図面 (/)

技術 射出成形品の製造方法、射出成形品成形用の金型装置

出願人 東海興業株式会社
発明者 松尾太貴
出願日 2019年3月25日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-056845
公開日 2020年10月1日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-157502
状態 未査定
技術分野 プラスチック等の射出成形 プラスチック等の成形用の型
主要キーワード ピン支持穴 車載電子部品 部分概略斜視図 没入動作 可動距離 断面正方形状 本体同士 端面外周
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年10月1日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (11)

課題

成形品表面に支持ピンの凹みがなく、支持ピンの安定的動作によりインサート材被覆樹脂の内部に埋設できる射出成形品成形用金型装置の提供。

解決手段

本発明の金型装置11のインサート材支持機構41は本体部42と支持ピン43とを有する。本体部42はキャビティ形成面である第1先端面42aを有する。支持ピン43はピン支持穴47に出没可能に挿入され、第2先端面43aにてインサート材2を支持する。本体部42及び支持ピン43は、駆動体51,52の駆動作用に基づき型開閉方向にて互いに独立して前進位置と後退位置との間を移動可能である。本体部42及び支持ピン43がともに前進位置のとき、第2先端面43aが第1先端面42aから突出した状態となる。本体部42及び支持ピン43がともに後退位置のとき、第2先端面43aが第1先端面42aと同一平面に属するようにする。

概要

背景

従来、射出成形品を製造する方法の一種であるインサート成形法がよく知られている。インサート成形法で製造される射出成形品は、熱可塑性樹脂製被覆樹脂の内部にインサート材埋設された構造を有している。このような手法で製造される射出成形品の具体例としては、例えば導電金属からなるバスバーをインサート材としてそれを被覆樹脂の内部に埋設することで得られる車載電子部品等がある。

インサート成形法により射出成形品を製造するため金型装置としては、成形時にインサート材を支持するインサート材支持機構を備えたものが従来提案されている(例えば特許文献1を参照)。この金型装置における上型及び下型は、互いに接離可能であり、型閉め時に熱可塑性樹脂射出されるキャビティを形成するように構成されている。インサート材支持機構は上型及び下型の少なくとも一方に設けられており、本体部であるコア部の先端面にインサート材を支持可能な支持ピン突設した構造を有している。

そして、このような金型装置を用いたインサート成形では、まず上型及び下型の間にインサート材をセットして型閉めする。その際、支持ピンの先端面をインサート材に当接させることにより、キャビティ内にてインサート材を支持固定する。この状態でキャビティに溶融した熱可塑性樹脂を充填する樹脂充填工程を行う。具体的には、溶融した熱可塑性樹脂をキャビティ内に射出した後、保圧を経て冷却し、熱可塑性樹脂を固化させる。このとき、樹脂圧の作用によって支持ピンとコア部とが一体となって後退移動し、その隙間に熱可塑性樹脂が入り込む。その結果、熱可塑性樹脂製の被覆樹脂の内部にインサート材が埋設されるとともに、支持ピンで支持した部位にてインサート材が非露出となる射出成形品が製造される。

概要

成形品表面に支持ピンの凹みがなく、支持ピンの安定的動作によりインサート材を被覆樹脂の内部に埋設できる射出成形品成形用の金型装置の提供。本発明の金型装置11のインサート材支持機構41は本体部42と支持ピン43とを有する。本体部42はキャビティ形成面である第1先端面42aを有する。支持ピン43はピン支持穴47に出没可能に挿入され、第2先端面43aにてインサート材2を支持する。本体部42及び支持ピン43は、駆動体51,52の駆動作用に基づき型開閉方向にて互いに独立して前進位置と後退位置との間を移動可能である。本体部42及び支持ピン43がともに前進位置のとき、第2先端面43aが第1先端面42aから突出した状態となる。本体部42及び支持ピン43がともに後退位置のとき、第2先端面43aが第1先端面42aと同一平面に属するようにする。

目的

本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、成形品表面に支持ピンの凹みを生じさせることなく、支持ピンの安定的な動作によってインサート材を被覆樹脂の内部に埋設することができる射出成形品の製造方法、射出成形品成形用の金型装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

熱可塑性樹脂製被覆樹脂の内部にインサート材埋設されている射出成形品を製造する際に用いられ、熱可塑性樹脂射出されるキャビティを形成する内面を有する型部材と、前記キャビティ内の前記インサート材を支持するインサート材支持機構とを備え、前記インサート材支持機構は、前記キャビティを形成する面である第1先端面を有する本体部と、前記本体部の前記第1先端面にて開口するピン支持穴に出没可能に挿入され、第2先端面にて前記インサート材を支持する支持ピンとを有し、前記本体部及び前記支持ピンは、駆動体の駆動作用に基づき型開閉方向において互いに独立して前進位置と後退位置との間を移動可能であり、前記本体部及び前記支持ピンがともに前記前進位置にあるときには、前記第2先端面が前記第1先端面から突出した状態となり、前記本体部及び前記支持ピンがともに前記後退位置にあるときには、前記第2先端面が前記第1先端面と同一平面に属した状態となる金型装置による射出成形品の製造方法であって、前記インサート材をセットした状態で前記型部材を型閉めして前記キャビティを形成するとともに、前記本体部及び前記支持ピンをともに前記前進位置に移動させた状態で、前記支持ピンの前記第2先端面によって前記インサート材を支持する成形準備工程と、前記キャビティに溶融した前記熱可塑性樹脂を充填する樹脂充填工程とを含み、前記樹脂充填工程において、前記本体部を後退方向に移動させるとともに前記支持ピンを後退方向に移動させ、前記支持ピンを前記インサート材から離間させて生じる隙間に溶融した熱可塑性樹脂を流入させて、前記第2先端面が前記第1先端面と同一平面に属する状態とすることを特徴とする射出成形品の製造方法。

