給装置。
概要
背景
海苔生産現場では、養殖した海苔を海苔網から摘菜する際に、藁、葦、貝殻、エビ、虫、木屑、ビニール類あるいは金属等の異物が生海苔に混入するが、摘菜された生海苔は細かく細断され、異物は異物分離除去装置により分離されるが、生海苔とともに細断された異物を完全に分離除去することは難しい。その後、乾燥装置によって抄き工程、脱水工程を経た後に温風で乾燥されて乾海苔が製造される。
乾海苔製造ラインは、図5に示すように、海苔乾燥装置31、反転装置33、検査装置35、集束装置36、折曲装置37、結束装置38が順次配置されており、海苔乾燥装置31から1枚ずつ裏面を上面にしてコンベヤ32で搬出された乾海苔は、反転装置33で表裏を反転させ、コンベヤ34で検査装置35へ送られて合格乾海苔が選別され、選別された合格乾海苔は集束装置36で重ねられて集束・整列させて乾海苔束にされ、この乾海苔束が折曲装置37で二つに折り曲げられた後、結束装置38により紙テープで結束され、箱詰めされて出荷される(特許文献1参照)。
乾海苔製造ラインの検査装置35では、乾海苔の表面や裏面に付着あるいは海苔中に存在する貝殻、虫、木屑あるいは金属等の異物の有無の検査あるいは破れ、穴あきなどの形状の検査が行われて合格乾海苔と不合格乾海苔が選別され、不合格乾海苔はライン外に排除される。
排除された不合格乾海苔で、異物が表面や裏面に付着あるいは海苔中に存在する海苔は、そのまま廃棄されることはなく、カッターナイフやピンセット等を使用して1枚ずつ異物を取り除いて再生し、再生した乾海苔を乾海苔製造ラインの検査装置の上流側の適当な場所で流れている乾海苔と乾海苔の間に一枚ずつ供給して再検査している。
図5において、再検査のために乾海苔を供給する乾海苔供給装置39は、検査装置35の上流にあるコンベヤへ乾海苔が戻せる位置、例えば、反転装置33のコンベヤ32、あるいは検査装置35のコンベヤ34へ乾海苔が戻せるように配置される。
乾海苔供給装置39には、例えば、図6に示す公知の乾海苔供給装置を利用することができる(特許文献2参照)。
複数枚の乾海苔40を積み重ねた状態で収納する4本の収納枠41が機枠の上部に設けられ、収納枠41の下には上下動に開閉可能な開閉フラップ42が対向して設けられている。製造ラインのコンベヤに供給する乾海苔40は、積み重ねた状態で4本の収納枠41内に開閉フラップ42で下から支持されて収納される。開閉フラップ42を閉めて乾海苔40を両側から支持し、開閉フラップ42を開らき、乾海苔を吸着して下方へ引き出す。
収納枠41の下方には乾海苔を吸着する乾海苔吸引ボックス43が昇降可能に配置され、乾海苔吸引ボックス43には乾海苔40を吸着する吸引孔44が形成されている。
乾海苔吸引ボックス43に近接して乾海苔吸引ボックス43から乾海苔40を受け取り、製造ラインに供給する乾海苔供給コンベヤ45が配置されている。乾海苔供給コンベヤ45には、乾海苔を吸着するための吸着手段として、乾海苔供給コンベヤ45の搬入側のベルトを支持する中空ローラ46には、吸引孔が設けられるとともに、ベルトにも吸引孔が設けられている。乾海苔供給コンベア45の排出側の先端は、乾海苔製造ラインの乾海苔搬送コンベヤの上に乾海苔を供給する位置に配置される。
乾海苔供給装置39は、乾海苔を供給させる時に乾海苔の供給を許可する信号を出力し、開閉フラップの開閉、乾海苔吸引ボックス43の昇降、吸引孔44の吸引の入り切りを制御する制御装置を備えている。乾海苔の供給を許可する信号は、前後の乾海苔の間に乾海苔の供給が可能な時、乾燥装置が停止して乾海苔が排出されない時、あるいは、乾燥装置からは乾海苔が排出されるため、次のバッチがくるまでの乾海苔が搬出されない空き時間等に出力する。
