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技術 配線基板

出願人 日立化成株式会社
発明者 鳥羽正也蔵渕和彦増子崇満倉一行大竹俊亮
出願日 2019年3月18日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-049781
公開日 2020年9月24日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-155456
状態 未査定
技術分野 プリント配線の製造(2) プリント板の構造
主要キーワード ニッケルリンめっき マイクロストリップ配線 矩形パネル 微細配線層 ファンアウト型 配線断線 異種チップ リデューサ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

微細化及び優れた高周波伝送特性の要求が高い半導体装置を効率よく、低コストに製造するため、高周波絶縁材料との密着性を確保でき、高周波帯伝送損失を低減できる配線基板を提供する。

解決手段

本発明の配線基板は、第1絶縁材料層と、第1絶縁材料層上に形成される配線部及び回路形成用の第2絶縁材料層とを備え、前記配線部は、表面処理後導体表面の平均表面粗さRaが70nm以下であって、前記第2絶縁材料層とのピール強度が0.5kN/m以上である。

概要

背景

半導体パッケージ高密度化及び高性能化を目的に、異なる性能のチップを一つのパッケージ混載する実装形態が提案されており、コスト面に優れたチップ間の高密度インターコネクト技術が重要になっている(例えば特許文献1参照)。

パッケージ上に異なるパッケージをフリップチップ実装によって積層することで接続するパッケージ・オン・パッケージがスマートフォン及びタブレット端末に広く採用されている(例えば非特許文献1及び非特許文献2参照)。更に高密度で実装するための形態として、高密度配線を有する有機基板を用いたパッケージ技術(有機インターポーザ)、スルーモールドビア(TMV)を有するファンアウト型のパッケージ技術(FO−WLP)、シリコン又はガラスインターポーザを用いたパッケージ技術、シリコン貫通電極(TSV)を用いたパッケージ技術、基板に埋め込まれたチップをチップ間伝送に用いるパッケージ技術等が提案されている。

特に有機インターポーザ及びFO−WLPにおいて半導体チップ同士を並列して搭載する場合には、高密度で導通させるために微細配線層が必要となる(例えば特許文献2参照)。

概要

微細化及び優れた高周波伝送特性の要求が高い半導体装置を効率よく、低コストに製造するため、高周波絶縁材料との密着性を確保でき、高周波帯伝送損失を低減できる配線基板を提供する。本発明の配線基板は、第1絶縁材料層と、第1絶縁材料層上に形成される配線部及び回路形成用の第2絶縁材料層とを備え、前記配線部は、表面処理後導体表面の平均表面粗さRaが70nm以下であって、前記第2絶縁材料層とのピール強度が0.5kN/m以上である。

目的

つまり、配線基板の製造方法において、絶縁材料との密着性を担保しつつ、伝送損失の低減を実現することが課題である

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1絶縁材料層と、第1絶縁材料層上に形成される配線部及び回路形成用の第2絶縁材料層とを備え、前記配線部は、表面処理後導体表面の平均表面粗さRaが70nm以下であって、前記第2絶縁材料層とのピール強度が0.5kN/m以上である、配線基板

請求項2

前記第2絶縁材料層を形成する材料が感光性絶縁材料である、請求項1に記載の配線基板。

請求項3

前記第2絶縁材料層に形成される回路配線幅が20μm以下である、請求項1又は2に記載の配線基板。

技術分野

0001

本発明は、微細化及び優れた高周波伝送特性の要求が高い半導体装置を効率よく、低コストに製造するために使用される、微細配線層を有する配線基板に関する。

背景技術

0002

半導体パッケージ高密度化及び高性能化を目的に、異なる性能のチップを一つのパッケージ混載する実装形態が提案されており、コスト面に優れたチップ間の高密度インターコネクト技術が重要になっている(例えば特許文献1参照)。

0003

パッケージ上に異なるパッケージをフリップチップ実装によって積層することで接続するパッケージ・オン・パッケージがスマートフォン及びタブレット端末に広く採用されている(例えば非特許文献1及び非特許文献2参照)。更に高密度で実装するための形態として、高密度配線を有する有機基板を用いたパッケージ技術(有機インターポーザ)、スルーモールドビア(TMV)を有するファンアウト型のパッケージ技術(FO−WLP)、シリコン又はガラスインターポーザを用いたパッケージ技術、シリコン貫通電極(TSV)を用いたパッケージ技術、基板に埋め込まれたチップをチップ間伝送に用いるパッケージ技術等が提案されている。

0004

特に有機インターポーザ及びFO−WLPにおいて半導体チップ同士を並列して搭載する場合には、高密度で導通させるために微細配線層が必要となる(例えば特許文献2参照)。

0005

特開2003−318519号公報
米国特許出願公開第2001/0221071号明細書

先行技術

0006

Application of Through Mold Via(TMV) as PoP Base Package, Electronic Components and Technology Conference(ECTC),2008
Advanced Low Profile PoP Solution with Embedded Wafer Level PoP(eWLB−PoP)Technology,ECTC,2012

発明が解決しようとする課題

0007

上記特許文献1に記載の技術では、デスミア処理後、無電解めっき、レジストパターニング、電解めっき、レジストはく離シードエッチング絶縁材料形成により配線を形成する。配線と絶縁材料との密着を確保するためには、配線表面エッチング等で適度に粗い状態とし、アンカー効果により絶縁材料を配線に強固に固定する必要がある。

