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技術 耐震シェルター

出願人 大和ハウス工業株式会社
発明者 今橋裕里奈野村智文辻本政志
出願日 2019年3月25日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2019-056876
公開日 2020年10月1日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-158983
状態 未査定
技術分野 異常な外部の影響に耐えるための建築物 既存建築物への作業
主要キーワード 門型架構 平面輪郭 五角柱状 箱体構造 上方フランジ 下方フランジ 鋼製プレート 鉄骨枠組
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

耐震性に優れ、既存建物内への部材の搬入性や既存建物内での施工性に優れた耐震シェルターを提供すること。

解決手段

既存建物に設置される耐震シェルター100であり、鉄骨の二つの外柱10と、鉄骨の梁20が、非剛接合部80を介して接合されることにより門型架構30を形成し、門型架構30の内部において鉄骨の内柱40が梁20に接合され、外柱10と内柱40にブレース50が架け渡されており、三つ以上の門型架構30が平面視で閉合する三つ以上の壁を形成している。

概要

背景

住宅等の既存建物地震対策として、建物外壁の全体に亘りブレースを設置する等の耐震補強が行われている。しかしながら、既存建物の全体に耐震補強を施す場合、経済的な負担が大きくなることから、例えば、既存建物が倒壊した場合でも、生命の確保を保証できる空間を既存建物内に備えることにより、可及的に少ないコストで地震対策を行うことのできる、耐震シェルターが注目されている。耐震シェルターは、地震により住宅が倒壊した場合でも寝室等の最低限の空間を確保してくれる施設であり、既存の住宅内に設置することにより、大地震時居住者が速やかにアクセスして避難することができる。

ここで、戸建住宅一室内に設置され、剛構造簡易木造軸組打ち工法により施工される木質耐震シェルターが提案されている。この木質耐震シェルターは、柱や梁等の骨組と、骨組に取付けられた面板とを備え、全体形状が、正方形立方体状や直方体状の箱体構造をなしており、壁には、出入口が一箇所付設されている(例えば、特許文献1参照)。

一方、地層部の地層表面上に建設された既設木造建築物の内部において、既設木造建築物とは連結されることなく独立に組み立てられる木造住宅地震シェルターが提案されている。このシェルターは、地層部に埋設されるとともにその表面が地層表面上に露出するシェルター用基礎部材と、シェルター用基礎部材上に固定され、複数の鉄骨鋼材を用いて箱状に組み立てられるラーメン構造鉄骨枠組構造体とを備えており、シェルターを構成する側壁天井が、既設木造建築物に対して所定の隙間を有した状態で組み立てられている(例えば、特許文献2参照)。

概要

耐震性に優れ、既存建物内への部材の搬入性や既存建物内での施工性に優れた耐震シェルターを提供すること。既存建物に設置される耐震シェルター100であり、鉄骨の二つの外柱10と、鉄骨の梁20が、非剛接合部80を介して接合されることにより門型架構30を形成し、門型架構30の内部において鉄骨の内柱40が梁20に接合され、外柱10と内柱40にブレース50が架け渡されており、三つ以上の門型架構30が平面視で閉合する三つ以上の壁を形成している。

目的

本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、耐震性に優れ、既存建物内への部材の搬入性や既存建物内での施工性に優れた耐震シェルターを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

既存建物に設置される耐震シェルターであって、鉄骨の二つの外柱と、鉄骨の梁が、非剛接合部を介して接合されることにより門型架構を形成し、該門型架構の内部において鉄骨の内柱が該梁に接合され、該外柱と該内柱にブレースが架け渡されており、三つ以上の前記門型架構が平面視で閉合する三つ以上の壁を形成していることを特徴とする、耐震シェルター。

請求項2

隣接する前記門型架構が前記外柱を共有することを特徴とする、請求項1に記載の耐震シェルター。

請求項3

鉄骨の土台をさらに有し、前記外柱と前記梁、及び、前記内柱と前記梁が、それぞれ上方連結金具を介してボルト接合されており、前記外柱と前記土台、及び、前記内柱と前記土台が、それぞれ下方連結金具を介してボルト接合されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の耐震シェルター。

