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技術 CNSにおける酵素活性を増大するための方法および組成物

出願人 アーマジェン・インコーポレイテッド
発明者 ウィリアム・エム・パードリッジルーベン・ジェイ・ボアド
出願日 2020年4月14日 (10ヶ月経過) 出願番号 2020-072208
公開日 2020年10月22日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-171284
状態 未査定
技術分野 微生物による化合物の製造 酵素・酵素の調製 微生物、その培養処理 医薬品製剤 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 突然変異または遺伝子工学 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 低濃度硫酸 固定角 車椅子生活 マッキルベイン緩衝液 管区画 生理食塩水ベース 輸送反応 赤チャネル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年10月22日)のものです。
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図面 (15)

課題

中枢神経系(CNS)における酵素欠損症罹患した対象を治療するための融合抗体、及び融合抗体を含む医薬組成物の提供。

解決手段

本明細書の二機能性の融合抗体は、内因性血液脳関門(BBB)受容体に対する抗体、および、ムコ多糖症III型(MPS−III)で欠損している酵素を含む。本明細書の融合抗体は、N−スルフォグルコサミンスルフォヒドロラーゼ(SGSH)、α−N−アセチルグルコサミニダーゼ(NAGLU)、ヘパリン−α−グルコミニドN−アセチルトランスフェラーゼ(HGSNAT)、またはN−アセチルグルコサミン−6−スルファターゼ(GNS)を含む。CNSにおける酵素欠損症の治療方法は、本明細書の融合抗体の全身投与を含む。

概要

背景

ムコ多糖症(MPS)III型は、MPS−III、またはサンフィリッポ症候群とも称され、主に中枢神経系(CNS)に影響を及ぼす遺伝性代謝疾患である。MPS IIIは、グリコサミノグリカンと称される長鎖糖分子を分解するために必要な酵素欠損が原因で起こる。MPS−IIIには大きく4種類ある。A型(MPS−IIIA)は、リソソーム酵素であるN−スルフォグルコサミンスルフォヒドロラーゼ(SGSH)の欠損が原因で起こり、該酵素は、スルファミダーゼまたはN−ヘパランスルファターゼとも称され、ヘパラン硫酸グリコサミノグリカン(GAGs)を分解する働きをする。SGSHは、ヘパラン硫酸非還元末端グルコミニド残基からのN−結合硫酸基の加水分解を起こす。B型(MPS−IIIB)は、α−N−アセチルグルコサミニダーゼ(NAGLU)の欠損が原因で起こる。C型(MPS−IIIC)は、ヘパリン−α−グルコサミニドN−アセチルトランスフェラーゼ(HGSNAT)の欠損が原因で起こる。D型(MPS−IIID)は、N−アセチルグルコサミン−6−スルファターゼ(GNS)の欠損が原因で起こる。これらの酵素レベル不足は、例えば末梢組織およびCNSにおいて、グリコサミノグリカンの病的な蓄積をもたらす。しかし、MPS−IIIの臨床的特徴はほぼ例外なく神経学的である。症状は、若年期に始まり、痴呆に進行する行動障害、および発達退行、次いで10代または20代での死亡が含まれる。一般的に、MPS−IIIのようなリソソーム貯蔵障害治療には、欠損している組み換え酵素を用いた静脈内酵素補充療法が挙げられる。しかし、全身投与された組み換え酵素は血液脳関門(BBB)を通過しないため、CNSにおける疾患の効果にほとんど影響を及ぼさない。

概要

中枢神経系(CNS)における酵素欠損症罹患した対象を治療するための融合抗体、及び融合抗体を含む医薬組成物の提供。本明細書の二機能性の融合抗体は、内因性血液脳関門(BBB)受容体に対する抗体、および、ムコ多糖症III型(MPS−III)で欠損している酵素を含む。本明細書の融合抗体は、N−スルフォグルコサミンスルフォヒドロラーゼ(SGSH)、α−N−アセチルグルコサミニダーゼ(NAGLU)、ヘパリン−α−グルコサミニドN−アセチルトランスフェラーゼ(HGSNAT)、またはN−アセチルグルコサミン−6−スルファターゼ(GNS)を含む。CNSにおける酵素欠損症の治療方法は、本明細書の融合抗体の全身投与を含む。

目的

ある態様において、本明細書は、治療が必要な対象の中枢神経系におけるSGSH欠損症の治療方法であり、治療的有効用量の、SGSH活性を有する融合抗体を該対象に全身投与することを特徴とする方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

(a)免疫グロブリン重鎖アミノ酸配列および(b)免疫グロブリン重鎖のアミノ酸配列にN−スルフォグルコサミンスルフォヒドロラーゼ(SGSH)のアミノ末端共有結合されたSGSHのアミノ酸配列を含む融合タンパク質を含む、融合抗体であって、SGSHが、単体としてのその活性に比べその活性の少なくとも20%を維持し、ここで融合抗体が免疫グロブリン軽鎖をさらに含み、かつ該融合抗体が内因性BBB受容体に対する抗体とSGSHとの融合抗体であり、該内因性BBB受容体に対する抗体が、抗インスリン受容体抗体、抗トランスフェリン受容体抗体、抗レプチン受容体抗体、抗リポタンパク質受容体抗体、および抗IGF受容体抗体からなる群から選択されるものである、融合抗体。

請求項2

ヘパラン硫酸からの硫酸基加水分解触媒する、請求項1に記載の融合抗体。

請求項3

スルファターゼ修飾因子タイプ1(SUMF1)により翻訳後修飾されている、請求項1に記載の融合抗体。

請求項4

翻訳後修飾がシステインからホルミルグリシンへの変換を含む、請求項3に記載の融合抗体。

請求項5

ホルミルグリシンを含む、請求項1に記載の融合抗体。

請求項6

該融合タンパク質がさらに、SGSHのアミノ酸配列と、免疫グロブリン重鎖のアミノ酸配列のカルボキシ末端との間にリンカーを含む、請求項1に記載の融合抗体。

請求項7

該融合抗体のSGSH比活性が少なくとも1000ユニット/mgである、請求項1に記載の融合抗体。

請求項8

SGSHおよび免疫グロブリンがそれぞれ、単体としてのその活性に比べ、その活性の少なくとも20%を保持している、請求項1に記載の融合抗体。

請求項9

免疫グロブリン重鎖がIgGの免疫グロブリン重鎖である、請求項1に記載の融合抗体。

請求項10

免疫グロブリン重鎖がIgG1クラスの免疫グロブリン重鎖である、請求項1に記載の融合抗体。

請求項11

免疫グロブリン重鎖が、配列番号1に示されるCDR1アミノ酸配列、配列番号2に示されるCDR2アミノ酸配列、および配列番号3に示されるCDR3アミノ酸配列を含む、請求項1に記載の融合抗体。

請求項12

免疫グロブリン軽鎖がκまたはλクラスの免疫グロブリン軽鎖である、請求項1に記載の融合抗体。

請求項13

治療的有効量の、請求項1に記載の融合抗体、および医薬的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物

請求項14

請求項1に記載の融合抗体をコードする単離されたポリヌクレオチド

請求項15

配列番号14の核酸配列を含む、請求項14に記載の単離されたポリヌクレオチド。

請求項16

請求項14に記載の単離されたポリヌクレオチドを含む、ベクター

請求項17

配列番号14の核酸配列を含む、請求項16に記載のベクター。

請求項18

請求項16に記載のベクターを含む宿主細胞

請求項19

チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞である、請求項18に記載の宿主細胞。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本願は、2013年7月22日に出願された米国仮特許出願第61/857,140号の利益を主張するものであり、この仮出願の内容全体は参照により本明細書に引用される。

0002

配列表
本出願は、EFS−Webを介してASCIIフォーマット提出した配列表を含み、この配列表全体は参照により本明細書に引用される。該ASCIIの写しは2014年5月14日に作成され、名称が28570_713_601_SL.txtであり、サイズが84キロバイトである。

背景技術

0003

ムコ多糖症(MPS)III型は、MPS−III、またはサンフィリッポ症候群とも称され、主に中枢神経系(CNS)に影響を及ぼす遺伝性代謝疾患である。MPS IIIは、グリコサミノグリカンと称される長鎖糖分子を分解するために必要な酵素欠損が原因で起こる。MPS−IIIには大きく4種類ある。A型(MPS−IIIA)は、リソソーム酵素であるN−スルフォグルコサミンスルフォヒドロラーゼ(SGSH)の欠損が原因で起こり、該酵素は、スルファミダーゼまたはN−ヘパランスルファターゼとも称され、ヘパラン硫酸グリコサミノグリカン(GAGs)を分解する働きをする。SGSHは、ヘパラン硫酸非還元末端グルコミニド残基からのN−結合硫酸基の加水分解を起こす。B型(MPS−IIIB)は、α−N−アセチルグルコサミニダーゼ(NAGLU)の欠損が原因で起こる。C型(MPS−IIIC)は、ヘパリン−α−グルコサミニドN−アセチルトランスフェラーゼ(HGSNAT)の欠損が原因で起こる。D型(MPS−IIID)は、N−アセチルグルコサミン−6−スルファターゼ(GNS)の欠損が原因で起こる。これらの酵素レベル不足は、例えば末梢組織およびCNSにおいて、グリコサミノグリカンの病的な蓄積をもたらす。しかし、MPS−IIIの臨床的特徴はほぼ例外なく神経学的である。症状は、若年期に始まり、痴呆に進行する行動障害、および発達退行、次いで10代または20代での死亡が含まれる。一般的に、MPS−IIIのようなリソソーム貯蔵障害治療には、欠損している組み換え酵素を用いた静脈内酵素補充療法が挙げられる。しかし、全身投与された組み換え酵素は血液脳関門(BBB)を通過しないため、CNSにおける疾患の効果にほとんど影響を及ぼさない。

発明が解決しようとする課題

0004

本明細書は、スルファミダーゼ、すなわちN−スルフォグルコサミンスルフォヒドロラーゼ(「SGSH」)欠損症罹患した対象を治療するための方法および組成物について記載する。いくつかの態様において、本明細書に記載の方法は、治療的有効量の、二機能性融合抗体またはタンパク質を全身投与することにより、SGSHをCNSへ送達することを特徴とする。いくつかの態様において、二機能性の融合抗体は、内因性血液脳関門(BBB)受容体に対する抗体およびSGSHのアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、二機能性の融合抗体は、遺伝的にSGSHと融合したヒトインスリン抗体(HIR Ab)(「HIR Ab−SGSH融合抗体」)である。いくつかの態様において、HIR Ab−SGSH融合抗体は、SGSH酵素活性を保持しながらも、インスリン受容体細胞外ドメインに結合し、血液脳関門(「BBB」)を超えてCNS内へ輸送される。いくつかの態様において、HIR Abは、BBB上の内因性インスリン受容体に結合し、SGSHを脳内に輸送する分子トロイの木馬として働く。いくつかの態様において、全身投与に用いられるHIR Ab−SGSH融合抗体の治療的に有効な全身用量は、一部、本明細書に記載されるように、末梢血からの融合抗体の特異的なCNS取り込み特性に基づいている。

課題を解決するための手段

0005

ある態様において、本明細書は、治療が必要な対象の中枢神経系におけるSGSH欠損症の治療方法であり、治療的有効用量の、SGSH活性を有する融合抗体を該対象に全身投与することを特徴とする方法を提供する。いくつかの態様において、融合抗体は、免疫グロブリン重鎖のアミノ酸配列、SGSHのアミノ酸配列、および免疫グロブリン軽鎖のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、融合抗体は、内因性BBB受容体(例えば、ヒトインスリン受容体)の細胞外ドメインに結合し、ヘパラン硫酸の非還元末端グルコサミニド残基からのN−結合硫酸基の加水分解を触媒する。いくつかの態様において、SGSHのアミノ酸配列は、免疫グロブリン重鎖のアミノ酸配列のカルボキシ末端共有結合している。

0006

いくつかの態様において、融合抗体は、スルファターゼ修飾因子タイプ1(SUMF1)により翻訳後修飾されている。いくつかの態様において、翻訳後修飾は、システインからホルミルグリシンへの変換を含む。いくつかの態様において、融合抗体はホルミルグリシンを含む。

0007

いくつかの態様において、SGSHは、単体(separate entity)としてのその活性に比べ、その活性の少なくとも20%の活性を保持している。いくつかの態様において、SGSHおよび免疫グロブリンはそれぞれ、単体としてのその活性に比べ、その活性の少なくとも20%を保持している。

0008

いくつかの態様において、少なくとも約10μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約20μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約30μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約40μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約50μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約100μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約200μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約300μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約400μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約500μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約1000μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約5μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約1μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約0.5μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約0.1μgのSGSH酵素が脳へ送達される。

0009

いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると(normalized per 50 kg body weight)、少なくとも約200μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約250μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約300μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約400μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約500μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約1000μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約2000μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約150μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約100μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約50μgのSGSH酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約10μgのSGSH酵素が脳へ送達される。

0010

いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.5mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.6mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.7mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.8mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.9mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約1mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約2mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約5mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.4mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.3mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.2mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.1mg/Kg体重を含む。

0011

いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約1000ユニット(unit)/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約1500ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約2000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約3000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約4000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約5000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約10,000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約15,000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約20,000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約25,000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約900ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約800ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約700ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約600ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約500ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約400ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約300ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約200ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約100ユニット/Kg体重を含む。

0012

いくつかの態様において、融合抗体のSGSH比活性は少なくとも1000ユニット/mgタンパク質である。いくつかの態様において、融合抗体のSGSH比活性は少なくとも1500ユニット/mgである。いくつかの態様において、融合抗体のSGSH比活性は少なくとも2000ユニット/mgである。いくつかの態様において、融合抗体のSGSH比活性は少なくとも3000ユニット/mgである。いくつかの態様において、融合抗体のSGSH比活性は少なくとも4000ユニット/mgである。いくつかの態様において、融合抗体のSGSH比活性は少なくとも5000ユニット/mgである。いくつかの態様において、融合抗体のSGSH比活性は少なくとも10,000ユニット/mgである。いくつかの態様において、融合抗体のSGSH比活性は少なくとも12,000ユニット/mgである。いくつかの態様において、融合抗体のSGSH比活性は少なくとも15,000ユニット/mgである。

0013

いくつかの態様において、全身投与は、非経口投与静脈内投与皮下投与筋肉内投与経鼻投与動脈投与経皮投与、または吸入投与である。

0014

いくつかの態様において、融合抗体はキメラ抗体である。いくつかの態様において、融合抗体はヒト化抗体である。

0015

いくつかの態様において、免疫グロブリン重鎖はIgGの免疫グロブリン重鎖である。いくつかの態様において、免疫グロブリン重鎖はIgG1クラスの免疫グロブリン重鎖である。

0016

いくつかの態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は、4以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号1のアミノ酸配列に対応するCDR1、6以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号2のアミノ酸配列に対応するCDR2、または3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号3のアミノ酸配列に対応するCDR3を含み、ここで該単一アミノ酸突然変異は、置換欠失、または挿入である。

0017

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は、3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号1のアミノ酸配列に対応するCDR1、6以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号2のアミノ酸配列に対応するCDR2、および3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号3のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0018

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は、3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号1のアミノ酸配列に対応するCDR1、6以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号2のアミノ酸配列に対応するCDR2、および1つの単一アミノ酸突然変異を含む配列番号3のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0019

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は、1つの単一アミノ酸突然変異を含む配列番号1のアミノ酸配列に対応するCDR1、1つの単一アミノ酸突然変異を含む配列番号2のアミノ酸配列に対応するCDR2、および1つの単一アミノ酸突然変異を含む配列番号3のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0020

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は、配列番号1のアミノ酸配列に対応するCDR1、配列番号2のアミノ酸配列に対応するCDR2、または配列番号3のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0021

さらなる態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は、配列番号1のアミノ酸配列に対応するCDR1、配列番号2のアミノ酸配列に対応するCDR2、および配列番号3のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0022

いくつかの態様において、免疫グロブリン軽鎖はκまたはλクラスの免疫グロブリン軽鎖である。

0023

いくつかの態様において、融合抗体の免疫グロブリン軽鎖は、3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号4のアミノ酸配列に対応するCDR1、5以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号5のアミノ酸配列に対応するCDR2、または5以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号6のアミノ酸配列に対応するCDR3を含み、ここで該単一アミノ酸突然変異は、置換、欠失、または挿入である。

