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技術 画像読取装置、画像処理システム、制御方法及び制御プログラム

出願人 株式会社PFU
発明者 和田智晃濱屋光喜
出願日 2019年3月20日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2019-053474
公開日 2020年9月24日 (5ヶ月経過) 公開番号 2020-155962
状態 未査定
技術分野 FAX原画の編集 イメージ入力 画像処理
主要キーワード 右端エッジ 上端エッジ 下端エッジ 接触検出センサ 左端エッジ 配置機構 面積閾値 ブレーキローラ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

入力画像に対してより適切に画像処理を実行することが可能な画像読取装置、画像処理システム制御方法及び制御プログラムを提供する。

解決手段

画像読取装置100は、媒体を挟持して搬送する複数の搬送機構112a,b、113a,b、114a,b、115a,b、118a,b、119a,bと、媒体を撮像した入力画像を生成する撮像部117a、117bと、撮像部の撮像位置に対する複数の搬送機構の相対位置を記憶する記憶部と、相対位置に基づいて、入力画像内の各画素撮影された時に媒体を挟持している搬送機構数に応じて入力画像を複数の領域に分割し、分割した各領域に、各領域に対応する搬送機構数が多いほど大きくなるように信頼度を設定する設定部と、少なくとも入力画像内の信頼度が閾値以上である領域に基づいて、入力画像に対して画像処理を実行する処理部と、を有する。

概要

背景

スキャナ等の画像読取装置では、媒体を搬送させて読み取る際に、媒体が傾いて搬送されるスキュー斜行)が発生し、媒体を撮像した入力画像内媒体領域が傾いてしまう場合がある。このような画像読取装置は、媒体が傾いて撮像された入力画像に対して、媒体領域の傾き補正処理、媒体のクロップ処理等の画像処理を実行する必要がある。

搬送されながら画像を読み取られた基準原稿の読取画像データと予め記憶されている基準原稿の基準画像データとを比較した結果に基づいて、通常の原稿から読み取られた画像データの傾きを補正する画像読取装置が開示されている(特許文献1を参照)。

概要

入力画像に対してより適切に画像処理を実行することが可能な画像読取装置、画像処理システム制御方法及び制御プログラムを提供する。画像読取装置100は、媒体を挟持して搬送する複数の搬送機構112a,b、113a,b、114a,b、115a,b、118a,b、119a,bと、媒体を撮像した入力画像を生成する撮像部117a、117bと、撮像部の撮像位置に対する複数の搬送機構の相対位置を記憶する記憶部と、相対位置に基づいて、入力画像内の各画素撮影された時に媒体を挟持している搬送機構数に応じて入力画像を複数の領域に分割し、分割した各領域に、各領域に対応する搬送機構数が多いほど大きくなるように信頼度を設定する設定部と、少なくとも入力画像内の信頼度が閾値以上である領域に基づいて、入力画像に対して画像処理を実行する処理部と、を有する。

目的

特開2008−167093号公報






画像読取装置では、入力画像に対してより適切に画像処理を実行することが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

媒体を挟持して搬送する複数の搬送機構と、媒体を撮像した入力画像を生成する撮像部と、前記撮像部の撮像位置に対する前記複数の搬送機構の相対位置を記憶する記憶部と、前記相対位置に基づいて、前記入力画像内の各画素撮影された時に媒体を挟持している搬送機構数に応じて前記入力画像を複数の領域に分割し、分割した各領域に、各領域に対応する前記搬送機構数が多いほど大きくなるように信頼度を設定する設定部と、少なくとも前記入力画像内の前記信頼度が閾値以上である領域に基づいて、前記入力画像に対して画像処理を実行する処理部と、を有することを特徴とする画像読取装置。

請求項2

前記処理部は、少なくとも前記入力画像内の前記信頼度が前記閾値以上である領域に基づいて、前記入力画像内の媒体の基準位置基準方向又は基準面積を決定し、前記基準位置、前記基準方向又は前記基準面積に基づいて、前記画像処理を実行する、請求項1に記載の画像読取装置。

請求項3

前記処理部は、前記入力画像内の前記信頼度が前記閾値以上である領域のみに基づいて、前記基準位置、前記基準方向又は前記基準面積を決定する、請求項2に記載の画像読取装置。

請求項4

前記処理部は、前記複数の領域の前記信頼度に基づいて、前記複数の領域のそれぞれに対応するパラメータ重み付けし、重み付けした前記パラメータに基づいて、前記基準位置、前記基準方向又は前記基準面積を決定する、請求項2に記載の画像読取装置。

請求項5

前記処理部は、前記入力画像内の前記信頼度が前記閾値未満である領域に対して前記画像処理を実行する、請求項1に記載の画像読取装置。

請求項6

前記処理部は、前記入力画像全体に対して前記画像処理を実行する、請求項1に記載の画像読取装置。

請求項7

前記処理部は、前記画像処理として、前記入力画像に含まれる媒体領域傾き補正処理、前記媒体領域のクロップ処理、前記媒体領域内のコンテンツ回転処理、又は、白紙検出処理を実行する、請求項1に記載の画像読取装置。

請求項8

媒体を挟持して搬送する複数の搬送機構と、媒体を撮像した入力画像を生成する撮像部と、前記撮像部の撮像位置に対する前記複数の搬送機構の相対位置に基づいて、前記入力画像内の各画素が撮影された時に媒体を挟持している搬送機構数に応じて分割された前記入力画像内の複数の領域の内、少なくとも、前記搬送機構数が多いほど大きい値を示す信頼度が閾値以上である領域に基づいて、前記入力画像に対して画像処理を実行する処理部と、を有することを特徴とする画像読取装置。

請求項9

画像読取装置と、情報処理装置とを有する画像処理システムであって、前記画像読取装置が、媒体を挟持して搬送する複数の搬送機構と、媒体を撮像した入力画像を生成する撮像部と、を有し、前記情報処理装置が、前記撮像部の撮像位置に対する前記複数の搬送機構の相対位置に基づいて、前記入力画像内の各画素が撮影された時に媒体を挟持している搬送機構数に応じて分割された前記入力画像内の複数の領域の内、少なくとも、前記搬送機構数が多いほど大きい値を示す信頼度が閾値以上である領域に基づいて、前記入力画像に対して画像処理を実行する処理部を有する、ことを特徴とする画像処理システム。

請求項10

媒体を挟持して搬送する複数の搬送機構と、媒体を撮像した入力画像を生成する撮像部と、を有する画像読取装置の制御方法であって、前記撮像部の撮像位置に対する前記複数の搬送機構の相対位置に基づいて、前記入力画像内の各画素が撮影された時に媒体を挟持している搬送機構数に応じて分割された前記入力画像内の複数の領域の内、少なくとも、前記搬送機構数が多いほど大きい値を示す信頼度が閾値以上である領域に基づいて、前記入力画像に対して画像処理を実行する、ことを特徴とする制御方法。

請求項11

媒体を挟持して搬送する複数の搬送機構と、媒体を撮像した入力画像を生成する撮像部と、を有する画像読取装置の制御プログラムであって、前記撮像部の撮像位置に対する前記複数の搬送機構の相対位置に基づいて、前記入力画像内の各画素が撮影された時に媒体を挟持している搬送機構数に応じて分割された前記入力画像内の複数の領域の内、少なくとも、前記搬送機構数が多いほど大きい値を示す信頼度が閾値以上である領域に基づいて、前記入力画像に対して画像処理を実行する、ことを前記画像読取装置に実行させることを特徴とする制御プログラム。

技術分野

0001

本発明は、画像読取装置、画像処理システム制御方法及び制御プログラムに関し、特に、入力画像に対して画像処理を実行する画像読取装置、画像処理システム、制御方法及び制御プログラムに関する。

背景技術

0002

スキャナ等の画像読取装置では、媒体を搬送させて読み取る際に、媒体が傾いて搬送されるスキュー斜行)が発生し、媒体を撮像した入力画像内媒体領域が傾いてしまう場合がある。このような画像読取装置は、媒体が傾いて撮像された入力画像に対して、媒体領域の傾き補正処理、媒体のクロップ処理等の画像処理を実行する必要がある。

0003

搬送されながら画像を読み取られた基準原稿の読取画像データと予め記憶されている基準原稿の基準画像データとを比較した結果に基づいて、通常の原稿から読み取られた画像データの傾きを補正する画像読取装置が開示されている(特許文献1を参照)。

先行技術

0004

特開2008−167093号公報

発明が解決しようとする課題

0005

画像読取装置では、入力画像に対してより適切に画像処理を実行することが望まれている。

0006

本発明の目的は、入力画像に対してより適切に画像処理を実行することが可能な画像読取装置、画像処理システム、制御方法及び制御プログラムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明の一側面に係る画像読取装置は、媒体を挟持して搬送する複数の搬送機構と、媒体を撮像した入力画像を生成する撮像部と、撮像部の撮像位置に対する複数の搬送機構の相対位置を記憶する記憶部と、相対位置に基づいて、入力画像内の各画素撮影された時に媒体を挟持している搬送機構数に応じて入力画像を複数の領域に分割し、分割した各領域に、各領域に対応する搬送機構数が多いほど大きくなるように信頼度を設定する設定部と、少なくとも入力画像内の信頼度が閾値以上である領域に基づいて、入力画像に対して画像処理を実行する処理部と、を有する。

