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技術 粘着テープ

出願人 住友ベークライト株式会社
発明者 平川陽子
出願日 2019年12月25日 (1年1ヶ月経過) 出願番号 2019-235282
公開日 2020年10月8日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-164786
状態 未査定
技術分野 接着テープ 接着剤、接着方法
主要キーワード 樹脂材料基板 金属材料基板 粘着層成分 スチレン系エラストマー樹脂 保護面 松ヤニ エアピン ポリオレフィンブロックポリマー
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年10月8日)のものです。
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図面 (6)

課題

加工により部品を得る際に、この加工により生じる半導体基板の反りに起因した問題点を的確に抑制または防止された粘着テープを提供すること。

解決手段

粘着テープ200は、基材82と、この基材82の一方の面に積層された粘着層81とを備え、粘着層81上に、基板および部品のうちの少なくとも1種を仮固定する際に用いられるものであり、粘着層81は、粘着性を有するベース樹脂と、タッキファイヤーとを含有し、粘着テープ200を、ミラーウエハから180°の方向に引き剥がしたときのミラーウエハに対する粘着力が1000cN/25mm以上2100cN/25mm以下であり、かつ、JIS Z 0237に準拠して、23℃下でSUS板に当該粘着テープを幅25mmおよび長さ25mmの面積で貼り付け、当該粘着テープの下端に2kg荷重をかけて3時間静置した際のSUS板からのテープずれ量が0mm以上0.5mm以下である。

概要

背景

近年の電子機器の高機能化モバイル用途への拡大に対応して半導体装置高密度化高集積化の要求が強まり、ICパッケージの小型化・大容量高密度化が進んでいる。

これらの半導体装置の製造方法としては、複数の半導体素子が作り込まれた半導体用ウエハダイシングすることにより、複数の半導体素子に切断分離個片化)し、次いで、得られた半導体素子を、金属リードフレームあるいは基板接合した後、さらに、モールド樹脂により封止することで、半導体装置が製造される。

ここで、半導体素子ひいては半導体装置およびICパッケージの小型化を実現することを目的に、半導体用ウエハの半導体素子が作り込まれた表面と反対側の裏面を研削研磨することで、得られる半導体素子の薄型化が行われている。

半導体用ウエハの裏面に研削・研磨の加工を行うには、半導体用ウエハを支持するための基材上に半導体用ウエハを、表面側で、一時的に仮固定する必要があり、そのための方法として、例えば、基材としてのPETフィルム粘着層を設けた仮固定用テープ上に、半導体用ウエハを固定する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

この粘着テープは、半導体用ウエハを研削・研磨する研削・研磨工程の後に、半導体用ウエハから剥離して用いられるが、前記研削・研磨工程において、半導体用ウエハに生じる反りに起因する割れクラックが半導体用ウエハに発生し、その結果、製造される半導体装置の歩留まりが低下するという問題があった。

なお、このような反りに起因する問題は、上記のように、半導体用ウエハの加工面を研削して半導体用ウエハの厚さを薄くする加工を施す場合に限らず、例えば、半導体ウエハ半導体基板を、その厚さ方向に切断することで個片化して、複数の半導体チップを得る加工を施す場合等の部品の加工の際についても同様に生じている。また、半導体ウエハや半導体基板の他、ガラス基板セラミック基板樹脂材料基板および金属材料基板のような各種基板の加工の際についても同様に生じている。

概要

加工により部品を得る際に、この加工により生じる半導体基板の反りに起因した問題点を的確に抑制または防止された粘着テープを提供すること。粘着テープ200は、基材82と、この基材82の一方の面に積層された粘着層81とを備え、粘着層81上に、基板および部品のうちの少なくとも1種を仮固定する際に用いられるものであり、粘着層81は、粘着性を有するベース樹脂と、タッキファイヤーとを含有し、粘着テープ200を、ミラーウエハから180°の方向に引き剥がしたときのミラーウエハに対する粘着力が1000cN/25mm以上2100cN/25mm以下であり、かつ、JIS Z 0237に準拠して、23℃下でSUS板に当該粘着テープを幅25mmおよび長さ25mmの面積で貼り付け、当該粘着テープの下端に2kg荷重をかけて3時間静置した際のSUS板からのテープずれ量が0mm以上0.5mm以下である。

目的

本発明は、加工により部品を得る際に、この加工により生じる基板の反りに起因した問題点を的確に抑制または防止された粘着テープを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基材と、該基材の一方の面に積層された粘着層とを備え、前記粘着層上に、基板および部品のうちの少なくとも1種を仮固定する際に用いられる粘着テープであって、前記粘着層は、粘着性を有するベース樹脂と、タッキファイヤーとを含有し、当該粘着テープを、ミラーウエハから180°の方向に引き剥がしたときの前記ミラーウエハに対する粘着力が1000cN/25mm以上2100cN/25mm以下であり、かつ、JISZ0237に準拠して、23℃下でSUS板に当該粘着テープを幅25mmおよび長さ25mmの面積で貼り付け、当該粘着テープの下端に2kg荷重をかけて3時間静置した際の前記SUS板からのテープずれ量が0mm以上0.5mm以下であることを特徴する粘着テープ。

請求項2

前記タッキファイヤーは、ロジン系タッキファイヤーである請求項1に記載の粘着テープ。

請求項3

前記ロジン系タッキファイヤーは、前記粘着層における含有量が前記ベース樹脂100重量部に対して0.5重量部以上20重量部以下である請求項2に記載の粘着テープ。

請求項4

前記粘着層は、その厚さが1μm以上70μm以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の粘着テープ。

請求項5

前記基材は、その厚さが30μm以上150μm以下である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の粘着テープ。

技術分野

0001

本発明は、基板および部品のうちの少なくとも1種を仮固定して用いる粘着テープに関するものである。

背景技術

0002

近年の電子機器の高機能化モバイル用途への拡大に対応して半導体装置高密度化高集積化の要求が強まり、ICパッケージの小型化・大容量高密度化が進んでいる。

0003

これらの半導体装置の製造方法としては、複数の半導体素子が作り込まれた半導体用ウエハダイシングすることにより、複数の半導体素子に切断分離個片化)し、次いで、得られた半導体素子を、金属リードフレームあるいは基板に接合した後、さらに、モールド樹脂により封止することで、半導体装置が製造される。

0004

ここで、半導体素子ひいては半導体装置およびICパッケージの小型化を実現することを目的に、半導体用ウエハの半導体素子が作り込まれた表面と反対側の裏面を研削研磨することで、得られる半導体素子の薄型化が行われている。

0005

半導体用ウエハの裏面に研削・研磨の加工を行うには、半導体用ウエハを支持するための基材上に半導体用ウエハを、表面側で、一時的に仮固定する必要があり、そのための方法として、例えば、基材としてのPETフィルム粘着層を設けた仮固定用テープ上に、半導体用ウエハを固定する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

0006

この粘着テープは、半導体用ウエハを研削・研磨する研削・研磨工程の後に、半導体用ウエハから剥離して用いられるが、前記研削・研磨工程において、半導体用ウエハに生じる反りに起因する割れクラックが半導体用ウエハに発生し、その結果、製造される半導体装置の歩留まりが低下するという問題があった。

