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技術 歯車加工装置

出願人 株式会社神崎高級工機製作所
発明者 田中尚
出願日 2019年3月29日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2019-066041
公開日 2020年10月8日 (8ヶ月経過) 公開番号 2020-163515
状態 未査定
技術分野 工作機械の検出装置 歯車加工
主要キーワード 両固定具 温度計測センサ 温度計測データ 内歯車状 ワーク支持ユニット 温度基準 外気温度計 突然発生
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年10月8日)のものです。
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図面 (8)

課題

ベアリングの状態を判断することができる、歯車加工装置を提供する。

解決手段

本発明に係る歯車加工装置は、歯車加工装置被加工歯車を回転自在に支持するワーク支持ユニットと、前記被加工歯車と噛み合う内歯車状工具を、ベアリングを介して回転自在に支持する工具ハウジングと、前記工具ハウジングに設けられ、前記ベアリングに生じる振動計測する振動計測手段と、前記振動計測手段により計測された振動計測データを取得し、振動の基準となる振動基準データと前記振動計測データとの比較に基づいて、前記ベアリングの状態を算出する制御部と、を備えている。

概要

背景

従来より、歯車に対する仕上げ加工として、例えばホーニング加工が知られている。これらの加工においては、加工対象となる被加工歯車砥石用歯車とを互いにかみ合わせた状態で、回転させて仕上げ加工を行っている。

例えば、特許文献1には、ホーニング加工を行う歯加工装置が記載されている。この装置では、被加工歯車であるワークを、主軸台心押し台からなるワーク支持ユニットにより軸方向の両端から挟むことで支持し、両固定具の間に配置された、内歯車状工具を有する環状の工具支持ユニットをワークに噛合させている。そして、この状態で工具支持ユニットの工具を回転させることにより、ワークと工具とを連れ周りさせ、ワークの加工を行っている。

概要

ベアリングの状態を判断することができる、歯車加工装置を提供する。本発明に係る歯車加工装置は、歯車加工装置被加工歯車を回転自在に支持するワーク支持ユニットと、前記被加工歯車と噛み合う内歯車状の工具を、ベアリングを介して回転自在に支持する工具ハウジングと、前記工具ハウジングに設けられ、前記ベアリングに生じる振動計測する振動計測手段と、前記振動計測手段により計測された振動計測データを取得し、振動の基準となる振動基準データと前記振動計測データとの比較に基づいて、前記ベアリングの状態を算出する制御部と、を備えている。

目的

本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、ベアリングの状態を判断することができる、歯車加工装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

被加工歯車を回転自在に支持するワーク支持ユニットと、前記被加工歯車と噛み合う内歯車状工具を、ベアリングを介して回転自在に支持する工具ハウジングと、前記工具ハウジングに設けられ、前記ベアリングに生じる振動計測する振動計測手段と、前記振動計測手段により計測された振動計測データを取得し、振動の基準となる振動基準データと前記振動計測データとの比較に基づいて、前記ベアリングの状態を算出する制御部と、を備えている、歯車加工装置

請求項2

前記制御部は、前記振動計測データが前記振動基準データとの比較において、所定の条件を充足した場合に、前記ベアリングに異常が発生したとの判断を出力するように構成されている、請求項1に記載の歯車加工装置。

請求項3

前記工具ハウジングに設けられ、前記ベアリングの温度を計測する温度計測手段をさらに備え、前記制御部は、温度計測手段により計測された温度計測データを取得し、温度の基準となる温度基準データと前記温度計測データとの比較に基づいて、前記ベアリングの状態を算出するように構成されている、請求項1または2に記載の歯車加工装置。

請求項4

外気温度を計測する外気温度計測手段をさらに備え、前記制御部は、前記外気温度を参照することで、前記ベアリングの状態を算出するように構成されている、請求項3に記載の歯車加工装置。

