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課題
解決手段
駆動部材は分離部材に接続され、分離部材に吸着板が固定され、吸着板の一側に設けられた反転可能な吸着アーム70と吸着板90は、基板の下表面及び薄膜の上表面にそれぞれ吸着して、ウェハを吸着板と吸着アームとの間に挟持させることができ、かつ、駆動部材の駆動作用下において、同期して移動して、ウェハをキャリアから取り出すことができる。吸着アームには、モーションコントローラが接続され、駆動部材が吸着板を駆動して基板の下表面に接触して真空吸着させる時、モーションコントローラは、吸着アームを駆動して縦方向移動させて、吸着アームが薄膜に接触して薄膜を真空吸着するようにすることができ、吸着アームを駆動して横方向に反転させて、吸着アームが薄膜を基板から分離させるようにする。
概要
背景
薄膜太陽電池は、エネルギー危機を緩和する新しいタイプの光起電力デバイスである。薄膜太陽電池は、安価なセラミックス、グラファイト、金属シートなどの異なる材料を基板として用いて製造することができるため、同じ受光面積では、シリコン基板太陽電池に比べて原材料の使用量を大幅に削減することができ、形成された電圧の発生可能な薄膜の厚さがわずか数ミクロンであり、良好な変換効率を有する。薄膜太陽電池は、平面に加えて、可撓性を有するため、非平面構造に製造することができ、その適用範囲が大きく、建物と組み合わせたり、建物の一部となったりすることができ、幅広く応用されている。
薄膜太陽電池の製造中では、太陽薄膜付きの角型基板をエッチング処理した後、薄膜と角型基板(wafer)を表面張力によって結合してキャリア内に配置する。後続の製造プロセス要件を満たすために、基板を1つずつキャリアから取り出してから、基板と薄膜とを分離する必要がある。従来技術では、一度に1枚の基板しかを取り出すことができず、かつ基板を取り出した後、基板を別の分離部材に入れて基板と薄膜との分離を行う必要があるため、同様に、一度に1組の基板と薄膜との分離工程しかを実現できず、上記の基板の取り出し及び分離は、2つの連続した工程に分割され、異なる装置を使用して完成する必要があり、かつ分離工程には、時間がかかり、生産能力に大きく影響を及ぼす。
概要
基板と薄膜との迅速な分離を実現することができ、生産能力を向上できるウェハ取り出し分離装置及び方法を提供する。駆動部材は分離部材に接続され、分離部材に吸着板が固定され、吸着板の一側に設けられた反転可能な吸着アーム70と吸着板90は、基板の下表面及び薄膜の上表面にそれぞれ吸着して、ウェハを吸着板と吸着アームとの間に挟持させることができ、かつ、駆動部材の駆動作用下において、同期して移動して、ウェハをキャリアから取り出すことができる。吸着アームには、モーションコントローラが接続され、駆動部材が吸着板を駆動して基板の下表面に接触して真空吸着させる時、モーションコントローラは、吸着アームを駆動して縦方向移動させて、吸着アームが薄膜に接触して薄膜を真空吸着するようにすることができ、吸着アームを駆動して横方向に反転させて、吸着アームが薄膜を基板から分離させるようにする。
目的
本発明は、基板の迅速な取出し使用を実現するとともに基板と薄膜との迅速な分離を実現することができ、これにより生産能力を向上させるウェハ取り出し分離装置及び方法を提供する
効果
実績
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請求項1
分離部材及び駆動部材を含むウェハ取り出し分離装置であって、ウェハは、基板と、前記基板に設置される薄膜とを含み、前記駆動部材は分離部材に接続され、前記分離部材には、前記基板を吸着固定するための吸着板が固定され、前記吸着板の一側には、反転可能な吸着アームが設けられ、前記吸着板と前記吸着アームは、それぞれ前記基板の下表面及び前記薄膜の上表面に吸着して、前記ウェハを前記吸着板と前記吸着アームとの間に挟持させることができ、前記駆動部材の駆動作用下において、前記吸着アームと前記吸着板は、同期して移動して、前記ウェハをキャリアから取り出すことができ、前記吸着アームには、モーションコントローラが接続され、前記モーションコントローラは、前記駆動部材が前記吸着板を駆動して前記基板の下表面に接触して真空吸着させる時、前記吸着アームを駆動して縦方向移動させて、前記吸着アームが前記薄膜に接触して前記薄膜を真空吸着するようにすることができ、前記モーションコントローラは、前記吸着アームを駆動して横方向に反転させて、前記吸着アームが前記薄膜を前記基板から分離させるようにすることもできる、ことを特徴とするウェハ取り出し分離装置。
請求項2
前記モーションコントローラは、回転機構及び摺動制御機構を含み、前記摺動制御機構は、前記回転機構を介して前記吸着アームに接続され、前記摺動制御機構の駆動作用下において、前記回転機構と前記吸着アームは同期して縦方向に摺動することができ、前記回転機構は、前記吸着アームを駆動して横方向に反転させることができる、ことを特徴とする請求項1に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項3
前記回転機構は、ベルト伝動機構を含み、前記ベルト伝動機構の主動輪には、回転カップリングを介してサーボモータが接続され、前記ベルト伝動機構のいずれかの受動輪が回転軸を介して前記吸着アームに接続され、前記回転カップリングと前記回転軸は、前記摺動制御機構にそれぞれ接続されることを特徴とする請求項2に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項4
前記摺動制御機構は、回転スライドプレートであって、スライダーを介してガイドレールが接続され、前記スライダーが前記回転スライドプレートを前記ガイドレールに沿って鉛直に摺動させるためのものであり、前記回転カップリングと前記回転軸が前記回転スライドプレートにそれぞれ固定される回転スライドプレートと、前記回転スライドプレートに鉛直に接続され、伸縮時、前記回転スライドプレートを摺動させることができるシリンダーと、前記回転スライドプレートに取り付けられ、前記回転スライドプレートの摺動ストロークの最高点と最低点をそれぞれ制限する制限ユニットと含むことを特徴とする請求項3に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項5
前記制限ユニットは、制限固定ブロック及び制限キットを含み、前記回転スライドプレートの摺動ストロークの最高点と最低点には、前記制限固定ブロックがそれぞれ設けられ、かつ、前記回転スライドプレートの両側には、制限台がそれぞれ設置され、両側の制限台のうち一方の前記制限台が、前記最高点に設置された前記制限固定ブロックに対向設置され、他方の前記制限台が最低点に設置された前記制限固定ブロックに対向設置され、前記制限キットはいずれか1対の前記制限台と前記制限固定ブロックに設置されることを特徴とする請求項4に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項6
請求項7
前記回転軸の両端は、それぞれ軸受けホルダを介して前記回転スライドプレートに接続されることを特徴とする請求項4に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項8
前記吸着アームは、中心軸及び真空吸着シートを含み、前記回転機構及び真空吸着シートは前記中心軸の両端にそれぞれ接続され、かつ前記中心軸と真空吸着シートは非同軸に設置され、前記摺動制御機構の駆動下において、前記中心軸は、前記真空吸着シートを縦方向に摺動させ、前記真空吸着シートを駆動して前記中心軸の周りに横方向に反転させることができることを特徴とする請求項2に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項9
