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技術 第VIII因子キメラタンパク質及びその使用

出願人 バイオベラティブセラピューティクスインコーポレイテッド
発明者 エクタセスチャブラトンヤオリウ
出願日 2020年7月3日 (7ヶ月経過) 出願番号 2020-115424
公開日 2020年10月1日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-156520
状態 未査定
技術分野 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 微生物による化合物の製造 医薬品製剤 ペプチド又は蛋白質 突然変異または遺伝子工学 微生物、その培養処理 化合物または医薬の治療活性 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 動物,微生物物質含有医薬
主要キーワード 複数シリーズ 最大延長 反結合 ロンドン分散力 外科用刃 接触ゾーン ASCIIテキスト 混合試験
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年10月1日)のものです。
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図面 (15)

課題

あまり頻繁ではない投与で済む第VIII因子(FVIII)製剤、すなわち、半減期限界の1.5〜2倍より長い半減期を有するFVIII製剤を提供する。

解決手段

本発明は、(i)第1の免疫グロブリンIg定常領域またはその一部に融合されたFVIIIを含む第1のポリペプチドと(ii)中間のXTEN配列によって第2のIg定常領域またはその一部に融合されたフォンウィルブランド因子(VWF)のD’ドメイン及びD3ドメインを含むVWFタンパク質を含む第2のポリペプチドとを含むキメラタンパク質を提供し、XTEN配列は288未満のアミノ酸残基を含有し、第1のポリペプチドは第2のポリペプチドに連結されるまたは会合する。特定の実施形態には、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、第2のポリペプチドにおけるXTEN配列は12〜287アミノ酸の間の長さを有するアミノ酸配列から成る。

概要

背景

血友病Aは第VIII凝固因子(FVIII)をコードする遺伝子の欠損が原因で生じる出血性疾患であり、出生10,000人に1〜2人が発症する。Grawら,Nat.Rev.Genet.6(6):488−501(2005).血友病Aに罹った患者は精製したFVIIIまたは組換えで製造されたFVIIIの点滴によって治療することができる。しかしながら、市販のFVIII製剤はすべて約8〜12時間の半減期を有することが知られており、患者への頻繁な静脈内投与を必要とする。Weiner,M.A.及びCairo,M.S.,Pediatric Hematology Secrets,Lee,M.T.,12.Disorders of Coagulation,Elsevier Health Sciences,2001;Lillicrap,D.Thromb.Res.122,Suppl.4:S2−8(2008)を参照のこと。加えて、FVIIIの半減期を延長するために多数のアプローチが試みられている。たとえば、凝固因子の半減期を延長するための開発におけるアプローチには、PEG化、糖PEG化、及びアルブミンによる抱合が含まれる。Dumontら,Blood.119(13):3024−3030(2012年1月13日オンライン公開)を参照のこと。しかしながら、使用されたタンパク質工学にかかわらず、現在開発中の長時間作用型のFVIII製剤は前臨床動物モデルにてたった約1.5〜2時間の限定された半減期を有するにすぎないことが報告されている。上記を参照のこと。一貫した結果はヒトで実証されており、たとえば、rFVIIIFcは血友病Aの患者にてアドベイト登録商標)と比べて約1.7倍まで半減期を改善することが報告された。上記参照。したがって、半減期の上昇は、軽微な改善にもかかわらず、他のT1/2律速因子の存在を示し得る。Liu,T.ら,2007,ISTHmeeting,abstract#P−M−035;Henrik,A.ら,2011,ISTH meeting,abstract#P=MO−181;Liu,Tら,2011,ISTH meeting abstract#P−WE−131を参照のこと。

血漿フォンウィルブランド因子(VWF)はおよそ16時間(13〜18時間の範囲)の半減期を有する。Goudemand,Jら,J.Thromb.Haemost.2005;3:2219−27。VWFの半減期は、多数の因子:VWFにおけるグリコシル化パターン、ADAMTS−13(トロンボスポンジンモチーフを伴ったジスインテグリンメタロプロテアーゼ−13)、及び種々の突然変異によって影響を受け得る

血漿では、FVIIIの95〜98%が完全長のVWFとの堅い非共有結合複合体で循環している。この複合体の形成は生体内でのFVIIIの適当な血漿レベルの維持にとって重要である。Lentingら,Blood.92(11):3983−96(1998);Lentingら,J.Thromb.Haemost.5(7):1353−60(2007)。完全長の野生型FVIIIは大部分が、重鎖(MW 200kD)と軽鎖(MW 73kD)を有するヘテロ二量体として存在する。重鎖の372位と740位及び軽鎖の1689位でのタンパク質分解によりFVIIIが活性化されると、FVIIIに結合されたVWFが活性化されたFVIIIから取り外される。活性化されたFVIIIは活性化された第IX因子カルシウム及びリン脂質一緒に(「テナーゼ複合体」)第X因子の活性化を誘導し、大量のトロンビンを生成する。次いでトロンビンは次にフィブリノーゲンを切断して可溶性フィブリン単量体を形成し、次いでそれは自然に重合して可溶性のフィブリンポリマーを形成する。トロンビンはまた第XIII因子も活性化し、それはカルシウムと一緒に可溶性のフィブリンポリマーを架橋し、安定化するのに役立ち、架橋された(不溶性の)フィブリンを形成する。活性化されたFVIIIはタンパク質分解によって循環から速やかにクリアランスされる。
頻繁な投与投与スケジュールが原因で生じる不都合さとに起因して、あまり頻繁ではない投与で済むFVIII製剤、すなわち、半減期の限界の1.5〜2倍より長い半減期を有するFVIII製剤を開発するニーズが依然として存在する。

概要

あまり頻繁ではない投与で済む第VIII因子(FVIII)製剤、すなわち、半減期の限界の1.5〜2倍より長い半減期を有するFVIII製剤を提供する。本発明は、(i)第1の免疫グロブリンIg定常領域またはその一部に融合されたFVIIIを含む第1のポリペプチドと(ii)中間のXTEN配列によって第2のIg定常領域またはその一部に融合されたフォンウィルブランド因子(VWF)のD’ドメイン及びD3ドメインを含むVWFタンパク質を含む第2のポリペプチドとを含むキメラタンパク質を提供し、XTEN配列は288未満のアミノ酸残基を含有し、第1のポリペプチドは第2のポリペプチドに連結されるまたは会合する。特定の実施形態には、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、第2のポリペプチドにおけるXTEN配列は12〜287アミノ酸の間の長さを有するアミノ酸配列から成る。

目的

(A,B)rFVIII169/VWF057ヘテロ二量体は尾静脈横断出血モデルにおいてHemAマウスにさらに長い保護を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

明細書に記載の発明。

技術分野

0001

電子的に提出された配列表への言及
ASCIIテキストファイルにて電子的に提出された配列表(名称:2159_441PC02_SequenceListing_ST25.txt;サイズ:823,500バイト;作成日:2015年1月9日)の内容はその全体が参照によって本明細書に組み入れられる。

背景技術

0002

血友病Aは第VIII凝固因子(FVIII)をコードする遺伝子の欠損が原因で生じる出血性疾患であり、出生10,000人に1〜2人が発症する。Grawら,Nat.Rev.Genet.6(6):488−501(2005).血友病Aに罹った患者は精製したFVIIIまたは組換えで製造されたFVIIIの点滴によって治療することができる。しかしながら、市販のFVIII製剤はすべて約8〜12時間の半減期を有することが知られており、患者への頻繁な静脈内投与を必要とする。Weiner,M.A.及びCairo,M.S.,Pediatric Hematology Secrets,Lee,M.T.,12.Disorders of Coagulation,Elsevier Health Sciences,2001;Lillicrap,D.Thromb.Res.122,Suppl.4:S2−8(2008)を参照のこと。加えて、FVIIIの半減期を延長するために多数のアプローチが試みられている。たとえば、凝固因子の半減期を延長するための開発におけるアプローチには、PEG化、糖PEG化、及びアルブミンによる抱合が含まれる。Dumontら,Blood.119(13):3024−3030(2012年1月13日オンライン公開)を参照のこと。しかしながら、使用されたタンパク質工学にかかわらず、現在開発中の長時間作用型のFVIII製剤は前臨床動物モデルにてたった約1.5〜2時間の限定された半減期を有するにすぎないことが報告されている。上記を参照のこと。一貫した結果はヒトで実証されており、たとえば、rFVIIIFcは血友病Aの患者にてアドベイト登録商標)と比べて約1.7倍まで半減期を改善することが報告された。上記参照。したがって、半減期の上昇は、軽微な改善にもかかわらず、他のT1/2律速因子の存在を示し得る。Liu,T.ら,2007,ISTHmeeting,abstract#P−M−035;Henrik,A.ら,2011,ISTH meeting,abstract#P=MO−181;Liu,Tら,2011,ISTH meeting abstract#P−WE−131を参照のこと。

0003

血漿フォンウィルブランド因子(VWF)はおよそ16時間(13〜18時間の範囲)の半減期を有する。Goudemand,Jら,J.Thromb.Haemost.2005;3:2219−27。VWFの半減期は、多数の因子:VWFにおけるグリコシル化パターン、ADAMTS−13(トロンボスポンジンモチーフを伴ったジスインテグリンメタロプロテアーゼ−13)、及び種々の突然変異によって影響を受け得る

0004

血漿では、FVIIIの95〜98%が完全長のVWFとの堅い非共有結合複合体で循環している。この複合体の形成は生体内でのFVIIIの適当な血漿レベルの維持にとって重要である。Lentingら,Blood.92(11):3983−96(1998);Lentingら,J.Thromb.Haemost.5(7):1353−60(2007)。完全長の野生型FVIIIは大部分が、重鎖(MW 200kD)と軽鎖(MW 73kD)を有するヘテロ二量体として存在する。重鎖の372位と740位及び軽鎖の1689位でのタンパク質分解によりFVIIIが活性化されると、FVIIIに結合されたVWFが活性化されたFVIIIから取り外される。活性化されたFVIIIは活性化された第IX因子カルシウム及びリン脂質一緒に(「テナーゼ複合体」)第X因子の活性化を誘導し、大量のトロンビンを生成する。次いでトロンビンは次にフィブリノーゲンを切断して可溶性フィブリン単量体を形成し、次いでそれは自然に重合して可溶性のフィブリンポリマーを形成する。トロンビンはまた第XIII因子も活性化し、それはカルシウムと一緒に可溶性のフィブリンポリマーを架橋し、安定化するのに役立ち、架橋された(不溶性の)フィブリンを形成する。活性化されたFVIIIはタンパク質分解によって循環から速やかにクリアランスされる。
頻繁な投与投与スケジュールが原因で生じる不都合さとに起因して、あまり頻繁ではない投与で済むFVIII製剤、すなわち、半減期の限界の1.5〜2倍より長い半減期を有するFVIII製剤を開発するニーズが依然として存在する。

先行技術

0005

Grawら,Nat.Rev.Genet.6(6):488−501(2005)
Dumontら,Blood.119(13):3024−3030
Goudemand,Jら,J.Thromb.Haemost.2005;3:2219−27
Lentingら,Blood.92(11):3983−96(1998)
Lentingら,J.Thromb.Haemost.5(7):1353−60(2007)

課題を解決するための手段

0006

本発明は、(i)第1の免疫グロブリン(「Ig」)定常領域またはその一部に融合された第VIII因子(「FVIII」)を含む第1のポリペプチドと(ii)中間のXTEN配列によって第2のIg定常領域またはその一部に融合されたフォンウィルブランド因子(「VWF」)のD’ドメイン及びD3ドメインを含むVWFタンパク質を含む第2のポリペプチドとを含むキメラタンパク質を提供し、その際、XTEN配列は288未満のアミノ酸残基を含有し、第1のポリペプチドは第2のポリペプチドに連結されるまたは会合する。特定の実施形態には、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、その際、第2のポリペプチドにおけるXTEN配列は12アミノ酸〜287アミノ酸の間の長さを有するアミノ酸配列から成る。

0007

開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質であり、その際、キメラタンパク質は、第1のポリペプチドと第2のポリペプチドを含み、融合タンパク質の第2のポリペプチドが少なくとも288アミノ酸を含有するXTEN配列を含む相当する融合タンパク質に比べて長い半減期を示す。一部の実施形態には、少なくとも288アミノ酸を含有するXTEN配列AE288が含まれる。一部の実施形態では、AE288は配列番号8である。

0008

開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質であり、その際、第2のポリペプチドのXTEN配列は約36、約42、約72、または約144のアミノ酸を含有する。一部の実施形態では、第2のポリペプチドのXTEN配列はAE42、AE72、AE144、AG42、AG72、またはAG144から選択される。

0009

一部の実施形態には本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、その際、第2のポリペプチドのXTEN配列は、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号55;配列番号56;配列番号57;配列番号58;配列番号58;配列番号59;配列番号14;配列番号60;配列番号61;配列番号62;または配列番号63から選択される。

0010

特定の実施形態では、第1のポリペプチドはさらに、FVIIIタンパク質を第1のIg定常領域またはその一部と連結する第2のXTEN配列を含む。開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質であり、その際、第1のポリペプチドは、FVIIIタンパク質の中での1以上の挿入部位に挿入される第3のXTEN配列を含む。一部の実施形態では、第1のポリペプチドはさらに、FVIIIタンパク質の中での1以上の挿入部位に挿入される第2のXTEN配列を含む。特定の実施形態では、第1のポリペプチドは、FVIIIタンパク質を第1のIg定常領域またはその一部と連結する第3のXTEN配列を含む。

0011

開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質であり、その際、第2のXTEN配列、第3のXTEN配列、または第2と第3のXTEN配列はそれぞれ独立してAE42、AE72、AE864、AE576、AE288、AE144、AG864、AG576、AG288、及びAG144から選択される。一部の実施形態では、第2のXTEN配列、第3のXTEN配列、または第2と第3のXTEN配列はそれぞれ独立して配列番号8;配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号17;配列番号54;配列番号19;配列番号16;配列番号18;配列番号15;配列番号55;配列番号56;配列番号57;配列番号58;配列番号59;配列番号14;配列番号60;配列番号61;配列番号62;または配列番号63から選択される。特定の実施形態では、第2のXTEN配列、第3のXTEN配列、または第2と第3双方のXTEN配列はそれぞれ独立してAE288またはAG288である。一部の実施形態では、第2のポリペプチドにおけるXTEN配列はリンカーによって第2のIg定常領域またはその一部に融合される。特定の実施形態では、リンカーは切断可能なリンカーである。

0012

一部の実施形態には本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、その際、リンカーは、第XIa因子、第XIIa因子カリクレイン、第VIIa因子、第IXa因子、第Xa因子、第IIa因子(トロンビン)、エラスターゼ−2、グランザイム−B、TEVエンテロキナーゼプロテアーゼ3C、ソルターゼA、MMP−12、MMP−13、MMP−17、及びMMP−20から選択されるプロテアーゼによって切断可能である。一部の実施形態には、リンカーは因子IIa(トロンビン)によって切断可能である。

0013

開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質であり、その際、リンカーは、RRRR(配列番号102)、RKRRKR(配列番号103)、RRRRS(配列番号104)、TQSFDFTR(配列番号1)、SVSQTSKLTR(配列番号3)、DFLAEGGGVR(配列番号4)、TTKIKPR(配列番号5)、LVPRG(配列番号6)、ALRPR(配列番号7)、KLTRAET(配列番号121)、DFTRVVG(配列番号122)、TMTRIVGG(配列番号123)、SPFRSTGG(配列番号124)、LQVRIVGG(配列番号125)、PLGRIVGG(配列番号126)、IERTVGG(配列番号127)、LTPRSLLV(配列番号128)、LGPVSGVP(配列番号129)、VAGDSLEE(配列番号130)、GPAGLGGA(配列番号131)、GPAGLRGA(配列番号132)、APLGLRLR(配列番号133)、PALPLVAQ(配列番号134)、ENLYFQG(配列番号:135)、DDDKIVGG(配列番号136)、LEVLFQGP(配列番号137)、LPKTGSES(配列番号138)、DKNTGDYYEDSYEDISAYLLSKNNAIEPRSFS(配列番号88)、及びIEPRSFS(配列番号194)から選択されるアミノ酸配列を含む1以上の切断部位を含む。一部の実施形態では、リンカーはTLDPRSFLLRNPNDKYEPFWEDEEK(配列番号146)を含む。特定の実施形態では、切断部位はLVPRG(配列番号6)のアミノ酸配列を含む。他の実施形態では、切断部位はIEPRSFS(配列番号194)のアミノ酸配列を含む。さらに他の実施形態では、切断部位はIEPRSFS(配列番号194)のアミノ酸配列を含み、切断部位はFVIIIの完全長a2領域ではない。一部の実施形態では、切断部位は少なくともIEPR(配列番号200)を含むFVIIIのa2領域の断片を含む。他の実施形態では、切断部位は少なくとも配列IEPR(配列番号200)を含むFVIIIのa2領域の断片を含み、切断部位は完全長a2領域ではない。特定の実施形態では、切断部位は本明細書で提供されるような、または当該技術で既知のようなトロンビン切断アッセイで切断可能である。

0014

一部の実施形態には本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、その際、第1のIg定常領域またはその一部は第1のFc領域を含み、及び/または第2のIg定常領域またはその一部は第2のFc領域を含む。一部の実施形態では、第1のIg定常領域またはその一部及び第2のIg定常領域またはその一部はキメラタンパク質の半減期を延長する。一部の実施形態では、第1のポリペプチド及び第2のポリペプチドはリンカーによって融合される。特定の実施形態では、第1のポリペプチド及び第2のポリペプチドは処理可能なリンカーによって融合される。一部の実施形態では、第1のIg定常領域またはその一部は第2のIg定常領域またはその一部と会合する。特定の実施形態では、第1のIg定常領域またはその一部は第2のIg定常領域またはその一部と共有結合によって会合する。一部の実施形態では、共有結合はジスルフィド結合である。

0015

開示されるのはまた、以下の式(a)〜(hh)のそれぞれを含むキメラタンパク質である:
(a)FVIII−F1:F2−L2−X−L1−V;
(b)FVIII−F1:V−L1−X−L2−F2;
(c)F1−FVIII:F2−L2−X−L1−V;
(d)F1−FVIII:V−L1−X−L2−F2;
(e)FVIII−X2−F1:F2−L2−X1−L1−V;
(f)FVIII−X2−F1:V−L1−X1−L2−F2;
(g)FVIII(X2)−F1:F2−L2−X1−L1−V;
(h)FVIII(X2)−F1:V−L1−X1−L2−F2;
(i)F1−X2−F1:F2−L2−X1−L1−V;
(j)F1−X2−F1:V−L1−X1−L2−F2;
(k)V−L1−X−L2−F2−L3−FVIII−L4−F1;
(l)V−L1−X−L2−F2−L3−F1−L4−FVIII;
(m)F1−L4−FVIII−L3−F2−L2−X−L1−V;
(n)FVIII−L4−F1−L3−F2−L2−X−L1−V;
(o)FVIII−L4−F1−L3−V−L1−X−L2−F2;
(p)FVIII−L4−F1−L3−F2−L2−X−L1−V;
(q)F2−L2−X−L1−V−L3−F1−L4−FVIII;
(r)F2−L2−X−L1−V−L3−FVIII−L4−F1;
(s)V−L1−X1−L2−F2−L3−FVIII(X2)−L4−F1;
(t)V−L1−X1−L2−F2−L3−F1−L4−FVIII(X2);
(u)F1−L4−FVIII(X2)−L3−F2−L2−X1−L1−V;
(v)F−L4−FVIII(X2)−L3−V−L1−X1−L2−F2;
(w)FVIII(X2)−L4−F1−L3−V−L1−X1−L2−F2;
(x)FVIII(X2)−L4−F1−L3−F2−L2−X1−L1−V;
(y)F2−L2−X1−L1−V−L3−F1−L4−FVIII(X2);
(z)F2−L2−X1−L1−V−L3−FVIII(X2)−L4−F1;
(aa)V−L1−X2−L2−F2−L3−FVIII−L4−X2−L5−F1;
(bb)V−L1−X2−L2−F2−L3−F1−L5−X2−L4−FVIII;
(cc)F1−L5−X2−L4−FVIII−L3−F2−L2−X2−L1−V;
(dd)F1−L5−X2−L4−FVIII−L3−V−L1−X2−L2−F2;
(ee)FVIII−L5−X2−L4−F2−L3−V−L1−X1−L2−F1;
(ff)FVIII−L5−X2−L4−F2−L3−F1−L2−X1−L1−V;
(gg)F1−L2−X1−L1−V−L3−F2−L4−X2−L5−FVIII;又は
(hh)F1−L2−X1−L1−V−L3−FVIII−L5−X2−L4−F2;
式中、VはD’ドメイン及びD3ドメインを含むVWFタンパク質であり、XまたはX1は288未満のアミノ酸を含有する第1のXTEN配列であり、X2は第2のXTEN配列であり、FVIIIはFVIIIタンパク質を含み、FVIII(X2)はFVIIIタンパク質内の1以上の挿入部位に挿入された第2のXTEN配列を有するFVIIIタンパク質を含み、F1は第1のIg定常領域またはその一部であり、F2は第2のIg定常領域またはその一部であり、L1、L2、L3、L4またはL5は任意のリンカーであり、(−)はペプチド結合であり、(:)は共有結合または非共有結合である。