請求項4

前記既存建物の内部において、該既存建物の壁及び天井と、前記耐震シェルターの壁及び天井と、の間に隙間が設けられ、前記既存建物の基礎コンクリートから切り離されている新規の基礎コンクリートの上方からアンカーボルト突設し、前記アンカーボルトに前記下方連結金具が接合されていることを特徴とする、請求項3に記載の耐震シェルター。

請求項5

前記外柱と前記内柱の双方の対向する対向側面において、前記ブレースに干渉しない長さの付加柱がそれぞれ接合されていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の耐震シェルター。

技術分野

0001

本発明は、耐震シェルターに関する。

背景技術

0002

住宅等の既存建物地震対策として、建物外壁の全体に亘りブレースを設置する等の耐震補強が行われている。しかしながら、既存建物の全体に耐震補強を施す場合、経済的な負担が大きくなることから、例えば、既存建物が倒壊した場合でも、生命の確保を保証できる空間を既存建物内に備えることにより、可及的に少ないコストで地震対策を行うことのできる、耐震シェルターが注目されている。耐震シェルターは、地震により住宅が倒壊した場合でも寝室等の最低限の空間を確保してくれる施設であり、既存の住宅内に設置することにより、大地震時居住者が速やかにアクセスして避難することができる。

0003

ここで、戸建住宅一室内に設置され、剛構造簡易木造軸組打ち工法により施工される木質耐震シェルターが提案されている。この木質耐震シェルターは、柱や梁等の骨組と、骨組に取付けられた面板とを備え、全体形状が、正方形立方体状や直方体状の箱体構造をなしており、壁には、出入口が一箇所付設されている(例えば、特許文献1参照)。

0004

一方、地層部の地層表面上に建設された既設木造建築物の内部において、既設木造建築物とは連結されることなく独立に組み立てられる木造住宅地震シェルターが提案されている。このシェルターは、地層部に埋設されるとともにその表面が地層表面上に露出するシェルター用基礎部材と、シェルター用基礎部材上に固定され、複数の鉄骨鋼材を用いて箱状に組み立てられるラーメン構造鉄骨枠組構造体とを備えており、シェルターを構成する側壁天井が、既設木造建築物に対して所定の隙間を有した状態で組み立てられている(例えば、特許文献2参照)。

先行技術

0005

特開2013−181347号公報
特開2014−031682号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1に記載の耐震シェルターは木質の耐震シェルターであることから、シェルター自身の耐震性に課題を有しており、大地震の際の脆性的な破壊が懸念される。一方、特許文献2に記載の木造住宅用地震シェルターは、ラーメン構造の鉄骨枠組構造体を有していることから、大地震の際の脆性的な破壊の危険性は少ないものの、ラーメン構造ゆえに部材の仕様規格)が大きくなり、部材の断面寸法が大きくなる傾向にある。既存建物の内部にシェルターを施工するに当たり、シェルターを構成する部材の断面寸法や仕様が大きい場合に、部材の搬入性や組立て性の面で課題がある。特に、特許文献2に記載のシェルターでは、既存建物との間に所定の隙間を確保した状態でシェルターが形成されることから、部材の断面寸法が大きいことは、シェルターの内部空間の狭小化直結する。

0007

本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、耐震性に優れ、既存建物内への部材の搬入性や既存建物内での施工性に優れた耐震シェルターを提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0008

前記目的を達成すべく、本発明による耐震シェルターの一態様は、
既存建物に設置される耐震シェルターであって、
鉄骨の二つの外柱と、鉄骨の梁が、非剛接合部を介して接合されることにより門型架構を形成し、該門型架構の内部において鉄骨の内柱が該梁に接合され、該外柱と該内柱にブレースが架け渡されており、
三つ以上の前記門型架構が平面視で閉合する三つ以上の壁を形成していることを特徴とする。

