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課題
解決手段
送信アレーアンテナは、複数の送信アンテナ群から構成され、複数の送信アンテナ群の各々は、第1の方向に第1の間隔の整数倍の間隔である第2の間隔で配置される複数の送信アンテナを含み、第1の方向と直交する第2の方向において第3の間隔の整数倍の間隔である第4の間隔で配置され、受信アレーアンテナは、複数の受信アンテナ群から構成され、複数の受信アンテナ群の各々は、第1の方向に第1の間隔の整数倍の間隔である第5の間隔で配置される複数の受信アンテナを含み、第2の方向において第3の間隔の整数倍の間隔である第6の間隔で配置され、第2の間隔と第5の間隔との差は第1の間隔であり、第4の間隔と第6の間隔との差は第3の間隔である。
概要
背景
近年、高分解能が得られるマイクロ波又はミリ波を含む波長の短いレーダ送信信号を用いたレーダ装置の検討が進められている。また、屋外での安全性を向上させるために、車両以外にも、歩行者を含む物体(ターゲット)をより広角な範囲で検知するレーダ装置(以下、「広角レーダ装置」と呼ぶ)の開発が求められている。
例えば、レーダ装置として、パルス波を繰り返し発信するパルスレーダ装置が知られている。より広角な範囲において車両/歩行者を検知する広角パルスレーダ装置の受信信号は、近距離に存在するターゲット(例えば車両)と、遠距離に存在するターゲット(例えば歩行者)とからの複数の反射波が混合された信号になりやすい。このため、(1)レーダ送信部では、低いレンジサイドローブとなる自己相関特性(以下、低レンジサイドローブ特性と呼ぶ)を有するパルス波又はパルス変調波を送信する構成が要求され、(2)レーダ受信部では、広い受信ダイナミックレンジを有する構成が要求される。
広角レーダ装置の構成として、以下の2つの構成が挙げられる。
一つ目は、パルス波又は変調波を、レーダ装置で想定する検知角と比較して狭角(例えば、数度程度のビーム幅)の指向性ビームを用いて、機械的又は電子的に走査してレーダ波を送信し、狭角の指向性ビームを用いて反射波を受信する構成である。この構成では、高分解能を得るためには多くの走査が必要となるので、高速移動するターゲットに対する追従性が劣化する。
二つ目は、複数のアンテナ(アンテナ素子)で構成されるアレーアンテナによって反射波を受信し、素子間隔(アンテナ間隔)に対する受信位相差に基づく信号処理アルゴリズムによって反射波の到来角を推定する手法(Direction of Arrival (DOA) estimation)を用いる構成である。この構成では、送信ビームの走査角度間隔を間引いたとしても、受信ブランチにおいて到来角を推定できるので、走査時間の短縮化が図れ、1つ目の構成と比較して追従性が向上する。例えば、到来方向推定方法には、行列演算に基づくフーリエ変換、逆行列演算に基づくCapon法及びLP(Linear Prediction)法、又は、固有値演算に基づくMUSIC(Multiple Signal Classification)及びESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)が挙げられる。
また、レーダ装置として、受信ブランチに加え、送信ブランチにも複数のアンテナ(アレーアンテナ)を備え、送受信アレーアンテナを用いた信号処理によりビーム走査を行う構成(MIMO(Multiple Input Multiple Output)レーダと呼ぶこともある)が提案されている(例えば、非特許文献1を参照)。
MIMOレーダでは、送受信アレーアンテナにおけるアンテナ素子の配置を工夫することにより、最大で送信アンテナ素子数と受信アンテナ素子数との積に等しい仮想的な受信アレーアンテナ(以下、仮想受信アレーと呼ぶ)を構成できる。これにより、少ない素子数によってアレーアンテナの実効的な開口長を増大させる効果が得られ、角度分解能を向上できる。
また、垂直方向又は水平方向の一次元走査(測角)以外にも、垂直方向及び水平方向の2次元におけるビーム走査を行う場合にもMIMOレーダが適用可能である(例えば、非特許文献2を参照)。
概要
レーダ装置の検出性能を向上する。送信アレーアンテナは、複数の送信アンテナ群から構成され、複数の送信アンテナ群の各々は、第1の方向に第1の間隔の整数倍の間隔である第2の間隔で配置される複数の送信アンテナを含み、第1の方向と直交する第2の方向において第3の間隔の整数倍の間隔である第4の間隔で配置され、受信アレーアンテナは、複数の受信アンテナ群から構成され、複数の受信アンテナ群の各々は、第1の方向に第1の間隔の整数倍の間隔である第5の間隔で配置される複数の受信アンテナを含み、第2の方向において第3の間隔の整数倍の間隔である第6の間隔で配置され、第2の間隔と第5の間隔との差は第1の間隔であり、第4の間隔と第6の間隔との差は第3の間隔である。
目的
効果
実績
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請求項1
送信アレーアンテナを用いて、レーダ信号を送信するレーダ送信部と、受信アレーアンテナを用いて、前記レーダ信号がターゲットにおいて反射された反射波信号を受信するレーダ受信部と、を具備し、前記送信アレーアンテナは、複数の送信アンテナ群から構成され、前記複数の送信アンテナ群の各々は、第1の方向に第1の間隔の整数倍の間隔である第2の間隔で配置される複数の送信アンテナを含み、前記第1の方向と直交する第2の方向において第3の間隔の整数倍の間隔である第4の間隔で配置され、前記受信アレーアンテナは、複数の受信アンテナ群から構成され、前記複数の受信アンテナ群の各々は、前記第1の方向に前記第1の間隔の整数倍の間隔である第5の間隔で配置される複数の受信アンテナを含み、前記第2の方向において前記第3の間隔の整数倍の間隔である第6の間隔で配置され、前記第2の間隔と前記第5の間隔との差は前記第1の間隔であり、前記第4の間隔と前記第6の間隔との差は前記第3の間隔である、レーダ装置。
請求項2
前記複数の送信アンテナ群の間において、各送信アンテナ群に含まれる送信アンテナの前記第1の方向の配置位置は異なる、請求項1に記載のレーダ装置。
請求項3
前記複数の受信アンテナ群の間において、各受信アンテナ群に含まれる受信アンテナの前記第1の方向の配置位置は異なる、請求項1に記載のレーダ装置。
請求項4
前記第2の間隔及び前記第5の間隔の少なくとも一つは、前記レーダ信号の1波長より長い間隔であり、前記第4の間隔及び前記第6の間隔の少なくとも一つは、前記レーダ信号の1波長より長い間隔であり、前記第1の間隔及び前記第3の間隔は、前記レーダ信号の0.5波長以上、かつ、1波長以下である、請求項1に記載のレーダ装置。
請求項5
前記第2の間隔は、前記第1の間隔の2倍の間隔であり、前記第4の間隔は、前記第3の間隔の3倍の間隔である、前記第5の間隔は、前記第1の間隔の3倍の間隔であり、前記第6の間隔は、前記第3の間隔の2倍の間隔である、請求項1に記載のレーダ装置。
請求項6
前記第2の間隔は、前記第1の間隔の3倍の間隔であり、前記第4の間隔は、前記第3の間隔の3倍の間隔である、前記第5の間隔は、前記第1の間隔の2倍の間隔であり、前記第6の間隔は、前記第3の間隔の2倍の間隔である、請求項1に記載のレーダ装置。
請求項7
送信アレーアンテナを用いて、レーダ信号を送信するレーダ送信部と、受信アレーアンテナを用いて、前記レーダ信号がターゲットにおいて反射された反射波信号を受信するレーダ受信部と、を具備し、前記送信アレーアンテナは少なくとも3つの送信アンテナを含み、前記受信アレーアンテナは少なくとも3つの受信アンテナを含み、前記3つの送信アンテナのうち2つの送信アンテナは、第1の方向に第1の間隔の2倍の第2の間隔離れて配置され、前記3つの送信アンテナのうち残りの1つの送信アンテナは、前記第1の方向に、前記2つの送信アンテナからそれぞれ前記第1の間隔離れて配置され、前記第1の方向と直交する第2の方向に前記2つの送信アンテナから第3の間隔の2倍の間隔である第4の間隔離れて配置され、前記3つの受信アンテナのうち2つの受信アンテナは、前記第2の方向に前記第4の間隔離れて配置され、前記3つの受信アンテナのうち残りの1つの受信アンテナは、前記第2の方向に、前記2つの受信アンテナからそれぞれ前記第3の間隔離れて配置され、前記第1の方向に前記2つの受信アンテナから前記第2の間隔離れて配置される、レーダ装置。
請求項8
前記第1の間隔と前記第3の間隔は、前記レーダ信号の0.5波長以上、かつ、1波長以下である、請求項7に記載のレーダ装置。
請求項9
送信アレーアンテナを用いて、レーダ信号を送信するレーダ送信部と、受信アレーアンテナを用いて、前記レーダ信号がターゲットにおいて反射された反射波信号を受信するレーダ受信部と、を具備し、前記送信アレーアンテナは、複数の送信アンテナ群から構成され、前記複数の送信アンテナ群の各々は、複数の送信アンテナを含み、前記複数の送信アンテナ群の各々において、隣り合う2つの送信アンテナは、第1の方向に第1の間隔の2倍の間隔である第2の間隔離れて配置され、前記第1の方向と直交する第2の方向に第3の間隔離れて配置され、前記複数の送信アンテナ群のうち、隣り合う送信アンテナ群は、前記第1の方向に前記第1の間隔、かつ、前記第2の方向に前記第3の間隔の2倍の第4の間隔でシフトした関係にあり、前記複数の送信アンテナのそれぞれの配置位置と、前記受信アレーアンテナに含まれる複数の受信アンテナのそれぞれの配置位置とは、前記第1の方向又は前記第2の方向に平行な線に関して線対称の関係にある、レーダ装置。
請求項10
前記第1の間隔と前記第3の間隔は、前記レーダ信号の0.5波長以上、かつ、1波長以下である、請求項9に記載のレーダ装置。
請求項11
送信アレーアンテナを用いて、レーダ信号を送信するレーダ送信部と、受信アレーアンテナを用いて、前記レーダ信号がターゲットにおいて反射された反射波信号を受信するレーダ受信部と、を具備し、前記送信アレーアンテナは、複数の送信アンテナ群から構成され、前記複数の送信アンテナ群の各々は、複数の送信アンテナを含み、前記複数の送信アンテナ群の各々において、隣り合う2つの送信アンテナは、第1の方向に第1の間隔離れて配置され、前記第1の方向と直交する第2の方向の双方に第2の間隔離れて配置され、前記複数の送信アンテナ群のうち、隣り合う送信アンテナ群は、前記第1の方向に前記第1の間隔の2倍の第3の間隔離れて配置され、かつ、前記第2の方向に前記第2の間隔でシフトした関係にあり、前記複数の送信アンテナのそれぞれの配置位置と、前記受信アレーアンテナに含まれる複数の受信アンテナのそれぞれの配置位置とは、前記第1の方向又は前記第2の方向に平行な線に関して線対称の関係にある、レーダ装置。
請求項12
前記第1の間隔と前記第2の間隔は、前記レーダ信号の0.5波長以上、かつ、1波長以下である、請求項9に記載のレーダ装置。
技術分野
0001
本開示は、レーダ装置に関する。
背景技術
0002
近年、高分解能が得られるマイクロ波又はミリ波を含む波長の短いレーダ送信信号を用いたレーダ装置の検討が進められている。また、屋外での安全性を向上させるために、車両以外にも、歩行者を含む物体(ターゲット)をより広角な範囲で検知するレーダ装置(以下、「広角レーダ装置」と呼ぶ)の開発が求められている。
0003
例えば、レーダ装置として、パルス波を繰り返し発信するパルスレーダ装置が知られている。より広角な範囲において車両/歩行者を検知する広角パルスレーダ装置の受信信号は、近距離に存在するターゲット(例えば車両)と、遠距離に存在するターゲット(例えば歩行者)とからの複数の反射波が混合された信号になりやすい。このため、(1)レーダ送信部では、低いレンジサイドローブとなる自己相関特性(以下、低レンジサイドローブ特性と呼ぶ)を有するパルス波又はパルス変調波を送信する構成が要求され、(2)レーダ受信部では、広い受信ダイナミックレンジを有する構成が要求される。
0004
広角レーダ装置の構成として、以下の2つの構成が挙げられる。
0005
一つ目は、パルス波又は変調波を、レーダ装置で想定する検知角と比較して狭角(例えば、数度程度のビーム幅)の指向性ビームを用いて、機械的又は電子的に走査してレーダ波を送信し、狭角の指向性ビームを用いて反射波を受信する構成である。この構成では、高分解能を得るためには多くの走査が必要となるので、高速移動するターゲットに対する追従性が劣化する。
0006
二つ目は、複数のアンテナ(アンテナ素子)で構成されるアレーアンテナによって反射波を受信し、素子間隔(アンテナ間隔)に対する受信位相差に基づく信号処理アルゴリズムによって反射波の到来角を推定する手法(Direction of Arrival (DOA) estimation)を用いる構成である。この構成では、送信ビームの走査角度間隔を間引いたとしても、受信ブランチにおいて到来角を推定できるので、走査時間の短縮化が図れ、1つ目の構成と比較して追従性が向上する。例えば、到来方向推定方法には、行列演算に基づくフーリエ変換、逆行列演算に基づくCapon法及びLP(Linear Prediction)法、又は、固有値演算に基づくMUSIC(Multiple Signal Classification)及びESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)が挙げられる。
0007
また、レーダ装置として、受信ブランチに加え、送信ブランチにも複数のアンテナ(アレーアンテナ)を備え、送受信アレーアンテナを用いた信号処理によりビーム走査を行う構成(MIMO(Multiple Input Multiple Output)レーダと呼ぶこともある)が提案されている(例えば、非特許文献1を参照)。
0008
MIMOレーダでは、送受信アレーアンテナにおけるアンテナ素子の配置を工夫することにより、最大で送信アンテナ素子数と受信アンテナ素子数との積に等しい仮想的な受信アレーアンテナ(以下、仮想受信アレーと呼ぶ)を構成できる。これにより、少ない素子数によってアレーアンテナの実効的な開口長を増大させる効果が得られ、角度分解能を向上できる。
先行技術
0010
J. Li, P. Stoica, "MIMO Radar with Colocated Antennas," Signal Processing Magazine,IEEE Vol. 24, Issue: 5, pp. 106-114, 2007
P. P. Vaidyanathan, P. Pal,Chun-Yang Chen, "MIMO radar with broadband waveforms: Smearing filter banks and 2D virtual arrays,"IEEE Asilomar Conference on Signals, Systems and Computers, pp.188 - 192, 2008.
J. Wenger, "Automotive mm-wave radar: status and trendsin system design and technology," IEE Colloquium on Automotive Radar and Navigation Techniques (Ref. No. 1998/230), pp. 144-147, 1998.
M.Harte, T. Mahler, T. Schipper, A. Ziroff, and T. Zwick, “2-D antenna array geometries for MIMO radar imaging by digital beamforming,” 2013 European Microwave Conference, pp. 1695 - 1698, 2013.