0024

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン軽鎖は、3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号4のアミノ酸配列に対応するCDR1、5以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号5のアミノ酸配列に対応するCDR2、および5以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号6のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0025

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン軽鎖は、3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号4のアミノ酸配列に対応するCDR1、3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号5のアミノ酸配列に対応するCDR2、および3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号6のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0026

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン軽鎖は、1つの単一アミノ酸突然変異を含む配列番号4のアミノ酸配列に対応するCDR1、1つの単一アミノ酸突然変異を含む配列番号5のアミノ酸配列に対応するCDR2、および1つの単一アミノ酸突然変異を含む配列番号6のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0027

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン軽鎖は、配列番号4のアミノ酸配列に対応するCDR1、配列番号5のアミノ酸配列に対応するCDR2、または配列番号6のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0028

さらなる態様において、融合抗体の免疫グロブリン軽鎖は、配列番号4のアミノ酸配列に対応するCDR1、配列番号5のアミノ酸配列に対応するCDR2、および配列番号6のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0029

いくつかの態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は、配列番号1のアミノ酸配列に対応するCDR1、配列番号2のアミノ酸配列に対応するCDR2、および配列番号3のアミノ酸配列に対応するCDR3を含み、かつ、免疫グロブリン軽鎖は、配列番号4のアミノ酸配列に対応するCDR1、配列番号5のアミノ酸配列に対応するCDR2、および配列番号6のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0030

いくつかの態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は配列番号7と少なくとも90%同一であり、かつ、軽鎖免疫グロブリンのアミノ酸配列は配列番号8と少なくとも90%同一である。

0031

いくつかの態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は配列番号7と少なくとも95%同一であり、かつ、軽鎖免疫グロブリンのアミノ酸配列は配列番号8と少なくとも95%同一である。

0032

いくつかの態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は配列番号7を含み、かつ、軽鎖免疫グロブリンのアミノ酸配列は配列番号8を含む。

0033

いくつかの態様において、SGSHは配列番号9と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、SGSHは配列番号9と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、SGSHは配列番号9のアミノ酸配列を含む。

0034

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖のアミノ酸配列は配列番号7と少なくとも90%同一、軽鎖免疫グロブリンのアミノ酸配列は配列番号8と少なくとも90%同一であり、かつ、SGSHのアミノ酸配列は配列番号9と少なくとも95%同一であるかまたは配列番号9を含む。

0035

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖のアミノ酸配列は配列番号8を含み、免疫グロブリン軽鎖のアミノ酸配列は配列番号8を含み、かつ、SGSHのアミノ酸配列は配列番号9を含む。

0036

いくつかの態様において、本明細書における融合抗体は、内因性BBB受容体媒介輸送系の結合によりBBBを通過する。いくつかの態様において、融合抗体は、インスリン受容体、トランスフェリン受容体レプチン受容体リポタンパク質受容体、およびインスリン様成長因子(IGF)受容体からなる群から選択される内因性BBB受容体を介してBBBを通過する。いくつかの態様において、融合抗体はインスリン受容体の結合によりBBBを通過する。

0037

いくつかの態様において、全身投与は、非経口投与、静脈内投与、皮下投与、筋肉内投与、経鼻投与、動脈内投与、経皮投与、または吸入投与である。

0038

いくつかの態様において、中枢神経系におけるSGSH欠損症は、ムコ多糖症IIIA型(MPS−IIIA)またはサンフィリッポ症候群A型である。

0039

いくつかの態様において、本明細書は、治療が必要な対象の中枢神経系におけるN−スルフォグルコサミンスルフォヒドロラーゼ(SGSH)欠損症の治療方法であり、該方法が、治療的有効用量の、SGSH活性を有する融合抗体を該対象に全身投与することを特徴とし、融合抗体が、(a)免疫グロブリン軽鎖およびSGSHのアミノ酸配列を含む融合タンパク質、ならびに(b)免疫グロブリン重鎖を含み、融合抗体が血液脳関門(BBB)を通過する方法を提供する。いくつかの態様において、SGSHのアミノ酸配列は、免疫グロブリン軽鎖のアミノ酸配列のカルボキシ末端と共有結合している。

0040

いくつかの態様において、本明細書は、治療が必要な対象の中枢神経系におけるSGSH欠損症の治療方法であり、該方法が、治療的有効用量の、SGSH活性を有する融合抗体を該対象に全身投与することを特徴とし、融合抗体が、(a)配列番号10と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む融合タンパク質、および(b)免疫グロブリン軽鎖を含む方法を提供する。いくつかの態様において、融合抗体は内因性BBB受容体の細胞外ドメインに結合する。いくつかの態様において、内因性BBB受容体はヒトインスリン受容体である。いくつかの態様において、融合抗体は、ヘパラン硫酸からのN−結合硫酸エステルの加水分解を触媒する。いくつかの態様において、融合タンパク質は、配列番号10と少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、融合タンパク質は配列番号10のアミノ酸配列を含む。

0041

いくつかの態様において、本明細書は、SGSH活性を有する融合抗体であり、(a)配列番号10と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む融合タンパク質、および(b)免疫グロブリン軽鎖を含む融合抗体を提供する。いくつかの態様において、融合抗体は内因性BBB受容体の細胞外ドメインに結合する。いくつかの態様において、内因性BBB受容体はヒトインスリン受容体である。いくつかの態様において、融合抗体は内因性BBB受容体に結合する抗体である。いくつかの態様において、融合抗体はヒトインスリン受容体に結合する抗体である。いくつかの態様において、融合抗体は、ヘパラン硫酸からのN−結合硫酸エステルの加水分解を触媒する。いくつかの態様において、融合タンパク質は、配列番号10と少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、融合タンパク質は、配列番号10のアミノ酸配列を含む。

0042

いくつかの態様において、本明細書は、SGSH活性を有する融合抗体であり、(a)免疫グロブリン重鎖およびSGSHのアミノ酸配列を含む融合タンパク質、および(b)免疫グロブリン軽鎖を含む融合抗体を提供する。いくつかの態様において、SGSHのアミノ酸配列は、免疫グロブリン重鎖のアミノ酸配列のカルボキシ末端と共有結合している。いくつかの態様において、本明細書は、SGSH活性を有する融合抗体であり、(a)免疫グロブリン軽鎖およびSGSHのアミノ酸配列を含む融合タンパク質、および(b)免疫グロブリン重鎖を含む融合抗体を提供する。いくつかの態様において、SGSHのアミノ酸配列は、免疫グロブリン軽鎖のアミノ酸配列のカルボキシ末端と共有結合している。いくつかの態様において、融合抗体は、内因性BBB受容体の細胞外ドメインに結合する。いくつかの態様において、内因性BBB受容体はヒトインスリン受容体である。いくつかの態様において、融合抗体は内因性BBB受容体に結合する抗体である。いくつかの態様において、融合抗体はヒトインスリン受容体に結合する抗体である。いくつかの態様において、融合抗体は、ヘパラン硫酸からのN−結合硫酸エステルの加水分解を触媒する。

0043

いくつかの態様において、本明細書における融合タンパク質はさらに、SGSHのアミノ酸配列と、免疫グロブリン重鎖のアミノ酸配列のカルボキシ末端との間にリンカーを含む。

0044

いくつかの態様において、本明細書は、治療的有効量の本明細書に記載の融合抗体、および医薬的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物を提供する。

0045

いくつかの態様において、本明細書は、本明細書に記載の融合抗体をコードする単離されたポリヌクレオチドを提供する。いくつかの態様において、単離されたポリヌクレオチドは配列番号14の核酸配列を含む。いくつかの態様において、本明細書は、本明細書で提供する単離されたポリヌクレオチドを含むベクターを提供する。いくつかの態様において、本明細書は、配列番号14の核酸配列を含むベクターを提供する。いくつかの態様において、本明細書は、本明細書に記載のベクターを含む宿主細胞を提供する。いくつかの態様において、宿主細胞はチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞である。いくつかの態様において、本明細書は、治療が必要な対象の中枢神経系におけるSGSH欠損症の治療方法であり、該方法が、治療的有効用量の、SGSH活性を有する融合抗体を該対象に全身投与することを特徴とし、融合抗体が、(a)免疫グロブリン重鎖およびSGSHのアミノ酸配列を含む融合タンパク質、および(b)免疫グロブリン軽鎖を含む方法を提供する。いくつかの態様において、SGSHのアミノ酸配列は、免疫グロブリン重鎖のアミノ酸配列のカルボキシ末端と共有結合している。いくつかの態様において、本明細書は、治療が必要な対象の中枢神経系におけるSGSH欠損症の治療方法であり、該方法が、治療的有効用量の、SGSH活性を有する融合抗体を該対象に全身投与することを特徴とし、融合抗体が、(a)免疫グロブリン軽鎖およびSGSHのアミノ酸配列を含む融合タンパク質、および(b)免疫グロブリン重鎖を含む方法を提供する。いくつかの態様において、SGSHのアミノ酸配列は、免疫グロブリン軽鎖のアミノ酸配列のカルボキシ末端と共有結合している。いくつかの態様において、融合抗体は、内因性BBB受容体の細胞外ドメインに結合する。いくつかの態様において、内因性BBB受容体はヒトインスリン受容体である。いくつかの態様において、融合抗体は、内因性BBB受容体に結合する抗体である。いくつかの態様において、融合抗体はヒトインスリン受容体に結合する抗体である。いくつかの態様において、融合抗体は、ヘパラン硫酸からのN−結合硫酸エステルの加水分解を触媒する。

0046

いくつかの態様において、本明細書は、CNSにおける酵素欠損症に罹患した対象を治療するための方法および組成物を提供する。いくつかの態様において、本明細書に記載の方法は、治療的有効量の、二機能性の融合抗体またはタンパク質を全身投与することにより、ムコ多糖症III型(MPS−III)で欠損している酵素をCNSへ送達することを特徴とする。いくつかの態様において、二機能性の融合抗体は、内因性血液脳関門(BBB)受容体に対する抗体およびMPS−IIIで欠損している酵素のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、二機能性の融合抗体は、遺伝的に該酵素と融合したヒトインスリン抗体(HIR Ab)である。いくつかの態様において、融合抗体は、酵素活性を保持しながらも、インスリン受容体の細胞外ドメインに結合し、BBBを超えてCNS内へ輸送される。いくつかの態様において、融合抗体は、BBB上の内因性インスリン受容体へ結合し、該酵素を脳内に輸送する分子的トロイの木馬として働く。いくつかの態様において、全身投与に用いられる融合抗体の治療的に有効な全身用量は、一部、本明細書に記載されるように、末梢血からの融合抗体の特異的なCNS取り込み特性に基づいている。

0047

ある態様において、本明細書は、治療が必要な対象の中枢神経系における酵素欠損症の治療方法であり、該方法が、治療的有効用量の融合抗体を該対象に全身投与することを特徴とし、融合抗体が、免疫グロブリン重鎖のアミノ酸配列、MPS−IIIで欠損している酵素のアミノ酸配列、および免疫グロブリン軽鎖のアミノ酸配列を含む方法を提供する。いくつかの態様において、融合抗体は、内因性BBB受容体(例えば、ヒトインスリン受容体)の細胞外ドメインに結合する。いくつかの態様において、該酵素のアミノ酸配列は、免疫グロブリン重鎖のアミノ酸配列のカルボキシ末端と共有結合している。

0048

いくつかの態様において、MPS−IIIで欠損している酵素はリソソーム酵素である。

0049

いくつかの態様において、MPS−IIIで欠損している酵素は、N−スルフォグルコサミンスルフォヒドロラーゼ(SGSH)、α−N−アセチルグルコサミニダーゼ(NAGLU)、ヘパリン−α−グルコサミニドN−アセチルトランスフェラーゼ(HGSNAT)、またはN−アセチルグルコサミン−6−スルファターゼ(GNS)である。

0050

いくつかの態様において、融合抗体は、スルファターゼ修飾因子タイプ1(SUMF1)により翻訳後修飾されている。いくつかの態様において、翻訳後修飾は、システインからホルミルグリシンへの変換を含む。いくつかの態様において、融合抗体はホルミルグリシンを含む。

0051

いくつかの態様において、融合抗体は、ヘパラン硫酸からのN−結合硫酸エステルの加水分解を触媒するか、N−アセチル−α−D−グルコサミニド中のN−アセチル−D−グルコサミン残基の加水分解を触媒するか、ヘパラン硫酸のグルコサミン残基のアセチル化を触媒するか、またはヘパラン硫酸の6−硫酸基の加水分解を触媒する。

0052

いくつかの態様において、前記酵素は、単体としてのその活性に比べ、その活性の少なくとも20%を保持している。いくつかの態様において、酵素および免疫グロブリンはそれぞれ、単体としてのその活性に比べ、その活性の少なくとも20%を保持している。いくつかの態様において、酵素は、単体としてのその活性に比べ、その活性の少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、または95%を保持している。いくつかの態様において、酵素および免疫グロブリンはそれぞれ、単体としてのその活性に比べ、その活性の少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、または95%を保持している。

0053

いくつかの態様において、少なくとも約10μgの前記酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約20μgの酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約30μgの酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約40μgの酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約50μgの酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約100μgの酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約200μgの酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約300μgの酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約400μgの酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約500μgの酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約1000μgの酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約5μgの酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約1μgの酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約0.5μgの酵素が脳へ送達される。いくつかの態様において、少なくとも約0.1μgの酵素が脳へ送達される。

0054

いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約200μgの酵素が脳に送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約250μgの酵素が脳に送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約300μgの酵素が脳に送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約400μgの酵素が脳に送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約500μgの酵素が脳に送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約1000μgの酵素が脳に送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約2000μgの酵素が脳に送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約150μgの酵素が脳に送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約100μgの酵素が脳に送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約50μgの酵素が脳に送達される。いくつかの態様において、体重50kg当たりで標準化すると、少なくとも約10μgの酵素が脳に送達される。

0055

いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.5mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.6mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.7mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.8mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.9mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約1mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約2mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約5mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.4mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.3mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.2mg/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約0.1mg/Kg体重を含む。

0056

いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約1000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約1500ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約2000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約3000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約4000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約5000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約10,000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約15,000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約20,000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約25,000ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約900ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約800ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約700ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約600ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約500ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約400ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約300ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約200ユニット/Kg体重を含む。いくつかの態様において、融合抗体の治療的有効用量は少なくとも約100ユニット/Kg体重を含む。

0057

いくつかの態様において、融合抗体の酵素比活性は少なくとも1000ユニット/mgタンパク質である。いくつかの態様において、融合抗体の酵素比活性は少なくとも1500ユニット/mgである。いくつかの態様において、融合抗体の酵素比活性は少なくとも2000ユニット/mgである。いくつかの態様において、融合抗体の酵素比活性は少なくとも3000ユニット/mgである。いくつかの態様において、融合抗体の酵素比活性は少なくとも4000ユニット/mgである。いくつかの態様において、融合抗体の酵素比活性は少なくとも5000ユニット/mgである。いくつかの態様において、融合抗体の酵素比活性は少なくとも10,000ユニット/mgである。いくつかの態様において、融合抗体の酵素比活性は少なくとも12,000ユニット/mgである。いくつかの態様において、融合抗体の酵素比活性は少なくとも15,000ユニット/mgである。

0058

いくつかの態様において、全身投与は、非経口投与、静脈内投与、皮下投与、筋肉内投与、経鼻投与、動脈内投与、経皮投与、または吸入投与である。

0059

いくつかの態様において、融合抗体はキメラ抗体である。いくつかの態様において、融合抗体はヒト化抗体である。

0060

いくつかの態様において、免疫グロブリン重鎖はIgGの免疫グロブリン重鎖である。いくつかの態様において、免疫グロブリン重鎖はIgG1クラスの免疫グロブリン重鎖である。

0061

いくつかの態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は、4以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号1のアミノ酸配列に対応するCDR1、6以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号2のアミノ酸配列に対応するCDR2、または3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号3のアミノ酸配列に対応するCDR3を含み、ここで該単一アミノ酸突然変異は、置換、欠失、または挿入である。

0062

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は、3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号1のアミノ酸配列に対応するCDR1、6以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号2のアミノ酸配列に対応するCDR2、および3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号3のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0063

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は、3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号1のアミノ酸配列に対応するCDR1、6以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号2のアミノ酸配列に対応するCDR2、および1つの単一アミノ酸突然変異を含む配列番号3のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0064

