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技術 運転計画方法および運転計画装置

出願人 富士電機株式会社
発明者 鈴木亮平
出願日 2019年3月19日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2019-051979
公開日 2020年9月24日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-156191
状態 未査定
技術分野 交流の給配電
主要キーワード 修正解 目的パラメータ 緩和問題 高速化効果 内部値 タップ比 二次計画法 発電費用
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年9月24日)のものです。
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図面 (20)

課題

元問題を複数の部分問題に分割して部分問題を解く場合、解を高速に得ることが好ましい。

解決手段

コンピュータにより複数の対象装置運転計画を生成する運転計画方法であって、予め定められた目的および制約条件を満たすことができる、それぞれの対象装置の離散的な状態を演算するための元問題を取得する問題取得段階と、元問題においてそれぞれの対象装置が連続的な状態を取り得ると仮定した緩和問題を解き、それぞれの対象装置の連続的な状態を演算する緩和問題演算段階と、対象装置を複数の部分領域に分割し、元問題を複数の部分領域に対応する複数の部分問題に分割して隣接する2つの部分領域の間の境界値を緩和問題の解に応じた値としてそれぞれの部分問題を解く部分問題演算段階と、を備える運転計画方法を提供する。

概要

背景

従来、離散的制約条件を連続問題に緩和して、最適化問題の解を演算するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1国際公開WO2017/73007

概要

元問題を複数の部分問題に分割して部分問題を解く場合、解を高速に得ることが好ましい。コンピュータにより複数の対象装置運転計画を生成する運転計画方法であって、予め定められた目的および制約条件を満たすことができる、それぞれの対象装置の離散的な状態を演算するための元問題を取得する問題取得段階と、元問題においてそれぞれの対象装置が連続的な状態を取り得ると仮定した緩和問題を解き、それぞれの対象装置の連続的な状態を演算する緩和問題演算段階と、対象装置を複数の部分領域に分割し、元問題を複数の部分領域に対応する複数の部分問題に分割して隣接する2つの部分領域の間の境界値を緩和問題の解に応じた値としてそれぞれの部分問題を解く部分問題演算段階と、を備える運転計画方法を提供する。

目的

本発明の第1の態様においては、コンピュータにより、複数の対象装置の運転計画を生成する運転計画方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

コンピュータにより、複数の対象装置運転計画を生成する運転計画方法であって、予め定められた目的および制約条件を満たすことができる、それぞれの対象装置の離散的な状態を演算するための元問題を取得する問題取得段階と、前記元問題において、それぞれの対象装置が連続的な状態を取り得ると仮定した緩和問題を解き、それぞれの前記対象装置の連続的な状態を演算する緩和問題演算段階と、前記対象装置を複数の部分領域に分割し、前記元問題を前記複数の部分領域に対応する複数の部分問題に分割して、隣接する2つの前記部分領域の間の境界値を前記緩和問題の解に応じた値としてそれぞれの前記部分問題を解く部分問題演算段階と、を備える運転計画方法。

請求項2

前記部分問題演算段階において、前記境界値として前記緩和問題の解を用いる、請求項1に記載の運転計画方法。

請求項3

前記部分問題演算段階において、前記緩和問題の前記境界値の解と、前記部分問題の前記境界値の解との距離が最小となるように、前記部分問題の解を演算する、請求項1または2に記載の運転計画方法。

請求項4

前記部分問題演算段階において、それぞれの前記部分領域の前記境界値を除いた内部値と前記緩和問題の解との距離を使わずに、前記部分問題の解を演算する、請求項1から3のいずれか一項に記載の運転計画方法。

請求項5

前記複数の部分領域のそれぞれについて、他の前記部分領域との接続ノード数を取得する接続ノード数取得段階をさらに備え、前記接続ノード数が多い前記部分領域から順に、前記部分問題を解いて前記境界値を算出し、当該境界値を用いて隣接する前記部分領域の前記部分問題を解く、請求項1から4のいずれか一項に記載の運転計画方法。

請求項6

共通の前記部分領域に接続され、且つ、互いには接続されない複数の前記部分領域のそれぞれについての前記部分問題を並列に解く、請求項1から5のいずれか一項に記載の運転計画方法。

請求項7

複数の対象装置の運転計画を生成する運転計画装置であって、予め定められた目的および制約条件を満たすことができる、それぞれの対象装置の離散的な状態を演算するための元問題を取得する問題取得部と、前記元問題において、それぞれの対象装置が連続的な状態を取り得ると仮定した緩和問題を解き、それぞれの前記対象装置の連続的な状態を演算する緩和問題演算部と、前記元問題を複数の部分領域に対応する複数の部分問題に分割して、隣接する2つの前記部分領域の間の境界値を前記緩和問題の解に応じた値としてそれぞれの前記部分問題を解く部分問題演算部と、を備える運転計画装置。

技術分野

0001

本発明は、運転計画方法および運転計画装置に関する。

背景技術

0002

従来、離散的制約条件を連続問題に緩和して、最適化問題の解を演算するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1国際公開WO2017/73007

