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技術 電動三輪車

出願人 大同メタル工業株式会社
発明者 平松雅男水野貴允
出願日 2019年3月29日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-067634
公開日 2020年10月8日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-164072
状態 未査定
技術分野 自動自転車、自転車一般
主要キーワード 連結軸線 自立姿勢 操舵軸線 巡航制御 回転軸線回り ブラシレスモーター 揺動軸線 傾斜センサー
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年10月8日)のものです。
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図面 (10)

課題

良好な操舵性を実現しつつ走行時の挙動の安定性を高めることができる電動三輪車を提供する。

解決手段

電動三輪車は、第1軸線回り左輪駆動力を付与する第1電動機43と、左輪に並んで配置される右輪に第2軸線回りに駆動力を付与する第2電動機45と、左輪の回転速度を検出する回転センサー51と、右輪の回転速度を検出する回転センサー52と、予め決められた走行速度以下で左輪の回転速度および右輪の回転速度が相違すると、左輪および右輪に共通に1回転速度の駆動力を特定する制御信号を生成するコントローラー48とを備える。

概要

背景

特許文献1は、第1軸線回りに回転自在にフレームに支持される左前輪と、左前輪に並んで第2軸線回りに回転自在にフレームに支持される右前輪とを備える電動三輪車を開示する。旋回時、外輪内輪に比べて小さい曲率軌道を辿る。

概要

良好な操舵性を実現しつつ走行時の挙動の安定性を高めることができる電動三輪車を提供する。電動三輪車は、第1軸線回りに左輪駆動力を付与する第1電動機43と、左輪に並んで配置される右輪に第2軸線回りに駆動力を付与する第2電動機45と、左輪の回転速度を検出する回転センサー51と、右輪の回転速度を検出する回転センサー52と、予め決められた走行速度以下で左輪の回転速度および右輪の回転速度が相違すると、左輪および右輪に共通に1回転速度の駆動力を特定する制御信号を生成するコントローラー48とを備える。

目的

本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、良好な操舵性を実現しつつ走行時の挙動の安定性を高めることができる電動三輪車を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1軸線回りに回転自在にフレームに支持される左輪と、前記左輪に並んで第2軸線回りに回転自在に前記フレームに支持される右輪と、前記第1軸線回りに前記左輪に駆動力を付与する第1電動機と、前記第2軸線回りに前記右輪に駆動力を付与する第2電動機と、前記左輪の回転速度を検出する回転センサーと、前記右輪の回転速度を検出する回転センサーと、予め決められた走行速度以下で前記左輪の回転速度および前記右輪の回転速度が相違すると、前記左輪および前記右輪に共通に1回転速度の駆動力を特定する制御信号を生成するコントローラーとを備えることを特徴とする電動三輪車

請求項2

請求項1に記載の電動三輪車において、前記走行速度を超えた走行速度では、前記コントローラーは、鉛直方向に対する車体左右方向の傾斜角に応じて前記左輪および前記右輪に個別に駆動力を特定する制御信号を生成することを特徴とする電動三輪車。

請求項3

請求項1または2に記載の電動三輪車において、前記フレームは、車体上下方向に個別に変位自在に前記左輪および前記右輪を支持することを特徴とする電動三輪車。

請求項4

請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動三輪車において、前記走行速度を超えた走行速度では、前記コントローラーは、前記左輪および前記右輪の舵角に応じて前記左輪および前記右輪に個別に駆動力を特定する制御信号を生成することを特徴とする電動三輪車。

請求項5

請求項1〜4のいずれか1項に記載の電動三輪車において、前記フレームは、直進時の前記軸線に直交し前記左輪と地面との接地点を通る第1仮想鉛直面と、直進時の前記軸線に直交し前記右輪と前記地面との接地点を通る第2仮想鉛直面とで挟まれる空間から外側に乗員の重心の移動を許容する構造を有することを特徴とする電動三輪車。

技術分野

0001

本発明は、第1軸線回りに回転自在にフレームに支持される左輪と、左輪に並んで第2軸線回りに回転自在にフレームに支持される右輪とを備える電動三輪車に関する。

背景技術

0002

特許文献1は、第1軸線回りに回転自在にフレームに支持される左前輪と、左前輪に並んで第2軸線回りに回転自在にフレームに支持される右前輪とを備える電動三輪車を開示する。旋回時、外輪内輪に比べて小さい曲率軌道を辿る。