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は、1つの単一アミノ酸突然変異を含む配列番号1のアミノ酸配列に対応するCDR1、1つの単一アミノ酸突然変異を含む配列番号2のアミノ酸配列に対応するCDR2、および1つの単一アミノ酸突然変異を含む配列番号3のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0065

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は、配列番号1のアミノ酸配列に対応するCDR1、配列番号2のアミノ酸配列に対応するCDR2、または配列番号3のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0066

さらなる態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は、配列番号1のアミノ酸配列に対応するCDR1、配列番号2のアミノ酸配列に対応するCDR2、および配列番号3のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0067

いくつかの態様において、免疫グロブリン軽鎖はκまたはλクラスの免疫グロブリン軽鎖である。

0068

いくつかの態様において、融合抗体の免疫グロブリン軽鎖は、3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号4のアミノ酸配列に対応するCDR1、5以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号5のアミノ酸配列に対応するCDR2、または5以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号6のアミノ酸配列に対応するCDR3を含み、ここで該単一アミノ酸突然変異は、置換、欠失、または挿入である。

0069

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン軽鎖は、3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号4のアミノ酸配列に対応するCDR1、5以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号5のアミノ酸配列に対応するCDR2、および5以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号6のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0070

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン軽鎖は、3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号4のアミノ酸配列に対応するCDR1、3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号5のアミノ酸配列に対応するCDR2、および3以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号6のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0071

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン軽鎖は、1つの単一アミノ酸突然変異を含む配列番号4のアミノ酸配列に対応するCDR1、1つの単一アミノ酸突然変異を含む配列番号5のアミノ酸配列に対応するCDR2、および1つの単一アミノ酸突然変異を含む配列番号6のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0072

別の態様において、融合抗体の免疫グロブリン軽鎖は、配列番号4のアミノ酸配列に対応するCDR1、配列番号5のアミノ酸配列に対応するCDR2、または配列番号6のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0073

さらなる態様において、融合抗体の免疫グロブリン軽鎖は、配列番号4のアミノ酸配列に対応するCDR1、配列番号5のアミノ酸配列に対応するCDR2、および配列番号6のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0074

いくつかの態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は、配列番号1のアミノ酸配列に対応するCDR1、配列番号2のアミノ酸配列に対応するCDR2、および配列番号3のアミノ酸配列に対応するCDR3を含み、かつ、免疫グロブリン軽鎖は、配列番号4のアミノ酸配列に対応するCDR1、配列番号5のアミノ酸配列に対応するCDR2、および配列番号6のアミノ酸配列に対応するCDR3を含む。

0075

いくつかの態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は配列番号7と少なくとも90%同一であり、かつ、軽鎖免疫グロブリンのアミノ酸配列は配列番号8と少なくとも90%同一である。

0076

いくつかの態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は配列番号7と少なくとも95%同一であり、かつ、軽鎖免疫グロブリンのアミノ酸配列は配列番号8と少なくとも95%同一である。

0077

いくつかの態様において、融合抗体の免疫グロブリン重鎖は配列番号7を含み、かつ、軽鎖免疫グロブリンのアミノ酸配列は配列番号8を含む。

0078

いくつかの態様において、前記酵素は、配列番号9、配列番号17、配列番号19、または配列番号21と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、酵素は、配列番号9、配列番号17、配列番号19、または配列番号21と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、酵素は、配列番号9、配列番号17、配列番号19、または配列番号21のアミノ酸配列を含む。

0079

いくつかの態様において、本明細書における融合抗体は、内因性BBB受容体媒介輸送系の結合によりBBBを通過する。いくつかの態様において、融合抗体は、インスリン受容体、トランスフェリン受容体、レプチン受容体、リポタンパク質受容体、およびインスリン様成長因子(IGF)受容体からなる群から選択される内因性BBB受容体を介してBBBを通過する。いくつかの態様において、融合抗体はインスリン受容体の結合によりBBBを通過する。

0080

いくつかの態様において、全身投与は、非経口投与、静脈内投与、皮下投与、筋肉内投与、経鼻投与、動脈内投与、経皮投与、または吸入投与である。

0081

いくつかの態様において、中枢神経系における酵素欠損症は、ムコ多糖症IIIA型(MPS−IIIA)、ムコ多糖症IIIB型(MPS−IIIB)、ムコ多糖症IIIC型(MPS−IIIC)、またはムコ多糖症IIID型(MPS−IIID)である。

0082

いくつかの態様において、本明細書は、治療が必要な対象の中枢神経系における酵素欠損症の治療方法であり、該方法が、治療的有効用量の融合抗体を該対象に全身投与することを特徴とし、融合抗体が、(a)免疫グロブリン軽鎖およびムコ多糖症III型(MPS−III)で欠損している酵素のアミノ酸配列を含む融合タンパク質、ならびに(b)免疫グロブリン重鎖を含み、血液脳関門(BBB)を通過する方法を提供する。いくつかの態様において、該酵素のアミノ酸配列は、免疫グロブリン軽鎖のアミノ酸配列のカルボキシ末端と共有結合している。

0083

いくつかの態様において、本明細書は、治療が必要な対象の中枢神経系における酵素欠損症の治療方法であり、該方法が、治療的有効用量の融合抗体を該対象に全身投与することを特徴とし、融合抗体が、(a)配列番号10、配列番号18、配列番号20、または配列番号22と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む融合タンパク質、および(b)免疫グロブリン軽鎖を含む方法を提供する。いくつかの態様において、融合抗体は内因性BBB受容体の細胞外ドメインに結合する。いくつかの態様において、内因性BBB受容体はヒトインスリン受容体である。いくつかの態様において、融合抗体は、ヘパラン硫酸からのN−結合硫酸エステルの加水分解を触媒するか、N−アセチル−α−D−グルコサミニド中のN−アセチル−D−グルコサミン残基の加水分解を触媒するか、ヘパラン硫酸のグルコサミン残基のアセチル化を触媒するか、またはヘパラン硫酸の6−硫酸基の加水分解を触媒する。いくつかの態様において、融合タンパク質は、配列番号10、配列番号18、配列番号20、または配列番号22と少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、融合タンパク質は、配列番号10、配列番号18、配列番号20、または配列番号22のアミノ酸配列を含む。

0084

いくつかの態様において、本明細書は、(a)配列番号10、配列番号18、配列番号20、または配列番号22と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む融合タンパク質、および(b)免疫グロブリン軽鎖を含む融合抗体を提供する。いくつかの態様において、融合抗体は内因性BBB受容体の細胞外ドメインに結合する。いくつかの態様において、内因性BBB受容体はヒトインスリン受容体である。いくつかの態様において、融合抗体は内因性BBB受容体に結合する抗体である。いくつかの態様において、融合抗体はヒトインスリン受容体に結合する抗体である。いくつかの態様において、融合抗体は、ヘパラン硫酸からのN−結合硫酸エステルの加水分解を触媒するか、N−アセチル−α−D−グルコサミニド中のN−アセチル−D−グルコサミン残基の加水分解を触媒するか、ヘパラン硫酸のグルコサミン残基のアセチル化を触媒するか、またはヘパラン硫酸の6−硫酸基の加水分解を触媒する。いくつかの態様において、融合タンパク質は、配列番号10、配列番号18、配列番号20、または配列番号22と少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、融合タンパク質は、配列番号10、配列番号18、配列番号20、または配列番号22のアミノ酸配列を含む。

0085

いくつかの態様において、本明細書は、(a)免疫グロブリン重鎖およびムコ多糖症III型(MPS−III)で欠損している酵素のアミノ酸配列を含む融合タンパク質、ならびに(b)免疫グロブリン軽鎖を含む融合抗体を提供する。いくつかの態様において、該酵素のアミノ酸配列は、免疫グロブリン重鎖のアミノ酸配列のカルボキシ末端と共有結合している。いくつかの態様において、本明細書は、(a)免疫グロブリン軽鎖およびムコ多糖症III型(MPS−III)で欠損している酵素のアミノ酸配列を含む融合タンパク質、ならびに(b)免疫グロブリン重鎖を含む融合抗体を提供する。いくつかの態様において、該酵素のアミノ酸配列は、免疫グロブリン軽鎖のアミノ酸配列のカルボキシ末端と共有結合している。いくつかの態様において、融合抗体は内因性BBB受容体の細胞外ドメインに結合する。いくつかの態様において、内因性BBB受容体はヒトインスリン受容体である。いくつかの態様において、融合抗体は内因性BBB受容体に結合する抗体である。いくつかの態様において、融合抗体はヒトインスリン受容体に結合する抗体である。いくつかの態様において、融合抗体は、ヘパラン硫酸からのN−結合型硫酸エステルの加水分解を触媒するか、N−アセチル−α−D−グルコサミニド中のN−アセチル−D−グルコサミン残基の加水分解を触媒するか、ヘパラン硫酸のグルコサミン残基のアセチル化を触媒するか、またはヘパラン硫酸の6−硫酸基の加水分解を触媒する。

0086

いくつかの態様において、本明細書における融合タンパク質はさらに、前記酵素のアミノ酸配列と、免疫グロブリン重鎖のアミノ酸配列のカルボキシ末端との間にリンカーを含む。

0087

いくつかの態様において、本明細書は、治療的有効量の本明細書に記載の融合抗体、および医薬的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。

0088

いくつかの態様において、本明細書は、本明細書に記載の融合抗体をコードする単離されたポリヌクレオチドを提供する。いくつかの態様において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号14、配列番号23、配列番号24、または配列番号25の核酸配列を含む。いくつかの態様において、本明細書は、本明細書における単離されたポリヌクレオチドを含むベクターを提供する。いくつかの態様において、本明細書は、配列番号14、配列番号23、配列番号24、または配列番号25の核酸配列を含むベクターを提供する。いくつかの態様において、本明細書は、本明細書に記載のベクターを含む宿主細胞を提供する。いくつかの態様において、宿主細胞はチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞である。

0089

いくつかの態様において、本明細書は、治療が必要な対象の中枢神経系における酵素欠損症の治療方法であり、該方法が、治療的有効用量の融合抗体を該対象に全身投与することを特徴とし、融合抗体が、(a)免疫グロブリン重鎖およびムコ多糖症III型(MPS−III)で欠損している酵素のアミノ酸配列を含む融合タンパク質、ならびに(b)免疫グロブリン軽鎖を含む方法を提供する。いくつかの態様において、該酵素のアミノ酸配列は、免疫グロブリン重鎖のアミノ酸配列のカルボキシ末端と共有結合している。いくつかの態様において、本明細書は、治療が必要な対象の中枢神経系における酵素欠損症の治療方法であり、該方法が、治療的有効用量の融合抗体を該対象に全身投与することを特徴とし、融合抗体が、(a)免疫グロブリン軽鎖およびムコ多糖症III型(MPS−III)で欠損している酵素のアミノ酸配列を含む融合タンパク質、ならびに(b)免疫グロブリン重鎖を含む方法を提供する。いくつかの態様において、該酵素のアミノ酸配列は、免疫グロブリン軽鎖のアミノ酸配列のカルボキシ末端と共有結合している。いくつかの態様において、融合抗体は内因性BBB受容体の細胞外ドメインに結合する。いくつかの態様において、内因性BBB受容体はヒトインスリン受容体である。いくつかの態様において、融合抗体は内因性BBB受容体に結合する抗体である。いくつかの態様において、融合抗体はヒトインスリン受容体に結合する抗体である。いくつかの態様において、融合抗体は、ヘパラン硫酸からのN−結合型硫酸エステルの加水分解を触媒するか、N−アセチル−α−D−グルコサミニド中のN−アセチル−D−グルコサミン残基の加水分解を触媒するか、ヘパラン硫酸のグルコサミン残基のアセチル化を触媒するか、またはヘパラン硫酸の6−硫酸基の加水分解を触媒する。

0090

参照による引用
本明細書に記載のすべての刊行物、特許、および特許出願は、各刊行物、特許、または特許出願が、具体的にかつ個々に、参照により引用されることを示されているのと同じ範囲まで、参照により本明細書に引用される。

図面の簡単な説明

0091

本態様の新規な特徴を、特許請求の範囲に詳細に記載する。本態様の特徴および利点は、本態様の原理を利用した例示的態様を記載した以下の詳細な説明、および以下に添付した図面を参照することにより、よりよく理解されよう。

0092

融合抗体が、分子的トロイの木馬(TH)として働く内因性BBB受容体(R)の細胞外ドメインに対する抗体、およびリソソーム酵素(E)であるSGSHを含む、「分子的トロイの木馬」戦略の概略図。一旦BBBの裏で脳細胞へ入ると、融合抗体のSGSH部分は、次いでヘパラン硫酸(S)を分解可能な生成物(P)に変換する。

0093

典型的なHIR Ab−SGSH融合抗体は、成熟SGSHのアミノ末端と、HIR Abの重鎖のCH3領域のカルボキシル末端との融合により形成される。

0094

ヒト肝cDNAおよびSGSH特異的プライマー(表2)からPCRにより生成した、1.5kbのヒトSGSH cDNA(レーン3)のアガロースゲルエチジウムブロミド染色。レーン1および2:それぞれ、Lambda HindIIIで消化したDNA標準、およびPhiX174 HaeIIIで消化したDNA標準。

0095

重鎖(HC)融合遺伝子軽鎖(LC)遺伝子、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)遺伝子、およびネオマイシン耐性(Neo)遺伝子をコードする、4つの別々のタンデム発現カセットをコードし、遺伝的に設計されたタンデムベクター(TV)であり、TV−HIRMAb−SGSHと示される。他のエレメントは、アンピシリン耐性遺伝子(amp)および複製起点(ori)を含む。重鎖および軽鎖発現カセットの、5’側にはサイトメガロウイルス(CMV)プロモーターが隣接し、3’側にはウシ成長ホルモン(BGHポリ−A配列が隣接している。DHFR発現カセットの、5’側にはシミアンウイルスSV)40プロモーターが隣接し、3’側にはB型肝炎ウイルスHBV)ポリ−A配列が隣接している。

0096

ヒトインスリン受容体の細胞外ドメインに対する典型的なヒトインスリン受容体抗体からの免疫グロブリン重鎖可変領域のアミノ酸配列。下線を付した配列は、それぞれシグナルペプチド、CDR1、CDR2、およびCDR3である。ヒトIgG1から得た重鎖定常領域イタリック体で示す。

0097

ヒトインスリン受容体の細胞外ドメインに対する典型的なヒトインスリン受容体抗体からの免疫グロブリン軽鎖可変領域のアミノ酸配列。下線を付した配列は、それぞれシグナルペプチド、CDR1、CDR2、およびCDR3である。ヒトκ軽鎖に由来する定常領域をイタリック体で示す。

0098

ヒトインスリン受容体の細胞外ドメインに対する典型的なヒトインスリン受容体抗体の重鎖および軽鎖からのCDR1、CDR2、およびCDR3アミノ酸配列を示す表。

0099

最初の20アミノ酸のシグナルペプチドを含まない(成熟SGSH)、SGSH(NP_000190)のアミノ酸配列。

0100

典型的なヒトインスリン受容体抗体重鎖と成熟ヒトSGSHとの融合体のアミノ酸配列。下線を付した配列は、順に、IgGシグナルペプチド、CDR1、CDR2、CDR3、および、重鎖のカルボキシ末端とSGSHのアミノ末端とを結合するペプチドリンカー(Ser−Ser−Ser)である。イタリック体の配列は、ヒトIgG1から得た重鎖定常領域に対応する。太字の配列はヒトSGSHに対応する。

0101

分子量標準(レーン1および4)、精製されたHIRMAb(レーン2)、および精製されたHIRMAb−SGSH融合タンパク質(レーン3)の還元SDS−PAGE。

0102

抗ヒト(h)IgG一次抗体左パネル)または抗ヒトSGSH一次抗血清右パネル)のいずれかを用いたウェスタンブロット。HIRMAb−SGSH融合タンパク質の免疫反応性を、キメラHIRMAbおよび組み換えSGSHと比較する。HIRMAb−SGSH融合タンパク質とHIRMAbはいずれも、抗hIgGウエスタンにおいて同一の軽鎖を有する。HIRMAb−SGSH融合重鎖は抗hIgGと抗ヒトSGSH抗体のいずれとも反応するが、HIRMAb重鎖は抗hIgG抗体のみと反応する。組み換えSGSHは抗ヒトSGSH抗体のみと反応する。

