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技術 ビールテイスト飲料およびビールテイスト飲料の製造方法

出願人 アサヒビール株式会社
発明者 豊嶋麻里
出願日 2020年7月22日 (7ヶ月経過) 出願番号 2020-125452
公開日 2020年10月22日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-171322
状態 未査定
技術分野
  • -
主要キーワード 検査カード トルーブ 残留固形分 ワールプール 麦芽粉砕物 麦汁濾過 苦味価 クエン酸換算
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年10月22日)のものです。
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課題

苦味価が15B.U.以下であるビールテイスト飲料において、甘味を際立たせること無く、かつ、味のキレを保つこと。

解決手段

苦味価が15B.U.以下であるビールテイスト飲料において、クエン酸換算酸度を0.05g/100mL以上0.30g/100mL未満に調整する。

概要

背景

ビールテイスト飲料は、独特苦味を有している。独特の苦味は、ビールテイスト飲料の特徴であると言えるが、この独特の苦味を嫌い、ビールテイスト飲料を敬遠する消費者層も存在する。このような消費者層にも受け入れられるようにするために、ビールテイスト飲料の苦味を抑えることが考えられる。

例えば、特開2016−15893号公報(特許文献1)には、BU値(苦味価)≦20、β−シトロネロール/BU値≧0.50、総糖量/BU値≧0.20に調整されていることを特徴とする柑橘香と甘味に特徴があり、苦味が低減されたビールテイスト飲料が開示されている。

また、特開2015−107073号公報(特許文献2)には、一定以上の苦味価を有しつつも、後味として残る苦味が低減されたビールテイスト飲料に関する発明が開示されている。このビールテイスト飲料は、イソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合が45質量%以上55質量%以下である。

概要

苦味価が15B.U.以下であるビールテイスト飲料において、甘味を際立たせること無く、かつ、味のキレを保つこと。苦味価が15B.U.以下であるビールテイスト飲料において、クエン酸換算酸度を0.05g/100mL以上0.30g/100mL未満に調整する。なし

目的

本発明の課題は、甘味を際立たせること無く、苦味を低減することができる、ビールテイスト飲料を提供する

効果

実績

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牽制数
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請求項1

クエン酸換算酸度が0.05g/100mL以上0.30g/100mL未満であり、ホップ由来成分が含まれていない、ビールテイスト飲料

請求項2

麦芽使用比率が30%以上である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。

請求項3

アルコール飲料であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のビールテイスト飲料。

請求項4

アルコール濃度が1〜10(v/v)%である、請求項3に記載のビールテイスト飲料。

請求項5

発酵麦芽飲料であることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載のビールテイスト飲料。

請求項6

更に、リン酸乳酸酒石酸リンゴ酸クエン酸グルコン酸およびフィチン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の酸味料を含有する、請求項1から5のいずれかに記載のビールテイスト飲料。

請求項7

前記酸味料が、リン酸及び/又は酒石酸を含有する、請求項6に記載のビールテイスト飲料。

請求項8

リン酸と酒石酸との濃度比重量比)が4:1〜1:4である、請求項7に記載のビールテイスト飲料。

請求項9

クエン酸換算の酸度が0.10g/100mL以上0.20g/100mL以下である、請求項1から8のいずれかに記載のビールテイスト飲料。

請求項10

苦味価が10B.U.以下である、請求項1から9のいずれかに記載のビールテイスト飲料。

請求項11

真正エキスが3〜4%である、請求項1から10のいずれかに記載のビールテイスト飲料。

請求項12

pHが3.0〜5.0である、請求項1から11のいずれかに記載のビールテイスト飲料。

請求項13

ホップ由来成分を含まないビールテイスト飲料の製造方法であって、穀物由来成分を含有する原料液を調製する工程と、前記原料液の苦味価を15B.U.以下に調整する工程と、前記原料液に、クエン酸換算の酸度が0.05g/100mL以上0.30g/100mL未満になるように、酸味料を添加する工程と、を備えるビールテイスト飲料の製造方法。

請求項14

前記酸味料が、リン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸およびフィチン酸からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む、請求項13に記載のビールテイスト飲料の製造方法。