先行技術

0003

特開2010−184508号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1に記載のものでは、左前輪と右前輪とが個別にフロントフォークに支持されることから外輪と内輪との回転差受動的に吸収されるものの、実際のところ、良好な操舵性は確保されることができない。旋回しづらい。操舵性の低下は電動三輪車の商品力の低下を招く。

0005

本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、良好な操舵性を実現しつつ走行時の挙動の安定性を高めることができる電動三輪車を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明の第1側面によれば、第1軸線回りに回転自在にフレームに支持される左輪と、前記左輪に並んで第2軸線回りに回転自在に前記フレームに支持される右輪と、前記第1軸線回りに前記左輪に駆動力を付与する第1電動機と、前記第2軸線回りに前記右輪に駆動力を付与する第2電動機と、前記左輪の回転速度を検出する回転センサーと、前記右輪の回転速度を検出する回転センサーと、予め決められた走行速度以下で前記左輪の回転速度および前記右輪の回転速度が相違すると、前記左輪および前記右輪に共通に1回転速度の駆動力を特定する制御信号を生成するコントローラーとを備える電動三輪車が提供される。

0007

第2側面によれば、第1側面の構成に加えて、前記走行速度を超えた走行速度では、前記コントローラーは、鉛直方向に対する車体左右方向の傾斜角に応じて前記左輪および前記右輪に個別に駆動力を特定する制御信号を生成する。

0008

第3側面によれば、第1または第2側面の構成に加えて、前記フレームは、車体上下方向に個別に変位自在に前記左輪および前記右輪を支持する。

0009

第4側面によれば、第1〜第3側面のいずれか1の構成に加えて、前記走行速度を超えた走行速度では、前記コントローラーは、前記左輪および前記右輪の舵角に応じて前記左輪および前記右輪に個別に駆動力を特定する制御信号を生成する。

0010

第5側面によれば、第1〜第4側面のいずれか1の構成に加えて、前記フレームは、直進時の前記軸線に直交し前記左輪と地面との接地点を通る第1仮想鉛直面と、直進時の前記軸線に直交し前記右輪と前記地面との接地点を通る第2仮想鉛直面とで挟まれる空間から外側に乗員の重心の移動を許容する構造を有する。

発明の効果

0011

第1側面によれば、静止状態からこぎ出し始めたとき、前進方向に慣性力が十分に高まっていないことから、左右方向に重心がずれることで電動三輪車には左右方向にふらつく力が作用する。このとき、左右の傾斜に合わせて電動機が制御されても、そうした制御は姿勢の安定化に寄与しない。無駄に電力消費されてしまう。左輪および右輪で共通に1回転速度が設定されると、制御の無駄は省かれ、消費電力節制されることができる。

0012

第2側面によれば、車体の左右方向の傾斜に応じて左輪および右輪には個別に駆動力が付与される。こうして左右の傾斜に合わせて第1電動機および第2電動機が個別に制御されると、車両の姿勢は安定化することができる。

0013

第3側面によれば、地面からの反力に応じて左輪および右輪は個別に車体上下方向に変位することができる。左輪および右輪の駆動力が相違することで左輪または右輪の変位は引き起こされることができる。こうして車体の姿勢はさらに安定化することができる。

0014

第4側面によれば、2つの輪の舵角に応じて左輪および右輪には個別に駆動力が付与される。こうして左右の旋回に合わせて第1電動機および第2電動機が個別に制御されると、車両の姿勢は安定化することができる。

0015

第5側面によれば、乗員の重心の移動範囲に対して左輪および右輪の間隔が狭まることから、電動三輪車は一般の二輪自転車に近い意匠を確保することができる。こうして電動三輪車の意匠性は向上することができる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の一実施形態に係る電動三輪車すなわち電動アシスト三輪自転車の全体構成を概略的に示す側面図である。
三輪自転車の正面図である。
電動駆動系の構成を概略的に示すブロック図である。
コントローラーの処理動作を概略的に示すフローチャートである。
巡航制御の処理動作を概略的に示すフローチャートである。
直進制御の処理動作を概略的に示すフローチャートである。
旋回制御の処理動作を概略的に示すフローチャートである。
斜面走行制御の処理動作を概略的に示すフローチャートである。
こぎ出し制御の処理動作を概略的に示すフローチャートである。