0007

なお、このような反りに起因する問題は、上記のように、半導体用ウエハの加工面を研削して半導体用ウエハの厚さを薄くする加工を施す場合に限らず、例えば、半導体ウエハ半導体基板を、その厚さ方向に切断することで個片化して、複数の半導体チップを得る加工を施す場合等の部品の加工の際についても同様に生じている。また、半導体ウエハや半導体基板の他、ガラス基板セラミック基板樹脂材料基板および金属材料基板のような各種基板の加工の際についても同様に生じている。

先行技術

0008

WO2009/28068号公報

発明が解決しようとする課題

0009

本発明は、加工により部品を得る際に、この加工により生じる基板の反りに起因した問題点を的確に抑制または防止された粘着テープを提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

このような目的は、下記(1)〜(5)に記載の本発明により達成される。
(1)基材と、該基材の一方の面に積層された粘着層とを備え、
前記粘着層上に、基板および部品のうちの少なくとも1種を仮固定する際に用いられる粘着テープであって、
前記粘着層は、粘着性を有するベース樹脂と、タッキファイヤーとを含有し、当該粘着テープを、ミラーウエハから180°の方向に引き剥がしたときの前記ミラーウエハに対する粘着力が1000cN/25mm以上2100cN/25mm以下であり、かつ、JIS Z 0237に準拠して、23℃下でSUS板に当該粘着テープを幅25mmおよび長さ25mmの面積で貼り付け、当該粘着テープの下端に2kg荷重をかけて3時間静置した際の前記SUS板からのテープずれ量が0mm以上0.5mm以下であることを特徴する粘着テープ。

0011

(2) 前記タッキファイヤーは、ロジン系タッキファイヤーである上記(1)に記載の粘着テープ。

0012

(3) 前記ロジン系タッキファイヤーは、前記粘着層における含有量が前記ベース樹脂100重量部に対して0.5重量部以上20重量部以下である上記(2)に記載の粘着テープ。

0013

(4) 前記粘着層は、その厚さが1μm以上70μm以下である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の粘着テープ。

0014

(5) 前記基材は、その厚さが30μm以上150μm以下である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の粘着テープ。

発明の効果

0015

本発明によれば、ミラーウエハに対する前記粘着力が1000cN/25mm以上2100cN/25mm以下であり、かつ前記SUS板からのテープずれ量が0mm以上0.5mm以下であることを満足していることから、加工により得られた部品を粘着テープにより粘り強く固定することができる。そのため、例えば、基板としての半導体基板を加工することで半導体素子のような部品を得る際に、半導体基板に反りが生じるのを的確に抑制または防止することができる。その結果、半導体基板の反りに起因して、半導体基板のダイシング時に個片化した半導体チップがチップびすること等の部品の加工の際の問題点を的確に抑制または防止することができる。

0016

さらに、この加工の後に、粘着テープを、加工により得られた半導体素子すなわち部品から、粘着層の残存を的確に抑制または防止した状態で、剥離させることができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の粘着テープを用いて製造された半導体装置の一例を示す縦断面図である。
図1に示す半導体装置を、本発明の粘着テープを用いて製造する方法を説明するための縦断面図である。
図1に示す半導体装置を、本発明の粘着テープを用いて製造する方法を説明するための縦断面図である。
図1に示す半導体装置を、本発明の粘着テープを用いて製造する方法を説明するための縦断面図である。
本発明の粘着テープの実施形態を示す縦断面図である。

0018

以下、本発明の粘着テープについて詳細に説明する。
まず、本発明の粘着テープを説明するのに先立って、本発明の粘着テープを用いて製造された半導体装置について説明する。

0019

<半導体装置>
図1は、本発明の粘着テープを用いて製造された半導体装置の一例を示す縦断面図である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。

0020

半導体装置10は、図1に示すように、電極パッド26(バンプ)を備える半導体素子20と、半導体素子20の上面側を封止する封止部27(モールド部)と、半導体素子20の下面を被覆し、かつ半導体素子20が備える電極パッド26を露出させるように設けられた、開口部251を備えるインターポーザー25(基板)と、開口部251を埋め、かつインターポーザー25の一部を覆うことで電極パッド26に電気的に接続された配線23と、配線23に電気的に接続されたバンプ(端子)21と、配線23を被覆し、かつバンプ21を露出させるように設けられた被覆部22とを有している。

0021

半導体素子20(半導体チップ)は、電極パッド26をその下面側に有しており、この電極パッド26に対応してインターポーザー25が備える開口部251が配置されるように、インターポーザー25が半導体素子20の下面に接して形成されている。

0022

かかる位置に半導体素子20に対してインターポーザー25が配置された状態で、封止部27は、半導体素子20およびインターポーザー25の上面側をほぼ全て覆うように形成される。

0023

インターポーザー25は、半導体素子20の下面側に配置された基板であり、その平面視形状は、通常、正方形長方形等の四角形とされ、平面視において半導体素子20を包含するように半導体素子20に対して大きく形成され、これにより、インターポーザー25を覆うように形成される配線23、ひいては、この配線23に電気的に接続して設けられるバンプ21を形成する位置の選択性の幅が広がる。このインターポーザー25には、半導体素子20が備える電極パッド26に対応して、その厚さ方向に貫通する複数(本実施形態では3つ)の開口部(スルーホール)251が形成されている。

0024

また、インターポーザー25の下面には、所定形状に形成された配線23が開口部251を埋めるように設けられ、この配線23が開口部251における上側の端部で、電極パッド26と電気的に接続される。

0025

さらに、配線23の下面には、バンプ21が電気的に接続されており、これにより、半導体素子20とバンプ21とが、電極パッド26および配線23を介して電気的に接続される。

0026

そして、バンプ21をその下側から露出させるための開口部221を備える被覆部22が配線23を被覆するように設けられている。

0027

なお、上述した半導体装置10が備える各部のうち、配線23、被覆部22およびバンプ21により半導体素子20に電気的に接続された配線層が構成される。

0028

かかる構成の半導体装置10は、例えば、本発明の粘着テープを用いて、例えば、以下のようにして製造される。

0029

<半導体装置の製造方法>
図2図4は、図1に示す半導体装置を、本発明の粘着テープを用いて製造する方法を説明するための縦断面図である。なお、以下の説明では、図2図4中の上側を「上」、下側を「下」と言う。

0030

[1A]まず、複数の半導体素子20が作り込まれた半導体用ウエハ7、および、基材82と、基材82の上面(一方の面)に積層された粘着層81とを有する粘着テープ200(本発明の粘着テープ)を用意し、半導体用ウエハ7の表面71(保護面)に、粘着テープ200の粘着層81を表面71側にして、粘着テープ200を押圧することで、積層(貼付)する(図2(a)参照)。
すなわち、半導体用ウエハ7を粘着テープ200で仮固定する。

0031

なお、本工程では、半導体用ウエハ7への粘着テープ200の仮固定に先立って、粘着テープ200を少なくとも一方向に伸ばす伸長力を粘着テープ200に付与し、その後、半導体用ウエハ7に粘着テープ200が仮固定される。この場合、粘着テープ200に伸長力を付与する方向は、粘着テープ200が半導体用ウエハ7の形状に対応して円盤状をなす場合、粘着テープ200の中心から放射線状をなす方向であってもよいし、粘着テープ200の中心を通る一方向であってもよい。さらに、粘着テープ200の平面形状が長方形のシート状をなす場合、長手方向および短手方向のうちの何れか一方または双方であってもよい。

