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技術 黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素に特異的に結合する抗体及び使用方法

出願人 メディミューン,エルエルシー
発明者 セルマン,ブレットトカツィク,クリスティーンフア,レイチャウダリー,パーサヴァーキー,リーナダムシュローダー,メリッサペン,リーオガネスヤン,ヴァエヒリアード,ジェームズ,ジョンソン
出願日 2020年6月23日 (8ヶ月経過) 出願番号 2020-108083
公開日 2020年10月22日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-172489
状態 未査定
技術分野 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 生物学的材料の調査,分析 ペプチド又は蛋白質 化合物または医薬の治療活性 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 突然変異または遺伝子工学 医薬品製剤
主要キーワード 可溶化材 生データセット 有用寿命 キノコ状 合計強度 曝気システム ライアビリティ モニタリング情報
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図面 (20)

課題

黄色ブドウ球菌α毒素に結合する抗体及び断片の組成物、製造方法及び使用方法を提供する。

解決手段

精製/単離抗体又は抗体の断片であって、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチド免疫特異的に結合し、且つ(a)ある特定のアミノ酸配列を含むVHCDR1;(b)ある特定のアミノ酸配列を含むVH CDR2、及び(c)ある特定のアミノ酸配列を含むVH CDR3を含む抗体又は断片。また、こうした抗体を用いた黄色ブドウ球菌感染に関連する症状を予防、治療又は管理する方法。

概要

背景

黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は、一般に健康なヒトの及び皮膚に定着する、グラム陽性通性好気性の、凝集塊を形成する球菌である。常に人口の約20〜30%に黄色ブドウ球菌(S.aureus)が定着している。黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)細菌は、ときに「スタフ(staph)」、「スタフ・アウレウス(Staph.aureus)」、又は「S.アウレウス(S.aureus)」とも称され、軽度の感染症(例えば、面皰、せつ)及び全身感染症を引き起こす日和見病原菌と見なされている。

粘膜及び表皮バリア(皮膚)は、通常、黄色ブドウ球菌(S.aureus)の感染を防御する。傷害(例えば、火傷外傷外科手技など)を受けた結果としてこれらの天然のバリアが分断されると、感染のリスクが劇的に高まる。感染のリスクはまた、免疫系が損なわれる疾患(例えば、糖尿病末期腎疾患、癌など)によっても高まる。日和見性の黄色ブドウ球菌(S.aureus)感染は重症化することもあり、非限定的な例として菌血症蜂巣炎眼瞼感染症、食中毒、関節感染、皮膚感染、熱傷様皮膚症候群毒素性ショック症候群肺炎骨髄炎心内膜炎髄膜炎及び膿瘍形成が含まれる様々な疾患又は病態を引き起こし得る。

黄色ブドウ球菌(S.aureus)はまた、動物にも感染症及び疾患を引き起こし得る。例えば、黄色ブドウ球菌(S.aureus)は、多くウシ乳腺炎に関連する。

黄色ブドウ球菌(S.aureus)は、莢膜多糖類及びタンパク毒素を含む多くのビルレンス因子発現する。細胞毒性の主因物質である、黄色ブドウ球菌(S.aureus)感染と関連付けられることの多い一つのビルレンス因子は、α毒素(α溶血素又はHlaとしても知られる)であり、これは、ほとんどの病原性黄色ブドウ球菌(S.aureus)株が産生する膜孔形成性及び溶血性菌体外タンパク質である。この毒素は、白血球細胞血小板赤血球末梢血単球マクロファージケラチノサイト線維芽細胞及び内皮細胞などの感受性細胞の膜にヘプタマーの孔を形成する。α毒素の膜孔形成は、多くの場合に細胞機能障害又は溶解を引き起こす。

概要

黄色ブドウ球菌α毒素に結合する抗体及び断片の組成物、製造方法及び使用方法を提供する。精製/単離抗体又は抗体の断片であって、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチド免疫特異的に結合し、且つ(a)ある特定のアミノ酸配列を含むVHCDR1;(b)ある特定のアミノ酸配列を含むVH CDR2、及び(c)ある特定のアミノ酸配列を含むVH CDR3を含む抗体又は断片。また、こうした抗体を用いた黄色ブドウ球菌感染に関連する症状を予防、治療又は管理する方法。

目的

実施例11の表1〜7は、本明細書に提示される抗体及び断片の特定の実施形態の重鎖可変領域(VH)、軽鎖可変領域(VL)、及び相補性決定領域(CDRs)を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

精製/単離抗体又は抗体の断片であって、黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチド免疫特異的に結合し、且つ(a)配列番号7、10、13又は69と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVHCDR1;(b)配列番号8、11、14、17、70又は75と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVHCDR2、及び(c)配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVHCDR3を含む抗体又は断片。

請求項2

前記VHCDR1、VHCDR2及びVHCDR3が、配列番号7、8及び9;配列番号10、11及び12;配列番号13、14及び15;配列番号7、17及び18;配列番号7、8及び16;配列番号7、8及び65;配列番号7、8及び66;配列番号7、8、及び67;配列番号7、8及び78;配列番号69、70及び71;配列番号7、8及び72;配列番号69、75及び71;配列番号69、75及び76;又は配列番号69、70及び71により表される、請求項1に記載の抗体又は抗原結合断片

請求項3

単離抗体又はその抗原結合断片であって、黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合し、且つ(a)配列番号7、10、13又は69のアミノ酸配列を含むVHCDR1;(b)配列番号8、11、14、17、70又は75のアミノ酸配列を含むVHCDR2;(c)配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78のアミノ酸配列を含むVHCDR3;(d)配列番号1又は4のアミノ酸配列を含むVLCDR1;(e)配列番号2、5、73又は77のアミノ酸配列を含むVLCDR2;及び(f)配列番号3、6、64、68又は74のアミノ酸配列を含むVLCDR3を含む単離抗体又はその抗原結合断片。

請求項4

前記VHCDR1、VHCDR2、VHCDR3、VLCDR1、VLCDR2及びVLCDR3が、配列番号7、8、9、1、2及び3;配列番号10、11、12、1、2及び3;配列番号13、14、15、4、5及び6;配列番号7、17、18、1、2及び3;配列番号7、8、16、1、2及び64;配列番号7、8、65、1、2及び64;配列番号7、8、66、1、2及び64;配列番号7、8、67、1、2及び68;配列番号7、8、67、1、2及び64;配列番号7、8、78、1、2及び64;配列番号7、8、65、1、2及び68;配列番号69、70、71、1、2及び68;配列番号7、8、72、1、73及び74;配列番号69、75、71、1、2及び68;配列番号69、75、76、1、2及び68;配列番号69、75、76、1、77及び74;配列番号69、70、71、1、77及び74のアミノ酸配列に対応する、請求項3に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項5

前記単離抗体又はその抗原結合断片が、(i)3つのCDRを含むVH鎖ドメインと3つのCDRを含むVL鎖ドメインとを含み;及び(ii)黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合し、前記VH鎖ドメインの前記3つのCDRが、(a)配列番号7、10、13又は69のアミノ酸配列を含むVHCDR1;(b)配列番号8、11、14、17、70又は75のアミノ酸配列を含むVHCDR2;及び(c)配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78のアミノ酸配列を含むVHCDR3を含む、請求項1に記載の単離抗体又はその抗原結合断片。

請求項6

前記VHCDR1、VHCDR2及びVHCDR3が、配列番号7、8及び9;配列番号10、11及び12;配列番号13、14及び15;配列番号7、17及び18;配列番号7、8及び16;配列番号7、8及び65;配列番号7、8及び66;配列番号7、8、及び67;配列番号7、8及び78;配列番号69、70及び71;配列番号7、8及び72;配列番号69、75及び71;配列番号69、75及び76;又は配列番号69、70及び71のアミノ酸配列に対応する、請求項5に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項7

前記単離抗体又はその抗原結合断片が、(i)3つのCDRを含むVH鎖ドメインと3つのCDRを含むVL鎖ドメインとを含み;及び(ii)黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合し、前記VL鎖ドメインの前記3つのCDRが、(a)配列番号1又は4のアミノ酸配列を含むVLCDR1;(b)配列番号2、5、73又は77のアミノ酸配列を含むVLCDR2;及び(c)配列番号3、6、64、68又は74のアミノ酸配列を含むVLCDR3を含む、請求項1に記載の単離抗体又はその抗原結合断片。

請求項8

前記VLCDR1、VLCDR2及びVLCDR3が、配列番号1、2及び3;配列番号4、5及び6;配列番号1、2及び64;配列番号1、2及び68;配列番号1、73及び74;又は配列番号1、77及び74のアミノ酸配列に対応する、請求項7に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項9

(i)黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合し、(ii)配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する重鎖可変ドメインを含み、及び(iii)配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有する軽鎖可変ドメインを含む単離抗体又はその抗原結合断片。

請求項10

前記VH及びVLが、配列番号20及び19;配列番号22及び21;配列番号24及び23;配列番号26及び25;配列番号28及び27;配列番号41及び42;配列番号43及び44;配列番号45及び46;配列番号47及び48;配列番号47及び48;配列番号49及び50;配列番号51及び52;配列番号51及び52;配列番号53及び54;配列番号55及び56;配列番号57及び58;配列番号59及び60;配列番号61及び58;配列番号62及び58;配列番号62及び63;配列番号79及び63のアミノ酸配列に対応する、請求項9に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項11

単離抗体又はその抗原結合断片であって、配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62の重鎖可変ドメインと、配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63の軽鎖可変ドメインとを含む単離抗体又はその抗原結合断片。

請求項12

前記VH及びVLが、配列番号20及び19;配列番号22及び21;配列番号24及び23;配列番号26及び25;配列番号28及び27;配列番号41及び42;配列番号43及び44;配列番号45及び46;配列番号47及び48;配列番号47及び48;配列番号49及び50;配列番号51及び52;配列番号51及び52;配列番号53及び54;配列番号55及び56;配列番号57及び58;配列番号59及び60;配列番号61及び58;配列番号62及び58;配列番号62及び63;配列番号79及び63のアミノ酸配列に対応する、請求項11に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項13

前記単離抗体又はその抗原結合断片が、黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合し、且つ(a)約13nM以下のα毒素に対する親和性定数(KD);(b)α毒素モノマーに結合するが、α毒素のα毒素受容体との結合は阻害しない;(c)α毒素オリゴマーの形成を少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、又は95%阻害する;(d)α毒素細胞溶解活性を(例えば、細胞溶解及び溶血アッセイにより決定されるとき)少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、又は95%低下させる;及び(e)細胞浸潤及び炎症誘発性サイトカイン放出を(例えば、動物肺炎モデルにおいて)低下させるからなる群から選択される特性の1つ以上を有する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項14

前記単離抗体又はその抗原結合断片がさらなる薬剤を含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項15

前記さらなる薬剤が抗生物質である、請求項14に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項16

前記単離抗体又はその抗原結合断片が、前記治療剤リンカーを介して連結される、請求項14に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項17

前記単離抗体又はその抗原結合断片が診断用薬剤をさらに含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項18

前記診断用薬剤が造影剤を含む、請求項17に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項19

前記診断用薬剤が検出可能標識を含む、請求項17に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項20

前記単離抗体又はその抗原結合断片が、前記診断用薬剤にリンカーを介して連結される、請求項17に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項21

前記黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドが天然の毒素ポリペプチドである、請求項1〜20のいずれか一項に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項22

前記黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドが、配列番号39又は配列番号40のアミノ酸配列を含む、請求項1〜20のいずれか一項に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項23

前記細胞が血液又は由来である、請求項A13に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項24

前記血液由来の細胞が赤血球細胞である、請求項23に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項25

前記細胞溶解が溶血インビトロアッセイ又は乳酸デヒドロゲナーゼインビトロアッセイにより決定される、請求項13、23又は24のいずれか一項に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項26

前記単離抗体又はその抗原結合断片が、黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合し、且つ配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVHCDR3を含み、前記抗体又は抗原結合断片が、前記黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドを中和する、請求項1〜25のいずれか一項に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項27

前記単離抗体又はその抗原結合断片が、黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合し、且つ配列番号3、6、64、68又は74と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVLCDR3を含み、前記抗体又は抗原結合断片が、黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドを中和する、請求項1〜26のいずれか一項に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項28

前記単離抗体又はその抗原結合断片が、黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合し、且つ配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVHCDR3を含み、前記抗体又は抗原結合断片が、黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドのオリゴマー形成を阻害する、請求項1〜27のいずれか一項に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項29

前記単離抗体又はその抗原結合断片が、黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合し、且つ配列番号3、6、64、68又は74と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVLCDR3を含み、前記抗体又は抗原結合断片が、黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドのオリゴマー形成を阻害する、請求項1〜28のいずれか一項に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項30

前記オリゴマー形成の阻害が、インビトロ結合及び/又は電気泳動移動度アッセイにより決定される、請求項13、28又は29のいずれか一項に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項31

請求項1〜30のいずれか一項に記載の抗体又は抗原結合断片を含む組成物

請求項32

(a)請求項1〜30のいずれか一項に記載の抗体若しくは抗原結合断片又は請求項31に記載の組成物;(b)前記組成物の使用説明書又は前記組成物の使用説明書の入手方法指図書を含むキット

請求項33

前記組成物中の前記抗体が、固体担体に連結されている、請求項32に記載のキット。

請求項34

前記固体担体がビーズである、請求項33に記載のキット。

請求項35

前記ビーズがセファロースビーズである、請求項34に記載のキット。

請求項36

前記使用説明書が、黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドの単離、精製、検出及び定量化の1つ以上を収録している、請求項32〜35のいずれか一項に記載のキット。

請求項37

緩衝液、固体担体又は緩衝液及び固体担体を含む、請求項32〜36のいずれか一項に記載のキット。

請求項38

前記固体担体が、ビーズ、フィルター、膜及びマルチウォールプレート(multiwallplate)の1つ以上である、請求項37に記載のキット。

請求項39

ウエスタンブロットに好適な緩衝液及び膜を含む、請求項37に記載のキット。

請求項40

負荷緩衝液溶出緩衝液とを含む、請求項37に記載のキット。

請求項41

酵素結合免疫吸着(enzyme−linkedimmunosorbant)アッセイ(ELISA)に好適な緩衝液を含む、請求項37に記載のキット。

請求項42

対象における肺炎の予防、治療又は管理方法であって、請求項1〜30のいずれか一項に記載の抗体若しくは抗原結合断片又は請求項31に記載の組成物を、それを必要とする対象に対し、肺炎を予防、治療又は管理するのに有効な量で投与するステップを含む方法。

請求項43

肺炎の予防方法である、請求項42に記載の方法。

請求項44

前記抗体又はその抗原結合断片が、配列番号39内の立体構造エピトープに免疫特異的に結合する、請求項42又は43に記載の方法。

請求項45

対象における皮膚感病態の予防、治療又は管理方法であって、黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する抗体又はその抗原結合断片を、それを必要とする対象に対し、皮膚感染病態を予防、治療又は管理するのに有効な量で投与するステップを含む方法。

請求項46

前記皮膚感染病態が皮膚壊死である、請求項45に記載の方法。

請求項47

前記皮膚感染病態が、皮膚の黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)感染を含む、請求項45又は46に記載の方法。

請求項48

皮膚感染病態の予防方法である、請求項45〜47のいずれか一項に記載の方法。

請求項49

黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)感染に関連する病態の予防、治療又は管理方法であって、黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する抗体又はその抗原結合断片を、それを必要とする対象に対し、毒素ポリペプチドのオリゴマー形成を低減するのに有効な量で投与するステップを含む方法。

請求項50

黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)感染に関連する病態の予防方法である、請求項49に記載の方法。

請求項51

黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)感染に関連する病態の予防、治療又は管理方法であって、黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する抗体又はその抗原結合断片を、それを必要とする対象に対し、赤血球の溶解を低減するのに有効な量で投与するステップを含む方法。

請求項52

黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)感染に関連する病態の予防方法である、請求項51に記載の方法。

請求項53

前記赤血球が血液又は肺由来の細胞である、請求項51又は52に記載の方法。

請求項54

前記抗体又はその抗原結合断片が、(a)約13nM以下のα毒素に対する親和性定数(KD);(b)α毒素モノマーに結合するが、α毒素のα毒素受容体との結合は阻害しない;(c)α毒素オリゴマーの形成を少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、又は95%阻害する;(d)α毒素細胞溶解活性を(例えば、細胞溶解及び溶血アッセイにより決定されるとき)少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、又は95%低下させる;及び(e)細胞浸潤及び炎症誘発性サイトカイン放出を(例えば、動物肺炎モデルにおいて)低下させるからなる群から選択される特性の1つ以上を有する、請求項45〜53のいずれか一項に記載の方法。

請求項55

前記抗体又はその抗原結合断片が、配列番号39内の立体構造エピトープに免疫特異的に結合する、請求項54に記載の方法。

請求項56

前記対象に投与される前記抗体若しくは抗原結合断片又は組成物が、請求項1〜30のいずれか一項又は請求項31に記載の組成物に従う、請求項42〜55のいずれか一項に記載の方法。

請求項57

請求項1〜30のいずれか一項に記載の抗体若しくは抗原結合断片又は請求項31に記載の組成物を細胞に投与するステップ;及び前記細胞への前記組成物の投与に関連する生物学的作用の存在、非存在又は量を検出するステップを含む方法。

請求項58

請求項1〜30のいずれか一項に記載の抗体若しくは抗原結合断片又は請求項31に記載の組成物を対象に投与するステップ;及び前記組成物の投与に関連する前記対象における生物学的作用の存在、非存在又は量を検出するステップを含む方法。