実施例

0017

以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。なお、以下の説明では、前後、上下および左右の各方向は三輪自転車に搭乗した乗員から見た方向をいう。

0018

図1は本発明の一実施形態に係る電動アシスト三輪自転車11の全体構成を概略的に示す。三輪自転車11は、左右に並んで配置される左前輪12aおよび右前輪12bを支持する操舵系13と、前端で操舵系13に連結され、前端から後方に離れた位置で回転自在に単一の後輪14を支持するフレーム15とを備える。フレーム15は、左前輪12aおよび右前輪12bの上方に配置されるヘッドパイプ15aと、ヘッドパイプ15aから後方に延びるダウンチューブ15bと、ヘッドパイプ15aの後方でダウンチューブ15bから上向きに延びるシートチューブ15cと、ダウンチューブ15cからさらに後方に延びて軸線Xr回りで回転自在に後輪14を支持するチェーンステー15dとを有する。後輪14の軸線Xrが水平方向に位置すると、フレーム15の自立姿勢は確保される。このとき、フレーム15の左右中心面は鉛直面に一致する。

0019

シートチューブ15cの上端にはサドル16が支持される。サドル16は、シートチューブ15cに差し込まれるシートピラー17に固定される。サドル16は乗員の臀部を受ける。

0020

フレーム15には、乗員の人力で軸線Xr回りに後輪14を駆動する人力駆動系18が結合される。人力駆動系18は、ヘッドパイプ15aとシートチューブ15cとの間でダウンチューブ15bに回転自在に支持されるクランク19と、クランク19の回転軸線Xkに同軸にクランク19に固定される駆動スプロケット21と、後輪14の軸線Xrに同軸に後輪14に固定される従動スプロケット22と、駆動スプロケット21および従動スプロケット22に巻き掛けられるチェーン23とを備える。クランク19は、後輪14の軸線Xrに平行な軸心を有し、ダウンチューブ15bの軸受に回転自在に支持される駆動軸19aと、ダウンチューブ15bよりも左側に突出する駆動軸19aの一端に結合されて、駆動軸19aから遠心方向に延びる左アーム19bと、ダウンチューブ15bよりも右側に突出する駆動軸19aの他端に結合されて、駆動軸19aから遠心方向に延びる右アーム19cとを有する。左アーム19bおよび右アーム19cは駆動軸19aの軸心回りで180度の間隔で配置される。左アーム19bおよび右アーム19bの先端にはそれぞれペダル24が連結される。ペダル24は、駆動軸19aの軸心に平行な回転軸線回りで回転自在に左アーム19bおよび右アーム19cに支持される。乗員は、サドル16に座りながら、左右のペダル24に左右の足を載せることができる。

0021

操舵系13は、上方にいくにつれて後方に変位する操舵軸線Sx回りで回転自在にヘッドパイプ15aに連結されるフロントフォーク25と、図2に示されるように、ヘッドパイプ15aよりも上方でフロントフォーク25に結合されて、左右方向に延びるハンドルバー26と、ハンドルバー26の左端に揺動自在に取り付けられて、後輪14のブレーキに連結される後輪ブレーキレバー27と、ハンドルバー26の右端に揺動自在に取り付けられて、前輪12a、12bのブレーキに連結される前輪ブレーキレバー28と、フロントフォーク25に対して姿勢変化自在にフロントフォーク25に連結され、左前輪12aおよび右前輪12bを支持するリンク機構29とを備える。ハンドルバー26の左右端にはそれぞれグリップ31が固定される。左側のグリップ31に後輪ブレーキレバー27は並列に延びる。乗員の左手はグリップ31を握りながら後輪ブレーキレバー27を操作することができる。右側のグリップ31に前輪ブレーキレバー28は並列に延びる。乗員の右手はグリップ31を握りながら前輪ブレーキレバー28を操作することができる。

