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技術 電力供給装置

出願人 株式会社フジクラ
発明者 錦晃平小野寺俊樹新田広樹
出願日 2019年3月22日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2019-055373
公開日 2020年9月24日 (5ヶ月経過) 公開番号 2020-156292
状態 未査定
技術分野 車両用電気・流体回路 非常保護回路装置(単入力保護リレー)
主要キーワード 電気容量成分 音出力器 自己診断制御 放熱時定数 定常期間 電気抵抗成分 駆動要求信号 過渡時間
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

複雑な熱量演算式を用いることなく、電力供給線を保護する電力供給装置を提供する。

解決手段

電源1の電力負荷回路2に供給する電力供給装置100は、電源からの電力を負荷回路に供給する電力供給線4に接続されている半導体スイッチ11と、電力供給線に流れる電流を検出するセンサ12と、半導体スイッチのオンオフを制御するコントローラ30と、を備える。コントローラは、センサを用いて、半導体スイッチがターンオンされてから所定期間までの過渡期間中に、電力供給線に流れる第1電流を検出し、過渡期間を経過した時点からの定常期間中に、電力供給線に流れる第2電流を検出し、第1電流が第1電流閾値より高い場合、及び、第2電流が第2電流閾値より高い場合の少なくともいずれか一方を満たす場合には、電力供給線を保護するための保護動作を実行する。

概要

背景

電源から負荷電力を供給するために用いられる電線を保護する方法であって、負荷への通電電流を所定時間毎に検出する工程と、検出された通電電流を用いて電線の所定時間当たりの温度変化を算出する工程と、電線の所定時間当たりの温度変化を用いて電線の上昇温度を算出し、該電線の上昇温度を基準温度加算して電線の温度を推定する工程と、推定された電線の温度が所定の上限温度未満かどうかを判定し、推定された電線の温度が所定の上限温度以上であると判定された場合、電源から負荷への電力の供給を停止する工程とを含む方法が知られている。この方法では、電線の温度を推定する工程において、検出n−1回時の検出通電電流値、検出n−1回時での電線上昇温度、検出n−1回時での電線抵抗、電線熱抵抗、及び、所定時間及び電線放熱時定数により定まる指数関数を含む演算式を用いて、電線の上昇温度を算出している(例えば、特許文献1)。

概要

複雑な熱量演算式を用いることなく、電力供給線を保護する電力供給装置を提供する。電源1の電力を負荷回路2に供給する電力供給装置100は、電源からの電力を負荷回路に供給する電力供給線4に接続されている半導体スイッチ11と、電力供給線に流れる電流を検出するセンサ12と、半導体スイッチのオンオフを制御するコントローラ30と、を備える。コントローラは、センサを用いて、半導体スイッチがターンオンされてから所定期間までの過渡期間中に、電力供給線に流れる第1電流を検出し、過渡期間を経過した時点からの定常期間中に、電力供給線に流れる第2電流を検出し、第1電流が第1電流閾値より高い場合、及び、第2電流が第2電流閾値より高い場合の少なくともいずれか一方を満たす場合には、電力供給線を保護するための保護動作を実行する。

目的

本発明が解決しようとする課題は、複雑な熱量演算式を用いることなく、電力供給線を保護する電力供給装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

電源電力負荷回路に供給する電力供給装置であって、前記電源からの電力を前記負荷回路に供給する電力供給線に接続されている半導体スイッチと、前記電力供給線に流れる電流を検出するセンサと、前記半導体スイッチのオンオフを制御するコントローラとを備え、前記コントローラは、前記センサを用いて、前記半導体スイッチがターンオンされてから所定期間までの過渡期間中に、前記電力供給線に流れる第1電流を検出し、前記過渡期間を経過した時点からの定常期間中に、前記電力供給線に流れる第2電流を検出し、前記第1電流と第1電流閾値とを比較し、前記第2電流と、前記第1電流閾値より低い第2電流閾値とを比較し、前記第1電流が前記第1電流閾値より高い場合、及び、前記第2電流が前記第2電流閾値より高い場合の少なくともいずれか一方を満たす場合には、前記電力供給線を保護するための保護動作を実行する電力供給装置。

請求項2

請求項1記載の電力供給装置であって、前記第1電流は、前記過渡期間中、第1周期で検出され、前記第2電流は、前記定常期間中、前記第1周期よりも長い第2周期で検出される電力供給装置。

請求項3

請求項1又は2記載の電力供給装置であって、前記コントローラは、前記第1電流が前記第1電流閾値より高い状態が複数回、連続で検出された場合、及び、前記第2電流が前記第2電流閾値より高い状態が複数回、連続で検出された場合の少なくともいずれか一方を満たす場合には、前記保護動作を実行する電力供給装置。

請求項4

請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力供給装置であって、温度を検出する温度検出部を備え、前記コントローラは、前記温度検出部により検出された温度に応じて、前記第1電流閾値及び前記第2電流閾値の少なくともいずれか一方の閾値を設定する電力供給装置。

請求項5

請求項1〜4のいずれか一項に記載の電力供給装置であって、前記コントローラは、ユーザへの警告、及び、前記半導体スイッチを強制的にターンオフさせる制御を、前記保護動作として実行する電力供給装置。