請求項2

溶融した前記熱可塑性樹脂の圧力を前記第1先端面に作用させることで、前記本体部を前記後退方向に移動させるとともに、当該圧力を前記第2先端面に作用させることで、前記支持ピンを前記ピン支持穴内へ没入させることを特徴とする請求項1に記載の射出成形品の製造方法。

請求項3

前記樹脂充填工程において、前記本体部に設けられた係合部が、前記支持ピンに設けられた被係合部に係合することにより、前記本体部を後退方向に移動させるとともに前記支持ピンを後退方向に移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の射出成形品の製造方法。

請求項4

前記支持ピンは2つ以上のピン本体を共通の連結部で連結した構造を備え、1つの前記本体部に設けられた2つ以上の前記ピン本体が同時に後退することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の射出成形品の製造方法。

請求項5

前記樹脂充填工程において、前記第1先端面及び前記第2先端面が、前記型部材の前記内面と同一平面に属する状態とすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の射出成形品の製造方法。

請求項6

熱可塑性樹脂製の被覆樹脂の内部にインサート材が埋設されている射出成形品を製造する際に用いられ、熱可塑性樹脂が射出されるキャビティを形成する内面を有する型部材と、前記キャビティ内の前記インサート材を支持するインサート材支持機構とを備える金型装置であって、前記インサート材支持機構は、前記キャビティを形成する面である第1先端面を有する本体部と、前記本体部の前記第1先端面にて開口するピン支持穴に出没可能に挿入され、第2先端面にて前記インサート材を支持する支持ピンとを有し、前記本体部及び前記支持ピンは、駆動体の駆動作用に基づき型開閉方向において互いに独立して前進位置と後退位置との間を移動可能であり、前記本体部及び前記支持ピンがともに前記前進位置にあるときには、前記第2先端面が前記第1先端面から突出した状態となり、前記本体部及び前記支持ピンがともに前記後退位置にあるときには、前記第2先端面が前記第1先端面と同一平面に属するようにすることを特徴とする射出成形品成形用の金型装置。

請求項7

前記駆動体は、前記本体部及び前記支持ピンをそれぞれ前進方向に付勢するばねであり、前記本体部を付勢するばねの荷重は、前記支持ピンを付勢するばねの荷重よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項6に記載の射出成形品成形用の金型装置。

請求項8

前記支持ピンを前進方向に付勢する前記ばねは、前記本体部の内部に収容されていることを特徴とする請求項7に記載の射出成形品成形用の金型装置。

請求項9

前記本体部には、前記第2先端面が前記第1先端面よりも後退しないように前記支持ピンの没入動作規制するストッパ部が設けられていることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の射出成形品成形用の金型装置。

技術分野

0001

本発明は、熱可塑性樹脂製被覆樹脂の内部にインサート材埋設されている射出成形品の製造方法、射出成形品成形用金型装置に関するものである。

背景技術

0002

従来、射出成形品を製造する方法の一種であるインサート成形法がよく知られている。インサート成形法で製造される射出成形品は、熱可塑性樹脂製の被覆樹脂の内部にインサート材が埋設された構造を有している。このような手法で製造される射出成形品の具体例としては、例えば導電金属からなるバスバーをインサート材としてそれを被覆樹脂の内部に埋設することで得られる車載電子部品等がある。

0003

インサート成形法により射出成形品を製造するため金型装置としては、成形時にインサート材を支持するインサート材支持機構を備えたものが従来提案されている(例えば特許文献1を参照)。この金型装置における上型及び下型は、互いに接離可能であり、型閉め時に熱可塑性樹脂射出されるキャビティを形成するように構成されている。インサート材支持機構は上型及び下型の少なくとも一方に設けられており、本体部であるコア部の先端面にインサート材を支持可能な支持ピン突設した構造を有している。

0004

そして、このような金型装置を用いたインサート成形では、まず上型及び下型の間にインサート材をセットして型閉めする。その際、支持ピンの先端面をインサート材に当接させることにより、キャビティ内にてインサート材を支持固定する。この状態でキャビティに溶融した熱可塑性樹脂を充填する樹脂充填工程を行う。具体的には、溶融した熱可塑性樹脂をキャビティ内に射出した後、保圧を経て冷却し、熱可塑性樹脂を固化させる。このとき、樹脂圧の作用によって支持ピンとコア部とが一体となって後退移動し、その隙間に熱可塑性樹脂が入り込む。その結果、熱可塑性樹脂製の被覆樹脂の内部にインサート材が埋設されるとともに、支持ピンで支持した部位にてインサート材が非露出となる射出成形品が製造される。

先行技術

0005

特開2004−216855号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、上記従来の金型装置を用いた射出成形品の製造方法には、以下のような問題がある。

0007

即ち、従来の金型装置におけるインサート材支持機構は、支持ピンの先端面の面積が小さく、樹脂圧が十分に作用しにくいものであったため、支持ピンを安定的に後退移動させることができない。ゆえに、支持ピンにより支持された部位の被覆樹脂の肉厚ばらつく等の懸念がある。

