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技術 リチウムイオン二次電池用電解液、及びリチウムイオン二次電池

出願人 積水化学工業株式会社
発明者 西野友章
出願日 2019年3月22日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-055367
公開日 2020年9月24日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-155378
状態 未査定
技術分野 電池の電極及び活物質 二次電池(その他の蓄電池)
主要キーワード 電極構成体 リチウムイオン電池用電解液 金属酸リチウム 錯体水素化物 有機酸リチウム塩 SBR 超音波融着 外装体内
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課題

低温においても良好なサイクル特性を示すことができるリチウムイオン電池用電解液を提供する。

解決手段

有機溶媒電解質塩添加剤とを含むリチウムイオン二次電池用電解液であって、前記添加剤が、リチウムオキサレートボレート及びフッ素含有環状カーボネートを含むリチウムイオン二次電池用電解液である。

概要

背景

リチウムイオン二次電池は、鉛蓄電池ニッケル水素電池に比べて、エネルギー密度及び起電力が高いという特徴を有するため、自動車、住宅等以外にも、小型、軽量化が要求される携帯電話ノートパソコン等の電源として広く使用されている。これらリチウムイオン二次電池では、電解質塩としてのリチウム塩有機溶媒に溶解させたリチウムイオン二次電池用電解液を使用したものが主流となっている。

従来のリチウムイオン二次電池用電解液の有機溶媒としては、エチレンカーボネートプロピレンカーボネート等が用いられている。また、リチウム塩としては、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウリチウム(LiBF4)等が使用されている。

上記のような有機溶媒は、リチウム塩を電離させる程度に誘電率が高いこと、少なくとも−20〜60℃の広い温度領域使用可能であることが求められる。特に、電気自動車等の車載用途電源の場合、寒冷地(−20℃程度)での発進時に高い出力特性が要求されるため、低温特性の向上が重要である。

この要求を満たすために、環状カーボネート環状炭酸エステル)であるエチレンカーボネートと、粘度の低いジメチルカーボネートメチルエチルカーボネートジエチルカーボネート等の環構造を有さない鎖状カーボネート鎖状炭酸エステル)とを混合した有機溶媒が、一般に広く用いられている。
しかし、エチレンカーボネートを混合した電解液は、低温において、粘性が高くなってイオン伝導度が低くなる問題があった。
この問題を解決する従来方法として、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の分岐鎖を有する環状カーボネート類環状炭酸エステル類)や、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン類を用いた非水溶媒の使用が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。

概要

低温においても良好なサイクル特性を示すことができるリチウムイオン電池用電解液を提供する。有機溶媒と電解質塩と添加剤とを含むリチウムイオン二次電池用電解液であって、前記添加剤が、リチウムオキサレートボレート及びフッ素含有環状カーボネートを含むリチウムイオン二次電池用電解液である。なし

目的

本発明は、低温においても良好なサイクル特性を示すことができるリチウムイオン電池用電解液を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

有機溶媒電解質塩添加剤とを含むリチウムイオン二次電池用電解液であって、前記添加剤が、リチウムオキサレートボレート及びフッ素含有環状カーボネートを含むリチウムイオン二次電池用電解液。

請求項2

前記リチウムオキサレートボレートが、リチウムジフルオロオキサレートボレート(LiDFOB)である請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用電解液。

請求項3

前記フッ素含有環状カーボネートが、モノフルオロエチレンカーボネートである請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用電解液。

請求項4

前記リチウムイオン電池用電解液に対する前記リチウムオキサレートボレートの含有量が0.1〜2質量%である請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用電解液。

請求項5

前記リチウムイオン電池用電解液に対する前記フッ素含有環状カーボネートの含有量が0.1〜2質量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用電解液。

請求項6

前記フッ素含有環状カーボネートに対する前記リチウムオキサレートボレートの質量比(リチウムオキサレートボレート/フッ素含有環状カーボネート)が、0.05〜0.95である請求項1〜5のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用電解液。

請求項7

前記有機溶媒がエチレンカーボネートを含む請求項1〜6のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用電解液。

請求項8

前記添加剤がさらにビニレンカーボネートを含む請求項1〜7のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用電解液。

請求項9

リチウムイオン二次電池の正極がリン酸鉄リチウムを含む正極活物質層を有する請求項1〜8のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用電解液。