0016

一部の実施形態には本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、その際、XまたはX1は12アミノ酸〜287アミノ酸の間の長さのアミノ酸配列から成る。

0017

特定の実施形態では、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質はXまたはX1がAE288であることを除いて式を含む相当するキメラタンパク質に比べて長い半減期を示す。一部の実施形態では、AE288は配列番号8である。

0018

一部の実施形態には本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、その際、式におけるXまたはX1は約36、約42、約72、または約144のアミノ酸を含有する。特定の実施形態では、式におけるXまたはX1はAE42、AE72、AE144、AG42、AG72、またはAG144から選択される。一部の実施形態では、式におけるXまたはX1は、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号55;配列番号56;配列番号57;配列番号58;配列番号59;配列番号14;配列番号60;配列番号61;配列番号62;または配列番号63から選択される。特定の実施形態では、X2は、少なくとも約36アミノ酸、少なくとも約42アミノ酸、少なくとも約144アミノ酸、少なくとも約288アミノ酸、少なくとも約576アミノ酸、少なくとも約864アミノ酸の長さを有するアミノ酸配列を含む。特定の実施形態では、X2はAE42、AE72、AE864、AE576、AE288、AE144、AG864、AG576、AG288、及びAG144から選択される。一部の実施形態では、X2は、配列番号8;配列番号9;配列番号10;配列番号11;配列番号17;配列番号54;配列番号19;配列番号16;配列番号18;配列番号15;配列番号55;配列番号56;配列番号57;配列番号58;配列番号59;配列番号14;配列番号60;配列番号61;配列番号62;または配列番号:63から選択される。特定の実施形態では、X2はAE288またはAG288である。

0019

開示されるのはまた、XまたはX1及び/またはX2を含まないキメラタンパク質に比べて長い半減期を示すXまたはX1及び/またはX2を含む、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質である。一部の実施形態では、L1及び/またはL2は切断可能なリンカーである。特定の実施形態では、L4及び/またはL5は切断可能なリンカーである。特定の実施形態では、リンカーは、第XIa因子、第XIIa因子、カリクレイン、第VIIa因子、第IXa因子、第Xa因子、第IIa因子(トロンビン)、エラスターゼ−2、グランザイム−B、TEV、エンテロキナーゼ、プロテアーゼ3C、ソルターゼA、MMP−12、MMP−13、MMP−17、及びMMP−20から選択されるプロテアーゼによって切断可能である。一部の実施形態には、リンカーは第IIa因子(トロンビン)によって切断可能である。

0020

一部の実施形態には本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、その際、リンカーは、RRRR(配列番号102)、RKRRKR(配列番号103)、RRRRS(配列番号104)、TQSFNDFTR(配列番号2)、SVSQTSKLTR(配列番号3)、DFLAEGGGVR(配列番号4)、TTKIKPR(配列番号5)、LVPRG(配列番号6)、ALRPR(配列番号7)、KLTRAET(配列番号121)、DFTRVVG(配列番号122)、TMTRIVGG(配列番号123)、SPFRSTGG(配列番号124)、LQVRIVGG(配列番号125)、PLGRIVGG(配列番号126)、IEGRTVGG(配列番号127)、LTPRSLLV(配列番号128)、LGPVSGVP(配列番号129)、VAGDSLEE(配列番号130)、GPAGLGGA(配列番号131)、GPAGLRGA(配列番号132)、APLGLRLR(配列番号133)、PALPLVAQ(配列番号134)、ENLYFQG(配列番号135)、DDDKIVGG(配列番号136)、LEVLFQGP(配列番号137)、及びLPKTGSES(配列番号138)から選択されるアミノ酸配列を含む1以上の切断可能な部位を含む。一部の実施形態では、リンカーはTLDPRSFLLRNPNDKYEPFWEDEEK(配列番号146)を含む。特定の実施形態では、リンカーはLVPRG(配列番号6)のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、リンカーはFVIIIのa1領域、FVIIIのa2領域、FVIIIのa3領域またはそれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態では、リンカーはFVIIIのa2領域の断片を含む。a2領域の断片は場合によっては配列DKNTGDYYEDSYEDISAYLLSKNNAIEPRSFS(配列番号88)を含むことができる。さらに他の実施形態では、IEPRSFS(配列番号194)の配列を有する断片を含むFVIIIのa2領域のさらに小さな断片を使用することができる。特定の一実施形態では、リンカーはIEPRSFS(配列番号194)のアミノ酸配列を含む。別の実施形態では、リンカーはIEPRSFS(配列番号194)のアミノ酸配列を含み、その際、リンカーはFVIIIの完全長a2領域ではない。

0021

開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質であり、その際、FVIIIのa2領域は、ISDKNTGDYYEDSYEDISAYLLSKNNAIEPRSFS(配列番号106)またはDKNTGDYYEDSYEDISAYLLSKNNAIEPRSFS(配列番号88)のいずれかに対して少なくとも約80%、約85%、約90%、約95%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、a1領域はISMKNNEEAEDYDDDLTDSEMDVVRFDDDNSPSIQIRSV(配列番号107)に対して少なくとも約80%、約85%、約90%、約95%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態では、a3領域はISEITRTTLQSDQEIDYDDTISVEMKEDFDIYDEDENQSPRSFQ(配列番号108)に対して少なくとも約80%、約85%、約90%、約95%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、F1は第1のFc領域を含み、及び/またはF2は第2のFc領域を含む。

0022

一部の実施形態には、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、その際、F1及びF2を含むキメラタンパク質はF1及びF2を含まないキメラタンパク質に比べて長い半減期を示す。特定の実施形態では、L3は処理可能なリンカーである。一部の実施形態では、VWFタンパク質は非共有結合によってFVIIIタンパク質と会合する。一部の実施形態では、キメラタンパク質の半減期は、VWFタンパク質及び/またはXTEN配列を含まないFVIIIタンパク質に比べて、または野生型FVIIIに比べて延長される。特定の実施形態では、キメラタンパク質の半減期は、VWFタンパク質またはXTEN配列を含まないFVIIIタンパク質よりも、または野生型FVIIIよりも少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約11倍、または少なくとも約12倍長く延長される。

0023

開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質であり、その際、キメラタンパク質の半減期は、少なくとも約17時間、少なくとも約18時間、少なくとも約19時間、少なくとも約20時間、少なくとも約21時間、少なくとも約22時間、少なくとも約23時間、少なくとも約24時間、少なくとも約25時間、少なくとも約26時間、少なくとも約27時間、少なくとも約28時間、少なくとも約29時間、少なくとも約30時間、少なくとも約31時間、少なくとも約32時間、少なくとも約33時間、少なくとも約34時間、少なくとも約35時間、少なくとも約36時間、少なくとも約48時間、少なくとも約60時間、少なくとも約72時間、少なくとも約84時間、少なくとも約96時間、または少なくとも約108時間である。一部の実施形態では、キメラタンパク質の半減期はHemAマウスにて約40時間である。特定の実施形態では、VWFタンパク質はVWFクリアランス受容体に実質的に結合しない。一部の実施形態では、VWFタンパク質は、1以上のプロテアーゼ切断からFVIIIタンパク質を保護することができ、活性化からFVIIIタンパク質を保護することができ、FVIIIタンパク質の重鎖及び/または軽鎖を安定化することができ、または1以上のスカベンジャー受容体によるFVIIIタンパク質のクリアランスを防ぐことができる。

0024

一部の実施形態には、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、その際、VWFタンパク質はFVIIIタンパク質上のVWF結合部位遮蔽することまたは遮断することによって内在性のVWFがFVIIIタンパク質に結合するのを阻害するまたは妨ぐ。特定の実施形態では、VWF結合部位はFVIIIタンパク質のA3ドメインまたはC2ドメイン、またはA3ドメイン及びC2ドメインの双方に位置する。一部の実施形態では、VWF結合部位は配列番号65のアミノ酸1669〜1689及び2303〜2332に相当するアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、第1のIg定常領域またはその一部及び第2のIg定常領域またはその一部は同一である、または異なっている。特定の実施形態では、FVIIIタンパク質は、少なくとも2つのXTEN配列、少なくとも3つのXTEN配列、少なくとも4つのXTEN配列、少なくとも5つのXTEN配列、または少なくとも6つのXTEN配列に連結される、及び/またはそれらと共に挿入される。

0025

開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質であり、その際、FVIIIタンパク質は、A1ドメイン、a1酸性領域、A2ドメイン、a2酸性領域、Bドメイン、A3ドメイン、a3酸性領域、C1ドメイン、C2ドメイン、それらの1以上の断片、及びそれらの任意の組み合わせから選択されるFVIIIの1以上のドメインを含む。

0026

開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質であり、その際、FVIIIタンパク質における1以上の挿入部位は、A1ドメイン、a1酸性領域、A2ドメイン、a2酸性領域、A3ドメイン、Bドメイン、C1ドメイン、C2ドメイン、及びそれらの任意の組み合わせから選択されるFVIIIの1以上のドメインの範囲内に、またはA1ドメインとa1酸性領域、a1酸性領域とA2ドメイン、A2ドメインとa2酸性領域、a2酸性領域とBドメイン、BドメインとA3ドメイン、A3ドメインとC1ドメイン、C1ドメインとC2ドメイン、及びそれらの組み合わせから成る群から選択されるFVIIIタンパク質の1以上のドメインの間に、またはA1ドメインとa1酸性領域、a1酸性領域とA2ドメイン、A2ドメインとa2酸性領域、a2酸性領域とBドメイン、BドメインとA3ドメイン、A3ドメインとC1ドメイン、C1ドメインとC2ドメイン、及びそれらの任意の組み合わせから選択されるFVIIIタンパク質の2つのドメインの間に位置付けられる。一部の実施形態では、FVIIIタンパク質における1以上の挿入部位は、表7、表8、表9及び表10におけるアミノ酸残基から成る群から選択される1以上のアミノ酸である。特定の実施形態では、FVIIIタンパク質における挿入部位は、成熟FVIIIタンパク質(配列番号65)に対応するアミノ酸745のすぐ下流に位置付けられる。一部の実施形態では、FVIIIタンパク質における挿入部位は、成熟FVIIIタンパク質(配列番号65)に対応する残基1656及び残基1900のすぐ下流に位置付けられる。一部の実施形態では、FVIIIタンパク質における挿入部位は、成熟FVIIIタンパク質(配列番号65)に対応する残基26、1656及び1900のすぐ下流である。特定の実施形態では、FVIIIタンパク質における挿入部位は、成熟FVIIIタンパク質(配列番号65)に対応する残基403及び745のすぐ下流である。一部の実施形態では、FVIIIタンパク質における挿入部位は、成熟FVIIIタンパク質(配列番号65)に対応する残基745及び1900のすぐ下流である。特定の実施形態では、FVIIIタンパク質における挿入部位は、成熟FVIIIタンパク質(配列番号65)に対応する残基18及び745のすぐ下流である。一部の実施形態では、FVIIIタンパク質は二重鎖FVIIIアイソフォームである。一部の実施形態では、FVIIIタンパク質は単鎖FVIIIアイソフォームである。特定の実施形態では、FVIIIタンパク質はBドメインまたはその一部を含む。一部の実施形態では、FVIIIタンパク質はSQBドメインを欠失させたFVIIIである。

0027

一部の実施形態には、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、その際、単鎖FVIIIアイソフォームは、完全長の成熟第VIII因子ポリペプチド(配列番号65)に対応する残基1648、残基1645、若しくは双方の残基、またはSQ BDD第VIII因子(配列番号67)の残基754、残基751、若しくは双方の残基に相当する残基にて少なくとも1つのアミノ酸置換を含有する。特定の実施形態では、アミノ酸置換はアルギニン以外のアミノ酸である。一部の実施形態では、二重鎖FVIIIアイソフォームは、FVIIIの重鎖を含む第1の鎖とFVIIIの軽鎖を含む第2の鎖を含み、その際、重鎖と軽鎖は金属結合によって互いに会合する。特定の実施形態では、D’ドメインは配列番号21のアミノ酸764〜866に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、D3ドメインは配列番号21のアミノ酸867〜1240に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%同一であるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態では、VWFタンパク質は単量体である。

0028

開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質であり、それは、少なくとも2つのVWFタンパク質、少なくとも3つのVWFタンパク質、少なくとも4つのVWFタンパク質、少なくとも5つのVWFタンパク質、または少なくとも6つのVWFタンパク質を含む。特定の実施形態では、VWFタンパク質は配列番号21のアミノ酸764〜1240に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%同一であるアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、VWFタンパク質は配列番号21のアミノ酸764〜1240から本質的に成る、または成る。特定の実施形態では、VWFタンパク質は配列番号21の残基1099、残基1142、または残基1099と1142の双方に相当する残基で少なくとも1つのアミノ酸置換を含有する。一部の実施形態では、VWFタンパク質は配列番号21の残基1099、残基1142、または残基1099と1142の双方に相当する残基について置換されるシステイン以外のアミノ酸を含有する。特定の実施形態では、VWFタンパク質はさらにVWFのD1ドメイン、D2ドメイン、またはD1とD2のドメインを含む。

0029

一部の実施形態には、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、その際、VWFタンパク質はさらに、A1ドメイン、A2ドメイン、A3ドメイン、D4ドメイン、B1ドメイン、B2ドメイン、B3ドメイン、C1ドメイン、C2ドメイン、CKドメイン、それらの1以上の断片、及びそれらの任意の組み合わせから選択されるVWFドメインを含む。

0030

開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質であり、その際、VWFタンパク質は、(1)VWFのD’ドメイン及びD3ドメイン若しくはその断片、(2)VWFのD1、D’及びD3のドメイン若しくはその断片、(3)VWFのD2、D’及びD3のドメイン若しくはその断片、(4)VWFのD1、D2、D’及びD3のドメイン若しくはその断片、または(5)VWFのD1、D2、D’、D3及びA1のドメイン若しくはその断片から本質的に成る、またはそれから成る。

0031

一部の実施形態には、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、その際、VWFタンパク質はさらに、VWFタンパク質に操作可能に連結されるVWFまたはFVIIIのシグナルペプチドを含む。

0032

開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質であり、その際、リンカーの1以上は、少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、1200、1400、1600、1800、または2000のアミノ酸残基の長さを有する。一部の実施形態では、リンカーの1以上は、約1〜約2000のアミノ酸残基の長さを有する。特定の実施形態では、リンカーの1以上はGly/Serペプチドを含む。一部の実施形態では、Gly/Serペプチドは、(Gly4Ser)n(配列番号94)またはS(Gly4Ser)n(配列番号164)の式を有し、その際、nは1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10から成る群から選択される正の整数である。特定の実施形態では、(Gly4Ser)nリンカーは(Gly4Ser)3(配列番号100)または(Gly4Ser)4(配列番号165)である。一部の実施形態では、リンカーは、20のアミノ酸、35のアミノ酸、48のアミノ酸、73のアミノ酸または95のアミノ酸を含む。特定の実施形態では、切断可能なリンカーはSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSLVPRGSGG(配列番号166)である。

0033

一部の実施形態では、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質はポリシアル化され、PEG化され、またはHES化される。

0034

開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質であり、その際、第1のポリペプチドは、FVIII161(配列番号69)、FVIII169(配列番号70)、FVIII173(配列番号72)、FVIII195(配列番号73)、FVIII196(配列番号74)、FVIII199(配列番号75)、FVIII201(配列番号76)、FVIII203(配列番号77)、FVIII204(配列番号78)、FVIII205(配列番号79)、FVIII266(配列番号80)、FVIII267(配列番号81)、FVIII268(配列番号82)、FVIII269(配列番号83)、FVIII271(配列番号84)、FVIII272(配列番号85)、またはFVIII282(配列番号159)に対して少なくとも約80%、90%、95%、99%または100%同一であることを含み、第2のポリペプチドはVWF057(配列番号152)またはVWF059(配列番号197)のいずれかに対して少なくとも約80%、90%、95%、99%または100%同一であることを含む。一部の実施形態では、第1のポリペプチドはFVIII169(配列番号70)を含み、第2のポリペプチドはVWF057(配列番号152)を含む。他の実施形態では、第1のポリペプチドはFVIII169(配列番号70)を含み、第2のポリペプチドはVWF059(配列番号197)を含む。さらに別の実施形態では、第1のポリペプチドはFVIII169(配列番号70)を含み、第2のポリペプチドはVWF062(配列番号199)を含む。一部の実施形態では、キメラタンパク質はそれを必要とする対象からの出血を防ぐ及び/または止めるのに有効である。

0035

開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質をコードするポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドのセットである。一部の実施形態では、本明細書で記載されるようなポリヌクレオチドはさらにPC5またはPC7をコードするポリヌクレオチド鎖を含む。

0036

一部の実施形態には、本明細書で記載されるようなポリヌクレオチドと該ポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの該セットに操作可能に連結される1以上のプロモータとを含むベクターが含まれる。

0037

一部の実施形態では、本明細書で記載されるようなベクターはさらにPC5またはPC7をコードするポリヌクレオチド鎖を含む追加のベクターを含む。

0038

開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなポリヌクレオチドまたはベクターを含む宿主細胞である。一部の実施形態では、宿主細胞は哺乳類細胞である。特定の実施形態では、哺乳類細胞はHEK293細胞CHO細胞及びBHK細胞から選択される。

0039

開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質、ポリヌクレオチド、ベクターまたは宿主細胞、及び薬学上許容可能なキャリアを含む医薬組成物である。一部の実施形態では、キメラタンパク質は野生型FVIIIタンパク質に比べて延長された半減期を有する。特定の実施形態では、キメラタンパク質の半減期は、野生型FVIIIよりも少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約11倍、または少なくとも約12倍長く延長される。

0040

一部の実施形態には、本明細書で記載されるような組成物が含まれ、その際、キメラタンパク質の半減期は、少なくとも約17時間、少なくとも約18時間、少なくとも約19時間、少なくとも約20時間、少なくとも約21時間、少なくとも約22時間、少なくとも約23時間、少なくとも約24時間、少なくとも約25時間、少なくとも約26時間、少なくとも約27時間、少なくとも約28時間、少なくとも約29時間、少なくとも約30時間、少なくとも約31時間、少なくとも約32時間、少なくとも約33時間、少なくとも約34時間、少なくとも約35時間、少なくとも約36時間、少なくとも約48時間、少なくとも約60時間、少なくとも約72時間、少なくとも約84時間、少なくとも約96時間、または少なくとも約108時間である。特定の実施形態では、キメラタンパク質の半減期は、HemAマウスにて約40時間である。一部の実施形態では、本明細書で記載されるような組成物は、局所投与、眼内投与、非経口投与クモ膜下投与、硬膜下投与、及び経口投与から成る群から選択される経路によって投与される。特定の実施形態では、非経口投与は静脈内投与または皮下投与である。

0041

一部の実施形態では、本明細書で記載されるような組成物を用いてそれを必要とする対象にて出血性疾患または出血性の状態を治療する。特定の実施形態では、出血性疾患または出血性の状態は、出血性凝固障害関節血症筋肉出血、口腔出血、出血、筋肉への出血、口腔出血、外傷頭部外傷消化管出血、頭蓋内出血腹腔内出血胸郭内出血、骨折中枢神経系の出血、咽頭後隙における出血、後腹膜腔における出血、腸腰筋における出血及びそれらの組み合わせから成る群から選択される。一部の実施形態では、対象は手術を受けるように計画される。特定の実施形態では、治療は予防的なものである、または要求に応じたものである。

0042

開示されるのはまた、キメラタンパク質の半減期を延長するまたは増やす方法であり、その際、該方法は、それを必要とする対象に、本明細書で記載されるような有効量のキメラタンパク質、ポリヌクレオチド、ベクター、宿主細胞、または組成物を加えることを含み、VWFタンパク質、XTEN配列、第1のIg定常領域若しくはその一部、または第2のIg定常領域若しくはその一部がキメラタンパク質の半減期を増す。

0043

一部の実施形態には、本明細書で記載されるような有効量のキメラタンパク質、ポリヌクレオチド、ベクター、宿主細胞、または組成物を投与することを含むそれを必要とする対象にて出血性の疾患または障害を治療する方法が含まれ、その際、出血性の疾患または障害は、出血性凝固障害、関節血症、筋肉出血、口腔出血、出血、筋肉への出血、口腔出血、外傷、頭部外傷、消化管出血、頭蓋内出血、腹腔内出血、胸郭内出血、骨折、中枢神経系の出血、咽頭後隙における出血、後腹膜腔における出血、及び腸腰筋鞘から成る群から選択される。一部の実施形態では、対象は動物である。特定の実施形態では、動物はヒトである。一部の実施形態では、対象は血友病Aを患っている。特定の実施形態では、治療は予防的なものである、または要求に応じたものである。一部の実施形態では、有効量は0.1μg/kg〜500mg/kgである。

