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技術 パーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システム

出願人 太平洋セメント株式会社
発明者 田原裕太浜田航綺菅谷秀幸
出願日 2019年3月19日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-051056
公開日 2020年9月24日 (2ヶ月経過) 公開番号 2020-154534
状態 特許登録済
技術分野 固体廃棄物の処理 固形燃料及び燃料附随物 物流システム
主要キーワード 発熱量情報 装置態様 スライドデッキ 水準数 範囲分け 消臭対策 廃棄物処理工場 出荷設備
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

需要者側に過度な負担を課すことなく、需要者が要求する品質及び数量を満足するPKSを安定的に供給することのできる受発注システムを提供する。

解決手段

受発注システムは、燃料管理基地が保有するバイオマス燃料在庫状況モニタリングする管理サーバと、管理サーバに通信可能な需要者端末及び基地内端末を備える。管理サーバは、製品PKSの発熱量別の在庫数量に関する第一在庫数量情報受入PKSの在庫数量に関する第二在庫数量情報、及び利用燃料の発熱量別の在庫数量に関する第三在庫数量情報とを記憶する記憶部と、第一注文情報に記載された要求発熱量及び要求数量充足する製品PKSの出荷が可能であるか否かを演算によって判定する在庫判定部と、出荷が可能な場合に、各燃料消費数量情報に基づいて各在庫数量情報を更新可能に構成された在庫更新部とを備える。

概要

背景

再生可能エネルギー特別措置法の施行などにより、再生可能エネルギーである樹木や枝、切削チップバークチップおが粉、樹皮建築廃材等のバイオマスを、発電用ボイラセメントクリンカ焼成装置の代替燃料として使用する技術開発が進められている。特に、数量安定性発熱量の観点から、マレーシアインドシアにおけるパーム油産業由来のバイオマスの利用が積極的に進められている。

例えば、パーム油を生産する過程で発生する副産物であるパーム椰子殻は、(i)長径が5mm〜40mmと加工しなくとも取り扱いに適した大きさを有する、(ii)発熱量が4000kcal/kg以上と高い、(iii)塩素アルカリ金属成分等の燃料としての忌避成分含有量が少ない、(iv)焼成した際の灰分量が少ない、といった種々の性質を示すことから、良質の木質バイオマス燃料として利用が進められている。

ところで、燃料には供給の安定性が求められる。上述した事情により、PKSは、マレーシアやインドネシアといった東アジアの地域で得られるため、通常、日本に対しては船舶を用いた大量輸送が採用される。しかし、例えば、前記の地域から日本までの海運には10日間程度の長期間を要することから、本邦国内には、物流トラブル等が生じてもPKS需要者に影響が及ばない程度に、相応の数量のPKSを保管できる大型の物流拠点が必要となる。また、このような物流拠点から効率的にPKS需要者に対してPKSを供給するための受発注システムが必要となる。

木質バイオマス燃料の受発注システムに関する先行技術としては、例えば、下記特許文献1が挙げられる。この特許文献1には、木質バイオマス伐採材、さとうきびかす、オイルパーム、もみがら等)と石炭とを混合させた石炭・木質バイオマス混合燃料の使用に際し、燃料収集販売会社が、木質バイオマスと石炭とを燃料利用者が要求する条件(木質バイオマスの種類、石炭と木質バイオマスとの混合割合燃焼カロリー等)に応じてブレンドした石炭・木質バイオマス混合燃料を販売する、石炭・木質バイオマス混合燃料の収集・販売システム及び方法が開示されている。

概要

需要者側に過度な負担を課すことなく、需要者が要求する品質及び数量を満足するPKSを安定的に供給することのできる受発注システムを提供する。受発注システムは、燃料管理基地が保有するバイオマス燃料在庫状況モニタリングする管理サーバと、管理サーバに通信可能な需要者端末及び基地内端末を備える。管理サーバは、製品PKSの発熱量別の在庫数量に関する第一在庫数量情報受入PKSの在庫数量に関する第二在庫数量情報、及び利用燃料の発熱量別の在庫数量に関する第三在庫数量情報とを記憶する記憶部と、第一注文情報に記載された要求発熱量及び要求数量充足する製品PKSの出荷が可能であるか否かを演算によって判定する在庫判定部と、出荷が可能な場合に、各燃料の消費数量情報に基づいて各在庫数量情報を更新可能に構成された在庫更新部とを備える。

目的

本発明は上記のPKSの供給における問題点に鑑みたものであって、PKS需要者側に過度な負担を課すことなく、PKS需要者が要求する品質及び数量を満足するPKSを、PKS需要者に安定的に供給することを可能にする、受発注システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

パーム椰子殻(PKS)を含むバイオマス燃料受発注システムであって、前記バイオマス燃料の原料である繊維付PKSからパーム椰子殻の繊維部を除去するための分離設備と、前記繊維付PKSから前記繊維部が除去された状態の脱繊維PKSのうち臭気が出荷可能臭気を満たす製品PKSを発熱量別に保管する製品PKS置場と、前記脱繊維PKSのうち臭気が前記出荷可能臭気を満たさない受入PKSを保管する受入PKS置場と、前記受入PKSに対して消臭処理を行うことで前記製品PKSに変換するための消臭処理設備と、前記消臭処理の際に利用されるパーム椰子殻以外の木質材料からなる利用燃料を発熱量別に保管する利用燃料置場と、を含んでなる燃料管理基地が保有するバイオマス燃料の在庫状況モニタリングする管理サーバと、前記管理サーバと通信可能に構成されており、需要者側において前記製品PKSの要求発熱量及び要求数量に関する情報を含む第一注文情報の入力を受け付け需要者端末と、前記管理サーバと通信可能に構成されており、前記燃料管理基地内において出荷処理及び/又は前記消臭処理に係る作業を指示するための基地内端末とを備え、前記管理サーバは、前記製品PKS置場に保管されている前記製品PKSの発熱量別の在庫数量に関する第一在庫数量情報と、前記受入PKS置場に保管されている前記受入PKSの在庫数量に関する第二在庫数量情報と、前記利用燃料置場に保管されている前記利用燃料の発熱量別の在庫数量に関する第三在庫数量情報とを記憶する記憶部と、前記需要者端末から前記第一注文情報が送信されると、前記記憶部から前記第一在庫数量情報、前記第二在庫数量情報、及び前記第三在庫数量情報を読み出して、現時点で前記製品PKS置場に保管されている前記製品PKSと、前記受入PKS置場に保管されている前記受入PKSに対して前記利用燃料置場に保管されている前記利用燃料を用いて前記消臭処理が行われることで得られる前記製品PKSとによって、前記第一注文情報に記載された前記要求発熱量及び前記要求数量を充足する前記製品PKSの出荷が可能であるか否かを、演算によって判定する在庫判定部と、前記出荷が可能である場合には、前記出荷に必要な前記製品PKSの発熱量別の数量である第一消費数量情報、前記出荷のための前記消臭処理に必要な前記受入PKSの数量である第二消費数量情報、及び前記出荷のための前記消臭処理に必要な前記利用燃料の発熱量別の数量である第三消費数量情報からなる群に属する1つ以上の情報からなる出荷消臭指示情報を前記基地内端末に送信する出荷消臭指示作成部と、前記第一消費数量情報、前記第二消費数量情報、及び前記第三消費数量情報に基づいて、それぞれ、前記記憶部に記憶された前記第一在庫数量情報、前記第二在庫数量情報、及び前記第三在庫数量情報を更新可能に構成された在庫更新部と、を備えることを特徴とする、パーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システム。

請求項2

前記管理サーバは、前記消臭処理に利用される前記受入PKSの数量と前記利用燃料の発熱量別の数量とに基づいて、前記消臭処理が行われることで得られる前記製品PKSの発熱量及び数量を演算によって算定する消臭結果算定部を備え、前記在庫判定部は、前記消臭結果算定部の算定結果に基づいて、前記第一注文情報に記載された前記要求発熱量及び前記要求数量を充足する前記製品PKSの前記出荷が可能であるか否かを、演算によって判定することを特徴とする、請求項1に記載のパーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システム。

請求項3

前記管理サーバは、発熱量別の前記製品PKSの数量に基づいて、異なる発熱量の前記製品PKSを混合することで生成される前記製品PKSの発熱量及び数量を、演算によって算定する、製品混合結果算定部を備え、前記在庫判定部は、前記製品混合結果算定部の算定結果に基づいて、前記第一注文情報に記載された前記要求発熱量及び前記要求数量を充足する前記製品PKSの前記出荷が可能であるか否かを、演算によって判定することを特徴とする、請求項1又は2に記載のパーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システム。

請求項4

前記管理サーバと通信可能に構成された供給者端末を備え、前記第一注文情報は、要求納期に関する情報を含み、前記管理サーバは、前記在庫判定部において前記出荷が可能でないと判定した場合には、前記第一注文情報に記載された前記要求納期を充足する供給納期内で、前記製品PKS、前記受入PKS、前記利用燃料、前記繊維付PKSの少なくとも1種を前記燃料管理基地に対して供給できる一以上の供給者を、演算によって抽出する、供給者抽出部と、前記第一注文情報に記載された前記要求発熱量及び前記要求数量を充足するために追加的に必要な、発熱量別の前記製品PKSの量である第一不足数量、前記第一注文情報に記載された前記要求発熱量及び前記要求数量を充足するために行われる前記消臭処理に必要な、前記受入PKSの数量である第二不足数量及び発熱量別の前記利用燃料の数量である第三不足数量、及び、前記第二不足数量の前記受入PKSを得るための前記繊維付PKSの数量である第四不足数量を演算によって算定する、不足数量算定部と、前記第一不足数量、前記第二不足数量、前記第三不足数量、及び前記第四不足数量の少なくとも1つと、前記供給納期とを含む第二注文情報を作成すると共に、前記供給者抽出部において抽出された前記供給者が管理する前記供給者端末に対して送信する、対供給者発注部とを備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載のパーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システム。

請求項5

前記記憶部は、前記消臭処理設備において、前記受入PKSに対して前記消臭処理を行って前記製品PKSを得るために必要な消臭処理時間に関する処理時間情報と、前記供給者毎に、前記供給者の拠点から前記燃料管理基地に対して燃料を搬送するために必要な搬送時間に関する搬送時間情報とを記憶しており、前記供給者抽出部は、前記第一注文情報に記載された前記要求納期に関する情報、並びに、前記記憶部に記憶された前記処理時間情報及び前記搬送時間情報に基づいて、一以上の前記供給者を抽出することを特徴とする、請求項4に記載のパーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システム。

請求項6

前記記憶部は、前記供給者毎に、製造可能な前記製品PKS又は前記利用燃料の発熱量に関する製造能力情報を記憶しており、前記供給者抽出部は、複数の前記供給者の中から、前記製造能力情報に基づいて、前記第一注文情報に記載された前記要求発熱量及び前記要求数量を充足するために追加的に必要な発熱量を充足する前記製品PKS、及び/又は、前記第一注文情報に記載された前記要求発熱量及び前記要求数量を充足するために追加的に行われる前記消臭処理に必要な発熱量を充足する前記利用燃料の製造が可能な供給候補者を演算によって抽出した上で、前記供給候補者の中から、前記供給納期内で前記燃料管理基地に対して前記製品PKS又は前記利用燃料を供給できる一以上の前記供給者を、演算によって抽出する処理を行うことを特徴とする、請求項4又は5に記載のパーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システム。

請求項7

前記消臭処理設備は、前記受入PKSと前記利用燃料とを混合するための混合設備を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のパーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システム。

請求項8

前記消臭処理設備は、前記受入PKSを乾燥するための乾燥設備、又は前記受入PKSを炭化するための炭化設備を含むことを特徴とする、請求項7に記載のパーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システム。

請求項9

前記製品PKSは、範囲分けされてなる発熱量別に前記製品PKS置場に保管されており、前記利用燃料は、範囲分けされてなる発熱量別に前記利用燃料置場に保管されていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のパーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システム。

請求項10

前記燃料管理基地は、前記脱繊維PKSの臭気を測定する臭気測定設備と、前記製品PKS又は前記利用燃料の発熱量を分析するための分析設備とを備えることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のパーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システム。

技術分野

0001

本発明は、パーム椰子殻(palm kernel shell:以後、「PKS」と呼ぶことがある。)を含むバイオマス燃料受発注システムに関する。

背景技術

0002

再生可能エネルギー特別措置法の施行などにより、再生可能エネルギーである樹木や枝、切削チップバークチップおが粉、樹皮建築廃材等のバイオマスを、発電用ボイラセメントクリンカ焼成装置の代替燃料として使用する技術開発が進められている。特に、数量安定性発熱量の観点から、マレーシアインドシアにおけるパーム油産業由来のバイオマスの利用が積極的に進められている。

0003

例えば、パーム油を生産する過程で発生する副産物であるパーム椰子殻は、(i)長径が5mm〜40mmと加工しなくとも取り扱いに適した大きさを有する、(ii)発熱量が4000kcal/kg以上と高い、(iii)塩素アルカリ金属成分等の燃料としての忌避成分含有量が少ない、(iv)焼成した際の灰分量が少ない、といった種々の性質を示すことから、良質の木質バイオマス燃料として利用が進められている。