前記吸着アームは、段付きシャフトを更に含み、前記段付きシャフトは、一端が前記中心軸に接続され、他端に接続アームが設けられ、前記段付きシャフトは、前記接続アームを介して前記真空吸着シートに接続され、前記接続アームと前記中心軸は、非同軸に設置され、前記中心軸が回転すると、前記接続アームは、前記段付きシャフトの回動作用下において、前記真空吸着シートを前記中心軸の一方の側から他方の側に反転させて、前記真空吸着シートを前記中心軸の周りに横方向に反転させることができることを特徴とする請求項8に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項10
前記真空吸着シートは、前記中心軸の周りに横方向に反転する反転角度の範囲が0〜360°であることを特徴とする請求項8に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項11
前記吸着アームは、真空吸着シートに接続される真空発生器を更に含むことを特徴とする請求項8に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項12
前記分離部材は、載置台を更に含み、前記吸着板は前記載置台に固定され、前記吸着アームはモーションコントローラを介して前記載置台に取り付けられ、前記載置台は、前記駆動部材に接続され、前記駆動部材の駆動下において、前記載置台は、前記吸着板及び前記吸着アームを同期して移動させることができることを特徴とする請求項2に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項13
前記載置台は、固定底板と、前記固定底板上に立設される固定側板とを含み、前記固定側板の一方の側に前記モーションコントローラが取り付けられ、前記固定底板の端部は、外へ固定アームが伸ばされ、前記固定アームは前記モーションコントローラの一側に対応して設置され、前記固定アームの延出端には前記吸着板が接続されることを特徴とする請求項12に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項14
分離ユニットは、1つの反転可能な前記吸着アームと1つの前記吸着板からなり、正方向分離ユニット及び逆方向分離ユニットを含み、前記正方向分離ユニットの吸着アームは吸着板の外側に設置され、前記逆方向分離ユニットの吸着アームは吸着板の内側に設置され、前記正方向分離ユニット及び前記逆方向分離ユニットは間隔をあけて配列され、かつ隣接する前記正方向分離ユニット及び前記逆方向分離ユニットにおける2つの前記吸着アームは、反転方向が逆であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項15
前記駆動部材は、前記分離部材に接続されて、前記吸着板及び前記吸着アームを同期駆動して水平移動させるX軸駆動器と、前記X軸駆動器に接続され、前記X軸駆動器を駆動して鉛直移動させるためのY軸駆動器と、含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項16
前記駆動部材は接続機構を更に含み、前記X軸駆動器は接続機構に固定され、前記Y軸駆動器は前記接続機構に接続され、前記Y軸駆動器の駆動作用下において、前記接続機構は前記X軸駆動器を鉛直移動させることができることを特徴とする請求項15に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項17
前記接続機構は接続底板及び接続側板を含み、前記X軸駆動器は前記接続底板に固定され、前記接続底板は前記接続側板に固定され、前記接続側板は前記Y軸駆動器に接続され、前記Y軸駆動器の駆動下において、前記接続側板は前記接続底板を鉛直移動させることができることを特徴とする請求項16に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項18
前記X軸駆動器は、X軸駆動モータ、タイミングプーリ、及び水平スライドレールを含み、前記水平スライドレールは前記接続底板に敷設され、前記水平スライドレール上に摺動可能な水平スライダーが設けられ、前記分離部材は前記水平スライダーに固定接続され、前記X軸駆動モータは、前記タイミングプーリにより前記水平スライダーを駆動して前記水平スライドレールに沿って水平移動させて、前記水平スライダーが前記分離部材を水平移動させるようにすることを特徴とする請求項17に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項19
前記Y軸駆動器はY軸駆動モータ及び鉛直スライドレールを含み、前記鉛直スライドレールに可動な鉛直スライダーが設けられ、前記鉛直スライダーは、前記Y軸駆動モータに接続され、かつ前記Y軸駆動モータの駆動下において、前記鉛直スライドレールに沿って鉛直移動することができ、前記接続側板は前記鉛直スライダーに固定接続され、前記鉛直スライダーの駆動下において、前記接続側板は、前記接続底板を鉛直移動させて、前記X軸駆動器を鉛直移動させることを特徴とする請求項17に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項20
前記鉛直スライドレールは、駆動カップリングを介して前記Y軸駆動モータに接続されるスクリューであり、前記鉛直スライダーは前記スクリューに嵌着され、前記Y軸駆動モータは前記駆動カップリングにより前記スクリューを駆動して回動させて、前記鉛直スライダーを駆動して前記スクリューに沿って鉛直移動させることを特徴とする請求項19に記載のウェハ取り出し分離装置。
請求項21
請求項1〜20のいずれか一項に記載のウェハ取り出し分離装置による方法であって、駆動部材は、吸着板を駆動して基板の下表面に接触して真空吸着させ、モーションコントローラにより吸着アームを駆動して横方向に反転させて、前記吸着アームを前記基板の上方に反転させ、かつ前記吸着アームと吸着板との間に隙間を残すステップと、前記モーションコントローラは、前記吸着アームを駆動して縦方向に摺動させて、前記吸着アームが前記基板における薄膜に接触して前記基板における薄膜を真空吸着させるようにするステップと、前記駆動部材は、前記吸着板及び前記吸着アームを同期駆動して移動させて、前記基板と前記薄膜をキャリアから同期して取り出すステップと、前記吸着板を固定したまま、前記モーションコントローラにより前記吸着アームを横方向に反転させて、前記吸着アームが前記薄膜を前記基板から分離させるようにするステップと、を含むことを特徴とするウェハ取り出し分離方法。
請求項22
前記モーションコントローラは、回転機構及び摺動制御機構を含み、前記摺動制御機構は、前記回転機構を介して前記吸着アームに接続され、前記摺動制御機構の駆動作用下において、前記回転機構と前記吸着アームは同期して縦方向に摺動することができ、前記回転機構は、前記吸着アームを駆動して横方向に反転させることができることを特徴とする請求項21に記載のウェハ取り出し分離方法。
請求項23
分離ユニットは、1つの反転可能な前記吸着アームと1つの前記吸着板からなり、正方向分離ユニット及び逆方向分離ユニットを含み、前記正方向分離ユニットの吸着アームは吸着板の外側に設置され、前記逆方向分離ユニットの吸着アームは吸着板の内側に設置され、前記正方向分離ユニット及び前記逆方向分離ユニットは間隔をあけて配列され、かつ隣接する前記正方向分離ユニット及び前記逆方向分離ユニットにおける2つの前記吸着アームは、反転方向が逆であることを特徴とする請求項21又は22に記載のウェハ取り出し分離方法。
技術分野
背景技術
0002
薄膜太陽電池は、エネルギー危機を緩和する新しいタイプの光起電力デバイスである。薄膜太陽電池は、安価なセラミックス、グラファイト、金属シートなどの異なる材料を基板として用いて製造することができるため、同じ受光面積では、シリコン基板太陽電池に比べて原材料の使用量を大幅に削減することができ、形成された電圧の発生可能な薄膜の厚さがわずか数ミクロンであり、良好な変換効率を有する。薄膜太陽電池は、平面に加えて、可撓性を有するため、非平面構造に製造することができ、その適用範囲が大きく、建物と組み合わせたり、建物の一部となったりすることができ、幅広く応用されている。
0003