0044

開示されるのはまた、本明細書で記載されるような方法であり、その際、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質、ポリヌクレオチド、ベクター、宿主細胞、または組成物は、局所投与、眼内投与、非経口投与、クモ膜下投与、硬膜下投与、及び経口投与から成る群から選択される経路によって投与される。特定の実施形態では、非経口投与は、静脈内投与、皮下投与、筋肉内投与及び皮内投与から成る群から選択される。

0045

一部の実施形態には、本明細書で記載されるようなポリヌクレオチドまたはベクターで1以上の宿主細胞に形質移入することと、該宿主細胞にてキメラタンパク質を発現させることとを含む、該キメラタンパク質を作製する方法が含まれる。一部の実施形態では、本明細書で記載されるような方法はさらに、キメラタンパク質を単離することを含む。特定の実施形態では、キメラタンパク質は対象にて出血を止めること及び/または出血を予防することに有効である。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
キメラタンパク質であって、(i)第1の免疫グロブリン(「Ig」)定常領域またはその一部に融合された第VIII因子(「FVIII」)タンパク質を含む第1のポリペプチドと、(ii)中間のXTEN配列によって第2のIg定常領域またはその一部に融合されたフォンウィルブランド因子(「VWF」)のD’ドメインとD3ドメインを含むVWFタンパク質を含む第2のポリペプチドとを含み、その際前記XTEN配列が288未満のアミノ酸残基を含有し、第1のポリペプチドが第2のポリペプチドに連結されるまたは会合される、前記キメラタンパク質。
(項目2)
第2のポリペプチドにおけるXTEN配列が12アミノ酸〜287アミノ酸の間の長さを有するアミノ酸配列から成る項目1に記載のキメラタンパク質。
(項目3)
融合タンパク質の第2のポリペプチドが少なくとも288のアミノ酸を含有するXTEN配列を含む第1のポリペプチドと第2のポリペプチドとを含む相当する前記融合タンパク質と比べて、キメラタンパク質が長い半減期を示す項目1または2に記載のキメラタンパク質。
(項目4)
少なくとも288のアミノ酸を含有するXTEN配列がAE288である項目3に記載のキメラタンパク質。
(項目5)
AE288が配列番号8である項目4に記載のキメラタンパク質。
(項目6)
第2のポリペプチドのXTEN配列が約36、約42、約72、または約144のアミノ酸を含有する項目1〜5のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目7)
第2のポリペプチドのXTEN配列が、AE42、AE72、AE144、AG42、AG72、またはAG144から選択される項目6に記載のキメラタンパク質。
(項目8)
第2のポリペプチドのXTEN配列が、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号55;配列番号56;配列番号57;配列番号58;配列番号59;配列番号14;配列番号60;配列番号61;配列番号62;配列番号63から選択される項目7に記載のキメラタンパク質。
(項目9)
第1のポリペプチドがさらに、FVIIIタンパク質を第1のIg定常領域またはその一部と連結する第2のXTEN配列を含む項目1〜8のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目10)
第1のポリペプチドがFVIIIタンパク質内での1以上の挿入部位で挿入される第3のXTEN配列を含む項目9に記載のキメラタンパク質。
(項目11)
第1のポリペプチドがさらに、FVIIIタンパク質内での1以上の挿入部位で挿入される第2のXTEN配列を含む項目1〜8のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目12)
第1のポリペプチドがFVIIIタンパク質を第1のIg定常領域またはその一部と連結する第3のXTEN配列を含む項目11に記載のキメラタンパク質。
(項目13)
第2のXTEN配列、第3のXTEN配列、または第2と第3のXTEN配列がそれぞれ独立してAE42、AE72、AE864、AE576、AE288、AE144、AG864、AG576、AG288、及びAG144から選択される項目9〜12のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目14)
第2のXTEN配列、第3のXTEN配列、または第2と第3のXTEN配列がそれぞれ独立して配列番号8;配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号17;配列番号54;配列番号19;配列番号16;配列番号18;配列番号15;配列番号55;配列番号56;配列番号57;配列番号58;配列番号59;配列番号14;配列番号60;配列番号61;配列番号62;または配列番号63から選択される項目13に記載のキメラタンパク質。
(項目15)
第2のXTEN配列、第3のXTEN配列、または第2と第3のXTEN配列双方がそれぞれ独立してAE288またはAG288である項目13または14に記載のキメラタンパク質。
(項目16)
第2のポリペプチドにおけるXTEN配列が、リンカーによって第2のIg定常領域またはその一部に融合される項目1〜15のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目17)
リンカーが切断可能なリンカーである項目16に記載のキメラタンパク質。
(項目18)
リンカーが、第XIa因子、第XIIa因子、カリクレイン、第VIIa因子、第IXa因子、第Xa因子、第IIa因子(トロンビン)、エラスターゼ−2、グランザイム−B、TEV、エンテロキナーゼ、プロテアーゼ3C、ソルターゼA、MMP−12、MMP−13、MMP−17、及びMMP−20から選択されるプロテアーゼによって切断可能である項目17に記載のキメラタンパク質。
(項目19)
リンカーが第IIa因子(トロンビン)によって切断可能である項目18に記載のキメラタンパク質。
(項目20)
リンカーが、RRRR(配列番号102)、RKRRKR(配列番号103)、RRRRS(配列番号104)、TQSFNDFTR(配列番号2)、SVSQTSKLTR(配列番号3)、DFLAEGGGVR(配列番号4)、TTKIKPR(配列番号5)、LVPRG(配列番号6)、ALRPR(配列番号7)、KLTRAET(配列番号121)、DFTRVVG(配列番号122)、TMTRIVGG(配列番号123)、SPFRSTGG(配列番号124)、LQVRIVGG(配列番号125)、PLGRIVGG(配列番号126)、IEGRTVGG(配列番号127)、LTPRSLLV(配列番号128)、LGPVSGVP(配列番号129)、VAGDSLEE(配列番号130)、GPAGLGGA(配列番号131)、GPAGLRGA(配列番号132)、APLGLRLR(配列番号133)、PALPLVAQ(配列番号134)、ENLYFQG(配列番号135)、DDDKIVGG(配列番号:136)、LEVLFQGP(配列番号:137)、及びLPKTGSES(配列番号138)から選択されるアミノ酸配列を含む1以上の切断部位を含む項目17に記載のキメラタンパク質。
(項目21)
リンカーがTLDPRSFLLRNPNDKYEPFWEDEEK(配列番号146)を含む項目17に記載のキメラタンパク質。
(項目22)
切断部位がLVPRG(配列番号6)のアミノ酸配列を含む項目20に記載のキメラタンパク質。
(項目23)
第1のIg定常領域またはその一部が第1のFc領域を含み、及び/または第2のIg定常領域またはその一部が第2のFc領域を含む項目1〜22のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目24)
第1のIg定常領域またはその一部及び第2のIg定常領域またはその一部がキメラタンパク質の半減期を延長する項目23に記載のキメラタンパク質。
(項目25)
第1のポリペプチドと第2のポリペプチドがリンカーによって融合される項目1〜24のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目26)
第1のポリペプチドと第2のポリペプチドが処理可能なリンカーによって融合される項目25に記載のキメラタンパク質。
(項目27)
第1のIg定常領域またはその一部が第2のIg定常領域またはその一部に会合される項目1〜24のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目28)
第1のIg定常領域またはその一部が共有結合によって第2のIg定常領域またはその一部に会合される項目27に記載のキメラタンパク質。
(項目29)
共有結合がジスルフィド結合である項目28に記載のキメラタンパク質。
(項目30)
キメラタンパク質であって、以下の式(a)〜(hh):
(a)FVIII−F1:F2−L2−X−L1−V;
(b)FVIII−F1:V−L1−X−L2−F2;
(c)F1−FVIII:F2−L2−X−L1−V;
(d)F1−FVIII:V−L1−X−L2−F2;
(e)FVIII−X2−F1:F2−L2−X1−L1−V;
(f)FVIII−X2−F1:V−L1−X1−L2−F2;
(g)FVIII(X2)−F1:F2−L2−X1−L1−V;
(h)FVIII(X2)−F1:V−L1−X1−L2−F2;
(i)F1−X2−F1:F2−L2−X1−L1−V;
(j)F1−X2−F1:V−L1−X1−L2−F2;
(k)V−L1−X−L2−F2−L3−FVIII−L4−F1;
(l)V−L1−X−L2−F2−L3−F1−L4−FVIII;
(m)F1−L4−FVIII−L3−F2−L2−X−L1−V;
(n)FVIII−L4−F1−L3−F2−L2−X−L1−V;
(o)FVIII−L4−F1−L3−V−L1−X−L2−F2;
(p)FVIII−L4−F1−L3−F2−L2−X−L1−V;
(q)F2−L2−X−L1−V−L3−F1−L4−FVIII;
(r)F2−L2−X−L1−V−L3−FVIII−L4−F1;
(s)V−L1−X1−L2−F2−L3−FVIII(X2)−L4−F1;
(t)V−L1−X1−L2−F2−L3−F1−L4−FVIII(X2);
(u)F1−L4−FVIII(X2)−L3−F2−L2−X1−L1−V;
(v)F−L4−FVIII(X2)−L3−V−L1−X1−L2−F2;
(w)FVIII(X2)−L4−F1−L3−V−L1−X1−L2−F2;
(x)FVIII(X2)−L4−F1−L3−F2−L2−X1−L1−V;
(y)F2−L2−X1−L1−V−L3−F1−L4−FVIII(X2);
(z)F2−L2−X1−L1−V−L3−FVIII(X2)−L4−F1;
(aa)V−L1−X2−L2−F2−L3−FVIII−L4−X2−L5−F1;
(bb)V−L1−X2−L2−F2−L3−F1−L5−X2−L4−FVIII;
(cc)F1−L5−X2−L4−FVIII−L3−F2−L2−X2−L1−V;
(dd)F1−L5−X2−L4−FVIII−L3−V−L1−X2−L2−F2;
(ee)FVIII−L5−X2−L4−F2−L3−V−L1−X1−L2−F1;
(ff)FVIII−L5−X2−L4−F2−L3−F1−L2−X1−L1−V;
(gg)F1−L2−X1−L1−V−L3−F2−L4−X2−L5−FVIII;又は
(hh)F1−L2−X1−L1−V−L3−FVIII−L5−X2−L4−F2;
のそれぞれを含み、式中、VはD’ドメイン及びD3ドメインを含むVWFタンパク質であり、XまたはX1は288未満のアミノ酸を含有する第1のXTEN配列であり、X2は第2のXTEN配列であり、FVIIIはFVIIIタンパク質を含み、FVIII(X2)はFVIIIタンパク質内の1以上の挿入部位に挿入された第2のXTEN配列を有するFVIIIタンパク質を含み、F1は第1のIg定常領域またはその一部であり、F2は第2のIg定常領域またはその一部であり、L1、L2、L3、L4またはL5は任意のリンカーであり、(−)はペプチド結合であり、(:)は共有結合または非共有結合である、前記キメラタンパク質。
(項目31)
XまたはX1が12アミノ酸〜287アミノ酸の間の長さのアミノ酸配列から成る項目30に記載のキメラタンパク質。
(項目32)
XまたはX1がAE288であることを除いて式を含む相当するキメラタンパク質に比べて長い半減期を示す項目30または31に記載のキメラタンパク質。
(項目33)
AE288が配列番号8である項目32に記載のキメラタンパク質。
(項目34)
式におけるXまたはX1が約36、約42、約72または約144のアミノ酸を含有する項目30〜33のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目35)
式におけるXまたはX1が、AE42、AE72、AE144、AG42、AG72、またはAG144から選択される請求書34に記載のキメラタンパク質。
(項目36)
式におけるXまたはX1が、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号55;配列番号56;配列番号57;配列番号58;配列番号59;配列番号14;配列番号60;配列番号61;配列番号62;または配列番号63から選択される請求書34に記載のキメラタンパク質。
(項目37)
X2が、少なくとも約36のアミノ酸、少なくとも約42のアミノ酸、少なくとも約144のアミノ酸、少なくとも約288のアミノ酸、少なくとも約576のアミノ酸、または少なくとも約864のアミノ酸の長さを有するアミノ酸配列を含む項目30〜36のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目38)
X2が、AE42、AE72、AE864、AE576、AE288、AE144、AG864、AG576、AG288、及びAG144から選択される項目37に記載のキメラタンパク質。
(項目39)
X2が、配列番号8;配列番号9;配列番号10;配列番号11;配列番号17;配列番号54;配列番号19;配列番号16;配列番号18;配列番号15;配列番号55;配列番号56;配列番号57;配列番号58;配列番号59;配列番号14;配列番号60;配列番号61;配列番号62;または配列番号63から選択される項目37に記載のキメラタンパク質。
(項目40)
X2がAE288またはAG288である項目37に記載のキメラタンパク質。
(項目41)
XまたはX1及び/またはX2を含むキメラタンパク質が、XまたはX1及び/またはX2を含まないキメラタンパク質に比べて長い半減期を示す項目30〜40のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目42)
L1及び/またはL2が切断可能なリンカーである項目30〜41のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目43)
L4及び/またはL5が切断可能なリンカーである項目30〜41のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目44)
リンカーが、第XIa因子、第XIIa因子、カリクレイン、第VIIa因子、第IXa因子、第Xa因子、第IIa因子(トロンビン)、エラスターゼ−2、グランザイム−B、TEV、エンテロキナーゼ、プロテアーゼ3C、ソルターゼA、MMP−12、MMP−13、MMP−17、及びMMP−20から選択されるプロテアーゼによって切断可能である項目42または43に記載のキメラタンパク質。
(項目45)
リンカーが第IIa因子(トロンビン)によって切断可能である項目42または43に記載のキメラタンパク質。
(項目46)
リンカーが、RRRR(配列番号102)、RKRRKR(配列番号103)、RRRRS(配列番号104)、TQSFNDFTR(配列番号1)、SVSQTSKLTR(配列番号3)、DFLAEGGGVR(配列番号4)、TTKIKPR(配列番号5)、LVPRG(配列番号6)、ALRPR(配列番号7)、KLTRAET(配列番号121)、DFTRVVG(配列番号122)、TMTRIVGG(配列番号123)、SPFRSTGG(配列番号124)、LQVRIVGG(配列番号125)、PLGRIVGG(配列番号126)、IEGRTVGG(配列番号127)、LTPRSLLV(配列番号128)、LGPVSGVP(配列番号129)、VAGDSLEE(配列番号130)、GPAGLGGA(配列番号131)、GPAGLRGA(配列番号132)、APLGLRLR(配列番号133)、PALPLVAQ(配列番号134)、ENLYFQG(配列番号135)、DDDKIVGG(配列番号:136)、LEVLFQGP(配列番号:137)、及びLPKTGSES(配列番号138)から選択されるアミノ酸配列を含む1以上の切断部位を含む項目42または43に記載のキメラタンパク質。
(項目47)
リンカーがTLDPRSFLLRNPNDKYEPFWEDEEK(配列番号146)を含む項目42または43に記載のキメラタンパク質。
(項目48)
リンカーがLVPRG(配列番号6)のアミノ酸配列を含む項目42または43に記載のキメラタンパク質。
(項目49)
リンカーが、FVIIIのa1領域、FVIIIのa2領域、FVIIIのa3領域、またはそれらの任意の組み合わせを含む項目42または43に記載のキメラタンパク質。
(項目50)
FVIIIのa2領域が、ISDKNTGDYYEDSYEDISAYLLSKNNAIEPRSFS(配列番号106)に対して少なくとも約80%、約85%、約90%、約95%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む項目49に記載のキメラタンパク質。
(項目51)
a1領域が、ISMKNNEEAEDYDDDLTDSEMDVVRFDDDNSPSFIQIRSV(配列番号107)に対して少なくとも約80%、約85%、約90%、約95%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む項目49に記載のキメラタンパク質。
(項目52)
a3領域が、ISEITRTTLQSDQEEIDYDDTISVEMKKEDFDIYDEDENQSPRSFQ(配列番号108)に対して少なくとも約80%、約85%、約90%、約95%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む項目49に記載のキメラタンパク質。
(項目53)
F1が第1のFc領域を含み、及び/またはF2が第2のFc領域を含む項目30〜52のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目54)
F1及びF2を含むキメラタンパク質が、F1及びF2を含まないキメラタンパク質に比べて長い半減期を示す項目30〜53のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目55)
L3が処理可能なリンカーである項目30〜54のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目56)
VWFタンパク質が非共有結合によってFVIIIタンパク質に会合する項目1〜55のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目57)
VWFタンパク質及び/またはXTEN配列を含まないFVIIIタンパク質に比べて、または野生型FVIIIに比べて、キメラタンパク質の半減期が延長される項目1〜56のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目58)
キメラタンパク質の半減期が、VWFタンパク質またはXTEN配列を含まないFVIIIタンパク質よりも、または野生型FVIIIよりも少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約11倍、または少なくとも約12倍長く延長される項目57に記載のキメラタンパク質。
(項目59)
キメラタンパク質の半減期が、少なくとも約17時間、少なくとも約18時間、少なくとも約19時間、少なくとも約20時間、少なくとも約21時間、少なくとも約22時間、少なくとも約23時間、少なくとも約24時間、少なくとも約25時間、少なくとも約26時間、少なくとも約27時間、少なくとも約28時間、少なくとも約29時間、少なくとも約30時間、少なくとも約31時間、少なくとも約32時間、少なくとも約33時間、少なくとも約34時間、少なくとも約35時間、少なくとも約36時間、少なくとも約48時間、少なくとも約60時間、少なくとも約72時間、少なくとも約84時間、少なくとも約96時間、または少なくとも約108時間である項目57に記載のキメラタンパク質。
(項目60)
キメラタンパク質の半減期がHemAマウスにて約40時間である項目57に記載のキメラタンパク質。
(項目61)
VWFタンパク質が実質的にVWFクリアランス受容体に結合しない項目1〜60のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目62)
VWFタンパク質が、1以上のプロテアーゼ切断からFVIIIタンパク質を保護することができ、活性化からFVIIIタンパク質を保護することができ、FVIIIタンパク質の重鎖及び/または軽鎖を安定化することができ、または1以上のスカベンジャー受容体によるFVIIIタンパク質のクリアランスを防ぐことができる項目1〜61のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目63)
VWFタンパク質が、FVIIIタンパク質上のVWF結合部位を遮蔽するまたは遮断することによって内在性のVWFがFVIIIタンパク質に結合するのを阻害するまたは妨ぐ項目1〜62のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目64)
VWF結合部位がFVIIIタンパク質のA3ドメインまたはC2ドメインまたはA3ドメインとC2ドメイン双方に位置する項目63に記載のキメラタンパク質。
(項目65)
VWF結合部位が、配列番号65のアミノ酸1669〜1689及び2303〜2332に相当するアミノ酸配列を含む項目63に記載のキメラタンパク質。
(項目66)
第1のIg定常領域またはその一部及び第2のIg定常領域またはその一部が同一であるまたは異なる項目1〜65のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目67)
FVIIIタンパク質が、少なくとも2つのXTEN配列、少なくとも3つのXTEN配列、少なくとも4つのXTEN配列、少なくとも5つのXTEN配列または少なくとも6つのXTEN配列に連結される、及び/または挿入される項目1〜66のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目68)
FVIIIタンパク質が、A1ドメイン、a1酸性領域、A2ドメイン、a2酸性領域、Bドメイン、A3ドメイン、a3酸性領域、C1ドメイン、C2ドメイン、それらの1以上の断片、及びそれらの組み合わせから選択されるFVIIIの1以上のドメインを含む項目1〜67のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目69)
FVIIIタンパク質における1以上の挿入部位が、A1ドメイン、a1酸性領域、A2ドメイン、a2酸性領域、Bドメイン、a3酸性領域、C1ドメイン、C2ドメイン、及びそれらの任意の組み合わせから選択されるFVIIIの1以上のドメインの範囲内に、またはA1ドメインとa1酸性領域、a1酸性領域とA2ドメイン、A2ドメインとa2酸性領域、a2酸性領域とBドメイン、BドメインとA3ドメイン、A3ドメインとC1ドメイン、C1ドメインとC2ドメイン、及びそれらの任意の組み合わせから成る群から選択されるFVIIIタンパク質の1以上のドメインの間に、またはA1ドメインとa1酸性領域、a1酸性領域とA2ドメイン、A2ドメインとa2酸性領域、a2酸性領域とBドメイン、BドメインとA3ドメイン、A3ドメインとC1ドメイン、C1ドメインとC2ドメイン、及びそれらの任意の組み合わせから選択されるFVIIIタンパク質の2つのドメインに間に位置付けられる項目10〜68のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目70)
FVIIIタンパク質における1以上の挿入部位が、表7、表8、表9、及び表10におけるアミノ酸残基から成る群から選択される1以上のアミノ酸である項目10〜68のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目71)
FVIIIタンパク質における挿入部位が、成熟FVIIIタンパク質(配列番号65)に対応するアミノ酸745のすぐ下流に位置する項目70に記載のキメラタンパク質。
(項目72)
FVIIIタンパク質における挿入部位が、成熟FVIIIタンパク質(配列番号65)に対応する残基1656及び残基1900のすぐ下流に位置する項目10〜68のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目73)
FVIIIタンパク質における挿入部位が、成熟FVIIIタンパク質(配列番号65)に対応する残基26、1656及び1900のすぐ下流である項目10〜68のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目74)
FVIIIタンパク質における挿入部位が、成熟FVIIIタンパク質(配列番号65)に対応する残基403及び745のすぐ下流である項目10〜68のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目75)
FVIIIタンパク質における挿入部位が、成熟FVIIIタンパク質(配列番号65)に対応する残基745及び1900のすぐ下流である項目10〜68のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目76)
FVIIIタンパク質における挿入部位が、成熟FVIIIタンパク質(配列番号65)に対応する残基18及び745のすぐ下流である項目10〜68のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目77)
FVIIIタンパク質が二重鎖FVIIIアイソフォームである項目1〜76のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目78)
FVIIIタンパク質が単鎖FVIIIアイソフォームである項目1〜76のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目79)
FVIIIタンパク質がBドメインまたはその一部を含む項目1〜78のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目80)
FVIIIタンパク質がSQ Bドメインを欠失させたFVIIIである項目79に記載のキメラタンパク質。
(項目81)
単鎖FVIIIアイソフォームが、完全長成熟第VIII因子ポリペプチド(配列番65)に対応する残基1648、残基1645若しくは双方の残基に相当する残基にて、またはSQ BDD第VIII因子(配列番号67)の残基754、残基751若しくは双方の残基に相当する残基にて少なくとも1つのアミノ酸置換を含有する項目78または79に記載のキメラタンパク質。
(項目82)
アミノ酸置換がアルギニン以外のアミノ酸である項目81に記載のキメラタンパク質。
(項目83)
二重鎖FVIIIアイソフォームが、FVIIIの重鎖を含む第1の鎖とFVIIIの軽鎖を含む第2の鎖とを含み、前記重鎖と前記軽鎖が金属結合で互いに会合する項目77に記載のキメラタンパク質。
(項目84)
D’ドメインが、配列番号21のアミノ酸764〜866に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%同一であるアミノ酸配列含む項目1〜83のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目85)
D3ドメインが、配列番号21のアミノ酸867〜1240に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%同一であるアミノ酸配列含む項目1〜84のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目86)
VWFタンパク質が単量体である項目1〜85のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目87)
少なくとも2つのVWFタンパク質、少なくとも3つのVWFタンパク質、少なくとも4つのVWFタンパク質、少なくとも5つのVWFタンパク質、または少なくとも6つのVWFタンパク質を含む項目1〜86のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目88)
VWFタンパク質が、配列番号21のアミノ酸764〜1240に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%同一であるアミノ酸配列を含む項目1〜87のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目89)
VWFタンパク質が、配列番号21のアミノ酸764〜1240から本質的に成る、またはそれから成る項目88に記載のキメラタンパク質。
(項目90)
VWFタンパク質が、配列番号21の残基1099、残基1142、または残基1099と1142の双方に相当する残基にて少なくとも1つのアミノ酸置換を含有する項目1〜89のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目91)
VWFタンパク質が、配列番号21の残基1099、残基1142、または残基1099と1142の双方に相当する残基にて置換されるシステイン以外のアミノ酸を含有する項目1〜89のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目92)
VWFタンパク質がさらに、VWFのD1ドメイン、D2ドメインまたはD1とD2のドメインを含む項目1〜91のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目93)
VWFタンパク質がさらに、A1ドメイン、A2ドメイン、A3ドメイン、D4ドメイン、B1ドメイン、B2ドメイン、B3ドメイン、C1ドメイン、C2ドメイン、CKドメイン、それらの1以上の断片、及びそれらの任意の組み合わせから選択されるVWFドメインを含む項目1〜92のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目94)
VWFタンパク質が、(1)VWFのD’ドメイン及びD3ドメイン若しくはその断片、(2)VWFのD1、D’及びD3のドメイン若しくはその断片、(3)VWFのD2、D’及びD3のドメイン若しくはその断片、(4)VWFのD1、D2、D’及びD3のドメイン若しくはその断片、または(5)VWFのD1、D2、D’、D3及びA1のドメイン若しくはその断片から本質的に成る、またはそれから成る項目1〜92のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目95)
VWFタンパク質がさらに、VWFタンパク質に操作可能に連結されるVWFまたはFVIIIのシグナルペプチドを含む項目1〜94のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目96)
リンカーの1以上が、少なくともおよそ10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、1200、1400、1600、1800、または2000のアミノ酸残基の長さを有する項目16〜95のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目97)
リンカーの1以上が、およそ1〜およそ2000アミノ酸残基の長さを有する項目16〜95のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目98)
リンカーの1以上が、Gly/Serペプチドを含む項目96または97に記載のキメラタンパク質。
(項目99)
Gly/Serペプチドが(Gly4Ser)n(配列番号94)またはS(Gly4Ser)n(配列番号164)の式を有し、nが1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10から成る群から選択される正の整数である項目98に記載のキメラタンパク質。
(項目100)
(Gly4Ser)nリンカーが(Gly4Ser)3(配列番号100)または(Gly4Ser)4(配列番号165)である項目99に記載のキメラタンパク質。
(項目101)
リンカーが、20アミノ酸、35アミノ酸、48アミノ酸、73アミノ酸、または95アミノ酸を含む項目16〜100のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目102)
切断可能なリンカーがSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSLVPRGSGG(配列番号166)である項目17〜29及び42〜101のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目103)
ポリシアル化、PEG化またはHES化される項目1〜102のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目104)
第1のポリペプチドが、FVIII161(配列番号69)、FVIII169(配列番号70)、FVIII173(配列番号72)、FVIII195(配列番号73)、FVIII196(配列番号74)、FVIII199(配列番号75)、FVIII201(配列番号76)、FVIII203(配列番号77)、FVIII204(配列番号78)、FVIII205(配列番号79)、FVIII266(配列番号80)、FVIII267(配列番号81)、FVIII268(配列番号82)、FVIII269(配列番号83)、FVIII271(配列番号84)、FVIII272(配列番号85)またはFVIII282(配列番号159)に対して少なくとも約80%、90%、95%、99%または100%同一であるものを含み、第2のポリペプチドがVWF057(配列番号152)に対して少なくとも約80%、90%、95%、99%または100%同一であるものを含む項目1〜20のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目105)
第1のポリペプチドがFVIII169(配列番号70)を含み、第2のポリペプチドがVWF057(配列番号152)を含む項目104に記載のキメラタンパク質。
(項目106)
キメラタンパク質が、それを必要とする対象からの出血を防ぐ及び/または止めるのに有効である項目1〜105のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目107)
項目1〜106のいずれか1項に記載のキメラタンパク質をコードするポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドのセット。
(項目108)
PC5またはPC7をコードするポリヌクレオチド鎖をさらに含む項目107に記載のポリヌクレオチド。
(項目109)
項目107または108に記載のポリヌクレオチドと前記ポリヌクレオチドまたは前記ポリヌクレオチドのセットに操作可能に連結された1以上のプロモータとを含むベクター。
(項目110)
PC5またはPC7をコードするポリヌクレオチド鎖を含む追加のベクターをさらに含む項目109に記載のベクター。
(項目111)
項目107または108に記載のポリヌクレオチド、または項目109または110に記載のベクターを含む宿主細胞。
(項目112)
哺乳類細胞である項目111に記載の宿主細胞。
(項目113)
哺乳類細胞が、HEK293細胞、CHO細胞及びBHK細胞から選択される項目112に記載の宿主細胞。
(項目114)
項目1〜106のいずれか1項に記載のキメラタンパク質、項目107若しくは108に記載のポリヌクレオチド、項目109若しくは110に記載のベクター、または項目111〜113のいずれか1項に記載の宿主細胞と、薬学上許容可能なキャリアとを含む医薬組成物。
(項目115)
野生型FVIIIタンパク質に比べてFVIIIタンパク質が延長された半減期を有する項目114に記載の組成物。
(項目116)
キメラタンパク質の半減期が、野生型FVIIIよりも少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約11倍、または少なくとも約12倍長く延長される項目114または115に記載の組成物。
(項目117)
キメラタンパク質の半減期が、少なくとも約17時間、少なくとも約18時間、少なくとも約19時間、少なくとも約20時間、少なくとも約21時間、少なくとも約22時間、少なくとも約23時間、少なくとも約24時間、少なくとも約25時間、少なくとも約26時間、少なくとも約27時間、少なくとも約28時間、少なくとも約29時間、少なくとも約30時間、少なくとも約31時間、少なくとも約32時間、少なくとも約33時間、少なくとも約34時間、少なくとも約35時間、少なくとも約36時間、少なくとも約48時間、少なくとも約60時間、少なくとも約72時間、少なくとも約84時間、少なくとも約96時間、または少なくとも約108時間である項目114または115に記載の組成物。
(項目118)
キメラタンパク質の半減期が、HemAマウスにて約40時間である項目114または115に記載の組成物。
(項目119)
局所投与、眼内投与、非経口投与、クモ膜下投与、硬膜下投与、及び経口投与から成る群から選択される経路によって投与される項目114〜118のいずれか1項に記載の組成物。
(項目120)
非経口投与が、静脈内投与または皮下投与である項目119に記載の組成物。
(項目121)
それを必要とする対象にて出血性の疾患または状態を治療するのに使用される項目114〜120のいずれか1項に記載の組成物。
(項目122)
出血性の疾患または状態が、出血性凝固障害、関節血症、筋肉出血、口腔出血、出血、筋肉への出血、口腔出血、外傷、頭部外傷、消化管出血、頭蓋内出血、腹腔内出血、胸郭内出血、骨折、中枢神経系の出血、咽頭後隙における出血、後腹膜腔における出血、腸腰筋鞘における出血及びそれらの組み合わせから成る群から選択される項目121に記載の組成物。
(項目123)
対象は手術を受けることが予定されている項目121または122に記載の組成物。
(項目124)
治療が予防的なもの、または要求に応じたものである項目114〜123のいずれか1項に記載の組成物。
(項目125)
キメラタンパク質の半減期の延長方法または増加方法であって、前記方法が、それを必要とする対象に、項目1〜106のいずれか1項に記載のキメラタンパク質、項目107若しくは108に記載のポリヌクレオチド、項目109若しくは110に記載のベクター、項目111〜113のいずれか1項に記載の宿主細胞、または項目114〜124に記載のいずれか1項に記載の組成物の有効量を加えることを含み、その際、VWFタンパク質、XTEN配列、第1のIg定常領域またはその一部及び第2のIg定常領域またはその一部がキメラタンパク質の半減期を増加させる、前記延長方法または増加方法。
(項目126)
それを必要とする対象における出血性の疾患または障害の治療方法であって、有効量の項目1〜106のいずれか1項に記載のキメラタンパク質、項目107若しくは108に記載のポリヌクレオチド、項目109若しくは110に記載のベクター、項目111〜113のいずれか1項に記載の宿主細胞、または項目114〜124のいずれか1項に記載の組成物を投与することを含み、前記出血性の疾患または障害が、出血性凝固障害、関節血症、筋肉出血、口腔出血、出血、筋肉への出血、口腔出血、外傷、頭部外傷、消化管出血、頭蓋内出血、腹腔内出血、胸郭内出血、骨折、中枢神経系の出血、咽頭後隙における出血、後腹膜腔における出血、及び腸腰筋鞘における出血から成る群から選択される、前記治療方法。
(項目127)
対象が動物である項目125または126に記載の方法。
(項目128)
動物がヒトである項目127に記載の方法。
(項目129)
対象が血友病Aを患っている項目127または128に記載の方法。
(項目130)
治療が予防的なものまたは要求に応じたものである項目126〜129のいずれか1項に記載の方法。
(項目131)
有効量が、約0.1μg/kg〜500mg/kgである項目126〜130のいずれか1項に記載の方法。
(項目132)
局所投与、眼内投与、非経口投与、クモ膜下投与、硬膜下投与、及び経口投与から成る群から選択される経路によって、項目1〜106のいずれか1項に記載のキメラタンパク質、項目107若しくは108に記載のポリヌクレオチド、項目109若しくは110に記載のベクター、項目111〜113のいずれか1項に記載の宿主細胞、または項目114〜124のいずれか1項に記載の組成物を投与する項目125〜131のいずれか1項に記載の方法。
(項目133)
非経口投与が、静脈内投与、皮下投与、筋肉内投与、及び皮内投与から成る群から選択される項目132に記載の方法。
(項目134)
キメラタンパク質の作製方法であって、項目107若しくは108に記載のポリヌクレオチドまたは項目109若しくは110に記載のベクターによって1以上の宿主細胞に形質移入することと、宿主細胞にてキメラタンパク質を発現させることとを含む、前記作製方法。
(項目135)
キメラタンパク質を単離することをさらに含む項目134に記載の方法。
(項目136)
キメラタンパク質が対象における出血を止める及び/または妨げることに有効である項目124〜135のいずれか1項に記載の方法。
(項目137)
リンカーが、FVIIIのa2領域またはその断片を含む項目19に記載のキメラタンパク質。
(項目138)
リンカーが、DKNTGDYYEDSYEDISAYLLSKNNAIEPRSFS(配列番号88)に対して少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%同一であるアミノ酸配列を含む、項目137に記載のキメラタンパク質。
(項目139)
リンカーが、アミノ酸配列IEPR(配列番号200)またはIEPRSFS(配列番号194)を含む項目19に記載のキメラタンパク質。
(項目140)
リンカーがFVIIIの完全長a2領域ではない項目138または139に記載のキメラタンパク質。
(項目141)
リンカーがFVIIIのa2領域の断片を含む項目42または43に記載のキメラタンパク質。
(項目142)
リンカーが、配列番号88、139、140、141、142、143、144、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、及び200から選択されるアミノ酸配列を含む項目141に記載のキメラタンパク質。
(項目143)
リンカーがアミノ酸配列IEPR(配列番号200)またはIEPRSFS(配列番号194)を含む項目142に記載のキメラタンパク質。
(項目144)
リンカーがFVIIIの完全長のa2領域ではない項目141〜143のいずれか1項に記載のキメラタンパク質。
(項目145)
キメラタンパク質であって、
(i)第VIII因子(「FVIII」)タンパク質が288アミノ酸の長さのXTEN配列を含む、第1の免疫グロブリン(「Ig」)定常領域またはその一部に融合された前記FVIIIタンパク質を含む第1のポリペプチドと
(ii)中間の144アミノ酸のXTEN配列によって第2のIg定常領域またはその一部に融合されたフォンウィルブランド因子(「VWF」)のD’ドメインとD3ドメインを含むVWFタンパク質を含む第2のポリペプチドとを含み、
第1のポリペプチドが第1及び第2の定常領域を介して第2のポリペプチドに連結されるまたは会合する、前記キメラタンパク質。
(項目146)
144アミノ酸のXTEN配列と第2のIg定常領域との間で切断可能なリンカーをさらに含む項目145に記載のキメラタンパク質。
(項目147)
切断可能なリンカーがトロンビンによって切断可能である項目146に記載のキメラタンパク質。
(項目148)
切断可能なリンカーがIEPR(配列番号200)またはIEPRSFS(配列番号194)を含むアミノ酸配列を有する項目146または147に記載のキメラタンパク質。
(項目149)
切断可能なリンカーがIEPR(配列番号200)またはIEPRSFS(配列番号194)を含むアミノ酸配列を有し、前記リンカーがFVIIIの完全長のa2領域ではない項目146または147に記載のキメラタンパク質。