0004

ところで、燃料には供給の安定性が求められる。上述した事情により、PKSは、マレーシアやインドネシアといった東アジアの地域で得られるため、通常、日本に対しては船舶を用いた大量輸送が採用される。しかし、例えば、前記の地域から日本までの海運には10日間程度の長期間を要することから、本邦国内には、物流トラブル等が生じてもPKS需要者に影響が及ばない程度に、相応の数量のPKSを保管できる大型の物流拠点が必要となる。また、このような物流拠点から効率的にPKS需要者に対してPKSを供給するための受発注システムが必要となる。

0005

木質バイオマス燃料の受発注システムに関する先行技術としては、例えば、下記特許文献1が挙げられる。この特許文献1には、木質バイオマス伐採材、さとうきびかす、オイルパーム、もみがら等)と石炭とを混合させた石炭・木質バイオマス混合燃料の使用に際し、燃料収集販売会社が、木質バイオマスと石炭とを燃料利用者が要求する条件(木質バイオマスの種類、石炭と木質バイオマスとの混合割合燃焼カロリー等)に応じてブレンドした石炭・木質バイオマス混合燃料を販売する、石炭・木質バイオマス混合燃料の収集・販売システム及び方法が開示されている。

先行技術

0006

特開2007−58440号公報

発明が解決しようとする課題

0007

ところで、PKSにはカプリル酸カプリン酸等の低級脂肪酸を初めとした多種多量の脂肪酸が含まれているため、PKSを大量に扱う場合には臭気対策が必要となる。かかる臭気対策としては、例えば、PKSを乾燥して含水率を低減する方法や、臭いを吸着する機能を有する木質チップ木質ペレットを混合する方法等が考えられる。しかし、これらの臭気対策が実行されることで得られるPKSの発熱量は、PKS供給者が供給した当初のPKSの発熱量から変化するため、臭気対策の実施においては燃料としての品質管理が重要となる。すなわち、PKSをバイオマス燃料として活用するためには、必要な臭気対策を施しつつも燃料としての品質(発熱量)がばらつかないように品質管理するための技術が必要となる。

0008

しかしながら、特許文献1に開示されている、石炭・木質バイオマス混合燃料の収集・販売システム及び方法は、需要者側の購入希望情報と供給者側の在庫情報マッチングさせる情報処理に関する技術に留まっている。このため、上述したような、PKSに特有の臭気の問題を含めた木質バイオマス燃料の品質については考慮されていない。

0009

PKS需要者は、通常、PKS供給者に対して必要数量を発注するが、この発注に基づいて納入されるPKSとしては、発熱量の保証値満足し、異物混入がなく、不快臭を発生しないといった基本的な品質スペックが満足されていることが前提となっている。従って、仮に納入されたPKSが不快臭を発するような場合、PKS需要者はこの納入を断った上で、臨時的に別のPKS供給者に補填的な発注を行う必要が生じる。

0010

また、PKS需要者は、上記の臨時的な発注や、従来受入品とは異なる品質スペックのPKSを必要とする場合、新規のPKS供給者との取引が必要となる場合がある。しかし、取引開始当初は、当該新規PKS供給者が供給するPKSの品質を確認する必要があるため、仮に新規のPKS供給者を確保できたとしても、実際にPKSの使用を開始するまでには通常以上の時間が必要となる。

0011

本発明は上記のPKSの供給における問題点に鑑みたものであって、PKS需要者側に過度な負担を課すことなく、PKS需要者が要求する品質及び数量を満足するPKSを、PKS需要者に安定的に供給することを可能にする、受発注システムを提供することを目的とする。

0012

なお、本明細書において、パーム椰子殻(PKS)を含むバイオマス燃料とは、パーム産業由来の木質バイオマスであるPKS(PKS単体に対して脱繊維処理、乾燥処理炭化処理などの加工が施されたものも含む。)を、50質量%以上含む木質バイオマス燃料を指す。このPKSを含むバイオマス燃料において、PKS以外の混在物としては、パーム椰子以外の樹種の木質チップ又は木質ペレットが挙げられる。

課題を解決するための手段

0013

本発明に係るパーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システムは、
前記バイオマス燃料の原料である繊維付PKSからパーム椰子殻の繊維部を除去するための分離設備と、前記繊維付PKSから前記繊維部が除去された状態の脱繊維PKSのうち臭気が出荷可能臭気を満たす製品PKSを発熱量別に保管する製品PKS置場と、前記脱繊維PKSのうち臭気が前記出荷可能臭気を満たさない受入PKSを保管する受入PKS置場と、前記受入PKSに対して消臭処理を行うことで前記製品PKSに変換するための消臭処理設備と、前記消臭処理の際に利用されるパーム椰子殻以外の木質材料からなる利用燃料を発熱量別に保管する利用燃料置場と、を含んでなる燃料管理基地が保有するバイオマス燃料の在庫状況モニタリングする管理サーバと、
前記管理サーバと通信可能に構成されており、需要者側において前記製品PKSの要求発熱量及び要求数量に関する情報を含む第一注文情報の入力を受け付け需要者端末と、
前記管理サーバと通信可能に構成されており、前記燃料管理基地内において出荷処理及び/又は前記消臭処理に係る作業を指示するための基地内端末とを備え、
前記管理サーバは、
前記製品PKS置場に保管されている前記製品PKSの発熱量別の在庫数量に関する第一在庫数量情報と、前記受入PKS置場に保管されている前記受入PKSの在庫数量に関する第二在庫数量情報と、前記利用燃料置場に保管されている前記利用燃料の発熱量別の在庫数量に関する第三在庫数量情報とを記憶する記憶部と、
前記需要者端末から前記第一注文情報が送信されると、前記記憶部から前記第一在庫数量情報、前記第二在庫数量情報、及び前記第三在庫数量情報を読み出して、現時点で前記製品PKS置場に保管されている前記製品PKSと、前記受入PKS置場に保管されている前記受入PKSに対して前記利用燃料置場に保管されている前記利用燃料を用いて前記消臭処理が行われることで得られる前記製品PKSとによって、前記第一注文情報に記載された前記要求発熱量及び前記要求数量を充足する前記製品PKSの出荷が可能であるか否かを、演算によって判定する在庫判定部と、
前記出荷が可能である場合には、前記出荷に必要な前記製品PKSの発熱量別の数量である第一消費数量情報、前記出荷のための前記消臭処理に必要な前記受入PKSの数量である第二消費数量情報、及び前記出荷のための前記消臭処理に必要な前記利用燃料の発熱量別の数量である第三消費数量情報からなる群に属する1つ以上の情報からなる出荷消臭指示情報を前記基地内端末に送信する出荷消臭指示作成部と、
前記第一消費数量情報、前記第二消費数量情報、及び前記第三消費数量情報に基づいて、それぞれ、前記記憶部に記憶された前記第一在庫数量情報、前記第二在庫数量情報、及び前記第三在庫数量情報を更新可能に構成された在庫更新部と、を備えることを特徴とする。

0014

本発明に係るパーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システム(以下、単に「受発注システム」と略記することがある。)は、管理サーバと需要者端末と基地内端末とを含む。管理サーバは、燃料管理基地のバイオマス燃料の在庫状況をモニタリングする機能を有する。

0015

燃料管理基地は、PKS供給者(PKS供給場所)から供給されたPKSを受け入れて保管する施設である。ここで、PKS供給者からは、バイオマス燃料の原料となるPKS単体、すなわち、ひげ状の繊維部がついた状態のPKS(繊維付PKS)が供給される場合や、前記繊維部が除去された状態のPKS(脱繊維PKS)が供給される場合が想定される。繊維部は極めて強い臭気を有するため、繊維部がついた状態でPKSを保管するのは適当ではない。このため、燃料管理基地は、繊維付PKSが供給された場合に、この繊維部を除去するための分離設備を有している。

0016

また、臭気が極めて強い繊維部が除去された状態のPKS(脱繊維PKS)においても、そのままで需要者に向けて出荷可能な臭気(以下、「出荷可能臭気」という。)を示す場合と、臭気がひどい等で出荷できないために、出荷前に消臭処理を必要とする場合が想定される。本明細書では、出荷可能臭気を満たす脱繊維PKSを「製品PKS」と呼び、出荷可能臭気を満たさない脱繊維PKSを「受入PKS」と呼ぶ。

0017

燃料管理基地は、受入PKSに対して消臭処理を行うための消臭処理設備を備える。この消臭処理に際しては、パーム椰子殻以外の木質材料からなる利用燃料が用いられる。このような利用燃料としては、例えば、スギヒノキカラマツアカマツサクラ等の消臭効果を有する樹種の木質チップ又は木質ペレットを採用することができる。つまり、燃料管理基地は、そのままでは出荷できない程度に強い臭気を示すPKS(脱繊維PKS)に対して、基地内で消臭処理を実行することにより、出荷可能臭気を示す製品PKSに変換する機能を有している。なお、以下では、利用燃料を「チップ等」と呼ぶことがある。

0018

製品PKS置場は、製品PKSを発熱量別に保管する保管設備である。受入PKS置場は、受入PKSを保管する保管設備である。利用燃料置場は、利用燃料(チップ等)を発熱量別に保管する保管設備である。つまり、本発明に係る受発注システムが備える管理サーバは、燃料管理基地内において、製品PKS置場に保管されている製品PKSの在庫数量、受入PKS置場に保管されている受入PKSの在庫数量、利用燃料置場に保管されている利用燃料の在庫数量をモニタリングする機能を有する。

0019

需要者端末は、需要者が需要する製品PKSの要求発熱量及び要求数量に関する情報(第一注文情報)を、需要者側から管理サーバに対して入力することのできる端末である。基地内端末は、管理サーバから燃料管理基地内における出荷処理及び/又は消臭処理に係る指示情報が送信される端末であり、例えば燃料管理基地の作業員が適宜確認することのできる端末である。

0020

管理サーバは、例えば、演算処理機能及びストレージ機能を有した汎用的なコンピュータで構成される。需要者端末及び基地内端末は、例えば汎用的なコンピュータの他、スマートフォンなどの携帯型端末で構成される。なお、管理サーバは、燃料管理基地の敷地内に存在していても構わないし、燃料管理基地の敷地から離れた場所に存在していても構わない。

0021

管理サーバは記憶部を有する。この記憶部は、製品PKS置場に保管されている製品PKSの発熱量別の在庫数量に関する情報(第一在庫数量情報)と、受入PKS置場に保管されている受入PKSの在庫数量に関する情報(第二在庫数量情報)と、利用燃料置場に保管されている利用燃料の発熱量別の在庫数量に関する情報(第三在庫数量情報)とを記憶する。すなわち、管理サーバは、現時点で燃料管理基地内に保管されている、出荷可能臭気を満たすバイオマス燃料(製品PKS)の発熱量別の在庫数量と、出荷可能臭気を満たさないバイオマス燃料(受入PKS)の在庫数量と、受入PKSの消臭処理に用いられる利用燃料の発熱量別の在庫数量を認識できる構成である。

0022

管理サーバは、在庫判定部を備える。在庫判定部は、取得した情報に基づいて所定の演算処理を行う演算処理部であり、専用のソフトウェア及び/又はハードウェアで構成される。需要者端末から第一注文情報が送信されると、在庫判定部は、燃料管理基地が現時点で保管している発熱量別の製品PKSの在庫数量に基づき、第一注文情報に記載された発熱量及び数量の製品PKSの出荷が可能かどうかを判定する。ここで、上述したように、管理サーバの記憶部には、製品PKSの発熱量別の在庫数量の情報(第一在庫数量情報)に加えて、受入PKSの在庫数量の情報(第二在庫数量情報)、利用燃料の発熱量別の在庫数量の情報(第三在庫数量情報)についても記憶されている。このため、仮に、需要者(以下、「PKS需要者」と記載する場合がある。)の要求発熱量を充足する製品PKSの在庫数量が、PKS需要者の要求数量に対して不足していたとしても、燃料管理基地が備える消臭処理設備で受入PKSに消臭処理を施すことによってPKS需要者の要求発熱量を満足する製品PKSに変換して、PKS需要者の要求数量を満たせる場合がある。

0023

在庫判定部は、かかる観点も考慮した上で、記憶部から第一在庫数量情報、第二在庫数量情報及び第三在庫数量情報を読み出し、現時点において、燃料管理基地からPKS需要者の要求発熱量及び要求数量を充足する製品PKSの出荷が可能かどうかを演算によって判定する。

0024

管理サーバは、出荷消臭指示作成部を備える。出荷消臭指示作成部は、取得した情報に基づいて所定の演算処理を行う演算処理部であり、専用のソフトウェア及び/又はハードウェアで構成される。在庫判定部が、燃料管理基地からPKS需要者の要求発熱量及び要求数量を充足する製品PKSの出荷が可能であると判断した場合、出荷消臭指示作成部は、基地内端末に対して、出荷を準備する必要のある製品PKSの数量、並びに/又は、消臭処理を準備する必要のある受入PKS及び利用燃料の数量に関する情報を送信する機能を有する。なお、出荷消臭指示作成部は、基地内端末に対して、第一注文情報に記載された要求発熱量情報を併せて送信するものとしても構わない。

0025

一例として、現時点で燃料管理基地が保管している製品PKSによってPKS需要者の需要が賄える場合が考えられる。このような場合、出荷消臭指示作成部は、製品PKSの発熱量別に、出荷を準備する数量に関する情報(第一消費数量情報)のみを基地内端末に対して送信する。このとき、燃料管理基地側では、基地内端末において第一消費数量情報を受信すると、この情報に基づいて発熱量別の特定のPKS置場に保管されている製品PKSについて、要求された数量を出荷するために必要な作業をすることができる。