0032

また、複数の半導体素子20は、半導体用ウエハ7の表面71側に作り込まれ、半導体素子20が備える電極パッド26(図2図3中には示さず)が表面71側に位置し、半導体用ウエハ7は、この電極パッド26に起因する複数の凹凸突起物)を、表面71に備えている。

0033

[2A]次に、半導体用ウエハ7の表面71とは反対側の裏面(加工面)72を、表面71側に粘着テープ200(本発明の粘着テープ)を貼付した状態で、研削または研磨(バックグラインド)する(研削・研磨工程、図2(c)参照)。

0034

この半導体用ウエハ7の裏面72の研削・研磨は、図2(b)に示すように、例えば、研削装置グラインダー)を用いて行うことができる。

0035

かかる裏面72の研削・研磨により、半導体用ウエハ7の厚さは、半導体装置10が適用される電子機器によっても異なるが、好ましくは50μm以上600μm以下程度に設定され、より好ましくは50μm以上200μm以下程度に設定される。これにより、得られる半導体素子20の薄型化が行われ、かかる半導体素子20を備える半導体装置10さらにはICパッケージの小型化が実現される。

0036

ここで、本工程[2A]において、半導体用ウエハ7を研削・研磨する際に、本発明では、粘着テープ200を、半導体基板としてのミラーウエハから180°の方向に引き剥がしたときのミラーウエハに対する粘着力が1000cN/25mm以上2100cN/25mm以下であり、かつJIS Z 0237に準拠して、23℃下でSUS板に粘着テープ200を幅25mmおよび長さ25mmの面積で貼り付け、この粘着テープ200の下端に2kg荷重をかけて3時間静置した際の前記SUS板からのテープずれ量が0mm以上0.5mm以下であることを満足していることから、半導体用ウエハ7を粘着テープ200により粘り強く固定することができる。そのため、半導体用ウエハ7が研削・研磨されることによる薄厚化により、半導体用ウエハ7に反りが生じるのを的確に抑制または防止することができる。そのため、半導体用ウエハ7に反りが生じることに起因する、半導体用ウエハ7における割れやクラック等の発生を的確に抑制または防止することができるが、粘着テープの詳細な説明は後に行うこととする。

0037

[3A]次に、基材4と、基材4の上面に積層された粘着層2とを有する粘着テープ100(本発明の粘着テープ)を用意し、図示しないダイサーテーブルの上に、粘着テープ100を設置し、その中心部122において、裏面72(粘着テープ200が積層されている表面71と反対側の面)を、粘着層2の上に置き、軽く押圧することで、半導体用ウエハ7を積層(貼付)する(図2(d)参照)。

0038

なお、粘着テープ100に半導体用ウエハ7を予め貼着した後に、ダイサーテーブルに設置しても良い。

0039

[4A]次に、粘着層81に基材82を介してエネルギー線照射して、粘着層81の半導体用ウエハ7に対する粘着力を低下させることで、図2(e)に示すように、半導体用ウエハ7から粘着テープ200を剥離する。
すなわち、半導体用ウエハ7の粘着テープ200への仮固定の状態を解除する。

0040

なお、エネルギー線としては、例えば、紫外線電子線、イオンビームのような粒子線等や、またはこれらのエネルギー線を2種以上組み合わせたものが挙げられる。これらの中でも、特に、紫外線を用いるのが好ましい。紫外線によれば、粘着層81の半導体用ウエハ7に対する粘着性を効率よく低下させることができる。

0041

[5A]次に、粘着層2の外周部121をウエハリング9で固定し、その後、図示しない、ダイシングソーブレード)を用いて半導体用ウエハ7を切断(ダイシング)して半導体用ウエハ7を個片化する(図3(a)参照)。

0042

これにより、部品(電子部品)としての半導体素子20が、粘着テープ100上で、粘着層2に粘着した状態で形成される。

0043

また、ブレードを用いた半導体用ウエハ7の切断は、図3(a)に示すように、基材4の厚さ方向の途中まで到達するように実施される。これにより、半導体用ウエハ7の個片化を確実に実施することができる。

0044

ここで、本工程[5A]において、半導体用ウエハ7を切断して個片化する際に、本発明では、粘着テープ100を、半導体基板としてのミラーウエハから180°の方向に引き剥がしたときのミラーウエハに対する粘着力が1000cN/25mm以上2100cN/25mm以下であり、かつJIS Z 0237に準拠して、23℃下でSUS板に粘着テープ200を幅25mmおよび長さ25mmの面積で貼り付け、この粘着テープ200の下端に2kg荷重をかけて3時間静置した際の前記SUS板からのテープずれ量が0mm以上0.5mm以下であることを満足していることから、半導体用ウエハ7を粘着テープ200により粘り強く固定することができる。そのため、前記工程<2A>において、研削・研磨されることによる薄厚化された半導体用ウエハ7に反りが生じるのを的確に抑制または防止することができる。そのため、本工程[5A]において、半導体用ウエハ7を切断して個片化する際に、半導体用ウエハ7に反りが生じることに起因して、個片化することで得られる半導体素子20(半導体チップ)のチップ飛びが生じるのを的確に抑制または防止することができるが、粘着テープの詳細な説明は後に行うこととする。

0045

[6A]次に、粘着テープ100が備える粘着層2にエネルギーを付与することで、粘着層2の半導体素子20(個片化された半導体用ウエハ7)に対する粘着性を低下させる。
これにより、粘着層2と半導体素子20との間で剥離が生じる状態とする。

0046

粘着層2にエネルギーを付与する方法としては、特に限定されないが、例えば、粘着層2にエネルギー線を照射する方法、粘着層2を加熱する方法等が挙げられる。

0047

また、エネルギー線としては、前記工程[4A]で説明したのと同様のものが挙げられる。

0048

[7A]次に、粘着テープ100を図示しないエキスパンド装置放射状に伸ばして、半導体素子20(個片化された半導体用ウエハ7)を一定の間隔に開き(図3(b)参照)、その後、この半導体素子20を、ニードル等を用いて突き上げた状態とし、この状態で、真空コレットまたはエアピンセットによる吸着等によりピックアップする(図3(c)参照)。

0049

[8A]次に、半導体素子20が備える電極パッド26に対応する位置に、予め開口部251が形成されたインターポーザー25(基板)上に、ピックアップした半導体素子20を配置する(図4(a)参照)。

0050

このインターポーザー25としては、特に限定されないが、例えば、コア材で構成されるコア基板ビルドアップ材で構成されるビルドアップ基板のようなリジット基板硬性基板)またはフレキシブル基板(可撓性基板)が用いられる。

0051

[9A]次に、インターポーザー25の上面、すなわち半導体素子20が配置されている側の面に、インターポーザー25と半導体素子20とを覆うように封止部27を形成する(図4(b)参照)。

0052

封止部27を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、金型が備える凹部内に顆粒状のエポキシ樹脂組成物収納した状態で、インターポーザー25、半導体素子20を覆うようにインターポーザー25の上面を、このエポキシ樹脂組成物に接触させた後、金型を用いてエポキシ樹脂組成物を加熱・圧縮成形する方法(コンプレッションモールド成形方法)が挙げられる。

