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技術 積層吸音材

出願人 JNC株式会社JNCファイバーズ株式会社
発明者 服部貴之伊東秀実
出願日 2019年3月22日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-054647
公開日 2020年9月24日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-154216
状態 特許登録済
技術分野 防音、遮音、音の減衰 積層体(2)
主要キーワード 圧縮空気発生装置 改善幅 マットシート ポリカプロラクトン繊維 中周波数領域 平面音波 溶液供給量 ウレタン発泡樹脂
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

低周波数領域及び中周波数領域、好ましくはさらに高周波数領域において優れた吸音性を有する吸音材を提供することを課題とする。

解決手段

少なくとも繊維層と、多孔質層とを含む積層吸音材であって、前記繊維層は、平均流量細孔径が1.0〜60μm、フラジール形法による通気度が30〜220cc/cm2・sであり、前記多孔質層は、発泡樹脂、不織布及び織布からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる層であって、厚みが3〜40mm、密度が前記繊維層よりも低く、かつ3〜50kg/m3であり、前記の繊維層が音の入射側となるように配置される、積層吸音材。

概要

背景

吸音材とは音を吸収する機能を有する製品であって、建築分野自動車分野において多用されている。吸音材を構成する材料として、不織布を用いることが公知である。例えば特許文献1には、吸音性を有する多層物品として、支持体層と、支持体層上に積層されるサブミクロン繊維層とを含み、サブミクロン繊維層は、中央繊維直径が1μm未満かつ平均繊維直径が0.5〜0.7μmの範囲であり、溶融フィルムフィブリル化法や電界紡糸法によって形成されることが開示されている。特許文献1の実施例においては、坪量目付)100g/m2、直径約18μmのポリプロピレンスパンボンド不織布を支持体層とし、その上に、目付14〜50g/m2、平均繊維直径約0.56μmのサブミクロンポリプロピレン繊維を積層した積層物品が開示されている。また別の実施例では、目付62g/m2のポリエステルカード処理ウェブの上に、目付6〜32g/m2、平均繊維直径0.60μmの電界紡糸ポリカプロラクトン繊維を積層させた多層物品が開示されている。実施例で作製された多層物品は、音響吸収特性が測定され、支持体のみの音響吸収特性よりも優れた音響吸収特性を備えることが示されている。

また、吸音材に発泡体を用いることも知られている。例えば特許文献2には、音響快適性(音の反射成分の減少及び最適化)及び熱快適性を向上させる積層構造体であって、支持層として特定範囲開放多孔率を有する有機ポリマー発泡体を備え、表面層として特定の通気抵抗を有するガラス布帛を備え、支持層と表面層との間に非連続の接着層を備えるものが開示されている。有機ポリマー発泡体としては、ポリウレタン、特にポリエステルウレタンネオプレン登録商標)、シリコーンメラミン基礎材料とするものが挙げられており、その密度は好ましくは10〜120kg/m3であること、厚みは好ましくは1.5〜2.5mmであることが開示されている。

特許文献3には、自動車用インシュレータとして用いられる多層シートが開示されている。特許文献3の多層シートは、第1多孔性シートと第2多孔性シートとが、それらの間に挿入されるポリプロピレン製メルトブローン不織布によって融着一体化されているものである。第1多孔性シート及び第2多孔性シートとしては、短繊維の接着絡合不織布シートガラスウールマットシート等が例示されており、それらの間に、緻密で低通気度のポリプロピレン製メルトブローン不織布を挿入するもので、メルトブローン不織布として平均繊維径が2μm以下であるものを用いることによって、繊維の分散が均一で、成型時に溶融しても、メルトブローン不織布が有する低通気度の物性を引き継げると考えられている。

概要

低周波数領域及び中周波数領域、好ましくはさらに高周波数領域において優れた吸音性を有する吸音材を提供することを課題とする。少なくとも繊維層と、多孔質層とを含む積層吸音材であって、前記繊維層は、平均流量細孔径が1.0〜60μm、フラジール形法による通気度が30〜220cc/cm2・sであり、前記多孔質層は、発泡樹脂、不織布及び織布からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる層であって、厚みが3〜40mm、密度が前記繊維層よりも低く、かつ3〜50kg/m3であり、前記の繊維層が音の入射側となるように配置される、積層吸音材。

目的

本発明は、低周波数領域及び中周波数領域、好ましくはさらに高周波数領域において優れた吸音性を有する吸音材を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

少なくとも繊維層と、多孔質層とを含む積層吸音材であって、前記繊維層は、平均流量細孔径が1.0〜60μm、フラジール形法による通気度が30〜220cc/cm2・sであり、前記多孔質層は、発泡樹脂、不織布及び織布からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる層であって、厚みが3〜40mm、密度が繊維層よりも低く、かつ3〜50kg/m3であり、前記繊維層が音の入射側となるように配置される、積層吸音材。

請求項2

前記繊維層として、第一の繊維層と第二の繊維層とを含み、前記第一の繊維層と前記第二の繊維層は、通気度が互いに同じであるか、前記第二の繊維層が前記第一の繊維層よりも通気度が低いものであり、音の入射側から透過側に、前記第一の繊維層、前記多孔質層、前記第二の繊維層の順に配置される、請求項1に記載の積層吸音材。

請求項3

前記多孔質層として、第一の多孔質層と第二の多孔質層とを含み、前記第一の多孔質層と前記第二の多孔質層は、通気度が互いに同じであるか、前記第二の多孔質層が前記第一の多孔質層より密度が高いものであり、音の入射側から透過側に、前記第一の繊維層、前記第一の多孔質層、前記第二の繊維層、前記第二の多孔質層の順に配置される、請求項2に記載の積層吸音材。

請求項4

前記多孔質層が、ポリエチレンフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維ポリエチレン繊維ポリプロピレン繊維、及びガラス繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種の繊維、又は、2種以上が複合化された複合繊維からなる不織布又は織布からなる層である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層吸音材。

請求項5

前記繊維層が、ポリフッ化ビニリデンナイロン6,6、ポリアクリロニトリルポリスチレンポリウレタンポリスフォンポリビニルアルコール、ポリエチレンフタレート、ポリブチレンテレフタレートポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれる少なくとも1種の繊維を含む、請求項1〜4に記載のいずれか1項に記載の積層吸音材。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層吸音材であって、500〜1000Hzの周波数における垂直入射吸音率測定法による吸音率が、当該積層吸音材に含まれる多孔質層1層のみである場合の吸音率と比較して、0.03以上向上する、積層吸音材。

請求項7

請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層吸音材であって、1600〜2500Hzの周波数における垂直入射吸音率測定法による吸音率が、当該積層吸音材に含まれる多孔質層1層のみである場合の吸音率と比較して、0.03以上向上する、積層吸音材。

請求項8

請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層吸音材であって、5000〜10000Hzの周波数における垂直入射吸音率測定法による吸音率が、当該積層吸音材に含まれる多孔質層1層のみである場合の吸音率と比較して、0.03以上向上する、積層吸音材。

