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技術 飲料用水素含有水製品

出願人 株式会社シェフコ
発明者 五十嵐純一
出願日 2020年7月7日 (7ヶ月経過) 出願番号 2020-117313
公開日 2020年10月15日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-168022
状態 未査定
技術分野
  • -
主要キーワード 測定上限値 長期保管性 排出段階 経時変化量 水素ガス検知器 スタンドタイプ 長期間経過後 規格容量
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年10月15日)のものです。
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図面 (4)

課題

製造から一定期間経過後においても酸化還元電位を低い値に維持した水素含有水製品を提供すること。

解決手段

開口部に封止キャップが取り付けられてなるストロー包装容器と、該容器内に加圧充填された水素含有水と、該容器内の水素含有水より上方の空間に、該加圧充填後の加熱処理により生成されそしてその後少なくとも90日経過後においても存在するガス雰囲気とを有する飲料用水素含有水製品であって、前記水素含有水の酸化還元電位が、製造後常温保存下で少なくとも90日経過後において、{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−170}mV以下であることを特徴とする、飲料用水素含有水製品。

概要

背景

近年、水に水素ガスを溶解させた水素含有水(単に水素水ともいう)は、高い還元性を有することから、金属の酸化食品類腐敗を抑制する効果があるとされ、また飲用転用した場合には様々な健康障害の改善を期待できるとして注目されている。

上述の飲用向けの水素溶解水を製造する方法としては、例えばガスボンベからの水素ガスを原水に溶解させたり、或いは水の電気分解により発生した水素ガスを原水に溶解させたりする方法がある(例えば特許文献1)。ただし、単に水素ガスを原水中に供給するだけでは、室温・大気圧下では原水中に溶存している窒素ガス酸素ガスなどが水素ガスの溶解を邪魔するため、その溶存水素濃度水素飽和濃度に遠く及ばない。
また例えば空気を除去した圧力容器内に水素ガスを充填し、該圧力容器内における水素ガスの圧力を2〜10気圧に保ったまま、その圧力容器内に原水をシャワー状に散水して水素ガスと接触させることにより、水素ガスを効率よく溶解させる方法が提案されている(特許文献2)。
あるいは、水に高圧で水素ガスを噴射して超微細気泡(所謂“ナノバブル”“マイクロバブル”)を発生させ、これを水に溶解させる方法が提案されている(特許文献3)。

概要

製造から一定期間経過後においても酸化還元電位を低い値に維持した水素含有水製品を提供すること。開口部に封止キャップが取り付けられてなるストロー包装容器と、該容器内に加圧充填された水素含有水と、該容器内の水素含有水より上方の空間に、該加圧充填後の加熱処理により生成されそしてその後少なくとも90日経過後においても存在するガス雰囲気とを有する飲料用水素含有水製品であって、前記水素含有水の酸化還元電位が、製造後常温保存下で少なくとも90日経過後において、{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−170}mV以下であることを特徴とする、飲料用水素含有水製品。なし

目的

前述したように、大容量の水素含有水製品は長期保管性に優れるというメリットがあるが、一旦開封するとそのメリットは失われることとなり、複数回の開封・リキャップを繰り返した場合においても溶存水素濃度の低下が小さい製品が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

開口部に封止キャップが取り付けられてなるストロー包装容器と、該容器内に加圧充填された水素含有水と、該容器内の水素含有水より上方の空間に、該加圧充填後の加熱処理により生成されそしてその後少なくとも90日経過後においても存在するガス雰囲気とを有する飲料用水素含有水製品であって、前記水素含有水の酸化還元電位が、製造後常温保存下で少なくとも90日経過後において、{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−170}mV以下であることを特徴とする、飲料用水素含有水製品。

請求項2

前記水素含有水が、製造後常温保存下で、少なくとも30日経過後において1.56ppm以上の溶存水素濃度を有する、請求項1に記載の飲料用水素含有水製品。

請求項3

前記ガス雰囲気は、水素ガス分圧雰囲気体圧に対して90%以上の雰囲気である、請求項1または請求項2に記載の飲料用水素含有水製品。

請求項4

前記水素含有水は、充填時の溶存水素濃度が大気圧下で、充填時の該水素含有水の水温における水素の水への飽和濃度以上である、請求項1乃至請求項3のうちいずれか一項に記載の飲料用水素含有水製品。

請求項5

前記容器の製品容量は、150mL乃至550mLである、請求項1乃至請求項4のうちいずれか一項に記載の飲料用水素含有水製品。

請求項6

前記水素含有水の酸化還元電位が、製造後常温保存下で少なくとも90日経過後において、{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−180}mV以下である、請求項1乃至請求項5のうちいずれか一項に記載の飲料用水素含有水製品。

請求項7

前記水素含有水の酸化還元電位が、製造後常温保存下で少なくとも90日経過後において、{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−190}mV以下である、請求項6に記載の飲料用水素含有水製品。

請求項8

開口部に封止キャップが取り付けられてなるストロー付包装容器に水素含有水を加圧充填する充填工程、水素含有水が充填されたストロー付包装容器の開口部を封止キャップにて密封する密封工程、及び充填・密封された製品を加熱処理する加熱処理工程を含む方法により、飲料水素含有水製品を製造する方法であって、前記飲料用水素含有水製品は、該容器内の水素含有水より上方の空間に、該加圧充填後の加熱処理により生成されそしてその後少なくとも90日経過後においても存在するガス雰囲気とを有し、前記水素含有水の酸化還元電位が、製造後常温保存下で少なくとも90日経過後において、{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−170}mV以下である、飲料用水素含有水製品の製造方法。

請求項9

前記充填工程において、前記水素含有水は、0.1MPa乃至0.5MPaの負荷圧力にて前記ストロー付包装容器内に加圧充填される、請求項8に記載の飲料用水素含有水製品の製造方法。