薄膜太陽電池の製造中では、太陽薄膜付きの角型基板をエッチング処理した後、薄膜と角型基板(wafer)を表面張力によって結合してキャリア内に配置する。後続の製造プロセス要件を満たすために、基板を1つずつキャリアから取り出してから、基板と薄膜とを分離する必要がある。従来技術では、一度に1枚の基板しかを取り出すことができず、かつ基板を取り出した後、基板を別の分離部材に入れて基板と薄膜との分離を行う必要があるため、同様に、一度に1組の基板と薄膜との分離工程しかを実現できず、上記の基板の取り出し及び分離は、2つの連続した工程に分割され、異なる装置を使用して完成する必要があり、かつ分離工程には、時間がかかり、生産能力に大きく影響を及ぼす。
発明が解決しようとする課題
0004
本発明は、基板の迅速な取出し使用を実現するとともに基板と薄膜との迅速な分離を実現することができ、これにより生産能力を向上させるウェハ取り出し分離装置及び方法を提供する。
課題を解決するための手段
0005
上記技術的課題を解決するために、本発明は、ウェハ取り出し分離装置を提供し、当該ウェハ取り出し分離装置は、分離部材及び駆動部材を含み、ウェハは、基板と、前記基板に設置される薄膜とを含み、前記駆動部材は分離部材に接続され、前記分離部材には、前記基板を吸着固定するための吸着板が固定され、前記吸着板の一側に反転可能な吸着アームが設けられ、前記吸着板と前記吸着アームは、それぞれ前記基板の下表面及び前記薄膜の上表面に吸着して、前記ウェハを前記吸着板と前記吸着アームとの間に挟持させることができ、前記駆動部材の駆動作用下において、前記吸着アームと前記吸着板は、同期して移動して、前記ウェハをキャリアから取り出すことができ、前記吸着アームには、モーションコントローラが接続され、前記駆動部材が前記吸着板を駆動して前記基板の下表面に接触して真空吸着させる時、前記モーションコントローラは、前記吸着アームを駆動して縦方向移動させて、前記吸着アームが前記薄膜に接触して前記薄膜を真空吸着するようにすることができ、前記モーションコントローラは、前記吸着アームを駆動して横方向に反転させて、前記吸着アームが前記薄膜を前記基板から分離させるようにすることもできる。
0006
好ましくは、前記モーションコントローラは、回転機構及び摺動制御機構を含み、前記摺動制御機構は、前記回転機構を介して前記吸着アームに接続され、前記摺動制御機構の駆動作用下において、前記回転機構と前記吸着アームは同期して縦方向に摺動することができ、前記回転機構は、前記吸着アームを駆動して横方向に反転させることができる。
0007
好ましくは、前記回転機構は、ベルト伝動機構を含み、前記ベルト伝動機構の主動輪には、回転カップリングを介してサーボモータが接続され、前記ベルト伝動機構のいずれかの受動輪が回転軸を介して前記吸着アームに接続され、前記回転カップリングと前記回転軸は、前記摺動制御機構にそれぞれ接続される。
0008
好ましくは、前記摺動制御機構は、
回転スライドプレートであって、スライダーを介してガイドレールが接続され、前記スライダーが前記回転スライドプレートを前記ガイドレールに沿って鉛直に摺動させるためのものであり、前記回転カップリングと前記回転軸が前記回転スライドプレートにそれぞれ固定される回転スライドプレートと、
前記回転スライドプレートに鉛直に接続され、伸縮時、前記回転スライドプレートを摺動させることができるシリンダーと、
前記回転スライドプレートに取り付けられ、前記回転スライドプレートの摺動ストロークの最高点と最低点をそれぞれ制限する制限ユニットとを含む。
0009
好ましくは、前記制限ユニットは、制限固定ブロック及び制限キットを含み、前記回転スライドプレートの摺動ストロークの最高点と最低点には、前記制限固定ブロックがそれぞれ設けられ、かつ、前記回転スライドプレートの両側に制限台がそれぞれ設置され、そのうち一方の前記制限台が最高点に設置された前記制限固定ブロックに対向設置され、他方の前記制限台が最低点に設置された前記制限固定ブロックに対向設置され、前記制限キットはいずれか1対の前記制限台と前記制限固定ブロックに設置される。
0011
好ましくは、前記回転軸の両端は、それぞれ軸受けホルダを介して前記回転スライドプレートに接続される。
0012
好ましくは、前記吸着アームは、中心軸及び真空吸着シートを含み、前記回転機構及び真空吸着シートは前記中心軸の両端にそれぞれ接続され、かつ前記中心軸と真空吸着シートは非同軸に設置され、前記摺動制御機構の駆動下において、前記中心軸は、前記真空吸着シートを縦方向に摺動させ、前記真空吸着シートを駆動して前記中心軸の周りに横方向に反転させることができる。
0013
好ましくは、前記吸着アームは、段付きシャフトを更に含み、前記段付きシャフトは、一端が前記中心軸に接続され、他端に接続アームが設けられ、前記段付きシャフトは、前記接続アームを介して前記真空吸着シートに接続され、前記接続アームと前記中心軸は、非同軸に設置され、前記中心軸が回転すると、前記接続アームは、前記段付きシャフトの回動作用下において、前記真空吸着シートを前記中心軸の一方の側から他方の側に反転させて、前記真空吸着シートを前記中心軸の周りに横方向に反転させることができる。
0014
好ましくは、前記真空吸着シートは、前記中心軸の周りに横方向に反転する反転角度の範囲が0〜360°である。
0015
好ましくは、前記吸着アームは、真空吸着シートに接続される真空発生器を更に含む。
0016
好ましくは、前記分離部材は、載置台を更に含み、前記吸着板は前記載置台に固定され、前記吸着アームはモーションコントローラを介して前記載置台に取り付けられ、前記載置台は、前記駆動部材に接続され、前記駆動部材の駆動下において、前記載置台は、前記吸着板及び前記吸着アームを同期して移動させることができる。
0017
好ましくは、前記載置台は、固定底板と、前記固定底板上に立設される固定側板とを含み、前記固定側板の一方の側に前記モーションコントローラが取り付けられ、前記固定底板の端部は、外へ固定アームが伸ばされ、前記固定アームは前記モーションコントローラの一側に対応して設置され、前記固定アームの延出端には前記吸着板が接続される。
0018
好ましくは、分離ユニットは、1つの反転可能な前記吸着アームと1つの前記吸着板からなり、正方向分離ユニット及び逆方向分離ユニットを含み、前記正方向分離ユニットの吸着アームは吸着板の外側に設置され、前記逆方向分離ユニットの吸着アームは吸着板の内側に設置され、前記正方向分離ユニット及び前記逆方向分離ユニットは間隔をあけて配列され、かつ隣接する前記正方向分離ユニット及び前記逆方向分離ユニットにおける2つの前記吸着アームは、反転方向が逆である。
0019
好ましくは、前記駆動部材は、
前記分離部材に接続されて、前記吸着板及び前記吸着アームを同期駆動して水平移動させるX軸駆動器と、
前記X軸駆動器に接続され、前記X軸駆動器を駆動して鉛直移動させるためのY軸駆動器と、を含む。
0020
好ましくは、前記駆動部材は接続機構を更に含み、前記X軸駆動器は接続機構に固定され、前記Y軸駆動器は前記接続機構に接続され、前記Y軸駆動器の駆動作用下において、前記接続機構は前記X軸駆動器を鉛直移動させることができる。
0021
好ましくは、前記接続機構は接続底板及び接続側板を含み、前記X軸駆動器は前記接続底板に固定され、前記接続底板は前記接続側板に固定され、前記接続側板は前記Y軸駆動器に接続され、前記Y軸駆動器の駆動下において、前記接続側板は前記接続底板を鉛直移動させることができる。
0022
好ましくは、前記X軸駆動器は、X軸駆動モータ、タイミングプーリ、及び水平スライドレールを含み、前記水平スライドレールは前記接続底板に敷設され、前記水平スライドレール上に摺動可能な水平スライダーが設けられ、前記分離部材は前記水平スライダーに固定接続され、前記X軸駆動モータは、前記タイミングプーリにより前記水平スライダーを駆動して前記水平スライドレールに沿って水平移動させて、前記水平スライダーが前記分離部材を水平移動させるようにする。
0023
好ましくは、前記Y軸駆動器はY軸駆動モータ及び鉛直スライドレールを含み、前記鉛直スライドレールに可動な鉛直スライダーが設けられ、前記鉛直スライダーは、前記Y軸駆動モータに接続され、かつ前記Y軸駆動モータの駆動下において、前記鉛直スライドレールに沿って鉛直移動することができ、前記接続側板は前記鉛直スライダーに固定接続され、前記鉛直スライダーの駆動下において、前記接続側板は、前記接続底板を鉛直移動させて、前記X軸駆動器を鉛直移動させる。