図面の簡単な説明

0046

XTENがFVIIIタンパク質内での挿入部位で挿入される、Fc領域に融合されたFVIIIタンパク質(A1〜A2部分的または完全なB−A3−C1−C2)を含む第1のポリペプチドと、D’D3ドメインを含むVWFタンパク質と288未満のアミノ酸を有するXTENとトロンビン切断可能なリンカーと第2のFc領域を含む第2のポリペプチドとを含むキメラタンパク質の模式図である。FVIIIタンパク質におけるXTENの挿入及び/またはVWFタンパク質への融合が、流体力学半径を増すことによって及び受容体が介在するクリアランスを阻止することによってキメラタンパク質の半減期を延長する。VWFのD’D3ドメインは内在性VWFとのFVIIIの相互作用を阻止し、FVIIIタンパク質を安定化し、キメラタンパク質の半減期を延長する。FcドメインはD’D3ドメインをFVIIIタンパク質と共有結合させ、FcRn介在性リサイクル経路を介してキメラタンパク質の半減期を延長することができる。トロンビン切断可能なリンカーは、FVIIIの活性化の際、D’D3ドメインの解放を可能にし、FVIIIとVWFのD’D3ドメインとの間での正確な配置を保証する。
FVIII−XTEN−Fc:D’D3−XTEN−Fcヘテロ二量体について3つのプラスミド発現系を示す図である;第1のプラスミドはXTENがBドメインに挿入される単鎖FVIII−XTEN−Fcをコードするヌクレオチド配列を含み;第2のプラスミドはXTEN配列が288未満のアミノ酸を含むD1D2D’D3−XTEN−Fcをコードするヌクレオチド配列を含み;第3のプラスミドはプロペプチドプロセッシング酵素であるPACEをコードするヌクレオチド配列を含む。3つのプラスミドから3つのポリペプチドが発現されると、細胞内プロセッシングによってD’D3ドメインからVWFのD1D2ドメインをプロセッシングすることができる。得られる複合体は、3つの産物、FVIII−XTEN/D’D3ヘテロ二量体である第1の分子副産物であるD’D3−XTEN−Fcのホモ二量体である第2の分子と別の副産物、すなわち、FVIII(XTEN)−Fcである第3の分子を含有する。
ヘテロ二量体の半減期の延長に対するXTEN挿入の追加の効果を示す図である。FVIII169はFc領域に融合されたBドメインを欠失したFVIIIタンパク質を含み、その際、XTEN配列(たとえば、AE288)は成熟完全長FVIIIに対応するアミノ酸745にて挿入される。FVIII205はFc領域に融合されたBドメインを欠失させたFVIIIタンパク質を含み、その際、XTEN配列(たとえば、AE144)は成熟完全長FVIIIに対応するアミノ酸18にて挿入され、別のXTEN配列(たとえば、AE288)は成熟完全長FVIIIに対応するアミノ酸745にて挿入される。VWF031はトロンビン切断可能なリンカーによってFc領域に融合されたVWFのD’ドメインとD3ドメインとを含む(XTENなし)。VWF034はAE288に融合されたVWFのD’ドメイン及びD3ドメインとFc領域とを含む。FVIII169/VWF031(逆三角形)の半減期はHemAマウスにて16.7時間であり、FVIII205/VWF031(丸)の半減期はHemAマウスにて29.4時間であり、FVIII169/VWF034(四角)の半減期はHemマウスにて31.1時間である。
AE144XTENは、VWFのD’D3ドメインとFcドメインとの間に挿入されるとAE288XTENよりも良好な半減期の延長を付与することを示す図である。たとえば、VWF169/VWF034(四角)の半減期はHemAマウスで31.1時間である一方で、FVIII169/VWF057(丸)の半減期はHemAマウスにて42時間である。VWF057はAE144に融合されたVWFのD’D3ドメインとFc領域とを含む。
キメラタンパク質ヘテロ二量体の半減期の延長にFcドメインが必要であることを示す図である。FVIII205/VWF031(丸)の半減期を、FcRn結合部位に変異を含有する(IHH三連変異Fc)ので、FcRn経路を介してリサイクルすることができないFVIII263/VWF050(四角)とHemAマウス内で比べると、FVIII263/VWF050の半減期(23時間)はFVIII205/VWF031のそれ(29.4時間)より短い。このことは半減期の延長にFc領域が必要であることを示している。
HemAマウスの尾クリップモデルにおけるBドメインを欠失させたFVIII(SQ BDDFVIII)と比べたFVIII−XTEN−Fc/D’D3−XTEN−Fcヘテロ二量体の類似の急性期効性を示す図である。マウスに75IU/kgを投与し、aPTTアッセイによって活性を測定した。SQ BDDFVIIIを丸で示す一方でFVIII169/VWF034を四角で示し、FVIII169/VWF057を菱形で示し、溶媒を逆三角形で示す。FVIII169、VWF034及びVWF057の詳細な構築物は本明細書の他のどこかで示す。
37.5IU/kgの用量でHemAマウスにてBドメインを欠失させたFVIII(SQ BDDFVIII)と比べたFVIII169/VWF034の急性有効性を示す図であり、活性はaPTTアッセイにょって測定した。各処理群におけるマウスの失血中央値(uL)を横線で示し、C57/BL6マウスにおける失血(uL)を白抜き三角形として示し、37.5IU/kgのrBDD−FVIIIを投与した後の失血(μL)を白抜き丸として示し、37.5IU/kgのFVIII169/VWF034を投与した後の失血(uL)を白抜き四角として示し、溶媒の投与の後の失血(uL)を逆三角形として示す。
(A,B)rFVIII169/VWF057ヘテロ二量体は尾静脈横断面出血モデルにおいてHemAマウスにさらに長い保護を提供することを示す図である。(A)尾損傷の72時間前にrFVIII169/VWF057を投与されたマウス(四角)、尾損傷の48時間前にSQ BDD−FVIIIを投与されたマウス(菱形)、尾損傷の24時間前にSQ BDD−FVIIIを投与されたマウス(逆三角形)及び溶媒を投与されたマウス(丸)における再出血のデータを示す図である。活性はaPTTアッセイによって測定した。X軸は時間を示し、Y軸は非出血の比率を示す。(B)図7Aで示したマウスの4つのカテゴリーにおける相当する生存率を示す図である。尾損傷の72時間前に12IU/kgのFVIII169/VWF057を投与されたマウスは、尾損傷の24時間前にSQ BDD−FVIII処理を受けたマウスと比べて再出血での類似の保護及び類似の生存を示した。
(A)損傷の24時間前でのrBDD−FVIIIと比較した96時間前にrFVIII−XTEN−Fc/D’D3−XTEN−Fcヘテロ二量体を受け取ったマウスにおける匹敵する再出血データを示す図である。黒四角は損傷の24時間前にFVIII169/VWF034を受け取ったマウスにおける再出血データを示し、白抜き四角は損傷の96時間前にFVIII169/VWF034を受け取ったマウスにおける再出血データを示し、黒菱形は損傷の24時間前にFVIII169/VWF057を受け取ったマウスにおける再出血データを示し、白抜き菱形は損傷の96時間前にFVIII169/VWF057を受け取ったマウスにおける再出血データを示し、黒丸は損傷の24時間前にrBDD−FVIIIを受け取ったマウスにおける再出血データを示し、白抜き丸は損傷の48時間前にrBDD−FVIIIを受け取ったマウスにおける再出血データを示し、黒逆三角形は溶媒を受け取ったマウスにおける再出血データを示す。X軸は時間を示し、Y軸は非出血の比率を示す。(B)損傷の24時間前でのrBDD−FVIIIと比較した96時間前にrFVIII−XTEN−Fc/D’D3−XTEN−Fcヘテロ二量体を受け取ったマウスにおける生存曲線を示す図である。X軸は時間を示し、Y軸は生存の比率を示す。記号図8Aと同じである。
代表的なFVIII−VWFヘテロ二量体及びFVIII169、FVIII286、VWF057、VWF059、及びVWF062の構築物の模式図を示す。たとえば、FVIII169構築物は、Fc領域に融合されたR1648A置換を伴ったBドメインを欠失させたFVIIIタンパク質を含み、その際、XTEN配列(たとえば、AE288)は成熟完全長FVIII(A1−a1−A2−a2−288XTEN−a3−A3−C1−C2−Fc)に対応するアミノ酸745にて挿入される。FVIII286構築物は、Fc領域に融合されたR1648置換を伴ったBドメインを欠失させたFVIIIタンパク質を含み、その際、XTEN配列(たとえば、AE288)は、FVIIIとFcの間で追加のa2領域を伴った成熟完全長FVIII(A1−a1−A2−a2−288XTEN−a3−A3−C1−C2−a2−Fc)に対応するアミノ酸745にて挿入される。VWF057は、LVPRGトロンビン部位(「LVPRG」;配列番号6)を含むVWFリンカーとGSリンカー(「GS」)を介してFc領域に連結されたVWFタンパク質のD’D3ドメイン(D’D3ドメインにて2つのアミノ酸置換、すなわち、C336AとC379Aを伴った)を含むVWF−Fc融合構築物であり、その際、XTEN配列(すなわち、AE144)はD’D3ドメインとVWFリンカーの間に挿入される(D’D3−144XTEN−GS+LVPRG−Fc)。VWF059は、VWFのリンカーとしてのFVIIIの酸性領域2(a2)を介してFc領域に連結されたVWFタンパク質のD’D3ドメイン(D’D3ドメインにて2つのアミノ酸置換、すなわち、C336AとC379Aを伴った)を含むVWF−Fc融合構築物であり、その際、XTEN配列(すなわち、AE144)はD’D3ドメインとVWFリンカーの間に挿入される。VWF062は、Fc領域に連結されたVWFタンパク質のD’D3ドメイン(D’D3ドメインにて2つのアミノ酸置換、すなわち、C336AとC379Aを伴った)を含むVWF−Fc融合構築物であり、その際、XTEN配列(すなわち、AE144)はD’D3ドメインとFc領域の間に挿入される(D’D3−144XTEN−Fc)。
FVIII/VWFヘテロ二量体の構築物、たとえば、FVIII169/VWF057、FVIII169/VWF059、FVIII169/VWF059A、及びFVIII169/VWF073を表す模式図である。矢印は、トロンビン切断可能な部位を導入するために任意のリンカーが付加される部位を示す。FVIII169/VWF057はLVPRG(配列番号6)を含むリンカーを有する。FVIII169/VWF059はFVIIIのa2領域



