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技術 燃料電池単セルの製造装置

出願人 株式会社SOKENトヨタ自動車株式会社
発明者 外村孝直佐藤研二栗原卓也梅田尚実
出願日 2019年4月4日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-071710
公開日 2020年10月15日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-170648
状態 未査定
技術分野
  • -
主要キーワード 押圧枠 各押圧板 最内位置 断面波型 軟質弾性材料 各押圧ローラ 中央領 押圧領域
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

膜電極接合体フレーム部材接着時に気泡残留を抑えることができる燃料電池単セル製造装置を提供することである。

解決手段

外縁部(18)に沿って接着剤(G1)が塗布された膜電極接合体(14)と、膜電極接合体の外縁部に接着される内縁部(19)を有する枠状のフレーム部材(15)とを備えた燃料電池単セル(10)を製造する燃料電池単セルの製造装置(30)が、フレーム部材の内縁部を膜電極接合体の外縁部に押し付け押圧機構(32)を備え、押圧機構は、フレーム部材を押圧して、フレーム部材の枠内側から枠外側に向けて押圧領域を移動又は拡大する押圧板(37)を有する構成にした。

概要

背景

燃料電池単セルの製造時には、矩形シート状膜電極接合体の外縁部に沿って接着剤が塗布され、膜電極接合体の外縁部に対して上側から矩形枠状のフレーム部材内縁部が接着される。このとき、膜電極接合体上の接着剤とフレーム部材の界面に気泡残留していると、膜電極接合体とフレーム部材の接着性が悪化すると共に、気泡を通じてガス漏洩する恐れがある。このため、接着剤とフレーム部材の界面に残留した気泡を取り除きつつ、膜電極接合体の外縁部に対してフレーム部材の内縁部を接着する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

特許文献1に記載の方法では、専用治具を用いてフレーム部材の内縁部が下向きに傾斜され、この傾斜した先端が膜電極接合体の外縁部上の接着剤に押し付けられている。フレーム部材の内縁部が先端側から接着剤に押し付けられることで、接着剤に含まれる気泡がフレーム部材の内縁部の斜面によって膜電極接合体の外方に向かって押し出される。そして、フレーム部材の内縁部が膜電極接合体の外縁部に平行になるまで押し付けられて、接着剤とフレーム部材の界面から気泡が取り除かれた状態でフレーム部材の内縁部が膜電極接合体の外縁部に良好に接着される。

概要

膜電極接合体とフレーム部材の接着時に気泡の残留を抑えることができる燃料電池単セルの製造装置を提供することである。外縁部(18)に沿って接着剤(G1)が塗布された膜電極接合体(14)と、膜電極接合体の外縁部に接着される内縁部(19)を有する枠状のフレーム部材(15)とを備えた燃料電池単セル(10)を製造する燃料電池単セルの製造装置(30)が、フレーム部材の内縁部を膜電極接合体の外縁部に押し付ける押圧機構(32)を備え、押圧機構は、フレーム部材を押圧して、フレーム部材の枠内側から枠外側に向けて押圧領域を移動又は拡大する押圧板(37)を有する構成にした。

目的

本発明では、膜電極接合体とフレーム部材の接着時に気泡の残留を抑えることができる燃料電池単セルの製造装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

外縁部に沿って接着剤が塗布された膜電極接合体と、前記膜電極接合体の外縁部に接着される内縁部を有する枠状のフレーム部材とを備えた燃料電池単セルを製造する燃料電池単セルの製造装置であって、前記フレーム部材の内縁部を前記膜電極接合体の外縁部に押し付け押圧機構を備え、前記押圧機構は、前記フレーム部材を押圧して、前記フレーム部材の枠内側及び枠外側のいずれか一方から他方に向けて押圧領域を移動又は拡大する押圧部材を有することを特徴とする燃料電池単セルの製造装置。

技術分野

0001

本発明は、燃料電池単セル製造装置に関する。

背景技術

0002

燃料電池単セルの製造時には、矩形シート状膜電極接合体の外縁部に沿って接着剤が塗布され、膜電極接合体の外縁部に対して上側から矩形枠状のフレーム部材内縁部が接着される。このとき、膜電極接合体上の接着剤とフレーム部材の界面に気泡残留していると、膜電極接合体とフレーム部材の接着性が悪化すると共に、気泡を通じてガス漏洩する恐れがある。このため、接着剤とフレーム部材の界面に残留した気泡を取り除きつつ、膜電極接合体の外縁部に対してフレーム部材の内縁部を接着する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