乾海苔製造ラインの乾海苔搬送コンベヤに乾海苔を供給することが可能な時、例えば乾燥装置の停止時に、図7に示すように、制御装置からの信号により乾海苔吸引ボックス43が上昇するとともに、開閉フラップ42が開いて最下位の1枚の乾海苔40が乾海苔吸引ボックス43の吸引口44に吸着されると、開閉フラップ42が閉じられて収納されている乾海苔が下から支持され、乾海苔吸引ボックス43が下降を始める。
乾海苔吸引ボックス43が下降する際に吸引力が解除されて乾海苔は、図8に示すように、平らな状態に戻るため一枚の乾海苔の端が、海苔吸引装置を備えたコンベヤ45に吸引されて乾海苔吸引ボックス43上から引き込まれて搬送され、その後、吸引を停止して乾海苔製造ラインの乾海苔搬送コンベヤ上へ供給される。
以上の動作により、前後の乾海苔の間、海苔乾燥装置の停止時にあるいは乾燥装置の次のバッチがくるまでの空き時間に乾海苔を一枚ずつ乾海苔製造ラインの搬送コンベヤへ供給することができる。
概要
乾海苔供給コンベヤに乾海苔吸着手段を設けることなく乾海苔吸引ボックスから乾海苔を乾海苔供給コンベヤ上へ確実に送り込むことができる簡単な構造の乾海苔供給装置を提供。乾海苔を乾海苔製造ラインへ供給する乾海苔供給装置1において乾海苔収納装置2の下部の両側には、閉じて乾海苔を支持し、開いて乾海苔を取り出可能にする開閉フラップが設けられ、乾海苔取り出し装置3は、揺動フレーム7に乾海苔収納装置2に収納された最下位の乾海苔を吸引する吸引孔13を上面及び側面に有する乾海苔吸引ボックス8と、乾海苔吸引ボックス8の周囲を周回する乾海苔送り出しベルトコンベヤ9が支持され、乾海苔送り出しベルトコンベヤのベルトは吸引孔が形成されるとともに乾海苔吸引ボックス8上面を移動可能に設けられ、揺動フレーム7は、乾海苔吸引ボックス8の乾海苔出側が記乾海苔搬送コンベヤ4の入り側まで下降可能に乾海苔搬送コンベヤ4の反対側が回動可能に軸支されて揺動可能である乾海苔供給装置。
目的
本発明は、乾海苔製造ラインに乾海苔を1枚ずつ供給する乾海苔供給装置において、乾海苔供給コンベヤに乾海苔吸着手段を設けることなく乾海苔吸引ボックスから乾海苔を乾海苔供給コンベヤ上へ確実に送り込むことができる構造が簡単な乾海苔供給装置を提供する
効果
実績
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請求項1
乾海苔を積み重ねて収納する乾海苔収納装置と、前記乾海苔収納装置の下部の開口の下方に、前記開口から最下位の乾海苔を1枚ずつ取り出す乾海苔取り出し装置と、前記乾海苔取り出し装置に隣接して前記乾海苔取り出し装置から送り出された乾海苔を受け取って乾海苔製造ラインへ供給する乾海苔供給コンベヤを備えた乾海苔を前記乾海苔製造ラインへ供給する乾海苔供給装置において、前記乾海苔収納装置の下部の両側には、閉じて乾海苔を支持し、開いて乾海苔を取り出し可能にする開閉可能な開閉フラップが設けられ、前記乾海苔取り出し装置は、揺動フレームを備え、前記揺動フレームには前記乾海苔収納装置に収納された最下位の乾海苔を吸引する吸引孔を上面及び側面に有する乾海苔吸引ボックスと、前記乾海苔吸引ボックスの周囲を周回する乾海苔送り出しベルトコンベヤが支持され、前記乾海苔送り出しベルトコンベヤのベルトは吸引孔が形成されるとともに前記乾海苔吸引ボックス上面を移動可能に設けられ、前記揺動フレームは、前記乾海苔吸引ボックスの乾海苔出側が前記乾海苔搬送コンベヤの入り側まで下降可能に前記乾海苔搬送コンベヤの反対側が回動可能に軸支されて揺動可能であることを特徴とする乾海苔供給装置。
請求項2