発明が解決しようとする課題
0012
本開示の非限定的な実施例は、検出性能を向上できるレーダ装置の提供に資する。
課題を解決するための手段
0013
本開示の一実施例に係るレーダ装置は、送信アレーアンテナを用いて、レーダ信号を送信するレーダ送信部と、受信アレーアンテナを用いて、前記レーダ信号がターゲットにおいて反射された反射波信号を受信するレーダ受信部と、を具備し、前記送信アレーアンテナは、複数の送信アンテナ群から構成され、前記複数の送信アンテナ群の各々は、第1の方向に第1の間隔の整数倍の間隔である第2の間隔で配置される複数の送信アンテナを含み、前記第1の方向と直交する第2の方向において第3の間隔の整数倍の間隔である第4の間隔で配置され、前記受信アレーアンテナは、複数の受信アンテナ群から構成され、前記複数の受信アンテナ群の各々は、前記第1の方向に前記第1の間隔の整数倍の間隔である第5の間隔で配置される複数の受信アンテナを含み、前記第2の方向において前記第3の間隔の整数倍の間隔である第6の間隔で配置され、前記第2の間隔と前記第5の間隔との差は前記第1の間隔であり、前記第4の間隔と前記第6の間隔との差は前記第3の間隔である。
0014
なお、これらの包括的または具体的な実施例は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、または、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
発明の効果
0015
本開示の一実施例によれば、レーダ装置の検出性能を向上できる。
0016
本開示の一実施例における更なる利点および効果は、明細書および図面から明らかにされる。かかる利点および/または効果は、いくつかの実施形態並びに明細書および図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つまたはそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
図面の簡単な説明
0017
送受信アンテナの配置例を示す図
仮想受信アレーの配置例を示す図
仮想受信アレー(dV=0.5λ)による指向性パターンを示す図
仮想受信アレー(dV=0.5λ)による指向性パターンを示す図
仮想受信アレー(dV=λ)による指向性パターンを示す図
仮想受信アレー(dV=2λ)による指向性パターンを示す図
レーダ装置の構成を示すブロック図
レーダ送信信号の一例を示す図
レーダ送信信号生成部の他の構成を示すブロック図
レーダ送信信号の送信タイミング、及び、測定範囲の一例を示す図
基本配置1に係るアンテナ配置例を示す図
サブアレー構成の一例を示す図
サブアレー構成の一例を示す図
サブアレー構成の一例を示す図
サブアレーを用いた送信アレーアンテナの構成例を示す図
基本配置1に係る送受信アンテナ配置を用いた方向推定結果の一例を示す図
図1Aの送受信アンテナ配置を用いた方向推定結果の一例を示す図
基本配置1の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例3に係るサブアレーの構成例を示す図
基本配置1の変形例3に係るサブアレーを用いた送信アレーアンテナの構成例を示す図
基本配置1の変形例3に係るサブアレーを用いた送信アレーアンテナの構成例を示す図
基本配置1の変形例3及び変形例1を組み合わせたアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例3及び変形例1を組み合わせたアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例3及び変形例1を組み合わせたアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例3及び変形例1を組み合わせたアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例3及び変形例1を組み合わせたアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例3及び変形例2を組み合わせたアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例3及び変形例2を組み合わせたアンテナ配置例を示す図
基本配置1の変形例3及び変形例2を組み合わせたアンテナ配置例を示す図
基本配置2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置2に係るサブアレーの構成例を示す図
基本配置2の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例3及び変形例2を組み合わせたアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例3及び変形例2を組み合わせたアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例3及び変形例2を組み合わせたアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例3及び変形例2を組み合わせたアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例3及び変形例2を組み合わせたアンテナ配置例を示す図
基本配置2の変形例3及び変形例2を組み合わせたアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3に係るサブアレーを用いた送信アレーアンテナの構成例を示す図
基本配置3に係るサブアレーを用いた送信アレーアンテナの構成例を示す図
基本配置3に係る送受信アンテナ配置を用いた方向推定結果の一例を示す図
基本配置3の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3の変形例1に係る送受信アンテナ配置を用いた方向推定結果の一例を示す図
基本配置3の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置3の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4に係るサブアレーを用いた送信アレーアンテナの構成例を示す図
基本配置4に係るサブアレーを用いた送信アレーアンテナの構成例を示す図
基本配置4に係る送受信アンテナ配置を用いた方向推定結果の一例を示す図
基本配置4の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4の変形例1に係る送受信アンテナ配置を用いた方向推定結果の一例を示す図
基本配置4の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4の変形例1に係る送受信アンテナ配置を用いた方向推定結果の一例
基本配置4の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置4の変形例2に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5に係るサブアレーを用いた送信アレーアンテナの構成例を示す図
基本配置5に係るサブアレーを用いた送信アレーアンテナの構成例を示す図
基本配置5に係る送受信アンテナ配置を用いた方向推定結果の一例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
基本配置5の変形例1に係るアンテナ配置例を示す図
実施例
0018
上述したように、垂直方向又は水平方向の一次元走査(測角)以外にも、垂直方向及び水平方向の2次元におけるビーム走査を行う場合にも、仮想受信アレーを構成するMIMOレーダが適用可能である。
0019
一例として、図1Aは、垂直方向(図1Aでは縦方向)に配置された4個の送信アンテナ(Tx#1〜Tx#4)を含む送信アレーアンテナ、及び、水平方向(図1Aでは横方向)に配置された4個の受信アンテナ(Rx#1〜Rx#4)を含む受信アレーアンテナを示す。図1Aにおいて、送信アンテナは、垂直方向に等間隔(dV)に配置され、受信アンテナは、水平方向に等間隔(dH)に配置されている(例えば、非特許文献4を参照)。
0020
図1Bは、図1Aに示すアンテナ配置の送受信アレーアンテナを含む仮想受信アレーを示す。図1Bに示す仮想受信アレーは、水平方向に4アンテナ及び垂直方向に4アンテナが矩形状に配置された16素子の仮想受信アンテナ(VA#1〜VA#16)から構成される。図1Bでは、仮想受信アレーの水平方向及び垂直方向の素子間隔は、それぞれ、dH、dVとなる。すなわち、仮想受信アレーの水平方向及び垂直方向の開口長DH、DVは、それぞれ、3dH、3dVとなる。
0021
図2A及び図2Bは、図1A及び図1Bに示したMIMOレーダのアンテナ配置において、水平方向の素子間隔dH=0.5λとし、垂直方向の素子間隔dV=0.5λとした場合の水平0°及び垂直0°方向に向けたフーリエビームパターンを示す。なお、λはレーダ搬送波の波長を示す。
0022
図2A及び図2Bに示すように、水平0°及び垂直0°方向にメインビーム(メインローブ)が形成される。ここで、メインビームのビーム幅が狭いほど、複数のターゲットに対する角度分離性能が向上する。例えば、図2A及び図2Bでは、電力値が3dBのビーム幅は13°程度である。また、図2A及び図2Bに示すように、メインビームの周辺には、サイドローブが発生している。レーダ装置において、サイドローブは虚像として誤検出の要因となる。このため、サイドローブのピークレベルが低いほど、レーダ装置において虚像として誤検出される確率が低減される。図2A及び図2Bでは、メインビームのピークレベルによって正規化したサイドローブのピークレベルに対する電力比(ピークサイドローブレベル比(PSLR:Peak Sidelobe Level Ratio))は約−13dBとなる。
0023
レーダ装置において検出範囲を拡大するには、利得の高いアンテナを用いることが有効である。例えば、アンテナの指向性(ビーム幅)を狭くすることにより、アンテナ利得を向上できる。アンテナの指向性は、例えば、アンテナの開口面を広げるほど、狭くなる。よって、アンテナの指向性を狭くするには、アンテナサイズが大きくなる。
0024
例えば、車両に搭載されるレーダ装置(例えば、車載レーダとも呼ぶ)等では、垂直方向の指向性を狭めるために、垂直方向に複数のアンテナ素子を並べて構成したサブアレーアンテナを用いる(例えば、非特許文献3を参照)。垂直方向の指向性を狭めることにより、垂直方向のアンテナ利得を向上でき、路面等の不要な方向の反射波を低減できる。
0025
しかしながら、サブアレーアンテナを、送信アレーアンテナ又は受信アレーアンテナを構成するアンテナ素子に用いる場合、アレーアンテナの素子間隔は、サブアレーアンテナのサイズよりも狭い間隔には配置できない。例えば、サブアレーアンテナを構成するアンテナ素子を垂直方向に配置する場合、サブアレーアンテナのサイズが1波長以上になり得る。よって、例えば、図1Aに示すMIMOレーダにおいて垂直方向にサブアレーアンテナを用いる場合には、垂直方向の素子間隔dVを1波長以上に広げることになる。
0026
図3A及び図3Bは、図1Aに示すMIMOレーダの送受信アンテナ配置において垂直方向の素子間隔dVを1波長(λ)以上とした場合に、水平0°及び垂直0°方向に向けたフーリエビームパターンの一例を示す。なお、図3A及び図3Bでは、垂直方向にサブアレー化したアンテナ素子単体の指向性は考慮していない。
0028
図3A及び図3Bに示すように、水平0°及び垂直0°方向にメインビーム(メインローブ)が向き、例えば、図2A及び図2Bのサイドローブと比較して、メインビームの周辺の垂直方向に高いレベルのグレーティングローブが発生している。図3A及び図3Bでは、メインローブのピークレベルに対するグレーティングローブのピークレベルの比は0dBとなる。また、図3B(dV=2λ)では、図3A(dV=λ)と比較して、垂直方向に高いレベルのグレーティングローブが発生する角度間隔が狭くなっている。すなわち、垂直方向の素子間隔dVが広くなるほど、グレーティングローブが発生する角度間隔が狭まる性質が確認できる。
0029
このように、レーダ装置は、垂直方向のアンテナサイズが大きくなるほど、垂直方向の素子間隔が広がるため、メインビームに比較的近い角度にグレーティングローブが発生しやすくなる。このため、レーダ装置で想定する検知角範囲が、グレーティングローブの発生する角度以上に広い場合には、レーダ装置は、検知角度範囲内において、グレーティングローブに起因する偽のピークを誤ってターゲット(物標)として検出する確率が増加し、レーダ装置の検出性能が劣化し得る。
0030
本開示に係る一実施例は、MIMOレーダを用いて垂直方向及び水平方向の2次元においてビーム走査を行う場合に、垂直方向又は水平方向のアンテナサイズ(又は素子サイズ)が1波長以上になる場合でも、グレーティングローブの発生を抑え、垂直又は水平方向の角度分解能の向上を可能とする。
0031
以下、本開示の一実施例に係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、実施の形態において、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は重複するので省略する。
0032
なお、以下では、レーダ装置において、送信ブランチにおいて、複数の送信アンテナから符号分割多重された異なる送信信号を送出し、受信ブランチにおいて、各送信信号を分離して受信処理を行う構成について説明する。しかし、レーダ装置の構成は、これに限定されず、送信ブランチにおいて、複数の送信アンテナから周波数分割多重された異なる送信信号を送出し、受信ブランチにおいて、各送信信号を分離して受信処理を行う構成でもよい。また、同様に、レーダ装置の構成は、送信ブランチで複数の送信アンテナから時分割多重された送信信号を送出し、受信ブランチで、受信処理を行う構成でもよい。
0033
[実施の形態1]
[レーダ装置の構成]
図4は、本実施の形態に係るレーダ装置10の構成を示すブロック図である。
0034
レーダ装置10は、レーダ送信部(送信ブランチ)100と、レーダ受信部(受信ブランチ)200と、基準信号生成部300と、を有する。
0035
レーダ送信部100は、基準信号生成部300から受け取るリファレンス信号に基づいて高周波(無線周波数:Radio Frequency)のレーダ信号(レーダ送信信号)を生成する。そして、レーダ送信部100は、複数の送信アンテナ106−1〜106−Ntによって構成される送信アレーアンテナを用いて、レーダ送信信号を所定の送信周期にて送信する。
0036
レーダ受信部200は、レーダ送信信号がターゲット(図示せず)に反射した反射波信号を、複数の受信アンテナ202−1〜202−Naを含む受信アレーアンテナを用いて受信する。レーダ受信部200は、基準信号生成部300から受け取るリファレンス信号を用いて、下記の処理動作を行うことで、レーダ送信部100と同期した処理を行う。すなわち、レーダ受信部200は、各受信アンテナ202において受信した反射波信号を信号処理し、ターゲットの有無検出及び方向推定の少なくとも一つの処理を行う。なお、ターゲットはレーダ装置10が検出する対象の物体であり、例えば、車両(4輪及び2輪を含む)又は人を含む。
0037
基準信号生成部300は、レーダ送信部100及びレーダ受信部200のそれぞれに接続されている。基準信号生成部300は、基準信号としてのリファレンス信号をレーダ送信部100及びレーダ受信部200に供給し、レーダ送信部100及びレーダ受信部200の処理を同期させる。
0038
[レーダ送信部100の構成]
レーダ送信部100は、レーダ送信信号生成部101−1〜101−Ntと、送信無線部105−1〜105−Ntと、送信アンテナ106−1〜106−Ntと、を有する。すなわち、レーダ送信部100は、Nt個の送信アンテナ106を有し、各送信アンテナ106は、それぞれ個別のレーダ送信信号生成部101及び送信無線部105に接続されている。
0039
レーダ送信信号生成部101は、基準信号生成部300から受け取るリファレンス信号を所定数倍したタイミングクロックを生成し、生成したタイミングクロックに基づいてレーダ送信信号を生成する。そして、レーダ送信信号生成部101は、所定のレーダ送信周期(Tr)にてレーダ送信信号を繰り返し出力する。レーダ送信信号は、rz(k, M)=Iz(k, M)+j Qz(k, M)で表される。ここで、zは各送信アンテナ106に対応する番号を表し、z=1,…,Ntである。また、jは虚数単位を表し、kは離散時刻を表し、Mはレーダ送信周期の序数を表す。
0040
各レーダ送信信号生成部101は、符号生成部102と、変調部103と、LPF(Low Pass Filter)104とを含む。以下、第z番目(z=1,…,Nt)の送信アンテナ106に対応するレーダ送信信号生成部101−zにおける各構成部について説明する。
0041
例えば、符号生成部102は、レーダ送信周期Tr毎に、符号長Lの符号系列の符号a(z)n(n=1,…,L)(パルス符号)を生成する。各符号生成部102−1〜102−Ntにおいて生成される符号a(z)n(z=1,…,Nt)には、互いに低相関又は無相関となる符号が用いられる。符号系列としては、例えば、Walsh-Hadamard符号、M系列符号、Gold符号などが挙げられる。
0042
変調部103は、符号生成部102から出力される符号系列(例えば、符号a(z)n)に対してパルス変調(振幅変調、ASK(Amplitude Shift Keying)、パルスシフトキーイング)又は位相変調(Phase Shift Keying)を行い、変調信号をLPF104へ出力する。
0044
第z(z=1,…,Nt)番目の送信無線部105は、第z番目のレーダ送信信号生成部101から出力されるベースバンドのレーダ送信信号に対して周波数変換を施してキャリア周波数(Radio Frequency:RF)帯のレーダ送信信号を生成し、送信増幅器により所定の送信電力P[dB]に増幅して第z番目の送信アンテナ106へ出力する。
0045
第z(z=1,…,Nt)番目の送信アンテナ106は、第z番目の送信無線部105から出力されるレーダ送信信号を空間に放射する。
0046
図5は、レーダ送信部100のNt個の送信アンテナ106から送信されるレーダ送信信号を示す。符号送信区間Tw内には符号長Lのパルス符号系列が含まれる。各レーダ送信周期Trのうち、符号送信区間Twの間にパルス符号系列が送信され、残りの区間(Tr-Tw)は無信号区間となる。1つのパルス符号(a(z)n)あたり、No個のサンプルを用いたパルス変調が施されることにより、各符号送信区間Tw内には、Nr(=No×L)個のサンプルの信号が含まれる。すなわち、変調部103におけるサンプリングレートは、(No×L)/Twである。また、無信号区間(Tr-Tw)には、Nu個のサンプルが含まれる。
0047
なお、レーダ送信部100は、レーダ送信信号生成部101の代わりに、図6に示すレーダ送信信号生成部101aを備えてもよい。レーダ送信信号生成部101aは、図4に示す符号生成部102、変調部103及びLPF104を有さず、代わりに符号記憶部111及びDA変換部112を備える。符号記憶部111は、符号生成部102(図4)において生成される符号系列を予め記憶し、記憶している符号系列を巡回的に順次読み出す。DA変換部112は、符号記憶部111から出力される符号系列(デジタル信号)をアナログ信号(ベースバンド信号)に変換する。
0048
[レーダ受信部200の構成]
図4において、レーダ受信部200は、Na個の受信アンテナ202を備え、アレーアンテナを構成する。また、レーダ受信部200は、Na個のアンテナ系統処理部201−1〜201−Naと、方向推定部214と、を有する。
0049
各受信アンテナ202は、ターゲット(物体)に反射したレーダ送信信号である反射波信号を受信し、受信した反射波信号を、対応するアンテナ系統処理部201へ受信信号として出力する。
0050
各アンテナ系統処理部201は、受信無線部203と、信号処理部207とを有する。
0051
受信無線部203は、増幅部204と、周波数変換器205と、直交検波器206と、を有する。受信無線部203は、基準信号生成部300から出力されるリファレンス信号を所定数倍したタイミングクロックを生成し、生成したタイミングクロックに基づいて動作する。具体的には、増幅器204は、受信アンテナ202から出力される受信信号を所定レベルに増幅し、周波数変換器205は、高周波帯域の受信信号をベースバンド帯域に周波数変換し、直交検波器206は、ベースバンド帯域の受信信号を、I信号及びQ信号を含むベースバンド帯域の受信信号に変換する。
0052
信号処理部207は、AD変換部208、209と、分離部210−1〜210−Ntと、を有する。
0053