請求項6

請求項5に記載の電力供給装置であって、前記コントローラは、前記警告を行った後に、前記半導体スイッチを強制的にターンオフさせる電力供給装置。

技術分野

0001

本発明は、電源電力負荷に供給する電力供給装置に関するものである。

背景技術

0002

電源から負荷へ電力を供給するために用いられる電線を保護する方法であって、負荷への通電電流を所定時間毎に検出する工程と、検出された通電電流を用いて電線の所定時間当たりの温度変化を算出する工程と、電線の所定時間当たりの温度変化を用いて電線の上昇温度を算出し、該電線の上昇温度を基準温度加算して電線の温度を推定する工程と、推定された電線の温度が所定の上限温度未満かどうかを判定し、推定された電線の温度が所定の上限温度以上であると判定された場合、電源から負荷への電力の供給を停止する工程とを含む方法が知られている。この方法では、電線の温度を推定する工程において、検出n−1回時の検出通電電流値、検出n−1回時での電線上昇温度、検出n−1回時での電線抵抗、電線熱抵抗、及び、所定時間及び電線放熱時定数により定まる指数関数を含む演算式を用いて、電線の上昇温度を算出している(例えば、特許文献1)。

先行技術

0003

特開2009−130944号公報

発明が解決しようとする課題

0004

上記電線保護方法では、電線温度を推定するために用いられる、上記の熱量演算式が複雑なため、電線保護方法を実行するCPUにおいて、リソース不足するという問題がある。

0005

本発明が解決しようとする課題は、複雑な熱量演算式を用いることなく、電力供給線を保護する電力供給装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

[1]本発明に係る電力供給装置は、電源からの電力を負荷回路に供給する電力供給線に接続されている半導体スイッチと、電力供給線に流れる電流を検出するセンサと、半導体スイッチのオンオフを制御するコントローラとを備え、コントローラは、センサを用いて、半導体スイッチがターンオンされてから所定期間までの過渡期間中に、電力供給線に流れる第1電流を検出し、過渡期間を経過した時点からの定常期間中に、電力供給線に流れる第2電流を検出し、第1電流と第1電流閾値とを比較し、第2電流と、第1電流閾値より低い第2電流閾値とを比較し、第1電流が第1電流閾値より高い場合、及び、第2電流が第2電流閾値より高い場合の少なくともいずれか一方を満たす場合には、電力供給線を保護するための保護動作を実行する。
[2]上記発明において、第1電流は、過渡期間中、第1周期で検出され、第2電流は、定常期間中、第1周期よりも長い第2周期で検出されてもよい。
[3]上記発明において、コントローラは、第1電流が第1電流閾値より高い状態が複数回、連続で検出された場合、及び、第2電流が第2電流閾値より高い状態が複数回、連続で検出された場合の少なくともいずれか一方を満たす場合には、保護動作を実行してもよい。
[4]上記発明において、温度を検出する温度検出部を備え、コントローラは、温度検出部により検出された温度に応じて、第1電流閾値及び第2電流閾値の少なくともいずれか一方の閾値を設定してもよい。
[5]上記発明において、コントローラは、ユーザへの警告、及び、半導体スイッチを強制的にターンオフさせる制御を保護動作として実行してもよい。
[6]上記発明において、コントローラは、警告を行った後に、半導体スイッチを強制的にターンオフさせてよい。

発明の効果

0007

本発明によれば、コントローラにおいて複雑な計算が不要になり、少ないリソースで電力供給線を保護できる。

図面の簡単な説明

0008

図1は、本発明の一実施の形態に係る電力供給システムを示すブロック図である。
図2は、本発明の一実施の形態に係る電力供給システムにおいて、半導体スイッチ11をターンオンさせた時点からの電流特性を示すグラフである。を示すブロック図である。
図3は、本発明の一実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電流閾値の時間的な推移を示すグラフである。
図4は、本発明の他の実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電流閾値の時間的な推移を示すグラフである。
図5は、本発明の他の実施の形態に係る電力供給システムにおいて、電流閾値の時間的な推移を示すグラフである。

実施例

0009

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。

0010

<第1実施形態>
図1は本実施形態における電力供給システムを示すブロック図である。本実施形態における電力供給システムは、バッテリなどの電源から出力される電力を、負荷回路に供給するシステムである。電力供給システムは、例えば電気自動車等の車両に搭載されており、車両に設けられたバッテリの電力を、ランプパワーウィンドナビゲーションシステム、又は、エアーコンデョナ等の負荷回路に供給する。この電力供給システムは、図1に示すように、電源1、負荷回路2、ハーネス3、電力線4、上位コントローラ5、及び電力供給装置100を備えている。

0011

電源1は、例えば、車両に搭載される直流電源である、このような電源1としては、鉛電池ニッケル水素電池リチウムイオン電池等の2次電池(バッテリ)や、電気二重層キャパシタ等を用いることができる。

0012

電源1は、ハーネス3及び電力線4を介して負荷回路2に対して電力を供給している。負荷回路2は、等価的に電気抵抗成分電気容量成分とを含んで構成されている。本実施形態の負荷回路2は、インダクティブ成分LとしてインダクタンスLを有し、抵抗成分として抵抗Rを有し、容量成分としてキャパシタCを有している。また負荷回路2は、ハーネス3を介して電力供給装置100に接続されている。電源1と電力供給装置100との間は、電力線4で接続されている。すなわち、ハーネス3及び電力線4が、電源1からの電力を負荷回路2に供給するための電力供給線に相当する。なお、以下の説明では、ハーネス3及び電力線4により、電源1から負荷回路2に接続される配線を、電力供給線とも称している。負荷回路2は、スイッチングデバイス10より下流側に接続された回路である。