請求項59

請求項1〜30のいずれか一項に記載の抗体若しくは抗原結合断片又は請求項31に記載の組成物を対象に投与するステップ;及び前記対象の状態をモニタするステップを含む方法。

請求項60

黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素ポリペプチドの中和方法であって、それを必要とする対象に対し、有効量の請求項1〜30のいずれか一項に記載の抗体若しくは抗原結合断片又は請求項31に記載の組成物を投与して前記毒素ポリペプチドを中和することによる、方法。

請求項61

必要とする対象において黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素によって媒介される病態を予防、治療、又は管理する方法であって、有効量の請求項1〜30のいずれか一項に記載の抗体若しくは抗原結合断片又は請求項31に記載の組成物を前記対象に投与して前記病態を予防、治療又は管理するステップを含む方法。

請求項62

必要とする対象において黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素によって媒介される障害の症状を治療、予防又は緩和する方法であって、有効量の請求項1〜30のいずれか一項に記載の抗体若しくは抗原結合断片又は請求項31に記載の組成物を前記対象に投与して前記症状を治療、予防又は緩和するステップを含む方法。

請求項63

対象において黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素によって媒介される病態を診断する方法であって、診断を必要とする対象を選択するステップと、診断上有効な用量の請求項1〜30のいずれか一項に記載の抗体若しくは抗原結合断片又は請求項31に記載の組成物を前記対象に投与するステップとを含む方法。

請求項64

前記対象が家畜である、請求項42〜63のいずれか一項に記載の方法。

請求項65

前記対象がヒトである、請求項42〜63のいずれか一項に記載の方法。

請求項66

請求項1〜30のいずれか一項に記載の抗体若しくは抗原結合断片又は請求項31に記載の組成物により黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素オリゴマーの形成を少なくとも50%、60%、70%、80%、90%又は95%阻害する方法。

請求項67

前記黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素オリゴマーの形成の阻害が、活性膜孔形成複合体の形成を阻害する、請求項66に記載の方法。

請求項68

請求項1〜30のいずれか一項に記載の抗体若しくは抗原結合断片又は請求項31に記載の組成物により黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素細胞溶解活性を少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、又は95%低下させる方法であって、前記細胞溶解活性が細胞溶解及び/又は溶血アッセイにより決定される、方法。

請求項69

配列番号39の黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素の断片に免疫特異的に結合する単離抗体又はその抗原結合断片。

請求項70

前記抗体又はその抗原結合断片が、配列番号39のアミノ酸261〜272を含む断片に結合する、請求項69に記載の単離抗体又は抗原結合断片。

請求項71

前記抗体又はその抗原結合断片が、配列番号39の残基T261、T263、N264、K266及びK271と接触する、請求項69又は70に記載の単離抗体又は抗原結合断片。

請求項72

前記抗体又はその抗原結合断片が、配列番号39のアミノ酸173〜201を含む断片に結合する、請求項69又は70に記載の単離抗体又はその抗原結合断片。

請求項73

前記抗体又はその抗原結合断片が、配列番号39の残基N177、W179、G180、P181、Y182、D183、D185、S186、W187、N188、P189、V190、Y191及びR200と接触する、請求項69又は72に記載の単離抗体又はその抗原結合断片。

請求項74

前記抗体又はその抗原結合断片が、配列番号39の残基T261、T263、N264、K266、K271、N177、W179、G180、P181、Y182、D183、D185、S186、W187、N188、P189、V190、Y191及びR200と接触する、請求項69〜73のいずれか一項に記載の単離抗体又はその抗原結合断片。

請求項75

黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素の断片に免疫特異的に結合する単離抗体又はその抗原結合断片であって、配列番号39のアミノ酸248〜277を含む断片に結合する抗体又はその抗原結合断片。

請求項76

黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素と免疫特異的に結合する単離抗体又はその抗原結合断片であって、前記抗体又はその抗原結合断片がα毒素のヘプタマー形成を阻止し、及び前記抗体又は抗原結合断片が、配列番号39のT261、T263、N264、K266、K271、N177、W179、G180、P181、Y182、D183、D185、S186、W187、N188、P189、V190、Y191及びR200からなる群から選択される1つ以上の残基と接触する、単離抗体又はその抗原結合断片。

請求項77

肺炎の治療方法である、請求項42に記載の方法。

請求項78

皮膚感染病態の治療方法である、請求項45〜47のいずれか一項に記載の方法。

請求項79

黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)感染に関連する病態の治療方法である、請求項49に記載の方法。

請求項80

前記抗生物質がバンコマイシンである、請求項15に記載の抗体又は抗原結合断片。

請求項81

α毒素オリゴマーの形成を阻害する方法であって、α毒素モノマーを、黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)α毒素と免疫特異的に結合する単離抗体又はその抗原結合断片に接触させるステップを含む方法において、前記抗体又は抗原結合断片が、配列番号39のT261、T263、N264、K266、K271、N177、W179、G180、P181、Y182、D183、D185、S186、W187、N188、P189、V190、Y191及びR200からなる群から選択される1つ以上の残基と接触する。

請求項82

前記抗体又はその抗原結合断片が、T261、T263、N264、K266及びK271と接触する、請求項81に記載の方法。

請求項83

前記抗体又はその抗原結合断片が、N177、W179、G180、P181、Y182、D183、D185、S186、W187、N188、P189、V190、Y191及びR200とさらに接触する、請求項82に記載の方法。

請求項84

Fc変異領域を有する単離抗体又はその抗原結合断片であって、配列番号XX及び配列番号YYを含む単離抗体。

技術分野

0001

本技術は、一部において抗体に関し、特定の実施形態では、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素に特異的に結合する抗体に関する。

背景技術

0002

黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は、一般に健康なヒトの及び皮膚に定着する、グラム陽性通性好気性の、凝集塊を形成する球菌である。常に人口の約20〜30%に黄色ブドウ球菌(S.aureus)が定着している。黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)細菌は、ときに「スタフ(staph)」、「スタフ・アウレウス(Staph.aureus)」、又は「S.アウレウス(S.aureus)」とも称され、軽度の感染症(例えば、面皰、せつ)及び全身感染症を引き起こす日和見病原菌と見なされている。

0003

粘膜及び表皮バリア(皮膚)は、通常、黄色ブドウ球菌(S.aureus)の感染を防御する。傷害(例えば、火傷外傷外科手技など)を受けた結果としてこれらの天然のバリアが分断されると、感染のリスクが劇的に高まる。感染のリスクはまた、免疫系が損なわれる疾患(例えば、糖尿病末期腎疾患、癌など)によっても高まる。日和見性の黄色ブドウ球菌(S.aureus)感染は重症化することもあり、非限定的な例として菌血症蜂巣炎眼瞼感染症、食中毒、関節感染、皮膚感染、熱傷様皮膚症候群毒素性ショック症候群肺炎骨髄炎心内膜炎髄膜炎及び膿瘍形成が含まれる様々な疾患又は病態を引き起こし得る。

0004

黄色ブドウ球菌(S.aureus)はまた、動物にも感染症及び疾患を引き起こし得る。例えば、黄色ブドウ球菌(S.aureus)は、多くウシ乳腺炎に関連する。

0005

黄色ブドウ球菌(S.aureus)は、莢膜多糖類及びタンパク毒素を含む多くのビルレンス因子発現する。細胞毒性の主因物質である、黄色ブドウ球菌(S.aureus)感染と関連付けられることの多い一つのビルレンス因子は、α毒素(α溶血素又はHlaとしても知られる)であり、これは、ほとんどの病原性黄色ブドウ球菌(S.aureus)株が産生する膜孔形成性及び溶血性菌体外タンパク質である。この毒素は、白血球細胞血小板赤血球末梢血単球マクロファージケラチノサイト線維芽細胞及び内皮細胞などの感受性細胞の膜にヘプタマーの孔を形成する。α毒素の膜孔形成は、多くの場合に細胞機能障害又は溶解を引き起こす。

課題を解決するための手段

0006

特定の実施形態では、精製又は単離抗体、又はその抗原結合断片が提供され、この抗体又は断片は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチド免疫特異的に結合する。用語「α毒素ポリペプチド」、「α毒素モノマー」及び「α毒素オリゴマー(例えばヘプタマー)」は、本明細書では、それぞれ「AT」、「ATモノマー」及び「ATオリゴマー」と称される。用語「可変重鎖」は「VH」と称される。用語「可変軽鎖」は「VL」と称される。

0007

一部の実施形態では、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する単離抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号7、10、13又は69と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVHCDR1;(b)配列番号8、11、14、17、70又は75と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVH CDR2;及び(c)配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVH CDR3を含む。

0008

詳細な実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、配列番号7、8及び9;配列番号10、11及び12;配列番号13、14及び15;配列番号7、17及び18;配列番号7、8及び16;配列番号7、8及び65;配列番号7、8及び66;配列番号7、8、及び67;配列番号7、8及び78;配列番号69、70及び71;配列番号7、8及び72;配列番号69、75及び71;配列番号69、75及び76;又は配列番号69、70及び71と同一の、又はそれと比べて各CDRに1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVH CDR1、VH CDR2及びVH CDR3を含む。

0009

一部の実施形態では、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する単離抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号1又は4と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVLCDR1;(b)配列番号2、5、73又は77と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVL CDR2;及び(c)配列番号3、6、64、68又は74と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVL CDR3を含む。

0010

詳細な実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、配列番号1、2及び3;配列番号4、5及び6;配列番号1、2及び64;配列番号1、2及び68;配列番号1、73及び74;又は配列番号1、77及び74と同一の、又はそれと比べて各CDRに1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVL CDR1、VL CDR2及びVL CDR3を含む。

0011

一部の実施形態では、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する単離抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号7、10、13又は69のアミノ酸配列を含むVHCDR1;(b)配列番号8、11、14、17、70又は75のアミノ酸配列を含むVH CDR2;(c)配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78のアミノ酸配列を含むVH CDR3;(d)配列番号1又は4のアミノ酸配列を含むVL CDR1;(e)配列番号2、5、73、又は77のアミノ酸配列を含むVL CDR2;及び(f)配列番号3、6、64、68又は74のアミノ酸配列を含むVL CDR3と同一の、又はそれと比べて各CDRに1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2及びVL CDR3を含む。

0012

詳細な実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、配列番号7、8、9、1、2及び3;配列番号10、11、12、1、2及び3;配列番号13、14、15、4、5及び6;配列番号7、17、18、1、2及び3;配列番号7、8、16、1、2及び64;配列番号7、8、65、1、2及び64;配列番号7、8、66、1、2及び64;配列番号7、8、67、1、2及び68;配列番号7、8、67、1、2及び64;配列番号7、8、78、1、2及び64;配列番号7、8、65、1、2及び68;配列番号69、70、71、1、2及び68;配列番号7、8、72、1、73及び74;配列番号69、75、71、1、2及び68;配列番号69、75、76、1、2及び68;配列番号69、75、76、1、77及び74;配列番号69、70、71、1、77及び74と同一の、又はそれと比べて各CDRに1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2、及びVL CDR3を含む。

0013

一部の実施形態では、(i)3つのCDRを含むVH鎖ドメインと3つのCDRを含むVL鎖ドメインとを含み;及び(ii)黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する単離抗体又はその抗原結合断片を含む組成物が提供され、ここでVH鎖ドメインの3つのCDRは、(a)配列番号7、10、13又は69のアミノ酸配列を含むVH CDR1;(b)配列番号8、11、14、17、70又は75のアミノ酸配列を含むVH CDR2;及び(c)配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78のアミノ酸配列を含むVH CDR3を含む。詳細な実施形態では、VH CDR1、VH CDR2及びVH CDR3は、配列番号7、8及び9;配列番号10、11及び12;配列番号13、14及び15;配列番号7、17及び18;配列番号7、8及び16;配列番号7、8及び65;配列番号7、8及び66;配列番号7、8、及び67;配列番号7、8及び78;配列番号69、70及び71;配列番号7、8及び72;配列番号69、75及び71;配列番号69、75及び76;又は配列番号69、70及び71に対応する。

0014

また、特定の実施形態では、(i)3つのCDRを含むVH鎖ドメインと3つのCDRを含むVL鎖ドメインとを含み;及び(ii)黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する単離抗体又はその抗原結合断片を含む組成物も提供され、ここでVL鎖ドメインの3つのCDRは、(a)配列番号1又は4のアミノ酸配列を含むVL CDR1;(b)配列番号2、5、73、又は77のアミノ酸配列を含むVL CDR2;及び(c)配列番号3、6、64、68又は74のアミノ酸配列を含むVL CDR3を含む。詳細な実施形態では、VL CDR1、VL CDR2及びVL CDR3は、配列番号1、2及び3;配列番号4、5及び6;配列番号1、2及び64;配列番号1、2及び68;配列番号1、73及び74;又は配列番号1、77及び74に対応する。

0015

また、一部の実施形態では、(i)黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合し、(ii)配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を含む重鎖可変ドメインを含み、及び(iii)配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を含む軽鎖可変ドメインを含む単離抗体又はその抗原結合断片を含む組成物も提供される。

0016

一部の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62の重鎖可変ドメインと、配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63の軽鎖可変ドメインとを含む。

0017

詳細な実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片はVHとVLとを含み、ここでVH及びVLは、配列番号20及び19;配列番号22及び21;配列番号24及び23;配列番号26及び25;配列番号28及び27;配列番号41及び42;配列番号43及び44;配列番号45及び46;配列番号47及び48;配列番号47及び48;配列番号49及び50;配列番号51及び52;配列番号51及び52;配列番号53及び54;配列番号55及び56;配列番号57及び58;配列番号59及び60;配列番号61及び58;配列番号62及び58;配列番号62及び63;配列番号79及び63と各々同一であるか、又はそれと各々少なくとも90%、95%又は98%の同一性を有する。

0018

一部の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合し、且つ(a)黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに対して約13nM以下の親和性定数(KD);(b)黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドのオリゴマー形成を少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、又は95%阻害する;及び(c)A549(上皮)溶解又はTHP−1(単球)及び赤血球溶解を少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、又は95%低減する、からなる群から選択される特性の1つ以上を有し、ここで単離抗体又は抗原結合断片及び黄色ブドウ球菌(S.aureus)毒素は約1:1のモル比で存在する。

0019

一部の実施形態では、赤血球は血液由来の細胞である。特定の実施形態では、血液由来の細胞は赤血球細胞である。一部の実施形態では、溶解は、インビトロ溶血アッセイにより決定される。他の実施形態において、溶解は、インビトロ乳酸デヒドロゲナーゼ放出アッセイにより決定される。これらのアッセイについては以下にさらに記載され、又は当業者によりルーチンに実施され得る。

0020

一部の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は診断用薬剤を含む。特定の実施形態では、診断用薬剤は造影剤を含む。診断用薬剤は、一部の実施形態では、検出可能標識を含む。特定の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、診断用薬剤にリンカーを介して連結される。

0021

一部の実施形態では、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドは天然の毒素ポリペプチドである。黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドは、一部の実施形態では、天然の毒素ポリペプチドと比べて1つ以上のアミノ酸欠失、付加及び/又は置換(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個のアミノ酸挿入、欠失及び/又は置換)を含む。一部の実施形態では、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドは組換えタンパク質である。特定の実施形態では、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドは、配列番号39のアミノ酸配列、又はその断片を含む。特定の他の実施形態において、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドは弱毒化形態のポリペプチド、例えばH35Lであり、ここでは、配列番号40により示されるとおり、例えば野生型ポリペプチドの35位のヒスチジンロイシンに置換されている。

0022

特定の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合し、且つ配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVHCDR3を含み、ここで抗体又はその抗原結合断片は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドを中和する。一部の実施形態では、単離抗体又は単離抗体の抗原結合断片は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合し、且つ配列番号3、6、64、68又は74と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVL CDR3を含み、ここで抗体又はその抗原結合断片は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドを中和する。

0023

特定の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合し、且つ配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVHCDR3を含み、ここで抗体又はその抗原結合断片は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドのオリゴマー形成を阻害する。一部の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合し、且つ配列番号3、6、64、68又は74と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVL CDR3を含み、ここで抗体又はその抗原結合断片は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドのオリゴマー形成を阻害する。特定の実施形態では、オリゴマー形成の阻害は、インビトロ結合及び電気泳動移動度アッセイにより決定される。

0024

また、本明細書には、(a)単離抗体又はその抗原結合断片を含む組成物、及び(b)組成物の使用説明書又は組成物の使用説明書の入手方法指図書を含むキットも提供される。一部の実施形態では、組成物中の抗体は固体担体に連結される。特定の実施形態では、固体担体はビーズであり、一部の実施形態では、ビーズはセファロースビーズである。一部の実施形態では、使用説明書には、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドの単離、精製、検出及び定量化の1つ以上が収録される。

0025

特定の実施形態では、キットは、ウエスタンブロットに好適な緩衝液及び膜を含む。一部の実施形態では、キットは、負荷緩衝液及び溶出緩衝液を含む。特定の実施形態では、キットは、酵素結合免疫吸着(enzyme−linked immunosorbant)アッセイ(ELISA)に好適な緩衝液を含む。

0026

本明細書ではまた、対象における肺炎の予防、治療又は管理方法も提供され、これは、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する抗体又はその抗原結合断片を含む組成物を、それを必要とする対象に対し、肺炎を予防、治療又は管理するのに有効な量で投与するステップを含む。