0103

HIR細胞外ドメイン(ECD)への、キメラHIRMAbまたはHIRMAb−SGSH融合タンパク質のいずれかの結合は、飽和しうる。分子量の差を標準化した後の、HIR ECDに結合するHIRMAb−SGSHのED50(0.33±0.05nM)は、キメラHIRMAbの結合のED50(0.19±0.02nM)と同等である。

0104

(A)SGSH蛍光定量的酵素アッセイは、2段階アッセイである。基質である4−メチルウンベリフリル−α−D−N−スルフォグルコサミニド(MU−α−GlcNS)は、SGSHにより、メチルウンベリフェリル−α−D−グルコサミニド(MU−α−GlcNH2)に変換され、次いで、2段階目の酵素であるα−グルコサミニダーゼにより、蛍光生成物である4−メチルウンベリフェロン(4−MU)に変換される。(B)30〜300ngのHIRMAb−SGSH融合タンパク質を添加することによる、4−MU生成物の線形生成。データは、3回の平均±標準偏差である。

0105

成体アカゲザルにおいて、19μg/kgの融合タンパク質を単回静脈注射した後、TCAで沈殿可能な[125I]−HIRMAb−SGSH融合タンパク質の血漿濃度(ng/mL)を140分間にわたって時間に対しプロットする。

0106

(発明の詳細な説明)
血液脳関門(BBB)は、全身投与されたリソソーム酵素(例えば組み換えSGSH)の中枢神経系への送達を妨げる深刻な障壁である。本明細書に記載の方法および組成物は、治療的に意義のあるレベルの、ムコ多糖症III型(MPS−III)で欠損している酵素、例えば、SGSH、NAGLU、HGSNAT、GNSを、BBBを超えてCNSへ送達する上で重要な因子対処する:1)MPS−IIIで欠損している酵素が内因性BBB輸送体上の輸送体を介してBBBを通過できるようにするための、該酵素の修飾、2)BBB輸送をもたらすために必要な修飾をした後も、酵素活性を保持することによる、全身投与された修飾酵素のCNS内への取り込み量および速度。本明細書に記載の方法および組成物の様々な態様は、(1)内因性BBB受容体の細胞外ドメインに対する免疫グロブリン(重鎖または軽鎖)に、介在配列有りまたは無しで融合した酵素(すなわち、SGSH活性を有するタンパク質)を含む融合抗体を提供することにより、そして(2)CNSにおける取り込みおよび比活性に基づいて、該融合抗体の治療的に有効な全身用量を確立することにより、これらの因子に対処する。いくつかの態様において、内因性BBB受容体に対する抗体は、ヒトインスリン受容体に対する抗体(HIR Ab)である。

0107

従って、本明細書は、治療が必要な対象に、治療的有効用量の、二機能性のBBB受容体Ab−酵素融合抗体を全身投与することにより、中枢神経系における酵素(例えばSGSH)欠損症を治療するための組成物および方法であり、該融合抗体が、酵素活性を有し、ヒトインスリン受容体などの内因性BBB受容体輸送体の細胞外ドメインに選択的に結合する、組成物および方法を提供する。

0108

(定義)
本明細書で用いられる「治療」または「治療する」としては、治療効果および/または予防効果を達成することが挙げられる。治療効果は、治療される原因となる障害または病状根絶または改善を意味する。例えば、MPS−IIIAに罹患した個体において、治療効果としては、障害の進行の部分的もしくは完全な停止、または障害の部分的もしくは完全な好転が挙げられる。また、治療効果は、患者が依然として病状に罹患している可能性があるという事実があっても、患者において改善が認められるように、原因となる病状に関連する1つ以上の生理的または精神的症状の根絶または改善によっても達成される。治療の予防効果としては、病状の予防、病状の進行の遅延(例えば、リソソーム貯蔵障害の進行の遅延)、または病状が発生する可能性の低減が挙げられる。本明細書で用いられる「治療する」または「治療」は、予防を含む。

0109

本明細書で用いられる用語「有効量」は、全身投与されると、CNSにおいて有益なもしくは所望の結果、例えば、有益なもしくは所望の臨床結果、または認知、記憶、気分の改善、または他の所望のCNSの結果を達成するために十分な量であり得る。有効量は、予防効果をもたらす量でもあり、例えば、病的または望ましくない病状の発現を、遅延、軽減、または排除する量である。該病状としては、限定されるものではないが、精神遅滞難聴、および神経変性が挙げられる。有効量は、1回以上の投与で施行することができる。治療に関して、本明細書における組成物の「有効量」は、障害、例えば神経障害の進行を、緩和、改善、安定化、逆転、または遅延させるために充分な量である。「有効量」は、単独で用いられるか、または、疾患もしくは障害を治療するために使用される1つ以上の薬剤と併用して用いられる、本明細書におけるいずれかの組成物の量であってよい。本態様の意味の範囲内で、治療薬の「有効量」は、患者の主治医または獣医師により決定されるであろう。該量は当業者により容易に確立され、本態様に従って投与されると治療効果を であろう。治療的有効量がどれくらいの量になるかに影響する因子としては、投与される融合抗体の酵素比活性、その吸収プロフィール(例えば、脳内へのその取り込み速度)、障害を発症してからの経過時間、ならびに治療下の個体の、年齢健康状態、他の疾患状態の存在および栄養状態が挙げられる。さらに、患者が摂取している可能性のある他の薬物は、投与される治療薬の治療的有効量の決定に影響するであろう。

0110

本明細書で用いられる「対象」または「個体」は、動物、例えば哺乳類である。いくつかの態様において、「対象」または「個体」はヒトである。いくつかの態様において、対象はMPS−IIIAに罹患している。

0111

いくつかの態様において、融合抗体を含む医薬組成物は、「末梢に投与される(administered peripherally)」か、または「末梢投与される(peripherally administered)」。本明細書で用いられるこれらの用語は、CNSに直接投与するのではなく、すなわち、薬剤を、血液脳関門の脳とは異なる側に接触させる、個体への薬剤、例えば治療薬の任意の投与形態を指す。本明細書で用いられる「末梢投与」としては、静脈内投与、動脈内投与、皮下投与、筋肉内投与、腹腔内投与、経皮投与、吸入による投与、経(transbuccal)投与、鼻腔内投与直腸投与経口投与、非経口投与、舌下投与、または経鼻投与が挙げられる。

0112

本明細書における「医薬的に許容される担体」または「医薬的に許容される賦形剤」は、それ自体は、組成物を摂取している個体に有害な抗体の産生を誘導しない、任意の担体を指す。そのような担体は当業者に周知である。医薬的に許容される担体/賦形剤についての徹底的な議論は、Remington's Pharmaceutical Sciences, Gennaro, AR, ed., 20th edition, 2000: Williams and Wilkins PA, USA.に見ることができる。典型的な医薬的に許容される担体としては、塩、例えば、鉱酸塩(例えば、塩酸塩臭化水素酸塩リン酸塩硫酸塩等)、および有機酸の塩(例えば、酢酸塩プロピオン酸塩マロン酸塩安息香酸塩等)を挙げることができる。例えば、本明細書に記載の組成物は、液体形態で提供されてよく、0.01〜1%のポリソルベート−80等の界面活性剤、またはマンニトールソルビトールもしくはトレハロース等の糖質添加剤を含むまたは含まない、様々なpH(5〜8)の生理食塩水ベース水溶液に製剤化されてよい。通常用いられる緩衝液としては、ヒスチジン緩衝液酢酸緩衝液リン酸緩衝液、またはクエン酸緩衝液が挙げられる。

0113

組換え宿主細胞」または「宿主細胞」は、挿入に用いられる方法、例えば、直接取り込み、形質導入、f接合(f−mating)、または、組換え宿主細胞を作製するための当該技術分野で公知の他の方法を問わず、外因性ポリヌクレオチドを含む細胞を指す。外因性ポリヌクレオチドは、組み込まれていない(nonintegrated)ベクター、例えばプラスミドとして維持されてよく、あるいは宿主ゲノムに組み込まれていてよい。

0114

用語「ポリペプチド」、「ペプチド」および「タンパク質」は、アミノ酸残基ポリマーを指し、本明細書において互換的に用いられる。すなわち、ポリペプチドに向けた記載は、ペプチドについての記載、およびタンパク質についての記載に同様に適用され、逆もまた同様である。これらの用語は、天然アミノ酸ポリマー、および、1つ以上のアミノ酸残基が非天然のアミノ酸、例えばアミノ酸類似体であるアミノ酸ポリマーに適用される。本明細書で用いられるこれらの用語は、アミノ酸残基が共有結合性ペプチド結合により結合している全長のタンパク質(すなわち、抗原)を含む、任意の長さのアミノ酸鎖を包含する。

0115

用語「アミノ酸」は、天然および非天然のアミノ酸、ならびに天然のアミノ酸と類似の様式で機能するアミノ酸類似体およびアミノ酸模倣剤を指す。天然にコードされているアミノ酸は、20種類の通常のアミノ酸(アラニンアルギニンアスパラギンアスパラギン酸、システイン、グルタミングルタミン酸、グリシン、ヒスチジンイソロイシンロイシンリジンメチオニンフェニルアラニンプロリンセリンスレオニントリプトファンチロシン、およびバリン)、ならびにピロリシン(pyrolysine)およびセレノシステインである。アミノ酸類似体は、天然のアミノ酸と同じ基本的な化学構造、すなわち、水素カルボキシル基アミノ基、およびR基に結合したα炭素を有する化合物、例えばホモセリンノルロイシン、メチオニンスルホキシド、メチオニンメチルスルホニウムを指す。該類似体は、修飾されたR基(例えば、ノルロイシン)または修飾されたペプチド主鎖を有するが、天然のアミノ酸と同じ基本的な化学構造を保持している。

0116

アミノ酸は、一般に知られているその3文字記号、またはIUPAC−IUB生化学命名委員会(Biochemical Nomenclature Commission)により推奨されている1文字記号のいずれかによって、本明細書において言及されることがある。同様に、ヌクレオチドは、一般に許容されているその1文字表記によって言及されることがある。

0117

用語「核酸」は、デオキシリボヌクレオチドデオキシリボヌクレオシドリボヌクレオシド、またはリボヌクレオチド、および、1本または2本鎖形態のいずれかであるそのポリマーを指す。特に限定しない限り、該用語は、基準核酸と類似の結合特性を有し、かつ、天然のヌクレオチドと類似の様式で代謝される、天然ヌクレオチド既知の類似体を含む核酸を包含する。別段特に限定しない限り、該用語は、PNA(ペプチド核酸)、アンチセンス技術で用いられるDNAの類似体(ホスホロチオエートホスホロアデート等)を含むオリゴヌクレオチド類似体も指す。別段指示しない限り、特定の核酸配列は、明示的に示した配列のみならず、保存的に修飾されたその変異体(限定されるものではないが、縮重コドン置換を含む)および相補的配列黙示的に包含する。特に、縮重コドン置換は、1つ以上の選択した(またはすべての)コドンの3番目の位置が混合塩基および/またはデオキシイノシン残基で置換された配列を生成することにより達成し得る(Batzer et al., Nucleic Acid Res. 19:5081 (1991)、Ohtsuka et al., J. Biol. Chem. 260:2605-2608 (1985)、およびCassol et al. (1992); Rossolini et al., Mol. Cell. Probes 8:91-98 (1994))。

0118

用語「単離された」および「精製された」は、実質的または本質的に、その自然環境から取り出され、またはその自然環境において濃縮された物質を指す。例えば、単離された核酸は、通常はこれに隣接している核酸、またはサンプル中の他の核酸もしくは成分(タンパク質、脂質等)から分離されたものであり得る。別の例において、ポリペプチドが、実質的に、その自然環境から取り出されている、あるいはその自然環境において濃縮されている場合、該ポリペプチドは精製されている。核酸およびタンパク質の精製および単離方法は、当該技術分野で周知である。

0119

血液脳関門
一態様において、本明細書は、内因性BBB受容体/輸送体上の受容体媒介輸送を介して血液脳関門(BBB)を通過できる免疫グロブリンと融合した、MPS−IIIで欠損している酵素(例えばSGSH)を利用する、組成物および方法を提供する。標的化のための典型的な内因性輸送体は、BBB上のインスリン受容体である。BBBインスリン受容体は、血中インスリン、および、HIRMAbのような、ある種のペプチド模倣モノクローナル抗体(MAb)の脳内への輸送を仲介する。内因性リガンドまたはペプチド模倣MAbのいずれかにより、標的となり得る他の内因性輸送体としては、BBBトランスフェリン受容体、BBBインスリン様成長因子(IGF)受容体、BBBレプチン受容体、またはBBB低密度リポタンパク質(LDL)受容体が挙げられる。該組成物および方法は、SGSHを、末梢血から血液脳関門を超えてCNS内へ輸送するために有用である。本明細書において、「血液脳関門」は、末梢循環と脳および脊髄との間の障壁を指し、該障壁は、脳の毛細血管内皮細胞膜内の密着結合により形成され、脳内への分子の輸送を制限する極めて密着した障壁を作り出す:BBBは、分子量60Daの尿素程度の小さい分子でさえ制限できるほど密着している。脳内の血液脳関門、脊髄内の血液脊髄関門、および網膜内の血液網膜関門は、中枢神経系(CNS)内の隣接する毛細血管関門であり、まとめて血液脳関門またはBBBと称される。

0120

BBBは、脳およびCNSのための新たな神経治療薬診断薬、および研究手段の開発を制限している。ほとんどの巨大分子治療薬、例えば組換えタンパク質、アンチセンス薬、遺伝子医薬品、精製された抗体、またはRNA干渉(RNAi)ベースの薬剤は、薬理学的に意義のある量でBBBを通過しない。一般的に、小分子薬剤はBBBを通過できると仮定されているが、実際には、BBBを越える輸送は欠如しているため、すべての低分子薬剤の<2%が脳内で活性である。薬理学的に意義のある量でBBBを通過するためには、分子は、脂溶性でなければならず、分子量が400ダルトン(Da)未満である必要があり、大部分の低分子は、これら2つの分子的特徴を持っていない。従って、治療用診断用、または研究用となる可能性があるほとんどの分子は、薬理学的に活性な量でBBBを通過しない。BBBを迂回するために、侵襲的な経頭蓋薬物送達戦略、例えば脳室内(ICV注入、脳内(IC)投与、および対流強化拡散法(CED)が用いられる。脳への経頭蓋薬物送達は、高価で侵襲的な上、ほとんど効果が無い。ICV経路は、髄腔内(IT)経路とも呼ばれ、SGSHを、ICV経路で投与される薬剤に典型的な脳実質内ではなく、脳の上衣または髄膜表面のみに送達する。脳内でのタンパク質拡散効率は非常に低いため、SGSHのような酵素のIC投与は、局所的な送達しかもたらさない。同様に、拡散による薬物透過は限られているため、CED経路は、カテーテル先端近傍の脳において局所的な送達しかもたらさない。

0121

本明細書に記載の方法は、これらの、侵襲性が高く、かつ一般的に満足できない、BBBを迂回する方法の代替案を提供し、該代替案は、本明細書に記載のHIRMAb−SGSH融合抗体組成物を全身投与すると、機能的なSGSHが、末梢血からCNS内へ、BBBを通過できるようにする。本明細書に記載の方法は、所望の二機能性のHIRMAb−SGSH融合抗体を、末梢血からCNS内へ輸送するために、BBB上のインスリン受容体(例えばヒトインスリン受容体)の発現を利用する。

0122

内因性受容体
グルコースまたはアミノ酸のような、血中のある種の内因性低分子は、水溶性であり、ある種のBBB担体系上の担体介在輸送(CMT)により、BBBをまだ透過することができる。例えば、グルコースは、GLUTグルコース輸送体上のCMTを介してBBBを透過する。L−DOPAのような治療用のアミノ酸を含むアミノ酸は、LAT1大型中性アミノ酸輸送体上のCMTを介してBBBを透過する。同様に、血中のある種の内因性巨大分子、例えば、インスリン、トランスフェリン、インスリン様成長因子、レプチン、または低密度リポタンパク質は、ある種のBBB受容体系上の受容体介在トランスサイトーシス(RMT)により、BBBを透過することができる。例えば、インスリンは、インスリン受容体上のRMTを介してBBBを透過する。トランスフェリンは、トランスフェリン受容体上のRMTを介してBBBを透過する。インスリン様成長因子は、インスリン様成長因子受容体上のRMTを介してBBBを透過し得る。レプチンは、レプチン受容体上のRMTを介してBBBを透過し得る。低密度リポタンパク質は、低密度リポタンパク質受容体上の輸送を介してBBBを透過し得る。