0013

抵抗Rは、ランプ等の灯火系、ワイパウォッシャ、又はその他ECU等の車載機器である。この抵抗Rは、一端がハーネス3及びスイッチングデバイス10を介して電源1に接続されており、他端が接地されている。キャパシタCは、たとえば、電源1から供給される直流電流平滑化する平滑キャパシタ、又は、ノイズ吸収用キャパシタである。このキャパシタCは、一端がハーネス3及びスイッチングデバイス10を介して電源1に接続されており、他端が接地されている。電源1に対して、抵抗RとキャパシタCは、並列に接続されている。なお、負荷回路2と電源1との間には、ハーネス3,電力線4やスイッチングデバイス10以外の構成要素が介在していてもよい。また、本実施形態では、抵抗RやキャパシタCの他端は、いずれも接地されているが、特に上述に限定されない。等価的に示した回路モデルにおいて、インタラクティブ成分、抵抗成分と容量成分とが存在していれば、各成分の接続先は特に限定されない。

0014

電力線4は、電源1と、電力供給装置100に含まれる半導体スイッチ11との間に接続されている。ハーネス3は、負荷回路2と、電力供給装置100に含まれる半導体スイッチ11との間に接続されている。電力線4及びハーネス3の形状(主に配線径)は、電源供給システムにおいて許容される許容電流値に応じて設計されている。ここで、電力線4及びハーネス3の配線径について説明する。本実施形態とは異なり、負荷回路2を保護するためには、ヒューズを電力線4に接続することが考えられる。ヒューズは、大電流導通により配線が切れることで、電流を遮断する。そのため、ヒューズと電気的に接続されている電力線4及びハーネス3は、少なくとも、ヒューズ配線が切れるまでの電流を導通させる必要があるため、電力線4及びハーネス3には、配線径の大きな配線を用いる必要がある。一方、本実施形態では、後述するように、ヒューズが電力線に接続されていないため、従来と比較して、配線径の小さい電力線4及びハーネス3を用いることができる。

0015

上位コントローラ5は、車両全体を制御するコントローラである。上位コントローラ5は、CANなどの通信網により、電力供給装置100に設けられたコントローラ30とつながっている。

0016

電力供給装置100は、電源1と負荷回路2との間の電気的な導通と遮断とを切り替えスイッチング機能ドライブ機能)と、スイッチングデバイス10の状態を診断する自己診断機能と、負荷回路2を保護する負荷保護機能を有している。

0017

電力供給装置100は、図1に示すように、スイッチングデバイス10、電源レギュレータ20、コントローラ30、及び電圧保持回路70を備えている。スイッチングデバイス10、電源レギュレータ20、及びコントローラ30は弱電用の配線により接続されており、電源レギュレータ20の出力電流が、コントローラ30を介して、スイッチングデバイス10に流れるように、配線網又は配線パターンが形成されている。コントローラ30は、スイッチングデバイス10に含まれる各センサ12と、信号線又は配線パターンで接続されている。

0018

電力線4には、スイッチングデバイス10が接続されている。スイッチングデバイス10は、半導体スイッチ11とセンサ12とを単一のチップモジュール化したデバイスである。

0019

半導体スイッチ11には、たとえば、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の半導体素子を用いることができる。本実施形態では、nチャネルのMOSFETを用いているが、pチャネルのMOSFETでもよい。

0020

半導体スイッチ11は、ドレイン電極と、ソース電極と、ゲート電極とを有している。半導体スイッチ11のドレイン電極は、電力線4を介して電源1と接続されている。半導体スイッチ11のソース電極は、センサ12を介して、電力供給装置100の出力端子に接続されている。半導体スイッチ11のゲート電極は、配線を介してコントローラ30の駆動部31に接続されている。この半導体スイッチ11は、駆動部31からゲート電極に出力されるスイッチング信号駆動電圧)によりオンとオフの切り替えが可能となっている。

0021

ゲート電極に、ハイレベルの駆動電圧が入力されると、半導体スイッチ11は、ドレイン電極とソース電極との間が導通するオン状態となる。これにより、電源1と負荷回路2との間が導通し、電源1の電力が負荷回路2に供給される。一方、ゲート電極に、ローレベルの駆動電圧が入力されると、半導体スイッチ11は、ドレイン電極とソース電極との間が遮断するオフ状態となる。これにより、電源1と負荷回路2との間が遮断し、電源1から負荷回路2への電力供給が停止する。また半導体スイッチ11は、電源レギュレータ20を介して電源1から動作電圧を得ている。

0022

センサ12は、半導体スイッチ11の状態を検出するセンサである。センサ12には、例えば電流センサが用いられる。センサ12は、半導体スイッチ11のソース電極に接続されており、半導体スイッチ11のドレインソース間に流れる電流を検出し、信号線を介して検出値をコントローラ30に出力する。なお、センサ12には、電流センサに加えて温度センサを用いてもよく、半導体スイッチ11の各温度を検出することで、半導体スイッチ11の状態を検出してもよい。