0026

別の一例として、現時点における製品PKSの在庫数量ではPKS需要者の要求数量を賄えないが、在庫している受入PKSに対して在庫している利用燃料を用いて消臭処理を行うことでPKS需要者の要求数量を賄える場合が考えられる。このような場合、出荷消臭指示作成部は、消臭処理に必要な受入PKSの数量に関する情報(第二消費数量情報)、及び、消臭処理を実行することで目標とする発熱量を得るために必要な利用燃料の発熱量別の数量に関する情報(第三消費数量情報)を、必要に応じて、要求発熱量及び第一消費数量情報と共に基地内端末に対して送信する。このとき、燃料管理基地側では、基地内端末においてかかる情報を受信すると、この情報に基づいた発熱量別の数量の利用燃料を用いて、前記情報に基づいた数量の受入PKSに対して、消臭処理設備において消臭処理が行える。

0027

管理サーバは、在庫更新部を備える。在庫更新部は、取得した情報に基づいて所定の演算処理を行う演算処理部であり、専用のソフトウェア及び/又はハードウェアで構成される。在庫更新部は、出荷消臭指示作成部が上記の第一消費数量情報、第二消費数量情報、及び第三消費数量情報の少なくとも1つ以上を燃料管理基地に対して送信すると、これらの情報に基づいて、記憶部に記憶されていた第一在庫数量情報、第二在庫数量情報、及び第三在庫数量情報の少なくとも1つ以上を更新する機能を有する。この結果、管理サーバが備える記憶部には、現時点において燃料管理基地が保管している発熱量別の製品PKS、受入PKS、及び発熱量別の利用燃料の在庫数量に関する最新の情報が記憶される。

0028

つまり、本システムによれば、PKS需要者は、個別にPKS供給者に対して注文情報を送信することなく、要求発熱量及び要求数量を満たす製品PKS燃料を安定的に確保することができる。特に、燃料管理基地内において、製品PKS、受入PKS及び利用燃料が保管されることで、長距離物流等に起因する物流上の不確実さを、燃料管理基地の貯蔵能力によって緩衝することができ、PKS需要者に対する安定供給が可能となる。

0029

また、燃料管理基地において、要求発熱量を満たす製品PKSの在庫数量が不足している場合であっても、必要な消臭処理が適宜施されることで、PKS需要者の要求数量を満たすことができる。

0030

前記管理サーバは、前記消臭処理に利用される前記受入PKSの数量と前記利用燃料の発熱量別の数量とに基づいて、前記消臭処理が行われることで得られる前記製品PKSの発熱量及び数量を演算によって算定する消臭結果算定部を備え、
前記在庫判定部は、前記消臭結果算定部の算定結果に基づいて、前記第一注文情報に記載された前記要求発熱量及び前記要求数量を充足する前記製品PKSの前記出荷が可能であるか否かを、演算によって判定するものとしても構わない。

0031

消臭結果算定部は、取得した情報に基づいて所定の演算処理を行う演算処理部であり、専用のソフトウェア及び/又はハードウェアで構成される。上記構成によれば、現時点で燃料管理基地が保管している製品PKSの在庫数量ではPKS需要者の要求数量が賄えない場合に、利用燃料を発熱量別にどの程度の数量用いて、受入PKSをどの程度消臭処理することで、要求発熱量を充足する製品PKSがいくら生成することができるかを、管理サーバ側で演算によって算定できる。

0032

一例として、消臭結果算定部は、消臭処理に処された受入PKSの数量と、消臭処理に供された発熱量別の利用燃料の数量との総和に基づいて、当該消臭処理が施されることで得られる所定の発熱量を有する製品PKSの数量を算定できる。

0033

前記管理サーバは、発熱量別の前記製品PKSの数量に基づいて、異なる発熱量の前記製品PKSを混合することで生成される前記製品PKSの発熱量及び数量を、演算によって算定する、製品混合結果算定部を備え、
前記在庫判定部は、前記製品混合結果算定部の算定結果に基づいて、前記第一注文情報に記載された前記要求発熱量及び前記要求数量を充足する前記製品PKSの前記出荷が可能であるか否かを、演算によって判定するものとしても構わない。

0034

製品混合結果算定部は、取得した情報に基づいて所定の演算処理を行う演算処理部であり、専用のソフトウェア及び/又はハードウェアで構成される。例えば、PKS需要者の要求発熱量に対して最適な発熱量を有する製品PKSについては製品PKS置場内に充分に在庫されていないが、要求発熱量よりも高位の発熱量を有する製品PKSと、要求発熱量よりも低位の発熱量を有する製品PKSが製品PKS置場内に充分な数量在庫されている場合が考えられる。このとき、これら高位の発熱量の製品PKSと低位の発熱量の製品PKSを混合することで、要求発熱量及び要求数量を満たすことができる場合がある。製品混合結果算定部は、発熱量の異なる製品PKS同士をどのような割合で混合することで、どの程度の発熱量の製品PKSが産せられるかを算定することができる。在庫判定部が、製品混合結果算定部の算定結果に基づいて出荷が可能かどうかを判定することで、PKS需要者に対して注文内容を充足する製品PKSを出荷できる可能性が更に高められる。

0035

前記受発注システムは、前記管理サーバと通信可能に構成された供給者端末を備え、
前記第一注文情報は、要求納期に関する情報を含み、
前記管理サーバは、
前記在庫判定部において前記出荷が可能でないと判定した場合には、前記第一注文情報に記載された前記要求納期を充足する供給納期内で、前記製品PKS、前記受入PKS、前記利用燃料、前記繊維付PKSの少なくとも1種を前記燃料管理基地に対して供給できる一以上の供給者を、演算によって抽出する、供給者抽出部と、
前記第一注文情報に記載された前記要求発熱量及び前記要求数量を充足するために追加的に必要な、発熱量別の前記製品PKSの量である第一不足数量、前記第一注文情報に記載された前記要求発熱量及び前記要求数量を充足するために行われる前記消臭処理に必要な、前記受入PKSの数量である第二不足数量及び発熱量別の前記利用燃料の数量である第三不足数量、及び、前記第二不足数量の前記受入PKSを得るための前記繊維付PKSの数量である第四不足数量を演算によって算定する、不足数量算定部と、
前記第一不足数量、前記第二不足数量、前記第三不足数量、及び前記第四不足数量の少なくとも1つと、前記供給納期とを含む第二注文情報を作成すると共に、前記供給者抽出部において抽出された前記供給者が管理する前記供給者端末に対して送信する、対供給者発注部とを備えるものとしても構わない。

0036

上記構成の受発注システムは、供給者端末を備える。この供給者端末は、供給者(燃料製造場所又は上記燃料管理基地とは別の燃料管理基地)において管理されている操作端末であり、例えば汎用的なコンピュータやスマートフォンで構成される。なお、供給者が別の燃料管理基地である場合には、供給者端末は、この別の燃料管理基地が管理する管理サーバで構成されていても構わない。ここでいう供給者には、PKS(繊維付PKS、脱繊維PKSを含む)を燃料管理基地に対して供給することのできる者(事業者を含む。以下同じ)と、チップ等で構成される利用燃料を燃料管理基地に対して供給することのできる者とが含まれる。

0037

管理サーバが備える供給者抽出部、不足数量算定部、及び対供給者発注部は、いずれも取得した情報に基づいて所定の演算処理を行う演算処理部であり、専用のソフトウェア及び/又はハードウェアで構成される。

0038

在庫判定部において、燃料管理基地が保管している製品PKS、受入PKS及び利用燃料(チップ等)の在庫数量をもってしても、PKS需要者が指定した要求発熱量及び要求数量に対応した出荷ができないと判定される場合がある。

0039

かかる場合に、上記構成によれば、まず供給者抽出部において、PKS需要者が指定した要求納期を充足する期間内、すなわち要求納期よりも短い期間である供給納期内に、燃料管理基地に対して製品PKSを供給できる供給者(例えば他の燃料管理基地)が抽出される。次に、不足数量算定部において、PKS需要者が指定した要求発熱量及び要求数量を充足するために追加的に必要な、製品PKSの発熱量別の数量、並びに/又は、消臭処理に利用される、受入PKSの数量(若しくは繊維付PKSの数量)と利用燃料の発熱量別の数量が算定される。そして、対供給者発注部は、これらのPKS又は利用燃料の不足数量に対応した数量を供給納期内に燃料管理基地に供給してほしい旨の注文情報(第二注文情報)を、供給者抽出部によって抽出された供給者(例えば他の燃料管理基地)に対して送信する。

0040

つまり、上記構成によれば、PKS需要者から注文された時点において燃料管理基地が保管している製品PKS、受入PKS及び利用燃料の在庫数量では、PKS需要者の要求数量を賄えない場合であっても、自動的に燃料管理基地に対して追加的にPKS又は利用燃料を所定納期内に供給できる供給者が選択され、発注処理がされる。これにより、PKS需要者に対して注文内容を充足する製品PKSを出荷できる可能性が更に高められる。

0041

前記記憶部は、
前記消臭処理設備において、前記受入PKSに対して前記消臭処理を行って前記製品PKSを得るために必要な消臭処理時間に関する処理時間情報と、
前記供給者毎に、前記供給者の拠点から前記燃料管理基地に対して燃料を搬送するために必要な搬送時間に関する搬送時間情報とを記憶しており、
前記供給者抽出部は、前記第一注文情報に記載された前記要求納期に関する情報、並びに、前記記憶部に記憶された前記処理時間情報及び前記搬送時間情報に基づいて、一以上の前記供給者を抽出するものとしても構わない。

0042

上記構成によれば、供給者抽出部は、要求発熱量を充足する製品PKSを供給納期内に供給できる供給者(他の燃料管理基地)のみならず、燃料管理基地内の消臭処理設備において消臭処理を行う時間を考慮した上で、要求発熱量を充足する製品PKSの生成が可能な受入PKS若しくは繊維付PKS、並びに利用燃料を供給納期内に供給できる供給者についても、抽出できる。これにより、需要者から注文された時点において燃料管理基地が保管している製品PKS、受入PKS及び利用燃料の在庫数量では、需要者の需要を賄えない場合であっても、需要者に対して注文内容を充足する製品燃料を出荷できる可能性が更に高められる。

0043

なお、前記記憶部は、分離設備において繊維付PKSに対して繊維部を除去するための分離処理に要する時間についての情報(分離処理時間情報)を記憶しているものとしても構わない。この場合、前記供給者抽出部は、分離処理時間情報も考慮して前記供給者を抽出するものとしても構わない。

0044

前記記憶部は、前記供給者毎に、製造可能な前記製品PKS又は前記利用燃料の発熱量に関する製造能力情報を記憶しており、
前記供給者抽出部は、
複数の前記供給者の中から、前記製造能力情報に基づいて、前記第一注文情報に記載された前記要求発熱量及び前記要求数量を充足するために追加的に必要な発熱量を充足する前記製品PKS、及び/又は、前記第一注文情報に記載された前記要求発熱量及び前記要求数量を充足するために追加的に行われる前記消臭処理に必要な発熱量を充足する前記利用燃料の製造が可能な供給候補者を演算によって抽出した上で、
前記供給候補者の中から、前記供給納期内で前記燃料管理基地に対して前記製品PKS又は前記利用燃料を供給できる一以上の前記供給者を、演算によって抽出する処理を行うものとしても構わない。

0045

燃料管理基地に対して製品PKSを供給する供給者の中には、特定のPKS需要者が注文した特定の要求発熱量を充足する製品PKSをそもそも製造することのできない供給者(他の燃料管理基地)が存在する場合が想定される。同様に、特定の要求発熱量を充足する製品PKSを、受入PKSに対して消臭処理を施すことで生成するために利用される、特定の発熱量を充足する利用燃料を、そもそも製造することのできない供給者(チップ等供給者)が存在する場合が想定される。上記構成によれば、予め管理サーバの記憶部において、供給者毎に、製造可能な製品PKS又は利用燃料の発熱量に関する情報(製造能力情報)が記憶されているため、供給者抽出部において、特定のPKS需要者の注文に対応するために追加的に必要な製品PKSや利用燃料がそもそも供給できない供給者を、納期に関係なく排除できる。これにより、供給者に対して、製品PKSや利用燃料の供給の発注をした後に、発注先である供給者側で対応できないといったトラブルの発生を未然に防止できる。

0046

前記消臭処理設備は、前記受入PKSと前記利用燃料とを混合するための混合設備を含むものとしても構わない。更に、前記消臭処理設備は、前記受入PKSを乾燥するための乾燥設備、又は前記受入PKSを炭化するための炭化設備を含むものとしても構わない。

0047

前記製品PKSは、範囲分けされてなる発熱量別に前記製品PKS置場に保管されており、
前記利用燃料は、範囲分けされてなる発熱量別に前記利用燃料置場に保管されているものとしても構わない。

0048

上記構成によれば、PKS需要者からの注文に記載された要求発熱量と共通の指標である発熱量別に、燃料管理基地において製品PKSが在庫されている。これにより、在庫判定部は、現時点で燃料管理基地に在庫されている製品PKSの在庫数量によってPKS需要者の需要を賄えるかどうかにつき、簡易な演算によって判定することができる。

