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技術 模型船の試験方法、試験プログラム、及び試験システム

出願人 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所
発明者 一ノ瀬康雄辻本勝久米健一白石耕一郎枌原直人濱田達也
出願日 2019年3月28日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-062648
公開日 2020年10月1日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-158073
状態 未査定
技術分野 空気力学的試験、水力学的試験、風洞、水槽 船体構造
主要キーワード グーズネック 摩擦抵抗係数 浸水表面 試験解析 試験点 試験水槽 試験実施者 試験範囲
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年10月1日)のものです。
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図面 (5)

課題

模型船を用いた水槽試験の精度向上及び効率化に資する模型船の試験方法試験プログラム、及び試験システムを提供すること。

解決手段

模型船の試験を合理的に行う試験方法であって、模型船の試験で取得する特定パラメータ造波抵抗係数Cw)、推力減少係数(1−t))の試験結果のばらつきに影響の大きい関連パラメータ抵抗値RT)、船速(Vs))を抽出し、ばらつきを生ずる範囲の関連パラメータ(抵抗値(RT)、船速(Vs))を考慮して試験を計画して行う。

概要

背景

水槽試験は、抵抗試験を行い造波抵抗係数Cw)を求めた後、自航試験を行う。その際に自航試験は、特に推力減少係数(1−t)を主な判断基準として、計画した試験点以上の再試試験を複数回行う。どこをどれだけ再試するかは、熟練した水槽試験実施者の経験による判断であった。

ここで、特許文献1には、船体形状関数で示し、求める船体形状と基準船体形状との間の変化量を示す変化量関数を多項式展開し、多項式の各パラメータ設計条件内で適宜設定して変化量関数の値を算出し、算出された変化量関数の値に基準船体形状を示す関数の値を加算して求めたい船体形状を算出し、算出された船体形状における船舶推力減少率推定演算し、多項式の各パラメータを順次変更していった場合における最小となる推力減少率に対応する船体形状を最適船体形状と決定する船体形状決定方法が開示されている。
また、特許文献2には、ウォータージェット推進船自航要素を求めるための自航試験において、ウォータージェット推進器の噴き出し面積を変化させた二個以上のノズルを用いて自航試験を行い、自航試験によって得られた同じ船速及び同じポンプ入口流速比における計測値から、推力減少率と伴流率未知数とした二個以上の方程式を構成し、二個以上の方程式を連立させて解くことにより、推力減少率と伴流率を求めるウォータージェット推進船の自航試験方法が開示されている。

概要

模型船を用いた水槽試験の精度向上及び効率化に資する模型船の試験方法試験プログラム、及び試験システムを提供すること。模型船の試験を合理的に行う試験方法であって、模型船の試験で取得する特定パラメータ(造波抵抗係数(Cw)、推力減少係数(1−t))の試験結果のばらつきに影響の大きい関連パラメータ抵抗値RT)、船速(Vs))を抽出し、ばらつきを生ずる範囲の関連パラメータ(抵抗値(RT)、船速(Vs))を考慮して試験を計画して行う。

目的

本発明は、模型船を用いた水槽試験の精度向上及び効率化に資する模型船の試験方法、試験プログラム、及び試験システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

模型船試験を合理的に行う試験方法であって、前記模型船の前記試験で取得する特定パラメータの試験結果のばらつきに影響の大きい関連パラメータを抽出し、前記ばらつきを生ずる範囲の前記関連パラメータを考慮して前記試験を計画して行うことを特徴とする模型船の試験方法。

請求項2

複数の前記特定パラメータを構成する前記ばらつきに影響の大きい共通の第1の関連パラメータを抽出し、前記第1の関連パラメータと第2の関連パラメータとの関係を予め計測し、前記予め計測した計測結果に基づいて前記特定パラメータ と前記第2の関連パラメータの関係について前記試験を計画して行うことを特徴とする請求項1に記載の模型船の試験方法。

請求項3

前記予め計測した前記計測結果に基づいて、前記第1の関連パラメータの変化の大きな範囲の前記第2の関連パラメータの試験範囲を決定し、前記試験範囲において複数の前記特定パラメータを得る前記試験を密に行う又は繰り返して行うことを特徴とする請求項2に記載の模型船の試験方法。

請求項4

前記予め計測するに当たり、前記第1の関連パラメータに対する前記第2の関連パラメータの変化率又は曲線近似値との偏差を考慮して計測することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の模型船の試験方法。