0023

なお、スイッチングデバイス10の接続部分に、スイッチングデバイス10の代わりに、機械的に遮断するヒューズを接続することも考えられる。このようなヒューズは、大電流の導通等により溶断されると、復帰することが容易ではない。本実施形態における電力供給装置は、半導体スイッチ11を用いているため、電源1と負荷回路2との間を遮断した後に、電源1と負荷回路2を導通させることができる。

0024

なお、スイッチングデバイス10は、半導体スイッチ11及びセンサ12の他に、制御回路(図示しない)を含みつつ、IPD(Intelligent Power Device)等のICにより構成されてもよい。IPDに含まれる制御回路は、センサの11bの検出結果から、半導体スイッチ11の異常を検知した場合には、半導体スイッチ11をオフする機能を有している。すなわち、IPDで構成されるスイッチングデバイス10は、自己診断機能を有している。

0025

電源レギュレータ20は、昇圧回路等の電圧変換回路を有している。電源レギュレータ20は電力線4に接続されている。電源レギュレータ20は、電源1から出力電圧を、コントローラ30を動作するための弱電用の動作電圧に変換する。また電源レギュレータ20は、電源1からの出力電圧を、半導体スイッチ11の動作電圧に変換する。

0026

コントローラ30は、CPU、ROM、RAM、A/D変換器予備入出力インタフェース等を含んで構成されるマイクロコンピュータから構成されている。またコントローラ30は、マイクロコンピュータを1チップで集積化されている。

0027

コントローラ30は、駆動部31、制御部32、及びメモリ33を有している。駆動部31は、半導体スイッチ11の各ゲート端子に対してゲート電圧印加する駆動回路を有している。駆動部31は、昇圧回路を用いて、電源レギュレータ20から出力される電圧を昇圧させて、ゲート電圧を生成する。

0028

駆動部31には、制御部32から駆動要求信号が入力される。駆動要求信号が駆動部31に入力されると、駆動部31は、半導体スイッチ11のオン、オフを切り替えるためのスイッチング信号を半導体スイッチ11のゲート電極に出力することで、半導体スイッチ11の駆動電圧を設定する。

0029

制御部32は、上位コントローラ5からの外部要求信号に応じて、半導体スイッチ11のオン状態とオフ状態を切り替えるための駆動要求信号を、駆動部31に出力する。また、制御部32は、センサ12を用いて、半導体スイッチ11、13аの自己診断制御を実行する。例えば、制御部32は、半導体スイッチ11をオンにするための駆動要求信号を出力している状態で、センサ12の検出電流がゼロ又はゼロに近い値である場合には、半導体スイッチ11のオープン故障が発生している可能性がある。制御部32は、センサ12の検出値から、半導体スイッチ11が駆動要求信号で示される指令どおりに動作しているか否かを判定する。そして、半導体スイッチ11が指令どおりに動作していない場合には、制御部32は、半導体スイッチ11に異常が生じていると判定する。

0030

なお、制御部32による自己診断方法は、上記の診断方法に限らず他の診断方法でもよい。制御部32は、半導体スイッチ11の短絡等の異常を診断してもよい。具体的な一例として、制御部32は、センサ12の検出電流から、半導体スイッチ11がターンオンしてからの電流特性を測定する。ターンオンさせるための駆動電圧が半導体スイッチ11のゲート電極に印加されたにもかかわらず、半導体スイッチ11のドレインソース間の電圧が上昇しない場合には、半導体スイッチ11の内部で短絡が発生している可能性がある。制御部32は、半導体スイッチ11のターンオン動作後に、電圧が上昇しない場合には、半導体スイッチ11の内部短絡等により、半導体スイッチ11に異常が生じていると判定する。

0031

また制御部32は、半導体スイッチ11の過熱による異常を診断してもよい。温度センサがセンサ12に使用される場合には、制御部32はセンサ12の検出温度に基づき、半導体スイッチ11が過熱された状態であるか否かを診断する。制御部32が、半導体スイッチ11の温度を管理し、過熱による半導体スイッチ11の異常を診断することで、半導体スイッチ11を保護することができる。

0032

制御部32は、異常が生じていると判定した場合には、駆動部31に対して、半導体スイッチ11をオフにするための駆動要求信号(オフ信号)を出力する。制御部32は、半導体スイッチ11のうち、異常ありと判定した半導体スイッチをオフにするように、オフ信号を出力する。駆動部31は、当該オフ信号を受信し、半導体スイッチ11のゲート電圧を低くして、半導体スイッチ11をオンからオフに切り換える。制御部32は、自己診断の結果を上位コントローラ5に出力する。

0033

制御部32は、上記の自己診断制御に加えて、複数の電流領域に応じた電流閾値を用いて保護動作を実行している。

0034

図2は、半導体スイッチ11をターンオンさせた時点(t0)からの電流特性を示すグラフである。図2に示すように、半導体スイッチ11がオフ状態からオン状態に切り替わると、電流の過渡特性により、電力供給線に流れる電流は、時刻t0から時刻t1の間で急激に上昇する。半導体スイッチ11に流れる電流は、時刻t1でピークになり、時刻t1から時刻t5の間で徐々に減少する。そして、電力供給線に流れる電流は、時刻t5で安定し、時刻t5以降、一定の電流値で推移する。

