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技術 折り曲げ装置、折り曲げ方法、二次電池製造装置、及び二次電池製造方法

出願人 キヤノンマシナリー株式会社
発明者 三浦将福
出願日 2019年4月1日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-069864
公開日 2020年10月15日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-170589
状態 未査定
技術分野 電池の電槽・外装及び封口 二次電池(鉛及びアルカリ蓄電池)
主要キーワード 先端アール 真空機構 リニアガイド機構 吸着路 半割体 真空エジェクタ 接近動作 簡略平面図
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年10月15日)のものです。
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図面 (9)

課題

ラミネートシート等のシート状のワークに強い曲げ癖を付けることができ、ワークの安定した搬送を短時間に行うことができる折り曲げ装置、折り曲げ方法二次電池製造装置、及び二次電池製造方法を提供する。

解決手段

受け台の受け面の中央部に凹部を設ける。回動機構を介して一対の支持体先細テーパ部を中心に回動させる。これによって、ワークの折り曲げ部を凹部上に形成する。ワークの折り曲げ角度所定角度を成した状態で、成形矢を受け台側へ受け台の軸心に沿って移動させる。成形矢をワークの折り曲げ部を介して凹部内へ進入させつつ一対の支持体をさらに接近させることによって折り曲げ部を介してワークを折り曲げる。

概要

背景

二次電池には、図7(a)(b)に示すように、電池要素1をラミネートシート2からなる外装体3に収納されてなるものがある(特許文献1)。電池要素1は、金属製のフィルム箔材の表面に正極活物資が形成された正極板と、金属製のフィルム状箔材の表面に負極活物資が形成された負極板とを、樹脂製の多孔質で形成されたセパレータを介して対向させたものを多層に積層されたものである。なお、電池要素1には電極4,5が突出されている。

ラミネートシート2は、一対の凹部6(6A),6(6B)を設け、この凹部6A,6B間に折り曲げ線7を形成する。すなわち、シート2を2つの分割体8(8A),8(8B)を設ける。そして、一方の凹部6に電池要素1を嵌入して、ラミネートシート2を折り曲げ線7にしたがって折り畳んで、分割体8A,8Bを重ね合わせる。これによって、重ね合された凹部6A、6Bにて要素収納部9が形成され、この要素収納部9に電池要素1が収納されることになる。また、要素収納部9の外周側において分割体8A,8Bが溶着され、要素収納部9が密封される。これによって、ラミネートシート2からなる外装体3にて電池要素1が密封収納したラミネート型二次電池が形成される。

ところで、ラミネートシート2を折り曲げ線にしたがって折り畳むものであるが、このような場合、折り曲げ線7に沿って折り畳み癖を付けるのが好ましい。すなわち、折り畳み癖を付けておくことによって、一方の凹部6に電池要素1を嵌入して、ラミネートシート2を折り曲げ線7にしたがって折り畳んで、分割体8A,8Bを重ね合わせ作業性の向上を図ることができる。すなわち、電池要素1を嵌入した後、要素収納部9の外周側において分割体8A,8Bが溶着される工程部位に、これらを搬送するする必要がある。このため、折り畳み癖がない場合、折り畳んだ状態を維持するための保持機構を必要とし、この保持機構で保持した状態で、溶着される工程部位まで搬送することになる。このため、装置が大掛かりとなるとともに、押さえ部材も搬送され、移動速度も遅くなって、生産性に劣る。従来の折り畳み方法としては、一般には、特許文献1に記載のように、薄い平板状の矢弦成形矢)を用いる場合が多い。

成形矢を用いて折り畳み癖を付ける方法としては、図8に示す方法がある。この場合、ラミネートシート2を下方から支持する一対の支持体10A,10Bと、成形矢11とを用いる。支持体10は、その上面に開口する多数の吸着口12aを有する吸着路12を備え、ラミネートシート2を下方から吸着する。また、一対の支持体10A,10Bは、所定寸だけ離間しており、図8(b)〜図8(d)に示すように、一方の支持体10Aは固定され、他方の支持体10Bが回転可能となっている。

成形矢11は、先端部は先細テーパ部11aとされた平板体から構成され、ラミネートシート2に対してして所定角度(45°)で傾斜している。そして、この傾斜角度αを維持した状態で、ラミネートシート2に対して接近・離間する。

このような装置で、折り曲げ癖を付ける方法を説明する。まず、図8(a)に示すように、一対の支持体10A,10Bにてラミネートシート2を受けた状態とする。この場合、ラミネートシート2が水平状に支持されている。この状態から成形矢11が矢印A方向に傾斜角度αを維持した状態で斜めからラミネートシート2に接近して、この成形矢11の先端アール部11a1を、ラミネートシート2上における、支持体10A,10Bとの間のセンターライン上に当接させる。

この状態で、他方の支持体10Bを、成形矢11の先端アール部11a1を中心に矢印X方向に回動させて、鉛直状とする。これによって、ラミネートシート2は、成形矢11の先端アール部11a1に押さえられた状態で、ラミネートシート2が90°折り曲げられる。このため、成形矢11の先端アール部11a1の押さられた部位が折れ曲がり起点13となる。この場合、折れ曲がり起点13はアール形状となる。

その後、成形矢11を矢印Aと相反する方向の矢印B方向に沿って起点13から離間させ、図8(c)に示すように、ラミネートシート2から退避した状態とする。その後、この図8(c)に示す状態から図8(d)に示すように、他方の支持体10Bをさらに折り曲げて、一対の支持体10A,10Bを重ね合わせた状態とする。これによって、ラミネートシート2の折れ曲がり起点13が形成されて折り曲げ癖を付けることになる。