0024
好ましくは、前記鉛直スライドレールは、駆動カップリングを介して前記Y軸駆動モータに接続されるスクリューであり、前記鉛直スライダーは前記スクリューに嵌着され、前記Y軸駆動モータは前記駆動カップリングにより前記スクリューを駆動して回動させて、前記鉛直スライダーを駆動して前記スクリューに沿って鉛直移動させる。
0025
本発明は、ウェハ取り出し分離方法を更に提供し、当該方法は上記ウェハ取り出し分離装置によるものであり、当該方法は、
駆動部材は、吸着板を駆動して基板の下表面に接触して真空吸着させ、モーションコントローラにより吸着アームを駆動して横方向に反転させて、前記吸着アームを前記基板の上方に反転させ、かつ前記吸着アームと吸着板との間に隙間を残すステップと、
前記モーションコントローラは、前記吸着アームを駆動して縦方向に摺動させて、前記吸着アームが前記基板における薄膜に接触して前記基板における薄膜を真空吸着させるようにするステップと、
前記駆動部材は、前記吸着板及び前記吸着アームを同期駆動して移動させて、前記基板と前記薄膜をキャリアから同期して取り出すステップと、
前記吸着板を固定したまま、前記モーションコントローラにより前記吸着アームを横方向に反転させて、前記吸着アームが前記薄膜を前記基板から分離させるようにするステップとを含む。
0026
好ましくは、前記モーションコントローラは、回転機構及び摺動制御機構を含み、前記摺動制御機構は、前記回転機構を介して前記吸着アームに接続され、前記摺動制御機構の駆動作用下において、前記回転機構と前記吸着アームは同期して縦方向に摺動することができ、前記回転機構は、前記吸着アームを駆動して横方向に反転させることができる。
0027
好ましくは、分離ユニットは、1つの反転可能な前記吸着アームと1つの前記吸着板からなり、正方向分離ユニット及び逆方向分離ユニットを含み、前記正方向分離ユニットの吸着アームは吸着板の外側に設置され、前記逆方向分離ユニットの吸着アームは吸着板の内側に設置され、前記正方向分離ユニット及び前記逆方向分離ユニットは間隔をあけて配列され、かつ隣接する前記正方向分離ユニット及び前記逆方向分離ユニットにおける2つの前記吸着アームは、反転方向が逆である。
発明の効果
0028
本発明の上記の技術案は、下記の効果を奏する。
0029
1、本発明に係るウェハ取り出し分離装置及び方法では、吸着板で基板を真空吸着し、モーションコントローラで吸着アームを駆動して縦方向に自己摺動させて、吸着アームに基板における薄膜を吸着させることで、ウェハを吸着アームと吸着板との間に挟持させ、駆動部材で吸着アーム及び吸着板を同期駆動して移動させて、ウェハに対する迅速な取出し使用を実現し、取出し使用する時にウェハの基板及び薄膜の完全性を効果的に確保し、ウェハの品質に影響を及ぼすことを防止する。当該装置は、モーションコントローラで吸着アームを駆動して横方向に反転させることで、吸着アームの反転によって基板における薄膜を横方向にめくり上げて、基板を薄膜から安全的に分離させる。従って、本装置及び方法は、同一装置で、ウェハの迅速な取出し使用を実現することができるとともに、ウェハの基板と薄膜との迅速な分離を実現することができ、工程変換時間を効果的に節約し、生産能力を極めて向上させる。
0030
2、本発明に係る装置及び方法では、モーションコントローラが吸着アームを駆動して縦方向に自己摺動させ、さらにウェハの挟持取出し使用の工程を2つのステップに分解し、かつ吸着板が基板を吸着する時、薄膜と吸着アームとの間には縦方向の安全隙間が存在するので、薄膜の破損や脱落を防止することができ、基板の下表面に対する吸着板の吸着を完成した後、更に吸着アームを駆動して縦方向移動させて、薄膜に密着させることで、真空により薄膜を吸着し、吸着アームと薄膜との間、及び薄膜と基板との間のオフセットを防止して、吸着板と吸着アームによるウェハの確実な挟持を確保し、薄膜の破損を避け、かつ取り出し及び分離中に、いずれも基板と薄膜との間に相対変位がないことを保証することができ、取り出し及び分離工程に高精度を与える。
0032
4、本発明に係る装置及び方法では、正方向分離ユニット及び逆方向分離ユニットは間隔をあけて配列され、かつ隣接する正方向分離ユニット及び逆方向分離ユニットにおける2つの吸着アームは、反転方向が逆であることで、隣接する2組の分離ユニットの吸着アームが反転する時に互いに干渉することを効果的に防止し、機器の安全性を向上させ、機器のスペースを効果的に節約する。
0033
5、本発明に係る装置及び方法では、制限ユニットを設置することにより、回転スライドプレートに制御可能な縦方向摺動ストロークを持たせて、取り出し及び分離の精度を向上させる。
図面の簡単な説明
0034
本発明の実施例1に係るウェハ取り出し分離装置の構造の模式図である。
本発明の実施例1に係る分離部材の上面図である。
本発明の実施例1に係る回転機構の構造の模式図である。
本発明の実施例1に係るモーションコントローラの動作の状態図である。
本発明の実施例2に係るモーションコントローラの構造の模式図である。
本発明の実施例1〜3に係るキャリアの構造の模式図である。
本発明の実施例1〜3に係るウェハの積載状態の模式図である。
本発明の実施例1〜3に係る分離部材のウェハ取り出しの模式図である。
本発明の実施例1〜3に係る分離部材の分離初期状態の構造の模式図である。
本発明の実施例1〜3に係る分離部材の分離状態の構造の模式図である。
0035
以下、図面及び実施例を参照しながら、本発明の具体的な実施形態を更に詳しく説明する。以下の実施例は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。
0036
本発明の説明において、特に明記していない限り、「複数」とは、2つ又は2つ以上を意味する。「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」、「先端」、「後端」、「頭部」、「尾部」などの用語が示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づき、本発明を便利にまたは簡単に説明するために使用されるものであり、指定された装置又は部品が必ず特定の方位にあり、特定の方位で構成されて操作されると指示又は暗示するものではないので、本発明に対する限定であると理解されるものではない。
0037
図1に示すように、本実施例1は、ウェハを迅速に出し入れ及び分離するためのウェハ取り出し分離装置を提供し、そのうち、ウェハは、基板200と、基板200に設けられる薄膜300とを含む。当該装置は分離部材4及び駆動部材を含み、駆動部材は分離部材4に接続され、駆動部材は分離部材を駆動して全体移動させることができ、そのうち、分離部材4には、基板200を真空吸着するための吸着板90が固定され、吸着板90の一側に反転可能な吸着アーム70が設けられ、吸着アーム70は、基板200の上方まで反転することができるとともに、軸方向に沿って外へ反転して基板200の位置から離れることができる。吸着アーム70には、モーションコントローラが接続され、駆動部材が分離部材4を駆動して全体移動させる時、吸着板90は基板200の下表面に接触して真空吸着することができ、この時、モーションコントローラは、吸着アーム70を駆動して縦方向移動させて、吸着アーム70が薄膜300の上表面に接触して薄膜300の上表面を真空吸着するようにし、ウェハを吸着板90と吸着アーム70との間に挟持させることができ、ウェハが吸着板90と吸着アーム70との間に挟持される時、駆動部材の駆動作用下において、吸着アーム70と吸着板90は、同期して移動して、ウェハをキャリアから取り出すことができるので、ウェハに対する迅速な取出し使用を実現することができ、取出し使用する時にウェハの基板及び薄膜の完全性を効果的に確保し、ウェハの品質に影響を及ぼすことを防止することができる。また、モーションコントローラは、吸着アーム70を単独に駆動して横方向に反転させて、吸着アーム70が薄膜300を基板200から分離させるようにすることができ、基板200と薄膜300との安全的な分離が実現される。
