図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2020年10月8日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (11)

課題

ユニット冷媒配管アンテナとするノイズ電流共振による弊害を回避した空気調和機を提供すること。

解決手段

本空気調和機は、インバータにより駆動される圧縮機(13)を搭載した室外ユニット(10)と、前記室外ユニット(10)に対し接続される室内ユニット(30)と、前記室外ユニット(10)内に設けられている室外ユニット内冷媒配管(12)と前記室内ユニット(30)内に設けられている室内ユニット内冷媒配管(32)とを接続するユニット間冷媒配管(50)と、前記ユニット間冷媒配管(50)における少なくとも1か所以上に設けられた、ノイズ電流を減衰する減衰装置(70)とを有する。

概要

背景

圧縮機の搭載された室外ユニット101に対し室内ユニット102が接続された空気調和機における放射ノイズへの対策は、一般的には、図9に示すように内外ユニット間を連絡する通信線103にフェライトコアなどの磁性体104を取り付けたものであった。なお、特許文献1に記載のように、冷媒配管に流れるコモンモードノイズを軽減する対策としてパワーディバイスを冷却する冷媒配管に磁性体を取り付けたものが知られていた。

概要

ユニット間冷媒配管をアンテナとするノイズ電流共振による弊害を回避した空気調和機を提供すること。本空気調和機は、インバータにより駆動される圧縮機(13)を搭載した室外ユニット(10)と、前記室外ユニット(10)に対し接続される室内ユニット(30)と、前記室外ユニット(10)内に設けられている室外ユニット内冷媒配管(12)と前記室内ユニット(30)内に設けられている室内ユニット内冷媒配管(32)とを接続するユニット間冷媒配管(50)と、前記ユニット間冷媒配管(50)における少なくとも1か所以上に設けられた、ノイズ電流を減衰する減衰装置(70)とを有する。

目的

本開示は、このような知見に基づき、ユニット間冷媒配管をアンテナとするノイズ電流の共振による弊害を回避した空気調和機を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

インバータにより駆動される圧縮機(13)を搭載した室外ユニット(10)と、前記室外ユニット(10)に対し接続される室内ユニット(30)と、前記室外ユニット(10)内に設けられている室外ユニット内冷媒配管(12)と前記室内ユニット(30)内に設けられている室内ユニット内冷媒配管(32)とを接続するユニット間冷媒配管(50)と、前記ユニット間冷媒配管(50)における少なくとも1か所以上に設けられた、ノイズ電流減衰する減衰装置(70)とを有する空気調和機

請求項2

前記減衰装置(70)は、30MHz〜100MHzの周波数のノイズ電流を減衰するように構成されている請求項1記載の空気調和機。

請求項3

前記減衰装置(70)は、前記ユニット間冷媒配管(50)に設けられ、前記室内ユニット(30)から、前記室内ユニット(30)の最も近くに設けられた前記減衰装置(70)までの距離をLs[m]、減衰させるノイズ電流の最大周波数をfx[Hz]、光速をc[m/s]とそれぞれした場合に、Ls<c/2fxと設定されている請求項1又は請求項2記載の空気調和機。

請求項4

前記減衰装置(70)は、前記ユニット間冷媒配管(50)に設けられ、前記室外ユニット(10)から、前記室外ユニット(10)の最も近くに設けられた前記減衰装置(70)までの距離をLt[m]、減衰させるノイズ電流の最大周波数をfx[Hz]、光速をc[m/s]とそれぞれした場合に、Lt<c/4fxと設定されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気調和機。

請求項5

前記減衰装置(70)は、前記ユニット間冷媒配管(50)に複数設けられ、前記減衰装置(70)間同士の間の距離をLu[m]、減衰させるノイズ電流の最大周波数をfx[Hz]、光速をc[m/s]とそれぞれした場合に、Lu<c/2fxと設定されている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気調和機。

請求項6

前記減衰装置(70)の少なくとも一部は、前記ユニット間冷媒配管(50)に取り付けられた磁性体である請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の空気調和機。

請求項7

前記室外ユニット(10)は、前記ユニット間冷媒配管(50)の接続部として閉鎖弁(16,17)を有し、前記減衰装置(70)の少なくとも一部は、前記閉鎖弁(16,17)に内蔵又は付着されている請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の空気調和機。