技術分野

0001

本発明は、2種類以上の層が積層されてなる、積層構造吸音材に関する。

背景技術

0002

吸音材とは音を吸収する機能を有する製品であって、建築分野自動車分野において多用されている。吸音材を構成する材料として、不織布を用いることが公知である。例えば特許文献1には、吸音性を有する多層物品として、支持体層と、支持体層上に積層されるサブミクロン繊維層とを含み、サブミクロン繊維層は、中央繊維直径が1μm未満かつ平均繊維直径が0.5〜0.7μmの範囲であり、溶融フィルムフィブリル化法や電界紡糸法によって形成されることが開示されている。特許文献1の実施例においては、坪量目付)100g/m2、直径約18μmのポリプロピレンスパンボンド不織布を支持体層とし、その上に、目付14〜50g/m2、平均繊維直径約0.56μmのサブミクロンポリプロピレン繊維を積層した積層物品が開示されている。また別の実施例では、目付62g/m2のポリエステルカード処理ウェブの上に、目付6〜32g/m2、平均繊維直径0.60μmの電界紡糸ポリカプロラクトン繊維を積層させた多層物品が開示されている。実施例で作製された多層物品は、音響吸収特性が測定され、支持体のみの音響吸収特性よりも優れた音響吸収特性を備えることが示されている。

0003

また、吸音材に発泡体を用いることも知られている。例えば特許文献2には、音響快適性(音の反射成分の減少及び最適化)及び熱快適性を向上させる積層構造体であって、支持層として特定範囲開放多孔率を有する有機ポリマー発泡体を備え、表面層として特定の通気抵抗を有するガラス布帛を備え、支持層と表面層との間に非連続の接着層を備えるものが開示されている。有機ポリマー発泡体としては、ポリウレタン、特にポリエステルウレタンネオプレン登録商標)、シリコーンメラミン基礎材料とするものが挙げられており、その密度は好ましくは10〜120kg/m3であること、厚みは好ましくは1.5〜2.5mmであることが開示されている。

0004

特許文献3には、自動車用インシュレータとして用いられる多層シートが開示されている。特許文献3の多層シートは、第1多孔性シートと第2多孔性シートとが、それらの間に挿入されるポリプロピレン製メルトブローン不織布によって融着一体化されているものである。第1多孔性シート及び第2多孔性シートとしては、短繊維の接着絡合不織布シートガラスウールマットシート等が例示されており、それらの間に、緻密で低通気度のポリプロピレン製メルトブローン不織布を挿入するもので、メルトブローン不織布として平均繊維径が2μm以下であるものを用いることによって、繊維の分散が均一で、成型時に溶融しても、メルトブローン不織布が有する低通気度の物性を引き継げると考えられている。

先行技術

0005

特開2014−15042号公報
特表2014−529524号公報
特開2016−137636号公報

発明が解決しようとする課題

0006

上述のとおり、吸音材としてさまざまな構成の積層体が検討されており、繊維径通気度(密度)の異なる複数の層を組み合わせることも知られている。一方で、特に自動車用の吸音材においては、より優れた吸音特性を有する吸音材、特に、1000Hz以下の低周波数領域及び1600〜2500Hzの中周波数領域、さらに5000〜10000Hzの高周波数領域において優れた吸音性能を示し、また、省スペース性に優れた吸音材が求められている。この状況に鑑み、本発明は、低周波数領域及び中周波数領域、好ましくはさらに高周波数領域において優れた吸音性を有する吸音材を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

発明者らは上述の課題を解決するために検討を重ねた。その結果、多孔質層繊維層とを含む積層吸音材において、特定範囲の平均流量細孔径及び特定範囲の通気度を有する緻密な繊維層と、一定の厚みと密度とを有する、発泡樹脂、不織布及び織布からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる疎な多孔質層と、を含む構造とすることによって、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。

0008

本発明は、以下の構成を有する。
[1]少なくとも繊維層と、多孔質層とを含む積層吸音材であって、
前記繊維層は、平均流量細孔径が1.0〜60μm、フラジール形法による通気度が30〜220cc/cm2・sであり、
前記多孔質層は、発泡樹脂、不織布及び織布からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる層であって、厚みが3〜40mm、密度が前記繊維層よりも低く、かつ3〜50kg/m3であり、
前記繊維層が音の入射側となるように配置される、積層吸音材。
[2]前記積層吸音材が、前記繊維層として、第一の繊維層と第二の繊維層とを含み、
前記第一の繊維層と前記第二の繊維層は、通気度が互いに同じであるか、前記第二の繊維層は前記第一の繊維層よりも通気度が低いものであり、
音の入射側から透過側に、前記第一の繊維層、前記多孔質層、前記第二の繊維層の順に配置される、[1]に記載の積層吸音材。
[3]前記積層吸音材が、前記多孔質層として、第一の多孔質層と第二の多孔質層とを含み、
前記第一の多孔質層と前記第二の多孔質層は、密度が互いに同じであるか、前記第二の多孔質層は前記第一の多孔質層より密度が高いものであり、
音の入射側から透過側に、前記第一の繊維層、前記第一の多孔質層、前記第二の繊維層、前記第二の多孔質層の順に配置される、[2]に記載の積層吸音材。

0009

[4]前記多孔質層が、ポリエチレンフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維及びガラス繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種の繊維、又は、2種以上が複合化された複合繊維からなる不織布又は織布からなる層である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の積層吸音材。
[5]前記繊維層が、ポリフッ化ビニリデンナイロン6,6、ポリアクリロニトリルポリスチレン、ポリウレタン、ポリスフォンポリビニルアルコール、ポリエチレンフタレート、ポリブチレンテレフタレートポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれる少なくとも1種の繊維を含む、[1]〜[4]に記載のいずれか1項に記載の積層吸音材。

0010

[6][1]〜[5]のいずれか1項に記載の積層吸音材であって、500〜1000Hzの周波数における垂直入射吸音率測定法による吸音率が、当該積層吸音材に含まれる多孔質層1層のみである場合の吸音率と比較して、0.03以上向上する、積層吸音材。
[7][1]〜[6]のいずれか1項に記載の積層吸音材であって、1600〜2500Hzの周波数における垂直入射吸音率測定法による吸音率が、当該積層吸音材に含まれる多孔質層1層のみである場合の吸音率と比較して、0.03以上向上する、積層吸音材。
[8][1]〜[7]のいずれか1項に記載の積層吸音材であって、5000〜10000Hzの周波数における垂直入射吸音率測定法による吸音率が、当該積層吸音材に含まれる多孔質層1層のみである場合の吸音率と比較して、0.03以上向上する、積層吸音材。

発明の効果

0011

上述の構成を有する本発明によれば、積層吸音材中に特定の構成の繊維層及び多孔質層を有することで、少ない層数で高い吸音性を実現することが可能であり、吸音材として厚みの削減ができる。また、上述の構成を有する本発明によれば、低周波数領域及び中周波数領域、好ましくはさらに高周波数領域における吸音特性に優れた吸音材が得られる。本発明の積層吸音材は、吸音特性のピークが従来の吸音材よりも低い領域にあり、2000Hz以下の領域、特に1000Hz以下の領域における吸音性能に優れる。建築分野では、生活騒音の多くは200〜500Hz程度といわれており、また自動車分野では、ロードノイズでは100〜500Hz程度、また、加速時やトランスミッション変動時の騒音は100〜2000Hz程度、車両走行時の風切り音は800〜2000Hz程度といわれている。本発明の積層吸音材は、このような騒音対策に有用である。また、本発明の積層吸音材は、多孔質材料やガラス繊維等からなる吸音材と比較して軽量であるため、部材の軽量化と省スペース化が可能であり、この点は特に自動車分野向けの吸音材として有用である。