0123

BBBは、インスリン受容体を含め、いくつかの高分子を血液から脳へ輸送できるようにする特異的受容体を有することが示されている。特に、インスリン受容体は、本明細書に記載のHIR Ab−SGSH融合抗体のための輸送体として適している。本明細書に記載のHIR−SGSH融合抗体は、ヒトインスリン受容体の細胞外ドメイン(ECD)に結合する。

0124

インスリン受容体、およびその細胞外のインスリン結合ドメイン(ECD)は、当該技術分野で、構造的および機能的に広く特徴付けられている。例えば、Yip et al. (2003), J Biol. Chem, 278(30):27329-27332、およびWhittaker et al.(2005), J Biol Chem, 280(22):20932-20936を参照のこと。ヒトインスリン受容体のアミノ酸およびヌクレオチド配列は、GenBank受託番号:NM_000208に見ることができる。

0125

インスリン受容体媒介輸送系に結合する抗体
MPS−IIIで欠損している酵素(例えばSGSH)を、CNSへ送達する非侵襲的アプローチの一つは、SGSHを、インスリン受容体のECDに選択的に結合する抗体と融合することである。それにより、BBB上に発現したインスリン受容体は、BBBを超えてSGSHを輸送するベクターとして働くことができる。ある種のECD特異抗体は、内因性リガンドを模倣し得ることから、特異的受容体系上の輸送を介して細胞膜障壁を通過する。そのようなインスリン受容体抗体は、図1に概略的に示すように、分子的「トロイの木馬」または「TH」として働く。SGSHは、単独では通常、血液脳関門(BBB)を通過しない。しかし、SGSHをTHと融合すると、IRのような、脳内のBBBと脳細胞膜の両方に発現している内因性BBB受容体上の輸送により、該酵素は、BBBおよび脳細胞膜を通過できる(図1)。

0126

従って、抗体および他の高分子は通常、脳から排除されるという事実にもかかわらず、それらが、BBB上に発現した受容体、例えばインスリン受容体の細胞外ドメインに対し特異性を有する場合、それらは、分子を脳実質内へ送達する有用な媒体となり得る。いくつかの態様において、HIR Ab−SGSH融合抗体は、ヒトBBB HIR上の外表エピトープを結合し、この結合は、該融合抗体が、ヒトBBBインスリン受容体により仲介される輸送反応を介してBBBを通過できるようにする。

0127

用語「抗体」は、天然か、または、部分的もしくは完全に合成的に製造された、免疫グロブリンを表す。該用語は、抗原結合ドメインであるか、または抗原結合ドメインに相同である、結合ドメインを有する、任意のポリペプチドまたはタンパク質も含む。CDR移植抗体も、該用語により考慮される。

0128

自然抗体」および「自然免疫グロブリン」は、通常、2本の同一の軽(L)鎖および2本の同一の重(H)鎖からなる、約150,000ダルトンのヘテロ量体糖タンパク質である。一般的に、各軽鎖は、1つの共有結合性のジスルフィド結合により重鎖と結合しているが、ジスルフィド結合の数は、様々な免疫グロブリンアイソタイプの重鎖の間で異なる。各重鎖および軽鎖は、規則的な間隔で配置された鎖内ジスルフィド架橋も有する。各重鎖は、その一方の端に、可変領域(「VH」)と、それに続く複数の定常領域(「CH」)を有する。各軽鎖は、一方の端に可変領域(「VL」)を、もう一方の端に定常領域(「CL」)を有し、軽鎖の定常領域は重鎖の1番目の定常領域と並び、軽鎖の可変領域は重鎖の可変領域と並ぶ。特定のアミノ酸残基は、軽鎖可変領域重鎖可変領域との間の接触面を形成すると考えられる。

0129

用語「可変領域」は、ファミリーメンバー間(すなわち、異なるアイソフォーム間または異なる種において)で配列が大幅に異なるタンパク質ドメインを指す。抗体に関して、用語「可変領域」は、特定の抗原に対する特定の各抗体の結合および特異性に用いられる、抗体の可変領域を指す。しかし、可変性は、抗体の可変領域全体に均一に分布しているのではない。可変性は、軽鎖可変領域内と重鎖可変領域内の両方にある、超可変領域と呼ばれる3つの部分に集中している。可変領域の、より高度に保存された部分は、「フレームワーク領域」または「FR」と呼ばれる。修飾されていない重鎖および軽鎖の可変領域はそれぞれ、4つのFR(それぞれ、FR1、FR2、FR3、およびFR4)を含み、該FRは、主にβシート構造をとって、3つの超可変領域でつながっており、該超可変領域は、該βシート構造をつなぐループを形成し、場合によっては、該βシート構造の一部を形成する。各鎖内の超可変領域は、FRによりごく近接してまとまり、別の鎖からの超可変領域と共にまとまって、抗体の抗原結合部位の形成に寄与する(Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, Md.(1991), pages 647-669を参照)。定常領域は、抗体と抗原との結合には直接関与しないが、様々なエフェクター機能、例えば、抗体依存性細胞毒性への抗体の関与を示す。

0130

本明細書において、用語「超可変領域」は、抗原結合に関与する抗体のアミノ酸残基を指す。超可変領域は、抗原に相補的直接結合し、それぞれCDR1、CDR2、およびCDR3として知られている、3つの「相補性決定領域」または「CDR」からのアミノ酸残基を含む。

0131

軽鎖可変領域において、CDRは、一般的に、およそ残基24−34(CDRL1)、50−56(CDRL2)、および89−97(CDRL3)に対応し、重鎖可変領域において、CDRは、一般的に、およそ残基31−35(CDRH1)、50−65(CDRH2)、および95−102(CDRH3)に対応し(Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, Md.(1991))、および/または、「超可変ループ」からの残基(すなわち、軽鎖可変領域内の残基26−32(L1)、50−52(L2)、および91−96(L3)、ならびに、重鎖可変領域内の残基26−32(H1)、53−55(H2)、および96−101(H3)(Chothia and Lesk, J. Mol. Biol. 196:901 917(1987))。

0132

本明細書において、「可変フレームワーク領域」または「VFR」は、抗原結合ポケットまたは抗原結合溝の一部を形成し、および/または、抗原と接触し得る、フレームワーク残基を指す。いくつかの態様において、フレームワーク残基は、抗原結合ポケットまたは抗原結合溝の一部であるループを形成する。ループ中のアミノ酸残基は、抗原に接触してもしなくてもよい。ある態様において、VFRのループアミノ酸は、抗体、抗体重鎖、または抗体軽鎖三次元構造を調べることにより決定される。溶媒が接近可能なアミノ酸の位置は、ループを形成する可能性が高い、および/または抗体可変領域において抗原接触をもたらす可能性が高いことから、三次元構造は、そのような位置について解析し得る。一部の、溶媒が接近可能な位置は、アミノ酸配列の多様性を許容することができ、他のもの(例えば構造的位置)は多様性に乏しいことがある。抗体可変領域の三次元構造は、結晶構造またはタンパク質モデリングから導くことができる。いくつかの態様において、VFRは、Kabat et al., 1991により定義される位置である、重鎖可変領域のアミノ酸位置71〜78に対応するアミノ酸位置を含むか、実質的に該アミノ酸位置からなるか、または該アミノ酸位置からなる。いくつかの態様において、VFRは、CDRH2とCDRH3との間に位置するフレームワーク領域3の部分を形成する。VFRは、標的抗原と接触するためによい位置にあるループを形成するか、または、抗原結合ポケットの一部を形成することができる。

0133

免疫グロブリンの重鎖の定常領域のアミノ酸配列に応じて、免疫グロブリンを、異なるクラスに割り当てることができる。免疫グロブリンには、IgAIgDIgE、IgG、およびIgMの5つの主要なクラスがあり、これらのいくつかはさらに、サブクラス(アイソタイプ)、例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、およびIgA2に分けることができる。免疫グロブリンの異なるクラスに対応する重鎖定常領域(Fc)はそれぞれ、α、δ、ε、γ、およびμと呼ばれる。免疫グロブリンの異なるクラスのサブユニット構造および三次元構造は、よく知られている。

0134

任意の脊椎動物種からの抗体(免疫グロブリン)の「軽鎖」は、その定常領域のアミノ酸配列に基づいて、「κ」および「λ」と呼ばれる、2つの明確に異なる種類のうちの1つに割り当てることができる。

0135

本明細書に記載の抗体または融合抗体に関して、用語「選択的に結合する」(selectively bind)、「選択的に結合した」(selectively binding)、「特異的に結合する」(specifically binds)、または「特異的に結合した」(specifically binding)は、抗体または融合抗体とその標的抗原との結合を指し、その解離定数(Kd)は約10−6M、またはそれ未満、すなわち、10−7、10−8、10−9、10−10、10−11または10−12Mである。

0136

本明細書において、用語「抗体」は、抗原と特異的に結合する能力を保持する抗体の1つ以上のフラグメントも意味すると理解される(一般的には、Holliger et al., Nature Biotech. 23(9) 1126-1129(2005)を参照)。そのような抗体の非限定的例としては、(i)VL、VH、CL、およびCH1ドメインからなる一価のフラグメント(monovalent fragment)であるFabフラグメント、(ii)ヒンジ領域でジスルフィド架橋により結合する2つのFabフラグメントを含む二価のフラグメント(bivalent fragment)であるF(ab’)2フラグメント、(iii)VHおよびCH1ドメインからなるFdフラグメント、(iv)抗体の単一アーム(single arm)のVLおよびVHドメインからなるFvフラグメント、(v)VHドメインからなるdAbフラグメント(Ward et al., (1989) Nature 341:544 546)、および(vi)単離された相補性決定領域(CDR)が挙げられる。さらに、Fvフラグメントの2つのドメインVLおよびVHは、別々の遺伝子によりコードされるが、組換え法を用いて、合成リンカーにより連結することができ、該合成リンカーは、VL領域およびVH領域が組み合わさって一価の分子(一本鎖Fv(scFv)として知られる;例えば、Bird et al. (1988) Science 242:423 426、およびHuston et al. (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:5879 5883、およびOsbourn et al. (1998) Nat. Biotechnol. 16:778を参照)を形成する1本鎖タンパク質としてこれらを生成することを可能にする。そのような一本鎖抗体も、用語抗体に包含されるものとする。完全なIgG分子または他のアイソタイプをコードする発現ベクターを作製するため、具体的なscFvの任意のVH配列およびVL配列を、ヒト免疫グロブリン定常領域のcDNAまたはゲノム配列と結合することができる。VHおよびVLは、タンパク質化学または組換えDNA技術のいずれかを用いて、免疫グロブリンのFab、Fv、または他のフラグメントを作製するために用いることもできる。ダイアボディのような、一本鎖抗体の他の形態も包含される。

0137

「F(ab’)2」および「Fab’」部分は、免疫グロブリン(モノクローナル抗体)を、ペプシンおよびパパインのようなプロテアーゼで処理することにより生成させることができ、該部分は、免疫グロブリンを、2本の各H鎖内のヒンジ領域の間に存在するジスルフィド結合の近くで消化することにより生じる抗体フラグメントを含む。例えば、パパインは、IgGを、2本の各H鎖内のヒンジ領域の間に存在するジスルフィド結合の上流で切断して、2つの相同な抗体フラグメントを生じ、ここに、VL(L鎖可変領域)およびCL(L鎖定常領域)からなるL鎖、およびVH(H鎖可変領域)およびCHγ1(H鎖の定常領域内のγ1領域)からなるH鎖フラグメントが、それらのC末端領域でジスルフィド結合を介してつながっている。これら2つの相同な抗体フラグメントはそれぞれ、Fab’と呼ばれる。ペプシンは、IgGを、2本の各H鎖内のヒンジ領域の間に存在するジスルフィド結合の下流で切断して、上記のFab’がヒンジ領域でつながっているフラグメントよりもわずかに大きい抗体フラグメントを生じる。この抗体フラグメントは、F(ab’)2と呼ばれる。

0138

Fabフラグメントは、軽鎖の定常領域、および重鎖の1番目の定常領域(CH1)も含む。Fab’フラグメントは、抗体ヒンジ領域からの1つ以上のシステインを含め、重鎖CH1ドメインのカルボキシル末端に数残基が付加されている点で、Fabフラグメントと異なる。本明細書において、Fab’−SHは、定常領域のシステイン残基遊離チオール基を有するFab’の名称である。F(ab’)2抗体フラグメントは、当初、Fab’フラグメントの間にヒンジシステインを有する、Fab’フラグメントの対として生成された。抗体フラグメントの他の化学結合も知られている。

0139

「Fv」は、完全な抗原認識部位および抗原結合部位を含む、最小限の抗体フラグメントである。この領域は、密で非共有結合的会合した、1つの重鎖可変領域および1つの軽鎖可変領域の二量体からなる。各可変領域の3つの超可変領域が相互作用して、VH−VL二量体の表面上の抗原結合部位を規定するのは、この立体配置である。合計で6つの超可変領域が、抗体へ抗原結合特異性を付与する。しかし、単一の可変領域(または抗原に特異的な3つの超可変領域のみを含むFvの半分)でさえ、完全な結合部位よりも親和性は低いものの、抗原を認識し結合する能力を有する。

0140

「一本鎖Fv」または「sFv」抗体フラグメントは、抗体のVH、VL、または、VHとVLドメインの両方を含み、ここで両ドメインは1本鎖ポリペプチド内に存在する。いくつかの態様において、Fvポリペプチドはさらに、VHドメインとVLドメインとの間に、ポリペプチドリンカーを含み、sFvが、抗原結合に望ましい構造を形成できるようにする。sFvの総説については、例えばPluckthun in The Pharmacology of Monoclonal Antibodies, Vol. 113, Rosenburg and Moore eds. Springer-Verlag, New York, pp. 269 315 (1994)を参照のこと。

0141

「キメラ」抗体は、異なる哺乳類の組み合わせからの抗体を含む。哺乳類は、例えば、ウサギマウスラットヤギ、またはヒトであってよい。異なる哺乳類の組み合わせとしては、ヒトおよびマウス起源からのフラグメントの組み合わせが挙げられる。

0142

いくつかの態様において、本明細書に記載の抗体はモノクローナル抗体(MAb)、典型的には、マウスモノクローナル抗体ヒト化により得られる、キメラヒト−マウス抗体である。該抗体は、例えば、抗原投与応答して特異的ヒト抗体を産生するように「設計された」遺伝子導入マウスから得られる。この技術では、内因性の重鎖および軽鎖遺伝子座の標的破壊を含む胚性幹細胞株に由来するマウスの系統に、ヒト重鎖および軽鎖遺伝子座のエレメントを導入する。遺伝子導入マウスは、ヒト抗原に特異的なヒト抗体を合成することができ、ヒト抗体分泌ハイブリドーマを産生するために、該マウスを用いることができる。

0143

ヒトにおける使用のために、HIR Abは、ヒトに投与された場合に、有意に免疫原性とならないような十分なヒト配列、例えば、約80%ヒトおよび約20%マウス、約85%ヒトおよび約15%マウス、約90%ヒトおよび約10%マウス、約95%ヒトおよび5%マウス、約95%を越えるヒトおよび約5%未満のマウス、または100%ヒト配列を含むことが好ましい。HIR MAbの、より高度にヒト化された形態も設計することができ、該ヒト化HIR Abは、マウスHIR Abに匹敵する活性を有し、本明細書に記載の態様に用いることができる。例えば、2002年11月27日に出願された米国特許出願公報20040101904、および2005年2月17日に出願された米国特許出願公報20050142141を参照のこと。本態様で用いる十分なヒト配列を有するヒトBBBインスリン受容体に対するヒト化抗体は、例えば、Boado et al. (2007), Biotechnol Bioeng, 96(2):381-391に記載されている。

0144

典型的な態様において、HIR抗体またはそれから由来する融合抗体(例えば、HIR−SGHS、HIR−NGLU、HIR−HGSNAT、HIR−GNS)は、図7(配列番号1−3)に記載のHCCDR、またはその変異体の、少なくとも1つの配列に相当するCDRを含む免疫グロブリン重鎖を含む。例えば、1、2、3、4、5もしくは6以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号1のアミノ酸配列に対応するHC CDR1、1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号2のアミノ酸配列に対応するHC CDR2、または、1もしくは2以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号3のアミノ酸配列に対応するHC CDR3、ここで該単一アミノ酸突然変異は、置換、欠失、または挿入である。