0027

一部の実施形態では、この方法は肺炎を予防する。特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、ブドウ球菌α毒素ポリペプチドのアミノ酸1〜293の、又はアミノ酸51〜293の1つ以上の残基を含む線状若しくは立体構造エピトープ又は一部分若しくは断片に免疫特異的に結合する。特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は断片と結合し、ここで抗体又は抗原結合断片は、配列番号39のT261、T163、N264、K266及びK271に接触残基を有する。さらなる実施形態では、抗体又はその抗原結合断片はα毒素の断片に結合し、ここで抗体又は抗原結合断片は、配列番号39のN177、W179、G180、P181、Y182、D183、D185、S186、W187、N188、P189、V190、Y191及びR200にさらなる接触残基を有する。

0028

特定の実施形態では、抗体又は抗原結合断片は、配列番号39のN177、W179、G180、P181、Y182、D183、D185、S186、W187、N188、P189、V190、Y191、R200、T261、T163、N264、K266及びK271に接触残基を有する。他の実施形態において、抗体又はその抗原結合断片は、配列番号39のアミノ酸261〜272を含む断片に結合する。さらなる実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、配列番号39のアミノ酸248〜277を含む断片に結合する。他の実施形態において、抗体又はその抗原結合断片は、配列番号39のアミノ酸173〜201を含む断片及び配列番号39のアミノ酸261〜272を含む断片に結合し、又は配列番号39のアミノ酸173〜201を含む断片及び配列番号39のアミノ酸248〜277を含む断片に結合する。

0029

特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は断片と結合し、ここで抗体又は抗原結合断片は、配列番号40のT261、T163、N264、K266及びK271に接触残基を有する。さらなる実施形態では、抗体又はその抗原結合断片はα毒素の断片と結合し、ここで抗体又は抗原結合断片は、配列番号40のN177、W179、G180、P181、Y182、D183、D185、S186、W187、N188、P189、V190、Y191及びR200にさらなる接触残基を有する。

0030

特定の実施形態では、抗体又は抗原結合断片は、配列番号40のN177、W179、G180、P181、Y182、D183、D185、S186、W187、N188、P189、V190、Y191、R200、T261、T163、N264、K266及びK271に接触残基を有する。他の実施形態において、抗体又はその抗原結合断片は、配列番号40のアミノ酸261〜272を含む断片と結合する。さらなる実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、配列番号40のアミノ酸248〜277を含む断片と結合する。他の実施形態において、抗体又はその抗原結合断片は、配列番号40のアミノ酸173〜201を含む断片及び配列番号40のアミノ酸261〜272を含む断片と結合する。

0031

他の実施形態において、抗体又はその抗原結合断片は、ブドウ球菌α毒素ポリペプチド又はブドウ球菌α毒素ポリペプチド変異体の(1)アミノ酸261〜272、(2)アミノ酸248〜277又は(3)アミノ酸173〜201及び261〜272を含む断片と結合し、ここでアミノ酸261〜272、アミノ酸248〜277又はアミノ酸173〜201は、配列番号39における対応する領域と同じアミノ酸配列に対応し、又は配列番号39における対応する領域を有する断片内に置換を含み、この置換は、抗体又はその抗原結合断片のα毒素ポリペプチドとの結合能を変化させるものではない。

0032

一部の実施形態では、対象における皮膚感染病態の予防、治療又は管理方法が提供され、これは、本発明に係る黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する抗体又はその抗原結合断片を含む組成物を、それを必要とする対象に対し、皮膚感染病態を予防、治療又は管理するのに有効な量で投与するステップを含む。特定の実施形態では、皮膚感染病態は皮膚壊死である。一部の実施形態では、皮膚感染病態は、皮膚の黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)感染を含む。特定の実施形態では、この方法は皮膚感染病態を予防する。

0033

一部の実施形態では、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)感染に関連する病態の予防、治療又は管理方法が提供され、これは、本発明に係る黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する抗体又はその抗原結合断片を含む組成物を、それを必要とする対象に対し、毒素ポリペプチドのオリゴマー形成を低減するのに有効な量で投与するステップを含む。特定の実施形態では、この方法は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)感染に関連する病態を予防する。

0034

一部の実施形態では、透析治療高リスク手術、肺炎、人工呼吸器関連肺炎(VAP)、又は既往の治療若しくは手術に関する前回退院後の再感染に関連する黄色ブドウ球菌(S.aureus)感染の予防、治療又は管理方法が提供され、これは、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する抗体又はその抗原結合断片を含む組成物を、それを必要とする対象に投与するステップを含む。

0035

また、一部の実施形態では、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)感染に関連する病態の予防、治療又は管理方法も提供され、これは、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する抗体又はその抗原結合断片を含む組成物を、それを必要とする対象に対し、細胞溶解を低減するのに有効な量で投与するステップを含む。特定の実施形態では、この方法は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)感染に関連する病態を予防する。一部の実施形態では、細胞は、血液又は肺由来の赤血球である。

0036

一部の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片は、1つ以上の残基を含む線状又は立体構造エピトープに免疫特異的に結合する。特定の実施形態では、対象に投与される組成物は、本明細書に記載される組成物のいずれか1つに従う。

0037

また、特定の実施形態では、本明細書に記載される組成物を細胞に投与するステップと;細胞への組成物の投与に関連する生物学的作用の存在、非存在又は量を検出するステップとを含む方法も提供される。また、一部の実施形態では、本明細書に記載される組成物を対象に投与するステップと;組成物の投与に関連する対象における生物学的作用の存在、非存在又は量を検出するステップとを含む方法も提供される。また、特定の実施形態では、本明細書に記載される組成物を対象に投与するステップと;対象の状態をモニタするステップとを含む方法も提供される。

0038

また、一部の実施形態では、必要とする対象に対し、有効な量の本明細書に記載される組成物のいずれか1つを投与して毒素ポリペプチドを中和することによる、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドの中和方法も提供される。

0039

また、特定の実施形態では、必要とする対象において黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)感染によって媒介される病態を予防、治療、又は管理する方法も提供され、この方法は、有効な量の本明細書に記載される組成物のいずれか1つを対象に投与して病態を予防、治療又は管理するステップを含む。また、一部の実施形態では、必要とする対象において黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素によって媒介される障害の症状を治療、予防又は緩和する方法も提供され、これは、有効な量の本明細書に記載される組成物のいずれか1つを対象に投与して症状を治療、予防又は緩和するステップを含む。

0040

また、特定の実施形態では、対象における黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素によって媒介される病態の診断方法も提供され、これは、診断を必要とする対象を選択するステップと、診断上有効な用量の本明細書に記載される組成物のいずれか1つを対象に投与するステップとを含む。一部の実施形態では、対象は家畜であり、特定の実施形態では対象はヒトである。

0041

以下の説明、例、特許請求の範囲及び図面において特定の実施形態をさらに説明する。

0042

図面は本明細書の実施形態を例示するもので、限定するものではない。明確にするため、及び例示し易くするため、図面の縮尺は一定ではなく、ある場合には、詳細な実施形態の理解が促進されるように、様々な特徴が強調又は拡大して示され得る。

図面の簡単な説明

0043

図1A及び図1Bは、抗α毒素抗体による赤血球細胞溶解の阻害パーセントグラフで示す。実験の詳細及び結果は実施例3に記載する。
抗α毒素抗体によるヒトA549及びTHP−1細胞溶解の阻害パーセントをグラフで示す。実験の詳細及び結果は実施例3に記載する。
抗α毒素抗体によるヒトA549及びTHP−1細胞溶解の阻害パーセントをグラフで示す。実験の詳細及び結果は実施例3に記載する。
皮膚壊死モデルにおける阻害性抗黄色ブドウ球菌(S.aureus)α毒素mAbによる受動免疫化の結果を示す。5匹のBALB/cマウスの群を5mg/kgの阻害性mAbで免疫し、次に黄色ブドウ球菌(S.aureus)Wood株に感染させ、病変のサイズを6日間モニタした。図3Aは、感染6日後の病変サイズ写真を示す。実験の詳細及び結果は実施例4に記載する。
皮膚壊死モデルにおける阻害性抗黄色ブドウ球菌(S.aureus)α毒素mAbによる受動免疫化の結果を示す。5匹のBALB/cマウスの群を5mg/kgの阻害性mAbで免疫し、次に黄色ブドウ球菌(S.aureus)Wood株に感染させ、病変のサイズを6日間モニタした。図3Bは、感染の時間経過に伴う病変サイズの低下をグラフで示す。実験の詳細及び結果は実施例4に記載する。
図4−7では肺炎モデルにおいて本明細書に記載される様々なmAbで受動免疫したマウスの生存をグラフで示す。図4は、5、15及び45mg/kgの精製12B8.19で受動免疫した24時間後に黄色ブドウ球菌(S.aureus)USA300株(3×108cfu)に感染させたC57BL/6Jマウスの結果を示す。
5、15及び45mg/kgの精製2A3.1で受動免疫した24時間後に黄色ブドウ球菌(S.aureus)USA300株(3×108cfu)に感染させたC57BL/6Jマウスの結果を示す。
5、15及び45mg/kgの精製28F6.1で受動免疫した24時間後に黄色ブドウ球菌(S.aureus)USA300株(3×108cfu)に感染させたC57BL/6Jマウスの結果を示す。
5、15及び45mg/kgの精製10A7.5で受動免疫した24時間後に黄色ブドウ球菌(S.aureus)USA300株(3×108cfu)に感染させたC57BL/6Jマウスの結果を示す。実験の詳細及び結果は実施例5に記載する。
完全ヒト型のmAb 2A3.1(例えば2A3hu)又はアイソタイプ対照(R347)で受動免疫したマウスにおける肺(図8A)の細菌分布をグラフで示す。C57BL/6Jマウスは2A3hu(15mg/kg)で受動免疫し、24時間後にUSA300株に感染させた。また試料採取してサイトカイン値を計測し、病理組織学的分析を行った。実験の詳細及び結果は実施例5に記載する。
完全ヒト型のmAb 2A3.1(例えば2A3hu)又はアイソタイプ対照(R347)で受動免疫したマウスにおける腎臓図8B)の細菌分布をグラフで示す。C57BL/6Jマウスは2A3hu(15mg/kg)で受動免疫し、24時間後にUSA300株に感染させた。また試料を採取してサイトカイン値を計測し、病理組織学的分析を行った。実験の詳細及び結果は実施例5に記載する。
mAb 2A3huによる受動免疫化後の炎症性サイトカイン産生の低下をグラフで示す。丸で囲んだ結果が、24時間の時間点の結果である。実験の詳細及び結果は実施例6に記載する。
R347対照で処置したマウス(図10の左上及び左下の写真を参照)又は2A3huで処置したマウス(図10の右上及び右下の写真を参照)における肺組織像の代表的な写真を示す。実験の詳細及び結果は実施例6に記載する。
本明細書に記載される抗AT(黄色ブドウ球菌(S.aureus)α毒素)mAbは天然のα毒素(nAT)がウサギ赤血球ゴーストに存在する受容体と結合するのを阻害しないことをグラフで示す。実験の詳細及び結果は実施例8に記載する。
本明細書に記載される抗体によるヘプタマー形成の阻害を示す代表的なウエスタンブロットである。実験の詳細及び結果は実施例8に記載する。
本明細書に記載される抗AT mAbによるオリゴマー形成の阻害を裏付ける代表的なウエスタンブロットを示し、さらに、その阻害力価を測定し得ることを示す。実験の詳細及び結果は実施例8に記載する。
図14−16では細胞溶解阻害アッセイにおける完全ヒト抗AT抗体の力価をグラフで示す。完全ヒト型の抗ATIgG抗体は、対応するキメラ抗AT IgG抗体と同程度の力価を示す。完全ヒトIgG抗体阻害活性を、ウサギRBC(赤血球細胞)溶解(図14)においてキメラIgG抗体と比較した。実験の詳細及び結果は実施例9に記載する。
細胞溶解阻害アッセイにおける完全ヒト抗AT抗体の力価をグラフで示す。完全ヒト型の抗AT IgG抗体は、対応するキメラ抗AT IgG抗体と同程度の力価を示す。完全ヒトIgG抗体の阻害活性を、A549細胞溶解(図15)においてキメラIgG抗体と比較した。実験の詳細及び結果は実施例9に記載する。
細胞溶解阻害アッセイにおける完全ヒト抗AT抗体の力価をグラフで示す。完全ヒト型の抗AT IgG抗体は、対応するキメラ抗AT IgG抗体と同程度の力価を示す。完全ヒトIgG抗体の阻害活性を、THP−1細胞溶解(図16)においてキメラIgG抗体と比較した。実験の詳細及び結果は実施例9に記載する。
皮膚壊死モデルにおける阻害性抗黄色ブドウ球菌(S.aureus)α毒素mAb QD20、QD37、LC10、QD33、2A3及び対照R347による受動免疫化後の感染の時間経過に伴う病変サイズの低下をグラフで示す。5匹のBALB/cマウスの群を、示される1mg/kg(図17A)及び0.5mg/kg(図17B)の阻害性mAbで受動免疫し、次に黄色ブドウ球菌(S.aureus)Wood株に感染させ、病変のサイズを6日間モニタした。
肺炎モデルにおけるmAb QD20、QD37、LC10、QD33、2A3及び対照R347で受動免疫したマウスの生存をグラフで示す。マウスは、5mg/kgの精製mAbで受動免疫し、24時間後に黄色ブドウ球菌(S.aureus)USA300株(約2×108cfu)に感染させた。
α毒素及びLukF−PVに対するLC10 YTEの結合のELISAによる特性決定をグラフで示す。Hisタグ付きα毒素又はLukF−PVを含む細菌ライセートを96ウェルの表面にコーティングした。コーティングしたウェルにLC10 YTE又はマウス抗His mAbを添加し、1時間インキュベートした。抗His mAbの結合シグナルによって示されるとおり、α毒素及びLukF−PVの発現レベルは同程度であったが、LC10 YTEはα毒素のみに著しく結合し、LukF−PVにはあまり結合しなかった。
α毒素タンパク質及びLukF−PVタンパク質の配列アラインメントを示す。α毒素はLukF−PV(UniProtKB/TrEMBL受託番号B1Q018)と25%のアミノ酸配列同一性共有する。アミノ酸の付番成熟タンパク質に基づく。アラインメントはClustal Wの方法を用いて実施した。セグメントaa248〜277を下線で強調している。
α毒素構造の略画を示す。A)α毒素の可溶性モノマーモデル化した構造の略画。α毒素のモデル化したモノマー構造は、Maestro 9.1(Schrodinger Inc)により、鋳型としてLukF−PV(プロテインデータバンク(Protein Data Bank)エントリ1PVL)の結晶構造を使用して構築した(Pedelacq,Maveyraud et al.1999)。B)ヘキサマー(プロテインデータバンク(Protein Data Bank)エントリ7AHL)からのα毒素プロトマーの結晶構造の略画(Song,Hobaugh et al.1996)。aa101〜110は青色で示し、aa224〜231はオレンジ色で示し、及びaa248〜277は赤色で示す。
LC10 YTEFab−α毒素複合体リボン図である。α毒素分子は図の上部にリボンによって示される。重鎖は図の下部に濃い色のリボンによって示され、及び軽鎖は図の下部に薄い色のリボンによって示される。
ヘプタマー状態及びモノマー状態のα毒素分子の略画である。a.宿主細胞の表面上に孔を作り出すα毒素分子のキノコ状ヘプタマー集合体。灰色及び黒色の領域が、このモデルでは遮蔽されているLC10 YTE接触残基に対応する。遮蔽された位置に存在している接触残基は、一貫してLC10を遮断するヘプタマー構成である。b.膜孔形成の前(薄い灰色)と後(濃い灰色)とを重ね合わせたα毒素分子構造
マウス皮膚壊死モデルにおけるLC10の治療効力をグラフで示す。5匹のBalb/Cマウスの群を15mg/kgのLC10又はR347で受動免疫し、Balb/Cマウスに2×108個の黄色ブドウ球菌(S.aureus)Wood株を鼻腔内感染させた。次に、感染の(A)1時間後、(B)3時間後又は(C)6時間後にマウスを5、15又は45mg/kgのLC10で処置し、病変のサイズを6日間モニタした。細菌攻撃の24時間前に15mg/kgのLC10又はR347を投与した5匹の群を対照として含めた。
マウス肺炎モデルにおけるLC10の治療効力をグラフで示す。10匹のC57BL/6マウスの群を15mg/kgのLC10又はR347で受動免疫し、24時間後に2×108個の黄色ブドウ球菌(S.aureus)USA300株で鼻腔内攻撃した。10匹のC57BL/6マウスの群に2×108個の黄色ブドウ球菌(S.aureus)USA300株を鼻腔内感染させた。次に、感染の(A)1時間後、(B)3時間後又は(C)6時間後にマウスを5、15又は45mg/kgのLC10で処置し、生存を7日間モニタした。細菌攻撃の24時間前に15mg/kgのLC10又はR347を投与した10匹の群を対照として含めた。
マウス肺炎モデルにおけるLC10の治療効力をグラフで示す。10匹のC57BL/6マウスの群に2×108個の黄色ブドウ球菌(S.aureus)USA300株を皮内感染させた。感染1時間後、動物に(A)15mg/kg(B)45mg/kgのLC−10の単回腹腔内注射を投与した。動物のコホート群に、感染1時間後にバンコマイシン(VAN)を皮下投与した。さらなるVAN処置をBID q12で合計6処置投与した。10匹のマウスの対照群は、感染1時間後に15mg/kgのR347で処置した。生存を7日間モニタした。
相乗作用アイソボログラム分析のグラフ図であり、ここでN>1:拮抗作用、N=1:相加効果、N<1:相乗作用。