請求項5

前記ベアリングは、外輪と、内輪と、前記外輪及び内輪の間に配置される複数の転動体と、を備え、前記内輪に、前記内歯車状の工具が固定され、前記振動計測手段は、前記外輪に接するように前記工具ハウジングに取り付けられている、請求項1から4のいずれかに記載の歯車加工装置。

技術分野

0001

本発明は、歯車加工装置に関する。

背景技術

0002

従来より、歯車に対する仕上げ加工として、例えばホーニング加工が知られている。これらの加工においては、加工対象となる被加工歯車砥石用歯車とを互いにかみ合わせた状態で、回転させて仕上げ加工を行っている。

0003

例えば、特許文献1には、ホーニング加工を行う歯加工装置が記載されている。この装置では、被加工歯車であるワークを、主軸台心押し台からなるワーク支持ユニットにより軸方向の両端から挟むことで支持し、両固定具の間に配置された、内歯車状工具を有する環状の工具支持ユニットをワークに噛合させている。そして、この状態で工具支持ユニットの工具を回転させることにより、ワークと工具とを連れ周りさせ、ワークの加工を行っている。

先行技術

0004

特許第2880407号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、上記歯車加工装置の工具支持ユニットでは、ベアリングを介して内歯車状の工具が取り付けられているが、ベアリングは、例えば、潤滑油不足や異常荷重によって故障することがある。ベアリングが故障すると、その修理には長時間を要するため、その間加工が停止し、生産スケジュールに支障を来すおそれがある。また、故障が突然発生すると、その対応のための人員の確保が難しく、それによって加工の停止期間がさらに延びることになる。したがって、ベアリングの故障を予め予測することが要望されるが、そのような歯車加工装置は未だ提案されていない。

0006

本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、ベアリングの状態を判断することができる、歯車加工装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明に係る歯車加工装置は、歯車加工装置被加工歯車を回転自在に支持するワーク支持ユニットと、前記被加工歯車と噛み合う内歯車状の工具を、ベアリングを介して回転自在に支持する工具ハウジングと、前記工具ハウジングに設けられ、前記ベアリングに生じる振動計測する振動計測手段と、前記振動計測手段により計測された振動計測データを取得し、振動の基準となる振動基準データと前記振動計測データとの比較に基づいて、前記ベアリングの状態を算出する制御部と、を備えている。

0008

上記歯車加工装置において、前記制御部は、前記振動計測データが前記振動基準データとの比較において、所定の条件を充足した場合に、前記ベアリングに異常が発生したとの判断を出力するように構成することができる。

0009

上記歯車加工装置において、前記工具ハウジングに設けられ、前記ベアリングの温度を計測する温度計測手段をさらに備えることができ、前記制御部は、温度計測手段により計測された温度計測データを取得し、温度の基準となる温度基準データと前記温度計測データとの比較に基づいて、前記ベアリングの状態を算出するように構成することができる。

0010

上記歯車加工装置においては、外気温度を計測する外気温度計測手段をさらに備えることができ、前記制御部は、前記外気温度を参照することで、前記ベアリングの状態を算出するように構成することができる。

0011

上記歯車加工装置において、前記ベアリングは、外輪と、内輪と、前記外輪及び内輪の間に配置される複数の転動体と、を備えることができ、前記内輪に、前記内歯車状の工具が固定され、前記振動計測手段は、前記外輪に接するように前記工具ハウジングに取り付けることができる。

発明の効果

0012

本発明に係る歯車加工装置によれば、ベアリングの状態を判断することができる。

図面の簡単な説明

0013

本発明に係る歯車加工装置の一実施形態を示す正面図である。
図1のA−A線断面図である。
図2のB−B線断面図である。
図3の拡大断面図である。
図5図3の拡大図である。
ベアリングの振動のレベルを示す時系列データである。
ベアリングの異常の判断のフローチャートである。