請求項5

前記特定パラメータが造波抵抗係数Cw)と推力減少係数(1−t) であり、前記第1の関連パラメータが抵抗値RT)であり、前記第2の関連パラメータが船速(Vs)であることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の模型船の試験方法。

請求項6

前記関連パラメータに対する前記特定パラメータの変化率の大きい範囲を特定し、前記変化率又は曲線近似値との偏差の大きい範囲を考慮して前記試験を計画することを特徴とする請求項1に記載の模型船の試験方法。

請求項7

コンピュータシミュレーション又は前記模型船の船型により推定した前記特定パラメータの前記ばらつきに基づいて前記関連パラメータの試験範囲を決定し、前記試験範囲において前記特定パラメータを得る前記試験を密に行う又は繰り返して行うことを特徴とする請求項6に記載の模型船の試験方法。

請求項8

前記特定パラメータの前記変化率のゼロとなる範囲に前記関連パラメータの前記試験における試験点を設定することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の模型船の試験方法。

請求項9

前記特定パラメータが造波抵抗係数(Cw)であり、前記関連パラメータが船速(Vs)であることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の模型船の試験方法。

請求項10

コンピュータに、入力された模型船の試験で取得する特定パラメータを取得する特定パラメータ取得ステップと、前記特定パラメータに対する試験結果のばらつきに影響の大きい関連パラメータを抽出する関連パラメータ抽出ステップと、前記関連パラメータの前記ばらつきを生ずる範囲を考慮して前記試験する前記関連パラメータを試験関連パラメータとして設定する試験関連パラメータ設定ステップと、設定された前記試験関連パラメータを出力する出力ステップとを実行させることを特徴とする模型船の試験プログラム

請求項11

前記試験関連パラメータ設定ステップで設定された前記試験関連パラメータにより、前記模型船の前記試験を行う試験システム自動運転する自動運転ステップをさらに備えたことを特徴とする請求項10に記載の模型船の試験ブログラム

請求項12

前記関連パラメータ抽出ステップにおいて、外部入力された前記関連パラメータを受け付けることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の模型船の試験ブログラム。

請求項13

模型船と、試験水槽と、試験手段とを備え、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の模型船の試験方法を実施することを特徴とする模型船の試験システム。

請求項14

模型船と、試験水槽と、試験手段とを備え、請求項11又は請求項11を引用する請求項12に記載の模型船の試験プログラムにより前記自動運転されることを特徴とする模型船の試験システム。

技術分野

0001

本発明は、模型船試験方法試験プログラム、及び試験システムに関する。

背景技術

0002

水槽試験は、抵抗試験を行い造波抵抗係数Cw)を求めた後、自航試験を行う。その際に自航試験は、特に推力減少係数(1−t)を主な判断基準として、計画した試験点以上の再試試験を複数回行う。どこをどれだけ再試するかは、熟練した水槽試験実施者の経験による判断であった。

0003

ここで、特許文献1には、船体形状関数で示し、求める船体形状と基準船体形状との間の変化量を示す変化量関数を多項式展開し、多項式の各パラメータ設計条件内で適宜設定して変化量関数の値を算出し、算出された変化量関数の値に基準船体形状を示す関数の値を加算して求めたい船体形状を算出し、算出された船体形状における船舶推力減少率推定演算し、多項式の各パラメータを順次変更していった場合における最小となる推力減少率に対応する船体形状を最適船体形状と決定する船体形状決定方法が開示されている。
また、特許文献2には、ウォータージェット推進船自航要素を求めるための自航試験において、ウォータージェット推進器の噴き出し面積を変化させた二個以上のノズルを用いて自航試験を行い、自航試験によって得られた同じ船速及び同じポンプ入口流速比における計測値から、推力減少率と伴流率未知数とした二個以上の方程式を構成し、二個以上の方程式を連立させて解くことにより、推力減少率と伴流率を求めるウォータージェット推進船の自航試験方法が開示されている。

先行技術

0004

特開2003−104280号公報
特開2005−224519号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1及び特許文献2は、模型船を用いた水槽試験において再試あるいは試験密度を効率的に精度よく行おうとするものではない。
そこで本発明は、模型船を用いた水槽試験の精度向上及び効率化に資する模型船の試験方法、試験プログラム、及び試験システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