請求項15

前記酸味料が、リン酸及び/又は酒石酸を含む、請求項14に記載のビールテイスト飲料の製造方法。

請求項16

リン酸と酒石酸との濃度比(重量比)が、4:1〜1:4である、請求項15に記載のビールテイスト飲料の製造方法。

請求項17

前記酸味料を添加する工程は、前記酸味料の合計含有量が200〜10000ppmになるように、前記酸味料を添加する工程を含む、請求項13から16のいずれかに記載のビールテイスト飲料の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ビールテイスト飲料及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

ビールテイスト飲料は、独特苦味を有している。独特の苦味は、ビールテイスト飲料の特徴であると言えるが、この独特の苦味を嫌い、ビールテイスト飲料を敬遠する消費者層も存在する。このような消費者層にも受け入れられるようにするために、ビールテイスト飲料の苦味を抑えることが考えられる。

0003

例えば、特開2016−15893号公報(特許文献1)には、BU値(苦味価)≦20、β−シトロネロール/BU値≧0.50、総糖量/BU値≧0.20に調整されていることを特徴とする柑橘香と甘味に特徴があり、苦味が低減されたビールテイスト飲料が開示されている。

0004

また、特開2015−107073号公報(特許文献2)には、一定以上の苦味価を有しつつも、後味として残る苦味が低減されたビールテイスト飲料に関する発明が開示されている。このビールテイスト飲料は、イソα酸の総量に対するコイソフムロンの割合が45質量%以上55質量%以下である。

先行技術

0005

特開2016−15893号公報
特開2015−107073号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、ビールテイスト飲料の苦味を低減させると、原料である穀物由来成分による甘味や、発酵飲料の場合には発酵に伴い生じる香気成分による甘味が際立ち、おいしい飲料を得ることが難しくなる。そこで、本発明の課題は、甘味を際立たせること無く、苦味を低減することができる、ビールテイスト飲料を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、ビールテイスト飲料において、苦味価を低減し、酸度を調整することにより、甘味を際立たせること無く、苦味を低減できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の事項を含んでいる。
〔1〕クエン酸換算の酸度が0.05g/100mL以上0.30g/100mL未満であり、苦味価が15B.U.以下である、ビールテイスト飲料。
〔2〕麦芽使用比率が30%以上である、前記〔1〕に記載のビールテイスト飲料。
〔3〕アルコール飲料であることを特徴とする、前記〔1〕又は〔2〕に記載のビールテイスト飲料。
〔4〕アルコール濃度が1〜10(v/v)%である、前記〔3〕に記載のビールテイスト飲料。
〔5〕発酵麦芽飲料であることを特徴とする、前記〔1〕から〔4〕のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
〔6〕更に、リン酸乳酸酒石酸リンゴ酸クエン酸グルコン酸およびフィチン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の酸味料を含有する、前記〔1〕から〔5〕のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
〔7〕前記酸味料が、リン酸及び/又は酒石酸を含有する、前記〔6〕に記載のビールテイスト飲料。
〔8〕リン酸と酒石酸との濃度比重量比)が4:1〜1:4である、前記〔7〕に記載のビールテイスト飲料。
〔9〕クエン酸換算の酸度が0.10g/100mL以上0.20g/100mL以下である、前記〔1〕から〔8〕のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
〔10〕更に、ホップ由来成分を含有する、前記〔1〕から〔9〕のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
〔11〕苦味価が10B.U.以下である、前記〔1〕から〔10〕のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
〔12〕真正エキスが3〜4%である、前記〔1〕から〔11〕のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
〔13〕pHが3.0〜5.0である、前記〔1〕から〔12〕のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
〔14〕穀物由来成分を含有する原料液を調製する工程と、
前記原料液の苦味価を15B.U.以下に調整する工程と、
前記原料液に、クエン酸換算の酸度が0.05g/100mL以上0.30g/100mL未満になるように、酸味料を添加する工程と、
を備えるビールテイスト飲料の製造方法。
〔15〕前記苦味価を15B.U.以下に調整する工程が、α酸濃度が1ppm〜500ppmになるように前記原料液にホップを添加する工程を有する、前記〔14〕に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
〔16〕前記酸味料が、リン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸およびフィチン酸からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む、前記〔14〕又は〔15〕に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
〔17〕前記酸味料が、リン酸及び/又は酒石酸を含む、前記〔16〕に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
〔18〕リン酸と酒石酸との濃度比(重量比)が、4:1〜1:4である、前記〔17〕に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
〔19〕前記酸味料を添加する工程は、前記酸味料の合計含有量が200〜10000ppmになるように、前記酸味料を添加する工程を含む、前記〔14〕から〔18〕のいずれかに記載のビールテイスト飲料の製造方法。