図面の簡単な説明

0012

本発明の実施例(実施例1)及び比較例1の吸音特性を示すグラフである。
本発明の実施例(実施例10)及び比較例7の吸音特性を示すグラフである。
本発明の実施例(実施例22)及び比較例7の吸音特性を示すグラフである。
本発明の実施例(実施例30)及び比較例1の吸音特性を示すグラフである。

0013

以下、本発明を詳細に説明する。
(積層吸音材の構造)
本発明の積層吸音材は、少なくとも繊維層と、多孔質層とを含む積層吸音材であって、前記繊維層は、平均流量細孔径が1.0〜60μm、フラジール形法による通気度が30〜220cc/cm2・sであり、前記多孔質層は、発泡樹脂、不織布及び織布からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる層であって、厚みが3〜40mm、密度が繊維層よりも低く、かつ3〜50kg/m3であり、前記の繊維層が音の入射側となるように配置される、積層吸音材である。

0014

積層吸音材において、繊維層は少なくとも1層含まれ、具体的には、1〜2層とすることができるが、吸音材の厚みを低減する観点からは1層であることがより好ましい。各繊維層は、1つの繊維集合体でもよいし、1つの繊維層の中に複数の繊維集合体が重ねられた形態であってもよい。また、積層吸音材において、少なくとも1層の繊維層が、音の入射側となるように配置される。

0015

積層吸音材に含まれる繊維層及び多孔質層は、それぞれ1種類ずつでもよいが、異なる2種以上の繊維層又は多孔質層が含まれていてもよい。また、本発明の効果を損なわない限り、繊維層及び多孔質層以外の構成が含まれていてもよく、例えば、本発明に規定する範囲外のさらなる繊維層(1層でも2層以上でもよい)、印刷層、発泡体、箔、メッシュ、織布等が含まれていてもよい。また、各層間を連結するための接着剤層クリップ縫合糸等を含んでいてもよい。

0016

本発明の積層吸音材は、繊維層が音の入射側、多孔質層が音の透過側に配置される2層の積層体であるか、第一の繊維層と第二の繊維層との間に多孔質層が挟まれる3層の積層体であるか、第一の繊維層/第一の多孔質層/第二の繊維層/第二の多孔質層の順に積層される4層の積層体である。2層の繊維層を含む場合、第一の繊維層と第二の繊維層は互いに同じ密度を有していてもよいし、異なっていてもよい。異なる場合、音の透過側に位置する第二の繊維層は、第一繊維層よりも高い密度であることが好ましい。2層の多孔質層を含む場合、第一の多孔質層と第二の多孔質層の密度は互いに同じであってもよいし、異なってもよい。異なる場合、音の透過側に位置する第二の多孔質層は、第一の多孔質層よりも高い密度であることが好ましい。

0017

積層吸音材の各層の間は、物理的及び/又は化学的に接着されていてもよいし、接着されていなくてもよい。積層吸音材の複数の層間のうちの一部が接着され、一部は接着されていない形態であってもよい。接着は、例えば、繊維層の形成工程において、又は後工程として加熱を行い、繊維層を構成する繊維の一部を融解し、繊維層を多孔質層に融着させることによって繊維層と多孔質層とを接着してもよい。また、多孔質層ないし繊維層の表面に接着剤を付与し、さらに多孔質層ないし繊維層を重層することによって、層間を接着することも好ましい。

0018

積層吸音材の厚みは、本発明の効果が得られる限り特に制限されないが、例えば、3〜50mmとすることができ、3〜40mmとすることが好ましく、省スペース性の観点から3〜30mmとすることがより好ましい。なお、積層吸音材の厚みとは、典型的には繊維層及び多孔質層の厚みの合計のことを意味し、カートリッジや蓋等の外装体が取り付けられている場合、その部分の厚みは含まないものとする。

0019

積層吸音材の通気度は、所望の吸音性能が得られる限り特に制限されるものではないが、30〜500cc/cm2・sとすることができ、30〜220cc/cm2・sであれば好ましく、45〜220cc/cm2・sであればより好ましい。通気度が30cc/cm2・s以上であれば、吸音材の表面で音が反射することによる吸音率の低下がなく、また、通気度が500cc/cm2・s以下であれば、吸音材内部での迷路度が低下し、吸音材内部での消失するエネルギーの低下がない。また、繊維層の密度が多孔質層の密度よりも高いこと、言い換えると、相対的に密度が低い層(多孔質層)が、密度の高い層(繊維層)よりも音の透過側に位置する、あるいは、繊維層に挟まれる構造となっていることが好ましい。従来、吸音性能とともに遮音性能を期待されていた吸音材では、密度が高いほど音が通過しにくく、すなわち遮音性に有効であると考えられていたが、本発明の積層吸音材は、高い通気性を有することによって音の反射を低減し、さらに吸音性に優れた多孔質層を採用することによって高い吸音性が得られる。通気度の調整は、例えば、繊維層を構成する繊維を細径とすることによって、密度が高く、通気性が低い繊維層を得ることができる。また、エンボス加工や熱加圧等の方法によっても、通気性を調整することができる。なお、通気度の測定は公知の方法によることができ、例えば、フラジール形法で測定できる。

0020

積層吸音材は、多孔質層が繊維層の下流側(音の透過側)に位置するか、もしくは、多孔質層が繊維層によって挟まれた積層構造となっている。多孔質層が繊維層に挟まれた形態であるとき、繊維層と繊維層との間の距離(多孔質層の厚み、層間距離とも称する)は、3〜40mmであることが好ましい。層間距離が3mm以上であれば、低周波数領域の吸音性能が良好となり、層間距離が40mm以下であれば、吸音材としての厚みが大きくなり過ぎることがなく、省スペース性に優れた吸音材が得られる。本発明の吸音材は、典型的には、薄い繊維層と繊維層の間に、厚みのある多孔質層を挟み込む構造を有することが好ましく、多孔質層の厚みが、積層吸音材の厚みの大部分を占めることが好ましい。

0021

(各層の構成:繊維層)
本発明の積層吸音材に含まれる繊維層は、平均繊維径が30nm〜30μmである繊維からなる層である。好ましくは、平均繊維径が50nm〜30μmである繊維からなる層である。平均繊維径が30nm〜30μmであるとは、平均繊維径がこの数値範囲内であることを意味する。繊維径が30nm〜30μmの範囲であれば、高い吸音性が得られるため好ましい。繊維径の測定は、公知の方法によることができる。例えば、繊維層表面の拡大写真から測定ないし算出することによって得られる値であり、詳細な測定方法は実施例に詳述される。