0009

本態様によれば、鉄骨の二つの外柱と、鉄骨の梁が、非剛接合部を介して接合されることにより、ラーメン架構ではない門型架構を形成しながら、門型架構において外柱とその内部に配設されている内柱がブレースにて繋がれていることにより、所謂ブレース構造耐力壁を備えた門型架構が形成される。そのため、ラーメン架構に対して梁や柱といった部材の断面を小さくすることができ、部材を軽量化できることから、既存建物内への部材の搬入性や既存建物内での施工性に優れた耐震シェルターとなる。また、鉄骨により門型架構が形成され、さらに門型架構が耐力壁を有していることにより、耐震性に優れた耐震シェルターとなる。

0010

ここで、「既存建物」は、木造であっても鉄骨造であってもよい。例えば旧耐震基準(1981年5月以前の建築基準法耐震設計基準)で施工されている木造の既存建物では、大地震の際の倒壊の可能性が高いことから、耐震シェルターの門型架構には、外壁パネル天井パネルが取り付けられ、既存建物が倒壊した際の破片が耐震シェルター内に入ってこないようにしておくのがよい。また、少なくとも一つの外壁パネルに出入り口を設けておくのが好ましい。一方、新耐震基準にて施工されている木造や鉄骨造の既存建物では、大地震の際の倒壊の可能性が低いことから、耐震シェルターの門型架構には、外壁パネルを設置せず、架構現しとしてもよい。

0011

「非剛接合部」とは、文字通り剛接合でない接合部のことであり、複数の中ボルト等により、接合部が半剛接合ピン接合を形成している接合部を意味しており、この構成の接合部を介して外柱と梁が接合されることにより、門型架構はラーメン架構とならない。また、ブレースとして、ターンバックルを含むブレースを適用することにより、既存建物の寸法に対応した長さのブレースを容易に形成することができる。

0012

門型架構内には、例えば、二本の外柱に対応する内柱が外柱と所定の間隔(例えば、1Pや0.5Pで、1Pは910mm等)離れた位置に設けられており、それぞれの外柱及び内柱の中に片ブレース(片流れブレース)や両ブレース(たすき掛けブレース)が配設されることにより、二つの耐力壁が内蔵される形態がある。また、二本の外柱のいずれか一方の外柱に対応する内柱が外柱と所定の間隔離れた位置に設けられ、これらの間にブレースが配設されることにより一つの耐力壁が内蔵される形態もある。

0013

また、「三つ以上の前記門型架構が平面視で閉合する三つ以上の壁を形成している」とは、一般的な四つの門型架構にて立方体状もしくは直方体状の耐震シェルターが形成されている形態の他、三つの門型架構にて三角柱状の耐震シェルターが形成されている形態、五つの門型架構にて五角柱状の耐震シェルターが形成されている形態などを含む意味である。例えば、耐震シェルターが設置される既存建物の一室の形状等に応じて適宜の形状の耐震シェルターが形成できる。尚、門型架構に外壁パネルが取り付けられることにより、上記「壁」が形成される以外にも、上記するように外壁パネルが取り付けられていない架構現し(架構のスケルトン)も、上記「壁」を形成する。

0014

また、本発明による耐震シェルターの他の態様は、隣接する前記門型架構が前記外柱を共有することを特徴とする。

0015

本態様によれば、隣接する門型架構が外柱を共有することにより、可及的に少ない構成部材により必要な数の門型架構を形成し、耐震シェルターを構成することができる。

0016

また、本発明による耐震シェルターの他の態様は、鉄骨の土台をさらに有し、
前記外柱と前記梁、及び、前記内柱と前記梁が、それぞれ上方連結金具を介してボルト接合されており、
前記外柱と前記土台、及び、前記内柱と前記土台が、それぞれ下方連結金具を介してボルト接合されていることを特徴とする。

0017

本態様によれば、外柱や内柱と梁が上方連結金具を介してボルト接合され、外柱や内柱と土台が下方連結金具を介してボルト接合されていることにより、相互にボルト接合される部材同士勝ち負け(いずれの部材に他方の部材が接合されるか)が生じなくなり、かつ、各部材の長さの統一化を図ることができる。上方連結金具や下方連結金具は、複数のボルト孔を有する複数の鋼製プレート溶接接合等することにより、立方体状もしくは直方体状(所謂サイコロ状)に構成された金具を適用することができる。

