図面 (/)
課題
解決手段
概要
背景
本発明は負荷検出ポンプ用の制御を目的とする。機械的トルク制御の使用は当該分野で公知である。公知のシステムにおいて、斜板角度は、逃し設定点が斜板角度に応じて変化する逃し弁に機械的に接続されている。当該システムにおける一つの問題は、例えばエンジンに掛かる副次的な負荷または低いエンジン速度におけるトルクの低下に対処すべくトルク設定点を迅速に変更できない点である。公知のシステムにおける別の問題は、最大圧力設定点をオンザフライ的に変更できない点である。
例えば、従来の負荷検出システムを図1に示す。従来の負荷検出回路は、フィードバック圧を用いてシステム内の可変開口部の両端で所与の圧力低下を維持すべく一体化された制御部を有する可変容量型開回路ポンプを用いる。当該所与の圧力低下は、ポンプの制御部を設定することにより指定され、図1の例では20バールに設定されている。ポンプは、必要とされる流量を最大能力まで提供して可変開口部の両端で20バールの圧力低下を試みて維持する。当該20バールの圧力低下を負荷検出限界圧力(LS圧力)と呼ぶ。
ポンプの出力圧力は、負荷を持ち上げるために必要な圧力に可変開口部の両端で降下を加えたものに等しい。ある負荷を持ち上げるために必要な圧力が180バールに等しい場合、その結果生じるポンプの出力圧力は本例では200バールに等しくなる。
エンジンが提供すべきポンプへの入力トルクは、ポンプの出力圧力と、開口部の両端でのLS圧力低下の維持に必要な容量との積を求めることにより計算される。当該計算のサンプルを以下の例1に示す。
概要
トルク設定を迅速に変更可能な負荷検出ポンプの制御機能を提供する。ポンプ(14)を駆動すべく構成されたモーター(12)と、ポンプ(14)と流体連通する圧力逃し弁(22)と、ポンプ(14)の斜板に接続され、且つ圧力逃し弁(22)と流体連通するトルク制御弁(32)と、斜板(34)に接続された斜板角度センサ(36)と、斜板角度センサ(36)および圧力逃し弁(22)に接続されたコンピュータ(40)とを含み、コンピュータ(40)が最大システム圧力を実現すべく斜板容量に基づいて圧力逃し弁(22)を制御するポンプ制御システム。対応する制御方法もまた開示されている。
目的
本発明の目的は、トルク設定を迅速に変更可能な負荷検出ポンプの制御機能を提供する
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 0件
- 牽制数
- 0件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
ポンプを駆動すべく構成されたモーターと、前記ポンプと流体連通する圧力逃し弁と、前記ポンプの斜板に接続され、且つ前記圧力逃し弁と流体連通するトルク制御弁と、前記斜板に接続された斜板角度センサと、前記斜板角度センサおよび前記圧力逃し弁に接続されたコンピュータとを含み、前記コンピュータが最大システム圧力を実現すべく斜板容量に基づいて前記圧力逃し弁を制御するポンプ制御システム。
請求項2
請求項3
前記コンピュータが、前記最大圧力を実現すべく電流を供給する信号を前記圧力逃し弁に送る、請求項2に記載のシステム。
請求項4
上昇機能に必要とされる圧力を監視する圧力トランスジューサを更に含む、請求項1に記載のシステム。
請求項5
請求項6
第2の機能に対する指令が発せられ、且つ前記ポンプのトルク設定点が、前記第2の機能に掛かる負荷を持ち上げるのに充分高い圧力を有する位置までポンプ容量が減少するまで負荷を持ち上げない場合に、前記コンピュータが少なくとも第1の機能の指令を撤回する、請求項1に記載のシステム。
請求項7
圧力トランスジューサが、機能2に必要とされる圧力を監視する、請求項6に記載のシステム。
請求項8
斜板角度センサおよびマイクロコントローラのソフトウェアにより斜板の角度を監視するステップと、前記ソフトウェアにより、所与の容量でエンジンが生成可能なトルクレベルが結果的に生じる最大の圧力を計算するステップと、最大圧力を実現すべく正確な電流を比例圧力逃し弁に送るステップとを含む負荷検出ポンプ制御方法。
請求項9
圧力トランスジューサにより負荷を持ち上げるために必要な圧力を監視するステップを更に含む、請求項8の方法。
請求項10
トルク設定点では負荷を持ち上げられることができない場合に、負荷を持ち上げるのに充分高い圧力を提供する位置までポンプ容量を減少させるステップを更に含む、請求項9に記載の方法。