0053

[10A]次に、インターポーザー25の半導体素子20とは反対の面側に、開口部251で露出する電極パッド26に電気的に接続するように、所定形状にパターニングされた配線23を、開口部251を埋めて電極パッド26に接続した状態で形成する(図4(c)参照)。
この配線23は、例えば、各種メッキ法を用いて形成することができる。

0054

[11A]次に、インターポーザー25の半導体素子20とは反対の面側に、配線23の一部が露出するように、開口部221を備える被覆部22を形成する(図4(d)参照)。

0055

なお、この開口部221は、次工程[12A]において、バンプ21を形成する位置に対応するように形成される。

0056

この被覆部22の形成は、例えば、感光性を有する絶縁性材料を含有する液状材料ワニス)を、塗布法等を用いてインターポーザー25の半導体素子20とは反対の面側に供給し、次いで、形成すべき開口部221の形状に対応するフォトマスクを介して露光した後、現像液エッチング液)で開口部221とすべき領域を除去することにより行うことができる。

0057

[12A]次に、開口部221から露出する配線23に電気的に接続するようにバンプ21を形成する(図4(e)参照)。

0058

ここで、本実施形態のように、電極パッド26とバンプ21との接続を、配線23を介して行う構成とすることにより、バンプ21を、インターポーザー25の面方向において、開口部251とは異なる位置に配置することができる。換言すれば、バンプ21と開口部251との中心部が重ならないように、これらを配置することができる。したがって、得られる半導体装置10における下面の所望の位置にバンプ21を形成することができる。

0059

このバンプ21を配線23に接合する方法としては、特に限定されないが、例えば、バンプ21と配線23との間に、粘性を有するフラックスを介在させることにより行われる。

0060

また、バンプ21の構成材料としては、例えば、半田銀ろう銅ろう、燐銅ろうのようなろう材等が挙げられる。
以上のような工程を経ることで、半導体装置10が製造される。

0061

以下、このような半導体装置10の製造方法に用いられる粘着テープ100および粘着テープ200(本発明の粘着テープ)について説明する。

0062

なお、粘着テープ100と粘着テープ200とは、同一の構成をなすものを用いることができるため、以下では、粘着テープ200、すなわち、本発明の粘着テープをバックグラインドテープに適用した場合を一例に説明する。

0063

<粘着テープ>
図5は、本発明の粘着テープの実施形態を示す縦断面図である。なお、以下の説明では、図5中の上側を「上」、下側を「下」と言う。

0064

粘着テープ200は、基材82と、この基材82の上面(一方の面)に積層された粘着層81とを備える積層体により構成されるものであり、粘着層81は、粘着性を有するベース樹脂と、タッキファイヤーとを含有し、この粘着テープ200を、半導体基板としてのミラーウエハから180°の方向に引き剥がしたときのミラーウエハに対する粘着力が1000cN/25mm以上2100cN/25mm以下であり、かつJIS Z 0237に準拠して、23℃下でSUS板に粘着テープ200を幅25mmおよび長さ25mmの面積で貼り付け、この粘着テープ200の下端に2kg荷重をかけて3時間静置した際の前記SUS板からのテープずれ量が0mm以上0.5mm以下であることを満足している。

0065

これにより、半導体用ウエハ7が粘着テープ200で粘り強く固定されていると言うことができる。したがって、前記工程[2A]における、半導体用ウエハ7の研削・研磨の際に、半導体用ウエハ7に反りが生じるのを的確に抑制または防止した状態で、半導体用ウエハ7を粘着テープ200で固定することができる。そのため、半導体用ウエハ7の反りが生じるのに起因して、半導体用ウエハ7に割れやクラックが発生するのを的確に抑制または防止することができる。

0066

さらに、ミラーウエハに対する粘着力が前記範囲内に設定されているため、前記工程[4A]における、粘着テープ200の剥離の際に、粘着テープ200を、半導体用ウエハ7から、半導体用ウエハ7に対する粘着層81の残存を的確に抑制または防止した状態で、剥離させることができる。

0067

以上のことから、半導体用ウエハ7に割れやクラックが発生するのが的確に抑制または防止された状態で、薄厚化された半導体用ウエハ7を粘着テープ200から剥離させることができる。

0068

以下、このような粘着テープ200(ダイシングテープ)が有する、基材82および粘着層81について、詳述する。

0069

<基材82>
基材82は、主として樹脂材料から成り、この基材82上に設けられた粘着層81を支持する機能を有している。

0070

かかる樹脂材料としては、特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレン直鎖状ポリエチレン中密度ポリエチレン高密度ポリエチレン超低密度ポリエチレンのようなポリエチレンランダム共重合ポリプロピレンブロック共重合ポリプロピレン、ホモポリプロピレンのようなポリプロピレン、ポリ塩化ビニルポリブテンポリブタジエンポリメチルペンテンポリイソブチレン等のポリオレフィン系樹脂オレフィン系高分子)、エチレン酢酸ビニル共重合体亜鉛イオン架橋体ナトリウムイオン架橋体のようなアイオノマー、エチレン−(メタアクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステルランダム、交互)共重合体エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体等のオレフィン系共重合体ポリエチレンテレフタレートポリエチレンナフタレートポリブチレンテレフタレートポリブチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂エステル類高分子)、ポリウレタンポリイミドポリアミドポリエーテルエーテルケトンのようなポリエーテルケトンポリエーテルスルホンポリスチレンフッ素樹脂シリコーン樹脂セルロース系樹脂スチレン系熱可塑性エラストマースチレン系高分子)、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーのようなオレフィン系熱可塑性エラストマー(オレフィン系高分子)、アクリル樹脂ポリエステル系熱可塑性エラストマーポリビニルイソプレンポリカーボネートカーボネート系高分子)等の熱可塑性樹脂や、これらの熱可塑性樹脂の混合物が用いられ、中でも、エステル類高分子、スチレン系高分子、オレフィン系高分子、カーボネート系高分子、アイオノマー、またはこれらの高分子の少なくとも1種が含有されている共重合物であることが好ましく、特に、エステル類高分子、ポリプロピレンとエラストマーとの混合物、またはポリエチレンとエラストマーとの混合物を用いることが好ましい。

0071

また、上記のうちエラストマーとしては、下記一般式(1)で示されるポリスチレンセグメントと、下記一般式(2)で示されるビニルポリイソプレンセグメントとから成るブロック共重合体スチレンイソプレンブロック共重合体:SIS)が好ましい。

0072

(一般式(1)中、nは2以上の整数を表す。)

0073

(一般式(2)中、nは2以上の整数を表す。)

0074

また、基材82は、導電性を有する導電性材料を含有してもよい。このような導電性材料が含まれることで、導電性材料に帯電防止剤としての機能を発揮させて、前記研削・研磨工程[2A]における、半導体用ウエハ7での静電気の発生を的確に抑制または防止することができる。

0075

この導電性材料としては、導電性を有するものであれば、特に限定されないが、例えば、界面活性剤永久帯電防止高分子(IDP)、金属材料金属酸化物材料および炭素系材料等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。

0076

これらのうち界面活性剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤カチオン性界面活性剤非イオン性界面活性剤両イオン性界面活性剤等が挙げられる。