0018

また、本発明による耐震シェルターの他の態様は、前記既存建物の内部において、該既存建物の壁及び天井と、前記耐震シェルターの壁及び天井と、の間に隙間が設けられ、
前記既存建物の基礎コンクリートから切り離されている新規の基礎コンクリートの上方からアンカーボルト突設し、
前記アンカーボルトに前記下方連結金具が接合されていることを特徴とする。

0019

本態様によれば、既存建物の壁及び天井と、耐震シェルターの壁及び天井との間に隙間が設けられていることにより、地震時において、例えば、相互に異なる固有周期にて振動している既存建物とその内部に設置されている耐震シェルターを、相互に干渉させることなく、独立して振動させることができる。また、既存建物が仮に崩壊した場合でも、隙間があることにより、耐震シェルターへの影響を抑制することができる。

0020

尚、「隙間」の設定は、例えば、大地震時に耐震シェルターが振動する際の振幅を算出し、算出された振幅以上に設定することができる。

0021

また、本発明による耐震シェルターの他の態様は、前記外柱と前記内柱の双方の対向する対向側面において、前記ブレースに干渉しない長さの付加柱がそれぞれ接合されていることを特徴とする。

0022

本態様によれば、外柱と内柱の双方の対向する対向側面において、それぞれブレースに干渉しない長さの付加柱が接合されていることにより、外柱や内柱を付加柱にて補強することができ、より一層耐震性に優れた耐震シェルターを形成することができる。ここで、外柱と内柱には、それらの対向側面の上下位置において、ブレースが取り付けられるガセットプレートが予め溶接されている。従って、付加柱は、外柱や内柱の対向側面において、これら上下のガセットプレートの内側に溶接等により接合される。

発明の効果

0023

以上の説明から理解できるように、本発明の耐震シェルターによれば、耐震性に優れ、既存建物内への部材の搬入性や既存建物内での施工性に優れた耐震シェルターを提供することができる。

図面の簡単な説明

0024

実施形態に係る耐震シェルターの一例を、既存建物内に設置されている態様で示す斜視図である。
外柱と内柱とブレースの一例の分解斜視図である。
外柱と梁が、上方連結金具を介してボルト接合されることを説明する斜視図である。
基礎コンクリートと土台及び外柱が、下方連結金具を介してボルト接合されることを説明する斜視図である。
(a)は、図1のV方向矢視図であって、実施形態に係る耐震シェルターの平面視形状の一例を示す図であり、(b)乃至(d)は、耐震シェルターの平面視形状の他例を示す図である。

実施例

0025

以下、実施形態に係る耐震シェルターについて、添付の図面を参照しながら説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。

0026

[実施形態に係る耐震シェルター]
図1乃至図4を参照して、実施形態に係る耐震シェルターの一例について説明する。ここで、図1は、実施形態に係る耐震シェルターの一例を、既存建物内に設置されている態様で示す斜視図である。また、図2は、外柱と内柱とブレースの一例の分解斜視図であり、図3は、外柱と梁が、上方連結金具を介してボルト接合されることを説明する斜視図である。さらに、図4は、基礎コンクリートと土台及び外柱が、下方連結金具を介してボルト接合されることを説明する斜視図である。

0027

図1に示す耐震シェルター100は、木造や鉄骨造の既存建物の例えば一つの居室の内部に設置される。図1には、既存建物の壁や柱、天井を形成する梁等を一点鎖線により示しているが、この既存建物の構成部材に対して、耐震シェルター100は、既存建物の壁(柱)との間に隙間t1を有し、既存建物の天井(梁)との間に隙間t2を有している。この隙間t1、t2は、例えば、大地震の際に想定される耐震シェルター100の振幅に基づいて設定できる。