0022

本発明の積層吸音材に含まれる繊維層は、1層の繊維層が一つの繊維集合体からなっていてもよく、また、1層の繊維層中に複数の繊維集合体を含み、繊維集合体の層が重ね合わされたものが1層の繊維層を形成していてもよい。なお、本明細書において、繊維集合体とは、一つの連続体となった繊維集合体のことを意味している。繊維層の目付けは、0.01〜500g/m2であることが好ましく、0.1〜200g/m2であればより好ましい。目付けが0.1g/m2以上であれば、繊維層と多孔質層との密度差による流れ抵抗の制御が良好となり、500g/m2未満であれば、吸音材として生産性に優れる。吸音材としての厚みを低減する観点から繊維層の厚みは薄い方が好ましく、具体的には、2.9mm未満が好ましく、より好ましくは2.0mm未満、さらに好ましくは1.5mm未満、特に好ましくは1mm未満である。

0023

繊維層の通気度は、30〜220cc/cm2・sであり、40〜220cc/cm2・sが好ましい。通気度が30cc/cm2・s以上であれば音源から発生した音を吸音材料内部に導入できるため効率よく吸音でき、220cc/cm2・s以下であれば、内部の多孔質層との音波の流れを調節できるため好ましいと考えられている。また、繊維層の平均流量細孔径は1.0〜100μmとすることができ、1.0〜60μmであればより好ましい。平均流量細孔径が1.0μmであれば反射波を抑え、音を吸音材内部に取り入れることができ、100μm以下であれば、密度により制御した繊維層と多孔質層において、吸音材内部に閉じこめることにより、吸音材内部で効率よく消失させることができるため好ましいと考えられている。

0024

繊維層を構成する繊維集合体は、好ましくは不織布であり、前記の範囲の繊維径及び目付を有している限り特に制限されないが、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、電界紡糸法によって形成される不織布等であることが好ましい。メルトブローン不織布によれば、細径の繊維を基材等の他の部材上に効率よく積層させることができる。メルトブローン不織布の詳細は製造方法に詳述する。

0025

繊維層を構成する樹脂としては、発明の効果を得られる限り特に制限されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン、ポリ乳酸アクリル樹脂ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル類、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン1,2等のナイロン(アミド樹脂)類、ポリフェニレンスルフィド、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリスルフォン、液晶ポリマー類、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン等が挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン樹脂ポリプロピレン樹脂が例示できる。ポリエチレン樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレンLLDPE)等を挙げることができ、ポリプロピレン樹脂としては、プロピレン単独重合体や、プロピレンと他の単量体エチレンブテン等が重合した共重合ポリプロピレン等を挙げることができる。繊維集合体は、前記の樹脂の1種を含むことが好ましく、2種類以上を含んでいてもよい。

0026

また繊維層は、繊維の断面形状が扁平である扁平糸を用いたスパンボンド不織布であることも好ましい。具体的には例えば、扁平糸として、繊度が0.01〜20dtexである、ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の扁平糸を用いたスパンボンド不織布を作製して用いてもよいし、市販品を用いることもできる。市販品を用いる場合、例えば、エルタスFLAT、エルタスエンボス商品名、旭化成社製)等を好ましく用いることができる。扁平糸を用いたスパンボンド不織布は、低目付けで厚みが薄く高密度であるため、本発明の積層吸音材に好ましく用いることができると考えられている。

0027

また、前記の繊維には、樹脂以外の各種の添加剤を含んでもよい。樹脂に添加されうる添加剤としては例えば、充填剤安定化剤可塑剤粘着剤接着促進剤(例えば、シラン及びチタン酸塩)、シリカガラス粘土タルク顔料着色剤酸化防止剤蛍光増白剤抗菌剤界面活性剤難燃剤、及びフッ化ポリマーが挙げられる。前記添加物のうち1つ以上を用いて、得られる繊維及び層の重量及び/又はコストを軽減してもよく、粘度を調整してもよく、又は繊維の熱的特性変性してもよく、あるいは電気特性光学特性、密度に関する特性、液体バリアもしくは粘着性に関する特性を包含する、添加物の特性に由来する様々な物理特性活性を付与してもよい。

0028

(各層の構成:多孔質層)
本発明の積層吸音材における多孔質層は、吸音性を有するとともに、繊維層を支持して吸音材全体の形状を保持する機能を有している。多孔質層は、1層の多孔質層からなってもよく、又は、複数の多孔質層が重ねられてなる形態であってもよい。多孔質層は、フラジール形法による密度が繊維層よりも低く、発泡樹脂、不織布及び織布からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる層であって、厚みが3〜40mm、密度が3〜50kg/m3であることを特徴とする。

0029

多孔質層を構成する部材が不織布又は織布である場合、当該不織布又は織布は、ポリエチレンフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維及びガラス繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種の繊維、又は、2種以上が複合化された複合繊維からなることが好ましい。

0030

多孔質層を構成する部材が発泡樹脂である場合、特に、ウレタン発泡樹脂又はメラミン発泡樹脂からなる層であることが好ましい。積層吸音材に含まれる部材は1種であってもよく、2種以上の部材を含むことも好ましい。これらは、通気性を有していることが特に好ましいことから、通気性が低い場合には、開孔を有することが好ましい。発泡樹脂は、連続気泡連通孔)を有する発泡樹脂であることが好ましい。

0031

前記の発泡樹脂を構成する樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂メラミン系樹脂が例示できる。ポリオレフィン系樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、若しくは4−メチルペンテン−1等の単独重合体、及びこれらと他のα−オレフィン、即ち、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1あるいは4−メチルペンテン−1などのうちの1種以上とのランダム若しくはブロック共重合体あるいはこれらを組み合わせた共重合体のことであり、又はこれらの混合物などを挙げることができる。

0032

本発明の積層吸音材では、多孔質層は、繊維層の下流側(音の透過側)に位置するか、もしくは、繊維層と繊維層との間に位置する。また、繊維層と繊維層との間に位置するのに加えて、積層吸音材の最外面に位置する層として含まれてもよい。部材は、1層のみで多孔質層を構成してもよく、2層以上が連続して配置されて1層の多孔質層を構成していることも好ましい。部材を2層以上連続して配置することで、多孔質層の厚みによって層の層間距離を制御できるという利点がある。

0033

多孔質層の密度は、3〜50kg/m3であり、6〜45kg/m3であることが好ましい。発泡樹脂層としては、連続気泡(連通孔)を有する発泡樹脂層が好ましく、例えばウレタン発泡樹脂、アクリル系発泡樹脂やメラミン発泡樹脂等が例示できる。密度が3kg/m3以上であれば、成型性がよく一般的に市販されているため入手しやすい点で好ましく、50kg/m3以下であれば吸音材料として軽量となり、設置の際等に作業性が高いため好ましい。

0034

本発明において、多孔質層は3mm以上の厚みを有することが好ましい。多孔質層の厚みの上限は特に制限されるものではないが、省スペース性の観点からは3〜60mmであることが好ましく、3〜40mmであることがより好ましい。多孔質層が複数の部材から構成される場合、多孔質層を構成する部材1層あたりの厚みは、例えば、20μm〜60mmとすることができ、3mm〜60mmとすることが好ましくい。部材の厚みが20μm以上であれば、皺の発生がなく取り扱いが容易で、生産性が良好であり、部材の厚みが60mm以下であれば、省スペース性を妨げる恐れがない。