請求項10

前記加熱処理工程において、前記加熱処理は、85℃乃至90℃の温度で、20分間乃至1時間の加熱条件にてなされる、請求項8又は請求項9に記載の飲料用水素含有水製品の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、飲料用水素含有水製品及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、水に水素ガスを溶解させた水素含有水(単に水素水ともいう)は、高い還元性を有することから、金属の酸化食品類腐敗を抑制する効果があるとされ、また飲用転用した場合には様々な健康障害の改善を期待できるとして注目されている。

0003

上述の飲用向けの水素溶解水を製造する方法としては、例えばガスボンベからの水素ガスを原水に溶解させたり、或いは水の電気分解により発生した水素ガスを原水に溶解させたりする方法がある(例えば特許文献1)。ただし、単に水素ガスを原水中に供給するだけでは、室温・大気圧下では原水中に溶存している窒素ガス酸素ガスなどが水素ガスの溶解を邪魔するため、その溶存水素濃度水素飽和濃度に遠く及ばない。
また例えば空気を除去した圧力容器内に水素ガスを充填し、該圧力容器内における水素ガスの圧力を2〜10気圧に保ったまま、その圧力容器内に原水をシャワー状に散水して水素ガスと接触させることにより、水素ガスを効率よく溶解させる方法が提案されている(特許文献2)。
あるいは、水に高圧で水素ガスを噴射して超微細気泡(所謂“ナノバブル”“マイクロバブル”)を発生させ、これを水に溶解させる方法が提案されている(特許文献3)。

先行技術

0004

特開2002−254078号公報
特許第3606466号公報
特開2011−230055号公報

発明が解決しようとする課題

0005

上述したように、より高い溶存水素濃度を実現すべく、種々の水素含有水の製造方法が提案され、そして該方法により得られる水素含有水を主にキャップが取り付けられたストロー付き包装容器などに充填した飲料用水素含有水製品の提案がなされている。しかし、たとえ高濃度の溶存水素濃度を実現した水素含有水を製造できたとしても、この水素含有水をストロー付包装容器などの保存容器に充填・密封する間、或いは密封後の保存容器内において、水素含有水と空気が接触すると空気が水素含有水に溶解して水素含有水中の溶存水素濃度が低下するという問題が生じる。

課題を解決するための手段

0006

本発明者は上記の課題を解決する為に鋭意検討を進めた結果、ストロー付包装容器に溶存水素濃度を高めた水素含有水を加圧充填することにより、既存技術と比較して高い溶存水素濃度を保ったまま水素含有水を容器へ充填・密封することができ、その結果、加熱処理後に容器内部に生成される水素ガス量をこれまで以上に豊富なものとし、これにより、製造後、長期間保存後においても容器内部にガス雰囲気を有する水素含有水製品を作製したところ、このガス雰囲気の存在により、製造から一定期間経過後においても水素含有水の酸化還元電位を低い値に維持することができ、そして溶存水素濃度を高い値に維持することができることを見出し、本発明を完成させた。

0007

すなわち本発明は、開口部に封止キャップが取り付けられてなるストロー付包装容器と

該容器内に加圧充填された水素含有水と、
該容器内の水素含有水より上方の空間に、該加圧充填後の加熱処理により生成されそしてその後少なくとも90日経過後においても存在するガス雰囲気とを有する飲料用水素含有水製品であって、
前記水素含有水の酸化還元電位が、製造後常温保存下で少なくとも90日経過後において、{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−170}mV以下であることを特徴とする、飲料用水素含有水製品に関する。
本発明において、前記ガス雰囲気は、水素ガス分圧雰囲気体圧に対して90%以上の雰囲気であることが好ましい。
また上記水素含有水は、充填時の溶存水素濃度が大気圧下で、充填時の該水素含有水の水温における水素の水への飽和濃度以上であることが好ましい。
そして本発明の飲料用水素含有水製品において、前記容器の製品容量は、150mL乃至550mLであることが特に好ましい。
特に本発明の飲料用水素含有水製品にあっては、製造後常温保存下で少なくとも90日経過後において、前記水素含有水の酸化還元電位が、{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−180}mV以下であることが好ましく、よリ好ましくは、当該酸化還元電位が{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−190}mV以下であることが望ましい。

0008

また本発明は、飲料用水素含有水製品の製造方法も対象とし、詳細には、
開口部に封止キャップが取り付けられてなるストロー付包装容器に水素含有水を加圧充填する充填工程、
水素含有水が充填されたストロー付包装容器の開口部を封止キャップにて密封する密封工程、及び
充填・密封された製品を加熱処理する加熱処理工程
を含む方法により、飲料水素含有水製品を製造する方法であって、
前記飲料用水素含有水製品は、該容器内の水素含有水より上方の空間に、該加圧充填後の加熱処理により生成されそしてその後少なくとも90日経過後においても存在するガス雰囲気とを有し、
前記水素含有水の酸化還元電位が、製造後常温保存下で少なくとも90日経過後において、{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−170}mV以下である、飲料用水素含有水製品の製造方法を対象とする。
中でも、前記充填工程において、上記水素含有水は、0.1MPa乃至0.5MPaの負荷圧力にて前記ストロー付包装容器内に加圧充填されることが好ましい。
さらに、前記加熱処理工程において、前記加熱処理は、85℃乃至90℃の温度で、20分間乃至1時間の加熱条件にてなされることが好ましい。

発明の効果

0009

本発明の飲料用水素含有水製品は、常温保存下で製造後、少なくとも90日経過後においても、容器内部の水素含有水の酸化還元電位が、{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−170}mV以下であり、品質の安定した水素含有水を消費者に提供できる。
さらに本発明の飲料用水素含有水製品の製造方法は、常温保存下で製造後、少なくとも90日経過後においても、容器内部の水素含有水の酸化還元電位が、{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−170}mV以下であり、品質の安定した水素含有水を製造することができる。

図面の簡単な説明

0010

図1は、本発明の飲料用水素含有水製品の一形態を示す斜視図である。
図2は、図1に示す飲料用水素含有水製品におけるストローの開口部周辺Aの拡大図である。
図3は、例5で作製した飲料用水素含有水製品の、製造後の経過日数に対する溶存水素濃度dH(ppm)の変化を示す図である。
図4は、例5で作製した飲料用水素含有水製品の、製造後の経過日数に対する酸化還元電位ORP(mV)の変化を示す図である。