0035

すなわち、電力供給線に流れる電流特性は、過渡的に推移する過渡期間と、安定的に推移する定常期間で異なる。図2の例では、時刻t0から時刻t5までの領域が過渡期間となり、時刻t5以降の領域が定常期間となる。制御部32は、半導体スイッチ11をターンオンさせる時点からの経過時間に応じて電流閾値を設定し、センサ12の検出電流と電流閾値を比較し、その比較結果に応じて、電力供給線を保護するための保護動作を実行する。

0036

過渡期間用の電流閾値と定常期間用の電流閾値について、図3を用いて説明する。図3は、制御部32により設定される電流閾値の時間的な推移を示すグラフである。

0037

ハーネス3及び電力線4には、電線に使用される導体抵抗値などに応じた許容電流が予め設定されている。許容電流(許容定常電流)は、一定時間、電線に流すことができる電流の上限値を示している。許容電流は、電線の回路を設計する場合に、温度による電線の絶縁劣化特性、電線の寿命等を鑑みて、実用上の正常な仕様に影響を及ぼすことなく通電できる電流の上限値である。本実施形態では、周囲温度、電源1からの出力電力、使用される負荷の定格、負荷の試用期間等に応じて、電力供給線に流れる定常電流が許容電流より高くならないように、電線が選択される。許容電流は、一定期間、定常状態で流れる電流に対して設定される。許容電流値は、図3のグラフаに示すように、一定の電流値で推移する平行な特性で表される。

0038

半導体スイッチ11がターンオンされた時点(t0)から所定期間までの時間(tа)が過渡期間であり、過渡時間を経過した時点(tа)以降の時間が定常時間である。定常期間は、電力供給線に流れる電流が安定して、電流特性が許容電流値に対して平行になる期間を表している。そして、過渡期間は、半導体スイッチ11がターンオンされた時点から定常期間が始まる時点までの期間を表しており、電力供給線に流れる電流が過渡的に変化する期間である。過渡期間の長さは、突入電流の大きさ、収束時間等に応じて予め設定されている。突入電流は、半導体スイッチ11をターンオンさせてから電力供給線に最初に流れる電流である。収束時間は、突入電流の変化量が所定値以下となる時間である。なお、突入電流の大きさ、収束時間は周囲温度や電力供給装置に接続される負荷に応じて変わるため、制御部32は、周囲温度、電源1から電流が供給される負荷の種類等に応じて、過渡期間の長さを調整してもよい。

0039

制御部32には、過渡期間中に使用される第1電流閾値と、定常期間中に使用される第2電流閾値が予め設定されている。図3のグラフbは、電流閾値の時間的な推移を示すグラフである。半導体スイッチ11をターンオンさせた直後は、突入電流が急峻に高くなるため、この期間の電流値は、保護動作の実行の有無を判定するための値には適していない。本実施形態では、突入電流がピーク値になる時間を基準時間として設定している。図2の例では時間t1が基準時間となり、図3ではtpが基準時間となる。

0040

図3に示すように、第1電流閾値は、基準時間(tp)の時点で最も高く、時間の経過と共に低くなり、過渡期間の終点で最も低くなる。第1電流閾値は、電力供給線に許容される突入電流(過電流)の制限値に応じて設定されている。第1電流閾値は、突入電流の制限値より所定値(マージン相当)低くした値に設定されている。第2電流閾値は、第1電流閾値よりも低く、上記の許容電流より所定値(マージン相当)低くした値に設定されている。第2電流閾値は一定値である。

0041

制御部32は、半導体スイッチ11をターンオンさせた時点からの経過時間(以下、ターンオン経過時間とも称す)が基準時間より短い場合には、センサ12で検出された検出電流と電流閾値とを比較せず、保護動作を実行しない。ターンオン経過時間が基準時間より長くなった後、制御部32は以下の制御を実行する。

0042

センサ12は、ターンオン経過時間が過渡期間中である場合には、第1周期(T1)で電流を周期的に検出する。制御部32は、センサ12で検出された検出電流と第1電流閾値とを比較する。そして、センサ12で検出された検出電流が第1電流閾値より高い場合には、制御部32は、電力供給線を保護するための保護動作を実行する。保護動作は、例えば、半導体スイッチ11を強制的にオフにする、あるいは、負荷2を制御するコントローラに対して、負荷2の出力を下げるための指令を出力する等である。センサ12で検出された検出電流が第1電流閾値以下である場合には、制御部32は、電力供給線を保護するための保護動作を実行しない。

0043

センサ12は、ターンオン経過時間が定常期間中である場合には、第2周期(T2)で電流を周期的に検出する。制御部32は、センサ12で検出された検出電流と第2電流閾値とを比較する。第2周期(T2)は第1周期(T1)よりも長い時間に設定されている。そして、センサ12で検出された検出電流が第2電流閾値より高い場合には、制御部32は、電力供給線を保護するための保護動作を実行する。一方、センサ12で検出された検出電流が第2電流閾値以下である場合には、制御部32は、電力供給線を保護するための保護動作を実行しない。

0044

すなわち、電流の時間的な変化が大きい過渡期間中では、制御部32は、センサ12を用いて、電力供給線に流れる電流を短い周期(T1)で検出し、センサ12の検出電流が第1電流閾値より高いか否かを周期的に判定している。一方、電流が安定している定常期間中では、制御部32は、センサ12を用いて、電力供給線に流れる電流を長い周期(T2)で検出し、センサ12の検出電流が第2電流閾値より高いか否かを周期的に判定している。これにより、過渡期間中には検出回数及び判定回数を多くして安全性を高め、定常期間中に検出回数及び判定回数を少なくしてCPUの処理回数を低減させている。