請求項10

請求項1〜9のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用電解液を備えるリチウムイオン二次電池。

請求項11

正極と負極とを備え、前記正極がリン酸鉄を含む正極活物質層を有する請求項10に記載のリチウムイオン二次電池。

技術分野

0001

本発明は、リチウムイオン二次電池用電解液、及び当該電解液を備えるリチウムイオン二次電池に関する。

背景技術

0002

リチウムイオン二次電池は、鉛蓄電池ニッケル水素電池に比べて、エネルギー密度及び起電力が高いという特徴を有するため、自動車、住宅等以外にも、小型、軽量化が要求される携帯電話ノートパソコン等の電源として広く使用されている。これらリチウムイオン二次電池では、電解質塩としてのリチウム塩有機溶媒に溶解させたリチウムイオン二次電池用電解液を使用したものが主流となっている。

0003

従来のリチウムイオン二次電池用電解液の有機溶媒としては、エチレンカーボネートプロピレンカーボネート等が用いられている。また、リチウム塩としては、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウリチウム(LiBF4)等が使用されている。

0004

上記のような有機溶媒は、リチウム塩を電離させる程度に誘電率が高いこと、少なくとも−20〜60℃の広い温度領域使用可能であることが求められる。特に、電気自動車等の車載用途電源の場合、寒冷地(−20℃程度)での発進時に高い出力特性が要求されるため、低温特性の向上が重要である。

0005

この要求を満たすために、環状カーボネート環状炭酸エステル)であるエチレンカーボネートと、粘度の低いジメチルカーボネートメチルエチルカーボネートジエチルカーボネート等の環構造を有さない鎖状カーボネート鎖状炭酸エステル)とを混合した有機溶媒が、一般に広く用いられている。
しかし、エチレンカーボネートを混合した電解液は、低温において、粘性が高くなってイオン伝導度が低くなる問題があった。
この問題を解決する従来方法として、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の分岐鎖を有する環状カーボネート類環状炭酸エステル類)や、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン類を用いた非水溶媒の使用が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。

先行技術

0006

特許第3369583号公報
特許第4407205号公報

発明が解決しようとする課題

0007

従来のリチウムイオン二次電池の負極において、負極活物質として黒鉛非晶質炭素等の炭素材料が使用されている場合、電解液に含まれるプロピレンカーボネートやブチレンカーボネートが、充電の際に当該炭素材料に対して共挿入されて更に還元分解される。その結果、当該炭素材料の層状構造破壊されるので、当該負極表面上に良好な界面被膜(SEI)が形成されず、二次電池として機能し難いという問題がある。
また、当該電解液にγ−ブチロラクトンやγ−バレロラクトンが含まれる場合においても、これらが充電時に還元分解するため、良好なSEIの形成が妨げられ、二次電池として機能し難いという問題がある。このような問題があるにも関わらず、当該電解液を二次電池に使用して繰り返し充電を行った場合、すぐに電池の容量が著しく低下してしまう問題、すなわちサイクル寿命特性が悪いという問題がある。

0008

そこで、本発明は、低温においても良好なサイクル特性を示すことができるリチウムイオン電池用電解液を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、鋭意検討の結果、リチウムジフルオロオキサレートボレート及びフルオロエチレンカーボネートを含む添加剤を含有させたリチウムイオン二次電池用電解液を使用することで、上記課題を解決できることを見出し、以下の本発明を完成させた。本発明の要旨は、下記のとおりである。

0010

[1]有機溶媒と電解質塩と添加剤とを含むリチウムイオン二次電池用電解液であって、
前記添加剤が、リチウムオキサレートボレート及びフッ素含有環状カーボネートを含むリチウムイオン二次電池用電解液。
[2] 前記リチウムオキサレートボレートが、リチウムジフルオロオキサレートボレート(LiDFOB)である[1]に記載のリチウムイオン二次電池用電解液。
[3] 前記フッ素含有環状カーボネートが、モノフルオロエチレンカーボネートである[1]又は[2]に記載のリチウムイオン二次電池用電解液。
[4] 前記リチウムイオン電池用電解液に対する前記リチウムオキサレートボレートの含有量が0.1〜2質量%である[1]〜[3]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用電解液。
[5] 前記リチウムイオン電池用電解液に対する前記フッ素含有環状カーボネートの含有量が0.1〜2質量%である[1]〜[4]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用電解液。
[6] 前記フッ素含有環状カーボネートに対する前記リチウムオキサレートボレートの質量比(リチウムオキサレートボレート/フッ素含有環状カーボネート)が、0.05〜0.95である[1]〜[5]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用電解液。
[7] 前記有機溶媒がエチレンカーボネートを含む[1]〜[6]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用電解液。
[8] 前記添加剤がさらにビニレンカーボネートを含む[1]〜[7]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用電解液。
[9]リチウムイオン二次電池の正極がリン酸鉄リチウムを含む正極活物質層を有する[1]〜[8]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用電解液。
[10] [1]〜[9]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用電解液を備えるリチウムイオン二次電池。
[11] 正極と負極とを備え、前記正極がリン酸鉄を含む正極活物質層を有する[10]に記載のリチウムイオン二次電池。