0003

特許文献1に記載の方法では、専用治具を用いてフレーム部材の内縁部が下向きに傾斜され、この傾斜した先端が膜電極接合体の外縁部上の接着剤に押し付けられている。フレーム部材の内縁部が先端側から接着剤に押し付けられることで、接着剤に含まれる気泡がフレーム部材の内縁部の斜面によって膜電極接合体の外方に向かって押し出される。そして、フレーム部材の内縁部が膜電極接合体の外縁部に平行になるまで押し付けられて、接着剤とフレーム部材の界面から気泡が取り除かれた状態でフレーム部材の内縁部が膜電極接合体の外縁部に良好に接着される。

先行技術

0004

特開2018−120736号公報

発明が解決しようとする課題

0005

燃料電池単セルの製造では、低コスト化のために膜電極接合体とフレーム部材の接着工程のサイクルタイムの短縮が求められている。特許文献1に記載の方法では、接着剤から気泡を良好に取り除くことができるが、専用治具によってフレーム部材の内縁部を傾斜させなければならず、作業工数が増加して接着工程のサイクルタイムを短縮することができない。また、膜電極接合体上の接着剤は常に同じ断面形状になるとは限らず、接着剤とフレーム部材の界面から気泡を取り除くためには、接着剤の断面形状に合わせてフレーム部材の内縁部の傾斜角度を調整しなければならない。

0006

本発明では、膜電極接合体とフレーム部材の接着時に気泡の残留を抑えることができる燃料電池単セルの製造装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するために、本発明に係る燃料電池単セルの製造装置は、外縁部に沿って接着剤が塗布された膜電極接合体と、前記膜電極接合体の外縁部に接着される内縁部を有する枠状のフレーム部材とを備えた燃料電池単セルを製造する燃料電池単セルの製造装置であって、前記フレーム部材の内縁部を前記膜電極接合体の外縁部に押し付ける押圧機構を備え、前記押圧機構は、前記フレーム部材を押圧して、前記フレーム部材の枠内側及び枠外側のいずれか一方から他方に向けて押圧領域を移動又は拡大する押圧部材を有することを特徴とする。

発明の効果

0008

本発明によれば、膜電極接合体の外縁部に沿って塗布された接着剤に、フレーム部材の内縁部が押し付けられて、フレーム部材の枠内側及び枠外側のいずれか一方側から他方側に向けて押圧領域が移動又は拡大される。押圧領域の移動又は拡大によって接着剤とフレーム部材の界面に混入した気泡が押し出されて、接着剤とフレーム部材の界面における気泡の残留が抑えられる。また、気泡同士が合一して気泡サイズ成長するため、より気泡が押し出し易くなる。よって、膜電極接合体とフレーム部材の接着時に気泡の残留を抑えることができる。

図面の簡単な説明

0009

第1の実施形態に係る燃料電池単セルの分解斜視図である。
接着剤にフレーム部材が接着された状態を示す図である。
第1の実施形態に係る接着工程の説明図であり、(A)は接着工程の開始時、(B)は接着工程の途中、(C)は接着工程の終了時をそれぞれ示している。
第2の実施形態に係る接着工程の説明図であり、(A)は接着工程の開始時、(B)は接着工程の途中、(C)は接着工程の終了時をそれぞれ示している。
第3の実施形態に係る接着工程の説明図であり、(A)は接着工程の開始時、(B)は接着工程の途中、(C)は接着工程の終了時をそれぞれ示している。
第4の実施形態に係る塗布工程及び接着工程の説明図であり、(A)は塗布工程、(B)は接着工程の開始時、(C)は接着工程の途中、(D)は接着工程の終了時をそれぞれ示している。
第5の実施形態に係る塗布工程及び接着工程の説明図であり、(A)は塗布工程、(B)は接着工程の開始時、(C)は接着工程の途中、(D)は接着工程の終了時をそれぞれ示している。

実施例

0010

[第1の実施形態]
以下、添付の図面を参照して、第1の実施形態に係る燃料電池単セルの製造装置について説明する。先ず、製造対象である燃料電池単セルについて説明する。図1は、第1の実施形態の燃料電池単セルの分解斜視図である。図2は、接着剤にフレーム部材が接着された状態を示す図である。