0045

本実施形態では、制御部32(コントローラ30)は、センサ12を用いて、過渡期間中に電力供給線に流れる第1電流を検出し、過渡期間を経過した時点からの定常期間中に電力供給線に流れる第2電流を検出し、第1電流と第1電流閾値とを比較し、第2電流と第2電流閾値とを比較し、第1電流が第1電流閾値より高い場合、及び、第2電流が第2電流閾値より高い場合の少なくともいずれか一方を満たす場合には、電力供給線を保護するための保護動作を実行する。これにより、電流値のモニタリングで電力供給線を保護できるため、コントローラ30に含まれるCPUでは複雑な計算が不要になる。その結果として、少ないリソースで電力供給線を保護できる。

0046

また本実施形態では、第1電流は過渡期間中に第1周期(T1)で検出され、第2電流は定常期間中に第2周期(T2)で検出される。これにより、過渡期間中では検出回数及び判定回数を多くして安全性を高め、定常期間中では検出回数及び判定回数を少なくしてCPUの処理回数を低減させている。

0047

なお本実施形態では、センサ12の検出周期を、第1周期(T1)と第2周期(T2)との間で切り替えることで、電力供給線に流れる電流の検出周期を変更したが、センサ12の検出周期を一定にして、制御部32がセンサ12から検出電流を読み込む周期を変えることで、電流の検出周期を変えてもよい。

0048

また本実施形態において、スイッチングデバイス10に接続される負荷回路2は1つに限らず、複数でもよい。電源1に対して、複数の負荷回路2を接続する場合には、1つのスイッチングデバイス10に対して複数の負荷回路2を接続してもよく、あるいは、スイッチングデバイス10と負荷回路2を対応させつつ直列に接続し、スイッチングデバイス10と負荷回路2を含む複数の直列回路を電源1に接続してもよい。

0049

また本実施形態において、突入電流の制限値及び許容電流の制限値は、周囲温度に応じて変化するため、温度に応じて第1電流閾値及び第2電流閾値を設定してもよく、又は、電力供給装置が設定される環境において、想定される温度の上限値又は下限値に応じて第1電流閾値及び第2電流閾値を設定してもよい。

0050

また本実施形態では、センサ12を、スイッチングデバイス10の内部に設けたが、センサ12は、スイッチングデバイス10の外部センサでもよく、図1において、外部センサは、例えば電源1の正極からスイッチングデバイス10との間は、又は、スイッチングデバイス10と負荷回路2との間に接続されればよい。

0051

また本実施形態では、電力供給装置100に接続される負荷回路2に応じて、過渡期間の長さを調整してもよい。例えば、負荷回路2に含まれる電線の特性として、突入電流が短時間で流れて、その後、電流が定常状態になる場合には、過渡期間を短くして、過渡期間から定常期間に遷移するタイミングを早める。これにより、電流特性に応じた電流閾値を設定できる。

0052

本実施形態における「ハーネス3」及び「電力線4」が本発明における「電力供給線」の一例に相当する。

0053

<第2実施形態>
本発明の他の実施形態を説明する。本実施形態では第1実施形態に対して、制御部32による制御の一部が異なる。なお、上述の実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略して、上述の実施形態においてした説明を援用する。また電力供給装置の具体的構成は、第1実施形態と同じ構成である。

0054

制御部32は、半導体スイッチ11をターンオンさせた時点からの経過時間(以下、ターンオン経過時間とも称す)が基準時間より短い場合には、センサ12で検出された検出電流と電流閾値とを比較せず、保護動作を実行しない。ターンオン経過時間が基準時間より長くなった後、制御部32は以下の制御を実行する。

0055

制御部32は、ターンオン経過時間が過渡期間中である場合には、センサ12を用いて所定の周期で、電力供給線に流れる電流を検出し、検出された検出電流と第1電流閾値とを比較する。制御部32は、検出された電流が第1電流閾値より高くなった回数カウントしている。具体的には、センサ12で検出された検出電流が第1電流閾値より高い場合には、制御部32はカウンタ値カウントアップする。一方、センサ12で検出された検出電流が第1電流閾値以下である場合には、制御部32はカウンタ値をリセットする。そして、カウンタ値が所定回数以上になった場合には、制御部32は、電力供給線を保護するための保護動作を実行する。カウンタ値は、2以上の値に設定されている。

0056

制御部32は、ターンオン経過時間が定常期間中である場合には、センサ12を用いて所定の周期で、電力供給線に流れる電流を検出し、検出された検出電流と第2電流閾値とを比較する。制御部32は、検出された電流が第2電流閾値より高くなった回数をカウントしている。具体的には、センサ12で検出された検出電流が第2電流閾値より高い場合には、制御部32はカウンタ値をカウントアップする。一方、センサ12で検出された検出電流が第2電流閾値以下である場合には、制御部32はカウンタ値をリセットする。そして、カウンタ値が所定回数以上になった場合には、制御部32は、電力供給線を保護するための保護動作を実行する。カウンタ値は、2以上の値に設定されている。