概要

ラミネートシート等のシート状のワークに強い曲げ癖を付けることができ、ワークの安定した搬送を短時間に行うことができる折り曲げ装置、折り曲げ方法二次電池製造装置、及び二次電池製造方法を提供する。受け台の受け面の中央部に凹部を設ける。回動機構を介して一対の支持体を先細テーパ部を中心に回動させる。これによって、ワークの折り曲げ部を凹部上に形成する。ワークの折り曲げ角度が所定角度を成した状態で、成形矢を受け台側へ受け台の軸心に沿って移動させる。成形矢をワークの折り曲げ部を介して凹部内へ進入させつつ一対の支持体をさらに接近させることによって折り曲げ部を介してワークを折り曲げる。

目的

本発明は、上記課題に鑑みて、ラミネートシート等のシート状のワークに強い曲げ癖を付けることができ、ワークの安定した搬送を短時間に行うことができる折り曲げ装置、折り曲げ方法、二次電池製造装置、及び二次電池製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

シート状のワークに折り曲げ癖を付ける折り曲げ装置であって、ワークを受ける受け台と、この受け台にて受けられた状態でワークの裏面を支持する一対の支持体と、ワークの表側に配設されてその先端部が先細テーパ部とされた成形矢と、一対の支持体を先細テーパ部を中心に回動させる回動機構と、成形矢を受け台の軸心上を往復動させる往復動機構とを備え、前記受け台の受け面の中央部に凹部を設け、回動機構を介して一対の支持体を先細テーパ部を中心に回動させることによって、ワークの折り曲げ部を凹部上に形成し、ワークの折り曲げ角度所定角度を成した状態で、成形矢を受け台側へ受け台の軸心に沿って移動させて成形矢をワークの折り曲げ部を介して凹部内へ進入させつつ一対の支持体をさらに接近させることによって折り曲げ部を介してワークを折り曲げてこのワークに折り曲げ癖を付けることを特徴とする折り曲げ装置。

請求項2

シート状のワークに折り曲げ癖を付ける折り曲げ装置であって、ワークを受ける受け台と、この受け台にて受けられた状態でワークの裏面を支持する一対の支持体と、ワークの表側に配設されてその先端部が先細テーパ部とされた成形矢と、一対の支持体を先細テーパ部を中心に回動させる回動機構と、成形矢を受け台の軸心上を往復動させる往復動機構とを備え、前記受け台の受け面の中央部に凹部を設け、回動機構を介して一対の支持体を先細テーパ部を中心に回動させてワークに折り曲げ部を形成すると同時に、前記成形矢を受け台側へ受け台の軸心に沿って移動させてこの成形矢をワークの折り曲げ部を介して凹部内へ進入させることによって、折り曲げ部を介してワークを折り曲げてこのワークに折り曲げ癖を付けることを特徴とする折り曲げ装置。

請求項3

設計上の誤差と加工上の誤差と組立上の誤差との少なくともいずれかの誤差により、折り畳むべきワークに撓み又は不要な引張力が生じたときに、前記成形矢と受け台とを相対的に接近又は離間させてその撓み又は引張力を吸収する吸収手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の折り曲げ装置。

請求項4

前記吸収手段は、成形矢を受け台の軸心に沿って下降又は上昇させることを特徴とする請求項3に記載の折り曲げ装置。

請求項5

折り畳み動作時には、先細テーパ部における凹部の開口縁部に対向する部位と、ワークとの間に隙間が形成されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の折り曲げ装置。

請求項6

前記折り曲げ癖は、前記折り曲げ部を介したワークの折り曲げの再現性を有する癖であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の折り曲げ装置。

請求項7

前記支持体は、ワークの裏面に吸着する吸着体であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の折り曲げ装置。

請求項8

成形矢は、先端部は先細テーパ部とされた平板体から構成され、先細テーパ部のテーパ角度を25°〜35°に設定したことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の折り曲げ装置。

請求項9

成形矢のワークを介した凹部内への突入量を0.80mm〜1.20mmとしたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の折り曲げ装置。

請求項10

二次電池が、1枚のワークとしてのラミネートシートが前記請求項1〜請求項9のいずれかの折り曲げ装置を用いて形成された折り曲げ癖を介して折り畳まれて重ね合された一対の凹部からなる要素収納部に電池要素密封収納されてなることを特徴とする二次電池製造装置

請求項11

シート状のワークに折り曲げ癖を付ける折り曲げ方法であって、ワークの裏面を保持している一対の支持体を、成形矢の先細テーパ部を中心として回動させることよって、ワークの折り曲げ部を形成し、ワークの折り曲げ角度が所定角度を成した状態で、成形矢を下降させてワークの折り曲げ部を下方へ移動させつつ一対の支持体をさらに接近させることによって折り曲げ部を介してワークを折り曲げて、このワークに折り曲げ癖を付けることを特徴とする折り曲げ方法。

請求項12

シート状のワークに折り曲げ癖を付ける折り曲げ方法であって、ワークの裏面を保持している一対の支持体を、成形矢の先細テーパ部を中心として回動させることよって、ワークの折り曲げ部を形成すると同時に、成形矢を下降させてワークの折り曲げ部を下方へ移動させつつ一対の支持体を接近させることによって折り曲げ部を介してワークを折り曲げて、このワークに折り曲げ癖を付けることを特徴とする折り曲げ方法。

請求項13

二次電池が、1枚のラミネートシートが前記請求項11又は請求項12に記載の折り曲げ方法にて形成された折り畳み癖を介して折り畳んで重ね合ねせることによって、一対の凹部からなる要素収納部を形成し、この要素収納部に電池要素を密封収納することを特徴とする二次電池製造方法

技術分野

0001

本発明は、折り曲げ装置、折り曲げ方法二次電池製造装置、及び二次電池製造方法に関する。

背景技術

0002

二次電池には、図7(a)(b)に示すように、電池要素1をラミネートシート2からなる外装体3に収納されてなるものがある(特許文献1)。電池要素1は、金属製のフィルム箔材の表面に正極活物資が形成された正極板と、金属製のフィルム状箔材の表面に負極活物資が形成された負極板とを、樹脂製の多孔質で形成されたセパレータを介して対向させたものを多層に積層されたものである。なお、電池要素1には電極4,5が突出されている。