実施例

0014

以下、本発明に係る歯車加工装置の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1はこの歯車加工装置の正面図、図2図1のA−A線断面図、図3図1のB−B線矢視図、図4図3の拡大断面図である。なお、以下の説明では、図1の左右方向をX軸方向、図1の上下方向をZ軸方向、図2の左右方向をY軸方向と称する。そして、X,Y,Z軸の標記とともに示されている向きの表示(上下前後左右)を基準に説明をしていく。但し、これらの向きは、本発明の一態様におけるものであり、他の配置も可能であるため、これらの向きに限定されない。

0015

<1.歯車加工装置の概要
図1図3に示すように、本実施形態に係る歯車加工装置は、基台1と、その上に配置された工具支持ユニット2及びワーク支持ユニット3と、装置の駆動等を制御する制御部4と、を備えている。工具支持ユニット2は、支持体21と、この支持部の前方に連結され、内歯車状の工具(砥石)236が取付けられた工具ハウジング22とを有しており、工具の軸方向が、概ねX軸方向に向くように配置されている。これにより、工具236がワークWである被加工歯車と噛合するようになっている。

0016

一方、ワーク支持ユニット3は、ワークWを挟持する主軸台31と心押し台32とで構成されており、これらは、工具支持ユニット2を挟んで、基台1の両側に配置されている。以下、各ユニット2,3について、詳細に説明する。

0017

<2.工具支持ユニット>
まず、工具支持ユニット2について、詳細に説明する。図2に示すように、上述した支持体21には、Y軸方向に延びる軸部材211が設けられており、この軸部材211の前側に工具ハウジング22が取り付けられている。軸部材211は、Y軸周りに回転可能に支持されているため、軸部材211が回転すると工具ハウジング22がY軸周りに回転するようになっている。これによりワークWに交差角を付与することができる。

0018

また、図示を省略するが、支持体21は、基台1上でY軸方向に往復動可能となっており、これによって、ワークWに対し工具222が切り込みを施すことができるようになっている。支持体21を移動させる手段は特には限定されないが、例えば、支持体21を基台1に配置されたY軸方向に延びるレール上に移動可能に支持し、ボールネジナット、及びモータなどの公知の手段でレールに沿って移動させることができる。

0019

次に、工具ハウジング22について、図4も参照しつつ説明する。図2及び図3に示すように、工具ハウジング22は、上述した軸部材211に連結される環状の支持部221を備えており、この支持部221は、その軸方向が、概ねX軸方向に向くように配置されている。また、支持部221の内周面には、ベアリング23を介して、環状の内歯車状の工具222が回転自在に取付けられている。そして、この工具222に内側からワークWが噛み合い、連れ回りしながら、ワークWが加工される。図4に示すように、工具222の外周面には駆動用歯車223が取付けられており、この駆動用歯車223は、支持部221の上部に固定されたモータ224によって回転する。すなわち、モータ224と駆動用歯車223との間に減速機(図示省略)が設けられており、これによって、モータ224が駆動すると、所定の減速比によって、駆動用歯車223が工具222とともに回転する。また、このモータ224は、制御部4に電気的に接続されており、モータ224の駆動が行われるようになっている。また、加工中のモータ224の回転数、温度、トルク指令値負荷値電圧電流等を示す信号が制御部4に送信されるようになっている。

0020

また、工具222の外周面には、軸方向に駆動用歯車223を挟むように、上述した一対のベアリング23が取り付けられている。各ベアリング23は、公知のものであり、内輪231、保持器(図示省略)、複数の転動体232、及び外輪233を備えており、内輪231が工具222の外周面に固定されている。そして、ベアリング23の外輪233が支持部221の内周面に固定されている。

0021

また、図4に示すように、支持部221には、各ベアリング23の振動を計測する公知の振動計測センサ5が設けられており、この振動計測センサ5は、制御部4に電気的に接続されている。より詳細説明すると、支持部221には、各ベアリング23と対応する位置に、径方向に延びる一対の第1貫通孔226が形成されており、各第1貫通孔226に振動計測センサ5が挿入されている。各振動計測センサ5には、振動感知子51が設けられており、この振動感知子51がベアリング23の外輪233に接するように配置されている。なお、ベアリング23の振動を正確に計測するためには、振動感知子51がベアリング23の回転中心、つまり工具222の軸芯を向くように配置する必要がある。したがって、第1貫通孔226は、工具222の軸芯を向くように、工具222の径方向に沿って形成されている。これにより、各振動計測センサ5は、加工時にベアリング23に生じる振動を計測し、これを制御部4に送信するようになっている。