を含むリンカーを有する。FVIII169/VWF059Aは切り詰められたFVIIIのa2領域



を含むリンカーを有する。FVIII169/VWF073はIEPRSFS(配列番号194)から成るFVIIIのa2領域の断片を含むVWF073構築物(配列番号175)内でリンカーを有する。
FVIII169/VWF057及びFVIII−Fc対照のトロンビン消化に続くSDS−PAGE画像を示す。(A)抗D3抗体(AB96340)によるSDS−PAGEゲルの染色を示す。矢印は、切断されていない完全長のFVIII169/VWF057である「LCFc:D’D3−XTEN−Fc」及びトロンビンによる切断に続いて得られる断片である「D’D3−144XTEN」を強調する。(B)抗HC抗体(GMA012)によるSDS−PAGEゲルの染色を示す。矢印は、FVIIIの重鎖(「HC」)及びFVIIIのA2ドメインを強調する。(C)はパネル(A)とパネル(B)の重ね合わせを示す。各パネルの上に示す時点で試料回収した。矢印は関連するタンパク質を指す。
FVIII169/VWF059のトロンビン消化に続くSDS−PAGE画像を示す。(A)抗D3抗体(AB96340)によるSDS−PAGEゲルの染色を示す。矢印は、切断されていない完全長のFVIII169/VWF059である「LCFc:D’D3−XTEN−Fc」及びトロンビンによる切断に続いて得られる断片である「D’D3−144XTEN」を強調する。(B)抗HC抗体(GMA012)によるSDS−PAGEゲルの染色を示す。矢印は、切断されていない完全長のFVIII169/VWF059;トロンビンによる切断に続いて得られる断片であるD’D3−144XTEN−a3、及びFVIIIのA2ドメインである「A2」を強調する。(C)はパネル(A)とパネル(B)の重ね合わせを示す。各パネルの上に示す時点で試料を回収した。
BDD−FVIII対照で処理したHemAマウス(四角)と比べたFVIII169/VWF059で処理したHemAマウス(丸)の急性有効性を示す図である。尾クリップに続いて失血値を測定した。p=0.9883

0047

本発明は、2つのポリペプチドを含むキメラタンパク質を指向し、第1のポリペプチドは第1のIg定常領域に融合されたFVIIIタンパク質を含み、第2のポリペプチドはXTEN配列によって第2のIg定常領域またはその一部に融合されたVWFタンパク質を含み、その際、該XTEN配列は288未満のアミノ酸を含有する。

0048

I.定義
用語「a」または「an」の実体はその実体の1以上を指すことが言及されるべきである;たとえば、「aヌクレオチド配列」は1以上のヌクレオチド配列を表すように理解される。そのようなものとして、「a」(または「an」)、「1以上」及び「少なくとも1つの」は本明細書では相互変換可能に使用することができる。

0049

さらに「及び/または」は本明細書で使用される場合、他を伴ってまたは他を伴わずに2つの特定された特徴または成分のそれぞれの具体的な開示として解釈されるべきである。従って、用語「及び/または」は本明細書で「A及び/またはB」のような語句で使用されるとき、「A及びB」、「AまたはB」(単独)、「A」(単独)と「B」(単独)を含むように意図される。同様に、用語「及び/または」は「A、B及び/またはC」のような語句で使用されるとき、以下の態様:A、B及びC;A、BまたはC;AまたはC;AまたはB;BまたはC;A及びC;A及びB;B及びC;A(単独);B(単独);C(単独)のそれぞれを包含するように意図される。

0050

態様が、述語「comprising」によって本明細書で記載される場合はどんな場合も、「consisting of」及び/または「consisting essentially of」という点で記載される別の類似の態様も提供されることが理解される。

0051

特に定義されない限り、本明細書で使用される専門用語及び科学用語はすべて本開示が関連する当業者によって共通して理解されるものと同じ意味を有する。たとえば、Concise Dictionary of Biomedicine and Molecular Biology,Juo,Pei−Show,第2版,2002,CRCPress;The Dictionary of Cell and Molecular Biology,第3版,1999,Academic Press;and the Oxford Dictionary Of Biochemistry And Molecular Biology,改訂,2000,Oxford University Pressは本開示で使用される用語の多くの一般的な辞書を当業者に提供する。

0052

単位、接頭辞及び記号は国際単位系(SI)が許容した形態で示される。数値範囲は範囲を定義する数を含む。指示されない限り、アミノ酸配列は左から右にアミノからカルボキシ配向記述される。本明細書で提供される見出しは本開示の種々の態様の限定ではなく、それは全体としての明細書を参照して得られる。従って、直下で定義される用語はその全体で明細書を参照することによってさらに完全に定義される。

0053

用語「約」は、およそ、大まかに、ほぼ、またはその領域でを意味するように本明細書で使用される。用語「約」が数値範囲と併せて使用される場合、それは、示される数値の上下の境界を拡大することによってその範囲を改変する。一般に、用語「約」は、たとえば、10パーセントの上下(高いまたは低い)の分散によって言及される値の上下で数値を改変することができる。

0054

用語「ポリヌクレオチド」または「ヌクレオチド」は複数の核酸と同様に単一の核酸も包含し、単離された核酸分子または構築物、たとえば、メッセンジャーRNAmRNA)またはプラスミドDNA(pDNA)を指す。特定の実施形態では、ポリヌクレオチドは従来のホスホジエステル結合または従来ではない結合(たとえば、ペプチド核酸(PNA)にて見いだされるようなアミド結合)を含む。用語「核酸」はポリヌクレオチドに存在する任意の1以上の核酸断片、たとえば、DNAまたはRNAの断片を指す。「単離された」核酸またはポリヌクレオチドによって、ネイティブな環境から取り出されている核酸分子、DNAまたはRNAが意図される。たとえば、ベクターに含有される第VIII因子ポリペプチドをコードする組換えポリヌクレオチドは本発明の目的で単離されたと見なされる。単離されたポリヌクレオチドのさらなる例には、異種の宿主細胞にて維持される組換えポリヌクレオチドまたは溶液にて他のポリヌクレオチドから(部分的にまたは実質的に)精製された組換えポリヌクレオチドが挙げられる。単離されたRNA分子には本発明のポリヌクレオチドの生体内のまたは試験管内のRNA転写物が挙げられる。本発明に係る単離されたポリヌクレオチドまたは核酸にはさらに、合成で製造されたそのような分子が挙げられる。加えて、ポリヌクレオチドまたは核酸は、たとえば、プロモータ、エンハンサリボソーム結合部位、または転写終結シグナルのような調節エレメントを含むことができる。

0055

本明細書で使用されるとき、「コーディング領域」または「コーディング配列」は、アミノ酸に翻訳可能コドンから成るポリヌクレオチドの部分である。「停止コドン」(TAG、TGAまたはTAA)は通常、アミノ酸に翻訳されないけれども、それはコーディング領域の一部であると見なされてもよいが、隣接配列、たとえば、プロモータ、リボソーム結合部位、転写ターミネータイントロン等はコーディング領域の一部ではない。コーディング領域の境界は通常、得られるポリペプチドのアミノ末端をコードする5’末端開始コドン及び得られるポリペプチドのカルボキシル末端をコードする3’末端の翻訳停止コドンによって決定される。本発明の2以上のコーディング領域は、単一のポリヌクレオチド構築物、たとえば、単一のベクターに、または別々のポリヌクレオチド構築物、たとえば、別々の(異なる)ベクターに存在することができる。その結果、要するに、単一のベクターがたった1つのコーディング領域を含有することができ、または2以上のコーディング領域を含むことができ、たとえば、単一のベクターが以下で記載されるような結合ドメインA及び結合ドメインBを別々にコードすることができるということになる。加えて、本発明のベクター、ポリヌクレオチドまたは核酸は、本発明の結合ドメインをコードする核酸に融合されたまたは融合されていない非相同のコーディング領域をコードすることができる。非相同のコーディング領域には限定しないで、たとえば、分泌シグナルペプチドまたは非相同の機能的ドメインのような特定されたエレメントまたはモチーフが挙げられる。

0056

哺乳類細胞によって分泌される特定のタンパク質は、成長しているタンパク質鎖粗面小胞体を横切った搬出がいったん開始されると成熟タンパク質からは切断される分泌シグナルペプチドに会合する。当業者は、シグナルペプチドが一般にポリペプチドのN末端に融合され、完全なまたは「完全長」のポリペプチドから切断されてポリペプチドの分泌された形態または「成熟」形態を生じることを知っている。特定の実施形態では、それに操作可能に会合するポリペプチドの分泌を指図する能力を保持するネイティブなシグナルペプチドまたはその配列の機能的誘導体。或いは、異種の哺乳類のシグナルペプチド、たとえば、ヒトの組織プラスミノーゲン活性因子TPA)またはマウスのβ−グルクロニダーゼのシグナルペプチドまたはまたはそれらの機能的な誘導体を使用することができる。

0057

用語「下流」はヌクレオチド配列を指す場合、核酸またはヌクレオチド配列が参照ヌクレオチド配列に対して3’に位置することを意味する。特定の実施形態では、下流のヌクレオチド配列は転写の出発点に続く配列に関係する。たとえば、遺伝子の翻訳開始コドンは転写の開始部位の下流に位置する。用語「下流」はポリペプチド配列を指す場合、アミノ酸またはアミノ酸挿入部位が参照アミノ酸のC末端に位置することを意味する。たとえば、成熟野生型FVIIIタンパク質に対応するアミノ酸745のすぐ下流の挿入部位は、挿入部位が成熟野生型FVIIIタンパク質に対応するアミノ酸745とアミノ酸746の間であることを意味する。

0058

用語「上流」は参照ヌクレオチド配列に対して5’に位置するヌクレオチド配列を指す。特定の実施形態では、上流のヌクレオチド配列はコーディング領域または転写の開始点の5’側に位置する配列に関する。たとえば、ほとんどのプロモータは転写の開始部位の上流に位置する。

0059

本明細書で使用されるとき、用語「調節性領域」は、コーディング領域の上流(5’非コーディング配列)、コーディング領域の範囲内、またはコーディング領域の下流(3’非コーディング配列)に位置し、且つ会合するコーディング領域の転写、RNAプロセッシング、安定性または翻訳に影響を与えるヌクレオチド配列を指す。調節性領域には、プロモータ、翻訳リーダー配列、イントロン、ポリアデニル化認識配列、RNAプロセッシング部位、エフェクター結合部位及びステムループ構造が挙げられ得る。コーディング領域が真核細胞での発現を意図されるのであれば、ポリアデニル化シグナル及び転写終結配列は普通、コーディング配列に対して3’に位置するであろう。

0060

遺伝子産物、たとえば、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、1以上のコーディング領域に操作可能に会合させたプロモータ及び/または転写若しくは翻訳の制御エレメントを含むことができる。操作可能な会合では、遺伝子産物、たとえば、ポリペプチドのためのコーディング領域は、調節性領域の影響下または制御下で遺伝子産物の発現をセットするような方法で1以上の調節性領域と会合する。たとえば、プロモータ機能の誘導がコーディング領域によってコードされる遺伝子産物をコードするmRNAの転写を生じるのであれば、且つ、プロモータとコーディング領域の間での結合の性質が遺伝子産物の発現を指図するプロモータの能力を妨害しないまたは転写されるDNA鋳型の能力を妨害しないのであれば、コーディング領域とプロモータは「操作可能に会合する」。プロモータに加えた他の転写制御エレメント、たとえば、エンハンサ、オペレータリプレッサ及び転写終結シグナルも遺伝子産物の発現を指図するようにコーディング領域と操作可能に会合させることができる。

0061

種々の転写制御領域が当業者に既知である。これらには限定しないで、サイトメガロウイルス由来のプロモータとエンハンサの断片(イントロンAと併せた前初期プロモータ)、サルウイルス40(初期プロモータ)及びレトロウイルス(たとえば、ラウス肉腫ウイルス)のような、しかし、これらに限定されない脊椎動物細胞で機能する転写制御領域が挙げられる。他の転写制御領域には、たとえば、アクチンヒートショックプロテインウシ成長ホルモン、及びウサギβ−グロビンのような脊椎動物遺伝子由来のもの、と同様に真核細胞にて遺伝子発現を制御することが可能である他の配列が挙げられる。追加の好適な転写制御領域には、組織特異的なプロモータ及びエンハンサと同様にリンホカイン誘導性のプロモータ(たとえば、インターフェロンまたはインターロイキンによって誘導可能なプロモータ)が挙げられる。

0062

同様に、種々の翻訳制御エレメントが当業者に既知である。これらには、リボソーム結合部位、翻訳の開始コドン及び終結コドン、及びピコルナウイルスに由来するエレメント(特に内部リボソーム侵入部位、またはCITE配列とも呼ばれるIRES)が挙げられるが、これらに限定されない。

0063

用語「発現」は本明細書で使用されるとき、それによってポリヌクレオチドが遺伝子産物、たとえば、RNAまたはポリペプチドを生じる過程を指す。それには、限定しないで、ポリヌクレオチドのメッセンジャーRNA(mRNA)、転移RNAtRNA)、小分子ヘアピンRNA(shRNA)、小分子干渉RNA(siRNA)または他の任意のRNA産物への転写、およびmRNAのポリペプチドへの翻訳が含まれる。発現は「遺伝子産物」を生じる。本明細書で使用されるとき、遺伝子産物は、核酸、たとえば、遺伝子の転写によって生じるメッセンジャーRNA、または転写物から翻訳されるポリペプチドのいずれかであることができる。本明細書で記載される遺伝子産物にはさらに、転写後修飾、たとえば、ポリアデニル化若しくはスプライシングを伴った核酸、または翻訳後修飾、たとえば、メチル化、グリコシル化、脂質の付加、他のタンパク質サブユニットとの会合、若しくはタンパク質分解切断を伴ったポリペプチドが含まれる。

0064

「ベクター」は、宿主細胞への核酸のクローニング及び/または宿主細胞への核酸の移動のための媒体を指す。ベクターは、連結された断片のレプリコンをもたらすように別の核酸断片が連結されてもよいレプリコンであってもよい。「レプリコン」は、生体内での複製の自律単位として機能する、すなわち、それ自体の制御下で複製可能である遺伝エレメント(たとえば、プラスミド、ファージコスミド染色体、ウイルス)を指す。用語「ベクター」には、試験管内で、生体外でまたは生体内で核酸を細胞内に導入するためのウイルス性及び非ウイルス性双方の媒体が含まれる。たとえば、プラスミド、修飾された真核細胞ウイルスまたは修飾された細菌ウイルスを含む多数のベクターが当該技術で既知であり、使用されている。ポリヌクレオチドの好適なベクターへの挿入は、相補性付着末端を有する選択されたベクターに適当なポリヌクレオチド断片ライゲーションすることによって達成することができる。

0065

ベクターは、ベクターを取り込んでいる細胞の選択または特定を提供する選択可能なマーカーまたはレポーターをコードするように操作されてもよい。選択可能なマーカーまたはレポーターの発現によってベクターに含有される他のコーディング領域を取り込み、発現する宿主細胞の特定及び/または選択が可能になる。当該技術で既知であり、使用される選択可能なマーカー遺伝子の例には、アンピシリンストレプトマイシンゲンタマイシンカナマイシンハイグロマイシンビアラホス除草剤スルホンアミド等に耐性を提供する遺伝子;及び表現型マーカーとして使用される遺伝子、すなわち、アントシアニン調節性遺伝子、イソペンタニルトランスフェラーゼ遺伝子等が挙げられる。当該技術で既知であり、使用されるレポーターの例には、ルシフェラーゼ(Luc)、緑色蛍光タンパク質(GFP)、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼCAT)、−ガラクトシダーゼ(LacZ)、−グルクロニダーゼ(Gus)等が挙げられる。選択可能なマーカーはレポーターであるとも見なされる。

0066

用語「プラスミド」は、細胞の中心的な代謝の一部ではない遺伝子を運ぶことが多く、普通、環状二本鎖DNA分子の形態である染色体外のエレメントである。そのようなエレメントは、任意の供給源に由来する、自律的に複製する配列、ゲノム統合する配列、ファージまたはヌクレオチドの配列、線状、環状、または超らせん状の一本鎖または二本鎖のDNAまたはRNAであってもよく、多数のヌクレオチド配列は、適当な3’非翻訳配列と共に選択された遺伝子産物についてのプロモータ断片DNA配列を細胞に導入することが可能である独特な構築物に連結されているまたは組み換えられている。

0067

使用することができる真核細胞のウイルスベクターには、アデノウイルスベクターレトロウイルスベクターアデノ関連ウイルスベクター、及びポックスウイルス、たとえば、ワクシニアウイルスベクター、バキュロウイルスベクター、またはヘルペスウイルスベクターが挙げられるが、これらに限定されない。非ウイルスベクターには、プラスミド、リポソーム電気的に荷電した脂質(サイトフェクチン)、DNA/タンパク質複合体、及びバイオポリマーが挙げられる。