0049

また、上記構成によれば、PKS需要者からの注文に記載された要求発熱量と共通の指標である発熱量別に、燃料管理基地において利用燃料が在庫されている。これにより、在庫判定部は、現時点で燃料管理基地に在庫されている受入PKSの在庫数量と利用燃料の在庫数量によってPKS需要者の需要を賄えるかどうかにつき、簡易な演算によって判定することができる。

0050

前記燃料管理基地は、前記脱繊維PKSの臭気を測定する臭気測定設備と、前記製品PKS又は前記利用燃料の発熱量を分析するための分析設備とを備えるものとしても構わない。なお、前記臭気測定設備は、出荷直前の製品PKSの臭気の強さを測定するために利用されても構わない。また、前記分析設備は、前記製品PKS又は前記利用燃料の含水率を分析する機能を有していても構わない。

0051

かかる構成によれば、燃料管理基地に繊維付PKS又は脱繊維PKSが搬入された場合に、当該PKSの発熱量に関する情報が不明であっても、燃料管理基地で必要に応じて分離処理が行われた後、分析することによって発熱量を特定することができる。また、脱繊維PKSの臭気の強さを判定して、当該脱繊維PKSに対する消臭処理の要否を決定することができる。更に、消臭処理を経て得られた製品PKSを分析して発熱量を特定することができる。

0052

また、燃料管理基地に利用燃料(チップ等)が搬入された場合に、当該利用燃料の発熱量に関する情報が不明であっても、燃料管理基地内で分析することによって発熱量を特定することができる。なお、利用燃料は、搬入後に乾燥処理が実行されてもよく、分析設備において、この乾燥後のチップ等の発熱量を分析するものとしても構わない。

0053

これらにより、製品PKSの保管先である発熱量別の製品PKS置場、受入PKSの保管先である受入PKS置場、及び、利用燃料の保管先である発熱量別の利用燃料置場を、適切に指定することができる。

0054

特に、燃料管理基地が、製品PKS及び出荷直前の製品PKSに対して発熱量の分析を行う分析設備を備えることで、加工処理後に直ちに出荷しなければならない製品PKSについては船舶やトラック等の輸送手段への荷積み品の発熱量を確認しながら、又は加工処理後に直ちに加工処理品の発熱量を確認して出荷することが可能となり、PKS需要者が指定した要求発熱量を満足しない製品PKSの出荷を未然に防止することができる。

0055

なお、分析設備は、分析する対象となる燃料の区別によらず共通化しても構わないし、各別に設けられていても構わない。

0056

燃料管理基地において、製品PKS置場に保管可能な製品PKSの数量と、受入PKS置場及び利用燃料置場に保管可能な受入PKS及び利用燃料の数量との合計数量は、1万5千t以上であるのが好ましく、3万t以上であるのがより好ましく、6万t以上であるのが特に好ましい。燃料管理基地がこのような貯蔵能力を有することで、例えば75MW級バイオマス発電ボイラにおける数週間分の必要となるPKSを保管することができる。

発明の効果

0057

本発明に係る受発注システムによれば、PKS需要者側に過度な負担を課すことなく、PKS需要者が要求する発熱量を満たすPKSを含むバイオマス燃料を、PKS需要者に対して安定的に供給することが可能となる。

図面の簡単な説明

0058

本発明のパーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システムの第一実施形態の構成を模式的に示すブロック図である。
前記受発注システムにおいて想定される供給者の一例を模式的に示す図面である。
前記受発注システムにおいて想定される需要者の一例を模式的に示す図面である。
燃料管理基地の一構成例を模式的に示すブロック図である。
管理サーバの一構成例を模式的に示すブロック図である。
受発注システムにおける処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。
図6に示すステップSAに含まれる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
消臭処理設備の構成の一例を模式的に示すブロック図である。
図7に示すステップSA30に含まれる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6に示すステップSBに含まれる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6に示すステップSCに含まれる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
受発注システムの第二実施形態の構成を模式的に示すブロック図である。
受発注システムの第二実施形態が備える管理サーバの一構成例を模式的に示すブロック図である。
受発注システムの第二実施形態において実行されるステップSB6に含まれる処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。

実施例

0059

[第一実施形態]
本発明に係るパーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システムの第一実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、上述したように、「パーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システム」は、適宜「受発注システム」と略記されることがある。

0060

図1は、受発注システムの第一実施形態の構成を模式的に示すブロック図である。図1では、燃料の流れが実線の矢印で示されており、情報の流れが破線の矢印で示されている。後述の図12においても同様である。

0061

受発注システム1は、図1に示すように、燃料管理基地4と管理サーバ5とを含む。燃料管理基地4は、後述するように、供給者2(2A,2B,2C,‥‥)から供給される燃料(繊維付PKS/脱繊維PKS/利用燃料)、及び燃料管理基地4内で所定の処理が実行されることで得られた燃料(受入PKS/製品PKS)が保管される。需要者3(3A,3B,3C,‥‥)は燃料(製品PKS)を必要とする者である。

0062

後述するように、本明細書において、供給者2(2A,2B,2C,‥‥)とは、バイオマス燃料の原料となるPKS単体すなわちひげ状の繊維部がついた状態のPKS(繊維付PKS)を供給する者、繊維付PKSから繊維部が除去されたPKS(脱繊維PKS)を供給する者、及び消臭処理に利用されるチップ等で構成される利用燃料を供給する者を含む概念である。なお、本明細書において、「供給する者」とは、供給する場所そのものと、前記場所を有する事業体(企業、自治体など)を含む概念である。

0063

より詳細には、図2に示すように、供給者2(2A,2B,2C,‥‥)としては、PKS製造場所102Aの他、燃料管理基地4と同様の機能を有した別の燃料管理基地(第一燃料管理基地102B)や、チップ等製造場所102Cが含まれていても構わない。PKS製造場所102Aは、例えば、PKSが副産される場所(例えばパーム油製造場所)や、このパーム油製造場所を有する事業体などが挙げられる。チップ等製造場所102Cは、例えば、林地残材間伐材等の山地整理で発生する低質材を切削チップ又は薪に加工する加工場製材工場から発生する残材やおが粉等から木質チップ又は木質ペレットを製造する処理工場、住宅解体時に発生する建築廃材や使用済パレット等の木質廃材から木質チップ又は木質ペレットを製造する廃棄物処理工場などが挙げられる。

0064

パーム椰子殻(PKS)は、パーム核油(Palm Kernel Oil)製造における副産物として発生する核(Kernel)を包む内果皮(Endocarp)であり、パーム核油の搾油において内包する核(Kernel)を取り出す工程を経るために、半分程度に砕けている殻が大半を占める。上記の通り、PKSは長径が5mm〜40mmの取り扱いに適した大きさと、4000kcal/kg以上の発熱量と、相応の機械的強度を有し、世界的には年間1千万t以上の発生量がある優れたバイオマス燃料である。更に低温域(200℃〜300℃)で炭化処理(低温炭化)して得られる炭化されたPKSは、発熱量が5500kcal/kg以上にもなる。なお、本説明における発熱量(発熱数量)とは、JIS Z 7302−2「廃棄物固形化燃料−第2部:発熱数量試験方法」記載の真発熱数量(低位発熱数量)をいう。

0065

本明細書において、需要者3(3A,3B,3C,‥‥)としては、図3に示すように、PKS利用場所103Aの他、燃料管理基地4と同様の機能を有した別の燃料管理基地(第二燃料管理基地103B)が含まれていても構わない。このPKS利用場所103Aには、PKSを実際に利用する場所(例えばバイオマス発電所など)の他、このような発電所を有する事業体を含む概念である。

0066

なお、第一燃料管理基地102B及び第二燃料管理基地103Bは、燃料管理基地4との間で製品PKSなどの燃料を所定の搬送時間内で搬送可能な基地である。

0067

管理サーバ5は、燃料管理基地4で保管されている燃料(より詳細には、後述する製品PKS、受入PKS、及び利用燃料)の在庫状況をモニタリングする機能を有する。また、管理サーバ5は、需要者3から送信された燃料に関する注文情報を受信すると、後述するように出荷などの指示を含む情報を作成して燃料管理基地4に対して送信する。より具体的には、管理サーバ5は、燃料管理基地4内に設置されているか、又は燃料管理基地4内で作業を行う作業員によって携帯されている、基地内端末4pに対して、出荷などの指示を含む情報を送信する。

0068

図4は、燃料管理基地4の一構成例を模式的に示すブロック図である。図4に示す燃料管理基地4は、受入設備31と、受入PKS置場32と、利用燃料置場33と、製品PKS置場34と、出荷設備35と、分析設備41と、分離設備42と、臭気測定設備43と、消臭処理設備44とを有する。燃料管理基地4の構成の詳細な説明は後述される。

0069

なお、燃料管理基地4が備える設備のうち、分離設備42と消臭処理設備44について先に説明する。

0070

上述したように、PKSは、カプリル酸やカプリン酸等の低級脂肪酸をはじめとした多種多量の脂肪酸を含むため、不快な臭気を発する場合があることから、バイオマス燃料として多量のPKSを取り扱う際にはPKSの消臭対策が必要である。分離設備42及び消臭処理設備44は、主としてこのようなPKSの消臭を目的とした処理が行われる設備である。

0071

分離設備42は、ひげ状の繊維部が付いた状態のPKS(繊維付PKS)から、繊維部を除去するための設備である。PKSは前記殻と、かかる殻の端部からひげ状に伸びている繊維部を含んでなり、この繊維部から不快臭が強く発せられる。従って、繊維付PKSから当該繊維部を除去することで、PKSから生じる臭気の強さを30%前後弱めることができる。具体的には、目開きが0.6mm〜11.2mmのいや風力選別機等を用いて除去することができる。分離設備42は、これらの分離装置の一つ以上で構成されている。なお、本説明における臭気の強さとは、金属酸化物半導体ガスセンサの、ブランク補正された指示値をいう。

0072

分離設備42において繊維部が除去されたPKS(脱繊維PKS)であっても、依然として臭気が高い場合がある。このように、脱繊維PKSのうち、そのままでは出荷できない程度に強い臭気を示すものが「受入PKS」に対応する。これに対し、脱繊維PKSのうち、出荷可能臭気の範囲内の臭気を示すものが「製品PKS」に対応する。

0073

スギ、ヒノキ、カラマツ、アカマツ、サクラ等の木質チップや木質ペレット(チップ等)は、好ましい香りを強く発するか、臭気成分を吸着することによって不快臭を弱める効果を有すると共に、3500kcal/kg以上の発熱量を有する。消臭処理設備44は、これらのチップ等を脱繊維PKSと混合することにより、不快臭の発生を抑制した、PKSとほぼ同等の発熱量を有するバイオマス燃料を生成する設備を有する。より詳細には、消臭処理設備44は、PKSにチップ等を、質量比でPKS:チップ等が100:0より大きく100:100以下まで混合することができる混合設備44a(後述する図8参照)を含むことができる。なお、上記のチップ等は、後述する利用燃料に対応する。

0074

消臭処理設備44は、乾燥設備44bや炭化設備44cを含むものとしても構わない(後述する図8参照)。PKSを構成する前記殻と前記繊維部が発する臭気の強さは、いずれも含水率が高いほど強くなり、この含水率と臭気の強さの関係は可逆的である。よって、消臭処理設備44において、PKSに対して加熱乾燥処理又は低温炭化処理を行うことで、その含水率を、好ましくは8質量%以下、より好ましくは6質量%以下、更に好ましくは2質量%以下にして、臭気を低下させるものとしても構わない。この場合、乾燥後のPKSは、含水率が増加しないように水濡れ対策等を施すのが好ましい。ここで、含水率8質量%での臭気の強さは、人が不快感許容できる程度であり、含水率2質量%では、臭気をほとんど感じない程度となる。

0075

なお、本説明における含水率とは、JIS Z 7302−3「廃棄物固形化燃料−第3部:水分試験方法」に準拠した方法、すなわち、試料を107±2℃で1時間加熱乾燥した際の、乾燥前後の質量差の試料に対する質量百分率をいう。また、PKSは、その含水率が低いほど発熱量が増大することから、PKSの含水率を低減して消臭する方法は、PKSの発熱量を高位にするための改質方法をも兼ねている。

0076

なお、消臭のために、木質チップや木質ペレットを含む利用燃料とPKS(脱繊維PKS)とを混合する場合においても、この消臭効果は利用燃料の含水率が低いほど良好となる。更に、利用燃料は含水率が低いほど発熱量が増大することから、PKSに混合されるチップ等からなる利用燃料は、乾燥処理等を経た含水率の低いものが好ましい。従って、消臭処理設備44において、PKSに混合される利用燃料は、事前に乾燥処理が実行されたものとしても構わない。

0077

図5は、管理サーバ5の一構成例を模式的に示すブロック図である。図6図7及び図9図11は、受発注システム1における処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。以下の説明では、図6図7及び図9図11に示す各フローチャートに記載された各ステップの符号が適宜参照される。また、図4に示す燃料管理基地4の詳細な構成、及び図5に示す管理サーバ5の詳細な構成については、受発注システム1における処理の流れの説明と共に説明される。