請求項8

前記減衰装置(70)の少なくとも一部は、前記ユニット間冷媒配管(50)の断熱材(52)の一部分に磁性体のフィラーを含有させたものである請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の空気調和機。

請求項9

前記減衰装置(70)の少なくとも一部は、前記ユニット間冷媒配管(50)の一部分に付着させた磁性体である請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の空気調和機。

請求項10

前記減衰装置(70)の少なくとも一部は、配管支持部材に磁性体を内蔵又は付着させた、前記ユニット間冷媒配管(50)を支持する支持金具(80)である請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の空気調和機。

技術分野

0001

本開示は、圧縮機の搭載された室外ユニットに対し室内ユニットが接続される空気調和機に関する。

背景技術

0002

圧縮機の搭載された室外ユニット101に対し室内ユニット102が接続された空気調和機における放射ノイズへの対策は、一般的には、図9に示すように内外ユニット間を連絡する通信線103にフェライトコアなどの磁性体104を取り付けたものであった。なお、特許文献1に記載のように、冷媒配管に流れるコモンモードノイズを軽減する対策としてパワーディバイスを冷却する冷媒配管に磁性体を取り付けたものが知られていた。

先行技術

0003

特許第5433987号公報

発明が解決しようとする課題

0004

従来は、内外ユニット間を連絡するユニット間冷媒配管105は筐体と同じアース電位であり単体ではアンテナになっていると考えられず、通信線103のノイズ電流リターン経路106として考えられていた。このため、通信線103に磁性体104を入れることでコモンモードノイズの低減効果があると考えられていた。しかしながら、図10に記載のように、実際の機械分析すると、室外ユニット101とアース201との間、及び室内ユニット102とアース201との間にはそれぞれ浮遊容量202,203が存在し、室外ユニットから発生するノイズ電流がユニット間冷媒配管105に流れることが分かった。また、ノイズ電流がユニット間冷媒配管105を流れることでモノポールアンテナが形成され、放射ノイズを発生する共振モードが存在することが明らかとなった。共振の発生により放射ノイズは増大し、ノイズ障害を引き起こし易くなるので、放射ノイズの低減のためには共振を回避することが重要である。特許文献1は、ユニット間冷媒配管105からの放射ノイズについては全く触れていない。

0005

本開示は、このような知見に基づき、ユニット間冷媒配管をアンテナとするノイズ電流の共振による弊害を回避した空気調和機を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

第1の観点に係る空気調和機は、インバータにより駆動される圧縮機を搭載した室外ユニットと、前記室外ユニットに対し接続される室内ユニットと、前記室外ユニット内に設けられている室外ユニット内冷媒配管と前記室内ユニット内に設けられている室内ユニット内冷媒配管とを接続するユニット間冷媒配管と、前記ユニット間冷媒配管における少なくとも1か所以上に設けられた、ノイズ電流を減衰する減衰装置とを有する。

0007

この構成によれば、減衰装置の設置により、ユニット間冷媒配管におけるノイズ電流の共振周波数を、低減したい周波数より高い周波数へシフトすることができる。これにより、ノイズ電流の共振を回避することができる。

0008

第2の観点に係る空気調和機によれば、前記減衰装置は、30MHz〜100MHzの周波数のノイズ電流を減衰するように構成されている。
この構成によれば、空気調和機における放射ノイズを軽減させることができる。

0009

第3の観点に係る空気調和機によれば、前記減衰装置は、前記ユニット間冷媒配管に設けられ、前記室内ユニットから、前記室内ユニットの最も近くに設けられた前記減衰装置までの距離をLs[m]、減衰させるノイズ電流の最大周波数をfx[Hz]、光速をc[m/s]とそれぞれした場合に、Ls<c/2fxと設定されている。

0010

この構成によれば、室内ユニットと室内ユニットの最も近くに設けられた減衰装置との間隔において、ノイズ電流の共振周波数をノイズの最大周波数fxより高くシフトすることができ、ノイズ電流の共振を回避することができる。

0011

第4の観点に係る空気調和機によれば、前記減衰装置は、前記ユニット間冷媒配管に設けられ、前記室外ユニットから、前記室外ユニットの最も近くに設けられた前記減衰装置までの距離をLt[m]、減衰させるノイズ電流の最大周波数をfx[Hz]、光速をc[m/s]とそれぞれした場合に、Lt<c/4fxと設定されている。