AD変換部208には、直交検波器206からI信号が入力され、AD変換部209には、直交検波器206からQ信号が入力される。AD変換部208は、I信号を含むベースバンド信号に対して、離散時刻でのサンプリングを行うことにより、I信号をデジタルデータに変換する。AD変換部209は、Q信号を含むベースバンド信号に対して、離散時刻でのサンプリングを行うことにより、Q信号をデジタルデータに変換する。
0054
ここで、AD変換部208,209のサンプリングでは、レーダ送信信号における1つのサブパルスの時間Tp(=Tw/L)あたり、Ns個の離散サンプルが行われる。すなわち、1サブパルスあたりのオーバーサンプル数はNsとなる。
0055
以下の説明では、I信号Ir(k, M)及びQ信号Qr(k, M)を用いて、AD変換部208,209の出力としての第M番目のレーダ送信周期Tr[M]の離散時刻kにおけるベースバンドの受信信号を複素数信号x(k, M)=Ir(k, M)+j Qr(k, M)と表す。また、以下では、離散時刻kは、レーダ送信周期(Tr)の開始するタイミングを基準(k=1)とし、信号処理部207は、レーダ送信周期Trが終了する前までのサンプル点であるk=(Nr+Nu)Ns/Noまで周期的に動作する。すなわち、k=1,…,(Nr+Nu)Ns/Noとなる。ここで、jは虚数単位である。
0056
信号処理部207は、送信アンテナ106の個数分の系統数に等しいNt個の分離部210を含む。各分離部210は、相関演算部211と、加算部212と、ドップラー周波数解析部213と、を有する。以下、第z(z=1,…,Nt)番目の分離部210の構成について説明する。
0057
相関演算部211は、レーダ送信周期Tr毎に、AD変換部208,209から受け取る離散サンプル値Ir(k, M)及びQr(k, M)を含む離散サンプル値x(k, M)と、レーダ送信部100において送信される符号長Lのパルス符号a(z)n(ただし、z=1,…,Nt、n=1,…,L)との相関演算を行う。例えば、相関演算部211は、離散サンプル値x(k, M)と、パルス符号a(z)nとのスライディング相関演算を行う。例えば、第M番目のレーダ送信周期Tr[M]における離散時刻kのスライディング相関演算の相関演算値AC(z)(k, M)は、次式に基づき算出される。
0059
相関演算部211は、例えば、式(1)に従って、k=1,…,(Nr+Nu)Ns/Noの期間に渡って相関演算を行う。
0060
なお、相関演算部211は、k=1,…,(Nr+Nu)Ns/Noに対して相関演算を行う場合に限定されず、レーダ装置10の測定対象となるターゲットの存在範囲に応じて、測定レンジ(すなわち、kの範囲)を限定してもよい。これにより、レーダ装置10では、相関演算部211の演算処理量の低減が可能となる。例えば、相関演算部211は、k=Ns(L+1),…,(Nr+Nu)Ns /No-NsLに測定レンジを限定してもよい。この場合、図7に示すように、レーダ装置10は、符号送信区間Twに相当する時間区間では測定を行わない。
0061
これにより、レーダ装置10は、レーダ送信信号がレーダ受信部200に直接的に回り込むような場合でも、レーダ送信信号が回り込む期間(少なくともτ1未満の期間)では相関演算部211による処理が行われないので、回り込みの影響を排除した測定が可能となる。また、測定レンジ(kの範囲)を限定する場合、以下で説明する加算部212、ドップラー周波数解析部213及び方向推定部214の処理に対しても、同様に測定レンジ(kの範囲)を限定した処理を適用すればよい。これにより、各構成部での処理量を削減でき、レーダ受信部200における消費電力を低減できる。
0062
加算部212は、第M番目のレーダ送信周期Trの離散時刻k毎に相関演算部211から出力される相関演算値AC(z)(k, M)を用いて、所定回数(Np回)のレーダ送信周期Trの期間(Tr×Np)に渡って、相関演算値AC(z)(k, M)を加算(コヒーレント積分)する。期間(Tr×Np)に渡る加算数Npの加算(コヒーレント積分)処理は次式で表される。
0063
ここで、CI(z)(k, m)は相関演算値の加算値(以下、相関加算値と呼ぶ)を表し、Npは1以上の整数値であり、mは加算部212における加算回数Npを1個の単位とした場合における加算回数の序数を示す1以上の整数である。また、z=1,…,Ntである。
0064
加算部212は、レーダ送信周期Trを単位として得られた相関演算部211の出力を一つの単位として、Np回の加算を行う。つまり、加算部212は、相関演算値AC(z)(k, Np(m-1)+1)〜AC(z)(k, Np×m)を一単位として、離散時刻kのタイミングを揃えて加算した相関値CI(z)(k, m)を離散時刻k毎に算出する。これにより、加算部212は、相関演算値のNp回に渡る加算の効果により、ターゲットからの反射波信号が高い相関を有する範囲において、反射波信号のSNR(Signal to Noise Ratio)を向上できる。よって、レーダ受信部200は、ターゲットの到来距離の推定に関する測定性能を向上できる。
0065
なお、理想的な加算利得を得るためには、相関演算値の加算回数Npの加算区間において、相関演算値の位相成分がある程度の範囲で揃う条件が必要である。つまり、加算回数Npは、測定対象となるターゲットの想定最大移動速度に基づいて設定されることが好ましい。これは、ターゲットの想定最大速度が大きいほど、ターゲットからの反射波に含まれるドップラー周波数の変動量が大きい。このため、高い相関を有する時間期間が短くなるため、加算回数Npは小さい値となり、加算部212での加算による利得向上効果が小さくなるためである。
0066
ドップラー周波数解析部213は、離散時刻k毎に得られた加算部212のNc個の出力であるCI(z)(k, Nc(w-1)+1)〜CI(z)(k,Nc×w)を一単位として、離散時刻kのタイミングを揃えてコヒーレント積分を行う。例えば、ドップラー周波数解析部213は、次式に示すように、2Nf個の異なるドップラー周波数fsΔΦに応じた位相変動Φ(fs)=2πfs(Tr×Np)ΔΦを補正した後に、コヒーレント積分を行う。
0067
ここで、FT_CI(z)Nant(k, fs, w)は、ドップラー周波数解析部213における第w番目の出力であり、第Nant番目のアンテナ系統処理部201における離散時刻kでのドップラー周波数fsΔΦのコヒーレント積分結果を示す。ただし、Nant=1〜Naであり、fs=-Nf+1,…,0,…,Nfであり、k=1,…, (Nr+Nu)Ns/Noであり、wは1以上の整数であり、ΔΦは位相回転単位である。
0068
これにより、各アンテナ系統処理部201は、離散時刻k毎の2Nf個のドップラー周波数成分に応じたコヒーレント積分結果であるFT_CI(z)Nant(k, -Nf+1,w),…, FT_CI(z)Nant(k, Nf-1, w)を、レーダ送信周期間Trの複数回Np×Ncの期間(Tr×Np×Nc)毎に得る。なお、jは虚数単位であり、z=1,…,Ntである。
0069
ΔΦ=1/(Nc×Tr×Np)とした場合、上述したドップラー周波数解析部213の処理は、サンプリング間隔Tm=(Tr×Np)、サンプリング周波数fm=1/Tmで加算部212の出力を離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理していることと等価である。
0070
また、Nfを2のべき乗の数に設定することで、ドップラー周波数解析部213では、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理を適用でき、演算処理量を削減できる。なお、Nf>Ncでは、q>Ncとなる領域においてCI(z)(k、Nc(w-1)+q)=0とするゼロ埋め処理を行うことで、同様にFFT処理を適用でき、演算処理量を削減できる。
0071
また、ドップラー周波数解析部213において、FFT処理の代わりに、上式(3)に示す積和演算を逐次的に演算する処理を行ってもよい。つまり、ドップラー周波数解析部213は、離散時刻k毎に得られた加算部212のNc個の出力であるCI(z)(k, Nc(w-1)+q+1)に対して、fs=-Nf+1,…,0,…,Nf-1に対応する係数exp[-j2πfsTrNpqΔφ]を生成し、逐次的に積和演算処理してもよい。ここで、q=0〜Nc-1である。
0072
なお、以下の説明では、Na個のアンテナ系統処理部201の各々において同様の処理を施して得られた第w番目の出力FT_CI(z)1(k, fs, w), FT_CI(z)2(k, fs, w),…, FT_CI(z)Na(k, fs, w)を、次式のように仮想受信アレー相関ベクトルh(k, fs, w)として表記する。仮想受信アレー相関ベクトルh(k, fs, w)は、送信アンテナ数Ntと受信アンテナ数Naとの積であるNt×Na個の要素を含む。仮想受信アレー相関ベクトルh(k, fs, w)は、後述する、ターゲットからの反射波信号に対して受信アンテナ202間の位相差に基づく方向推定を行う処理の説明に用いる。ここで、z=1,…,Ntであり、b=1, …, Naである。
0073
以上、信号処理部207の各構成部における処理について説明した。
0074
方向推定部214は、アンテナ系統処理部201−1〜201−Naから出力されるw番目のドップラー周波数解析部213の仮想受信アレー相関ベクトルh(k, fs, w)に対してアレー補正値h_cal[y]を用いてアンテナ系統処理部201間の位相偏差及び振幅偏差を補正した仮想受信アレー相関ベクトルh_after_cal(k, fs, w)を算出する。仮想受信アレー相関ベクトルh_after_cal(k, fs, w)は次式で表される。なお、y=1,…,(Nt×Na)である。
0075
アンテナ間偏差を補正した仮想受信アレー相関ベクトルh_after_cal(k, fs, w)は、Na×Nr個の要素からなる列ベクトルである。以下では、仮想受信アレー相関ベクトルh_after_cal(k, fs, w)の各要素をh1(k, fs, w),…,hNa×Nr(k, fs, w)と表記して、方向推定処理の説明に用いる。
0076
[レーダ装置10におけるアンテナ配置]
以上の構成を有するレーダ装置10におけるNt個の送信アンテナ106及びNa個の受信アンテナ202の配置について説明する。
0077
<基本配置1>
図8は、基本配置1に係る送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。
0078
なお、以下の説明において用いる水平方向(例えば、図8では横方向)の間隔DH、及び、垂直方向(例えば、図8では縦方向)の間隔DVは、例えば、同一とする。なお、間隔DH、及び間隔DVは、異なってもよい。
0079
(1)送受信アンテナの配置
図8では、送信アレーアンテナにおける送信アンテナ106の個数Nt=4個(Tx#1, Tx#2, Tx#3及びTx#4)とし、受信アレーアンテナにおける受信アンテナ202の個数Na=4個(Rx#1, Rx#2, Rx#3及びRx#4)とする。
0080
図8に示す送信アレーアンテナは、「第1の送信アンテナ群」(図8では、Tx#2、Tx#4)と、「第2の送信アンテナ群」(図8では、Tx#1、Tx#3)とから構成される。各送信アンテナ群は、それぞれ、垂直方向について位置が同一であり、水平方向(図8では横方向)についてアンテナ間隔が2DHである2つの送信アンテナ素子を含む。また、「第1の送信アンテナ群」と「第2の送信アンテナ群」の垂直方向(図8では縦方向)の間隔は、例えば、3DVとなる。
0081
また、図8に示す受信アレーアンテナは、「第1の受信アンテナ群」(図8では、Rx#2、Rx#4)と、「第2の受信アンテナ群」(図8では、Rx#1、Rx#3)とから構成される。各受信アンテナ群は、それぞれ、垂直方向について位置が同一であり、水平方向についてアンテナ間隔が3DHである2つの受信アンテナ素子を含む。また、「第1の受信アンテナ群」と「第2の受信アンテナ群」の垂直方向の間隔は、例えば、2DVとなる。
0082
換言すると、図8において、送信アンテナ群間の垂直方向の間隔(図8では3DV)と、各受信アンテナ群内の水平方向のアンテナ間隔(図8では3DH)とが同一である。また、図8において、各送信アンテナ群内の水平方向のアンテナ間隔(図8では2DH)と、受信アンテナ群間の垂直方向の間隔(図8では2DH)とが同一である。
0083
また、図8において、送信アンテナ群間の間隔3DV(又は、受信アンテナ群内のアンテナ間隔3DH)と、送信アンテナ群内のアンテナ間隔2DH(又は、受信アンテナ群間の間隔2DV)との差は、DH又はDVである。
0084
また、図8において、送信アンテナ群内のアンテナ間隔2DH(DHの整数倍の間隔)と受信アンテナ群内のアンテナ間隔3DH(DHの整数倍の間隔)との差はDHである。また、図8において、複数の送信アンテナ群が配置される間隔3DV(DVの整数倍の間隔)と複数の受信アンテナ群が配置される間隔2DV(DVの整数倍の間隔)との差はDVである。
0086
ここで、仮想受信アレーの配置は、送信アレーアンテナを構成する送信アンテナの位置(給電点の位置)、及び、受信アレーアンテナを構成する受信アンテナの位置(給電点の位置)から、次式のように表すことができる。
0087
なお、mod(x,y)は除算後の剰余(モジュロ演算)を算出する演算子であり、xをyで割ったときの余りを返す。また、ceil(x)はx以上の最も近い整数に丸めた値を返す演算子である。また、式(7)においてX軸は、図8に示す水平方向(横方向)に対応し、Y軸は、図8に示す垂直方向(縦方向)に対応する。
0088
ここで、送信アレーアンテナを構成する送信アンテナ106の位置座標を(XT_#n,YT_#n)(ただし、n=1,..,, Nt)とし、受信アレーアンテナを構成する受信アンテナ202の位置座標を(XR_#m,YR_#m)(ただし、m=1,..,, Na)とし、仮想受信アレーを構成する仮想アンテナの位置座標を(XV_#k,YV_#k)(ただし、k=1,..,, Nt×Na)とする。なお、式(7)では、VA#1を仮想受信アレーの位置基準(0,0)として表している。
0089
一例として、図8に示すアンテナ配置の場合について説明する。
0090
送信アレーアンテナを構成する送信アンテナ106の位置座標は、送信アンテナTx#1の位置座標(XT_#1,YT_#1)を基準として、送信アンテナTx#2の位置座標(XT_#2,YT_#2)=(XT_#1,YT_#1+3DV)、送信アンテナTx#3の位置座標(XT_#3,YT_#3)=(XT_#1+2DH,YT_#1)、及び、送信アンテナTx#4の位置座標(XT_#4,YT_#4)=(XT_#1+2DH,YT_#1+3DV)と表される。
0091
同様に、受信アレーアンテナを構成する受信アンテナ202の位置座標は、受信アンテナRx#1の位置座標(XR_#1,YR_#1)を基準として、受信アンテナRx#2の位置座標(XR_#2,YR_#2)=(XR_#1,YR_#1+2DV)、受信アンテナRx#3の位置座標(XR_#3,YR_#3)=(XR_#1+3DH,YR_#1)、及び、受信アンテナRx#4の位置座標(XR_#4,YR_#4)=(XR_#1+3DH,YR_#1+2DV)と表される。
0092
このような送信アレーアンテナの配置及び受信アレーアンテナの配置により、仮想受信アレーVA#1〜VA#16の位置座標(XV_#1,YV_#1)〜(XV_#16,YV_#16)は、それぞれ以下のようになる。
(0,0), (0, 3DV), (2DH, 0), (2DH, 3DV), (0, 2DV), (0, 5DV), (2DH, 2DV), (2DH, 5DV), (3DH,0), (3DH, 3DV), (5DH, 0), (5DH, 3DV), (3DH, 2DV), (3DH, 5DV), (5DH, 2DV), (5DH, 5DV)
0093
このように、図8に示す仮想受信アレーの配置では、各仮想受信アレー素子はそれぞれ異なる位置に重なりなく配置される。このため、仮想受信アレーの開口長を拡張できるので、メインローブが狭まり、角度分解能を向上できる。
0094
また、図8に示すように、仮想受信アレーの中心付近に位置する仮想アレー素子VA#4, VA#7, VA#10及びVA#13は、水平方向にDH間隔、垂直方向にDV間隔でそれぞれ密に配置される。一例として、図8において、間隔DH及び間隔DVを0.5λ程度とした場合、仮想アレー素子VA#4, VA#7, VA#10及びVA#13は、水平方向にDH=0.5λ間隔、垂直方向にDV=0.5λ間隔で配置される。これにより、グレーティングローブを低減できる。なお、グレーティングローブの低減効果については後述する。
0095
なお、仮想受信アレーの配置において、送信アレーアンテナと受信アレーアンテナとの位置関係に依存関係は無い。そのため、送信アレーアンテナ及び受信アレーアンテナの位置関係は、図8に示す配置に限定されず、任意に設定できる。以下に説明する他の配置構成においても同様である。
0096
また、図8に示す送信アレーアンテナ及び受信アレーアンテナの配置における水平方向及び垂直方向の配置を、垂直方向及び水平方向の配置(例えば、図8の配置を90度回転させた配置)として同様な効果が得られる。以下に説明する他の配置構成においても同様である。
0097
また、図8に示すアンテナ配置において、送信アレーアンテナの配置と受信アレーアンテナの配置とを入れ替えてもよい。例えば、図8に示す受信アレーアンテナの配置を送信アレーアンテナの配置とし、図8に示す送信アレーアンテナの配置を受信アレーアンテナの配置として用いていもよい。送信アレーアンテナの配置と受信アレーアンテナの配置とを入れ替えても、仮想受信アレーの配置は同一配置となるため、同様な効果を得ることができる。以下に説明する他の配置構成においても同様である。
0098
ここで、一例として、図8において、間隔DH及び間隔DVを0.5λ程度とした場合について説明する。図8に示すように、送信アンテナアレー及び受信アンテナアレーの双方において、各アンテナ素子の間隔は、2DH、3DH、2DVおよび3DVの何れかである。換言すると、図8では、送信アンテナ群間の間隔3DV、受信アンテナ群内のアンテナ間隔3DH、送信アンテナ群内のアンテナ間隔2DH、及び、受信アンテナ群間の間隔2DVは、レーダ送信信号(例えば、レーダ搬送波)の1波長より長い間隔である。よって、図8では、送信アンテナ106及び受信アンテナ202の水平方向及び垂直方向の素子サイズを1λ程度以上のサイズに設計できる。
0099
これにより、例えば、図9Aに示すような、平面パッチアンテナを縦横に2素子ずつ並べた4素子をサブアレーに用いたアンテナを、図8に示す送信アレーアンテナ及び受信アレーアンテナの少なくとも一つの各アンテナ素子に適用できる。ただし、図9Aでは、アンテナ幅WANT < 2DH、及び、アンテナ高HANT<2DVである。
0100
また、図8の場合、送信アレーアンテナの垂直方向のアンテナ間隔は、3DVであり、水平方向のアンテナ間隔2DHよりも広い。そのため、例えば、図9Bに示すような、平面パッチアンテナを縦に3素子、横に2素子並べた6素子をサブアレーとして用いたアンテナを、図8に示す送信アレーアンテナの各アンテナ素子に適用できる。ただし、図9Bでは、アンテナ幅WANT < 2DH、及び、アンテナ高HANT< 3DVである。
0101
また、図8の場合、受信アレーアンテナの水平方向のアンテナ間隔は、3DHであり、垂直方向のアンテナ間隔2DVよりも広い。そのため、例えば、図9Cに示すような、平面パッチアンテナを縦に2素子、横に3素子並べた6素子をサブアレーとして用いたアンテナを、図8に示す受信アレーアンテナの各アンテナ素子に適用できる。ただし、図9Cでは、アンテナ幅WANT < 3DH、及び、アンテナ高HANT<2DVである。
0102
図8に示すアンテナ配置において、図9A、図9B又は図9Cに示すようなサブアレー構成のアンテナを用いることにより、アンテナの指向性利得を向上でき、レーダ装置10における検知性能(例えば、検知距離)を向上できる。なお、図8に示すアンテナ素子に適用するサブアレーの構成は、図9A、図9B及び図9Cに示す構成に限定されず、図8に示す位置をアンテナ素子(換言すると、アンテナ系統)の位相中心として配置可能なサブアレー構成であればよい。
0103
一例として、図10は、図8に示す送信アレーアンテナの各アンテナ素子に、図9Bに示すサブアレーを適用した場合の例を示す。図10に示すように、送信アレーアンテナは、垂直方向のサイズ3DV、水平方向のサイズ2DHのサブアレー構成の各アンテナ素子によって構成される。
0104
このように、基本配置1によれば、例えば、1λ以上のサイズ(例えば、DH=DV=0.5λの場合)のアンテナ素子を適用でき、仮想受信アレーにおいて、水平方向及び垂直方向において、仮想アンテナを密に(例えば、DH又はDV間隔で)配置できる。よって、グレーティングローブを低減(換言すると、抑圧)しつつ、アンテナの指向性利得を向上できる。
0105
以上、レーダ装置10におけるアンテナ配置の一例について説明した。