0038
上述のことから分かるように、本装置は、同一装置で、ウェハの迅速な取出し使用を実現することができるとともに、ウェハの基板200と薄膜300との迅速な分離を実現することができ、工程変換時間を効果的に節約し、生産能力を極めて向上させ、同時に、モーションコントローラが吸着アーム70を駆動して縦方向に自己摺動させることができるので、さらにウェハの挟持取出し使用の工程を2つのステップに分解する。一方では、吸着板90が基板200を吸着する時、薄膜300と吸着アーム70との間には縦方向の安全隙間が存在し、薄膜300の破損や脱落を防止することができ、他方では、基板200に対する吸着板90の吸着を完成した後、更に吸着アーム70を駆動して縦方向移動させることで、吸着アーム70の絶対変位を少なくとも2つの自由度から分解して、吸着アーム70と薄膜300との吸着位置の精度の微調整を実現し、これにより、吸着アーム70と薄膜300との間、及び薄膜300と基板200との間にオフセットの発生を防止して、吸着板90と吸着アーム70によるウェハの確実な挟持を確保し、薄膜300の破損を避け、かつ取り出し及び分離中に、いずれも基板200と薄膜300との間に相対変位がないことを保証することができ、取り出し及び分離工程に高精度を与える。
0039
当該装置の分離部材4は、それぞれ取り出し及び分離を実現することができる。
0040
ウェハを取り出す時、駆動部材により分離部材4を駆動して移動させて、吸着板90を基板200の下表面に接触して真空吸着させる。吸着アーム70は予定の縦方向摺動ストロークを有するため、吸着アーム70を基板200の上方まで反転させると、吸着アーム70と薄膜300との間に安全隙間を残すため、吸着アーム70の反転によりウェハに触れて損傷を与えることがない。更にモーションコントローラで吸着アーム70を駆動して縦方向に下へ摺動させて、薄膜300に接触して真空吸着させると、ウェハを正確に吸着板90と吸着アーム70との間に挟持し、基板200と薄膜300が取り出す時に相対変位することを防止する。ウェハを確実に挟持した後、駆動部材で分離部材4を駆動して全体移動させることで、吸着板90及び吸着アーム70を同期駆動して移動させて、ウェハをキャリア100から迅速に取り出す。
0041
分離する時、当該分離部材4は、それぞれ分離初期状態及び分離終了状態が設けられ、図9及び図10に示すように、分離部材4が分離初期状態にある時、吸着アーム70及び吸着板90は、ウェハの上下両側にクランプして吸着され、分離部材4が分離終了状態にある時、吸着アーム70は吸着板90の上方向から吸着板90の側方に反転され、分離部材4が分離初期状態から分離終了状態へ移行する過程では、分離部材4は、モーションコントローラで吸着アーム70を駆動して横方向に反転させることで、吸着アーム70の反転により基板200における薄膜300を横方向にめくり上げて、基板200を薄膜300から安全的に分離させる。
0042
具体的には、図1において、水平方向をX軸とし、鉛直方向をY軸とし、駆動機構はX軸駆動器2及びY軸駆動器1を含み、X軸駆動器2は、分離部材4に接続され、分離部材4の全体を駆動して水平移動させて、即ち駆動吸着板90と吸着アーム70を同期駆動して水平移動させるためのものであり、Y軸駆動器1は、X軸駆動器2に接続され、 X軸駆動器2を駆動して鉛直移動させるためのものである。
0043
本実施例1では、駆動部材は、接続機構を更に含み、X軸駆動器2は接続機構に固定され、接続機構はY軸駆動器1に接続され、Y軸駆動器1の駆動作用下において、接続機構はX軸駆動器2を鉛直移動させることができる。接続機構は接続底板3及び接続側板5を含み、X軸駆動器2は接続底板3に固定され、接続底板3は接続側板5に固定され、接続側板5はY軸駆動器1に接続され、Y軸駆動器1の駆動下において、接続側板5は接続底板3を鉛直移動させることで、X軸駆動器2を鉛直移動させることができる。
0044
ただし、接続機構は、上記構造に加えて、他の構造を含んでもよく、 X軸駆動器2が当該接続機構に固定され、かつ当該接続機構がY軸駆動器1に接続されることで、 Y軸駆動器が接続機構を駆動して移動させる時、 X軸駆動器2を鉛直移動させることができればよい。
0045
好ましくは、X軸駆動器2は、X軸駆動モータ、タイミングプーリ、及び水平スライドレールを含み、水平スライドレールは接続底板3に敷設され、水平スライドレール上に摺動可能な水平スライダーが設けられ、分離部材4は水平スライダーに固定接続され、X軸駆動モータは、タイミングプーリにより水平スライダーを駆動して水平スライドレールに沿って水平移動させることで、水平スライダーが分離部材4の全体を水平なX軸に沿って移動させるようにする。同様に、Y軸駆動器1は、Y軸駆動モータ及び鉛直スライドレールを含み、鉛直スライドレールは、立設され、鉛直スライダーが設けられ、鉛直スライダーは、鉛直スライドレールに沿って摺動することができ、Y軸駆動モータは、好ましくは鉛直スライドレールのいずれか一端に取り付けられ、鉛直スライダーを駆動して摺動させることができ、接続側板5は鉛直スライダーに固定接続されることで、鉛直スライダーは、接続側板5を鉛直移動させて、更に X軸駆動器2を鉛直移動させることができる。
0046
駆動機構の構造の信頼性を高めるために、Y軸駆動器の鉛直スライドレールは、スライダーがレール内に移動可能に組み立てられた上記の構造の他に、スクリューとナットが移動可能に組み立てられた構造を採用してもよい。そのうち、好ましくは、鉛直スライドレールがスクリューであり、鉛直スライダーがナットであり、スクリューは駆動カップリングによってY軸駆動モータの出力軸に接続されて、Y軸駆動モータは駆動カップリングによりスクリューを駆動して回動させることで、スクリューに螺着された鉛直スライダーをスクリューに沿って移動させて、鉛直スライダーの鉛直移動を実現する。
0047
ただし、本実施例1のX軸駆動器2及びY軸駆動器1では、駆動モータは、サーボモータ31を使用してもよく、ステッパーモータを使用してもよい。X軸駆動器2の水平スライドレール、及びY軸駆動器1の鉛直スライドレールは、いずれもスクリュー及び支持ベース部材に置き換えることができ、X軸駆動器2のタイミングプーリは歯車部材に置き換えることができ、即ちX軸駆動モータは、歯車部材を介して分離部材4に接続されて、分離部材4を駆動水平スライドレールに沿って水平移動させ、Y軸駆動器1の駆動カップリングは、タイミングプーリ又は歯車部材に置き換えることができ、Y軸駆動モータが接続側板5によりX軸駆動器2を鉛直スライドレールに沿って移動させることができればよい。
0048
図1には本装置の基準座標系が示され、そのうち、Z軸の正方向を外側とし、Z軸の逆方向を内側とする。本実施例1の装置では、1つの反転可能な吸着アーム70及び1つの吸着板90を分離ユニットとし、分離ユニットは正方向分離ユニット及び逆方向分離ユニットを含み、正方向分離ユニットの吸着アーム70は吸着板90の外側に設置され、逆方向分離ユニットの吸着アーム70は吸着板90の内側に設置される。本実施例では、分離部材には1組又は複数組の分離ユニットが設けられ、1組の分離ユニットが設けられる場合、当該分離ユニットは正方向分離ユニットであってもよく、逆方向分離ユニットであってもよく、複数組の分離ユニットが設けられる場合、正方向分離ユニット及び逆方向分離ユニットは間隔をあけて配列され、各組の分離ユニットにおける吸着アーム70がそれぞれ個別に制御可能であり、かつ隣接する前記正方向分離ユニット及び前記逆方向分離ユニットにおける2つの吸着アーム70は反転方向が逆であるので、好ましくは、それぞれの吸着アーム70が横方向に反転する時の反転角度の範囲が0〜360°である。従って、本装置は、一回の操作で複数枚の基板200の出し入れ及び分離を同時に完成することができるとともに、隣接する2組の分離ユニットの2つの吸着アーム70が反転する時、互いに干渉しないようにされ、機器の安全性を向上させ、機器のスペースを効果的に節約する。
0049