0057

例えば、ノイズ等によりセンサ12の検出値が瞬時に高くなった場合には、センサ12の検出電流が第1電流閾値より高くなるが、カウンタ値が所定回数未満のため、保護動作は実行されない。これにより、ノイズ等の発生により、保護動作が頻繁に実行されることを防止できる。

0058

上記のように本実施形態では、過渡期間中にセンサ12により検出される第1電流が第1電流閾値より高い状態が複数回、連続で検出された場合、及び、定常期間中にセンサ12により検出される第2電流が第2電流閾値より高い状態が複数回、連続で検出された場合の少なくともいずれか一方を満たす場合には、保護動作を実行する。これにより、ノイズ等の発生により、保護動作が頻繁に実行されることを防止できる。

0059

<第3実施形態>
本発明の他の実施形態を説明する。本実施形態では第1実施形態に対して、制御部32による制御の一部が異なる。なお、上述の実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略して、上述の実施形態においてした説明を援用する。また電力供給装置の具体的構成は、第1実施形態又は第2実施形態と同じ構成である。ただし、センサ12は、電流に加えて温度を検出している。

0060

図4は、制御部32により設定される電流閾値の時間的な推移を示すグラフである。グラフаは、検出温度が所定温度より高い場合に、電力供給線に流すことができる電流(突入電流、許容電流)の上限値を示している。グラフbは、検出温度が所定温度以下である場合に、電力供給線に流すことができる電流(突入電流、許容電流)の上限値を示している。

0061

電力供給線の特性として、電力供給装置の周囲温度が低い場合には、突入電流の制限値及び許容電流の制限値は高くなる。例えば、電力供給装置の環境として最も温度が高くなる条件(例えば80度)下で、第1電流閾値及び第2電流閾値を設定した場合には、第1電流閾値及び第2電流閾値は、グラフаに近い特性となり、低い値に設定される。しかしながら、実際の電力供給装置の環境が想定される温度よりも低い場合には、周囲温度が高い場合と比較して、突入電流の制限値及び許容電流の制限値は高くなるが、第1電流閾値及び第2電流閾値が低い値に設定されているため、電力供給線に流す電流の大きさが制限され、負荷回路2の電流として使用領域が狭くなる。本実施形態では、以下に説明するように、センサ12の検出温度に応じて第1電流閾値及び第2電流閾値を設定し、保護動作を動作させる電流領域を変化させている。

0062

制御部32には、低温用の第1電流閾値(TL1)、低温用の第2電流閾値(TL2)、高温用の第1電流閾値(TH1)及び高温用の第2電流閾値(TH2)がそれぞれ設定されている。第1電流閾値(TH1)及び第1電流閾値(TL2)は、過渡期間中に使用される電流閾値であって、半導体スイッチ11をターンオンさせた時点からの経過時間(以下、ターンオン経過時間とも称す)に応じて減少する。第2電流閾値(TH2)及び第2電流閾値(TL2)は、定常期間中に使用される電流閾値であって、一定値で推移する。第1電流閾値(TH1)は第1電流閾値(TL2)より低く、第2電流閾値(TH2)は第2電流閾値(TL2)より低い。

0063

制御部32は、センサ12の検出温度に応じて、第1電流閾値(TL1、TH1)及び第2電流閾値(TL2、TH2)をそれぞれ設定する。具体的には、センサ12の検出温度が所定の温度閾値より高い場合には、制御部32は、TH1を第1電流閾値に、TH2を第2電流閾値に設定する。一方、センサ12の検出温度が所定の温度閾値以下である場合には、制御部32は、TL1を第1電流閾値に、TL2を第2電流閾値に設定する。

0064

制御部32は、ターンオン経過時間が過渡期間中である場合には、センサ12を用いて所定の周期で、電力供給線に流れる電流を検出し、検出された検出電流と第1電流閾値(TL1、TH1)とを比較する。そして、センサ12で検出された検出電流が第1電流閾値(TL1、TH1)より高い場合には、制御部32は、電力供給線を保護するための保護動作を実行する。センサ12で検出された検出電流が第1電流閾値(TL1、TH1)以下である場合には、制御部32は、電力供給線を保護するための保護動作を実行しない。

0065

制御部32は、ターンオン経過時間が定常期間中である場合には、センサ12を用いて所定の周期で、電力供給線に流れる電流を検出し、検出された検出電流と第2電流閾値(TL2、TH2)とを比較する。そして、センサ12で検出された検出電流が第2電流閾値(TL2、TH2)より高い場合には、制御部32は、電力供給線を保護するための保護動作を実行する。センサ12で検出された検出電流が第2電流閾値(TL2、TH2)以下である場合には、制御部32は、電力供給線を保護するための保護動作を実行しない。

0066

上記のように本実施形態では、センサ12により検出された温度に応じて、第1電流閾値及び第2電流閾値の少なくともいずれか一方の閾値を設定する。これにより、電力供給線に流す電流の大きさが温度に応じて変化するため、負荷回路2の電流として使用領域を広げることができる。

0067

なお本実施形態では、センサ12の検出温度に応じて、第1電流閾値及び第2電流閾値の両方を設定したが、第1電流閾値及び第2電流閾値の少なくともいずれか一方の閾値をセンサ12の検出温度に応じて設定してもよい。

0068

また本実施形態では、温度検出用のセンサ12を、スイッチングデバイス10の内部に設けたが、温度検出用のセンサ12は、スイッチングデバイス10の外部に設けたセンサでもよい。

