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技術 等速自在継手の軸接続構造

出願人 NTN株式会社
発明者 近藤英樹
出願日 2019年4月11日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-075612
公開日 2020年10月22日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-172990
状態 未査定
技術分野 継手
主要キーワード 外側スプリング 継手タイプ 内側スプリング 相手方部材 トルクチューブ フランジ形 円環状部材 引き抜き作業
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年10月22日)のものです。
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図面 (5)

課題

トルクチューブと軸とを連結しているロックピン遠心力によって抜け出ることを防止する。

解決手段

等速自在継手のトルクチューブ20に対して軸60を接続する等速自在継手の軸接続構造において、トルクチューブ20の軸心に沿って接続孔28が形成され、軸60は接続孔28内に嵌合し、トルクチューブ20に形成されたピン孔27と軸60に形成されたピン孔61にロックピン50が挿通され、ロックピン50は、トルクチューブ20及び軸60のピン孔27,61の内面に接して配置されピン孔27,61の内面を外径側へ押圧する弾性力を有する外側スプリングピン51と、外側スプリングピン51よりも内径側に配置され外側スプリングピン51を外径側へ押圧する弾性力を有する内側スプリングピン52とからなる等速自在継手の軸接続構造とした。

概要

背景

各種産業機械用等速自在継手として、例えば、3本のトラック溝にそれぞれボールを収容した「トリボールジョイント」と称されるものがある。トリボールジョイントは、小スペースな部位に適用できることを特徴とし、例えば、特許文献1、2に記載されたものがある。

トリボールジョイントの基本構成を、本発明の説明図である図1を用いて説明すると、中心軸部6と外周壁部5とが一体となった外輪2と、ボール40を保持するポケット21が形成されたトルクチューブ20とが、3個のボール40を介して屈曲自在であり、且つ、その相互間で回転力が等速で伝達できるようになっている。

外輪2は、底壁部3から軸方向一端側へ突出する中心軸部6と、中心軸部6の外径側に位置する外周壁部5と、中心軸部6と外周壁部5との間に形成される環状空間11と環状空間11の外壁面15と内壁面13の少なくとも一方に形成され軸方向へ延びる3本のトラック溝12,14とを備えている。

トルクチューブ20は、外輪2の環状空間11内に軸方向他端側へ突出する突出部材22が組込まれ、トラック溝12,14のそれぞれと対応する位置における突出部材22にポケット21が形成されている。ボール40は、トルクチューブ20のポケット21内に組込まれて、トラック溝12,14に沿って転動可能である。

このトリボールジョイントは摺動式継手タイプであり、外輪2に対するトルクチューブ20の軸方向への相対移動、すなわち、継手伸縮許容するものである。このため、継手が伸びる方向では、ボール40が外輪2の軸方向一端に配置したストップリング41に接触することによって、それ以上の移動が規制される。また、継手が縮む方向では、中心軸部6の軸方向一端にトルクチューブ20の底部が当接することによって、それ以上の移動が規制される。

トルクチューブ20の突出部材22を設けた側の反対側の端部である後端23には、軸60が接続される。従来のトルクチューブ20と軸60との接続構造を、図4に示す。トルクチューブ20の後端23には軸心に沿って接続孔28が形成されている。この接続孔28内に、回転力伝達の対象となる相手方部材として軸60が嵌合される。そして、軸60に設けたピン孔61とトルクチューブ20に設けたピン孔27に1本のロックピン70を圧入し、そのロックピン70の軸方向両端止め輪71で拘束することで、軸60とトルクチューブ20とが回転伝達可能な状態に接続される。