0022

また、図1に示すように、支持部221には、各ベアリング23の温度を計測する公知の温度計測センサ6が設けられており、この温度計測センサ6は、制御部4に電気的に接続されている。より詳細説明すると、支持部221には、各ベアリング23と対応する位置に、径方向に延びる一対の第2貫通孔(図示省略)が形成されており、各第2貫通孔に温度計測センサ6が挿入されている。そして、各温度計測センサ6は、ベアリング23の外輪233に接するように配置されている。なお、第2貫通孔は、第1貫通孔226とは、支持部221の周方向において離れた位置に形成されている。これにより、各温度計測センサ6は、加工時のベアリング23の温度を計測し、これを制御部4に送信するようになっている。

0023

<3.ワーク支持ユニット>
次に、ワーク支持ユニット3について説明する。図1及び図3に示すように、ワーク支持ユニット3は、上述した主軸台31と、心押し台32とで構成されており、工具ハウジング22を挟んで、X軸方向の左側に主軸台31が配置され、右側に心押し台32が配置されている。そして、これら主軸台31と心押し台32は、X軸方向に互いに近接離間し、ワークWを回転自在に挟持するようになっている。主軸台31は、ワークに係合し、X軸方向に延びる第1軸部材311が設けられており、この第1軸部材311は、主軸台31に内蔵されたモータ312によってX軸周りに回転するようになっている。

0024

また、主軸台31は、基台1上に配置されX軸方向に延びる第1ガイドレール15上に配置されており、この第1ガイドレール15に沿って移動する。主軸台31の下部にはナット(図示省略)が固定されており、このナットにボールネジ(図示省略)が螺合している。ボールネジは、X軸方向に延びており、基台1に固定されたモータ(図示省略)に連結されている。したがって、モータが駆動することで、ボールネジが回転し、これに伴って、主軸台31がX軸方向に移動するようになっている。

0025

心押し台32も、主軸台31と同様に構成されている。すなわち、心押し台32は、主軸台31の第1軸部材311と係合し、X方向に延びる第2軸部材321が設けられており、この第2軸部材321は、X軸周りに回転自在に支持されている。心押し台32は、基台1上に配置されX軸方向に延びる第2ガイドレール16上に配置されており、この第2ガイドレール16に沿って移動する。心押し台32も、主軸台31と同様に、図示を省略するナット、ボールネジ、及びモータにより駆動し、X軸方向に移動するようになっている。

0026

そして、ワークWは、図3に示すように、主軸台31と心押し台32によって支持され、主軸台31と心押し台32が同期してX軸方向に移動することで、ワークWもX軸方向に移動するようになっている。

0027

<4.制御部>
続いて、制御部4について、図5を参照しつつ説明する。図5に示すように、制御部4は、CPU41,RAM(図示省略),及び記憶部42を有するPLCや汎用コンピュータによって構成することができ、歯車加工装置の各種の駆動を制御するようになっている。また、この制御部4には、装置外部の外気の温度を計測する外気温度センサ7が電気的に接続されており、外気温を取得できるようになっている。

0028

特に、この制御部4では、上述したモータ224,振動計測センサ5、温度計測センサ6、及び外気温度センサ7において計測された各種のデータに係る信号を受信するようになっており、これによって、ベアリング23の異常を判定するようになっている。以下、この点について詳細に説明する。

