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技術 乾燥桑葉の製造方法、乾燥桑葉および桑葉粉末

出願人 ミナト製薬株式会社
発明者 小島芳弘村上伸一
出願日 2019年4月22日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-080982
公開日 2020年10月29日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-174616
状態 特許登録済
技術分野 食品の調整及び処理一般 植物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード クロロフィル分解 粗粉砕品 光合成器官 陸上植物 クロロフィラーゼ 桑葉粉末 低温乾燥 ブランチング
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

フェオホルバイドの生成を抑えつつ、有効成分である1−デオキシノジリマイシン損失が少ない乾燥桑葉の製造方法、および、桑葉粉末の製造方法の提供。

解決手段

枝付き桑葉熱湯ブランチングする工程(1)と、工程(1)の後、枝付き桑葉を蒸気ブランチングする工程(2)とを有し、前記工程(2)の後、枝付き桑葉を乾燥する工程(3)を有する、乾燥桑葉の製造方法。

概要

背景

桑葉には、1−デオキシノジリマイシン(DNJ)と呼ばれる物質が含まれており、近年、血糖値の上昇を抑制することが明らかとなった。この血糖値の上昇を抑制する効果は、糖尿病の予防につながると考えられ、1−デオキシノジリマイシンを含有する桑葉を用いた食品桑葉茶加工用桑葉粉末サプリメント等)が注目されている。

また、桑葉には、クロロフィルが多く含まれていることから、従来、健康食品としても親しまれてきた。しかしながら、クロロフィルが分解酵素等の作用を経て、フェオホルバイドという物質を生成し、この物質が皮膚障害をひきおこすことが問題となっている。そのため、桑葉を加工する方法を工夫し、食品中のフェオホルバイド量厚生労働省通知する基準値以下にすることが求められている。

桑葉を加工する方法として、例えば、特許文献1には、桑葉を蒸気ブランチングしてから乾燥させ粉砕する方法が記載されている。特許文献2には、桑葉を真空凍結乾燥した後、粉砕する方法が記載されている。特許文献3には、桑葉を裁断した後、蒸煮し乾燥させる方法が記載されている。

概要

フェオホルバイドの生成を抑えつつ、有効成分である1−デオキシノジリマイシンの損失が少ない乾燥桑葉の製造方法、および、桑葉粉末の製造方法の提供。枝付き桑葉を熱湯ブランチングする工程(1)と、工程(1)の後、枝付き桑葉を蒸気ブランチングする工程(2)とを有し、前記工程(2)の後、枝付き桑葉を乾燥する工程(3)を有する、乾燥桑葉の製造方法。なし

目的

本発明は、フェオホルバイドの生成を抑えつつ、有効成分である1−デオキシノジリマイシンの損失が少ない乾燥桑葉の製造方法、該製造方法により得られる乾燥桑葉、および桑葉粉末を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

枝付き桑葉熱湯ブランチングする工程(1)と、工程(1)の後、枝付き桑葉を蒸気ブランチングする工程(2)とを有する、乾燥桑葉の製造方法。

請求項2

前記工程(2)の後、枝付き桑葉を乾燥する工程(3)を有する、請求項1に記載の乾燥桑葉の製造方法。

請求項3

前記工程(2)の後、桑葉の水分含量を10〜20質量%にする乾燥工程(3−I)と、前記工程(3−I)の後、枝付き桑葉から枝を取り除き、桑葉を選別する工程(A)と、前記工程(A)の後、桑葉の水分含量を2〜7質量%にする乾燥工程(3−II)とを有する、請求項1に記載の乾燥桑葉の製造方法。

請求項4

請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法から得られる乾燥桑葉。

請求項5

請求項4に記載の乾燥桑葉から得られる桑葉粉末

技術分野

0001

本発明は、乾燥桑葉の製造方法、乾燥桑葉および桑葉粉末に関する。

背景技術

0002

桑葉には、1−デオキシノジリマイシン(DNJ)と呼ばれる物質が含まれており、近年、血糖値の上昇を抑制することが明らかとなった。この血糖値の上昇を抑制する効果は、糖尿病の予防につながると考えられ、1−デオキシノジリマイシンを含有する桑葉を用いた食品桑葉茶加工用桑葉粉末、サプリメント等)が注目されている。