以下、1つの分離部材4に2組の分離ユニットがそれぞれ設置されるものを例として、分離部材4の構造を具体的に説明する。そのうち、2組の分離ユニットのうちの一方は正方向分離ユニットであり、他方は逆方向分離ユニットであり、各組の吸着アーム70の安全な反転をより容易にするために、この2組の分離ユニットにおける2つの吸着板90が隣接している。
0050
図2に示すように、分離部材4は、回転機構30及び摺動制御機構を含み、モーションコントローラは、回転機構30及び摺動制御機構を含み、摺動制御機構は回転機構30を介して吸着アーム70に接続され、摺動制御機構の駆動作用下において、回転機構30及び吸着アーム70は同期して縦方向に摺動することができ、回転機構30は吸着アーム70を単独的に駆動して横方向に反転させることもできる。駆動部材が分離部材4を全体移動させることができるため、分離部材4が全体移動する場合、回転機構30、摺動制御機構、及び分離部材4に固定された吸着板90は同期して移動していることを意味し、これにより、吸着板90の位置が決定された後、これを基準として、回転機構30と摺動制御機構が相互協働することにより、吸着アーム70を駆動して移動及び反転移動させることができる。
0051
分離部材4と駆動部材との確実な接続を更に実現し、装置の操作精度を向上させるために、好ましくは、分離部材4は載置台を更に含み、吸着板90は載置台に固定され、吸着アーム70はモーションコントローラを介して載置台に取り付けられ、載置台は駆動部材に接続され、駆動部材が載置台を駆動して移動させることができるため、載置台が吸着板90及び吸着アーム70を同期して移動させて、駆動部材が分離部材4の全体移動に対する駆動作用を実現するようにされる。
0052
そのうち、載置台は、固定底板10と、固定底板10上に立設される固定側板20とを含むが、これらに限らず、モーションコントローラの回転機構30及び摺動制御機構はいずれも固定側板20の同一側に取り付けられ、固定底板10の端部は、外へ固定アーム80が伸ばされ、固定アーム80はモーションコントローラの一側に対応して設置され、固定アーム80の延出端には吸着板90が接続される。
0053
分離部材4に2組の分離ユニットが設けられる場合、好ましくは、固定底板10の両端に1つの固定側板20がそれぞれ立設され、2組の分離ユニットにおける2つの吸着アーム70には、2つの回転機構30がそれぞれ接続され、この2つの回転機構30は、それぞれ摺動制御機構を介して2つの固定側板20の内側に取り付けられ、固定底板10の同一端には外へ2つの固定アーム80が横並べて伸ばされ、それぞれの固定アーム80の延出端には1つの吸着板90が固定され、そのうち、吸着板90は、吸着端部を含み、吸着端部によりキャリア100内に挿入され、基板200の下表面に真空吸着される。この2つの固定アーム80の間には、予定の距離が予め設定されているので、取り出し又は分離する時に、2つのウェハの基板200同士及び薄膜300同士が互いに衝突することを回避することができる。これは、2つの回転機構30の反転方向が同じである場合、2つの固定アーム80の間の予定の距離を十分に大きく取る必要があり、分離する時に干渉を起こさないように、2つの薄膜300の間に十分に大きなスペースを設定する必要があるからである。しかしながら、一方では、2つの薄膜300の間の距離が十分に大きい場合、機構の体積が大きくなるが、本装置の2つの吸着アーム70は、それぞれ左右逆方向反転の方式を採用して、2つのウェハの基板200と薄膜300を同時に分離するため、機構が占有するスペースを効果的に縮小する。他方では、2つのウェハの薄膜300の間の空間は、キャリア100のサイズを大きくすることで実現されてもよく、キャリア100のサイズを変更することなく2つの吸着アーム70を可動状態に設定して、2つの吸着アーム70の間の間隔を調整することができるようにしてもよい。本装置は、2つの吸着アーム70の反転方向を逆にすることにより、2つのウェハの薄膜300と基板200の同時分離が実現され、これにより、元のキャリア100のサイズを変更することなく、マルチウェハの同期分離の工程を安全に実現することができ、かつ吸着アーム70のピッチ変更が不要であるとともに、2つの薄膜300間の干渉を起こさないため、最も好ましい構造であり、安全性が最も高い。
0054
吸着アーム70の横方向の反転を実現するために、好ましくは、吸着アーム70は中心軸及び真空吸着シートを含み、回転機構及び真空吸着シートは中心軸の両端にそれぞれ接続され、かつ中心軸と真空吸着シートは非同軸に設置され、従って、回転機構は摺動制御機構によって駆動されて鉛直移動し、同時に中心軸は、真空吸着シートを駆動して縦方向に摺動させ、かつ中心軸の自己回転により、真空吸着シートを駆動して前記中心軸の周りに横方向に反転させることができる。
0055
真空吸着シートの反転時の十分に高い反転精度を確保するために、好ましくは、吸着アーム70は、段付きシャフトを更に含み、前記段付きシャフトは、一端が前記中心軸に接続され、他端に接続アームが設けられ、前記段付きシャフトは、前記接続アームを介して前記真空吸着シートに接続され、中心軸が回転すると、接続アームは、段付きシャフトの回動作用下において、真空吸着シートを中心軸の一方の側から他方の側に反転させて、真空吸着シートを中心軸の周りに横方向に反転させることができ、かつ接続アームと中心軸は、非同軸に設置され、接続アームの横方向反転の反転半径を合理的に制御できるため、回転機構の駆動下において、真空吸着シートは、薄膜300の上方に反転された後、モーションコントローラの駆動下において、縦方向に下へ移動して、薄膜300の上表面からウェハをクランプするとともに、薄膜300に真空吸着した後、真空吸着シートの反転で薄膜300が基板200からめくり上げられる。そのうち、段付きシャフトの段差の段数を真空吸着シートの反転半径、及び構造強度係数により決定することができる。中心軸の回転角度を回転機構30により調整することができるため、真空吸着シートの反転位置及び反転速度を制御する。真空吸着シートには真空発生器が更に接続されるため、真空吸着シートと薄膜300との間に真空負圧環境を作って、真空吸着シートが薄膜300を真空吸着するようにする。同様に、吸着板90にも真空発生器が接続されている。
0056
具体的には、図3に示すように、本実施例1の回転機構30はベルト伝動機構を含み、ベルト伝動機構の主動輪34には、回転カップリング32を介してサーボモータ31が接続され、ベルト伝動機構には1つ又は複数の受動輪36が設けられてもよく、ベルト伝動機構のいずれかの受動輪36は回転軸37を介して吸着アーム70に接続され、即ち、サーボモータ31の主動軸の回転により回転軸37を回転させることで、吸着アーム70を駆動して横方向に反転することができる。そのうち、回転カップリング32及び回転軸37は摺動制御機構にそれぞれ接続され、摺動制御機構は回転カップリング32及び回転軸37を同期して移動させることで、回転機構30の縦方向往復自己摺動を実現することができる。
0057
ただし、回転機構30のベルト伝動機構は歯車伝動機構を採用してもよく、それに対応して、歯車伝動機構における主動歯車は回転カップリング32に接続され、いずれかの被動歯車は回転軸37に接続されることで、サーボモータ31の動力及びトルクの確実な伝動が実現され、回転機構30の動力ユニットはサーボモータ31を採用してもよく、ステッパーモータを採用してもよい。
0058
図4に示すように、回転機構30の縦方向往復自己摺動を確実に制御するために、本実施例1の摺動制御機構は、回転スライドプレート40、シリンダー50及び制限ユニットを含む。
0059
具体的には、ガイドレール60は、載置台の固定側板20に敷設されることが好ましく、これにより、駆動機構が載置台を駆動して移動させる時、ガイドレール60は載置台に連れて移動することができ、これにより、回転機構30が分離部材4の全体移動に伴って移動する。回転スライドプレート40はスライダーを介してガイドレール60に接続され、スライダーは回転スライドプレート40をガイドレール60に沿って鉛直に摺動させるように駆動し、ガイドレール60で回転スライドプレート40の移動方向を制限している。回転カップリング32及び回転軸37は、回転スライドプレート40にそれぞれ固定され、回転スライドプレート40の摺動と伴って移動することができ、そのうち、好ましくは、回転軸37の両端はそれぞれ軸受けホルダ38を介して回転スライドプレート40に接続され、好ましくは、回転カップリング32は回転接続板33を介して回転スライドプレート40に固定され、これにより、回転軸37及び回転カップリング32の高回転精度をそれぞれ確保することができる。