請求項11
請求項12
請求項13
請求項14
斜板を有するポンプと、前記ポンプと流体連通する圧力逃し弁と、前記斜板に接続された斜板角度センサと、前記圧力逃し弁および斜板角度センサに接続されていて、斜板角度に基づいて前記圧力逃し弁を制御するコンピュータとを含むポンプ制御システム。
技術分野
背景技術
0002
本発明は負荷検出ポンプ用の制御を目的とする。機械的トルク制御の使用は当該分野で公知である。公知のシステムにおいて、斜板角度は、逃し設定点が斜板角度に応じて変化する逃し弁に機械的に接続されている。当該システムにおける一つの問題は、例えばエンジンに掛かる副次的な負荷または低いエンジン速度におけるトルクの低下に対処すべくトルク設定点を迅速に変更できない点である。公知のシステムにおける別の問題は、最大圧力設定点をオンザフライ的に変更できない点である。
0003
例えば、従来の負荷検出システムを図1に示す。従来の負荷検出回路は、フィードバック圧を用いてシステム内の可変開口部の両端で所与の圧力低下を維持すべく一体化された制御部を有する可変容量型開回路ポンプを用いる。当該所与の圧力低下は、ポンプの制御部を設定することにより指定され、図1の例では20バールに設定されている。ポンプは、必要とされる流量を最大能力まで提供して可変開口部の両端で20バールの圧力低下を試みて維持する。当該20バールの圧力低下を負荷検出限界圧力(LS圧力)と呼ぶ。
0004
ポンプの出力圧力は、負荷を持ち上げるために必要な圧力に可変開口部の両端で降下を加えたものに等しい。ある負荷を持ち上げるために必要な圧力が180バールに等しい場合、その結果生じるポンプの出力圧力は本例では200バールに等しくなる。
課題を解決するための手段
0006
ポンプの圧力または容量(流量)のいずれかが増大するに伴い、結果的に必要な入力トルクが増大する。往々にして、ポンプに対して高い流量および圧力が要求された場合、原動機に掛かるトルク要件が能力を超え、その結果エンジンストールが生じる。ポンプへの入力トルクが動作中のエンジンのトルク出力能力を超えて生じるストールに加え、その結果として操作者のフラストレーションおよび/または劣悪な性能が生じる。二重設定点を備えたシステムは公知であるが、極めて複雑且つ高価である。従って、当該分野においてこれらの短所を克服したシステムに対するニーズがある。
0008
本発明の別の目的は、最大圧力設定点をオンザフライ的に変更可能な負荷検出ポンプの制御機能を提供することである。
0009
本発明の更なる目的は、エンジンがストールする可能性を少なくする負荷検出ポンプの制御機能を提供することである。
0011
負荷検出ポンプ用の電気トルクおよび圧力制御部は、斜板角度センサを有するポンプを含んでいる。当該ポンプは、電気的に可変な圧力逃し弁および開口部を有する、圧力補償負荷検出制御部とインライン接続されている。回路には、エンジン速度センサおよびマイクロコントローラが接続されている。マイクロコントローラは、斜板センサおよびエンジン速度センサからの信号に基づいて圧力検出制御部内の電気的に可変な圧力逃し弁の圧力逃し設定を制御するソフトウェアを有している。
図面の簡単な説明
0012
従来技術の負荷検出システムの模式図である。
電子トルク/圧力制御回路の模式図である。流線20は、タンク16から制御弁18、圧力逃し弁22を経て圧力制限補償弁26と負荷検出補償弁28に至る流路と上記タンク16からシリンダ19までの流路とを含む。 流線24は、上記圧力逃し弁22から圧力制限補償弁26までの流路である。ポンプ排出線30は、その一端が上記圧力制限補償弁26と負荷検出補償弁28に、他の一端がトルク制御弁(ポンプ制御部またはシリンダ)32に接続する流路である。
ポンプ容量を最大トルク圧力と比較した図である。線100は最大圧力(ETLなし)、線101は使用可能なエンジントルク、線102は要求トルク(ETLなし)である。
ポンプ容量を弁への電流と比較した図である。線104は最大システム圧力(ETL有効)、105は弁への電流である。
ポンプ容量を圧力と比較した図である。線106は要求トルク(ETL有効)、線107は最大システム圧力(ETL有効)、線108は使用可能なエンジントルクである。
ポンプ容量をシステム容量と比較した図である。線109は最大システム圧力である。