0028

耐震シェルター100は、四つの側面を構成する門型架構30と、門型架構30の脚部に接続される土台60と、土台60を支持する基礎コンクリート70とを有する。既存建物を支持する鉄筋コンクリート製の基礎コンクリート70A(布基礎)から切り離された、新規の基礎コンクリート70の上に門型架構30等が支持されている。門型架構30は、角形鋼管により形成される鉄骨の二つの外柱10と、H形鋼により形成される鉄骨の梁20を有し、これらが上方連結金具80(非剛接合部の一例)を介して接合されることにより形成されている。

0029

図2明りょうに記載するように、外柱10のうち、内柱40に対向する対向側面10aには、ブレース50に干渉しない長さで角形鋼管により形成される付加柱11が溶接にて接合されている。また、外柱10の対向側面10aのうち、付加柱11の上下の位置には、ブレース50がボルト接合されるガセットプレート12が、溶接により接合されている。外柱10の対向側面10aにおいて、ブレース50に干渉しない長さの付加柱11が接合されていることにより、外柱10を付加柱11にて補強することができる。

0030

また、外柱10の上端には、柱頭金具13が溶接により接合されており、外柱10の下端には、柱脚金具14が溶接により接合されている。柱頭金具13と柱脚金具14はいずれも、複数の平鋼格子状に配設し、相互に溶接にて接合することによりブロック状に加工されており、上方連結金具80や下方連結金具85とボルト接合される際のボルトが挿通されるボルト孔13a,14aを有している。

0031

また、図2に示すように、内柱40のうち、外柱10に対向する対向側面40aには、ブレース50に干渉しない長さで角形鋼管により形成される付加柱41が溶接にて接合されている。また、内柱40の対向側面40aのうち、付加柱41の上下の位置には、ブレース50がボルト接合されるガセットプレート42が、溶接により接合されている。そして、内柱40の上端においても、柱頭金具43が溶接により接合されており、内柱40の下端においても、柱脚金具44が溶接により接合されている。柱頭金具43と柱脚金具44はいずれも、複数の平鋼を格子状に配設し、相互に溶接にて接合することによりブロック状に加工されており、上方連結金具80や下方連結金具85とボルト接合される際のボルトが挿通されるボルト孔43a,44aを有している。また、内柱40の対向側面40aにおいて、ブレース50に干渉しない長さの付加柱41が接合されていることにより、内柱40を付加柱41にて補強することができる。

0032

また、図2に示すように、ブレース50は、平鋼51と、接続プレート52,54と、ターンバックル53とを有する。平鋼51の一端に、ボルト孔52aが開設されている接続プレート52が溶接により接合され、平鋼51の他端に、ターンバックル53の一端が溶接により接合されている。さらに、ターンバックル53の他端は、ボルト孔54aが開設されている接続プレート54に対して溶接により接合されている。接続プレート52のボルト孔52aとガセットプレート12のボルト孔12aが位置決めされて連通孔を形成し、接続プレート54のボルト孔54aとガセットプレート42のボルト孔42aが位置決めされて連通孔を形成し、それぞれの連通孔にボルト91が挿通され、締付けナット92により固定される。

0033

ブレース50がその内部にターンバックル53を備えていることにより、既存建物の寸法に対応した長さのブレース50を容易に形成することができる。

0034

図1戻り、門型架構30は、内部に二本の内柱40を備え、二本の外柱10のそれぞれに対応する内柱40との間に、たすき掛けされた二本のブレース50が取り付けられることにより二つの耐力壁が形成されている。すなわち、図示例の耐震シェルター100を構成する四つの門型架構30はいずれも、内部に二つの耐力壁を有する形態であるが、門型架構30の内部に一本の内柱40が配設され、外柱10との間に二本のブレース50が取り付けられることにより一つの耐力壁が形成されている形態であってもよい。

0035

図1に示す耐震シェルター100では、四つの側面を形成する四つの門型架構30において、隣接する門型架構30が外柱10を共有しており、従って、耐震シェルター100は四本の外柱10により四つの門型架構30を形成している。このように、隣接する門型架構30が外柱10を共有することにより、可及的に少ない構成部材により必要な数(図示例は四つ)の門型架構30を形成し、耐震シェルター100を構成することができる。