請求項1記載に対応した模型船の試験方法においては、模型船の試験を合理的に行う試験方法であって、模型船の試験で取得する特定パラメータの試験結果のばらつきに影響の大きい関連パラメータを抽出し、ばらつきを生ずる範囲の関連パラメータを考慮して試験を計画して行うことを特徴とする。
請求項1に記載の本発明によれば、特定パラメータの試験結果にばらつきを生じる可能性が高い範囲を推定した試験計画に基づき試験を行うことができるため、試験の精度及び効率が向上する。

0007

請求項2記載の本発明は、複数の特定パラメータを構成するばらつきに影響の大きい共通の第1の関連パラメータを抽出し、第1の関連パラメータと第2の関連パラメータとの関係を予め計測し、予め計測した計測結果に基づいて特定パラメータと第2の関連パラメータの関係について試験を計画して行うことを特徴とする。
請求項2に記載の本発明によれば、複数の特定パラメータの試験結果のばらつきの共通主因である第1の関連パラメータに基づいて、特定パラメータの試験結果にばらつきが生じる可能性が高い第2の関連パラメータの範囲を事前に把握し、必要な箇所と必要な点数について特定パラメータと第2の関連パラメータの関係に基づいて計画したうえで試験を行うことができるため、試験の精度及び効率がより一層向上する。

0008

請求項3記載の本発明は、予め計測した計測結果に基づいて、第1の関連パラメータの変化の大きな範囲の第2の関連パラメータの試験範囲を決定し、試験範囲において複数の特定パラメータを得る試験を密に行う又は繰り返して行うことを特徴とする。
請求項3に記載の本発明によれば、特定パラメータの試験結果がばらつくであろうと予想される範囲を重点的に試験することができるため、試験の精度及び効率がより一層向上する。

0009

請求項4記載の本発明は、予め計測するに当たり、第1の関連パラメータに対する第2の関連パラメータの変化率又は曲線近似値との偏差を考慮して計測することを特徴とする。
請求項4に記載の本発明によれば、特定パラメータの試験結果がばらつくであろうと予想される範囲を的確に精度よく算定することができる。

0010

請求項5記載の本発明は、特定パラメータが造波抵抗係数(Cw)と推力減少係数(1−t)であり、第1の関連パラメータが抵抗値RT)であり、第2の関連パラメータが船速(Vs)であることを特徴とする。
請求項5に記載の本発明によれば、造波抵抗係数(Cw)と推力減少係数(1−t)の第1の関連パラメータの抵抗値(RT)に対するばらつきの関係性に基づき、
特定パラメータの試験結果にばらつきが生じる可能性が高い船速(Vs)の範囲を事前に把握し、必要な箇所と必要な点数について計画したうえで試験を行うことができるため、試験の精度及び効率がより一層向上する。

0011

請求項6記載の本発明は、関連パラメータに対する特定パラメータの変化率の大きい範囲を特定し、変化率又は曲線近似値との偏差の大きい範囲を考慮して試験を計画することを特徴とする。
請求項6に記載の本発明によれば、特定パラメータの試験結果にばらつきが生じる可能性が高い関連パラメータの範囲を事前に把握し、必要な箇所と必要な点数について計画した試験計画に基づき試験を行うことができるため、試験の精度及び効率がより一層向上する。

0012

請求項7記載の本発明は、コンピュータシミュレーション又は模型船の船型により推定した特定パラメータのばらつきに基づいて関連パラメータの試験範囲を決定し、試験範囲において特定パラメータを得る試験を密に行う又は繰り返して行うことを特徴とする。
請求項7に記載の本発明によれば、特定パラメータの試験結果がばらつくであろうと予想される範囲を精度よく算定し、重点的に試験することができるため、試験の精度及び効率がより一層向上する。

0013

請求項8記載の本発明は、特定パラメータの変化率のゼロとなる範囲に関連パラメータの試験における試験点を設定することを特徴とする。
請求項8に記載の本発明によれば、特定パラメータの試験結果がばらつくであろうと予想される範囲を効率的に精度よく算定することができる。

0014

請求項9記載の本発明は、特定パラメータが造波抵抗係数(Cw)であり、関連パラメータが船速(Vs)であることを特徴とする。
請求項9に記載の本発明によれば、船速(Vs)に対する造波抵抗係数(Cw)のばらつきの関係性に基づき、造波抵抗係数(Cw)の試験結果にばらつきが生じる可能性が高い範囲を事前に把握し、必要な箇所と必要な点数について計画したうえで試験を行うことができるため、試験の精度及び効率がより一層向上する。