0106
方向推定部214は、上述した送受信アンテナの配置(例えば、図8を参照)から得られる仮想受信アレー(例えば、図8を参照)の受信信号を用いて、水平方向及び垂直方向の方向推定処理を以下のように行う。
0107
上記仮想受信アレーの素子番号(VA#の番号)は、式(6)に示すアンテナ間偏差を補正した仮想受信アレー相関ベクトルh_after_cal(k、fs, w)の列ベクトルの要素番号に対応する。例えば、図8に示すVA#1はh_after_cal(k、fs, w)の列ベクトル要素の1番目の要素h1(k、fs, w)に対応する。図8に示す他のVA#2〜VA#16についても同様である。
0108
水平方向及び垂直方向の到来方向推定において、方向推定部214は、方向推定評価関数値P(θ、φ、k、fs、w)における方位方向θ及び仰角方向φを所定の角度範囲内で可変として空間プロファイルを算出する。方向推定部214は、算出した空間プロファイルの極大ピークを大きい順に所定数抽出し、極大ピークの方位方向及び仰角方向を到来方向推定値として出力する。
0109
なお、評価関数値P(θ、φ、k、fs、w)は、到来方向推定アルゴリズムによって各種の方法がある。例えば参考非特許文献に開示されているアレーアンテナを用いた推定方法を用いてもよい。
0110
(参考非特許文献)Direction-of-arrival estimation using signal subspace modeling Cadzow, J.A.;Aerospace and Electronic Systems,IEEE Transactions on Volume: 28 , Issue: 1 Publication Year: 1992 , Page(s): 64 - 79
0111
例えばビームフォーマ法は次式のように表すことができる。他にも、Capon, MUSICといった手法も同様に適用可能である。
0113
以上のように、方向推定部214は、算出した到来方向推定値とともに、到来方向推定値の算出時の離散時刻k、ドップラー周波数fsΔΦをレーダ測位結果として出力する。
0114
また、方位方向θuは到来方向推定を行う方位範囲内を所定の方位間隔β1で変化させたベクトルである。例えば、θuは以下のように設定される。
θu=θmin + uβ1、u=0,…, NU
NU=floor[(θmax-θmin)/β1]+1
ここでfloor(x)は、実数xを超えない最大の整数値を返す関数である。
0115
また、φvは到来方向推定を行う仰角範囲内を所定の方位間隔β2で変化させたものである。例えば、φvは以下のように設定される。
φv=φmin + vβ2、v=0,…, NV
NV=floor[(φmax-φmin)/β2]+1
0116
なお、本実施の形態では、仮想受信アレー配置VA#1,…, VA#(Nt×Na)に基づいて仮想受信アレーの方向ベクトルa(θu,φv)が予め算出されている。ここで、方向ベクトルa(θu,φv)は、方位方向θ及び仰角方向φからレーダ反射波が到来した場合の仮想受信アレーの複素応答を要素とした(Nt×Na)次の列ベクトルである。また、仮想受信アレーの複素応答a(θu,φv)は、アンテナ間の素子間隔で幾何光学的に算出される位相差を表す。
0117
また、上述した時刻情報kは、距離情報に変換して出力されてもよい。時刻情報kを距離情報R(k)に変換するには次式を用いればよい。ここで、Twは符号送信区間を表し、Lはパルス符号長を表し、C0は光速度を表す。
0118
また、ドップラー周波数情報(fsΔΦ)は相対速度成分に変換して出力されてもよい。ドップラー周波数fsΔΦを相対速度成分vd(fs)に変換するには、次式を用いてよい。ここで、λは送信無線部105から出力されるRF信号のキャリア周波数の波長である。
0119
図11A及び図11Bは、方向推定部214の到来方向推定アルゴリズムにビームフォーマ法を用いた場合の方向推定結果の一例を示す。図11A及び図11Bでは、ターゲット真値を水平0度、垂直0度とした場合の水平方向±90度範囲、及び、垂直方向±90度範囲における到来方向推定評価関数値の出力をプロットしている。なお、各アンテナの指向性は、無指向性として算出している。
0120
図11Aは、図8に示す送受信アンテナ配置(例えば、MIMOアレー配置)(ただし、DH =0.5λ、DV =0.5λ)を用いた場合の方向推定結果の一例を示す。すなわち、図11Aでは、送信アンテナ106の水平方向及び垂直方向のアンテナ間隔が1λ以上となる条件であり、受信アンテナ202の水平方向及び垂直方向のアンテナ間隔も1λ以上となる条件である。
0121
また、図11Bは、図11Aとの比較のために、一例として、図1に示すMIMOレーダのアンテナ配置において送信アンテナの垂直方向のアンテナ間隔をλとし、受信アンテナの水平方向のアンテナ間隔をλとした場合(すなわち、dV =λ、dH =λ)の方向推定結果を示す。
0122
図11Bでは、ターゲット真値の水平0度、垂直0度以外の方向において、グレーティングローブが水平方向および垂直方向に発生している。これに対して、図11Aでは、ターゲット真値の水平0度、垂直0度以外の方向において、グレーティングローブが低減されていることが確認できる。例えば、図11Aでは、水平0度、垂直0度方向のメインローブのピーク電力値に対する、水平0度、垂直0度以外の方向のメインローブを除いた最も高いサイドローブのピーク電力値の比(PSLR)は0.44程度となっている。
0123
以上のように、図8に示すMIMOアレー配置を用いることで、送信アレーアンテナ及び受信アレーアンテナに用いるアンテナの縦方向又は横方向の素子サイズが1λ程度でも、仮想受信アレーにおける水平方向及び垂直方向のアンテナ間隔を0.5λ程度となる素子間隔を含むように配置でき、グレーティングローブを低減できる。また、例えば、図8に示すように、仮想受信アレーの各仮想アレー素子は重なりなく配置されるため、仮想受信アレーの開口長を拡張でき、角度分解能を向上できる。
0124
また、送信アンテナ106及び受信アンテナ202に用いるアンテナ素子に、縦方向及び横方向の素子サイズが少なくとも1λ程度のサブアレー構成のアンテナを使用できる。よって、アンテナの指向性利得を向上でき、レーダ装置10の検知性能(例えば、検知距離)を向上できる。
0125
なお、MIMOアレー配置は、図8に示す例に限定されない。例えば、図8に示すアンテナ配置の水平方向と垂直方向とを入れ替えた配置を用いてもよい。この場合、仮想受信アレー配置は、図8の配置の水平方向と垂直方向とを入れ替えた配置が得られる。これにより、図8及び図8の水平方向と垂直方向とを入れ替えた角度分離性能が得られる。以下の説明に係るMIMOアレー配置においても同様に、水平方向と垂直方向とを入れ替えた配置を用いてもよい。
0126
<基本配置1の変形例1>
基本配置1(例えば、図8)では、送信アンテナ106の数を4素子(Nt=4)とし、受信アンテナ202の数を4素子(Nat=4)とする場合について説明した。しかし、送信アンテナ数Nt及び受信アンテナ数Naはこれらの数に限定されない。
0127
基本配置1の変形例1では、送信アレーアンテナは、基本配置1と同様、例えば、垂直方向の間隔が3DVとなる、第1の送信アンテナ群と第2の送信アンテナ群とから構成される。また、各送信アンテナ群は、基本配置1と同様、それぞれ、垂直方向について位置が同一であり、水平方向についてアンテナ間隔が2DHである複数の送信アンテナ素子を含む。
0128
また、基本配置1の変形例1では、受信アレーアンテナは、基本配置1と同様、例えば、垂直方向の間隔が2DVとなる複数の受信アンテナ群から構成される。また、各受信アンテナ群は、垂直方向について位置が同一であり、水平方向についてアンテナ間隔が3DHである複数の受信アンテナ素子を含む。
0129
換言すると、基本配置1の変形例1では、基本配置1と同様、送信アンテナ群間の垂直方向の間隔(ここでは3DV)と、各受信アンテナ群内の水平方向のアンテナ間隔(ここでは、3DH)とが同一である。また、各送信アンテナ群内の水平方向のアンテナ間隔(ここでは、2DH)と、受信アンテナ群間の垂直方向の間隔(ここでは、2DH)とが同一である。
0130
また、以下では、送信アンテナ群の数を「NTxGroup」と表し、各送信アンテナ群に含まれる送信アンテナ数を「NTxGroup_ANT」と表す。また、受信アンテナ群の数を「NRxGroup」と表し、各受信アンテナ群に含まれる送信アンテナ数を「NRxGroup_ANT」と表す。
0131
基本配置1の変形例1では、NTxGroup_ANT及びNRxGroupの値に応じて、MIMOアレーのアンテナ数を増加させた配置が可能となる。
0132
図12は、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=2の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。
0133
図13は、NTxGroup_ANT=2、NRxGroup=3の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。
0134
図14は、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=3の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。
0136
図12、図13及び図14に示す各MIMOアレー配置において、例えば、DH及びDVを0.5λ程度とすることにより、送信アンテナ106及び受信アンテナ202の水平方向及び垂直方向の素子サイズを1λ程度以上のサイズに設計できる。
0137
また、例えば、図12、図13及び図14に示す各仮想受信アレーにおいて、各仮想アレー素子はそれぞれ異なる位置に重なりなく配置されるので、仮想受信アレーの開口長を拡張でき、角度分解能を向上できる。
0138
また、図12、図13及び図14に示す各仮想受信アレーの中心付近に位置する仮想アレー素子を、DH、DV間隔で密に配置できる。また、DH、DV間隔で密に配置される仮想アレー素子数は、NTxGroup_ANT及びNRxGroupに依存して増加する。
0139
例えば、仮想受信アレーにおいて、水平方向では(NTxGroup_ANT×NRxGroup_ANT)−2の仮想アレー素子がDH間隔で並び、垂直方向では(NRxGroup×NTxGroup)−2の仮想アレー素子がDV間隔で並ぶ。仮想受信アレーの中心付近においてDH、DV間隔で密に配置される仮想アレー素子数が増加するほど、グレーティングローブ及びサイドローブの低減効果を向上できる。
0140
また、NTxGroup_ANT、NRxGroup_ANTが大きいほど、水平方向に並ぶ仮想アレー素子数が増大するため、水平方向の仮想受信アレーの開口長を拡張でき、水平方向の角度分解能を向上できる。同様に、NRxGroup、NRxGroupが大きいほど、垂直方向に並ぶ仮想アレー素子数が増大するため、垂直方向の仮想受信アレーの開口長を拡張でき、垂直方向の角度分解能を向上できる。
0141
図15は、例えば、図14に示すように、送信アンテナ106の数Nt=8及び受信アンテナ202の数Na=6のMIMOアレー配置(NTxGroup_ANT=4、NTxGroup=2、NRxGroup=3、NRxGroup_ANT=2、DH=0.5λ、DV=0.5λ)を用いた場合に、方向推定部214の到来方向推定アルゴリズムとしてビームフォーマ法を用いた場合の方向推定結果の一例を示す。なお、各アンテナの指向性は、無指向性として算出している。
0142
図15では、ターゲット真値を水平0度、垂直0度とした場合の水平方向±90度範囲、及び、垂直方向±90度範囲における到来方向推定評価関数値の出力をプロットしている。
0143
図15では、ターゲット真値の水平0度、垂直0度以外の方向において、例えば、図11Aと比較して、グレーティングローブが低減されていることが確認できる。例えば、図15では、水平0度、垂直0度方向のメインローブのピーク電力値に対する、メインローブを除いた最も高いサイドローブのピーク電力値の比(PSLR)は0.22程度となっている。
0144
これより、図14の場合(NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=3)には、図8(NTxGroup_ANT=2、NRxGroup=2)の場合(例えば、図11Aを参照)と比較して(両図の場合、ともにNTxGroup=2、NRxGroup_ANT=2)、NTxGroup_ANT及びNRxGroupを増加させることにより、サイドローブの低減効果の向上が確認できる。また、図15では、図11Aと比較して、メインローブのピークも鋭くなっており、NTxGroup_ANT及びNRxGroupの増加によって、角度分解能の向上が確認できる。
0145
<基本配置1の変形例2>
以下、基本配置1の変形例2におけるアンテナ配置方法1−2A及び1−2Bについてそれぞれ説明する。
0146
(配置方法1−2A)
基本配置1の変形例1では、受信アレーアンテナに含まれる受信アンテナ群の数NRxGroupを増加することにより、垂直方向に並ぶ仮想アレー素子数を増大させる場合について説明した。ここで、NRxGroup≧3を満たせば、送信アレーアンテナにおいて、送信アンテナ群の数NTxGroupを増加することでも、仮想受信アレーにおいて垂直方向に並ぶ仮想アレー素子数を増大できる。
0147
この場合、送信アンテナ群の垂直方向のアンテナ間隔を、例えば、一定の値(例えば、3DV)としてよいが、受信アンテナ群の数NRxGroupに依存して、仮想受信アレー配置は仮想アレー素子が重複する配置になり得る。
0148
そこで、仮想受信アレー配置において重複する仮想アレー素子が含まれない配置とするには、例えば、送信アンテナ群の垂直方向のアンテナ間隔のうち、偶数番目のアンテナ間隔に、以下のような間隔DTxGroupVを用いてよい。
0149
例えば、NRxGroup=3の場合、DTxGroupV=3DVとなり、NRxGroup=4の場合、DTxGroupV=5DVとなる。
0150
例えば、送信アンテナ群の数NTxGroup=3の場合、3個の送信アンテナ群の間隔は、{3DV、DTxGroupV}とする。また、送信アンテナ群の数NTxGroup=4の場合、4個の送信アンテナ群の間隔は、{3DV、DTxGroupV、3DV}とする。同様に、送信アンテナ群の数NRxGroup_ANT=5の場合、5個の送信アンテナ群の間隔は、{3DV、DTxGroupV、3DV、DTxGroupV}とする。
0151
図16は、NTxGroup=4、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=3、NRxGroup_ANT=2の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図16では、式(11)のDTxGroupV=3DVとなる。
0152
また、図17は、NTxGroup=4、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=4、NRxGroup_ANT=2の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図17では、式(11)のDTxGroupV=5DVとなる。
0153
なお、仮想受信アレーの中心付近に不等間隔(例えば、DH及びDVよりも大きい間隔)となる配置が含まれてよい場合、DTxGroupVは、式(11)の値よりも大きい値でもよい。
0154
(配置方法1−2B)
基本配置1の変形1では、送信アレーアンテナの各送信アンテナ群に含まれる送信アンテナ数NTxGroup_ANTを増加することにより、水平方向に並ぶ仮想アレー素子数を増大させる場合について説明した。ここで、NTxGroup_ANT≧3を満たせば、受信アレーアンテナにおいて、受信アンテナ群に含まれる受信アンテナ数NRxGroup_ANTを増加することでも、仮想受信アレーにおいて水平方向に並ぶ仮想アレー素子数を増大できる。
0155
この場合、受信アンテナ群の水平方向のアンテナ間隔を、例えば、一定の値(例えば、3DH)としてもよいが、送信アンテナ群に含まれる送信アンテナ数NTxGroup_ANTに依存して、仮想受信アレー配置は仮想アレー素子が重複する配置になり得る。
0156
そこで、仮想受信アレー配置において重複する仮想アレー素子が含まれない配置とするには、例えば、受信アンテナ群に含まれる受信アンテナの水平方向のアンテナ間隔のうち、偶数番目のアンテナ間隔に、以下のような間隔DRxAntHを用いてよい。
0157
例えば、NTxGroup_ANT=3の場合、DRxAntH=3DHとなり、NTxGroup_ANT=4の場合、DRxAntH =5DHとなる。
0158
例えば、受信アンテナ群に含まれる受信アンテナ数NRxGroup_ANT=3の場合、3個の受信アンテナのアンテナ間隔は、{3DH、DRxAntH}とする。また、受信アンテナ数NRxGroup_ANT=4の場合、4個の受信アンテナのアンテナ間隔は、{3DH、DRxAntH、3DH}とする。同様に、受信アンテナ数NRxGroup_ANT=5の場合、5個の受信アンテナのアンテナ間隔は、{3DH、DRxAntH、3DH、DRxAntH}とする。
0159
図18は、NTxGroup=2、NTxGroup_ANT=3、NRxGroup=2、NRxGroup_ANT=4の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図18では、式(12)のDRxAntH=3DHとなる。
0160
図19は、NTxGroup=2、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=2, NRxGroup_ANT=4の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図19では、式(12)のDRxAntH=5DHとなる。
0161
なお、仮想受信アレーの中心付近に不等間隔(例えば、DH及びDVよりも大きい間隔)となる配置が含まれてよい場合、DRxAntHは、式(12)の値よりも大きい値でもよい。
0162
以上、基本配置1の変形例2における配置方法1−2A及び1−2Bについてそれぞれ説明した。
0163
例えば、図16〜図19に示す送受信アンテナ配置(例えば、MIMOアレー配置)において、DH及びDVを0.5λ程度とすることにより、送信アンテナ106及び受信アンテナ202の水平方向及び垂直方向の素子サイズを1λ程度以上のサイズに設計できる。
0165
また、例えば、図16〜図19に示す仮想受信アレーの中心付近に位置する仮想アレー素子を、DH、DV間隔で密に配置できる。また、DH、DV間隔で密に配置される仮想アレー素子数は、NTxGroup、NTxGroup_ANT、NRxGroup及びNRxGroup_ANTに依存して増加する。
0166
例えば、仮想受信アレーにおいて、水平方向では(NTxGroup_ANT×NRxGroup_ANT)−2の仮想アレー素子がDH間隔で並び、垂直方向では(NRxGroup×NTxGroup)−2の仮想アレー素子がDV間隔で並ぶ。仮想受信アレーの中心付近においてDH、DV間隔で密に配置される仮想アレー素子が増加するほど、グレーティングローブ及びサイドローブの低減効果を向上できる。
0167
また、NTxGroup_ANT、NRxGroup_ANTが大きいほど、水平方向に並ぶ仮想アレー素子数が増大するため、水平方向の仮想受信アレーの開口長を拡張でき、水平方向の角度分解能を向上できる。同様に、NTxGroup、NRxGroupが大きいほど、垂直方向に並ぶ仮想アレー素子数が増大するため、垂直方向の仮想受信アレーの開口長を拡張でき、垂直方向の角度分解能を向上できる。
0168
なお、基本配置1の変形2において、配置方法1−2A及び配置方法1−2Bを組み合わせた配置も可能である。図20は、NTxGroup=4、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=4、NRxGroup_ANT=4の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図20では、式(11)のDTxGroupV=5DHとなり、式(12)のDRxAntH=5DHとなる。これにより、配置方法1−2A及び配置方法1−2Bを組み合わせた効果が得られる。
0169
<基本配置1の変形例3>
以下、基本配置1の変形例3におけるアンテナ配置方法1−3A、1−3B及び1−3Cについてそれぞれ説明する。
0170
(配置方法1−3A)
基本配置1では、送信アレーアンテナにおいて、各送信アンテナ群に含まれる送信アンテナの水平方向の位置が同一の場合について説明した。しかし、これに限らず、各送信アンテナ群の間において、各送信アンテナ群に含まれる送信アンテナの水平方向の配置位置は異なってもよい。
0171