0008

また、樹脂圧で支持ピンをスムーズに後退させるために、支持ピンの先端面外周部に段差を設けると、成形品表面に支持ピンの凹みの跡が残ってしまい、局所的に肉厚が薄くなってしまう。そしてこの場合には、凹みを埋めるために樹脂ポッティングする必要があり、作業の煩雑化やコスト増の原因になってしまう。

0009

本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、成形品表面に支持ピンの凹みを生じさせることなく、支持ピンの安定的な動作によってインサート材を被覆樹脂の内部に埋設することができる射出成形品の製造方法、射出成形品成形用の金型装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

上記課題を解決するために、手段1に記載の発明は、熱可塑性樹脂製の被覆樹脂の内部にインサート材が埋設されている射出成形品を製造する際に用いられ、熱可塑性樹脂が射出されるキャビティを形成する内面を有する型部材と、前記キャビティ内の前記インサート材を支持するインサート材支持機構とを備え、前記インサート材支持機構は、前記キャビティを形成する面である第1先端面を有する本体部と、前記本体部の前記第1先端面にて開口するピン支持穴に出没可能に挿入され、第2先端面にて前記インサート材を支持する支持ピンとを有し、前記本体部及び前記支持ピンは、駆動体の駆動作用に基づき型開閉方向において互いに独立して前進位置と後退位置との間を移動可能であり、前記本体部及び前記支持ピンがともに前記前進位置にあるときには、前記第2先端面が前記第1先端面から突出した状態となり、前記本体部及び前記支持ピンがともに前記後退位置にあるときには、前記第2先端面が前記第1先端面と同一平面に属した状態となる金型装置による射出成形品の製造方法であって、前記インサート材をセットした状態で前記型部材を型閉めして前記キャビティを形成するとともに、前記本体部及び前記支持ピンをともに前記前進位置に移動させた状態で、前記支持ピンの前記第2先端面によって前記インサート材を支持する成形準備工程と、前記キャビティに溶融した前記熱可塑性樹脂を充填する樹脂充填工程とを含み、前記樹脂充填工程において、前記本体部を後退方向に移動させるとともに前記支持ピンを後退方向に移動させ、前記支持ピンを前記インサート材から離間させて生じる隙間に溶融した熱可塑性樹脂を流入させて、前記第2先端面が前記第1先端面と同一平面に属する状態とすることを特徴とする射出成形品の製造方法をその要旨とする。

0011

従って、手段1に記載の発明によると、樹脂充填工程において、キャビティ内に溶融した熱可塑性樹脂が射出されると、まず本体部に樹脂の圧力が作用して本体部が後退方向への移動を開始する。そして、本体部の後退方向への移動に連動して支持ピンが後退方向に移動する。その結果、インサート材と支持ピンとの間に隙間が生じ、その隙間に樹脂が入り込んで樹脂の圧力が支持ピンの第2先端面全体に作用する。前進位置ではインサート材に接していて樹脂の圧力が作用しにくい第2先端面が露出して、前記樹脂の圧力が作用することにより、支持ピンがスムーズに後退してピン支持穴内に没入し、第2先端面が第1先端面と同一平面に属する状態となる。ゆえに、キャビティを形成する第1先端面と第2先端面とを平坦に維持しつつ樹脂を冷却固化させることができる。よって、成形品表面に支持ピンの凹みを生じさせることなく、支持ピンの安定的な動作によってインサート材を被覆樹脂の内部に埋設することができる。

0012

手段2に記載の発明は、手段1において、溶融した前記熱可塑性樹脂の圧力を前記第1先端面に作用させることで、前記本体部を前記後退方向に移動させるとともに、当該圧力を前記第2先端面に作用させることで、前記支持ピンを前記ピン支持穴内へ没入させることをその要旨とする。

0013

従って、手段2に記載の発明によると、手段1の作用効果に加えてさらに以下の作用効果を奏する。即ち、溶融した熱可塑性樹脂の圧力を利用して本体部及び支持ピンを後退方向に動かすことができるため、これら部材を能動的に後退させる手段を駆動体に設ける必要がなく、金型構造を簡素化することができる。

0014

手段3に記載の発明は、手段1または2において、前記樹脂充填工程において、前記本体部に設けられた係合部が、前記支持ピンに設けられた被係合部に係合することにより、前記本体部を後退方向に移動させるとともに前記支持ピンを後退方向に移動させることをその要旨とする。

0015

従って、手段3に記載の発明によると、手段1等の作用効果に加えてさらに以下の作用効果を奏する。即ち、本体部と支持ピンとの係合により本体部に作用する駆動力が支持ピンにも作用するため、比較的簡単な構造で支持ピンを後退方向に動かすことができる。

0016

手段4に記載の発明は、手段1乃至3のいずれか1項において、前記支持ピンは2つ以上のピン本体を共通の連結部で連結した構造を備え、1つの前記本体部に設けられた2つ以上の前記ピン本体が同時に後退することをその要旨とする。

0017

従って、手段4に記載の発明によると、手段1等の作用効果に加えてさらに以下の作用効果を奏する。即ち、2つ以上のピン本体同士の後退方向への動きを連動させることができ、各ピン本体の動きが安定化する。また、金型構造を簡素化することができる。

0018

手段5に記載の発明は、手段1乃至4のいずれか1項において、前記樹脂充填工程において、前記第1先端面及び前記第2先端面が、前記型部材の前記内面と同一平面に属する状態とすることをその要旨とする。

