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技術 レーザー彫刻用印刷版原版

出願人 東レ株式会社
発明者 樋田知子油努出田康平
出願日 2019年3月28日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-063210
公開日 2020年10月8日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-163571
状態 未査定
技術分野 印刷版及びその材料 印刷方法 印刷版の製作及び複製
主要キーワード 鉄含有粒子 剥離補助層 パッド印刷機 無機塩粒子 彫刻深度 インクカップ 合成ゴムシート ドクター刃
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年10月8日)のものです。
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課題

レーザー彫刻によりシャープなレリーフを形成することができ、高湿度下でのパッド印刷機ブレードスキージした際の版表面のインクの掻き取り性および耐摩耗性に優れ、また、取り扱い性に優れた凹版印刷版を作製することができるレーザー彫刻用印刷版原版を提供すること。

解決手段

支持体上に少なくとも、レーザー彫刻用樹脂層を設けたレーザー彫刻用印刷版原版であって、前記レーザー彫刻用樹脂層が、該樹脂層の質量を100質量%としたとき、(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルを40〜80質量%、(B)赤外線吸収性無機粒子を5〜40質量%、(C)酸素原子を含む無機粒子を5〜30質量%、(D)周期表の4族、12族または13族の元素を含む金属錯体およびメラミン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種を0.5〜30質量%含むことを特徴とするレーザー彫刻用印刷版原版。

概要

背景

近年、印刷版製造において現像工程の簡略化および、現像廃液の削減の観点から、レーザーによる直接彫刻製版、いわゆる「レーザー彫刻」が多く提案されている。レーザー彫刻は、文字通りレーザーで彫刻することにより、レリーフとなる凹凸を形成する方法で、原画フィルムを用いたレリーフ形成と異なり、原画に基づく高精細なレリーフ形成が可能で、また、抜き文字部分を深く彫刻したりするなど、自由にレリーフ形状を制御することができるという利点がある。

パッド印刷凹版印刷版を用い、版面上にインクをのせ、金属製のドクター刃で掻き取ること、もしくは、ドクター刃の役割をするリング状のセラミックス製または特殊金属製エッジ付きインクカップの中にインクを入れて版面上をインクカップで掻き取ることによって、凹版印刷版の凹部にインクを充填し、そのインクをシリコーンゴムなどの柔軟なパッド面転写させ、該パッドインク付着面を被印刷体圧着することによって印刷するオフセット印刷一種である。パッド印刷に用いられる凹版印刷版は、印刷の方式上、版面上のインクをドクター刃やインクカップで掻き取るため、版面には耐摩耗性が要求される。そのような耐摩耗性が要求される印刷用途で用いられる凹版印刷版には、赤外線吸収剤および無機充填剤を含有した樹脂層を有するレーザー彫刻用印刷版原版が提案されている(例えば特許文献1)。

概要

レーザー彫刻によりシャープなレリーフを形成することができ、高湿度下でのパッド印刷機ブレードスキージした際の版表面のインクの掻き取り性および耐摩耗性に優れ、また、取り扱い性に優れた凹版印刷版を作製することができるレーザー彫刻用印刷版原版を提供すること。支持体上に少なくとも、レーザー彫刻用樹脂層を設けたレーザー彫刻用印刷版原版であって、前記レーザー彫刻用樹脂層が、該樹脂層の質量を100質量%としたとき、(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルを40〜80質量%、(B)赤外線吸収性無機粒子を5〜40質量%、(C)酸素原子を含む無機粒子を5〜30質量%、(D)周期表の4族、12族または13族の元素を含む金属錯体およびメラミン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種を0.5〜30質量%含むことを特徴とするレーザー彫刻用印刷版原版。なし

目的

本発明では、レーザー彫刻によりシャープなレリーフを形成することができ、高湿度環境下でもインク掻き取り性および、耐摩耗性に優れた凹版印刷版を作製することができ、また、取り扱い性にも優れたレーザー彫刻用印刷版原版を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

支持体上に少なくとも、レーザー彫刻樹脂層を設けたレーザー彫刻用印刷版原版であって、前記レーザー彫刻用樹脂層が、該樹脂層の質量を100質量%としたとき、(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルを40〜80質量%、(B)赤外線吸収性無機粒子を5〜40質量%、(C)酸素原子を含む無機粒子を5〜30質量%、(D)周期表の4族、12族または13族の元素を含む金属錯体およびメラミン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種を0.5〜30質量%含むことを特徴とするレーザー彫刻用印刷版原版。

請求項2

前記(B)赤外線吸収性の無機粒子が、カーボンブラックおよび鉄含有無機粒子からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載のレーザー彫刻用印刷版原版。

請求項3

前記カーボンブラックおよび鉄含有無機粒子からなる群から選ばれる少なくとも一種の粒子が、表面をアニオン性基で修飾されたものであることを特徴とする請求項2に記載のレーザー彫刻用印刷版原版。

請求項4

前記アニオン性基がスルホ基であることを特徴とする請求項3に記載のレーザー彫刻用印刷版原版。

請求項5

前記(C)酸素原子を含む無機粒子として、平均粒子径が0.5μm以上4μm以下のものを用いて得たことを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のレーザー彫刻用印刷版原版。

請求項6

前記(C)酸素原子を含む無機粒子が非晶質シリカおよびアルミナならびに酸化ケイ素とアルミナの複合酸化物粒子ならびにそれらの混合物のいずれかであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のレーザー彫刻用印刷版原版。