0008

ところで、近年、配線基板は高周波帯における伝送損失の低減が求められている。上記のように、配線表面を粗すと、表皮効果により伝送損失が大きくなる。つまり、配線基板の製造方法において、絶縁材料との密着性担保しつつ、伝送損失の低減を実現することが課題である。

0009

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、絶縁材料との密着性を確保でき、半導体素子(以下、チップと略す)同士を高密度で導通させるときチップ同士の伝送損失を低減できる配線基板を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明に係る配線基板は、第1絶縁材料層と、第1絶縁材料層上に形成される配線部及び回路形成用の第2絶縁材料層とを備え、前記配線部は、平均表面粗さが70nm以下であって、第2絶縁樹脂との密着性としてピール強度が0.5kN/m以上であることを特徴とする。本発明の配線基板は、この構成により、チップの高密度実装において高周波帯の伝送損失の低減を図ることができる。

0011

また、前記配線基板において、前記第2絶縁材料層を形成する材料が感光性絶縁材料であることが好ましい。それにより、フォトリソグラフィープロセスを利用してビア及び配線の形成を容易に行うことができる。

0012

また、前記配線基板において、前記第2絶縁材料層に形成される回路配線幅が20μm以下であることが好ましい。本発明の配線基板は、前記第2絶縁材料層に形成される回路の配線幅が20μm以下と微細になっても、配線倒れ、配線剥離又は配線断線が無い状態で伝送損失の低減を図ることができる。

発明の効果

0013

本発明によれば、微細配線層の表面粗さを小さくしながら、前記微細配線層と絶縁材料層との間の密着性を確保できるため、チップ同士の伝送に優れた高密度実装が図れ、且つ、高周波伝送特性に優れた微細配線層を有する配線基板を提供することができる。

図面の簡単な説明

0014

本発明の実施形態による配線基板の製造において支持基板に第1絶縁材層、開口部、シード層及び回路形成用レジストパターンを形成する工程をそれぞれ模式的に示す断面図である。
本発明の実施形態による配線基板の製造において電解銅めっき形成工程、回路形成用レジスト剥離工程、及び配線部導体表面処理工程をそれぞれ模式的に示す断面図である。
本発明の実施形態による配線基板の製造において第2絶縁材料層及び第2絶縁材料層に開口部を形成する工程をそれぞれ模式的に示す断面図である。

実施例

0015

以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。

0016

本明細書の記載及び請求項において「左」、「右」、「正面」、「裏面」、「上」、「下」、「上方」、「下方」等の用語が利用されている場合、これらは、説明を意図したものであり、必ずしも永久にこの相対位置である、という意味ではない。また、「層」との語は、平面図として観察したときに、全面に形成されている形状の構造に加え、一部に形成されている形状の構造も包含される。

0017

図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る配線基板について説明する。

0018

本実施形態に係る配線基板は、微細化及び多ピン化が必要とされる形態において特に好適であり、特に、異種チップを混載するためのインターポーザが必要なパッケージ形態において好適である。より具体的には、本実施形態に係る製造方法は、ピンの間隔が200μm以下(より微細な場合には例えば30〜100μm)であり、且つピンの本数が500本以上(より微細な場合には例えば1000〜10000本)のパッケージ形態において好適である。

0019

本発明の実施形態による配線基板は、第1絶縁材料層と、第1絶縁材料層上に形成される配線部及び第2絶縁材料層とを備えることを基本的な構造とするが、第2絶縁材料層の上に更に第3以上の絶縁材料層を形成して多層配線層を有する多層配線基板としてもよい。前記配線基板は、シード層中のニッケル含有率含有率を3〜20質量%とすることで、第一絶縁層表面デスミア処理により表面粗化をせずに微細配線のシード層を形成できるため、伝送特性に優れた配線を形成することができる。

0020

本発明の実施形態による配線基板は、高周波帯における伝送損失の低減のため、伝送損失に大きな影響を与える配線部の導体表面の平均表面粗さを小さくすることが好ましい。他方、上記第2絶縁材料層に高精度の微細パターンを形成するためには、上記配線部の導体表面と第2絶縁材料層との密着性を高くすることが好ましい。そこで、本実施形態による配線基板においては、配線部の導体表面の平均表面粗さと、前記配線部の導体表面と第2絶縁材料層との密着性を表すパラメータであるピール強度とを同時に設定する。

0021

本発明の実施形態による配線基板は、配線部導体の表面と第2絶縁材料層との密着性が、ピール強度として0.6kN/m以上であることが必要である。密着性を評価するためのパラメータであるピール強度が0.6kN/m以上であれば、第2絶縁材料層に形成される回路の配線幅が20μm以下の微細パターン形成においても配線倒れ、配線剥離又は配線断線がみられず、安定的に優れた高周波特性を実現することができる。特に、第2絶縁材料層に形成される回路の配線幅として、好ましくは10μm以下、より好ましくは3μm以下の超微細パターンを形成するときに高い配線形成能を担保するためには、表面処理後の導体表面と第2絶縁材料層との間に高い密着性が求められる。前記配線基板は、第2絶縁材料を形成する前に配線部の表面処理を行うことによって配線部の導体表面と第2絶縁材料層との密着性の向上を図るのが実用的である。本発明の実施形態において、ピール強度の上限値は特に設定する必要がなく、高周波特性に影響する前記配線部の導体表面の平均表面粗さに依存して上限値が決まる。