例えば、送信アレーアンテナにおいて、第1の送信アンテナ群及び第2の送信アンテナ群にそれぞれ含まれる各送信アンテナは、水平方向の位置をDHずらして(換言すると、シフトして)配置されてよい。
0172
水平方向にDHずらす方向は、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナに対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナを右方向または左方向の何れの方向でもよい。
0173
図21は、送信アレーアンテナにおいて、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#2,Tx#4)に対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#1,Tx#3)をそれぞれ右方向にDHずらした場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。
0174
図21では、Tx#1及びTx#2の水平方向の位置がDH異なる。また、Tx#3及びTx#4の水平方向の位置がDH異なる。
0175
(配置方法1−3B)
基本配置1では、受信アレーアンテナにおいて、各受信アンテナ群に含まれる受信アンテナの水平方向の位置が同一の場合について説明した。しかし、これに限らず、各受信アンテナ群の間において、各受信アンテナ群に含まれる受信アンテナの水平方向の配置位置は異なってもよい。
0176
例えば、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群及び第2のアンテナ群にそれぞれ含まれる各受信アンテナは、水平方向の位置をDHずらして配置されてよい。
0177
水平方向にDHずらす方向は、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナを右方向または左方向の何れの方向でもよい。
0178
図22は、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#2,Rx#4)に対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#1,Rx#3)をそれぞれ右方向にDHずらした場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。
0179
図22では、Rx#1及びRx#2の水平方向の位置がDH異なる。また、Rx#3及びRx#4の水平方向の位置がDH異なる。
0180
(配置方法1−3C)
配置方法1−3Cは、配置方法1−3A及び配置方法1−3Bを組み合わせた方法である。
0181
例えば、送信アレーアンテナにおいて、第1の送信アンテナ群と第2の送信アンテナ群との間で送信アンテナは、水平方向の位置をDHずらして配置される。同様に、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群と第2のアンテナ群との間で受信アンテナは、水平方向の位置をDHずらして配置される。
0182
なお、水平方向にDHずらす方向は、例えば、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナに対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナを右方向又は左方向の何れの方向でもよい。また、水平方向にDHずらす方向は、例えば、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナを右方向又は左方向の何れの方向でもよい。
0183
図23は、配置方法1−3Cに係る送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図23では、送信アレーアンテナにおいて、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#2,Tx#4)に対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#1,Tx#3)はそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図23では、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#2,Rx#4)に対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#1,Rx#3)はそれぞれ左方向にDHずらして配置される。
0184
図24は、配置方法1−3Cに係る送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図24では、送信アレーアンテナにおいて、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#2,Tx#4)に対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#1,Tx#3)はそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図24では、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#2,Rx#4)に対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#1,Rx#3)はそれぞれ右方向にDHずらして配置される。
0185
例えば、受信アンテナ群と送信アンテナ群とで水平方向にDHずらす方向を異なる方向とした配置(例えば、図24)と比較して、受信アンテナ群と送信アンテナ群とで水平方向にDHずらす方向を同一とした配置(例えば、図23)の方が、仮想受信アレー配置の中心付近において仮想受信アレー素子がより密に配置されるため、より好適となる。
0186
以上、配置方法1−3A〜1−3Cについてそれぞれ説明した。
0187
例えば、図21〜図24に示す送受信アンテナ配置(例えば、MIMOアレー配置)において、DH及びDVを0.5λ程度とすることにより、送信アンテナ106及び受信アンテナ202の水平方向及び垂直方向の素子サイズを1λ程度のサイズに設計できる。
0188
これにより、基本配置1の変形例3では、例えば、図9Aに示すような平面パッチアンテナを縦横2素子並べた4素子をサブアレーに用いたアンテナ(ただし、アンテナ幅WANT < 2DH,アンテナ高HANT<2DV)を適用できる(図示せず)。
0189
また、送信アンテナ群間の垂直方向の間隔は3DVであり、各送信アンテナ群内の送信アンテナ間の水平方向の間隔は2DHであり、送信アレーアンテナは、水平方向の間隔よりも垂直方向の間隔が広い。このため、基本配置1の変形例3では、例えば、図9Bのような、平面パッチアンテナを縦3素子、横2素子並べた6素子をサブアレーとして用いたアンテナ(ただし、アンテナ幅WANT < 2DH,アンテナ高HANT<3DV)を適用できる。
0190
また、基本配置1の変形例3では、送信アレーアンテナ及び受信アレーアンテナの少なくとも一つにおいて、各送信アンテナ群に含まれる送信アンテナ又は各受信アンテナ群に含まれる受信アンテナの水平方向の位置が互いに異なる。このため、基本配置1の変形例3では、サブアレーの横方向WANTの素子サイズがDHよりも小さければ、サブアレーの縦方向の素子サイズは任意サイズでよい。
0192
また、図25Bは、図23又は図24に示す送信アンテナアレーに対して、図25Aに示すサブアレーを適用した場合の例を示す。なお、図25Bに示す送信アレーアンテナに加え、図25Cに示すように、無給電素子(ダミー素子)が配置されてよい。無給電素子により、隣接するアンテナによるアンテナ間結合の影響を各アンテナで均一化でき、各送信アンテナ(Tx#1〜#4)の指向特性を均一化できる。また、無給電素子を設置することによって、アンテナの放射、インピーダンス整合、又は、アイソレーション等の電気的特性の影響を一様化できる。なお、無給電素子の配置は、図25Cに限らず、各アンテナと物理的に干渉しない位置、サイズで配置されてよい。
0193
このように、基本配置1の変形例3に係るアンテナ配置において、サブアレー構成のアンテナを用いることにより、アンテナの指向性利得を向上でき、レーダ装置10における検知性能(例えば、検知距離)を向上できる。
0194
また、基本配置1の変形例3では、仮想受信アレーの各仮想アレー素子は重なりなく配置されるため、仮想受信アレーの開口長を拡張でき、角度分解能を向上できる。
0195
(変形例3と変形例1との組み合わせ)
なお、基本配置1の変形例3は、基本配置1の変形例1と組み合わせてもよい。
0196
例えば、基本配置1の変形例1に係る送信アレーアンテナの配置に対して、更に、送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナの水平方向の位置を、送信アンテナ群間でDHずらした配置としてよい。
0197
同様に、例えば、基本配置1の変形例1に係る受信アレーアンテナの配置に対して、更に、受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナの水平方向の位置を、受信アンテナ群間でDHずらした配置としてよい。
0199
図26は、NTxGroup=2、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=3, NRxGroup_ANT=2とし、送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナの水平方向の位置をDHずらした配置の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。
0200
また、図27は、NTxGroup=2、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=3, NRxGroup_ANT=2とし、受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナの水平方向の位置をDHずらした配置の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。
0201
また、図28は、NTxGroup=2、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=3, NRxGroup_ANT=2とし、送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナの水平方向の位置をDHずらし、受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナの水平方向の位置をDHずらした配置の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図28では、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#2,Tx#4,Tx#6,Tx#8)に対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#1,Tx#3,Tx#5,Tx#7)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図28では、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#3,Rx#6)に対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#2,Rx#5)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図28では、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第3の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#1,Rx#4)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。
0202
また、図29は、NTxGroup=2、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=3, NRxGroup_ANT=2とし、送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナの水平方向の位置をDHずらし、受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナの水平方向の位置をDHずらした配置の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図29では、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#2,Tx#4,Tx#6,Tx#8)に対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#1,Tx#3,Tx#5,Tx#7)がそれぞれ右方向にDHずらして配置される。また、図29では、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#3,Rx#6)に対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#2,Rx#5)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図29では、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第3の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#1,Rx#4)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。
0203
例えば、図26〜図29に示す各MIMOアレー配置において、DH及びDVを0.5λ程度とすることにより、送信アンテナ106及び受信アンテナ202の水平方向及び垂直方向の素子サイズを1λ以上のサイズに設計できる。
0205
なお、送信アレーアンテナにおける第1の送信アンテナ群と第2の送信アンテナ群との間で各送信アンテナの水平方向の位置をDHずらして配置した場合、又は、受信アレーアンテナにおける第1の受信アンテナ群と第2の受信アンテナ群との間で各受信アンテナの水平方向の位置をDHずらして配置した場合でも、仮想受信アレーの中心付近に位置する仮想アレー素子を、DH、DV間隔で密に配置できる。また、DH、DV間隔で密に配置される仮想アレー素子数は、例えば、NTxGroup_ANT及びNRxGroupに依存して増加する。
0206
例えば、仮想受信アレーにおいて、水平方向では(NTxGroup_ANT×NRxGroup_ANT)−2の仮想アレー素子がDH間隔で並び、垂直方向では(NRxGroup×NTxGroup)−2の仮想アレー素子がDV間隔で並ぶ。仮想受信アレーの中心付近においてDH、DV間隔で密に配置される仮想アレー素子数が増加するほど、グレーティングローブ及びサイドローブの低減効果を向上できる。
0207
また、NTxGroup_ANTが大きいほど、水平方向に並ぶ仮想アレー素子数が増大するため、水平方向の仮想受信アレーの開口長を拡張でき、水平方向の角度分解能を向上できる。同様に、NRxGroupが大きいほど、垂直方向に並ぶ仮想アレー素子数が増大するため、垂直方向の仮想受信アレーの開口長を拡張でき、垂直方向の角度分解能を向上できる。
0208
なお、図28及び図29では、受信アンテナ群の数NRxGroupが3以上の場合、各受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナの水平方向の位置を一定方向(右あるいは左方向)にずらして配置する場合を示す。しかし、受信アンテナの水平方向の位置をずらす方向はこれに限定されない。例えば、受信アンテナ群の数NRxGroupが3以上の場合、各受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナの水平方向の位置を右方向又は左方向にずらず方向を、受信アンテナ群毎に可変にしてもよい。
0209
図30は、NTxGroup=2、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=3, NRxGroup_ANT=2とし、送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナの水平方向の位置をDHずらし、受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナの水平方向の位置をDHずらした配置の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図30では、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#2,Tx#4,Tx#6,Tx#8)に対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#1,Tx#3,Tx#5,Tx#7)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図30では、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#3,Rx#6)に対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#2,Rx#5)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図30では、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第3の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#1,Rx#4)がそれぞれ右方向にDHずらして配置される。
0210
図30のアンテナ配置でも、仮想受信アレーの中心付近に位置する仮想アレー素子を、DH、DV間隔で密に配置できる。また、DH、DV間隔で密に配置される仮想アレー素子数は、例えば、NTxGroup_ANT及びNRxGroupに依存して増える。例えば、水平方向では、(NTxGroup_ANT×NRxGroup_ANT)−2の仮想アレー素子がDH間隔で並び、垂直方向では(NRxGroup×NTxGroup)−2の仮想アレー素子がDV間隔で並ぶ。仮想受信アレーの中心付近においてDH、DV間隔で密に配置される仮想アレー素子が増加するほど、グレーティングローブ及びサイドローブの低減効果を向上できる。
0211
(変形例3と変形例2との組み合わせ)
また、基本配置1の変形例3は、基本配置1の変形例2と組み合わせてもよい。
0212
例えば、基本配置1の変形例2に係る送信アレーアンテナの配置に対して、更に、送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナの水平方向の位置を、送信アンテナ群間でDHずらした配置としてよい。
0213
同様に、例えば、基本配置1の変形例2に係る受信アレーアンテナの配置に対して、更に、受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナの水平方向の位置を、受信アンテナ群間でDHずらした配置としてよい。
0214
なお、送信アンテナ群の数NTxGroupが3以上の場合、各送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナの水平方向の位置を一定方向(右あるいは左方向)にずらして配置してもよく各送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナの水平方向の位置を右方向又は左方向にずらず方向を、送信アンテナ群毎に可変にしてもよい。
0216
図31は、NTxGroup=4、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=4, NRxGroup_ANT=2とし、送信アンテナ群及び受信アンテナ群に含まれる各アンテナの水平方向の位置をDHずらした配置の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図31では、式(11)のDTxGroupV=5DVとなる。
0217