請求項7

前記(C)酸素原子を含む無機粒子の比表面積が10m2/g以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のレーザー彫刻用印刷版原版。

請求項8

前記(C)酸素原子を含む無機粒子の真球度が0.90以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のレーザー彫刻用印刷版原版。

請求項9

前記金属錯体の中心金属が、チタンジルコニウム亜鉛およびアルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のレーザー彫刻用印刷版原版。

請求項10

前記金属錯体がチタンキレート化合物ジルコニウムキレート化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のレーザー彫刻用印刷版原版。

請求項11

請求項1〜10のいずれかに記載のレーザー彫刻用印刷版原版にレーザー照射して前記レーザー彫刻用樹脂層を彫刻し、レリーフを得る工程を有するレーザー彫刻凹版印刷版の製造方法。

請求項12

前記のレーザーが近赤外レーザーであることを特徴とする請求項11記載のレーザー彫刻凹版印刷版の製造方法。

請求項13

レーザーの照射工程の後、水、低級アルコール炭化水素溶媒エステル系溶媒ケトン系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む液体でレリーフをリンスする工程を有する請求項11または12に記載のレーザー彫刻凹版印刷版の製造方法。

請求項14

請求項11〜13いずれかに記載の製造方法で得られたレーザー彫刻凹版印刷版を用いたパッド印刷印刷方法

技術分野

0001

本発明は、レーザー彫刻により印刷面を得て、印刷に供されるレーザー彫刻用印刷版原版に関する。

背景技術

0002

近年、印刷版製造において現像工程の簡略化および、現像廃液の削減の観点から、レーザーによる直接彫刻製版、いわゆる「レーザー彫刻」が多く提案されている。レーザー彫刻は、文字通りレーザーで彫刻することにより、レリーフとなる凹凸を形成する方法で、原画フィルムを用いたレリーフ形成と異なり、原画に基づく高精細なレリーフ形成が可能で、また、抜き文字部分を深く彫刻したりするなど、自由にレリーフ形状を制御することができるという利点がある。

0003

パッド印刷凹版印刷版を用い、版面上にインクをのせ、金属製のドクター刃で掻き取ること、もしくは、ドクター刃の役割をするリング状のセラミックス製または特殊金属製エッジ付きインクカップの中にインクを入れて版面上をインクカップで掻き取ることによって、凹版印刷版の凹部にインクを充填し、そのインクをシリコーンゴムなどの柔軟なパッド面転写させ、該パッドインク付着面を被印刷体圧着することによって印刷するオフセット印刷一種である。パッド印刷に用いられる凹版印刷版は、印刷の方式上、版面上のインクをドクター刃やインクカップで掻き取るため、版面には耐摩耗性が要求される。そのような耐摩耗性が要求される印刷用途で用いられる凹版印刷版には、赤外線吸収剤および無機充填剤を含有した樹脂層を有するレーザー彫刻用印刷版原版が提案されている(例えば特許文献1)。

先行技術

0004

特表2018−518387号公報
特開昭58−145613号公報
特開2001−199719号公報
特開2016−79061号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1ではポリビニルアルコールアルデヒド類架橋させた樹脂層を用いているが、この方法では高湿度環境下において樹脂層の吸湿を抑えることができず膨潤するため、版面上のインクを金属製のドクター刃で掻き取ると、樹脂層にドクター刃が食い込み、掻き取りが十分できないという不具合があった。

0006

そこで本発明では、レーザー彫刻によりシャープなレリーフを形成することができ、高湿度環境下でもインク掻き取り性および、耐摩耗性に優れた凹版印刷版を作製することができ、また、取り扱い性にも優れたレーザー彫刻用印刷版原版を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上述の課題を解決し、目的を達成するため本発明は、以下の構成を有する。すなわち、本発明は、支持体上に少なくとも、レーザー彫刻用樹脂層を設けたレーザー彫刻用印刷版原版であって、前記レーザー彫刻用樹脂層が、該樹脂層の質量を100質量%としたとき、(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルを40〜80質量%、(B)赤外線吸収性無機粒子を5〜40質量%、(C)酸素原子を含む無機粒子を5〜30質量%、(D)周期表の4族、12族または13族の元素を含む金属錯体およびメラミン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種を0.5〜30質量%含むことを特徴とするレーザー彫刻用印刷版原版である。

発明の効果

0008

本発明によれば、レーザー彫刻によりシャープなレリーフを形成することができ、高湿度環境下でもインク掻き取り性および、耐摩耗性に優れた凹版印刷版を作製することができ、また、取り扱い性にも優れたレーザー彫刻用印刷版原版を得ることができる。

0009

以下、本発明の実施の形態について例をあげつつ説明する。

0010

本発明のレーザー彫刻用印刷版原版は、支持体の上に、少なくともレーザー彫刻用樹脂層を有している。レーザー彫刻用樹脂層はレーザーによって所望の文字、画像あるいはパターンなどが印刻されることが予定されている。

0011

レーザー彫刻用樹脂層は、該樹脂層の質量を100質量%としたとき、(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルを40〜80質量%、(B)赤外線吸収性の無機粒子(以下、無機粒子(B)と称することがある)を5〜40質量%、(C)酸素原子を含む無機粒子(以下、無機粒子(C)と称することがある)を5〜30質量%、(D)周期表の4族、12族または13族の元素を含む金属錯体およびメラミン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種(以下、添加剤(D)と称することがある)を0.5〜30質量%を含有する。