0022

本実施形態による配線基板は、微細配線層と絶縁材料層との間の密着性の向上と高周波帯における伝送損失の低減とを両立させることが必要である。したがって、前記配線部は、ピール強度が0.6kN/m以上を確保しつつ、且つ、表面処理後の導体表面の平均粗さRaの設定範囲を70nm以下に設定する。導体表面の平均粗さが70nm以下であれば、高周波帯の伝送損失を小さくでき、優れた高周波特性を得ることができる。

0023

以上のように、本発明の実施形態による配線基板は、表面処理後の導体表面の平均表面粗さRaが70nm以下であって、前記第2絶縁材料層とのピール強度が0.6kN/m以上である配線部を形成することにより、高周波用の微細パターンを有する高密度配線基板として伝送損失の低減を図ることができる。次に、本発明の実施形態による配線基板の製造方法の各工程を説明する。

0024

<支持基板上に第1絶縁材料層を形成する工程>
支持基板1上に第1絶縁材料層3を形成する(図1(a))。支持基板1は、特に限定されないが、シリコン板ガラス板SUS板ガラスクロス入り基板、半導体素子入り封止樹脂等であり、高剛性からなる基板が好適である。図1(a)に示したとおり、支持基板1は絶縁材料層を形成する側の表面に導電層2が形成されたものであってもよい。支持基板1は、導電層2の代わりに配線及び/又はパッドを表面に有するものであってもよい。

0025

支持基板1の厚さは0.2mmから2.0mmの範囲であることが好ましい。0.2mmより薄い場合はハンドリングが困難になる一方、2.0mmより厚い場合は材料費が高くなる傾向にある。支持基板1はウェハ状でもパネル状でも構わない。サイズは特に限定されないが、直径200mm、直径300mm又は直径450mmのウェハ、あるいは、一辺が300〜700mmの矩形パネルが好ましく用いられる。

0026

第1絶縁材料層3を構成する材料として感光性樹脂材料を採用することが好ましい。感光性絶縁材料としては、液状又はフィルム状のものが挙げられ、膜厚平坦性とコストの観点からフィルム状の感光性絶縁材料が好ましい。また、微細な配線を形成できる点で、感光性絶縁材料は平均粒径500nm以下(より好ましくは50〜200nm)のフィラー充填材)を含有することが好ましい。感光性絶縁材料のフィラー含有量は、フィラーを除く感光性絶縁材料の質量100質量部に対して0〜70質量部が好ましく、10〜50質量部がより好ましい。

0027

フィルム状の感光性絶縁材料を使用する場合、そのラミネート工程はなるべく低温で実施することが好ましく、40〜120℃でラミネート可能な感光性絶縁フィルムを採用することが好ましい。ラミネート可能な温度が40℃を下回る感光性絶縁フィルムは常温(約25℃)でのタックが強く取り扱い性が悪化する傾向があり、120℃を上回る感光性絶縁フィルムはラミネート後に反りが大きくなる傾向がある。

0028

第1絶縁材料層3の硬化後の熱膨張係数は、反り抑制の観点から80×10−6/K以下であることが好ましく、高信頼性が得られる点で70×10−6/K以下であることがより好ましい。また、絶縁材料の応力緩和性、高精細パターンが得られる点で20×10−6/K以上であることが好ましい。

0029

第1絶縁材料層3の厚さは、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましく、3μm以下であることが更に好ましい。絶縁信頼性の観点から第1絶縁材料層3の厚さが上記範囲内であることが好ましい。

0030

<第1絶縁材料層の表面に開口部を形成する工程>
第1絶縁材料層3の表面に支持基板1又は導電層2にまで至る開口部4を形成する(図1(b))。本実施形態において、開口部4は、第1絶縁材料層3をその厚さ方向に貫通するように形成されており、底面(導電層2の表面)と側面(第1絶縁材料層3)とによって構成されている。開口部4は、本実施形態においては、第1絶縁材料層3が感光性樹脂材料で形成されている場合、フォトリソグラフィープロセス(露光及び現像)によって開口部4を形成することが好ましい。なお、フォトリソグラフィープロセスの代わりに、レーザーアブレーション及びインプリント等によって開口部4を有する第1絶縁材料層3を形成してもよい。

0031

感光性樹脂材料の露光方法としては、通常の投影露光方式コンタクト露光方式、直描露光方式等を用いることができる。現像方法としては炭酸ナトリウム又はTMAH水酸化テトラメチルアンモニウム)のアルカリ水溶液を用いることが好ましい。開口部4を形成した後、第1絶縁材料層3を更に加熱硬化させてもよい。例えば、加熱温度は100〜200℃、加熱時間は30分〜3時間の間で実施される。

0032

第1絶縁材料層3が熱硬化性樹脂材料で形成されている場合、開口方法として、レーザーアブレーション、サンドブラストウォーターブラストが挙げられる。これらのうち、微細な開口部4を形成可能な点から、レーザーアブレーションが好ましい。レーザーアブレーションによる開口方法としては、CO2レーザー、UV−YAGレーザーなどにより形成できるが、コストの観点から、CO2レーザーを用いた開口方法が好ましい。開口部4から露出した導電層2の表面の樹脂残渣をデスミア処理で取り除いてもよい(図1の(c))。