概要

トルクチューブと軸とを連結しているロックピンが遠心力によって抜け出ることを防止する。等速自在継手のトルクチューブ20に対して軸60を接続する等速自在継手の軸接続構造において、トルクチューブ20の軸心に沿って接続孔28が形成され、軸60は接続孔28内に嵌合し、トルクチューブ20に形成されたピン孔27と軸60に形成されたピン孔61にロックピン50が挿通され、ロックピン50は、トルクチューブ20及び軸60のピン孔27,61の内面に接して配置されピン孔27,61の内面を外径側へ押圧する弾性力を有する外側スプリングピン51と、外側スプリングピン51よりも内径側に配置され外側スプリングピン51を外径側へ押圧する弾性力を有する内側スプリングピン52とからなる等速自在継手の軸接続構造とした。

目的

この発明の課題は、トルクチューブと軸とを連結しているロックピンが遠心力によって抜け出ることを防止することである

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

外輪(2)及びトルクチューブ(20)と、前記外輪(2)及び前記トルクチューブ(20)の少なくとも一方に形成され軸方向へ延びる3本のトラック溝(12,14)と、前記トラック溝(12,14)に収容されるボール(40)とを備える等速自在継手の前記トルクチューブ(20)に対して軸(60)を接続する等速自在継手の軸接続構造において、前記トルクチューブ(20)の軸心に沿って接続孔(28)が形成され、前記軸(60)は前記接続孔(28)内に嵌合し、前記トルクチューブ(20)に形成されたピン孔(27)と前記軸(60)に形成されたピン孔(61)にロックピン(50)が挿通され、前記ロックピン(50)は、前記トルクチューブ(20)及び前記軸(60)の前記ピン孔(27,61)の内面に接して配置され前記ピン孔(27,61)の内面を外径側へ押圧する弾性力を有する外側スプリングピン(51)と、前記外側スプリングピン(51)よりも内径側に配置され前記外側スプリングピン(51)を外径側へ押圧する弾性力を有する内側スプリングピン(52)とからなる等速自在継手の軸接続構造。

請求項2

前記トルクチューブ(20)及び前記軸(60)の前記ピン孔(27,61)は断面円形であり、前記外側スプリングピン(51)及び前記内側スプリングピン(52)は、前記ピン孔(27,61)の内面に沿う円周方向部材(51a,52a)の一部に開口部(51b,52b)を有する断面C字状である請求項1に記載の等速自在継手の軸接続構造。

請求項3

前記外側スプリングピン(51)及び前記内側スプリングピン(52)の軸方向両端拘束する止め輪(53)を備える請求項1又は2に記載の等速自在継手の軸接続構造。

請求項4

前記外輪(2)は、底壁部(3)から軸方向一端側へ突出する中心軸部(6)と、前記中心軸部(6)の外径側に位置する外周壁部(5)と、前記中心軸部(6)と前記外周壁部(5)との間に形成される環状空間(11)と、前記環状空間(11)の外壁面(15)と内壁面(13)の少なくとも一方に形成される前記トラック溝(12,14)と、を備え、前記トルクチューブ(20)は、前記外輪(2)の前記環状空間(11)内に向かって軸方向他端側へ突出する突出部材(22)と、前記突出部材(22)に形成され前記ボール(40)を保持するポケット(21)と、を備える請求項1から3のいずれか1つに記載の等速自在継手の軸接続構造。

技術分野

0001

この発明は、等速自在継手軸接続構造に関する。

背景技術

0002

各種産業機械用の等速自在継手として、例えば、3本のトラック溝にそれぞれボールを収容した「トリボールジョイント」と称されるものがある。トリボールジョイントは、小スペースな部位に適用できることを特徴とし、例えば、特許文献1、2に記載されたものがある。

0003

トリボールジョイントの基本構成を、本発明の説明図である図1を用いて説明すると、中心軸部6と外周壁部5とが一体となった外輪2と、ボール40を保持するポケット21が形成されたトルクチューブ20とが、3個のボール40を介して屈曲自在であり、且つ、その相互間で回転力が等速で伝達できるようになっている。

0004

外輪2は、底壁部3から軸方向一端側へ突出する中心軸部6と、中心軸部6の外径側に位置する外周壁部5と、中心軸部6と外周壁部5との間に形成される環状空間11と環状空間11の外壁面15と内壁面13の少なくとも一方に形成され軸方向へ延びる3本のトラック溝12,14とを備えている。