0035

多孔質層は、繊維層よりも密度が低く、厚みのある層であり、この構造によって音の反射を低減し、吸音性に寄与するものと考えられている。多孔質層の通気度は、例えば10cc/cm2・s以上とすることができる。

0036

多孔質層には、本発明の効果を妨げない範囲内で、各種の添加剤、例えば、着色剤、酸化防止剤、光安定剤紫外線吸収剤中和剤造核剤滑剤、抗菌剤、難燃剤、可塑剤、及び他の熱可塑性樹脂等が添加されていてもよい。また、表面が各種の仕上げ剤で処理されていてもよく、これによって撥水性制電性表面平滑性耐摩耗性などの機能が付与されていてもよい。

0037

(積層吸音材の吸音特性)
本発明の積層吸音材は、特に低周波数領域(500〜1000Hz以下の周波数領域)、中周波数領域(1600〜2500Hzの周波数領域)、好ましくはさらに高周波数領域(5000〜10000Hzの周波数領域)における吸音性が優れることを特徴としている。本発明の積層吸音材は、特に500Hz〜1000Hz領域の吸音性に優れるという、従来の吸音材と異なる吸音特性を示すものである。特定の理論に拘束されるものではないが、本発明の積層吸音材は、繊維層と多孔質層の密度差を利用し音波の流れ抵抗を制御し、音波の透過と反射、及び干渉を利用する結果、厚みが薄く、かつ、低周波数領域及び中周波数領域及び高周波数領域の吸収性に優れるという性能が得られるものと考えられている。
吸音性の評価方法は、実施例に詳述される。

0038

本発明の積層吸音材は、500〜1000Hzの周波数における垂直入射吸音率測定法による吸音率が、当該積層吸音材に含まれる多孔質層1層のみである場合の吸音率と比較して、0.03以上向上することが好ましい。また、本発明の積層吸音材は、1600〜2500Hzの周波数における垂直入射吸音率測定法による吸音率が、当該積層吸音材に含まれる多孔質層1層のみである場合の吸音率と比較して、0.03以上向上することが好ましい。さらに、本発明の積層吸音材は、5000〜10000Hzの周波数における垂直入射吸音率測定法による吸音率が、当該積層吸音材に含まれる多孔質層1層のみである場合の吸音率と比較して、0.03以上向上することが好ましい。

0039

(積層吸音材の製造方法)
積層吸音材の製造方法は特に制限されないが、例えば、1層の多孔質層上に1層の繊維集合体を形成する繊維層を作成する工程、及び、複数の繊維層を所定の順番及び枚数で重ね合わせて一体化する工程、を含む製造方法によって得ることができる。なお、繊維層を重ね合わせる工程において、繊維層以外のさらなる層(例えばさらなる保護層)をさらに加えて積層することもできる。

0040

多孔質層として用いる発泡樹脂、不織布及び/又は織布は、公知の方法で製造して用いてもよいし、市販品を選択して用いることもできる。

0041

前記によって得られた、多孔質層/繊維層の2層からなる積層体を、複数枚重ね合わせて一体化する方法は、特に限定されるわけではなく、接着を行わず重ね合わせるだけでもよく、また、各種の接着方法、つまり、加熱したフラットロールエンボスロールによる熱圧着ホットメルト剤化学接着剤による接着、循環熱風もしくは輻射熱による熱接着などを採用することもできる。繊維層の物性低下を抑制するという観点では、なかでも循環熱風もしくは輻射熱による熱処理が好ましい。フラットロールやエンボスロールによる熱圧着の場合、繊維層が溶融してフィルム化したり、エンボス点周辺部分に破れが発生したりする等のダメージを受け、安定的な製造が困難となる可能性があるほか、吸音特性が低下する等の性能低下を生じやすい。また、ホットメルト剤や化学接着剤による接着の場合には、該成分によって繊維層の繊維間空隙が埋められ、性能低下を生じやすい場合がある。一方で、循環熱風もしくは輻射熱による熱処理で一体化した場合には、繊維層へのダメージが少なく、かつ十分な層間剥離強度で一体化できるので好ましい。循環熱風もしくは輻射熱による熱処理によって一体化する場合には、特に限定されるものではないが、熱融着性複合繊維からなる不織布及び発泡樹脂を使用することが好ましい。

0042

以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、以下の実施例は例示を目的としたものに過ぎない。本発明の範囲は、本実施例に限定されない。

0043

実施例で用いた物性値の測定方法及び定義を以下に示す。

0044

<平均繊維径>
株式会社日立ハイテクノロジーズ製の走査型電子顕微鏡SU8020を使用して、繊維を観察し、画像解析ソフトを用いて繊維50本の直径を測定した。繊維50本の繊維径の平均値を平均繊維径とした。

0045

吸音率測定1>
各繊維層と多孔質層より直径15mmのサンプルを採取し、各条件での積層をした後、垂直入射吸音率測定装置「日本音エンジニアリング社製WinZacMTX」を用いASTME 1050に準拠し、周波数400〜10000Hzにおける試験片平面音波が垂直に入射するときの垂直入射吸音率を測定した。
<低周波数領域の吸音性>
得られたサンプルの吸音3分の1オクターブバンドで吸音率の測定を実施し、繊維層のないサンプルと比較評価することにより、改善幅を評価した。各サンプルの垂直入射吸音率を1/3オクターブバンドで測定し、差を算出することに評価を行った。500〜1000Hzの周波数領域の吸音性能の改善幅を示し、数値が高ければ、吸音性の改善幅が高いと判断される。すべての測定点(具体的には、500Hz、630Hz、800Hz、1000Hz)において値が0.03以上の場合、低周波数領域の吸音性の改善が良好(○)と評価し、0.03未満の測定点がある場合、吸音性の改善を不良(×)と評価した。

0046

<中周波数領域の吸音性>
低周波数域で評価した周波数域を1600〜2500Hzとし、改善幅の算出を、1600Hz、2000Hz、2500Hzで行うこと以外は、低周波数領域の吸音性と同様に評価した。

0047

<高周波数領域の吸音性>
低周波数域で評価した周波数域を5000〜10000Hzとし、改善幅の算出を、5000Hz、6300Hz、8000Hz、10000Hzで行うこと以外は、低周波数領域の吸音性と同様に評価した。

0048

<通気度>
通気度測定は、株式会社東洋精機製作所製 織布通気度試験機(フラジール形法)にてJIS L1913に準拠し測定した。

0049

<厚み>
通気度測定は、株式会社東洋精機製作所製DIGITHICKESS TESTERにてJIS K6767に準拠し、35mmの3.5g/cm2圧力で測定した。

0050

MFR>
ポリプロピレン樹脂のMFRは、JIS K 7210(1999)に準拠し、2160g荷重条件下、230℃で測定した値である。
ポリエチレン樹脂のMFRは、JIS K 7210(1999)に準拠し、2160g荷重条件下、190℃で測定した値である。