0011

図1に示す燃料電池単セル10は、燃料電池スタック一単位を構成しており、電極アッセンブリ11と、電極アッセンブリ11の両主面に接合された第1、第2のセパレータ12、13とによって平面視矩形状に形成されている。電極アッセンブリ11は、矩形枠状のフレーム部材15と、矩形シート状の膜電極接合体14とによって構成されている。膜電極接合体14は、いわゆるMEA(Membrane Electrode Assembly)であり、高分子電解質膜の一方の面のアノード電極及び高分子電解質膜の他方の面のカソード電極を一対のガス拡散層で覆って形成されている。

0012

膜電極接合体14の高分子電解質膜は、固体高分子材料で形成されたプロトン伝導性イオン交換膜によって矩形シート状に形成されている。アノード電極及びカソード電極は、例えば、白金等の触媒担持した多孔質カーボン素材によって形成されている。一対のガス拡散層は、例えば、カーボン多孔質体金属多孔質体のようにガス透過性を有する導電性部材によって形成されている。また、一対のガス拡散層には、カーボン多孔質体として、例えばカーボンペーパカーボンクロスが使用され、金属多孔質体として、例えば金属メッシュ発泡金属が使用されている。

0013

フレーム部材15は、ポリプロピレンポリエチレン等の熱可塑性樹脂によって矩形枠のシート状に形成されている。フレーム部材15には、燃料ガス(例えば水素ガス)用の開口21a、21bと、酸化剤ガス(例えば空気)用の開口22a、22bと、冷却媒体(例えば冷却水)用の開口23a、23bとが形成されている。燃料ガス用の開口21a、21bはフレーム部材15の対角位置に形成され、酸化剤ガス用の開口22a、22bは燃料ガス用の開口21a、21bとは逆のフレーム部材15の対角位置に形成されている。冷却媒体用の開口23a、23bは膜電極接合体14を挟んでフレーム部材15の対向位置に形成されている。

0014

第1、第2のセパレータ12、13は、チタンチタン合金又はステンレス鋼等の金属板材プレス成形することによって形成されている。第1のセパレータ12の外縁形状は、電極アッセンブリ11と平面視にて略同一形状に形成されており、フレーム部材15と同様に燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体用の開口24a−26a、24b−26bが形成されている。同様に、第2のセパレータ13の外縁形状も、電極アッセンブリ11と略同一形状に形成されており、フレーム部材15と同様に燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体用の開口27a−29a、27b−29bが形成されている。

0015

図1では簡略化して記載しているが、第1、第2のセパレータ12、13の中央領域は断面波型状に形成されている。第1のセパレータ12と膜電極接合体14の間の空間は燃料ガス用の流路になっており、第2のセパレータ13と膜電極接合体14の間の空間は酸化剤ガス用の流路になっている。複数の燃料電池単セル10がスタックされた状態で、隣り合う燃料電池単セル10の第1、第2のセパレータ12、13の間の空間は冷却媒体用の流路になっている。燃料電池単セル10では、燃料ガス及び酸化剤ガスによって膜電極接合体14で電気化学反応が起きて発電され、反応熱による温度上昇が冷却媒体によって抑えられて発電性能が向上される。

0016

図2に示すように、このような燃料電池単セル10(図1参照)の製造過程では、膜電極接合体14にフレーム部材15が接着される。この場合、矩形シート状の膜電極接合体14の外縁部18に沿って接着剤G1が塗布され、膜電極接合体14の外縁部18に対して矩形枠のシート状のフレーム部材15の内縁部19が上側から接着される。接着剤G1の塗布の際には接着剤G1の表面に細かな凹凸ができるため、接着剤G1とフレーム部材15の界面に気泡Bが入り込む。そこで、本実施形態では、押圧板37(図3参照)によって接着剤G1とフレーム部材15の界面から気泡Bを押し出している。

0017

図3を参照して、第1の実施形態に係る燃料電池単セルの製造装置及び接着工程について説明する。図3は、第1の実施形態に係る接着工程の説明図であり、(A)は接着工程の開始時、(B)は接着工程の途中、(C)は接着工程の終了時をそれぞれ示している。なお、図3では、説明の便宜上、製造装置、膜電極接合体、フレーム部材を模式的に記載している。

0018

図3(A)に示すように、燃料電池単セルの製造装置30は、膜電極接合体14が載置された載置テーブル31と、膜電極接合体14の外縁部18にフレーム部材15の内縁部19を押し付ける押圧機構32とを備えている。載置テーブル31上には膜電極接合体14が吸引保持されており、膜電極接合体14上にはディスペンサ(不図示)によって外縁部18に沿って接着剤G1が塗布されている。載置テーブル31の上方には、押圧機構32によって矩形枠状のフレーム部材15が支持されており、フレーム部材15の内縁部19が膜電極接合体14の外縁部18に対して上下方向で対向している。