図31では、送信アレーアンテナにおいて、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#4,Tx#8,Tx#12,Tx#16)に対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx3,Tx#7,Tx#11,Tx#15)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図31では、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナに対して、第3の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx2,Tx#6,Tx#10,Tx#14)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図31では、第3の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナに対して、第4の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx1,Tx#5,Tx#9,Tx#13)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。
0218
また、図31では、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#4,Rx#8)に対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#3,Rx#7)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図31では、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第3の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#2,Rx#6)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図31では、第3の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第4の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#1,Rx#5)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。
0219
次に、図32は、NTxGroup=2、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=2, NRxGroup_ANT=4とし、送信アンテナ群及び受信アンテナ群に含まれる各アンテナの水平方向の位置をDHずらした場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図32では、式(12)のDRxGroupH=5DHとなる。
0220
図32では、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#2,Tx#4,Tx#6,Tx#8)に対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#1,Tx#3,Tx#5,Tx#7)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図32では、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#2,Rx#4,Rx#6,Rx#8)に対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#1,Rx#3,Rx#5,Rx#7)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。
0221
例えば、図31及び図32に示す各MIMOアレー配置において、DH及びDVを0.5λ程度とすることにより、送信アンテナ106及び受信アンテナ202の水平方向及び垂直方向の素子サイズを1λ以上にできる。
0223
また、図31及び図32に示す仮想受信アレーの中心付近に位置する仮想アレー素子を、DH、DV間隔で密に配置できる。また、DH、DV間隔で密に配置される仮想アレー素子数は、例えば、NTxGroup、NTxGroup_ANT、NRxGroup及びNRxGroup_ANTに依存して増加する。
0224
例えば、水平方向では(NTxGroup_ANT×NRxGroup_ANT)−2の仮想アレー素子がDH間隔で並び、垂直方向では、(NRxGroup×NTxGroup)−2の仮想アレー素子がDV間隔で並ぶ。仮想受信アレーの中心付近においてDH、DV間隔で密に配置される仮想アレー素子数が増加するほど、グレーティングローブ及びサイドローブの低減効果を向上できる。
0225
また、NTxGroup_ANT及びNRxGroup_ANTが大きいほど、水平方向に並ぶ仮想アレー素子数が増大するため、水平方向の仮想受信アレーの開口長を拡張でき、水平方向の角度分解能を向上できる。同様に、NTxGroup、NRxGroupが大きいほど、垂直方向に並ぶ仮想アレー素子数が増大するため、垂直方向の仮想受信アレーの開口長を拡張でき、垂直方向の角度分解能を向上できる。
0226
なお、基本配置1の変形例3は、例えば、図20に示す基本配置1の変形例2における配置方法A及びBの組み合わせた配置に対して、更に、送信アレーアンテナ及び受信アレーアンテナにおいて、各アンテナの水平方向の位置を、送信アンテナ群間及び受信アンテナ群間でDHずらした配置としてよい。
0227
図33は、NTxGroup=4、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=4, NRxGroup_ANT=4とし、送信アンテナ群及び受信アンテナ群に含まれる各アンテナの水平方向の位置をDHずらした配置の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図33では、式(11)のDTxGroupV=5DVとなり、式(12)のDRxGroupH=5DHとなる。
0228
図33では、送信アレーアンテナにおいて、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#4,Tx#8,Tx#12,Tx#16)に対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx3,Tx#7,Tx#11,Tx#15)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図33では、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナに対して、第3の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx2,Tx#6,Tx#10,Tx#14)がそれぞれ水平方向に同一位置に配置される。また、図33では、第3の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナに対して、第4の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx1,Tx#5,Tx#9,Tx#13)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。
0229
また、図33では、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#4,Rx#8,Rx#12,Rx#16)に対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#3,Rx#7,Rx#11,Rx#15)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図33では、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第3の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#2,Rx#6,Rx#10,Rx#14)がそれぞれ右方向にDHずらして配置される。また、図33では、第3の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第4の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#1,Rx#5,Rx#9,Rx#13)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。
0230
これにより、基本配置1の変形例3で得られる効果に加え、基本配置1の変形例2における配置方法1−2A及び1−2Bを組み合わせた効果が得られる。
0231
<基本配置2>
図34は、基本配置2に係る送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。
0232
(1)送受信アンテナの配置
図34では、送信アレーアンテナにおける送信アンテナ106の個数Nt=4個(Tx#1, Tx#2, Tx#3及びTx#4)とし、受信アレーアンテナにおける受信アンテナ202の個数Na=4個(Rx#1, Rx#2, Rx#3及びRx#4)とする。
0233
図34に示す送信アレーアンテナは、「第1の送信アンテナ群」(図34では、Tx#2、Tx#4)と、「第2の送信アンテナ群」(図34では、Tx#1、Tx#3)とから構成される。各送信アンテナ群は、それぞれ、垂直方向について位置が同一であり、水平方向(図34では横方向)についてアンテナ間隔が3DHである2つの送信アンテナ素子を含む。また、「第1の送信アンテナ群」と「第2の送信アンテナ群」の垂直方向(図34では縦方向)の間隔は、例えば、3DVとなる。
0234
また、図34に示す受信アレーアンテナは、「第1の受信アンテナ群」(図34では、Rx#2、Rx#4)と、「第2の受信アンテナ群」(図34では、Rx#1、Rx#3)とから構成される。各受信アンテナ群は、垂直方向について位置が同一であり、水平方向についてアンテナ間隔が2DHである2つの受信アンテナ素子を含む。また、「第1の受信アンテナ群」と「第2の受信アンテナ群」の垂直方向の間隔は、例えば、2DVとなる。
0235
このように、図34に示す送受信アンテナ配置において、送信アレーアンテナは、複数の送信アンテナ群から構成され、複数の送信アンテナ群の各々は、例えば、水平方向にDHの整数倍の間隔(ここでは、3DH)で配置される複数の送信アンテナを含む。また、複数の送信アンテナ群は、垂直方向において3DVの間隔で配置される。換言すると、送信アンテナ群間の垂直方向のアンテナ間隔(図34では3DV)と、各送信アンテナ群内の水平方向のアンテナ間隔(図34では3DH)とが同一である。
0236
また、図34に示す送受信アンテナ配置において、受信アレーアンテナは、複数の受信アンテナ群から構成され、複数の受信アンテナ群の各々は、例えば、水平方向にDHの整数倍の間隔(ここでは、2DH)の間隔で配置される複数の受信アンテナを含む。また、複数の受信アンテナ群は、垂直方向において2DVの間隔で配置される。換言すると、各受信アンテナ群内の水平方向のアンテナ間隔(図34では2DH)と、受信アンテナ群間の垂直方向のアンテナ間隔(図34では2DH)とが同一である。
0237
また、図34では、送信アンテナ106におけるアンテナ間隔(図34では3DH)と、受信アンテナ202におけるアンテナ間隔(図34では2DH)とは異なり、例えば、差はDHである。また、図34では、複数の送信アンテナ群が配置される間隔3DV(DVの整数倍の間隔)と複数の受信アンテナ群が配置される間隔2DV(DVの整数倍の間隔)との差はDVである。
0239
図34に示すアンテナ配置の場合、送信アレーアンテナを構成する送信アンテナ106の位置座標は、送信アンテナTx#1の位置座標(XT_#1,YT_#1)を基準として、送信アンテナTx#2の位置座標(XT_#2,YT_#2)=(XT_#1,YT_#1+3DV)、送信アンテナTx#3の位置座標(XT_#3,YT_#3)=(XT_#1+3DH,YT_#1)、及び、送信アンテナTx#4の位置座標(XT_#4,YT_#4)=(XT_#1+3DH,YT_#1+3DV)と表される。
0240
同様に、受信アレーアンテナを構成する受信アンテナ202の位置座標は、受信アンテナRx#1の位置座標(XR_#1,YR_#1)を基準として、受信アンテナRx#2の位置座標(XR_#2,YR_#2)=(XR_#1,YR_#1+2DV)、受信アンテナRx#3の位置座標(XR_#3,YR_#3)=(XR_#1+2DH,YR_#1)、及び、受信アンテナRx#4の位置座標(XR_#4,YR_#4)=(XR_#1+2DH,YR_#1+2DV)と表される。
0241
(2)仮想受信アレーの配置
上述した図34に示す送受信アンテナ配置によって構成される仮想受信アレー(仮想アンテナVA#1〜VA#16)の配置は以下のような特徴を有する。
0242
例えば、図34に示す送信アレーアンテナの配置及び受信アレーアンテナの配置により、仮想受信アレーVA#1〜VA#16の位置座標(XV_#1,YV_#1)〜(XV_#16,YV_#16)は、それぞれ以下のようになる。なお、ここでは、VA#1を仮想受信アレーの位置基準(0,0)として表している。
(0,0), (0, 3DV), (3DH, 0), (3DH, 3DV), (0, 2DV), (0, 5DV), (3DH, 2DV), (3DH, 5DV), (2DH,0), (2DH, 3DV), (5DH, 0), (5DH, 3DV), (2DH, 2DV), (2DH, 5DV), (5DH, 2DV), (5DH, 5DV)
0243
このように、図34に示す仮想受信アレーの配置では、各仮想受信アレー素子はそれぞれ異なる位置に重なりなく配置される。このため、仮想受信アレーの開口長を拡張できるので、メインローブが狭まり、角度分解能を向上できる。
0244
また、図34に示すように、仮想受信アレーの中心付近に位置する仮想アレー素子VA#4, VA#7, VA#10及びVA#13は、水平方向にDH間隔、垂直方向にDV間隔でそれぞれ密に配置される。一例として、図34において、間隔DH及び間隔DVを0.5λ程度とした場合、仮想アレー素子VA#4, VA#7, VA#10及びVA#13は、水平方向にDH=0.5λ間隔、垂直方向にDV=0.5λ間隔で配置される。これにより、基本配置1(例えば、図8を参照)と同様、グレーティングローブを低減できる。
0245
また、例えば、図34に示すMIMOアレー配置において、間隔DH及び間隔DVを0.5λ程度とした場合、送信アンテナ106及び受信アンテナ202の水平方向及び垂直方向の素子サイズを1λ以上のサイズに設計できる。
0246
これにより、例えば、図9Aに示すような、平面パッチアンテナを縦横に2素子ずつ並べた4素子をサブアレーに用いたアンテナ(ただし、アンテナ幅WANT < 2DH,アンテナ高HANT<2DV)を、図34に示す送信アレーアンテナ及び受信アレーアンテナの少なくとも一つの各アンテナ素子に適用できる。
0247
図34では、送信アレーアンテナにおいて、水平方向のアンテナ間隔は3DHであり、垂直方向のアンテナ間隔は3DVである。つまり、図34に示す送信アレーアンテナのアンテナ間隔(3DH及び3DV)は、受信アレーアンテナのアンテナ間隔(2DH及び2DV)より広い。また、図34に示す送信アレーアンテナの水平方向のアンテナ間隔(3DH)は、基本配置1における送信アレーアンテナの水平方向のアンテナ間隔(例えば、図8では2DH)より広い。
0248
よって、図34に示す送信アレーアンテナには、例えば、図9Aに示す4素子のサブアレーよりも縦方向及び横方向の間隔が広い、図35に示すように平面パッチアンテナを縦3素子、横3素子ずつ並べた9素子をサブアレーに用いたアンテナ(ただし、アンテナ幅WANT < 3DH,アンテナ高HANT<3DV)を適用できる。
0249
方向推定部214は、上述した送受信アンテナ配置(例えば、図34を参照)から得られる仮想受信アレーの受信信号を用いて、水平方向及び垂直方向の方向推定処理を行う。例えば、図34に示す基本配置2の仮想受信アレーは、基本配置1(例えば、図8を参照)の仮想受信アレーと同様な構成であるため、同様な性能を得ることができる。
0250
以上のように、図34に示すMIMOアレー配置を用いることで、送信アレーアンテナ及び受信アレーアンテナに用いるアンテナの縦方向又は横方向の素子サイズが1λ程度でも、仮想受信アレーにおける水平方向及び垂直方向のアンテナ間隔を0.5λ程度となる素子間隔を含むように配置でき、グレーティングローブを低減できる。また、例えば、図34に示すように、仮想受信アレーの各仮想アレー素子は重なりなく配置されるため、仮想受信アレーの開口長を拡張でき、角度分解能を向上できる。
0251
また、送信アンテナ106及び受信アンテナ202に用いるアンテナ素子に、縦方向及び横方向の素子サイズが少なくとも1λ程度のサブアレー構成のアンテナを使用できる。よって、アンテナの指向性利得を向上でき、レーダ装置10の検知性能(例えば、検知距離)を向上できる。
0252
また、基本配置2では、送信アレーアンテナ及び受信アレーアンテナの何れか一方(図34では送信アレーアンテナ)において、他方よりもアンテナ間隔を広く設定できる。これにより、一方のアレーアンテナにおいて、より大きなサイズのサブアレーを適用でき、アンテナの指向性利得を向上できる。
0253
<基本配置2の変形例1>
基本配置2(例えば、図34)では、送信アンテナ106の数を4素子(Nt=4)とし、受信アンテナ202の数を4素子(Na=4)とする場合について説明した。しかし、送信アンテナ数Nt及び受信アンテナ数Naはこれらの数に限定されない。
0254
基本配置2の変形例1では、送信アレーアンテナは、基本配置2(例えば、図34)と同様、例えば、垂直方向の間隔が3DVとなる第1の送信アンテナ群と第2の送信アンテナ群とから構成される。また、各送信アンテナ群は、基本配置2と同様、垂直方向について位置が同一であり、水平方向についてアンテナ間隔が3DHである2つの送信アンテナ素子を含む。
0255
また、基本配置2の変形例1では、受信アレーアンテナは、基本配置2と同様、例えば、垂直方向の間隔が2DVとなるNRxGroup個の受信アンテナ群(例えば、第1から第NRxGroupの受信アンテナ群)から構成される。また、各受信アンテナ群は、垂直方向について位置が同一であり、水平方向についてアンテナ間隔が2DHであるNRxGroup_ANT個の受信アンテナ素子を含む。
0256
基本配置2の変形例1では、NRxGroup及びNRxGroup_ANTの値に応じて、MIMOアレーのアンテナ数(例えば、受信アンテナ数Na)を増加させた配置が可能となる。
0257
図36は、NRxGroup=3、NRxGroup_ANT=2の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。
0258
図37は、NRxGroup=2、NRxGroup_ANT=3の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。
0259
図38は、NRxGroup=3、NRxGroup_ANT=4の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。
0261
図36、図37及び図38に示す各MIMOアレー配置において、例えば、DH及びDVを0.5λ程度とすることにより、送信アンテナ106及び受信アンテナ202の水平方向及び垂直方向の素子サイズを1λ程度以上のサイズに設計できる。
0262
また、例えば、図36、図37及び図38に示す各仮想受信アレーにおいて、各仮想アレー素子はそれぞれ異なる位置に重なりなく配置されるので、仮想受信アレーの開口長を拡張でき、角度分解能を向上できる。
0263
また、図36、図37及び図38に示す各仮想受信アレーの中心付近に位置する仮想アレー素子を、DH、DV間隔で密に配置できる。また、DH、DV間隔で密に配置される仮想アレー素子数は、NRxGroup及びNRxGroup_ANTに依存して増加する。
0264
例えば、仮想受信アレーにおいて、水平方向では(NRxGroup_ANT×NTxGroup_ANT)−2の仮想アレー素子がDH間隔で並び、垂直方向では(NRxGroup×NTxGroup_ANT)−2の仮想アレー素子がDV間隔で並ぶ。仮想受信アレーの中心付近においてDH、DV間隔で密に配置される仮想アレー素子数が増加するほど、グレーティングローブ及びサイドローブの低減効果を向上できる。
0265