0022

リンク機構29は、前後方向に延びる水平軸線Hx回りでロール方向に回転自在にフロントフォーク25に連結され、水平軸線Hxから左右方向に延びる支持部材32と、水平軸線Hxに平行な連結軸線Xp回りで回転自在に、水平軸線Hxよりも左側で支持部材32に支持される左ナックル33と、水平軸線Hxに平行な連結軸線Xq回りで回転自在に、水平軸線Hxよりも右側で支持部材32に支持される右ナックル34と、左ナックル33および右ナックル34を相互に連結するリンクアーム35とを有する。リンクアーム35は連結軸線Xp、Xqに平行な揺動軸線回りで揺動自在に左ナックル33および右ナックル34にそれぞれ結合される。こうして4つの関節を有する四辺形のリンク機構29は確立される。リンクアーム35の働きで連結軸線Xp、Xq回りで左ナックル33および右ナックル34の動き連動する。しかも、リンク機構29は水平軸線Hx回りで回転するので、左前輪12aおよび右前輪12bはフロントフォーク25に対して相対的に上下方向に変位する。

0023

左ナックル33には、軸線Xff回りで回転自在に左前輪12aのハブ36が連結される。右ナックル34には、軸線Xfs回りで回転自在に右前輪12bのハブ36が連結される。フレーム15は、平地での直進時に軸線Xffに直交し左前輪12aと地面との接地点を通る第1仮想鉛直面Vfと、平地での直進時に軸線Xfsに直交し右前輪12bと地面との接地点を通る第2仮想鉛直面Vsとで挟まれる空間から外側に乗員の重心の移動を許容する構造を有する。図1に示されるように、左前輪12a、右前輪12bおよび後輪14は、それぞれ、ハブ36と、ハブ36に同軸であってスポーク37でハブ36に連結されるリム38と、リム38に装着されるゴムタイヤ39とで形成される。

0024

図3に示されるように、三輪自転車11には、電力で生じる駆動力で軸線Xff、Xfs回りに左前輪12aおよび右前輪12bを駆動する電動駆動系42が結合される。電動駆動系42は、左前輪12aに接続されて、電力の供給に応じて左前輪12aに駆動力を付与する第1電動機43と、第1電動機43に接続されて、第1電動機43に供給される電力を制御する第1ドライバー回路44と、右前輪12aに接続されて、電力の供給に応じて右前輪12aに駆動力を付与する第2電動機45と、第2電動機45に接続されて、第2電動機45に供給される電力を制御する第2ドライバー回路46と、第1ドライバー回路44および第2ドライバー回路46に接続されて、第1ドライバー回路44および第2ドライバー回路46に供給される電力を貯蔵するバッテリー47とを備える。第1電動機43および第2電動機45には例えば直流(DC)ブラシレスモーターが用いられることができる。第1電動機43および第2電動機45は左前輪12aおよび右前輪12bの車軸に直接に連結されてもよくギア機構を介して間接に連結されてもよい。第1電動機43および第2電動機45にはバッテリー47から個別に電力が供給される。したがって、左前輪12aおよび右前輪12bの駆動力は個別に設定される。

0025

電動駆動系42は、さらに、第1ドライバー回路44および第2ドライバー回路46に接続されて、第1ドライバー回路44および第2ドライバー回路46の動作を制御するコントローラー48と、左前輪12aの回転速度を検出し、検出した左前輪速をコントローラー48に供給する左前輪速センサー51と、右前輪12bの回転速度を検出し、検出した右前輪測をコントローラー48に供給する右前輪速センサー52と、後輪14の回転速度に基づき車速を検出し、検出した車速をコントローラー48に供給する後輪速センサー53と、クランク19に作用する踏力を検出し、検出した踏力の大きさをコントローラー48に供給する踏力センサー54と、ヘッドパイプ15aに対するハンドルバー26の操舵角を検出し、検出した操舵角をコントローラー48に供給する操舵センサー55と、鉛直方向(重力方向)に対してシートチューブ15cの傾斜角を検出し、検出した傾斜角をコントローラー48に供給する傾斜センサー56と、鉛直方向に直交する水平面に対して左右方向に路面の傾斜角を検出し、検出した路面の傾斜角をコントローラー48に供給する斜面センサー57とを備える。