0051

<保護層の準備>
保護層として、市販のポリエチレンテレフタレート製カード法スルーエア不織布(目付け18g/m2、厚み60μm)を準備した。

0052

<繊維層の準備>
繊維層A、B、C
Arkema製のポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(以下、「PVDF」と略記する。)であるKynar(商品名)3120を、N,N−ジメチルアセトアミドアセトンの共溶媒(60/40(w/w))に15質量%の濃度で溶解し、電界紡糸溶液を調製し、導電助剤として0.01質量%を添加した。保護層の上に前記PVDF−HFP溶液を電界紡糸して、保護層とPVDF−HFP極細繊維との2層からなる繊維積層体を作製した。電界紡糸の条件は、24Gニードルを使用し、単孔溶液供給量は3.0mL/h、印加電圧は35kV、紡糸距離は17.5cmとした。
繊維積層体におけるPVDF極細繊維については、その層の目付けは0.2g/m2であり、平均繊維径は80nmであり、融解温度は168℃であった。これを繊維層Aとした。平均流量細孔径を評価したところ5.8μm、フラジール形法による通気度は47cc/cm2・sであった。
また保護層の搬送速度を変化させ、目付けが0.6g/m2となるように調節した。得られた繊維層の平均繊維径は80nmであり、融解温度は168℃であった。これを繊維層Bとした。平均流量細孔径を評価したところ1.5μm、フラジール形法による通気度は10cc/cm2・sであった。
さらに目付けが3.0g/m2となるように調節した。このとき平均繊維径は80nmであり、融解温度は168℃であった。これを繊維層Cとした。平均流量細孔径を評価したところ0.7μm、フラジール形法による通気度は0.7cc/cm2・sであった。

0053

繊維層D、E、F、G、H、I、J、K(スパンボンド不織布)
市販されている不織布材料として、旭化成製LTAS(登録商標)FLAT EH5025(厚み0.11mm)を繊維層D、EH5035(厚み0.14mm)を繊維層E、EH5035C(厚み0.06mm)を繊維F、ELTAS E01100(厚み0.44mm)を繊維層G、E05030(厚み0.15mm)を繊維層H、E01030(厚み0.20mm)を繊維層I、E01025(厚み0.17mm)を繊維層J、EH5045C(厚み0.07mm)を繊維層Kとした。なお、繊維層D、E、Fは、扁平糸を使用したスパンボンド不織布であり、繊維径は、楕円長軸径40μm短軸径が5μmの繊維であり、繊維層Dは、平均流量細孔径が41μm、フラジール形法による通気度は138cc/cm2・sであった。繊維層Eは、平均流量細孔径が28μm、フラジール形法による通気度は70cc/cm2・sであった。繊維層Fは、平均流量細孔径が18μm、フラジール形法による通気度は22cc/cm2・sであった。

0054

繊維層M(メルトブローン不織布)
繊維層の原料のポリプロピレン樹脂として、ポリプロピレンホモポリマー1(MFR=70g/10分)を用い、不織布製造装置の2機の押出機にポリプロピレン樹脂を投入し、押出機を240℃で加熱溶融させ、ギアポンプ質量比が50/50になる様に設定し、紡糸口金から単孔あたり0.3g/minの紡糸速度溶融樹脂吐出させた。吐出した繊維を400℃に加熱した98kPa(ゲージ圧)の圧縮空気によって紡糸口金から60cmの距離で、捕集コンベアー上に吹き付け、繊維層を形成した。捕集コンベアーの速度を調整することによって、任意に目付を設定した。平均繊維径は、2.6μmであり、繊維層の目付けは、24g/m2、厚みは0.9mmであった。繊維層Mの平均流量細孔径は11μm、フラジール形法による通気度は144cc/cm2・sであった。

0055

繊維層N(メルトブローン不織布)
繊維層の形成には、スクリュー(50mm径)、加熱体及びギアポンプを有する2機の押出機、混繊用紡糸口金(孔径0.3mm、2機の押出機より交互に樹脂が吐出される孔数501ホールが一列に並んだ、有効幅500mm)、圧縮空気発生装置及び空気加熱機、ポリエステル製ネットを備えた捕集コンベアー、及び巻取り機からなる不織布製造装置を用いた。
原料のポリプロピレンとして、ポリプロピレンホモポリマー1(MFR=82g/10分)と、ポリプロピレンホモポリマー2(LOTTE CHEMICAL社製「FR−185」(MFR=1400g/10分))を用い、不織布製造装置の2機の押出機に前記2種類のポリプロピレンを投入し、押出機を240℃で加熱溶融させ、ギアポンプの質量比が50/50になる様に設定し、紡糸口金から単孔あたり0.3g/minの紡糸速度で溶融樹脂を吐出させた。吐出した繊維を400℃に加熱した98kPa(ゲージ圧)の圧縮空気によって紡糸口金から60cmの距離で、捕集コンベアー上に吹き付け、繊維層を形成した。捕集コンベアーの速度を調整することによって、目付を80g/m2に設定した。平均繊維径は、1.3μmであり、これを繊維層Nとした。平均流量細孔径を評価したところ9.4μm、フラジール形法による通気度は15cc/cm2・sであった。

0056

[多孔質層の準備]
多孔質層α、β、γ(ウレタン発泡フォーム
市販されているウレタン発泡樹脂材料として、イノアック社製カームフレックスF−2(密度25kg/m3)、厚み25mmを多孔質層α、厚み20mmを多孔質層β、厚み5mmを多孔質層γとした。フラジール形法による通気度はそれぞれ、多孔質層αが50cc/cm2・s、多孔質層βが70cc/cm2・s、多孔質層γが180cc/cm2・sであった。

0057

多孔質層δ、ζ、θ(エアレイド
高密度ポリエチレン樹脂として、KEIYOポリエチレン製の高密度ポリエチ「M6900」(MFR17g/10分)を用い、ポリプロピレン樹脂として、日本ポリプロ製のポリプロピレンホモポリマー「SA3A」(MFR=11g/10分)を用いて、熱溶融紡糸法により、繊維径16μmの鞘成分が高密度ポリエチレン樹脂、芯成分がポリプロピレン樹脂からなる鞘芯型熱融着性複合繊維を作製した。得られた鞘芯型熱融着性複合繊維を用いて、目付けが200g/m2、厚み5mm、幅が1000mmのカード法スルーエア不織布を作製した。カード法スルーエア不織布を、商研株式会社製一軸式粉砕機(ES3280)にて約8mm程度に粉砕した。この粉砕した不織布をエアレイド試験機にて、設定温度142℃で加熱し、目付け1050g/m2、厚み25mmである多孔質層δおよび、目付け840g/m2、厚み20mmである多孔質層ζ、目付け210g/m2、厚み5mmである多孔質層θを得た。多孔質層δは密度が42kg/m3、通気度が130cc/cm2・sであった。多孔質層ζは密度が42kg/m3、通気度が150cc/cm2・sであった。多孔質層θは密度が42kg/m3、通気度が250cc/cm2・sであった。

0058

多孔質層ε、η、κ(ガラス繊維)
市販されているガラス繊維材料として、旭ファイバーグラス社製アクリアマット(商品名)厚み50mmを、目付け400g/m2、厚み25mmに加工し、多孔質層εとした。また、目付け320g/m2、厚み20mmに加工し、多孔質層ηとした。また、目付け80g/m2、厚み5mmに加工し、多孔質層κとした。多孔質層εは密度が16kg/m3、通気度が150cc/cm2・sであった。多孔質層ηは密度が16kg/m3、通気度が170cc/cm2・sであった。多孔質層κは密度が16kg/m3、通気度が300cc/cm2・sであった。