0008

本発明の他の側面に係る画像読取装置は、媒体を挟持して搬送する複数の搬送機構と、媒体を撮像した入力画像を生成する撮像部と、撮像部の撮像位置に対する複数の搬送機構の相対位置に基づいて、入力画像内の各画素が撮影された時に媒体を挟持している搬送機構数に応じて分割された入力画像内の複数の領域の内、少なくとも、搬送機構数が多いほど大きい値を示す信頼度が閾値以上である領域に基づいて、入力画像に対して画像処理を実行する処理部と、を有する。

0009

本発明の一側面に係る画像処理システムは、画像読取装置と、情報処理装置とを有する画像処理システムであって、画像読取装置が、媒体を挟持して搬送する複数の搬送機構と、媒体を撮像した入力画像を生成する撮像部と、を有し、情報処理装置が、撮像部の撮像位置に対する複数の搬送機構の相対位置に基づいて、入力画像内の各画素が撮影された時に媒体を挟持している搬送機構数に応じて分割された入力画像内の複数の領域の内、少なくとも、搬送機構数が多いほど大きい値を示す信頼度が閾値以上である領域に基づいて、入力画像に対して画像処理を実行する処理部を有する。

0010

また、本発明の一側面に係る制御方法は、媒体を挟持して搬送する複数の搬送機構と、媒体を撮像した入力画像を生成する撮像部と、を有する画像読取装置の制御方法であって、撮像部の撮像位置に対する複数の搬送機構の相対位置に基づいて、入力画像内の各画素が撮影された時に媒体を挟持している搬送機構数に応じて分割された入力画像内の複数の領域の内、少なくとも、搬送機構数が多いほど大きい値を示す信頼度が閾値以上である領域に基づいて、入力画像に対して画像処理を実行する。

0011

また、本発明の一側面に係る制御プログラムは、媒体を挟持して搬送する複数の搬送機構と、媒体を撮像した入力画像を生成する撮像部と、を有する画像読取装置の制御プログラムであって、撮像部の撮像位置に対する複数の搬送機構の相対位置に基づいて、入力画像内の各画素が撮影された時に媒体を挟持している搬送機構数に応じて分割された入力画像内の複数の領域の内、少なくとも、搬送機構数が多いほど大きい値を示す信頼度が閾値以上である領域に基づいて、入力画像に対して画像処理を実行することを画像読取装置に実行させる。

発明の効果

0012

本発明によれば、画像読取装置、画像処理システム、制御方法及び制御プログラムは、入力画像に対してより適切に画像処理を実行することが可能となる。

図面の簡単な説明

0013

実施形態に従った画像処理システム1の一例の構成図である。
画像読取装置100内部の搬送経路を説明するための図である。
給送ローラ112等の配置について説明するための模式図である。
画像読取装置100等の概略構成を示すブロック図である。
位置テーブルデータ構造の一例を示す図である。
第1記憶装置140及び第1CPU150の概略構成を示す図である。
媒体読取処理の動作の例を示すフローチャートである。
撮像装置117と媒体の位置関係について説明するための模式図である。
撮像装置117と媒体の位置関係について説明するための模式図である。
撮像装置117と媒体の位置関係について説明するための模式図である。
撮像装置117と媒体の位置関係について説明するための模式図である。
撮像装置117と媒体の位置関係について説明するための模式図である。
入力画像900の一例を示す模式図である。
画像処理の動作の例を示すフローチャートである。
傾き補正処理について説明するための模式図である。
他の画像処理の動作の例を示すフローチャートである。
クロップ処理について説明するための模式図である。
さらに他の画像処理の動作の例を示すフローチャートである。
コンテンツ回転処理について説明するための模式図である。
さらに他の画像処理の動作の例を示すフローチャートである。
白紙検出処理について説明するための模式図である。
さらに他の第1処理回路360の概略構成を示す図である。
第2記憶装置410及び第2CPU420の概略構成を示す図である。
さらに他の第2処理回路430の概略構成を示す図である。

実施例

0014

以下、本発明の一側面に係る画像処理システムについて図を参照しつつ説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。

0015

図1は、実施形態に従った画像処理システム1の一例の構成図である。

0016

画像処理システム1は、画像読取装置100及び情報処理装置200を備える。画像読取装置100は、イメージスキャナ等であり、原稿である媒体を搬送し、撮像する。媒体は、用紙、厚紙、カード冊子又はパスポート等である。画像読取装置100は、ファクシミリ複写機プリンタ複合機MFP、Multifunction Peripheral)等でもよい。なお、搬送される媒体は、原稿でなく印刷対象物等でもよく、画像読取装置100はプリンタ等でもよい。情報処理装置200は、パーソナルコンピュータ多機能携帯端末携帯電話等である。画像読取装置100及び情報処理装置200は、相互に接続されている。

0017

画像読取装置100は、下側筐体101、上側筐体102、載置台103、排出台104、第1操作装置105及び第1表示装置106等を備える。

0018

上側筐体102は、画像読取装置100の上面を覆う位置に配置され、媒体つまり時、画像読取装置100内部の清掃時等に開閉可能なようにヒンジにより下側筐体101に係合している。載置台103は、搬送される媒体を載置可能に下側筐体101に係合している。排出台104は、排出された媒体を保持可能に下側筐体101に係合している。

0019

第1操作装置105は、ボタン等の入力デバイス及び入力デバイスから信号を取得するインタフェース回路を有し、利用者による入力操作受け付け、利用者の入力操作に応じた操作信号を出力する。第1表示装置106は、液晶有機EL(Electro-Luminescence)等を含むディスプレイ及びディスプレイに画像データを出力するインタフェース回路を有し、画像データをディスプレイに表示する。

0020

図2は、画像読取装置100内部の搬送経路を説明するための図である。

0021

画像読取装置100内部の搬送経路は、第1媒体センサ111、複数の給送ローラ112a、112b、複数のブレーキローラ113a、113b、複数の第1搬送ローラ114a、114b、複数の第2搬送ローラ115a、115b、第2媒体センサ116、第1撮像装置117a、第2撮像装置117b、複数の第3搬送ローラ118a、118b及び複数の第4搬送ローラ119a、119b等を有している。

0022

以下では、給送ローラ112a及び112bを総じて給送ローラ112と称する場合がある。また、ブレーキローラ113a及び113bを総じてブレーキローラ113と称する場合がある。また、第1搬送ローラ114a及び114bを総じて第1搬送ローラ114と称する場合がある。また、第2搬送ローラ115a及び115bを総じて第2搬送ローラ115と称する場合がある。また、第1撮像装置117a及び第2撮像装置117bを総じて撮像装置117と称する場合がある。また、第3搬送ローラ118a及び118bを総じて第3搬送ローラ118と称する場合がある。また、第4搬送ローラ119a及び119bを総じて第4搬送ローラ119と称する場合がある。

0023

下側筐体101の上面は、媒体の搬送路の下側ガイド107aを形成し、上側筐体102の下面は、媒体の搬送路の上側ガイド107bを形成する。図2において矢印A1は媒体搬送方向を示す。以下では、上流とは媒体搬送方向A1の上流のことをいい、下流とは媒体搬送方向A1の下流のことをいう。

0024

第1媒体センサ111は、給送ローラ112及びブレーキローラ113の上流側に配置される。第1媒体センサ111は、接触検出センサを有し、載置台103に媒体が載置されているか否かを検出する。第1媒体センサ111は、載置台103に媒体が載置されている状態と載置されていない状態とで信号値が変化する第1検出信号を生成して出力する。

0025

給送ローラ112は、下側筐体101に設けられ、載置台103に載置された媒体を下側から順に給送する。ブレーキローラ113は、上側筐体102に設けられ、給送ローラ112に対向して配置される。給送ローラ112及びブレーキローラ113は、搬送機構の一例であり、そのニップ位置L1において媒体を挟持して下流側に向けて搬送する。

0026

第1搬送ローラ114及び第2搬送ローラ115は、給送ローラ112及びブレーキローラ113の下流側に、相互に対向して配置される。第1搬送ローラ114及び第2搬送ローラ115は、搬送機構の一例であり、そのニップ位置L2において、給送ローラ112及びブレーキローラ113により給送された媒体を挟持して下流側に向けて搬送する。

0027

第2媒体センサ116は、第1搬送ローラ114及び第2搬送ローラ115の下流側且つ撮像装置117の上流側に配置される。第2媒体センサ116は、下側筐体101に設けられた発光器116a及び受光器116bと、上側筐体102に設けられ、発光器116a及び受光器116bと対向して配置されたミラー等の反射部材(不図示)とを含む。発光器116aは、媒体搬送路に向けて光を照射する。一方、受光器116bは、発光器116aにより照射され、反射部材により反射された光を受光し、受光した光の強度に応じた電気信号である第2検出信号を生成して出力する。第2媒体センサ116の位置に媒体が存在する場合、発光器116aにより照射された光はその媒体により遮光される。そのため、各センサの位置に媒体が存在する状態と存在しない状態とで第2検出信号の信号値は変化する。これにより、第2媒体センサ116は、配置位置L3に媒体が存在するか否かを検出する。なお、発光器116a及び受光器116bは、搬送路を挟んで相互に対向する位置に設けられ、反射部材は省略されてもよい。