電子トルク/圧力制御回路の模式図である。
負荷保持弁を有するトルク制御回路の模式図である。
圧力補償ポンプを有するトルク制御回路の模式図である。
容量を圧力と比較することによりトルク制御におけるマージンの割当を示す図である。線110はPctrl線であり、線111はPLS線であり、線112はPpump線である。
容量を圧力と比較することによりトルク制御におけるマージンの割当を示す図である。
実施例
0013
図面を参照するに、ポンプ制御システム10の例は、ポンプ14を駆動すべく構成されたモーター12を含んでいる。一実施形態において、モーター12は、エンジンパワーテイクオフからのギアボックストランスミッションであり、ポンプ14は可変軸ピストンポンプである。ポンプ14は、タンク16からの流体を、流線20を通るシステム圧力で制御弁18およびシリンダ19まで吐出および加圧する。
0014
制御弁18の下流において圧力逃し弁22が流線20に接続されている。流線20にはまた流線24により圧力制限補償弁28が接続されていて、圧力制限補償弁26に給気すべく接続されている。負荷検出補償弁28は流線20にも接続されていて、ポンプ排出線30が、ポンプ14の斜板34に接続されていてその容量を制御するトルク制御弁32に接続されている。斜板34には斜板角度センサ36が接続されていて、モーター12にはエンジン速度センサ38が接続されている。角度36および速度38センサは共に、ソフトウェア42を有するコンピュータ40に接続されている。コンピュータ40は圧力逃し弁22に接続されていてこれを制御する。
0015
動作時に、回路内において、シリンダ19に掛かる力を強め、その結果ポンプ14の回路内で圧力を生成する抵抗を受けたならば、斜板センサ36は斜板34の角度に関する情報を提供する信号をコンピュータ40に送る。ソフトウェア42は、エンジンが所与の容量で生成可能なトルクレベルを結果的に生成する最大圧力を計算する。コンピュータは次いで、最大圧力を実現すべく圧力逃し弁22に正確な電流を流す信号を圧力逃し弁22に送る。圧力逃し弁22はLS圧力を逃がすように調整される。
0016
トルク制御弁32のポンプ側における高い圧力がポンプ14をデストロークする。ポンプがデストロークするに伴い、ソフトウェア42は、圧力逃し弁22に対する現行指令を緩和することによりLS圧力を増大させる。ポンプ14はデストロークし続け、LS圧力は、ポンプ出力とLS圧力との間で所望の差異に達するまで斜板34角度に基づいて増大し続ける。これによりシステム10が、エンジンストールを生起させることなく所与の容量に対して最大の圧力を加えることができる。
0017
基本ETL回路動作
一例として、負荷検出開回路システムでは往々にして、エンジンに求められるトルクはエンジンの能力を超える。これが生じたならば、操作者は自身の指令を緩和することが求められるが、これにより機械が減速して効率的に動作させることが困難になる恐れがある。代替的に、エンジンが単にストールして操作者がマシンを再起動する必要がある。
0018
例1のエンジントルクの計算から始める。
0019
当該機械の操作者が当該動作を指令しており、シリンダに掛かる力を強め、その結果回路内の圧力を300バール(ポンプにおいて320バール)まで上昇させる回路に対する何らかの抵抗を受けたものと仮定する。弁に対する指令の変化が無ければ、ポンプは、新たなより高い圧力で同一出力フローを維持しようとするであろう。その結果生じる、エンジンに対する新たなトルク要求を例2に示す。
0020
機械に搭載されたエンジンが生成可能な出力トルクが150Nmに過ぎない場合、上述の新たな負荷および維持された流量指令にエンジンが対応できず、操作者が指令を続けたならば結果的にストール状態に陥るであろう。システム10は、基本ETLを用いて、圧力逃し弁22内のLS圧力を調整し、トルクレベルをエンジンが生成可能な最大トルク以下に維持して、エンジンがストールしないようにすることにより、ポンプ14のストロークを制御することができる。
0021
図3に示すように、一例として、ポンプ14が動作可能な大領域があり、その結果エンジンストール状態に陥る恐れがある。線101は、エンジンがポンプ12に伝達可能な最大トルクレベルを示している。線100は、従来方式の負荷検出システムにより通常使用される定常的な最大圧力限界を示す。
0022