0044

本明細書には、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素に結合する、ヒト型、ヒト化型及び/又はキメラ型を含む抗体、並びにその断片、誘導体コンジュゲート及び組成物が提供される。かかる抗体は、α毒素の検出及び/又は可視化に有用であり得るため、従ってアッセイ及び診断方法に有用となり得る。本明細書に記載される抗体はまた、α毒素のヘプタマー形成を妨害し、それにより活性な膜孔形成複合体の形成を阻害するため、従って治療法及び予防法に有用であり得る。

0045

黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は遍在性病原体であり、ときに、重症度の範囲が軽度から致死的に至るまでの様々な病態の原因菌である。黄色ブドウ球菌(S.aureus)は多数の細胞外タンパク質及び細胞関連タンパク質を産生し、α毒素、β毒素、γ毒素、δ毒素、ロイコシジン、毒素性ショック症候群毒素(TSST)、エンテロトキシンコアグラーゼプロテインAフィブリノゲンフィブロネクチン結合タンパク質など、その多くが発病機序関与する。α毒素(例えば、hla遺伝子によりコードされる)は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)のビルレンス因子の一つであり、大多数の病原性黄色ブドウ球菌(S.aureus)株により産生される。

0046

黄色ブドウ球菌(S.aureus)感染は比較的治療が困難な侵襲性疾患であり、抗生物質治療後再燃が起こり得る。加えて、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(S.aureus)株が、病院環境で(例えば、HAMRSA、すなわち医療関連性)、及び非病院環境外で(例えば、CA−MRSA、すなわち市中関連性)蔓延するようになっており、黄色ブドウ球菌(S.aureus)感染症の治療はさらに複雑化している。多くの場合、黄色ブドウ球菌(S.aureus)のメチシリン耐性株は、アミノグリコシドテトラサイクリンクロラムフェニコールマクロライド及びリンコサミドを含む1つ以上の他の抗生物質に対しても耐性を示す。

0047

α毒素は膜孔形成毒素であり、ヒト並びに動物において細胞溶解、溶血、皮膚壊死及び致死の活性を有する。ブドウ球菌α毒素は、約34キロダルトン(kDa)の、293アミノ酸の水溶性単鎖ポリペプチドとして分泌される。理論によって制限されるものではないが、α毒素/標的細胞相互作用には2つの方法があると考えられる;(i)α毒素が、ヒト血小板、単球、内皮細胞、白血球細胞、肺胞細胞、マクロファージ、ケラチノサイト、線維芽細胞、ウサギ赤血球、及び他の細胞の細胞表面上の特異的な高親和性受容体(ADAM 10)に結合する(例えば、Wilke et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.107:13473−13478(2010)を参照)、又は(ii)α毒素が脂質二重層に対して吸着により非特異的に相互作用する。いずれの毒素/細胞相互作用様式においても、7個のα毒素モノマー分子オリゴマー化して直径1〜2nmのヘプタマーの膜貫通チャネルを形成する。続くカリウム及びヌクレオチドの流出並びにナトリウム及びカルシウムの流入により、浸透圧溶解及び/又は複数の二次作用、例えば、エイコサノイド産生、分泌過程収縮不全アポトーシス及びサイトカイン放出が生じる。このα毒素による細胞活性破壊及び細胞の溶解が、黄色ブドウ球菌(S.aureus)感染に関連する病態及び疾患に関与すると考えられる。

0048

黄色ブドウ球菌(S.aureus)感染により引き起こされるいくつかの一般的な病態の非限定的な例としては、火傷、蜂巣炎、皮膚壊死、眼瞼感染症、食中毒、関節感染、肺炎、皮膚感染、手術創感染、熱傷様皮膚症候群及び毒素性ショック症候群が挙げられる。加えて、黄色ブドウ球菌(S.aureus)は、血管内ラインペースメーカー人工心臓弁及び関節インプラントなどの異物感染症において高頻度にみられる病原菌である。黄色ブドウ球菌(S.aureus)により引き起こされる病態又は疾患のいくつかを、以下にさらに記載する。以下に記載する病態及び疾患の一部又は全てが、感染の一要素又は病態若しくは疾患状態介在因子としてα毒素の直接的な作用を伴い得るか、又は病態の一部又は全てが、α毒素の間接的又は二次的な作用を伴い得る(例えば、一次ビルレンス因子が主症状又は病態に関連する症状の大半を引き起こし、及びα毒素が、その細胞機能の破壊及び細胞溶解活性によって、疾患をさらに進行させるように作用する)。

0049

火傷
熱傷創は、初めは無菌であることが多い。しかしながら中等度及び重度の火傷では、概して感染に対する身体及び免疫のバリアが損なわれ(例えば、水疱形成、皮膚のひび割れ又は剥離)、体液及び電解質の喪失が生じ、局所的な又は全身生理学的機能不全が起こる。易感染性の皮膚が生菌と接触すると、ときに傷害部位混合性コロニーが形成され得る。感染は火傷表面上の生育不能壊死組織片(「痂皮」)に限定されていることもあれば、又はコロニー形成が全面的な皮膚感染に進行して痂皮下の生組織侵入することもある。より重度の感染は皮下に達してリンパ系及び/又は血液循環入り込み、敗血症を生じ得る。熱傷創感染に生着する病原菌のなかで、黄色ブドウ球菌(S.aureus)は典型的に見られる。黄色ブドウ球菌(S.aureus)は肉芽組織を破壊し、重度の敗血症を引き起こし得る。

0050

皮膚及び軟部組織感染
蜂巣炎
蜂巣炎は、多くの場合に表在性感染として始まり、それが皮膚層下まで広がり得る皮膚の急性感染症である。蜂巣炎は、最も一般的には、黄色ブドウ球菌(S.aureus)とS.ピオゲネス(S.pyogenes)との混合感染により引き起こされる。蜂巣炎は全身感染症を引き起こし得る。蜂巣炎はときに相乗細菌性壊疽の一態様である。相乗性細菌性壊疽は、典型的には黄色ブドウ球菌(S.aureus)と微好気性レンサ球菌との混合により引き起こされる。相乗性細菌性壊疽は壊死を引き起こし、治療は壊死組織切除に限られている。その病態は多くの場合に致死的である。

0051

皮膚壊死
皮膚壊死は皮膚及び皮下組織の感染であり、皮下組織内の筋膜面全面に広がり易い。この病態により皮膚の上層及び/又は下層が壊死状態となり、病態は下部及び周囲組織まで広がり得る。

0052

壊死性筋膜炎
壊死性筋膜炎は、「人食い病」又は「人食いバクテリア症」と称される。壊死性筋膜炎は複数菌感染により引き起こされることも(例えばI型混合細菌感染により引き起こされる)、又は単一菌感染により引き起こされることもある(例えばII型、単一の病原菌株により引き起こされる)。多くの種類の細菌が壊死性筋膜炎を引き起こすことができ、その非限定的な例としては、A群レンサ球菌(例えば、ストレプトコッカスピロゲンス(Streptococcus pyrogenes)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、ビブリオバルニフィカス(Vibrio vulnificus)、クロストリジウムパーフリンゲンス(Clostridium perfringens)、及びバクテロイデスフラギリス(Bacteroides fragilis)が挙げられる。免疫系の低下又は不全を有する個体は皮膚壊死(例えば壊死性筋膜炎)を起こし易い。

0053

歴史的には、II型皮膚壊死性感染症例の大多数の原因としてA群レンサ球菌が診断された。しかしながら、2001年以降、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(MRSA)が一種細菌性の壊死性筋膜炎の原因として観察されることが次第に増えてきた。この感染は局所的に、ときに外傷部位で始まり、重度であることも(手術の結果など)、軽度であることも、又はさらには非顕性であることもある。患者は通常激痛訴え、これは皮膚の外観を考えると度を越しているように見え得る。疾患が進行するにつれ、多くの場合に数時間以内には組織が腫脹するようになる。下痢及び嘔吐もまた一般的な症状である。

0054

細菌が組織内に深在する場合、感染初期には炎症の徴候は明らかでないこともある。細菌が深在性でない場合、発赤及び腫脹した又は熱をもった皮膚などの炎症の徴候が極めて急速に現れる。皮膚が紫色に変色することもあり、水疱が形成され、続いて皮下組織の壊死(例えば死)が伴い得る。壊死性筋膜炎患者は、典型的には発熱があり、極めて病的に見える。治療せずに放置すれば、死亡率は73パーセントもの高さであることが認められている。適切な医学手当てを受けなければ、感染は急速に進行し、最終的には死亡に至る。

0055

肺炎
黄色ブドウ球菌(S.aureus)はまた、ブドウ球菌性肺炎の原因としても診断されている。ブドウ球菌肺炎は肺の炎症及び腫大を引き起こし、それによって次には体液が肺に集まる。肺における体液貯留血流への酸素の流入を妨げ得る。インフルエンザ罹患者は、細菌性肺炎発症リスクがある。インフルエンザに既に罹患している者において、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は細菌性肺炎の最も一般的な原因である。ブドウ球菌肺炎の一般的な症状としては、咳嗽呼吸困難、及び発熱が挙げられる。さらなる症状としては、疲労、黄色又は血性粘液、及び呼吸によって悪化する胸痛が挙げられる。ブドウ球菌性肺炎で同定される株としてメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(S.aureus)(MRSA)が診断されることが増えつつある。

0056

手術創感染
手術創は、多くの場合に体に深達する。従って創傷が感染した場合には、かかる創傷の感染が患者にとって重大なリスクとなる。黄色ブドウ球菌(S.aureus)は高頻度で手術創の感染原因となる病原体である。黄色ブドウ球菌(S.aureus)は手術創に異常なほど巧妙に侵入し、縫合創は、正常な皮膚に感染を引き起こすのに必要なよりもはるかに少数の黄色ブドウ球菌(S.aureus)細胞でも感染を起こし得る。手術創に侵入すると、重度の黄色ブドウ球菌(S.aureus)敗血症が起こり得る。黄色ブドウ球菌(S.aureus)が血流内に侵入すると、内臓器官、特に心臓弁及び骨への播種及び感染が起こり、心内膜炎及び骨髄炎などの全身性疾患が生じ得る。

0057

熱傷様皮膚症候群
黄色ブドウ球菌(S.aureus)は、「ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群」、「中毒性表皮壊死症」、「限局性水疱性膿痂疹」、「リッター病」及び「ライエル病」とも称される「熱傷様皮膚症候群」の、原因病原体ではないにしても、その主要な原因病原体であると思われる。熱傷様皮膚症候群は、高頻度でより年長の小児に起こり、典型的には表皮層内において剥離を引き起こす表皮溶解性エキソトキシン(例えば、熱傷様皮膚症候群毒素と称されることもある表皮剥脱素A及びB)を産生する黄色ブドウ球菌(S.aureus)株の盛染により大発生する。エキソトキシンのあるものは細菌染色体によりコードされ、他のものはプラスミドによりコードされる。これらのエキソトキシンは、通常皮膚の顆粒層有棘層とを一体に保持しているデスモグレイン1を切断するプロテアーゼである。

0058

細菌は、初めは軽度の損傷にのみ感染し得るが、しかしながら、毒素が細胞間結合を破壊し、表皮層に広がり、皮膚外層への感染の侵入を許すことで、この疾患を典型的に表す落屑が生じる。皮膚外層の脱落により、概して下の正常な皮膚が現れるが、この過程で体液が失われると、適切に治療されない場合には、低年齢の小児において重度の傷害が生じ得る。

0059

毒素性ショック症候群
毒素性ショック症候群(TSS)は、いわゆる「毒素性ショック症候群毒素」を産生する黄色ブドウ球菌(S.aureus)株によって引き起こされる。この疾患は、任意の部位において黄色ブドウ球菌(S.aureus)感染により引き起こされ得るが、専らタンポンを使用する女性に限定的な疾患としてしばしば誤って認識されている。この疾患は毒血症及び敗血症を伴い、致死的となり得る。

0060

毒素性ショック症候群の症状は、根底にある原因によって様々である。細菌の黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)の感染によって起こるTSSは典型的には、他の点では健康な高熱を有する個体に発症し、低血圧倦怠及び錯乱を伴い、これは急速に昏迷昏睡、及び多臓器不全に進行し得る。病気の経過の初期に多く見られる特徴的な発疹日焼けに似ており、、口、眼、手掌及び足底を含む体の任意の範囲が関与し得る。感染の初期の猛攻撃を生き延びる患者では、10〜14日後にこの発疹が落屑、すなわち剥離する。

0061

上述のとおり、黄色ブドウ球菌(S.aureus)の多剤耐性株の増加に起因して、黄色ブドウ球菌(S.aureus)感染の治療に一般的に用いられる抗生物質のますます多くが、もはやメチシリン耐性及び多剤耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)の感染を制御又は除去しなくなりつつある。本明細書に記載される黄色ブドウ球菌(S.aureus)α毒素に対する抗体は、感染の重症度を低下させることに役立ち得るとともに、感染宿主由来の病原性黄色ブドウ球菌(S.aureus)の除去、防御(予防的)又は低減も促進し得る。

0062

抗体
本明細書で使用されるとき、用語「抗体(antibody)」、「抗体(antibodies)」(免疫グロブリンとしても知られる)及び「抗原結合断片」は、モノクローナル抗体完全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、少なくとも2つの異なるエピトープ結合断片から形成される多特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、ヒト抗体ヒト化抗体ラクダ科動物抗体キメラ抗体、単鎖Fv(scFv)、一本鎖抗体単一ドメイン抗体ドメイン抗体Fab断片、F(ab’)2断片、所望の生物活性を呈する抗体断片(例えば抗原結合部分)、ジスルフィド結合Fv(dsFv)、及び抗イディオタイプ(抗Id)抗体(例えば、本明細書に提供される抗体に対する抗Id抗体を含む)、細胞内抗体、及び上記の任意のエピトープ結合断片を包含する。特に、抗体には、免疫グロブリン分子及び免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な断片、すなわち少なくとも1つの抗原結合部位を含む分子が含まれる。免疫グロブリン分子は、任意のアイソタイプ(例えば、IgGIgEIgMIgDIgA及びIgY)、サブアイソタイプ(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2)又はアロタイプ(例えば、Gm、例えば、G1m(f、z、a又はx)、G2m(n)、G3m(g、b、又はc)、Am、Em、及びKm(1、2又は3))であってよい。抗体は、限定はされないが、ヒト、サルブタウマ、ウサギ、イヌネコ、マウスなどを含む任意の哺乳動物、又は鳥類(例えばニワトリ)などの他の動物に由来し得る。

0063

自然抗体は、概して約150,000ダルトンヘテロ四量体糖タンパク質であり、2つの同一の軽(L)鎖と2つの同一の重(H)鎖とから構成される。各軽鎖は、1つの共有結合性のジスルフィド結合によって重鎖に連結しているが、ジスルフィド結合の数はそれぞれの免疫グロブリンアイソタイプの重鎖で異なる。重鎖及び軽鎖の各々はまた、規則的な間隔の鎖内ジスルフィド架橋も有する。各重鎖は一端に可変ドメイン(VH)を有し、その後に複数の定常ドメイン(CH)が続く。各軽鎖は一端に可変ドメイン(VL)を有し、その他端に定常ドメイン(CL)を有する。軽鎖の定常ドメインは重鎖の第1の定常ドメインと整列し、軽鎖可変ドメインは重鎖の可変ドメインと整列する。軽鎖は、軽鎖定常領域のアミノ酸配列に基づきλ鎖又はκ鎖分類される。κ軽鎖の可変ドメインは、本明細書ではVKとも表記され得る。

0064

本明細書に提供される抗体には、完全長の又はインタクトな抗体、抗体断片、天然配列抗体又はアミノ酸変異体、ヒト抗体、ヒト化抗体、翻訳後修飾された抗体、キメラ抗体又は融合抗体イムノコンジュゲート、及びその機能的断片が含まれる。抗体はFc領域で修飾されてもよく、特定の修飾が所望のエフェクター機能又は血清中半減期を提供し得る。

0065

本抗α毒素抗体及び断片の1つ以上の生物学的特性(例えば、力価、α毒素親和性、エフェクター機能、オルソログ結合親和性、中和、α毒素ヘプタマー形成の阻害など)を有する抗体も企図される。抗α毒素抗体及び断片は、上記に記載したとおり、哺乳動物における黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)関連疾患の1つ以上の症状の診断及び/又は治療及び/又は緩和及び/又は予防に使用することができる。

0066

本明細書には、抗α毒素抗体又は断片と担体とを含む組成物が提供される。黄色ブドウ球菌(S.aureus)関連疾患の治療を目的として、かかる治療を必要とする患者に組成物を投与することができ、ここで組成物は1つ以上の抗α毒素抗体及び/又はその断片を含み得る。また、本明細書に提供されるとおりの抗α毒素抗体又はその断片と担体とを含む製剤も提供される。一部の実施形態では、製剤は、薬学的に許容可能な担体を含む予防製剤又は治療製剤である。

0067

特定の実施形態では、本明細書に提供される方法は、哺乳動物における黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)関連及び/又はα毒素関連疾患/病態の治療及び/又はそのような疾患又は病態の1つ以上の症状の予防及び/又は緩和に有用であり、治療有効量の抗α毒素抗体又は断片を哺乳動物に投与するステップを含む。抗体予防組成物又は治療組成物医師の指示により短期急性)投与、慢性投与、又は間欠投与され得る。