0005

トルクチューブ20は、外輪2の環状空間11内に軸方向他端側へ突出する突出部材22が組込まれ、トラック溝12,14のそれぞれと対応する位置における突出部材22にポケット21が形成されている。ボール40は、トルクチューブ20のポケット21内に組込まれて、トラック溝12,14に沿って転動可能である。

0006

このトリボールジョイントは摺動式継手タイプであり、外輪2に対するトルクチューブ20の軸方向への相対移動、すなわち、継手伸縮許容するものである。このため、継手が伸びる方向では、ボール40が外輪2の軸方向一端に配置したストップリング41に接触することによって、それ以上の移動が規制される。また、継手が縮む方向では、中心軸部6の軸方向一端にトルクチューブ20の底部が当接することによって、それ以上の移動が規制される。

0007

トルクチューブ20の突出部材22を設けた側の反対側の端部である後端23には、軸60が接続される。従来のトルクチューブ20と軸60との接続構造を、図4に示す。トルクチューブ20の後端23には軸心に沿って接続孔28が形成されている。この接続孔28内に、回転力伝達の対象となる相手方部材として軸60が嵌合される。そして、軸60に設けたピン孔61とトルクチューブ20に設けたピン孔27に1本のロックピン70を圧入し、そのロックピン70の軸方向両端止め輪71で拘束することで、軸60とトルクチューブ20とが回転伝達可能な状態に接続される。

先行技術

0008

特公昭52−34699号公報
特開2018−91364号公報

発明が解決しようとする課題

0009

トリボールジョイントは、例えば、鉄鋼設備において、レベラーワークロールピンチロール等に対する駆動力伝達経路に使用される場合がある。このような過酷な環境下で使用されるトリボールジョイントにおいて、例えば、高速回転(1500rpm以上)で長時間使用を継続した際に、トルクチューブ20と軸60を連結しているロックピン70が遠心力により外径側へ移動し、止め輪71を押し上げ現象が発生する場合がある。止め輪71が押し上げられると、ロックピン70の抜け落ちに繋がるので好ましくない。特に、継手が比較的高角で(大きな屈曲角度で)屈曲した状態で使用される状況下では、ロックピン70を外周側へ移動させるような遠心力が作用しやすい傾向がある。

0010

そこで、この発明の課題は、トルクチューブと軸とを連結しているロックピンが遠心力によって抜け出ることを防止することである。

課題を解決するための手段

0011

上記の課題を解決するために、この発明は、外輪及びトルクチューブと、前記外輪及び前記トルクチューブの少なくとも一方に形成され軸方向へ延びる3本のトラック溝と、前記トラック溝に収容されるボールとを備える等速自在継手の前記トルクチューブに対して軸を接続する等速自在継手の軸接続構造において、前記トルクチューブの軸心に沿って接続孔が形成され、前記軸は前記接続孔内に嵌合し、前記トルクチューブに形成されたピン孔と前記軸に形成されたピン孔にロックピンが挿通され、前記ロックピンは、前記トルクチューブ及び前記軸の前記ピン孔の内面に接して配置され前記ピン孔の内面を外径側へ押圧する弾性力を有する外側スプリングピンと、前記外側スプリングピンよりも内径側に配置され前記外側スプリングピンを外径側へ押圧する弾性力を有する内側スプリングピンとからなる等速自在継手の軸接続構造を採用した。

0012

ここで、前記トルクチューブ及び前記軸の前記ピン孔は断面円形であり、前記外側スプリングピン及び前記内側スプリングピンは、前記ピン孔の内面に沿う円周方向部材の一部に開口部を有する断面C字状である構成を採用することができる。