発明の効果

0008

本発明によれば、甘味を際立たせること無く、苦味を低減することができる、ビールテイスト飲料及びその製造方法が提供される。

0009

以下、本発明の実施態様について詳細に説明する。
(ビールテイスト飲料)
本明細書において、ビールテイスト飲料とは、アルコール度数麦芽の使用の有無に関わらず、ビールと同等の又はそれと似た風味味覚及びテクスチャーを有し、高い止感・ドリンカビリティーを有する飲料を意味する。「ビールテイスト飲料」との用語には、ビールそのものも包含される。

0010

本実施態様に係るビールテイスト飲料は、穀物由来成分を含有する飲料である。ビールテイスト飲料は、15B.U.以下の苦味価と、0.05g/100mL以上0.30g/100mL未満の酸度とを有している。
このような構成を採用することにより、甘味を際立たせること無く、通常のビールが苦手な消費者層にも受け入れ可能な程度にまで、苦味を低減することができる。

0011

穀物由来成分の原料となる穀物としては、例えば、麦(麦芽を含む)、米、トウモロコシ大豆、及びエンドウ豆などが挙げられる。好ましくは、麦芽を含む原料を用いることが好ましく、より好ましくは、麦芽及びトウモロコシ(コーンスターチ)を含む原料を用いることが好ましい。また、好ましくは、ビールテイスト飲料における麦芽使用比率が30%以上、より好ましくは40%以上である。麦芽使用比率とは、水を除く全原料に対する麦芽の割合(重量%)である。

0012

ビールテイスト飲料の苦味価は、上述のように、15B.U.以下である。苦味価が15B.U.以下であることにより、一般的なビール(苦味価が15B.U.超)の苦味を敬遠する消費者層にも受け入れ可能な程度に、飲料の苦味を低減することができる。苦味価は、好ましくは10B.U.以下、より好ましくは3B.U.以上10B.U.以下、更に好ましくは5B.U.以上10B.U.以下である。
ここで、「苦味価」とは、イソフムロンを主成分とするホップ由来物質群により与えられる苦味の指標である。苦味価は、例えばEBC法(ビール酒造組合:「ビール分析法」8.15 1990年)により測定することができる。
苦味価は、ホップエキス等のホップ由来成分の添加量を変えることによって調整することができる。すなわち、ビールテイスト飲料には、苦味価が15B.U.以下になる範囲において、ホップ由来成分が含まれていてもよい。但し、ホップ由来成分が含まれていなくてもよい。

0013

ビールテイスト飲料における酸度は、上述のように、0.05g/100mL以上0.30g/100mL未満である。酸度は、好ましくは、0.10g/100mL以上0.20g/100mL以下である。
本発明者らの知見によれば、ビールテイスト飲料の苦味価を15B.U.以下にまで減らすと、苦味については十分に抑制される。しかしながら、苦味価を15B.U.以下にまで減らすと、甘味が際立ち、味のキレ(後味のすっきりさ)が損なわれる。これに対して、飲料の酸度を上述のような範囲に設定することにより、甘味の際立ちを抑えることができ、味のキレを保つことができる。
尚、本発明において、酸度とは飲料100mL中に含まれる酸量をクエン酸に換算した場合のグラム数で表すことができる。酸度は、果実飲料日本農林規格(平成25年12月24日農水告第3118号)で定められた酸度の測定方法に基づいて算出されたクエン酸換算値を意味する。

0014

ビールテイスト飲料のpHは、3.0〜5.0であることが好ましく、より好ましくは3.5〜4.5である。pHをこのような範囲に設定することにより、苦味の低減に伴う甘味の際立ちを抑制することができる。また、味のキレを飲料に付与することができる。