0028

第1撮像装置117aは、撮像部の一例であり、主走査方向に直線状に配列されたCCD(Charge Coupled Device)による撮像素子を備える縮小光学系タイプのラインセンサを有する。また、第1撮像装置117aは、撮像素子上に像を結ぶレンズと、撮像素子から出力された電気信号を増幅し、アナログデジタル(A/D)変換するA/D変換器とを有する。第1撮像装置117aは、後述するCPUからの制御に従って、撮像位置L0において、搬送された媒体の裏面を撮像した入力画像を生成して出力する。

0029

同様に、第2撮像装置117bは、撮像部の一例であり、主走査方向に直線状に配列されたCCDによる撮像素子を備える縮小光学系タイプの撮像センサを有する。また、第2撮像装置117bは、撮像素子上に像を結ぶレンズと、撮像素子から出力された電気信号を増幅し、アナログ/デジタル(A/D)変換するA/D変換器とを有する。第2撮像装置117bは、後述するCPUからの制御に従って、撮像位置L0において、搬送された媒体の表面を撮像した入力画像を生成して出力する。

0030

なお、画像読取装置100は、第1撮像装置117a及び第2撮像装置117bを一方だけ配置し、媒体の片面だけを読み取ってもよい。また、CCDの代わりにCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)による撮像素子を備える等倍光学系タイプのCIS(Contact Image Sensor)を利用することもできる。

0031

第3搬送ローラ118及び第4搬送ローラ119は、撮像装置117の下流側に、相互に対向して配置される。第3搬送ローラ118及び第4搬送ローラ119は、搬送機構の一例であり、そのニップ位置L4において、第1搬送ローラ114及び第2搬送ローラ115により搬送された媒体を挟持してさらに下流側に向けて搬送する。

0032

載置台103に載置された媒体は、給送ローラ112が図2の矢印A2の方向、即ち媒体給送方向に回転することによって、下側ガイド107aと上側ガイド107bの間を媒体搬送方向A1に向かって搬送される。ブレーキローラ113は、媒体搬送時、矢印A3の方向、即ち媒体給送方向の反対方向に回転する。給送ローラ112及びブレーキローラ113の働きにより、載置台103に複数の媒体が載置されている場合、載置台103に載置されている媒体のうち給送ローラ112と接触している媒体のみが分離される。これにより、分離された媒体以外の媒体の搬送が制限されるように動作する(重送の防止)。

0033

媒体は、下側ガイド107aと上側ガイド107bによりガイドされながら、第1搬送ローラ114と第2搬送ローラ115の間に送り込まれる。媒体は、第1搬送ローラ114及び第2搬送ローラ115がそれぞれ矢印A4及び矢印A5の方向に回転することによって、第1撮像装置117aと第2撮像装置117bの間に送り込まれる。撮像装置117により読み取られた媒体は、第3搬送ローラ118及び第4搬送ローラ119がそれぞれ矢印A6及び矢印A7の方向に回転することによって排出台104上に排出される。

0034

図3は、給送ローラ112、第1搬送ローラ114、第2媒体センサ116、撮像装置117及び第3搬送ローラ118の配置について説明するための模式図である。図3は、上側筐体102を取り外した状態で下側筐体101を上方から見た模式図である。

0035

図3に示すように、給送ローラ112とブレーキローラ113のニップ位置L1は、撮像装置117の撮像位置L0に対して距離D1だけ上流側に位置する。第1搬送ローラ114と第2搬送ローラ115のニップ位置L2は、撮像装置117の撮像位置L0に対して距離D1より小さい距離D2だけ上流側に位置する。第2媒体センサ116の配置位置L3は、撮像装置117の撮像位置L0に対して距離D2より小さい距離D3だけ上流側に位置する。第3搬送ローラ118と第4搬送ローラ119のニップ位置L4は、撮像装置117の撮像位置L0に対して距離D4だけ下流側に位置する。

0036

図4は、画像読取装置100及び情報処理装置200の概略構成を示すブロック図である。

0037

画像読取装置100は、前述した構成に加えて、駆動装置131、第1インタフェース装置132、第1記憶装置140、第1CPU(Central Processing Unit)150及び第1処理回路160等をさらに有する。

0038

駆動装置131は、1つ又は複数のモータを含み、CPU160からの制御信号によって、給送ローラ112、ブレーキローラ113、第1〜第4搬送ローラ114、115、118及び119を回転させて媒体の搬送動作を行う。

0039

第1インタフェース装置132は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等のシリアルバスに準じるインタフェース回路を有する。第1インタフェース装置132は、情報処理装置200と通信接続して各種の画像及び情報を送受信する。また、第1インタフェース装置132の代わりに、無線信号を送受信するアンテナと、所定の通信プロトコルに従って、無線通信回線を通じて信号の送受信を行うための無線通信インタフェース回路とを有する通信部が用いられてもよい。所定の通信プロトコルは、例えば無線LAN(Local Area Network)である。

0040

第1記憶装置140は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置ハードディスク等の固定ディスク装置、又はフレキシブルディスク光ディスク等の可搬用の記憶装置等を有する。また、第1記憶装置140には、画像読取装置100の各種処理に用いられるコンピュータプログラムデータベース、テーブル等が格納される。コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて第1記憶装置140にインストールされてもよい。可搬型記録媒体は、例えばCD−ROM(compact disc read only memory)、DVD−ROM(digital versatile disc read only memory)等である。

0041

また、第1記憶装置140には、データとして、撮像装置117の撮像位置L0に対する各部品の相対位置を示す位置テーブルが格納される。位置テーブルの詳細については後述する。第1記憶装置140は、記憶部の一例である。

0042

第1CPU150は、予め第1記憶装置140に記憶されているプログラムに基づいて動作する。なお、第1CPU150に代えて、DSP(digital signal processor)、LSI(large scale integration)等が用いられてよい。また、第1CPU150に代えて、ASIC(Application Specific IntegratedCircuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等が用いられてもよい。

0043

第1CPU150は、第1操作装置105、第1表示装置106、第1媒体センサ111、第2媒体センサ116、撮像装置117、駆動装置131、第1インタフェース装置132、第1記憶装置140及び第1処理回路160等と接続され、これらの各部を制御する。第1CPU150は、駆動装置131の駆動制御、撮像装置117の媒体読取制御等を行い、入力画像を取得し、取得した入力画像に対して所定の画像処理を実行する。

0044

第1処理回路160は、撮像装置117から取得した入力画像に補正処理等の所定の画像処理を施す。なお、第1処理回路160として、LSI、DSP、ASIC又はFPGA等が用いられてもよい。

0045

一方、情報処理装置200は、第2操作装置201、第2表示装置202、第2インタフェース装置203、第2記憶装置210、第2CPU220及び第2処理回路230等をさらに有する。

0046

第2操作装置201は、入力デバイス及び入力デバイスから信号を取得するインタフェース回路をさらに有し、利用者による操作を受け付け、利用者の入力に応じた信号を第2CPU220に出力する。

0047

第2表示装置202は、液晶、有機EL等から構成されるディスプレイ及びディスプレイに画像データを出力するインタフェース回路を有し、第2CPU220からの指示に従って、画像データをディスプレイに表示する。

0048

第2インタフェース装置203は、第1インタフェース装置132と同様のインタフェース回路又は無線通信インタフェース回路を有し、画像読取装置100と通信接続して各種の画像及び情報を送受信する。

0049

第2記憶装置210は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、又はフレキシブルディスク、光ディスク等の可搬用の記憶装置等を有する。また、第2記憶装置210には、情報処理装置200の各種処理に用いられるコンピュータプログラム、データベース、テーブル等が格納される。コンピュータプログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて第2記憶装置210にインストールされてもよい。

0050

第2CPU220は、予め第2記憶装置210に記憶されているプログラムに基づいて動作する。なお、第2CPU220に代えて、DSP、LSI、ASIC、FPGA等が用いられてもよい。

0051

第2CPU220は、第2操作装置201、第2表示装置202、第2インタフェース装置203、第2記憶装置210及び第2処理回路230等と接続され、これらの各部を制御する。第2CPU220は、各装置の制御を行い、画像読取装置100から取得した画像に対する画像処理を実行する。

0052

第2処理回路230は、画像読取装置100から取得した画像に補正処理等の所定の画像処理を施す。なお、第2処理回路230として、LSI、DSP、ASIC又はFPGA等が用いられてもよい。

0053

図5は、位置テーブルのデータ構造の一例を示す図である。

0054

図5に示すように、位置テーブルには、画像読取装置100が有する特定の部品について、撮像装置117の撮像位置L0に対する各部品の相対位置が記憶される。相対位置が記憶される部品には、給送ローラ112及びブレーキローラ113のローラ対と、第1搬送ローラ114及び第2搬送ローラ115のローラ対と、第2媒体センサ116と、第3搬送ローラ118及び第4搬送ローラ119のローラ対とが含まれる。各ローラ対の位置として、例えば各ローラ対のニップの中央位置が用いられる。なお、各ローラ対の位置として、各ローラ対のニップにおける、撮像位置L0に最も近い位置又は撮像位置L0から最も離れた位置が用いられてもよい。また、各部品の相対位置として、製造試験等で測定された装置毎の個体差が調整された位置が記憶されてもよい。また、各部品の相対位置は、第1記憶装置140でなくレジスタ等に記憶されてもよい。