0003

また、桑葉には、クロロフィルが多く含まれていることから、従来、健康食品としても親しまれてきた。しかしながら、クロロフィルが分解酵素等の作用を経て、フェオホルバイドという物質を生成し、この物質が皮膚障害をひきおこすことが問題となっている。そのため、桑葉を加工する方法を工夫し、食品中のフェオホルバイド量厚生労働省通知する基準値以下にすることが求められている。

0004

桑葉を加工する方法として、例えば、特許文献1には、桑葉を蒸気ブランチングしてから乾燥させ粉砕する方法が記載されている。特許文献2には、桑葉を真空凍結乾燥した後、粉砕する方法が記載されている。特許文献3には、桑葉を裁断した後、蒸煮し乾燥させる方法が記載されている。

先行技術

0005

特開2002−95441号公報
特開2007−63233号公報
特開2014−181220号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特許文献1の方法では、加工時間が長く、改善の余地があった。特許文献2の方法では、工業的に大量生産するにはコストが高すぎる懸念があった。特許文献3の方法では、DNJが加熱により損失する問題があった。

0007

このようなことから、本発明は、フェオホルバイドの生成を抑えつつ、有効成分である1−デオキシノジリマイシンの損失が少ない乾燥桑葉の製造方法、該製造方法により得られる乾燥桑葉、および桑葉粉末を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、以下の構成を有する乾燥桑葉の製造方法、乾燥桑葉、および桑葉粉末は上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。

0009

本発明は、例えば以下の[1]〜[5]である。
[1]枝付き桑葉を熱湯ブランチングする工程(1)と、工程(1)の後、枝付き桑葉を蒸気ブランチングする工程(2)とを有する、乾燥桑葉の製造方法。
[2]前記工程(2)の後、枝付き桑葉を乾燥する工程(3)を有する、[1]に記載の乾燥桑葉の製造方法。
[3]前記工程(2)の後、桑葉の水分含量を10〜20質量%にする乾燥工程(3−I)と、前記工程(3−I)の後、枝付き桑葉から枝を取り除き、桑葉を選別する工程(A)と、前記工程(A)の後、桑葉の水分含量を2〜7質量%にする乾燥工程(3−II)とを有する、[1]に記載の乾燥桑葉の製造方法。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法から得られる乾燥桑葉。
[5][4]に記載の乾燥桑葉から得られる桑葉粉末。

発明の効果

0010

本発明によれば、フェオホルバイドの生成を抑えつつ、有効成分である1−デオキシノジリマイシンの損失が少ない乾燥桑葉の製造方法、乾燥桑葉および桑葉粉末を提供することができる。

0011

次に本発明の乾燥桑葉の製造方法、乾燥桑葉および桑葉粉末について具体的に説明する。
本発明の乾燥桑葉の製造方法は、枝付き桑葉を熱湯ブランチングする工程(1)と、工程(1)の後、枝付き桑葉を蒸気ブランチングする工程(2)とを有する。以下、本発明の乾燥桑葉の製造方法について詳細に説明する。

0012

<枝付き桑葉>
本発明において、桑葉とは、クワ科クワ属の植物の葉を指し、品種は特に制限されない。本発明に用いる桑葉の品種としては、例えば、改良鼠返、一ノ、鶴田、本一号、はやてさかり、たちみどり、改良秋田みつさかり、わせみどり、多古早生、あつばみどり、しんいちのせ、なつのぼり、富栄、類無、あおばねずみ、おおゆたか、赤木、安桑、はちのせ、ひのさかり、収穫一、市平、きぬゆたか、千曲大葉、ゆきあさひ、国桑21号、みつしげり、魯桑、みつみなみ、みつさかり、しんけんもち、青木高助、節曲が挙げられる。桑葉の品種は、1種又は2種以上を用いることができる。桑葉の品種のなかでも、鶴田、松本一号、はやてさかり、たちみどり、および改良秋田は、1−デオキシノジリマイシンを多く含むことから好ましい。