0068

クローニングベクター」は、順次複製し、プラスミド、ファージまたはコスミドのように複製開始点を含み、連結された断片の複製をもたらすように別の核酸断片が連結されてもよい核酸の単位長さである「レプリコン」を指す。特定のクローニングベクターは一方の細胞型、たとえば、細菌では複製が可能であり、他方、たとえば、真核細胞では発現が可能である。クローニングベクターは通常、当該核酸配列の挿入のためにベクター及び/または1以上の複数のクローニング部位を含む細胞の選択に使用することができる1以上の配列を含む。

0069

用語「発現ベクター」は、宿主細胞への挿入に続いて挿入された核酸配列の発現を可能にするように設計された媒体を指す。挿入された核酸配列は、上述のような調節性領域と操作可能な関係で配置される。

0070

ベクターは、当該技術で周知の方法、たとえば、形質移入、エレクトロポレーション微量注入形質導入細胞融合DEAEデキストランリン酸カルシウム沈澱リポフェクションリソソーム融合)、遺伝子銃の使用、またはDNAベクター輸送体によって宿主細胞に導入される。

0071

「培養」、「培養すること」及び「培養すること」は本明細書で使用されるとき、細胞の増殖または分裂を可能にするまたは生きている状態で細胞を維持するのを可能にする試験管内の条件下で細胞をインキュベートすることを意味する。「培養された細胞」は本明細書で使用されるとき、試験管内で増殖させる細胞を意味する。

0072

本明細書で使用されるとき、用語「ポリペプチド」は単一の「ポリペプチド」と同様に複数の「ポリペプチド」を包含するように意図され、アミド結合(ペプチド結合としても知られる)によって線状に連結された単量体(アミノ酸)で構成される分子を指す。用語「ポリペプチド」は、2以上のアミノ酸の任意の鎖(単数)または鎖(複数)を指し、特定の長さの産物を指さない。従って、ペプチドジペプチドトリペプチドオリゴペプチド、「タンパク質」、「アミノ酸鎖」または2以上のアミノ酸の鎖(単数)または鎖(複数)を指すのに使用されるその他の用語は、「ポリペプチド」の定義の範囲内に含められ、用語「ポリペプチド」はそれらの用語の代わりに、またはそれらの用語と相互変換可能に使用することができる。用語「ポリペプチド」はまた、限定しないでグリコシル化、アセチル化リン酸化アミド化、既知の保護基/遮断基による誘導体化、タンパク質分解切断、または天然に存在しないアミノ酸による修飾を含む、ポリペプチドの発現後修飾の産物を指すようにも意図される。ポリペプチドは、天然の生物供給源に由来することができ、または組換え技法で製造することもできるが、必ずしも指定された核酸配列から翻訳されない。それは化学合成を含む方法で生成することができる。

0073

「単離された」ポリペプチドまたはその断片、変異体または誘導体はその自然環境にはないポリペプチドを指す。精製の特定のレベルは必要とされない。たとえば、単離されたポリペプチドは単にそのネイティブなまたは天然の環境から取り出すことができる。好適な技法によって分離され、分画され、部分的にまたは実質的に精製されているネイティブのまたは組換えのポリペプチドと同様に、宿主細胞にて発現される組換えで作出されたポリペプチド及びタンパク質は本発明の目的では単離されたと見なされる。

0074

本発明に含められるのはまた、ポリペプチドの断片または変異体及びそれらの組み合わせである。用語「断片」または「変異体」は本発明のポリペプチド結合ドメインまたは結合分子を指す場合、参照ポリペプチドの特性(たとえば、FcRn結合ドメインまたはFc変異体に対するFcRn結合親和性、FVIII変異体についての凝固活性、またはVWF断片に対するFVIII結合活性)の少なくとも幾つかを保持するポリペプチドを含む。ポリペプチドの断片は、本明細書の他のどこかで議論される特異抗体断片に加えて、欠失断片と同様にタンパク質分解断片を含むが、天然に存在する完全長のポリペプチド(成熟ポリペプチド)を含まない。本発明のポリペプチド結合ドメインまたは結合分子の変異体には上述のような断片が含まれ、及びアミノ酸の置換、欠失または挿入のために変化したアミノ酸配列を持つポリペプチドも含まれる。変異体は天然に存在することができる、または天然に存在することができない。天然に存在しない変異体は当該技術で既知の変異誘発法を用いて作出することができる。変異体ポリペプチドは保存的なまたは非保存的なアミノ酸の置換、欠失または付加を含むことができる。

0075

本明細書で使用される用語「VWFタンパク質(単数)」または「VWFタンパク質(複数)」は、FVIIIと相互作用し、且つ、完全長VWFによって通常FVIIIに提供される少なくとも1以上の特性、たとえば、FVIIIaへの早すぎる活性を防ぐこと、早すぎるタンパク質分解を防ぐこと、早すぎるクリアランスをもたらすリン脂質膜との会合を防ぐこと、のFVIIIを結合することができるが、VWFが結合したFVIIIを結合することができないFVIIIクリアランス受容体への結合を防ぐこと、及び/またはFVIIIの重鎖と軽鎖の相互作用を安定化することを保持するVWF断片を意味する。

0076

「保存的なアミノ酸置換」は、アミノ酸残基が類似の側鎖を有するアミノ酸残基で置き換えられるものである。塩基性側鎖(たとえば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(たとえば、アスパラギン酸グルタミン酸)、非荷電極性側鎖(たとえば、グリシンアスパラギングルタミンセリンスレオニンチロシン、システイン)、非極性側鎖(たとえば、アラニンバリンロイシンイソロイシンプロリンフェニルアラニンメチオニントリプトファン)、β分岐側鎖(たとえば、スレオニン、バリン、イソロイシン)、及び芳香族側鎖(たとえば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を含む類似の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは当該技術で定義されている。従って、ポリペプチドにおけるアミノ酸が同一の側鎖ファミリーに由来する別のアミノ酸で置き換えられるならば、置換は保存的であると見なされる。別の実施形態では、アミノ酸の鎖は、側鎖ファミリーのメンバーの順及び/または組成で異なる構造的に類似する鎖によって保存的に置き換えることができる。

0077

当該技術で既知であるように、2つのポリペプチド間での「配列同一性」は一方のポリペプチドのアミノ酸配列を第2のポリペプチドの配列と比較することによって決定される。本明細書で議論される場合、任意の特定のポリペプチドが別のポリペプチドに対して少なくとも約50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、または100%同一であるかどうかは、たとえば、BESTFITプログラム(Wisconsin配列解析パッケージ,Version 8 for Unix(登録商標),Genetics Computer Group,University Research Park,575 Science Drive,Madison,WI53711)のような、しかし、これに限定されない当該技術で既知の方法及びコンピュータプログラムソフトウエアを用いて決定することができる。BESTFITはSmith及びWaterman,Advances in Applied Mathematics,2:482−489(1981)のローカル相同性アルゴリズムを用いて2つの配列間の相同性の最良セグメントを見いだす。BESTFITまたは他の配列比較プログラムを用いて特定の配列が本発明に係る参照配列に対して、たとえば、95%同一であるかどうかを決定する場合、パラメータは当然、同一性の比率が参照ポリペプチド配列の完全長にわたって算出され、参照配列におけるアミノ酸の総数の5%までの相同性でのギャップが許されるように設定される。

0078

本明細書で使用されるとき、VWF配列またはFVIIIタンパク質配列における「に対応するアミノ酸」または「同等のアミノ酸」は、第1のVWFまたはFVIIIの配列と第2のVWFまたはFVIIIの配列との間の同一性または類似性最大化するように配列比較によって特定される。第2のVWFまたはFVIIIの配列における同等のアミノ酸を特定するのに使用される数は第1のVWFまたはFVIIIの配列における対応するアミノ酸を特定するのに使用される数に基づく。

0079

本明細書で使用されるとき、用語「挿入部位」は、異種の部分を挿入することができる位置のすぐ上流である、FVIIIポリペプチド、またはその断片、変異体または誘導体における位置を指す。「挿入部位」は数として特定され、その数は挿入部位が相当する成熟ネイティブFVIII(配列番号65)におけるアミノ酸の番号であり、それは挿入の位置のすぐN末端側である。たとえば、語句「a3は配列番号65のアミノ酸1656に相当する挿入部位でXTENを含む」は、異種の部分が配列番号65のアミノ酸1656とアミノ酸1657に相当する2つのアミノ酸の間に位置することを示す。

0080

語句「アミノ酸のすぐ下流」は本明細書で使用されるとき、アミノ酸の末端カルボキシル基のすぐ隣の位置を指す。同様に、語句「アミノ酸のすぐ上流」はアミノ酸の末端アミン基のすぐ隣の位置を指す。従って、語句「挿入部位の2つのアミノ酸間」は本明細書で使用されるとき、XTENまたは他の任意のポリペプチドが2つの隣接するアミノ酸間に挿入される位置を指す。従って、語句「アミノ酸のすぐ下流に挿入される」及び「挿入部位の2つのアミノ酸間に挿入される」は「挿入部位で挿入される」と同義で使用される。

0081

用語「挿入された」、「挿入される」、「に挿入された」または文法的に関連する用語は本明細書で使用されるとき、ネイティブな成熟ヒトFVIIIにおける類似の位置に比べたキメラポリペプチドにおけるXTENの位置を指す。本明細書で使用されるとき、その用語はネイティブな成熟ヒトFVIIIに比べた組換えFVIIIポリペプチドの特徴を指すのであって、キメラポリペプチドが作製された方法または工程を示す、暗示するまたは推察するものではない。たとえば、本明細書で提供されるキメラポリペプチドを参照して、語句「XTENはFVIIIポリペプチドの残基745のすぐ下流に挿入される」は、キメラポリペプチドがネイティブな成熟ヒトFVIIIにおけるアミノ酸745に相当するアミノ酸のすぐ下流で、たとえば、ネイティブな成熟ヒトFVIIIのアミノ酸745と746に相当するアミノ酸によって結合されたXTENを含むことを意味する。

0082

「融合」タンパク質または「キメラ」タンパク質は、自然界では天然に結合することはない第2のアミノ酸配列に連結された第1のアミノ酸配列を含む。通常別のタンパク質に存在するアミノ酸配列を融合ポリペプチドで一緒にすることができ、または通常同じタンパク質に存在するアミノ酸配列を融合ポリペプチドにて、たとえば、本発明の第VIII因子ドメインのIgFcドメインとの融合にて新しい配置に置くことができる。融合タンパク質は、たとえば、化学合成によって、またはペプチド領域が所望の関係でコードされるポリヌクレオチドを創り、翻訳することによって創り出される。キメラタンパク質はさらに、共有結合、非ペプチド結合または非共有結合によって第1のアミノ酸配列と会合する第2のアミノ酸配列を含むことができる。

0083

本明細書で使用されるとき、用語「半減期」は特定のポリペプチドの生体内での生物学的な半減期を指す。半減期は、対象に投与された量の半分が動物の循環及び/または他の組織から消えるのに必要とされる時間によって表されてもよい。所与のポリペプチドのクリアランス曲線を時間の関数として構築する場合、曲線は普通、迅速なαフェーズと長いβフェーズを伴う二相性である。αフェーズは通常、脈管間隙内と脈管間隙外の間での投与されたFcポリペプチド平衡を表し、部分的にはポリペプチドのサイズによって決定される。βフェーズは通常、脈管間隙内でのポリペプチドの異化を表す。一部の実施形態では、FVIII及びFVIIIを含むキメラタンパク質は単相性であるので、αフェーズを有さず、単一のβフェーズだけを有する。従って、特定の実施形態では、用語、半減期は本明細書で使用されるとき、βフェーズにおけるポリペプチドの半減期を指す。ヒトにおけるヒト抗体の典型的なβフェーズの半減期は21日である。

0084

用語「連結される」は本明細書で使用されるとき、それぞれ、第2のアミノ酸配列またはヌクレオチド配列に共有結合で連結されるまたは非共有結合で連結される第1のアミノ酸配列またはヌクレオチド配列を指す。第1のアミノ酸配列またはヌクレオチド配列は第2のアミノ酸配列またはヌクレオチド配列に直接連結することができ、または並置することができ、または代わりに、介在配列が第1の配列を第2の配列に共有結合することができる。用語「連結される」は、C末端またはN末端での第2のアミノ酸配列への第1のアミノ酸配列の融合を意味するだけでなく、第2のアミノ酸配列(またはそれぞれ第1のアミノ酸配列)における2つのアミノ酸への第1のアミノ酸配列(または第2のアミノ酸配列)全体の挿入も含む。一実施形態では、第1のアミノ酸配列はペプチド結合またはリンカーによって第2のアミノ酸配列に連結することができる。第1のヌクレオチド配列はホスホジエステル結合またはリンカーによって第2のヌクレオチド配列に連結することができる。リンカーは、ペプチドまたはポリペプチド(ポリペプチド鎖のための)またはヌクレオチドまたはヌクレオチド鎖(ヌクレオチド鎖のための)または化学部分(ポリペプチド鎖及びポリヌクレオチド鎖の双方)であることができる。用語「リンカー」はハイフン(−)によっても示される。

0085

本明細書で使用されるとき、用語「と会合する」は、第1のアミノ酸鎖と第2のアミノ酸鎖との間で形成される共有結合または非共有結合を指す。一実施形態では、用語「と会合する」は共有結合、非ペプチド結合または非共有結合を意味する。この会合はコロン、すなわち、(:)によって示すことができる。別の実施形態では、それはペプチド結合を除く共有結合を意味する。たとえば、アミノ酸システインは、第2のシステイン残基上のチオール基とジスルフィド結合または架橋を形成することができるチオール基を含む。ほとんどの天然に存在するIgG分子では、CH1領域とCL領域はジスルフィド結合によって会合し、2つの重鎖は、Kabat番号付け方式を用いて239と242(EU番号付け方式の226位と229位)に相当する位置で2つのジスルフィド結合によって会合する。共有結合の例には、ペプチド結合、金属結合、水素結合、ジスルフィド結合、シグマ結合、pi結合、デルタ結合、グリコシジル結合、アグノスチック結合、屈曲結合、双極性結合、Piバックグランド二重結合三重結合、四重結合、五重結合、六重結合、抱合、超抱合、芳香族性、ハプト数性、または反結合性が挙げられるが、これらに限定されない。非共有結合の非限定例には、イオン結合(たとえば、カチオン/pi結合または塩結合)、金属結合、水素結合(たとえば、二水素結合、二水素錯体、低バリア水素結合、または対称性水素結合)、ファンデルワールス力ロンドン分散力機械的結合ハロゲン結合金原子間結合、インターカレーションスタッキングエントロピー力または化学極性が挙げられる。

0086

本明細書で使用される「単量体/二量体ハイブリッド」は、ジスルフィド結合によって互いに会合する第1のポリペプチド鎖と第2のポリペプチド鎖を含むキメラタンパク質を指し、その際、第1の鎖は凝固因子、たとえば、第VIII因子とFc領域を含み、第2の鎖は凝固因子を含まずに第2のFc領域を含む、本質的にそれから成る、またはそれから成る。従って、単量体/二量体ハイブリッド構築物はたった1つの凝固因子を有する単量体態様と2つのFc領域を有する二量体態様を含むハイブリッドである。

0087

本明細書で使用されるとき、用語「切断部位」または「酵素切断部位」は、酵素によって認識される部位を指す。特定の酵素切断部位は、細胞内プロセッシング部位を含む。一実施形態では、ポリペプチドは、そのような部位の切断が凝固形成の部位で生じるように凝固カスケードの間に活性化される酵素によって切断される酵素切断部位を有する。例となるそのような部位には、たとえば、トロンビン、第XIa因子または第Xa因子によって認識されるものが挙げられる。例となるFXIaの切断部位には、たとえば、TQSFNDFTR(配列番号1)及びSVSQTSKLTR(配列番号3)が挙げられる。例となるトロンビンの切断部位には、たとえば、DFLAEGGGVR(配列番号4)、TTKIKPR(配列番号5)、LVPRG(配列番号6)、ALRPR(配列番号7)、ISDKNTGDYYEDSYEDISAYLLSKNNAIEPRSFS(配列番号106)、DKNTGDYYEDSYEDISAYLLSKNNAIEPRSFS(配列番号88)、及びIEPRSFS(配列番号194)が挙げられる。他の酵素切断部位は当該技術で既知であり、本明細書の他のどこかで記載されている。

0088

本明細書で使用されるとき、用語「プロセッシング部位」または「細胞内プロセッシング部位」は、ポリペプチドの翻訳の後機能する酵素についての標的であるポリペプチドにおける酵素切断部位の種類を指す。一実施形態では、そのような酵素はゴルジ内腔からゴルジを横断した区画輸送の間に機能する。細胞内のプロセッシング酵素は細胞からのタンパク質の分泌に先立ってポリペプチドを切断する。そのようなプロセッシング部位の例には、たとえば、エンドペプチダーゼのPACE/フーリン(PACEは対合した塩基性アミノ酸切断酵素についての頭字語である)によって標的とされるものが挙げられる。これらの酵素はゴルジ膜に局在し、配列モチーフArg−[任意の残基]−(LysまたはArg)−Argのカルボキシ末端側でタンパク質を切断する。本明細書で使用されるとき、酵素の「フーリン」ファミリーには、たとえば、PCSK1(PC1/Pc3としても知られる)、PCSK2(PC2としても知られる)、PCSK3(フーリンまたはPACEとしても知られる)、PCSK4(PC4としても知られる)、PCSK5(PC5またはPC6としても知られる)、PCSK6(PACE4としても知られる)、またはPCSK7(PC7/LPC、PC8、またはSPC7としても知られる)が挙げられる。他のプロセッシング部位は当該技術で既知である。

0089

1を超えるプロセッシング部位または切断部位を含む構築物では、そのような部位は同一であってもよいし、または異なっていてもよいことが理解されるであろう。

0090

用語「フーリン」はEC番号3.4.21.75に相当する酵素である。フーリンは、PACE(対形成塩基性アミノ酸切断酵素)としても知られるサブチリシン様の前駆タンパク質転換酵素である。フーリンは不活性な前駆体タンパク質を生物学的に活性のあるタンパク質の変換するその区分を欠失させる。その細胞内輸送の間に、VWFのプロペプチドはフーリン酵素によって成熟VWF分子から切断することができる。一部の実施形態では、フーリンはVWFのD’D3からD1D2を切断する。他の実施形態では、フーリンをコードするヌクレオチド配列は、D1D2ドメインがフーリンによって細胞内で切り離しされ得るようにVWF断片をコードするヌクレオチド配列と一緒に発現させることができる。

0091

1を超えるプロセッシング部位または切断部位を含む構築物では、そのような部位は同一であってもよいし、または異なっていてもよいことが理解されるであろう。

0092

「処理可能なリンカー」は本明細書で使用されるとき、本明細書の他のどこかで記載される少なくとも1つの細胞内プロセッシング部位を含むリンカーを指す。

0093

止血障害は本明細書で使用されるとき、フィブリン血栓を形成する能力の損傷によりまたはフィブリン血栓を形成できないために、自然にまたは外傷の結果として出血する傾向を特徴とする遺伝的に継承されたまたは後天性の状態を意味する。そのような障害の例には血友病が挙げられる。3つの主な形態は、血友病A(第VIII因子の欠損)、血友病B(第IX因子の欠損、または「クリスマス病」)、及び血友病C(第XI因子の欠損、軽い出血傾向)である。他の止血障害には、たとえば、フォンウィルブランド病、第XI因子の欠損(PTAの欠損)、第XII因子の欠損、フィブリノーゲン、プロトロンビン、第V因子、第VII因子、第X因子または第XIII因子における欠陥または構造的異常、GPIbにおける欠陥若しくは欠損であるベルナールスリ症候群が挙げられる。VWFに対する受容体であるGPIbは欠陥があることがあり得、一次血栓形成一次止血)の欠如及び高い出血傾向、及びGlanzman及びNaegeliの血小板無力症(Glanzmanの血小板無力症)をもたらし得る。肝不全(急性及び慢性型)では、肝臓による凝固因子の不十分な産生があり、これが出血のリスクを高め得る。

0094

本発明のキメラ分子は予防的に使用することができる。本明細書で使用されるとき、用語「予防的な治療」は出血症状出現に先立つ分子の投与を指す。一実施形態では、一般的な止血剤を必要とする対象は手術を受けているまたは受けようとしている。本発明のキメラタンパク質は予防剤として手術に先立ってまたは手術後に投与することができる。本発明のキメラタンパク質を手術中または手術後に投与して急性期出血症状の出現を制御することができる。手術には、肝臓移植、肝臓切除術歯科処置または幹細胞移植を挙げることができるが、これらに限定されない。

0095

本発明のキメラタンパク質は要求に応じた治療でも使用される。用語「要求に応じた治療」は出血症状の出現の兆候に対応したまたは出血を起こし得る活動の前のキメラ分子の投与を指す。態様の1つでは、手術後のような出血が始まるときに、または手術前のような出血が予想されるときに要求に応じた治療が対象に与えられ得る。別の態様では、接触型スポーツのような出血のリスクを高める活動に先立って要求に応じた治療が与えられ得る。