0013

また、前記外側スプリングピン及び前記内側スプリングピンの軸方向両端を拘束する止め輪を備える構成を採用することができる。

0014

これらの各態様において、前記外輪は、底壁部から軸方向一端側へ突出する中心軸部と、前記中心軸部の外径側に位置する外周壁部と、前記中心軸部と前記外周壁部との間に形成される環状空間と、前記環状空間の外壁面と内壁面の少なくとも一方に形成される前記トラック溝と、を備え、前記トルクチューブは、前記外輪の前記環状空間内に向かって軸方向他端側へ突出する突出部材と、前記突出部材に形成され前記ボールを保持するポケットと、を備える構成を採用することができる。

発明の効果

0015

この発明は、トルクチューブと軸とを連結しているロックピンが遠心力によって抜け出ることを防止することができる。

図面の簡単な説明

0016

この発明の実施形態を示す等速自在継手の軸接続構造を示す縦断面図である。
図1の断面図である。
図1の要部拡大断面図である。
従来例の等速自在継手の軸接続構造を示す要部拡大断面図である。

実施例

0017

以下、この発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。この実施形態の等速自在継手1は、図1及び図2に示すように、トリボールジョイントタイプの等速自在継手1である。等速自在継手1は、中心軸部6と外周壁部5とが一体となった外輪2と、ボール40を保持するポケット21が形成されたトルクチューブ20とが、3個のボール40を介して屈曲自在であり、且つ、その相互間で回転力が等速で伝達できるようになっている。

0018

外輪2は、底壁部3から軸方向一端側へ突出する中心軸部6と、中心軸部6の外径側に位置する筒状の外周壁部5とを備えている。また、中心軸部6と外周壁部5との間には、軸周り全周に連続する環状空間11が形成されている。また、外輪2の底壁部3の外周には、外径側へ突出するフランジ部4が形成されている。このフランジ部4を通じて、回転力伝達の対象となる相手方部材(図示せず)が連結される。

0019

外輪2の環状空間11は軸方向一端側へ開口し、軸方向他端側は底壁部3によって閉塞している。また、環状空間11に臨む内面のうち、外周壁部5側の外壁面15と中心軸部6側の内壁面13の少なくとも一方には、軸方向へ延びる3本のトラック溝12,14を、120°毎の等分方位に備えている。この実施形態では、トラック溝12,14は外壁面15と内壁面13の両方に形成されているが、トラック溝12,14は外壁面15と内壁面13のどちらか一方のみに形成されている態様でもよい。

0020

トルクチューブ20は、外輪2の環状空間11内に軸方向他端側へ突出する突出部材22が組込まれ、トラック溝12,14のそれぞれと対応する位置における突出部材22にポケット21が形成されている。ボール40は、トルクチューブ20のポケット21内に
組込まれて、トラック溝12,14に沿って転動可能である。

0021

トルクチューブ20の突出部材22は、ポケット21よりも軸方向他端側の端部外周に、軸方向他端側へ向かうにつれて縮径する先端テーパ部24が形成されている。また、ポケット21よりも軸方向一端側の外周に、軸方向一端側へ向かうにつれて縮径する後端テーパ部26が形成されている。先端テーパ部24と後端テーパ部26との間の外周には、円筒面状の円環部25が形成されている。突出部材22の先端部30は、軸方向他端側へ向かうにつれて断面が小さくなる先細りの形状である。

0022

また、トルクチューブ20の突出部材22を設けた側の反対側の端部である後端23には軸心に沿って接続孔28が形成されている。この接続孔28内に、回転力伝達の対象となる相手方部材として軸60が嵌合される。そして、軸60に設けたピン孔61とトルクチューブ20に設けたピン孔27にロックピン50が圧入されることで、軸60とトルクチューブ20とが回転伝達可能な状態に接続される。なお、トルクチューブ20、軸60、ロックピン50を構成する金属素材には、例えば、炭素鋼合金鋼などが用いられる。

0023

外輪2の外周壁部5には、軸方向一端側への開口部の内径面に、ボール抜け止め用のストップリング41が設けられている。継手が伸びる方向、すなわち、外輪2に対してトルクチューブ20が軸方向へ抜け出す方向へ相対移動した場合、ボール40がストップリング41に接触することによって、それ以上の移動が規制される。また、継手が縮む方向、すなわち、外輪2に対してトルクチューブ20が軸方向へ押し込まれる方向へ相対移動した場合、中心軸部6の軸方向一端にトルクチューブ20の底部が当接することによって、それ以上の移動が規制される。