また、NRxGroup_ANTが大きいほど、水平方向に並ぶ仮想アレー素子数が増大するため、水平方向の仮想受信アレーの開口長を拡張でき、水平方向の角度分解能を向上できる。同様に、NRxGroupが大きいほど、垂直方向に並ぶ仮想アレー素子数が増大するため、垂直方向の仮想受信アレーの開口長を拡張でき、垂直方向の角度分解能を向上できる。
0266
<基本配置2の変形例2>
以下、基本配置2の変形例2におけるアンテナ配置方法2−2A及び2−2Bについてそれぞれ説明する。
0267
(配置方法2−2A)
基本配置2の変形例1では、受信アレーアンテナに含まれる受信アンテナ群の数NRxGroupを増加することにより、垂直方向に並ぶ仮想アレー素子数を増大させる場合について説明した。ここで、NRxGroup≧3を満たせば、送信アレーアンテナにおいて、送信アンテナ群の数NTxGroupを増加することでも、仮想受信アレーにおいて垂直方向に並ぶ仮想アレー素子数を増大できる。
0268
この場合、送信アンテナ群の垂直方向のアンテナ間隔を、例えば、一定の値(例えば、3DV)としてよいが、受信アンテナ群の数NRxGroupに依存して、仮想受信アレー配置は仮想アレー素子が重複する配置になり得る。
0269
そこで、仮想受信アレー配置において重複する仮想アレー素子が含まれない配置とするには、例えば、送信アンテナ群の垂直方向のアンテナ間隔のうち、偶数番目のアンテナ間隔に、以下のような間隔DTxGroupV2を用いてよい。
0270
例えば、NRxGroup=3の場合、DTxGroupV2=3DVとなり、NRxGroup=4の場合、DTxGroupV2=5DHとなる。
0271
例えば、送信アンテナ群の数NTxGroup=3の場合、3個の送信アンテナ群の間隔は、{3DV、DTxGroupV2}とする。また、送信アンテナ群の数NTxGroup=4の場合、4個の送信アンテナ群の間隔は、{3DV、DTxGroupV2、3DV}とする。また、送信アンテナ群の数NRxGroup_ANT=5の場合、5個の送信アンテナ群の間隔は、{3DV、DTxGroupV2、3DV、DTxGroupV2}とする。
0272
図39は、NTxGroup=4、NTxGroup_ANT=2、NRxGroup=3、NRxGroup_ANT=2の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図39では、式(13)のDTxGroupV2=3DVとなる。
0273
また、図40は、NTxGroup=4、NTxGroup_ANT=2、NRxGroup=4, NRxGroup_ANT=2の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図40では、式(13)のDTxGroupV2=5DVとなる。
0274
なお、仮想受信アレーの中心付近に不等間隔(例えば、DH及びDVよりも大きい間隔)となる配置が含まれてよい場合、DTxGroupV2は、式(13)の値よりも大きい値でもよい。
0275
<配置方法2−2B>
記法配置2の変形例1では、受信アレーアンテナの各受信アンテナ群に含まれる受信アンテナ数NRxGroup_ANTを増加することにより、水平方向に並ぶ仮想アレー素子数を増大させる場合について説明した。ここで、NRxGroup_ANT≧3を満たせば、送信アレーアンテナにおいて、送信アンテナ群に含まれる送信アンテナ数NTxGroup_ANTを増加することでも、仮想受信アレーにおいて水平方向に並ぶ仮想アレー素子数を増大できる。
0276
この場合、受信アンテナ群の水平方向のアンテナ間隔を、例えば、一定の値(例えば、3DH)としてもよいが、受信アンテナ群に含まれる受信アンテナ数NRxGroup_ANTに依存して、仮想アレー配置は仮想アレー素子が重複する配置になり得る。
0277
そこで、仮想受信アレー配置において重複する仮想アレー素子が含まれない配置とするには、例えば、送信アンテナ群に含まれる送信アンテナの水平方向のアンテナ間隔のうち、偶数番目のアンテナ間隔に、以下のような間隔を用いてよい。
0278
例えば、NRxGroup_ANT=3の場合、DTxAntH=3DHとなり、NRxGroup_ANT=4の場合、DTxAntH =5DHとなる。
0279
例えば、送信アンテナ群に含まれる送信アンテナ数NTxGroup_ANT=3の場合、3個の送信アンテナのアンテナ間隔は、{3DH、DTxAntH}とする。また、送信アンテナ数NTxGroup_ANT=4の場合、4個の送信アンテナのアンテナ間隔は、{3DH、DTxAntH、3DH}とする。同様に、送信アンテナ数NTxGroup_ANT=5の場合、5個の送信アンテナのアンテナ間隔は、{3DH、DTxAntH、3DH、DTxAntH}とする。
0280
図41は、NTxGroup=2、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=2、NRxGroup_ANT=3の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図41では、式(14)のDTxAntH=3DHとなる。
0281
図42は、NTxGroup=2、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=2、NRxGroup_ANT=4の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図41では、式(14)のDTxAntH=5DHとなる。
0282
なお、仮想受信アレーの中心付近に不等間隔(例えば、DH及びDVよりも大きい間隔)となる配置が含まれてよい場合、DTxAntHは、式(14)の値よりも大きい値でもよい。
0283
以上、基本配置2の変形例2における配置方法2−2A及び2−2Bについてそれぞれ説明した。
0284
例えば、図39〜図42に示す送受信アンテナ配置(例えば、MIMOアレー配置)において、DH及びDVを0.5λ程度とすることにより、送信アンテナ106及び受信アンテナ202の水平方向及び垂直方向の素子サイズを1λ程度以上のサイズに設計できる。
0286
また、例えば、図39〜図42に示す仮想受信アレーの中心付近に位置する仮想アレー素子を、DH、DV間隔で密に配置できる。また、DH、DV間隔で密に配置される仮想アレー素子数は、NTxGroup、NTxGroup_ANT、NRxGroup及びNRxGroup_ANTに依存して増加する。
0287
例えば、仮想受信アレーにおいて、水平方向では(NRxGroup_ANT×NTxGroup_ANT)−2の仮想アレー素子がDH間隔で並び、垂直方向では(NRxGroup×NTxGroup)−2の仮想アレー素子がDV間隔で並ぶ。仮想受信アレーの中心付近においてDH、DV間隔で密に配置される仮想アレー素子が増加するほど、グレーティングローブ及びサイドローブの低減効果を向上できる。
0288
また、NTxGroup_ANT、NRxGroup_ANTが大きいほど、水平方向に並ぶ仮想アレー素子数が増大するため、水平方向の仮想受信アレーの開口長を拡張でき、水平方向の角度分解能を向上できる。同様に、NTxGroup、NRxGroupが大きいほど、垂直方向に並ぶ仮想アレー素子数が増大するため、垂直方向の仮想受信アレーの開口長を拡張でき、垂直方向の角度分解能を向上できる。
0289
なお、基本配置2の変形例2において、配置方法2−2A及び配置方法2−2Bを組み合わせた配置も可能である。図43は、NTxGroup=4、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=4、NRxGroup_ANT=4の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図43では、式(13)のDTxGroupV2=5DHとなり、式(14)のDTxAntH=5DHとなる。これにより、配置方法2−2A及び配置方法2−2Bを組み合わせた効果が得られる。
0290
<基本配置2の変形例3>
以下、基本配置2の変形例3におけるアンテナ配置方法2−3A、2−3B及び2−3Cについてそれぞれ説明する。
0291
(配置方法2−3A)
基本配置2では、送信アレーアンテナにおいて、各送信アンテナ群に含まれる送信アンテナの水平方向の位置が同一の場合について説明した。しかし、これに限らず、各送信アンテナ群の間において、各送信アンテナ群に含まれる送信アンテナの水平方向の配置位置は異なってもよい。
0292
例えば、送信アレーアンテナにおいて、第1の送信アンテナ群及び第2の送信アンテナ群にそれぞれ含まれる各送信アンテナは、水平方向の位置をDHずらして(換言すると、シフトして)配置されてよい。
0293
水平方向にDHずらす方向は、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナに対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナを右方向または左方向の何れの方向でもよい。
0294
図44は、送信アレーアンテナにおいて、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#2,Tx#4)に対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#1,Tx#3)をそれぞれ右方向にDHずらした場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。
0295
図44では、Tx#1及びTx#2の水平方向の位置がDH異なる。また、Tx#3及びTx#4の水平方向の位置がDH異なる。
0296
(配置方法2−3B)
基本配置2では、受信アレーアンテナにおいて、各受信アンテナ群に含まれる受信アンテナの水平方向の位置が同一の場合について説明した。しかし、これに限らず、各受信アンテナ群の間において、各受信アンテナ群に含まれる受信アンテナの水平方向の配置位置は異なってもよい。
0297
例えば、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群及び第2のアンテナ群にそれぞれ含まれる各受信アンテナは、水平方向の位置をDHずらして配置されてよい。
0298
水平方向にDHずらす方向は、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナを右方向または左方向の何れの方向でもよい。
0299
図45は、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#2,Rx#4)に対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#1,Rx#3)をそれぞれ左方向にDHずらした場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。
0300
図45では、Rx#1及びRx#2の水平方向の位置がDH異なる。また、Rx#3及びRx#4の水平方向の位置がDH異なる。
0301
(配置方法2−3C)
配置方法2−3Cは、配置方法2−3A及び配置方法2−3Bを組み合わせた方法である。
0302
例えば、送信アレーアンテナにおいて、第1の送信アンテナ群と第2の送信アンテナ群との間で送信アンテナは、水平方向の位置をDHずらして配置される。同様に、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群と第2のアンテナ群との間で受信アンテナは、水平方向の位置をDHずらして配置される。
0303
なお、水平方向にDHずらす方向は、例えば、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナに対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナを右方向又は左方向の何れの方向でもよい。また、水平方向にDHずらす方向は、例えば、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナを右方向又は左方向の何れの方向でもよい。
0304
図46は、配置方法2−3Cに係る送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図46では、送信アレーアンテナにおいて、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#2,Tx#4)に対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#1,Tx#3)はそれぞれ右方向にDHずらして配置される。また、図46では、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#2,Rx#4)に対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#1,Rx#3)はそれぞれ右方向にDHずらして配置される。
0305
図47は、配置方法2−3Cに係る送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図47では、送信アレーアンテナにおいて、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#2,Tx#4)に対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#1,Tx#3)はそれぞれ右方向にDHずらして配置される。また、図47では、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#2,Rx#4)に対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#1,Rx#3)はそれぞれ左方向にDHずらして配置される。
0306
例えば、受信アンテナ群と送信アンテナ群とで水平方向にDHずらす方向を異なる方向とした配置(例えば、図47)と比較して、受信アンテナ群と送信アンテナ群とで水平方向にDHずらす方向を同一とした配置(例えば、図46)の方が、仮想受信アレー配置の中心付近において仮想受信アレー素子がより密に配置されるため、より好適となる。
0307
以上、配置方法2−3A〜2−3Cについてそれぞれ説明した。
0308
例えば、図45〜図47に示す送受信アンテナ配置(例えば、MIMOアレー配置)において、DH及びDVを0.5λ程度とすることにより、送信アンテナ106及び受信アンテナ202の水平方向及び垂直方向の素子サイズを1λ程度のサイズに設計できる。
0309
これにより、基本配置1の変形例3では、例えば、図9Aに示すような平面パッチアンテナを縦横2素子並べた4素子をサブアレーに用いたアンテナ(ただし、アンテナ幅WANT < 2DH,アンテナ高HANT<2DV)を適用できる(図示せず)。
0310
また、図45〜図47に示す送信アレーアンテナには、例えば、図9Aに示す4素子のサブアレーよりも縦方向及び横方向の間隔が広い、平面パッチアンテナを縦3素子、横3素子ずつ並べた9素子をサブアレーに用いたアンテナ(ただし、アンテナ幅WANT < 3DH,アンテナ高HANT<3DV)を適用できる。
0311
また、基本配置2の変形例3では、送信アレーアンテナ及び受信アレーアンテナの少なくとも一つにおいて、各送信アンテナ群に含まれる送信アンテナ又は各受信アンテナ群に含まれる受信アンテナの水平方向の位置が互いに異なる。このため、基本配置2の変形例3では、サブアレーの横方向WANTの素子サイズがDHよりも小さければ、サブアレーの縦方向の素子サイズは任意サイズでよい。例えば、図45〜図47の各送信アレーアンテナにおいて、図25Aに示す平面パッチアンテナを縦8素子、横1素子並べたサブアレーを用いてもよい。
0312
(変形例3と変形例1又は変形例2との組み合わせ)
なお、基本配置2の変形例3は、基本配置2の変形例1又は変形例2と組み合わせてもよい。
0313
例えば、基本配置2の変形例1又は変形例2に係る送信アレーアンテナの配置に対して、更に、送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナの水平方向の位置を、送信アンテナ群間でDHずらした配置としてよい。
0314
同様に、例えば、基本配置2の変形例1又は変形例2に係る受信アレーアンテナの配置に対して、更に、受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナの水平方向の位置を、受信アンテナ群間でDHずらした配置としてよい。
0316
図48は、NTxGroup=4、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=4, NRxGroup_ANT=4とし、送信アンテナ群に含まれる各アンテナの水平方向の位置をDHずらした配置の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図48では、式(13)のDTxGroupV2=5DHとなり、式(14)のDTxAntH=5DHとなる。
0317
図49は、NTxGroup=4、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=4, NRxGroup_ANT=4とし、受信アンテナ群に含まれる各アンテナの水平方向の位置をDHずらした配置の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。図49では、式(13)のDTxGroupV2=5DHとなり、式(14)のDTxAntH=5DHとなる。
0318
図49では、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#4,Rx#8,Rx#12,Rx#16)に対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx3,Rx#7,Rx#11,Rx#15)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図49では、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第3の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx2,Rx#6,Rx#10,Rx#14)がそれぞれ右方向にDHずらして配置される。また、図49では、第3の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第4の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx1,Rx#5,Rx#9,Rx#13)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。
0319
図50Aは、NTxGroup=4、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=4, NRxGroup_ANT=4とし、送信アンテナ群及び受信アンテナ群に含まれる各アンテナの水平方向の位置をDHずらした配置の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例を示し、図50Bは、仮想受信アレーの配置例を示す。図50Aでは、式(13)のDTxGroupV2=5DHとなり、式(14)のDTxAntH=5DHとなる。
0320
図50Aでは、送信アレーアンテナにおいて、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#4,Tx#8,Tx#12,Tx#16)に対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx3,Tx#7,Tx#11,Tx#15)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図50Aでは、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナに対して、第3の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx2,Tx#6,Tx#10,Tx#14)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図50Aでは、第3の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナに対して、第4の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx1,Tx#5,Tx#9,Tx#13)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。
0321