発明が解決しようとする課題

0003

元問題を複数の部分問題に分割して部分問題を解く場合、解を高速に得ることが好ましい。

課題を解決するための手段

0004

本発明の第1の態様においては、コンピュータにより、複数の対象装置運転計画を生成する運転計画方法を提供する。運転計画方法は、予め定められた目的および制約条件を満たすことができる、それぞれの対象装置の離散的な状態を演算するための元問題を取得する問題取得段階と、元問題において、それぞれの対象装置が連続的な状態を取り得ると仮定した緩和問題を解き、それぞれの対象装置の連続的な状態を演算する緩和問題演算段階と、対象装置を複数の部分領域に分割し、元問題を複数の部分領域に対応する複数の部分問題に分割して、隣接する2つの部分領域の間の境界値を緩和問題の解に応じた値としてそれぞれの部分問題を解く部分問題演算段階と、を備える。

0005

部分問題演算段階において、境界値として緩和問題の解を用いてよい。

0006

部分問題演算段階において、緩和問題の境界値の解と、部分問題の境界値の解との距離が最小となるように、部分問題の解を演算してよい。

0007

部分問題演算段階において、それぞれの部分領域の境界値を除いた内部値と緩和問題の解との距離を使わずに、部分問題の解を演算してよい。

0008

運転計画方法は、複数の部分領域のそれぞれについて、他の部分領域との接続ノード数を取得する接続ノード数取得段階をさらに備えてよい。運転計画方法は、接続ノード数が多い部分領域から順に、部分問題を解いて境界値を算出し、当該境界値を用いて隣接する部分領域の部分問題を解いてよい。

0009

運転計画方法は、共通の部分領域に接続され、且つ、互いには接続されない複数の部分領域のそれぞれについての部分問題を並列に解いてよい。

0010

本発明の第2の態様においては、複数の対象装置の運転計画を生成する運転計画装置を提供する。運転計画装置は、予め定められた目的および制約条件を満たすことができる、それぞれの対象装置の離散的な状態を演算するための元問題を取得する問題取得部と、元問題において、それぞれの対象装置が連続的な状態を取り得ると仮定した緩和問題を解き、それぞれの前記対象装置の連続的な状態を演算する緩和問題演算部と、元問題を複数の部分領域に対応する複数の部分問題に分割して、隣接する2つの部分領域の間の境界値を緩和問題の解に応じた値としてそれぞれの部分問題を解く部分問題演算部と、を備える。

0011

なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群サブコンビネーションもまた、発明となりうる。

図面の簡単な説明

0012

本発明の一つの実施形態に係る運転計画方法の一例を示すフローチャートである。
本発明の一つの実施形態に係る運転計画装置300が制御する、対象装置の一例を示す図である。
図2における部分問題を説明するための概念図である。
図3における隣接する2つの部分領域420の境界値を説明する図である。
本発明の一つの実施形態に係る運転計画方法の高速化効果の一例を示す図である。
本発明の一つの実施形態に係る運転計画方法の他の一例を示すフローチャートである。
部分問題の目的関数として式(4.1)を用いた場合の運転計画方法の概要を示す図である。
部分領域の計算順序の一例を示す図である。
部分問題の計算順序の他の一例を示す図である。
接続ノード数取得(計算順序決定)段階S1032における計算順序決定方法を説明する図である。
図10に示される各部分領域における各部分問題の計算順序の一例を示す図である。
本例の運転計画方法の適用対象である電力系統500を示す概念図である。
電力系統500の最適潮流問題を、本例の運転計画方法により解いた場合の分割解と、複数の部分問題に分割せずに解いた厳密解とを、ノード80ごとに示す図である。
電力系統500の最適潮流問題を、本例の運転計画方法により解いた場合の分割解と、複数の部分問題に分割せずに解いた厳密解とを、送電線番号ごとに示す図である。
電力系統500の最適潮流問題を、本例の運転計画方法により解いた場合の分割解、厳密解、およびそれらの誤差を示す図である。
電力系統500の最適潮流問題について、コンピュータにより厳密解および分割解を求めた場合の計算時間をそれぞれ示す図である。
図16の結果において、厳密解を求めた場合と比較した、分割解を求めた場合の高速化効果を示す図である。
運転計画装置1000の構成の一例を示す図である。
本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。

実施例

0013

以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。

0014

図1は、本発明の一つの実施形態に係る運転計画方法の一例を示すフローチャートである。運転計画方法においては、コンピュータにより、複数の対象装置の運転計画を生成する。コンピュータは、汎用のコンピュータであってよく、運転計画を生成するための専用コンピュータであってもよい。

0015

対象装置は、離散的な状態を取る装置である。例えば対象装置は電力系統であり、離散的な状態は「起動」と「停止」である。本明細書では、状態パラメータとして電力系統の「起動」を「1」で表し、「停止」を「0」で表す場合がある。なお対象装置は電力系統に限られない。また、離散的な状態は「起動」および「停止」には限られない。また、対象装置は、3値以上の離散的な状態を取る装置であってもよい。

0016

対象装置の運転計画とは、例えば複数の電源装置のそれぞれを「起動」または「停止」するタイミングの計画である。一例として対象装置の運転計画は、予め定められた制約条件を満たしつつ、予め定められた目的を満たすように、各時刻における複数の対象装置の状態を設定する。例えば制約条件は、電力系統の出力電力最大値最小値等のように、対象装置の性能に起因する条件を含んでよく、人為的に取り決められた条件を含んでもよい。運転計画の目的は、消費電力の最小化、運転コストの最小化等のように、所定のパラメータの最小化であってよい。運転計画の目的は、所定のパラメータの最大化であってよく、所定のパラメータを基準値に近づけるものであってもよい。