発明の効果

0011

本発明によれば、低温においても良好なサイクル特性を示すことができるリチウムイオン電池用電解液を提供することができる。なお、前記「低温」とは−20℃程度を意味する。

0012

<リチウムイオン二次電池用電解液>
本発明のリチウムイオン二次電池用電解液は、有機溶媒と電解質塩と添加剤とを含み、当該添加剤が、リチウムオキサレートボレート及びフッ素含有環状カーボネートを含む。
本発明では、低温時でも良好なSEIを形成しサイクル特性を良好にするための添加剤として、リチウムオキサレートボレート及びフッ素含有環状カーボネートに着目し、これらによって、良好な容量特性だけでなく、低温においても良好なサイクル特性が示されることを見出した。
このような効果が得られる理由については明確ではないが、以下のように推察される。まず、当該添加剤のうち、フッ素含有環状カーボネートのフッ素とリチウムオキサレートボレートのホウ素がSEIの形成に寄与する。SEIの形成により、電解液と活物質との直接接触が防止されることで、サイクル特性等が向上すると考えられる。しかし、SEIが厚くなりすぎると、低温時の内部抵抗が上昇してしまう。このような現象に対し、当該添加剤の環状カーボネートの環構造が鎖状に分解してSEIの製膜に利用されることでSEIが過剰な厚みになることが防がれる。これよって、効果的なSEIが形成されて、上記のような効果が奏されると推察される。
以下、リチウムイオン二次電池用電解液について詳細に説明する。

0013

[添加剤]
(リチウムオキサレートボレート)
リチウムオキサレートボレートとしては、リチウムジフルオロオキサレートボレート(LiDFOB)、リチウムビスオキサレートボレート(LiBOB)が挙げられ、リチウムジフルオロオキサレートボレートが好ましい。リチウムジフルオロオキサレートボレートはフッ素を含有しており、これによって低温におけるSEIの形成が促進される。

0014

電解液におけるリチウムオキサレートボレートの含有量は0.1〜2質量%であることが好ましく、0.1〜1質量%であることがより好ましい。含有量が0.1〜2質量%であることで、負極表面上における還元分解量が適正となり、形成された皮膜を安定的に維持することができる。

0015

(フッ素含有環状カーボネート)
フッ素含有環状カーボネートとしては、モノフルオロエチレンカーボネート、4,4−ジフルオロエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロエチレンカーボネートからなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましく、モノフルオロエチレンカーボネートであることがより好ましい。

0016

電解液におけるフッ素含有環状カーボネートの含有量は0.1〜2質量%であることが好ましく、1〜1.8質量%であることがより好ましい。含有量が0.1〜2質量%であることで、負極表面上における還元分解量が適正となり、形成された皮膜を安定的に維持することができる。

0017

フッ素含有環状カーボネートに対するリチウムオキサレートボレートの質量比(リチウムオキサレートボレート(好ましくはLiDFOB)/フッ素含有環状カーボネート(好ましくはFEC))は、0.05〜0.95であることが好ましく、0.1〜0.7であることがより好ましく、0.1〜0.4であることがさらに好ましい。質量比が0.05〜0.95であることで、LiDFOBはFECに比べて嵩高く、分解残渣が嵩高く、皮膜の厚みが大きくなり、抵抗が上昇する傾向となるため、LiDFOB/FECの値を、0.05〜0.95にすることにより、皮膜の厚みが大きくなりすぎず、抵抗値が良好なSEIを形成することができる。

0018

その他の添加剤として、SEIの安定化の観点から、ビニレンカーボネート(VC)、エチレンサルファイトES)を含有させてもよく、なかでも、ビニレンカーボネートを含むことが好ましい。電解液中のその他の添加剤の含有量は、3質量%以下であることが好ましく、0.05〜2質量%であることがより好ましい。

0019

[有機溶媒]
有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホランジメチルスルホキシドアセトニトリルジメチルホルムアミドジメチルアセトアミド、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンテトロヒドラフラン、2−メチルテトラヒドロフランジオキソランメチルアセテートなどの極性溶媒、又はこれら溶媒の2種類以上の混合物が挙げられ、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、プロピレンカーボネートが好ましく、エチレンカーボネートを含むことがより好ましい。

0020

なかでも、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネートの組み合わせ、あるいはエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、エチルメチルカーボネートの組み合わせを含むことが好ましい。
この場合、有機溶媒中のエチレンカーボネートの含有量は、15〜60体積%であることが好ましく、20〜50体積%であることがより好ましい。
有機溶媒中のプロピレンカーボネートの含有量は、1〜15体積%であることが好ましく、1〜10体積%であることがより好ましい。
有機溶媒中のエチルメチルカーボネートの含有量は、40〜80体積%であることが好ましく、50〜75体積%であることがより好ましい。