0012

(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルは、水に容易に溶解し、無機粒子(B)や、無機粒子(C)に対しての良好な分散特性を有する。また、(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルは、被膜形成が容易であり、レーザー彫刻用樹脂層の形態を保持するための担体樹脂として機能する。また、(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルは、分子内の水酸基が添加剤(D)との架橋反応が容易であるため架橋により吸湿性を抑制することができ、高湿度環境下でもインク掻き取り性および、耐摩耗性に優れた凹版印刷版を作製することができ、また、取り扱い性に優れたレーザー彫刻用樹脂層を形成することが可能となる。さらに、(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルは、レーザー照射によって分解される際に残留物を生じ難く、また、レリーフが溶融しにくいため、シャープなレリーフを形成することが可能となる。

0013

(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルとは、ビニルアルコール単位を有するポリマー、ことに部分的にまたは完全にケン化したポリ酢酸ビニルである。

0014

本発明において、ケン化度は下記式によって求められる。

0015

ケン化度(%)=[ビニルアルコール構造のモル数]/{[ビニルアルコール構造のモル数]+[酢酸ビニルアルコール構造のモル数]}×100
(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルのケン化度は、50〜98モル%が好ましく、60〜90モル%がより好ましい。ケン化度が50モル%未満の場合は、レーザー彫刻用樹脂層の耐水性不足となることがあり、ケン化度が98%を超える場合は、レーザー彫刻用樹脂層が硬質すぎ、インク掻き取り性や耐摩耗性が低下する問題がある。

0016

また、(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルの平均重合度は300〜2300の範囲が好ましく、500〜2000がより好ましい。平均重合度が300未満の場合は、レーザー彫刻用樹脂層の耐水性が不足し、平均重合度が2300を超えると、水に溶解した時の粘度が高すぎるためレーザー彫刻用樹脂層形成用塗工液調製時の生産性が大幅に低下する。

0017

平均重合度はJISK6726:1994にて記載される「ポリビニルアルコールの試験方法」の「3.試験方法」に記載の平均重合度の測定方法に従って得ることができる。

0018

なお、他の成分との混合性に鑑み(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルは、側鎖に官能基を有するものであってもよい。官能基の例としては、アセトアセチル基エチレンオキサイド基カルボニル基長鎖アルキル基などの疎水性基や4級アンモニウム塩などのカチオン性基スルホン酸基カルボキシル基などのアニオン性基が挙げられる。

0019

レーザー彫刻用樹脂層100質量%中に含まれる(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルの含有量は、40〜80質量%であり、40〜70質量%が特に好ましい。

0020

本発明において、レーザー彫刻用樹脂層は、(B)赤外線吸収性の無機粒子を含有する。赤外線吸収性の無機粒子としては、赤外線を吸収して赤外線を熱に転化する作用を有するものであれば特に制限は無いが、カーボンブラックおよび鉄含有無機粒子からなる群から選ばれる少なくとも一種の粒子が好ましい。

0021

特に好適な赤外線吸収性の無機粒子は、レーザー波長領域における吸収率が高いものであり、特にNd−YAGレーザー(1064nm)および典型的には、700〜900nmの間および1200〜1600nmの間の波長を有する赤外ダイオードレーザーの波長を吸収するものである。

0022

カーボンブラックは可視領域から赤外領域に渡って広い吸収スペクトルを有しており、レーザー照射中に自身の光熱変換で生じた熱により自己分解してしまうことがほとんどなく、耐熱性が高い特徴があることから、カーボンブラックを含有するレーザー彫刻用樹脂層は、市場通常用いられているほとんど全てのレーザーを使用することができる。

0023

また、好適な鉄含有粒子酸化鉄粒子である。このようは酸化鉄の例としては、ヘマタイトα−Fe2O3、マグネタイトγ−Fe2O3、マグネタイトFe3O4などが挙げられる。

0024

また、前記のカーボンブラックまたは鉄含有無機粒子は、その粒子表面をアニオン性基で修飾されたものであることが好ましい。アニオン性基を有することで(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルに対する分散性が良好となるとともに、粒子同士の静電反発により、粒子の凝集を抑制することが可能となる。このようなアニオン性基としては、カルボキシル基、スルホ基リン酸基などが挙げられるが、このうちスルホ基は解離定数が大きいため、幅広pH範囲において静電反発による粒子の凝集抑制効果を得ることができる。

0025

レーザー彫刻用樹脂層100質量%中の無機粒子(B)の含有量は、近赤外線レーザーによるレーザー彫刻性の観点から、5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上である。またレーザー彫刻用樹脂層の表面平滑性の観点から、40質量%以下であり、より好ましく30質量%以下、さらに好ましくは25質量%以下である。

0026

無機粒子(B)の平均粒子径レーザー彫刻用樹脂組成物溶液中に凝集することなく分散する観点から0.01μm以上であることが好ましく、より好ましくは、0.03μm以上、さらに好ましくは0.05μm以上である。またレーザー彫刻時に彫刻部と非彫刻部の境界線直線性を確保する観点から、4.0μm以下であることが好ましく、より好ましくは2.0μm以下、さらに好ましくは、1.0μm以下である。