0019

押圧機構32には、搬送機構(不図示)等に接続されたベース板33が設けられている。ベース板33の下面の外縁付近には複数の支柱34が設けられ、各支柱34の下端部にはフレーム部材15を下方から支持する爪部35が設けられている。また、ベース板33の下面の外縁付近よりも内側には一対の支持片36を一組とした複数組の支持片36が設けられ、各組の一対の支持片36の下端部にはフレーム部材15の内縁部19の各辺に沿って延びる長尺の押圧板37が支持されている。すなわち、押圧機構32には、フレーム部材15の内縁部19の四辺に対応して4つの押圧板37(図3では2つのみ図示)が設けられている。

0020

支持片36の下端部は支柱34の下端部よりも高い位置にあり、各押圧板37がフレーム部材15の内縁部19の真上に位置付けられている。押圧板37の幅方向の中間位置が一対の支持片36によって揺動可能に支持されており、押圧板37の支持位置にはトーションバネ(不図示)が設けられ、トーションバネによって押圧板37が押し込まれている。押圧板37は、フレーム部材15が接着剤G1に接触していない初期状態において、フレーム部材15の枠外側から枠内側に向かって押圧板37とフレーム部材15の間隔が狭くなるような傾斜姿勢で保持されている。

0021

接着工程が開始されると、押圧機構32によって載置テーブル31の膜電極接合体14の上方にフレーム部材15が位置付けられ、膜電極接合体14の外縁部18にフレーム部材15の内縁部19が対向される。これにより、膜電極接合体14の外縁部18の接着剤G1の真上にフレーム部材15の内縁部19が位置付けられる。押圧機構32が載置テーブル31に向かって下降し、複数の爪部35に支持されたフレーム部材15の内縁部19が膜電極接合体14の外縁部18上の接着剤G1に近づけられる。

0022

図3(B)に示すように、押圧機構32が載置テーブル31に向かって下降すると、接着剤G1上にフレーム部材15が載置されて、複数の爪部35からフレーム部材15が離間する。接着剤G1の表面には凹凸ができているため、フレーム部材15と接着剤G1の界面に気泡Bが発生する。フレーム部材15の枠外側から枠内側に向かって低くなるように押圧板37が傾いているため、押圧板37の角部38aがフレーム部材15の内縁部19の最内位置を押圧する。これにより、押圧板37の角部38aによってフレーム部材15を介して接着剤G1の表面が押し潰される。

0023

図3(C)に示すように、押圧機構32が載置テーブル31に向かって下降し続けると、フレーム部材15に押圧板37が押し返されて、トーションバネのバネ力に抗して押圧板37が矢印D1方向に揺動する。押圧板37が揺動することで、フレーム部材15に対する押圧板37の押圧領域がベース板33の内側の角部38aから外側の角部38bに向かって拡大する。押圧板37の押圧領域の拡大によってフレーム部材15の枠内側から枠外側に向かって接着剤G1が押し広げられて、接着剤G1とフレーム部材15の界面に混入した気泡Bが外方に押し出される。これにより、接着剤G1とフレーム部材15の界面における気泡Bの残留が抑えられる。

0024

このとき、フレーム部材15の枠内側から枠外側に向かって接着剤G1が一方向に流動するため、接着剤G1が押し広げられる間に接着剤G1とフレーム部材15の界面の気泡Bが合一して気泡サイズが成長する。気泡サイズを成長させながら気泡Bが押し出されるため、接着剤G1とフレーム部材15の界面から気泡Bを押し出し易くなっている。これにより、膜電極接合体14とフレーム部材15の接着不良を防止することができる。なお、フレーム部材15の枠内側から枠外側に接着剤G1を押し広げる構成が好ましいが、押圧板37の傾斜姿勢を逆向きにしてフレーム部材15の枠外側から枠内側に接着剤G1を押し広げる構成にしてもよい。

0025

以上のように、第1の実施形態の燃料電池単セルの製造装置30では、膜電極接合体14の外縁部18に沿って塗布された接着剤G1に、フレーム部材15の内縁部19が押し付けられて、フレーム部材15の枠内側から枠外側に向けて押圧領域が拡大される。押圧領域の拡大によって接着剤G1とフレーム部材15の界面に混入した気泡Bが押し出されて、接着剤G1とフレーム部材15の界面における気泡Bの残留が抑えられる。よって、膜電極接合体14とフレーム部材15の接着時に気泡Bの残留を抑えることができる。