0015

請求項10記載に対応した模型船の試験プログラムにおいては、コンピュータに、入力された模型船の試験で取得する特定パラメータを取得する特定パラメータ取得ステップと、特定パラメータに対する試験結果のばらつきに影響の大きい関連パラメータを抽出する関連パラメータ抽出ステップと、関連パラメータのばらつきを生ずる範囲を考慮して試験する関連パラメータを試験関連パラメータとして設定する試験関連パラメータ設定ステップと、設定された試験関連パラメータを出力する出力ステップとを実行させることを特徴とする。
請求項10に記載の本発明によれば、特定パラメータの試験結果にばらつきが生じる可能性が高い範囲を推定して設定された試験関連パラメータに基づき試験を行うことができる。

0016

請求項11記載の本発明は、試験関連パラメータ設定ステップで設定された試験関連パラメータにより、模型船の試験を行う試験システムを自動運転する自動運転ステップをさらに備えたことを特徴とする。
請求項11に記載の本発明によれば、試験関連パラメータが特定パラメータのばらつきを生ずる範囲を考慮して設定された試験システムを自動化することで、水槽試験の効率が向上でき、実施者等の負担を減らすことができる。

0017

請求項12記載の本発明は、関連パラメータ抽出ステップにおいて、外部入力された関連パラメータを受け付けることを特徴とする。
請求項12に記載の本発明によれば、任意の関連パラメータを用いて試験を行うことができる。
なお、外部入力は、予め定めた関連パラメータを手動で入力してもよい。

0018

請求項13記載に対応した模型船の試験システムにおいては、模型船と、試験水槽と、試験手段とを備え、模型船の試験方法を実施することを特徴とする。
請求項13に記載の本発明によれば、特定パラメータの試験結果にばらつきが生じる可能性が高い範囲を推定した試験計画に基づき試験を行うことができるため、試験の精度及び効率が向上する。

0019

請求項14記載に対応した模型船の試験システムにおいては、模型船と、試験水槽と、試験手段とを備え、模型船の試験プログラムにより自動運転されることを特徴とする。
請求項14に記載の本発明によれば、特定パラメータの試験結果にばらつきが生じる可能性が高い範囲を推定した試験計画に基づく試験が自動的に実施されることで、効率が向上でき、精度の高い自動試験が実現できる。

発明の効果

0020

本発明の模型船の試験方法によれば、特定パラメータの試験結果にばらつきを生じる可能性が高い範囲を推定した試験計画に基づき試験を行うことができるため、試験の精度及び効率が向上する。

0021

また、複数の特定パラメータを構成するばらつきに影響の大きい共通の第1の関連パラメータを抽出し、第1の関連パラメータと第2の関連パラメータとの関係を予め計測し、予め計測した計測結果に基づいて特定パラメータと第2の関連パラメータの関係について試験を計画して行う場合には、複数の特定パラメータの試験結果のばらつきの共通主因である第1の関連パラメータに基づいて、特定パラメータの試験結果にばらつきが生じる可能性が高い第2の関連パラメータの範囲を事前に把握し、必要な箇所と必要な点数について特定パラメータと第2の関連パラメータの関係に基づいて計画したうえで試験を行うことができるため、試験の精度及び効率がより一層向上する。

0022

また、予め計測した計測結果に基づいて、第1の関連パラメータの変化の大きな範囲の第2の関連パラメータの試験範囲を決定し、試験範囲において複数の特定パラメータを得る試験を密に行う又は繰り返して行う場合には、特定パラメータの試験結果がばらつくであろうと予想される範囲を重点的に試験することができるため、試験の精度及び効率がより一層向上する。

0023

また、予め計測するに当たり、第1の関連パラメータに対する第2の関連パラメータの変化率又は曲線近似値との偏差を考慮して計測する場合には、特定パラメータの試験結果がばらつくであろうと予想される範囲を的確に精度よく算定することができる。

0024

また、特定パラメータが造波抵抗係数(Cw)と推力減少係数(1−t)であり、第1の関連パラメータが抵抗値(RT)であり、第2の関連パラメータが船速(Vs)である場合には、造波抵抗係数(Cw)と推力減少係数(1−t)の第1の関連パラメータの抵抗値(RT)に対するばらつきの関係性に基づき、特定パラメータの試験結果にばらつきが生じる可能性が高い船速(Vs)の範囲を事前に把握し、必要な箇所と必要な点数について計画したうえで試験を行うことができるため、試験の精度及び効率がより一層向上する。