0017

まずコンピュータは、上述した目的および制約条件を満たすことができる、それぞれの対象装置の状態を示す複数の状態値を演算するための元問題を取得する(元問題取得段階S102)。元問題は、一例として下式で示すことができる。



式(1.1)は運転計画の目的を示す目的関数であり、「s.t.」以下に示される式(1.2)〜(1.4)は運転計画の制約条件を示す。aは、対象装置を複数の部分領域に分割した各部分領域を示している。一例において、xaおよびyaは、a番目の部分領域における状態を示す状態値である。本明細書では、x、y等の状態値を、単に「状態x」、「状態y」等のように称する場合がある。faはa番目の部分領域の状態xaおよびyaに応じた所定の目的パラメータ部分領域毎に示す関数である。目的パラメータは、例えば上述したように運転コスト等である。

0018

Gは、対象装置の状態xaおよびyaに応じた所定値と、基準値0との関係を部分領域毎に規定する関数である。本例では、所定値が基準値0以下となることを制約条件としている。Hは、対象装置の状態xaおよびyaに応じた所定値と、基準値0との関係を複数または全ての部分領域で規定する関数である。例えば、Hは、変数x、y全体にまたがる制約条件である。なお、制約条件は、所定値が基準値以下となることを規定するものに限定されない。制約条件として、対象装置の様々な特性値を所定の条件に制約するものを用いることができる。

0019

式(1.4)におけるRは、任意の実数の値を取ることを示しており、Zは、複数の離散的な値を取ることを示している。式(1.4)に示されるように、状態値xaは、サイズnの連続変数である。一例において、状態値xaは一つの対象装置におけるn個の特性の連続的な値の状態を示してよく、n個の対象装置のそれぞれの状態を示してもよい。例えば、xaは部分領域ごとの電源出力等を示す状態値である。状態値yaは、サイズmの離散変数である。一例において、状態値yaは、停止(0)および起動(1)の離散的な2値の状態を示す状態値である。状態値yaは、一つの対象装置におけるm個の特性の状態を示してよく、m個の対象装置のそれぞれの状態を示してもよい。

0020

状態値xaと状態値yaは、互いに独立変数ではなくてよい。状態値xaは、状態値yaの従属変数であってよい。状態値xaの一部が、離散変数であるyaの従属変数となる場合、状態値xaの一部は離散的な値を取る場合がある。

0021

元問題を解く場合、目的関数および制約条件を満たす、対象装置の状態x、yを求解できる。しかし式(1.1)および式(1.2)〜(1.4)で示される元問題は、混合整数非線形計画問題である。混合整数非線形計画問題においては、対象装置の数等が大規模になると演算量が膨大になり、解を得ることが困難になる。本例の運転計画方法においては、コンピュータは、後述する緩和問題演算段階S104において、元問題を解く代わりに元問題においてそれぞれの対象装置が連続的な状態を取り得ると仮定した緩和問題を解く。

0022

コンピュータは、緩和問題を解くにあたり、まず元問題を複数の部分問題に分割する(元問題分割段階S1031)。部分問題は、一例として元問題を空間上の複数の部分領域に分割した問題である。部分問題は、元問題を時間断面における複数の部分領域に分割した問題であってもよい。

0023

コンピュータは、続くS104において緩和問題を解く。S104において、コンピュータは元問題における目的関数および制約条件を用いつつ、制約条件においてそれぞれの対象装置が連続的な状態を取り得ると仮定して、対象装置の連続的な状態を演算する。緩和問題および元問題における目的関数および制約条件は、状態値が離散値をとるか連続値を取るかの相違を除き、同一であってよい。

0024

緩和問題は、一例として下式で示すことができる。



式(2.4)におけるyiハットは、特定の範囲の任意の実数を取り得ることを示している。例えば、yiハットは、0以上1以下の任意の実数を取り得る。本例の緩和問題の目的関数(式(2.1))および制約条件(式(2.2)から(2.4))は、離散的な状態値yに代えて、式(2.4)における所定の範囲の任意の値(たとえば、0から1の間の任意の値)を取り得る連続変数である状態値yハットを用いること以外は、元問題の目的関数(式(1.1))および制約条件(式(1.2)から(1.4))と同一である。式(2.1)および制約条件(式(2.2)から(2.4))で示される緩和問題は、非線形計画問題である。非線形計画問題は、逐次二次計画法等の手法で高速に解くことができる。本明細書では、緩和問題で求めた解(すなわち離散的でなく、所定の範囲の任意の値を取り得る解)を緩和解と称する場合がある。

0025

次に、コンピュータは緩和問題において、実行可能解(すなわち、制約条件を満たす状態x、y)が存在するか否かを判定する(第1判定段階S106)。実行可能解が存在しない場合、処理が終了する。実行可能解が存在する場合、コンピュータは、元問題を複数に分割した部分問題を解く。本例では、まず部分問題を解くための初期値を設定する(初期値設定(境界値更新)段階S108)。