0068

特定の実施形態では、製品は少なくとも抗α毒素抗体又は断片を、無菌剤形及び/又はキットなどに含む。抗α毒素抗体又は断片を含むキットは、例えば、黄色ブドウ球菌(S.aureus)細胞死滅アッセイ、細胞からのα毒素の精製又は免疫沈降に用途が見出され得る。例えば、α毒素の単離及び精製用に、キットは、ビーズ(例えば、セファロースビーズ)に結合された抗α毒素抗体又は断片を含み得る。キットは、インビトロでの、例えばELISA又はウエスタンブロットにおける、黄色ブドウ球菌(S.aureus)及び/又はα毒素の検出及び定量化用抗体を含んでもよい。検出に有用なかかる抗体は、蛍光標識又は放射標識などの標識と共に提供され得る。

0069

用語
本明細書に提供される方法は特定の組成物又は方法ステップに限定されるものではなく、従って異なり得ることが理解されるべきである。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるとき、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈上特に明確に指示されない限り、単数及び複数の指示対象を含むことが注記される。

0070

α毒素ポリペプチド(例えばα毒素モノマー)と特異的に結合する単離抗体、又はその抗原結合断片は、本明細書において、単数形では「抗α毒素抗体又は断片(anti−alpha toxin antibody or fragment)」及び複数形では「抗α毒素抗体及び断片(anti−alpha toxin antibodies and fragments)」と称される。α毒素ポリペプチドは、ときにα溶血素と称される。α毒素は、オリゴマー化してヘプタマーになった後、細胞膜に孔を形成し、ここでこのオリゴマー化したポリペプチドは、ときに「α毒素膜孔」、又は「α毒素ヘプタマー」と総称される。

0071

アミノ酸は、多くの場合に、本明細書では、IUPAC−IUB生化学命名法委員会(Biochemical Nomenclature Commission)により推奨される一般に周知の3文字記号又は1文字記号により参照される。同様にヌクレオチドも、多くの場合に、一般に認められている1文字コードにより参照される。

0072

抗体の可変ドメイン、相補性決定領域(CDR)及びフレームワーク領域(FR)におけるアミノ酸の付番は、特に指示されない限り、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,Maryland.(1991)に記載されるとおりのカバットの定義に従う。この付番方式を使用すると、実際の直鎖状アミノ酸配列に含まれるアミノ酸は、可変ドメインのFR又はCDRの短縮又はそこへの挿入に対応して少なくなり得るか、又は多くなり得る。例えば、重鎖可変ドメインは、H2の残基52位の後に単一のアミノ酸挿入(カバットに従えば残基52a)と、重鎖FR残基82位の後に挿入された残基(カバットに従えば、例えば残基82a、82b、及び82c等)とを含み得る。残基のカバット付番は、所与の抗体について、抗体の配列の相同性領域における「標準的な」カバット付番配列とのアラインメントにより決定され得る。フレームワーク残基の最大のアラインメントには、付番方式に、Fv領域に用いられる「スペーサー」残基の挿入が必要となることが多くある。加えて、所与のカバット部位番号における特定の個別的な残基の同一性は、種間又は対立遺伝子多様性に起因して抗体鎖毎に異なり得る。

0073

抗α毒素抗体及び断片
特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は単離及び/又は精製されており、及び/又はパイロジェンフリーである。用語「精製されている」は、本明細書で使用されるとき、その天然の環境の構成要素から同定され、且つ分離及び/又は回収されている目的の分子を指す。従って、一部の実施形態では、提供される抗体は精製抗体であり、ここでこの精製抗体は、その天然の環境の1つ以上の構成要素から分離されている。用語「単離抗体」は、本明細書で使用されるとき、異なる抗原特異性を有する他の抗体分子を実質的に含まない抗体を指す(例えば、α毒素に特異的に結合する単離抗体は、α毒素以外の抗原と特異的に結合する抗体を実質的に含まない)。二重特異性又は多特異性抗体分子は、他の抗体分子を実質的に含まない場合、単離抗体である。従って、一部の実施形態では、提供される抗体は単離抗体であり、ここでこのような単離抗体は、異なる特異性を有する抗体から分離されている。単離抗体はモノクローナル抗体であってもよい。しかしながら、黄色ブドウ球菌(S.aureus)α毒素のエピトープアイソフォーム又は変異体に特異的に結合する単離抗体は、例えば他の種(例えば、スタフィロコッカス(Staphylococcus)種のホモログ)由来の、他の関連抗原と交差反応性を有し得る。提供されるとおりの単離抗体は、1つ以上の他の細胞物質を実質的に含まないものであり得る。一部の実施形態では、「単離」モノクローナル抗体の組み合わせが提供され、これは異なる特異性を有し、且つ定義された組成物に組み合わされる抗体に関する。抗α毒素抗体又は断片の産生及び精製/単離方法は、本明細書にさらに詳細に記載される。

0074

提示される単離抗体は、本明細書に開示される抗体アミノ酸配列を含み、これは任意の好適なポリヌクレオチドによりコードされ得る。単離抗体は、ときに製剤化された形態で提供される。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は黄色ブドウ球菌(S.aureus)α毒素と結合し、それによりα毒素の少なくとも1つの生物活性、例えばオリゴマー形成による活性なヘプタマーへの複合体化を、部分的に又は実質的に変化させる。

0075

抗α毒素抗体又は断片は、多くの場合に、α毒素タンパク質、ペプチドサブユニット、断片、部分、オリゴマー又はそれらの任意の組み合わせに特異的な1つ以上のエピトープに免疫特異的に結合し、概して他のポリペプチドには結合しない。用語「オリゴマー」又は「α毒素オリゴマー」は、機能的な膜孔(例えば、7個のα毒素モノマー)を形成するα毒素モノマーの会合体(例えば、2個のモノマー、3個のモノマー、4個のモノマー、5個のモノマー、6個のモノマー又は7個のモノマー)を指す。エピトープは、α毒素タンパク質の少なくとも一部分を含む少なくとも1つの抗体結合領域を含み得る。用語「エピトープ」は、本明細書で使用されるとき、抗体との結合能を有するタンパク質決定基を指す。エピトープは、概してアミノ酸及び/又は糖側鎖などの分子の化学的に活性な表面基を含み、概して特定の三次元構造特徴、並びに特定の化学的特徴(例えば、電荷極性塩基性酸性疎水性など)を有する。立体構造エピトープと非立体構造エピトープとは、変性溶媒の存在下で前者との結合が失われるのに対し、後者との結合は失われない点で区別される。一部の実施形態では、認識されたエピトープが活性なヘプタマーの形成を妨げる(例えば、α毒素モノマーのオリゴマー形成による活性なヘプタマーへの複合体化を阻害する)。

0076

特定の実施形態では、エピトープはα毒素タンパク質の少なくとも一部分を含み、この一部分はα毒素ヘプタマー複合体の形成に関与する。特定のエピトープは、α毒素タンパク質の連続するアミノ酸の特定の部分全体に対して少なくとも3個のアミノ酸残基の少なくとも1つのアミノ酸配列の任意の組み合わせを含むことができる。一部の実施形態では、エピトープは、α毒素タンパク質の連続するアミノ酸の特定の部分全体に対する少なくとも4個のアミノ酸残基、少なくとも5個のアミノ酸残基、少なくとも6個のアミノ酸残基、少なくとも7個のアミノ酸残基、少なくとも8個のアミノ酸残基、少なくとも9個のアミノ酸残基、少なくとも10個のアミノ酸残基、少なくとも11個のアミノ酸残基、少なくとも12個のアミノ酸残基、少なくとも13個のアミノ酸残基、少なくとも14個のアミノ酸残基、又は少なくとも15個のアミノ酸残基である。特定の他の実施形態において、エピトープは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15個の連続又は非連続アミノ酸残基を含む。さらなる実施形態では、エピトープ内に含まれるアミノ酸残基は、α毒素ヘプタマー複合体形成に関わる。特定の実施形態では、接触残基は、T261、T263、N264、K266及びK271を含む。他の実施形態において、接触残基は、配列番号39のN177、W179、G180、P181、Y182、D183、D185、S186、W187、N188、P189、V190、Y191及びR200を含む。さらなる実施形態では、接触残基は、配列番号39のN177、W179、G180、P181、Y182、D183、D185、S186、W187、N188、P189、V190、Y191、R200、T261、T263、N264、K266及びK271を含む。特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片と接触するα毒素の部分は、配列番号39のアミノ酸261〜272を含む。他の実施形態において、抗体又はその抗原結合断片と接触するα毒素の部分は、配列番号39のアミノ酸248〜277を含む。他の実施形態において、抗体又はその抗原結合断片と接触するα毒素の部分は、配列番号39のアミノ酸173〜201及び261〜272を含む。

0077

従って、具体的な実施形態において、単離/精製抗α毒素抗体及び断片は、配列番号39に係るアミノ酸配列を含む分子、及び/又は配列番号40に係るアミノ酸配列を含む分子に免疫特異的に結合する。特定の実施形態では、抗α毒素抗体及び断片はまた、異なる種由来のα毒素ホモログ若しくはオルソログ、又は配列番号39のアミノ酸配列の変異体であって、35位のヒスチジンがロイシンに置換され、又は当業者に公知のH35突然変異に対応する他のアミノ酸に置換されている変異体にも結合する。

0078

可変領域
特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は親抗体から調製される。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は親抗体の範囲内に包含される。本明細書で使用されるとき、用語「親抗体」は、本明細書において定義される変異体又は誘導体の調製に用いられるアミノ酸配列によりコードされる抗体を指す。親ポリペプチドは、自然抗体配列(すなわち、天然に存在する対立遺伝子変異体を含め、天然に存在するもの)又は天然に存在する配列の既存のアミノ酸配列修飾(他の挿入、欠失及び/又は置換など)を有する抗体配列を含み得る。親抗体はヒト化抗体又はヒト抗体であってもよい。具体的な実施形態において、抗α毒素抗体及び断片は親抗体の変異体である。本明細書で使用されるとき、用語「変異体」は、親抗体配列における1つ以上のアミノ酸残基の付加、欠失及び/又は置換によって「親」抗α毒素抗体又は断片アミノ酸配列とアミノ酸配列が異なる抗α毒素抗体又は断片を指す。

0079

抗体の抗原結合部分は、抗原(例えばα毒素)に特異的に結合する能力を保持する1つ以上の抗体断片を含む。抗体の抗原結合機能は完全長抗体の断片により果たされ得ることが示されている。抗体の「抗原結合部分」という用語の範囲内に包含される結合断片の例としては、(i)VL、VH、CL及びCH1ドメインからなる一価の断片であるFab断片;(ii)ヒンジ領域でジスルフィド架橋によって連結された2つのFab断片を含む二価の断片であるF(ab’)2断片;(iii)VH及びCH1ドメインからなるFd断片;(iv)単一の抗体アームのVL及びVHドメインからなるFv断片、(v)VHドメインからなるdAb断片;及び(vi)単離された相補性決定領域(CDR)が挙げられる。Fv断片の2つのドメインVL及びVHは、多くの場合に別個の遺伝子によりコードされるが、これらのVL及びVHは組換え方法を用いて、それらを単一のタンパク質鎖として作製することを可能にする合成リンカーによりつなぎ合わせることができ、このタンパク質鎖では、VL領域とVH領域とが対になって一価の分子(単鎖Fv(scFv)として知られる)を形成する。かかる一本鎖抗体もまた、用語「抗体」及び抗体の「抗原結合部分」の範囲内に包含される。これらの抗体断片は公知の技術を用いて得ることができ、断片は、インタクトな抗体と同様にして結合活性スクリーニングすることができる。抗原結合部分は、組換えDNA技法によるか、又はインタクトな免疫グロブリンの酵素的若しくは化学的切断により産生することができる。

0080

本抗α毒素抗体及び断片は、少なくとも1つの抗原結合ドメインを含む。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62のアミノ酸配列を含むVHを含む。特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63のアミノ酸配列を含むVLを含む。さらに別の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62のアミノ酸配列を含むVHと、配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63のアミノ酸配列を含むVLとを含む。本明細書に提供されるとおりのVH配列及びVL配列の代表例については、実施例11の表7を参照されたく、これらの代表例は任意の組み合わせで存在して抗α毒素抗体又は断片を形成することができ、又は組み合わせで存在して本発明のmAbを形成することができる。一部の実施形態では、VHは、配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62から選択される。様々な実施形態において、VLは、配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63から選択される。特定のVH及びVLヌクレオチド配列を実施例11の表8に提供する。

0081

一部の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片はVHとVLとを含み、ここでVH及びVLは、配列番号20及び19;配列番号22及び21;配列番号24及び23;配列番号26及び25;配列番号28及び27;配列番号41及び42;配列番号43及び44;配列番号45及び46;配列番号47及び48;配列番号47及び48;配列番号49及び50;配列番号51及び52;配列番号51及び52;配列番号53及び54;配列番号55及び56;配列番号57及び58;配列番号59及び60;配列番号61及び58;配列番号62及び58;配列番号62及び63;配列番号79及び63により表されるアミノ酸配列を有する。

0082

実施例11の表1〜7は、本明細書に提示される抗体及び断片の特定の実施形態の重鎖可変領域(VH)、軽鎖可変領域(VL)、及び相補性決定領域(CDRs)を提供する。特定の実施形態では、抗α毒素抗体及び断片は、表7に開示されるVH配列及び/又はVL配列の少なくとも1つに対して所与のパーセント同一性を有するVH及び/又はVLを含む。本明細書で使用されるとき、用語「パーセント(%)配列同一性」は、同様に「相同性」を含め、候補配列において、配列のアラインメント及び必要であれば最大のパーセント配列同一性を達成するためのギャップの導入後に、且つ任意の保存的置換は配列同一性の一環としては考慮することなく、親抗体配列などの参照配列のアミノ酸残基又はヌクレオチドと同一であるアミノ酸残基又はヌクレオチドの百分率として定義される。比較のための配列の最適アラインメントは、手作業で行う他、当該技術分野において公知の局所的相同性アルゴリズムを用いるか、又はそのようなアルゴリズムを使用するコンピュータプログラムウィスコシン・ジェネティクスソフトウェアパッケージ(Wisconsin Genetics Software Package),Genetics Computer Group,575 Science Drive,Madison,WisconsinにおけるGAP、BESTFIT、FASTA、BLASTP、BLAST N及びTFASTA)を用いることにより生成され得る。

0083

一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62のアミノ酸配列と少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%の同一性を含む、又はそれと100%の同一性を含むVHアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%同一の、又はそれと100%同一のVHアミノ酸配列を含む。特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62のアミノ酸配列に1〜10個の保存的置換を含む。特定の実施形態では、配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62と所与のパーセント同一性(percent identify)を有するVHアミノ酸配列を含む抗α毒素抗体又は断片は、以下からなる群から選択される1つ以上の特性(以下にさらに詳細に記載される)を有する:
(a)約13nM以下のα毒素に対する親和性定数(KD);
(b)α毒素モノマーに結合するが、α毒素のα毒素受容体との結合は阻害しない;
(c)α毒素オリゴマーの形成を少なくとも50%、60%、70%、80%、90%又は95%阻害する;
(d)α毒素の細胞溶解活性を(例えば、細胞溶解及び溶血アッセイにより決定されるとき)少なくとも50%、60%、70%、80%、90%又は95%低下させる;
(e)細胞浸潤及び炎症誘発性サイトカイン放出を(例えば、動物肺炎モデルにおいて)低下させる。

0084

一部の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、約0.01nM〜約50nM、0.05nM、0.1nM、0.5nM、1nN、5nM、10nM、20nM、30nM、又は40nMの範囲の解離定数(KD)により特徴付けられる親和性で抗原(例えばα毒素)と結合する。

0085

特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63のアミノ酸配列と少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%同一の、又はそれと100%同一のVLアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%同一の、又はそれと100%同一のVLアミノ酸配列を含む。様々な実施形態において、抗α毒素抗体又は断片は、配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63のアミノ酸配列に1〜10個の保存的置換を含む。特定の実施形態では、配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63と所与のパーセント同一性(percent identify)を有するVLアミノ酸配列を含む抗α毒素抗体又は断片は、以下からなる群から選択される1つ以上の特性(以下にさらに詳細に記載される)を有する:
(a)約13nM以下のα毒素に対する親和性定数(KD);
(b)α毒素モノマーに結合するが、α毒素のα毒素受容体との結合は阻害しない;
(c)α毒素オリゴマーの形成を少なくとも50%、60%、70%、80%、90%又は95%阻害する;
(d)α毒素の細胞溶解活性を少なくとも50%、60%、70%、80%、90%又は95%低下させる;(例えば、細胞溶解及び溶血アッセイ(cell lysis add hemolysis assay)により決定されるとき);
(e)細胞浸潤及び炎症誘発性サイトカイン放出を(例えば、動物肺炎モデルにおいて)低下させる。

0086

一部の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、約0.01nM〜約50nM、0.05nM、0.1nM、0.5nM、1nN、5nM、10nM、20nM、30nM、又は40nMの範囲の解離定数(KD)により特徴付けられる親和性で抗原(例えばα毒素)と結合する。

0087

具体的な実施形態において、抗体又は抗体断片はα毒素と免疫特異的に結合し、且つ配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を含む重鎖可変ドメインを含み、且つ配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63のアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を含む軽鎖可変ドメインを含み、ここで抗体は、1つ以上のα毒素モノマーが互いに結合するのを阻害する活性を有する(例えば、オリゴマー形成を阻害する)。