0055

図6は、第1記憶装置140及び第1CPU150の概略構成を示す図である。

0056

図6に示すように、第1記憶装置140には、制御プログラム141、画像取得プログラム142、設定プログラム143及び処理プログラム144等が記憶される。これらの各プログラムは、プロセッサ上で動作するソフトウェアにより実装される機能モジュールである。第1CPU150は、第1記憶装置140に記憶された各プログラムを読み取り、読み取った各プログラムに従って動作する。これにより、第1CPU150は、制御部151、画像取得部152、設定部153及び処理部154として機能する。

0057

図7は、画像読取装置100の媒体読取処理の動作の例を示すフローチャートである。

0058

以下、図7に示したフローチャートを参照しつつ、画像読取装置100の媒体読取処理の動作の例を説明する。なお、以下に説明する動作のフローは、予め第1記憶装置140に記憶されているプログラムに基づき主に第1CPU150により画像読取装置100の各要素と協働して実行される。図7に示す動作のフローは、定期的に実行される。

0059

最初に、制御部151は、利用者により第1操作装置105を用いて媒体の読み取りの指示が入力されて、媒体の読み取りを指示する操作信号を第1操作装置105から受信するまで待機する(ステップS101)。

0060

次に、制御部151は、第1媒体センサ111から第1検出信号を取得し、取得した第1検出信号に基づいて、載置台103に媒体が載置されているか否かを判定する(ステップS102)。

0061

載置台103に媒体が載置されていない場合、制御部151は、ステップS101へ処理を戻し、第1操作装置105から新たに操作信号を受信するまで待機する。

0062

一方、載置台103に媒体が載置されている場合、制御部151は、駆動装置131を駆動して、給送ローラ112、ブレーキローラ113、第1〜第4搬送ローラ114、115、118及び119を回転させて媒体を給送及び搬送させる(ステップS103)。

0063

次に、画像取得部152は、媒体の先端が第2媒体センサ116の位置を通過したか否かを判定する(ステップS104)。画像取得部152は、第2媒体センサ116から第2検出信号を定期的に取得し、取得した第2検出信号に基づいて、第2媒体センサ116の位置に媒体が存在するか否かを判定する。画像取得部152は、第2検出信号の信号値が、媒体が存在しないことを示す値から媒体が存在することを示す値に変化したときに、媒体の先端が第2媒体センサ116の位置を通過したと判定する。画像取得部152は、媒体の先端が第2媒体センサ116の位置を通過するまで待機する。

0064

媒体の先端が第2媒体センサ116の位置を通過した場合、画像取得部152は、撮像装置117に媒体の撮像を開始させる(ステップS105)。

0065

次に、画像取得部152は、媒体の後端が第2媒体センサ116の位置を通過してから所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS106)。画像取得部152は、第2媒体センサ116から取得した第2検出信号の信号値が、媒体が存在することを示す値から媒体が存在しないことを示す値に変化したときに、媒体の後端が第2媒体センサ116の位置を通過したと判定する。所定期間は、第2媒体センサ116の位置から撮像装置117の位置までの媒体の搬送時間にマージンを加えた期間に設定される。例えば、所定期間は、第2媒体センサ116の位置から撮像装置117の位置までの媒体の搬送時間の2倍の期間に設定される。

0066

媒体の後端が第2媒体センサ116の位置を通過してから所定期間が経過した場合、画像取得部152は、撮像装置117に媒体の撮像を終了させ、入力画像を取得する(ステップS107)。

0067

次に、設定部153は、位置テーブルに記憶された相対位置に基づいて、入力画像内の各画素が撮影された時に媒体を挟持している搬送機構数に応じて、入力画像を複数の領域に分割する(ステップS108)。

0068

図8A図8Eは、撮像装置117と、撮像装置117により撮像される媒体Mとの位置関係について説明するための模式図である。

0069

図8Aは、媒体Mの先端が第2媒体センサ116の配置位置L3に到達した状態を示す。このとき、媒体Mは、給送ローラ112及びブレーキローラ113と、第1搬送ローラ114および第2搬送ローラ115との二組の搬送機構により挟持されている。

0070

図8Bは、媒体Mの先端が第3搬送ローラ118及び第4搬送ローラ119のニップ位置L4に到達した状態を示す。これ以降、媒体Mは、給送ローラ112及びブレーキローラ113と、第1搬送ローラ114及び第2搬送ローラ115と、第3搬送ローラ118及び第4搬送ローラ119との三組の搬送機構により挟持される。図8Aの状態から図8Bの状態に遷移する間に、媒体Mは、第2媒体センサ116の配置位置L3と撮像位置L0の間の距離D3と、撮像位置L0と第3搬送ローラ118及び第4搬送ローラ119のニップ位置L4の間の距離D4との合計だけ搬送される。

0071

図8Cは、媒体Mの後端が給送ローラ112及びブレーキローラ113のニップ位置L1に到達した状態を示す。これ以降、媒体Mは、第1搬送ローラ114及び第2搬送ローラ115と、第3搬送ローラ118及び第4搬送ローラ119との二組の搬送機構により挟持される。

0072

図8Dは、媒体Mの後端が第1搬送ローラ114及び第2搬送ローラ115のニップ位置L2に到達した状態を示す。これ以降、媒体Mは、第3搬送ローラ118及び第4搬送ローラ119の一組の搬送機構のみにより挟持される。

0073

図8Eは、媒体Mの後端が第2媒体センサ116の配置位置L3を通過してから所定期間が経過した状態を示す。所定期間が第2媒体センサ116の位置から撮像装置117の位置までの媒体の搬送時間の2倍の期間に設定されている場合、撮像位置L0と、このときの媒体Mの後端の位置の間の距離は、距離D3である。したがって、図8Cの状態から図8Eの状態に遷移する間に、媒体Mは、給送ローラ112及びブレーキローラ113のニップ位置L1と撮像位置L0の間の距離D1と、距離D3との合計だけ搬送される。また、図8Dの状態から図8Eの状態に遷移する間に、媒体Mは、第1搬送ローラ114及び第2搬送ローラ115のニップ位置L2と撮像位置L0の間の距離D2と、距離D3との合計だけ搬送される。

0074

図9は、撮像装置117により媒体Mが撮像された入力画像900の一例を示す模式図である。

0075

媒体Mの先端が第2媒体センサ116の配置位置L3に到達したときに(図8A)、入力画像900の撮像が開始され、上端位置P1が撮像される。その後、媒体Mの先端が第3搬送ローラ118及び第4搬送ローラ119のニップ位置L4に到達したときに(図8B)、上端位置P1から、距離D3と距離D4の合計に相当する長さだけ離れた位置P2が撮像される。一方、媒体Mの後端が第2媒体センサ116の位置を通過してから所定期間が経過したときに(図8E)、入力画像900の撮像が終了され、下端位置P5が撮像される。したがって、媒体Mの後端が給送ローラ112及びブレーキローラ113のニップ位置L1に到達したときに(図8C)、下端位置P5から、距離D1と距離D3の合計に相当する長さだけ離れた位置P3が撮像される。また、媒体Mの後端が第1搬送ローラ114及び第2搬送ローラ115の位置に到達したときに(図8D)、下端位置P5から、距離D2と距離D3の合計に相当する長さだけ離れた位置P4が撮像される。

0076

即ち、位置P1から位置P2までの範囲R1は、媒体Mの先端が第2媒体センサ116の配置位置L3に到達してから、第3搬送ローラ118及び第4搬送ローラ119のニップ位置L4に到達するまでの、媒体Mが二組の搬送機構で挟持される期間に撮像される。また、位置P2から位置P3までの範囲R2は、媒体Mの先端がニップ位置L4に到達してから、媒体Mの後端が給送ローラ112及びブレーキローラ113のニップ位置L1に到達するまでの、媒体Mが三組の搬送機構で挟持される期間に撮像される。また、位置P3から位置P4までの範囲R3は、媒体Mの後端がニップ位置L1に到達してから、第1搬送ローラ114及び第2搬送ローラ115のニップ位置L2に到達するまでの、媒体Mが二組の搬送機構で挟持される期間に撮像される。また、位置P4から位置P5までの範囲R4は、媒体Mの後端がニップ位置L2に到達してから、第2媒体センサ116の位置を通過後に所定期間が経過するまでの、媒体Mが二組の搬送機構で挟持される期間に撮像される。

0077

画像読取装置100では、媒体が傾いて搬送されるスキュー(斜行)、特に、媒体搬送方向と直交する方向A8に並べられた各ローラにおける搬送力又は摩擦力の差等によって、搬送される媒体が徐々に傾いていく、いわゆる累積スキューが発生する場合がある。図9に示す例では、媒体Mは徐々に傾いていくように搬送されており、入力画像900において、媒体Mの先端部分901は、垂直方向、即ち媒体搬送方向A1に対して略平行に写っているが、後端部分902は、垂直方向に対して傾いて写っている。このような累積スキューは、特に媒体搬送方向と直交する方向A8における厚さが異なるカード、冊子又はパスポート等で発生しやすい。