0029

図5に示すように、制御部4の記憶部42には、異常の発生を判定する異常判定プログラム421が記憶されており、このプログラム421をCPU41によって実行する。その他、記憶部42には、モータ224の回転数、トルクなどを記憶するモータ用データ422、振動計測センサ5によって計測される振動計測データ423、温度計測センサ6によって計測される温度計測データ424、及び外気温度センサによって計測される外気温データ425が記憶される。さらに、この記憶部42には、正常なベアリング23から加工中に生じる振動に係るデータを、予め振動計測センサ5によって計測し、振動基準データ426として記憶している。同様に、正常なベアリング23の加工中の温度に係るデータを、予め温度計測センサによって計測し、温度基準データ427として記憶している。

0030

制御部4は、加工中に、振動計測データ423及び温度計測データ424を取得し、これを振動基準データ426及び温度基準データ427と比較し、ベアリング23に異常が生じていないかを判定する。上記のように、ベアリング23は、主として、内輪231、保持器、転動体232、及び外輪234によって構成されているが、このうちのいずれかが損傷すると、ベアリング23が故障するおそれがある。例えば、潤滑油の不足、異常荷重がベアリング23に発生すると、上記部材のいずれかに摩耗が生じ、なめらかに回転できなくなる。その結果、ベアリング23には、特定周期成分の振動が発生する。

0031

例えば、図6は、ある特定周波数における時系列の振動計測データを示しており、これに振動基準データを重ねている。なお、ベアリングに異常が発生したときの特定周波数は、工具222の回転数により変化するため、ここでは、上述したように、モータ224から得られる回転数に基づいて工具222の回転数を算出しておき、その回転数に応じた特定周波数を解析する。図6横軸は時間であり、縦軸は、振動を示す値である(以下、振動値と称する)。振動値は、正常なベアリングに生ずる特定周波数を1として算出したものである。つまり、このグラフでは、振動基準データの振動値を概ね1として算出し、これに対応するように、振動計測データ423から算出された振動値を示している。このグラフによると、振動計測データ423が1以上の振動値を示しており、振動基準データ426との間に乖離がある。異常の発生を判定するための閾値は、ワークの種類、加工の種類などで適宜決定することができる。なお、図6では、説明の便宜上、時系列で計測した振動基準データ426を重ねているため、図6における振動基準データ426は1から多少変動している。また、振動基準データ426は、一点の振動値ではなく、所定の範囲の振動値に変換することもできる。

0032

例えば、振動計測データ423の振動値が3以上であれば、ベアリング23の交換までは必要ないが、異常の傾向が少し見られるので注意が必要であると判断し、4以上であれば、異常の傾向が増加しているのでベアリング23の交換がそろそろ必要であると判断し、5以上であれば、ワークWの加工精度に影響を与えるのでベアリング23の早急な交換が必要であると判断する、などの基準を設けることができる。このような基準を設けることで、ベアリング23の異常の発生を予測することができる。

0033

以上は、ベアリング23の振動に関する取り扱いであるが、温度についても同様に設定することができる。例えば、ベアリング23を構成する部品が損傷すると、金属同士の接触が過度になり温度が上昇する可能性がある。したがって、ベアリング23の温度を計測し、これを基準となる温度基準データ427と比較することで、ベアリング23の故障を判定することができる。異常の発生を判断するための閾値は、上述した振動と同様に、ワークの種類などに応じて適宜設定することができる。なお、ベアリング23の温度は、外気にも影響を受け、例えば、季節によって変わる可能性がある。したがって、制御部4は、外気温データ425も参酌しながら、閾値を適宜変更することができる。

0034

なお、ベアリング23の異常の発生は、振動による判断を主とし、これに温度による判断を付加することができる。例えば、振動においては異常が見られない場合にのみ、温度による判断を行うことができ、温度において異常が見られる場合には、ベアリング23に異常が発生したと判断することができる。その他、モータ224から得られるトルク指令値、負荷値、電圧、電流等の変化を、ベアリング23の異常の判定基準として補助的に利用することができる。但し、異常の判定は、種々の設定が可能であり、これに限定されない。