0012

この構成によれば、室外ユニットと室外ユニットから最も近くに設けられた減衰装置との間隔において、ノイズ電流の共振周波数をノイズの最大周波数fxより高くシフトすることができ、ノイズ電流の共振を回避することができる。

0013

第5の観点に係る空気調和機によれば、前記減衰装置は、前記ユニット間冷媒配管に複数設けられ、前記減衰装置間同士の間の距離をLu[m]、減衰させるノイズ電流の最大周波数をfx[Hz]、光速をc[m/s]とそれぞれした場合に、Lu<c/2fxと設定されている。

0014

この構成によれば、減衰装置間同士の間隔において、ノイズ電流の共振周波数をノイズの最大周波数fxより高くシフトすることができ、ノイズ電流の共振を回避することができる。

0015

第6の観点に係る空気調和機によれば、前記減衰装置の少なくとも一部は、前記ユニット間冷媒配管に取り付けられた磁性体である。
この構成によれば、例えばフェライトコアのような簡易な構成により減衰装置を形成することができる。

0016

第7の観点に係る空気調和機によれば、前記室外ユニットは、前記ユニット間冷媒配管の接続部として閉鎖弁を有し、前記減衰装置の少なくとも一部は、前記閉鎖弁に内蔵又は付着されている。

0017

この構成によれば、減衰装置の少なくとも一部の取付スペースを軽減することができる。
第8の観点に係る空気調和機によれば、前記減衰装置の少なくとも一部は、前記ユニット間冷媒配管の断熱材の一部分に磁性体のフィラーを含有させたものである。

0018

この構成によれば、減衰装置の少なくとも一部を断熱材と兼用させることができるので、部品点数取付工数、及び取付スペースを低減することができる。
第9の観点に係る空気調和機によれば、前記減衰装置の少なくとも一部は、前記ユニット間冷媒配管の一部分に付着させた磁性体である。

0019

この構成によれば、減衰装置の取付スペースを省略することができる。
第10の観点に係る空気調和機によれば、前記減衰装置の少なくとも一部は、配管支持部材に磁性体を内蔵又は付着させた、前記ユニット間冷媒配管を支持する支持金具である。

0020

この構成によれば、減衰装置の少なくとも一部を支持金具と兼用させることができるので、部品点数、取付工数、及び取付スペースを低減することができる。

図面の簡単な説明

0021

実施形態に係る空気調和機の全体構成を示すブロック図。
同空気調和機に関し、ユニット間冷媒配管におけるノイズ電流の共振説明図。
同空気調和機に関し、ユニット間冷媒配管における室外ユニット側に減衰装置を設けた場合のノイズ電流の共振説明図。
同空気調和機に関し、ユニット間冷媒配管に複数の減衰装置を設けた場合のノイズ電流の共振説明図。
実施形態に係る空気調和機におけるノイズ電流を減衰する減衰装置の配置説明図。
同実施形態に係る減衰装置の一例を示す図。
変形例に係る減衰装置を示す図。
他の変形例に係る減衰装置を示す図。
従来一般の空気調和機におけるノイズ対策の説明図。
従来一般の空気調和機におけるユニット間冷媒配管による放射ノイズの説明図。

実施例

0022

以下、実施形態に係る空気調和機について説明する。なお、本開示は、以下に記載する例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。

0023

図1を参照して、本実施形態に係る空気調和機の概略構成について説明する。
本空気調和機は、屋外に設置される室外ユニット10と室内の天井裏や壁面などに設置される1台の室内ユニット30とを備えている。

0024

室外ユニット10は、室外ユニット筐体11内に、冷媒回路を構成する冷媒機器と、冷媒機器を接続する室外ユニット内冷媒配管12(以下室外冷媒配管12と略称する)と、室外ユニット10を駆動するための電子電気機器とを収容している。室外ユニット筐体11は、一部が金属製導体により形成されており、この金属製導体部がアース60に接続されている。

0025

室外冷媒配管12は、冷媒充填されており、圧縮機13、四路切換弁14、室外熱交換器15、閉鎖弁16、17などの冷媒機器が接続されている。圧縮機13は、インバータ駆動されるモータ内蔵密閉型である。閉鎖弁16,17は、ユニット間冷媒配管50を接続するためのもので、室外冷媒配管12のガス管側の末端及び液管側の末端にそれぞれ設けられている。これら閉鎖弁16,17は、室外ユニット筐体11に取り付けられており、電気的に室外ユニット筐体11に接続されている。ユニット間冷媒配管50は、室外冷媒配管12と室内ユニット内冷媒配管32(以下室内冷媒配管32と略称する)とを接続する冷媒配管をいう。室外冷媒配管12、室内冷媒配管32及びユニット間冷媒配管50は、熱伝達率が高く電気的に良導電体である銅管により形成されている。なお、室内冷媒配管32については、後記の室内ユニット30の説明においてもう一度詳しく触れる。