0026

[第2の実施形態]
以下、第2の実施形態に係る燃料電池単セルの製造装置及び接着工程について説明する。図4は、第2の実施形態に係る接着工程の説明図であり、(A)は接着工程の開始時、(B)は接着工程の途中、(C)は接着工程の終了時をそれぞれ示している。なお、第2の実施形態の燃料電池単セルの製造装置は、押圧部材として押圧板の代わりに押圧ローラを使用した点で第1の実施形態と相違している。したがって、第1の実施形態と同様な構成については説明を極力省略する。また、図4では、説明の便宜上、製造装置、膜電極接合体、フレーム部材を模式的に記載している。

0027

図4(A)に示すように、燃料電池単セルの製造装置40は、載置テーブル41の上方に押圧機構42が位置付けられ、載置テーブル41によって膜電極接合体14が吸引保持され、押圧機構42によってフレーム部材15が支持されている。ベース板43の下面の外縁付近には複数の支柱44が設けられ、各支柱44の下端部には爪部45が設けられている。また、ベース板43の下面の外縁付近よりも内側には一対の支持片46を一組とした複数組の支持片46が設けられ、各組の一対の支持片46には揺動アーム47を介して長尺の押圧ローラ48が支持されている。

0028

各押圧ローラ48は、それぞれフレーム部材15の内縁部19の四辺に対応しており(図4では2つのみ図示)、内縁部19の各辺に沿って延びている。揺動アーム47の上端部にはトーションバネ(不図示)が設けられ、トーションバネによって揺動アーム47がフレーム部材15の枠内側に向かって押し込まれている。揺動アーム47の下端部に押圧ローラ48が回転可能に支持されており、揺動アーム47によって押圧ローラ48がフレーム部材15の内縁部19の最内位置に押し付けられている。このとき、揺動アーム47は下方に移行するに従ってフレーム部材15の枠外側に移行するように傾く

0029

接着工程が開始されると、押圧機構42によって載置テーブル41の膜電極接合体14の上方にフレーム部材15が位置付けられ、膜電極接合体14の外縁部18にフレーム部材15の内縁部19が対向される。これにより、膜電極接合体14の外縁部18の接着剤G1の真上にフレーム部材15の内縁部19が位置付けられる。押圧機構42が載置テーブル41に向かって下降し、複数の爪部45によって支持されたフレーム部材15の内縁部19が膜電極接合体14の外縁部18上の接着剤G1に近づけられる。

0030

図4(B)に示すように、押圧機構42が載置テーブル41に向かって下降すると、接着剤G1上にフレーム部材15が載置される。接着剤G1の表面には凹凸ができているため、フレーム部材15と接着剤G1の界面に気泡Bが発生する。押圧ローラ48がフレーム部材15の内縁部19の最内位置を押圧しているため、押圧ローラ48によってフレーム部材15を介して接着剤G1の表面が押し潰される。

0031

図4(C)に示すように、押圧機構42が載置テーブル41に向かって下降し続けると、押圧ローラ48がフレーム部材15に押し返されて、トーションバネのバネ力に抗して揺動アーム47が矢印D2方向に揺動する。フレーム部材15に対する押圧ローラ48の押圧領域がフレーム部材15の内側から外側に向かって移動して、押圧ローラ48によってフレーム部材15の枠内側から枠外側に向かって接着剤G1が押し広げられる。これにより、接着剤G1とフレーム部材15の界面に混入した気泡Bが外方に押し出されて、接着剤G1とフレーム部材15の界面における気泡Bの残留が抑えられる。

0032

以上のように、第2の実施形態の燃料電池単セルの製造装置40においても、第1の実施形態の燃料電池単セルの製造装置30と同様に、膜電極接合体14とフレーム部材15の接着時に気泡Bの残留を抑えることができる。なお、押圧ローラ48がフレーム部材15の枠内側から枠外側に向かって移動する構成が好ましいが、押圧ローラ48がフレーム部材15の枠外側から枠内側に向かって移動する構成にしてもよい。

0033

[第3の実施形態]
以下、第3の実施形態に係る燃料電池単セルの製造装置及び接着工程について説明する。図5は、第3の実施形態に係る接着工程の説明図であり、(A)は接着工程の開始時、(B)は接着工程の途中、(C)は接着工程の終了時をそれぞれ示している。なお、第3の実施形態の燃料電池単セルの製造装置は、押圧部材として押圧板の代わりに押圧枠を使用した点で第1の実施形態と相違している。したがって、第1の実施形態と同様な構成については説明を極力省略する。また、図5では、説明の便宜上、製造装置、膜電極接合体、フレーム部材を模式的に記載している。