0003

ラミネートシート2は、一対の凹部6(6A),6(6B)を設け、この凹部6A,6B間に折り曲げ線7を形成する。すなわち、シート2を2つの分割体8(8A),8(8B)を設ける。そして、一方の凹部6に電池要素1を嵌入して、ラミネートシート2を折り曲げ線7にしたがって折り畳んで、分割体8A,8Bを重ね合わせる。これによって、重ね合された凹部6A、6Bにて要素収納部9が形成され、この要素収納部9に電池要素1が収納されることになる。また、要素収納部9の外周側において分割体8A,8Bが溶着され、要素収納部9が密封される。これによって、ラミネートシート2からなる外装体3にて電池要素1が密封収納したラミネート型二次電池が形成される。

0004

ところで、ラミネートシート2を折り曲げ線にしたがって折り畳むものであるが、このような場合、折り曲げ線7に沿って折り畳み癖を付けるのが好ましい。すなわち、折り畳み癖を付けておくことによって、一方の凹部6に電池要素1を嵌入して、ラミネートシート2を折り曲げ線7にしたがって折り畳んで、分割体8A,8Bを重ね合わせ作業性の向上を図ることができる。すなわち、電池要素1を嵌入した後、要素収納部9の外周側において分割体8A,8Bが溶着される工程部位に、これらを搬送するする必要がある。このため、折り畳み癖がない場合、折り畳んだ状態を維持するための保持機構を必要とし、この保持機構で保持した状態で、溶着される工程部位まで搬送することになる。このため、装置が大掛かりとなるとともに、押さえ部材も搬送され、移動速度も遅くなって、生産性に劣る。従来の折り畳み方法としては、一般には、特許文献1に記載のように、薄い平板状の矢弦成形矢)を用いる場合が多い。

0005

成形矢を用いて折り畳み癖を付ける方法としては、図8に示す方法がある。この場合、ラミネートシート2を下方から支持する一対の支持体10A,10Bと、成形矢11とを用いる。支持体10は、その上面に開口する多数の吸着口12aを有する吸着路12を備え、ラミネートシート2を下方から吸着する。また、一対の支持体10A,10Bは、所定寸だけ離間しており、図8(b)〜図8(d)に示すように、一方の支持体10Aは固定され、他方の支持体10Bが回転可能となっている。

0006

成形矢11は、先端部は先細テーパ部11aとされた平板体から構成され、ラミネートシート2に対してして所定角度(45°)で傾斜している。そして、この傾斜角度αを維持した状態で、ラミネートシート2に対して接近・離間する。

0007

このような装置で、折り曲げ癖を付ける方法を説明する。まず、図8(a)に示すように、一対の支持体10A,10Bにてラミネートシート2を受けた状態とする。この場合、ラミネートシート2が水平状に支持されている。この状態から成形矢11が矢印A方向に傾斜角度αを維持した状態で斜めからラミネートシート2に接近して、この成形矢11の先端アール部11a1を、ラミネートシート2上における、支持体10A,10Bとの間のセンターライン上に当接させる。

0008

この状態で、他方の支持体10Bを、成形矢11の先端アール部11a1を中心に矢印X方向に回動させて、鉛直状とする。これによって、ラミネートシート2は、成形矢11の先端アール部11a1に押さえられた状態で、ラミネートシート2が90°折り曲げられる。このため、成形矢11の先端アール部11a1の押さられた部位が折れ曲がり起点13となる。この場合、折れ曲がり起点13はアール形状となる。

0009

その後、成形矢11を矢印Aと相反する方向の矢印B方向に沿って起点13から離間させ、図8(c)に示すように、ラミネートシート2から退避した状態とする。その後、この図8(c)に示す状態から図8(d)に示すように、他方の支持体10Bをさらに折り曲げて、一対の支持体10A,10Bを重ね合わせた状態とする。これによって、ラミネートシート2の折れ曲がり起点13が形成されて折り曲げ癖を付けることになる。

先行技術

0010

特許第4424053号公報

発明が解決しようとする課題

0011

図8に示す折り曲げ装置で折り曲げ癖を付ける場合、ラミネートシート2は、アール形状で折り曲げ起点13が生じているので、曲げ癖が弱いものとなっている。このため、溶着される工程部位まで搬送する際に、折り曲げられた状態を維持することができないものとなっている。

0012

すなわち、このような曲げ癖を付けたとしても、折り畳んだ状態を維持するための保持機構を必要とし、この保持機構で保持した状態で、溶着される工程部位まで搬送することになる。このため、図8に示すような装置を用いて、二次電池を製造する場合、装置全体として、装置が大掛かりとなるとともに、押さえ部材も搬送され、移動速度も遅くなって、生産性に劣る。

0013

本発明は、上記課題に鑑みて、ラミネートシート等のシート状のワークに強い曲げ癖を付けることができ、ワークの安定した搬送を短時間に行うことができる折り曲げ装置、折り曲げ方法、二次電池製造装置、及び二次電池製造方法を提供する。

課題を解決するための手段

0014

本発明の第1の折り曲げ装置は、シート状のワークに折り曲げ癖を付ける折り曲げ装置であって、ワークを受ける受け台と、この受け台にて受けられた状態でワークの裏面を支持する一対の支持体と、ワークの表側に配設されてその先端部が先細テーパ部とされた成形矢と、一対の支持体を先細テーパ部を中心に回動させる回動機構と、成形矢を受け台の軸心上を往復動させる往復動機構とを備え、前記受け台の受け面の中央部に凹部を設け、回動機構を介して一対の支持体を先細テーパ部を中心に回動させることによって、ワークの折り曲げ部を凹部上に形成し、ワークの折り曲げ角度が所定角度を成した状態で、成形矢を受け台側へ受け台の軸心に沿って移動させて成形矢をワークの折り曲げ部を介して凹部内へ進入させつつ一対の支持体をさらに接近させることによって折り曲げ部を介してワークを折り曲げてこのワークに折り曲げ癖を付けるものである。