0145

別の態様において、HIR Abまたは融合Ab(例えば、HIR Ab−SGHS、HIR Ab−NGLU、HIR−Ab HGSNAT、HIR Ab−GNS)は、そのアミノ酸配列が、(図5に示す)配列番号7と少なくとも50%同一である(すなわち、少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%以下の任意の他のパーセント同一である)免疫グロブリンHCを含む。

0146

いくつかの態様において、HIR Abまたは融合Ab(例えば、HIR Ab−SGHS、HIR Ab−NGLU、HIR Ab−HGSNAT、HIR Ab−GNS)は、図7(配列番号4−6)に記載のLCCDR、またはその変異体の、少なくとも1つの配列に対応するCDRを含む免疫グロブリン軽鎖を含む。例えば、1、2、3、4もしくは5以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号4のアミノ酸配列に対応するLC CDR1、1、2、3もしくは4以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号5のアミノ酸配列に対応するLC CDR2、または、1、2、3、4もしくは5以下の単一アミノ酸突然変異を含む配列番号6のアミノ酸配列に対応するLC CDR3。

0147

別の態様において、HIR Abまたは融合Ab(例えば、HIR Ab−SGHS、HIR Ab−NGLU、HIR Ab−HGSNAT、HIR Ab−GNS)は、そのアミノ酸配列が、(図6に示す)配列番号8と少なくとも50%同一である(すなわち、少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%以下の任意の他のパーセント同一である)免疫グロブリンLCを含む。

0148

さらに別の態様において、HIR Abまたは融合Ab(例えば、HIR Ab−SGHS、HIR Ab−NGLU、HIR Ab−HGSNAT、HIR Ab−GNS)は、上記のHIR重鎖およびHIR軽鎖のいずれかに対応する重鎖と軽鎖の両方を含む。

0149

本明細書のHIR抗体は、グリコシル化されていても、されていなくてもよい。抗体がグリコシル化される場合は、抗体の機能に有意に影響しない任意のパターンのグリコシル化を用いてよい。グリコシル化は、抗体が作られる細胞に特有のパターンで起こり得、細胞タイプによって異なってもよい。例えば、マウス骨髄腫細胞により産生されるモノクローナル抗体のグリコシル化パターンは、トランスフェクトしたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞により産生されるモノクローナル抗体のグリコシル化パターンと異なり得る。いくつかの態様において、抗体は、トランスフェクトしたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞により産生されるパターンでグリコシル化される。

0150

当業者は、現在の技術により、莫大な数の候補HIR Abまたは既知HIR Abの配列変異体を、(例えばインビトロで)容易に作製することができ、標的抗原、例えば、ヒトインスリン受容体のECD、またはその単離されたエピトープとの結合について容易にスクリーニングすることができることを、十分理解するであろう。抗体配列変異体のウルトラハイスループットスクリーニングの一例については、例えば、(オンライン発行された)Fukuda et al. (2006)「In vitro evolution of single-chain antibodies usingmRNAdisplay」Nuc. Acid Res., 34(19)を参照のこと。Chen et al. (1999)「In vitro scanning saturation mutagenesis of all the specificity determining residues in an antibody binding site」Prot Eng, 12(4): 349-356も参照のこと。インスリン受容体ECDは、例えばColoma et al. (2000) Pharm Res, 17:266-274に記載されているように精製することができ、HIR Ab、および既知のHIR AbのHIR Ab配列変異体をスクリーニングするために用いられる。

0151

従って、いくつかの態様において、二機能性の分子である組み換え融合抗体を作製するために、所望のレベルのヒト配列を有する遺伝的に設計されたHIR Abを、MPS−IIIで欠損している酵素(例えばSGSH)と融合する。例えば、HIR Ab−SGSH融合抗体は、(i)ヒトインスリン受容体の細胞外ドメインに結合し、(ii)ヘパラン硫酸中の硫酸エステル結合の加水分解を触媒し、(iii)BBB HIR上の輸送を介してBBBを通過することができ、かつ、末梢投与に続いて、一旦脳内に入ると、SGSH活性を保持することができる。

0152

N−スルフォグルコサミンスルフォヒドロラーゼ(SGSH)
組み換えSGSHの全身投与(例えば、静脈注射による)が、MPS−IIIAに罹患した患者のCNSにおけるSGSHの欠損を救うことは期待できない。SGSHはBBBを通過せず、BBBを越える酵素の輸送の欠如により、末梢投与された後、CNSにおいて意義のある治療効果を有することが妨げられる。しかし、本発明者らは、HIR AbなどのBBBを通過する抗体とSGSHが(例えば、共有結合性のリンカーにより)融合すると、この酵素が、非侵襲的な末梢投与経路(例えば、静脈内投与、動脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、腹腔内投与、または経口投与でさえ)をたどって、血液からCNSに入ることができるようになることを見いだした。HIR Ab−SGSH融合抗体の投与は、末梢血から脳内へのSGSH活性の送達を可能にする。本明細書は、CNSにおけるSGSH欠損症を治療するために治療的に有効なHIR Ab−SGSH融合抗体の全身用量を決定することについて記載する。本明細書に記載されているように、HIR Ab−SGSH融合抗体の適切な全身用量は、HIR Ab−酵素融合抗体のCNS取り込み特性および酵素活性の、定量的な決定に基づいて確立される。

0153

ヘパラン硫酸は、中枢神経系内の乏突起膠細胞で合成される硫酸化グリコサミノグリカンである。本明細書において、SGSH(例えば、GenBank受託番号:NP_000190に記載のヒトSGSH配列)は、ヘパラン硫酸からのN−結合硫酸エステルの加水分解を触媒することができる、任意の天然または人工酵素を指す。

0154

SGSHは、SGSH酵素活性の発現のために特定の翻訳後修飾を必要とする、スルファターゼファミリーメンバーである。SGSH酵素の活性は、ホルミルグリシン生成酵素(FGE)とも称されるスルファターゼ修飾因子タイプ1(SUMF1)により、(シグナルペプチドを含む無傷なSGSHタンパク質の)Cys−70がホルミルグリシン残基に変換されると活性化される。いくつかの態様において、SGSHを含む融合抗体は、スルファターゼ修飾因子タイプ1(SUMF1)により翻訳後修飾されている。いくつかの態様において、翻訳後修飾は、システインからホルミルグリシンへの変換を含む。いくつかの態様において、融合抗体は、ホルミルグリシン残基を含むSGSHを含む。

0155

いくつかの態様において、SGSHは、ヒトSGSHのアミノ酸配列と少なくとも50%同一である(すなわち、少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%以下の任意の他のパーセント同一である)アミノ酸配列を有し、ヒトSGSHは、GenBankNP_000190に記載の502アミノ酸のタンパク質であるか、または、20アミノ酸のシグナルペプチドを欠き、かつ配列番号9(図8)に対応する、その482アミノ酸サブ配列である。ヒトSGSHの構造機能相関は研究されており、Scott et al. (1995),「Cloning of the sulphamidase gene and identification of mutations in Sanfilippo A syndrome」, Nature Genetics, 11:465-467に記載されているように、Cys−70は、翻訳後修飾のためにスルファターゼにおいて保存されている残基である。Asp−51残基は、Gliddon et al. (2004),「Purification and characterization of recombinant murine sulfamidase」, Molec. Genet. Metab. 83:239-245に記載されているように、二価陽イオンの結合に関与する。N−結合グリコシル化部位は、アミノ酸付番方式が20アミノ酸のシグナルペプチドを含む、DiNatale et al. (2001),「Heparan N-sulfatase: in vitro mutagenesis of potential N-glycosylation sites」, Biochem. Biophys. Res. Comm. 280:1251-1257に記載されているように、Asn−41、Asn−142、Asn−151、Asn−264、およびAsn−413に存在する。

0156

いくつかの態様において、SGSHは、(図8に示す)配列番号9と少なくとも50%同一である(すなわち、少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%以下の任意の他のパーセント同一である)アミノ酸配列を有する。配列番号9などの標準的なSGSH配列の配列変異体は、例えば、特定のドメインに対応する全配列または具体的なサブ配列のランダム変異導入法により、生成され得る。あるいは、上記のものなどSGSHの機能に不可欠であることが知られている残基への突然変異を防ぎながらも、部位特異的突然変異誘発法を反復して実施することができる。さらに、SGSH配列の複数の変異体の生成において、厳密なランダム変異導入法により生成するであろう機能しない配列変異体の数を大幅に減らすため、突然変異寛容性予測プログラムを用いることができる。タンパク質配列内のアミノ酸置換のタンパク質機能への影響を予測する様々なプログラム(例えば、SIFT、PolyPhen、PANTHER PSEC、PMUT、およびTopoSNP)は、例えば、Henikoff et al. (2006),「Predicting the Effects of Amino Acid Substitutions on Protein Function」, Annu. Rev. Genomics Hum. Genet., 7:61-80に記載されている。SGSH配列変異体は、当該技術分野で既知の蛍光定量的酵素アッセイにより、SGSH活性/SGSH活性の保持についてスクリーニングすることができる(Karpova et al. (1996): A fluorimetric enzyme assay for the diagnosis of Sanfilippo disease type A (MPS IIIA), J. Inher. Metab. Dis. 19: 278-285)。従って、当業者は、上記のように、当該技術分野で所定の方法により、SGSH配列変異体の極めて多様な「ライブラリー」を作製しスクリーニングすることにより、非常に多くの使用可能なSGSH配列変異体を得ることができることを、十分理解するであろう。

0157

配列相同性パーセント(percent sequence identity)は、通常の方法によって決定される。例えば、Altschul et al., Bull. Math. Bio. 48:603 (1986)、およびHenikoff and Henikoff, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:10915 (1992)を参照のこと。簡潔に述べると、2つのアミノ酸配列を並べて、ギャップオープニングペナルティー(gap opening penalty)を10で用い、ギャップエクステンションペナルティー(gap extension penalty)を1で用い、かつ、Henikoff and Henikoff(前記)の「BLOSUM62」スコアリングマトリックスを用いてアライメントスコアを最適化する。次いで、相同性パーセントを、([完全な一致の総数]/[より長い配列の長さ+2つの配列を並べるためにより長い配列に導入されたギャップの数])(100)として計算する。

0158

当業者であれば、2つのアミノ酸配列を並べるために多くの確立されたアルゴリズム入手可能であることを十分理解しているであろう。ピアソン(Pearson)とリップマン(Lipman)の「FASTA」類似性検索アルゴリズムは、本明細書で開示されているアミノ酸配列と他のペプチドのアミノ酸配列によって共有されている相同性のレベルを調べるための適切なタンパク質アライメント法である。FASTAアルゴリズムは、Pearson and Lipman, Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 85:2444 (1988)、およびPearson, Meth. Enzymol. 183:63 (1990)に記載されている。簡潔に述べると、FASTAは、最初に、保存的アミノ酸置換、挿入、または欠失を考慮することなく、最も高密度の相同性(ktup変数が1の場合)または相同性の対(ktup=2の場合)のいずれかを有するテスト配列と、問い合わせ配列(例えば、配列番号9または配列番号16)によって共有されている領域を同定することによって配列類似性を特徴付ける。次いで、アミノ酸置換マトリックスを用いて、全ての対になったアミノ酸の類似性を比較することによって、最も高密度の相同性を有する10の領域をリスコアし(rescored)、該領域の末端を「切り取り(trimmed)」、最も高いスコアに寄与している残基のみを含むようにする。「カットオフ」値(配列の長さおよびktup値に基づいて所定の式によって計算される)を越えるスコアを有するいくつかの領域がある場合は、切り取られた(trimmed)最初の領域を調べて、該領域を連結してギャップを含む近似のアライメントを形成することができるかどうか決定する。最終的に、アミノ酸挿入および欠失を考慮する、ニードルマン(Needleman)−ブンシュ(Wunsch)−セラーズ(Sellers)アルゴリズム(Needleman and Wunsch, J. Mol. Biol. 48:444 (1970)、Sellers, SIAM J. Appl. Math. 26:787 (1974))の修正を用いて、2つのアミノ酸配列の最も高スコアの領域を並べる。FASTA分析用の例示的パラメーターは:ktup=1、ギャップオープニングペナルティー=10、ギャップエクステンションペナルティー=1、および置換マトリックス=BLOSUM62である。Pearson, Meth. Enzymol. 183:63 (1990)のAppendix2に説明されているように、スコアリングマトリックスファイル(「SMATRIX」)を修正することによって、FASTAプログラムにこれらのパラメーターを導入することができる。

0159

本態様は、本明細書で開示されているアミノ酸配列と比較して保存的アミノ酸変化を有するタンパク質も含む。例えば、通常のアミノ酸の中で、「保存的アミノ酸置換」は、下記の群のそれぞれの範囲内のアミノ酸の中での置換によって説明される:(1)グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、およびイソロイシン、(2)フェニルアラニン、チロシン、およびトリプトファン、(3)セリンおよびスレオニン、(4)アスパラギン酸およびグルタミン酸、(5)グルタミンおよびアスパラギン、ならびに(6)リジン、アルギニンおよびヒスチジン。BLOSUM62表はタンパク質配列セグメントの約2,000の局所的多重アライメントに由来するアミノ酸置換マトリックスであり、500群を超える関連タンパク質の高度に保存された領域を表している(Henikoff and Henikoff, Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 89:10915 (1992))。従って、BLOSUM62置換頻度は、本態様のアミノ酸配列に導入されてよい保存的アミノ酸置換を規定するために用いることができる。(上記のような)化学的性質のみに基づいてアミノ酸置換を設計することが可能であるが、用語「保存的アミノ酸置換」は、好ましくは−1を越えるBLOSUM62値によって表される置換を指す。例えば、0、1、2、または3のBLOSUM62値によって置換が特徴付けられている場合、アミノ酸置換は保存的である。このシステムに従うと、好ましい保存的アミノ酸置換は、少なくとも1(例えば、1、2または3)のBLOSUM62値によって特徴付けられ、一方、より好ましい保存的アミノ酸置換は、少なくとも2(例えば、2または3)のBLOSUM62値によって特徴付けられる。

0160

配列が本態様の組成物および方法において機能を有するために十分な生物学的タンパク質活性を保持している限り、アミノ酸配列は付加的な残基、例えば付加的なN末端またはC末端アミノ酸を含んでよく、本明細書で開示されている配列の1つに依然として本質的に記載されていることも理解されるであろう。

0161

α−N−アセチルグルコサミニダーゼ(NAGLU)
組み換えNAGLUの全身投与(例えば、静脈注射による)が、MPS−IIIAに罹患した患者のCNSにおけるNAGLUの欠損を救うことは期待できない。NAGLUはBBBを通過せず、BBBを越える酵素の輸送の欠如により、末梢投与された後、CNSにおいて意義のある治療効果を有することが妨げられる。しかし、本発明者らは、HIR AbなどのBBBを通過する抗体とNAGLUが(例えば、共有結合性のリンカーにより)融合すると、この酵素が、非侵襲的な末梢投与経路(例えば、静脈内投与、動脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、腹腔内投与、または経口投与でさえ)をたどって、血液からCNSに入ることができるようになることを見いだした。HIR Ab−NAGLU融合抗体の投与は、末梢血から脳内へのNAGLU活性の送達を可能にする。本明細書は、CNSにおけるNAGLU欠損症を治療するために治療的に有効なHIR Ab−NAGLU融合抗体の全身用量を決定することについて記載する。本明細書に記載されているように、HIR Ab−NAGLU融合抗体の適切な全身用量は、HIR Ab−酵素融合抗体のCNS取り込み特性および酵素活性の、定量的な決定に基づいて確立される。

0162

本明細書において、NAGLU(例えば、GenBank受託番号:NP_000254に記載のヒトNAGLU配列)は、N−アセチル−α−D−グルコサミニド中のN−アセチル−D−グルコサミン残基の加水分解を触媒することができる、任意の天然または人工酵素を指す。