0027

本発明において、レーザー彫刻用樹脂層は、(C)酸素原子を含む無機粒子を含有する。このような粒子としては、酸化鉄、シリカアルミナ二酸化チタンなどの無機酸化物粒子ケイ酸アルミニウムケイ酸ガラスなどの無機塩粒子有機成分および無機成分で構成される粒子などが挙げられる。このうち、凹版印刷またはパッド印刷に用いられ、安全に取り扱うことという観点から非晶質シリカがより好ましい。一方、ドクター刃やインクカップで掻き取る際の版面の耐摩耗性を向上させるためには、シリカ粒子よりもビッカース硬度の大きいアルミナを用いることが好ましく、酸化ケイ素とアルミナの複合酸化物粒子を用いること、シリカ粒子とアルミナを混合して使用することも可能である。なお、前記した酸化鉄粒子は(C)酸素原子を含む無機粒子には含まれないものとする。

0028

用いられる無機粒子(C)の平均粒子径は、印刷版の耐摩耗性の観点から、0.5μm以上、より好ましくは1μm以上である。また印刷時のインク掻き取り性の観点から、4μm以下、より好ましくは3μm以下である。

0029

なお、本発明において、平均粒子径は、レーザー回折散乱法もしくは、動的光散乱で測定したメジアン径を意味する。なお、何れの方法を用いるかはその粒子の平均粒子径の測定に適した方法であれば特に制限はないが、何れの方法であっても問題なく測定ができる場合にはレーザー回折散乱法によって測定したものをその粒子の平均粒子径とする。

0030

無機粒子(C)は、レーザー彫刻用樹脂層の平滑性の観点から、比表面積が10m2/g以下であることが好ましく、より好ましくは9m2/g以下、さらに好ましくは8m2/g以下である。本明細書において、比表面積は、JIS Z8830:2013に記載された方法に基づき測定される。

0031

無機粒子(C)は、その一次粒子において真球度が好ましくは0.90以上であることが好ましい。この真球度が0.90以上、であることで、印刷版の表面粗さが小さくなるため、さらに良好なインク掻き取り性を達成できる。さらに、高い彫刻感度を実現できる。なお本発明において真球度とは、100個の粒子を走査型電子顕微鏡により形状を観察し、最短径/最長径比率の100点算術平均値のことである。

0032

このような真球度が0.9以上の非晶質シリカおよびアルミナの製造方法としては、特に限定されるものではないが、前記特許文献2と特許文献3に示すように、シリカ粒子またはアルミナ粒子火炎中で溶融する方法、前記特許文献4に示すように、VMC(Vaporized Metal Combustion)法により、シリコン粉末または金属アルミニウム燃焼して製造する方法などが知られている。

0033

無機粒子(C)の最大粒子径は、インク掻き取り性の観点から、好ましくは20μm以下、より好ましくは10.0μm以下である。なお、最大粒子径は粒子を該当する大きさのを通過させることで求めることができる。

0034

レーザー彫刻用樹脂層100質量%中の無機粒子(C)の含有量は、印刷版に耐摩耗性を付与する観点から5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上である。またレーザー彫刻用樹脂層の形成を可能とする観点から30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下である。

0035

無機粒子(C)の表面には、表面修飾剤を用いて官能基を導入することが可能である。このような修飾剤としては、例えば、(3−アクイルプロピルトリメトキシシランメタクロイルプロピルトリメトキシシラン、メタクロイルプロピルトリエトキシシラン、メタクロイルオキシメチルトリエトキシシラン、メタクロイルオキシメチルトリメトキシシランなどが挙げられるが、この限りではない。無機粒子(C)を表面修飾することにより、(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルに混合する際の分散性を良好にし、凝集、再凝集を抑制することができる。なお、粒子の分散性を高めることにより、レーザー彫刻の際の彫刻残りを低減させることができるため好ましい。

0036

本発明において、レーザー彫刻用樹脂層は、(D)周期表の4族、12族または13族の元素を含む金属錯体およびメラミン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む。添加剤(D)は、(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルに作用して二分子以上の(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルの分子間相互作用結合力)を高めたり、(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルに化合して高分子量化したり、それ自身が化合して高分子量化することによって、レーザー彫刻用樹脂層のインク掻き取り性や耐摩耗性を高めることができる。また、レーザー彫刻用樹脂層の耐溶剤性を高めることができる。

0037

(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニル、(B)赤外線吸収性の無機粒子、(C)酸素原子を含む無機粒子からなるレーザー彫刻用樹脂層は、一定程度のインク掻き取り性を有するが、高湿熱条件下においてレーザー彫刻用樹脂層が吸湿して膨潤しインク掻き取り性において十分なものではなく、また、耐水性においても弱いために吸湿によって表面の粘着性増し、取り扱い時に指の跡が付いて樹脂層表面汚染するといった取り扱い上の不利がある。

0038

添加剤(D)を用いることによって、樹脂層の耐水性が向上し取り扱い性が向上する。また、高湿熱条件下においても樹脂層の吸湿性が低減し、耐溶剤性が発現するため印刷版の取扱性が向上する。

0039

また、添加剤(D)を用いると、加熱環境下での反応速度が速く、熱による損失が少ないため、生産性に優れる特徴がある。

0040

本発明において、金属錯体とは、金属と非金属原子とが配位結合または水素結合によって化合した構造を有する化合物をいう。

0041

周期表の4族、12族、13族の元素を含む金属錯体としては、好ましくその中心金属として、チタンジルコニウム亜鉛、およびアルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素が挙げられる。また、金属錯体は多核の、すなわち一分子中に2以上の金属原子を含む、金属錯体であってもよく、また、これらは一種または二種以上を組み合わせて用いることができる。