0013

本発明で用いる枝付き桑葉は、クワ科クワ属の植物であれば品種は特に制限されない。枝付き桑葉は、クワ科クワ属の植物の枝の先端から、例えば0.5〜1.5mの長さで刈り取って用意することができる。枝付き桑葉は、後述する熱湯ブランチング、蒸気ブランチング、および乾燥工程での取り扱いやすさを考慮し、枝の先端から0.8〜1.2mの長さであることが好ましい。また、枝付き桑葉は、桑葉を損傷しないように刈り取ることが好ましい。
枝付き桑葉を刈り取る時期については、特に制限されないが、6〜10月が好ましく、DNJの含有量が高いことから、7〜8月がより好ましい。

0014

<熱湯ブランチングする工程(1)>
本発明の乾燥桑葉の製造方法は、枝付き桑葉を熱湯ブランチングする工程(1)を有する。

0015

本発明の乾燥桑葉の製造方法は、熱湯ブランチングする工程(1)を有することにより、桑葉に含まれる酵素失活させて褐変を防ぐことができる。また、有害なフェオホルバイドの産生を抑制することができる。

0016

熱湯ブランチングする工程(1)は、熱湯が入った水槽に枝付き桑葉を浸漬し、枝付き桑葉を加熱する工程である。
熱湯の温度は、桑葉に含まれる酵素を失活させることができるように、80〜100℃が好ましい。

0017

熱湯が入った水槽に枝付き桑葉を浸漬する時間は、1〜5分が好ましい。また、桑葉に含まれる酵素を失活させ、かつ、桑葉に含まれる水溶性の有効成分が流出しにくいことから、熱湯が入った水槽に枝付き桑葉を浸漬する時間は、2〜4分がより好ましい。

0018

熱湯ブランチングする工程(1)は、枝付き桑葉の質量を100質量部とした時、2,000〜5,000質量部の熱湯を用いることが好ましく、3,000〜4,000質量部の熱湯を用いることがより好ましい。

0019

熱湯ブランチングする工程(1)で用いる熱湯は、水であれば特に限定されないが、例えば、水道水地下水精製水蒸留水イオン交換水脱気水、軟水硬水を用いることができる。

0020

熱湯ブランチングする工程(1)で用いる熱湯は、任意で、水以外の成分(その他成分)を含んでいてもよい。その他の成分を含む場合には、水とその他の成分との合計を100質量%とした時に、その他の成分は、0.01〜1.0質量%の範囲で含まれていることが好ましい。その他成分としては、例えば、食塩重曹pH調整剤が挙げられる。

0021

本発明において、熱湯ブランチングする工程(1)は、例えば、枝付き桑葉約100kgを、80〜100℃の水道水3,000Lに2〜4分浸漬することで行うことができる。

0022

<蒸気ブランチングする工程(2)>
本発明の乾燥桑葉の製造方法は、前記、工程(1)の後に行われる、枝付き桑葉を蒸気ブランチングする工程(2)を有する。

0023

本発明の乾燥桑葉の製造方法は、蒸気ブランチングする工程(2)を有することにより、熱湯ブランチングする工程(1)の処理時間を短くすることができる。本発明の乾燥桑葉の製造方法では、工程(1)の処理時間を短くすることが可能であるため、熱湯ブランチングにより長時間加熱を行った場合に顕著におこる桑葉中の1−デオキシノジリマイシン等の有効成分の熱湯への流失を防ぐことができる。

0024

蒸気ブランチングする工程(2)は、枝付き桑葉を入れた容器に蒸気を流入し、枝付き桑葉を加熱する工程である。
蒸気の温度は、85〜125℃が好ましく、85〜95℃がより好ましい。蒸気を流入する量は、枝付き桑葉100kg(5kg×20束)当たり、500〜1,000kg/時間であることが好ましく、600〜800kg/時間であることがより好ましい。

0025

蒸気ブランチングする時間は、1〜5分が好ましく、2〜4分がより好ましい。
枝付き桑葉を入れる容器は、枝付き桑葉100kg(5kg×20束)当たり1.5〜2.5m3の容器を用いることが好ましい。