0025

また、関連パラメータに対する特定パラメータの変化率の大きい範囲を特定し、変化率又は曲線近似値との偏差の大きい範囲を考慮して試験を計画する場合には、特定パラメータの試験結果にばらつきが生じる可能性が高い関連パラメータの範囲を事前に把握し、必要な箇所と必要な点数について計画した試験計画に基づき試験を行うことができるため、試験の精度及び効率がより一層向上する。

0026

また、コンピュータシミュレーション又は模型船の船型により推定した特定パラメータのばらつきに基づいて関連パラメータの試験範囲を決定し、試験範囲において特定パラメータを得る試験を密に行う又は繰り返して行う場合には、特定パラメータの試験結果がばらつくであろうと予想される範囲を精度よく算定し、重点的に試験することができるため、試験の精度及び効率がより一層向上する。

0027

また、特定パラメータの変化率のゼロとなる範囲に関連パラメータの試験における試験点を設定する場合には、特定パラメータの試験結果がばらつくであろうと予想される範囲を効率的に精度よく算定することができる。

0028

また、特定パラメータが造波抵抗係数(Cw)であり、関連パラメータが船速(Vs)である場合には、船速(Vs)に対する造波抵抗係数(Cw)のばらつきの関係性に基づき、造波抵抗係数(Cw)の試験結果にばらつきが生じる可能性が高い範囲を事前に把握し、必要な箇所と必要な点数について計画したうえで試験を行うことができるため、試験の精度及び効率がより一層向上する。

0029

また、本発明の模型船の試験プログラムによれば、特定パラメータの試験結果にばらつきが生じる可能性が高い範囲を推定して設定された試験関連パラメータに基づき試験を行うことができる。

0030

また、試験関連パラメータ設定ステップで設定された試験関連パラメータにより、模型船の試験を行う試験システムを自動運転する自動運転ステップをさらに備えた場合には、試験関連パラメータが特定パラメータのばらつきを生ずる範囲を考慮して設定された試験システムを自動化することで、水槽試験の効率が向上でき、水槽試験実施者等の負担を減らすことができる。

0031

また、関連パラメータ抽出ステップにおいて、外部入力された関連パラメータを受け付ける場合には、任意の関連パラメータを用いて試験を行うことができる。

0032

また、本発明の模型船の試験システムによれば、特定パラメータの試験結果にばらつきが生じる可能性が高い範囲を推定した試験計画に基づき試験を行うことができるため、試験の精度及び効率が向上する。

0033

また、本発明の模型船の試験システムによれば、特定パラメータの試験結果にばらつきが生じる可能性が高い範囲を推定した試験計画に基づく試験が自動的に実施されることで、効率が向上でき、精度の高い自動試験が実現できる。

図面の簡単な説明

0034

本発明の実施形態の一例における造波抵抗係数と推力減少係数の相関
同船速と造波抵抗係数の水槽試験結果の例を示す図
造波抵抗曲線を示す図
同体船首形状の概略図

実施例

0035

以下に、本発明の実施形態による模型船の試験方法、試験プログラム、及び試験システムについて説明する。
なお、下記については平水中試験だけでなく、波浪中試験を含む。

0036

図1は、一例における造波抵抗係数(Cw)と推力減少係数(1−t)の相関図である。図1の上図は縦軸が造波抵抗係数(Cw)、横軸が船速(フルード数(Fr))である。また、図1下図は縦軸が推力減少係数(1−t)、横軸が船速(フルード数(Fr))である。
なお、フルード数(Fr)と船速(Vs)の関係は、Fr=Vs/√Lg (L:船長、g:重力加速度)であり、船舶が固定されればフルード数(Fr)と船速(Vs)とは、比例関係にある。
図1のように、推力減少係数(1−t)は船速(フルード数(Fr))に対して安定する(通常1次近似とのばらつきが小さくなる)。しかし、再試が必要な試験の場合、抵抗試験で得られた造波抵抗係数(Cw)がばらつく速度範囲で、推力減少係数(1−t)もばらつく。すなわち、造波抵抗係数(Cw)と推力減少係数(1−t)のデータがばらつく範囲は共通である。
そのため、本実施形態では、以下に説明するように、造波抵抗係数(Cw)がばらつく速度範囲等について着目して試験(自航試験)の計画を作成する。又は、その範囲で当初の計画に加えて再試試験を行う。
これにより、必要な箇所で必要な点数の水槽試験が実施されることで、精度の高い水槽試験が実現でき、水槽試験の自動化も可能となる。
また、逆に水槽試験解析法として、推力減少係数(1−t)が安定するように、造波抵抗係数(Cw)の補間曲線を作成することもできる。