0015

酸度及びpHは、例えば、酸味料の種類及び添加量などにより調整することができる。酸味料としては、例えば、リン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸およびフィチン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。好ましい酸味料は、リン酸、酒石酸、およびリンゴ酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくはリン酸および/又は酒石酸であり、最も好ましくはリン酸及び酒石酸の組み合わせを含む。この場合、リン酸及び酒石酸の濃度比(重量比)は、4:1〜1:4であることが好ましく、より好ましくは3:1〜1:3である。
リン酸を酸味料として用いることにより、甘味と酸味バランスを良好にすることができ、後味のすっきりさ(味のキレ)を改善することができる。
一方、酒石酸を酸味料として用いることにより、味のふくらみを持たせることができる。
リン酸と酒石酸とを併用することにより、それぞれを単独で用いた場合の効果を超えて、酸味の良さ、甘味と酸味のバランス、後味のすっきりさ(味のキレ)、及び味のふくらみを改善することができる。
酸味料の合計含有量は、200〜10000ppmであることが好ましく、より好ましくは、500〜2000ppmである。

0016

ビールテイスト飲料は、アルコール飲料であることが好ましい。ビールテイスト飲料のアルコール度数は、好ましくは1〜10(v/v)%、より好ましくは3〜7(v/v)%、更に好ましくは5〜6(v/v)%である。尚、本発明において、アルコール度数とは、エタノール濃度を示す。

0017

ビールテイスト飲料のエキス分は、好ましくは、真正エキスとして3%〜4%である。ここで、「エキス」とは、麦汁蒸発残留固形分であり、主に糖分からなる。エキスの含有量は、原料である麦芽や各種澱粉、糖類の仕込み量を変えることにより調整することができる。真正エキスの含有量は、例えばEBC法(ビール酒造組合:「ビール分析法」7.2 1990年)により測定することができる。

0018

ビールテイスト飲料には、必要に応じて、食物繊維、酸味料以外のpH調整剤、ホップ由来成分以外の苦味料甘味料香料等の添加剤を含有していてもよい。これらの添加剤の含有量については、ビールテイスト飲料について慣用されている量を採用すればよい。

0019

(ビールテイスト飲料の製造方法)
本実施態様に係るビールテイスト飲料の製造方法は、穀物由来成分を含有する原料液を調製する工程と、原料液の苦味価を15B.U.以下に調整する工程と、原料液に、クエン酸換算の酸度が0.05g/100mL以上0.30g/100mL未満になるように、酸味料を添加する工程とを備えている。以下、本実施態様に係る製造方法を詳細に説明する。

0020

まず、穀物由来成分を含有する原料液を調製する。例えば、麦芽を原料として使用する場合、主原料である麦芽の粉砕物と、必要に応じて副原料である米やコーンスターチ等のデンプン質とを用意し、これらに温水を加えて混合・加温し、主に麦芽の酵素を利用してデンプン質を糖化させる。得られた糖化液濾過し、原料液を得る。
一方、麦芽以外の原料を使用する場合、例えば、炭素源を含有する液糖、及び麦芽以外の窒素源含有材料(例えば、大豆、エンドウ豆及びトウモロコシ等のタンパク質原料分解物)等を温水と共に混合し、液糖溶液を原料液として調製する。
次いで、原料液を煮沸する。煮沸後ワールプールと呼ばれる槽で沈殿物を除去する。その後、熱交換器を用いて、原料液を適切な温度まで冷却する。冷却した原料液に、酵母接種して、発酵を行う。次いで、得られた発酵液熟成させる。熟成後、濾過により酵母及びタンパク質等を除去して、目的のビールテイスト飲料を得る。
尚、発酵及び熟成工程を省略し、煮沸後の溶液炭酸ガスを添加することにより、非発酵のノンアルコールビールテイスト飲料を得ることもできる。

0021

ここで、本実施態様では、飲料の苦味価が、15B.U.以下になるように調整される。飲料の苦味価は、例えば、ホップの添加量によって調整することができる。本実施態様では、ホップが使用されても使用されなくてもよいが、ホップを使用する場合、その添加量は、最終製品の苦味価が15B.U.以下になるように制限される。
ホップは、通常、煮沸工程以前に原料液に添加される。この場合、ホップの添加量は、好ましくは、原料液中のα酸濃度が1〜500ppm、好ましくは1〜50ppmになるような量である。もしくは、ホップを添加しなくてもよい。煮沸工程よりも前に原料液にホップを添加した場合、ホップに含まれるα酸が煮沸によって苦味成分であるイソα酸に変化する。
一方で、煮沸工程以前にはホップを添加せず、煮沸工程より後に、イソ化ホップエキスを原料液に添加してもよい。この場合には、イソ化ホップエキスの添加量が、飲料の苦味価が15B.U.以下になるように制限される。