0036

また、隣接する門型架構30のそれぞれの梁20は、共有する上方連結金具80にボルトを介して接続される。具体的には、図3に示すように、複数の平鋼が相互に溶接にて接合されることにより直方体状の上方連結金具80が構成され、上方連結金具80の各側面には複数のボルト孔81が開設され、天端面下端面にはそれぞれ複数のボルト孔82が開設されている。

0037

柱頭金具13の天端面に上方連結金具80を載置することにより、柱頭金具13の下端面に開設されているボルト孔82と、柱頭金具13の天端面に開設されているボルト孔13aが連通して連通孔を形成する。柱頭金具13の内側からボルト91を挿通し、ボルト孔13aを介してボルト91の先端をボルト孔82に螺合することにより、柱頭金具13の天端面に対して上方連結金具80がボルト接合される。

0038

柱頭金具13の天端面は、上方連結金具80の下端面と、梁20の端部が載置される幅を有しており、柱頭金具13の天端面において、ボルト接合されている上方連結金具80の側方に梁20の端部が載置される。梁20の端部には、複数のボルト孔21aが開設されているエンドプレート21が溶接により接合されており、梁20の端部近傍下方フランジにはボルト孔20aが開設されている。柱頭金具13の天端面に梁20の端部が載置され、エンドプレート21が上方連結金具80の側面に当接された状態において、複数のボルト孔81、20aが位置決めされて連通孔を形成する。

0039

柱頭金具13の天端面に開設されているボルト孔13aを介して上方に挿通されたボルト91は、柱頭金具13の天端面に載置されている梁20のボルト20aに螺合され、下方フランジの上方から締付けナット92にて締付けられことにより、柱頭金具13と梁20がボルト接合される。

0040

さらに、エンドプレート21が上方連結金具80の側面に当接された状態において、対応するボルト孔81、21aに対して、エンドプレート21の梁20側からボルト91が螺合されことにより、上方連結金具80と梁20がボルト接合される。このように、柱頭金具13と上方連結金具80を介して、外柱10に対して梁20が接合される。

0041

ここで、上方連結金具80を介してボルト接合される外柱10と梁20の接合部は、溶接や複数のハイテンションボルトにより形成される剛接合部ではないことから、非剛接合部となる。この非剛接合部80は、曲げモーメントを完全に伝達しないピン接合、もしくは、ある程度の曲げモーメントを伝達するものの曲げモーメントを100%伝達しない半剛接合の双方の接合構造を含んでいる。いずれの接合形態であっても、門型架構30は、剛接合部を介して梁と柱が接合されていないことから、ラーメン架構を形成せず、複数のブレース50により形成される二つの耐力壁を内蔵している、ブレース構造を形成する。

0042

このように、耐震シェルター100がブレース構造の門型架構30を有することにより、梁20や外柱10の断面寸法を、ラーメン架構の有する梁や柱に対して小さくすることができ、部材を軽量化できる。そのため、既存建物内への部材の搬入性や既存建物内での施工性に優れた耐震シェルター100となる。また、外柱10や内柱40、梁20がいずれも鉄骨により形成されており、さらに門型架構30が耐力壁を有していることにより、耐震性に優れた耐震シェルター100となる。

0043

図4に示すように、耐震シェルター100は、既存建物の基礎コンクリート70から切り離された状態(隙間を有した状態)で、新規の基礎コンクリート70を施工した後、基礎コンクリート70に対して、下方連結金具85を介して外柱10や土台60をボルト接合することにより、その脚部が形成される。

0044

新規の基礎コンクリート70は、一本のアンカーボルト71がその上部を上方に突出させた状態で埋設されている。下方連結金具85は、複数の平鋼が相互に溶接にて接合されることにより立方体状に構成され、下方連結金具85の各側面には複数のボルト孔86が開設され、天端面には複数のボルト孔87が開設され、下端面には一つのボルト孔87が開設されている。