0024

外輪2とトルクチューブ20との間の開口部は、ブーツ42で密封されている。ブーツ42は、トルクチューブ20の外周に固定される小径部42bと、外輪2の外周に固定される大径部42cと、小径部42bと小径部42cとを連結する変形自在の蛇腹部42aとを備えている。大径部42cを外輪2の外周に嵌合してブーツバンド42dで締め付けて固定し、小径部42bをトルクチューブ20の外周に嵌合してブーツバンド42dで締め付けて固定している。ブーツ42により、内部に充填されたグリース等の潤滑剤が外部へ漏れ出ることを防止している。

0025

ロックピン50が挿通されるトルクチューブ20のピン孔27及び軸60のピン孔61は、同一の内径を有する断面円形の孔である。両方のピン孔27,61が同一直線上に位置するように、トルクチューブ20と軸60の軸周り方位が位置合わせされ、その状態で両方のピン孔27,61に、1組のロックピン50が挿通されている。

0026

ロックピン50は、図1及び図3に示すように、外側スプリングピン51と内側スプリングピン52の2つの部材を1組とする2重構造のピンである。

0027

外側スプリングピン51は、トルクチューブ20及び軸60のピン孔27,61の内面に接して配置される。この実施形態の外側スプリングピン51は、両方のピン孔27,61の内面に沿う円筒状の円周方向部材51aの周方向1箇所に、所定の隙間の開口部51bを有する断面C字状の部材である。外側スプリングピン51は、その全長に亘って断面C字状であるので、外力が加わらない自然状態から、開口部51bの隙間を狭める方向に外力を加えて円周方向部材51aを縮径することで、外径側へ戻ろうとする弾性力を発揮する。

0028

外側スプリングピン51の外径は、自然状態で、トルクチューブ20及び軸60のピン孔27,61の内径に対し、僅かに大きい数値に設定されている。このため、開口部51bの隙間を狭める方向に外力を加えながら、外側スプリングピン51をピン孔27,61内に挿入すれば、外側スプリングピン51は、その弾性力でピン孔27,61の内面を外径側へ押圧する。

0029

また、内側スプリングピン52は、外側スプリングピン51の内径側において、その外側スプリングピン51の内面に接して配置される。この実施形態の内側スプリングピン52は、外側スプリングピン51の円周方向部材51aの内面に沿う同じく円筒状を成す円周方向部材52aの周方向1箇所に、所定の隙間の開口部52bを有する断面C字状の部材である。内側スプリングピン52は、その全長に亘って断面C字状であるので、外力が加わらない自然状態から、開口部52bの隙間を狭める方向に外力を加えて円周方向部材52aを縮径することで、外径側へ戻ろうとする弾性力を発揮する。

0030

内側スプリングピン52の外径は、自然状態で、ピン孔27,61内に挿通された状態の外側スプリングピン51の円周方向部材51aの内径に対し、僅かに大きい数値に設定されている。このため、開口部52bの隙間を狭める方向に外力を加えながら、内側スプリングピン52を外側スプリングピン51の内径側に挿入すれば、内側スプリングピン52は、その弾性力で外側スプリングピン51を外径側へ押圧する。

0031

このように、トルクチューブ20と軸60とを連結するロックピン50として、2つの部材を1組とする2重構造のピンを採用し、その2つの部材のそれぞれが弾性力によって外径側へ拡径する方向へ押圧力を付与するので、ロックピン50は、ピン孔27,61の内面に張り付くようにトルクチューブ20及び軸60と一体化する。このため、高速回転時であっても、ロックピン50が遠心力で外径側へ移動することを抑制できる。