0026

蒸気ブランチングする工程(2)で用いる蒸気は、水であれば特に限定されないが、例えば、水道水、地下水、精製水、蒸留水、イオン交換水を用いることができる。
本発明における、蒸気ブランチングする工程(2)は、例えば、枝付き桑葉25〜100kgを1.5〜2.5m3の容器に枝付き桑葉が重ならないように収容し、好ましくは、蒸気温度85〜95℃、蒸気流入量500〜1,000kg/時間、1〜5分行うことができる。

0027

<乾燥する工程(3)>
本発明の乾燥桑葉の製造方法は、前記工程(2)の後、枝付き桑葉を乾燥する工程(3)を有することが好ましい。工程(3)は、下記工程(3−1)、工程(A)および工程(3−II)からなる工程であることが好ましい。 すなわち、本発明の乾燥桑葉の製造方法は、前記工程(2)の後、桑葉の水分含量を10〜20質量%にする乾燥工程(3−I)と、前記工程(3−I)の後、枝付き桑葉から枝を取り除き、桑葉を選別する工程(A)と、前記工程(A)の後、桑葉の水分含量を2〜7質量%にする乾燥工程(3−II)とを有することが好ましい。

0028

本発明の乾燥桑葉の製造方法は、乾燥する工程(3)を有すると、桑葉中の水分含量を低下させることができる。桑葉中の水分含量を低下させることにより、桑葉の腐敗変敗を防ぎ、安定的に保存できる乾燥桑葉や、桑葉粉末を得ることができるため好ましい。

0029

桑葉中の水分含量は、桑葉を乾燥する工程(3)の終了時に、2〜7質量%であることが好ましく、2〜5質量%であることがより好ましい。乾燥工程(3−I)では、桑葉の水分含量を10〜20質量%にすることが、桑葉を選別する工程(A)を容易にするため、好ましい。乾燥工程(3−II)では、桑葉の水分含量を2〜7質量%にすることが好ましく、2〜5質量%にすることがより好ましい。

0030

工程(3)、工程(3−I)は、枝付き桑葉を乾燥機に収容し、乾燥させる工程であり、工程(3−II)は、工程(A)で選別された桑葉を乾燥機に収容し、乾燥させる工程である。

0031

乾燥方法は特に限定されないが、例えば、熱風乾燥低温乾燥、真空凍結乾燥が挙げられる。これらの中でも、乾燥時間が短く、コストが安いことから、熱風乾燥が好ましい。
熱風乾燥を行う場合の熱風の温度は、60〜80℃が好ましく、70〜80℃がより好ましい。

0032

熱風乾燥を行う場合の熱風の風量は、100〜300m3/分であることが好ましく、150〜250m3/分であることが、より好ましい。
本発明における、枝付き桑葉を乾燥する工程(3)は、例えば、枝付き桑葉600kgを10m2の平面型乾燥機に桑葉が重ならないように並べ、熱風温度70〜80℃、風量100〜300m3/分で、4〜12時間行うことができる。

0033

桑葉を選別する工程(A)は、枝付き桑葉から枝を取り除き、桑葉のみを選別する工程であり、桑葉を選別する工程(A)を行うことが好ましい。この工程において、任意で枯葉木片等を取り除くことができる。

0034

<その他の工程>
本発明の乾燥桑葉の製造方法は、工程(1)および工程(2)を有し、工程(3)を有することが好ましいが、さらにその他の工程を有していてもよい。

0035

その他の工程としては、例えば、熱湯ブランチングする工程(1)の前に、任意で行うことができる、異物除去工程、水洗工程、および浸漬工程が挙げられる。
異物除去工程は、枝付き桑葉から枯葉や木片等の異物を除去する工程であり、異物除去工程を行うことが好ましい。

0036

水洗工程は、枝付き桑葉に付着した汚れなどを落とす工程であり、水洗工程を行うことが好ましい。
浸漬工程は、枝付き桑葉を食塩および重曹の少なくとも1つを含む水溶液に浸漬する工程である。食塩および重曹の少なくとも1つを含む水溶液は、水溶液100質量%中に、0.001〜1.0質量%の食塩および重曹の少なくとも1つを含むことが好ましく、水の量に対して、0.005〜0.5質量%の食塩を含むことがより好ましい。食塩と重曹とを含む水溶液を用いる場合には、食塩:重曹=1:2〜2:1(質量%)となることが好ましい。
浸漬工程を行うことで、乾燥桑葉の色を鮮やかに保てるため、浸漬工程を行うことが好ましい。