0021

[電解質塩]
電解質塩としては、LiClO4、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiCF3CO2、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO2CF2CF3)2、LiN(COCF3)2及びLiN(COCF2CF3)2等のリチウムを含む塩が挙げられる。また、有機酸リチウム塩三フッ化ホウ素錯体、LiBH4等の錯体水素化物等の錯体が挙げられる。これらの塩又は錯体は、1種単独で使用してもよいが、2種以上の混合物であってもよい。なかでも、LiPF6が好ましい。
電解液における電解質塩の含有量は、5〜15質量%であることが好ましく、7〜13質量%であることがより好ましい。

0022

上記本発明の電解液は更に高分子化合物を含むゲル状電解質であってもよい。高分子化合物としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系ポリマーポリメタアクリル酸メチル等のポリアクリルポリマーが挙げられる。なお、ゲル状電解質は、セパレータとして使用されてもよい。

0023

本発明の電解液は、負極及び正極間に配置されればよく、例えば、電解液は、負極及び正極、又は負極、正極、及びセパレータが内部に収納されたバッテリーセル内に充填される。また、電解液は、例えば、負極又は正極上に塗布されて負極及び正極間に配置されてもよい。

0024

また、本発明の電解液が使用されるリチウムイオン二次電池としては、その正極がリン酸鉄リチウムを含む正極活物質層を有する電池であることが好ましい。本発明の電解液に含まれる添加剤であるリチウムオキサレートボレートの低い還元電位が、上記電池の電圧範囲に適しているため、本発明の電解液の特性が引き出されやすい。

0025

<リチウムイオン二次電池>
本発明のリチウムイオン二次電池は、本発明のリチウムイオン二次電池用電解液を備えていれば特に限定されず、例えば、正極とセパレータと負極と電解液とを含む。また、セパレータの代わりに絶縁層を用いたり、セパレータとともに絶縁層を有してもよい。絶縁層は、正極とセパレータとの間、又は、セパレータと負極との間に設けることができる。

0026

(正極)
本発明のリチウムイオン二次電池における正極は、好ましくは正極集電体と、正極集電体上に積層された正極活物質層とを有する。正極活物質層は、典型的には、正極活物質と、正極用バインダーとを含む。
正極活物質としては、金属酸リチウム化合物が挙げられる。金属酸リチウム化合物としては、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn2O4)、リン酸鉄リチウム等が例示できる。さらに、正極活物質として、リチウム以外の金属を複数使用したものを使用してもよく、三元系と呼ばれるNCM(ニッケルコバルトマンガン)系酸化物、NCA(ニッケルコバルトアルミニウム)系酸化物等を使用してもよい。正極活物質として、これらの物質を1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよいが、リン酸鉄リチウムが好ましい。既述のとおり、リチウムオキサレートボレートの低い還元電位が、リン酸鉄リチウムを正極活物質とした電池の電圧範囲に適しているため、本発明の電解液の特性が引き出されやすい。リン酸鉄リチウムとしては、LiFePO4、Li(Fe,Mn)PO4、Li(Fe,Co)PO4、Li(Fe,Ni)PO4等が挙げられ、LiFePO4が好ましい。

0027

正極活物質は、特に限定されないが、その平均粒子径が0.1〜50μmであることが好ましく、0.1〜30μmであることがより好ましい。なお、平均粒子径は、レーザー回折散乱法によって求めた粒度分布において、体積積算が50%での粒径(D50)を意味する。
リチウムイオン拡散抵抗を低くし、電池のサイクル特性を向上させる観点から、平均粒子径は、0.50〜2.00μmがさらにより好ましい。
正極活物質層における正極活物質の含有量は、正極活物質層全量基準で、50〜98.5質量%が好ましく、60〜98質量%がより好ましい。

0028

正極用バインダーの具体例としては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVdF−HFP)、ポリテトラフルオロエチレンPTFE)等のフッ素含有樹脂ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレートPMMA)等のアクリル樹脂ポリ酢酸ビニルポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアクリロニトリル(PAN)、アクリロニトリルブタジエンゴムスチレンブタジエンゴムSBR)、ポリ(メタ)アクリル酸カルボキシメチルセルロースCMC)、ヒドロキシエチルセルロース、及びポリビニルアルコール等が挙げられる。これらバインダーは、1種単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。また、カルボキシメチルセルロース等は、ナトリウム塩等の塩の態様にて使用されていてもよい。
これらのなかでは、フッ素含有樹脂が好ましく、中でもポリフッ化ビニリデンがより好ましい。
正極活物質層におけるバインダーの含有量は、正極活物質層全量基準で、0.5質量%以上であることが好ましく、0.5〜20質量%であることがより好ましく、1.0〜10質量%がさらに好ましい。