0026

速度センサー51は、例えば、後輪14の軸受に取り付けられて、後輪14の回転速度に基づき車速を特定する電気信号を出力する。操舵センサー55は、例えば、ヘッドパイプ15aに取り付けられて、操舵軸線Sx回りでフロントフォーク25の回転角を特定する電気信号を出力する。傾斜センサー56は、例えば、シートチューブ15cに取り付けられて、平地での直進時に後輪14の軸線Xrに直交する鉛直面に対して左右方向に傾斜角を特定する電気信号を出力する。傾斜センサー56には例えばジャイロセンサーが用いられることができる。斜面センサー57は、例えば、フロントフォーク25に取り付けられて、支持部材32の水平軸線Hx回りにリンク機構29の傾斜角を特定する電気信号を出力する。コントローラー48、速度センサー51、操舵センサー55、傾斜センサー56および斜面センサー57にはバッテリー47から動作電力が供給される。

0027

コントローラー48は記憶デバイス48aを含む。記憶デバイス48aには、例えば、踏力に対して電動機の回転数(1分あたり)を割り当てるルックアップテーブルが格納される。ルックアップテーブルには、踏力の大きさごとに、割り当てられた回転数(1分あたり)を実現する電流値が規定される。

0028

走行にあたって乗員は自立する三輪自転車11のサドル16を跨ぐ。乗員は左手で左のグリップ31を握り右手で右のグリップ31を握る。乗員は左右のペダル24にそれぞれ左足および右足を載せる。乗員がペダル24を踏むと、クランク19に乗員の踏力が作用する。回転軸線Xk回りでクランク19は回転する。クランク19の回転は、駆動スプロケット21、チェーン23および従動スプロケット22の働きで後輪14に伝達される。こうして人力の駆動力は後輪14の回転を引き起こす。三輪自転車11は前進する。

0029

コントローラー48のスイッチがオンされると、コントローラー48は電動アシストの制御を実施する。図4に示されるように、走行時、ステップS1でコントローラー48は走行速度を検出する。検出にあたってコントローラー48には後輪速センサー53から信号が供給される。走行速度が予め決められた速度を超えたと判断されると、コントローラー48はステップS2で巡航制御を実施する。予め決められた速度を超えると、前進方向の慣性力の働きで三輪自転車11の姿勢や挙動は安定する。したがって、コントローラー48は、安定した姿勢や挙動に基づき左前輪12aおよび右前輪12bの駆動を制御する。巡航制御の詳細は後述される。

0030

ステップS1で、走行速度が予め決められた速度以下であれば、コントローラー48はステップS3でこぎ出し制御を実施する。こぎ出し時には三輪自転車11の姿勢や挙動が安定しないことから、姿勢や挙動の不安定さに基づき左前輪12aおよび右前輪12bの駆動は制御される。こぎ出し制御の詳細は後述される。

0031

図5に示されるように、巡航制御にあたってコントローラー48はステップT1で平地での直進時に後輪14の軸線Xrに直交する鉛直面に対して左右方向にシートチューブ15cの傾斜角を検出する。検出にあたってコントローラー48には傾斜センサー56から信号が供給される。シートチューブ15cの傾斜が予め決められた傾斜角以下であれば、コントローラー48はステップT2で直進制御を実施する。シートチューブ15cの傾斜が予め決められた傾斜角以下のとき、乗員は直進走行を意図すると推定される。コントローラー48は左前輪12aおよび右前輪12bの駆動を制御し三輪自転車11の直進安定性を高める。直進制御の詳細は後述される。

0032

ステップT1で、シートチューブ15cの傾斜が予め決められた傾斜角を超えたと判断されると、コントローラー48はステップT3で旋回制御を実施する。シートチューブ15cの傾斜が予め決められた傾斜角を超えると、乗員は旋回を意図すると推定される。一般に、乗員は旋回方向に身体を傾け重心を移動させる。したがって、コントローラー48は、左前輪12aおよび右前輪12bの間で旋回時に生じる回転数の差に基づき左前輪12aおよび右前輪12bの駆動を制御する。こうして旋回時に挙動の安定性は高められる。
旋回制御の詳細は後述される。