0037

本発明の乾燥桑葉の製造方法は、前記工程(3)において、前記工程(A)を行わなかった場合には、工程(3)を行った後に工程(A)を行い、枝付き桑葉から枝を取り除き、乾燥桑葉を得ることが好ましい。

0038

<乾燥桑葉>
本発明の乾燥桑葉は、枝付き桑葉を熱湯ブランチングする工程(1)と、工程(1)の後、枝付き桑葉を蒸気ブランチングする工程(2)とを経て、好ましくはさらに工程(3)を経て製造することができる。

0039

乾燥桑葉の水分含量は、2〜7質量%であることが好ましく、2〜5質量%であることがより好ましい。
乾燥桑葉を保管する場合は、乾燥桑葉を0.5〜10mm角程度に刻んだものを、10kgずつアルミ蒸着袋に小分けし、鮮度保持の目的で窒素置換して保管することが好ましい。
上記乾燥桑葉を用いて、後述する桑葉粉末を製造することができる。

0040

<桑葉粉末>
本発明の桑葉粉末は、乾燥桑葉から得ることができる。具体的には、本発明の桑葉粉末は、上述の乾燥桑葉を粉砕することにより得ることができる。

0041

本発明の桑葉粉末は、平均粒子径が15〜50μmであることが好ましく、15〜25μmであることがより好ましい。なお、桑葉粉末の平均粒径は、例えば、レーザー回析粒度分布測定装置を用いて測定することができる。

0042

桑葉粉末を得るには、例えば、上述の乾燥桑葉を1段階で粉砕処理してもよいし、複数の段階に分けて粉砕処理してもよい。
乾燥桑葉を複数の段階に分けて粉砕処理する場合、1段階目の粉砕処理は、1段階目以降の粉砕処理よりも粗めに行うことが好ましい。なお、本発明において、1段階目の粉砕処理を粗めに行うことで得られたものを、乾燥桑葉粗粉砕品と記す。

0043

乾燥桑葉粗粉砕品の平均粒径は、2〜7mmであることが好ましい。なお、乾燥桑葉粗粉砕品の平均粒径は、例えば、レーザー回析式粒度分布測定装置を用いて測定することができる。

0044

乾燥桑葉から乾燥桑葉粗粉砕品を得るときの粉砕方法は、乾式粉砕、または凍結粉砕を行うことが好ましく、乾式粉砕がより好ましい。
乾式粉砕の方法として、例えば、圧縮力粉砕、剪断力粉砕、衝撃力粉砕、相対流粉砕がある。具体的には、ロールカッターハンマーグラインダーボール気流を用いて粉砕することができる。

0045

乾燥桑葉を複数の段階に分けて粉砕処理する場合には、1段階目の粉砕処理と、1段階目以降の粉砕処理の間に、殺菌工程を設けることが好ましい。
本発明においては、乾燥桑葉粗粉砕品を殺菌する殺菌工程を設けることが好ましく、殺菌した乾燥桑葉粗粉砕品を微粉砕する2段階目の粉砕処理を行って、桑葉粉末を得ることが好ましい。

0046

乾燥桑葉粗粉砕品は、過熱水蒸気により殺菌することができる。過熱水蒸気による殺菌は、乾燥桑葉粗粉砕品を熱で殺菌することが可能でありながら栄養素風味の損失が少ないことから好ましい。また、乾燥桑葉粗粉砕品を殺菌することは、微粉砕された桑葉粉末を殺菌する場合に比べ、栄養素や風味の損失が少ないことからも好ましい。

0047

過熱水蒸気による乾燥桑葉粗粉砕品の殺菌は、例えば、温度100〜160℃、圧力0.1〜0.2Mpaで2〜10秒間行うことができる。
乾燥桑葉粗粉砕品から桑葉粉末を得るときの粉砕方法は、乾燥桑葉から乾燥桑葉粗粉砕品を得るときと同様の方法で行うことができ、乾式粉砕、または凍結粉砕を行うことが好ましく、乾式粉砕がより好ましい。