0034

図5(A)に示すように、燃料電池単セルの製造装置50は、載置テーブル51の上方に押圧機構52が位置付けられ、載置テーブル51によって膜電極接合体14が吸引保持され、押圧機構52によってフレーム部材15が支持されている。ベース板53の下面の外縁付近には複数の支柱54が設けられ、各支柱54の下端部には爪部55が設けられている。また、ベース板53の下面の外縁付近よりも内側には、フレーム部材15の内縁部19に沿って押圧枠57が設けられている。押圧枠57は、ゴム等の軟質弾性材料によって、断面視にてフレーム部材15の枠外側から枠内側に向かって厚くなるように形成されている。

0035

接着工程が開始されると、押圧機構52によって載置テーブル51の膜電極接合体14の上方にフレーム部材15が位置付けられ、膜電極接合体14の外縁部18にフレーム部材15の内縁部19が対向される。これにより、膜電極接合体14の外縁部18の接着剤G1の真上にフレーム部材15の内縁部19が位置付けられる。押圧機構52が載置テーブル51に向かって下降し、複数の爪部55に支持されたフレーム部材15の内縁部19が膜電極接合体14の外縁部18上の接着剤G1に近づけられる。

0036

図5(B)に示すように、押圧機構52が載置テーブル51に向かって下降すると、接着剤G1上にフレーム部材15が載置されて、複数の爪部55からフレーム部材15が離間する。接着剤G1の表面には凹凸ができているため、フレーム部材15と接着剤G1の界面に気泡Bが発生する。ベース板53は内側に向かって押圧枠57の厚みが大きく形成されているため、ベース板53の下面から最も下方に突出した押圧枠57の先端部58がフレーム部材15の内縁部19の最内位置を押圧する。これにより、押圧枠57の先端部58によってフレーム部材15を介して接着剤G1の表面が押し潰される。

0037

図5(C)に示すように、押圧機構52が載置テーブル51に向かって下降し続けると、押圧枠57が軟質弾性材料で形成されているため、押圧枠57はフレーム部材15に押し返されることで変形する。押圧枠57の変形によってフレーム部材15に対する押圧枠57の押圧領域がフレーム部材15の枠内側から枠外側に向かって拡大して、フレーム部材15の枠内側から枠外側に向かって接着剤G1が押し広げられる。これにより、接着剤G1とフレーム部材15の界面に混入した気泡Bが外方に押し出されて、接着剤G1とフレーム部材15の界面における気泡Bの残留が抑えられる。

0038

以上のように、第3の実施形態の燃料電池単セルの製造装置50においても、第1の実施形態の燃料電池単セルの製造装置30と同様に、膜電極接合体14とフレーム部材15の接着時に気泡Bの残留を抑えることができる。なお、押圧枠57が断面視にてフレーム部材15の枠外側から枠内側に向かって厚くなる形状が好ましいが、押圧枠57は断面視にてフレーム部材15の枠内側から枠外側に向かって厚くなるように形成されていてもよい。

0039

なお、第1−第3の実施形態に係る燃料電池単セルの製造装置では、押圧機構に押圧部材を設けて、押圧部材がフレーム部材を押圧して押圧領域を移動又は拡大する押圧部材を設ける構成にしたが、この構成に限定されない。例えば、膜電極接合体の外縁部に接着剤を介して枠状のフレーム部材の内縁部を接着する燃料電池単セルの製造方法であって、膜電極接合体の外縁部に沿って接着剤を塗布する塗布工程と、フレーム部材の内縁部を膜電極接合体の外縁部に接着する接着工程とを有し、塗布工程を、断面視にて膜電極接合体の外側及び内側のいずれか一方から他方に向かって接着剤を厚く塗布する構成にしてもよい。

0040

[第4の実施形態]
以下、第4の実施形態に係る燃料電池単セルの製造方法について説明する。図6は、第4の実施形態に係る塗布工程及び接着工程の説明図であり、(A)は塗布工程、(B)は接着工程の開始時、(C)は接着工程の途中、(D)は接着工程の終了時をそれぞれ示している。なお、第4の実施形態の燃料電池単セルの製造方法は、断面視にて膜電極接合体の外側から内側に向かって接着剤を厚く塗布した点で第1の実施形態と相違している。したがって、第1の実施形態と同様な構成については説明を極力省略する。また、図6では、説明の便宜上、製造装置、膜電極接合体、フレーム部材を模式的に記載している。