0077

永久帯電防止高分子(IDP)としては、例えば、ポリエーテルポリオレフィンブロックポリマー系列ポリエステルアミド系列、ポリエステルアミドポリエーテルエステルアミド、ポリウレタン系列等の全てのIDPを用いることができる。

0078

また、金属材料としては、金、銀、銅または銀コート銅、ニッケル等が挙げられ、これらの金属粉が好ましく用いられる。

0079

金属酸化物材料としては、インジウムティオキサイド(ITO)、インジウムオキサイド(IO)、アンチモンティンオキサイド(ATO)、インジウムジンクオキサイド(IZO)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)、等が挙げられ、これらの金属酸化物粉が好ましく用いられる。

0080

さらに、炭素系材料としては、カーボンブラック単層カーボンナノチューブ多層カーボンナノチューブのようなカーボンナノチューブカーボンナノファイバー、CNナノチューブ、CNナノファイバー、BCNナノチューブ、BCNナノファイバー、グラフェン等が挙げられる。

0081

これらの中でも、導電性材料としては、界面活性剤、永久帯電防止高分子(IDP)、金属酸化物材料およびカーボンブラックのうちの少なくとも1種であることが好ましい。これらのものは、抵抗率温度依存性が小さいものであることから、前記研削・研磨工程[2A]において、半導体用ウエハ7を研削・研磨する際に、基材82が加熱されたとしても、その表面抵抗値の変化量を小さくすることができる。

0082

さらに、基材82は、鉱油のような軟化剤炭酸カルシウムシリカタルクマイカクレーのような充填材酸化防止剤光安定剤滑剤分散剤中和剤着色剤等を含有するものであってもよい。

0083

基材82の厚さは、特に限定されないが、例えば、30μm以上150μm以下であるのが好ましく、50μm以上120μm以下であるのがより好ましい。基材82の厚さがこの範囲内であると、前記研削・研磨工程[2A]における半導体用ウエハ7の研削・研磨を優れた作業性により実施することができる。

0084

さらに、基材82は、その表面に、粘着層81に含まれる構成材料と反応性を有する、ヒドロキシル基アミノ基のような官能基が露出していることが好ましい。

0085

また、基材82は、異なる前記樹脂材料で構成される層を複数積層した積層体(多層体)で構成されるものであってもよい。さらに、前記樹脂材料をドライブレンドしたブレンドフィルムで構成されるものであってもよい。

0086

<粘着層>
粘着層81は、前記研削・研磨工程[2A]において、半導体用ウエハ7を研削・研磨する際に、半導体用ウエハ7と粘着層81(粘着テープ200)との間で剥離を生じさせることなく、半導体用ウエハ7を粘り強く粘着して支持し、かつ、前記工程[4A]において、エネルギー線の照射の後に、半導体用ウエハ7と粘着層81との間で剥離し得る程度の粘着性を有するものであり、具体的には、ミラーウエハから180°の方向に引き剥がしたときの前記ミラーウエハに対する粘着力が1000cN/25mm以上2100cN/25mm以下であり、かつ、JIS Z 0237に準拠して、23℃下でSUS板に粘着テープ200を幅25mmおよび長さ25mmの面積で貼り付け、粘着テープ200の下端に2kg荷重をかけて3時間静置した際の前記SUS板からのテープずれ量が0mm以上0.5mm以下となっている。

0087

かかる機能を備える粘着層81は、本発明では、(1)粘着性を有するベース樹脂と、(2)タッキファイヤーとを含有する樹脂組成物で構成される。
以下、この樹脂組成物に含まれる各成分について、順次、詳述する。

0088

(1)ベース樹脂
ベース樹脂は、粘着性を有し、半導体用ウエハ7(半導体素子20)に対する粘着性を粘着層81に付与するために、樹脂組成物中に含まれるものである。

0089

このようなベース樹脂としては、アクリル系樹脂粘着剤)、シリコーン系樹脂(粘着剤)、ポリエステル系樹脂(粘着剤)、ポリ酢酸ビニル系樹脂(粘着剤)、ポリビニルエーテル系樹脂(粘着剤)、スチレン系エラストマー樹脂(粘着剤)、ポリイソプレン系樹脂(粘着剤)、ポリイソブチレン系樹脂(粘着剤)またはウレタン系樹脂(粘着剤)のような粘着層成分として用いられる公知のものが挙げられるが、中でも、アクリル系樹脂を用いることが好ましい。アクリル系樹脂は、耐熱性に優れ、また、比較的容易かつ安価に入手できることから、ベース樹脂として好ましく用いられる。

0090

アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルをモノマー主成分とするポリマーホモポリマーまたはコポリマー)をベースポリマーとするもののことを言う。

0091

(メタ)アクリル酸エステルとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルのような(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸フェニルのような(メタ)アクリル酸アリールエステル等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステルであることが好ましい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、特に、耐熱性に優れ、また、比較的容易かつ安価に入手できる。

0092

なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとの双方を含む意味で用いることとする。

0093

また、このアクリル系樹脂は、そのガラス転移点が20℃以下であることが好ましい。これにより、粘着層81に優れた粘着性を発揮させることができる。

0094

アクリル系樹脂は、前記研削・研磨工程[2A]において、半導体用ウエハ7を研削・研磨する際に、アクリル系樹脂による半導体用ウエハ7等の汚染を防止するという観点から、低分子量物の含有量が少ないものであることが好ましい。この場合、アクリル系樹脂の重量平均分子量としては、好ましくは30万〜500万に設定され、より好ましくは50万〜500万に設定され、さらに好ましくは80万〜300万に設定される。なお、アクリル系樹脂の重量平均分子量が、モノマー成分の種類等によっては、50万未満であると、半導体用ウエハ7等に対する汚染防止性が低下し、半導体用ウエハ7を剥離させた際に糊残りが生じるおそれがある。

0095

(2)タッキファイヤー
タッキファイヤーは、ベース樹脂を構成する高分子同士の間に、凝集体を形成して介在することで、粘着層81の高弾性率化を図り、これにより、粘着テープ200を、ミラーウエハから180°の方向に引き剥がしたときの前記ミラーウエハに対する粘着力を1000cN/25mm以上2100cN/25mm以下に設定し、かつ、JIS Z 0237に準拠して、23℃下でSUS板に粘着テープ200を幅25mmおよび長さ25mmの面積で貼り付け、粘着テープ200の下端に2kg荷重をかけて3時間静置した際の前記SUS板からのテープずれ量を0mm以上0.5mm以下に設定するためのものである。

0096

このようなタッキファイヤーとしては、例えば、ロジン系タッキファイヤー、テルペン系タッキファイヤー、石油樹脂系タッキファイヤーが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、中でも、ロジン系タッキファイヤーであることが好ましい。ロジン系タッキファイヤーを用いることで、前記粘着力および前記テープずれ量を比較的容易に、前記範囲内に設定することができる。

0097

ロジン系タッキファイヤーとしては、例えば、松ヤニ松根油中のアビエチン酸を主成分とするロジン酸グリセリンペンタエリスリトールとのエステル、および、これらの水添物等が挙げられ、具体的には、ガムロジントール油ロジン、ウッドロジン水素添加ロジン重合ロジン変性ロジンおよびロジンエステル等が挙げられる。これらの中でも、重合ロジンエステル系タッキファイヤーであることが好ましい。