前記乾海苔吸引ボックスとともに揺動する揺動側吸引ダクトの吸引用開口と送風機に接続され機枠に固定された固定側吸引ダクトの吸引用開口が、前記揺動側吸引ダクトの揺動により連通する部分の面積が変化可能に連通していることを特徴とする請求項1に記載の乾海苔供給装置。
請求項3
前記揺動側吸引ダクトの吸引用開口と固定側吸引ダクトの吸引用開口が、前記揺動側吸引ダクトの揺動による下降域の変更及び固定側吸引ダクトの吸引用開口の高さ調節により、連通する部分の面積が変更可能に連通していることを特徴とする請求項2に記載の乾海苔供給装置。
請求項4
請求項5
技術分野
背景技術
0002
海苔生産現場では、養殖した海苔を海苔網から摘菜する際に、藁、葦、貝殻、エビ、虫、木屑、ビニール類あるいは金属等の異物が生海苔に混入するが、摘菜された生海苔は細かく細断され、異物は異物分離除去装置により分離されるが、生海苔とともに細断された異物を完全に分離除去することは難しい。その後、乾燥装置によって抄き工程、脱水工程を経た後に温風で乾燥されて乾海苔が製造される。
0003
乾海苔製造ラインは、図5に示すように、海苔乾燥装置31、反転装置33、検査装置35、集束装置36、折曲装置37、結束装置38が順次配置されており、海苔乾燥装置31から1枚ずつ裏面を上面にしてコンベヤ32で搬出された乾海苔は、反転装置33で表裏を反転させ、コンベヤ34で検査装置35へ送られて合格乾海苔が選別され、選別された合格乾海苔は集束装置36で重ねられて集束・整列させて乾海苔束にされ、この乾海苔束が折曲装置37で二つに折り曲げられた後、結束装置38により紙テープで結束され、箱詰めされて出荷される(特許文献1参照)。
0004
乾海苔製造ラインの検査装置35では、乾海苔の表面や裏面に付着あるいは海苔中に存在する貝殻、虫、木屑あるいは金属等の異物の有無の検査あるいは破れ、穴あきなどの形状の検査が行われて合格乾海苔と不合格乾海苔が選別され、不合格乾海苔はライン外に排除される。
0005
排除された不合格乾海苔で、異物が表面や裏面に付着あるいは海苔中に存在する海苔は、そのまま廃棄されることはなく、カッターナイフやピンセット等を使用して1枚ずつ異物を取り除いて再生し、再生した乾海苔を乾海苔製造ラインの検査装置の上流側の適当な場所で流れている乾海苔と乾海苔の間に一枚ずつ供給して再検査している。
0006
図5において、再検査のために乾海苔を供給する乾海苔供給装置39は、検査装置35の上流にあるコンベヤへ乾海苔が戻せる位置、例えば、反転装置33のコンベヤ32、あるいは検査装置35のコンベヤ34へ乾海苔が戻せるように配置される。
0007
乾海苔供給装置39には、例えば、図6に示す公知の乾海苔供給装置を利用することができる(特許文献2参照)。
0008
複数枚の乾海苔40を積み重ねた状態で収納する4本の収納枠41が機枠の上部に設けられ、収納枠41の下には上下動に開閉可能な開閉フラップ42が対向して設けられている。製造ラインのコンベヤに供給する乾海苔40は、積み重ねた状態で4本の収納枠41内に開閉フラップ42で下から支持されて収納される。開閉フラップ42を閉めて乾海苔40を両側から支持し、開閉フラップ42を開らき、乾海苔を吸着して下方へ引き出す。
0010
乾海苔吸引ボックス43に近接して乾海苔吸引ボックス43から乾海苔40を受け取り、製造ラインに供給する乾海苔供給コンベヤ45が配置されている。乾海苔供給コンベヤ45には、乾海苔を吸着するための吸着手段として、乾海苔供給コンベヤ45の搬入側のベルトを支持する中空ローラ46には、吸引孔が設けられるとともに、ベルトにも吸引孔が設けられている。乾海苔供給コンベア45の排出側の先端は、乾海苔製造ラインの乾海苔搬送コンベヤの上に乾海苔を供給する位置に配置される。