0026

室外冷媒配管12は、より具体的には、閉鎖弁16と四路切換弁14を接続する配管12a、四路切換弁14と圧縮機13とを接続する配管12b、圧縮機13と四路切換弁14とを接続する配管12c、四路切換弁14と室外熱交換器15とを接続する配管12d、室外熱交換器15と閉鎖弁17とを接続する配管12eからなる。配管12eの途中には膨張弁が接続されているが本実施形態では図示を省略している。配管12aに接続される閉鎖弁16には、冷房運転時は低圧ガス冷媒が流れ、暖房運転時には高圧のガス冷媒が流れる。配管12eに接続される閉鎖弁17には、冷房運転時及び暖房運転時ともに液冷媒が流れる。したがって、配管12aに接続される閉鎖弁16と配管12eに接続される閉鎖弁17とは、接続する管径が異なる。配管12aに接続される閉鎖弁16は、ガス側の閉鎖弁16と呼ばれ、配管12eに接続される閉鎖弁17は液側の閉鎖弁17と呼ばれる。室外冷媒配管12は、ガス側の閉鎖弁16及び液側の閉鎖弁17が室外ユニット筐体11の金属製導体部に取り付けられることにより、室外ユニット筐体11に電気的に接続されている。また、室外冷媒配管12は、室外ユニット筐体11の金属製導体部を介しアース60に接続されている。

0027

ユニット間冷媒配管50は、ガス側の閉鎖弁16に接続されているガス側のユニット間冷媒配管50aと、液側の閉鎖弁17に接続されている液側のユニット間冷媒配管50bの2本である。2本のユニット間冷媒配管50a,50bと閉鎖弁16、17とは電気的に導通する状態に接続されている。したがって、ユニット間冷媒配管50、すなわち、ガス側のユニット間冷媒配管50a及び液側のユニット間冷媒配管50bは、室外冷媒配管12と電気的に導通状態に接続されている。

0028

室外ユニット10を駆動するための電子電気機器は、インバータ装置18、交流電源19、制御回路20、送風機21等から構成されている。インバータ装置18は、圧縮機13のモータを駆動する。インバータ装置18は、ノイズフィルタ18a、整流回路18b、平滑回路18c、インバータ回路18dを備えたものである。ノイズフィルタ18aは、チョークコイルなどを備えた回路である。交流電源19は、ノイズフィルタ18aに接続され、ノイズフィルタ18aから整流回路18b、平滑回路18c、インバータ回路18dへと順次接続される。インバータ回路18dは、複数のスイッチング素子によって交流電力を生成し、圧縮機13の内蔵のモータに電力を供給している。また、インバータ装置18は、制御回路20及び送風機21にも電力を供給している。制御回路20には、インバータ回路18dや冷媒回路を制御するマイクロコンピュータなどの電子機器収納されている。

0029

室内ユニット30は、室内ユニット筐体31内に、冷媒回路を構成する冷媒機器、冷媒機器を接続する室内ユニット内冷媒配管32(すなわち、室内冷媒配管32)と、室内ユニット30を駆動するための電子電気機器を収容している。室内ユニット筐体31は、一部が金属製導体により形成されており、この金属製導体部がアース60に接続されている。

0030

室内冷媒配管32は、冷媒が充填されており、室内熱交換器33などの冷媒機器が接続されている配管をいう。室内冷媒配管32は、室内ユニット筐体31の金属製導体部に電気的に接続されている接続点34,35を有し、これら接続点34,35の内側に配置されている配管部分をいう。接続点34,35には、延長配管36,37が接続されている。この延長配管36,37は、室内冷媒配管32の延長上の部分であり、室内冷媒配管32と一体的に形成されているものである。

0031

延長配管36,37の先端にはフレア継手本体38,39が接続されている。延長配管36は、フレア継手本体38を介してガス側のユニット間冷媒配管50aにフレア接続されている。延長配管37は、フレア継手本体39を介して液側のユニット間冷媒配管50bにフレア接続されている。