0042

チタンを中心金属とする金属錯体としては、例えば、チタンアセチルアセトネートオルガチックスTC−100)、チタンオクチレングリコレート(オルガチックス TC−245)、チタンテトラアセチルアセトネート(オルガチックス TC—401)、チタンエチルアセトアセテート(オルガチックス TC−710,オルガチックス TC−750)、チタントリエタノールアミネート(オルガチックス TC−710)、チタンラクテート(オルガチックス TC−310)、チタンラクテートアンモニウム塩(オルガチックス TC−300)(以上、マツモトファインケミカル株式会社の製品名)、ジイソプロポキシビストリエタノールアミナト)チタン、シュウ酸とチタンの錯形成物等のチタンキレート化合物ステアリン酸水酸化物イオンとチタンとの錯化合物等のチタンアシレート等が挙げられ、これらは、一種または二種以上の混合物として使用することができる。

0043

チタン錯体の中でも、チタンラクテート(オルガチックスTC−310)、チタンラクテートアンモニウム塩(オルガチックス TC−300)(以上、マツモトファインケミカル株式会社の製品名)が安定性水溶性反応性が高いので好ましい。これらは、一種または二種以上の混合物として使用することができる。

0044

なお、チタン錯体を使用した場合、レーザー彫刻用樹脂組成物溶液を調製する際の溶液の安定性の向上を目的として、安定化剤を使用してもよい。安定化剤としては、1,2−エタンジオールなどの各種ジオールが例として挙げられる。

0045

ジルコニウムを中心金属とする金属錯体としては、例えば、塩化ジルコニル化合物(オルガチックスZC−126)、ジルコニウムラクテートおよびそのアンモニウム塩(オルガチックス ZC−300)、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート(オルガチックス ZC−150)、ジルコニウムモノアセチルアセトネート(オルガチックス ZC−540)、ジルコニウムエチルアセトアセテート(オルガチックス ZC−580)(以上、マツモトファインケミカル株式会社の製品名)等のジルコニウムキレート化合物等、また、アミノカルボン酸配位したジルコニウム錯化合物が挙げられる。

0046

ジルコニウム錯体の中でも、塩化ジルコニル化合物(オルガチックスZC−126)、ジルコニウムラクテートアンモニウム塩(オルガチックス ZC−300)(以上、マツモトファインケミカル株式会社の製品名)が、安定性、水溶性、反応性が高いので好ましい。これらは、一種または二種以上の混合物として使用することができる。

0047

亜鉛を中心金属とする金属錯体としてはアセチルアセトンが亜鉛に配位した錯化合物、ハロゲン化亜鉛水和物、グルコン酸亜鉛の水和物、アミノ酸と亜鉛の錯形成物などが、アルミニウムを中心金属とする金属錯体としてはトリスアセトアセトナトアルミニウム、トリスエルアセトアセトナトアルミニウム、モノアセチルアセテートビスエチルアセトアセトナトアルミニウムなどが例として挙げられる。

0048

また、メラミン樹脂としては、例えば、ブチル化メラミン樹脂ブチル化ベンゾグアナミン樹脂、ブチル化尿素メラミン共縮合樹脂、iso−ブチル化メラミン樹脂、メチル化メラミン樹脂ヘキサメトキシメチロールメラミンメチル化ベンゾグアナミン樹脂、ブチル化ベンゾグアナミン樹脂などが挙げられる。

0049

レーザー彫刻用樹脂層100質量%中の添加剤(D)の含有量は、(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニルとの反応や自身の架橋反応などの作用で樹脂層の吸湿性を向上させる観点から、0.5質量%以上であり、より好ましくは5質量%以上である。また樹脂層から無機粒子の欠落を防ぐというバインダー機能の保持の観点から、30質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下である。

0050

添加剤(D)としては、1種を用いても、2種以上を用いてもよい。

0051

また、レーザー彫刻用樹脂層は、無機粒子の凝集防止および彫刻カスリンス性の向上などを目的として界面活性剤を含有することができる。界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレン類などの非イオン界面活性剤スルホン酸塩類、硫酸エステル類、リン酸エステル類などの陰イオン界面活性剤アミン類などの陽イオン界面活性剤両性イオン界面活性剤などを例示することができる。レーザー彫刻用樹脂層100質量%に含まれる界面活性剤の含有量は、樹脂成分の凝集防止および彫刻カスリンス性の向上の観点から、好ましくは0.001質量%以上であり、より好ましくは0.03%以上である。また泡立ちを抑える観点から5重量%以下であり、より好ましくは3重量%以下である。

0052

カーボンブラック分散水溶液を調製する際において、界面活性剤を使用する場合には、界面活性剤を分散水溶液に予め添加してもよいし、レーザー彫刻用樹脂組成物溶液調製時に添加してもよい。

0053

また、レーザー彫刻用樹脂層には、目的に応じて、染料顔料消泡剤香料などの添加物を添加することができる。

0054

本発明のレーザー彫刻用印刷版原版は、表面保護異物等の付着防止の観点から、レーザー彫刻用樹脂層上に保護層としてカバーフィルムを有することが好ましい。レーザー彫刻用樹脂層上はカバーフィルムに直接接していてもよいし、レーザー彫刻用樹脂層とカバーフィルムとの間に1層または複数の層が存在していてもよい。レーザー彫刻用樹脂層とカバーフィルムとの間の層としては、例えば、レーザー彫刻用樹脂層の表面の粘着を防止する目的で設けられる剥離補助層などが挙げられる。