0026

以下、上述のS1031において、コンピュータが元問題を空間上の複数の部分領域に分割した場合について説明する。続いて、コンピュータは隣接する2つの部分領域の間の境界値を緩和問題の緩和解(すなわち、任意の実数の値を取り得る状態yハットと、例えば、0から1の間の任意の値を取り得る状態yハット)に応じた値として、それぞれの部分問題を解く(部分問題演算段階S110)。緩和解に応じた値とは、例えば緩和解に等しい値、または、緩和解と部分問題の解との距離が最小となるような値である。境界値とは、隣接する2つの部分領域の境界における、一方の部分領域のノードおよび他方の部分領域のノードでの変数であり、連続変数および離散変数を取り得る。電力系統においては、境界値は、後述するように有効電力P、無効電力Qおよび電圧振幅V等である。

0027

部分問題は、一例として下式で示すことができる。本例では、部分問題における目的関数は、それぞれのノードにおいて、所定の目的パラメータfaを最小化する。

0028

本例の部分問題では、それぞれの部分領域(式(3.1)〜(3.5)においてaで示されている)について、式(3.2)〜(3.5)を満たす状態x´a、y´aを演算する。部分問題における状態x´aは、式(3.5)に示すように任意の実数の値を取る。また状態y´aは離散変数である。式(3.4)は境界値制約であり、境界における状態x´abと緩和解xabハットとを関係づける制約条件である。当該制約条件は、具体的には状態x´abと緩和解xabハットの等式条件が考えられる。

0029

部分問題の目的関数および制約条件においては、元問題の目的関数および制約条件における状態yaに代えて状態y´aを用いる。本例では、部分問題の目的関数として、式(3.1)で示されるように、関数faで規定される目的パラメータを最小にする目的関数を用いる。

0030

本例において、コンピュータはこのように元問題を複数の部分問題に分割して、隣接する2つの部分領域の間の境界値における緩和問題の緩和解を用いて、それぞれの部分問題を解く。部分問題においては、元問題を複数に分割するので、一つの問題の規模が小さくなる。このため、コンピュータは離散的な状態yを含んでいても高速に演算できる。また、本例の運転計画方法は、部分問題で演算した対象装置の状態x、yを用いるので、目的及び制約条件を満たすように対象装置を制御できる。

0031

式(3.1)〜(3.5)に示した例では、緩和解xaハットを用いていたが、緩和解yaハットを用いてもよい。この場合、y´a=yaハット+Δとなる。また、緩和解xaハットおよびyaハットの両方を用いてもよい。

0032

図2は、本発明の一つの実施形態に係る運転計画装置300が制御する、対象装置の一例を示す図である。本例における対象装置は、電力系統400である。本例の電力系統400は、複数の発電機10、複数の送電線20、複数の負荷50、および、太陽光発電装置60を有する。送電線20の少なくとも一方の端には、ノード30が配置されている。変圧器40は、2つの異なるノード30の間に挟まれて配置されている。変圧器40は、当該2つの異なるノード30の間の電圧上げ下げを行う。発電機10により発生された電力は、送電線20および変圧器40を介して負荷50および太陽光発電装置60に供給されてよい。

0033

本例の運転計画装置300は、電力系統400の最適潮流計算を行う。最適潮流計算は、各ノード30−1〜30−10の電圧V、並びに各送電線20−1〜20−5に流れる有効電力Pおよび無効電力Qの所望の目的に対する最適解を算出する計算手法である。所望の目的とは、例えば発電費用の最小化、送電損失の最小化、等である。

0034

電力系統400の最適潮流計算において制御される変数は、例えば発電機10の電圧および力率調相設備投入段数、並びに変圧器40のタップ比、等である。なお、調相設備とは、電力系統400の無効電力の流れを調整して送電損失を軽減するための設備である。

0035

運転計画装置300は、ノード30の適正電圧範囲、発電機10の出力の上限、送電線0に流し得る電力の上限、発電機10から供給される電力と負荷50とのバランス、等を満たすように電力系統400の最適潮流計算を行う。この場合、発電機10の電圧および力率は連続的な変数で表され、調相設備の投入段数および変圧器40のタップ比は離散的な変数で表される。このように、本例における電力系統400の最適潮流計算は離散的な変数を含むので、電力系統400の規模が増加するとNP困難と呼ばれるクラスに属する問題となる。

0036

そこで、本例の運転計画装置300は、電力系統400に関する元問題を複数の部分問題に分割する。本例において、部分問題は電力系統400を空間上の複数の部分領域に分割した問題である。図2において、この部分領域を部分領域410−1〜領域410—3として示している。部分領域410−1〜410−3は、それぞれ少なくとも一つの離散変数(本例においては調相設備の投入段数および変圧器40のタップ比)を含んでよい。

0037

図3は、図2における部分問題を説明するための概念図である。図3は、部分問題を説明するために電力系統400を簡略化して示している。本例の電力系統400は、相互に接続された3つの発電機12−1〜12−3を有する。また、部分領域420−1および部分領域420−2は、電力系統400の部分領域である。部分領域420−1と部分領域420−2は、互いに隣接している。図3において、2つの部分領域420の境界を一点鎖線で示している。