0015

本発明の第2の折り曲げ装置は、シート状のワークに折り曲げ癖を付ける折り曲げ装置であって、ワークを受ける受け台と、この受け台にて受けられた状態でワークの裏面を支持する一対の支持体と、ワークの表側に配設されてその先端部が先細テーパ部とされた成形矢と、一対の支持体を先細テーパ部を中心に回動させる回動機構と、成形矢を受け台の軸心上を往復動させる往復動機構とを備え、前記受け台の受け面の中央部に凹部を設け、回動機構を介して一対の支持体を先細テーパ部を中心に回動させてワークに折り曲げ部を形成すると同時に、前記成形矢を受け台側へ受け台の軸心に沿って移動させてこの成形矢をワークの折り曲げ部を介して凹部内へ進入させることによって、折り曲げ部を介してワークを折り曲げてこのワークに折り曲げ癖を付けるものである。

0016

本発明の折り曲げ装置によれば、一対の支持体を先細テーパ部を中心に回動させるもの、すなわち、一対の支持体の回転中心が、成形矢の先細テーパ部と常に一致した状態となる。このため、このシート状のワークにテンションが掛からずに、ワークを折り曲げることができる。また、ワークを一対の支持体にて起こしながら成形矢を使用して受け台の凹部に押し込むことによって、ワークをいわゆる「しごく」ことになって、強い曲げ癖を付けることができる。

0017

設計上の誤差と加工上の誤差と組立上の誤差との少なくともいずれかの誤差(設計上の誤差のみ、加工上の誤差のみ、組立上の誤差のみ、これら3つのうちの任意の2つの誤差、又は、これら3つの全ての誤差)により、折り畳むべきワークに撓み又は不要な引張力が生じたときに、前記成形矢と受け台とを相対的に接近又は離間させてその撓み又は引張力を吸収する吸収手段を備えたものが好ましい。すなわち、一対の支持体の回動(回転)中心が、先細テーパ部の先端縁であるのが理想である。しかしながら、設計上の誤差や加工上の誤差や組立上の誤差等にて、一対の支持体の回動(回転)中心が先細テーパ部の先端縁でない場合が生じる。例えば、先細テーパ部の先端縁が支持体の回動(回転)中心よりも上位に位置する場合、折り曲げ線乃至その近傍においてワークに撓みが生じ、または、一対の支持体の回動(回転)中心が、先細テーパ部の先端縁であるが、先細テーパ部の先端縁が正規の位置より下方に位置する場合、ワークに不要な引張力(テンション)が生じる。このように、撓みが生じた場合、折り曲げ線の形成が安定せず、テンションが生じた場合、ワークが損傷したり不要な引き延ばしが生じたりする。また先細テーパ部の先端縁が正規の位置よりも下位に位置する場合、受け台の凹部の底面と、成形矢の先端テーパ部との間にワークが挾持される状態になって、ワークが損傷したりするおそれもある。

0018

そこで、このような撓みや引張力を吸収する吸収手段を設けるのが好ましい。吸収手段として、撓みや引張力を生じたことを検出可能なセンサと、このセンサの検出値に基づいて、成形矢側及び/又は受け台側を変位(移動)させる移動機構等で構成できる。センサとしては、先細テーパ部に負荷される荷重を検出するセンサ(圧力センサロードセル等)、又はワークの撓み量を検出する位置センサ等で構成できる。

0019

吸収手段として、成形矢を受け台の軸心に沿って下降又は上昇させるものが好ましい。この場合、移動機構としては、成形矢を受け台の軸心上を往復動させる往復動機構で構成できる。このように、成形矢を移動させる場合、吸収手段用別途、移動機構を設ける必要がなく、装置全体の小型化及び簡易化を図ることができる。

0020

折り畳み動作時には、先細テーパ部における凹部の開口縁部に対向する部位と、ワークとの間に隙間が形成されるのが好ましい。このように、隙間を設けることによって、ワークの損傷等を有効に防止でき、しかも、この折り曲げ癖の形成に影響を及ぼさないため、安定して折り曲げ癖を付けることができる。

0021

前記折り曲げ癖は、前記折り曲げ部を介したワークの折り曲げの再現性を有する癖であるのが好ましい。ここで、再現性のある癖とは、ワークに対して折り曲げ癖を付けた場合に、そのワークを自由状態としても、再度、ワークを折り曲げれば、この形成された折り曲げ部の折り曲げ線に沿って折れ曲がることである。このように再現性を有する場合、折り曲げ癖を付けたワークを他の工程に搬送して加工する場合、たとえ、折り曲げ状態が維持されていなくても、再度、ワークを折り曲げることによって、形成された折り曲げ部の折り曲げ線を介して折り曲げることができ、他の工程(電池要素をラミネートシートに収納する工程等)を安定して行うことができる。

0022

前記支持体は、ワークの裏面に吸着する吸着体であるのが好ましい。このような吸着体を用いることによって、安定してしかも確実にワークを下方から支持でき、ワークの折り曲げ動作が安定する。

0023

成形矢は、先端部は先細テーパ部とされた平板体から構成され、先細テーパ部のテーパ角度を25°〜35°に設定するのが好ましい。このように構成することによって、ワークを安定して折り曲げていくことができる。すなわち、25°未満では、鋭角すぎて、ワークが損傷するおそれがあり、35°を越えると、折り畳み性に劣ることになる。

0024

成形矢のワークを介した凹部内への突入量を0.80mm〜1.20mmとするのが好ましい。0.80mm未満及び1.2mmを越えれば、一対の支持体の回転中心が、成形矢の先細テーパ部と常に一致した状態となりにくい。