0055

カバーフィルムの材質は特に限定されないが、ポリエステルポリオレフィンなどのプラスチックシートが好ましく使用される。カバーフィルムの厚さは特に限定されないが、10〜150μmの範囲が取扱性、コストの観点から好ましい。またカバーフィルム表面は、耐摩耗性を向上し剥離力を調整する目的として粗面化されていてもよい。

0056

本発明で用いられる支持体は、ポリエステル、ポリオレフィンなどのプラスチックシートやスチレンブタジエンゴムなどの合成ゴムシートスチールステンレス、アルミニウムなどの金属板を使用することができるが、パッド印刷では特に、版面上にインクを載せ、金属製のドクター刃で掻き取る、もしくは、ドクター刃の役割をするリング状のセラミックス製または特殊金属製エッジ付きインクカップの中にインクを入れて版面上をインクカップで掻き取るため、掻き取る際の力で支持体が変形しないよう金属製の支持体を用いることが好ましい。

0057

支持体の厚さは特に限定されないが、取扱性の観点から100〜500μmの範囲が好ましい。100μm以上であれば支持体が変形することが抑制され、500μm以下であれば取り扱い性が向上する。

0058

支持体の表面は、レーザー彫刻用樹脂層との接着性を向上させる目的で、易接着処理されていることが好ましい。易接着処理の方法としては、サンドブラストなどの機械的処理コロナ放電などの物理的処理、コーティングなどによる化学的処理などが例示できるが、コーティングによって接着層を設けることが接着性の観点から好ましい。接着層は、支持体およびレーザー彫刻用樹脂層の接着性を向上させるものであれば特に制限されるものではない。接着層は、好ましくはレーザー彫刻用樹脂層に含まれる材料のうち少なくとも一種を含有することにより、さらに接着性が向上する。このような共通する材料として、部分ケン化ポリ酢酸ビニルを好ましく挙げることができる。

0059

次に、本発明のレーザー彫刻用印刷版原版の製造方法について例を挙げて説明する。レーザー彫刻用樹脂層は、無機粒子が分散した樹脂組成物溶液を調製し、これを支持体に塗布・乾燥して形成することが簡便である。例えば、(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニル、添加剤(D)、界面活性剤その他の材料等を添加し、水および/または低級アルコールなどの溶剤撹拌して十分に混合し、次いで、無機粒子(B)、無機粒子(C)を添加し、混合・分散することでレーザー彫刻用樹脂組成物溶液を得る。このとき、各成分の比率は添加する量を調整することで所望の範囲で調整される。

0060

無機粒子を分散する方法としては、例えば、機械撹拌法、超音波分散法、高圧分散法メディア分散法などを挙げることができる。これらの中でも無機粒子を高度に分散させることが可能であることからメディア分散法を用いることが好ましい。

0061

続いて、前記方法によって得られたレーザー彫刻用樹脂組成物溶液を、接着層を有していても良い支持体上に流延し、乾燥してレーザー彫刻用樹脂層を得る。その後、任意に剥離補助層を形成したカバーフィルムを前記レーザー彫刻層上に密着させることで本発明のレーザー彫刻用印刷版原版を得ることができる。また、レーザー彫刻用樹脂組成物溶液を乾燥製膜によってシート化したレーザー彫刻用樹脂シートを作製し、支持体とカバーフィルムでレーザー彫刻用樹脂シートを挟み込むようにラミネートすることでもレーザー彫刻用印刷版原版を得ることができる。なお、無機粒子を含まない樹脂層を、接着層とレーザー彫刻用樹脂層との間に設けることも可能である。

0062

レーザー彫刻用樹脂層の厚みは特に限定されないが、印刷適性の観点から20〜200μmの範囲が好ましい。20μm以上であればかすれのない高精細な印刷ができ、200μm以下であれば凹部深度を調整する幅が広がり、高精細な印刷ができる。

0063

レーザー彫刻用印刷版原版が剥離補助層を有する場合、剥離補助層の形成方法は特に限定されないが、薄膜形成の簡便さから、剥離補助層成分を溶媒に溶解した溶液をカバーフィルム上に塗布し、溶媒を除去する方法が特に好ましく行われる。溶媒の除去方法としては、例えば熱風乾燥遠赤外線乾燥、自然乾燥などを挙げることができる。剥離補助層成分を溶解する溶媒は特に限定されないが、水、アルコール、並びに水およびアルコールの混合物が好ましく使用される。

0064

次に、本発明のレーザー彫刻用印刷版原版を用いた凹版印刷版の製造方法について説明する。凹版印刷版は、例えば、次のような工程を順次経て製造することができる。

0065

(1)レーザー彫刻用印刷版原版のレーザー彫刻樹脂層をレーザー彫刻する工程(工程(1))、(2)次いで、水、低級アルコール、炭化水素溶媒エステル系溶媒ケトン系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む液体で彫刻した版表面(レリーフ)をリンスする工程(工程(2))、(3)彫刻されたレーザー彫刻用樹脂層を乾燥する工程(工程(3))。