0038

図4は、図3における隣接する2つの部分領域420の境界値を説明する図である。本例において、当該境界値は有効電力P、無効電力Qおよび電圧振幅Vである。部分領域420−2との境界における部分領域420−1の有効電力P、無効電力Qおよび電圧振幅Vの境界値を、それぞれP1、Q1およびV1とする。部分領域420−1との境界における部分領域420−2の有効電力P、無効電力Qおよび電圧振幅Vの境界値を、それぞれP2、Q2およびV2とする。部分領域420−1の境界値と部分領域420−2の境界値は重複する変数については等しくなる必要がある。

0039

運転計画装置300は、境界値P1、Q1およびV1を緩和問題の緩和解を用いて、部分領域420−1における部分問題を解いてよい。即ち、運転計画装置300は、当該緩和解が境界値P1、Q1およびV1に一致する制約条件のもと、部分領域420−1における部分問題を解いてよい。同様に、運転計画装置300は、境界値P2、Q2およびV2を緩和問題の緩和解を用いて、部分領域420−2における部分問題を解いてよい。また運転計画装置300は、境界値P3、Q3およびV3を緩和問題の緩和解を用いて、部分領域420−3における部分問題を解いてよい。この場合、部分領域420−1〜部分領域420−3におけるそれぞれの部分問題は独立しているので、運転計画装置300はそれぞれの部分問題を並列に解くことができる。

0040

運転計画装置300は、部分領域420−1における部分問題を、境界値P1、Q1およびV1における緩和問題の緩和解用いて解いてもよい。また、運転計画装置300は部分領域420−2における部分問題を、境界値P2、Q2およびV2における緩和問題の緩和解を用いて解いてもよい。なお、運転計画装置300は、境界値P1、Q1およびV1の少なくとも一つを用いて部分領域420−1における部分問題を解いてもよく、境界値P2、Q2およびV2の少なくとも一つを用いて部分領域420−2における部分問題を解いてもよい。

0041

運転計画装置300は、2つの部分領域420のおけるそれぞれの部分問題を逐次的に解いてもよい。運転計画装置300は、例えば部分領域420−1における部分問題を解いた後に、部分領域420−2における部分問題を解いてよい。この場合、部分問題420−2における部分問題の境界値P2、Q2およびV2は、部分領域420−1における部分問題の解を用いて更新されてよい。

0042

図5は、本発明の一つの実施形態に係る運転計画方法の高速化効果の一例を示す図である。図5において、分割数0は、元問題を部分問題に分割せずに混合整数非線形計画問題を解いた場合(厳密解を求めた場合)を指す。図5は、分割数0の場合と比較した高速化効果を示している。

0043

コンピュータが、サイズnの組合せ最適化問題を解いて厳密解を演算する場合、2n回の反復計算を行う。例えばサイズnが20の場合、厳密解を演算するためにはコンピュータは1048576回(=220)の反復計算を行う。本発明により、元問題をm個の部分問題に分割した場合、コンピュータは2つの連続問題およびm個の部分問題を解くので、(2×n2+m×2(n/m))回の反復計算を行えばよい。図5は、本例の運転計画方法の高速化効果を、n=20、m=2、4、5、10および20の場合について示している。図5より、本例の運転計画方法によれば、分割数m=4以上において、厳密解を求めた場合と比較して1000倍以上の高速化効果が得られることがわかる。

0044

以上説明したとおり、本例の運転計画装置300は電力系統400に関する元問題を複数の部分問題に分割し、隣接する2つの部分領域の間の境界値における緩和問題の緩和解を用いてそれぞれの部分問題を解く。このため、本例の運転計画装置300は、電力系統400の最適潮流計算を高速に実行できる。また、運転計画装置300は部分領域420−1における部分問題の解と、部分領域420−2における部分問題の解とに基づき、電力系統400を制御してよい。

0045

図6は、本発明の一つの実施形態に係る運転計画方法の他の一例を示すフローチャートである。本例の運転計画方法は、元問題分割段階S1031と緩和問題演算段階S104との間に演算順序決定段階S1032を有する点で、図1の例と異なる。また、本例の運転計画方法は、部分問題演算段階S110の後に第2判定段階S112を有する点で、図1の例と異なる。

0046

S1032において、コンピュータは、部分領域と他の部分領域との接続ノード数を取得して複数の部分問題の計算順序を決定してよい。S1032については、後の図8の説明において詳細に述べる。

0047

コンピュータは、S110において一つの部分問題について解を求めた後、S112において予め定められた数の部分問題について解を求めたか否かを判定してよい。予め定められた数の部分問題について解を求めていない場合、コンピュータは次の部分問題に対してS108およびS110の処理を繰り返してよい。コンピュータは、次の部分問題における初期値を、先の部分問題について求めた解としてよい。コンピュータは、先の部分問題について求めた解を新たな境界値とし、先の部分問題において求解した2つの部分領域(例えば部分領域a1およびa2)の一方が異なる、新たな2つの部分領域(例えば部分領域a1およびa3、または、部分領域a2およびa3)について同様に部分問題を解いてよい。本例の運転計画方法は、このように予め定められた数の部分問題について逐次的に解を演算することで、対象装置の状態を規定できる。なお、コンピュータはS112においてYesと判定された(全ての部分問題の解を求めたと判定された)後、各部分問題を解いて得た解の離散値を固定した問題を解いてもよい。