0019

従って、手段5に記載の発明によると、手段1等の作用効果に加えてさらに以下の作用効果を奏する。即ち、射出成形品に本体部の後退による凸部(樹脂の肉厚部)が生じないため、射出成形品を小型化することができる。

0020

手段6に記載の発明は、熱可塑性樹脂製の被覆樹脂の内部にインサート材が埋設されている射出成形品を製造する際に用いられ、熱可塑性樹脂が射出されるキャビティを形成する内面を有する型部材と、前記キャビティ内の前記インサート材を支持するインサート材支持機構とを備える金型装置であって、前記インサート材支持機構は、前記キャビティを形成する面である第1先端面を有する本体部と、前記本体部の前記第1先端面にて開口するピン支持穴に出没可能に挿入され、第2先端面にて前記インサート材を支持する支持ピンとを有し、前記本体部及び前記支持ピンは、駆動体の駆動作用に基づき型開閉方向において互いに独立して前進位置と後退位置との間を移動可能であり、前記本体部及び前記支持ピンがともに前記前進位置にあるときには、前記第2先端面が前記第1先端面から突出した状態となり、前記本体部及び前記支持ピンがともに前記後退位置にあるときには、前記第2先端面が前記第1先端面と同一平面に属するようにすることを特徴とする射出成形品成形用の金型装置をその要旨とする。

0021

従って、手段6に記載の発明によると、キャビティ内に溶融した熱可塑性樹脂が射出されると、まず本体部に樹脂の圧力が作用して本体部が後退方向への移動を開始する。そして、本体部の後退方向への移動に連動して支持ピンが後退方向に移動する。その結果、インサート材と支持ピンとの間に隙間が生じ、その隙間に樹脂が入り込んで樹脂の圧力が支持ピンの第2先端面全体に作用する。上記樹脂の圧力が作用することにより支持ピンがスムーズに後退してピン支持穴内に没入し、第2先端面が第1先端面と同一平面に属する状態となる。ゆえに、キャビティを形成する第1先端面と第2先端面とを平坦に維持しつつ樹脂を冷却固化させることができる。よって、成形品表面に支持ピンの凹みを生じさせることなく、支持ピンの安定的な動作によってインサート材を被覆樹脂の内部に埋設することができる。

0022

手段7に記載の発明は、手段6において、前記駆動体は、前記本体部及び前記支持ピンをそれぞれ前進方向に付勢するばねであり、前記本体部を付勢するばねの荷重は、前記支持ピンを付勢するばねの荷重よりも小さく設定されていることをその要旨とする。

0023

従って、手段7に記載の発明によると、手段6等の作用効果に加えてさらに以下の作用効果を奏する。即ち、駆動体としてばねを使用して上記のようなばね荷重大小関係を設定することにより、油圧シリンダモータアクチュエータ等によって外部から駆動力を与えずに、比較的簡単な金型構造で所望とする動作をインサート材支持機構に行わせることができる。

0024

手段8に記載の発明は、手段7において、前記支持ピンを前進方向に付勢する前記ばねは、前記本体部の内部に収容されていることをその要旨とする。

0025

従って、手段8に記載の発明によると、手段7の作用効果に加えてさらに以下の作用効果を奏する。即ち、本体部と支持ピンとの可動距離をそれぞれ個別に設定することができる。

0026

手段9に記載の発明は、手段6乃至8のいずれか1項において、前記本体部には、前記第2先端面が前記第1先端面よりも後退しないように前記支持ピンの没入動作規制するストッパ部が設けられていることをその要旨とする。

0027

従って、手段9に記載の発明によると、手段6等の作用効果に加えてさらに以下の作用効果を奏する。即ち、支持ピンが後退しすぎることがないため、成形品表面に凸部が生じることを防止することができる。

発明の効果

0028

以上詳述したように、請求項1〜9に記載の発明によると、成形品表面に支持ピンの凹みを生じさせることなく、支持ピンの安定的な動作によってインサート材を被覆樹脂の内部に埋設することができる。

図面の簡単な説明

0029

(a)は本発明を具体化した実施形態の金型装置を用いて製造される射出成形品の正面図、(b)はその側面図。
実施形態の金型装置の概略断面図。
実施形態のインサート材支持機構の成形準備工程の状態を示す概略断面図。
同インサート材支持機構の樹脂充填工程における射出過程の状態を示す概略断面図。
同インサート材支持機構の樹脂充填工程における射出過程の状態を示す概略断面図。
同インサート材支持機構の樹脂充填工程における保圧過程の状態を示す概略断面図。
別の実施形態の金型装置におけるインサート材支持機構の概略断面図。
別の実施形態の金型装置におけるインサート材支持機構の概略断面図。
(a)は実施形態の金型装置におけるインサート材支持機構の部分概略斜視図、(b)〜(d)は別の実施形態の金型装置におけるインサート材支持機構の部分概略斜視図。
別の実施形態の金型装置の概略断面図。

実施例

0030

以下、本発明を具体化した一実施形態の射出成形品成形用の金型装置及び射出成形品の製造方法を図1図6に基づき詳細に説明する。

0031

図1(a)及び(b)には、本実施形態の金型装置11を用いて製造される射出成形品1が示されている。この射出成形品1は、射出成形法の一種であるインサート成形法を経て製造されるインサート成形品であり、熱可塑性樹脂製の被覆樹脂3の内部にインサート材2を埋設した構造を有している。被覆樹脂3の形成材料である熱可塑性樹脂としては特に限定されないが、例えばPPS樹脂やPBT樹脂などが使用される。これら樹脂材料には、熱膨張係数を低減するためにガラス繊維ガラス粒等のような無機物フィラーとして添加されていてもよい。インサート材2としては、被覆樹脂3で用いた樹脂材料とは異なる材料であらかじめ形成された構造物であれば、特に材質や形状等を限定されることなく、任意のものを選択することができる。本実施形態においては、導電性金属材料からなる平板状のバスバーをインサート材2として用いている。このインサート材2は、ボルト孔2bを有する端子部2aをその両端に備えている。これら端子部2aは、被覆樹脂3内に埋設されておらず外部に露出している。