0037

本発明の一実施形態による模型船の試験システムは、模型船と、模型船が航走又は曳航される試験水槽と、水槽試験を行うにあたって用いられる曳航手段や計測機器等の試験手段を備える。なお、これら模型船、試験水槽、試験手段の図示は省略している。
同試験システムには、模型船の試験を合理的に行う試験方法を適用する。まず、複数の特定パラメータを構成するばらつきに影響の大きい共通の第1の関連パラメータを抽出する。複数の特定パラメータとしては、造波抵抗係数(Cw)と推力減少係数(1−t)が挙げられる。また、第1の関連パラメータとしては、模型船を用いた水槽試験における抵抗試験で計測される抵抗値(RT)[N]が挙げられる。
第1の関連パラメータである抵抗値(RT)を抽出した後、その第1の関連パラメータと第2の関連パラメータとの関係を予め計測する。第2の関連パラメータとしては、模型船の船速(Vs)が挙げられる。
そして、予め計測した計測結果に基づいて、特定パラメータと第2の関連パラメータの関係について試験(自航試験)を計画して行う。
このように、模型船の試験で取得する特定パラメータの試験結果のばらつきに影響の大きい関連パラメータを抽出し、ばらつきを生ずる範囲の関連パラメータを考慮して水槽試験を計画して行うことで、特定パラメータの試験結果にばらつきを生じる可能性が高い範囲を推定した試験計画に基づき水槽試験を行うことができる。また、複数の特定パラメータの試験結果のばらつきの共通主因である第1の関連パラメータに基づいて、特定パラメータの試験結果にばらつきが生じる可能性が高い第2の関連パラメータ範囲を事前に把握し、必要な箇所と必要な点数について特定パラメータと第2の関連パラメータの関係に基づいて計画したうえで試験を行うことで、試験の精度及び効率がより一層向上する。

0038

このとき、予め計測した計測結果に基づいて、第1の関連パラメータ(抵抗値(RT))の変化の大きな範囲の第2の関連パラメータ(船速(Vs))の試験範囲を決定し、その試験範囲において複数の特定パラメータ(造波抵抗係数(Cw)、推力減少係数(1−t))を得る試験を密に行う又は繰り返して行うことが好ましい。これにより、特定パラメータの試験結果がばらつくであろうと予想される範囲を重点的に試験することができるため、試験の精度及び効率がより一層向上する。
また、第1の関連パラメータと第2の関連パラメータとの関係を予め計測するに当たり、第1の関連パラメータ(抵抗値(RT))に対する第2の関連パラメータ(船速(Vs))の変化率又は曲線近似値との偏差を考慮して計測することが好ましい。これにより、特定パラメータの試験結果がばらつくであろうと予想される範囲を的確に精度よく算定することができる。
また、特定パラメータを造波抵抗係数(Cw)と推力減少係数(1−t)とし、第1の関連パラメータを抵抗値(RT)とし、第2の関連パラメータが船速(Vs)とすることで、造波抵抗係数(Cw)と推力減少係数(1−t)の船速(Vs)に対するばらつきの関係性に基づき、特定パラメータの試験結果にばらつきが生じる可能性が高い範囲を事前に把握し、必要な箇所と必要な点数について計画したうえで試験を行うことができるため、試験の精度及び効率がより一層向上する。

0039

ここで、なぜ図1に示すように、船速(Vs)に対して、造波抵抗係数(Cw)と、推力減少係数(1−t)のばらつき範囲が一致(類似)するのかについて詳述する。
造波抵抗係数(Cw)、 推力減少係数(1−t)と船速(Vs)の関連について、造波抵抗係数(Cw)、 推力減少係数(1−t)の定義から、この2つの係数と船速(Vs)の関係を明らかにする。
なお、ここでの目的は、船速(Vs)に対する水槽試験結果のばらつきについて説明することである。そのため、ばらつかない定数値と、滑らかな関数で定義された2つの値については議論しない。

0040

図2は、船速(Vs)と造波抵抗係数(Cw)の水槽試験結果の例を示す図であり、横軸が船速(ここではフルード数(Fr))、縦軸が造波抵抗係数(Cw)である。
造波抵抗係数(Cw)は、下式(1)のように定義される。