0066

工程(1)は、例えば、形成したい画像のデジタルデータを元にコンピューターレーザーヘッドを制御し、レーザー彫刻用樹脂層に対して走査照射して像をレーザー彫刻用樹脂層に印刻する工程のことである。レーザーとして、炭酸ガスレーザーやYAGレーザーのような高出力のレーザーを用いると、レーザー照射部分に大量の熱量が発生し、レーザー彫刻用樹脂層中の分子は分子切断あるいはイオン化されて選択的な除去、すなわち彫刻がなされる。レーザー彫刻の利点は、彫刻深さを任意に設定できるため、構造を3次元的に制御することができる点である。例えば、同一絵柄内で、深度が深い部分と浅い部分を分けることで、同一絵柄内に濃淡をつけた印刷することが容易となる。彫刻した版表面に彫刻カスが付着している場合は、彫刻表面を水、低級アルコール、炭化水素溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む液体で彫刻した版表面をリンスして、彫刻カスを洗い流す工程(2)を追加しても良い。リンスの手段として、液体で洗い流す方法、高圧スプレー噴射する方法、彫刻した版表面を主に、低級アルコールの存在下でブラシ擦りする方法などが挙げられ、彫刻カスのヌメリがとれない場合は、界面活性剤を添加したリンス液を用いてもよい。

0067

なおここで、前記した低級アルコールとは分子内に炭素数が5以下であるアルコールをいう。具体的にはメタノール、エタノール、ブタノール1−プロパノール2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール2−ブタノール、2−メチル−2プロパノール、1−ペンタノールなどが挙げられる。

0068

本発明のレーザー彫刻用印刷版原版は、凹版印刷用として使用することが最も適しているが、平版印刷用凸版印刷用孔版印刷用フォトレジストとして使用することも可能である。また本発明のレーザー彫刻用印刷版を用いて印刷を行うことができる対象物には特に制限はなく、例えば紙、プラスチック布帛、ガラス、金属、セラミックス等を挙げることができる。これらの中でも、特に布帛への印刷に用いられることが好ましく、例えばロゴケアラベルロット表示等を直接、布帛に印刷する方式への適用があげられる。布帛印刷物は、布帛の種類ごとに洗濯表示が異なり、さらにロット表示を追加すると膨大な数の印刷版が必要となる。そのため製版工程が複雑で時間のかかる従来のフォトリソ法ケミカルエッチング法では製造時間が増大し、対応困難であったが、レーザー彫刻では工程が少ないため製造時間を短縮することが可能であるため、限られた時間内で多種多様な布帛印刷物を提供することが可能となる。

0069

以下、具体的に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。但し、本発明は係る実施例に限定して解釈されるものではない。

0070

(A)部分ケン化ポリ酢酸ビニル:
日本合成化学工業(株)製の部分ケン化ポリ酢酸ビニル“ゴーセノール”(登録商標)KL−05(重合度約500、ケン化度約80モル%)を使用した。

0071

無機粒子(B):
表1に記載の無機粒子を使用した。なお、無機粒子(B)の番号1および番号2の平均粒子径はナノ粒子解析装置((株)堀場製作所製「Nano Partica SZ−100」)を使用して、水に無機粒子を添加し出力25Wの条件で超音波照射し3分間分散させた液を、分散後10分以内に測定したものであり、体積基準の積算分率における50%の粒径である。また、無機粒子(B)の番号3の平均粒子径はレーザー散乱粒度分布計(マイクロトラックベル(株)社製「MT3300EXII」)を使用して、水に無機粒子を添加し流速45%、出力25Wの条件で超音波を照射しながら3分間循環させた液を、循環の完了後10分以内に測定したものであり、体積基準の積算分率における50%の粒径である。

0072

0073

無機粒子(C):
表2に記載の無機粒子を使用した。無機粒子(C)の平均粒子径はレーザー散乱粒度分布計(マイクロトラックベル(株)社製「MT3300EXII」)を使用して、水に無機粒子を添加し流速45%、出力25Wの条件で超音波を照射しながら3分間循環させた液を、循環の完了後10分以内に測定した体積基準の積算分率における50%の粒径である。

0074

0075

なお、無機粒子の比表面積は、JIS Z8830:2013に記載された方法に基づき、(株)島津製作所製Tristar3000を使用して測定した。

0076

添加剤(D)および他の化合物:
表3に記載のものを使用した。

0077

0078

(実施例1)
<接着層を有する支持体の作製>
有機溶剤に可溶なポリエステル樹脂である“ニチゴーポリエスター”(登録商標)LP−033(日本合成化学(株)製、分子量約16,000)100質量%をトルエンメチルエチルケトン=80/20(質量比)の混合溶剤2,000質量%を80℃に加温して溶解した。冷却後、エポキシ化合物として“エポトート”(登録商標)YD−904(新日鉄住金化学(株)製)11質量%、エポキシ硬化剤としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸9質量%、硬化触媒N,N−ジメチルベンジルアミン0.1質量%、ハレーション防止剤として黄色顔科を含むポリエステル樹脂であるエローULT−3E096(住化カラー(株)製)10質量%添加して十分に撹拌混合し、接着層用塗工液1を得た。

0079

日本合成化学工業(株)製の部分ケン化ポリ酢酸ビニル“ゴーセノール”(登録商標)KL−05(重合度約500、ケン化度約80モル%)20質量%をエタノール/水=50/50(質量比)の混合溶媒200質量%に添加し、70℃で3時間かけて溶解させ、接着層用塗工液2を得た。