0032

次に、上記構造の射出成形品1を製造するための金型装置11について説明する。図2は、この金型装置11の概略断面図であり、図3はそれにおけるインサート材支持機構41を示す概略断面図である。

0033

図2図3に示されるように、この金型装置11は、上型20(第1型)、下型30(第2型)、及び複数のインサート材支持機構41を備えている。なお、これら図面においては、理解を容易にするため実際よりもインサート材支持機構41を金型装置11に対して大きく描いている。

0034

可動型である下型30は、図示しない射出成形機可動盤に対して取り付けられている。下型30の上面31における所定位置には、キャビティC1を形成する面である内面32が設けられている。固定型である上型20は、図示しない射出成形機の固定盤に対して取り付けられている。上型20の下面21における所定位置には、キャビティC1を形成する面である内面22が設けられている。上型20は下型30の上方に配置されており、上型20の内面22と下型30の内面32とは対向した状態となっている。本実施形態の金型装置11の場合、下型30を型開閉方向(図2の上下方向)に駆動することにより、上型20及び下型30を互いに接近・離間させることが可能となっている。

0035

図2に示されるように、この実施形態の金型装置11の場合、上型20に1つの支持機構取付穴23が設けられ、下型30に2つの支持機構取付穴33が設けられている。そして、これらの支持機構取付穴23、33には、それぞれインサート材支持機構41が取り付けられている。つまり、この金型装置11は合計3つのインサート材支持機構41を備えている。上型20に設けたインサート材支持機構41は、インサート材2における上面側の略中央部に当接し、インサート材2を上側から支持するようになっている。下型30に設けた2つのインサート材支持機構41は、インサート材2における下面側の互いに離間した部位に当接し、インサート材2を下側から2点で支持するようになっている。

0036

図3等に示されるように、本実施形態のインサート材支持機構41は、本体部42、支持ピン43、ベース部45、ばね51、52、閉塞部材44等によって構成されている。

0037

本体部42は、断面円形状の胴部42bと、その胴部42bの下端にて一体的に形成されたフランジ部42cとを有している。図3に示す本体部42において上側に位置する面は平坦な第1先端面42aであって、この第1先端面42aは上型20の内面22及び下型30の内面32とともにキャビティC1を形成するようになっている。胴部42bの中央部には、第1先端面42aにて開口する断面円形状のピン支持穴47が貫通して形成されている。ピン支持穴47における下端側の開口は拡径しており、その拡径により生じた段差は係合部42dとなっている。なお、下型30における支持機構取付穴33は、入口側から順に大径部、中径部及び小径部となっており、本体部42はそのうち中径部及び小径部に摺動可能な状態で収容されている。なお、本体部42の第1先端面42aはインサート材2よりも大きいサイズ(径、幅)を有していてもよい。

0038

支持ピン43は、断面円形の棒状部分であるピン本体43bと、その基端部に一体的に形成された大径部分である被係合部43cとを備えており、ピン本体43bの先端側は、インサート材2を支持する部位である平坦な第2先端面43aとなっている。このような構造の支持ピン43は、本体部42の第1先端面42aにて開口するピン支持穴47に出没可能に挿入されている。また、第1先端面42a及び第2先端面43aは、型閉め時にインサート材2の表面に対して平行に正対するように設定されている。従って、インサート材2が型開閉方向に対して傾いている場合には、第1先端面42a及び第2先端面43aも傾斜させることが好ましい。なお、支持ピン43に設けられた被係合部43cは、本体部42に設けられた係合部42dに係合されうるように構成されている。

0039

本体部42の下端面にはベース部45が設けられている。このベース部45はねじやボルト等といった締結手段46を用いて本体部42に固定されている。本体部42とベース部45とがなすばね収容空間の内部には、支持ピン43を駆動する駆動体としてのばね52が圧縮状態で収容されている。このばね52の一端は支持ピン43の基端面に当接し、他端はベース部45の上面中央部に設けられた凹部の底面に当接している。その結果、ばね52の付勢力は、支持ピン43を前進(第1先端面42aから突出)させる方向に常時作用している。

0040

また、ベース部45は、支持ピン43の第2先端面43aが本体部42の第1先端面42aよりも後退しないように支持ピン43の没入動作を規制するストッパ部としての役割も果たしている。つまり、ベース部45の上面の段差部45aに支持ピン43の基端面外周部が当接することにより、支持ピン43の後退方向への移動がストップするようになっている。