0032

室内冷媒配管32は、接続点34を介して延長配管36に接続される配管32aと、接続点35を介して延長配管37に接続される配管32bとから成る。
以上のような構成により、ユニット間冷媒配管50、すなわち、ガス側のユニット間冷媒配管50a及び液側のユニット間冷媒配管50bは、室内冷媒配管32と電気的に導通状態に接続されている。

0033

このような構成において、ユニット間冷媒配管50、すなわち、ガス側のユニット間冷媒配管50a及び液側のユニット間冷媒配管50bには、これら冷媒配管を伝播するコモンモードのノイズ電流による共振を高周波数側へシフトさせるために、ノイズ電流を減衰させる減衰装置70を一定の基準に従って少なくとも1か所の個所に配置している。減衰装置70の配置個所については、後記する作用の記載において明らかにする。

0034

減衰装置70は、減衰させたいノイズ電流の周波数帯域に合わせて、30MHz〜100MHzの周波数のノイズ電流を減衰するように構成している。具体的には、減衰装置70としては磁性体を用いている。磁性体は、磁気損失作用により磁界成分をより効果的に熱に変えて減衰(吸収)させることができる。より具体的には、磁性体としてはフェライトコアを用いている。

0035

室内ユニット30を駆動するための電子電気機器は、交流電源40、ノイズフィルタ41、制御回路42、送風機43等から構成されている。交流電源40は、ノイズフィルタ41に接続され、ノイズフィルタ41を介し制御回路42及び送風機43に電力を供給している。制御回路42は、室外の制御回路20とは通信線51により接続されている。制御回路42には、操作スイッチ、温度センサなどからの信号受けて、室外の制御回路20と連携して空気調和機を制御する電子機器が収納されている。

0036

(本実施形態の作用)
空気調和機の運転が開始されると、インバータ回路18dのスイッチングに伴い、高周波成分のノイズ電流が圧縮機13を経由して室外ユニット筐体11に流れる。室外ユニット10とアース60との間に浮遊容量61が存在するため、浮遊容量61にノイズ電流が流れると、その両端には電位差が発生する。

0037

この電位差がノイズ源となりノイズ電流がユニット間冷媒配管50(より具体的にはガス側のユニット間冷媒配管50a,液側のユニット間冷媒配管50b)に流れる。そして、ユニット間冷媒配管50がアンテナとなりアース60との間にモノポールアンテナを形成し、放射ノイズを発生させる。

0038

次に、図2図4を参照しながら、ノイズ電流による共振を高周波数側にシフトさせるための、ユニット間冷媒配管50における減衰装置70の配置個所について説明する。なお、以下の説明において、ユニット間冷媒配管50における対象区間の距離をL[m]、減衰させたいノイズ電流の波長をλ[m]、周波数をf[Hz]とする。

0039

図2に示すように、ユニット間冷媒配管50に減衰装置70を配置しない場合についてまず考える。一般的な設置条件において、室外ユニット10は地面に近い位置に配置され、室内ユニット30は天井や壁の上部など地面から離れた位置に設置されるため、室外ユニット筐体11とアース60との間に存在する浮遊容量61は大きく、室内ユニット筐体31とアース60との間に存在する浮遊容量62は小さい。すなわち室外ユニット10のアース60に対するインピーダンスは低く、室内ユニット30のアース60に対するインピーダンスは高くなる。この場合、ユニット間冷媒配管50と室外ユニット10との接続位置、すなわち閉鎖弁16,17との接続位置は、室外ユニット10のアース60に対するインピーダンスが低いため、ノイズ電流の波動伝播における腹の位置、つまり自由端と考えることができる。これに対し、ユニット間冷媒配管50における室内ユニット30との接続点、すなわち、室内ユニット筐体31との接続点34,35は、室内ユニット30のアース60に対するインピーダンスが高いため、ノイズ電流の波動伝播における節の位置、つまり固定端と考えることができる。したがって、自由端と固定端との間の共振と考えればよく、L=c/4f=λ/4の整数倍のときに共振が生じる。