0078

図6に示すように、受発注システム1では、保管ステップSAと、受注ステップSBと、出荷ステップSCとが実行される。ステップSAは、供給者2(より詳細には、PKS製造場所102A、第一燃料管理基地102B、チップ等製造場所102Cなど:図2参照)から搬送されたPKS(繊維付PKS/脱繊維PKS[受入PKS/製品PKS])又は利用燃料(チップ等)を、燃料管理基地4に受け入れて、燃料管理基地4内に保管する工程である。ステップSBは、需要者3(より詳細には、PKS利用場所103A、第二燃料管理基地103Bなど:図3参照)から送信された注文情報に基づいて、管理サーバ5内で演算処理を行う工程である。ステップSCは、需要者3から送信された注文情報に基づいて、燃料管理基地4から需要者3に対して製品PKSを出荷する工程である。

0079

すなわち、保管ステップSAは、需要者3から受発注システム1を通じて燃料(製品PKS)の注文が行われるか否かに関わらず、燃料管理基地4において実行される処理に対応する。一方、ステップSB及びステップSCは、需要者3から受発注システム1を通じて燃料(製品PKS)の注文が行われた後に行われる処理である。より詳細には、ステップSCは、需要者3から受発注システム1を通じて行われた燃料(製品PKS)の注文の内容に基づいて管理サーバ5内で所定の演算処理が行われた後に管理サーバ5から送信された情報に基づいて、燃料管理基地4内において実行される燃料(製品PKS)の出荷処理を含む。

0080

《保管ステップSA》
図7は、図6に示すステップSAに含まれる処理の流れの一例を示すフローチャートである。

0081

(ステップSA10,ステップSA11)
上述したように、燃料管理基地4は、供給者2(より詳細には、PKS製造場所102A、又は第一燃料管理基地102B)から搬送されたPKS(繊維付PKS/脱繊維PKS[受入PKS/製品PKS])を受入設備31において受け入れる。

0082

(ステップSA20,ステップSA21)
また、燃料管理基地4は、供給者2(より詳細には、チップ等製造場所102C、又は第一燃料管理基地102B)から搬送されてきた利用燃料(チップ等)を受入設備31において受け入れる。

0083

受入設備31は、海送用受入設備31aと送用受入設備31bとを備えるのが好適である。海送用受入設備31aは、供給者2から船舶などの海送手段によって搬送されてきた燃料(繊維付PKS/脱繊維PKS[受入PKS/製品PKS]/利用燃料)を、燃料管理基地4側で受け入れるための設備である。陸送用受入設備31bは、供給者2からトラックなどの運搬車両に代表される陸送手段によって搬送されてきた燃料(繊維付PKS/脱繊維PKS[受入PKS/製品PKS]/利用燃料)を、燃料管理基地4側で受け入れるための設備である。

0084

海送用受入設備31aは、例えば海岸部に設置された港湾荷役設備で構成されており、専用埠頭が備えられるのが好適である。海送用受入設備31aは、バラ積み品荷受ができる設備であれば特に限定されず、グラブバケット式、連続機械式ニューマチック等の一般的なアンローダーが使用できる。特に、種々の形状、大きさの品に対応できる観点からグラブバケット式が好ましい。

0085

なお、船舶の一例であるウッドチップ専用船等は、一般的にクレーン装備されている。このように、クレーンが装備された貨物船で搬送されてきた燃料の受け入れを可能とするために、海送用受入設備31aは、コンベア付設された受入ホッパーを備えるものとしても構わない。

0086

これにより、例えば、供給者2がマレーシアやインドネシアなどのパームヤシ由来の燃料製造場所である場合には、これらの木質バイオマス燃料等を海送手段を通じて燃料管理基地4に対して多量に受け入れることが可能になる。また、後述する海送用出荷設備35aを、海送用受入設備31aに兼用させることで、船舶を通して多量の製品PKSを需要者3に対して出荷することができる。これにより、物流コストを低減することができる。

0087

また、陸送用受入設備31bは、ダンプ式(跳ね上げ式)や床移動式ウォーキングフロア又はスライドデッキ)の各種トラックからの荷降ろしに対応可能な設備であれば特に限定されず、コンベアが付設された受入ホッパー等が有効に使用できる。このように、受入設備31が陸送用受入設備31bを備えることで、従来はゴミ焼却施設最終処分場で処分されていたような、発生量が少量である建築廃材等のチップ等(利用燃料)を、燃料管理基地4によって受け入れることが可能となり、資源循環型社会構築に寄与することができる。また、後述する陸送用出荷設備35bを、陸送用受入設備31bに兼用させることで、内陸部に位置したり、需要量が少量である需要者3に対して製品PKSを出荷することができる。

0088

ただし、燃料管理基地4が備える受入設備31は、海送用受入設備31aと陸送用受入設備31bのいずれか一方のみで構成されるものとしても構わない。

0089

(ステップSA12,SA13)
上述したように、供給者2から搬送されるPKSとしては、ひげ状の繊維部が付いた状態のPKS(繊維付PKS)である場合と、繊維部が既に除去された状態のPKS(脱繊維PKS)である場合が想定される。より具体的には、繊維付PKSは、PKS製造場所102Aから搬送される場合が主として想定され、脱繊維PKSは、第一燃料管理基地102Bから搬送される場合が主として想定されるが、これに限られるものではない。

0090

供給者2から搬送されたPKSが繊維付PKSである場合には(ステップSA12においてYes)、分離設備42において繊維部の除去処理が行われる(ステップSA13)。これにより、脱繊維PKSとなる。

0091

供給者2から搬送されたPKSが、既に繊維部が除去されてなる脱繊維PKSである場合(ステップSA12においてNo)、及びステップSA13において繊維部の除去処理が行われた後の脱繊維PKSは、ステップSA14において臭気測定が行われる。

0092

(ステップSA14,ステップSA15,ステップSA16)
上述したように、PKSに含まれる繊維部は極めて強い臭気を示すため、除去する必要がある。しかしながら、このように繊維部が除去された脱繊維PKSの状態であっても、そのまま需要者3に向けて出荷できる程度の臭気(出荷可能臭気)を示すPKS(製品PKS)である場合と、出荷可能臭気を超える臭気を示すためにそのままでは出荷することができず、消臭処理が必要なPKS(受入PKS)である場合が想定される。このような違いは、PKSを副産したパーム椰子の品種や、受入設備31までにPKSが経てきた保管環境温湿度条件などに起因するものである。

0093

また、供給者2が、燃料管理基地4と同様の消臭処理設備44を備える第一燃料管理基地102Bである場合においては、所定の消臭処理が施された後の製品PKSが燃料管理基地4に供給されることがある。同様に、供給者2が第一燃料管理基地102Bである場合においても、燃料管理基地4からの要求に応じて受入PKSが燃料管理基地4に対して供給されることがある。このような場合、製品PKSと受入PKSの仕分けが既に第一燃料管理基地102Bにおいて行われており、燃料管理基地4と第一燃料管理基地102Bの連携した物流の中で、計画的に第一燃料管理基地102Bから燃料管理基地4に横持ちされたものである。

0094

燃料管理基地4は、受入PKSを保管するための受入PKS置場32と、製品PKSを保管するための製品PKS置場34とを備えている。すなわち、搬送されてきたPKS(脱繊維PKS)が受入PKSであるか製品PKSであるかによって保管先が異なる。このため、保管先を特定する目的で、脱繊維PKSに対して臭気測定設備43によって臭気が測定される(ステップSA14)。臭気測定設備43は、例えば金属酸化物半導体ガスセンサを備える。

0095

臭気測定設備43において測定された結果、臭気が出荷可能臭気を超える場合には(ステップSA15においてNo)、測定対象の脱繊維PKSは受入PKSであるものとして、受入PKS置場32に場内搬送され、保管される(ステップSA16)。一方、臭気測定設備43において測定された結果、臭気が出荷可能臭気の範囲内である場合には(ステップSA15においてYes)、測定対象の脱繊維PKSは製品PKSであるものとして、特定された製品PKS置場34に場内搬送され、保管される(ステップSA30)。なお、保管先の製品PKS置場34の特定方法については後述される。

0096

例えば、燃料管理基地4は、製品PKSが備えるべき品質基準の一つとして臭気の強さ(金属酸化物半導体ガスセンサの指示値)に関する特定の管理値を持っており、その管理値を満足する脱繊維PKSは製品PKSに、管理値を満足しない脱繊維PKSは受入PKSに仕分けられる。

0097

(ステップSA22)
ステップSA21において受け入れたチップ等からなる利用燃料は、特定された利用燃料置場33に場内搬送され、保管される。燃料管理基地4は、複数の利用燃料置場33(33a,33b,33c,33d,‥‥)を備えており、これらの中から利用燃料の発熱量に応じて保管先が決定される。すなわち、ある利用燃料置場33aは、発熱量レベルがqaである利用燃料(チップ等)の保管場所に該当し、別の利用燃料置場33bは、発熱量レベルがqbである利用燃料(チップ等)の保管場所に該当する。

0098

利用燃料の保管先となる利用燃料置場33の決定方法や、決定された保管先の利用燃料置場33に対する搬送方法については、後述されるステップSA30において、製品PKSの保管先となる製品PKS置場34の決定方法や、決定された保管先の製品PKS置場34に対する搬送方法に類似する。かかる事情により、説明の重複を避ける観点から、ステップSA22の詳細な内容は、ステップSA30の説明で代用される。なお、この場合において、ステップSA30の説明の箇所で参照される製品PKS用サンプラー47は、図4に示す利用燃料用サンプラー46に置き換えることができる。

0099

(ステップSA17)
受入PKS置場32に保管された受入PKSは、消臭処理設備44において消臭処理が施される(ステップSA17)。図8は、消臭処理設備44の構成の一例を模式的に示すブロック図である。図8に示す例では、消臭処理設備44は、混合設備44a、乾燥設備44b、及び炭化設備44cを備える。

0100

混合設備44aは、受入PKSに対して利用燃料を乾式混合するための設備であり、上述した混合処理を実行するための設備である。混合設備44aは、上記機能を奏する限りにおいて装置態様には限定されず、ホイールローダー等の重機解繊効果を有する羽根付き混合機や、分級機能を兼ね備えた回転式ふるい等が有効に使用できる。上述したように、スギ、ヒノキ、カラマツ、アカマツ、サクラ等のチップ等からなる利用燃料を受入PKSに混合することで、受入PKSの臭気を低下させることができる。ただし、混合される利用燃料の発熱量に応じて混合後(消臭処理後)に得られる製品PKSの発熱量が変化する。

0101

乾燥設備44bは、受入PKSを乾燥するための設備であり、上述した乾燥処理を実行するための設備である。上記混合処理を実行するに際し、受入PKSに含有されている水分量が多い場合には、利用燃料を効果的に混合させることができない。このような場合に、受入PKSを乾燥させるのが好ましい。乾燥設備44bは、上記乾燥機能を奏する限りにおいて、装置態様や乾燥原理には限定されず、温風吹付装置箱型乾燥機バンド乾燥機バンド流動層乾燥機ロータリードライヤーウェッジスタイルドライヤー等の専用設備の他に、排熱等を利用するなどして温度管理が可能な置場や、単に天日乾燥室内乾燥等の自然乾燥が行える置場でもよい。なお、チップ等からなる利用燃料が水分を多く含む場合には、乾燥設備44bが利用燃料に対して乾燥処理を行うものとしても構わない。

0102

炭化設備44cは、受入PKSを炭化するための設備である。消臭処理設備44は、乾燥設備44bに代えて、又は乾燥設備44bと共に炭化設備44cを備えるものとしても構わない。炭化処理によって、受入PKSの含水率を極度に低減させることが可能となり、脱臭及び発熱量増加の双方で効果の大きい変換が可能になる。かかる炭化設備は、上記効果を奏する限りにおいて装置態様には限定されないが、低温域(200℃〜300℃)での炭化処理、所謂、低温炭化が可能な装置が有効に使用できる。

0103

(ステップSA30)
ステップSA15において出荷可能臭気を充足すると判定された製品PKS、又は、ステップSA17において消臭処理が実行されることで得られた製品PKSは、製品PKS置場34に搬送・保管される。

0104

燃料管理基地4は、複数の製品PKS置場34(34a,34b,34c,‥‥)を有している。これらの製品PKS置場34は、それぞれ保管対象となる製品PKSの発熱量を異ならせている。すなわち、ある製品PKS置場34aは、発熱量レベルがQaである製品PKSの保管場所に該当し、別の製品PKS置場34bは、発熱量レベルがQbである受入PKSの保管場所に該当する。

0105

図9は、ステップSA30に含まれる処理の流れの一例を示すフローチャートである。ステップSA30は、ステップSA31、ステップSA32、ステップSA33、ステップSA34、及びステップSA35の各処理を含む。

0106

まず、場内搬送される多量の製品PKSの中から、一部の製品PKSが抽出される(ステップSA31)。例えば、図4に示すように、燃料管理基地4は、ステップSA31を実行するための、製品PKS用サンプラー47を備えるものとして構わない。製品PKS用サンプラー47は、分析・試験用試料採取装置であって、代表性の高い試料が採取可能であれば、サンプリング方式などに特に限定はない。一般的に、JIS K 0060「産業廃棄物採取方法」やJIS M 8100「粉塊混合物サンプリング方法通則」に記載されるように、コンベヤフィーダ落ち口に、落下する対象品の全流幅から採取できるサンプラーが好適に採用される。

0107

次に、ステップSA31において抽出された製品PKSに対して、発熱量の分析処理が行われる(ステップSA32)。例えば、図4に示すように、燃料管理基地4は、ステップSA32を実行するための、分析設備41を備えるものとして構わない。