0041

閉塞部材44は有底円筒状の部材であって、下型30における支持機構取付穴33のうち大径部に装着固定されている。閉塞部材44の装着固定方法については限定されないが、例えば支持機構取付穴33の大径部に対して着脱可能に螺着されていてもよい。この閉塞部材44は上面側にて開口する凹部を有しており、その凹部の中にはベース部45が摺動可能に収容されている。ベース部45と閉塞部材44とがなすばね収容空間の内部には、本体部42を駆動する駆動体としてのばね51が圧縮状態で収容されている。このばね51の一端はベース部45の下面中央部に当接し、他端は閉塞部材44の凹部の内底面中央部に当接している。その結果、ばね51の付勢力は、本体部42を前進させる方向に常時作用している。つまり、本実施形態において本体部42及び支持ピン43は、駆動体であるばね51、52の駆動作用に基づき、型開閉方向において互いに独立して前進位置と後退位置との間を移動可能に構成されている。なお、型閉めした状態において本体部42及び支持ピン43が最も前進した位置を「前進位置」といい、本体部42及び支持ピン43が最も後退した位置を「後退位置」というものとする。

0042

ここで、支持ピン43を付勢するばね52の荷重PAは、樹脂充填工程における熱可塑性樹脂R1の圧力で後退するように設定されている。また、本体部42を付勢するばね51の荷重PCは、支持ピン43を付勢するばね52の荷重PAよりも小さく設定されている。つまり、これらの間には「PC<PA」という大小関係が設定されている。また、型を閉じ、キャビティC1内に熱可塑性樹脂R1が充填される前の状態では、支持ピン43にはばね52の荷重PAのみが作用し、本体部42にはばね51の荷重PCのみが作用する。また、本体部42及び支持ピン43は第2先端面43aが第1先端面42aから突出した状態となっている(図3参照)。

0043

また、上記の閉塞部材44は、本体部42の第1先端面42aが、キャビティC1を形成する面である内面22、32よりも後退しないように、本体部42の後退移動を規制するストッパ部としての役割も果たしている。つまり、閉塞部材44の上縁部44aに本体部42の基端面外周部が当接することにより、本体部42の後退方向への移動がストップするようになっている。このとき、第1先端面42aが内面22、32と同一平面に属した状態となる。

0044

次に、上記のように構成された射出成形用金型装置11を用いた射出成形品1の製造手順について説明する。

0045

まず上型20及び下型30を開いた状態にして、下型30におけるワーク載置領域にインサート材2をセットする。このとき、第1先端面42aがその周囲にある内面22、32から突出し、かつ第2先端面43aが第1先端面42aから突出した状態となっている(図3参照)。そして、上型20及び下型30を型閉めしてキャビティC1を形成するとともに、各第2先端面43aをインサート材2に当接させることにより、キャビティC1内にてインサート材2を浮かせた状態で支持する(成形準備工程)。このとき、各インサート材支持機構41の本体部42及び支持ピン43は、ともに前進位置にある。

0046

続く樹脂充填工程では、上型20及び下型30のいずれかに設けたゲート部(図示略)を介して、キャビティC1内に溶融した熱可塑性樹脂R1を射出する。樹脂充填工程の開始直後の射出過程において樹脂圧がまだ低いときには、本体部42及び支持ピン43はともに前進位置にある状態を維持する(図4参照)。よって、この時点では第2先端面43aは、まだインサート材2に当接している。射出過程において当該樹脂圧が上昇すると、まず本体部42が押圧され後退方向への移動を開始する。すると、係合部42dと被係合部43cとの係合関係により、支持ピン43が本体部42とともに後退方向へ移動する(図5参照)。その結果、第2先端面43aがインサート材2から離間して、両者の間に隙間S1が生じ、その隙間S1に溶融した熱可塑性樹脂R1が入り込む。このとき、第2先端面43aにも樹脂圧が作用し、支持ピン43が樹脂圧によって後退可能な状態となる。射出過程を経て保圧過程に到ると、後退方向へ押圧された本体部42が閉塞部材44に当接し、第1先端面42aが内面22、32と同一平面に属した状態で本体部42がストップする。その一方で支持ピン43が没入方向(後退方向)に移動していく(図6参照)。そして、最終的には本体部42及び支持ピン43がともに後退位置に移動した状態となる。そして、保圧過程にてこの状態を一定時間保持した後、続く冷却工程にて熱可塑性樹脂R1を冷却して固化させる。この後、上型20及び下型30を型開きして射出成形品1を取り出すことで、一連の製造手順が終了する。以上の結果、所望とする図1の射出成形品1を製造することができる。

0047

そして、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。

0048

(1)本実施形態の射出成形用金型装置11及びそれを用いた製造方法では、上述したように、樹脂充填工程の開始直後の射出過程において、キャビティC1内に溶融した熱可塑性樹脂R1が射出されると、本体部42の後退方向への移動に連動して支持ピン43が後退方向に移動する。その結果、インサート材2と支持ピン43との間に隙間が生じ、その隙間に熱可塑性樹脂R1が入り込んで樹脂圧が支持ピン43の第2先端面43aにも作用する。また、上記樹脂圧の作用により支持ピン43がスムーズに後退してピン支持穴47内に没入し、第2先端面43aが第1先端面42aと同一平面に属する状態となる。ゆえに、キャビティC1を形成する第1先端面42aと第2先端面43aとを平坦に維持しつつ熱可塑性樹脂R1を冷却固化させ、好適な形状の被覆樹脂3を形成することができる。よって、成形品表面に支持ピン43の凹みを生じさせることなく、支持ピン43の安定的な動作によってインサート材2の所定の部位を被覆樹脂3の内部に埋設することができる。このため、成形後に接着剤等の樹脂で支持ピン43の凹みを埋める(ポッティングする)必要がなくなり、作業の煩雑化やコスト増が回避されやすくなる。また、本実施形態では成形品表面に支持ピン43の凹みによる局所的な肉厚差が発生しないことから、絶縁距離が不十分になったり、凹みに異物が付着したりする等といった不具合も解消される。