0059

[実施例1]
第一繊維層に繊維層A、多孔質層αを使用し、繊維層A/多孔質層αとなるように重ね合わせ、15mm径の円形切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域吸音率を測定した。繊維層Aの存在しないサンプル(比較例1)を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出した。改善幅は、低周波数領域で0.186以上であり、中周波数領域で0.159以上となり良好であった。更に高周波数域での吸音率について、同様にその吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、0.069以上となり、良好であった。

0060

[実施例2]
第一繊維層に繊維層D、多孔質層αを使用し、繊維層D/多孔質層αとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例1を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出した。改善幅は、低周波数領域で0.180以上であり、中周波数領域で0.101以上となり良好であった。

0061

[実施例3]
第一繊維層に繊維層E、多孔質層αを使用し、繊維層E/多孔質層αとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例1を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出した。改善幅は、低周波数領域で0.179以上であり、中周波数領域で0.082以上となり良好であった。

0062

[実施例4]
第一繊維層に繊維層G、多孔質層αを使用し、繊維層G/多孔質層αとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例1を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出した。改善幅は、低周波数領域で0.235以上であり、中周波数領域で0.070以上となり良好であった。

0063

[実施例5]
第一繊維層に繊維層M、多孔質層αを使用し、繊維層M/多孔質層αとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例1を対照として、その吸音率の差分をとり、改善幅を算出した。改善幅は、低周波数領域で0.195以上であり、中周波数領域で0.081以上となり良好であった。

0064

[実施例6]
第一繊維層に繊維層A、多孔質層δを使用し、繊維層A/多孔質層δとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例2(多孔質層δのみ)を対照としてその吸音率との差分をとり、改善幅を算出した。改善幅は、低周波数領域で0.04以上であり、中周波数領域で0.117以上となり良好であった。

0065

[実施例7]
第一繊維層に繊維層G、多孔質層δを使用し、繊維層G/多孔質層δとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例2を対照としてその吸音率との差分をとり、改善幅を算出した。改善幅は、低周波数領域での0.119以上あり、中周波数領域で0.125以上となり良好であった。

0066

[実施例8]
第一繊維層に繊維層A、多孔質層εを使用し、繊維層A/多孔質層εとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数域及び高周波数領域の吸音率を測定し、比較例3の繊維層の存在しないサンプルの吸音率の差分をとり、改善幅を算出した。改善幅は、低周波数領域で0.043以上であり、中周波数領域で0.245以上となり良好であった。

0067

[実施例9]
第一繊維層に繊維層H、多孔質層αを使用し、繊維層H/多孔質層αとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例1を対照としてその吸音率との差分をとり、改善幅を算出した。改善幅は、低周波数領域で0.110以上であり、中周波数領域で0.173以上となり良好であった。

0068

[比較例1]
多孔質層αのみ(厚み25mm)を15mm径の円形に切り出して吸音率測定用サンプルを作成し、低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。サンプルの吸音率の差分は、そのものであるため、低周波数領域、中周波数領域、高周波数領域で0であり、不良であった。

0069

[比較例2]
多孔質層δ(厚み25mm)のみを15mm径の円形に切り出して吸音率測定用サンプルを作成し、低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。サンプルの吸音率の差分は、そのものであるため、低周波数領域、中周波数領域、高周波数領域で0であり、不良であった。

0070

[比較例3]
多孔質層ε(厚み25mm)のみを15mm径の円形に切り出して吸音率測定用サンプルを作成し、低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。サンプルの吸音率の差分は、そのものであるため、低周波数領域、中周波数領域、高周波数領域で0であり、不良であった。

0071

[比較例4]
第一繊維層に繊維層J、多孔質層αを使用し、繊維層J/多孔質層αとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例1を対照としてその吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域で0.002以上であり、中周波数領域で0.003以上であり、不良であった。

0072

[比較例5]
第一繊維層に繊維層C、多孔質層αを使用し、繊維層C/多孔質層αとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、及び中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例1を対照としてその吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域および、中周波数領域共に改善傾向が認められない結果となった。

0073

[比較例6]
第一繊維層に繊維層F、多孔質層αを使用し、繊維層F/多孔質層αとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例1を対照としてその吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域では0.141以上であり、良好であるものの、中周波数領域で0.021以上となり不良であった。

0074

実施例1〜9の構成を表1に、比較例1〜6の構成を表2にまとめる。実施例1〜9の吸音率を表3に、比較例1〜6の吸音率を表4に、吸音率の改善幅を表5及び表6にまとめる。

0075

0076

0077

0078

0079

0080

0081

[実施例10]
第一繊維層に繊維層A、多孔質層βを使用し、繊維層A/多孔質層βとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例7(多孔質層βのみ)を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域で0.113以上であり、中周波数領域で0.033以上となり良好であった。

0082

[実施例11]
第一繊維層に繊維層E、多孔質層βを使用し、繊維層E/多孔質層βとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例7を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域で0.030以上であり、中周波数領域で0.039以上となり良好であった。

0083

[実施例12]
第一繊維層に繊維層G、多孔質層βを使用し、繊維層G/多孔質層βとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例7を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域で0.085以上であり、中周波数領域で0.063以上となり良好であった。

0084

[実施例13]
第一繊維層に繊維層M、多孔質層βを使用し、繊維層M/多孔質層βとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例7を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域で0.040以上であり、中周波数領域で0.034以上となり良好であった。

0085

[実施例14]
第一繊維層に繊維層A、多孔質層ζを使用し、繊維層A/多孔質層ζとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例8(多孔質層ζのみ)を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域で0.086以上であり、中周波数領域で0.211以上となり良好であった。

0086

[実施例15]
第一繊維層に繊維層G、多孔質層ζを使用し、繊維層G/多孔質層ζとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例8を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域で0.031以上であり、中周波数領域で0.056以上となり良好であった。

0087

[実施例16]
第一繊維層に繊維層A、多孔質層ηを使用し、繊維層A/多孔質層ηとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例9(多孔質層ηのみ)を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域で0.039以上であり、中周波数領域で0.279以上となり良好であった。

0088

[比較例7]
多孔質層β(厚み20mm)のみを15mm径の円形に切り出して、吸音率測定用サンプルを作成した。サンプルの吸音率の差分は、そのものであるため、低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域で0であり、改善効果は見られない。

0089

[比較例8]
多孔質層ζ(厚み20mm)のみを15mm径の円形に切り出して吸音率測定用サンプルを作成した。サンプルの吸音率の差分は、そのものであるため、低周波数領域、中周波数領域で及び高周波数領域0であり、改善効果は見られない。

0090

[比較例9]
多孔質層η(厚み20mm)のみを15mm径の円形に切り出して吸音率測定用サンプルを作成した。サンプルの吸音率の差分は、そのものであるため、低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域で0であり、改善効果は見られない。

0091

[比較例10]
第一繊維層に繊維層J、多孔質層βを使用し、繊維層J/多孔質層βとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例7を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域で0.003以上あり、中周波数領域で0.002以上となり改善幅が少なく不良となった。

0092

[比較例11]
第一繊維層に繊維層F、多孔質層βを使用し、繊維層F/多孔質層βとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例7を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域で、0.081以上であるものの、中周波数領域において改善傾向が認められない結果となった。