0096

本明細書で使用されるとき、用語「急性出血」は根底にある原因に関わりのない出血症状の出現を指す。たとえば、対象は、外傷、尿毒症、遺伝的な出血性障害(たとえば、第VII因子の欠損)、血小板の障害、または凝固因子に対する抗体の発生による耐性を有してもよい。

0097

治療する、治療、治療することは本明細書で使用されるとき、たとえば、疾患または状態の重症度の軽減;疾患経過持続時間の低減;疾患または状態に関連する1以上の症状の改善;疾患または状態を必ずしも治癒させることなく疾患または状態の対象に有益な効果を提供すること、または疾患または状態に関連する1以上の症状の予防を指す。一実施形態では、用語「治療すること」または「治療」は、本発明のキメラタンパク質またはVWF断片を投与することによって対象にてFVIIIのトラフ濃度を少なくとも約1IU/dL、2IU/dL、3IU/dL、4IU/dL、5IU/dL、6IU/dL、7IU/dL、8IU/dL、9IU/dL、10IU/dL、11IU/dL、12IU/dL、13IU/dL、14IU/dL、15IU/dL、16IU/dL、17IU/dL、18IU/dL、19IU/dL、または20IU/dLで維持することを意味する。別の実施形態では、治療することまたは治療は、FVIIIのトラフ濃度を約1〜約20IU/dL、約2〜約20IU/dL、約3〜約20IU/dL、約4〜約20IU/dL、約5〜約20IU/dL、約6〜約20IU/dL、約7〜約20IU/dL、約8〜約20IU/dL、約9〜約20IU/dL、または約10〜約20IU/dLの間で維持することを意味する。疾患または状態の治療または治療することには、対象におけるFVIII活性を非血友病対象のFVIII活性の少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、または20%に匹敵するレベルで維持することも含まれ得る。治療に必要とされる最小限のトラフ濃度は1以上の既知の方法によって測定することができ、各人について調整(増減)することができる。

0098

II.キメラタンパク質
本発明は、FVIIIの半減期限定因子、すなわち、内在性のVWFがFVIIIタンパク質に会合するのを妨げるまたは阻害することによって、XTEN配列に融合されたVWFタンパク質を用いたキメラタンパク質の半減期を延長することを指向する。内在性のVWFは非共有結合複合体でFVIIIの約95%〜約98%に会合する。内在性のVWFはFVIIIの半減期限定因子である一方で、FVIIIタンパク質に結合した内在性のVWFは様々な方法でFVIIIを保護することも知られている。たとえば、完全長のVWF(約250kDaを有する多量体としての)は、プロテアーゼ切断及びFVIIIの活性化からFVIIIを保護し、FVIIIの重鎖及び/または軽鎖を安定化し、且つスカベンジャー受容体によるFVIIIのクリアランスを防ぐことができる。しかし、同時に、内在性のVWFは、飲作用を防ぐことによって及びVWFクリアランス経路を介して系からFVIII/VWF複合体をクリアランスすることによってFVIIIの半減期を限定する。理論に束縛されない一方で、内在性のVWFは、半減期延長因子に融合されたキメラタンパク質の半減期が野生型FVIIIの半減期の約2倍より長くなるのを妨ぐ半減期限定因子であると考えられる。従って、本発明は、D’ドメインとD3ドメインを含むVWFタンパク質(たとえば、VWF断片)を用いて内在性のVWFとFVIIIタンパク質との間の相互作用を妨げることまたは阻害すること、と同時にIg定常領域またはその一部との組み合わせでXTEN配列を用いることによって得られるFVIIIタンパク質の半減期を増やすことを指向する。特に、本発明は、さらに短いXTEN配列(すなわち、288未満のアミノ酸を含有するXTEN、すなわち、288アミノ酸よりも短いXTEN)がキメラタンパク質の半減期を延長することにおいてさらに良好であることを示す。

0099

一実施形態では、本発明は、(i)第1のIg定常領域またはその一部に融合されたFVIIIタンパク質を含む第1のポリペプチドと、(ii)中間のXTEN配列によって第2のIg定常領域またはその一部に融合されたVWFのD’ドメインとD3ドメインを含むVWFタンパク質を含む第2のポリペプチドを含むキメラタンパク質を指向し、その際、XTEN配列は288未満のアミノ酸残基を含有し、第1のポリペプチドは第2のポリペプチドに連結され、または会合される。別の実施形態では、第2のポリペプチドにおけるXTEN配列は12アミノ酸〜287アミノ酸の間の長さを有するアミノ酸配列から成る。他の実施形態では、キメラタンパク質は、第1のポリペプチドと第2のポリペプチドとを含む相当する融合タンパク質と比べて長い半減期を示し、その際、第2のポリペプチドは少なくとも288のアミノ酸、たとえば、AE288、たとえば、配列番号8を含有するXTEN配列を含む。さらに他の実施形態では、第2のポリペプチドにおけるXTEN配列は、少なくとも約36、少なくとも約42、少なくとも約72、または少なくとも約144のアミノ酸、しかし、288未満のアミノ酸、たとえば、AE42、AE72、AE144(AE144、AE144_2A、AE144_3B、AE144_4A、AE144_5A、AE144_6B)、AG42、AG72、またはAG144(AG144、AG144_A、AG144_B、AG144_C、AG144_F)、たとえば、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号55;配列番号56;配列番号57;配列番号58;配列番号59;配列番号14;配列番号60;配列番号61;配列番号62;または配列番号63を含有する。

0100

本発明のキメラタンパク質はさらに、FVIIIタンパク質を第1のIg定常領域またはその一部と連結する第2のXTEN配列を含むことができる。

0101

特定の実施形態では、本発明は、(i)第1のIg定常領域またはその一部に融合されたFVIIIタンパク質を含む第1のポリペプチドと、(ii)中間の第1のXTEN配列によって第2のIg定常領域またはその一部に融合されたVWFのD’ドメインとD3ドメインを含むVWFタンパク質を含む第2のポリペプチドを含むキメラタンパク質を指向し、その際、XTEN配列は288未満のアミノ酸残基を含有し、第1のポリペプチドは第2のポリペプチドに連結され、または会合され、第1のポリペプチドはさらに、FVIIIタンパク質内での1以上の挿入部位で挿入される、またはFVIIIタンパク質及び/または第1のIg定常領域またはその一部に融合される第2のXTEN配列を含む。従って、一実施形態では、第2のXTEN配列はFVIIIタンパク質内の1以上の挿入部位にて挿入される。別の実施形態では、第2のXTEN配列はFVIIIタンパク質またはIg定常領域またはその一部に融合される。他の実施形態では、第2のXTEN配列はFVIIIタンパク質内の1以上の挿入部位にて挿入され、第3のXTEN配列はFVIIIタンパク質及び/または第1のIg定常領域またはその一部に融合される。

0102

第2及び/または第3のXTEN配列は任意の長さのXTENアミノ酸であることができる。たとえば、第2及び/または第3のXTEN配列は、本明細書の他のどこかで開示され、たとえば、AE42、AE72、AE864、AE576、AE288、AE144、AG864、AG576、AG288、及びAG144、たとえば、配列番号8;配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号17;配列番号54;配列番号19;配列番号16;配列番号18;配列番号15;配列番号55;配列番号56;配列番号57;配列番号58;配列番号59;配列番号14;配列番号60;配列番号61;配列番号62または配列番号63である。特定の実施形態では、第2及び/または第3のXTEN配列はAE288またはAG288、たとえば、配列番号8または19である。

0103

特定の実施形態では、本発明は、(i)任意のXTEN配列(X2)がFVIIIタンパク質内の1以上の挿入部位で挿入されるまたはFVIIIタンパク質若しくは第1のIg定常領域またはその一部に融合される、任意のリンカーによって第1のIg定常領域またはその一部に融合されるFVIIIタンパク質を含む第1のポリペプチドと、(ii)VWFタンパク質と第2のIg定常領域またはその一部との間のXTEN配列(X1)によって第2のIg定常領域またはその一部に融合されたVWFのD’ドメインとD3ドメインを含むVWFタンパク質を含む第2のポリペプチドを含むキメラタンパク質を指向し、その際、XTEN配列(X1)は288未満のアミノ酸残基を含有し、リンカーによってVWFタンパク質に融合され、且つ第1のポリペプチドと第2のポリペプチドは会合する。一部の実施形態では、本発明は、(i)任意のXTEN配列(X2)がFVIIIタンパク質内の1以上の挿入部位で挿入されるまたはFVIIIタンパク質若しくは第1のIg定常領域またはその一部に融合される、任意のリンカーによって第1のIg定常領域またはその一部に融合されるFVIIIタンパク質を含む第1のポリペプチドと、(ii)VWFタンパク質と第2のIg定常領域またはその一部との間のXTEN配列(X1)によって第2のIg定常領域またはその一部に融合されたVWFのD’ドメインとD3ドメインを含むVWFタンパク質を含む第2のポリペプチドとを含むキメラタンパク質を指向し、その際、XTEN配列(X1)は288未満のアミノ酸残基を含有し、リンカーによって第2のIg定常領域またはその一部に融合され、且つ第1のポリペプチドと第2のポリペプチドは会合する。他の実施形態では、XTEN配列(X1)をVWFタンパク質または第2のIg定常領域またはその一部に融合するリンカーは切断可能なリンカーである。切断可能なリンカーの非限定例は本明細書の他のどこかで示される。特定の実施形態では、リンカーはトロンビン切断可能なリンカーである。

0104

一部の実施形態では、キメラタンパク質は2つのポリペプチド鎖であり、第1の鎖は上述した第1のポリペプチドを含み、第2の鎖は上述した第2のポリペプチドを含む。たとえば、2つのポリペプチド鎖は、(i)単鎖FVIIIタンパク質と、第1のIg定常領域またはその一部と、FVIIIタンパク質内の1以上の挿入部位で挿入されるまたはFVIIIタンパク質もしくは第1のIg定常領域またはその一部に融合される任意のXTEN配列とを含む第1の鎖と、(ii)中間のXTEN配列(X1)によって第2のIg定常領域またはその一部に融合されるVWFタンパク質を含む第2の鎖とを含み、その際、XTEN配列(X1)は288未満のアミノ酸を含有する。

0105

特定の実施形態では、キメラタンパク質は2つのポリペプチド鎖であり、第1の鎖はFVIIIタンパク質の重鎖を含み、且つ第2の鎖は、N末端からC末端まで、FVIIIタンパク質の軽鎖と、FVIIIタンパク質内の1以上の挿入部位に挿入されるまたはFVIIIタンパク質若しくは第1の定常領域またはその一部に融合される任意のXTEN配列と、第1のIg定常領域またはその一部と、任意のリンカー(たとえば、処理可能なリンカー)とVWFタンパク質とXTEN配列(X1)と第2の任意のリンカー(たとえば、切断可能なリンカー)と第2のIg定常領域またはその一部とを含む。

0106

他の実施形態では、キメラタンパク質は3つのポリペプチド鎖、(i)FVIIIタンパク質の重鎖を含む第1の鎖と、(ii)FVIIIタンパク質の軽鎖と第1のIg定常領域またはその一部とFVIIIタンパク質の重鎖又は軽鎖の中での1以上の挿入部位で挿入されるまたはFVIIIタンパク質若しくは第1のIg定常領域またはその一部に融合される任意のXTEN配列とを含む第2の鎖と、(iii)中間のXTEN配列(X1)によって第2のIg定常領域またはその一部に融合されるVWFタンパク質を含む第3の鎖であり、その際、第1の鎖と第2の鎖は非共有結合、たとえば、金属結合によって会合し、且つ第2の鎖と第3の鎖は共有結合、たとえば、ジスルフィド結合によって会合する。

0107

さらに他の実施形態では、キメラタンパク質は、N末端からC末端まで、単鎖FVIIIタンパク質と、FVIIIタンパク質内の1以上の挿入部位で挿入されるまたはFVIIIタンパク質若しくは第1のIg定常領域またはその一部に融合される任意のXTEN配列と、第1のIg定常領域またはその一部と、任意のリンカー(たとえば、処理可能なリンカー)と、VWFタンパク質と、XTEN配列(X1)と、第2の任意のリンカー(たとえば、切断可能なリンカー)と、第2のIg定常領域またはその一部とを含む単鎖である。

0108

特定の実施形態では、キメラタンパク質は以下の式(a)〜(hh):
(a)FVIII−F1:F2−L2−X−L1−V;
(b)FVIII−F1:V−L1−X−L2−F2;
(c)F1−FVIII:F2−L2−X−L1−V;
(d)F1−FVIII:V−L1−X−L2−F2;
(e)FVIII−X2−F1:F2−L2−X1−L1−V;
(f)FVIII−X2−F1:V−L1−X1−L2−F2;
(g)FVIII(X2)−F1:F2−L2−X1−L1−V;
(h)FVIII(X2)−F1:V−L1−X1−L2−F2;
(i)F1−X2−F1:F2−L2−X1−L1−V;
(j)F1−X2−F1:V−L1−X1−L2−F2;
(k)V−L1−X−L2−F2−L3−FVIII−L4−F1;
(l)V−L1−X−L2−F2−L3−F1−L4−FVIII;
(m)F1−L4−FVIII−L3−F2−L2−X−L1−V;
(n)FVIII−L4−F1−L3−F2−L2−X−L1−V;
(o)FVIII−L4−F1−L3−V−L1−X−L2−F2;
(p)FVIII−L4−F1−L3−F2−L2−X−L1−V;
(q)F2−L2−X−L1−V−L3−F1−L4−FVIII;
(r)F2−L2−X−L1−V−L3−FVIII−L4−F1;
(s)V−L1−X1−L2−F2−L3−FVIII(X2)−L4−F1;
(t)V−L1−X1−L2−F2−L3−F1−L4−FVIII(X2);
(u)F1−L4−FVIII(X2)−L3−F2−L2−X1−L1−V;
(v)F−L4−FVIII(X2)−L3−V−L1−X1−L2−F2;
(w)FVIII(X2)−L4−F1−L3−V−L1−X1−L2−F2;
(x)FVIII(X2)−L4−F1−L3−F2−L2−X1−L1−V;
(y)F2−L2−X1−L1−V−L3−F1−L4−FVIII(X2);
(z)F2−L2−X1−L1−V−L3−FVIII(X2)−L4−F1;
(aa)V−L1−X2−L2−F2−L3−FVIII−L4−X2−L5−F1;
(bb)V−L1−X2−L2−F2−L3−F1−L5−X2−L4−FVIII;
(cc)F1−L5−X2−L4−FVIII−L3−F2−L2−X2−L1−V;
(dd)F1−L5−X2−L4−FVIII−L3−V−L1−X2−L2−F2;
(ee)FVIII−L5−X2−L4−F2−L3−V−L1−X1−L2−F1;
(ff)FVIII−L5−X2−L4−F2−L3−F1−L2−X1−L1−V;
(gg)F1−L2−X1−L1−V−L3−F2−L4−X2−L5−FVIII;または
(hh)F1−L2−X1−L1−V−L3−FVIII−L5−X2−L4−F2;の1つを含み、
式中、VはD’ドメイン及びD3ドメインを含むVWFタンパク質であり、XまたはX1は288未満のアミノ酸を含有する第1のXTEN配列であり、X2は第2のXTEN配列であり、FVIIIはFVIIIタンパク質を含み、
FVIII(X2)はFVIIIタンパク質内の1以上の挿入部位で挿入される第2のXTEN配列を有するFVIIIタンパク質を含み、
F1は第1のIg定常領域またはその一部であり、
F2は第2のIg定常領域またはその一部であり、
L1、L2、L3、L4またはL5は任意のリンカーであり、
(−)はペプチド結合であり、
(:)は共有結合または非共有結合である。

0109

一実施形態では、XまたはX1は12アミノ酸〜287アミノ酸の間の長さを有するアミノ酸配列から成る。別の実施形態では、キメラタンパク質は式を含む相当する融合タンパク質と比べて長い半減期を示し、その際、XまたはX1はAE288、たとえば、配列番号8である。

0110

他の実施形態では、式におけるXまたはX1は、少なくとも約36、少なくとも約42、少なくとも約72、または少なくとも約144アミノ酸、しかし、288未満のアミノ酸、たとえば、AE42、AE72、AE144(AE144、AE144_2A、AE144_3B、AE144_4A、AE144_5A、AE144_6B)、AG42、AG72、またはAG144(AG144、AG144_A、AG144_B、AG144_C、AG144_F)、たとえば、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号55;配列番号56;配列番号57;配列番号58;配列番号59;配列番号14;配列番号60;配列番号61;配列番号62;または配列番号63を含有する。

0111

さらに他の実施形態では、X2は、少なくとも約36アミノ酸、少なくとも42アミノ酸、少なくとも144アミノ酸、少なくとも288アミノ酸、少なくとも576アミノ酸、または少なくとも864アミノ酸、たとえば、AE42、AE72、AE864、AE576、AE288、AE144、AG864、AG576、AG288、またはAG144、たとえば、配列番号9;配列番号10;配列番号15;配列番号16;配列番号8;配列番号11;配列番号17;配列番号18、配列番号19、または配列番号14の長さを有するアミノ酸配列を含む。特定の実施形態では、X2はAE288またはAG288、たとえば、配列番号8または19である。

0112

特定の実施形態では、XまたはX1及び/もしくはX2を含むキメラタンパク質はXまたはX1及び/もしくはX2を含まないキメラタンパク質に比べて延長された半減期を有する。他の実施形態では、L1及び/またはL2は切断可能なリンカーである。さらに他の実施形態では、L4及び/またはL5は切断可能なリンカーである。

0113

II.A.フォンウィルブランド因子(VWF)タンパク質
VWF(F8VWFとしても知られる)は血液血漿に存在する大きな多量体糖タンパク質であり、内皮(バイベル・パラーデ小体にて)、巨核球(血小板のα顆粒)及び内皮細胞下の結合組織にて構成的に産生される。塩基性VWF単量体は2813のアミノ酸のタンパク質である。単量体はどれも皆、特定の機能を持つ多数の特定のドメイン、D’/D3ドメイン(第VIII因子に結合する)、A1ドメイン(血小板GPIb受容体、ヘパリン及び/またはおそらくコラーゲンに結合する)、A3ドメイン(コラーゲンに結合する)、C1ドメイン(これが活性化されるとRGDドメインが血小板のインテグリンαIIbβ3に結合する)、タンパク質のC末端における「システインノット」ドメイン(VWFが血小板由来増殖因子(PDGF)、形質転換増殖因子−β(TGFβ)及びβ−ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(βHCG)とともに共有する)を含有する。

0114

一実施形態では、VWFタンパク質はVWF断片である。用語「VWF断片」は本明細書で使用されるとき、内在性VWFのFVIIIへの結合を阻害することが可能であるD’ドメイン及びD3ドメインを含む機能的なVWF断片を含むが、これらに限定されない。一実施形態では、VWF断片はFVIIIタンパク質に結合する。別の実施形態では、VWF断片はFVIIIタンパク質上のVWF結合部位を遮断し、それによって内在性のVWFとのFVIIIタンパク質の相互作用を阻害する。VWF断片には、VWFのこれらの活性を保持する誘導体、変異体、突然変異体または類似体が挙げられる。

0115

ヒトVWFについての2813単量体アミノ酸配列はGenbankにて受入番号_NP_000543.2_として報告されている。ヒトVWFをコードするヌクレオチド配列はGenbankにて受入番号_NM_000552.3_として報告されている。ヒトVWFのヌクレオチド配列は配列番号20として指定されている。配列番号21は完全長VWFのアミノ酸配列である。VWFの各ドメインを表1にて列記する。

0116

VWFタンパク質は本明細書で使用されるとき、VWFのD’ドメインとD3ドメインを含むVWF断片であることができ、その際、VWF断片は第VIII因子(FVIII)に結合し、内在性VWF(完全長VWF)のFVIIIへの結合を阻害する。D’ドメインとD3ドメインを含むVWF断片はさらにA1ドメイン、A2ドメイン、A3ドメイン、D1ドメイン、D2ドメイン、D4ドメイン、B1ドメイン、B2ドメイン、B3ドメイン、C1ドメイン、C2ドメイン、CKドメイン、それらの1以上の断片、及びそれらの任意の組み合わせから成る群から選択されるVWFドメインを含むことができる。一実施形態では、VWF断片は、(1)VWFのD’及びD3ドメインまたはそれらの断片、(2)VWFのD1、D’及びD3ドメインまたはそれらの断片、(3)VWFのD2、D’及びD3ドメインまたはそれらの断片、(4)VWFのD1、D2、D’及びD3ドメインまたはそれらの断片、または(5)VWFのD1、D2、D’、D3及びA1ドメインまたはそれらの断片を含む、それから本質的に成る、または成る。本明細書で記載されるVWF断片はVWFクリアランス受容体に結合する部位を含有しない。別の実施形態では、本明細書で記載されるVWF断片は配列番号21のアミノ酸764〜1274ではない。本発明のVWF断片はVWF断片に連結されるまたは融合される任意の他の配列を含むことができる。たとえば、本明細書で記載されるVWF断片はさらにシグナルペプチドを含むことができる。