0163

いくつかの態様において、NAGLUは、GenBankNP_000254に記載のタンパク質、ヒトNAGLUのアミノ酸配列と少なくとも50%同一である(すなわち、少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%以下の任意の他のパーセント同一である)アミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、NAGLUは、配列番号17と少なくとも50%同一である(すなわち、少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%以下の任意の他のパーセント同一である)アミノ酸配列を有する。配列番号17などの標準的なNAGLU配列の配列変異体は、例えば、特定のドメインに対応する全配列または具体的なサブ配列のランダム変異導入法により、生成され得る。あるいは、上記のものなどNAGLUの機能に不可欠であることが知られている残基への突然変異を防ぎながらも、部位特異的突然変異誘発法を反復して実施することができる。さらに、NAGLU配列の複数の変異体の生成において、厳密なランダム変異導入法により生成するであろう機能しない配列変異体の数を大幅に減らすため、突然変異寛容性予測プログラムを用いることができる。タンパク質配列内のアミノ酸置換のタンパク質機能への影響を予測する様々なプログラム(例えば、SIFT、PolyPhen、PANTHER PSEC、PMUT、およびTopoSNP)は、例えば、Henikoff et al. (2006),「Predicting the Effects of Amino Acid Substitutions on Protein Function」, Annu. Rev. Genomics Hum. Genet., 7:61-80に記載されている。NAGLU配列変異体は、当該技術分野で公知の蛍光定量的酵素アッセイにより、NAGLU活性/NAGLU活性の保持についてスクリーニングすることができる。従って、当業者は、上記のように、当該技術分野で所定の方法により、NAGLU配列変異体の極めて多様な「ライブラリー」を作製しスクリーニングすることにより、非常に多くの使用可能なNAGLU配列変異体が得ることができることを、十分理解するであろう。

0164

ヘパリン−α−グルコサミニドN‐アセチルトランスフェラーゼ(HGSNAT)
組み換えHGSNATの全身投与(例えば、静脈注射による)が、MPS−IIIAに罹患した患者のCNSにおけるHGSNATの欠損を救うことは期待できない。HGSNATはBBBを通過せず、BBBを越える酵素の輸送の欠如により、末梢投与された後、CNSにおいて意義のある治療効果を有することが妨げられる。しかし、本発明者らは、HIR AbなどのBBBを通過する抗体とHGSNATが(例えば、共有結合性のリンカーにより)融合すると、この酵素が、非侵襲的な末梢投与経路(例えば、静脈内投与、動脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、腹腔内投与、または経口投与でさえ)をたどって、血液からCNSに入ることができるようになることを見いだした。HIR Ab−HGSNAT融合抗体の投与は、末梢血から脳内へのHGSNAT活性の送達を可能にする。本明細書は、CNSにおけるHGSNAT欠損症を治療するために治療的に有効なHIR Ab−HGSNAT融合抗体の全身用量を決定することについて記載する。本明細書に記載されているように、HIR Ab−HGSNAT融合抗体の適切な全身用量は、HIR Ab−酵素融合抗体のCNS取り込み特性および酵素活性の、定量的な決定に基づいて確立される。

0165

本明細書において、HGSNAT(例えば、GenBank受託番号:NP_689632に記載のヒトHGSNAT配列)は、ヘパラン硫酸からのグルコサミン残基のアセチル化を触媒することができる、任意の天然または人工酵素を指す。

0166

いくつかの態様において、HGSNATは、GenBankNP_689632に記載のタンパク質、ヒトHGSNATのアミノ酸配列と少なくとも50%同一である(すなわち、少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%以下の任意の他のパーセント同一である)アミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、HGSNATは、配列番号19と少なくとも50%同一である(すなわち、少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%以下の任意の他のパーセント同一である)アミノ酸配列を有する。配列番号19などの標準的なHGSNAT配列の配列変異体は、例えば、特定のドメインに対応する全配列または具体的なサブ配列のランダム変異導入法により、生成され得る。あるいは、上記のものなどHGSNATの機能に不可欠であることが知られている残基への突然変異を防ぎながらも、部位特異的突然変異誘発法を反復して実施することができる。さらに、HGSNAT配列の複数の変異体の生成において、厳密なランダム変異導入法により生成するであろう機能しない配列変異体の数を大幅に減らすため、突然変異寛容性予測プログラムを用いることができる。タンパク質配列内のアミノ酸置換のタンパク質機能への影響を予測する様々なプログラム(例えば、SIFT、PolyPhen、PANTHER PSEC、PMUT、およびTopoSNP)は、例えば、Henikoff et al. (2006),「Predicting the Effects of Amino Acid Substitutions on Protein Function」, Annu. Rev. Genomics Hum. Genet., 7:61-80に記載されている。HGSNAT配列変異体は、当該技術分野で公知の蛍光定量的酵素アッセイにより、HGSNAT活性/HGSNAT活性の保持についてスクリーニングすることができる。従って、当業者は、上記のように、当該技術分野で所定の方法により、HGSNAT配列変異体の極めて多様な「ライブラリー」を作製しスクリーニングすることにより、非常に多くの使用可能なHGSNAT配列変異体が得ることができることを、十分理解するであろう。

0167

組み換えGNSの全身投与(例えば、静脈注射による)が、MPS−IIIAに罹患した患者のCNSにおけるGNSの欠損を救うことは期待できない。GNSはBBBを通過せず、BBBを越える酵素の輸送の欠如により、末梢投与された後、CNSにおいて意義のある治療効果を有することが妨げられる。しかし、本発明者らは、HIR AbなどのBBBを通過する抗体とGNSが(例えば、共有結合性のリンカーにより)融合すると、この酵素が、非侵襲的な末梢投与経路(例えば、静脈内投与、動脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、腹腔内投与、または経口投与でさえ)をたどって、血液からCNSに入ることができるようになることを見いだした。HIR Ab−GNS融合抗体の投与は、末梢血から脳内へのGNS活性の送達を可能にする。本明細書は、CNSにおけるGNS欠損症を治療するために治療的に有効なHIR Ab−GNS融合抗体の全身用量を決定することについて記載する。本明細書に記載されているように、HIR Ab−GNS融合抗体の適切な全身用量は、HIR Ab−酵素融合抗体のCNS取り込み特性および酵素活性の、定量的な決定に基づいて確立される。

0168

本明細書において、GNS(例えば、GenBank受託番号:NP_002067に記載のヒトGNS配列)は、ヘパラン硫酸からの6−硫酸基の加水分解を触媒することができる、任意の天然または人工酵素を指す。

0169

いくつかの態様において、GNSは、GenBankNP_002067に記載のタンパク質、ヒトGNSのアミノ酸配列と少なくとも50%同一である(すなわち、少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%以下の任意の他のパーセント同一である)アミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、GNSは、配列番号21と少なくとも50%同一である(すなわち、少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%以下の任意の他のパーセント同一である)アミノ酸配列を有する。配列番号21などの標準的なGNS配列の配列変異体は、例えば、特定のドメインに対応する全配列または具体的なサブ配列のランダム変異導入法により、生成され得る。あるいは、上記のものなどGNSの機能に不可欠であることが知られている残基への突然変異を防ぎながらも、部位特異的突然変異誘発法を反復して実施することができる。さらに、GNS配列の複数の変異体の生成において、厳密なランダム変異導入法により生成するであろう機能しない配列変異体の数を大幅に減らすため、突然変異寛容性予測プログラムを用いることができる。タンパク質配列内のアミノ酸置換のタンパク質機能への影響を予測する様々なプログラム(例えば、SIFT、PolyPhen、PANTHER PSEC、PMUT、およびTopoSNP)は、例えば、Henikoff et al. (2006),「Predicting the Effects of Amino Acid Substitutions on Protein Function」, Annu. Rev. Genomics Hum. Genet., 7:61-80に記載されている。GNS配列変異体は、当該技術分野で公知の蛍光定量的酵素アッセイにより、GNS活性/GNS活性の保持についてスクリーニングすることができる。従って、当業者は、上記のように、当該技術分野で所定の方法により、GNS配列変異体の極めて多様な「ライブラリー」を作製しスクリーニングすることにより、非常に多くの使用可能なGNS配列変異体が得ることができることを、十分理解するであろう。

0170

組成物
本明細書に記載の二機能性の融合抗体は、それらの別々の構成タンパク質の活性、例えば、BBBを通過できる抗体(例えばHIR Ab)と、BBB上の内因性受容体の細胞外ドメイン(例えばIR ECD)との結合、および、MPS−IIIで欠損している酵素(例えばSGSH)の酵素活性を高い割合で保持していることが見いだされている。本明細書に記載の任意のタンパク質をコードするcDNAおよび発現ベクターの構築、ならびに、それらの発現および精製については、当業者に周知されており、本明細書の例えば実施例1〜3、ならびにBoadoら(2007), Biotechnol Bioeng 96:381-391、米国特許出願番号11/061,956および米国特許出願番号11/245,710に詳細に記載されている。

0171

本明細書には、本明細書に記載されているように、内因性BBB受容体に対する抗体(例えばHIR Ab)を含み、BBBを通過でき、SGSHと融合されている、二機能性の融合抗体が記載されており、ここに、該内因性BBB受容体に対する抗体は、血液脳関門を通過することができ、SGSHのそれぞれが、単体としてのそれらの活性に比べ、平均してそれらの活性の少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、95、99、または100%を保持している。いくつかの態様において、本明細書は、HIR AbおよびSGSHのそれぞれが、単体としてのそれらの活性に比べ、平均してそれらの活性の少なくとも約50%を保持している、HIR Ab−SGSH融合抗体を提供する。いくつかの態様において、本明細書は、HIR AbおよびSGSHのそれぞれが、単体としてのそれらの活性に比べ、平均してそれらの活性の少なくとも約60%を保持している、HIR Ab−SGSH融合抗体を提供する。いくつかの態様において、本明細書は、HIR AbおよびSGSHのそれぞれが、単体としてのそれらの活性に比べ、平均してそれらの活性の少なくとも約70%を保持している、HIR Ab−SGSH融合抗体を提供する。いくつかの態様において、本明細書は、HIR AbおよびSGSHのそれぞれが、単体としてのそれらの活性に比べ、平均してそれらの活性の少なくとも約80%を保持している、HIR Ab−SGSH融合抗体を提供する。いくつかの態様において、本明細書は、HIR AbおよびSGSHのそれぞれが、単体としてのそれらの活性に比べ、平均してそれらの活性の少なくとも約90%を保持している、融合HIR Ab−SGSH融合抗体を提供する。いくつかの態様において、HIR Abは、単体としてのその活性に比べ、その活性の少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、95、99、または100%を保持しており、SGSHは、単体としてのその活性に比べ、その活性の少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、95、99、または100%を保持している。従って、本明細書には、BBBを通過できる、二機能性のHIR Ab−SGSH融合抗体を含む組成物が記載されており、ここに、構成要素であるHIR AbおよびSGSHのそれぞれは、融合抗体の一部として、別々のタンパク質としてのそれらの活性に比べ、平均してそれらの活性の少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、95、99、または100%の活性、すなわち、それぞれHIR結合およびSGSH活性を保持している。HIR Ab−SGSH融合抗体は、本明細書に記載の任意のHIR抗体およびSGSHを含む融合タンパク質を指す。

0172

本明細書の任意の態様において、HIR Abは、本明細書に記載の内因性BBB受容体に対する抗体、例えば、トランスフェリン受容体、レプチン受容体、リポタンパク質受容体またはインスリン様成長因子(IGF)受容体に対する抗体、または、他の類似の内因性BBB受容体媒介輸送系に置き換えてよい。

0173

本明細書に記載の融合抗体において、抗体とSGSHとの間の共有結合は、融合抗体がIRのECDに結合し血液脳関門を通過できるようにし、SGSHがその活性の治療的に有用な部分を保持することができるようにする限り、抗体重鎖または軽鎖のカルボキシ末端またはアミノ末端、および、SGSHのアミノ末端またはカルボキシ末端へのものであってよい。いくつかの態様において、共有結合は、抗体のHCとSGSHとの間、または、抗体のLCとSGSHとの間である。任意の適切な結合、例えば、軽鎖のカルボキシ末端とSGSHのアミノ末端、重鎖のカルボキシ末端とSGSHのアミノ末端、軽鎖のアミノ末端とSGSHのアミノ末端、重鎖のアミノ末端とSGSHのアミノ末端、軽鎖のカルボキシ末端とSGSHのカルボキシ末端、重鎖のカルボキシ末端とSGSHのカルボキシ末端、軽鎖のアミノ末端とSGSHのカルボキシ末端、または、重鎖のアミノ末端とSGSHのカルボキシ末端を用いることができる。いくつかの態様において、結合は、HCのカルボキシ末端からSGSHのアミノ末端へのものである。

0174

SGSHは、リンカーにより、標的抗体(例えばMAb、HIR−MAb)と融合するか、または共有結合してよい。末端アミノ酸間の結合は、融合されたアミノ酸配列の一部を形成する、介在するペプチドリンカー配列により達成することができる。ペプチド配列リンカーは、長さが、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、または10より多いアミノ酸であってよい。いくつかの好ましい態様を含むいくつかの態様において、ペプチドリンカーは、長さが、20、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1未満のアミノ酸である。いくつかの好ましい態様を含むいくつかの態様において、ペプチドリンカーは、長さが、少なくとも0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10のアミノ酸である。いくつかの態様において、SGSHは標的抗体に直接結合されるため、長さが0アミノ酸である。いくつかの態様において、SGSHを標的抗体に結合するリンカーはない。

0175

いくつかの態様において、リンカーは、任意の組み合わせまたは順序で、グリシン、セリン、および/またはアラニン残基を含む。一部の例では、リンカー内のグリシン、セリン、およびアラニン残基を組み合わせた割合は、リンカー内の残基の総数の、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、または95%である。いくつかの好ましい態様において、リンカー内のグリシン、セリン、およびアラニン残基を組み合わせた割合は、リンカー内の残基の総数の、少なくとも50%、60%、70%、75%、80%、90%、または95%である。いくつかの態様において、任意の数のアミノ酸(天然または合成アミノ酸を含む)の組み合わせを、リンカーに用いることができる。いくつかの態様において、3アミノ酸のリンカーが用いられる。いくつかの態様において、リンカーは配列Ser−Ser−Serを有する。いくつかの態様において、2アミノ酸のリンカーは、任意の組み合わせまたは順序で、グリシン、セリン、および/またはアラニン残基を含む(例えばGly−Gly、Ser−Gly、Gly−Ser、Ser−Ser、Ala−Ala、Ser−Ala、またはAla−Serリンカー)。いくつかの態様において、2アミノ酸のリンカーは、1のグリシン、セリン、および/またはアラニン残基、ならびに他のアミノ酸(例えばSer−X、ここでXは任意の既知のアミノ酸である)からなる。さらに別の態様において、2アミノ酸のリンカーは、gly、ser、またはalaを除く、任意の2アミノ酸(例えばX−X)からなる。

0176

本明細書に記載されているように、いくつかの態様において、長さが2アミノ酸を越えるリンカー。本明細書でさらに記載するように、該リンカーは、任意の組み合わせまたは順序で、グリシン、セリン、および/またはアラニン残基も含んでよい。いくつかの態様において、リンカーは、1のグリシン、セリン、および/またはアラニン残基、ならびに、他のアミノ酸(例えばSer−nX、ここでXは任意の既知のアミノ酸であり、nはアミノ酸の数である)からなる。さらに別の態様において、リンカーは任意の2アミノ酸からなる(例えばX−X)。いくつかの態様において、前記の任意の2アミノ酸は、任意の組み合わせまたは順序で、かつ、それらの間に介在する可変数のアミノ酸内で、Gly、Ser、またはAlaである。ある態様の一例において、リンカーは少なくとも1のGlyからなる。ある態様の一例において、リンカーは少なくとも1のSerからなる。ある態様の一例において、リンカーは少なくとも1のAlaからなる。いくつかの態様において、リンカーは少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10のGly、Ser、および/またはAla残基からなる。好ましい態様において、リンカーは、(Gly4Ser)3または他のバリエーションなどの任意の組み合わせまたは数の繰り返し配列にて、GlyおよびSerを含む。

0177

本態様に用いるためのリンカーは、当該技術分野で公知の任意の方法を用いることによって設計されてよい。例えば、融合タンパク質の設計において、最適なアミノ酸リンカーを決定するための複数の公的に入手可能なプログラムがある。タンパク質の配列および所望の長さのリンカーのユーザーによる入力に基づいて、最適なリンカーのアミノ酸配列を自動的に生成する公的に入手可能なコンピュータープログラム(例えばLINKERプログラム)が、本方法および組成物に用いられてよい。しばしば、タンパク質設計に用いるために最適なタンパク質リンカーを予測するために、該プログラムはタンパク質サブドメインを連結する天然のリンカーの観察される傾向を用いることができる。一部の例では、該プログラムは、最適なリンカーを予測する他の方法を用いる。本態様のためのリンカーを予測するために適したいくつかのプログラムの例は、当該技術分野で記載されており、例えば、Xue et al. (2004) Nucleic AcidsRes. 32, W562-W565(機能性の融合タンパク質を構築するためのリンカー配列の設計を支援するためのLINKERプログラムへのインターネットリンクを提供しているウェブサーバー版)、George and Heringa, (2003), Protein Engineering, 15(11):871-879(リンカー(linker)プログラムへのインターネットリンクを提供し、タンパク質リンカーの合理的設計を記載している)、Argos, (1990), J. Mol. Biol. 211:943-958、Arai et al. (2001) Protein Engineering, 14(8):529-532、Crasto and Feng, (2000) Protein Engineering 13(5):309-312を参照のこと。