0033

<第1絶縁材料層の表面にシード層を形成する工程>
第1絶縁材料層3の表面に、無電解めっきによりシード層5を形成する(図1(d))。本実施形態においては、まず、無電解銅めっき触媒となるパラジウムを第1絶縁材料層3の表面に吸着させるため、第1絶縁材料層3の表面を前処理液洗浄する。前処理液は水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを含む市販のアルカリ性前処理液でよい。水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの濃度は1〜30質量%の間で実施される。前処理液への浸漬時間は1〜60分の間で実施される。前処理液への浸漬温度は25〜80℃の間で実施される。前処理した後、余分な前処理液を除去するため、市水、純水、超純水又は有機溶剤で洗浄してもよい。

0034

無電解めっきによりシード層を形成する前に、第1絶縁材料層3の表面を紫外線照射電子線照射オゾン水処理コロナ放電処理プラズマ処理等の方法で改質してもよい。

0035

前処理液除去後、第1絶縁材料層3の表面からアルカリイオンを除去するために、酸性水溶液浸漬洗浄する。酸性水溶液は硫酸水溶液でよく、濃度は1〜20質量%、浸漬時間は1〜60分の間で実施される。酸性水溶液を除去するため、市水、純水、超純水又は有機溶剤で洗浄してもよい。

0036

続いて、酸性水溶液で浸漬洗浄がなされた後の第1絶縁材料層3の表面にパラジウムを付着させる。パラジウムは、市販のパラジウム-スズコロイド溶液パラジウムイオンを含む水溶液、パラジウムイオン懸濁液等でよいが、改質層に効果的に吸着するパラジウムイオンを含む水溶液が好ましい。

0037

パラジウムイオンを含む水溶液に浸漬する際、パラジウムイオンを含む水溶液の温度は、25〜80℃、吸着させるための浸漬時間は1〜60分の間で実施される。パラジウムイオンを吸着させた後、余分なパラジウムイオンを除去するため、市水、純水、超純水又は有機溶剤で洗浄してもよい。

0038

パラジウムイオン吸着後、パラジウムイオンを触媒として作用させるための活性化を行う。パラジウムイオンを活性化させる試薬は市販の活性化剤活性化処理液)でよい。パラジウムイオンを活性化させるために浸漬する活性化剤の温度は、25〜80℃、活性化させるために浸漬する時間は1〜60分の間で実施される。パラジウムイオンの活性化後、余分な活性化剤を除去するため、市水、純水、超純水又は有機溶剤で洗浄してもよい。

0039

続いて、第1絶縁材料層3の表面に無電解銅めっきし、シード層5を形成する。このシード層5は、電解めっきのための給電層となる。

0040

無電解銅めっきとしては、無電解純銅めっき(純度99質量%以上)、無電解銅ニッケルリンめっき(ニッケル含有率:1〜10質量%、リン含有量:1〜13質量%)等が挙げられるが、密着性の観点から、無電解銅ニッケルリンめっきが好ましい。無電解銅ニッケルリンめっき液は市販のめっき液でよく、例えば、無電解銅ニッケルリンめっき液(株式会社JCU製、商品名「AISL−570」)を用いることができる。無電解銅ニッケルリンめっきは、60〜90℃の無電解銅ニッケルリンめっき液中で実施される。

0041

無電解銅めっきにより形成されるシード層の厚さは、20〜200nmが好ましく、40〜200nmがより好ましく、60〜200nmが更に好ましい。

0042

無電解銅めっき後、余分なめっき液を除去するため、市水、純水、超純水又は有機溶剤で洗浄してもよい。また、無電解銅めっき後、シード層5と第1絶縁材料層3との密着力を高めるため、熱硬化アニーリング:加熱による時効硬化処理)を行ってもよい。熱硬化温度は、80〜200℃で加熱することが好ましい。より反応性を早めるために120〜200℃がより好ましく、120〜180℃で加熱することが更に好ましい。熱硬化時間は5〜60分が好ましく、10〜60分がより好ましく、20〜60分が更に好ましい。

0043

<配線部の形成>
シード層上に回路形成用レジスト6をパターニングする(図1(e))。回路形成用レジスト市販のレジストでよく、例えば、ネガ型フィルム状の感光性レジスト日立化成株式会社製、Photec RY−5107UT)を用いることができる。この場合、配線形成用レジスト6における開口部6a及び凹部6bは、まず市販のロールラミネータを用いて配線形成用レジストを成膜し、次いで、パターンを形成したフォトツールを密着させ、露光機を使用して露光を行い、次いで、炭酸ナトリウム水溶液で、スプレー現像を行うことによって形成することができる。なお、ネガ型の代わりにポジ型の感光性レジストを用いてもよい。

0044

シード層5を給電層として、電解銅めっきを実施し、配線部となる銅層7を形成する(図2(f))。銅層7の厚さは1〜10μmが好ましく、3〜10μmがより好ましく、5〜10μmが更に好ましい。

0045

電解銅めっきして銅層7を形成後、配線形成用レジスト6をはく離する(図2(g))。配線形成用レジスト6のはく離は、市販のはく離液を使用して行えばよい。

0046

配線形成用レジスト6をはく離後、シード層5を除去する(図2(h))。シード層の除去とともに、シード層5の下に残存しているパラジウムを除去してもよい。これらの除去は、市販の除去液エッチング液)を使用して行えばよく、具体例として、酸性のエッチング液(株式会社JCU製、BB−20、PJ−10、SAC−700W3C)が挙げられる。