0011

前述したように、これまでにも種々の水素含有水の製造方法が検討されているものの、たとえ高濃度の溶存水素濃度が実現できたとしても、水素含有水の充填・密封・保管中に、水素含有水と空気が接触して水素含有水中の溶存水素濃度が低下するという問題が生じていた。
加えて、飲料用の水素含有水製品の場合、水素含有水を保存容器に充填・密封した後、食品衛生上の観点から、殺菌のための加熱処理を経る必要がある。この加熱処理によって容器内部の水素含有水の温度が上昇するに伴い、飽和水素濃度は低下し、水素含有水に溶存していた水素が溶存状態を保てず気化することとなり、通常、容器の上部となるキャップやストロー上部の吸口部(スパウト)の周辺に溜まることとなる。気化した水素(ガス)は、加熱処理後に製品を冷却しても直ちには水素含有水に再溶解せず、このため容器内部で水素含有水と水素ガスが一時的に共存した状態となる。すなわち、一時的に容器内の水素含有水の溶存水素濃度が大きく低下する。その後、時間の経過とともに(通常1〜2週間程度)、加熱処理後に生成した容器内部の水素ガスが水素含有水に再溶解され、充填時の溶存水素濃度に近づくこととなる。しかし、保存容器としてストロー付包装容器を使用した場合、該ストロー付包装容器における開口部(即ち吸口部:スパウト)やキャップの気密性を完全に保つことは難しく、僅かながら容器内部の空間と外部の空間とが連通している。このため、時間の経過と共に、ごく僅かであっても容器外部からの空気が容器内部に徐々に流入することは避けられず、そして水素含有水と空気とが接することによって起こる溶存水素濃度の低下は避けられない。
このように、水素含有水をストロー付包装容器に充填・密封した従来の水素含有水製品は、製造から期間が経過するにつれて水素含有水の溶存水素濃度が低下してしまうという問題が生じており、製造後から長期間(例えば3〜6ヶ月程度の期間以上)経過した場合においても溶存水素濃度をできるだけ維持した水素含有水製品が求められていた。
本発明はこうした課題を解決するものであって、水素含有水を容器内に加圧充填することで、水素含有水の溶存水素濃度の低下が極力抑制されるようにしたものである。

0012

本発明の飲料用水素含有水製品は、開口部に封止キャップが取り付けられてなるストロー付包装容器と、該容器内に加圧充填された水素含有水と、該容器内の水素含有水より上方の空間に該加圧充填後の加熱処理により生成されたガス雰囲気とから構成される。本発明の飲料用水素含有水製品の一形態の例を図1に示す。図1に示す飲料用水素含有水製品1は、容器体3とストロー4と封止キャップ5から構成されるストロー付包装容器2に水素含有水6が充填され、その後、該ストロー4の開口部41をキャップ5で封止された形態にある。
前記ガス雰囲気は少なくとも90日経過後においても存在し、好ましくは180日経過後も存在してなる。該ガス雰囲気は、該雰囲気全体圧に対して水素ガス分圧が90%以上の雰囲気となっている形態であることが特に好ましい。なお、水素ガスを常圧充填された従来の飲料用水素含有水製品も、充填後の加熱殺菌処理により水素ガス雰囲気を生成するが、その加熱殺菌後常温に冷却された段階で、水素ガスの再溶解により水素ガス雰囲気は実質消失する。これに対し、本発明の飲料用水素含有水製品にあっては、加熱処理後常温に冷却された段階でも水素ガスの雰囲気が存在し続ける。すなわち、本発明の飲料用水素含有水製品は、製造後の保存期間において、容器の内部に水素含有水とガス雰囲気が共存し続けている。このため、該製品を上下に軽く振ると、容器の内壁に該水素含有水が当た
る音(例えば、チャプチャプ、カシャカシャなどの擬音)が発生し、この音によりガス雰囲気の存在が確認される。
また、後述するストロー付容器において、ストローを透明あるいは半透明なものとすると、容器体と封止キャップの間に露出するストローの外側から、ガス雰囲気の存在の有無が確認できる。図2に、図1に示す飲料用水素含有水製品1のストロー4の開口部41の周辺Aの拡大図を示す。すなわち、前記飲料用水素含有水製品においてガス雰囲気が存在する場合には、ストローの外側からガス雰囲気7の存在が確認でき(図2(a)参照:水素含有水6、ガス雰囲気7)、あるいは、前記飲料用水素含有水製品を上下に軽く揺らすと、容器内で水素含有水6が移動する様子、すなわちガス雰囲気7が移動する様子を、前記ストローの外側から目視にて確認できる(図2(b)参照:水素含有水6、ガス雰囲気7)。
そして本発明の飲料用水素含有水製品は、充填される水素含有水の酸化還元電位が、製造後、常温保存下で少なくとも90日経過後において、{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−170}mV以下であることを特徴とするものである。例えば本発明の飲料用水素含有水製品は、90日経過後に、当該飲料用水素含有水製品中の充填された水素含有水のpHが7.0の場合には、該水素含有水の酸化還元電位が−583mV以下である。より好ましい本発明品の飲料用水素含有水製品は、充填される水素含有水の酸化還元電位が、製造後、常温保存下で少なくとも90日経過後において、{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−180}mV以下であり、特に好ましい態様において、前記酸化還元電位は、{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−190}mV以下である。
本発明の飲料用水素含有水製品にあっては、充填される水素含有水の酸化還元電位が製造後、常温保存下で少なくとも90日経過後において上記式を満たすものであり、同時に、90日経過後において該製品を上下に軽く振ると、容器の内壁に該水素含有水が当たる音が発生し、ガス雰囲気の存在が確認されるものである。
ここで、本発明で規定する酸化還元電位(ORP)の値は、銀−塩化銀電極を基準として測定したときの値(vs.Ag/AgCl)を指し、標準水素電極(SHE)に対する銀−塩化銀電極(Ag/AgCl)の電位は25℃で+0.199V(vs.SHE)である。