0029

正極活物質層は、導電助剤をさらに含んでもよい。導電助剤は、正極活物質や負極活物質よりも導電性が高い材料が使用され、具体的には、ケッチェンブラックアセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックカーボンナノチューブ、棒状カーボン等の炭素材料等が挙げられる。導電助剤は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。正極活物質層において、導電助剤が含有される場合、導電助剤の含有量は、正極活物質層全量基準で、0.5〜15質量%であることが好ましく、1.0〜9質量%であることがより好ましい。

0030

正極活物質層は、本発明の効果を損なわない範囲内において、正極活物質、導電助剤、及びバインダー以外の他の任意成分を含んでもよい。ただし、正極活物質層の総質量のうち、正極活物質、導電助剤、及びバインダーの総含有量は、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましい。
正極活物質層の厚さ(正極活物質層が複数ある場合は各々の厚さ)は、特に限定されないが、10〜100μmが好ましく、20〜80μmがより好ましい。

0031

また、正極集電体となる材料は、銅、アルミニウム、チタンニッケルステンレス鋼等の導電性を有する金属が挙げられる。これらの中では、アルミニウム、チタン、ニッケル及びステンレス鋼が好ましく、アルミニウムがより好ましい。正極集電体は、一般的に金属箔からなり、その厚さは、特に限定されないが、1〜50μmが好ましく、5〜20μmがより好ましい。電極集電体の厚さが1〜50μmであると、電極集電体のハンドリングが容易になるとともに、エネルギー密度の低下を抑制できる。

0032

(負極)
本発明のリチウムイオン二次電池における負極は、好ましくは負極集電体と、負極集電体上に積層された負極活物質層とを有する。負極活物質層は、典型的には、負極活物質と、負極用バインダーとを含む。
負極活物質としては、グラファイトハードカーボンなどの炭素材料、スズ化合物シリコン炭素複合体、リチウムなどが挙げられるが、これら中では炭素材料が好ましく、グラファイトがより好ましい。負極活物質として、これらの物質を1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
負極活物質は、特に限定されないが、その平均粒子径が0.5〜50μmであることが好ましく、1〜30μmであることがより好ましい。
負極活物質層における負極活物質の含有量は、負極活物質層全量基準で、50〜98.5質量%が好ましく、60〜98質量%がより好ましい。

0033

負極用バインダーの具体例としては、正極用バインダーの具体例と同様であり、これらバインダーは、1種単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。また、カルボキシメチルセルロース等は、ナトリウム塩等の塩の態様にて使用されていてもよい。
これらのなかでは、フッ素含有樹脂が好ましく、中でもポリフッ化ビニリデンがより好ましい。
負極活物質層におけるバインダーの含有量は、負極活物質層全量基準で、0.5質量%以上であることが好ましく、0.5〜20質量%であることがより好ましく、1.0〜10質量%がさらに好ましい。

0034

負極活物質層は、導電助剤を含有してもよい。導電助剤の具体例は、正極活物質層の場合と同じものが挙げられる。導電助剤は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
負極活物質層において、導電助剤が含有される場合、導電助剤の含有量は、負極活物質層全量基準で、1〜30質量%であることが好ましく、2〜25質量%であることがより好ましい。
なお、負極活物質層において、本発明の効果を損なわない範囲内において、負極活物質、導電助剤、及びバインダー以外の他の任意成分を含んでもよいことは、正極活物質層の場合と同じであり、その含有量も同様である。
負極活物質層の厚さ(負極活物質層が複数ある場合は各々の厚さ)は、特に限定されないが、10〜100μmが好ましく、20〜80μmがより好ましい。

0035

負極集電体を構成する材料としては、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、ステンレス鋼等の導電性を有する金属が挙げられる。これらの中では、銅、チタン、ニッケル及びステンレス鋼が好ましく、銅がより好ましい。負極集電体も、正極集電体と同様に一般的には金属箔からなり、その厚さは、特に限定されないが、1〜50μmが好ましく、5〜20μmがより好ましい。電極集電体の厚さが1〜50μmであると、電極集電体のハンドリングが容易になるとともに、エネルギー密度の低下を抑制できる。

0036

(絶縁層)
正極とセパレータとの間、又は、セパレータと負極との間に絶縁層を有することが好ましい。絶縁層により正極及び負極の間の短絡が効果的に防止される。絶縁層は、好ましくは、絶縁性微粒子絶縁層用バインダーとを含み、絶縁性微粒子が絶縁層用バインダーによって結着されて構成された多孔質構造を有する層である。