0049

(2)本実施形態では、本体部42を前進方向に付勢するばね51と、支持ピン43を前進方向に付勢するばね52とを駆動体として用いている。そして、溶融した熱可塑性樹脂R1の樹脂圧を第1先端面42aに作用させることで、本体部42を後退方向に移動させている。また、当該樹脂圧を第2先端面43aに作用させることで、支持ピン43をピン支持穴47内へ没入させている。つまり、上記のような駆動体を採用した結果、樹脂圧を利用して本体部42及び支持ピン43を後退方向に動かすことができる。そのため、本体部42及び支持ピン43を能動的に後退させる手段を駆動体に付与する必要がなく、金型構造を簡素化することができる。

0050

(3)本実施形態では、支持ピン43を付勢するばね52の荷重PA及び本体部42を付勢するばね51の荷重PCの間に、「PC<PA」という大小関係が設定されている。このように設定することにより、油圧シリンダ、モータ、アクチュエータ等によって外部から駆動力を与えずに、比較的簡単な金型構造で所望とする動作をインサート材支持機構41に行わせることができる。

0051

(4)本実施形態では、射出過程において、本体部42に設けられた係合部42dが、後退方向への移動時に、支持ピン43に設けられた被係合部43cに係合するように構成されている。従って、本体部42に作用するばね力が支持ピン43にも作用するため、比較的簡単な構造で受圧面積が本体部42よりも小さい支持ピン43を後退方向に容易に動かすことができる。

0052

(5)本実施形態では、樹脂充填工程において、第1先端面42a及び第2先端面43aが、キャビティC1を形成する面である上型20及び下型30の内面22、32と同一平面に属する状態となる。それゆえ、射出成形品1に本体部42と支持ピン43との段差による凸部(樹脂の肉厚部)が生じることがなく、その部分の樹脂の厚さも均一になるため、射出成形品1を小型化することができる。

0053

(6)本実施形態では、支持ピン43を前進方向に付勢するばね52が、本体部42の内部に収容されている。よって、本体部42と支持ピン43との可動距離をそれぞれ個別に設定することができる。

0054

(7)本実施形態において、本体部42には、第2先端面43aが第1先端面42aよりも後退しないように支持ピン43の没入動作を規制するストッパ部として機能するベース部45が設けられている。従って、支持ピン43が後退しすぎることがないため、成形品表面に凸部が生じることを防止することができる。

0055

なお、本発明の各実施の形態は発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更することができる。

0056

図7に示される別の実施形態の金型装置11Aのように構成してもよい。この金型装置11Aのインサート材支持機構41Aでは、ベース部45が省略される代わりに、ベース部45よりも小さいストッパ部63が取り付けられている。また、この金型装置11Aは、本体部42を前進方向に付勢する2本のばね61と、支持ピン43を前進方向に付勢する1本のばね62とを備えている。駆動体であるこれらのばね61、62は、いずれも本体部42と閉塞部材44とがなすばね収容空間内に収容されている。従って、ばね62は、本体部42の内部に収容されていない。この構成であると、ばね61、62の交換などのメンテナンス作業が行いやすくなるという利点がある。

0057

上記実施形態では、支持ピン43は1つのピン本体43bを有するものであったが、ピン本体43bは2以上であっても構わない。例えば、図8に示される別の実施形態の金型装置11Bのように、2つのピン本体43bを共通の連結部43eで連結した構造の支持ピン43Bを採用してもよい。この構成によれば、1つの本体部42に設けられた2つのピン本体43bを連動して同時に後退させることができ、各ピン本体43bの動きが安定化する。また、金型構造を簡素化することができる。

0058

上記実施形態のインサート材支持機構41は、図9(a)に示されるように本体部42が断面円形状であって、その円形状をした第1先端面42aにて開口する1つのピン支持穴47に1つのピン本体43bを支持したものであった。また、図8に示した別の実施形態のインサート材支持機構41Bは、図9(b)に示されるように本体部42が断面円形状であって、その円形状をした第1先端面42aにて開口する2つのピン支持穴47に2つのピン本体43bを支持したものであった。しかしながら、本体部の形状やピン本体の数、配置等はこれらに限定されることはなく、射出成形品やインサート材の形状や配置、他の金属部品との関係等によって適宜設定することができる。例えば、図9(c)に示される別の実施形態のインサート材支持機構41Cでは、4つのピン本体43bを共通の連結部(図示略)で連結した構造の支持ピン43Cが採用されている。そして、この支持ピン43Cが断面正方形状をなす本体部42内に収容されている。なお、4つのピン本体43bは、矩形状をした第1先端面42aにて開口する4つのピン支持穴47にそれぞれ支持されている。また、図9(d)に示される別の実施形態のインサート材支持機構41Dでは、8つのピン本体43bを共通の連結部(図示略)で連結した構造の支持ピン43Dが採用されている。そして、この支持ピン43Dが断面長方形状をなす本体部42内に収容されている。なお、矩形状をした第1先端面42aにおいては8つのピン支持穴47が一列に配置されるとともに、各ピン支持穴47には8つのピン本体43bがそれぞれ支持されている。矩形の角はR面になっている(面取りされている)と、移動しやすく好ましい。