0033

図6に示されるように、直進制御が実行されると、コントローラー48はステップV1でハンドルバー26の操舵角を検出する。検出にあたってコントローラー48には操舵センサー55から信号が供給される。操舵角に基づき左前輪12aが内輪であると判断されると、ステップV2でコントローラー48は右前輪12bの駆動力に比べて大きな駆動力を左前輪12aに付与する制御信号を生成する。制御信号の生成にあたってルックアップテーブルから踏力の大きさに応じて第1電動機43に供給される電流値は取得される。取得された電流値に係数(<1)が掛け合わせられることで、第2電動機45に供給される電流値は特定される。傾斜角(または操舵角)が大きいほど、係数は小さい値であればよい。

0034

続くステップV3で制御信号は第1ドライバー回路44および第2ドライバー回路46に供給される。第1ドライバー回路44は制御信号に基づき指定される電流値で第1電動機43に電流を供給する。第1電動機43は左前輪12aを駆動する。第2ドライバー回路46は制御信号に基づき指定される電流値で第2電動機45に電流を供給する。第2電動機45は左前輪12bを駆動する。ハンドルバー26が微小角度で左に切られていても、右前輪12b(外輪)に比べて左前輪12a(内輪)に大きな駆動力が付与されることでハンドルバー26は直進方向に戻される。

0035

ステップV1で、操舵角に基づき右前輪12bが内輪であると判断されると、ステップV4でコントローラー48は左前輪12aの駆動力に比べて大きな駆動力を右前輪12bに付与する制御信号を生成する。制御信号の生成にあたってルックアップテーブルから踏力の大きさに応じて第2電動機45に供給される電流値は取得される。取得された電流値に係数(<1)が掛け合わせられることで、第1電動機43に供給される電流値は特定される。

0036

続くステップV3で制御信号は第1ドライバー回路44および第2ドライバー回路46に供給される。第1ドライバー回路44は制御信号に基づき指定される電流値で第1電動機43に電流を供給する。第1電動機43は左前輪12aを駆動する。第2ドライバー回路46は制御信号に基づき指定される電流値で第2電動機45に電流を供給する。第2電動機45は左前輪12bを駆動する。ハンドルバー26が微小角度で右に切られていても、左前輪12a(外輪)に比べて右前輪12b(内輪)に大きな駆動力が付与されることでハンドルバー26は直進方向に戻される。

0037

前述のように、シートチューブ15cの傾斜が予め決められた値以下のとき、乗員は直進走行を意図すると推定される。このとき、ハンドルバー26の操舵が検出されると、外輪に比べて内輪に大きな駆動力が付与されることでハンドルバー26は直進方向に戻される。こうして直進安定性は高められる。一般に、直進走行時には、二輪車の乗員は左右方向の重心のずれハンドルの操舵で補う。こうしたハンドルバー26の操舵が第1電動機43および第2電動機45の働きで支援されることで直進安定性は高められる。走行時の挙動の安定性は高められる。

0038

図7に示されるように、旋回制御が実行されると、コントローラー48はステップW1でハンドルバー26の操舵角を検出する。検出にあたってコントローラー48には操舵センサー55から信号が供給される。操舵角に基づき左前輪12aが内輪であると判断されると、ステップW2でコントローラー48は左前輪12aの駆動力に比べて大きな駆動力を右前輪12bに付与する制御信号を生成する。制御信号の生成にあたってルックアップテーブルから踏力の大きさに応じて第2電動機45に供給される電流値は取得される。取得された電流値に係数(<1)が掛け合わせられることで、第1電動機43に供給される電流値は特定される。傾斜角(または操舵角)が大きいほど、係数は小さい値であればよい。

0039

続くステップW3で制御信号は第1ドライバー回路44および第2ドライバー回路46に供給される。第1ドライバー回路44は制御信号に基づき指定される電流値で第1電動機43に電流を供給する。第1電動機43は左前輪12aを駆動する。第2ドライバー回路46は制御信号に基づき指定される電流値で第2電動機45に電流を供給する。第2電動機45は左前輪12bを駆動する。左前輪12a(内輪)に比べて右前輪12b(外輪)に大きな駆動力が付与されることで、旋回時に内輪および外輪に意図的に回転数の差が生成される。