0108

分析設備41は、発熱量の評価に対応可能な装置であれば、特に限定されず、汎用の前処理装置測定装置分析装置が使用できる。また、分析設備41は、ロボットハンドリングオートメーションシステム等を用いた無人化の構成としても構わない。

0109

製品PKSの発熱数量の測定には、例えば、JIS Z 7302−2「廃棄物固形化燃料−第2部:発熱数量試験方法」記載の方法を使用することができる。

0110

なお、製品PKS用サンプラー47で抽出された製品PKSを、分析設備41の設置場所まで場内搬送する方法としては、特に限定されないが、自動的に試料搬送が可能な気送管システム等が好適に使用される。

0111

次に、ステップSA32において分析設備41によって分析された結果に基づいて、対象となる製品PKSの発熱量が特定される(ステップSA33)。

0112

製品PKSの発熱量の特定の方法としては、任意の水準数で行えばよい。例えば、PKS需要者の要求発熱量の実績に応じた水準数を設定しても構わない。例えば、製品PKSが示す発熱量の範囲を複数段階(3段階等)に分類するものとしても構わない。

0113

次に、ステップSA33で特定された製品PKSの発熱量に基づいて、当該製品PKSの保管先である製品PKS置場が、各製品PKS置場34(34a,34b,34c,‥‥)の中から選択的に特定される(ステップSA34)。

0114

上述したように、製品PKS置場34は、保管対象となる製品PKSの発熱量(発熱量レベル)を異ならせた、複数の各製品PKS置場34から構成される。各製品PKS置場34に割り当てられている製品PKSの発熱量に関する情報は、予め不図示の情報処理装置の記憶部又は紙面上に記憶されているものとして構わない。また、前者の場合、燃料管理基地4の作業員が、後述される基地内端末4pを用いて、各製品PKS置場34に割り当てられている製品PKSの発熱量に関する情報を確認できるものとしても構わない。この記憶された情報に基づいて、製品PKSの保管先となる製品PKS置場34が特定される。

0115

そして、ステップSA34において特定された製品PKS置場34に対して、製品PKSが場内搬送され、保管される(ステップSA35)。なお、製品PKSを受入設備31から製品PKS置場34に対して場内搬送する場合を初め、受入PKSを受入設備31から受入PKS置場32に、又は受入PKS置場32から消臭処理設備44に対して場内搬送する場合、更にチップ等からなる利用燃料を受入設備31から利用燃料置場33に、又は利用燃料置場33から消臭処理設備44に対して場内搬送する場合など、燃料管理基地4内におけるPKSや利用燃料の場内搬送には、ホイールローダーやブルドーザ等の重機や空気圧送を使用することもできるが、効率性、作業安全性及び設備コスト等の観点からベルトコンベアスクリュウコンベア等のコンベア類を使用するのが好ましい。なお、チップ等はブリッジングと呼ばれる詰まり状態を引き起こしやすいため、経路絞りを有する個所などには邪魔板等の詰まりを防止する工夫を施しておくのが好適である。

0116

なお、製品PKS置場34は、受け入れた製品PKSに雨濡れ等を生じさせること無く貯蔵でき、そして荷受けや荷払いに支障が生じない設備であれば特に限定されず、屋根付き建屋サイロが有効に利用できる。また、水濡れ防止と共に、貯蔵期間中の自然発火を防止する観点から、例えば特許第6381836号に記載されるような、乾燥用ガス貯蔵空間内に通気可能であったり、製品PKSのパイル切返し装置が備えられている貯蔵設備がより好ましい。なお、製品PKS置場34として屋根付きの建屋を用いる場合、発熱量別に分類された製品PKS同士が混ざり合わないように管理できるのであれば、1つの建屋に複数の製品PKSを貯蔵することができる。

0117

なお、供給者2(PKS製造場所102A、第一燃料管理基地102B、チップ等製造場所102C)によっては、燃料管理基地4に向けて搬送されたPKS(繊維付PKS/脱繊維PKS[受入PKS/製品PKS])又はチップ等の発熱量を分析する機能を有している場合がある。この場合、供給者2は、搬送されたPKS(繊維付PKS/脱繊維PKS[受入PKS/製品PKS])又はチップ等の発熱量に係る情報を燃料管理基地4に対して通知するものとしても構わない。より詳細には燃料管理基地4内の作業員が、後述される基地内端末4pを用いて、供給者2から搬送されてきたPKS(繊維付PKS/脱繊維PKS[受入PKS/製品PKS])又はチップ等の発熱量に係る情報を確認できるものとしても構わない。

0118

上記の場合、供給者2から通知された製品PKSの発熱量に係る情報に基づいて、製品PKSの保管先となる製品PKS置場34が特定され、当該特定された製品PKS置場34に製品PKSが保管されるものとしても構わない(ステップSA34,SA35)。かかる場合には、必ずしも、燃料管理基地4内において製品PKSに対する発熱量の分析(ステップSA32)、及び当該分析結果に基づく発熱量の特定処理(ステップSA33)が行われないものとしても構わない。

0119

《受注ステップSB》
図10は、図6に示すステップSBに含まれる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、本ステップSBの説明の際には、図5に図示された管理サーバ5の構成を示すブロック図が適宜参照される。

0120

管理サーバ5は、演算処理機能及びストレージ機能を有した汎用的なコンピュータで構成される。図5に示す例では、管理サーバ5は、記憶部11、在庫判定部12、出荷消臭指示作成部13、在庫更新部14、消臭結果算定部15、製品混合結果算定部16、及び注文受信部17を備える。

0121

記憶部11は、所定の情報が記憶された領域であり、フラッシュメモリハードディスクなどの記憶媒体で構成される。在庫判定部12、出荷消臭指示作成部13、在庫更新部14、消臭結果算定部15、製品混合結果算定部16、及び注文受信部17は、取得した情報に基づいて所定の信号処理(演算)を行う演算処理部であり、専用のソフトウェア及び/又はハードウェアで構成される。

0122

図1に模式的に図示されるように、各需要者3(3A,3B,3C,‥‥)は、要求する製品PKSの情報を記載した注文を入力するための、需要者端末3p(3Ap,3Bp,3Cp,‥‥)を有している。この需要者端末3pは、管理サーバ5との間で通信可能な端末であり、例えば汎用的なコンピュータの他、スマートフォンなどの携帯型端末で構成される。また、需要者端末3pと管理サーバ5との間の通信形式の種類は限定されず、インターネット、Wi-Fi(登録商標)など、任意の通信形式が利用可能である。

0123

なお、別実施形態の項で後述されるように、各需要者3は、製品PKSの注文に限定されず、受入PKSや利用燃料などの注文を行っても構わない。ここでは説明の都合上、各需要者3から製品PKSが注文される場合について説明する。

0124

(ステップSB1)
需要者3(3A,3B,3C,‥‥)は、需要者端末3p(3Ap,3Bp,3Cp,‥‥)を用いて、要求する製品PKSの情報を記載した注文を送信する。具体的には、需要者3は、製品PKSの注文を行いたい場合には、所定のシステムにログインした後、必要な製品PKSに関する情報(以下、「第一注文情報dO1」と記載する。)を入力する。これにより、需要者3によって入力された第一注文情報dO1は、所定の通信回線を介して管理サーバ5に対して送信される。

0125

第一注文情報dO1には、需要者3が必要とする製品PKSの発熱量に関する情報と、数量に関する情報が含まれる。以下、需要者3が必要とする製品PKS燃料の発熱量を「要求発熱量」と呼び、需要者3が必要とする製品PKSの数量を「要求数量」と呼ぶ。そして、上述したように、燃料管理基地4内において製品PKSの保管先を決定するための品質上の指標は、第一注文情報dO1に記載される要求発熱量と同じ指標である「発熱量」が用いられている。

0126

ここで、需要者3が需要者端末3pを用いて製品PKSの注文の入力を行う際、受発注システム1に対応したアプリケーション又はwebサイトを利用することを要求するものとしても構わない。この場合、前記アプリケーション又はwebサイトは、予め上記の方法で分類された複数の水準の中から、需要者3が要求発熱量に対応した水準(要求発熱量の高低に応じて属するグループ)を指定することを要求するシステムであるとしても構わない。

0127

管理サーバ5は、需要者3から送信された第一注文情報dO1を受信するための注文受信部17を備える。注文受信部17は、第一注文情報dO1を正確に受信するためのインタフェース部と、受信した第一注文情報dO1の内容を解析して在庫判定部12に出力する演算処理部を含む。なお、需要者端末3pから第一注文情報dO1を送信する前に、所定の認証手続を要するものとしてもよく、かかる場合には、注文受信部17が上記認証処理の機能を有するものとしても構わない。

0128

なお、第一注文情報dO1には、発注元である需要者3を識別するための識別情報が含まれるものとして構わない。

0129

(ステップSB2)
在庫判定部12は、需要者3から送信された第一注文情報dO1の内容に基づき、現時点で燃料管理基地4内で保管されている製品PKS、受入PKS及び利用燃料の数量によって、需要者3の注文に対応可能かどうか、すなわち、出荷可能かどうかの判定を行う。

0130

図5に示すように、管理サーバ5は記憶部11を備えている。本実施形態において、記憶部11は、在庫数量記憶領域11aを有する。在庫数量記憶領域11aには、現時点において、燃料管理基地4の製品PKS置場34(34a,34b,34c,‥‥)に保管されている製品PKSの発熱量別の在庫数量に関する情報(第一在庫数量情報dS1)、受入PKS置場32に保管されている受入PKSの在庫数量に関する情報(第二在庫数量情報dS2)、及び利用燃料置場33(33a,33b,33c,‥‥)に保管されている利用燃料の発熱量別の在庫数量に関する情報(第三在庫数量情報dS3)が記憶されている。

0131

在庫判定部12は、まず、記憶部11から第一在庫数量情報dS1を読み出して、製品PKS置場34に保管されている製品PKSの在庫によって、第一注文情報dO1に記載された注文に対応できるかどうかを判定する(ステップSB2a)。

0132

例えば、要求発熱量がQBであり要求数量がM1である旨が第一注文情報dO1に記載されている場合について検討する。なお、ここで「要求発熱量がQBである」とは、便宜上、需要者3が要求する製品PKSの発熱量の属する範囲がQBであることを意味するものとする。すなわち、発熱量が複数段階に範囲分けされているものとして、当該範囲分けによって属するグループを指す。

0133

在庫判定部12は、第一在庫数量情報dS1を参照して、発熱量QBの製品PKSが製品PKS置場34内に要求数量M1以上保管されているかどうかを確認する。そして、現時点の在庫数量で対応可能である場合には(ステップSB2aにおいてYes)、出荷消臭指示作成部13が基地内端末4pに対して、その旨の指示情報を送信する(ステップSB3)。

0134

なお、在庫判定部12は、第一注文情報dO1に記載された要求発熱量がQBである場合において、発熱量QB以上の品質を示す製品燃料の製品PKS置場34内における在庫量の合計が要求数量M1以上である場合には、現時点の在庫量で対応可能であると判定しても構わない。ただし、発熱量が高い製品PKSほど単価が高く設定されていることが想定され得るため、在庫判定部12が、第一注文情報dO1に記載された要求発熱量を超える発熱量を示す製品PKSの量を含めた上で、現時点の製品PKSの在庫数量で対応可能かどうかを判定するか否かについては、需要者3との関係で適宜設定されるものとしても構わない。

0135

また、第一注文情報dO1に記載された要求発熱量がQBである場合において、製品PKS置場34内では発熱量QBを示す製品PKSについては充分な数量が保管されていないが、発熱量QBよりも高い発熱量QAを示す製品PKSと、発熱量QBよりも低い発熱量QCを示す製品PKSについては、充分な数量が保管されている場合が想定される。かかる場合、在庫判定部12は、製品混合結果算定部16において特定の発熱量(ここでは発熱量QAと発熱量QC)の製品燃料をそれぞれ所定の量だけ混合させた場合に得られる発熱量を算定させ、この算定結果も考慮して、現時点の在庫数量で対応可能であるか否かを判定するものとしても構わない。

0136

製品混合結果算定部16は、例えば混合する対象となる製品PKSの発熱量に関する情報、当該発熱量を示す製品PKSの在庫数量に関する情報、及び第一注文情報dO1に記載された要求発熱量及び要求量に関する情報に基づいて、混合すべき製品PKSの発熱量及び数量を算定する機能を有する。一例として、混合する製品PKSの発熱量別の数量の比率に応じて、混合によって得られる製品PKSの発熱量が特定される。

0137

在庫判定部12は、製品PKS置場34に保管されている製品PKSの在庫によって、第一注文情報dO1に記載された注文に対応できないと判定した場合(ステップSB2aにおいてNo)、次に、受入PKS置場32に保管されている受入PKSと利用燃料置場33に保管されている利用燃料の在庫によって、不足分の対応が可能かどうかの判定を行う(ステップSB2b)。

0138

例えば、要求発熱量がQBであり要求数量がM1である旨が第一注文情報dO1に記載されている場合において、現時点で製品PKS置場34内に保管されている発熱量QBの製品PKSでは、数量m1だけ不足している場合が想定される。この場合において、受入PKS置場32内に現時点で保管されている受入PKSと、利用燃料置場33に保管されている利用燃料とを用いて消臭処理設備44において消臭処理が行われることで生成された製品PKSを含めると、不足分の数量m1が賄える場合が想定される。かかる場合、在庫判定部12は、消臭結果算定部15において、特定の発熱量の利用燃料を用いて受入PKSに対して消臭処理が行われることで生成される製品PKSの発熱量を算定させ、この算定結果も考慮して、現時点の在庫数量で対応可能であるか否かを判定するものとしても構わない。