0045

アンカーボルト71に対して下方連結金具85の下端面のボルト孔87を挿通し、下方連結金具85を回転させることにより、アンカーボルト71に対して下方連結金具85が螺合され、基礎コンクリート70に対して下方連結金具85がボルト接合される。

0046

そして、基礎コンクリート70の天端面において、下方連結金具85の側面にH形鋼により形成される鉄骨の土台60を載置する。土台60の端部には、複数のボルト孔61aが開設されているエンドプレート61が溶接により接合されている。

0047

基礎コンクリート70の天端面において、エンドプレート61が下方連結金具85の側面に当接された状態において、対応するボルト孔86、61aに対して、エンドプレート61の土台60側からボルト91が螺合されことにより、下方連結金具85と土台60がボルト接合される。

0048

また、土台60の端部近傍の上方フランジにはボルト孔61bが開設されている。外柱10の柱脚金具14の下端面が、下方連結金具85の天端面と土台60の上フランジの上面に載置された状態において、柱脚金具14の有する複数のボルト孔14aが、ボルト孔87,61bに位置決めされて連通孔を形成する。

0049

柱脚金具14の下端面に開設されているボルト孔14aを介して下方に挿通されたボルト91は、柱脚金具14の下端面が載置されている下方連結金具85と土台60のボルト87,61bに螺合され、上方フランジの下方から締付けナット92にて締付けられことにより、柱脚金具14が下方連結金具85と土台60にボルト接合される。このように、下方連結金具85を介して、基礎コンクリート70と、外柱10及び土台60が接合される。尚、内柱40の上下端にある柱頭金具43や柱脚金具44の有するボルト孔43a,44aは、梁20の下方フランジや土台60の上方フランジに開設されている不図示のボルト孔に位置決めされて連通孔を形成し、連通孔にボルトが挿通されることにより、内柱40と、梁20及び土台60がボルト接合される。

0050

耐震シェルター100では、外柱10と梁20、基礎コンクリート70と外柱10及び土台60とが、上方連結金具80や下方連結金具85を介してボルト接合されていることにより、相互にボルト接合される部材同士の勝ち負け(いずれの部材に他方の部材が接合されるか)が生じなくなり、かつ、各部材の長さの統一化を図ることができる。

0051

図1に示す耐震シェルター100は、門型架構30に対して外壁パネルが取り付けられていない架構現し(架構のスケルトン)の壁を有する形態で示しているが、門型架構30に鉄板合板等により形成される外壁パネルが取り付けられている壁を有していてもよいし、さらに、門型架構30に石膏ボード等により形成される内壁パネルが取り付けられている壁を有していてもよい。

0052

また、図1に示す耐震シェルター100の平面視形状は、図1のV方向矢視図であって、耐震シェルター100の平面輪郭模擬する図5(a)に示すように、正方形(もしくは矩形)であるが、耐震シェルターは、少なくとも三つ以上の門型架構が平面視で閉合する三つ以上の壁を形成していればよい。従って、耐震シェルターの平面視形状は、図5(b)に示す三角形図5(c)に示す五角形図5(d)に示す円形(円は多角形無限大であるとの概念に基づき、円は三辺以上を形成することに含める)等、多様な平面形状の耐震シェルターが適用できる。

0053

尚、上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、ここで示した構成に本発明が何等限定されるものではない。この点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。

0054

10:外柱、10a:対向側面、11:付加柱、12:ガセットプレート、13:柱頭金具、14:柱脚金具、20:梁、21:エンドプレート、30:門型架構、40:内柱、40a:対向側面、41:付加柱、42:ガセットプレート、43:柱頭金具、44:柱脚金具、50:ブレース、51:平鋼、52:接続プレート、53:ターンバックル、54:接続プレート、60:土台、61:エンドプレート、70:新規の基礎コンクリート(基礎コンクリート)、70A:既存建物の基礎コンクリート、80:上方連結金具(非剛接合部)、81,82:ボルト孔、85:下方連結金具、86,87:ボルト孔、91:ボルト、92:締付けナット、100:耐震シェルター

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