0011
乾海苔供給装置39は、乾海苔を供給させる時に乾海苔の供給を許可する信号を出力し、開閉フラップの開閉、乾海苔吸引ボックス43の昇降、吸引孔44の吸引の入り切りを制御する制御装置を備えている。乾海苔の供給を許可する信号は、前後の乾海苔の間に乾海苔の供給が可能な時、乾燥装置が停止して乾海苔が排出されない時、あるいは、乾燥装置からは乾海苔が排出されるため、次のバッチがくるまでの乾海苔が搬出されない空き時間等に出力する。
0012
乾海苔製造ラインの乾海苔搬送コンベヤに乾海苔を供給することが可能な時、例えば乾燥装置の停止時に、図7に示すように、制御装置からの信号により乾海苔吸引ボックス43が上昇するとともに、開閉フラップ42が開いて最下位の1枚の乾海苔40が乾海苔吸引ボックス43の吸引口44に吸着されると、開閉フラップ42が閉じられて収納されている乾海苔が下から支持され、乾海苔吸引ボックス43が下降を始める。
0013
乾海苔吸引ボックス43が下降する際に吸引力が解除されて乾海苔は、図8に示すように、平らな状態に戻るため一枚の乾海苔の端が、海苔吸引装置を備えたコンベヤ45に吸引されて乾海苔吸引ボックス43上から引き込まれて搬送され、その後、吸引を停止して乾海苔製造ラインの乾海苔搬送コンベヤ上へ供給される。
0014
以上の動作により、前後の乾海苔の間、海苔乾燥装置の停止時にあるいは乾燥装置の次のバッチがくるまでの空き時間に乾海苔を一枚ずつ乾海苔製造ラインの搬送コンベヤへ供給することができる。
先行技術
0015
特開2018−11528号公報
特公昭54−2743号公報
発明が解決しようとする課題
0016
出荷される乾海苔は、1枚の重さが、ある一定重量前後である場合に良品とされるため、予め乾燥後にその重量となるように設定されて、海苔乾燥装置から乾燥を経て乾海苔として排出されている。ところが、新海苔シーズン・冷凍海苔シーズンや摘採時期・摘採回数・摘採場所より、日々の摘採された生海苔の状況によって、現実は海苔乾燥装置から出てきた時の乾海苔の、柔らかさ硬さ、厚さ薄さ、弾性、癖等の状態が異なっている。
0017
一方、前記特許文献1記載の乾海苔供給装置は、乾海苔吸引ボックス上の海苔は動かず、乾海苔供給コンベヤの吸着手段により乾海苔を吸着して引き入れる構造となっているため、乾海苔の状態によっては吸着できずに乾海苔供給コンベヤ上へ乾海苔を確実に引き入れることができない場合、吸着手段の調整は、大型な吸引切り替え機構と高額なインバータによるエア調整が必要となるという問題がある。
0018
また、乾海苔供給コンベヤは、吸着手段としてベルトを支持する中空ローラに吸引のための吸引孔を設けたり、コンベヤベルトに連通ダクト及び吸引孔を設けたりする必要があるため、構造が複雑になるという問題がある。
0020
そこで、本発明は、乾海苔製造ラインに乾海苔を1枚ずつ供給する乾海苔供給装置において、乾海苔供給コンベヤに乾海苔吸着手段を設けることなく乾海苔吸引ボックスから乾海苔を乾海苔供給コンベヤ上へ確実に送り込むことができる構造が簡単な乾海苔供給装置を提供するものである。
課題を解決するための手段
0021