0047

表面処理層の形成>
配線部表面に表面処理層9を形成する(図2(i))。表面処理工程は、市販の表面処理液を用いて処理する工程でよく、例えば、後述するように、配線部形成工程の後に形成する第2絶縁材料層10との密着性を向上する有機成分を含む表面処理液で処理する工程(四国化成工業株式会社製、商品名「GliCAP」)や、配線部表面を微細にエッチングし、その後第2絶縁材料層10との密着性を向上する有機成分を含む表面処理液で処理する工程(アトテックジャパン株式会社製、商品名「ノバボンド」又はメック株式会社製、商品名「CZ8401」「CZ−8402」)を用いることができる。

0048

<第2絶縁材料層の形成>
配線部を覆うように第2絶縁材料層10を形成する(図3(j))。第2絶縁材料層10を構成する材料は、第1絶縁材料層3と同じでもよいし、異なっていても良い。

0049

第2絶縁材料層10から銅層7にまで至る開口部10aを形成する(図3(k))。開口部10aを形成する方法は、開口部4を形成する方法と同じでもよいし、異なっていても良い。

0050

以上、配線基板の製造方法について説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を行ってもよい。

0051

上記実施形態においては、一層の配線層を有する配線基板の製造方法について例示したが、多層化された配線層を有する配線基板を製造してもよい。

0052

本発明を以下の実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。

0053

[実施例1]
感光性樹脂フィルムの作製>
絶縁材料層の形成に使用する材料として、以下の成分を使用して調製した感光性樹脂組成物を用いた。
カルボキシル基エチレン性不飽和基とを含有する光反応性樹脂酸変性したクレゾールノボラック型エポキシアクリレートCCR−1219H、日本化薬株式会社製、商品名) 50質量部
光重合開始剤成分:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(ダロキュアTPO、BASFジャパン株式会社製、商品名)及びエタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(o−アセチルオキシム)(イルガキュアOXE−02、BASFジャパン株式会社製、商品名) 5質量部
熱硬化剤成分:ビフェノールエポキシ樹脂(YX−4000、三菱ケミカル株式会社製、商品名) 10質量部
無機フィラー成分:(平均粒径:50nm、ビニルシランシランカップリング処理したもの)

0054

無機フィラー成分は、樹脂分100体積部に対し、10体積部になるように配合した。なお、無機フィラー成分は、動的光散乱ナノトラック粒度分布計「UPA−EX150」(日機装株式会社製)及びレーザー回折散乱マイクロトラック粒度分布計「MT−3100」(日機装株式会社製)を用いて粒度分布を測定し、最大粒径が1μm以下となっていることを確認した。

0055

上記組成の感光性樹脂組成物の溶液ポリエチレンテレフタレートフィルム(G2−16、帝人株式会社製、商品名、厚さ:16μm)の表面上に塗布した。それを熱風対流式乾燥機を用いて100℃で約10分間乾燥した。これにより形成された感光性樹脂フィルムの厚さは10μmであった。

0056

<微細配線を有する配線層の形成>
図1図3に示す工程に従って、微細配線を有する配線層の形成を行った。支持基板1として、ガラスクロス入り配線基板(サイズ:200mm角、厚さ1.5mm)を準備した。この配線基板の表面には導電層2として銅層が形成されており、その厚さは20μmであった。

0057

・工程(I)
上記配線基板の導電層2の表面に、第1絶縁材料層として上記感光性樹脂フィルム(絶縁材料層)をラミネートした。詳細には、まず、配線基板の導電層2の表面に感光性樹脂フィルムを載置した。次いで、プレス式真空ラミネータ(MVLP−500、株式会社名機製作所製)を用いてプレスした。プレス条件は、プレス熱板温度80℃、真空引き時間20秒、ラミネートプレス時間60秒、気圧4kPa以下、圧着圧力0.4MPaとした。

0058

・工程(II)
プレス後の第1絶縁材料層3に露光処理及び現像処理を施すことによって、配線基板の銅層にまで至る開口部4を設けた。露光は第1絶縁材料層3の上にパターンを形成したフォトツールを密着させ、i線ステッパー露光機(製品名:S6CK型露光機、レンズ:ASC3(Ck)、株式会社サーマプレシジョン製)を使用して、30mJ/cm2のエネルギー量で露光した。次いで、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液で、45秒間スプレー現像を行い、開口部4を設けた。次いで、現像後の第1絶縁材料層3の表面にマスク露光機(EXM−1201型露光機、株式会社オーク製作所製)を使用して、2000mJ/cm2のエネルギー量でポストUV露光した。次いで、クリーンオーブンで170℃、1時間の熱硬化を行った。