0013

本発明の飲料用水素含有水製品に使用するストロー付容器は、特に限定されるものではないが、例えば可とう性を備えた袋状の容器体に筒状のストローを装着し、該ストローの開口部(即ち吸口部:スパウト)に封止キャップが取り付けられてなる袋状容器、所謂「アルミパウチ」の形態の容器を使用する。
このような容器体としては、例えばアルミラミネートフィルム製の容器体、所謂パウチ容器が、気密性が高く水素の流出を防ぐことができるために好ましく用いられる。パウチ容器の形状としては、既に市販されているガゼットタイプまち付き)、スタンドタイプ(まち無し)等、各種のタイプのものを使用できる。
また、上記容器において使用するストローとしては、バリア材を使用して製造されたストロー付バリアスパウトを用いることが望ましい。
上記容器の製品容量は特に限定されないが、例えば100mL乃至2,000mL、特に150mL乃至550mL、具体的には150mL、180mL、200mL、220mL、250mL、280mL、300mL、350mL、400mL、450mL、500mL、550mL程度の容量の容器を好適に使用できる。なお本明細書において「製品容量」とは、製品が流通販売される際の規格容量(適正充填量、表示内容量とも称する)であり、通常、容器に充填できる最大容量より数%〜15%程度少ないものとなっている。
なお、キャップや吸水口(スパウト)の大きさ(口径)は製品容量に関わらずほぼ一定となっている。そのため、加熱処理に起因して生じ、キャップやスパウト周辺に溜まって
いる水素ガスと、容器内の水素含有水との接触面積は、低容量(150mLや200mLなど)の製品と比べて、500mLや550mLといった大容量の製品容量の場合には小さいものとなる。従ってこうした大容量製品にあっては、製品内の水素ガスの水素含有水への再溶解が、低容量の製品と比べてゆっくりと起こる。このため、大容量製品にあっては、本発明の飲料用水素含有水製品のみならず、常圧充填された従来の飲料用水素含有水製品においても、長期間、水素ガス雰囲気が残存することとなる。大容量製品は低容量製品と比べ、長い期間、溶存水素濃度を高い状態で保つことできるため、長期保管性に優れるとして注目されている。しかしながら、従来の飲料用水素含有水製品では、こうした大容量製品にあっても、通常、3ヶ月程度で水素ガス雰囲気は実質消失し、本発明の飲料用水素含有水製品のように、容器の内部に水素含有水とガス雰囲気が共存し続けている状態を保つことは困難である。

0014

なお水素含有水は、本発明が対象とするストロー付容器以外にも、アルミ製やスチール製プルタブ缶ボトル缶などの金属缶に充填された製品としても提供されている。これら金属缶に充填された製品のうち、プルタブ缶はリキャップが不可能であり、一旦開封すると水素含有水と空気が接触し続け、時間とともに水素含有水の溶存水素濃度が低下するため、一度に飲み切る必要がある。ボトル缶の場合には、飲みきれない際に再度キャップをすることができるものの、内に流入した空気を抜きながらリキャップすることはできないため、結局水素含有水の溶存水素濃度が低下することとなる。
一方、本発明の場合には、一旦開封しても、ストロー付容器の容器体を両側から押して、内部の空気を放出するとともに水素含有水を溢れさせながらキャップをはめることで、容器体内の空気の残留を極力抑えてリキャップすることができる。このため、飲み残しがあった場合においても、金属缶と比べて、水素含有水の溶存水素濃度の低下を低く抑えることができる。
また、製品容量が増加するほど、例えば製品容量が550mLなどの大容量製品では一度で飲み切ることが難しいため、複数回に分けての飲用が想定される。ストロー付き容器を用いた製品において、たとえ飲用毎(開封毎)に内部の水素含有水を溢れさせながらキャップをはめたとしても、容器体内の空気の残留をゼロにすることは難しく、キャップの開封の度に溶存水素濃度が低下することは避けられない。前述したように、大容量の水素含有水製品は長期保管性に優れるというメリットがあるが、一旦開封するとそのメリットは失われることとなり、複数回の開封・リキャップを繰り返した場合においても溶存水素濃度の低下が小さい製品が望まれている。
この要望に対し、本発明は、水素含有水を容器内に加圧充填することで、保存期間中における水素含有水の溶存水素濃度が、従来製品よりも高く保たれた製品を提供することが可能であることから、複数回のキャップの開閉後においても、溶存水素濃度を比較的高い濃度で保つことが可能である。
このように、本発明の飲料用水素含有水製品は、高い溶存水素濃度を維持したまま数回に分けて飲用することができる点において、消費者に対して訴求力の高い製品となっている。

0015

本発明の飲料用水素含有水製品に使用する水素含有水の種類、すなわちその製造方法は特に限定されず、例えば、ガスボンベから供給される水素ガスを原水に溶解させたバブリング法、水の電気分解により発生した水素ガスを溶解させる電解法、或いは中空糸膜を用いた膜溶解法など、種々の方法によって得たものを用いることができる。
中でも、原料となる水から中空糸膜を通じて残存ガス脱気し、次いで得られた脱気水及び加圧された水素ガスをガス透過膜モジュールに導入して水素ガスを脱気水に溶解させる膜溶解法を用いて製造した水素含有水が、溶存水素濃度をより効率的に高めることができるため好ましい(例えば本発明者らが為した先の特許出願:特許第4551964号明細書、PCT/JP2015/062895等を参照)。
なお、製造後の水素含有水の溶存水素濃度、例えば後述するストロー付包装容器に加圧
充填する際の、水素含有水の溶存水素濃度は、できるだけ高い値であることが好ましく、例えば大気圧下で、充填時の水素含有水の水温における水素の水への飽和濃度以上であることが望ましく、より好ましくは前記飽和濃度よりも0.4ppm高い温度であり(例えば水温20℃であれば2.0ppm以上)、特に前記飽和濃度よりも0.8ppm以上高い濃度(例えば水温20℃であれば2.4ppm以上)であることが望ましい。