0088

相補性決定領域(complimentarity determining regions)
可変ドメイン(VH及びVL)は抗原結合領域を含むが、その変異性は抗体の可変ドメインにわたり均等に分布するわけではない。変異性は、軽鎖(VL又はVK)及び重鎖(VH)のいずれの可変ドメインにもある相補性決定領域(CDR)と呼ばれるセグメントに集中している。可変ドメインのなかでより高度に保存されている部分は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる。天然の重鎖及び軽鎖の可変ドメインは、各々4つのFRを含み、FRは概してβシート構造をとり、3つのCDRにより接続される。CDRはループを形成し、これらのループがβシート構造を接続し、及びある場合にはβシート構造の一部を形成する。各鎖のCDRはFRによって近接して一体に保持され、他方の鎖のCDRと共に抗体の抗原結合部位の形成に寄与する(Kabat et al.,前掲を参照のこと)。重鎖の3つのCDRはVH−CDR1、VH CDR2、及びVH−CDR−3と命名され、軽鎖の3つのCDRはVL−CDR1、VL−CDR2、及びVl−CDR3と命名される。本明細書ではカバット付番方式を使用している。従って、VH−CDR1はおよそアミノ酸31から始まり(すなわち、最初のシステイン残基後の約9残基)、約5〜7アミノ酸を含み、及び次のセリン残基で終わる。VH−CDR2はCDR−H1の終わりから15番目の残基から始まり、約16〜19アミノ酸を含み、及び次のグリシン残基で終わる。VH−CDR3はVH−CDR2の終わりから約30番目のアミノ酸残基から始まり;約13〜15アミノ酸を含み;及び配列M−D−Vで終わる。VL−CDR1はおよそ残基24から始まり(すなわち、システイン残基に続く);約10〜15残基を含み;及び配列Y−V−Sで終わる。VL−CDR2はVL−CDR1の終わりから約16番目の残基から始まり、及び約7残基を含む。VL−CDR3はVH−CDR2の終わりから約33番目の残基から始まり;約7〜11残基を含み、及び配列T−I−Lで終わる。CDRは抗体毎に著しく異なる(及び定義上、カバットのコンセンサス配列との相同性は示さない)ことに留意されたい。

0089

本抗α毒素抗体及び断片は、少なくとも1つの相補性決定領域(CDR1、CDR2又はCDR3)を含む少なくとも1つの抗原結合ドメインを含む。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、少なくとも1つのVH CDR(例えば、CDR−H1、CDR−H2又はCDR−H3)を含むVHを含む。特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、少なくとも1つのVL CDR(例えば、CDR−L1、CDR−L2又はCDR−L3)を含むVLを含む。

0090

一部の実施形態では、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する単離抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号7、10、13又は69と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVHCDR1;(b)配列番号8、11、14、17、70又は75と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVH CDR2;及び(c)配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVH CDR3を含む。

0091

詳細な実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、配列番号7、8及び9;配列番号10、11及び12;配列番号13、14及び15;配列番号7、17及び18;配列番号7、8及び16;配列番号7、8及び65;配列番号7、8及び66;配列番号7、8、及び67;配列番号7、8及び78;配列番号69、70及び71;配列番号7、8及び72;配列番号69、75及び71;配列番号69、75及び76;又は配列番号69、70及び71と同一の、又はそれと比べて各CDRに1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVH CDR1、VH CDR2及びVH CDR3を含む。

0092

一部の実施形態では、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する単離抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号1又は4と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVLCDR1;(b)配列番号2、5、73又は77と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVL CDR2;及び(c)配列番号3、6、64、68又は74と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVL CDR3を含む。

0093

詳細な実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、配列番号1、2及び3;配列番号4、5及び6;配列番号1、2及び64;配列番号1、2及び68;配列番号1、73及び74;又は配列番号1、77及び74と同一の、又はそれと比べて各CDRに1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVL CDR1、VL CDR2及びVL CDR3を含む。

0094

一部の実施形態では、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する単離抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号7、10、13又は69のアミノ酸配列を含むVHCDR1;(b)配列番号8、11、14、17、70又は75のアミノ酸配列を含むVH CDR2;(c)配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78のアミノ酸配列を含むVH CDR3;(d)配列番号1又は4のアミノ酸配列を含むVL CDR1;(e)配列番号2、5、73、又は77のアミノ酸配列を含むVL CDR2;及び(f)配列番号3、6、64、68又は74のアミノ酸配列を含むVL CDR3と同一の、又はそれと比べて各CDRに1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2及びVL CDR3を含む。

0095

詳細な実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、配列番号7、8、9、1、2及び3;配列番号10、11、12、1、2及び3;配列番号13、14、15、4、5及び6;配列番号7、17、18、1、2及び3;配列番号7、8、16、1、2及び64;配列番号7、8、65、1、2及び64;配列番号7、8、66、1、2及び64;配列番号7、8、67、1、2及び68;配列番号7、8、67、1、2及び64;配列番号7、8、78、1、2及び64;配列番号7、8、65、1、2及び68;配列番号69、70、71、1、2及び68;配列番号7、8、72、1、73及び74;配列番号69、75、71、1、2及び68;配列番号69、75、76、1、2及び68;配列番号69、75、76、1、77及び74;配列番号69、70、71、1、77及び74と同一の、又はそれと比べて各CDRに1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2、及びVL CDR3を含む。

0096

一部の実施形態では、(i)3つのCDRを含むVH鎖ドメインと3つのCDRを含むVL鎖ドメインとを含み;及び(ii)黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する単離抗体又はその抗原結合断片を含む組成物が提供され、ここでVH鎖ドメインの3つのCDRは、(a)配列番号7、10、13又は69のアミノ酸配列を含むVH CDR1;(b)配列番号8、11、14、17、70又は75のアミノ酸配列を含むVH CDR2;及び(c)配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78のアミノ酸配列を含むVH CDR3を含む。詳細な実施形態では、VH CDR1、VH CDR2及びVH CDR3は、配列番号7、8及び9;配列番号10、11及び12;配列番号13、14及び15;配列番号7、17及び18;配列番号7、8及び16;配列番号7、8及び65;配列番号7、8及び66;配列番号7、8、及び67;配列番号7、8及び78;配列番号69、70及び71;配列番号7、8及び72;配列番号69、75及び71;配列番号69、75及び76;又は配列番号69、70及び71に対応する。

0097

また、特定の実施形態では、(i)3つのCDRを含むVH鎖ドメインと3つのCDRを含むVL鎖ドメインとを含み;及び(ii)黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素ポリペプチドに免疫特異的に結合する単離抗体又はその抗原結合断片を含む組成物も提供され、ここでVL鎖ドメインの3つのCDRは、(a)配列番号1又は4のアミノ酸配列を含むVL CDR1;(b)配列番号2、5、73、又は77のアミノ酸配列を含むVL CDR2;及び(c)配列番号3、6、64、68又は74のアミノ酸配列を含むVL CDR3を含む。詳細な実施形態では、VL CDR1、VL CDR2及びVL CDR3は、配列番号1、2及び3;配列番号4、5及び6;配列番号1、2及び64;配列番号1、2及び68;配列番号1、73及び74;又は配列番号1、77及び74に対応する。

0098

特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、黄色ブドウ球菌(S.aureus)α毒素と免疫特異的に結合し、且つ(a)配列番号7、10、13又は69と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVHCDR1;(b)配列番号8、11、14、17、70又は75と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVH CDR2;及び(c)配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVH CDR3;(d)配列番号1又は4のアミノ酸配列を含むVL CDR1;(e)配列番号2、5、73、又は77のアミノ酸配列を含むVL CDR2;及び(f)配列番号3、6、64、68又は74のアミノ酸配列を含むVL CDR3を含み、且つ以下からなる群から選択される1つ以上の特性(以下にさらに詳細に記載される)を有する:
(a)約13nM以下のα毒素に対する親和性定数(KD);
(b)α毒素モノマーに結合するが、α毒素のα毒素受容体との結合は阻害しない;
(c)α毒素オリゴマーの形成を少なくとも50%、60%、70%、80%、90%又は95%阻害する;
(d)α毒素の細胞溶解活性を少なくとも50%、60%、70%、80%、90%又は95%低下させる;(例えば、細胞溶解及び溶血アッセイ(cell lysis add hemolysis assay)により決定されるとき);
(e)細胞浸潤及び炎症誘発性サイトカイン放出を(例えば、動物肺炎モデルにおいて)低下させる。

0099

一部の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、約0.01nM〜約50nM、0.05nM、0.1nM、0.5nM、1nN、5nM、10nM、20nM、30nM、又は40nMの範囲の解離定数(KD)により特徴付けられる親和性で抗原(例えばα毒素)と結合する。

0100

実施例11の表1〜7は、本発明の抗体のVHCDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2及びVL CDR3の配列を提供する。表9は、VH CDR及びVL CDRの概要を提供する。所与の抗体に対して各CDR領域は独立して選択することができるため、これらの領域は様々な組み合わせで組み合わせることができる。表7は、各領域に選択することのできる種々の配列を示す。特定の実施形態では、VL CDR3配列が任意の組み合わせで存在して本抗α毒素抗体又は断片を形成し得る。特定の実施形態では、表9に示されるとおり、VH CDR1は配列番号7、10、13又は69から選択され、VH CDR2は配列番号8、11、14、17、70又は75から選択され、及びVH CDR3は配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78から選択される。一部の実施形態では、表9に示されるとおり、VL CDR1は配列番号1又は4から選択され、VL CDR2は配列番号2、5、73、又は77から選択され、及びVL CDR3は配列番号3、6、64、68又は74から選択される。

0101

VHCDR3及びVL CDR3ドメインは、抗原に対する抗体の結合特異性/親和性において役割を果たす。(従って、一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片又はその抗原結合断片は、配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVH CDR3を含む。様々な実施形態において、抗α毒素抗体又は断片は、配列番号3、6、64、68又は74と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVL CDR3を含む。抗α毒素抗体及び断片の残りの部分(例えば、CDR1、CDR2、VH、VLなど)は、その抗α毒素抗体及び断片が黄色ブドウ球菌(S.aureus)α毒素と免疫特異的に結合するならば、本明細書に開示される特定の配列又は既知の配列を含んでもよい。

0102

一部の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片はα毒素と免疫特異的に結合し、且つ配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVHCDR3を含み、ここで抗体又は抗原結合断片はα毒素オリゴマー形成を阻害する。

0103

一部の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片はα毒素と免疫特異的に結合し、且つ配列番号3、6、64、68又は74と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVLCDR3を含み、ここで抗体又は抗原結合断片はα毒素オリゴマー形成を阻害する。

0104

一部の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片はα毒素と免疫特異的に結合し、且つ配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVHCDR3を含み、ここで抗体又は抗原結合断片はサイトカインの放出を低減又は阻害する。

0105

一部の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片はα毒素と免疫特異的に結合し、且つ配列番号3、6、64、68又は74と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVLCDR3を含み、ここで抗体又は抗原結合断片はサイトカインの放出を低減又は阻害する。

0106

一部の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片はα毒素と免疫特異的に結合し、且つ配列番号9、12、15、18、16、65、66、67、71、72、76又は78と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVHCDR3を含み、ここで抗体又は抗原結合断片は皮膚壊死を軽減し、又は消失させる。

0107

一部の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片はα毒素と免疫特異的に結合し、且つ配列番号3、6、64、68又は74と同一の、又はそれと比べて1、2、又は3個のアミノ酸残基置換を含むアミノ酸配列を含むVLCDR3を含み、ここで抗体又は抗原結合断片は皮膚壊死を軽減し、又は消失させる。

0108

抗α毒素抗体及び断片は、多くの場合に、本明細書に記載されるアミノ酸配列と実質的に同じである1つ以上のアミノ酸配列を含む。実質的に同じであるアミノ酸配列には、保存的アミノ酸置換、並びにアミノ酸欠失及び/又は挿入を含む配列が含まれる。保存的アミノ酸置換とは、第1のアミノ酸を、第1のアミノ酸と同様の化学的及び/又は物理的特性(例えば、電荷、構造、極性、疎水性/親水性)を有する第2のアミノ酸によって置換することを指す。保存的置換には、以下の群の範囲内での一つのアミノ酸の別のアミノ酸による置換が含まれる:リジン(K)、アルギニン(R)及びヒスチジン(H);アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E);アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)、チロシン(Y)、K、R、H、D及びE;アラニン(A)、バリン(V)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、プロリン(P)、フェニルアラニン(F)、トリプトファン(W)、メチオニン(M)、システイン(C)及びグリシン(G);F、W及びY;C、S及びT。

0109

フレームワーク領域
重鎖及び軽鎖の可変ドメインは、各々4つのフレームワーク領域(一般にFR1、FR2、FR3、FR4か、或いはFW1、FW2、FW3、FW4)を含み、これらは可変ドメインのなかでより高度に保存されている部分である。重鎖の4つのフレームワーク領域は、ここではVH−FW1、VH−FW2、VH−FW3及びVH−FW4と命名され、及び軽鎖の4つのフレームワーク領域は、ここではVL−FWl、VL−FW2、VL−FW3及びVH−FW4と命名される。本明細書ではカバット付番方式を使用し、従ってVH−FW1は1位で始まっておよそアミノ酸30位で終わり、VH−FW2はおよそアミノ酸36〜49位であり、VH−FW3はおよそアミノ酸66〜94位であり、及びVH−FW4はおよそアミノ酸103〜113位である。VL−FW1はアミノ酸1位で始まっておよそアミノ酸23位で終わり、VL−FW2はおよそアミノ酸35〜49位であり、VL−FW3はおよそアミノ酸57〜88位であり、及びVL−FW4はおよそアミノ酸98〜107位である。特定の実施形態では、フレームワーク領域はカバット付番方式に従う置換、例えばVL−FW1における106Aに挿入を含む。天然に存在する置換に加え、FR残基の1つ以上の改変(例えば置換)もまた、抗α毒素抗体又は断片に導入され得る。特定の実施形態では、そのような改変は、抗α毒素に対する抗体の結合親和性の向上又は最適化をもたらす。修飾することができるフレームワーク領域残基の非限定的な例には、抗原と直接非共有結合的に結合する残基、CDRの立体構造と相互作用する/それをもたらす残基、及び/又はVL−VH接合に関与する残基が含まれる。

0110

特定の実施形態では、フレームワーク領域は、「生殖系列化」を目的とした1つ以上のアミノ酸変化を含み得る。例えば、選択した抗体重鎖及び軽鎖のアミノ酸配列を生殖系列の重鎖及び軽鎖アミノ酸配列と比較し、選択したVL鎖及び/又はVH鎖の特定のフレームワーク残基が生殖系列の構成と(例えば、ファージライブラリの調製に用いる免疫グロブリン遺伝子体細胞突然変異の結果として)異なる場合、選択した抗体の改変されたフレームワーク残基を生殖系列構成に「逆変異させる」ことが望ましいこともある(すなわち、選択した抗体のフレームワークアミノ酸配列を、それが生殖系列フレームワークアミノ酸配列と同じになるように変化させる)。かかるフレームワーク残基の「逆変異」(又は「生殖系列化」)は、特定の突然変異を導入する標準的な分子生物学的方法(例えば部位特異的突然変異誘発PCR媒介性突然変異誘発など)により達成することができる。一部の実施形態では、可変軽鎖及び/又は重鎖フレームワーク残基が逆変異される。特定の実施形態では、提示される単離抗体又はその抗原結合断片の可変重鎖が逆変異される。特定の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片の可変重鎖は、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ又はそれ以上の逆変異を含む。

0111

特定の実施形態では、本明細書に提示される抗α毒素抗体又は断片のVHは、配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62の範囲内の対応するフレームワーク領域(すなわち、抗体YのFR1と比較したときの抗体XのFR1)と約65%〜約100%のアミノ酸配列同一性を有するFR1、FR2、FR3及び/又はFR4を含み得る。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、VH配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62の対応するFRと少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%同一の、又はそれと100%同一のVH FRアミノ酸配列(FR1、FR2、FR3及び/又はFR4)を含む。特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、VH配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62の対応するFRと少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%同一の、又はそれと100%同一のVH FRアミノ酸配列(FR1、FR2、FR3及び/又はFR4)を含む。

0112

特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、VH配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62の対応するFRと同一の、又はそれと比べて1、2又は3個のアミノ酸置換を含むアミノ酸配列を含むVH FR(FR1、FR2、FR3及び/又はFR4)を含み得る。特にVHのFR1、FR2、FR3又はFR4は、各々、VH配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62の対応するFR1、FR2、FR3又はFR4と同一の、又はそれと比べて1、2又は3個のアミノ酸置換を含むアミノ酸配列を有し得る。

0113

特定の実施形態では、本明細書に提供される抗α毒素抗体又は断片のVLは、VL配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63のFRの範囲内の対応するフレームワーク領域(すなわち、抗体YのFR1と比較したときの抗体XのFR1)とアミノ酸配列同一性(例えば、約65%〜約100%の配列同一性)を有するFR1、FR2、FR3及び/又はFR4を含み得る。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、VL配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63の対応するFRと少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%同一の、又はそれと100%同一のVL FRアミノ酸配列(FR1、FR2、FR3及び/又はFR4)を含む。特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、VL配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63の対応するFRと少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%同一の、又はそれと100%同一のVL FRアミノ酸配列(FR1、FR2、FR3及び/又はFR4)を含む。

0114

特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、VL配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63の対応するFRと同一の、又はそれと比べて1、2又は3個のアミノ酸置換を含むアミノ酸配列を含むVL FR(FR1、FR2、FR3及び/又はFR4)を含む。特にVLのFR1、FR2、FR3又はFR4は、各々、VH配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63の対応するFR1、FR2、FR3又はFR4と同一の、又はそれと比べて1、2又は3個のアミノ酸置換を含むアミノ酸配列を有し得る。