0078

画像読取装置100は、複数の搬送機構により挟持しながら媒体を搬送しており、搬送中に媒体を挟持する搬送機構数が多い程、累積スキューが発生する可能性が低くなり、搬送機構数が少ない程、累積スキューが発生する可能性が高くなる。即ち、入力画像内の各画素が撮影された時に媒体を挟持している搬送機構数が多い程、その画素が適切に撮像されている信頼性が高くなり、搬送機構数が少ない程、その画素が適切に撮像されている信頼性が低くなる。

0079

そこで、設定部153は、位置テーブルに記憶された相対位置に基づいて、入力画像内で、入力画像に含まれる媒体を挟持している搬送機構数が変化する各位置を特定し、入力画像を、特定した各位置で分割する。例えば、設定部153は、入力画像900内で、第3搬送ローラ118と第4搬送ローラ119による媒体の挟持が開始する位置P2を特定する。また、設定部153は、入力画像900内で、給送ローラ112とブレーキローラ113による媒体の挟持が終了する位置P3を特定する。また、設定部153は、入力画像900内で、第1搬送ローラ114と第2搬送ローラ115による媒体の挟持が終了する位置P4を特定する。設定部153は、入力画像900を、特定した各位置で複数の領域R1〜R4に分割する。

0080

次に、設定部153は、分割した各領域に、各領域に対応する搬送機構数が多いほど大きくなるように信頼度を設定する(ステップS109)。例えば、設定部153は、各領域に対応する搬送機構数を信頼度として設定する。その場合、図9に示す例では、領域R1の信頼度は2に設定され、領域R2の信頼度は3に設定され、領域R3の信頼度は2に設定され、領域R4の信頼度は1に設定される。なお、設定部153は、各領域に対応する搬送機構数に応じて指数的又は対数的に増加するように信頼度を設定してもよい。

0081

次に、処理部154は、入力画像に対して画像処理を実行する(ステップS110)。処理部154は、少なくとも入力画像内の信頼度が第1閾値以上である領域に基づいて、画像処理を実行する。画像処理の詳細については後述する。

0082

次に、処理部154は、入力画像に対して画像処理が実行された処理画像を、第1インタフェース装置132を介して情報処理装置200へ送信する(ステップS111)。情報処理装置200の第2CPU220は、第2インタフェース装置203を介して画像読取装置100から処理画像を受信し、受信した処理画像を第2記憶装置210に記憶するとともに、第2表示装置202に表示する。

0083

次に、制御部151は、第1媒体センサ111から取得する第1検出信号に基づいて載置台103に媒体が残っているか否かを判定する(ステップS112)。載置台103に媒体が残っている場合、制御部151は、ステップS104へ処理を戻し、ステップS104〜S112の処理を繰り返す。

0084

一方、載置台103に媒体が残っていない場合、制御部151は、駆動装置131を停止し(ステップS113)、一連のステップを終了する。

0085

なお、入力画像内の各領域及びその信頼度は、搬送される媒体のサイズに応じて予め設定されてもよい。その場合、媒体のサイズ毎に、撮像装置117の撮像位置L0に対する各搬送機構の相対位置に基づいて、入力画像内の各画素が撮影された時に媒体を挟持している搬送機構数に応じて分割される入力画像内の各領域及びその信頼度が予め設定される。これらの情報は、第1記憶装置140に予め記憶され、ステップS108〜S109の処理は省略される。

0086

図10は、画像処理の動作の例を示すフローチャートである。

0087

図10に示す動作のフローは、図7に示すフローチャートのステップS110において実行される。図10に示す例では、処理部154は、画像処理として、入力画像に含まれる媒体領域の傾き補正処理を実行する。

0088

最初に、処理部154は、入力画像からエッジ画素を抽出する(ステップS201)。処理部154は、入力画像内で水平方向に延伸するライン毎に、各画素の水平方向の両隣の画素の輝度値の差の絶対値(以下、隣接差分値と称する)を算出し、隣接差分値が所定閾値を越える最も左端側の画素を左端エッジ画素として抽出する。処理部154は、同様に、各水平ラインで隣接差分値が所定閾値を越える最も右端側の画素を右端エッジ画素として抽出する。所定閾値は、例えば、人が画像上の輝度の違いを目視により判別可能な輝度値の差(例えば20)に設定することができる。

0089

なお、処理部154は、各画素の水平又は垂直方向の所定距離だけ離れた画素の輝度値の差の絶対値を隣接差分値として算出してもよい。また、処理部154は、各画素の輝度値に代えて、各画素の色値R値G値又はB値)を用いて隣接差分値を算出してもよい。また、処理部154は、入力画像の輝度値又は色値を所定閾値と比較することによりエッジ画素を抽出してもよい。例えば、処理部154は、特定の画素の輝度値又は色値が所定閾値未満であり、その特定の画素に隣接する画素又はその特定の画素から所定距離だけ離れた画素の輝度値又は色値が所定閾値を超える場合、その特定の画素をエッジ画素とする。

0090

図11は、傾き補正処理について説明するための模式図である。図11には、傾いて搬送された媒体Mが撮像された入力画像900が示される。図11に示す例では、媒体Mの左端911上の各画素が左端エッジ画素として抽出され、媒体Mの右端912上の各画素が右端エッジ画素として抽出される。

0091

次に、処理部154は、抽出した各エッジ画素に評価値を設定し、各エッジ画素が含まれる各領域の信頼度に基づいて、各領域に対応する評価値を重み付けする(ステップS202)。例えば、処理部154は、輝度値の階調範囲最大値から各エッジ画素の輝度値を減算した減算値を各エッジ画素の評価値として設定する。なお、処理部154は、各画素の輝度値に代えて、各画素の色値を用いて評価値を設定してもよい。これらの評価値は、画素が黒色に近い程大きい値を示し、白色に近い程小さい値を示す。なお、処理部154は、各エッジ画素の評価値として固定値を設定してもよい。評価値は、パラメータの一例である。処理部154は、各エッジ画素が含まれる各領域の信頼度が大きい程、評価値が大きくなるように、各領域に含まれる各エッジ画素の評価値を重み付けする。例えば、処理部154は、各エッジ画素の評価値に、各エッジ画素が含まれる領域の信頼度を乗算することにより、評価値を重み付けする。

0092

図11に示す例では、信頼度が最も高い領域R2に含まれる各エッジ画素の評価値が、領域R1、R3に含まれる各エッジ画素の評価値より高くなるように各評価値が重み付けされる。また、信頼度が最も低い領域R4に含まれる各エッジ画素の評価値が、領域R1、R3に含まれる各エッジ画素の評価値より低くなるように各評価値が重み付けされる。

0093

次に、処理部154は、重み付けした評価値に基づいて、抽出したエッジ画素から近似直線を決定する(ステップS203)。処理部154は、ハフ変換を用いて近似直線を決定する。処理部154は、抽出した左端エッジ画素毎に、各左端エッジ画素を通過する複数の直線候補を抽出する。処理部154は、各左端エッジ画素に設定した重み付けした評価値を、各左端エッジ画素を通過する直線候補に投票する。処理部154は、投票された評価値の総和が最も大きい直線候補を左端近似直線に決定する。処理部154は、同様にして、各右端エッジ画素から右端近似直線を決定する。近似直線は、入力画像内の媒体の基準位置の一例である。

0094

なお、処理部154は、重み付き最小二乗法を用いて近似直線を決定してもよい。その場合、処理部154は、複数の直線候補毎に、各直線候補と各左端エッジ画素の間の距離に各左端エッジ画素の評価値を乗算した乗算値の総和を算出し、算出した総和が最小となる直線候補を左端近似直線に決定する。処理部154は、同様にして、各右端エッジ画素から右端近似直線を決定する。

0095

図11に示す例では、信頼度が高い領域R1〜R3に含まれる各左端エッジ画素に沿った直線913及び各右端エッジ画素に沿った直線914が、それぞれ左端近似直線及び右端近似直線に決定される。図11に示すように、左端近似直線913及び右端近似直線914は、傾いて搬送された媒体Mの後端部分902における左端915及び右端916の影響を受けずに、略垂直方向に延伸するように決定されている。

0096

次に、処理部154は、決定した近似直線に基づいて、累積スキューが最初に発生したスキュー発生位置を特定する(ステップS204)。処理部154は、所定数以上の連続する左端エッジ画素について、左端近似直線との間の距離が距離閾値以上であり且つその距離が下端側に向けて徐々に大きくなっていく場合に、累積スキューが発生していると判定する。処理部154は、累積スキューが発生していると判定した場合、その所定数以上の連続する左端エッジ画素の中で最も上端側に位置する左端エッジ画素の位置を左端スキュー発生位置として特定する。処理部154は、同様にして、各右端エッジ画素及び右端近似直線から右端スキュー発生位置を特定する。