0041

図6(A)に示すように、載置テーブル61によって膜電極接合体14が吸引保持され、膜電極接合体14の外縁部18の真上にディスペンサ68のノズル口69が位置付けられている。塗布工程が開始されると、ノズル口69が載置テーブル61に対して相対的に動かされて、膜電極接合体14の外縁部18に沿ってノズル口69から接着剤G2が塗布される。このとき、ノズル口69は膜電極接合体14の外側よりも内側の塗布量が多くなるような口形状に形成されている。よって、膜電極接合体14の外縁部18には、ノズル口69によって膜電極接合体14の外側から内側に向かって接着剤G2が厚くなるように塗布される。

0042

図6(B)に示すように、押圧機構62のベース板63の下面の外縁付近には支柱64が設けられ、各支柱64の下端部の爪部65によってフレーム部材15が支持されている。また、ベース板63の下面の外縁付近の内側には水平な押圧面を有する押圧体66が設けられている。接着工程が開始されると、押圧機構62によって載置テーブル61の膜電極接合体14の上方にフレーム部材15が位置付けられ、膜電極接合体14の外縁部18にフレーム部材15の内縁部19が対向される。これにより、膜電極接合体14の外縁部18の接着剤G2の真上にフレーム部材15の内縁部19が位置付けられる。押圧機構62が載置テーブル61に向かって下降し、複数の爪部65に支持されたフレーム部材15の内縁部19が膜電極接合体14の外縁部18上の接着剤G2に近づけられる。

0043

図6(C)に示すように、押圧機構62が載置テーブル61に向かって下降すると、接着剤G2上にフレーム部材15が載置されて、複数の爪部65からフレーム部材15が離間する。このとき、膜電極接合体14の外側から内側に向かって接着剤G2の表面が高くなっているため、膜電極接合体14の内側寄りの接着剤G2の表面がフレーム部材15によって押し潰される。また、押圧機構62が下降することで、ベース板63に設けられた押圧体66の押圧面がフレーム部材15の内縁部19を押圧する。

0044

図6(D)に示すように、押圧機構62が載置テーブル61に向かって下降し続けると、押圧体66によってフレーム部材15を介して接着剤G2が押し潰される。膜電極接合体14の外側から内側に向かって接着剤G2の厚みが大きくなるため、フレーム部材15が接着剤G2に押し付けられることで、フレーム部材15の枠内側から枠外側に向かって接着剤G2が押し広げられる。これにより、接着剤G2とフレーム部材15の界面に気泡が混入することなく、接着剤G2とフレーム部材15の界面における気泡の残留が抑えられる。

0045

以上のように、第4の実施形態の燃料電池単セルの製造方法では、膜電極接合体14の外縁部18に沿って塗布された接着剤G2に、フレーム部材15の内縁部19が押し付けられて、フレーム部材15の枠内側から枠外側に向けて接着剤G2が押し広げられる。接着剤G2が断面視にて膜電極接合体14の外側から内側に向かって厚くなるように塗布されているため、接着剤G2とフレーム部材15の界面に気泡が混入することなく接着剤G2が押し広げられる。また、燃料電池単セルの製造装置60の装置構成を簡略化することができる。なお、膜電極接合体14の外側から内側に向かって接着剤G2を厚くなるように塗布することが好ましいが、膜電極接合体14の内側から外側に向かって接着剤G2を厚くなるように塗布してもよい。

0046

[第5の実施形態]
以下、第5の実施形態に係る燃料電池単セルの製造方法について説明する。図7は、第5の実施形態に係る塗布工程及び接着工程の説明図であり、(A)は塗布工程、(B)は接着工程の開始時、(C)は接着工程の途中、(D)は接着工程の終了時をそれぞれ示している。なお、第5の実施形態の燃料電池単セルの製造方法は、2回に分けて接着剤を塗布した点で第4の実施形態と相違している。したがって、第4の実施形態と同様な構成については説明を極力省略する。また、図7では、説明の便宜上、製造装置、膜電極接合体、フレーム部材を模式的に記載している。