0098

なお、テルペン系タッキファイヤーとしては、例えば、に含まれるテルペン油やオレンジの皮等に含まれる天然のテルペンを、重合したものが挙げられ、具体的には、テルペン樹脂芳香族変性テルペン樹脂および水素添加テルペン樹脂等が挙げられる。

0099

また、石油樹脂系タッキファイヤーとしては、例えば、石油原料とした脂肪族、脂環族、芳香族系の樹脂等が挙げられ、具体的には、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、共重合系石油樹脂、脂環族飽和炭化水素樹脂およびスチレン系石油樹脂等が挙げられる。

0100

タッキファイヤーは、ロジン系タッキファイヤーを用いる場合、ベース樹脂100重量部に対して0.5重量部以上20重量部以下で配合されることが好ましく、1.5重量部以上16重量部以下で配合されることがより好ましい。上記のようにタッキファイヤーの配合量を調整することによって、前記粘着力および前記テープずれ量を比較的容易に、前記範囲内に設定することができる。

0101

(3)エネルギー線重合性化合物
また、樹脂組成物には、エネルギー線の照射により重合し、その結果、硬化する硬化性を備えるエネルギー線重合性化合物が含まれていることが好ましい。このエネルギー線重合性化合物の硬化によってベース樹脂がエネルギー線重合性化合物の架橋構造に取り込まれ、その結果、粘着層81の粘着力が低下する。そのため、前記工程[4A]におけるエネルギー線の照射により、半導体用ウエハ7と粘着層81との間の粘着力を、これら同士の間で、剥離し得る程度の大きさに、比較的容易に設定することができる。

0102

このようなエネルギー線重合性化合物としては、例えば、紫外線、電子線等のエネルギー線の照射によって三次元架橋可能な重合性炭素炭素二重結合を、官能基として少なくとも2個以上分子内に有する低分子量化合物が用いられる。

0103

具体的には、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレートのような(メタ)アクリル酸と多価アルコールとのエステル化物エステルアクリレートオリゴマー、2−プロペニル−ジ−3−ブテニルシアヌレート等の炭素−炭素二重結合含有基を有しているシアヌレート系化合物、トリス(2−アクリロキシエチルイソシアヌレート、トリス(2−メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、2−ヒドロキシエチルビス(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ビス(2−アクリロキシエチル)2−[(5−アクリロキシヘキシル)−オキシ]エチルイソシアヌレート、トリス(1,3−ジアクリロキシ−2−プロピル−オキシカルボニルアミノ−n−ヘキシル)イソシアヌレート、トリス(1−アクリロキシエチル−3−メタクリロキシ−2−プロピル−オキシカルボニルアミノ−n−ヘキシル)イソシアヌレート、トリス(4−アクリロキシ−n−ブチル)イソシアヌレートのような炭素−炭素二重結合含有基を有しているイソシアヌレート系化合物、市販のオリゴエステルアクリレート、芳香族系、脂肪族系等のウレタンアクリレート等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、官能基数が6官能以上であるオリゴマーが含まれることが好ましく、官能基数が15官能以上であるオリゴマーが含まれることがより好ましい。これにより、エネルギー線の照射によりエネルギー線重合性化合物をより確実に硬化させることができる。

0104

なお、このウレタンアクリレートとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル型またはポリエーテル型等のポリオール化合物と、多価イソシアナート化合物(例えば、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、1,3−キシリレンジイソシアナート、1,4−キシリレンジイソシアナート、ジフェニルメタン4,4−ジイソシアナート等)を反応させて得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等)を反応させて得られたものが挙げられる。

0105

エネルギー線重合性化合物は、その重量平均分子量が100以上10000以下程度であることが好ましく、200以上5000以下程度であることがより好ましい。さらに、エネルギー線重合性化合物の官能基数は、1官能基以上10官能基以下程度であることが好ましく、2官能基以上6官能基以下程度であることがより好ましい。かかる関係を満足することにより、前記効果をより顕著に発揮させることができる。

0106

また、エネルギー線重合性化合物は、粘着層81(樹脂組成物)において、30wt%以上60wt%以下で配合されることが好ましく、35wt%以上55wt%以下で配合されることがより好ましく、42.4wt%で配合されることがさらに好ましい。

0107

上記のようにエネルギー線重合性化合物の配合量を調整することにより、前記工程[4A]における、粘着テープ200の半導体用ウエハ7からの剥離を、より優れた精度で実施することができるようになる。

0108

なお、このエネルギー線重合性化合物は、前述したベース樹脂として、二重結合導入型アクリル系樹脂を用いた場合、すなわち、炭素−炭素二重結合を、側鎖、主鎖中または主鎖の末端に有しているものを用いた場合には、その樹脂組成物中への添加を省略することができる。これは、ベース樹脂が二重結合導入型アクリル系樹脂である場合には、エネルギー線の照射により、二重結合導入型アクリル系樹脂が備える炭素−炭素二重結合の機能によって、粘着層81が硬化し、これにより、粘着層81の粘着力が低下することによる。

0109

(4)エネルギー線重合開始剤
さらに、樹脂組成物には、樹脂組成物にエネルギー線重合性化合物が含まれ、このエネルギー線重合性化合物がエネルギー線として紫外線等により硬化するものである場合、樹脂組成物には、エネルギー線重合性化合物の重合開始を容易とするためにエネルギー線重合開始剤(光重合開始剤)を含有することが好ましい。

0110

エネルギー線重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、ベンジルジフェニルサルファイドテトラメチルチウラムモノサルファイド、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α´−ジメチルアセトフェノン、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンミヒラーズケトン、アセトフェノン、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジル、ベンゾイン、ジベンジル、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン、2−ナフタレンスルホニルクロリド、1−フェノン−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニルオキシムベンゾフェノンベンゾイル安息香酸、4,4'−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、o−アクリルオキシベンゾフェノン、p−アクリルオキシベンゾフェノン、o−メタクリルオキシベンゾフェノン、p−メタクリルオキシベンゾフェノン、p−(メタ)アクリルオキシエトキシベンゾフェノン、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリラート、1,2−エタンジオールモノ(メタ)アクリラート、1,8−オクタンジオールモノ(メタ)アクリラートのようなアクリラートのベンゾフェノン−4−カルボン酸エステルチオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、アゾビスイソブチロニトリル、β−クロールアンスラキノンカンファーキノンハロゲン化ケトンアシホスフィノキシド、アシルホスフォナート、ポリビニルベンゾフェノン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−エチルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン、2,4,5−トリアリ−ルイミダゾール二量体、等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。

0111

また、これらの中でも、ベンゾフェノン誘導体およびアルキルフェノン誘導体であることが好ましい。これらの化合物は分子中に反応性官能基として水酸基を生成するものを備えるものであり、この反応性官能基を介して、アクリル系共重合体やエネルギー線重合性化合物に連結することができ、エネルギー線重合開始剤としての機能をより確実に発揮させることができる。

0112

また、エネルギー線重合開始剤は、粘着層81(樹脂組成物)において、1wt%以上5wt%以下で配合されることが好ましく、1.5wt%以上4.5wt%以下で配合されることがより好ましく、2.8wt%で配合されることがさらに好ましい。