機械の動作中、ソフトウェア42はポンプ14の斜板角度を連続的に監視している。ソフトウェア42は斜板角度を用いて、所与の容量でエンジンが生成可能なトルクレベルが結果的に生じる最大圧力を計算し、当該最大圧力を実現すべくポンプ制御部内の比例圧力逃し弁22に正確な電流を送る。図4に示すように、斜板角度の増大に伴い、圧力逃し弁22への電流が増大し(自身の設定を下げながら)、ポンプ14が吸収できるトルクの量を制限する。
0023
当該制御ロジックを用いて、電子的トルク制限により、結果的にエンジンストールが生じる図3の領域103を除外して、代わりに油圧システム10がエンジンストールを生起させることなく所与の容量で可能な最大圧力を常時印加できるようになる。
0024
本例を再度参照するに、今回はETLが有効であるため、
1)操作者は第1の例と同じ流量および容量、すなわち45ccおよび200バールを指令する。
2)機械はシステム圧力を320バールまで上昇させる負荷を受ける。
3)ETLは常時有効であり、ポンプ14が、エンジンをストールさせることなく負荷を増大可能な角度まで迅速にデストロークする。
0025
機械的見地からのETL動作
1)操作者は第1の例と同じ流量および容量、すなわち45ccおよび200バールを指令する。
2)機械は負荷圧力を300バール(ポンプで受けるのは320バール)まで上昇させる負荷を受ける。
3)操作者は同じ指令を維持する。300バールの負荷圧力が、LS線20を下って電子的に比例圧力逃し弁22に伝達される。320バールの圧力が、可変開口部を通してポンプ14およびポンプ制御部32に伝達される。
4)LS圧力は、マイクロコントローラ40により斜板34の角度に基づいて計算された設定で逃がされる。これによりポンプ制御部32のLS側に掛かる圧力が下がる。
5)ポンプ制御部32のポンプ側に掛かる高い圧力は、ポンプ14をデストロークさせながらサーボピストンに油を送るよう制御部を切り替える。
6)ポンプ14がデストロークするに伴い、ソフトウェア42はLS可変逃し弁22に対する現在の指令を緩和して、ポンプ制御部32に掛かるLS圧力を増大させることができる。
7)ポンプ14は引き続きデストロークし続け、LS圧力は、ポンプ出力とLS圧力との差が20バールデルタに達するまで斜板角度に基づいて引き続き増大し続ける。
0026
負荷保持弁によるトルク制御
複数の機能を有する従来方式の機械的トルク制御部および負荷保持または負荷低下逆止め弁を含むシステムは、ポンプ出口圧力が「逆止めされた」負荷を持ち上げ得る圧力未満に制限され、且つ当該機能が有効である場合に、移動不可能な状況に陥る恐れがある。電子トルク制御部を、電子的に制御された弁、圧力トランスジューサ、およびソフトウェアソリューションと共に使用することでこの問題を軽減することができる。
0027
図8において、例えば、機能1用の弁22が開き、負荷を持ち上げるには150バールの圧力と共にETLソフトウェア42の現在のトルク制限設定を超える流量が要求される。このシナリオにおいて、ETLはポンプ14の容量を調整することになる。機能2の弁22が開いたならば、負荷を持ち上げるのに250バールの圧力を必要とするため、逆止め弁50は負荷を維持し続け、ETLが適切に機能して負荷を持ち上げるために必要な圧力がポンプ制御部32に戻されないであろう。この問題を解決すべく、操作者により指令された場合に、機能2を上昇させるために必要な圧力を監視すべく圧力トランスジューサ(圧力切替器またはシャトル弁)52が追加される。機能2に対する指令が発行されたが、ポンプ14の現在のトルク設定点では負荷を持ち上げることができない場合、ソフトウェア42は、機能2に掛かる負荷を持ち上げるのに充分高い圧力が可能な点までポンプ容量が減少するまで機能1(または他の複数の機能)の指令を撤回する。当該機能を考慮する際に、ETLソフトウェア42が斜板角度を連続的に監視し、エンジンが受容可能なトルクレベルを維持すべくポンプ容量が減少するのに伴いポンプ14の圧力制限を強めることを想起されたい。
0028
圧力補償ポンプに対するトルク制御