0048

本例の部分問題演算段階S110(図1参照)においては、コンピュータは境界値における緩和問題の解と、境界値における部分問題の解との距離が最小になるように部分問題の解を演算する。この場合の部分問題は、一例として下式で示すことができる。

0049

数4は、式(3.1)に第2項としてdが追加されている点で式(3.1)と異なる。dは、状態x´abと緩和解xabハットとの差分(すなわち距離)を示す偏差Δの大きさを表す尺度であり、ユーザーが任意に設定してよい。dは、xハットと、実行可能な修正解x´aの距離(近接度)を評価する近接度指数であってよい。解の距離とは、それぞれの状態パラメータ(本例ではxおよびy)空間における、それぞれの解に対応する2つの点の離れ具合を表す尺度を意味する。距離の種類としては、ユークリッド距離チェビシェフ距離などがある。または距離のほかに類似度、近接度などの指標を用いてもよい。dは、最も単純な指標として、2乗ノルム等であってよい。状態x´aは、緩和解xaハットに対して偏差Δの差を有している。

0050

本例では、部分問題の目的関数として、式(4.1)で示されるように、関数faで規定される目的パラメータと、偏差Δに応じた距離パラメータdとの和を最小にする関数を用いる。このため、本例の運転計画方法によれば、部分問題の解が、一つの部分問題だけを考慮して最適化された部分最適となることを回避できる。

0051

図7は、部分問題の目的関数として式(4.1)を用いた場合の運転計画方法の概要を示す図である。図7における横軸は状態x1bの値を示し、縦軸は状態x2bの値を示している。状態x1b、x2bにおいて、対象装置が実際にとり得る離散値を、菱形の複数のマーク204でプロットしている。直線202は、制約条件を満たす状態x1b、x2bの境界線を示している。直線202の外側において破線ハッチングされている領域が、制約条件を満たさない領域であり、ハッチングされていない領域が制約条件を満たす領域である。

0052

また、緩和解に対応する位置を丸形のマーク206でプロットしている。緩和解は、制約条件を満たす領域内で、目的関数に最も適合する解である。これに対して、部分問題では、制約条件を満たす領域内の離散的な解(マーク204)のうち、緩和解との偏差Δが最小となる解(マーク208)を演算する。このような処理により、元問題から求まる厳密解とは必ずしも一致しないが、緩和解に対する距離が近く妥当性が高い解を、高速に求解できる。

0053

部分問題演算段階S110において、コンピュータはそれぞれの部分領域の内部値と緩和問題の解との距離を使わずに、部分問題の解を演算してもよい。部分領域の内部値とは、部分領域の境界値を除いた、その部分領域のノードでの変数を指す。

0054

全体領域が複数の部分領域に分割されている場合、コンピュータは、複数の部分領域のそれぞれの部分問題を逐次的に解いてもよい。この場合、コンピュータは一の部分領域の部分問題を解いた後、当該一の部分領域と境界値が共通である、隣接する他の部分領域の部分問題を解いてよい。コンピュータはこのように、複数の部分領域の全てにわたり、隣接する他の部分領域の部分問題を順に解いてよい。コンピュータは、隣接する他の部分領域の部分問題を順に解くことで、混合整数非線形計画問題を解いた厳密解に近い分割解を得ることができる。以下、部分問題を逐次的に解く場合の例を説明する。

0055

図8は、部分問題の計算順序の一例を示す図である。図8は全体領域が3つの部分領域に分割され、それぞれの部分領域における部分問題を逐次的に解く場合の例である。本例において部分領域1と部分領域2は隣接し、境界値が共通である。また、部分領域2と部分領域3は隣接し、境界値が共通である。本例において、コンピュータは部分領域1の部分問題を解いた後、部分領域2の部分問題を解く。部分領域2の部分問題の初期値には、部分領域1の部分問題を解いて得られた境界値が用いられてよい。そして、コンピュータは部分領域2の部分問題を解いた後、部分領域3の部分問題を解く。部分領域3の部分問題の初期値には、部分領域2の部分問題を解いて得られて境界値が用いられてよい。

0056

全体領域が複数の部分領域に分割されている場合、コンピュータは複数の部分領域のそれぞれの部分問題を並列に解いてもよい。コンピュータが複数の部分問題を並列に解くことで、運転計画方法は分割解を高速に得ることができる。

0057

図9は、部分問題の計算順序の他の一例を示す図である。図9は全体領域が3つの部分領域に分割され、部分領域1および3のそれぞれの部分問題を並列に解く場合の例である。本例において部分領域1と部分領域2は隣接し、境界値が共通である。また、部分領域2と部分領域3は隣接し、境界値が共通である。本例において、コンピュータは部分領域2の部分問題を解いた後、部分領域1および3のそれぞれの部分問題を並列に解く。部分領域1および3のそれぞれの部分問題の初期値には、部分領域2の部分問題を解いて得られた境界値が用いられてよい。

0058

図10は、接続ノード数取得(計算順序決定)段階S1032(図1参照)における計算順序決定方法を説明する図である。コンピュータは、S1032において複数の部分領域のそれぞれについて、他の部分領域との接続ノード数を取得する。図10は、全体領域が8つの部分領域に分割された例である。図10において、部分領域が丸印で、異なる部分領域との間の接続が実線で、それぞれ模式的に示されている。