0178

ペプチドリンカー配列は、プロテアーゼ切断部位を含んでもよいが、これはSGSHの活性に必要ではなく、実際、これらの態様の利点は、一旦BBBを越えると、二機能性のHIR Ab−SGSH融合抗体が、切断なしに、輸送と活性の両方について、部分的にまたは完全に活性であることである。図9は、HCが、そのカルボキシ末端で、3アミノ酸の「Ser−Ser−ser」リンカーを介して、SGSHのアミノ末端と融合されている、HIR Ab−SGSH融合抗体のアミノ酸配列(配列番号10)の典型的な態様を示す。いくつかの態様において、図8に示すように、融合されたSGSH配列は、その20アミノ酸のシグナルペプチドを欠いている。

0179

いくつかの態様において、本明細書のHIR Ab−SGSH融合抗体は、HCとLCの両方を含む。いくつかの態様において、HIR Ab−SGSH融合抗体は一価の抗体である。別の態様において、本明細書の実施例セクションに記載されているように、HIR Ab−SGSH融合抗体は二価の抗体である。

0180

いくつかの態様において、HIR Ab−SGSH融合抗体の一部として用いられるHIR Abは、グリコシル化されていることも、されていないこともあり、いくつかの態様において、抗体は、例えば、CHO細胞内での合成によりもたらされるグリコシル化パターンでグリコシル化されている。

0181

本明細書において、「活性」は、生理的活性(例えば、BBBを通過する能力、および/または治療活性)、IR ECDに対するHIR Abの結合親和性、またはSGSHの酵素活性を含む。

0182

BBBを越えるHIR Ab−SGSH融合抗体の輸送は、標準的な方法により、HIR Ab単独のBBBを越える輸送と比較することができる。例えば、モデル動物、例えば、霊長類のような哺乳類によるHIR Ab−SGSH融合抗体の薬物動態および脳取り込みを用いることができる。同様に、SGSH活性を決定する標準モデルは、SGSHの機能を、単独の場合と、HIR Ab−SGSH融合抗体の一部としての場合と比較するために用いることもできる。例えば、SGSH対HIR Ab−SGSH融合抗体の酵素活性を立証する実施例4を参照のこと。HIR Ab−SGSH融合抗体対HIR Ab単独について、IR ECDに対する結合親和性を比較することができる。例えば、本明細書の実施例4を参照のこと。

0183

本明細書は、本明細書に記載されている1つ以上のHIR Ab−SGSH融合抗体、および医薬的に許容される賦形剤を含む医薬組成物も含む。医薬的に許容される担体/賦形剤についての徹底的な議論は、Remington's Pharmaceutical Sciences, Gennaro, AR, ed., 20th edition, 2000: Williams and Wilkins PA, USAに見ることができる。本態様の医薬組成物は、静脈内投与、皮下投与、筋肉内投与、腹腔内注射、経口投与、直腸投与、経頬投与、経肺投与、経皮投与、鼻腔内投与、または、末梢投与の任意の他の適切な経路を含む、任意の末梢経路を介した投与に適した組成物を含む。

0184

本明細書の組成物は、特に注射に適しており、例えば、静脈内投与、皮下投与、筋肉内投与、または腹腔内投与用の医薬組成物として適している。本明細書の水性組成物は、医薬的に許容される担体または水性媒体中に溶解または分散されてよい、本態様の組成物の有効量を含む。語句「医薬的にまたは薬理学的に許容される」は、必要に応じて、動物、例えばヒトに投与された場合に、有害な、アレルギー性の、または他の有害な反応を起こさない分子実体(molecular entities)および組成物を指す。本明細書において、「医薬的に許容される担体」は、ありとあらゆる溶媒、分散媒コーティング抗菌剤および抗真菌剤、ならびに、等張剤および吸収遅延剤等を含む。そのような媒体および薬剤を医薬活性物質に用いることは、当該技術分野で周知である。活性成分適合しない場合を除き、任意の従来の媒体または薬剤を治療用組成物に用いることが考慮される。補助的な活性成分を組成物に含めることもできる。

0185

注射用組成物のための典型的な医薬的に許容される担体としては、塩、例えば、鉱酸塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩等)、および有機酸の塩(例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩、マロン酸塩、安息香酸塩等)を挙げることができる。例えば、本明細書の組成物は、液体形態で提供されてよく、0.01〜1%のポリソルベート−80等の界面活性剤、またはマンニトール、ソルビトールもしくはトレハロース等の糖質添加剤を含むまたは含まない、様々なpH(5〜8)の生理食塩水ベースの水溶液に製剤化されてよい。通常用いられる緩衝液としては、ヒスチジン緩衝液、酢酸緩衝液、リン酸緩衝液、またはクエン酸緩衝液が挙げられる。いくつかの態様において、本明細書の医薬組成物は、単糖、例えばグルコースまたはデキストロースを含む。例えば、融合抗体は、デキストロース約0.1%、約0.5%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%またはそれより多い、デキストロースおよび/またはグルコースの溶液で投与することができる。いくつかの態様において、組成物は、約5%(w/vまたはv/v)の濃度で、グルコースおよび/またはデキストロースを含み得る。例えば、通常の保存および使用条件下で、血漿およびCSFグルコースレベルが有意に変化し低血糖を示す場合、これらの調合液は、微生物の増殖を防ぐ防腐剤を含み得る。様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベンクロロブタノールフェノールソルビン酸チメロサール等により、微生物の活動の阻止をもたらすことができる。多くの場合、等張剤、例えば、糖または塩化ナトリウムを含むことが好ましいであろう。吸収を遅延する物質、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを組成物に用いることにより、注射用組成物の延長された吸収をもたらすことができる。

0186

ヒト投与用の調合液は、FDAが要求する無菌状態発熱性、一般的安全性、および純度基準および他の規制機関の基準に適合する。活性化合物は、一般的に、非経口投与用に製剤化される、例えば、静脈内、筋肉内、皮下、病巣内、または腹腔内経路を介する注射用に製剤化されるであろう。活性要素または活性成分を含む水性組成物の製造は、本開示に照らして当業者に知られるであろう。典型的には、そのような組成物は、注射物質液体溶液としても液体懸濁液としても、製造することができ、注射の前に液体を加えて溶液または懸濁液を調製するのに用いるために適した固形を製造することもでき、調合液を乳化させることもできる。

0187

無菌注射溶液は、適切な溶媒中の必要量の活性化合物を必要に応じて上に挙げた様々な他の成分と組み合わせ、次いでろ過滅菌することにより製造される。一般的には、分散剤は、様々な無菌活性成分を、基本的分散媒質および上に挙げた必要な他の成分を含む無菌媒体に組み込むことにより製造される。無菌注射溶液を製造するための無菌粉末の場合は、製造方法には、活性成分および任意の追加の所望の成分の粉末をその予め濾過滅菌した溶液から生成する真空乾燥および凍結乾燥技術が含まれる。

0188

製剤化されると、溶液は、投与製剤と適合するように、本明細書に記載の基準に基づく治療的に活性な量で全身投与されるであろう。製剤は、様々な剤形、例えば上記の注射溶液の形で容易に投与されるが、薬剤放出カプセルなども用いることができる。

0189

投与される医薬組成物の適切な品質処置回数、および単位用量は、本明細書に記載されているように、HIR Ab−SGSH融合抗体のCNS取り込み特性に、ならびに、治療する対象、対象の状態、および所望の効果に応じて変化するであろう。いずれにしても、投与担当者は、個々の対象に対する適切な用量を決定するであろう。

0190

非経口投与、例えば静脈内または筋肉内注射用に製剤化した化合物に加え、限定されるものではないが、以下を含む本態様の他の代替投与法も用いることができる:皮膚内投与(米国特許第5,997,501号、第5,848,991号、および第5,527,288号を参照)、投与(米国特許第6,361,760号、第6,060,069号、および第6,041,775号を参照)、バッカル投与(米国特許第6,375,975号、および第6,284,262号を参照)、経皮的投与(米国特許第6,348,210号、および第6,322,808号)、および経粘膜投与(米国特許第5,656,284号を参照)。そのような投与方法は当該技術分野で周知である。点鼻液またはスプレーエアロゾル、または吸入剤等の、本態様の鼻内投与を用いることもできる。点鼻液は、通常、滴剤またはスプレー剤鼻腔に投与するよう設計された水性溶液である。点鼻液は、多くの点で鼻汁と同様であるように製造される。従って、水性点鼻液は、通常、等張であり、pH5.5〜6.5を維持するためにわずかに緩衝化されている。さらに、必要であれば、点眼薬および適切な薬剤安定剤に用いるものと同様の抗菌性保存剤を製剤に含めてもよい。様々な市販の点鼻剤が知られており、これには、例えば抗生物質および抗ヒスタミン剤が含まれ、喘息の予防に用いられる。

0191

他の投与方法に適したさらなる製剤には坐剤およびペッサリーが含まれる。直腸ペッサリーまたは坐剤を用いることもできる。坐剤は、直腸または尿道へ挿入するための、通常薬を含んでいる、様々な重量および形状の固体剤形である。挿入後に坐剤は腔内液中軟化し、融解または溶解する。坐剤用の従来の結合剤および担体は、一般的に、例えばポリアルキレングリコールまたはトリグリセリドを含み、そのような坐剤は、任意の適切な範囲、例えば0.5%〜10%、好ましくは1%〜2%の範囲の活性成分を含む混合物から形成することができる。

0192

経口製剤は、例えば、医薬品グレードのマンニトール、ラクトースデンプンステアリン酸マグネシウムサッカリンナトリウムセルロース炭酸マグネシウムのような、通常用いられる賦形剤を含む。これらの組成物は、溶液、懸濁液、錠剤丸薬、カプセル、持続放出製剤または粉末の形態をとる。ある特定の態様において、経口医薬組成物は、不活性希釈剤もしくは吸収可能な食用担体を含むことになるか、ハードもしくはソフトシェルゼラチンカプセル封入されるか、錠剤に圧縮されるか、または食事療法食品に直接組み込むことができる。経口治療投与用の活性化合物は、賦形剤と共に組み込まれてよく、摂取可能な錠剤、バッカル錠トローチ、カプセル、エリキシル剤、懸濁液、シロップ剤ウエハース等の形態で用いることができる。そのような組成物および製剤は、少なくとも0.1%の活性化合物を含むことができる。組成物および製剤の割合は、もちろん変化し、便宜的に、単位の重量の約2〜約75%の間、または約25〜60%の間であってよい。そのような治療的に有用な組成物中の活性化合物の量は、適切な用量が得られるような量である。

0193

錠剤、トローチ、丸薬、カプセル等は以下のものを含んでもよい:結合剤、例えばトラガカントゴムアカシアコーンスターチ、またはゼラチン;賦形剤、例えば第二リン酸カルシウム崩壊剤、例えばコーンスターチ、ジャガイモデンプンアルギン酸等;滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム;および甘味料、例えばスクロース、ラクトース、またはサッカリンを加えてもよく、または香味剤、例えばペパーミントウインターグリーン油、またはチェリー香味料単位剤形カプセル剤である場合は、上記の種類の物質に加えて液体担体を含んでもよい。様々な他の物質は、コーティングとして、または用量単位物理的形状を他の方法で修飾するために存在してもよい。例えば、錠剤、丸薬、またはカプセルをセラック、糖、またはその両方でコートしてもよい。エリキシル剤のシロップは、甘味料として活性化合物スクロース、防腐剤としてメチレンおよびプロピルパラベン色素、および香味剤、例えばチェリーまたはオレンジ香味料を含んでもよい。ある態様において、経口医薬組成物は、の環境から活性成分を保護するために腸溶コートしてもよく、腸溶コーティング法および製剤は当該技術分野で周知である。

0194

方法
本明細書は、治療的有効量の、本明細書に記載の融合抗体を全身投与することにより、BBBを越えてCNSへ、有効用量の、MPS−IIIで欠損している酵素(例えばSGSH)を送達する方法について記載する。いくつかの態様において、本明細書の融合抗体はHIR Ab−SGSHである。本明細書に記載されているように、HIR Ab−SGSH融合抗体の送達のための適切な全身用量は、そのCNS取り込み特性およびSGSH比活性に基づいている。SGSH欠損症に罹患した対象へのHIR Ab−SGSH融合抗体の全身投与は、CNSへSGSHを非侵襲的に送達する有用なアプローチである。さらに、本明細書は、治療的有効量の、本明細書に記載の融合抗体を全身投与することにより、対象におけるMPS−IIIを治療する(例えば、治療的に処置する)方法について記載する。いくつかの態様において、治療は治療的処置である。いくつかの態様において、治療は、MPS−IIIの1つ以上の症状を軽減する。いくつかの態様において、治療は、MPS−IIIの1つ以上の症状を、約5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、95%、99%、または100%軽減する。

0195

融合抗体の治療的に有効な全身用量である融合抗体の量は、本明細書に記載されているように、投与される融合抗体のCNSの取り込み特性、例えば、全身投与された用量の内、CNSで取り込まれる割合に一部依存する。

0196

いくつかの態様において、全身投与されるHIR Ab−SGSH融合抗体の1%(すなわち、約0.3%、0.4%、0.48%、0.6%、0.74%、0.8%、0.9%、1.05、1.1、1.2、1.3%、1.5%、2%、2.5%、3%、または約0.3%〜約3%の任意の%)が、末梢血からBBBを越えるその取り込みの結果として、脳へ送達される。いくつかの態様において、HIR Ab−SGSH融合抗体の全身投与された用量の、少なくとも0.5%(すなわち、約0.3%、0.4%、0.48%、0.6%、0.74%、0.8%、0.9%、1.05、1.1、1.2、1.3%、1.5%、2%、2.5%、3%、または約0.3%〜約3%の任意の%)が、全身投与後2時間以内、すなわち、1.8、1.7、1.5、1.4、1.3、1.2、1.1、0.9、0.8、0.6、0.5、または約0.5〜約2時間の任意の時間に、脳へ送達される。

0197

従って、いくつかの態様において、本明細書は、BBBを通過する融合抗体の量が、対象の脳において、少なくとも0.5ngのSGSHタンパク質/mgタンパク質(例えば、対象の脳において、0.5、1、3、10、30、50、または0.5〜50ngの任意の他の値のSGSHタンパク質/mgタンパク質)をもたらすように、5〜50kgのヒトへ、治療的有効量の、本明細書に記載の融合抗体を全身投与する方法を提供する。

0198

いくつかの態様において、対象の脳へ送達される酵素(例えばSGSH)活性の総ユニット数は、脳1グラム当たり、少なくとも50ミリユニットである(例えば、脳1グラム当たり、少なくとも100、300、1000、3000、10000、30000、50000、または約50〜50,000ミリユニットの任意の他のSGSH総ユニット数の、送達されるSGSH活性)。

0199

いくつかの態様において、治療的に有効な全身用量は、少なくとも5000、10000、30000、100000、300000、1000000、5000000、または、約5,000〜5,000,000ユニットの任意の他の全身用量の酵素(例えばSGSH)活性を含む。

0200

別の態様において、治療的に有効な全身用量は、少なくとも約1000ユニットの酵素(例えばSGSH)活性/kg体重、少なくとも約1000、3000、10000、30000、100000、または約1,000〜100,000ユニットの任意の他のユニット数の酵素活性/kg体重である。

0201

当業者は、本明細書の融合抗体の治療的に有効な全身用量の質量が、その酵素(例えばSGSH)比活性に一部依存することを十分理解するであろう。いくつかの態様において、融合抗体の比活性は少なくとも1,000U/mgタンパク質、少なくとも約1500、2500、3500、6000、7500、9000、または、約1,000ユニット/mg〜約10,000ユニット/mgの任意の他の比活性値である。

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