0040

ステップW1で、操舵角に基づき左前輪12aが外輪であると判断されると、ステップW4でコントローラー48は右前輪12bの駆動力に比べて大きな駆動力を左前輪12aに付与する制御信号を生成する。制御信号の生成にあたってルックアップテーブルから踏力の大きさに応じて第1電動機43に供給される電流値は取得される。取得された電流値に係数(<1)が掛け合わせられることで、第2電動機45に供給される電流値は特定される。

0041

続くステップW3で制御信号は第1ドライバー回路44および第2ドライバー回路46に供給される。第1ドライバー回路44は制御信号に基づき指定される電流値で第1電動機43に電流を供給する。第1電動機43は左前輪12aを駆動する。第2ドライバー回路46は制御信号に基づき指定される電流値で第2電動機45に電流を供給する。第2電動機45は左前輪12bを駆動する。右前輪12b(内輪)に比べて左前輪12a(外輪)に大きな駆動力が付与されることで、旋回時に内輪および外輪に意図的に回転数の差が生成される。

0042

前述のように、シートチューブ15cの傾斜が予め決められた値を超えると、乗員は旋回を意図すると推定される。一般に、乗員は旋回方向に身体を傾け重心を移動させる。このとき、ハンドルバー26の操舵角が検出されると、内輪に比べて外輪に大きな駆動力が付与されることで、旋回時に内輪および外輪に意図的に回転数の差が生成されることができる。車両はスムースに旋回することができる。旋回時に挙動の安定性は高められることができる。良好な操舵性は実現されることができる。直進走行時と旋回時とで内輪および外輪の間で駆動力の大小関係切り替わることで、走行時の挙動の安定性は良好に高められることができる。

0043

ここで、一般に、乗員は旋回方向に身体を傾け重心を移動させる。旋回の曲率が大きいほど、重心の移動距離は大きくなる。重心の移動距離が大きくなれば、シートチューブ15cの傾斜は大きくなる。したがって、シートチューブ15cの傾斜に合わせて内輪と外輪との間で駆動力差が大きくなれば、車両は旋回の曲率に合わせてスムースに旋回することができる。旋回時に挙動の安定性は高められることができる。走行時の挙動の安定性は高められることができる。

0044

巡航制御では、直進制御時に、斜面走行制御が重畳的に実行されてもよい。図8に示されるように、斜面走行制御が実行されると、コントローラー48はステップQ1で路面の傾斜角を検出する。検出にあたってコントローラー48には斜面センサー57から信号が供給される。路面の傾斜角に基づき左前輪12aが下側輪であると判断されると、ステップQ2でコントローラー48は右前輪12bの駆動力に比べて大きな駆動力を左前輪12aに付与する制御信号を生成する。制御信号の生成にあたってルックアップテーブルから踏力の大きさに応じて第1電動機43に供給される電流値は取得される。取得された電流値に係数(<1)が掛け合わせられることで、第2電動機45に供給される電流値は特定される。傾斜角が大きいほど、係数は小さい値であればよい。

0045

続くステップQ3で制御信号は第1ドライバー回路44および第2ドライバー回路46に供給される。第1ドライバー回路44は制御信号に基づき指定される電流値で第1電動機43に電流を供給する。第1電動機43は左前輪12aを駆動する。第2ドライバー回路46は制御信号に基づき指定される電流値で第2電動機45に電流を供給する。第2電動機45は左前輪12bを駆動する。左右方向に傾斜する斜面で走行時に、右前輪12b(上側輪)に比べて左前輪12a(下側輪)に大きな駆動力が付与されることで、斜面に沿って下降する力に抗する駆動力が左前輪12aおよび右前輪12bに付与される。こうして直進安定性は高められる。走行時の挙動の安定性は高められることができる。

0046

ステップQ1で、路面の傾斜角に基づき右前輪12bが下側輪であると判断されると、ステップQ4でコントローラー48は左前輪12aの駆動力に比べて大きな駆動力を右前輪12bに付与する制御信号を生成する。制御信号の生成にあたってルックアップテーブルから踏力の大きさに応じて第2電動機45に供給される電流値は取得される。取得された電流値に係数(<1)が掛け合わせられることで、第1電動機43に供給される電流値は特定される。