本願請求項1の発明は、乾海苔を積み重ねて収納する乾海苔収納装置と、前記乾海苔収納装置の下部の開口の下方に、前記開口から最下位の乾海苔を1枚ずつ取り出す乾海苔取り出し装置と、前記乾海苔取り出し装置に隣接して前記乾海苔取り出し装置から送り出された乾海苔を受け取って乾海苔製造ラインへ供給する乾海苔供給コンベヤを備えた乾海苔を前記乾海苔製造ラインへ供給する乾海苔供給装置において、前記乾海苔収納装置の下部の両側には、閉じて乾海苔を支持し、開いて乾海苔を取り出し可能にする開閉可能な開閉フラップが設けられ、前記乾海苔取り出し装置は、揺動フレームを備え、前記揺動フレームには前記乾海苔収納装置に収納された最下位の乾海苔を吸引する吸引孔を上面及び側面に有する乾海苔吸引ボックスと、前記乾海苔吸引ボックスの周囲を周回する乾海苔送り出しベルトコンベヤが支持され、前記乾海苔送り出しベルトコンベヤのベルトは吸引孔が形成されるとともに前記乾海苔吸引ボックス上面を移動可能に設けられ、前記揺動フレームは、前記乾海苔吸引ボックスの乾海苔出側が前記乾海苔搬送コンベヤの入り側まで下降可能に前記乾海苔搬送コンベヤの反対側が回動可能に軸支されて揺動可能であることを特徴とする乾海苔供給装置である。
0022
本願請求項2の発明は、前記乾海苔吸引ボックスとともに揺動する揺動側吸引ダクトの吸引用開口と送風機に接続され機枠に固定された固定側吸引ダクトの吸引用開口が、前記揺動側吸引ダクトの揺動により連通する部分の面積が変化可能に連通していることを特徴とする請求項1に記載の乾海苔供給装置である。
0023
本願請求項3の発明は、前記揺動側吸引ダクトの吸引用開口と固定側吸引ダクトの吸引用開口が、前記揺動側吸引ダクトの揺動による下降域の変更及び固定側吸引ダクトの吸引用開口の高さ調節により、連通する部分の面積が変更可能に連通していることを特徴とする請求項2に記載の乾海苔供給装置である。
0024
本願請求項4の発明は、前記乾海苔吸引ボックスが、揺動による下降域の変更により乾海苔送り出しコンベアの角度調整が可能に揺動フレームに取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の乾海苔供給装置である。
発明の効果
0026
本発明は、取り出された乾海苔は乾海苔吸引ボックスから乾海苔送り出しベルトコンベヤにより乾海苔搬送コンベヤへ送り出されるので、乾海苔搬送コンベヤに乾海苔を引き込む吸引手段を設けることなく確実に乾海苔を送り出すことができるとともに、乾海苔搬送コンベヤの構造も簡素化することができる。
0027
本発明は、揺動側吸引ダクトを固定側ダクトに対して揺動させるだけで吸引用開口の連通する部分の面積を変化させて吸引、吸引解除ができるため、大型な吸引切り替え機構や高額なインバータによるエア調整手段等を使用する必要がないので、乾海苔吸引ボックスの吸引手段を簡素化することができる。
0028
本発明は、揺動側吸引ダクトの揺動による下降域の変更可能及び固定側吸引ダクトの吸引用開口の高さを調節可能にすることにより、吸引用開口の連通する部分の面積が変更可能となるので、吸着、吸着解除の際の空気流量・エア圧力の調整を行うことが可能となり、海苔の状態の変化に対応した海苔の排出の安定性を確保できる。
0029
本発明は、乾海苔吸引ボックスの揺動による下降域を変更可能にすることにより、乾海苔送り出しコンベアの角度の調整が可能となり、海苔の状況の変化に対応した乾海苔供給コンベアへの乾海苔送り出しの調整が可能となる。
0030
本発明は、乾海苔吸引ボックスがカムにより昇降する支持棒で揺動可能に支持される構造なので、従来の乾海苔吸引ボックスの昇降機構に比べて構造を簡素化することができる。
図面の簡単な説明
0031
本発明の乾海苔供給装置の概略側面図である。
本発明の乾海苔供給装置の概略平面図である。
本発明の乾海苔供給装置による乾海苔の吸着を示し、(a)は概略側面図、(b)は概略正面図、(c)は揺動側吸引ダクトと固定側吸引ダクトの連通する吸引用開口の面積を示す図である。
本発明の乾海苔供給装置による乾海苔送り出しを示し、(a)は概略側面図、(b)は概略正面図、(c)は揺動側吸引ダクトと固定側吸引ダクトの連通する吸引用開口の面積を示す図である。