ここで、「RT」は抵抗試験で計測される抵抗値[N]であり、図1のように水槽試験では船速(Vs)に対してばらつく値である。また、「ρ」は水又は海水の密度、「S」は船体浸水表面積、「1+k」は形状影響係数、「CFM」は模型船レイノルズ数の相当矩形平板摩擦抵抗係数であり、いずれもばらつかない値である。

0041

次に、推力減少係数(1−t)は下式(2)のように定義される。



ここで、SFC=(1+k)(CFS−CFM)+ΔCFであり、ばらつかない値である。また、「RT」は先ほどの抵抗試験で計測される抵抗値[N]を船速(Vs)で補間した値を用いる。また、「T」は自航試験で計測されるプロペラスラスト[N]で、船速(Vs)とプロペラ回転数(n[rpm])により変化する値である。また、「CFS」は実船レイノルズ数の相当矩形平板の摩擦抵抗係数、「ΔCF」は実船と模型船との粗度修正係数であり、どちらもばらつかない値である。
水槽試験で計測されるプロペラのスラスト(T)は、抵抗値(RT)に対して計測値のばらつきが比較的小さく安定的である。そのため、自航試験による推力減少係数(1−t)の計測結果のばらつきの主因は、抵抗試験で計測される抵抗値(RT)であることが多い。
このことから、自航試験の前に行われる抵抗試験において、抵抗値(RT)(すなわち造波抵抗係数(Cw))の船速(Vs)に対するばらつきを事前に調べ、造波抵抗係数(Cw)がバラつく船速(速度)範囲について、自動的に密度の高い試験計画を作成し自動計測を実行することができる。または、この範囲で当初の計画に加えて再試を行うことで、より精度の高い水槽試験が実現できる。

0042

次に、上述した試験システムに適用する他の実施形態による模型船の試験方法について説明する。
本実施形態による模型船の試験方法は、関連パラメータ(船速(Vs))に対する特定パラメータ(造波抵抗係数(Cw))の変化率の大きい範囲を特定し、変化率又は曲線近似値との偏差の大きい範囲を考慮して試験を計画する。これにより、特定パラメータの試験結果にばらつきが生じる可能性が高い関連パラメータの範囲を事前に把握し、必要な箇所と必要な点数について計画した試験計画に基づき試験を行うことができるため、精度の高い水槽試験が実現できる。
なお、コンピュータシミュレーション又は模型船の船型により推定した特定パラメータ(造波抵抗係数(Cw))のばらつきに基づいて、関連パラメータ(船速(Vs))の試験範囲を決定し、試験範囲において特定パラメータ(推力減少係数(1−t))を得る試験を密に行う又は繰り返して行うことが好ましい。これにより、特定パラメータの試験結果がばらつくであろうと予想される範囲を精度よく算定し、重点的に試験することができるため、試験の精度及び効率がより一層向上する。
また、特定パラメータ(造波抵抗係数(Cw))の変化率のゼロとなる範囲に関連パラメータ(船速(Vs))の試験における試験点を設定することが好ましい。これにより、特定パラメータの試験結果がばらつくであろうと予想される範囲を効率的に精度よく算定することができる。
また、特定パラメータを造波抵抗係数(Cw)と推力減少係数(1−t)とし、第1の関連パラメータを抵抗値(RT)とし、第2の関連パラメータが船速(Vs)とすることで、船速(Vs)に対する造波抵抗係数のばらつきの関係性に基づき、造波抵抗係数(Cw)の試験結果にばらつきが生じる可能性が高い範囲を事前に把握し、必要な箇所と必要な点数について計画したうえで試験を行うことができるため、試験の精度及び効率がより一層向上する。