0047

図7(A)に示すように、載置テーブル71によって膜電極接合体14が吸引保持され、膜電極接合体14の外縁部18の真上にディスペンサ78のノズル口79が位置付けられている。塗布工程が開始されると、ノズル口79が載置テーブル71に対して相対的に動かされて、膜電極接合体14の外縁部18に沿ってノズル口79から接着剤G3、G4が2回に分けて塗布される。1回目の塗布工程では膜電極接合体14の外縁部18に対して接着剤G3が塗布され、2回目の塗布工程では接着剤G3上の幅方向の内側半部に接着剤G4が塗布される。これにより、膜電極接合体14の外側から内側に向かって接着剤が厚くなるように塗布される。

0048

図7(B)に示すように、押圧機構72のベース板73の下面の外縁付近には支柱74が設けられ、各支柱74の下端部の爪部75によってフレーム部材15が支持されている。また、ベース板73の下面の外縁付近の内側には水平な押圧面を有する押圧体76が設けられている。接着工程が開始されると、押圧機構72によって載置テーブル71の膜電極接合体14の上方にフレーム部材15が位置付けられ、膜電極接合体14の外縁部18にフレーム部材15の内縁部19が対向される。これにより、膜電極接合体14の外縁部18の接着剤G3、G4の真上にフレーム部材15の内縁部19が位置付けられる。押圧機構72が載置テーブル71に向かって下降し、複数の爪部75に支持されたフレーム部材15の内縁部19が膜電極接合体14の外縁部18上の接着剤G4に近づけられる。

0049

図7(C)に示すように、押圧機構72が載置テーブル71に向かって下降すると、上段の接着剤G4上にフレーム部材15が載置されて、複数の爪部75からフレーム部材15が離間する。このとき、接着剤G3、G4が2回に分けて塗布されているため、先に上段の接着剤G4が押し潰される。また、押圧機構72の下降によって、ベース板73に設けられた押圧体76の押圧面がフレーム部材15の内縁部19を押圧する。

0050

図7(D)に示すように、押圧機構72が載置テーブル71に向かって下降し続けると、フレーム部材15を介して押圧体76によって接着剤G3、G4が押し潰される。膜電極接合体14の外側から内側に向かって高くなるように接着剤G3、G4が段状に形成されているため、フレーム部材15が接着剤G3、G4に押し付けられることで、フレーム部材15の枠内側から枠外側に向かって接着剤G3、G4が押し広げられる。これにより、接着剤G3、G4とフレーム部材15の界面に気泡が混入することなく、接着剤G3、G4とフレーム部材15の界面における気泡の残留が抑えられる。

0051

以上のように、第5の実施形態の燃料電池単セルの製造方法においても、第4の実施形態の燃料電池単セルの製造方法と同様に、膜電極接合体14とフレーム部材15の接着時に気泡の残留を抑えることができる。また、燃料電池単セルの製造装置70の装置構成を簡略化することができる。なお、下段の接着剤G3上の幅方向の内側半部に上段の接着剤G4が塗布されることが好ましいが、下段の接着剤G3上の幅方向の外側半部に上段の接着剤G4が塗布されてもよい。

0052

また、第1−第3の実施形態では、押圧部材として押圧板、押圧ローラ、押圧枠を例示して説明したが、押圧部材はこれらの構成に限定されない。押圧部材は、フレーム部材を押圧して、膜電極接合体上に塗布された接着剤を、フレーム部材の枠内側及び枠外側のいずれか一方から他方に向けて押圧領域を移動又は拡大する構成であればよい。

0053

また、第1−第3の実施形態では、液状接着剤を介してフレーム部材と膜電極接合体が接着される構成にしたが、接着シールを介してフレーム部材と膜電極接合体が接着されてもよい。

0054

また、第4、第5の実施形態では、塗布工程においてノズル口の形状や接着剤の重ね塗布によって、膜電極接合体の外側から内側に向かって接着剤の厚みを変える構成について説明したが、この構成に限定されない。塗布工程は、断面視にて膜電極接合体の内側及び外側のいずれか一方から他方に向かって接着剤を厚く塗布する構成であればよい。

0055

また、本実施形態について説明したが、他の実施形態として実施形態および変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。さらに、本開示の技術は本実施形態に限定されるものではなく、技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩または派生する別技術によって、技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。

0056

10:燃料電池単セル、14:膜電極接合体、15:フレーム部材、18:膜電極接合体の外縁部、19:フレーム部材の内縁部、30:燃料電池単セルの製造装置、32:押圧機構、37:押圧板(押圧部材)、40:燃料電池単セルの製造装置、42:押圧機構、48:押圧ローラ(押圧部材)、50:燃料電池単セルの製造装置、52:押圧機構、57:押圧枠(押圧部材)、G1−G4:接着剤

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