0016

本発明の飲料用水素含有水製品は、水素含有水をストロー付包装容器に加圧充填し、密封した後、加熱処理を経て製造される。詳細には、開口部に封止キャップが取り付けられてなるストロー付包装容器に水素含有水を加圧充填する充填工程、水素含有水が充填されたストロー付包装容器の開口部を封止キャップにて密封する密封工程、及び、充填・密封された製品を加熱処理する加熱処理工程を経て製造される。
ここで水素含有水のストロー付包装容器への充填(充填工程)は、例えば上記PCT/JP2015/062895に記載された方法によって実施され得、一例として、まず包装容器内の気体吸引して除去し、ここに適切な負荷圧力、例えば0.1MPa乃至0.5MPaにて水素含有水を包装容器内に加圧注入することにより為されることが好ましい。なお前記負荷圧力は、好ましくは0.1MPa乃至0.4MPaであり、例えば0.1MPa乃至0.3MPaとすることができる。ここ負荷圧力とは、大気圧(約0.1MPa)に対して更に加える圧力をいう。但し負荷圧力を0.5MPaを超えて高くしすぎると、水素含有水を製造する装置(配管パッキン計器類等)の破損・故障に繋がる虞があるため、注意を要する必要があり、好ましくない。また、前記製造装置において、異物除去のためのろ過膜を設置する場合には、該ろ過膜が高すぎる負荷圧力によって破損する虞があること、さらに中空糸膜を用いた膜溶解法により水素含有水を製造する場合には、前記ろ過膜と同様に中空糸膜が破損する虞があるため、こうした製造装置における不具合の発生を考慮し、負荷圧力の最高値を0.5MPa程度とすることが望ましい。
このように本発明は、加圧した状態で水素含有水を包装容器へ充填する方法を採用することにより、既存技術と比較して高い溶存水素濃度を保ったまま水素含有水を容器へ充填・密封することができる。そのため、仮に包装容器内に残留する気体がそのまま残存したり、水素含有水中に他の気体が混入したりする場合があったとしても、既存技術とは異なり、充填した水素含有水の溶存水素濃度が長期間にわたってほぼ減少することがなく、長期間高い溶存水素濃度を保つことができる。
また加熱処理工程における加熱処理条件は、F値(一定温度で一定数特定細菌胞子、または細菌を死滅させるのに要する時間:通常、基準温度(250°F)における殺菌時間(分))や製品品質案して適宜決定し得、例えば加熱温度:85℃乃至90℃、加熱時間:20分間乃至1時間という条件で実施され得、例えば、85℃で30分間という加熱温度及び加熱時間が採用され得る。

0017

本発明の飲料用水素含有水製品は、水素含有水をストロー付包装容器に加圧充填することにより、高い溶存水素濃度を保ったまま水素含有水を容器へ充填・密封することができるため、該容器内で水素含有水と接触した場合に溶存水素濃度の低下につながる種々の気体、すなわち、該容器内に残存する気体や水素含有水中に混入する気体の存在があったとしても、既存技術と比較して高い溶存水素濃度を保つことができる。
また溶存水素濃度をより高めた水素含有水を該容器に充填することにより、加熱処理によって低下した飽和水素濃度に起因して気化した水素ガス量は、より溶存水素濃度が低い水素含有水を用いた場合と比べて、増加したものとなる。そのため、加熱処理、冷却後に、長期間保管した後においても、例えば常温(20℃±15℃)にて少なくとも90日程度の保管の後においても、本発明の飲料用水素含有水製品は、容器内部に水素含有水と水素ガスを含むガス雰囲気とが共存した状態(該製品を上下に軽く振ると、容器の内壁に該水素含有水が当たる音が発生することでガス雰囲気の存在を確認できる)となっている。その結果、気化した水素ガスの水素含有水への再溶解が達成し得る。また外部からの空気の混入があった場合においても、容器内のガス雰囲気中の水素ガス分圧が高いことから、
水素含有水中の水素の気化は抑制され、このため混入した空気による酸素窒素の水への溶解が抑制される。なお、本発明の飲料用水素含有水製品にあっては、このガス雰囲気の存在によって、該製品の飲用時、キャップを開けた際の水素含有水の飛び出しを防止できる。これは、水素含有水をアルミ缶スチール缶などの金属缶製のプルタブ缶に充填した場合には、飲用時に缶内から水素含有水の飛び出しが生じ、飲用できる水素含有水量が減少するだけでなく、飲用者の服や等に水がかかって濡れてしまう虞があり、本発明ではこうした不具合も解消できるものである。
こうしたメカニズムにより、本発明はその飲料用水素含有水製品において、製造後90日経過後においても、従来製品と比べて低い酸化還元電位を有する水素含有水を実現したものである。そして本発明によれば、例えば製造後180日以上経過後においても、例えばpH7.0の水素含有水において、酸化還元電位がおよそ−600mV以下、溶存水素濃度が1.0ppm以上といった、高品質に維持された水素含有水を提供することができる。