0037

絶縁性微粒子は、絶縁性であれば特に限定されず、有機粒子無機粒子の何れであってもよい。具体的な有機粒子としては、例えば、架橋ポリメタクリル酸メチル架橋スチレンアクリル酸共重合体、架橋アクリロニトリル樹脂ポリアミド樹脂ポリイミド樹脂、ポリ(2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸リチウム)、ポリアセタール樹脂エポキシ樹脂ポリエステル樹脂フェノール樹脂メラミン樹脂等の有機化合物から構成される粒子が挙げられる。無機粒子としては二酸化ケイ素窒化ケイ素アルミナベーマイトチタニアジルコニア窒化ホウ素酸化亜鉛二酸化スズ酸化ニオブ(Nb2O5)、酸化タンタル(Ta2O5)、フッ化カリウム、フッ化リチウム、クレイゼオライト炭酸カルシウム等の無機化合物から構成される粒子が挙げられる。また、無機粒子は、ニオブタンタル複合酸化物マグネシウム−タンタル複合酸化物等の公知の複合酸化物から構成される粒子であってもよい。絶縁性微粒子は1種を単独で用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
絶縁性微粒子の平均粒子径は、絶縁層の厚さよりも小さければ特に限定されず、例えば0.001〜1μm、好ましくは0.05〜0.8μm、より好ましくは0.1〜0.6μmである。
絶縁層に含有される絶縁性微粒子の含有量は、絶縁層全量基準で、好ましくは15〜95質量%、より好ましくは40〜90質量%、更に好ましくは60〜85質量%である。絶縁性微粒子の含有量が上記範囲内であると、絶縁層は、均一な多孔質構造が形成でき、かつ適切な絶縁性が付与される。

0038

絶縁層用バインダーとしては、上記した正極用バインダーと同種のものが使用できる。絶縁層における絶縁層用バインダーの含有量は、絶縁層全量基準で、5〜50質量%であることが好ましく、10〜45質量%がより好ましく、15〜40質量%が更に好ましい。
絶縁層の厚さは、1〜10μmが好ましく、2〜8μmがより好ましく、3〜7μmが更に好ましい。

0039

電解質)
本発明のリチウムイオン二次電池に用いられる電解質は、既述のとおり、本発明のリチウムイオン二次電池用電解液を使用する。

0040

本発明のリチウムイオン二次電池、巻回型及び積層型のいずれでもよいが、積層型であることが好ましい。この場合、負極及び正極は、積層方向に沿って交互に設けられればよい。また、セパレータは各負極と各正極の間に配置されればよく、絶縁層を設ける場合は、負極とセパレータとの間、又は正極とセパレータとの間に設ければよい。
各正極を構成する複数の正極集電体は、纏められて正極タブなどに取り付けられ、正極タブなどを介して正極端子に接続される。また、各負極を構成する複数の負極集電体は、纏められて負極タブなどに取り付けられ、負極タブなどを介して負極端子に接続される。

0041

なお、リチウムイオン二次電池は、通常、ケーシングを備え、上記した正極及び負極をケーシング内に収納とするとよい。ケーシングとしては、特に限定されないが、外装缶などであてもよいし、外装フィルムであってもよい。外装フィルムは、2枚の外装フィルムの間、或いは、1枚の外装フィルムが例えば2つ折りで折り畳まれ、その外装フィルムの間に負極、セパレータ及び正極を配置するとよい。

0042

<リチウムイオン二次電池の製造方法>
本発明のリチウムイオン二次電池は、例えば、正極、セパレータ、及び負極を、圧着処理で積層して作製した電極構成体外装体中に収納し、電解液を封入した後、密閉状態となるようにシールして製造することができる。
なお、絶縁層を設ける場合は、例えば正極活物質層及び負極活物質層の少なくともいずれかの表面上に、絶縁層を形成すればよい。

0043

[正極の作製]
(正極活物質層の形成)
正極活物質層の形成においては、まず、正極活物質と、正極用バインダーと、溶媒とを含む正極活物質層用組成物を用意する。正極活物質層用組成物は、必要に応じて配合される導電助剤などのその他成分を含んでもよい。正極活物質、正極用バインダー、導電助剤などは上記で説明したとおりである。正極活物質層用組成物は、スラリーとなる。

0044

正極活物質層組成物における溶媒は、水または有機溶剤を使用する。有機溶剤の具体例としては、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、及びジメチルホルムアミドから選択される1種又は2種以上が挙げられる。これらの中では、N−メチルピロリドンが好ましい。
正極活物質層用組成物の固形分濃度は、好ましくは5〜75質量%、より好ましくは20〜65質量%である。