バックホウシステムにおいて、トルクを制限するポンプ制御部および手動操作のオープンセンター積層弁を有する圧力補償ポンプを用いることが一般的である。負荷検出回路における上述の全ての利点が依然として圧力補償システムにあてはまる。また、図9に示すように、エンジンがクランク動作(主に寒冷条件下で)する間、PCポンプ14の設定点を下げる特別なダンプ弁54を有していることが一般的である。問題は、油が冷えている場合に、オープンセンター弁を通して油を押し出すためにかなり強い圧力を必要とする点である。トルク制限システムは、一切の追加的な構成要素無しに、クランク動作中にPCの圧力設定点を下げて出口圧力および容量を減らすことにより、エンジンのスタータに掛かる負荷を減らすことができる。
0029
トルク制御部および弁の両端におけるマージン低下
比例弁の組、特に複数の補償弁において、弁の設計は通常、当該弁が適切に動作して、負荷検出圧力をポンプ14に適切に伝達するために、当該弁の両端での最小限の圧力低下(またはマージン)を必要とする。上述のように、トルク制御部は、弁の両端でのマージンをポンプ制御部32に配置された開口部に移すことにより機能する。トルク制御部が更にトルクを減らすに伴い、弁22の両端でのマージンは、当該弁が正しく機能しないレベルまで低下する恐れがある。これは特に、トルク減少のレベルが極めて高い、エンジンの回転速度RPMが低い状態で顕著である。
0030
図10に、ポンプ出口圧力(Ppump)、実際に負荷に掛かる圧力である実負荷圧力(PLS)、および逃し弁22および開口部の後に配置されたポンプ14(Pctrl)の負荷検出制御部で生じる圧力の概略を示す。
0031
矢印先端のXで示す開始条件は、弁22の両端でのマージンの維持に147ccの容量、および負荷を持ち上げるのに75バールの圧力を必要とする。当該条件で、当該位置はトルク制御部の影響下になく、且つマージン全体が比例制御弁22の両端での低下により満たされる。負荷圧力が増大しても弁に対する指令が変化しない場合、当該弁は当初、PLS線が左向きになるまで上向きに移動する。トルク制御部が起動して当該制御部における圧力を逃がし始めての位置である。圧力が増大し続ける(PLS線に沿って)に伴い、ポンプ14はデストロークし続けて制御弁22を通る流量を減少させる。上述のように、当該弁22は依然として同じ指令を受信しているため、流量の減少により当該の弁22の両端での圧力低下が緩和される。ポンプ出口(Ppump)と(Pctrl)との間の全圧力低下は、LS制御部32の開口部の両端での圧力低下が増大していることにより依然として満たされているため、ポンプ14がストローク動作に入らないようにすべく必要なマージンを満たしている。圧力が上昇し続けるに伴い、ポンプ14のマージン要件を満たす圧力低下が制御弁22から遠ざかり、ポンプ12のLS制御部32の開口部に近づき続けることが分かる。圧力低下が垂直線に到達する位置が、制御弁22の両端でのマージンが、当該弁がもはや正しく機能しない位置まで低下した位置である。当該位置で機械の性能が損なわれ始め、更なるポンプ角度の減少により更なる弁の性能低下が生じ得る。
0032
この問題を解決すべく、全弁流量要求を制御する方法が用いられてきた。使用するアルゴリズムは、トルク制限器が能動的に調整していない場合に弁出力を不必要に制限することを避けながら、トルク制限器がマージン低下による影響を受けないように弁開口を制限するものである。ポンプ角度センサ36およびマイクロコントローラ40と連動して電子制御弁を用いることにより、制御弁22から開口部へのマージンの移動を操作して、に応じて、負荷および出力トルク要件を満たすべくポンプ14を更にデストロークさせることができる。
0033
再度図10を参照するに、適切な制御弁機能(本例では7バールと仮定する)の最小マージン要件を表すグラフの垂直線をより詳細に調べることができる。これは、垂直線の交点における中間曲線(PLS)と上側の曲線(Ppump)との差異が7バールであることを意味する。本例における安定した弁指令の下で負荷圧力が続くならば、標準的なトルク制御としてポンプ14を当該線の左側へデストロークさせ続け、制御弁の性能が低下し始めるであろう。これらの性能線の生成は、弁22、負荷、およびポンプ14の初期条件に基づいている。制御弁22の開口(流量要求)を変える場合、これらの曲線の性質を変えて、更なるマージン低下無しにポンプ14が更なるデストロークを行えるようにできる。
技術視点だけで見ていませんか?
この技術の活用可能性がある分野
分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成