0025

本発明の二次電池製造装置は、二次電池が、ワークとしてのラミネートシートが前記請折り曲げ装置を用いて形成された折り曲げ癖を介して折り畳まれて重ね合された一対の凹部からなる要素収納部に電池要素が密封収納されてなるものである。

0026

本発明の二次電池製造装置によれば、ラミネートシートにテンションが掛からずに、シート体を折り曲げることができる。また、ラミネートシートを一対の支持体にて起こしながら成形矢を使用して受け台の凹部に押し込むことによって、ラミネートシートをいわゆる「しごく」ことになって、強い曲げ癖を付けることができる。

0027

本発明の第1の折り曲げ方法は、シート状のワークに折り曲げ癖を付ける折り曲げ方法であって、ワークの裏面を保持している一対の支持体を、成形矢の先細テーパ部を中心に回動させることよって、ワークの折り曲げ部を形成し、ワークの折り曲げ角度が所定角度を成した状態で、成形矢を下降させてワークの折り曲げ部を下方へ移動させつつ一対の支持体をさらに接近させることによって折り曲げ部を介してワークを折り曲げるものである。

0028

本発明の第2の折り曲げ方法は、シート状のワークに折り曲げ癖を付ける折り曲げ方法であって、ワークの裏面を保持している一対の支持体を、成形矢の先細テーパ部を中心として回動させることよって、ワークの折り曲げ部を形成すると同時に、成形矢を下降させてワークの折り曲げ部を下方へ移動させつつ一対の支持体を接近させることによって折り曲げ部を介してワークを折り曲げて、このワークに折り曲げ癖を付けるものである。

0029

本発明の折り曲げ方法によれば、一対の支持体を先細テーパ部を中心に回動させるもの、すなわち、一対の支持体の回転中心が、成形矢の先細テーパ部と常に一致した状態となる。このため、このシート状のワークにテンションが掛からずに、ワークを折り曲げることができる。また、ワークを一対の支持体にて起こしながら成形矢を使用して受け台の凹部に押し込むことによって、ワークをいわゆる「しごく」ことになって、強い曲げ癖を付けることができる。

0030

本発明の二次電池製造方法は、二次電池が、ワークとしてのラミネートシートが前記折り曲げ方法にて形成された折り畳み癖を介して折り畳んで重ね合せることによって、一対の凹部からなる要素収納部を形成し、この要素収納部に電池要素を密封収納するものである。

0031

本発明の二次電池製造方法によれば、ラミネートシートにテンションが掛からずに、シート体を折り曲げることができる。また、ラミネートシートを一対の支持体にて起こしながら成形矢を使用して受け台の凹部に押し込むことによって、ラミネートシートをいわゆる「しごく」ことになって、強い曲げ癖を付けることができる。

発明の効果

0032

本発明は、強い曲げ癖を付けることができる。このため、二次電池製造のように、電池要素の嵌入工程、ラミネートシートの折り曲げ工程(折り曲げ癖を付ける工程を含む)、ラミネートシートの接着工程(溶着工程)等を必要する場合において、折り曲げ癖を付ける工程を専用のユニット(折り曲げ装置)で行うことができる。しかもこの折り曲げ装置としてもシンプル化が可能で、維持管理の容易化を図ることができ、かつ安定して折り曲げ癖を付けることができる。また、二次電池製造のように、折り曲げた状態で接着工程等の他の工程へワークを搬送する工程を必要とする場合、ワークを搬送する際、この折り曲げ状態を維持するための維持装置維持機構)を必要とせず、全体の装置構成の簡略化(シンプル化)、高速化、及び低コストを図ることができる。特に、一対の支持体の接近動作と成形矢の下降動作とを同時に行うことができ、折り曲げ動作の高速化を図ることができる。また、二次電池製造装置および二次電池製造方法では、二次電池を安定して短時間に製造することができる。

図面の簡単な説明

0033

本発明の折り曲げ装置を示し、(a)はワークを折り曲げる前の簡略図であり、(b)は成形矢が下降する直前の簡略図であり、(c)は下降しつつワークを折り曲げている状態の簡略図であり、(d)は(c)の状態からさらに成形矢を下降させた状態の簡略図であり、(e)は(d)の状態からさらに成形矢を下降させた状態の簡略図であり、(f)は成形矢を最大に下降させた状態の簡略図である。
本発明の折り曲げ装置を示し、(a)は成形矢を上昇させている状態の簡略図であり、(b)は成形矢をワークから引き抜いた状態の簡略図であり、(c)はワークの折り畳み完了状態の簡略図である。
本発明の折り曲げ装置を示し、(a)は全体の簡略ブロック図であり、(b)は吸収手段の簡略ブロック図である。
本発明に係る折り畳み装置にて折り畳み装置にて折り畳み癖を付けたラミネートシートを用いた二次電池を示し、(a)は簡略平面図であり、(b)は電池要素をラミネートシートに内装する前の簡略斜視図である。
本発明の折り曲げ方法のフローチャート図である。
本発明の折り曲げ方法のフローチャート図である。
従来の係る折り畳み装置にて折り畳み癖を付けたラミネートシートを用いた二次電池を示し、(a)は簡略平面図であり、(b)は電池要素をラミネートシートに内装する前の簡略斜視図である。
従来の折り曲げ工程を示し、(a)はワークを折り曲げる前の簡略図であり、(b)は成形矢を用いて折り曲げた状態の簡略図であり、(b)は成形矢をワークから引き抜いた状態の簡略図であり、(d)はワークの折り畳み完了状態の簡略図である。

実施例

0034

以下本発明の実施の形態を図1図6に基づいて説明する。

0035

図1及び図2は本発明に係る折り曲げ装置の簡略図を示し、図1図2はこの折り曲げ装置の簡略構成図である。折り曲げ装置は、シート状のワークWの折り曲げ癖を付けるものであり、ワークWを受ける受け台31と、この受け台31にて受けられた状態でワークWの裏面を支持する一対の支持体32,32からなる支持構造体33と、ワークWの表側に配設されてその先端部が先細テーパ部35aとされた成形矢35とを備え、さらには、図3(a)に示すように、一対の支持体32,32を先細テーパ部35aの先端アール部35a1を中心に回動させる回動機構36と、成形矢35を受け台31の軸心上を往復動させる往復動機構30とを備える。