0045

正極活物質層は、上記正極活物質層用組成物を使用して公知の方法で形成すればよく、例えば、上記正極活物質層用組成物を正極集電体の上に塗布し、乾燥することによって形成することができる。
また、正極活物質層は、正極活物質層用組成物を、正極集電体以外の基材上に塗布し、乾燥することにより形成してもよい。正極集電体以外の基材としては、公知の剥離シートが挙げられる。基材の上に形成した正極活物質層は、好ましくは絶縁層を正極活物質層上に形成した後、基材から正極活物質層を剥がして正極集電体の上に転写すればよい。
正極集電体又は基材の上に形成した正極活物質層は、好ましくは加圧プレスする。加圧プレスすることで、電極密度を高めることが可能になる。加圧プレスは、ロールプレスなどにより行えばよい。

0046

[負極の作製]
(負極活物質層の形成)
負極活物質層の形成においては、まず、負極活物質と、負極用バインダーと、溶媒とを含む負極活物質層用組成物を用意する。負極活物質層用組成物は、必要に応じて配合される導電助剤などのその他成分を含んでもよい。負極活物質、負極用バインダー、導電助剤などは上記で説明したとおりである。負極活物質層用組成物は、スラリーとなる。

0047

負極活物質層組成物における溶媒は、正極活物質層組成物における溶媒と同様のものを用いることができ、その固形分濃度も同様である。

0048

負極活物質層は、上記負極活物質層用組成物を使用して公知の方法で形成すればよく、例えば、上記負極活物質層用組成物を負極集電体の上に塗布し、乾燥することによって形成することができる。
また、負極活物質層は、負極活物質層用組成物を、負極集電体以外の基材上に塗布し、乾燥することにより形成してもよい。負極集電体以外の基材としては、公知の剥離シートが挙げられる。基材の上に形成した負極活物質層は、好ましくは絶縁層を負極活物質層上に形成した後、基材から負極活物質層を剥がして負極集電体の上に転写すればよい。
負極集電体又は基材の上に形成した負極活物質層は、好ましくは加圧プレスする。加圧プレスすることで、電極密度を高めることが可能になる。加圧プレスは、ロールプレスなどにより行えばよい。

0049

(絶縁層の形成)
絶縁層を形成する場合に使用する絶縁層用組成物は、無機粒子と、絶縁層用バインダーと、溶媒とを含む。絶縁層用組成物は、必要に応じて配合されるその他の任意成分を含んでいてもよい。無機粒子、絶縁層用バインダーなどの詳細は上記で説明したとおりである。絶縁層用組成物はスラリーとなる。溶媒としては、水又は有機溶剤を使用すればよく、有機溶剤の詳細は、正極活物質層組成物における有機溶剤と同様のものが挙げられる。絶縁層用組成物の固形分濃度は、好ましくは5〜75質量%、より好ましくは15〜50質量%である。

0050

絶縁層は、絶縁層用組成物を、正極若しくは負極活物質層の上に塗布して乾燥することによって形成することができる。絶縁層用組成物を正極若しくは負極活物質層の表面に塗布する方法は特に限定されず、例えば、ディップコート法スプレーコート法ロールコート法ドクターブレード法バーコート法グラビアコート法スクリーン印刷法等が挙げられる。
また、乾燥温度は、上記溶媒を除去できれば特に限定されないが、例えば40〜120℃、好ましくは50〜90℃である。また、乾燥時間は、特に限定されないが、例えば、30秒〜20分間である。

0051

上記のようにして得られた正極及び負極は、セパレータを介して圧着させて電極構成体を形成する。正極と負極とを圧着させる具体的な方法は、正極とセパレータと負極とを重ね合わせたもの(それぞれが複数層ある場合には、交互に配置して重ね合わせたもの)をプレス機などによりプレスすることで行うとよい。プレス条件は、正極活物質層及び負極活物質層が必要以上に圧縮されない程度の条件で行うとよい。具体的には、プレス温度は、50〜130℃、好ましくは60〜100℃であり、プレス圧力は、例えば、0.2〜3MPa、好ましくは0.4〜1.5MPaである。また、プレス時間は、例えば、15秒〜15分間、好ましくは30秒〜10分間である。

0052

上記のようにして得られた電極構成体は、例えば、正極集電体を正極端子に、負極集電体を負極端子に接続させ、かつ外装体内に収納し、本発明の電解液を封入した後、密閉状態となるようにシールして、本発明のリチウムイオン二次電池を製造することができる。