0060
ガイドレール60で回転スライドプレート40の移動方向を制限することの他に、スクリュー部材で回転スライドプレート40の移動方向を制限してもよく、即ち、回転スライドプレート40にスクリューナットを設置して、スクリューを固定側板20に固定することで、スクリューナットのスクリュー上での鉛直な摺動により、回転スライドプレート40の鉛直な摺動が実現される。
0061
シリンダー50は、回転スライドプレート40に鉛直に接続され、シリンダー50の伸縮時に、回転スライドプレート40を摺動させることができる。本実施例1では、好ましくは、シリンダー50のシリンダー胴は固定フレーム407を介して固定側板20に固定され、シリンダー50のピストンロッドは、一端が固定底板10に固定され、他端がシリンダー胴の軸方向に沿って往復動する。固定底板10は分離部材4の全体に対して固定されているので、シリンダー50が張出し状態にある時、ピストンロッドは、一端が固定底板10に当接し、他端がスライダーを押してガイドレール60に沿って上方に移動させる。回転スライドプレート40はスライダーに固定され、回転機構30は回転スライドプレート40に固定され、吸着アーム70は回転機構30に固定されている。従って、シリンダー50のピストンロッドが張出しすると、ガイドレール60に沿ってスライダーが上方に移動し、それに伴い、回転スライドプレート40、回転機構30及び吸着アーム70も上方に移動し、シリンダー50のピストンロッドが縮むと、ピストンロッドは、スライダーを引っ張ってガイドレール60に沿って下方に移動させ、それに伴い、回転スライドプレート40、回転機構30及び吸着アーム70も下方に移動することにより、回転機構30の縦方向の摺動が実現される。
0062
ただし、シリンダー50の伸縮による回転スライドプレート40の摺動の他に、スクリューナット組み立て構造で回転スライドプレート40を摺動させてもよく、即ち、スクリューが固定底板10に立設され、スクリューナットがスクリュー外に嵌着され、スクリューの軸方向に沿って移動し、スクリューナットが回転スライドプレート40に固定されていることで、スクリューナットとスクリューとの相対移動により、回転スライドプレート40を鉛直に摺動させる。
0063
好ましくは、制限ユニットは、回転スライドプレート40に取り付けられ、回転スライドプレート40の摺動ストロークの最高点と最低点をそれぞれ制限することで、ガイドレール60と制限ユニットとの組み合わせで、回転スライドプレート40の摺動方向及び摺動ストロークに対する二重制限が実現され、更に吸着アーム70の変位の微調整が実現され、吸着アーム70が確実に薄膜300を吸着することが確保される。
0064
具体的には、制限ユニットは、制限固定ブロック401、406及び制限キットを含み、回転スライドプレート40の摺動ストロークの最高点と最低点には、制限固定ブロック401、406がそれぞれ設けられ、かつ回転スライドプレート40の両側に制限台がそれぞれ設置され、そのうち一方の制限台が最高点に設置された制限固定ブロック401に対向設置され、他方の制限台が最低点に設置された制限固定ブロック406に対向設置され、制限キットはいずれか1対の制限台と制限固定ブロック401、406に設置される。好ましくは、制限キットは、セットにして設置された制限ボルト402、404及び制限ナット403、405を含む。
0065
本実施例1の回転スライドプレート40の頂部の左側には比較的低い制限台が設けられ、右側には外へ張出しする比較的高い制限台が設けられることで、回転スライドプレート40の頂部に段差構造が形成される。一方では、左側の制限台の上方に最高点制限固定ブロック401が設置され、当該制限固定ブロック401に制限ボルト402が設置され、かつ当該制限台の対応する位置に制限ナット403が設置されて、セットにした制限ボルト402と制限ナット403が対向設置されることで、最高点に設置される制限キットが形成される。同様に、右側制限台の下方に最低点制限固定ブロック406が設置され、当該の外へ張出しする制限台に制限ボルト404が設置され、かつ当該制限固定ブロック406に制限ナット405が対応して設置されて、セットにした制限ボルト404と制限ナット405が対向設置されることで、最低点に設置される制限キットが形成される。シリンダー50のピストンロッドが張出しすると、最高点に位置する制限ボルト402が制限ナット403と接触し、この位置が摺動ストロークの最高点となり、シリンダー50のピストンロッドが縮むと、最低点に位置する制限ボルト404が制限ナット405と接触し、この位置が摺動ストロークの最低点となる。回転スライドプレート40は、ストロークの最高点に摺動するか、又は最低点に摺動するかに関らず、いずれも制限ボルト402、404と制限ナット403、405との衝突によって摺動を停止し、回転スライドプレート40の摺動ストロークの上下制限が実現される。
0066
本実施例2に係るウェハ取り出し分離装置の構造は、実施例1に係る装置の構造と基本的に同様であるので、同じ部分の詳細な説明を省略する。相違点は以下の通りである。図5に示すように、本実施例2に係る装置では、回転機構30が揺動シリンダー50を介して回転軸37に接続され、揺動シリンダー50が回転軸37を駆動して回転させることにより、吸着アームを駆動して横方向に反転させ、そのうち、揺動シリンダー50及び回転軸37が回転スライドプレート40にそれぞれ接続され、かつ摺動制御機構に接続され、摺動制御機構が揺動シリンダー50及び回転軸37を同期駆動して移動させることができ、これにより回転機構30の縦方向往復自己摺動が実現される。
0067
実施例1又は実施例2に基づいて、本実施例3はウェハ取り出し分離方法を提供し、当該方法は、
駆動部材は、吸着板を駆動して基板の下表面に接触して真空吸着させ、モーションコントローラにより吸着アームを駆動して横方向に反転させて、吸着アームを基板の上方に反転させ、かつ吸着アームと吸着板との間に隙間を残すS1と、
モーションコントローラは、吸着アームを駆動して縦方向に摺動させて、吸着アームが基板における薄膜に接触して基板における薄膜を真空吸着するようにするS2と、
駆動部材は、吸着板及び吸着アームを同期駆動して移動させて、基板と薄膜をキャリアから同期して取り出すS3と、
吸着板が固定されて維持され、モーションコントローラにより吸着アームを横方向に反転させて、吸着アームが薄膜を基板から分離させるようにするS4とを含む。
0068
そのうち、ステップS1〜ステップS4は取り出しステップであり、ステップS5は分離ステップである。
0069
さらに、取り出しステップでは、具体的には以下のステップに分解することができる。
0070
S201: X軸駆動器2を駆動して水平移動させ、Y軸駆動器1を駆動して上方に移動させて、吸着板90を基板200の下表面に接触させ、かつ基板200に真空吸着させ、モーションコントローラの回転機構30により吸着アーム70を駆動して横方向に反転させて、吸着アーム70を基板200の上方に反転させ、かつ吸着アーム70と吸着板90との間に隙間を残す。
0071
図6及び図7に示すように、複数の角型キャリア100が並設され、それぞれのキャリア100内には、ウェハの角型基板200を積載するための溝が設けられ、基板200が溝内に積載されると、基板200における薄膜300の縁はキャリア100の上表面に搭載され、キャリア100の一端には吸着板90と合わせるチャンネルが設けられ、かつチャンネルの数が吸着板90における吸着端部の数と同じであり、本実施例3では、吸着板90の吸着端部が2つであり、キャリア100のチャンネルは対応して2つ設けられている。
0072