0097

なお、処理部154は、入力画像に含まれる媒体内の直線等のコンテンツに基づいて、スキュー発生位置を特定してもよい。その場合、処理部154は、入力画像内で垂直方向に延伸するライン毎に、各画素の垂直方向の隣接差分値を算出し、隣接差分値が所定閾値を越える最も上端側の画素及び最も下端側の画素をそれぞれ上端エッジ画素及び下端エッジ画素として抽出する。処理部154は、左端エッジ画素、右端エッジ画素、上端エッジ画素及び下端エッジ画素で囲まれる領域を媒体領域として、媒体領域内で垂直方向の隣接差分値が所定閾値を越える画素をコンテンツエッジ画素として抽出する。処理部154は、抽出したコンテンツエッジ画素からハフ変換又は最小二乗法を用いて、略水平方向に延伸する複数のコンテンツ直線を検出する。処理部154は、所定数以上の連続するコンテンツ直線について、左端近似直線に直交する直線となす角度が角度閾値以上であり且つその角度が下端側に向けて徐々に大きくなっていく場合に、累積スキューが発生していると判定する。処理部154は、累積スキューが発生していると判定した場合、その所定数以上の連続するコンテンツ直線の中で最も上端側に位置するコンテンツ直線の位置を左端スキュー発生位置として特定する。処理部154は、同様にして、各コンテンツ直線及び右端近似直線から右端スキュー発生位置を特定する。

0098

図11に示す例では、上端側から見て、左端エッジ画素が左端近似直線913から離間し始めた位置、又は、媒体内の直線919が傾き始めた位置が左端スキュー発生位置917として特定される。また、上端側から見て、右端エッジ画素が右端近似直線914から離間し始めた位置、又は、媒体内の直線919が傾き始めた位置が右端スキュー発生位置918として特定される。図11に示す例では、左端近似直線913及び右端近似直線914が媒体Mの傾いていない端部に沿って検出されているため、左端スキュー発生位置917及び右端スキュー発生位置918は正しい位置に検出されている。

0099

次に、処理部154は、決定したスキュー発生位置に基づいて、入力画像に含まれる媒体領域の傾き補正処理を実行し、入力画像を補正した処理画像を生成し(ステップS205)、一連のステップを終了する。処理部154は、左端スキュー発生位置、右端スキュー発生位置、最も下端側の左端エッジ画素及び最も下端側の右端エッジ画素を四つの角とする四角形領域矩形領域に変換されるように、傾き補正処理を実行する。

0100

例えば、処理部154は、公知の幾何変換を用いて、傾き補正処理を実行する。処理部154は、左端スキュー発生位置より下端側に位置する左端エッジ画素から円弧を検出するとともに、右端スキュー発生位置より下端側に位置する右端エッジ画素から円弧を検出する。処理部154は、ハフ変換又は最小二乗法を用いて、左端エッジ画素及び右端エッジ画素から検出される各円弧が同一の中心点を有し、各円弧の相互に対応する半径同一直線上に位置するように、各円弧を検出する。そして、処理部154は、一方の円弧上の各画素と中心点とを通過する複数の直線を抽出し、抽出した各直線の二つの円弧で挟まれる線分上の各画素が、近似直線と直交する線分上に配置されるように画像の回転処理を実行する。

0101

図11に示す例では、中心点O、半径S1及びS2からなる円弧920及び921が検出される。そして、円弧921上の各画素と中心点Oを通過する複数の直線T1〜Tnが抽出され、抽出された各直線T1〜Tnの二つの円弧920及び921で挟まれる各線分に対して回転処理が実行される。仮に、傾いて搬送された媒体Mの後端部分902における左端915及び右端916の影響を受けて各近似直線が傾いて検出された場合、スキュー発生位置が不適切に検出され、傾き補正処理が不適切に実行される。図11に示す例では、左端近似直線913、右端近似直線914、左端スキュー発生位置917及び右端スキュー発生位置918が適切に検出されているため、媒体領域内の傾いている領域に対してのみ適切に傾き補正処理が実行される。

0102

なお、処理部154は、カメラのレンズの歪みを補正するために行われる公知のレンズ歪み補正処理を行うことにより、傾き補正処理を実行してもよい。

0103

このように、処理部154は、各領域の信頼度に基づいて重み付けした評価値に基づいて近似直線を決定し、決定した近似直線に基づいて入力画像全体に対して傾き補正処理を実行する。これにより、処理部154は、信頼度の低い領域に含まれる傾いた状態の媒体の端部の影響を低減でき、媒体領域内の傾いていない領域を誤って補正することを抑制できる。

0104

なお、処理部154は、各領域の信頼度に基づいて重み付けした評価値に基づいて近似直線を決定するのでなく、入力画像内の信頼度が第1閾値以上である領域のみに基づいて近似直線を決定してもよい。その場合、処理部154は、ステップS202の処理を省略し、ステップS203において、重み付けしていない評価値に基づいて、信頼度が第1閾値以上である領域から抽出したエッジ画素のみから近似直線を決定する。第1閾値は、例えば搬送機構数が所定数(例えば2又は3)以上の領域に対応する信頼度の値に設定される。これにより、処理部154は、信頼度の低い領域に含まれる傾いた状態の媒体の端部の影響を完全に除去することができ、媒体領域内の傾いていない領域に対して誤って補正することをより抑制できる。

0105

このように、処理部154は、少なくとも入力画像内の信頼度が第1閾値以上である領域に基づいて近似直線を決定し、決定した近似直線に基づいて入力画像に対して傾き補正処理を実行する。

0106

また、処理部154は、入力画像全体に対して傾き補正処理を実行するのでなく、入力画像内の信頼度が第2閾値未満である領域のみに対して傾き補正処理を実行してもよい。その場合、処理部154は、スキュー発生位置より下端側に信頼度が第2閾値以上である領域が含まれる場合、その信頼度が第2閾値以上である領域については傾き補正処理を実行しない。第2閾値は、例えば第1閾値と同じ値に設定される。なお、第2閾値は、第1閾値と異なる値に設定されてもよい。これにより、処理部154は、信頼度の高い領域を誤って補正することを抑制できる。

0107

以上詳述したように、画像読取装置100は、入力画像内の各画素が撮影された時に媒体を搬送している搬送機構数に基づいて入力画像内の各領域に信頼度を設定し、信頼度が第1閾値以上である領域に基づいて、入力画像に対して画像処理を実行する。これにより、画像読取装置100は、媒体が安定して搬送されている時に撮像された領域に基づいて良好に画像処理を実行することが可能となり、入力画像に対してより適切に画像処理を実行することが可能となった。

0108

また、画像読取装置100は、搬送機構の配置位置の情報を予め記憶しておき、予め記憶された配置機構の配置位置の情報に基づいて、入力画像内の各領域に信頼度を設定するため、機種毎に適切な信頼度を設定することができる。また、画像読取装置100は、搬送機構数を増大させることなく、良好な処理画像を生成することが可能となり、装置サイズ及び装置コストの増大を抑制できる。

0109

図12は、他の実施形態に係る画像処理の動作の例を示すフローチャートである。

0110

図12に示す動作のフローは、図10に示す動作のフローの代わりに実行される。図12に示す例では、処理部154は、画像処理として、入力画像に含まれる媒体領域のクロップ切り出し)処理を実行する。

0111

最初に、処理部154は、ステップS201と同様にして、入力画像からエッジ画素を抽出する(ステップS301)。但し、処理部154は、左端エッジ画素及び右端エッジ画素に加えて、上端エッジ画素及び下端エッジ画素を抽出する。処理部154は、各垂直ラインで隣接差分値が所定閾値を越える最も上端側の画素及び下端側の画素を上端エッジ画素及び下端エッジ画素として抽出する。

0112

図13は、クロップ処理について説明するための模式図である。図13には、傾いて搬送された媒体Mが撮像された入力画像900が示される。図13に示す例では、媒体Mの左端911上の各画素が左端エッジ画素として抽出され、右端912上の各画素が右端エッジ画素として抽出される。また、上端931上の各画素が上端エッジ画素として抽出され、下端932上の各画素が下端エッジ画素として抽出される。

0113

次に、処理部154は、ステップS202と同様にして、抽出した各エッジ画素に評価値を設定し、各エッジ画素が含まれる各領域の信頼度に基づいて、各領域に対応する評価値を重み付けする(ステップS302)。

0114

次に、処理部154は、ステップS203と同様にして、近似直線を決定する(ステップS303)。但し、処理部154は、左端近似直線及び右端近似直線に加えて、各上端エッジ画素から上端近似直線を決定し、各下端エッジ画素から下端近似直線を決定する。

0115

図13に示す例では、信頼度が高い領域R1〜R3に含まれる各左端エッジ画素に沿った直線913及び各右端エッジ画素に沿った直線914が、それぞれ左端近似直線及び右端近似直線に決定される。また、各上端エッジ画素に沿った直線933及び各下端エッジ画素に沿った直線934が、それぞれ上端近似直線及び下端近似直線に決定される。

0116

次に、処理部154は、決定した各近似直線に基づいて、矩形領域を検出する(ステップS304)。処理部154は、決定した各近似直線で囲まれる領域の内接矩形領域を矩形領域として検出する。なお、切り出される画像に媒体の端部が含まれてもよいような場合、処理部154は、決定した各近似直線で囲まれる領域の外接矩形領域を矩形領域として検出してもよい。