0053

以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。

0054

得られたリチウムイオン二次電池は、以下の評価方法により評価した。
充放電特性
(1)25℃サイクル維持率
実施例、比較例で得られた各電池を、25℃で、1C,1Cの充放電速度サイクリングを行い、500サイクルでの容量維持率を測定した。
(2)−20℃サイクル維持率:
実施例、比較例で得られた各電池を、−20℃で、0.18C,0.18Cの充放電速度でサイクリングを行い、1000サイクルでの容量維持率を測定した。

0055

[実施例1]
(正極の作製)
正極活物質としてLiFePO4(平均粒子径18μm)を92.8質量部と、導電助剤としてカーボンブラック(イメリス・ジーシー・ジャパン社製SUPERP Li、平均粒子径0.040μm)を5質量部と、電極用バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(クレハ社製KFポリマーL#9305)2.2質量部と、溶媒としてのN−メチルピロリドンとを混合し、固形分濃度60質量%に調整した正極活物質層用スラリーを得た。この正極活物質層用スラリーを、正極集電体としての厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に塗布し、予備乾燥後、120℃で真空乾燥した。その後、両面に正極活物質層用スラリーを塗布した正極集電体を、400kN/mの線圧ローラにより加圧プレスし、更に電極寸法の467mm×175mm角打ち抜いて、両面に正極活物質層を有する正極とした。該寸法のうち、正極活物質が塗布された面積は432mm×175mmであった。なお、両面に形成された正極活物質層の厚さは、片面あたり64.25μmであった。

0056

(負極の作製)
負極活物質としてグラファイト100質量部と、電極用バインダーとしてスチレンブタジエンゴム(SBR)(日本ゼオン社製BM−451B)1.5質量部と、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)(ダイセルフインケム社製CMCダイセル2200)を1.5質量部と、溶媒として水とを混合し、固形分50質量%に調整した負極活物質層用スラリーを得た。この負極活物質層用スラリーを、負極集電体としての厚さ12μmの電解銅箔(古河電工社製NC−WS−10、厚み10μm)の両面に塗布して100℃で真空乾燥した。その後、両面に負極活物質層用スラリーを塗布した負極集電体を、500kN/mの線圧でローラにより加圧プレスし、更に電極寸法の468mm×181mm角に打ち抜いて、両面に負極活物質層を有する負極とした。該寸法のうち、負極活物質が塗布された面積は439mm×181mmであった。なお、両面に形成された負極活物質層の厚さは、片面あたり43.5μmであった。

0057

(電解液の調製)
エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、エチルメチルカーボネート(EMC)を、表1に示す体積比で混合した溶媒に、添加剤としてFEC、LiDFOB、ビニレンカーボネート(VC)、及び、電解質塩としてLiPF6を表1に示す割合になるように溶解して電解液を調製した。

0058

(電池の製造)
上記で得た負極18枚と、正極17枚と、セパレータ34枚を積層して電極積層体を得た。ここで、負極と正極は交互に配置して、各負極と正極の間にセパレータを配置した。また、セパレータとしては、ポリエチレン製多孔質フィルムを用いた。
各正極の正極集電体の露出部の端部を纏めて超音波融着接合するとともに、外部に突出する端子用タブを接合した。同様に、各負極の負極集電体の露出部の端部を纏めて超音波融着で接合するとともに、外部に突出する端子用タブを接合した。
次いで、アルミラミネートフィルムで上記積層体を挟み、端子用タブを外部に突出させ、三辺をラミネート加工によって封止した。封止せずに残した一辺から、上記で得た電解液を注入し、真空封止することによってラミネート型のセルを製造した。

0059

[実施例2、3]
電解液における有機溶媒、添加剤、電解質塩の配合を表1に示すとおりとした以外は実施例1と同様にして電解液を作製し、さらに電池(ラミネート型のセル)を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。

0060

[実施例4]
正極活物質で、平均粒子径18μmのLiFePO4を平均粒子径1.07μmのLiFePO4としその配合量を92.8質量部から92質量部、導電助剤を5質量部から6質量部、電極用バインダーを2.2質量部から2質量部として正極を作製し、有機溶媒、添加剤、電解質塩の配合を表1とした以外は実施例1と同様にして電解液を作製した。さらに実施例1と同様にして電池(ラミネート型のセル)を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。

0061

[比較例1]
正極活物質を92.8質量部から92質量部とし、導電助剤を5質量部から6質量部と、電極用バインダーを2.2質量部から2質量部として正極を作製し、電解液における有機溶媒、添加剤、電解質塩の配合を表1に示すとおりとした以外は実施例1と同様にして電解液を作製して、さらに電池(ラミネート型のセル)を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。

0062

[比較例2、3]
電解液における有機溶媒、添加剤、電解質塩の配合を表1に示すとおりとした以外は実施例1と同様にして電解液を作製し、さらに電池(ラミネート型のセル)を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。

実施例

0063

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