0113

上記のようにエネルギー線重合開始剤の配合量を調整することにより、前記工程[4A]における、粘着テープ200の半導体用ウエハ7からの剥離を、半導体用ウエハ7の表面71に形成されている電極パッド26(突起物)に、粘着層81が残存することなく、優れた精度で実施することができるようになる。

0114

(5)架橋
さらに、樹脂組成物には、ベース樹脂の種類に応じて、ベース樹脂と反応性を有する架橋剤が含まれていることが好ましい。ベース樹脂と架橋剤との間で架橋構造を形成することで、粘着層81の高弾性率化を図ることができる。そのため、かかる架橋構造を形成によっても、前記粘着力を、1000cN/25mm以上2100cN/25mm以下の範囲内に設定し、かつ、JIS Z 0237に準拠して、23℃下でSUS板に粘着テープ200を幅25mmおよび長さ25mmの面積で貼り付け、粘着テープ200の下端に2kg荷重をかけて3時間静置した際の前記SUS板からのテープずれ量を0mm以上0.5mm以下の範囲内に設定することができる。

0115

架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、イソシアネート系架橋剤エポキシ系架橋剤尿素樹脂系架橋剤、メチロール系架橋剤キレート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、メラミン系架橋剤多価金属キレート系架橋剤、酸無水物系架橋剤、ポリアミン系架橋剤カルボキシル基含有ポリマー系架橋剤等が挙げられる。これらの中でもエポキシ系架橋剤またはイソシアネート系架橋剤が好ましい。

0116

イソシアネート系架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、多価イソシアネートポリイソシアネート化合物およびポリイソシアネート化合物の三量体、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート化合物の三量体または末端イソシアネートウレタンプレポリマーフェノールオキシム類等で封鎖したブロック化ポリイソシアネート化合物等が挙げられる。

0117

また、多価イソシアネートとして、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネートヘキサメチレンジイソシアネートイソホロンジイソシアネートジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’−〔2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン〕ジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートおよびヘキサメチレンジイソシアネートから成る群より選択される少なくとも1種の多価イソシアネートが好ましい。

0118

エポキシ系架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA、エビクロルヒドリン型のエポキシ系樹脂エチレングリコールグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールグリシジルエーテル、グリセリングリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリンジグリシジルアミン、N,N,N',N’−テトラグリシジルm−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチルシクロヘキサン等が挙げられる。

0119

また、架橋剤は、イソシアネート系架橋剤を用いる場合、ベース樹脂100重量部に対して0.9重量部以上5.0重量部以下で配合されることが好ましく、0.95重量部以上3.0重量部以下で配合されることがより好ましい。さらに、エポキシ系架橋剤を用いる場合、ベース樹脂100重量部に対して0.02重量部以上0.2重量部以下で配合されることが好ましく、0.03重量部以上0.15重量部以下で配合されることがより好ましい。上記のように、架橋剤の種類に応じて、架橋剤の配合量を調整することによって、前記粘着力および前記テープずれ量を比較的容易に、前記範囲内に設定することができる。

0120

(6)導電性材料(帯電防止剤)
さらに、粘着層81を構成する樹脂組成物には、導電性を有する導電性材料を含有することが好ましい。このような導電性材料が含まれることで、導電性材料に帯電防止剤としての機能を発揮させて、前記研削・研磨工程[2A]における、半導体用ウエハ7での静電気の発生が的確に抑制または防止される。

0121

この導電性材料としては、導電性を有するものであれば、特に限定されないが、前記基材82に含まれる導電性材料として説明したのと、同様のものを用いることができる。

0122

なお、基材82および粘着層81のうちの一方に導電性材料を含有させる構成とする場合には、基材82に導電性材料を含有させることが好ましい。これにより、半導体用ウエハ7に導電性材料を確実に付着させることなく、半導体用ウエハ7での静電気の発生をより的確に抑制または防止することができる。

0123

(7)その他の成分
さらに、粘着層81を構成する樹脂組成物には、上述した各成分(1)〜(6)の他に他の成分として、老化防止剤、粘着調整剤、充填材、着色剤、難燃剤、軟化剤、酸化防止剤、可塑剤、界面活性剤等のうちの少なくとも1種が含まれていてもよい。

0124

また、粘着層81の厚さは、特に限定されないが、例えば、1μm以上70μm以下であるのが好ましく、5μm以上60μm以下であるのがより好ましい。粘着層81の厚さをかかる範囲内とすることで、粘着層81を、前記研削・研磨工程[2A]において、半導体用ウエハ7に対する良好な粘着力を発揮し、かつ、前記剥離工程[4A]において、エネルギー線の照射の後に、粘着層81と半導体用ウエハ7との間において、良好な剥離性を発揮する程度の粘着性を備えるもの、すなわち、前記粘着力を1000cN/25mm以上2100cN/25mm以下の範囲内、さらには、前記テープずれ量を0mm以上0.5mm以下の範囲内に設定することができる。

0125

なお、粘着層81は、異なる前記樹脂組成物で構成される層を複数積層した積層体(多層体)で構成されるものであってもよい。

0126

ここで、粘着テープ200を、半導体基板としてのミラーウエハから180°の方向に引き剥がしたときのミラーウエハに対する粘着力は、1000cN/25mm以上2100cN/25mm以下であればよいが、1200cN/25mm以上2100cN/25mm以下であることが好ましい。前記粘着力をかかる範囲内に設定することにより、前記研削・研磨工程[2A]において、半導体用ウエハ7に反りが生じるのを的確に抑制または防止した状態で、半導体用ウエハ7を粘着テープ200で固定することができるとともに、前記工程[4A]において、半導体素子20に対して、粘着層81をより確実に残存させることなく、剥離させることができる。

0127

なお、本明細書中において、ミラーウエハとは、ポリッシング等により両面が鏡面とされたシリコン基板のことを言う。

0128

さらに、粘着テープ200を、JIS Z 0237に準拠して、23℃下でSUS板に幅25mmおよび長さ25mmの面積で貼り付け、この粘着テープ200の下端に2kg荷重をかけて3時間静置した際の前記SUS板からのテープずれ量は、0mm以上0.5mm以下であればよいが、0mm以上0.3mm以下であることが好ましい。前記テープずれ量をかかる範囲内に設定することにより、前記研削・研磨工程[2A]において、半導体用ウエハ7に反りが生じるのを的確に抑制または防止した状態で、半導体用ウエハ7の研削・研磨をより優れた精度で実施することができる。

0129

なお、本明細書中において、SUS板とは、SUS304で構成される基板のことを言う。

0130

なお、本実施形態では、本発明の粘着テープを、半導体用ウエハ7の加工面を研削・研磨して半導体用ウエハ7の厚さを薄くする研削・研磨工程に適用する場合について説明したが、この場合に限定されず、前述の通り、例えば、半導体用ウエハ7を、その厚さ方向に切断して、半導体用ウエハ7を個片化することで、複数の半導体素子20(半導体チップ)を得る前記工程[5A]すなわち個片化工程にも適用することができる。この場合、半導体用ウエハ7に反りが生じるのを的確に抑制または防止することができるため、基板としての半導体用ウエハ7を切断して個片化する際に、半導体用ウエハ7に反りが生じることに起因して、個片化することで得られる半導体素子20(半導体チップ)のチップ飛びが生じるのを的確に抑制または防止することができる。さらに、ガラス基板、セラミック基板、樹脂材料基板および金属材料基板のような各種基板の加工の際にも、各種基板に反りが生じるのを的確に抑制または防止することができる。