0018

本発明の望ましい実施形態をさらに具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。

0019

<実施例1及び比較例1:飲料用水素含有水製品の製造(1)>
実施例に使用する飲料用水素含有水製品を、それぞれ以下の手順にて製造した。
1)水素含有水を加圧充填して製造した飲料用水素含有水製品:
本例では、開口部に封止キャップが取り付けられてなるストロー付包装容器に水素含有水を加圧充填する充填工程、水素含有水が充填されたストロー付包装容器の開口部を封止キャップにて密封する密封工程、及び充填・密封された製品を加熱処理する加熱処理工程を経て、飲料用水素含有水製品を製造した。
より具体的には、本発明者らが先の特許出願(特許第4551964号明細書、PCT/JP2015/062895)等において開示した方法に倣い、飲料用水素含有水製品を製造した。すなわち、(1)浄化装置において、原料となる水をろ過及び浄化し、得られた浄化水脱気装置に送る浄化工程と、(2)前記脱気装置において、供給された浄化水を、中空糸膜を通じて脱気し、得られた脱気水を水素溶解装置に送る脱気工程と、(3)前記水素溶解装置において、供給された脱気水に中空糸膜を通じて加圧水素ガスを溶解し、得られた水素含有水を充填装置に送る水素溶解工程と、(4)前記充填装置において供給された水素含有水をストロー付包装容器にその開口部(注入口)より充填する充填工程と、(5)水素含有水が充填されたストロー付包装容器の開口部を封止キャップにて密封する密封工程と、(6)水素含有水が充填・密封された製品を加熱処理(85℃で30分間)する工程、を経て、実施例1の飲料用水素含有水製品を製造した。なおこの時、(4)充填工程を、加圧充填(負荷圧力:0.2MPa乃至0.3MPa(大気圧よりも0.2MPa乃至0.3MPaの加圧状態))にて実施した。
なお、前記脱気工程(2)において脱気装置に供給される浄化水から前記充填工程(4)において包装容器に注入される水素含有水までの水流路には、圧力ポンプ運転によって圧力が負荷(上記負荷圧力:0.2MPa乃至0.3MPa)されることにより、圧力が負荷された水素含有水が前記充填装置に供給した。
また前記充填工程(4)は、より詳細には、
軸弁が前記充填装置の充填口を閉じ、そして、前記水素溶解工程(3)からの圧力が負荷された水素含有水が該充填口に接する空洞内に供給された状態とする準備段階と、
そして前記包装容器の注入口を該充填口と接続し、続いて前記軸弁に設けられた気体路を通じて気体減圧手段により、前記包装容器の内部の気体を除去する脱気段階と、
その後、前記気体路を閉じ、そして前記軸弁が前記充填口を開き、圧力が負荷された水素含有水を前記包装容器内に直接注入する注入段階と、
次いで前記軸弁が前記充填口を閉じた後、前記気体路を開き、気体加圧手段により前記
気体路を通じて加圧空気を前記空洞内に導入することにより、充填装置内に残る水素含有水を前記包装容器内に排出する排出段階とを含み、そして、
前記注入口と前記充填口との接続を解いたとき、直ちに前記密封工程(5)に移行する工程からなるようにして(以下、本工程を単に“加圧充填”と称する)、飲料用水素含有水製品を調製した。
なお、得られた実施例1の飲料用水素含有水製品を、製造から7日、14日、30日、以降は30日毎に180日経過後(室温(25℃±5℃)にて保管、比較例1も同様)までのそれぞれにおいて軽く振ったところ、いずれの場合においても音が確認された。これは容器に充填された水素含有水より上方の空間に、ガス雰囲気が存在することを裏づけるものである。

0020

2)水素含有水を常圧充填して製造した飲料用水素含有水製品:
水素ガスを微細な泡にして、原料水に導入して水素ガスを溶解させた。得られた水素含有水をストロー付包装容器に常圧にて充填した後、水素含有水が充填されたストロー付包装容器の開口部(注入口)を密封し、水素含有水が充填・密封された製品を加熱処理(85℃で30分間)し、比較例1の飲料用水素含有水製品を製造した。
なお充填について、より詳細には、まず上記製造した水素含有水を、一旦、水素含有水タンク貯留し、そして水素含有水タンクに接続された計量装置ピストン下げることにより、一定量の水素含有水を計量した。ここで水素含有水の充填を開始する前に、充填装置の軸弁内の気体路を通じて、包装容器内に残存する気体を吸引除去した。その後、充填装置の軸弁と計量装置のピストンとを同期させて上昇させることにより、充填口を通じて包装容器内に水素含有水を充填した(以下、本工程を単に“常圧充填”と称する)。
得られた比較例1の飲料用水素含有水製品を、上記実施例1と同様に軽く振ったところ、製造(加熱・冷却処理後)直後においては音が確認されたものの、14日経過後には既に音が確認されず、その後、期間が経過しても音は確認されなかった。これは、容器に充填された水素含有水より上方の空間に、ガス雰囲気が存在しないことを示すものであり、すなわち、容器内における水素含有水の移動が制限されたことによるものである。

0021

なおいずれの例においても、ストロー付包装容器として製品容量が150mLである容器を使用し、ここに充填量150g±5gの量にて飲料用水素含有水製品を充填し、以下の測定日毎に5個の製品試料に対して以下の評価を行った。
また、20℃、1気圧における飽和水素濃度は1.6ppmである。

0022

<飲料用水素含有水製品の評価(1)>
上記実施例1及び比較例1の各飲料用水素含有水製品について、製造後30日経過後、60日経過後、90日経過後、120日経過後、150日経過後、180日経過後(室温(25℃±5℃にて保管))の溶存水素濃度、pH及び酸化還元電位(vs.Ag/AgCl)を測定した。
得られた結果を表1及び表2に示す。
なお表1及び表2には、参考までにORP計算値として、下記式にて算出した値を掲載した。
ORP計算値 A:{[−59×(測定した飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−170}mV
ORP計算値 B:{[−59×(測定した飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−180}mV

0023

0024

0025

<実施例2及び比較例2:飲料用水素含有水製品の製造(2)>
ストロー付包装容器として製品容量が500mLである容器を使用し、ここに充填量500g±5gの量にて飲料要水素含有水製品を充填した以外は、前述の[1)水素含有水を加圧充填して製造した飲料用水素含有水製品]及び[2)水素含有水を常圧充填して製造した飲料用水素含有水製品]に準じて、実施例2及び比較例2の飲料用水素含有水製品を製造した。
なお、得られた実施例2の飲料用水素含有水製品を、後述する評価期間(60日〜最大180日)経過後(室温(25℃±5℃)にて保管、比較例2も同様)のそれぞれにおいて軽く振ったところ、いずれの場合においても容器の内壁に該水素含有水が当たる音が確
認された。
また比較例2の飲料用水素含有水製品を同様に軽く振ったところ、製造(加熱処理)直後においては音が確認され、60日経過後においては僅かながら音が確認された製品もあったが、90日経過後にはいずれの製品においても音が全く確認されず、その後、期間が経過しても音は確認されなかった。