0059

・工程(III)
無電解銅めっきにより、第1絶縁材料層3の表面にシード層5を形成した。すなわち、まず、アルカリクリーニングとして、アルカリクリーナー(株式会社JCU製、商品名:EC−B)の110mL/L水溶液に50℃で5分間浸漬し、その後純水に1分間浸漬した。次に、コンディショナとして、コンディショニング液(株式会社JCU製、商品名:PB−200)とEC−Bの混合液(PB−200濃度:70mL/L、EC−B濃度:2mL/L)との混合液に50℃で5分間浸漬し、その後、純水に1分間浸漬した。次に、ソフトエッチングとして、ソフトエッチング液(株式会社JCU製、商品名:PB−228)と98質量%硫酸との混合液(PB−228濃度:100g/L、硫酸濃度:50mL/L)に30℃で2分間浸漬し、その後純水に1分間浸漬した。次に、デスマットとして、10質量%硫酸に室温で1分間浸漬した。次に、キャタライザとして、キャタライ用試薬1(JCU製、商品名:PC−BA)とキャタライズ用試薬2(株式会社JCU製、商品名:PB−333)とEC−Bとの混合液(PC−BA濃度:5g/L、PB−333濃度:40mL/L、EC−B濃度:9mL/L)に60℃で5分間浸漬し、その後純水に1分間浸漬した。次に、アクセラレータとして、アクセラレータ用試薬(株式会社JCU製、商品名:PC−66H)とPC−BAとの混合液(PC−66H濃度:10mL/L、PC−BA濃度:5g/L)に30℃で5分間浸漬し、その後純水に1分間浸漬した。次に、無電解銅めっきとして、無電解銅めっき液(株式会社JCU製、商品名:AISL−570B、AISL−570C、AISL−570MU)とPC−BAとの混合液(AISL−570B濃度:70mL/L、AISL−570C濃度:24mL/L、AISL−570MU濃度:50mL/L、PC−BA濃度:13g/L)に60℃で7分間浸漬し、その後純水に1分間浸漬した。その後、85℃のホットプレートで5分間乾燥させた。次に、180℃のオーブンで1時間、熱アニーリングした。

0060

・工程(IV)
真空ラミネータ(日合モートン社製、V−160)を用いて、無電解銅のシード層5が成膜された200mm□の基板の上に、回路形成用レジスト6(日立化成株式会社製、RY−5107UT)を真空ラミネートした。ラミネート温度は110℃、ラミネート時間は60秒、ラミネート圧力は0.5MPaとした。

0061

真空ラミネート後、1日放置し、i線ステッパー露光機(製品名:S6CK型露光機、レンズ:ASC3(Ck)、株式会社サーマプレシジョン製)を用いて、回路形成用レジスト6を露光した。露光量は140mJ/cm2、フォーカスは−15μmとした。露光後、1日放置し、回路形成用レジスト6の保護フィルムをはく離し、スプレー現像機(ミカサ株式会社製、AD−3000)を用いて現像した。現像液は1.0質量%炭酸ナトリウム水溶液、現像温度は30℃、スプレー圧は0.14MPaとした。これにより、以下のL/S(ラインスペース)の配線を形成するためのレジストパターンをシード層5の上に形成した。
・L/S=10μm/10μm(配線の数:10本)
・L/S=7μm/7μm(配線の数:10本)
・L/S=5μm/5μm(配線の数:10本)
・L/S=3μm/3μm(配線の数:10本)
・L/S=2μm/2μm(配線の数:10本)

0062

・工程(V)
クリーナーとして(奥野製薬工業株式会社製、商品名:ICPクリーンS−135)の100mL/L水溶液に50℃で1分間浸漬し、純水に50℃で1分間浸漬、純水に25℃で1分間浸漬し、10質量%硫酸水溶液に25℃で1分間浸漬した。次に、硫酸銅水和物の120g/L、96質量%硫酸220g/Lの水溶液7.3Lに、37質量%塩酸を0.25mL、奥野製薬工業株式会社製の商品名:トップルチナGT−3を10mL、奥野製薬工業株式会社製の商品名:トップルチナGT−2を1mL加えた水溶液に、25℃で電流密度を1.5A/dm2で10分間の条件で電解めっきを施し、開口部6aの部分に銅層7を形成した。その後、純水に25℃で5分間浸漬し、80℃のホットプレートで5分間乾燥させた。

0063

・工程(VI)
スプレー現像機(ミカサ株式会社製、AD−3000)を用いて、回路形成用レジスト6をはく離した。はく離液は2.38質量%TMAH水溶液、はく離温度は40℃、スプレー圧力は0.2MPaとした。

0064

・工程(VII)
シード層5である無電解銅及びパラジウム触媒を除去した。無電解Cuのエッチングとして、エッチング液(株式会社JCU製、SAC−700W3C)と98質量%硫酸と35質量%過酸化水素水と硫酸銅・5水和物との水溶液(SAC−700W3C濃度:5容量%、硫酸濃度:4容量%、過酸化水素濃度:5容量%、硫酸銅・5水和物濃度:30g/L)に35℃で1分間浸漬した。次に、パラジウム触媒の除去としてFL水溶液(株式会社JCU製、FL−A 500mL/L、FL−B 40mL/L)に50℃で1分間浸漬した。その後、純水に25℃で5分間浸漬し、80℃のホットプレートで5分間乾燥させた。

0065

・工程(VIII)
銅層7による配線部及びパッド表面をGliCAP(四国化成工業株式会社製)により表面処理し、表面処理層9を形成した。まず、酸洗浄として、3.5質量%塩酸水溶液に25℃で1分間浸漬した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。次に、ソフトエッチング液(四国化成工業株式会社製、GB−1000)に30℃で1分間浸漬した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。次に、表面処理剤(四国化成工業株式会社製、GliCAP)に30℃で15分間浸漬した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。その後、100℃のホットプレートで5分間乾燥させた。