0048

<1−デオキシノジリマイシン>
桑葉には、1−デオキシノジリマイシン(DNJ)と呼ばれる物質が含まれている。DNJは、ブドウ糖に構造が類似している糖様物質であり、小腸上皮にあるα-グルコシダーゼと呼ばれる糖分解酵素の強力な阻害剤として知られている。

0049

本発明の乾燥桑葉および桑葉粉末は、DNJを多く含むことが好ましい。具体的には、本発明の乾燥桑葉または桑葉粉末100gあたりのDNJ量が30〜500mgであることが好ましく、50〜500mgであることがより好ましい。

0050

クロロフィル類
クロロフィル類は、植物や細菌の光合成器官に含まれている物質である。ポルフィリン環に各種側鎖がつき、中心にマグネシウム配位した構造をしており、側鎖の違いによって、クロロフィルa,b,c,d,およびfがある。

0051

クロロフィル類とは、クロロフィルa,b,c,d,およびfを含めた総称である。また、総クロロフィルとは、陸上植物の場合、クロロフィルaとbの和のことを意味する。
なお、クロロフィル類は葉緑素とも呼ばれている。

0052

桑葉は、一般に、100gあたり、総クロロフィルを200〜800mg含む。
本発明の乾燥桑葉および桑葉粉末は、総クロロフィルを100gあたり300〜800mg含むことが好ましく、500〜800mg含むことがより好ましい。桑葉中の総クロロフィルは、例えば、『JHFA解説書青汁食品』(公益財団法人日本健康・栄養食品協会)に記載の方法で測定することができる。

0053

<フェオホルバイド>
クロロフィル類は分解酵素等の作用を経て、フェオホルバイドという(フェオフォーバイドとも呼ばれる)物質を生成する。このフェオホルバイドを喫食すると皮膚障害をひきおこすため、食品中のフェオホルバイド量は、厚生労働省が通知する基準値以下にすることが求められている。

0054

厚生労働省が通知する『フェオホルバイド等クロロフィル分解物を含有するクロレラによる衛生上の危害防止について(昭和五六年五月八日)(環食第九九号)』には、既存フェオホルバイド量が100mg%をこえ、又は、総フェオホルバイド量(既存フェオホルバイド量とクロロフィラーゼ活性度の和をいう)が160mg%をこえるものであってはならない、と規定されている。なお、既存フェオホルバイド、クロロフィラーゼ活性度については後述する。

0055

本発明における乾燥桑葉の製造方法、および桑葉粉末の製造方法では、フェオホルバイドの生成を抑える製造方法であることが好ましい。
本発明の乾燥桑葉および桑葉粉末における総フェオホルバイド量は、0〜160mg%であることが好ましく、0〜100mg%であることがより好ましい。

0056

<既存フェオホルバイドおよびクロロフィラーゼ活性度>
既存フェオホルバイド、およびクロロフィラーゼ活性度は『フェオホルバイド等クロロフィル分解物を含有するクロレラによる衛生上の危害防止について(昭和五六年五月八日)(環食第九九号)』に記載のとおりである。

0057

すなわち、既存フェオホルバイドとは、色素エーテル抽出溶液から17%塩酸移行するクロロフィル分解物量をフェオホルバイドaに換算し、mg%であらわしたものを指す。クロロフィラーゼ活性度とは、含水アセトン中でインキュベートし、クロロフィル分解物の生成増加量をフェオホルバイドaに換算し、mg%であらわしたものを指す。

0058

本発明の乾燥桑葉および桑葉粉末における、既存フェオホルバイド量は、0〜100mg%であることが好ましく、0〜60mg%であることがより好ましい。
本発明の乾燥桑葉および桑葉粉末における、クロロフィラーゼ活性度は、0〜60mg%であることが好ましく、0〜40mg%であることがより好ましい。