0026

<飲料用水素含有水製品の評価(2)>
上記実施例2及び比較例2の各飲料用水素含有水製品について、製造後30日経過後、60日経過後、90日経過後、180日経過後(室温(25℃±5℃)にて保管)の溶存水素濃度、pH及び酸化還元電位(vs.Ag/AgCl)を測定した。
得られた結果を表3及び表4に示すとともに、上記同様に、ORP計算値を算出し、表3及び表4に合わせて掲載した。

0027

0028

0029

表1に示すように、本発明の飲料用水素含有水製品(実施例1)は、製造後90日が経過した後において、pH6.91〜6.93にて、酸化還元電位が−606〜−608mVであった。すなわち酸化還元電位の値は、式<{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−170}mV>における計算値:−578〜579mV以下の品質はもちろん、式<{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−180}mV>における計算値:−588〜589mV以下の品質を維持することができ、さらに表1には掲載していないが、式<{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−190}mV>における計算値:−598〜599mV以下の品質も維持することができた。詳細には、計算値と比べて実測値は19〜20mVも低い値であった。さらに180日経過後にあっても、pH6.90〜6.91において、水素含有水の酸化還元電位が−600mV以下、溶存水素濃度が1.00ppm以上の高い品質を維持することができた。
一方、比較例1の飲料用水素含有水製品にあっては、製造後14日経過後以降は音が確認されず、容器内にガス雰囲気が存在していなかった。また表2に示すように、製造後3
0日が経過した時点において既に溶存水素濃度は1.10ppm前後であり、実施例1の180日経過後と同程度の水準となっており、製造後90日が経過した後において、溶存水素濃度は0.65ppm前後にまで低下し、実施例1と比べて溶存水素濃度の低下の速度が早いことが確認された。なお、90日経過後の水素含有水製品は、pH6.64〜6.70における酸化還元電位が−573〜−579mVであり、上記式<{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−180}mV>を用いた酸化還元電位の計算値は−572〜575mVであった。このように酸化還元電位の実測値は好適な計算値より低いものの、その差が1〜6mV程度と実施例1の結果には遠く及ばないものとなり、さらに表2には掲載していないが、式<{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−190}mV>における計算値:−582〜585mV以下の品質には達しなかった。
このように比較例1は、90日経過後の酸化還元電位は上記計算式で算出される値より低い値を保っているものの、既に14日経過後には製品を振った際に音が確認されず、すなわちこの時点で容器内にガス雰囲気は存在しておらず、90日経過以降の溶存水素濃度の著しい低下につながったものと考えられる。そして120日経過後には酸化還元電位がプラスの値を示すなど、比較例1の製品は本発明の飲料用水素含有水製品(実施例1)に比べて大きく品質に劣る結果となった。

0030

前述した通り、容器内にガス雰囲気が存在している場合には、気密性が完全とはいえないキャップやストロー周辺から空気が徐々に混入した場合においても、雰囲気全体圧における水素ガス分圧を高い状態に保つことができる。このため、水素含有水中に溶解している水素の気化が抑制され、水素含有水への空気の溶解も抑制される。
一方、容器内にガス雰囲気が存在しない場合、空気が容器内に混入した際、直接空気と水素含有水とが接触し、混入した空気の水素含有水への溶解が容易に進行する。それにより、水素含有水に溶解している水素ガスが気体として水素含有水の外へと追い出され、さらに空気の水素含有水への溶解が進むこととなる。そのため、溶存水素濃度は低下し、また、空気中の酸素の溶解によって酸化還元電位はプラスに向かう。
このように、一定期間保管後においても水素含有水製品の容器内にガス雰囲気を有していること、その上で、製品中の水素含有水が低い酸化還元電位を維持していること(特定の計算式により算出される計算値より低いこと)が、本発明の飲料用水素含有水製品において高い品質を保つ上で非常に重要である。

0031

また製品容量を500mLとした製品の場合、表3に示すように本発明の飲料用水素含有水製品(実施例2)は実施例1と同様に、製造後90日が経過した後において、pH7.04〜7.08にて、酸化還元電位が−614〜−618mVとなり、上記式<{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−180}mV>による計算値:−595〜−598mVと比べて19〜210mVも低い実測値を計測し、さらに表3には掲載していないが、式<{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−190}mV>における計算値:−605〜608mV以下の品質も維持することができた。また溶存水素濃度も製造後30日が経過した時点には1.6ppm弱、90日経過した時点では1.50ppm前後と高い水準を維持していた。さらに180日経過後にあっても、pH7.04〜7.06において、水素含有水の酸化還元電位が約−610mV、溶存水素濃度が約1.30ppm以上の非常に高い品質を維持することができた。
一方、比較例2の飲料用水素含有水製品にあっては、製造後90日経過後には音が確認されず、容器内にガス雰囲気が存在していなかった。そして表4に示すように、製造後90日が経過した後において、pH7.08〜7.10における酸化還元電位(実測値)は−595〜−599mVとなり、上記式<{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−180}mV>による計算値と同程度の値にとどまり、また表4には掲載していないが、式<{[−59×(90日経過後の該飲料用水
含有水製品中の水素含有水のpH値)]−190}mV>における計算値(−608〜609mV)以下の品質には達しなかった。また製造後30日が経過した時点において既に溶存水素濃度は1.15ppm前後であり、実施例2の180日経過後(約1.30ppm)と比べて既に低く、90日経過後には約0.75ppm、180日経過後には約0.22ppmと、実施例2と比べて溶存水素濃度の低下の速度が極めて早いことが確認された。このように500mL製品においても、比較例の製品は、本発明の飲料用水素含有水製品に比べて品質に劣る結果となった。

0032

<実施例3及び比較例3:飲料用水素含有水製品の評価(3)>
上記実施例1(製品容量 150mL)及び実施例2(製品容量 500mL)の製造方法に倣い実施例3の飲料用水素含有水製品を、そして比較例1(製品容量 150mL)及び比較例2(製品容量 500mL)の製造方法に倣い比較例3の飲料用水素含有水製品を製造した。
これらを15℃、25℃又は35℃にて保管し、製造から30日経過後に製品を軽く振り、容器の内壁に該水素含有水が当たる音が発生するかどうかを確認した(各温度における試験数:N=3)。以降、180日経過後まで同様に試験し、音の発生を確認した。
得られた結果を表5及び表6に示す。表中の数値は試験数(N=3)に対して音の発生が確認された製品の数である。