0036

ワークWは、例えば、図4に示すような二次電池に使用されるラミネートシート22である。二次電池は、図4(a)(b)に示すように、電池要素21をラミネートシート22からなる外装体23に収納されてなる。電池要素21は、金属製のフィルム状箔材の表面に正極活物資が形成された正極板と、金属製のフィルム状箔材の表面に負極活物資が形成された負極板とを、樹脂製の多孔質で形成されたセパレータを介して対向させたものを多層に積層したものである。なお、電池要素21には電極24,25が突出されている。

0037

ラミネートシート22は、一対の凹部26(26A),26(26B)を設け、この凹部26,26間に折り曲げ線27を形成する。すなわち、ラミネートシート22を2つの分割体28(28A),28(28B)にて構成する。そして、一方の凹部26Aに電池要素21を嵌入して、ラミネートシート22を折り曲げ線27にしたがって折り畳んで、分割体28A,28Bを重ね合わせる。これによって、重ね合された凹部26A、26Bにて要素収納部29が形成され、この要素収納部29に電池要素21が収納されることになる。また、要素収納部29の外周側において分割体28A,28Bが溶着され、要素収納部29が密封される。これによって、ラミネートシート22からなる外装体23にて電池要素21を密封収納したラミネート型二次電池が形成される。

0038

受け台31はその長さ寸法(紙面と直交する方向の寸法)がラミネートシート22の幅寸法と同等乃至幅寸法よりもわずかに長い上面31aを有し、この上面31aにラミネートシート22の幅方向に沿って形成される断面矩形状の凹部41が形成されている。この場合、凹部41の幅寸法Waとして、1.1mm〜1.2mm程度とされ、凹部41の深さ寸法Daとして、2.0mm〜2.5mm程度とされる。また、凹部41の開口端41a,41aがアール形状とされている。

0039

成形矢35は、その先端部が先細テーパ部35aとされた平板体にて構成され、先細テーパ部35aの先端はアール部35a1とされ、このアール部35a1は、ラミネートシート22の幅方向に沿って延びており、その長さ寸法(紙面と直交する方向の寸法)として、ラミネートシート22の幅寸法と同等乃至ラミネートシート22の幅寸法よりも僅かに長く設定されている。

0040

ところで、この成形矢35は、往復動機構30を介して受け台31の軸線に沿って往復動(上下動)する。往復動機構30は、シリンダ機構ボールねじ機構リニアガイド機構等の公知・公用の往復動機構を用いることができる。

0041

支持構造体33の支持体32は、その上面に開口する多数の吸着口33aを有する吸着路34を備え、ラミネートシート22を下方から吸着する。この場合、吸着路34には図示省略の真空機構が接続されて、吸着路が負圧状態とされる。なお、真空機構としては、真空ポンプ真空エジェクタ等が使用される。

0042

各支持体32,32が、回動機構36にて、先細テーパ部35aの先端アール部34a1を中心に矢印A、Bのように回動(揺動)することができる。このため、回動機構36としては、シリンダ機構、ボールねじ機構、リニアガイド機構等の公知・公用の往復動機構を備えたもので構成できる。すなわち、シリンダ機構を用いる場合、伸縮するピストンロッドの先端を支持体32側に枢結するとともに、シリンダ本体を固定側に枢結することによって構成できる。また、一対の支持体32,32の回動は同期させるのが好ましい。

0043

ところで、往復動機構30及び回動機構36は、図3に示すように、制御手段40にて制御される。制御手段40は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を中心としてROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等がバスを介して相互に接続されたマイクロコンピュータである。なお、ROMには、CPUが実行するプログラムやデータが格納されている。

0044

次に、前記のように構成された折り曲げ装置を用いて、ワークWとしてのラミネートシート22の折り曲げ癖を付ける方法を、図1図2図5図6とを用いて説明する。まず、図1(a)に示すように、一対の支持体32,32にてラミネートシート22の下面を吸着支持した状態で、ラミネートシート22を受け台31の上面に載置される状態とする。この場合、成形矢35を下降させて、その先端テーパ部35aの先端アール部35a1をラミネートシート22に接触させた状態とする。

0045

その後、図1(b)に示すように、支持体32,32を矢印A,A方向に成形矢35の先細テーパ部35aの先端アール部35a1を中心に回動させる。これによって、ラミネートシート22が先端テーパ部35aの先端アール部35a1を支点(折り曲げ起点)として矢印A,A方向に揺動して、折り曲げていくことになる(図5のステップS1)。すなわち、図4(b)に示すように、折り曲げ線27に沿って折り曲げられる折り曲げ部が形成されて、一対の分割体28,28が形成されていく。なお、分割体28,28の水平面に対する傾斜角度θは同一とされる。

0046

そして、ラミネートシート22の半割体28,28の傾斜角度θが所定角度(例えば、40°)になった後は、成形矢35を下降させていく。すなわち、図5に示すように、ワークW(ラミネートシート22)が所定角度になったか否かを判断する(ステップS2)。ステップS2で所定角度(傾斜角度40°)となっていれば、ステップS3へ移行する。そして、40°になっていなければ、ステップS1に戻る。

0047

45°になっていれば、成形矢35を下降させていく、すなわち、ステップS3では、成形矢35を下降させていくとともに、ワークW(ラミネートシート22)の折り曲げ動作も行う。このため、図1(b)〜図1(f)に示すように、この場合、成形矢35の下降とともに、順次、半割体28,28の傾斜角度θ(θ1〜θ4)が大きくなっていく。具体的には、h(h1)だけ成形矢35が下降した際には、傾斜角度θ1が45°となり、h(h2)だけ成形矢35が下降した際には、傾斜角度θ2が55°となり、h(h3)だけ成形矢35が下降した際には、傾斜角度θ3が60°となり、h(h4)だけ成形矢35が下降した際には、傾斜角度θ4が65°となる。