0059

図11は、図10に示される各部分領域における各部分問題の計算順序の一例を示す図である。コンピュータは、複数の部分領域における部分問題の計算順序を、グラフ理論の所定のソートアルゴリズムによって決定してよい。コンピュータは、当該ソートアルゴリズムとして木分解により順序を決定するアルゴリズムを用いてよい。木分解とは、グラフ理論における所定のルールに従って部分グラフ集合を取り出し、その部分グラフを新たな木構造のノードとする木を作る分解方法である。図11は、各部分領域における部分問題の計算順序が木分解によって決定された例である。図11において、丸で囲われた1〜5は木構造のノードを示している。木構造のノードは、複数の部分領域の集合を含んでいる。図11において、木構造のノード1〜5に含まれる部分領域の番号(図10参照)をC1〜C5の中括弧の中に示している。

0060

コンピュータはS1032において取得された接続ノード数が多い部分領域から順に部分問題を解いて境界値を算出し、当該境界値を用いて隣接する部分領域の部分問題を解いてよい。図11の例において、コンピュータはステップ1において3つの接続ノードを有する木構造のノード1の部分問題を解いている。続くステップ2において、コンピュータは3つ以下の接続ノードを有する木構造のノード2および3の部分問題を解き、最後にステップ3において3つ以下の接続ノードを有する木構造のノード4および5の部分問題を解いている。接続ノード数が多い部分領域の部分問題の解は、全体領域の計算結果に与える影響が大きい。このため、コンピュータが、接続ノード数が多い順に部分問題を解くことで、運転計画方法は混合整数非線形計画問題を解いた厳密解により近い分割解を得ることができる。

0061

部分問題演算段階S110においては、共通の部分領域に接続され、且つ、互いに接続されない複数の部分領域のそれぞれについての部分問題を並列に解いてもよい。図11の例においては、木構造のノード2および3は互いに接続されないが、共通の木構造のノード1に接続される。コンピュータは、ステップ2において互いに接続されない木構造のノード2および3のそれぞれの部分問題を並列に解いてよい。同様に、ステップ3において共通の木構造のノード2に接続され、互いに接続されない木構造のノード4および5のそれぞれの部分問題を並列に解いてよい。コンピュータがこのように並列に部分問題を解くことで、運転計画方法は分割解をより高速に得ることができる。

0062

図12は、本例の運転計画方法の適用対象である電力系統500を示す概念図である。電力系統500は、ノード80、発電機90、同期調相機92および変圧器94を有する。電力系統500は、ノード80を28個、発電機90を6個、同期調相機92を4個、変圧器94を6個、それぞれ有している。

0063

電力系統500は、図12に示される破線部により2つの部分領域に分割されている。それぞれの部分領域が、ノード80を14個ずつ、発電機90を3個ずつ、同期調相機92を2個ずつ、変圧器94を3個ずつ有している。2つの部分領域の境界において、一方の部分領域の境界ノードがノード80−13であり、他方の部分領域の境界ノードがノード80−27である。

0064

図13は、電力系統500の最適潮流問題を、本例の運転計画方法により解いた場合の分割解と、複数の部分問題に分割せずに解いた厳密解とを、ノード80ごとに示す図である。最適潮流計算の制御変数は、6つの変圧器94のそれぞれのタップ比とした。最適潮流計算の目的関数は発電コストとした。また、最適潮流計算の決定変数は、電圧目標値(連続値)および変圧器94のタップ比(離散値)とした。図13から分かるとおり、全てのノードにおいて、分割解による電圧目標値は厳密解による電圧目標値と誤差0.01PU未満の精度で一致している。

0065

分割解は、分割数が少ないほど厳密解に近づきやすい。しかしながら、部分問題のサイズが大きくなるほど計算量が増えるので、分割解を得るために必要な計算時間が増加しやすい。即ち、分割解の精度と分割解を得るための計算時間とは、トレードオフの関係になりやすい。このため、部分問題への分割数は、必要とする分割解の精度に基づいて決定されてよい。

0066

図14は、電力系統500の最適潮流問題を、本例の運転計画方法により解いた場合の分割解と、複数の部分問題に分割せずに解いた厳密解とを、線路潮流番号ごとに示す図である。送電線とは、図12において各ノード80間を結んでいる実線を指す。本例において、電力系統500は41個の送電線を有している。最適潮流計算の制御変数、目的関数および決定変数は、図13の場合と同じである。図14から分かるとおり、全ての送電線において、分割解による線路潮流は厳密解による線路潮流とほぼ一致している。

0067

図15は、電力系統500の最適潮流問題を、本例の運転計画方法により解いた場合の分割解、厳密解、およびそれらの誤差を示す図である。図15から分かるとおり、分割解と厳密解の誤差は0.0001%以内である。即ち、本例の運転計画方法を電力系統500に適用した場合、厳密解にほぼ等しい分割解が得られる。

0068

図16は、電力系統500の最適潮流問題について、コンピュータにより厳密解および分割解を求めた場合の計算時間をそれぞれ示す図である。図16から分かるとおり、厳密解および分割解を求めた場合の双方ともに、ノード数の増加に伴いコンピュータの計算時間が増加する。しかしながら、厳密解を求めた場合よりも分割解を求めた場合の方が、ノード数の増加に伴うコンピュータの計算時間の増加割合を抑制できる。