0022

また、本実施態様では、原料液に、クエン酸換算の酸度が0.05g/100mL以上0.30g/100mL未満になるように、酸味料が添加される。酸味料の添加タイミングは特に限定されないが、好ましくは、煮沸工程以降である。

0023

実験例1):苦味価の検討
麦芽粉砕物20kg、コーンスターチ375kg、及び湯800Lを仕込釜にて混合し、20分かけて50℃から70℃まで昇温した。70℃で10分間、でんぷんを分解させ、30分間煮沸した。一方で、仕込槽において、麦芽230kgと湯575Lを混合し、50℃で30分間タンパク質分解反応を行った。30分後、湯500Lを仕込槽に添加し、仕込釜の内容物を仕込槽へと移し替えた。仕込槽の内容物を、65℃で40分間糖化させ、76℃で5分間維持することで酵素を失活させ、麦汁を得た。麦汁濾過後、70分間煮沸させた。煮沸後、ワールプールでトルーブを除去した。トルーブの除去後、麦汁を冷却した。冷却後、酵母を添加し、10℃で7日間、発酵させた。その後、熟成及び冷却し、ビール濾過を実施して、例1に係るビールテイスト飲料を得た。ホップ由来成分を添加していないため、例1に係る飲料の苦味価は、実質的に0B.U.である。また、真正エキスは約3.4〜3.5%であり、アルコール度数は5〜6(v/v)%であり、pHは約4.1であった。

0024

例1に係るビールテイスト飲料に、イソ化させたホップ抽出物を添加し、苦味価が異なる複数のビールテイスト飲料(例2〜例6)を得た。
得られたビールテイスト飲料に対して、苦味を苦手とする20〜30代の女性8名の専門パネリストにより、ブラインドにて官能検査を実施し、「苦味」及び「好き嫌い」を評価した。「苦味」の評価には、5段階の採点法を用いた。また、「好き嫌い」の評価には、VASを用いた。評価基準および評価方法は以下の通りである。
(A)「苦味」の評価基準
1点:全く感じない
2点:ほとんど感じない
3点:やや感じる
4点:強く感じる
5点:非常に強く感じる
(B)「好き嫌い」の評価方法(VAS)
左端の「0」を「嫌い」、右端の「1」を「好き」として検査カードに印をつけ、左端から印までの距離を相対値として算出した。

0025

得られた結果を表1に示す。表1に示されるように、苦味価が15B.U.以下である例1〜例4では、苦味価が15B.U.を超える例5及び6と比べて、苦味が低減されていた。また、苦味価が15B.U.以下である場合、「好き嫌い」が0.5以下、即ち、「好き」と感じられることが判った。また、苦味価が3B.U.以上10B.U.以下の範囲内である例2及び例3の飲料において、特に良好な結果が得られた。

0026

(実験例2):酸度の検討
続いて、例1に係る飲料に対し、リン酸を添加し、酸度が異なる複数のビールテイスト飲料(例7〜例15)を得た。尚、各飲料の苦味価は実質的に0B.U.である。
例1および例7〜15に係るビールテイスト飲料について、苦味を苦手とする20〜30代の女性8名の専門パネリストにより、官能検査を行った。評価項目は、「甘味」、「酸味」、「甘酸バランス」、及び「好き嫌い」とした。「甘味」、「酸味」、および「甘酸バランス」の評価には5段階の採点法を使用した。「好き嫌い」の評価には実験例1と同様にVASを採用した。
「甘味」、「酸味」、および「甘酸バランス」に関する評価基準は、以下の通りである。
(A)「甘味」および「酸味」
1点:全く感じない
2点:ほとんど感じない
3点:やや感じる
4点:強く感じる
5点:非常に強く感じる
(B)「甘酸バランス」
1点:非常に悪い
2点:悪い
3点:ふつう
4点:良い
5点:非常に良い