0059

上記実施形態では、インサート材支持機構41を上型20及び下型30の両方に設けたが、いずれか一方のみに設けてもよい。あるいは、インサート材支持機構41を上型20及び下型30とは別の型部材に設けてもよい。例えば、図10に示される別の実施形態の金型装置11Cでは、上型20及び下型30間に配置された一対のスライド型70にインサート材支持機構41をそれぞれ設けた構造を採用している。これらスライド型70には、樹脂被覆3及び樹脂被覆3からスライド型70の可動方向に突出する壁部3aを成形するキャビティC1が設けられている。また、スライド型70には、キャビティC1を形成する面である内面71が設けられるとともに、その内面71にて開口する支持機構取付穴73が設けられている。インサート材支持機構41はこの支持機構取付穴73に取り付けられている。この金型装置11Cでは、屈曲部を2箇所有するクランク形状のインサート材2Aが縦置きでセットされる。このとき、インサート材2Aの左右両面が各々のインサート材支持機構41の支持ピン43によって支持される。この状態で射出成形を行うことにより、図10に示すような所望形状の射出成形品1Aが製造される。

0060

上記実施形態では、図1に示されるように上型20側のインサート材支持機構41の位置と下型30側のインサート材支持機構41の位置とをずらして互いに対向しないように配置した。しかし、これに限定されずインサート材支持機構41同士を互いに対向するように配置しても構わない。

0061

上記実施形態のインサート材支持機構41は支持ピン43を付勢するばねの荷重を調整する機構を特に備えていなかったが、ばねの圧縮度を変更する機能を備えたばね荷重調整機構を設け、それによりばねの荷重を適宜調整するようにしてもよい。この構成によると、所望とする射出成形品の形状や種類等に応じて、ばねの荷重を微調整することができる。

0062

例えば、異なる位置に複数のインサート材支持機構41を備える上記実施形態の金型装置11では、ゲート部からの距離に関係なくインサート材支持機構41のばね荷重をいずれも等しく設定しているが、これに限定されない。例えば、ゲート部からの距離の違いを考慮して、ゲート部から遠い位置にあるインサート材支持機構41のばね荷重を、ゲート部から近い位置にあるインサート材支持機構41のばね荷重よりも相対的に小さく設定してもよい。即ち、一般的にゲート部から遠い位置においては樹脂圧が低くなることがあるので、それを考慮してばね荷重を適宜設定することにより、複数の異なる位置にあるインサート材支持機構41をそれぞれ安定的に動作させることができる。

0063

次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した各実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。

0064

(1)前記型部材は互いに接離する上型及び下型であり、前記インサート材支持機構は前記上型及び前記下型のうちの少なくともいずれかに設けられていること。これによると、本体部及び支持ピンを互いに独立して型開閉方向(上下方向)に進退させることができる。
(2)前記型部材は互いに接離する上型及び下型間に配置されたスライド型であり、前記インサート材支持機構は前記スライド型に設けられていること。これによると、本体部及び支持ピンを互いに独立して型開閉方向に直交する方向(水平方向)に進退させることができる。
(3)前記インサート材はバスバーであること。
(4)前記インサート材支持機構は、前記支持ピンを付勢するばねの荷重を調整するためのばね荷重調整機構を備えること。これによると、所望とする成形品の種類等に応じてばねの荷重を微調整することができる。
(5)前記キャビティ内に溶融した熱可塑性樹脂を導入するためのゲート部を備える前記型部材に複数の前記インサート材支持機構が設けられるとともに、前記ゲート部から遠い位置にある前記インサート材支持機構のばね荷重が、前記ゲート部から近い位置にある前記インサート材支持機構のばね荷重よりも相対的に小さく設定されていること。これによると、一般的にゲート部から遠い位置においては樹脂圧が低くなることがあるので、それを考慮してばね荷重を適宜設定することにより、複数の異なる位置にあるインサート材支持機構をそれぞれ安定的に動作させることができる。

0065

1、1A…射出成形品
2、2A…インサート材
3…被覆樹脂
11、11A、11B,11C…金型装置
20…型部材としての上型
22、32、71…(型部材の)内面
30…型部材としての下型
41、41A,41B,41C、41D…インサート材支持機構
42…本体部
42a…第1先端面
42d…係合部
43…支持ピン
43a…第2先端面
43b…ピン本体
43c…被係合部
43e…(被係合部を兼ねる)連結部
45…ストッパ部を兼ねるベース部
47…ピン支持穴
51、52、61,62…駆動体としてのばね
63…ストッパ部
70…型部材としてのスライド型
C1…キャビティ
R1…熱可塑性樹脂
S1…隙間

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 信越化学工業株式会社の「 タイヤ成型用離型剤組成物およびタイヤ成型用ブラダー」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】一度離型剤を塗布した後、再度離型剤を塗布することなく、従来よりも大幅に多く繰り返し連続してタイヤの成型加硫が可能となる、離型性に優れたタイヤ成型用離型剤組成物を提供する。【解決手段】(A)1分... 詳細

  • アズビル株式会社の「 金型」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】異物を挟み込んだ場合でも、型かじりを防止することができる金型を提供する。【解決手段】固定側金型10と、固定側金型10に対して進退可能に設けられる可動側金型20と、固定側金型10及び可動側金型2... 詳細

  • 株式会社ブリヂストンの「 ベントホール清掃装置及びベントホール清掃方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】タイヤ加硫用モールドのベントホールを清掃する際に、ベントホールに挿入する清掃工具が折れるのを防止する。【解決手段】ベントホール清掃装置100は、タイヤ加硫用モールド1の姿勢を検出するモールド検... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