0117

図13に示す例では、近似直線913、914、933及び934で囲まれる領域の内接矩形領域935が検出される。仮に、傾いて搬送された媒体Mの後端部分902における左端915及び右端916の影響を受けて各近似直線が傾いて検出された場合、内接矩形領域が小さく検出され、内接矩形領域に媒体領域内の文字が含まれない可能性がある。図13に示す例では、左端近似直線913及び右端近似直線914が適切に検出されているため、内接矩形領域935は、媒体領域の端部付近に位置する文字936も含まれるように適切に検出されている。

0118

次に、処理部154は、検出した矩形領域を切り出した処理画像を生成し(ステップS305)、一連のステップを終了する。

0119

このように、処理部154は、各領域の信頼度に基づいて重み付けした評価値に基づいて近似直線を決定し、決定した近似直線に基づいて入力画像全体に対して傾き補正処理を実行する。これにより、処理部154は、信頼度の低い領域に含まれる傾いた状態の媒体の端部の影響を低減することができ、不適切に近似直線を検出し、媒体領域内のコンテンツが含まれないように処理画像を切り出してしまうことを抑制できる。

0120

以上詳述したように、画像読取装置100は、入力画像に対してより適切にクロップ処理を実行することが可能となった。

0121

図14は、さらに他の実施形態に係る画像処理の動作の例を示すフローチャートである。

0122

図14に示す動作のフローは、図10に示す動作のフローの代わりに実行される。図14に示す例では、処理部154は、画像処理として、入力画像に含まれる媒体領域内のコンテンツの回転処理を実行する。

0123

最初に、処理部154は、入力画像から文字列領域を検出する(ステップS401)。処理部154は、まず、入力画像を二値化した二値画像を生成する。処理部154は、入力画像内で階調値二値化閾値以上である画素を白色画素とし、階調値が二値化閾値未満である画素を黒色画素とした画像を二値画像として生成する。二値化閾値は、大津の二値化方法等により設定される。次に、処理部154は、二値画像内で相互に隣接する黒色画素をラベリングにより一つのグループとしてまとめ、二値画像内で黒色画素が連結する連結領域を特定する。次に、処理部154は、特定した連結領域を囲む外接矩形領域の内、面積が所定サイズ以下である外接矩形領域を文字領域として特定する。次に、処理部154は、所定距離内に存在し且つサイズの差が所定範囲内である文字領域をグループとしてまとめ、文字列領域として検出する。

0124

図15は、コンテンツの回転処理について説明するための模式図である。図15には、傾いて搬送された媒体Mが撮像された入力画像900が示される。図15に示す例では、媒体M内で水平方向に並ぶ文字941、942、943及び944をそれぞれ含む文字列領域945、946、947及び948が検出されている。

0125

次に、処理部154は、検出した各文字列領域の方向である文字列方向を検出する(ステップS402)。処理部154は、公知の幾何変換を用いて、各文字列領域を所定角度ずつ回転させながら各文字列領域の外接矩形の垂直方向の長さを測定し、長さが最小となる角度の反数(正負反転させた角度)をその文字列領域の文字列方向として検出する。なお、処理部154は、公知の幾何変換を用いて、各文字列領域を所定角度ずつ回転させながら、公知のOCR技術を用いて各文字列領域から文字を検出し、検出した文字の確信度最高となる角度の反数をその文字列領域の文字列方向として検出してもよい。

0126

図15に示す例では、文字列領域945、946及び947の文字列方向は0°として検出され、文字列領域948の文字列方向は−10°として検出される。

0127

次に、処理部154は、検出した各文字列領域に、文字列領域の文字列方向の重み付き平均を算出するための係数を設定し、各文字列領域が含まれる各領域の信頼度に基づいて、各領域に対応する係数を重み付けする(ステップS403)。係数は、パラメータの一例であり、総和が1となるように設定される。処理部154は、各文字列領域が含まれる各領域の信頼度が大きい程、係数が大きくなるように、各領域に含まれる各文字列領域の係数を重み付けする。

0128

図15に示す例では、信頼度が最も高い領域R2に含まれる文字列領域947の係数が、領域R1に含まれる各文字列領域945、946の係数より高くなるように各係数が重み付けされる。また、信頼度が最も低い領域R4に含まれる文字列領域948の係数が、領域R1に含まれる各文字列領域945、946の係数より低くなるように各係数が重み付けされる。

0129

次に、処理部154は、重み付けした係数に基づいて、検出した各文字列方向から、入力画像内の媒体の基準方向である媒体方向を決定する(ステップS404)。処理部154は、各文字列領域に設定した重み付けした係数を用いて、各文字列領域の文字列方向の重み付き平均を算出し、算出した重み付き平均を媒体方向に決定する。

0130

図15に示す例では、信頼度が低い領域R4に含まれる文字列領域948の影響をあまり受けず、信頼度が高い領域R1〜R3に含まれる各文字列領域945〜947の文字列方向(0°)に近い方向が媒体方向に決定される。

0131

次に、処理部154は、決定した媒体方向に基づいて、各文字列領域を回転させた処理画像を生成し(ステップS405)、一連のステップを終了する。処理部154は、公知の幾何変換を用いて、各文字列領域を、その文字列方向が媒体方向と一致するように回転させる。

0132

仮に、傾いて搬送された媒体Mの後端部分902における文字列領域948の影響を受けて媒体方向が傾いて検出された場合、各文字列領域は不適切な方向に回転される。図15に示す例では、媒体方向が適切に(略0°に)検出されているため、各文字列領域は不適切な方向に回転されない。

0133

このように、処理部154は、各領域の信頼度に基づいて重み付けした係数に基づいて媒体方向を決定し、決定した媒体方向に基づいて入力画像全体に対してコンテンツの回転処理を実行する。これにより、処理部154は、信頼度の低い領域に含まれる傾いた状態のコンテンツの影響を低減でき、媒体領域内のコンテンツを誤った方向に回転させることを抑制できる。

0134

なお、処理部154は、各領域の信頼度に基づいて重み付けした係数に基づいて媒体方向を決定するのでなく、入力画像内の信頼度が第1閾値以上である領域のみに基づいて媒体方向を決定してもよい。その場合、処理部154は、ステップS403の処理を省略し、ステップS404において、信頼度が第1閾値以上である領域から検出した文字列領域の文字列方向の平均を媒体方向に決定する。これにより、処理部154は、信頼度の低い領域に含まれる傾いた状態のコンテンツの影響を完全に除去することができ、媒体領域内のコンテンツを誤った方向に回転させることをより抑制できる。

0135

このように、処理部154は、少なくとも入力画像内の信頼度が第1閾値以上である領域に基づいて媒体方向を決定し、決定した媒体方向に基づいて入力画像に対してコンテンツの回転処理を実行する。

0136

また、処理部154は、入力画像全体に対してコンテンツの回転処理を実行するのでなく、入力画像内の信頼度が第2閾値未満である領域のみに対してコンテンツの回転処理を実行してもよい。その場合、処理部154は、信頼度が第2閾値以上である領域に含まれる文字列領域についてはコンテンツの回転処理を実行しない。これにより、処理部154は、信頼度の高い領域に対して誤って補正することを抑制できる。

0137

以上詳述したように、画像読取装置100は、入力画像に対してより適切にコンテンツの回転処理を実行することが可能となった。

0138

図16は、さらに他の実施形態に係る画像処理の動作の例を示すフローチャートである。

0139

図16に示す動作のフローは、図10に示す動作のフローの代わりに実行される。図16に示す例では、処理部154は、画像処理として、白紙検出処理を実行する。

0140

最初に、処理部154は、入力画像から黒色領域を検出する(ステップS501)。処理部154は、ステップS401と同様にして、入力画像から二値画像を生成し、二値画像内で連結領域を特定する。次に、処理部154は、特定した連結領域を囲む外接矩形領域を黒色領域として特定する。

0141

図17は、白紙検出処理について説明するための模式図である。図17には、傾いて搬送された白紙の媒体Mが撮像された入力画像1700が示される。図17に示す例では、媒体M内でノイズ1701、1702及び1703をそれぞれ含む黒色領域1704、1705及び1706が検出される。この例では、媒体Mが傾いて搬送されたため、媒体Mの後端部分1707におけるノイズ1703が、実際のサイズより引き伸ばされて写っている。

0142

次に、処理部154は、検出した各黒色領域の面積を算出する(ステップS502)。処理部154は、検出した各黒色領域に含まれる画素の数を黒色領域の面積として算出する。

0143

次に、処理部154は、検出した各黒色領域が含まれる各領域の信頼度に基づいて、各領域に対応する黒色領域の面積を重み付けする(ステップS503)。黒色領域の面積は、パラメータの一例である。処理部154は、各文字列領域が含まれる各領域の信頼度が小さい程、面積が小さくなるように、各領域に含まれる各黒色領域の面積を重み付けする。