従来の乾海苔供給装置を備えた乾海苔製造ラインを示す図である。
従来の乾海苔供給装置の動作(1)を示し、(a)は概略正面図、(b)は概略側面図である。
従来の乾海苔供給装置の動作(2)を示し、(a)は概略正面図、(b)は概略側面図である。
従来の乾海苔供給装置の動作(3)を示し、(a)は概略正面図、(b)は概略側面図である。
実施例
0032
本発明の乾海苔供給装置の一実施例について図面を参照しながら説明する。
0033
本発明は、乾海苔を乾海苔製造ラインに供給する乾海苔供給装置1であって、図1及び図2に示すように、乾海苔を積み重ねて上下方向に収納する乾海苔収納装置2と、この乾海苔収納装置2の下部の開口の下方に開口から最下位の乾海苔を取り出す乾海苔取り出し装置3が配置され、乾海苔取り出し装置3に隣接して乾海苔取り出し装置3から送り出された乾海苔を受け取って乾海苔製造ラインへ供給する乾海苔供給コンベヤ4が配置されている。
0034
乾海苔収納装置2は、乾海苔をガイドして上下方向に積み重ねて収納する4本の収納枠5が機枠の上部に設けられている。乾海苔収納装置2の下部の両側には、回動により開閉する開閉フラップ6(図3(b)、図4(b)参照)が設けられ、閉じて乾海苔を両側で支持し、開いて乾海苔が開口から下方へ取り出される。
0035
乾海苔取り出し装置3は、揺動フレーム7を備え、揺動フレーム7には乾海苔吸引ボックス8及び乾海苔送り出しベルトコンベヤ9が支持されている。揺動フレーム7は、乾海苔供給コンベヤ4と反対側の端部が支点軸10に回動可能に軸支され、支点軸10からはなれた箇所がカム駆動モータ11aで回転するカム11により上下動する支持棒12により支持されており、揺動フレーム7がカム11の回転により揺動可能となっている。
0036
乾海苔吸引ボックス8は、揺動フレーム7に位置調整可能に取り付けられ、揺動による下降域を変更可能にしている。下降域の変更により、乾海苔送り出しコンベア9の角度調整を可能とし、乾海苔の状態の変化に対応した乾海苔供給コンベア4への乾海苔送り出しの調整が可能となる。
0037
乾海苔吸引ボックス8は、その上面及び側面に乾海苔を吸引により吸着する吸引孔13が形成され、乾海苔は上面及び側面に沿って弧状に吸着され、開閉フラップ6が閉じられる際に、吸着した乾海苔に当たらないようになっている。
0038
乾海苔吸引ボックス8には、乾海苔吸引ボックス8とともに揺動する箱形の揺動側吸引ダクト14が接続され、揺動側吸引ダクト14には四角形の吸引用開口15が形成されている。揺動側吸引ダクト14は乾海苔吸引ボックス8とともに揺動する。揺動側吸引ダクト14に対向して、電動送風機16(図3(b)、図4(b)参照)に接続されているダクトホース17に連通する固定側吸引ダクト18が機枠に固定されている。固定側吸引ダクト18には吸引用開口19(図3(c)、図4(c)参照)が形成されている
0039
図3、図4において、揺動側吸引ダクト14の吸引用開口15側の平板と固定側吸引ダクト18の開口19側の平板は摺動可能に接している。揺動側吸引ダクト14が揺動すると、揺動側吸引ダクト14の吸引用開口15と固定側吸引ダクト18の吸引用開口19の連通する部分の面積21が大きくあるいは小さく変化して吸引力が強くなったり弱くなったりして、乾海苔を吸着したり、吸着を解除したりすることが可能となる。図3(c)に示すように、乾海苔吸引ボックス8が水平の時には、両方の吸引用開口15、19の連通する部分21の面積が最大になって吸引力が最大となって乾海苔が吸着され、図4(c)に示すように、乾海苔吸引ボックス8が揺動により下降すると、連通する部分21の面積が最小となって吸引力が最小になって吸着が解除され、乾海苔は乾海苔吸引ボックス8を周回する乾海苔送り出しコンベヤ9で乾海苔供給コンベヤ4へ送り出される。