0115

特定の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片はα毒素と免疫特異的に結合し、且つVH配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62の対応するFRと同一の、又はそれと比べて1、2又は3個のアミノ酸置換を含むアミノ酸配列を含むVH FR(FR1、FR2、FR3及び/又はFR4)、及び/又はVL配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63の対応するFRと同一の、又はそれと比べて1、2又は3個のアミノ酸置換を含むアミノ酸配列を含むVL FR(FR1、FR2、FR3及び/又はFR4)を含み、ここで抗体は、以下からなる群から選択される1つ以上の特性(以下にさらに詳細に記載される)を有する: (a)約13nM以下のα毒素に対する親和性定数(KD);
(b)α毒素モノマーに結合するが、α毒素のα毒素受容体との結合は阻害しない;
(c)α毒素オリゴマーの形成を少なくとも50%、60%、70%、80%、90%又は95%阻害する;
(d)α毒素の細胞溶解活性を少なくとも50%、60%、70%、80%、90%又は95%低下させる;(例えば、細胞溶解及び溶血アッセイ(cell lysis add hemolysis assay)により決定されるとき);
(e)細胞浸潤及び炎症誘発性サイトカイン放出を(例えば、動物肺炎モデルにおいて)低下させる。

0116

一部の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、約0.01nM〜約50nM、0.05nM、0.1nM、0.5nM、1nN、5nM、10nM、20nM、30nM、又は40nMの範囲の解離定数(KD)により特徴付けられる親和性で抗原(例えばα毒素)と結合する。

0117

抗α毒素抗体及び断片をコードするヌクレオチド配列
上記に記載されるアミノ酸配列に加えて、本明細書に開示されるアミノ酸配列に対応し、且つヒト抗体、ヒト化抗体及び/又はキメラ抗体をコードするヌクレオチド配列がさらに提供される。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは、本明細書に記載される抗α毒素抗体又は断片をコードするヌクレオチド配列又はその断片を含む。それらとしては、限定はされないが、上記に参照されるアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列が挙げられる。ヌクレオチド配列は実施例11の表8に提供される。従って、また、本明細書に記載される抗体のCDR及びFRを含むVH及びVLフレームワーク領域をコードするポリヌクレオチド配列、並びに細胞(例えば哺乳動物細胞)においてそれらを効率的に発現させる発現ベクターも提供される。ポリヌクレオチドを使用した抗α毒素抗体又は断片の作製方法を以下にさらに詳細に記載する。

0118

また、抗α毒素抗体又は断片をコードするポリヌクレオチドと、例えば本明細書に定義するとおりの、ストリンジェントな又はより低いストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドも含まれる。用語「ストリンジェンシー」は、本明細書で使用されるとき、2つの核酸間の相同性の程度を表すハイブリダイゼーション実験実験条件(例えば、温度及び塩濃度)を指す;ストリンジェンシーが高いほど、2つの核酸間のパーセント相同性は高くなる。

0119

ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件としては、限定はされないが、セ氏約45度での6×塩化ナトリウムクエン酸ナトリウムSSC)中におけるフィルターに結合したDNAとのハイブリダイゼーションと、続くセ氏約50〜65度での0.2×SSC/0.1%SDS中での1回以上の洗浄が挙げられ、セ氏約45度での6×SSC中におけるフィルターに結合したDNAとのハイブリダイゼーションと、続くセ氏約65度での0.1×SSC/0.2%SDS中での1回以上の洗浄などの高度にストリンジェントな条件、又は任意の他のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件が公知である。

0120

特定の実施形態では、核酸又はその断片は抗α毒素抗体又は断片をコードし、及びストリンジェントな条件下で、配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む核酸とハイブリダイズし得る。

0121

特定の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列と少なくとも約65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100%同一の、抗α毒素抗体又は断片をコードするヌクレオチド配列を含み得る。一部の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、配列番号30、31、32、33、34、35、36、37又は38のヌクレオチド配列と少なくとも約65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%同一の、抗α毒素抗体又は断片をコードするヌクレオチド配列を含み得る。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列と少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の同一性を含むヌクレオチド配列を含む。

0122

特定の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62のVHアミノ酸配列をコードするVHヌクレオチド配列と少なくとも約65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%同一の、抗α毒素抗体又は断片をコードするヌクレオチド配列を含み得る。一部の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、配列番号30、32、34、36又は38のVHヌクレオチド配列と少なくとも約65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%同一の、抗α毒素抗体又は断片をコードするヌクレオチド配列を含み得る。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、配列番号20、22、24、26、28、41、43、45、47、49、51、53、55、57、79、59、61、又は62のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列と少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の同一性を含むVHコードヌクレオチド配列によりコードされる。

0123

特定の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63のVLアミノ酸配列をコードするVLヌクレオチド配列と少なくとも約65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%同一の、抗α毒素抗体又は断片をコードするヌクレオチド配列を含み得る。一部の実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、配列番号29、31、33、35又は37のVLヌクレオチド配列と少なくとも約65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%同一の、抗α毒素抗体又は断片をコードするヌクレオチド配列を含み得る。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、配列番号19、21、23、25、27、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60又は63のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の同一性を含むVLコードヌクレオチド配列によりコードされる。

0124

詳細な実施形態では、ポリヌクレオチド配列は、VHアミノ酸配列と少なくとも約65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%同一の抗α毒素抗体又は断片をコードするヌクレオチド配列、及びVLアミノ酸配列と少なくとも約65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%同一の抗α毒素抗体又は断片をコードするヌクレオチド配列を含んでもよく、ここでVH配列及びVL配列は、配列番号20及び19;配列番号22及び21;配列番号24及び23;配列番号26及び25;配列番号28及び27;配列番号41及び42;配列番号43及び44;配列番号45及び46;配列番号47及び48;配列番号47及び48;配列番号49及び50;配列番号51及び52;配列番号51及び52;配列番号53及び54;配列番号55及び56;配列番号57及び58;配列番号59及び60;配列番号61及び58;配列番号62及び58;配列番号62及び63;配列番号79及び63により表される。

0125

実質的に同一の配列は、集団における多型配列、すなわち選択的配列又は対立遺伝子であってもよい。対立遺伝子の違いは1塩基対という小ささであり得る。実質的に同一の配列はまた、サイレント突然変異を含む配列を含め、突然変異を誘発された配列も含み得る。突然変異は、1つ以上の残基変化、1つ以上の残基の欠失、又は1つ以上のさらなる残基の挿入を含み得る。

0126

ポリヌクレオチドは、当該技術分野において公知の任意の方法により得て、そのようなポリヌクレオチドのヌクレオチド配列を決定し得る。例えば、抗体のヌクレオチド配列が分かっている場合、抗体をコードするポリヌクレオチドは、化学的に合成されたオリゴヌクレオチドから構築してもよく、これには、簡潔に言えば、抗体をコードする配列の部分を含む重複オリゴヌクレオチドの合成、それらのオリゴヌクレオチドのアニーリング及びライゲーション、及び次にライゲートしたオリゴヌクレオチドのPCRによる増幅が関わる。

0127

抗体をコードするポリヌクレオチドはまた、好適な供給源由来の核酸から生成してもよい。特定の抗体をコードする核酸を含むクローンが利用できず、しかし抗体分子の配列は分かっている場合、免疫グロブリンをコードする核酸を化学的に合成するか、又は好適な供給源(例えば、抗体cDNAライブラリ、又は、抗体を発現するように選択されるハイブリドーマ細胞などの、抗体を発現する任意の組織又は細胞から作成されるcDNAライブラリ、又はそれから単離される核酸、ときにポリA+RNA)から、PCR増幅により、配列の3’及び5’末端とハイブリダイズ可能な合成プライマーを使用して、又はクローニングにより、特定の遺伝子配列に特異的なオリゴヌクレオチドプローブを使用して、それにより例えば、抗体をコードするcDNAライブラリからcDNAクローンを同定して得てもよい。次に、PCRにより生成された増幅核酸を、当該技術分野において公知の任意の方法を用いて複製可能なクローニングベクターにクローニングしてもよい。

0128

抗体のヌクレオチド配列及び対応するアミノ酸配列が決定されたら、例えば、組換えDNA技法、部位特異的突然変異誘発、PCRなど、ヌクレオチド配列を操作する当該技術分野において公知の方法を用いて抗体のヌクレオチド配列を操作し、異なるアミノ酸配列を有する抗体を生成することにより、例えば、アミノ酸置換、欠失、及び/又は挿入を生じさせてもよい。

0129

本明細書で使用されるとき、用語「ストリンジェントな条件」は、ハイブリダイゼーション及び洗浄の条件を指す。ハイブリダイゼーション反応温度条件を最適化する方法は、当業者に公知である。水系及び非水系の方法が当該の参考文献に記載され、いずれも用いることができる。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の非限定的な例は、6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中、セ氏約45度でのハイブリダイゼーションと、続く0.2×SSC中、0.1%SDS、セ氏50度での1回以上の洗浄である。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の別の例は、6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中、セ氏約45度でのハイブリダイゼーションと、続く0.2×SSC中、0.1%SDS、セ氏55度での1回以上の洗浄である。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件のさらなる例は、6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中、セ氏約45度でのハイブリダイゼーションと、続く0.2×SSC中、0.1%SDS、セ氏60度での1回以上の洗浄である。多くの場合に、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中、セ氏約45度でのハイブリダイゼーションと、続く0.2×SSC中、0.1%SDS、セ氏65度での1回以上の洗浄である。より多くの場合に、ストリンジェンシー条件は、0.5Mリン酸ナトリウム、7%SDS、セ氏65度と、続く0.2×SSC、1%SDS、セ氏65度での1回以上の洗浄である。ストリンジェントなハイブリダイゼーション温度はまた、特定の有機溶媒、例えばホルムアミドの添加によっても変わり得る(すなわち低下し得る)。ホルムアミドなどの有機溶媒は二本鎖ポリヌクレオチド熱安定性を低下させ、そのためハイブリダイゼーションをより低い温度で実施することができ、それでもなおストリンジェントな条件は維持され、熱に不安定であり得る核酸の有用寿命延長され得る。

0130

本明細書で使用されるとき、語句「ハイブリダイズする」又はその文法的な変形は、低度、中程度又は高度のストリンジェンシー条件下、又は核酸合成条件下で第1の核酸分子を第2の核酸分子と結合することを指す。ハイブリダイズすることには、第1の核酸分子と第2の核酸分子とが相補的な場合に、第1の核酸分子が第2の核酸分子と結合する例が含まれ得る。本明細書で使用されるとき、「特異的にハイブリダイズする」は、核酸合成条件下でプライマーを、そのプライマーと相補的な配列を有する核酸分子と、相補配列を有しない核酸分子とのハイブリダイゼーションと比べて選択的にハイブリダイズすることを指す。例えば、特異的なハイブリダイゼーションには、プライマーをそのプライマーと相補的な標的核酸配列とハイブリダイズすることが含まれる。

0131

一部の実施形態では、プライマーは、固相核酸プライマーハイブリダイゼーション配列と相補的、又は固相核酸プライマーハイブリダイゼーション配列と実質的に相補的(例えば、アラインメントしたときにプライマーハイブリダイゼーション配列相補体と約75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は99%を上回って同一)であってよいヌクレオチド部分配列を含み得る。プライマーは、固相核酸プライマーハイブリダイゼーション配列と相補的でない又はそれと実質的に相補的でないヌクレオチド部分配列を(例えば、固相プライマーハイブリダイゼーション配列と相補的な又はそれと実質的に相補的なプライマーにおけるヌクレオチド部分配列の3’末端又は5’末端に)含み得る。

0132

プライマーは、特定の実施形態では、イノシン脱塩基部位ロックド核酸、副溝結合剤二重鎖安定剤(例えば、アクリジンスペルミジン)、Tm調整剤又はプライマー若しくはプローブ結合特性を変化させる任意の調整剤などの修飾を含み得る。

0133

プライマーは、特定の実施形態では、検出可能な分子又は実体(例えば、フルオロフォア放射性同位体呈色剤粒子酵素など)を含み得る。望ましい場合、核酸は、当業者に公知の任意の方法を用いて検出可能標識を含むように修飾することができる。標識は、合成の一部として組み込んでもよく、又は本明細書に記載される方法のいずれかにおいてプライマーを使用する前に加えてもよい。標識の組み込みは液相中又は固相上のいずれで実施してもよい。一部の実施形態では、検出可能標識は標的の検出に有用であり得る。一部の実施形態では、検出可能標識は標的核酸の定量化(例えば、核酸の特定の配列又は種のコピー数の決定)に有用であり得る。ある系における相互作用又は生物活性の検出に好適な任意の検出可能標識を、当業者は適切に選択して利用することができる。検出可能標識の例は、フルオレセインローダミンなどの蛍光標識(例えば、Anantha,et al.,Biochemistry(1998)37:2709 2714;及びQu & Chaires,MethodsEnzymol.(2000)321:353 369);放射性同位体(例えば、125I、131I、35S、31P、32P、33P、14C、3H、7Be、28Mg、57Co、65Zn、67Cu、68Ge、82Sr、83Rb、95Tc、96Tc、103Pd、109Cd、及び127Xe);光散乱標識(例えば、米国特許第6,214,560号明細書、及びGenicon Sciences Corporation,Californiaからの市販品);化学発光標識及び酵素基質(例えば、ジオキセタン及びアクリジニウムエステル)、酵素標識又はタンパク質標識(例えば、緑色蛍光タンパク質(GFP)又はその色違いルシフェラーゼペルオキシダーゼ);他の発色標識又は色素(例えば、シアニン)、及び他の補因子又は生体分子、例えばジゴキシゲニンストレプトアビジンビオチン(例えば、結合対、例えばビオチン及びアビジンなどのメンバー)、親和性捕捉部分などである。一部の実施形態では、プライマーは親和性捕捉部分で標識されてもよい。また、検出可能標識には、質量分析法(例えば、マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)質量分析法及びエレクトロスプレー(ES)質量分析法)による検出のための大量修飾に有用な標識も含まれる。

0134

プライマーはまた、標的核酸の部分配列又は別のプライマーとハイブリダイズするポリヌクレオチド配列であって、例えば分子ビーコンと同様に、プライマー、標的核酸又はその双方の検出を促進するポリヌクレオチド配列を指すこともある。用語「分子ビーコン」は、本明細書で使用されるとき、検出可能な分子であって、ある特定の条件下においてのみ分子の検出可能な特性を検出可能であり、それにより特異的且つ情報を提供するシグナルとして機能できる分子を指す。検出可能な特性の非限定的な例は、光学的特性電気的特性磁気的特性化学的特性及び既知の大きさの開口を通る時間又は速度である。

0135

一部の実施形態では、分子ビーコンは、ステムループ構造形成能を有する一本鎖オリゴヌクレオチドであることができ、ここでループ配列は、目的の標的核酸配列と相補的であってもよく、且つステムを形成することのできる短い相補的なアームが隣接している。オリゴヌクレオチドは、一端でフルオロフォアにより標識され、他端で消光剤分子により標識されてもよい。ステム−ループの立体構造では、励起フルオロフォアからのエネルギーが、蛍光共鳴エネルギー転移、すなわちFRETで見られるのと同様の遠距離双極子双極子カップリングを介して消光剤に伝達され、光ではなく、熱として放出される。ループ配列が特定の標的配列とハイブリダイズすると、分子の両端が分離し、励起フルオロフォアからのエネルギーが光として放出され、検出可能なシグナルが生じる。分子ビーコンは、ハイブリダイズされなかったプローブの自己消光的な性質により、過剰なプローブの除去が不要であるというさらなる利点を提供する。一部の実施形態では、分子ビーコンプローブは、ループ−標的ハイブリダイゼーション及びステム形成の相対的な強度を調節することにより、ループと標的配列との間のミスマッチを区別するか、或いは許容するように設計することができる。本明細書において参照されるとき、用語「ミスマッチヌクレオチド」又は「ミスマッチ」は、当該の1つ又は複数の位置で標的配列と相補的でないヌクレオチドを指す。プローブは少なくとも1つのミスマッチを有し得るが、2、3、4、5、6又は7個又はそれ以上のミスマッチヌクレオチドを有することもある。

0136

抗α毒素抗体及び断片の生物学的特性
抗体は、本明細書に記載される抗体と同一又は同様の1つ以上の特性を有してもよく、多くの場合に、その抗体を、同じ抗原α毒素に結合する他の抗体と区別する生物学的特性の1つ以上を備える。本明細書で使用されるとき、抗体の「生物学的特性」は、生化学的特性、結合特性及び機能的特性の任意の1つ以上を指し、それを用いて治療、研究、及び診断用途の抗体を選択することができる。例えば、抗α毒素抗体及び断片は、例えばエピトープ結合性、標的性、親和性、中和性、及びオリゴマー形成又はヘプタマー膜孔複合体形成の阻害に関して同じか、又は異なり得る。

0137

抗α毒素抗体又は断片の生化学的特性としては、限定はされないが、等電点(pI)及び融解温度(Tm)が挙げられる。抗α毒素抗体又は断片の結合特性としては、限定はされないが、結合特異性;解離定数(Kd)、又はその逆、会合定数(Ka)、又はその成分kon若しくはkoff速度;それが結合するエピトープ;α毒素の様々な型及び/又は調製(例えば、組換え、天然、アセチル化)の識別能及び可溶性抗原及び/又は固定化抗原との結合能が挙げられる。本明細書に提示される抗体の機能的特性としては、限定はされないが、α毒素受容体結合の阻害、α毒素オリゴマー形成の阻害、α毒素発現又は活性に応答したカスケード反応によって誘導される遺伝子発現の阻害、α毒素を発現する細胞の枯渇、α毒素を発現する細胞の成長阻害、α毒素の局在化の阻害、及び1つ以上の黄色ブドウ球菌(S.aureus)、α毒素又は黄色ブドウ球菌(S.aureus)及びα毒素関連疾患又は障害の防御が挙げられる。本明細書には、抗α毒素抗体及び断片の特性並びにそれらの特性を修飾及び微調整する方法が記載される。抗体の特性の計測方法は当該技術分野において公知であり、その一部を以下に詳述する。