また、図50Aでは、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#4,Rx#8,Rx#12,Rx#16)に対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#3,Rx#7,Rx#11,Rx#15)がそれぞれ右方向にDHずらして配置される。また、図50Aでは、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第3の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#2,Rx#6,Rx#10,Rx#14)がそれぞれ右方向にDHずらして配置される。また、図50Aでは、第3の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第4の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#1,Rx#5,Rx#9,Rx#13)がそれぞれ右方向にDHずらして配置される。
0322
図51Aは、NTxGroup=4、NTxGroup_ANT=4、NRxGroup=4, NRxGroup_ANT=4とし、送信アンテナ群及び受信アンテナ群に含まれる各アンテナの水平方向の位置をDHずらした配置の場合の送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例を示し、図51Bは、仮想受信アレーの配置例を示す。図50Aでは、式(13)のDTxGroupV2=5DHとなり、式(14)のDTxAntH=5DHとなる。
0323
図51Aでは、送信アレーアンテナにおいて、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx#4,Tx#8,Tx#12,Tx#16)に対して、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx3,Tx#7,Tx#11,Tx#15)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図51Aでは、第1の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナに対して、第3の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx2,Tx#6,Tx#10,Tx#14)がそれぞれ右方向にDHずらして配置される。また、図51Aでは、第3の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナに対して、第4の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナ(例えば、Tx1,Tx#5,Tx#9,Tx#13)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。
0324
また、図51Aでは、受信アレーアンテナにおいて、第1の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#4,Rx#8,Rx#12,Rx#16)に対して、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#3,Rx#7,Rx#11,Rx#15)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。また、図51Aでは、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第3の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#2,Rx#6,Rx#10,Rx#14)がそれぞれ右方向にDHずらして配置される。また、図51Aでは、第3の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナに対して、第4の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナ(例えば、Rx#1,Rx#5,Rx#9,Rx#13)がそれぞれ左方向にDHずらして配置される。
0325
例えば、図48、図49、図50A及び図51Aに示す各MIMOアレー配置において、DH及びDVを0.5λ程度とすることにより、送信アンテナ106及び受信アンテナ202の水平方向及び垂直方向の素子サイズを1λ以上のサイズに設計できる。
0326
また、例えば、図48、図49、図50B及び図51Bに示す各仮想受信アレーにおいて、各仮想アレー素子はそれぞれ異なる位置に重なりなく配置されるので、仮想受信アレーの開口長を拡張でき、角度分解能を向上できる。
0327
なお、送信アンテナ群の数NTxGroupが3以上の場合、各送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナの水平方向の位置を一定方向(右あるいは左方向)にずらして配置でもよく、各送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナの水平方向の位置を右方向又は左方向にずらず方向を、送信アンテナ群毎に可変にしてもよい。同様に、受信アンテナ群の数NRxGroupが3以上の場合、各受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナの水平方向の位置を一定方向(右あるいは左方向)にずらして配置でもよく、各受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナの水平方向の位置を右方向又は左方向にずらず方向を、受信アンテナ群毎に可変にしてもよい。
0328
何れのアンテナ配置でも、仮想受信アレーの中心付近に位置する仮想アレー素子を、DH、DV間隔で密に配置できる。また、DH、DV間隔で密に配置される仮想アレー素子数は、例えば、NTxGroup、NTxGroup_ANT、NRxGroup及びNRxGroup_ANTに依存して増加する。
0329
例えば、水平方向では、(NTxGroup_ANT×NRxGroup_ANT)−2の仮想アレー素子がDH間隔で並び、垂直方向では(NRxGroup×NTxGroup)−2の仮想アレー素子がDV間隔で並ぶ。仮想受信アレーの中心付近においてDH、DV間隔で密に配置される仮想アレー素子が増加するほど、グレーティングローブ及びサイドローブの低減効果を向上できる。
0330
また、NTxGroup_ANT及びNRxGroup_ANTが大きいほど、水平方向に並ぶ仮想アレー素子数が増大するため、水平方向の仮想受信アレーの開口長を拡張でき、水平方向の角度分解能を向上できる。同様に、NTxGroup、NRxGroupが大きいほど、垂直方向に並ぶ仮想アレー素子数が増大するため、垂直方向の仮想受信アレーの開口長を拡張でき、垂直方向の角度分解能を向上できる。
0331
<基本配置3>
図52A〜Dは、基本配置3に係る送信アンテナ106及び受信アンテナ202の配置例、及び、仮想受信アレーの配置例を示す。
0332
(1)送受信アンテナの配置
図52A〜Dでは、送信アレーアンテナにおける送信アンテナ106の個数Nt=4個(Tx#1, Tx#2, Tx#3及びTx#4)とし、受信アレーアンテナにおける受信アンテナ202の個数Na=4個(Rx#1, Rx#2, Rx#3及びRx#4)とする。
0333
図52A〜Dに示す送信アレーアンテナは、「第1の送信アンテナ群」(図52A〜Dでは、Tx#2、Tx#4)と、「第2の送信アンテナ群」(図52A〜Dでは、Tx#1、Tx#3)とから構成される。各送信アンテナ群は、それぞれ、垂直方向について位置が同一であり、水平方向(図52A〜Dでは横方向)についてアンテナ間隔が2DHである2つの送信アンテナ素子を含む。また、「第1の送信アンテナ群」と「第2の送信アンテナ群」の垂直方向(図52A〜Dでは縦方向)の間隔は、例えば、2DVとなる。
0334
また、図52A〜Dにおいて、第1の送信アンテナ群及び第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナの水平方向の位置は、DHずれた互いに異なる位置となる。例えば、第2の送信アンテナ群に含まれる各送信アンテナの水平方向の位置は、第1の送信アンテナ群に含まれる送信アンテナの水平位置を、+DHずらした配置又は-DHずらした配置である。
0335
また、図52A〜Dに示す受信アレーアンテナは、「第1の受信アンテナ群」(図52A〜Dでは、Rx#1、Rx#2)と、「第2の受信アンテナ群」(図52A〜Dでは、Rx#3、Rx#4)とから構成される。各受信アンテナ群は、それぞれ、水平方向について位置が同一であり、垂直方向についてアンテナ間隔が2DVである2つの受信アンテナ素子を含む。また、「第1の受信アンテナ群」と「第2の受信アンテナ群」の水平方向の間隔は、例えば、2DHとなる。
0336
また、図52A〜Dにおいて、第1の受信アンテナ群及び第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナの垂直方向の位置は、DVずれた互いに異なる位置となる。例えば、第2の受信アンテナ群に含まれる各受信アンテナの垂直方向の位置は、第1の受信アンテナ群に含まれる受信アンテナの垂直位置を、+DVずらした配置又は-DVずらした配置である。
0337
例えば、図52A及び図52Cに示す送受信アンテナ配置において、送信アレーアンテナに含まれる送信アンテナのそれぞれの配置位置と、受信アレーアンテナに含まれる受信アンテナのそれぞれの配置位置とは、水平方向及び垂直方向により構成される2次元平面において、例えば、+90°又は-90°回転させた関係にある。
0338
また、図52B及び図52Dに示す送受信アンテナ配置において、送信アレーアンテナに含まれる送信アンテナのそれぞれの配置位置と、受信アレーアンテナに含まれる受信アンテナのそれぞれの配置位置とは、水平方向及び垂直方向により構成される2次元平面において、例えば、+90°又は-90°回転させ、かつ、反転させた関係にある。
0339
なお、第1の送信アンテナ群に対する第2の送信アンテナ群の水平方向のずれ量ΔHTxの組み合わせ2種類(+DH、-DH)、及び、第1の受信アンテナ群に対する第2の受信アンテナ群の垂直方向のずれ量ΔVRxの組み合わせ2種類(+DV、-DV)は、いずれの組み合わせでもよい。ここで、例えば、図52A〜Dにおいて+DH方向は右方向とし、-DHは左方向とする。また、図52A〜Dにおいて+DV方向は上方向とし、-DVは下方向とする。
0340
例えば、4種類の組み合わせ構成(ΔHTx、ΔVRx)=(+DH、+DV)、(+DH、-DV)、(-DH、+DV)、(DH、-DV)のいずれの組み合わせでもよい。一例として、図52A〜Dは、(ΔHTx、ΔVRx)=(-DH、-DV)、(-DH、+DV)、(+DH、+DV)、(+DH、-DV)の場合のMIMOアレー配置及び仮想受信アレーの配置をそれぞれ示す。
0343
例えば、図52Aに示すアンテナ配置の場合、送信アレーアンテナを構成する送信アンテナ106の位置座標は、送信アンテナTx#1の位置座標(XT_#1,YT_#1)を基準として、送信アンテナTx#2の位置座標(XT_#2,YT_#2)=(XT_#1+DH,YT_#1+2DV)、送信アンテナTx#3の位置座標(XT_#3,YT_#3)=(XT_#1+2DH,YT_#1)、及び、送信アンテナTx#4の位置座標(XT_#4,YT_#4)=(XT_#1+3DH,YT_#1+2DV)と表される。
0344
同様に、受信アレーアンテナを構成する受信アンテナ202の位置座標は、受信アンテナRx#1の位置座標(XR_#1,YR_#1)を基準として、受信アンテナRx#2の位置座標(XR_#2,YR_#2)=(XR_#1,YR_#1+2DV)、受信アンテナRx#3の位置座標(XR_#3,YR_#3)=(XR_#1+ 2DH,YR_#1 - DV)、及び、受信アンテナRx#4の位置座標(XR_#4,YR_#4)=(XR_#1+2DH,YR_#1+DV)と表される。
0345
(2)仮想受信アレーの配置
上述した図52A〜Dに示す送受信アンテナ配置によって構成される仮想受信アレー(仮想アンテナVA#1〜VA#16)の配置は以下のような特徴を有する。
0346
例えば、図52Aに示す送信アレーアンテナの配置及び受信アレーアンテナの配置により、仮想受信アレーVA#1〜VA#16の位置座標(XV_#1,YV_#1)〜(XV_#16,YV_#16)は、それぞれ以下のようになる。なお、ここでは、VA#1を仮想受信アレーの位置基準(0,0)として表している。
(0,0), (DH, 2DV), (2DH, 0), (3DH, 2DV), (0, 2DV), (DH, 4DV), (2DH, 2DV), (3DH, 4V), (2DH, - DV), (3DH, DV), (4DH, - DV), (5DH, DV), (2DH, DV), (3DH, 3DV), (4DH, DV), (5DH, 3DV)
0347
このように、図52A〜Dに示す仮想受信アレーの配置では、各仮想受信アレー素子はそれぞれ異なる位置に重なりなく配置される。このため、仮想受信アレーの開口長を拡張できるので、メインローブが狭まり、角度分解能を向上できる。
0348
また、図52A〜Dに示す仮想受信アレーの中心付近に位置する仮想アレー素子VA#4, VA#7, VA#10及びVA#13は、水平方向にDH間隔、垂直方向にDV間隔でそれぞれ密に配置される。一例として、図52A〜Dにおいて、間隔DH及び間隔DVを0.5λ程度とした場合、仮想受信アレーの中心付近に位置する仮想アレー素子は、水平方向にDH=0.5λ間隔、垂直方向にDV=0.5λ間隔で配置される。これにより、基本配置1(例えば、図8を参照)と同様、グレーティングローブを低減できる。
0349
また、例えば、図52A〜Dに示すMIMOアレー配置において、間隔DH及び間隔DVを0.5λ程度とした場合、送信アンテナ106及び受信アンテナ202の水平方向及び垂直方向の素子サイズを1λ以上のサイズに設計できる。
0350
これにより、例えば、図9Aに示すような、平面パッチアンテナを縦横に2素子ずつ並べた4素子をサブアレーに用いたアンテナ(ただし、アンテナ幅WANT < 2DH,アンテナ高HANT<2DV)を、図52A〜Dに示す送信アレーアンテナ及び受信アレーアンテナの少なくとも一つの各アンテナに適用できる。
0351
なお、第1の送信アンテナ群に含まれる送信アンテナ数(以下、「NTxHGroup1_ANT」と表す)と、第2の送信アンテナ群に含まれる送信アンテナ数(以下、「NTxHGroup2_ANT」と表す)とは同数又は1アンテナ分の差分があってよい。例えば、|NTxHGroup1_ANT-NTxHGroup2_ANT|=0 or 1とする。
0352
同様に、第1の受信アンテナ群に含まれる受信アンテナ数(以下、「NRxVGroup1_ANT」と表す)と、第2の受信アンテナ群に含まれる受信アンテナ数(以下、「NRxVGroup2_ANT」と表す)とは同数又は1アンテナ分の差分があってよい。例えば、|NRxVGroup1_ANT-NRxVGroup2_ANT|=0 or 1とする。
0353
図53A〜Dは、第1の送信アンテナ群に含まれる送信アンテナ数NTxHGroup1_ANTと第2の送信アンテナ群に含まれる送信アンテナ数NTxHGroup2_ANTとに1アンテナ分の差分があり、第1の受信アンテナ群に含まれる受信アンテナの数NRxVGroup1_ANTと第2の受信アンテナ群に含まれる受信アンテナ数NRxVGroup2_ANTとが同数の場合のMIMOアレーアンテナ数が最小となる構成例を示す。
0354
図53A〜Dに示すように、|NTxHGroup1_ANT-NTxHGroup2_ANT|=1かつ|NRxVGroup1_ANT-NRxVGroup2_ANT|=0の場合のMIMOアレーアンテナ数が最小となる構成は、送信アンテナ数が3となり、受信アンテナ数が4(NRxVGroup1_ANT=NRxVGroup2_ANT=2)となる構成であり、例えば、図53A〜Dの4通りのパターンが存在する。
0355
図53Aは、NTxHGroup1_ANT=1(Tx#2)、NTxHGroup2_ANT=2(Tx#1,Tx#3)、(ΔHTx、ΔVRx)=(-DH、-DV)の場合のMIMOアレー配置例、及び、仮想受信アレー配置例を示す。
0356
図53Bは、NTxHGroup1_ANT=1(Tx#2)、NTxHGroup2_ANT=2(Tx#1,Tx#3)、(ΔHTx、ΔVRx)=(-DH、+DV)の場合のMIMOアレー配置例、及び、仮想受信アレー配置例を示す。
0357
図53Cは、NTxHGroup1_ANT=2(Tx#2,Tx#3)、NTxHGroup2_ANT=1(Tx#1)、(ΔHTx、ΔVRx)=(+DH、-DV)の場合のMIMOアレー配置例、及び、仮想受信アレー配置例を示す。
0358
図53Dは、NTxHGroup1_ANT=2(Tx#2,Tx#3)、NTxHGroup2_ANT=1(Tx#1)、 (ΔHTx、ΔVRx)=(+DH、+DV)の場合のMIMOアレー配置例、及び、仮想受信アレー配置例を示す。
0359
図54A〜Dは、第1の送信アンテナ群に含まれる送信アンテナ数NTxHGroup1_ANTと第2の送信アンテナ群に含まれる送信アンテナ数NTxHGroup2_ANTとが同数であり、第1の受信アンテナ群に含まれる受信アンテナの数NRxVGroup1_ANTと第2の受信アンテナ群に含まれる受信アンテナ数NRxVGroup2_ANTとに1アンテナ分の差分がある場合のMIMOアレーアンテナ数が最小となる構成例を示す。
0360
図54A〜Dに示すように、|NTxHGroup1_ANT-NTxHGroup2_ANT|=0かつ|NRxVGroup1_ANT-NRxVGroup2_ANT|=1の場合のMIMOアレーアンテナ数が最小となる構成は、送信アンテナ数が4(NTxVGroup1_ANT=NTxVGroup2_ANT=2)となり、受信アンテナ数が3となる構成であり、例えば、図54A〜Dの4通りのパターンが存在する。
0361
図54Aは、NRxHGroup1_ANT=1(Rx#1)、NRxHGroup2_ANT=2(Rx#2,Rx#3)、(ΔHTx、ΔVRx)=(-DH、+DV)の場合のMIMOアレー配置例、及び、仮想受信アレー配置例を示す。
0362
図54Bは、NRxHGroup1_ANT=1(Rx#1)、NRxHGroup2_ANT=2(Rx#2,Rx#3)、(ΔHTx、ΔVRx)=(+DH、+DV)の場合のMIMOアレー配置例、及び、仮想受信アレー配置例を示す。
0363
図54Cは、NRxHGroup1_ANT=2(Rx#1,Rx#2)、NRxHGroup2_ANT=1(Rx#3)、(ΔHTx、ΔVRx)=(-DH、-DV)の場合のMIMOアレー配置例、及び、仮想受信アレー配置例を示す。
0364
図54Dは、NRxHGroup1_ANT=2(Rx#1,Rx#2)、NRxHGroup2_ANT=1(Rx#3)、(ΔHTx、ΔVRx)=(+DH、-DV)の場合のMIMOアレー配置例、及び、仮想受信アレー配置例を示す。
0365
図55A〜Dは、第1の送信アンテナ群に含まれる送信アンテナ数NTxHGroup1_ANTと第2の送信アンテナ群に含まれる送信アンテナ数NTxHGroup2_ANTとに1アンテナ分の差分があり、第1の受信アンテナ群に含まれる受信アンテナの数NRxVGroup1_ANTと第2の受信アンテナ群に含まれる受信アンテナ数NRxVGroup2_ANTとに1アンテナ分の差分がある場合のMIMOアレーアンテナ数が最小となる構成例を示す。
0366
図55A〜Dに示すように、|NTxHGroup1_ANT-NTxHGroup2_ANT|=1かつ|NRxVGroup1_ANT-NRxVGroup2_ANT|=1の場合のMIMOアレーアンテナ数が最小となる構成は、送信アンテナ数が3となり、受信アンテナ数が3となる構成であり、例えば、図55A〜Dの4通りのパターンが存在する。
0367
図55Aは、NTxVGroup1_ANT=1(Tx#2)、NTxVGroup2_ANT=2(Tx#1,Tx#3)、NRxHGroup1_ANT=2(Rx#1,Rx#2)、NRxHGroup2_ANT=1(Rx#3)、(ΔHTx、ΔVRx)=(-DH、-DV)の場合のMIMOアレー配置例、及び、仮想受信アレー配置例を示す。
0368
図55Bは、NTxVGroup1_ANT=1(Tx#2)、NTxVGroup2_ANT=2(Tx#1,Tx#3)、NRxHGroup1_ANT=1(Rx#1)、NRxHGroup2_ANT=2(Rx#2,Rx#3)、(ΔHTx、ΔVRx)=(-DH、+DV)の場合のMIMOアレー配置例、及び、仮想受信アレー配置例を示す。
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