0043

ここで、造波抵抗係数(Cw)の高精度計測手法について説明する。
図3は、造波抵抗曲線の例を示す図である。
まず、第ゼロ段階として、コンピュータシミュレーションにより造波抵抗曲線を推定し、図3のように示す。図3からハンプ(山)とホロー(谷)の位置を特定して、その箇所を詳細にとる試験計画を作成する。なお、この第ゼロ段階は省略することも可能である。
次に、第一段階として、粗く試験点を取る(図1参照)。
次に、第二段階として、試験点の船速(フルード数(Fr))の前後2点(Fr±Δ)で造波抵抗係数(Cw1、Cw2)を計測する。
次に、第三段階として、造波抵抗係数(Cw)の変化率または曲線近似値との偏差を算定し、これが大きい場合には、さらに船速(フルード数(Fr))を変え(離し)計測する。変化率または曲線近似値との偏差が収束しない場合は、さらに計測点を追加する。ここでのポイントは、造波抵抗係数(Cw)はハンプ・ホローででこぼこするので、変化率はすぐに収まる(プラスからマイナスに転じる)ことである。
次に、第四段階として、曲線近似値との偏差を横軸、縦軸を造波抵抗係数(Cw)にして偏差ゼロの船速(フルード数)及び造波抵抗係数(Cw)を求め、自航解析に使用する。
次に、第五段階として、得られた推力減少係数(1−t)の妥当性評価を加え、不適の場合、追試験する。ここでのポイントは、無人運転の場合同じ計測(再試)をしても、同じ結果になるので、船速(フルード数(Fr))を変えることである。なお、この第五段階は省略することも可能である。
このように、自動的に計測点を上述の手順で算定し、船速(フルード数(Fr))に対する造波抵抗(Cw)のばらつきを抑えた高精度計測を実現することができる。

0044

次に、造波抵抗係数(Cw)の高精度計測手法について説明する。
図4は、船体の船首形状の概略図であり、図4(a)はグーズネック船型を示し、図4(b)は標準的なバルブ船型を示している。
この手法は、コンピュータシミュレーションにより造波抵抗曲線を推定して図3のように示し、図3からハンプとホローの位置を特定して、造波抵抗係数(Cw)がばらつく範囲を算定する手法である。
ハンプ・ホローを推定するフルード数(Fr)の範囲は、好ましくは0.14<Fr<0.24であり、より好ましくは0.14<Fr<0.20である。なお、Fr<0.1は不要である。
また、図4(a)に示すような、バルブの上面が後方に向けて先端上部から一旦上昇して水面よりも上に出た後、下降し水面よりも下となって再び上昇するグーズネック船型については、造波抵抗係数(Cw)のばらつきが、設計船速の50%から120%(より好ましくは、50%から80%)において特に大きいので、これらの範囲に特に着目して造波抵抗係数(Cw)のばらつき範囲を推定することが好ましい。

0045

また、上述した模型船の試験システムは、コンピュータに組み込まれた試験プログラムによって動作させることも可能である。
この試験プログラムは、入力された模型船の試験で取得する特定パラメータ(造波抵抗係数(Cw)、推力減少係数(1−t))を取得する特定パラメータ取得ステップと、特定パラメータに対する試験結果のばらつきに影響の大きい関連パラメータ(抵抗値(RT)、船速(Vs))を抽出する関連パラメータ抽出ステップと、関連パラメータのばらつきを生ずる範囲を考慮して試験する関連パラメータを試験関連パラメータ(抵抗値(RT)、船速(Vs))として設定する試験関連パラメータ設定ステップと、設定された試験関連パラメータを出力する出力ステップとをコンピュータに実行させる。これにより、水槽試験実施者等は試験関連パラメータを得ることができる。
また、試験関連パラメータ設定ステップで設定された試験関連パラメータにより、模型船の試験を行う試験システムを自動運転する自動運転ステップをさらに備えることで、試験システムを自動運転することができる。試験関連パラメータが特定パラメータのばらつきを生ずる範囲を考慮して設定された試験システムを自動化することで、水槽試験の効率が向上でき、水槽試験実施者等の負担を減らすことができる。
なお、関連パラメータ抽出ステップにおいては、水槽試験実施者等により外部入力された関連パラメータを受け付けてもよい。この場合は、任意の関連パラメータを用いて試験を行うことができる。また、外部入力は、予め定めた関連パラメータを手動で入力してもよい。
また、発明を実施するための形態においては、主に船舶の自航要素に関連した模型船試験の例を示したが、およそ模型船の試験に関する他の試験項目、平水中以外の気象海象を考慮した風や波浪に関連した試験のパラメータであっても、同様に特定パラメータの試験結果のばらつきに影響の大きい関連パラメータを考慮して試験を計画することは可能である。

0046

本発明は、例えば、造波抵抗係数(Cw)と推力減少係数(1−t)との船速(Vs)に対するばらつきの範囲の類似性に着目し、これを再試の判断や、計測的の計画・追加手法に応用するものであり、模型船を用いた水槽試験の精度向上及び効率化に資することができる。また、水槽試験の自動化にあたり、自動的な再試の判断手法、あるいは自動的な計測点の計画・追加手法(どこの試験密度を高く試験するか)に適用することができる。

0047

Cw造波抵抗係数
1−t推力減少係数
Vs(Fr)船速(フルード数)

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