0040

次に、図3に示すように、ユニット間冷媒配管50における室外ユニット10との接続位置に減衰装置70を設けた場合について考える。この場合は、ユニット間冷媒配管50と室外ユニット10との接続位置は、減衰装置70が設けられているのでインピーダンスが高くなり、ノイズ電流の波動伝播における節の位置、つまり固定端と考えることができる。したがって、固定端と固定端との間の共振と考えればよく、L=c/2f=λ/2の整数倍のときに共振が生じる。

0041

次に、図4に示すように、ユニット間冷媒配管50と室外ユニット10との接続位置及びユニット間冷媒配管50と室内ユニット30との接続位置、さらには、ユニット間冷媒配管50の途中に複数個の減衰装置70を設ける場合について考える。減衰装置70を設けた位置は、インピーダンスが高くなり、ノイズ電流の波動伝播における節の位置、つまり固定端と考えることができる。したがって、減衰装置70間同士の間の共振については、図3の場合と同様に、固定端と固定端との間の共振と考えればよく、各減衰装置70間の寸法をLとすると、L=c/2f=λ/2の整数倍のときに共振が生じる。

0042

以上のようなことから、本実施形態のようにユニット間冷媒配管50に、複数の減衰装置70を配置する場合に、どのように配置すればよいかについて説明する。
図5に示すように、室内ユニット30から、室内ユニット30の最も近くに設けられた減衰装置70までの距離をLs[m]、室外ユニット10から、室外ユニット10の最も近くに設けられた減衰装置70までの距離をLt[m]、ユニット間冷媒配管50に設けられた減衰装置70同士の間の距離をLu[m]とする。また、本実施形態における減衰装置70の配置位置についての以下の説明において、減衰させるノイズ電流の最大周波数をfx[Hz]、減衰させるノイズ電流の最大周波数の波長をλx[m]、光速をc[m/s]とする。

0043

図5に示す距離Lsについては、前述の図3の場合のように両端固定と考えればよい。この場合、共振周波数を高周波数側へシフトさせるには、図3からLs<c/2fx=λx/2とすればよいことが分かる。

0044

図5に示す距離Ltについては、前述の図2のように自由端と固定端と考えればよい。この場合、共振周波数を高周波数側へシフトさせるには、図2からLt<c/4fx=λx/4とすればよいことが分かる。

0045

図5に示す距離Luについては、前述の図5の場合のように両端固定と考えればよい。この場合、共振周波数を高周波数側へシフトさせるには、図5からLu<c/2fx=λx/2とすればよいことが分かる。

0046

したがって、本実施形態において、ユニット間冷媒配管50に減衰装置70を複数設ける場合の配置については、上記Ls、Lt、Luのように考えればよい。エアコンの場合、ノイズ電流の最大周波数が大体100MHz程度となるので、Ls及びLuを1.5m以下、Ltを0.75m以下にすればよいことが分かる。

0047

図6に、この趣旨に従いユニット間冷媒配管50と閉鎖弁16,17との接続位置に減衰装置70を設ける場合の一例を示す。減衰装置70はフェライトコアが用いられている。フェライトコアは、配管を通せば取り付けることができるので、取付が簡単である。配管組立都合から閉鎖弁16,17から短い距離Lt離されている。

0048

(実施形態の効果)
(1)ユニット間冷媒配管50における少なくとも1か所以上にノイズ電流を減衰する減衰装置70を設けているので、ユニット間冷媒配管50におけるノイズ電流の共振周波数を、ノイズ電流の最大周波数より高い周波数へシフトすることができる。これにより、ノイズ電流の共振を回避することができる。

0049

(2)減衰装置70は、30MHz〜100MHzの周波数のノイズ電流を減衰するように構成されているので、空気調和機における放射ノイズを軽減させることができる。
(3)室内ユニット30と、室内ユニット30の最も近くに設けられた減衰装置70との間隔において、ノイズ電流の共振周波数をノイズの最大周波数fxより高くすることができ、ノイズ電流の共振を回避することができる。

0050

(4)室外ユニット10と、室外ユニット10の最も近くに設けられた減衰装置70との間隔において、ノイズ電流の共振周波数をノイズの最大周波数fxより高くすることができ、ノイズ電流の共振を回避することができる。

0051

(5)ユニット間冷媒配管50に複数設けられた減衰装置70同士の間隔において、ノイズ電流の共振周波数をノイズの最大周波数fxより高くすることができ、ノイズ電流の共振を回避することができる。

0052

(6)減衰装置70の少なくとも一部は、ユニット間冷媒配管50に取り付けられた磁性体であるので、フェライトコアのような簡易な構成により減衰装置70を形成することができる。