0139

上述したように、記憶部11には、現時点における受入PKSの在庫数量に関する第二在庫数量情報dS2と、利用燃料の発熱量別の在庫数量に関する第三在庫数量情報dS3とが記憶されている。消臭結果算定部15は、要求発熱量に関する情報と、不足数量に関する情報、第二在庫数量情報dS2、及び第三在庫数量情報dS3に基づいて、不足分を賄うために処理すべき受入PKSの数量と、利用燃料の発熱量別の数量を算定する機能を有する。

0140

例えば、消臭結果算定部15は、商流しているPKSの一般的な発熱量(例えば、4000kcal/kg)を有すると仮定して問題ない、受入PKS置場32内において保管されている受入PKSに関する想定発熱量と、利用燃料置場33内において発熱量別に保管されている利用燃料の発熱量とを混合処理して産せられる製品PKSの発熱量との対応関係が記憶されている。一例として、受入PKS置場32に保管されている想定発熱量Qcの受入PKSと、利用燃料置場33内に保管されている発熱量qbの利用燃料(チップ等)を等量混合すると発熱量QBの製品PKSが産せられる場合には、在庫判定部12は、受入PKSの在庫数量と発熱量qbの利用燃料の在庫数量に基づいて、発熱量QBを示す不足分の製品PKSを、受入PKSに対する消臭処理によって賄えるかどうかを判定することができる。

0141

在庫判定部12は、上記の方法により、消臭結果算定部15における算定結果に基づいて、受入PKS置場32に保管されている受入PKSの在庫と、利用燃料置場33に保管されている利用燃料の在庫とによって、不足分の対応が可能であると判定した場合には(ステップSB2bにおいてYes)、出荷消臭指示作成部13が基地内端末4pに対して、その旨の指示情報を送信する(ステップSB5)。

0142

(ステップSB3,ステップSB5)
在庫判定部12において、製品PKSの在庫によって需要者3の需要が賄えると判定された場合(ステップSB2aにおいてYes)、又は、受入PKSと利用燃料の在庫を利用することで需要者3の需要が賄えると判定された場合(ステップSB2bにおいてYes)、基地内端末4pは、出荷消臭指示作成部13からの指示情報(出荷消臭指示情報d4)を受信する(ステップSB3,ステップSB5)。

0143

出荷消臭指示情報d4には、出荷に必要な製品燃料の発熱量別の数量に関する情報(第一消費数量情報)、及び/又は、出荷のための消臭処理に必要な受入PKSの数量に関する情報(第二消費数量情報)と、前記消臭処理に必要な利用燃料の発熱量別の数量に関する情報(第三消費数量情報)とが記載されている。これらの第一消費数量情報、第二消費数量情報、及び第三消費数量情報は、ステップSB2a又はステップSB2bが実行される際に算定された結果に基づいて、出荷消臭指示作成部13によって作成される。

0144

その後、燃料管理基地4内においては、必要に応じて消臭処理が実行された上で、出荷処理が行われる。この処理は、図6を参照して上述したステップSCに対応する。ステップSCの具体的な内容については、図11を参照して後述される。

0145

出荷消臭指示作成部13から基地内端末4pに対して送信される出荷消臭指示情報d4には、第一消費数量情報、並びに/又は第二消費数量情報及び第三消費数量情報に加えて、需要者3を特定するための識別情報が含まれるものとしても構わない。更に、需要者3から管理サーバ5に対して送信された、第一注文情報dO1の内容を確認するための情報が併せて含まれるものとしても構わない。例えば、第一注文情報dO1に、需要者3が要求する納期に関する情報が含まれている場合には、この要求納期に関する情報が、出荷消臭指示情報d4に含まれるものとしても構わない。

0146

出荷消臭指示情報d4には、第一注文情報dO1の内容そのものが含まれていても構わないし、第一注文情報dO1の内容を確認するための管理サーバ5内のリンク先となるアドレス情報が含まれているものとしても構わない。後者の場合、燃料管理基地4の作業員は、基地内端末4pを操作して前記リンク先にアクセスすることで、需要者3から送信された第一注文情報dO1を確認することができる。

0147

(ステップSB4)
上述したように、管理サーバ5は在庫更新部14を備える。出荷消臭指示作成部13が出荷消臭指示情報d4を基地内端末4pに対して送信すると(ステップSB3,ステップSB5)、在庫更新部14は、この出荷消臭指示情報d4に基づいて記憶部11内の情報を更新する。具体的には、在庫更新部14は、出荷消臭指示情報d4に記載された第一消費数量情報に基づいて、記憶部11に記憶されている、製品PKSの発熱量別の在庫数量に関する情報(第一在庫数量情報dS1)の内容を更新する。同様に、在庫更新部14は、出荷消臭指示情報d4に記載された第二消費数量情報に基づいて、記憶部11に記憶されている、受入PKSの在庫数量に関する情報(第二在庫数量情報dS2)の内容を更新し、出荷消臭指示情報d4に記載された第三消費数量情報に基づいて、記憶部11に記憶されている、利用燃料の発熱量別の在庫数量に関する情報(第三在庫数量情報dS3)の内容を更新する。

0148

本ステップSB4が実行されることで、管理サーバ5が備える記憶部11には、燃料管理基地4から需要者3に向けて出荷される燃料(製品PKS/受入PKS/利用燃料)の減少分が反映された状態で、燃料管理基地4が保管している燃料(製品PKS/受入PKS/利用燃料)の在庫数量に関する情報が記憶される。

0149

(ステップSB6)
なお、第一注文情報dO1の内容によっては、現時点で燃料管理基地4が保管している燃料(製品PKS/受入PKS/利用燃料)の在庫では需要を賄えない場合も想定される(ステップSB2bにおいてNo)。かかる場合には、供給者2に対して燃料(製品PKS/受入PKS/利用燃料)の発注処理が行われる。

0150

本実施形態では、このステップSB6が、管理サーバ5によって自動的に実行されない場合が含まれる。すなわち、管理サーバ5を管轄する担当者が、個別に供給者2に対して注文情報を作成し、注文処理を行っても構わない。なお、管理サーバ5が、注文先となる供給者2を自動的に選択した上で注文処理を行うものとしても構わない。この構成については、第二実施形態において後述される。

0151

《出荷ステップSC》
図11は、図6に示すステップSCに含まれる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、本ステップSCの説明の際には、図4に図示された燃料管理基地4の構成を示すブロック図が適宜参照される。

0152

(ステップSC1)
基地内端末4pは、ステップSB3又はステップSB5において出荷消臭指示作成部13から送信された出荷消臭指示情報d4を受信する(ステップSC1)。例えば上述したように、基地内端末4pは燃料管理基地4内の作業員によって確認可能な状態で設置又は携帯されており、管理サーバ5から出荷消臭指示情報d4が送信されると、燃料管理基地4内の作業員がこの出荷消臭指示情報d4の内容を確認することができる。

0153

(ステップSC2,ステップSC3)
燃料管理基地4内の作業員は、基地内端末4pを利用して、出荷消臭指示情報d4に、受入PKSに対して消臭処理を行う旨の指示が含まれているか否かを確認する(ステップSC2)。そして、消臭処理が含まれていない場合には(ステップSC2においてNo)、更に、出荷消臭指示情報d4に、異なる品質を示す製品PKSの混合処理を行う旨の指示が含まれているか否かを確認する(ステップSC3)。

0154

(ステップSC4)
出荷消臭指示情報d4に、異なる発熱量を示す製品PKSの混合処理を行う旨の指示が含まれていない場合(ステップSC3においてNo)、出荷消臭指示情報d4に記載された発熱量を満たす製品PKSが保管されている製品PKS置場34が特定される(ステップSC4)。

0155

(ステップSC5)
その後、必要に応じて、特定された製品PKS置場34に保管されている製品燃料が、要求発熱量を示すことの確認作業が行われる。このステップSC5は省略されても構わない。

0156

まず、特定された製品PKS置場34に保管されている多量の製品PKSから、一部の製品PKSが抽出される(ステップSC5a)。例えば、図4に示すように、燃料管理基地4は、ステップSC5aを実行するための、出荷PKS用サンプラー48を備えるものとして構わない。この出荷PKS用サンプラー48は、上述した利用燃料用サンプラー46や製品PKS用サンプラー47と同様の構成とすることができる。なお、利用燃料用サンプラー46及び/又は製品PKS用サンプラー47が、出荷PKS用サンプラー48を兼ねても構わない。

0157

次に、抽出された製品PKSに対する発熱量の分析が行われる(ステップSC5b)。図4に示す例では、出荷PKS用サンプラー48で抽出された製品PKSに対して、ステップSA33と同様の分析設備41によって分析される場合が図示されている。ただし、燃料管理基地4は、ステップSA33で用いられる分析設備41とは別に、本ステップSC5bで実行されるための専用の分析設備41を備えるものとしても構わない。

0158

次に、分析設備41によって分析された結果に基づいて、出荷PKS用サンプラー48で抽出された製品PKSが属する発熱量(発熱量の範囲)を特定すると共に、当該特定された発熱量が出荷消臭指示情報d4に記載された要求発熱量を満たすかどうかが確認される(ステップSC5c)。なお、対象となる製品PKSが要求発熱量を満たしていない場合には、基地内端末4pから管理サーバ5に対してその旨のアラート情報を送信するものとしても構わない。

0159

(ステップSC6)
ステップSC5において、対象となる製品PKSが要求発熱量を満たしていることが確認されると、製品PKS置場34に保管されている多量の製品PKSが出荷設備35に搬送される。なお、上述したように、ステップSC5は省略してもよく、この場合には、ステップSC4で特定された製品PKS置場34に保管されている多量の製品PKSが出荷設備35に搬送される。

0160

出荷設備35は、海送用出荷設備35aと、陸送用出荷設備35bとを備えるのが好適である。海送用出荷設備35aは、バラ積み用のシップローダーや、コンテナ又はフレコン用のクレーンやホイスト等の、荷姿別に出荷が可能な設備であれば特に限定されない。また、陸送用出荷設備35bは、バラトラックへの積込み用のホッパーや、フレコンなどを扱うフォークリフト等の、荷姿別に出荷が可能な設備であれば特に限定されない。

0161

ただし、燃料管理基地4が備える出荷設備35は、海送用出荷設備35aと陸送用出荷設備35bのいずれか一方のみで構成されるものとしても構わない。

0162

(ステップSC7)
そして、製品燃料が、海送用出荷設備35aから船舶などの海送手段によって需要者3に対して出荷され、陸送用出荷設備35bからトラックなどの運搬車両に代表される陸送手段によって需要者3に対して出荷される。

0163

(ステップSC8)
出荷消臭指示情報d4に、異なる発熱量を示す製品PKSの混合処理を行う旨の指示が含まれている場合には(ステップSC3においてYes)、指定されたそれぞれの発熱量の製品PKSが保管されている製品PKS置場34(34a,34b,34c,‥‥)から、指定された数量の製品PKSが抽出されて混合される。

0164

その後、必要に応じてステップSC5の確認工程が実行された後、ステップSC6及びステップSC7が実行される。

0165

(ステップSC9)
出荷消臭指示情報d4に、受入PKSに対する消臭処理を行う旨の指示が含まれている場合には(ステップSC2においてYes)、受入PKS置場32から指定された数量の受入PKSが、利用燃料置場33(33a,33b,33c,‥‥)から、発熱量別に指定された数量の利用燃料が取り出され、場内搬送された後、消臭処理設備44内において上述したステップSA17と同様の方法によって消臭処理が行われる。これにより、受入PKSは製品PKSに変換される。

0166

その後、この新たに生成された製品PKSに対して、必要に応じてステップSC5の確認工程が実行された後、ステップSC6及びステップSC7が実行される。なお、この消臭処理によって生成された製品PKSについては、すぐに出荷される予定の製品PKSであるため、ステップSA30とは異なり、必ずしも製品PKS置場34に保管する必要はない。ただし、何らかの事情により、出荷までに時間がかかるような場合には、生成された製品PKSの発熱量に応じた製品PKS置場34に保管するものとしても構わないし、出荷直前の燃料を一時的に保管する専用の製品PKS置場34に保管するものとしても構わない。

0167

なお、図11において破線で示したように、ステップSC9において受入PKSに対して消臭処理が実行されることで生成された製品PKSと、別の製品PKSとがステップSC8において混合されることで、発熱量の調整が行われても構わない。

0168

[第二実施形態]
本発明に係るパーム椰子殻を含むバイオマス燃料の受発注システムの第二実施形態につき、第一実施形態と異なる箇所を中心に説明する。

0169

図12は、受発注システムの第二実施形態の構成を模式的に示すブロック図である。図11に示すように、本実施形態における受発注システム1は、第一実施形態とは異なり、供給者2(2A,2B,2C,‥‥)が、管理サーバ5との間で通信可能な供給者端末2p(2Ap,2Bp,2Cp,‥‥)を備えている。なお、供給者端末2pを備える供給者2としては、図2を参照して説明したように、PKS製造場所102A、第一燃料管理基地102B、及びチップ等製造場所102Cが想定される。