0027

結果を表2に示す。表2に示されるように、酸度が0.05g/100mL以上0.30g/100mL未満の範囲にある例7〜例10に係る飲料において、例1よりも良好な結果が得られた。また、酸度が0.10g/100mL以上0.20g/100mL以下の範囲である例7〜例9の飲料で、特に良好な結果が得られた。

0028

(実験例3):酸味料の種類の検討
例1に係るビールテイスト飲料に対して、異なる種類の酸味料を添加し、複数のビールテイスト飲料(例16〜例22)を得た。各飲料において、酸味料の添加量は、酸度が0.1g/100mLになるような量とした。各飲料のpHは約3.6であった。得られたビールテイスト飲料について、苦味を苦手とする20〜30代の女性8名の専門パネリストにより、ブラインドで官能検査を行い、「甘味」、「酸味」、「苦味」、及び「味のふくらみ」、「甘酸バランス」及び「キレ」を評価した。評価には、5段階の採点法を用いた。また、実験例1と同様に、VASを用いて「好き嫌い」を評価した。
「甘味」、「酸味」、「苦味」、及び「味のふくらみ」、「甘酸バランス」及び「キレ」の評価基準は以下の通りである。
(A)「甘味」、「酸味」、「苦味」、「味のふくらみ」
1点:全く感じない
2点:ほとんど感じない
3点:やや感じる
4点:強く感じる
5点:非常に強く感じる
(B)「甘酸バランス」、「キレ」
1点:非常に悪い
2点:悪い
3点:ふつう
4点:良い
5点:非常に良い

0029

結果を表3に示す。検討の結果、リン酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸が酸味料として好ましいことが判った。また、リン酸、リンゴ酸、酒石酸がより好ましいことがわかった。特に、リン酸はキレに優れ、酒石酸は味のふくらみに優れていた。

0030

(実験例4):酸味料の使用比率の検討
例1に係るビールテイスト飲料に対して、リン酸及び酒石酸の組み合わせを添加し、リン酸と酒石酸との使用比率が異なる複数のビールテイスト飲料(例23〜例27)を得た。尚、各飲料において、酸味料の合計添加量は、酸度が0.1g/100mLになるような量とした。得られたビールテイスト飲料について、苦味を苦手とする20〜30代の女性8名の専門パネリストにより、ブラインドにて官能検査を行い、「甘味」、「酸味」、「苦味」、「味のふくらみ」、「甘酸バランス」、「キレ」及び「好き嫌い」を評価した。評価基準は、実験例3と同様のものを使用した。

0031

結果を表4に示す。
表4の結果から、リン酸と酒石酸とを併用することにより、リン酸による良好な「キレ」と酒石酸による良好な「味のふくらみ」とが組み合わされ、それぞれの酸味料を単独で使用した場合よりも、更に良好な結果が得られた。特に、リン酸:酒石酸(濃度比)が4:1〜1:4の範囲にある例24〜26の飲料において、良好な結果が得られた。

0032

(実験例5):酸味料の添加量の検討(苦味価10B.U.)
例1に係るビールテイスト飲料に対して、イソ化させたホップ抽出物及びリン酸、酒石酸を添加し、酸度の異なる複数のビールテイスト飲料(例28〜例32)を得た。各飲料において、イソ化させたホップ抽出物の添加量は、苦味価として10B.U.となる量とし、リン酸と酒石酸の使用比率が1:1となる量とした。得られたビールテイスト飲料に対して、苦味を苦手とする20〜30代の女性8名の専門パネリストにより、官能検査を行った。評価項目は、「甘味」、「酸味」、「甘酸バランス」、及び「好き嫌い」とした。「甘味」、「酸味」、および「甘酸バランス」の評価には5段階の採点法を使用した。「好き嫌い」の評価には実験例1と同様にVASを採用した。
「甘味」、「酸味」、および「甘酸バランス」に関する評価基準は、以下の通りである。
(A)「甘味」および「酸味」
1点:全く感じない
2点:ほとんど感じない
3点:やや感じる
4点:強く感じる
5点:非常に強く感じる
(B)「甘酸バランス」
1点:非常に悪い
2点:悪い
3点:ふつう
4点:良い
5点:非常に良い

実施例

0033

得られた結果を表5に示す。表5に示されるように、苦味価が10B.U.である場合においても、酸度が0.05g/100mL以上0.30g/100mL未満の範囲にある場合に、良好な結果が得られた。

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