0053

(実施形態の変形例)
前記実施形態に関する説明は、本開示に従う空気調和機が取り得る形態の例示であり、その形態に制限されるものではない。本開示に従う空気調和機は、前記実施形態以外に、例えば以下に示される変形例、及び相互に矛盾しない少なくとも二つの変形例を組み合わせた形態としてもよい。

0054

・前記実施形態においては、室外ユニット10と室内ユニット30とがそれぞれ1台ずつの構成が例示されていたが、1台の室外ユニット10に複数の室内ユニット30が接続される構成であっても、同様の構成でよい。

0055

・前記実施の形態においては、減衰装置70としてフェライトコアが例示されていたが、他の磁性体に変更してもよい。例えば、図6に示す閉鎖弁16及び17の内部の冷媒通路を形成する壁自体を磁性体で形成、或いは磁性体を包含する材料としてもよいし、冷媒通路を形成する壁に磁性体の粉末を塗布等により付着したものとしてもよい。このような構成にすれば減衰装置70の少なくとも一部の取付スペースを軽減することができる。

0056

・減衰装置70に関し、ユニット間冷媒配管50における磁性体の取付が必要な個所において、ユニット間冷媒配管50の表面に磁性体の粉末を塗布等により付着したものとしてもよい。このようにすれば、簡易な構成により減衰装置70を形成することができる。このように構成するのは、一部の減衰装置70にのみしてもよい。

0057

・減衰装置70に関し、図7に示すように、ユニット間冷媒配管50の断熱材52の一部分、例えば図示A部分に、磁性体のフィラーを含有させたものとしてもよい。この構成によれば、減衰装置70の少なくとも一部を断熱材52と兼用させることができるので、部品点数、取付工数、及び取付スペースを低減することができる。このように構成するのは、一部の減衰装置70にのみしてもよい。

0058

・減衰装置70に関し、図8に示すように、ユニット間冷媒配管50を支持する支持金具80が設けられている場合に、支持金具80における支持部材81に磁性体を内蔵又は支持部材81の配管支持面に磁性体を付着してもよい。このようによれば、減衰装置70の少なくとも一部を支持金具80と兼用させることができるので、部品点数、取付工数、及び取付スペースを低減することができる。

0059

・減衰装置70をユニット間冷媒配管50に設ける場合においては、液管側のユニット間冷媒配管50bとガス管側のユニット間冷媒配管50aにそれぞれ個別に設けてもよいし、液管側とガス管側に一括で設けてもよい。

0060

・減衰装置70を複数設ける際の距離Ls、Lt、Luを決定するための周波数fについては、同じ周波数fに対してLs、Lt、Luを決めてもよいし、それぞれ異なる周波数fに対してLs、Lt、Luを決めてもよい。

0061

以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。

0062

Ls (室内ユニットから、室内ユニットに最も近い減衰装置までの)距離
Lt (室外ユニットから、室外ニットに最も近い減衰装置までの)距離
Lu (減衰装置間同士の間の)距離
10 室外ユニット
11室外ユニット筐体
12室外ユニット内冷媒配管(略称;室外冷媒配管)
12a配管
12b 配管
12c 配管
12d 配管
12e 配管
13圧縮機
14 四路切換弁
15室外熱交換器
16 (液側)閉鎖弁
17 (ガス側)閉鎖弁
18インバータ装置
18aノイズフィルタ
18b整流回路
18c平滑回路
18dインバータ回路
19電源
20制御回路
21送風機
30 室内ユニット
31室内ユニット筐体
32室内ユニット内冷媒配管(略称;室内冷媒配管)
32a 配管
32b 配管
33室内熱交換器
34接続点
35 接続点
36延長配管
37 延長配管
38フレア継手本体
39 フレア継手本体
40交流電源
41 ノイズフィルタ
42 制御回路
43 送風機
50ユニット間冷媒配管
50a (ガス側の)ユニット間冷媒配管
50b (液側の)ユニット間冷媒配管
51通信線
52断熱材
60アース
61 浮遊容量
62 浮遊容量
70 減衰装置
80支持金具
81支持部材
101 室外ユニット
102 室内ユニット
103 通信線
104磁性体
105 ユニット間冷媒配管
106リターン経路
201 アース
202 浮遊容量
203 浮遊容量

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