0059

次に本発明について実施例を示してさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
<実施例1>
〔乾燥桑葉の製造〕
桑葉(品種:はやてさかり)を10月に損傷しないように枝ごと収穫し、枝付き桑葉を得た。枝付き桑葉の長さは、1m程度であった。

0060

次に、枝付き桑葉から、枯葉や木片等の異物を除去した後、水洗し、桑葉に付着した泥や汚れを除去した。その後、0.1〜0.2質量%の食塩−重曹(1:1)水溶液に枝付き桑葉の全体が浸るように2〜3分浸漬した。

0061

浸漬した枝付き桑葉を取り出した後、熱湯ブランチング機に投入して3分(工程(1))経過後に取り出した。次に、熱湯ブランチングした枝付き桑葉を蒸気ブランチング機に投入して3分(工程(2))経過後に取り出した。熱湯ブランチング、および蒸気ブランチングの条件は、下記のとおりである。
《熱湯ブランチング》
熱湯:3,000L
枝付き桑葉:100kg
熱湯温度:90℃
《蒸気ブランチング》
庫内容量:2.2m3
枝付き桑葉:100kg
蒸気温度:90℃
蒸気流入量:750kg/時間

0062

さらに、蒸気ブランチングした枝付き桑葉を、枝付きのまま熱風乾燥機に投入し、4時間乾燥させた(工程(3−I))。乾燥後の桑葉の水分は、18%であった。乾燥条件は、下記のとおりである。

0063

<乾燥条件>
平面型乾燥機の面積:10m2
枝付き桑葉:600kg
熱風入口温度:80℃
風量:200m3/分
枝付き桑葉を乾燥機に投入してから4時間経過後に取り出し、枝から葉を外し、桑葉のみを選別した(工程(A))。選別後の桑葉を、再度乾燥機に投入して1時間乾燥させた(工程(3−II))。乾燥条件は工程(3−I)の条件と同様に行った。乾燥後の桑葉の水分は、5%であった。

0064

〔桑葉粉末の製造〕
乾燥後の桑葉を粉砕機に投入して粉砕した。粉砕後の桑葉粉末の平均粒径は15〜25μmであった。
製造した桑葉粉末は、包装容器充填密閉後に冷暗所で保管した。

0065

<実施例2および3>
実施例2および3は、実施例1と同様に収穫、浸漬、異物の除去、水洗、熱湯ブランチング(工程(1))および蒸気ブランチング(工程(2))を行った。

0066

実施例2の乾燥(工程(3))では、熱風乾燥機に枝付き桑葉を投入し、5時間乾燥させた後、枝から葉を外し、桑葉のみを選別し乾燥桑葉を製造した。乾燥後の桑葉の水分は、5%であった。

0067

実施例3の乾燥(工程(3))では、枝から葉を外して桑葉のみを熱風乾燥機に投入し、8時間乾燥させた。乾燥後の桑葉の水分は、5%であった。
実施例2および3の桑葉粉末は、実施例1と同様に製造した。

0068

<比較例1、および2>
比較例1は、熱湯ブランチングは行わず、蒸気ブランチングの時間を6分とした以外は、実施例1と同様に製造した。
比較例2は、熱湯ブランチングを行い、時間を6分としたこと、蒸気ブランチングは行わなかったこと以外は、実施例1と同様に製造した。

0069

実施例1〜3および比較例1〜2の製造条件を表1に示す。

0070

0071

〔総クロロフィル〕
新食品分析ハンドブック(建菅原龍幸、前川昭監修 建帛社、2000.11)p.266に記載の方法に従って測定した。
〔総フェオホルバイド・既存フェオホルバイド・クロロフィラーゼ活性度〕
厚生省環境衛生局長通知(昭和56年5月8日環食第99号)に記載の方法に従って測定した。

0072

〔1−デオキシノジリマイシン〕
JHFA品解説書青汁食品(公益財団法人日本健康・栄養食品協会)p.46に記載の方法に従って測定した。

0073

実施例1〜3および比較例1〜2について、総クロロフィル、総フェオホルバイド、既存フェオホルバイド・クロロフィラーゼ活性度、および1−デオキシノジリマイシンの測定結果を表2に示す。

実施例

0074

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