0033

0034

0035

表5及び表6に示すように、実施例3(製品容量 150mL又は500mL)では、製品容量に関わらず、また保管温度に関わらず、製造後180日経過後においても音が確認され、水素含有水製品の容器内にガス雰囲気が存在していることが確認された。またこれらのいずれにおいても、製品を上下に軽く揺らすと容器内で水素含有水(あるいは水素ガス雰囲気)が移動する様子が、ストローの外側から目視にて確認できた(図2(b)参照)。
一方、比較例3(製品容量 150mL又は500mL)では、製品容量:150mLでは30日経過後から音が全く確認されなかった。製品容量:500mLでは30日経過後には音が確認されたが、60日経過後には音が確認されない製品もあり、90日経過後には全ての製品において音を確認することができず、容器内にガス雰囲気が存在していない結果となった。

0036

<実施例4及び比較例4:飲料用水素含有水製品の評価(4)>
上記実施例1(製品容量 150mL)及び実施例2(製品容量 500mL)の製造方法に倣い実施例4の飲料用水素含有水製品を、そして、比較例1(製品容量 150mL)及び比較例2(製品容量 500mL)の製造方法に倣い比較例4の飲料用水素含有水製品を、それぞれ製造し、これらを室温(25℃±5℃)にて保管した。
製造から60日経過後に、各飲料用水素含有水製品のキャップ近くに水素ガス検知器理研計器(株)製、「スマートタイプガス検知GD−70D」、初期値:0ppm)を設置し、該製品のキャップを回して開封した(各々の製品数5個)。

0037

実施例4(製品容量:150mL及び500mL)では、キャップを開封した瞬間に、水素ガス検知器が示す値が、測定上限値である2,000ppmをいずれも超える結果となった。一方、比較例4(製品容量:150mL及び500mL)では、キャップ開封後も水素ガス検知器が示す値は初期値(0ppm)から全く変化しなかった。
同様に、製造後90日、120日経過後においても、実施例4(製品容量:150mL及び500mL)の製品にあっては、開封した途端に検知器が示す値が上限値2,000ppmを超える結果となり、一方比較例4(製品容量:150mL及び500mL)の製品では、開封後の検知器が示す値は初期値(0ppm)のままであった。
このように、実施例4の製品では、90日経過後の水素ガス雰囲気の存在が水素ガス検知器によって確認され、一方比較例4の製品では水素ガス雰囲気の存在が確認されなかった。

0038

<例5:飲料用水素含有水の評価>
上記実施例1(製品容量 150mL)の製造方法に倣い、例5の評価に用いる飲料用水素含有水製品(5種)をそれぞれ製造した。
但し製造時において、脱気工程(2)において脱気装置に供給される浄化水から充填工程(4)において包装容器に注入される水素含有水までの水流路において圧力ポンプの運転によって負荷される圧力と、水素溶解工程における加圧水素ガスの圧力を、以下の条件に適合するように種々調整した。
<水流路並びに水素ガスの圧力調整条件>
充填直後の製品を抜き取り(3本)、抜き取り品の水素含有水のpHと酸化還元電位(vs.Ag/AgCl)を測定した。測定したpH値を用いて下記式より得られた解が、測定した酸化還元電位値と±3mVとなるように、上記圧力条件を調整した。
算出値(mV)=[−59×測定したpH値]−α
α=160、170、180、190、200又は210
なお本条件はαが大きいほど、製造直後の水素含有水の溶存水素濃度が、飽和濃度に近いことを意味し、α=210の条件は、上記実施例1と同じ圧力条件にて製造したものであり、後述するように、90日経過後の水素含有水製品の酸化還元電位が前記式“[−5
9×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−170}mV以下である”を満たすものである。

0039

上述の手順(加熱処理する工程まで同様に実施)及び条件にて製造した5種の飲料用水素含有水製品を、α=160又は170の条件では製造後15日経過後、30日経過後及び60日経過後に、α=180、190、200及び210の条件では製造後15日経過後、30日経過後、60日経過後及び90日経過後に(いずれも室温(25℃±5℃にて保管))、溶存水素濃度、pH及び酸化還元電位(vs.Ag/AgCl)を測定した。それぞれの条件にて測定した平均値を算出した(製品数=3)。得られた結果を表7乃至表9に示す。なお表9には、参考までにORP計算値として、下記式にて算出した値を計算した。
ORP計算値 A:{[−59×(測定した飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−170}mV
ORP計算値 B:{[−59×(測定した飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−180}mV
また、経過日数に対する溶存水素濃度の変化並びに酸化還元電位の変化について図3及び図4に示す。

0040

0041

0042

0043

表9に示すように、90日経過品において参考ORP値(A)を下回る製品は、図3及び図4締めるように溶存水素濃度及び酸化還元電位の経時変化量が少なく、特に参考ORP値(B)を下回る製品(α=210に相当)にあっては、溶存水素濃度及び酸化還元電位の経時変化が小さいだけでなく、溶存水素濃度を高い値で維持することができ、すなわち高い品質を保てたとする結果が得られた。一方、他の製品においては、溶存水素濃度及び酸化還元電位の経時変化が大きく、また溶存水素濃度の値も低いとする結果が得られた。

実施例

0044

以上の結果は、製造後常温保存下で少なくとも90日経過後において、水素含有水の酸化還元電位が{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−170}mV以下である飲料用水素含有水製品が、製造直後から長期間経過後にわたって高い溶存水素濃度並びに低い酸化還元電位を保つことができることを示すものである。
以上の通り、本発明の飲料用水素含有水製品は、比較例の製品と比べて、長期間、品質の安定した水素含有水を消費者に提供できる。

0045

1・・・飲料用水素含有水製品
2・・・ストロー付包装容器
3・・・容器体
4・・・ストロー
41・・・開口部
5・・・封止キャップ
6・・・水素含有水
7・・・ガス雰囲気

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