0080

支持体である厚さ250μmの鉄板(新日鐵住金(株)製)上に接着層用塗工液1を乾操後の膜厚が10μmとなるようにバーコータで塗布した後に、250℃のオーブンに1分間入れて溶剤を除去した後、その上に接着層用塗工液2を乾燥後の膜圧が5μmとなるようにバーコータで塗布した後に、160℃のオーブン1分間入れて溶剤を除去し、接着層を有する支持体を得た。

0081

<レーザー彫刻用樹脂組成物溶液の調製>
撹拌用ヘラおよび冷却管を取り付けた3つ口フラスコ中に、表4の実施例1の欄に示す部分ケン化ポリ酢酸ビニル(A)を添加し、エタノール/水=30/70(質量比)の混合溶媒を混合した後、撹拌しながら80℃で2時間加熱し、部分ケン化ポリ酢酸ビニル(A)を溶解させた。40℃に冷却した後、表4の実施例1の欄に記載されるその他の成分を添加し、混合、溶解させた後、さらに連続型メディア分散機(NANO GRAIMILL、浅田鉄工(株)製)を用いて分散し、レーザー彫刻用樹脂組成物溶液1を得た
<カバーフィルム>
厚さ100μmの“ルミラー”S10(ポリエステルフィルム、東レ(株)製)をカバーフィルムとして使用した。

0082

<レーザー彫刻用印刷版原版の製造>
上記のレーザー彫刻用脂組成物溶液1を、前記接着層を有する支持体に流延し、105℃で2時間乾燥した。このとき乾燥後の樹脂層厚みが30μmとなるよう調節した。このようにして得られたレーザー彫刻用樹脂層上に、水/エタノール=10/90(重量比)の混合溶剤を塗布し、表面にカバーフィルムを圧着し、レーザー彫刻用印刷版原版を得た。

0083

(実施例2〜22)
レーザー彫刻用樹脂層の構成を表4に記載のとおり変更した以外は、実施例1と同様にしてレーザー彫刻用印刷原版を作製した。

0084

(比較例1〜8)
レーザー彫刻用樹脂層の構成を表4に記載のとおり変更した以外は、実施例1と同様にしてレーザー彫刻用印刷原版を作製した。ちなみに、比較例8では添加剤(D)に該当しないグリオキサールナカライテスク株式会社製)が用いられている。

0085

評価方法
各実施例および比較例における評価は、次の方法で行った。

0086

(1)彫刻適性
7cm×14cmのレーザー彫刻用印刷原版からカバーフィルムのポリエステルフィルムのみを剥離し、赤外線に発光領域を有するファイバーレーザーを備えた外面ドラムプレートセッター“CDI SPARK”(エスコ・グラフィックス(株)製)に、基材側がドラムに接するように装着した。エネルギー14J/cm2、レーザー出力22W、ドラム回転数160rpmの条件で彫刻した。その後、液温25℃のエタノール水溶液(エタノール/水=80/20)を流して、10秒間リンスを行い、80℃の熱風乾燥機で15分間乾燥し、凹版印刷版を得た。得られた凹版印刷版の彫刻部について、彫刻深度を、形状解析レーザー顕微鏡VK−X250((株)キーエンス製)、倍率20倍で測定した。彫刻感度が高いほど彫刻深度は深くなり、精細な画像再現する上で彫刻深度は10μm以上であることが好ましく、より好ましくは20μm以上、さらに好ましくは30μm以上である。

0087

(2)耐摩耗性
凹版印刷版を、hermetic6−12 universal(TAMPOPRINT社製)に装着し、インクにPADPLV−1インキ白(ナビタス(株)製)を用いて、5万回スキージし、凹版印刷版の彫刻深度を形状解析レーザー顕微鏡VK−X250((株)キーエンス製)、倍率20倍で測定し、印刷前後の彫刻深度差を摩耗された深さとした。摩耗された深さが10μm以上である場合は、印刷中にインクを充填する凹部が浅くなるため印刷不具合が発生する。連続印刷をする上で、摩耗深さは10μm未満であることが好ましく、より好ましくは5μm以下、さらに好ましくは3μm以下である。

0088

(3)ブレードによるインク掻き取り性
高湿度環境下におけるインクの掻き取り性の評価を行った。上記(1)彫刻適性に記載の方法で得た凹版印刷版を、温度30℃、相対湿度80%の環境下に24時間静置したのち、hermetic6−12 universal(TAMPOPRINT社製)に装着し、インクにPAD−PLV−1インキ白(ナビタス(株)製)を用いて、1回スキージし、印刷版の表面に残っているインクの厚みを10点測定し、その平均値を求めた。インク残りが0.5μm以上である場合は、印刷画像部以外にインクが転写するため印刷不具合が発生する。インク厚みの平均値が0.3μm未満であればA、0.3μm以上〜0.4μm未満であればB、0.4μm以上〜0.5μm未満であればC、0.5μm以上をDとして評価した。

0089

(4)レーザー彫刻用樹層表面の取り扱い性
上記(1)彫刻適性に記載の方法で得た凹版印刷版を、温度30℃、相対湿度80%の環境下に24時間静置したのち、レーザー彫刻用樹脂層の側の表面を指で触った際に凹版印刷版の表面に跡が残るかどうかを目視で観察した。跡が残らなければ取り扱い性○、跡が残れば×として評価した。

0090

前記(1)〜(4)の評価方法により印刷版の特性を評価した結果を表4に示す。

0091

実施例

0092

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