0138

結合特性
上記に記載したとおり、抗α毒素抗体又は断片は、タンパク質、ペプチド、サブユニット、断片、部分又はそれらの任意の組み合わせの少なくとも1つの特定のエピトープ又は抗原決定基と、他のポリペプチドと比べて排他的又は選択的に、免疫特異的に結合する。用語「エピトープ」又は「抗原決定基」は、本明細書で使用されるとき、抗体との結合能を有するタンパク質決定基を指し、ここで用語「結合する」は、本明細書では、多くの場合に特異的結合に関する。このようなタンパク質決定基又はエピトープは、多くの場合にアミノ酸又は糖側鎖などの分子の化学的に活性な表面基を含み、これは多くの場合に特異的な三次元構造特性を有し、且つ多くの場合に特異的な電荷特性を有する。立体構造エピトープと非立体構造エピトープとは、変性溶媒の存在下で前者との結合は失われるが、後者との結合は失われない点で区別される。用語「不連続エピトープ」は、本明細書で使用されるとき、タンパク質の一次配列において少なくとも2つの別個の領域から形成されるタンパク質抗原上の立体構造エピトープを指す。

0139

特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)α毒素及びその、α毒素オリゴマー形成に関連する抗原断片に免疫特異的に結合する。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、α毒素、又は配列番号39又は40の少なくとも任意の3個の連続するアミノ酸に免疫特異的に結合する。一部の実施形態では、エピトープは、α毒素タンパク質の連続するアミノ酸の特定の部分全体に対する少なくとも4個のアミノ酸残基、少なくとも5個のアミノ酸残基、少なくとも6個のアミノ酸残基、少なくとも7個のアミノ酸残基、少なくとも8個のアミノ酸残基又は少なくとも9個のアミノ酸残基である。特定の実施形態では、接触残基は、T261、T263、N264、K266及びK271を含む。他の実施形態において、接触残基は、配列番号39のN177、W179、G180、P181、Y182、D183、D185、S186、W187、N188、P189、V190、Y191及びR200を含む。さらなる実施形態では、接触残基は、配列番号39のN177、W179、G180、P181、Y182、D183、D185、S186、W187、N188、P189、V190、Y191、R200、T261、T263、N264、K266及びK271を含む。特定の実施形態では、抗体又はその抗原結合断片と接触するα毒素の一部分は、配列番号39のアミノ酸261〜272を含む。他の実施形態において、抗体又はその抗原結合断片と接触するα毒素の一部分は、配列番号39のアミノ酸248〜277を含む。他の実施形態において、抗体又はその抗原結合断片と接触するα毒素の一部分は、配列番号39のアミノ酸173〜201及び261〜272を含む。

0140

様々な実施形態において、抗α毒素抗体又はそのα毒素オリゴマー形成に関連する断片は、配列番号39又は40のアミノ酸配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%の同一性、又は100%の同一性を有するα毒素ポリペプチド又はその抗原断片と免疫特異的に結合する。抗α毒素抗体又は断片は、ときに、配列番号39又は40のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性、又は100%の同一性を有するα毒素ポリペプチド又はその抗原断片に免疫特異的に結合し得る。

0141

特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、種間で保存されているエピトープと結合し得る。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、黄色ブドウ球菌(S.aureus)α毒素及び他の細菌種由来のα毒素ホモログ又はオルソログ及びその抗原断片と結合する。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、1つ以上のα毒素オルソログ及び/又はアイソフォームに結合し得る。特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、α毒素ホモログ又はオルソログを有する1つ以上の細菌種由来のα毒素及びそのα毒素オリゴマー形成に関連する抗原断片に結合する。特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、全てのα毒素ホモログ及び/又はアイソフォーム及び/又は立体構造変異体及び/又はサブタイプにわたってスタフィロコッカス属(Staphylococcus)又は他の近縁の細菌の範囲内のエピトープと結合し得る。

0142

抗原と抗体との間の相互作用は、多くの場合に他の非共有結合性タンパク質間相互作用と同じである。一般に、抗原と抗体との間には4種類の結合相互作用が存在する:(i)水素結合、(ii)分散力、(iii)ルイス酸ルイス塩基との間の静電力、及び(iv)疎水性相互作用。疎水性相互作用は、抗体−抗原相互作用の大きい推進力であり、分子の引力というよりむしろ、非極性基による水の反発作用に基づく。しかしながら、特定の物理的力、例えば種々の抗体結合部位に対するエピトープ形状の適合性又は相補性もまた、抗原−抗体結合に寄与する。他の材料及び抗原は抗体と交差反応し得るため、従って利用可能な遊離抗体に関して競合し得る。

0143

抗原と抗体との間の結合の親和性定数及び特異性の計測は、多くの場合に抗α毒素抗体及び断片を用いた治療、診断及び研究方法の有効性を決定する一要素である。「結合親和性」は、概して、分子(例えば抗体)の単一の結合部位とその結合パートナー(例えば抗原)との間の非共有結合性の相互作用の合計強度を指す。特に指示がない限り、本明細書で使用されるとき、「結合親和性」は、結合対(例えば、抗体及び抗原)のメンバー間の1:1の相互作用を反映する固有の結合親和性を指す。分子XのそのパートナーYに対する親和性は、概して、koff/kon比として計算される平衡解離定数(Kd)により表すことができる。親和性は、本明細書に記載及び例示されるものを含め(例えば、BiaCore法)、当該技術分野において公知の一般的な方法により計測することができる。低親和性抗体は、概して抗原とゆっくり結合し、且つ容易に解離する傾向を有する一方、高親和性抗体は、概して抗原とより速く結合し、且つより長く結合したままとどまる傾向がある。結合親和性の様々な計測方法が当該技術分野において公知であり、本技術の目的のためにそのいずれを用いることもできる。

0144

抗α毒素抗体又は断片は、ときに、1×10−2M以下、1×10−3M以下、1×10−4M以下、1×10−5M以下、1×10−6M以下、1×10−7M以下、1×10−8M以下、1×10−9M以下、1×10−10M以下、1×10−11M以下、1×10−12M以下、1×10−13M以下、1×10−14M以下又は1×10−15M以下の解離定数(Kd)により特徴付けられるα毒素エピトープに対する結合親和性を有する。例えば、Kdは、1×10−15M〜1×10−2M、1×10−14M〜1×10−10M、1×10−9M〜1×10−5M及び1×10−4M〜1×10−2Mであってもよい。

0145

特定の実施形態では、抗α毒素抗体及び断片は高親和性抗体である。「高親和性抗体」とは、10−8M未満(例えば、10−9M、10−10Mなど)の親和性でα毒素エピトープに結合する抗体を意味する。

0146

特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、特定のモル濃度又はそれより良好な結合親和性を有するものとして記載される。「又はそれより良好な」は、本明細書で使用されるとき、より小さい数値のKd値によって表されるより強い結合を指す。例えば、抗原に対して「0.6nM又はそれより良好な」親和性を有する抗体は、抗原に対する抗体の親和性が<0.6nM、すなわち、0.59nM、0.58nM、0.57nMなど、又は0.6nM未満の任意の値である。

0147

一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片の親和性は、kon/koffの比として計算される会合定数(Ka)の観点で記載される。この例では、本抗α毒素抗体及び断片は、α毒素エピトープに対して、1×102M−1以上、1×103M−1以上、1×10M−1以上、1×105M−1以上、1×106M−1以上、1×107M−1以上、1×108M−1以上、1×109M−1以上、1×1010M−1以上、1×1011M−1以上、1×1012M−1以上、1×1013M−1以上、1×1014M−1以上又は1×1015M−1以上の会合定数(Ka)を含む結合親和性を有する。例えば、Kaは、1×102M−1〜1×107M−1、1×107M−1〜1×1010M−1、及び1×1010M−1〜1×1015M−1であってもよい。

0148

特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片がα毒素エピトープから解離する速度が関係し得る。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、10−3s−1未満、5×10−3s−1未満、10−4s−1未満、5×10−4s−1未満、又は10−5s−1未満のkoffでα毒素に結合し得る。一部の実施形態では、抗α毒素抗体及び断片がα毒素エピトープと会合する速度が、Kd又はKaの値より強く関係し得る。この例では、本抗α毒素抗体及び断片は、少なくとも10−4M−1s−1、少なくとも5×10−4M−1s−1、少なくとも105M−1s−1、少なくとも5×105M−1s−1、少なくとも106M−1s−1、少なくとも5×106M−1s−1、少なくとも107M−1s−1のkon速度でα毒素に結合する。

0149

結合親和性の決定は、実施例の節にさらに記載される特定の技術(実施例1を参照)、及び当該技術分野において公知の方法を用いて計測することができる。かかる方法の一例には、漸変系列の未標識抗原の存在下でFabを最小濃度の(125I)標識抗原で平衡化し、次に抗Fab抗体で被覆したプレート結合抗原捕捉することにより、抗原に対するFabの溶液結合親和性を計測する以下のアッセイにより記載されるとおり、目的の抗体のFab型及びその抗原で実施される放射性標識抗原結合アッセイRIA)による解離定数「Kd」の計測が含まれる。アッセイ条件を確立するため、マイクロタイタープレート(Dynex)を50mM炭酸ナトリウム(H9.6)中5μg/mlの捕捉抗Fab抗体(CappelLabs)で一晩コーティングし、続いてPBS中2%(w/v)ウシ血清アルブミンにより室温(セ氏約23度)で2〜5時間ブロックする。非吸着性プレート(Nunc #269620)において、100pM又は26pMの[125I]抗原を目的のFabの段階希釈物と混合する。次に目的のFabを一晩インキュベートする;しかしながら、このインキュベーションは、確実に平衡に達するようにさらに長時間(例えば65時間)続行してもよい。その後、混合物捕捉プレートに移して室温で(例えば1時間)インキュベートする。次に溶液を除去し、プレートをPBS中0.1%Tween−20で8回洗浄する。プレートを乾燥させたところで、150μl/ウェルの発光物質(MicroScint−20;Packard)を添加し、プレートをTopcountガンマカウンター(Packard)で10分間カウントする。最大結合の20%以下が得られる各Fabの濃度を、競合的結合アッセイでの使用に選択する。

0150

別の例では、表面プラズモン共鳴アッセイを用いてKd値を計測してもよく、このアッセイは、例えば、約10反応単位(RU)の固定化された抗原CM5チップを備えるBIAcore(商標)−2000又はBIAcore(商標)−3000(BIAcore,Inc.,Piscataway,New Jersey)をセ氏25度で使用して実施することができる。簡潔に言えば、かかる方法の例では、カルボキシメチル化されたデキストランバイオセンサーチップ(CM5,BIAcore Inc.)を、供給業者の指示に従いN−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩(EDC)及びN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)で活性化する。抗原を110mM酢酸ナトリウム、pH4.8で5μg/マイクロリットル(約0.2uM)に希釈してから5μl/分の流量で注入することにより、約10反応単位(RU)の結合タンパク質を達成する。抗原の注入後、IMエタノールアミンを注入して未反応基ブロックする。動態計測のため、2倍のFab段階希釈物(0.78nM〜500nM)を、セ氏25度の0.05%Tween 20(PBST)含有PBSに約25μl/分の流量で注入する。会合及び解離センサグラムを同時にフィットすることにより単純な一対一ラングミュア結合モデル(BIAcore評価ソフトウェアバージョン3.2)を使用して、会合速度(kon)及び解離速度(koff)を計算する。

0151

上記の表面プラズモン共鳴アッセイによりon速度が106M−1s−1を超える場合、on速度は、例えば、蛍光消光技法を用いることにより決定することができ、この技法は、撹拌キュベットを備えた、ストップフロー装備された分光光度計(Aviv Instruments)又は8000シリーズSLM−Aminco分光光度計(ThermoSpectronic)などの分光計で計測するときの、漸増濃度の抗原の存在下、PBS、pH7.2中の20nM抗抗原抗体(Fab形態)の、セ氏25度における蛍光放射強度(励起=295nm;発光=340nm、16nmバンドパス)の増加又は減少を計測するものである。この技法に係る「on速度」又は「会合の速度」又は「会合速度」又は「kon」はまた、上記に記載される同じ表面プラズモン共鳴技法により、上記に記載したとおりBIAcore(商標)−2000又はBIAcore(商標)−3000(BIAcore,Inc.,Piscataway,NewJersey)を使用して決定することができる。

0152

提示される単離抗体又はその抗原結合断片、又はその改変/突然変異誘導体(以下に考察)の結合特性の決定に好適な方法及び試薬は、当該技術分野において公知であり、及び/又は市販されている。かかる動態解析用に設計された機器及びソフトウェアは、市販されている(例えば、Biacore(登録商標)A100、及びBiacore(登録商標)2000機器;Biacore International AB,Uppsala,Sweden)。

0153

一部の実施形態では、結合アッセイは、直接的な結合アッセイとして実施されても、又は競合結合アッセイとして実施されてもよい。結合は、標準的なELISA又は標準的なフローサイトメトリーアッセイを用いて検出することができる。直接的な結合アッセイでは、α毒素抗原との結合について候補抗体試験する。他方で、競合結合アッセイは、候補抗体が既知の抗α毒素抗体若しくは断片又はα毒素と結合する他の化合物(例えば、受容体、阻害剤)と競合する能力を評価する。概して抗体のα毒素との検出可能な結合を可能にする任意の方法が、抗体の結合特性を検出及び/又は計測するための本技術の範囲に包含される。これらの方法を利用して、所望の特性を提供する抗体について抗体パネルをスクリーニングすることもできる。

0154

特定の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片はα毒素と免疫特異的に結合し、且つ以下からなる群から選択される特性の1つ以上を有する:
(a)約13nM以下のα毒素に対する親和性定数(KD);
(b)α毒素モノマーに結合するが、α毒素のα毒素受容体との結合は阻害しない;
(c)α毒素オリゴマーの形成を少なくとも50%、60%、70%、80%、90%又は95%阻害する;
(d)α毒素の細胞溶解活性を(例えば、細胞溶解及び溶血アッセイ(cell lysis add hemolysis assay)により決定されるとき)少なくとも50%、60%、70%、80%、90%又は95%低下させる;
(e)細胞浸潤及び炎症誘発性サイトカイン放出を(例えば、動物肺炎モデルにおいて)低下させる。

0155

一部の実施形態では、単離抗体又はその抗原結合断片は、約0.01nM〜約50nM、0.05nM、0.1nM、0.5nM、1nN、5nM、10nM、20nM、30nM、又は40nMの範囲の解離定数(KD)により特徴付けられる親和性で抗原(例えばα毒素)と結合する。

0156

機能的特性
特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片はα毒素及び/又はα毒素発現細胞の生物学的特性を変化させる。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、ポリペプチドに結合し、且つα毒素モノマーが集合して膜貫通孔(例えばα毒素ヘプタマー)になることを阻害することにより、α毒素の生物活性を中和する。中和アッセイは、場合によっては市販の試薬を使用して、当該技術分野で公知の方法を用いて実施することができる。α毒素の中和は、多くの場合に、1×10−6M以下、1×10−7M以下、1×10−8M以下、1×10−9M以下、1×10−10M以下及び1×10−11M以下のIC50で計測される。特定の実施形態では、中和は、黄色ブドウ球菌(S.aureus)毒素と免疫特異的に結合する抗体又は抗原結合断片が、実施例3〜6に記載されるとおりの濃度であるときに起こる。特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、α毒素がオリゴマー化して膜貫通孔を形成する能力を中和する。用語「50%阻害濃度」(「IC50」と省略される)は、阻害剤(例えば、本明細書に提供される抗α毒素抗体又は断片)がその阻害剤の標的分子の所与の活性(例えば、α毒素のオリゴマー化による膜貫通孔ヘプタマー複合体の形成)の50%を阻害するのに必要な濃度を表す。概してより低いIC50値がより強力な阻害剤に対応する。

0157

特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、α毒素の1つ以上の生物活性を阻害する。用語「阻害」は、本明細書で使用されるとき、活性の完全な遮断を含め、生物活性の任意の統計的に有意な低下を指す。例えば、「阻害」は、生物活性の約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は100%の低下を指す。特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片はα毒素の1つ以上の生物活性を少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は100%阻害する。

0158

一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、病原性黄色ブドウ球菌(S.aureus)により分泌されるα毒素を枯渇させ得る。一部の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、黄色ブドウ球菌(S.aureus)により分泌されるα毒素の少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は約100%の枯渇を達成し得る。詳細な実施形態では、事実上全ての検出可能な分泌α毒素が、黄色ブドウ球菌(S.aureus)に感染した細胞から枯渇する。

0159

特定の実施形態では、抗α毒素抗体又は断片は、インビトロで刺激されたα毒素活性(例えば、受容体結合、オリゴマー形成)及び/又はα毒素を発現又は分泌する細胞の増殖を阻害する。抗α毒素抗体又は断片は、ときにインビトロα毒素活性の黄色ブドウ球菌(S.aureus)病原性を少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%又は少なくとも約75%阻害する。細胞増殖、病原性、及びα溶血素活性の計測方法は、当該技術分野において公知である。

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