0117

一実施形態では、D’ドメイン及びD3ドメインを含むVWF断片はFVIIIタンパク質に結合するまたはそれと会合する。FVIIIタンパク質に結合するまたはそれと会合することによって、本発明のVWF断片はプロテアーゼ切断及びFVIIIの活性化からFVIIIを保護し、FVIIIの重鎖及び軽鎖を安定化し、スカベンジャー受容体によるFVIIIのクリアランスを妨げる。別の実施形態では、VWF断片はFVIIIタンパク質に結合し、または会合し、FVIIIタンパク質のリン脂質及び活性化されたタンパク質Cへの結合を阻止するまたは妨げる。内在性の完全長VWFによるFVIIIタンパク質の結合を妨げるまたは阻害することによって本発明のVWF断片はVWFクリアランス受容体によるFVIIIのクリアランスを低下させるので、キメラタンパク質の半減期を延長する。したがって、キメラタンパク質の半減期の延長は、FVIIIタンパク質へのVWFクリアランス受容体の結合部位を欠いているVWF断片との結合または会合、及びVWFクリアランス受容体の結合部位を含有する内在性VWFからのVWF断片によるFVIIIタンパク質の遮蔽または保護による。VWF断片に結合したまたはそれによって保護されたFVIIIタンパク質はFVIIIタンパク質の再利用を可能にすることもできる。完全長VWF分子に含有されるVWFクリアランス経路受容体結合部位を排除することによって、本発明のFVIII/VWFヘテロ二量体はVWFクリアランス経路から遮蔽され、さらにFVIIIの半減期を延長する。

0118

一実施形態では、本発明で有用なVWFタンパク質はVWFのD’ドメインとD3ドメインを含み、その際、D’ドメインは配列番号21のアミノ酸764〜866に対して少なくとも60%、70%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であり、その際VWFタンパク質は内在性VWFのFVIIIへの結合を妨げるまたは阻害する。別の実施形態では、VWFタンパク質はVWFのD’ドメインとD3ドメインを含み、その際、D3ドメインは配列番号21のアミノ酸867〜1240に対して少なくとも60%、70%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であり、その際VWFタンパク質は内在性VWFのFVIIIへの結合を妨げるまたは阻害する。一部の実施形態では、本明細書で記載されるVWFタンパク質は、配列番号21のアミノ酸764〜1240に対して少なくとも60%、70%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である、VWFのD’ドメインとD3ドメインを含み、それらから本質的に成り、またはそれらから成り、その際、VWFタンパク質は内在性VWFのFVIIIへの結合を妨げるまたは阻害する。他の実施形態では、VWFタンパク質は、配列番号21のアミノ酸23〜1240に対して少なくとも60%、70%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である、D1、D2、D’及びD3のドメインを含み、それらから本質的に成り、またはそれらから成り、その際、VWFタンパク質は内在性VWFのFVIIIへの結合を妨げるまたは阻害する。さらに他の実施形態では、VWFタンパク質はさらに、それに操作可能に連結されたシグナルペプチドを含む。

0119

一部の実施形態では、本発明で有用なVWFタンパク質は、(1)D’D3ドメイン、D1D’D3ドメイン、D2D’D3ドメインまたはD1D2D’D3ドメインと、(2)約10アミノ酸までの(たとえば、配列番号21のアミノ酸764〜1240から配列番号21のアミノ酸764〜1250までの任意の配列)、約15アミノ酸までの(たとえば、配列番号21のアミノ酸764〜1240から配列番号21のアミノ酸764〜1255までの配列)、約20アミノ酸までの(たとえば、配列番号21のアミノ酸764〜1240から配列番号21のアミノ酸764〜1260までの配列)、約25アミノ酸までの(たとえば、配列番号21のアミノ酸764〜1240から配列番号21のアミノ酸764〜1265までの配列)、または約30アミノ酸までの(たとえば、配列番号21のアミノ酸764〜1240から配列番号21のアミノ酸764〜1260までの配列)追加のVWF配列とから本質的に成る、または成る。特定の実施形態では、D’ドメインとD3ドメインを含むまたはそれらから本質的に成るVWFタンパク質は配列番号21のアミノ酸764〜1274でもないし、完全長の成熟VWFでもない。一部の実施形態では、D1D2ドメインはD’D3ドメインとトランスで発現される。一部の実施形態では、D1D2ドメインはD’D3ドメインとシスで発現される。

0120

他の実施形態では、D1D2ドメインに連結されたD’D3ドメインを含むVWFタンパク質はさらに、細胞内の切断部位、たとえば、(PACE(フーリン)またはPC5による切断部位)を含み、発現の際、D’D3ドメインからのD1D2ドメインの切断を可能にする。細胞内の切断部位の非限定例は本明細書の他のどこかで開示されている。

0121

さらに他の実施形態では、VWFタンパク質はD’ドメイン及びD3ドメインを含むが、(1)配列番号21に対応するアミノ酸1241〜2813、(2)配列番号21に対応するアミノ酸1270〜アミノ酸2813、(3)配列番号21に対応するアミノ酸1271〜アミノ酸2813、(4)配列番号21に対応するアミノ酸1272〜アミノ酸2813、(5)配列番号21に対応するアミノ酸1273〜アミノ酸2813、(6)配列番号21に対応するアミノ酸1274〜アミノ酸2813、及びそれらの任意の組み合わせから成る群から選択されるアミノ酸配列を含まない。

0122

さらに他の実施形態では、本発明のVWFタンパク質はD’ドメイン、D3ドメイン及びA1ドメインに相当するアミノ酸配列を含む、それから本質的に成るまたはそれから成り、その際、該アミノ酸配列は配列番号21のアミノ酸764〜1479に対して少なくとも60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であり、その際、VWFタンパク質は内在性VWFのFVIIIへの結合を妨げる。特定の実施形態では、VWFタンパク質は配列番号21のアミノ酸764〜1274ではない。

0123

一部の実施形態では、本発明のVWFタンパク質はD’ドメインとD3ドメインを含むが、(1)A1ドメイン、(2)A2ドメイン、(3)A3ドメイン、(4)D4ドメイン、(5)B1ドメイン、(6)B2ドメイン、(7)B3ドメイン、(8)C1ドメイン、(9)C2ドメイン、(10)CKドメイン、(11)CKドメイン及びC2ドメイン、(12)CKドメイン、C2ドメイン、及びC1ドメイン、(13)CKドメイン、C2ドメイン、C1ドメイン、B3ドメイン、(14)CKドメイン、C2ドメイン、C1ドメイン、B3ドメイン、B2ドメイン、(15)CKドメイン、C2ドメイン、C1ドメイン、B3ドメイン、B2ドメイン、及びB1ドメイン、(16)CKドメイン、C2ドメイン、C1ドメイン、B3ドメイン、B2ドメイン、B1ドメイン、及びD4ドメイン、(17)CKドメイン、C2ドメイン、C1ドメイン、B3ドメイン、B2ドメイン、B1ドメイン、D4ドメイン、及びA3ドメイン、(18)CKドメイン、C2ドメイン、C1ドメイン、B3ドメイン、B2ドメイン、B1ドメイン、D4ドメイン、A3ドメイン、及びA2ドメイン、(19)CKドメイン、C2ドメイン、C1ドメイン、B3ドメイン、B2ドメイン、B1ドメイン、D4ドメイン、A3ドメイン、A2ドメイン、及びA1ドメイン、並びに(20)それらの組み合わせから成る群から選択される少なくとも1つのVWFドメインを含まない。

0124

さらに他の実施形態では、VWFタンパク質はD’D3ドメインと1以上のドメインまたはモジュールを含む。そのようなドメインまたはモジュールの例には、その全体が参照によって本明細書に組み入れられるZhourら,Blood published online,April,6,2012:DOI,10.1182/blood−2012−01−405134にて開示されたドメイン及びモジュールが挙げられるが、これらに限定されない。たとえば、VWFタンパク質はD’D3ドメインと、A1ドメイン、A2ドメイン、A3ドメイン、D4Nモジュール、VWD4モジュール、C8−4モジュール、TIL−4モジュール、C1モジュール、C2モジュール、C3モジュール、C4モジュール、C5モジュール、C5モジュール、C6モジュール、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される1以上のドメインまたはモジュールとを含むことができる。

0125

さらに他の実施形態では、VWFタンパク質は異種部分に連結され、その際、該異種部分はVWFタンパク質のN末端若しくはC末端に連結され、またはVWFタンパク質にて1以上のアミノ酸(たとえば、1以上のXTEN挿入部位)のすぐ下流に挿入される。たとえば、VWFタンパク質における異種部分の挿入部位はD’ドメイン、D3ドメイン、またはその双方であることができる。異種部分は半減期延長因子であることができる。

0126

特定の実施形態では、本発明で有用なVWFタンパク質は、多量体、たとえば、二量体、三量体四量体五量体六量体七量体、またはさらに高次の多量体を形成する。他の実施形態では、VWFタンパク質はたった1つのVWFタンパク質を有する単量体である。一部の実施形態では、本発明のVWFタンパク質は1以上のアミノ酸の置換、欠失、付加または修飾を有することができる。一実施形態では、VWFタンパク質は、VWFタンパク質がジスルフィド結合を形成できないように、または二量体若しくは多量体を形成できないようにアミノ酸の置換、欠失、付加または修飾を含むことができる。別の実施形態では、アミノ酸の置換はD’ドメインとD3ドメインの範囲内である。特定の実施形態では、本発明で有用なVWFタンパク質は、配列番号21に対応する残基1099、残基1142、または残基1099と1142双方に相当する残基で少なくとも1つのアミノ酸の置換を含有する。少なくとも1つのアミノ酸の置換は野生型のVWFでは天然に存在しない任意のアミノ酸であることができる。たとえば、アミノ酸の置換は、システイン以外の任意のアミノ酸、たとえば、イソロイシン、アラニン、ロイシン、アスパラギン、リジン、アスパラギン酸、メチオニン、フェニルアラニン、グルタミン酸、スレオニン、グルタミン、トリプトファン、グリシン、バリン、プロリン、セリン、チロシン、アルギニンまたはヒスチジンであることができる。別の例では、アミノ酸の置換は、VWFタンパク質が多量体を形成するのを妨げるまたは阻害する1以上のアミノ酸を有する。

0127

特定の実施形態では、本明細書で有用なVWFタンパク質はさらにFVIIIとの相互作用を改善するように、たとえば、FVIIIに対する結合親和性を改善するように修飾され得る。非限定例として、VWFタンパク質は、配列番号21のアミノ酸764に相当する残基でセリン残基を含み、配列番号21のアミノ酸773に相当する残基でリジン残基を含む。残基764及び/または773はVWFタンパク質のFVIIIに対する結合親和性に寄与する。他の実施形態では、本発明で有用なVWFタンパク質は、他の修飾を有することができ、たとえば、タンパク質をPEG化する、グリコシル化する、HES化するまたはポリシアル化することができる。

0128

II.B.XTEN配列
本明細書で使用されるとき、「XTEN配列」は、主として小さな親水性アミノ酸で構成される、天然に存在しない、実質的に非反復の配列を持つ延長した長さのポリペプチドを指し、該配列は生理的条件下低次二次構造若しくは三次構造を持つ、または二次構造若しくは三次構造を持たない。キメラタンパク質の相手として、XTENは、キャリアとして役立つことができ、VWFタンパク質または本発明のFVIII配列に連結されてキメラタンパク質を創り出す場合、特定の望ましい薬物動態特性、物理化学的特性及び薬学特性を付与する。そのような望ましい特性には、高い薬物動態パラメータ及び溶解度特性が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で使用されるとき、「XTEN」は具体的には抗体または軽鎖若しくは重鎖の単鎖抗体若しくはFc断片のような抗体断片を排除する。

0129

本発明は、XTEN配列がVWFタンパク質及び/または第2のIg定常領域またはその一部に融合される場合、長いXTEN配列に比べて改善された半減期延長特性を提供する短いXTEN配列を提供する。従って、VWFタンパク質及び/または第2のIg定常領域またはその一部に融合されたXTEN配列は長さ288未満のアミノ酸を含有し、すなわち、288アミノ酸よりも短い。一実施形態では、VWFタンパク質及び/または第2のIg定常領域またはその一部に融合されたXTEN配列は、12アミノ酸〜287アミノ酸の間の長さを有するアミノ酸配列から成る。別の実施形態では、VWFタンパク質及び/または第2のIg定常領域またはその一部に融合されたXTEN配列は少なくとも約36アミノ酸、少なくとも約42アミノ酸、少なくとも約72アミノ酸、少なくとも約144アミノ酸、しかし、288未満のアミノ酸を含む。他の実施形態では、VWFタンパク質及び/または第2のIg定常領域またはその一部に融合されたXTEN配列は、AE36、AG36、AE42、AG42、AE72、AG72、AE144、またはAG144から選択される。一実施形態では、VWFタンパク質及び/または第2のIg定常領域またはその一部に融合されたXTEN配列は、配列番号9、配列番号10、配列番号11または配列番号14に対して少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるアミノ酸配列であり、その際、キメラタンパク質はXTEN配列を含まないキメラタンパク質に比べて改善された半減期を示す。

0130

本発明のキメラタンパク質はさらに追加の(第2、第3またはそれ以上)XTEN配列を含むことができる。追加のXTEN配列はさらにFVIIIタンパク質または第1のIg定常領域またはその一部に融合することができる。追加のXTEN配列は任意の長さであることができる。たとえば、FVIIIタンパク質または第1のIg定常領域またはその一部に融合された追加のXTEN配列は、約20、30、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、1200、1400、1600、1800、または2000より大きいアミノ酸残基を有するペプチドまたはポリペプチドである。特定の実施形態では、追加のXTEN配列は、約20を超えて約3000までのアミノ酸残基、約30を超えて約2500までの残基、約40を超えて約2000までの残基、約50を超えて約1500までの残基、約60を超えて約1000までの残基、約70を超えて約900までの残基、約80を超えて約800までの残基、約90を超えて約700までの残基、約100を超えて約600までの残基、約110を超えて約500までの残基、または約120を超えて約400までの残基を有するペプチドまたはポリペプチドである。

0131

XTEN配列(すなわち、VWFタンパク質及び/または第2のIg定常領域またはその一部に融合されたXTEN配列、またはFVIIIタンパク質及び/または第1のIg定常領域またはその一部に融合された若しくはFVIIIタンパク質内の1以上の挿入部位に挿入されたXTEN配列)は、9〜14アミノ酸残基の1以上の配列モチーフまたは該配列モチーフに対して少なくとも80%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を含むことができ、その際、該モチーフは、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)及びプロリン(P)から成る群から選択される4〜6種類のアミノ酸を含む、それらから本質的に成るまたはそれらから成る。US2010−0239554A1を参照のこと。

0132

一部の実施形態では、XTEN配列は、重複しない配列モチーフを含み、配列の少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約91%、または少なくとも約92%、または少なくとも約93%、または少なくとも約94%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約98%、または少なくとも約99%または約100%が表2Aから選択される単一のモチーフファミリーから選択される重複しない配列の複数の単位から成り、結果的にファミリー配列を生じる。本明細書で使用されるとき、「ファミリー」は、XTENが表2Aにある単一モチーフのカテゴリー、すなわち、AD、AE、AF、AG、AM、AQ、BC、またはBD XTENのみから選択されるモチーフを有し、且つ、ファミリーモチーフに由来しないXTENにおける任意の他のアミノ酸を選択して、たとえば、コードしているヌクレオチドによって制限部位を取り込ませる、切断配列を取り込ませる、またはFVIII若しくはVWFへの良好な結合を達成するのに必要な特性を達成することを意味する。XTENファミリーの一部の実施形態では、XTEN配列は、ADモチーフファミリー、またはAEモチーフファミリー、またはAFモチーフファミリー、またはAGモチーフファミリー、またはAMモチーフファミリー、またはAQモチーフファミリー、またはBCファミリー、またはBDファミリーの重複しない配列モチーフの複数の単位を含み、得られるXTENは上述の相同性の範囲を示す。他の実施形態では、XTENは表2Aのモチーフファミリーの2以上に由来するモチーフ配列の複数の単位を含む。これらの配列を選択して、以下でさらに完全に記載される、電荷親水性のような特性、二次構造の欠如、またはモチーフのアミノ酸組成によって付与される反復性の欠如を含む所望の物理的/化学的な特徴を達成する。この段落の上文で記載された実施形態では、本明細書で記載される方法を用いてXTENに取り込まれたモチーフを選択し、組み立てて、約36〜約3000アミノ酸残基のXTENを達成することができる。

0133

一部の実施形態では、本発明で使用されるXTEN配列は、AE42、AG42、AE48、AM48、AE72、AG72、AE108、AG108、AE144、AF144、AG144、AE180、AG180、AE216、AG216、AE252、AG252、AE288、AG288、AE324、AG324、AE360、AG360、AE396、AG396、AE432、AG432、AE468、AG468、AE504、AG504、AF504、AE540、AG540、AF540、AD576、AE576、AF576、AG576、AE612、AG612、AE624、AE648、AG648、AG684、AE720、AG720、AE756、AG756、AE792、AG792、AE828、AG828、AD836、AE864、AF864、AG864、AM875、AE912、AM923、AM1318、BC864、BD864、AE948、AE1044、AE1140、AE1236、AE1332、AE1428、AE1524、AE1620、AE1716、AE1812、AE1908、AE2004A、AG948、AG1044、AG1140、AG1236、AG1332、AG1428、AG1524、AG1620、AG1716、AG1812、AG1908、及びAG2004から成る群から選択される配列に対して少なくとも60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である。US2010−0239554A1を参照のこと。

0134

一実施形態では、XTEN配列は、AE42(配列番号9)、AE72(配列番号10)、AE144_2A(配列番号55)、AE144_3B(配列番号56)、AE144_4A(配列番号57)、AE144_5A(配列番号58)、AE144_6B(配列番号59)、AG144_A(配列番号60)、AG144_B(配列番号61)、AG144_C(配列番号62)、AG144_F(配列番号63)、AE864(配列番号15)、AE576(配列番号16)、AE288(配列番号8)、AE288_2(配列番号54)、AE144(配列番号11)、AG864(配列番号17)、AG576(配列番号18)、AG288(配列番号19)、AG144(配列番号14)及びそれらの任意の組み合わせから成る群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%同一である。別の実施形態では、XTEN配列は、AE42(配列番号9)、AE72(配列番号10)、AE144_2A(配列番号55)、AE144_3B(配列番号56)、AE144_4A(配列番号57)、AE144_5A(配列番号58)、AE144_6B(配列番号59)、AG144_A(配列番号60)、AG144_B(配列番号61)、AG144_C(配列番号62)、AG144_F(配列番号63)、AE864(配列番号15)、AE576(配列番号16)、AE288(配列番号8)、AE288_2(配列番号54)、AE144(配列番号11)、AG864(配列番号17)、AG576(配列番号18)、AG288(配列番号19)、AG144(配列番号14)及びそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される。具体的な実施形態では、XTEN配列はAE288である。本発明の特定のXTEN配列のアミノ酸配列は表2Bに示される。

0135

XTEN成分が、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)及びプロリン(P)から選択されるアミノ酸の4、5または6種類から成るアミノ酸の100%未満を有する、または表3の配列モチーフ若しくは表4及び13〜17のXTEN配列から成る配列の100%未満を有するそれらの態様では、XTENのその他のアミノ酸残基は他の任意の14の天然のL−アミノ酸から選択されるが、XTEN配列が少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%親水性アミノ酸を含有するように親水性アミノ酸から優先的に選択される。グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)及びプロリン(P)ではないXTENアミノ酸は、XTEN配列全体にわたって散在する、配列モチーフ内にまたはその間に位置する、またはXTEN配列の1以上の短いストレッチに集中して、たとえば、XTENとFVIIIまたはVWFとの間でリンカーを創り出す。XTEN成分がグリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)及びプロリン(P)以外のアミノ酸を含むような場合では、得られる配列が一般に二次構造を欠く、たとえば、本明細書で開示される方法によって測定されるとき、2%を超えるαらせんまたは2%を超えるβシートを有さないように、アミノ酸の約2%未満または約1%未満は疎水性残基であることが好まれる。XTENの構築ではあまり好まれない疎水性残基には、トリプトファン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン、イソロイシン、バリン及びメチオニンが挙げられる。さらに、以下のアミノ酸:システイン(ジスルフィドの形成及び酸化を回避するために)、メチオニン(酸化を回避するために)、アルギニン及びグルタミン(脱アミド化を回避するために)の5%未満、又は4%未満、又は3%未満、又は2%未満、又は1%未満を含有するように、または全く含有しないようにXTEN配列を設計することができる。従って、一部の実施形態では、グリシン(G)、アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、グルタミン酸(E)及びプロリン(P)に加えて他のアミノ酸を含むXTEN成分は、Chou−Fasmanのアルゴリズムによって測定されたときαらせん及びβシートに寄与する残基の5%未満を伴った配列を有し、且つGORアルゴリズムによって測定されたとき少なくとも90%または少なくとも約95%以上のランダムコイル形成を有する。

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