0170

図13は、本実施形態の受発注システム1が備える管理サーバ5の一構成例を模式的に示すブロック図である。第一実施形態と異なり、管理サーバ5は、不足数量算定部18、供給者抽出部19、及び対供給者発注部20を備える。不足数量算定部18、供給者抽出部19、及び対供給者発注部20は、いずれも取得した情報に基づいて所定の信号処理(演算)を行う演算処理部であり、専用のソフトウェア及び/又はハードウェアで構成される。

0171

また、本実施形態において、記憶部11は、在庫数量記憶領域11aに加えて、消臭情報記憶領域11b、及び供給者情報記憶領域11cを有している。消臭情報記憶領域11bには、消臭処理設備44において受入PKSに対して消臭処理を施して製品PKSを生成するために必要な消臭処理時間に関する情報(処理時間情報dP)が記憶されている。供給者情報記憶領域11cには、各供給者2の拠点から燃料管理基地4までに燃料(製品PKS/受入PKS/繊維付PKS/利用燃料)を搬送するために必要な搬送時間に関する情報(搬送時間情報dD)、及び、各供給者2が製造可能な燃料(製品PKS/受入PKS/繊維付PKS/利用燃料)の発熱量に関する情報(製造能力情報dM)が記憶されている。

0172

本実施形態における受発注システム1は、第一実施形態と比較して、図10を参照して説明したステップSB6において、管理サーバ5が自動的に発注先の供給者2を抽出した上で、供給者2に対して発注処理を行う機能を有している点が異なり、他は第一実施形態と共通である。以下では、ステップSB6の内容について説明する。

0173

図14は、本実施形態における受発注システム1において実行されるステップSB6に含まれる処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。

0174

(ステップSB6a)
在庫判定部12において、燃料管理基地4の現時点における燃料(製品PKS/受入PKS/利用燃料)の在庫数量では第一注文情報dO1に記載された需要が賄えないと判定された場合(ステップSB2bにおいてNo:図10参照)、不足数量算定部18は、追加的に必要な燃料の量(不足数量)を算定する。

0175

例えば、不足数量算定部18は、ステップSB2(図10参照)において在庫判定部12が演算によって判定した内容に基づき、製品PKSのみで第一注文情報dO1に記載された需要を賄うために追加的に必要な発熱量別の製品PKSの不足数量(第一不足数量)を、演算によって算定する。また、例えば、不足数量算定部18は、ステップSB2において在庫判定部12が演算によって判定した内容に基づき、消臭処理を行って生成された製品PKSによって第一注文情報dO1に記載された需要を賄うために追加的に必要な受入PKSの不足数量(第二不足数量)と利用燃料の発熱量別の不足数量(第三不足数量)を、演算によって算定する。

0176

また、例えば、不足数量算定部18は、前記算定した第二不足数量の受入PKSを得るために必要な繊維付PKSの数量(第四不足数量)を演算によって算定する。

0177

例えば、発熱量QBを示す製品PKSが数量m2だけ不足している場合、単に、発熱量QBの製品PKSの不足数量がm2であるという情報を、第一不足数量とすることができる。また、別の例として、発熱量QBを示す製品PKSが数量m2だけ不足している場合、異なる発熱量を示す2種以上の製品PKS燃料を混合することで前記不足に対応することに鑑み、混合に際して追加的に必要な製品燃料の発熱量別の不足数量を、第一不足数量とすることができる。

0178

更に別の例として、発熱量QBを示す製品燃料が数量m2だけ不足している場合、消臭処理設備44において消臭処理が施されることで発熱量QBの製品PKSを数量m2以上生成が可能な、受入PKSの不足数量を第二不足数量とし、その処理に利用される利用燃料の発熱量別の不足数量を第三不足数量とすることができる。更に、第二不足数量の受入PKSを得るために、分離設備42において繊維部を分離する必要のある繊維付PKSの不足数量を第四不足数量とすることができる。

0179

すなわち、不足数量算定部18は、第一注文情報dO1に記載された需要を賄うために追加的に必要な燃料(製品PKS/受入PKS/繊維付PKS/利用燃料)の数量を、必要に応じて発熱量別に算定する。

0180

(ステップSB6b)
次に、供給者抽出部19が、発注先となる供給者2を抽出する。

0181

具体的には、例えば、需要者端末3pから送信された第一注文情報dO1に、需要者3が希望する納期(要求納期)に関する情報が記載されている場合には、供給者抽出部19は、この要求納期以内の期限である供給納期内に、燃料管理基地4に対して燃料(製品PKS/受入PKS/繊維付PKS/利用燃料)を供給できる供給者2を抽出する。また、第一注文情報dO1に要求納期に関する情報が記載されていない場合には、管理サーバ5側で、需要者3との間での過去の取引実績などを考慮して自動的に要求納期が設定されるものとしても構わない。

0182

なお、「供給納期」は、需要者3によって指定された要求納期に対して、燃料管理基地4内における処理に要する日数など、所定のバッファ日数を考慮して前倒しされることで設定された期日とすることができる。

0183

例えば、記憶部11には、管理サーバ5から発注可能な複数の供給者2(2A,2B,2C,‥‥)のリストが記憶されている。より詳細には、記憶部11の供給者情報記憶領域11cには、各供給者2の拠点から燃料管理基地4までに燃料(製品PKS/受入PKS/繊維付PKS/利用燃料)を搬送するために必要な搬送時間に関する情報(搬送時間情報dD)が記憶されている。供給者抽出部19は、供給者2別の搬送時間情報dDに基づき、供給納期内に燃料管理基地4に対して燃料(製品PKS/受入PKS/繊維付PKS/利用燃料)を供給できる供給者2を抽出することができる。

0184

更に、不足分の燃料を供給者2から搬送される受入PKS又は利用燃料によって賄う場合には、供給者抽出部19は、記憶部11の消臭情報記憶領域11bから処理時間情報dPを読み出すと共に、搬送時間情報dDに加えて、この処理時間情報dPも考慮した上で、供給納期内に燃料管理基地4に対して燃料を供給できる供給者2を抽出するものとしても構わない。更に、不足分の燃料を供給者2から搬送される繊維付PKSによって賄う場合において、分離設備42によって分離処理に要する時間が無視できない場合には、この分離処理に要する時間も考慮した上で供給者2を抽出するものとして構わない。この場合、記憶部11内の所定の記憶領域には当該分離処理に要する時間が記載された情報(分離処理時間情報)が記憶されているものとして構わない。

0185

本ステップSB6bの実行に際し、供給者抽出部19は、記憶部11の供給者情報記憶領域11cから、各供給者2が製造可能な燃料(製品PKS/受入PKS/繊維付PKS/利用燃料)の発熱量に関する情報(製造能力情報dM)を読み出し、ステップSB6aで不足数量算定部18によって算定された第一不足数量及び/又は第三不足数量に対応する燃料(製品PKS/受入PKS/繊維付PKS/利用燃料)の製造が困難な供給者2を事前に排除するものとしても構わない。すなわち、供給者抽出部19は、複数の供給者2の中から、ステップSB6aで不足数量算定部18によって算定された各不足数量に対応する燃料(製品PKS/受入PKS/繊維付PKS/利用燃料)の製造が可能な供給候補者を抽出した上で、抽出された供給候補者の中から、供給納期内に燃料管理基地4に対して燃料を供給できる供給者2を抽出するものとしても構わない。

0186

(ステップSB6c,ステップSB6d)
ステップSB6bにおいて供給者抽出部19において発注先となる供給者2が抽出されると、対供給者発注部20は、抽出された供給者2に対する注文情報(第二注文情報dO2)を作成し(ステップSB6c)、対象となる供給者2が管理する供給者端末2pに対して当該第二注文情報dO2を送信する(ステップSB6d)。

0187

第二注文情報dO2には、不足数量算定部18によって算定された第一不足数量、第二不足数量、第三不足数量、及び第四不足数量のいずれか1つに関する情報と、供給納期に関する情報が含まれる。

0188

供給者2は、供給者端末2pを確認することで、管理サーバ5から燃料(製品PKS/受入PKS/繊維付PKS/利用燃料)の注文がされたことを認識し、対応可能かどうかの判断を行う。そして、必要に応じて供給者2が管理サーバ5に対して受注可能である旨の回答をする。

0189

管理サーバ5は、供給者2が受注したことを示す回答を受領すると、必要に応じて、基地内端末4pに対し、今般の供給者2に対する注文によって供給者2から新たに搬送される予定の燃料(製品PKS/受入PKS/繊維付PKS/利用燃料)が、需要者3からの製品PKSの注文に対する不足数量に対応させるための燃料(製品PKS/受入PKS/繊維付PKS/利用燃料)であることを示すための注意情報が送信されるものとしても構わない。一例として、この注意情報には、供給者2に対して行われた注文内容が記載された第二注文情報dO2と、対象となる需要者3からの注文内容が記載された第一注文情報dO1とが関連付けられた状態で記載されているものとして構わない。かかる注意情報が基地内端末4pに送信されることで、需要者3の特定の需要に対応させるべく新たに供給者2から搬送されてきた燃料(製品PKS/受入PKS/繊維付PKS/利用燃料)が、誤って他の需要者3に出荷されるおそれを回避することができる。

0190

なお、管理サーバ5は、対供給者発注部20が第二注文情報dO2を送信した先の供給者2が受注を拒絶したことを示す回答を受領すると、ステップSB6bに戻って供給者抽出部19が供給者2の抽出処理を再度行うものとしても構わない。この場合には、供給者抽出部19は、受注を拒絶した供給者2を事前に排除した状態で、ステップSB6bを実行するものとして構わない。

0191

[別実施形態]
以下、別実施形態につき説明する。

0192

〈1〉上記実施形態では、燃料管理基地4から需要者3に対して、製品PKSが出荷される場合について説明した。しかし、需要者3が第二燃料管理基地103Bである場合には、燃料管理基地4から第二燃料管理基地103Bに対して、受入PKSや利用燃料が出荷されるものとしても構わない。すなわち、需要者3が、受発注システム1を通じて受入PKSや利用燃料を注文するものとしても構わない。このような態様は、需要者3が燃料管理基地4と同様の機能を有する第一燃料管理基地102Bである場合に想定される。

0193

かかる場合においても、管理サーバ5の在庫判定部12が、燃料管理基地4の在庫状況、より詳細には、受入PKS置場32に保管されている受入PKSの在庫数量や、利用燃料置場33に保管されている利用燃料の発熱量別の在庫数量に基づいて、出荷可否の判定を行うものとしても構わない。ただしこの場合は、製品PKSとは異なり、燃料管理基地4内で生成することができず、また需要者3が燃料管理基地4と同様に第一燃料管理基地102Bであるため、現に存在する在庫数量で対応できない場合には、その旨の回答を需要者端末3pに対して単に送信するものとして構わない。

0194

〈2〉上述の実施形態では、燃料管理基地4において、受入PKSと利用燃料(チップ等)を混合することで製品PKSが生成されるものとした。しかし、上述したように、受入PKSの含水率を極めて低下させる処理を行うだけでも、臭気を出荷可能臭気以下に低下させることができる場合がある。このため、乾燥設備44bにおいて、受入PKSに対して乾燥処理を実行することのみで、製品PKSに変換するものとしても構わない。この場合、在庫判定部12がステップSB2bに係る判定処理を行うに際しては、受入PKS置場32内において保管されている受入PKSに関する想定発熱量がそのまま、得られる製品PKSの想定発熱量に対応するものとして演算を行うものとして構わない。

0195

〈3〉供給者抽出部19は、ステップSB6bにおいて(図14参照)、複数の供給者2から供給される燃料によって、不足数量算定部18によって算定された第一不足数量、第二不足数量、第三不足数量、及び第四不足数量の少なくとも1つの数量に対応した燃料(製品PKS/受入PKS/繊維付PKS/利用燃料)を賄うことを考慮して、複数の供給者2を抽出するものとしても構わない。

0196

〈4〉管理サーバ5は、燃料管理基地4内に存在していても構わないし、燃料管理基地4の外部に設置されていても構わない。

0197

1 :受発注システム
2(2A,2B,2C,‥‥) :供給者
2p(2Ap,2Bp,2Cp,‥‥) :供給者端末
3(3A,3B,3C,‥‥) :需要者
3p(3Ap,3Bp,3Cp,‥‥) :需要者端末
4 :燃料管理基地
4p : 基地内端末
5 :管理サーバ
11 : 記憶部
11a :在庫数量記憶領域
11b : 消臭情報記憶領域
11c :供給者情報記憶領域
12 :在庫判定部
13 : 出荷消臭指示作成部
14 : 在庫更新部
15 :消臭結果算定部
16 :製品混合結果算定部
17 :注文受信部
18 :不足数量算定部
19 : 供給者抽出部
20 : 対供給者発注部
31 :受入設備
31a : 海送用受入設備
31b :陸送用受入設備
32 :受入PKS置場
33 :利用燃料置場
34 : 製品PKS置場
35 :出荷設備
35a : 海送用出荷設備
35b : 陸送用出荷設備
41 :分析設備
42 :分離設備
43 :臭気測定設備
44 :消臭処理設備
44a :混合設備
44b :乾燥設備
44c :炭化設備
46 : 利用燃料用サンプラー
47 : 製品PKS用サンプラー
48 : 出荷PKS用サンプラー
102A : PKS製造場所
102B : 第一燃料管理基地
102C :チップ等製造場所
103A : PKS利用場所
103B : 第二燃料管理基地

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