0066

・工程(IX)
上記、表面処理したパッド及び配線を覆うように、感光性樹脂フィルム(第2絶縁材料層10)をラミネートした。詳細には、まず、配線基板の銅層の表面に感光性樹脂フィルムを載置した。次いで、プレス式真空ラミネータ(MVLP−500、株式会社名機製作所製)を用いてプレスした。プレス条件は、プレス熱板温度80℃、真空引き時間20秒、ラミネートプレス時間60秒、気圧4kPa以下、圧着圧力0.4MPaとした。プレス後の絶縁材料層に露光処理及び現像処理を施すことによって、配線基板の銅層にまで至る開口部10aを設けた。露光は絶縁材料層の上にパターンを形成したフォトツールを密着させ、i線ステッパー露光機(製品名:S6CK型露光機、レンズ:ASC3(Ck)、株式会社サーマプレシジョン製)を使用して、30mJ/cm2のエネルギー量で露光した。次いで、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液で、45秒間スプレー現像を行い、開口部10aを設けた。次いで、現像後の絶縁材料層表面にマスク露光機(EXM−1201型露光機、株式会社オーク製作所製)を使用して、2000mJ/cm2のエネルギー量でポストUV露光した。次いで、クリーンオーブンで170℃、1時間の熱硬化を行った。

0067

[実施例2]
工程(VIII)において、GliCAPの代わりにノバボンド(アトテックジャパン株式会社製)を用いて表面処理したことの他は実施例1と同様にして配線基板を得た。すなわち、まず、ノバボンドITスタビライザー(アトテックジャパン株式会社製)の水溶液15mL/Lに50℃で1分間浸漬した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。次に、ノバボンドIT(アトテックジャパン株式会社製)の水溶液30mL/Lに50℃で1分間浸漬した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。次に、ノバボンドITリデューサー(アトテックジャパン株式会社製)の水溶液20mL/Lに30℃で5分間浸漬した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。次に、ノバボンドITプロテクターMK(アトテックジャパン株式会社製)の水溶液10mL/Lに35℃で1分間浸漬した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。その後、100℃のホットプレートで5分間乾燥させた。

0068

[実施例3]
工程(VIII)において、GliCAPの代わりにCZ8401(メック株式会社製)を用いて表面処理したことの他は実施例1と同様にして配線基板を得た。すなわち、まず、酸洗浄として、5質量%塩酸水溶液により25℃で30秒間0.2MPaの水圧スプレー洗浄した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。次に、CZ8401処理液により25℃で1分間0.2MPaの水圧でスプレー処理した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。次に、10質量%硫酸水溶液により25℃で20秒間0.1MPaの水圧でスプレー処理した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。その後、100℃のホットプレートで5分間乾燥させた。

0069

[実施例4]
工程(VIII)において、GliCAPの代わりにCZ8402(メック株式会社製)を用いて表面処理したことの他は実施例1と同様にして配線基板を得た。すなわち、まず、酸洗浄として、5質量%塩酸水溶液により25℃で30秒間0.2MPaの水圧でスプレー洗浄した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。次に、CZ8402処理液により25℃で1分間0.2MPaの水圧でスプレー処理した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。次に、10質量%硫酸水溶液により25℃で20秒間0.1MPaの水圧でスプレー処理した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。その後、100℃のホットプレートで5分間乾燥させた。

0070

[比較例1]
工程(VIII)において、表面処理剤を用いないことの他は実施例1と同様にして配線基板を得た。すなわち、まず、酸洗浄として、5質量%塩酸水溶液により25℃で30秒間0.2MPaの水圧でスプレー洗浄した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。その後、100℃のホットプレートで5分間乾燥させた。

0071

[比較例2]
工程(VIII)において、GliCAPの代わりにCZ8101(メック株式会社製)を用いて表面処理したことの他は実施例1と同様にして配線基板を得た。すなわち、まず、酸洗浄として、5質量%塩酸水溶液により25℃で30秒間0.2MPaの水圧でスプレー洗浄した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。次に、CZ8101処理液により25℃で1分間0.2MPaの水圧でスプレー処理した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。次に、10質量%硫酸水溶液により25℃で20秒間0.1MPaの水圧でスプレー処理した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。次に、防錆処理として、CL−8300(メック株式会社製)処理液により25℃で30秒間浸漬処理した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。その後、100℃のホットプレートで5分間乾燥させた。

0072

[比較例3]
工程(VIII)において、GliCAPの代わりにCZ8101(メック株式会社製)を用いて表面処理したことの他は実施例1と同様にして配線基板を得た。すなわち、まず、酸洗浄として、5質量%塩酸水溶液により25℃で30秒間0.2MPaの水圧でスプレー洗浄した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。次に、CZ8101処理液により25℃で30秒間0.2MPaの水圧でスプレー処理した。本比較例3は、比較例2に比べてCZ8101処理液による処理時間を短くした。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。次に、10質量%硫酸水溶液により25℃で20秒間0.1MPaの水圧でスプレー処理した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。次に、防錆処理として、CL−8300(メック株式会社製)処理液により25℃で30秒間浸漬処理した。次に、純水により25℃で1分間流水洗浄した。その後、100℃のホットプレートで5分間乾燥させた。