0069

本実施形態における「センサ12」が本発明における「温度検出部」の一例に相当する。

0070

<第4実施形態>
本発明の他の実施形態を説明する。本実施形態では第1実施形態に対して、制御部32による制御の一部が異なる。なお、上述の実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略して、上述の実施形態においてした説明を援用する。また電力供給装置の具体的構成は、第1実施形態又は第2実施形態と同じ構成である。

0071

本実施形態において、制御部32は、保護動作として、電力供給線に流れる電流制御に加えて、ユーザに対して警告を出力する制御を行っている。制御部32には、保護動作を段階的に実行するために、複数の第1電流閾値(T1_p、T1_s)及び複数の第2電流閾値(T2_p、T2_s)が設定されている。第1電流閾値(T1_p)及び第2電流閾値(T2_p)は警告出力用の電流閾値である。第1電流閾値(T1_s)及び第2電流閾値(T2_s)は電流制御用の電流閾値である。

0072

図5は、制御部32により設定される電流閾値の時間的な推移を示すグラフである。グラフаは、電力供給線に流すことができる電流(突入電流、許容電流)の上限値を示している。第1電流閾値(T1_s)は突入電流の上限値より所定値(マージン相当)低くした値に設定されている。第2電流閾値(T2_s)は、第1電流閾値よりも低く、許容電流より所定値(マージン相当)低くした値に設定されている。また、第1電流閾値(T1_s)は第1電流閾値(T1_s)より低い値に設定され、第2電流閾値(T2_s)は第2電流閾値(T2_s)より低い値に設定されている。

0073

制御部32は、半導体スイッチ11をターンオンさせた時点からの経過時間(以下、ターンオン経過時間とも称す)が基準時間より短い場合には、センサ12で検出された検出電流と電流閾値とを比較せず、保護動作を実行しない。ターンオン経過時間が基準時間より長くなった後、制御部32は以下の制御を実行する。

0074

制御部32は、ターンオン経過時間が過渡期間中である場合には、センサ12を用いて所定の周期で、電力供給線に流れる電流を検出し、検出された検出電流と第1電流閾値(T1_p、T1_s)とを比較する。検出された検出電流が第1電流閾値(T1_p)以下である場合には、制御部32は保護動作を実行しない。検出された検出電流が第1電流閾値(T1_p)より高く、第1電流閾値(T1_s)以下である場合には、制御部32はユーザに対して警告を出力する。警告は、ランプなどの表示器、又は、スピーカ等の音出力器等で行われる。検出された検出電流が第1電流閾値(T1_s)より高い場合には、制御部32は、半導体スイッチ11を強制的にオフにする。すなわち、突入電流の値が上昇すると、ユーザに対して警告が出力される。そして警告を出力した後、突入電流がさらに上昇すると、半導体スイッチ11が強制的にオフになる。

0075

制御部32は、ターンオン経過時間が定常期間中である場合には、センサ12を用いて所定の周期で、電力供給線に流れる電流を検出し、検出された検出電流と第2電流閾値(T2_p、T2_s)とを比較する。検出された検出電流が第2電流閾値(T2_p)以下である場合には、制御部32は保護動作を実行しない。検出された検出電流が第2電流閾値(T2_p)より高く、第2電流閾値(T2_s)以下である場合には、制御部32はユーザに対して警告を出力する。警告は、ランプなどの表示器、又は、スピーカ等の音出力器等で行われる。検出された検出電流が第2電流閾値(T2_s)より高い場合には、制御部32は、半導体スイッチ11を強制的にオフにする。すなわち、定常電流の値が上昇すると、ユーザに対して警告が出力される。そして警告を出力した後、定常電流がさらに上昇すると、半導体スイッチ11が強制的にオフになる。

0076

上記のように本実施形態では、ユーザへの警告、及び、半導体スイッチ11を強制的にターンオフさせる制御を、保護動作として実行する。これにより、ユーザは、警告を確認することで、過電流が流れていることを認知できる。

0077

また本実施形態では、警告を行った後に、半導体スイッチ11を強制的にターンオフさせる。これにより、警告が出力された時点で、ユーザは、負荷の動作をオフにする操作等を行うことができる。

0078

また本実施形態とは異なり、警告の出力が保護動作に含まれず、電力供給線に流れる電流が電流閾値より高くなる否かで、半導体スイッチ11のオン、オフを繰り返すようなアルゴリズムを用いた場合には、例えば定常電流が一時的に上昇し、電流閾値より高くなると、半導体スイッチ11が強制的にオフ状態になった後、定常電流の低下により、半導体スイッチ11がオフ状態からオン状態に切り替わる。すなわち、スイッチングデバイス11の遮断と復帰が繰り返される。本実施形態では、半導体スイッチ11を強制的にオフにする前に、警告が出力されるため、スイッチングデバイス11の遮断と復帰が繰り返されるような状態を防止できる。

0079

なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。

0080

1…電源
2…負荷回路
3…ハーネス
4…電力線
5…上位コントローラ
11、12…スイッチングデバイス
11a、12а…半導体スイッチ
11b、12b…電流センサ
20…電源レギュレータ
30…コントローラ
31…駆動部
32…制御部
33…メモリ
70…電圧保持回路
100…電力供給装置
C…キャパシタ
R…抵抗

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