0048

ステップS3からはステップS4へ移行する。ステップS4では、成形矢35が所定量下降したか否かが判断される。すなわわ、図1(f)の状態になったか否かを判断する。ステップS4で、成形矢35が所定量(例えば、前記したh4)降下していれば、図6のステップS5へ移行し、ステップS4で、成形矢35が所定量降下していなければ、ステップS3に戻る。なお、h1<h2<h3<h4では、0.5mm〜2.0mmまでの範囲に任意に設定できる。

0049

ところで、図1(d)〜図1(f)では、凹部41の開口端41a,41aに(ラミネートシート22)が接触するおそれがある。そこで、凹部41の開口端41a,41aをアール形状とすることによって、ワークWがエッジに接触しないようにしている。これによって、折り曲げ動作を滑らかに行うことができる。

0050

また、本装置では、図1(a)〜図1(f)に示すように、折り畳み動作時には、先細テーパ部35aにおける凹部41の開口端41aに対向する部位と、ワークWとの間に隙間Cを形成することができる。

0051

ステップS5では、成形矢35の下降及びワークW(ラミネートシート22)の折り曲げ動作を停止し、その後、ステップS6へ移行する。ステップS6では、折り曲げ動作を行うことなく、図2(a)に示すように、成形矢35を上昇させていき、成形矢35が所定量上昇したか否かを判断する(ステップS7)。ステップS7で、所定量上昇した場合、ステップS8へ移行し、ステップS7で、所定量上昇していない場合、ステップS6へ戻る。ここで、所定量上昇とは、後述するように、図2(c)に示すように、半割体28,28を重ね合わせることが可能なように、成形矢35がワークW(ラミネートシート22)から逃げた状態となるまでの上昇である。

0052

ステップS8では、図2(b)に示すように、成形矢35が逃げた状態になっているので、ワークW(ラミネートシート22)をさらに折り曲げる、この場合、一対の半割体28,28の成す角度βが鋭角(50°程度)になっているため、成形矢35が無くてもさらに折り曲げていくことができる。そして、ステップS9へ移行して、所定の折り曲げに達したかを判断する。ここで、所定の折り曲げとは、図2(c)に示すように、半割体28,28を重ね合わさせる折り曲げである。ステップS9で所定の折り曲げに達した場合、この折り曲げ工程が終了する。

0053

折り曲げ工程が終了したワークWには折り曲げ癖が付されることになる。そして、この折り曲げ癖は、折り曲げ部を介したワークWの折り曲げの再現性を有する癖である。再現性のある癖とは、ワークWに対して折り曲げ癖を付けた場合に、そのワークWを自由状態としても、再度、ワークWを折り曲げれば、この形成された折り曲げ部の折り曲げ線に沿って折れ曲がることである。

0054

このように再現性を有する場合、折り曲げ癖を付けたワークWを他の工程に搬送して加工する場合、たとえ、折り曲げ状態が維持されていなくても、ワークWを折り曲げることによって、形成された折り曲げ部の折り曲げ線27を介して再度折り曲げることができ他の工程(電池要素21をラミネートシート22に収納する工程等)を安定して行うことができる。

0055

このような折り曲げ工程が終了したワークW(ラミネートシート22)を用いて、図4(a)に示すような二次電池を製造することになる。

0056

本発明の折り曲げ装置及び折り曲げ方法では、一対の支持体32,32の回転中心が、成形矢35の先細テーパ部35aと常に一致した状態となる。このため、このシート状のワークWにテンションが掛からずに、ワークWを折り曲げることができる。また、ワークWを一対の支持体32,32にて起こしながら成形矢35を使用して受け台31の凹部41に押し込むことによって、ワークWをいわゆる「しごく」ことになって、強い曲げ癖を付けることができる。特に、一対の支持体32,32の接近動作と成形矢25の下降動作とを同時に行うことができ、折り曲げ動作の高速化を図ることができる。

0057

本実施形態のように、先細テーパ部35aにおける凹部41の開口端41aに対向する部位と、ワークWとの間に隙間Cを設けることによって、ワークWの損傷等を有効に防止でき、しかも、この折り曲げ癖の形成に影響を及ぼさないため、安定して折り曲げ癖を付けることができる。

0058

このため、二次電池製造のように、電池要素21の嵌入工程、ラミネートシート22の折り曲げ工程(折り曲げ癖を付ける工程を含む)、ラミネートシート22の接着工程(溶着工程)等を必要する場合において、折り曲げ癖を付ける工程を専用のユニット(折り曲げ装置)で行うことができる。しかもこの折り曲げ装置としてもシンプル化が可能で、維持管理の容易化を図ることができ、かつ安定して折り曲げ癖を付けることができる。また、二次電池製造のように、折り曲げた状態で接着工程等の他の工程へワークを搬送する工程を必要とする場合、ワークを搬送する際、この折り曲げ状態を維持するための維持装置(維持機構)を必要とせず、全体の装置構成の簡略化(シンプル化)、高速化、及び低コストを図ることができる。

0059

したがって、二次電池製造装置および二次電池製造方法では、二次電池を安定して短時間に製造することができ、生産性の向上を図ることができる。

0060

支持体32は、ワークWの裏面に吸着する吸着体であるので、このような吸着体を用いることによって、安定してしかも確実にワークWを下方から支持でき、ワークWの折り曲げ動作が安定する。また、成形矢35は、先端部は先細テーパ部35aとされた平板体から構成され、先細テーパ部35アのテーパ角度を25°〜35°に設定するのが好ましい。このように構成することによって、ワークWを安定して折り曲げていくことができる。すなわち、25°未満では、鋭角すぎて、ワークWが損傷するおそれがあり、35°を越えると、折り畳み性に劣ることになる。