0073

<銅層表面の平均粗さRaの測定>
実施例1(GliCAPによる表面処理)、実施例2(ノバボンドによる表面処理)、実施例3(CZ−8401による表面処理)、実施例4(CZ−8402による表面処理)、比較例1(表面処理剤なし)、比較例2(CZ−8101)、及び比較例3(CZ−8101による短時間表面処理)に係る銅層表面の平均粗さRaをレーザ顕微鏡オリンパス株式会社製)を用いて測定した。実施例1に係る銅層の表面の平均粗さRaは43nmであり、実施例2に係る銅層の表面の平均粗さRaは45nmであり、実施例3に係る銅層の表面の平均粗さRaは65nmであり、実施例4に係る銅層の表面の平均粗さRaは67nmであり、比較例1に係る銅層の表面の平均粗さRaは45nmであり、比較例2に銅層の表面の平均粗さRaは400nmであり、比較例3の銅層の表面の平均粗さRaは90nmであった。

0074

<銅層と絶縁材料層界面のピール強度測定>
実施例1(GliCAPによる表面処理)、実施例2(ノバボンドによる表面処理)、実施例3(CZ−8401による表面処理)、実施例4(CZ−8402による表面処理)、比較例1(表面処理剤なし)、比較例2(CZ−8101)及び比較例3(CZ−8101による短時間表面処理)に係る銅層と第2絶縁材料層の界面のピール強度をピール強度測定装置(株式会社島津製作所製)を用いて測定した。実施例1に係るピール強度は0.52kN/m、実施例2に係るピール強度は0.75kN/m、実施例3に係るピール強度は0.67kN/m、実施例4に係るピール強度は0.62kN/m、比較例1に係るピール強度は0.1kN/m、比較例2に係るピール強度は0.72kN/m、及び比較例3に係るピール強度は0.4kN/mであった。

0075

<配線形成性の評価>
L/Sが10μm/10μm、7μm/7μm、5μm/5μm、3μm/3μm及び2μm/2μmの配線パターンをそれぞれ10個ずつ有する配線基板を作製し、配線形成性について光学顕微鏡を用いて評価を行った。各配線パターンの10個の配線のうち、配線倒れ、配線はく離又は配線断線が発生しているものが0個の場合を「A」とし、1〜2個の場合を「B」とし、3個以上の場合を「C」とした。表1に結果を示す。

0076

0077

表1に示すように、実施例1〜4は、配線パターン(L/S)が3(μm)/3(μm)以下と超微細になっても配線倒れ、配線はく離又は配線断線が全く見られず、微細配線形成能に優れることが分かる。これは、微細パターンの配線部と第2絶縁材料層とのピール強度が0.6kN/m以上と高いためである。

0078

それに対して、比較例1及び3は、微細パターンの配線部と第2絶縁材料層とのピール強度が0.6kN/m未満であるため、配線パターン(L/S)がより超微細、具体的に3(μm)/3(μm)以下になると、配線倒れ、配線はく離又は配線断線の発生により超微細配線形成能が実施例1〜4に比べて劣っていた。

0079

なお、比較例2は、実施例1〜4と同様に、微細パターンの配線部と第2絶縁材料層とのピール強度が高いため、微細配線形成能に優れていた。しかしながら、比較例2は、表面処理後の配線部の平均粗さRaが400nmと非常に大きいため、マイクロストリップ配線を形成した配線基板を作製し、そのマイクロストリップ配線部分について10〜50GHzの伝送損失を測定した結果、伝送損失がいずれも2db/cm以上と大きくなり、高周波帯で使用する配線基板としては不適であることが分かった。同様に、表面処理後の配線部の平均粗さRaが90nmである比較例3についても、マイクロストリップ配線部分について10〜50GHzの伝送損失を測定した結果、特に20GHzより高い高周波帯において1db/cm以上の大きな値を示すようになり、高周波域用配線基板として使用できる高周波帯域が制限されるという問題のあることが分かった。

0080

一方、実施例1〜4は、比較例1と同じ方法でマイクロストリップ配線部分を形成し、そのマイクロストリップ配線部分について10〜50GHzの伝送損失を測定した結果、伝送損失がいずれも0〜1dB/cmの範囲であり、優れた高周波特性を有することを確認できた。なお、比較例1は、微細パターン形成能に大きな問題を有するものの、配線部の表面処理が実質的に行われておらず、導体表面の平均粗さRaが45nmであることから、5/5(μm)までの微細パターンについては高周波域の伝送損失が実施例1〜4とほぼ同等であった。しかしながら、3/3(μm)以下のより微細パターンでは微細パターン形成能が劣ることから高周波域の伝送損失の測定値に大きなばらつきがあり、場合によっては2dB/cmを超える値で観測される場合のあることが分かった。

0081

以上のように、第1絶縁材料層と、第1絶縁材料層上に形成される配線部及び回路形成用の第2絶縁材料層とを備える配線基板において、前記配線層の表面処理後の導体表面の平均表面粗さRaを70nm以下とし、且つ、前記配線層と前記第2絶縁材料層とのピール強度を0.6kN/m以上の範囲に規定することにより、配線層と絶縁材料層との密着性を確保しながら、且つ、高周波帯の伝送損失の低減が図れる配線基板を提供することができる。

0082

1…支持基板、2…導電層、3…第1絶縁材料層、4…開口部、5…シード層、6…回路形成用レジスト、6a…開口部、6b…凹部、7…銅層、8…配線基板、9…表面処理層、10…第2絶縁材料層、10a…開口部

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