0035

<5.歯車加工装置の動作>
次に、上記のように構成された歯車加工装置の動作について、図7も参照しつつ説明する。はじめに、主軸台31の第1軸部材311の先端部にワークWを取り付ける。次に、ワークWに所定の交差角を形成するために、工具支持ユニット2の工具ハウジング22をY軸周りに回転させ、位置決めする。続いて、主軸台31及び心押し台32を互いに近接させ、ワークWを固定する。この状態で、主軸台31の第1軸部材311をワークWとともに回転させる。これと並行して、各モータ224,312を駆動し工具支持ユニット2の工具236をワークWと同期するように、回転させる。これに続いて、支持体21をY軸方向に移動させ、工具236をワークWに近接させる。そして、ワークWと工具236とを噛み合わせ、連れ廻りさせることで、ワークWの加工を行う。

0036

ところで、本実施形態においては、図7に示すように、加工の初期に、上述したベアリング23の異常の判定を行うことができる。例えば、加工の開始とともに、異常判定プログラム421を実行することで、加工が始まって所定時間経過後、1分程度の間に振動計測データ423、温度計測データ424、及び外気温データ425を取得する(ステップS1)。次に、これらの計測データ423〜425と基準データ426,427とを比較し(ステップS2)、異常の判定を行う(ステップS3)。異常が見られないと判断した場合には(ステップS3のNO)、そのまま加工を続ける(ステップS4)。異常の発生が予測される場合には(ステップS3のYES)、加工は続けつつ、ベアリングの交換の準備を行う(ステップS5)。なお、異常の程度が大きい場合には、加工を停止することもできる。

0037

<6.特徴>
本実施形態によれば、ベアリング23の振動や温度を計測し、これを正常なときのデータと比較することで、ベアリング23の異常を判定することができる。例えば、異常の程度が低い場合には、異常の予測を行うことができ、これによって、ベアリング23の修理や交換の準備を行うことができる。ベアリング23の修理や交換には時間を要するため、急に修理等が必要になった場合には、長時間に亘って加工を行うことができないおそれがある。したがって、本実施形態のように、ベアリングの状態の予測ができれば、ベアリング23の修理や交換が必要なほどに故障する前に、修理や交換の準備しておき、故障が生じたときには即座に対応することができる。そのため、装置の停止時間を短縮することができる。

0038

<7.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、以下の変形例は、適宜組み合わせることができる。

0039

上記実施形態では、ワーク支持ユニット3においては、主軸台31と心押し台32とでワークWを狭持しているが、主軸台31のみでワークWを支持するような形態であってもよい。

0040

例えば、工具支持ユニット2の支持体21または工具支持ユニットの少なくとも一方をZ軸周りに回転するように構成すれば、ワークに対してクラウニング加工を行うことができる。また、上記実施形態では、工具支持ユニットをY軸方向に移動させているが、ワーク支持ユニットをY軸方向に移動させてもよい。また、工具ハウジング22がY軸周りに回転可能にしているが、これを固定して所定の交差角のみ形成できるようにしておき、回転ができないように構成することもできる。

0041

上記実施形態では、工具ハウジング22に振動計測センサ5と温度計測センサ6を一対ずつ配置しているが、これらの数及び位置は特には限定されない。例えば、各ベアリング23において、ベアリング23の周方向に沿って120度ずつ3個の振動計測センサ5を設けることができる。また、上記実施形態では、ベアリング23の外輪233の振動及び温度を計測しているが、ベアリング23の振動及び温度を計測できるのであれば、計測の位置は限定されない。但し、温度計測センサ6は、例えば、加工時の切削油等の温度変化外的要因を受けない位置に設置する必要がある。また、少なくとも振動が計測できればよく、温度計測センサ6や外気温度センサ7は、付加的に設けることができる。また、振動や温度が計測できればよいため、各種のセンサなど、種々の手段を用いることができる。

0042

2工具支持ユニット
22工具ハウジング
3ワーク支持ユニット
4 制御部
5振動計測センサ(振動計測センサ)
6温度計測センサ(温度計測センサ)
7外気温度センサ(外気温度計測センサ)
W ワーク

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