0061

成形矢35のワークWを介した凹部41内への突入量を0.80mm〜1.20mmとするのが好ましい。0.80mm未満及び1.2mmを越えれば、一対の支持体32,32の回転中心が、成形矢35の先細テーパ部35aと常に一致した状態となりにくい。

0062

ところで、前記実施形態では、まず、一対の支持体32,32を回動させて、ワークWの折り曲げ角度が所定角度に達した状態で、成形矢35を下降させていたが、一対の支持体32,32の回動開始と、成形矢35の下降開始とを同時に行ってもよい。すなわち、
回動機構36を介して一対の支持体32,32を先細テーパ部35aを中心に回動させてワークWに折り曲げ部を形成すると同時に、前記成形矢を受け台側へ受け台の軸心に沿って移動させてこの成形矢35をワークWの折り曲げ部を介して凹部41内へ進入させるものであってもよい。

0063

この場合、図1(a)の状態から、成形矢35を下降させつつ、一対の支持体32,32を矢印A方向に各支持体32,32を回動させて、図1(c)の状態としていくことになる。このように、一対の支持体32,32の回動開始と、成形矢35の下降開始とを同時に行っても、ワークWに強い曲げ癖を付けることができる。

0064

また、一対の支持体32,32の回動(回転)中心が、先細テーパ部35aの先端縁であるのが理想である。しかしながら、設計上の誤差や加工上の誤差や組立上の誤差等にて、一対の支持体32,32の回動(回転)中心が先細テーパ部35aの先端縁でない場合が生じる。例えば、先細テーパ部35の先端縁35aが支持体32,32の回動(回転)中心よりも上位に位置する場合、折り曲げ線乃至その近傍においてワークWに撓みが生じ、または、一対の支持体32,32の回動(回転)中心が、先細テーパ部35aの先端縁であるが、先細テーパ部35aの先端縁が正規の位置より下方に位置する場合、ワークに不要な引張力(テンション)が生じる。このように、撓みが生じた場合、折り曲げ線27の形成が安定せず、テンションが生じた場合、ワークWが損傷したり不要な引き延ばしが生じたりする。また先細テーパ部35aの先端縁が正規の位置よりも下位に位置する場合、受け台31の凹部41の底面と、成形矢35の先端テーパ部35aとの間にワークWが挾持される状態になって、ワークWが損傷したりするおそれもある。

0065

そこで、本装置において、設計上の誤差と加工上の誤差と組立上の誤差との少なくともいずれかの誤差(設計上の誤差のみ、加工上の誤差のみ、組立上の誤差のみ、これら3つのうちの任意の2つの誤差、又は、これら3つの全ての誤差)により、折り畳むべきワークWに撓み又は不要な引張力が生じたときに、成形矢35と受け台31とを相対的に接近又は離間させてその撓み又は引張力を吸収する吸収手段50(図3(b))参照)を備える。

0066

吸収手段50として、撓みや引張力を生じたことを検出可能なセンサ51と、このセンサ51の検出値に基づいて、成形矢側及び/又は受け台側を変位(移動)させる移動機構52と、移動機構52を制御する制御手段53等で構成できる。センサ51としては、先細テーパ部35aに負荷される荷重を検出するセンサ(圧力センサやロードセル等)、又はワークWの撓み量を検出する位置センサ等で構成できる。なお、制御手段53は前記制御手段40と同様、マイクロコンピュータにて構成できる。

0067

吸収手段50として、成形矢35を受け台31の軸心に沿って下降又は上昇させるものが好ましい。この場合、図3(a)に示すように、移動機構52としては、成形矢35を受け台31の軸心上を往復動させる往復動機構30で構成でき、制御手段53として前記制御手段40にて構成できる。このように、成形矢35を移動させる場合、往復動機構(移動機構)52を往復動機構30で構成すれば、吸収手段50用に別途、移動機構を設ける必要がなく、装置全体の小型化及び簡易化を図ることができる。

0068

なお、吸収手段50として、成形矢35を上下動させることなく、受け台31側を移動させる場合、成形矢35側及び受け台31側を移動させることも可能であるが、受け台31側を上下動させる場合、前記往復動機構30と相違する往復動機構(移動機構)を必要とする。この場合の往復動機構(移動機構)としては、往復動機構30と同様、シリンダ機構、ボールねじ機構、リニアガイド機構等の公知・公用の往復動機構を用いることができる。

0069

本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、ワークWとして、二次電池に用いるラミネートシート22に限るものではなく、板状体乃至シート状体の他の部材であってもよい。この場合、可撓性を有するものであっても、可撓性を有さないものであってもよい。また、ワークWの材質や厚さによって、成形矢35の下降量押し込み量)や下降を始めるワークWの傾斜角度θ等は任意に変更できる。なお、この押し込み量としては、1mm程度が好ましい。

0070

成形矢35の先端部の先端テーパ部34のテーパ角度として、前記した角度(25°〜35°)に限るものではない。成形矢35のワークWを介した凹部内への突入量としても、前記した寸法(0.80mm〜1.20mm)に限るものではない。先細テーパ部35aの先端アール部35a1の曲率半径としては、0.1mm〜0.3mm程度とするのが好ましい。この範囲よりも小さければ、エッジ状となって、ワークW(ラミネートシート22)が切断されるおそれがあり、この範囲よりも大きければ、アール状の折り起点が生じ、強い曲げ癖を付けることができない。

0071

支持体32として、前記実施形態では、吸引機構(真空機構)を具備する吸着体で構成していたが、このような吸引機構を用いて吸着させることなく、例えば、クランプ機構等の他の機構を用いて、支持体32にワークWとしてのラミネートシート22がクランプ等されればよい。

0072

31受け台
31a 上面
32支持体
33支持構造体
35a先細テーパ部
35a1先端アール部
35成形矢
36回動機構
40 制御手段
41 凹部
50 吸収手段

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