図8に示すように、分離部材4がウェハを取り出す時に、まず吸着板90を基板200の下表面に真空吸着させ、次に吸着アーム70を吸着板90の上方に反転させて、ウェハを吸着板90と吸着アーム70との間に位置させることができ、まず吸着アーム70を吸着板90の上方に反転させ、次に駆動部材により吸着板90を基板200の下表面に移動して吸着させ、すなわち、ウェハを吸着板90と吸着アーム70との間に挿入することもできる。
0073
シリンダー50が張出し状態に保たれているので、吸着アーム70と吸着板90との間に一定の安全隙間を残す。従って、吸着板90がキャリア100のチャンネル内に位置して、基板200の下方に吸着される時、吸着アーム70は薄膜300の上方に位置し、薄膜300と接触しない。
0074
S201:駆動シリンダー50を元に縮んで、回転機構30と吸着アーム70をY軸方向に沿って同期して下方に移動させることで、吸着アーム70と薄膜300の上表面とを接触させ、吸着アーム70を薄膜300に真空吸着させる。
0075
S301:ウェハを吸着アーム70と吸着板90との間に挟持したまま、Y軸駆動器1を駆動して上方に一定距離移動させることで、分離部材4の吸着板90と吸着アーム70が同期してウェハの基板200と薄膜300をキャリア100から離間させ、かつ分離部材4とキャリア100との間に接触がないように確保する。
0076
S302: X軸駆動器2が分離部材4を駆動して予定の分離位置に全体移動させることにより、吸着板90と吸着アーム70が薄膜300と基板200をそれぞれキャリア100から同時に取り出すことができ、取り出しステップが完成する。
0077
上記の取り出しステップでは、本装置の分離部材4に2組の分離器が設けられているので、毎回に2つの基板200を同期して取り出すことができ、生産能力を効果的に向上させることができる。
0078
さらに、分離ステップでは、具体的には以下のステップに分解することができる。
0079
S401: X軸駆動器2及びY軸駆動器1をそれぞれ駆動して、水噴出口6が設けられる所定の分離位置に移動させる。
0080
S402: X軸駆動器2及びY軸駆動器1の移動により薄膜300及び基板200の位置を同期して調整して、それぞれのウェハの薄膜300と基板200との間に1つの水噴出口6を設ける。
0081
S403:回転機構30を駆動して回転させて、吸着アーム70を横方向に反転させることで、薄膜300を基板200からめくり上げ、回転機構30を一定角度だけ回転させ、薄膜300を基板200からめくり上げることにより、薄膜300と基板200との分離が実現される。
0082
ステップ402とステップ403との間の分離部材4は、分離初期状態から分離終了状態までの過程を経て、この過程では、水噴出口6は、基板200と薄膜300の結合面に水を噴射し続けて、薄膜300と基板200との間の潤滑度を改善して、分離の安全性及びワークの完全性を確保する。
0083
本装置には2組の分離ユニットが設けられているので、2組の分離ユニットには、2つの回転機構30がそれぞれ配置され、同時に反対方向にゆっくりと一定角度だけ回転されることができ、即ち、図8における左側吸着アーム70は左に回転され、右側吸着アーム70は右に回転される。2つの回転機構30をそれぞれ一定角度だけ回転させると、2つの基板200及び薄膜300がそれぞれ分離される。
0084
S504:基板200と薄膜300が分離した後、回転機構30を駆動して迅速に回転させて、吸着アーム70を外側位置に反転させ、基板200と薄膜300を完全に分離させて、基板200と薄膜300との分離ステップを完成する。
0085
同様に、本装置の2組の分離ユニットでは、2つの回転機構30がそれぞれ図10に示す外側の位置まで迅速に回転されて、薄膜300と基板200を完全に分離させ、この時、分離部材4が分離状態にある。
0086
上記内容から分かるように、分離部材4に2組の分離ユニットが取り付けられている場合、2組の分離ユニットのうちの一方は正方向分離ユニットであり、他方は逆方向分離ユニットであり、かつ各組の吸着アーム70の安全な反転を更に容易にするために、この2組の分離ユニットにおける2つの吸着板90が隣接し、かつこの2組の分離ユニットにおける2つの吸着アーム70の反転方向が逆であり、従って、当該方法により基板200と薄膜300を分離することにより、一回の操作で複数枚の基板200の出し入れ及び分離を同時に完成することができ、かつ隣接する2組の分離器は吸着アーム70を反転させる時に互いに干渉することを効果的に防止し、機器の安全性を向上させ、機器のスペースを効果的に節約する。
0087
要するに、上記各実施例に係るウェハ取り出し分離装置及び方法では、吸着板90で基板200を真空吸着し、モーションコントローラで吸着アーム70を駆動して縦方向に自己摺動させて、吸着アーム70に基板200における薄膜300を吸着させることで、ウェハを吸着アーム70と吸着板90との間に挟持させ、駆動部材で吸着アーム70及び吸着板90を同期駆動して移動させて、ウェハに対する迅速な取出し使用を実現し、取出し使用する時にウェハの基板200及び薄膜300の完全性を効果的に保護し、ウェハの品質に影響を及ぼすことを防止する。当該装置は、モーションコントローラで吸着アーム70を駆動して横方向に反転させることで、吸着アーム70の反転によって基板200における薄膜300を横方向にめくり上げて、基板200を薄膜300から安全的に分離させる。従って、本装置及び方法は、同一装置で、ウェハの迅速な取出し使用を実現することができるとともに、ウェハの基板200と薄膜300との迅速な分離を実現することができ、工程変換時間を効果的に節約し、生産能力を大幅に向上させる。
0088
本装置及び方法では、モーションコントローラが吸着アーム70を駆動して縦方向に自己摺動させるので、さらにウェハの挟持取出し使用工程を2つのステップに分解し、かつ吸着板90が基板200を吸着する時、薄膜300と吸着アーム70との間には縦方向の安全隙間が存在し、薄膜300の破損や脱落を防止することができ、吸着板90が基板200の下表面に対する吸着を完成した後、更に吸着アーム70を駆動して縦方向移動させて、薄膜300に密着させることで、真空により薄膜300を吸着し、吸着アーム70と薄膜300との間、及び薄膜300と基板200との間のオフセットを防止して、吸着板90と吸着アーム70によるウェハの確実な挟持を確保し、薄膜300の破損を避け、かつ取り出し及び分離中に、いずれも基板200と薄膜300との間に相対変位がないことを保証することができ、取り出し及び分離工程に高精度を与える。
0089
本装置及び方法では、同一の分離部材に複数組の分離ユニットをそれぞれ設置することで、一回の操作で複数枚の基板の出し入れ及び分離を同時に完成することが実現される。
0090
本装置及び方法では、正方向分離ユニット及び逆方向分離ユニットは間隔をあけて配列され、かつ隣接する正方向分離ユニット及び逆方向分離ユニットにおける2つの吸着アーム70は反転方向が逆であることで、隣接する2組の分離ユニットの吸着アーム70が反転する時に互いに干渉することを防止し、機器の安全性を向上させ、機器のスペースを効果的に節約する。
0091
本装置及び方法では、制限ユニットを設置することにより、回転スライドプレート40に制御可能な縦方向摺動ストロークを持たせて、取り出し及び分離の精度を向上させる。
実施例
0092
本発明の実施例は、例示及び説明をするために提示されており、包括的であること、または本発明を開示された形態に限定することを意図するものではない。多くの修正及び変更は当業者にとって明らかである。実施例を選択して説明するのは、本発明の原理及び実際応用をより確実に説明し、本発明を当業者に理解させて特定の用途に適した様々な変更を伴う様々な実施形態を設計するためである。
0093
1 Y軸駆動器
2 X軸駆動器
3 接続底板
4分離部材
5接続側板
6水噴出口
10固定底板
20固定側板
30回転機構
40回転スライドプレート
50シリンダー
60ガイドレール
70吸着アーム
80固定アーム
90吸着板
31サーボモータ
32回転カップリング
33回転接続板
34主動輪
35ベルト
36受動輪
37回転軸
38軸受けホルダ
401、406 制限固定ブロック
402、404制限ボルト
403、405制限ナット
407固定フレーム
100キャリア
200基板
300 薄膜