0032

なお、外側スプリングピン51と内側スプリングピン52とからなる2重構造のロックピン50は、その内部に中空部を有することから、中空部を有さない従来の無垢のロックピン70(従来例を示す図4参照)に比べて、せん断強度がやや劣る場合がある、とも考えられる。しかし、仮に、部材のせん断強度がやや劣るとしても、外側スプリングピン51と内側スプリングピン52の2つの部材の弾性力によって、そのせん断強度の低下を補う固定強度を発揮している。

0033

また、ロックピン50として、2つの部材を1組とする2重構造のピンを採用したことで、ロックピン50のピン孔27,61への挿通作業、ロックピン50のピン孔27,61からの引き抜き作業が容易である。

0034

すなわち、挿通作業では、まず、外側スプリングピン51をピン孔27,61内に挿通する。この作業は、弾性力に抗して外側スプリングピン51を縮径させながら行うので、従来のロックピン70のように、ハンマーで叩き込む等の作業は不要である。また、その後、外側スプリングピン51の内径側に内側スプリングピン52を挿通する作業についても同様である。ここで、予め外側スプリングピン51の内径側に内側スプリングピン52を挿通しておき、その後、外側スプリングピン51と内側スプリングピン52とを同時にピン孔27,61内に挿通するようにしてもよい。

0035

また、引き抜き作業では、ピン孔27,61の内面に対して、2重構造のロックピン50が弾性力をもって接していることから、仮に、経年により部材同士の固着が生じても、その固着を離脱させやすいという利点がある。

0036

また、上記の実施形態では、外側スプリングピン51及び内側スプリングピン52の軸方向両端を拘束する止め輪53を備えている。止め輪53は、図1に示すように、トルクチューブ20の後端23の外周に嵌る円環状部材の周方向1箇所に、所定の隙間の開口を有するC字状の部材である。開口の隙間を拡大させて円環状部材を拡径させながら、その円環状部材をトルクチューブ20の外周に嵌める。止め輪53を備えたことにより、ロックピン50の抜け出しがより確実に防止される。

0037

ここで、外側スプリングピン51及び内側スプリングピン52の軸方向両端面に、それぞれ、止め輪53が嵌る溝を設けてもよい。このとき、外側スプリングピン51側の溝と内側スプリングピン52側の溝が一直線上に位置するように、外側スプリングピン51と内側スプリングピン52の軸周り方位を調整する。また、ピン孔27,61の開口以外のトルクチューブ20の外周にも、止め輪53が嵌る溝を設けてもよい。

0038

上記の実施形態では、ロックピン50が挿通されるトルクチューブ20のピン孔27及び軸60のピン孔61を断面円形の孔としたが、この実施形態には限定されず、ピン孔27,61の断面形状は自由に設定できる。また、そのピン孔27,61の断面形状に合わせて、外側スプリングピン51及び内側スプリングピン52の断面形状も自由に設定できる。

0039

また、上記の実施形態では、トラック溝12,14を外輪2に備える等速自在継手を例にこの発明を説明したが、この実施形態には限定されず、例えば、トラック溝12,14は、トルクチューブ20に形成されていればよい。この場合、ボール40を保持するポケット21は、トルクチューブ20に設けられることになる。

0040

また、上記の実施形態では、図1に示すように、外輪2がフランジ部4を有するいわゆるフランジ形の等速自在継手を例にこの発明を説明したが、この実施形態には限定されず、例えば、半成フランジ付きの等速自在継手や、フランジを有さないいわゆるボス形の等速自在継手であってもよい。また、単式の等速自在継手、複式の等速自在継手等、その形式は問わない。すなわち、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

0041

1等速自在継手
2外輪
3底壁部
5外周壁部
6中心軸部
11 環状空間
12,14トラック溝
13内壁面
15外壁面
20トルクチューブ
21ポケット
22突出部材
27ピン孔
28接続孔
40ボール
50ロックピン
51外側スプリングピン
52内側スプリングピン
51a,52a円周方向部材
51b,52b 開口部
53止め輪
60 軸
61 ピン孔

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