0040
なお、揺動側吸引ダクト14の揺動による下降域を変更可能とし、また、固定側吸引ダクト18の開口19の高さの調節を可能とし、連通する部分21の面積を更に変更することにより、吸着、吸着解除の際の空気流量・エア圧力の調整を行うことが可能となって、海苔の状況の変化に対応した海苔の排出の安定性を確保することができる。
0041
乾海苔送り出しベルトコンベヤ9は、モータ9aにより乾海苔吸引ボックス8の回りを周回しており、ベルトが乾海苔吸引ボックス8の上面を移動する。ベルト全体には、乾海苔を吸引するために、乾海苔吸引ボックス8の吸引孔13に連通する吸引孔20が形成されている。乾海苔送り出しベルトコンベヤ9に吸引された乾海苔は、吸引が解除され、搬送されて乾海苔供給コンベヤ4上へ送り出される。
0042
モータ4aで駆動される乾海苔供給コンベヤ4は、乾海苔の搬送に使用される通常の紐コンベヤで形成され、乾海苔は乾海苔送り出しベルトコンベヤ9により乾海苔供給コンベヤ4へ送り出されるから、乾海苔供給コンベヤ4の入り側には吸引手段を設ける必要がないので、その分簡素化される。乾海苔供給コンベヤ4の先端は、乾海苔製造ラインの搬送コンベヤ近くまで下方へ傾斜している。
0043
本発明の乾海苔供給装置の動作について説明する。図3、図4において、検査装置で不合格となった乾海苔Sは、異物が除去されて再検査のためにまとめて収納枠5内に収納されるが、このとき、収納枠5の下部の開閉フラップ6は閉じられており、積み重ねた乾海苔Sを下から支持している。
0044
乾海苔製造ラインのコンベヤに乾海苔を戻すことが可能な時、例えば乾燥装置の停止時に、図3に示すように、乾海苔吸引ボックス8が揺動により上昇し、開閉フラップ6が開き、図3(c)に示すように、揺動側吸引ダクト14の吸引用開口15と固定側吸引ダクト18の吸引用開口19と連通する部分21の面積が大きくなって吸引力が強くなって一番下の乾海苔Sが排出ベルトコンベヤ9上に吸着され、次いで開閉フラップ6が閉じて残りの乾海苔が下から支持される。
0045
乾海苔吸引ボックス8の揺動により下降する際に揺動側吸引ダクト14も揺動により下降すると、図4(c)に示すように、揺動側吸引ダクト14の吸引用開口15と固定側吸引ダクト18の吸引用開口19と連通する部分21の面積が小さくなって吸引力が弱くなり、乾海苔送り出しベルトコンベヤ9上の乾海苔Sの吸着が解除され、乾海苔Sは平らな状態に戻るとともに、乾海苔送り出しベルトコンベヤ9から乾海苔供給コンベヤ4に送り出され、搬送されて乾海苔製造ラインのコンベヤへ投入される。
0046
以上の動作により、乾燥装置の停止時にあるいは乾燥装置の次のバッチがくるまでの空き時間を利用して乾海苔を一枚ずつ乾海苔製造ラインへ供給し、検査することができる。
0047
1:乾海苔供給装置
2:乾海苔収納装置
3:乾海苔取り出し装置
4:乾海苔供給コンベヤ
5:収納枠
6:開閉フラップ
7:揺動フレーム
8:乾海苔吸引ボックス
9:乾海苔送り出しベルトコンベヤ
10:支点軸
11:カム
12:支持棒
13:吸引孔
14:揺動側吸引ダクト
15:吸引用開口
16:電動送風機
17:ダクトホース
18:固定側吸引ダクト
19:吸引用開口
20:吸引孔
21:連通する部分
31:海苔乾燥装置
32:コンベヤ
33:反転装置
34:コンベヤ
35:検査装置
36:集束装置
37:折曲装置
38:結束装置
39:再生乾海苔戻し装置
40:再生乾海苔
41:枠
42:受爪
43:吸引筺
44:吸引口
45:コンベヤ
46:ローラ−