0131

以上、本発明の粘着テープについて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。

0132

例えば、本発明の粘着テープが備える各層には、同様の機能を発揮し得る、任意の成分が添加されていてもよく、あるいは、基材は、前記実施形態で説明したように、1層で構成されるものの他、複数の層で構成されるものであってもよく、例えば、前述した基材の粘着層とは反対側の面に、帯電防止層を備えるものであってもよい。

0133

また、粘着テープが備える各層の構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することもできる。

0134

次に、本発明の具体的実施例について説明する。
なお、本発明はこれらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。

0135

1.原材料の準備
まず、各実施例および各比較例の粘着テープの製造に用いた原材料を以下に示す。

0136

(樹脂材料1)
樹脂材料1として、ポリプロピレン60重量部と、下記一般式(1)で示されるポリスチレンセグメントと下記一般式(2)で示されるビニルポリイソプレンセグメントとから成るブロック共重合体(SIS)40重量部とを含有するものを用意した。

0137

(式(1)中、nは2以上の整数)

0138

(式(2)中、nは2以上の整数)

0139

(ベース樹脂1〜3)
ベース樹脂1〜3として、アクリル酸ブチル、アクリル酸、メタクリル酸ブチル、2−エチルヘキシルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミドのうちの少なくとも2種を混合し、常法によりトルエン溶媒中にて溶液重合させて生成されたアクリル共重合体を用意した。

0140

なお、ベース樹脂(アクリル共重合体)1〜3における、ガラス転移点および重量平均分子量は、それぞれ、以下に示す通りであった。

0141

ベース樹脂1(ガラス転移点:−45℃、重量平均分子量:90万)
ベース樹脂2(ガラス転移点:−25℃、重量平均分子量:50万)
ベース樹脂3(ガラス転移点:−45℃、重量平均分子量:50万)

0142

(架橋剤1)
架橋剤1として、エポキシ系架橋剤であるテトラッドC(三菱化学社製、品番:テトラッドC)を用意した。

0143

(架橋剤2)
架橋剤2として、イソシアネート系架橋剤であるポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製、品番:コロネートL)を用意した。

0144

(タッキファイヤー1)
タッキファイヤー1として、ロジン系タッキファイヤー(ハリ化成社製、品番:ハリタックPCJ)を用意した。

0145

2.粘着テープの作製
[実施例1]
樹脂材料1(85重量部)と導電性材料1(15重量部)とを2軸混練機混練した後、混練したものを押出し機で押し出して、厚さ75μmの基材82を作製した。

0146

次に、ベース樹脂1(100重量部)、架橋剤1(ベース樹脂100重量部に対して0.04重量部)、およびタッキファイヤー1(ベース樹脂100重量部に対して8.6重量部)が配合された樹脂組成物を含有する液状材料を作製した。この液状材料を、乾燥後の粘着層81の厚さが25μmになるようにして基材82にバーコート塗工した後、80℃で1分間乾燥させて、基材82の上面(一方の面)に粘着層81を形成することで、実施例1の粘着テープを製造した。

0147

[実施例2〜4、比較例1〜5]
樹脂組成物中に含まれるベース樹脂、架橋剤およびタッキファイヤーの種類ならびに添加量を、表1に示すように変更した以外は、前記実施例1と同様にして、実施例2〜4、比較例1〜5の粘着テープを得た。

0148

3.評価
得られた各実施例および各比較例の粘着テープを、以下の方法で評価した。

0149

3−1.粘着層の粘着力の評価
各実施例および各比較例の粘着テープについて、それぞれ、粘着テープを、23℃下で、ミラーウエハ(SUMCO社製)に貼付した後、JIS Z 0237に準拠して、ミラーウェハから180°の方向に引き剥がしたときの前記ミラーウェハに対する粘着力を測定した。

0150

3−2.粘着層のテープずれ量の評価
各実施例および各比較例の粘着テープについて、それぞれ、粘着テープを、SUS板(SUS304)に幅25mmおよび長さ25mmの面積で貼付した後、JIS Z 0237に準拠して、23℃下で、前記粘着テープの下端に2kg荷重をかけて3時間静置した。そして、この際のSUS板からのテープずれ量を測定した。

0151

3−3.反り量の評価
長方形状をなす縦20mm×横100mm×厚さ0.5mmのアルミニウム板を用意し、屈曲幅が20mmとなるように屈曲させ、23℃下で24時間放置した。各実施例および各比較例の粘着テープについて、それぞれ、縦60mm×横110mmに切り出し、粘着面にアルミニウム板を貼り付けた。その後、ポリカーボネート板の上面に両面テープを貼り付け、両面テープの離型フィルムを剥がして粘着面を露出させた。その後、両面テープの粘着面に、アルミニウム板を貼り付けた粘着テープの基材面を貼り付けた際に、粘着テープの粘着面とアルミニウム板とに形成される空隙の最大高さである反り量Tについて、それぞれ、下記に示す評価基準に基づいて評価した。

0152

[評価基準]
◎:反り量Tの大きさが0.5mm未満
〇:反り量Tの大きさが0.5mm以上1mm未満
×:反り量Tの大きさが1mm以上

0153

3−4.糊残りの評価
各実施例および各比較例の粘着テープについて、それぞれ、4inch×厚さ500μmの、シリコンで構成されるミラーウエハを、粘着層に接触させて貼付した。そして、23℃下で3時間放置した後、ミラーウエハから、粘着テープを引き剥がし、その後、ミラーウエハ表面への糊残りの有無について、下記に示す評価基準に基づいて評価した。

0154

[評価基準]
○:粘着層が残存すること無く、剥離することができる
×:貼り付け箇所に粘着層が残存する
以上の評価結果を、表1に示す。

0155

0156

表1から明らかなように、各実施例の粘着テープでは、前記粘着力が1000cN/25mm以上2100cN/25mm以下に設定され、さらに、前記テープずれ量が0mm以上0.5mm以下に設定されることで、アルミニウム板に反りが生じるのが抑制されている結果を示した。さらに、前記粘着力および前記テープずれ量が前記範囲内に設定されることにより、個片化チップに対して粘着層が残存するのが抑制されている結果を示した。したがって、半導体ウエハのバックグラインドの際に、半導体ウエハに割れやクラックが発生したり、半導体基板の厚さ方向に対する切断の際に、個片化された個片化チップの飛びが生じるのを抑制することができると推察される結果が得られた。

実施例

0157

これに対して、各比較例の粘着テープでは、前記粘着力および前記テープずれ量のうちの少なくとも一方を前記範囲内に設定することができず、これに起因して、アルミニウム板に反りが生じる結果を示した。さらに、前記粘着力および前記テープずれ量のうちの少なくとも一方が前記範囲内に設定されないことに起因して、ミラーウエハに対して粘着層が残存する傾向を示す結果が得られた。

0158

2粘着層
4基材
7半導体用ウエハ
9ウエハリング
10半導体装置
20半導体素子
21バンプ
22被覆部
23配線
25インターポーザー
26電極パッド
27封止部
71 表面
72 裏面
81 粘着層
82 基材
100粘着テープ
121 外周部
122 中心部
200 粘着テープ
221 開口部
251 開口部

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