0047

続くステップQ3で制御信号は第1ドライバー回路44および第2ドライバー回路46に供給される。第1ドライバー回路44は制御信号に基づき指定される電流値で第1電動機43に電流を供給する。第1電動機43は左前輪12aを駆動する。第2ドライバー回路46は制御信号に基づき指定される電流値で第2電動機45に電流を供給する。第2電動機45は左前輪12bを駆動する。左右方向に傾斜する斜面で走行時に、左前輪12a(上側輪)に比べて右前輪12b(下側輪)に大きな駆動力が付与されることで、斜面に沿って下降する力に抗する駆動力が左前輪12aおよび右前輪12bに付与される。こうして直進安定性は高められる。走行時の挙動の安定性は高められることができる。

0048

図9に示されるように、こぎ出し制御が実行されると、ステップR1でコントローラー48は左前輪12aの回転速度および右前輪12bの回転速度を検出する。検出にあたってコントローラー48には左前輪速センサー51および右前輪速センサー52から信号が供給される。左前輪12aの回転速度が右前輪12bの回転速度よりも小さければ、ステップR2でコントローラー48は左前輪12aの回転速度に基づき制御信号を生成する。制御信号では踏力(人力)の大きさに応じて第1電動機43および第2電動機45に共通に供給される電流値が特定される。

0049

続くステップR3で制御信号は第1ドライバー回路44および第2ドライバー回路46に供給される。第1ドライバー回路44は制御信号に基づき指定される電流値で第1電動機43に電流を供給する。第1電動機43は左前輪12aを駆動する。第2ドライバー回路46は制御信号に基づき指定される電流値で第2電動機45に電流を供給する。第2電動機45は左前輪12bを駆動する。

0050

左前輪12aの回転速度が右前輪12bの回転速度以上であれば、ステップR4でコントローラー48は右前輪12bの回転速度に基づき制御信号を生成する。制御信号では踏力(人力)の大きさに応じて第1電動機43および第2電動機45に共通に供給される電流値が特定される。

0051

続くステップR3で制御信号は第1ドライバー回路44および第2ドライバー回路46に供給される。第1ドライバー回路44は制御信号に基づき指定される電流値で第1電動機43に電流を供給する。第1電動機43は左前輪12aを駆動する。第2ドライバー回路46は制御信号に基づき指定される電流値で第2電動機45に電流を供給する。第2電動機45は左前輪12bを駆動する。

0052

静止状態からこぎ出し始めたとき、前進方向に慣性力が十分に高まっていないことから、左右方向に重心がずれることで三輪自転車11には左右方向にふらつく力が作用する。このとき、シートチューブ15cの傾斜に合わせて第1電動機43および第2電動機45が個別に制御されても、そうした制御は姿勢の安定化に寄与しない。無駄に電力が消費されてしまう。左前輪12aおよび右前輪12bで共通に1回転速度が設定されると、制御の無駄は省かれ、消費電力は節制されることができる。

0053

本実施形態では、フレーム15は、上下方向に個別に変位自在に左前輪12aおよび右前輪12bを支持する。地面からの反力に応じて左前輪12aおよび右前輪12bは個別に車体上下方向に変位することができる。左前輪12aおよび右前輪12bの駆動力が相違することで左前輪12aまたは右前輪12bの変位は引き起こされることができる。こうして車体の姿勢はさらに安定化することができる。

0054

本実施形態に係るフレーム15は、平地での直進時に軸線Xffに直交し左前輪12aと地面との接地点を通る第1仮想鉛直面Vfと、平地での直進時に軸線Xfsに直交し右前輪12bと地面との接地点を通る第2仮想鉛直面Vsとで挟まれる空間から外側に乗員の重心の移動を許容する構造を有する。乗員の重心の移動範囲に対して左前輪12aおよび右前輪12bの間隔が狭まることから、三輪自転車11は一般の二輪自転車に近い意匠を確保することができる。こうして三輪自転車11の意匠性は高められることができる。

0055

11…電動三輪車(電動アシスト三輪自転車)、12a…左輪(左前輪)、12b…右輪(右前輪)、15…フレーム、43…第1電動機、45…第2電動機、48…コントローラー、51…回転センサー(左前輪速センサー)、52…回転センサー(右前輪速センサー)、Vf…第1仮想鉛直面、Vs…第2仮想鉛直面、Xff…第1軸線(左前輪の軸線)、Xfs…第2軸線(右前輪の軸線)。

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