0069

図17は、図16の結果において、厳密解を求めた場合と比較した、分割解を求めた場合の高速化効果を示す図である。図17から分かるとおり、部分問題への分割数が多いほど(ノード数が多いほど)高速化効果が大きい。

0070

図18は、運転計画装置1000の構成の一例を示す図である。運転計画装置1000は、問題取得部1010、緩和問題演算部1030および部分問題演算部1040を備える。問題取得部1010は、予め定められた目的および制約条件を満たすことができる、それぞれの対象装置の離散的な状態を演算するための元問題を取得する。問題取得部1010は、図1に示される元問題取得段階S102を実行する。

0071

運転計画装置1000は、問題分割部1020をさらに備えてよい。問題分割部1020は、元問題を複数の部分領域に対応する複数の部分問題に分割する。問題分割部1020は、図1に示される元問題分割段階S1031を実行する。

0072

緩和問題演算部1030は、元問題において、それぞれの対象装置が連続的な状態を取り得ると仮定した緩和問題を解き、それぞれの対象装置の連続的な状態を演算する。緩和問題演算部1030は、図1に示される緩和問題演算段階S104を実行する。

0073

部分問題演算部1040は、元問題を複数の部分領域に対応する複数の部分問題に分割して、隣接する2つの部分領域の間の境界値を緩和問題の解に応じた値として、それぞれの部分問題を解く。部分問題演算部1040は、問題分割部1020により分割された部分問題を用いて部分問題を解いてよい。部分問題演算部1040は、図1に示される部分問題演算段階S110を実行する。出力部1050は、部分問題演算部1040による演算結果を出力する。

0074

運転計画装置1000は、演算順序決定部1070をさらに備えてよい。演算順序決定部1070は、問題分割部1020により分割された複数の部分問題の演算順序を決定する。演算順序決定部1070は、図1に示される演算順序決定段階S1032を実行する。この場合、部分問題演算部1040は、演算順序決定部1070により決定された演算順序にて部分問題を演算する。

0075

運転計画装置1000は、以上の構成により図1から図17において説明した運転計画方法を実行できる。なお、問題取得部1010、問題分割部1020、緩和問題演算部1030、部分問題演算部1040および演算順序決定部1070は、共通の演算部1060であってよい。

0076

以上、本発明の運転計画方法および運転計画装置を、電力系統の最適潮流計算を例として説明したが、本発明の運転計画方法および運転計画装置は、上下水道運用計画方法および運用計画装置、ロジスティクスにおける物の流通計画方法および流通計画装置、等、電力系統以外の分野にも適用できる。

0077

図19は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられる操作または当該装置の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、および/またはコンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る方法または当該方法の段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載のフローチャートおよびブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。

0078

本実施形態によるコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216、およびディスプレイデバイス2218を含み、それらはホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200はまた、通信インタフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD−ROMドライブ2226、およびICカードドライブのような入/出力ユニットを含み、それらは入/出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータはまた、ROM2230およびキーボード2242のようなレガシの入/出力ユニットを含み、それらは入/出力チップ2240を介して入/出力コントローラ2220に接続されている。

0079

CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはそれ自体の中にCPU2212によって生成されたイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。

0080

通信インタフェース2222は、ネットワークを介して他の電子デバイス通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD−ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD−ROM2201から読み取り、ハードディスクドライブ2224にRAM2214を介してプログラムまたはデータを提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取り、および/またはプログラムおよびデータをICカードに書き込む。

0081

ROM2230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、および/またはコンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入/出力チップ2240はまた、様々な入/出力ユニットをパラレルポートシリアルポート、キーボードポートマウスポート等を介して、入/出力コントローラ2220に接続してよい。

0082

プログラムが、DVD−ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。

0083

例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース2222に対し、通信処理命令してよい。通信インタフェース2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD−ROM2201、またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。

0084

また、CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD−ROMドライブ2226(DVD−ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにし、RAM2214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックする。

0085

様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断条件分岐無条件分岐、情報の検索置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM2214に対しライトバックする。また、CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。

0086

上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2200に提供する。

0087

以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。

0088

特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。

0089

10・・・発電機、12・・・発電機、20・・・送電線、30・・・ノード、40・・・変圧器、50・・・負荷、60・・・太陽光発電装置、80・・・ノード、90・・・発電機、92・・・同期調相機、94・・・変圧器、202・・・直線、204・・・マーク、206・・・マーク、208・・・マーク、300・・・運転計画装置、400・・・電力系統、410・・・部分領域、420・・・部分領域、500・・・電力系統、1000・・・運転計画装置、1010・・・問題取得部、1020・・・問題分割部、1030・・・緩和問題演算部、1040・・・部分問題演算部、1050・・・出力部、1060・・・演算部、1070・・・演算順序決定部、2200・・・コンピュータ、2201・・・DVD−ROM、2210・・・ホストコントローラ、2212・・・CPU、2214・・・RAM、2216・・・グラフィックコントローラ、2218・・・ディスプレイデバイス、2220・・・入/出力コントローラ、2222・・・通信インタフェース、2224・・・ハードディスクドライブ、2226・・・DVD−ROMドライブ、2230・・・ROM、2240・・・入/出力チップ、2242・・・キーボード

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