0144

図17に示す例では、信頼度が最も高い領域R2に含まれる黒色領域1705の面積は算出されたままとなり、信頼度が低い領域R1に含まれる黒色領域1704の面積は、算出された面積よりわずかに小さくなるように重み付けされる。また、信頼度が最も低い領域R4に含まれる黒色領域1706の面積は、算出された面積よりかなり小さくなるように重み付けされる。

0145

次に、処理部154は、重み付けした各黒色領域の面積に基づいて、黒色領域の最大面積を決定する(ステップS504)。処理部154は、各黒色領域の重み付けした面積の内、最も大きい面積を黒色領域の最大面積に決定する。黒色領域の最大面積は、入力画像内の媒体の基準面積の一例である。

0146

図17に示す例では、信頼度が最も高い領域R2に含まれる黒色領域1705の面積は、信頼度が最も低い領域R4に含まれる黒色領域1706の面積より小さいが、重み付けされた結果、黒色領域1705の面積が最大面積に決定される。

0147

次に、処理部154は、決定した黒色領域の最大面積に基づいて、入力画像に含まれる媒体が白紙であるか否かを判定し、入力画像に含まれる媒体が白紙である場合は入力画像を削除し(ステップS505)、一連のステップを終了する。処理部154は、最大面積が面積閾値未満である場合、入力画像に含まれる媒体が白紙であると判定し、最大面積が面積閾値以上である場合、入力画像に含まれる媒体が白紙でないと判定する。

0148

仮に、傾いて搬送された媒体Mの後端部分1707における、引き伸ばされたノイズ1703の黒色領域1706の面積をそのまま用いて白紙判定が行われる場合、ノイズ1703を文字と誤って、白紙の媒体Mが白紙でないと判定される可能性がある。図17に示す例では、黒色領域1706の影響を受けることなく、媒体Mは白紙であると適切に判定される。

0149

このように、処理部154は、各領域の信頼度に基づいて重み付けした黒色領域の面積に基づいて黒色領域の最大面積を決定し、決定した最大面積に基づいて入力画像に対して白紙判定処理を実行する。これにより、処理部154は、信頼度の低い領域に含まれる引き伸ばされたノイズの影響を低減でき、ノイズが含まれる白紙を白紙でないと誤って判定することを抑制できる。

0150

なお、処理部154は、各領域の信頼度に基づいて重み付けした面積に基づいて最大面積を決定するのでなく、入力画像内の信頼度が第1閾値以上である領域のみに基づいて最大面積を決定してもよい。その場合、処理部154は、ステップS503の処理を省略し、ステップS504において、信頼度が第1閾値以上である領域から検出した黒色領域の面積の内、最も大きい面積を黒色領域の最大面積に決定する。これにより、処理部154は、信頼度の低い領域に含まれるノイズの影響を完全に除去することができ、白紙判定を誤ることをより抑制できる。

0151

このように、処理部154は、少なくとも入力画像内の信頼度が第1閾値以上である領域に基づいて黒色領域の最大面積を決定し、決定した最大面積に基づいて入力画像に対して白紙判定処理を実行する。

0152

以上詳述したように、画像読取装置100は、入力画像に対してより適切に白紙判定処理を実行することが可能となった。

0153

図18は、さらに他の実施形態に係る画像読取装置における第1処理回路360の概略構成を示す図である。

0154

第1処理回路360は、画像読取装置100の第1処理回路160の代わりに使用され、第1CPU150の代わりに、媒体読取処理を実行する。第1処理回路360は、制御回路361、画像取得回路362、設定回路363及び処理回路364等を有する。なお、これらの各部は、それぞれ独立した集積回路マイクロプロセッサファームウェア等で構成されてもよい。

0155

制御回路361は、制御部の一例であり、制御部151と同様の機能を有する。制御回路361は、第1操作装置105から操作信号を、第1媒体センサ111から第1検出信号を受信し、受信した各信号に応じて駆動装置131を駆動する。

0156

画像取得回路362は、画像取得部の一例であり、画像取得部152と同様の機能を有する。画像取得回路362は、第2媒体センサ116から第2検出信号を受信するとともに、撮像装置117から入力画像を受信し、設定回路363及び処理回路364に出力する。

0157

設定回路363は、設定部の一例であり、設定部153と同様の機能を有する。設定回路363は、画像取得回路362から入力画像を受信するとともに、第1記憶装置140から各搬送機構の相対位置を受信し、受信した各情報に基づいて入力画像を複数の領域に分割し、各領域に信頼度を設定し、設定結果を処理回路364に出力する。

0158

処理回路364は、処理部の一例であり、処理部154と同様の機能を有する。処理回路364は、画像取得回路362から入力画像を、設定回路363から各領域及び信頼度の設定結果を受信し、受信した各情報に基づいて画像処理を実行し、処理画像を、第1インタフェース装置132を介して情報処理装置200に出力する。

0159

以上詳述したように、画像読取装置は、第1処理回路360を用いる場合も、入力画像に対してより適切に画像処理を実行することが可能となった。

0160

図19は、さらに他の実施形態に従った情報処理装置の第2記憶装置410及び第2CPU420の概略構成を示す図である。

0161

第2記憶装置410及び第2CPU420は、情報処理装置200の第2記憶装置210及び第2CPU220の代わりに使用される。本実施形態では、画像読取装置100の代わりに、情報処理装置が媒体読取処理の一部及び画像処理を実行する。

0162

図19に示すように、第2記憶装置410には、画像取得プログラム412、設定プログラム413及び処理プログラム414等が記憶される。これらの各プログラムは、プロセッサ上で動作するソフトウェアにより実装される機能モジュールである。第2CPU420は、第2記憶装置410に記憶された各プログラムを読み取り、読み取った各プログラムに従って動作する。これにより、第2CPU420は、画像取得部422、設定部423及び処理部424として機能する。なお、本実施形態では、画像読取装置100は、設定部153及び処理部154を有さない。

0163

本実施形態では、図7に示す画像読取装置100の媒体読取処理において、ステップS108〜S110の処理は省略される。また、ステップS111において、第1CPU150は、入力画像と、位置テーブルに記憶された各部品の相対位置とを、第1インタフェース装置132を介して情報処理装置に送信する。一方、情報処理装置の画像取得部422は、第2インタフェース装置203を介して画像読取装置100から、入力画像及び各部品の相対位置を受信する。設定部423は、ステップS108〜S109と同様にして、入力画像を複数の領域に分割して各領域に信頼度を設定する。処理部424は、ステップS110と同様にして、入力画像に対して画像処理を実行し、第2表示装置202に処理画像を表示する。

0164

以上詳述したように、画像処理システムは、情報処理装置が画像処理を実行する場合も、入力画像に対してより適切に画像処理を実行することが可能となった。

0165

図20は、さらに他の実施形態に従った第2処理回路430の概略構成を示すブロック図である。

0166

第2処理回路430は、情報処理装置200の第2処理回路230の代わりに使用され、第2CPU220の代わりに、媒体読取処理の一部及び画像処理等を実行する。第2処理回路430は、画像取得回路432、設定回路433及び処理回路434等を有する。

0167

画像取得回路432は、画像取得部の一例であり、画像取得部422と同様の機能を有する。設定回路433は、設定部の一例であり、設定部423と同様の機能を有する。処理回路434は、処理部の一例であり、処理部424と同様の機能を有する。

0168

以上詳述したように、画像処理システムは、情報処理装置が第2処理回路430を用いて画像処理を実行する場合も、入力画像に対してより適切に画像処理を実行することが可能となった。

0169

なお、画像読取装置及び情報処理装置の各部を画像読取装置と情報処理装置の何れに配置するかは適宜変更可能である。また、クラウドコンピューティングの形態で画像処理のサービスを提供できるように、ネットワーク上に複数の情報処理装置を分散して配置し、各情報処理装置が協働して、各処理を分担してもよい。

0170

以上、好適な実施形態について説明してきたが、実施形態はこれらに限定されない。例えば、給送ローラ112、ブレーキローラ113及び/又は第1〜第4搬送ローラ114、115、118、119の数は二つに限定されず、一つ又は三つ以上でもよい。また、各搬送機構は、ローラ対でなく、ローラとパッド組合せ等でもよい。また、第1撮像装置117aと第2撮像装置117bの撮像位置は相互に異なっていてもよい。その場合、画像読取装置100は、撮像装置117毎に位置テーブルを記憶し、撮像装置117が取得した入力画像毎に、分割する領域及び各領域に設定する信頼度を変更する。

0171

また、画像読取装置100は、入力画像内で、対応する搬送機構数が異なる部分を異なる領域に設定するのでなく、対応する搬送機構数が所定範囲内である部分(例えば搬送機構数が二つ以上であり且つ三つ以下である部分)を同一の領域に設定してもよい。

0172

また、画像読取装置100及び/又は情報処理装置200は、上記した画像処理を一つだけ実行するのでなく、二つ以上の画像処理を組み合せて実行してもよい。その場合、第1閾値及び/又は第2閾値は、画像処理毎に変更されてもよい。

0173

1画像処理システム、100画像読取装置、112給送ローラ、113ブレーキローラ、114 第1搬送ローラ、115 第2搬送ローラ、117撮像装置、118 第3搬送ローラ、119 第4搬送ローラ、140 第1記憶装置、153 設定部、154、424 処理部、200 情報処理装置

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