0093

実施例10〜16、比較例7〜11について、構成を表7にまとめ、垂直入射吸音率について表8、吸音率の改善幅について表9にまとめた。

0094

0095

0096

0097

[実施例17]
第一繊維層に繊維層A、多孔質層βを使用し、繊維層A/多孔質層β/繊維層Bとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例7(多孔質層βのみ)を対象として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域で0.171以上であり、中周波数領域で0.035以上となり良好であった。

0098

[実施例18]
第一繊維層に繊維層D、第二繊維層に繊維層K、多孔質層に多孔質層βを使用し、繊維層D/多孔質層β/繊維層Kとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例7を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域で0.037以上であり、中周波数領域で0.037以上となり良好であった。

0099

[実施例19]
第一繊維層に繊維層E、第二繊維層に繊維層K、多孔質層に多孔質層βを使用し、繊維層E/多孔質層β/繊維層Kとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例7を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域での0.038以上あり、中周波数領域で0.050以上となり良好であった。

0100

[実施例20]
第一繊維層に繊維層G、第二繊維層に繊維層K、多孔質層に多孔質層βを使用し、繊維層G/多孔質層β/繊維層Kとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例7を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域での0.103以上あり、中周波数領域で0.040以上となり良好であった。

0101

[実施例21]
第一繊維層に繊維層M、第一繊維層に繊維層N、多孔質層に多孔質層βを使用し、繊維層M/多孔質層β/繊維層Nとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数域及び高周波数領域の吸音率を測定し、比較例7の繊維層の存在しないサンプルの吸音率の差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域での0.036以上あり、中周波数領域で0.033となり良好であった。

0102

[実施例22]
第一繊維層に繊維層A、第一繊維層に繊維層B、多孔質層に多孔質層ζを使用し、繊維層A/多孔質層ζ/繊維層Bとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例8を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域での0.130以上あり、中周波数領域で0.214以上となり良好であった。

0103

[実施例23]
第一繊維層に繊維層G、第二繊維層に繊維層K、多孔質層ζを使用し、繊維層G/多孔質層ζ/繊維層Kとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例8を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域での0.097以上あり、中周波数領域で0.177以上となり良好であった。

0104

[実施例24]
第一繊維層に繊維層A、第二繊維層に繊維層B、多孔質層ηを使用し、繊維層A/多孔質層η/繊維層Bとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例9を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域での0.141以上あり、中周波数領域で0.277以上となり良好であった。

0105

[比較例12]
第一繊維層に繊維層J、第二繊維層に繊維層K、多孔質層βを使用し、繊維層J/多孔質層β/繊維層Kとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例7を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域で、0.002以上となり、中周波数領域で改善傾向が認められない結果となった。

0106

[比較例13]
第一繊維層に繊維層F、第二繊維層に繊維層K、多孔質層βを使用し、繊維層F/多孔質層β/繊維層Kとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域及び高周波数領域の吸音率を測定した。比較例7を対象として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域で、0.093以上となり良好であったものの、中周波数領域共に改善傾向が認められない結果となった。

0107

実施例17〜24、比較例12〜13について、構成を表10にまとめ、垂直入射吸音率を表11、吸音率の改善幅を表12にまとめた。

0108

0109

0110

0111

[実施例25]
第一繊維層に繊維層A、第二繊維層に繊維層B、多孔質層として多孔質層β、多孔質層γを使用し、繊維層A/多孔質層β/繊維層B/多孔質層γとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域と高周波数領域の吸音率を測定し、比較例1を対照として、その吸音率の差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域での0.142以上、中周波数領域で0.213以上であり、高周波数領域で0.034以上となり良好であった。

0112

[実施例26]
第一繊維層に繊維層D、第二繊維層に繊維層K、多孔質層として多孔質層β、多孔質層γを使用し、繊維層D/多孔質層β/繊維層K/多孔質層γとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域と高周波数領域の吸音率を測定し、比較例1を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域での0.061以上、中周波数領域で0.176以上であり、高周波数領域で0.056以上となり良好であった。

0113

[実施例27]
第一繊維層に繊維層E、第二繊維層に繊維層K、多孔質層として多孔質層β、多孔質層γを使用し、繊維層E/多孔質層β/繊維層K/多孔質層γとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域と高周波数領域の吸音率を測定し、比較例1を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域での0.118以上、中周波数領域で0.204以上であり、高周波数領域で0.034以上となり良好であった。

0114

[実施例28]
第一繊維層に繊維層G、第二繊維層に繊維層K、多孔質層として多孔質層β、多孔質層γを使用し、繊維層G/多孔質層β/繊維層K/多孔質層γとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域と高周波数領域の吸音率を測定し、比較例1を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域での0.093以上、中周波数領域で0.206以上であり、高周波数領域で0.044以上となり良好であった。

0115

[実施例29]
第一繊維層に繊維層A、第二繊維層に繊維層B、多孔質層として多孔質層ζ、多孔質層θを使用し、繊維層A/多孔質層ζ/繊維層B/多孔質層θとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域と高周波数領域の吸音率を測定し、比較例2を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域での0.059以上、中周波数領域で0.112以上であり、高周波数領域で0.034以上となり良好であった。

0116

[実施例30]
第一繊維層に繊維層G、第二繊維層に繊維層K、多孔質層として多孔質層ζ、多孔質層θを使用し、繊維層G/多孔質層ζ/繊維層K/多孔質層θとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域と高周波数領域の吸音率を測定し、比較例2を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域での0.072以上、中周波数領域で0.122以上であり、高周波数領域で0.030以上となり良好であった。

0117

[実施例31]
第一繊維層に繊維層A、第二繊維層に繊維層B、多孔質層として多孔質層η、多孔質層κを使用し、繊維層A/多孔質層η/繊維層B/多孔質層κとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域と高周波数領域の吸音率を測定し、比較例3を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、低周波数領域での0.068以上、中周波数領域で0.262以上であり、高周波数領域で0.083以上となり良好であった。

0118

[比較例14]
第一繊維層に繊維層J、第二繊維層に繊維層K、多孔質層として多孔質層β、多孔質層γを使用し、繊維層J/多孔質層β/繊維層K/多孔質層γとなるように重ね合わせ、15mm径の円形に切り出し吸音率測定用サンプルを作成した。低周波数領域、中周波数領域と高周波数領域の吸音率を測定し、比較例1を対照として、その吸音率との差分をとり、改善幅を算出したところ、中周波数領域で0.060以上であり、高周波数領域で0.072以上となり良好であるものの、低周波数領域での改善幅が0.002となり、不良であった。

0119

実施例25〜24、比較例14について、構成を表13にまとめ、垂直入射吸音率について表14、吸音率の改善幅について表15にまとめた。

0120

0121

実施例

0122

0123

本発明の積層吸音材は、低周波数領域から中周波数領域の吸音性に特に優れるため、低周波数領域から中周波数領域の騒音が問題になる分野における吸音材として利用されうる。具体的には住宅の天井、壁、床等に用いられる吸音材、高速道路鉄道路線等の防音壁家電製品防音材鉄道や自動車等の車両の各部に配置される吸音材等として用いられうる。

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