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技術 滑り軸受およびターボチャージャ

出願人 大豊工業株式会社
発明者 中村克巳中屋和範原田和真
出願日 2019年3月18日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-050501
公開日 2020年9月24日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-153396
状態 未査定
技術分野 軸受の支持 過給機 すべり軸受
主要キーワード 長手方向形状 孔軸方向 横断面形 軸方向同位置 軸受配置 側隙間 有端環状 回転方向後側
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

スラスト軸受部に潤滑油が供給されやすい滑り軸受を提供することを課題とする。

解決手段

滑り軸受2は、軸受本体20と、軸受本体20の内周面に配置されるラジアル軸受部21Fと、軸受本体20の軸方向端面に配置されるスラスト軸受部22Fと、軸受本体20の外周面に配置されるダンパ部23F、24Fと、軸受本体20の外周面に配置される部33と、軸受本体20の外周面および堰部33のうち少なくとも一方に開口する入口300と、軸受本体20の内周面に開口する出口301と、を有する油孔30と、を備える。入口300と、堰部33の少なくとも一部と、ダンパ部23F、24Fと、は軸方向内側から軸方向外側に向かって、この順で並ぶ。入口300の径方向外側には、上流側油路905の出口906が連なる。出口906の軸方向外端Hは、堰部33の軸方向外端Fと軸方向同位置、または軸方向外端Fよりも軸方向内側に配置される。

概要

背景

特許文献1には、滑り軸受を備えるターボチャージャが開示されている。滑り軸受は、ラジアル軸受部と、スラスト軸受部と、一対のダンパ部と、を備えている。ラジアル軸受部は、滑り軸受の内周面に配置されている。スラスト軸受部は、滑り軸受の軸方向端面に配置されている。一対のダンパ部は、滑り軸受の外周面軸方向両端に配置されている。滑り軸受には、径方向に延在する油孔穿設されている。油孔の入口は、滑り軸受の外周面(一対のダンパ部の間)の真上位置に開口している。油孔の出口は、滑り軸受の内周面に開口している。

油孔の入口の上側には、ハウジングの油孔の出口が開設されている。当該出口から流出した潤滑油は、滑り軸受の外径側油路(ダンパ部を経由する油路)、内径側油路(滑り軸受の油孔とラジアル軸受部とを経由する油路)に分流する。

概要

スラスト軸受部に潤滑油が供給されやすい滑り軸受を提供することを課題とする。滑り軸受2は、軸受本体20と、軸受本体20の内周面に配置されるラジアル軸受部21Fと、軸受本体20の軸方向端面に配置されるスラスト軸受部22Fと、軸受本体20の外周面に配置されるダンパ部23F、24Fと、軸受本体20の外周面に配置される部33と、軸受本体20の外周面および堰部33のうち少なくとも一方に開口する入口300と、軸受本体20の内周面に開口する出口301と、を有する油孔30と、を備える。入口300と、堰部33の少なくとも一部と、ダンパ部23F、24Fと、は軸方向内側から軸方向外側に向かって、この順で並ぶ。入口300の径方向外側には、上流側油路905の出口906が連なる。出口906の軸方向外端Hは、堰部33の軸方向外端Fと軸方向同位置、または軸方向外端Fよりも軸方向内側に配置される。

目的

本発明は、スラスト軸受部に潤滑油が供給されやすい滑り軸受およびターボチャージャを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

筒状の軸受本体と、前記軸受本体の内周面に配置されるラジアル軸受部と、前記軸受本体の軸方向端面に配置されるスラスト軸受部と、前記軸受本体の外周面に配置されるダンパ部と、前記軸受本体の外周面に配置される部と、前記軸受本体の外周面および前記堰部のうち少なくとも一方に開口する入口と、前記軸受本体の内周面に開口する出口と、を有する油孔と、を備え、前記油孔の前記入口と、前記堰部の少なくとも一部と、前記ダンパ部と、は軸方向内側から軸方向外側に向かって、この順で並び、前記油孔の前記入口の径方向外側には、上流側油路の出口が連なり、前記上流側油路の前記出口の軸方向外端は、前記堰部の軸方向外端と軸方向同位置、または前記堰部の軸方向外端よりも軸方向内側に配置される滑り軸受

請求項2

前記堰部は、前記軸受本体の軸を中心とする環状を呈する請求項1に記載の滑り軸受。

請求項3

前記ダンパ部と前記堰部との間に配置され、前記ダンパ部および前記堰部よりも小径の溝部を備える請求項2に記載の滑り軸受。

請求項4

前記堰部は、前記油孔の前記入口を囲む環状を呈する請求項1に記載の滑り軸受。

請求項5

請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の滑り軸受を備えるターボチャージャ

技術分野

0001

本発明は、ラジアル荷重およびスラスト荷重を支持する滑り軸受およびターボチャージャに関する。

背景技術

0002

特許文献1には、滑り軸受を備えるターボチャージャが開示されている。滑り軸受は、ラジアル軸受部と、スラスト軸受部と、一対のダンパ部と、を備えている。ラジアル軸受部は、滑り軸受の内周面に配置されている。スラスト軸受部は、滑り軸受の軸方向端面に配置されている。一対のダンパ部は、滑り軸受の外周面軸方向両端に配置されている。滑り軸受には、径方向に延在する油孔穿設されている。油孔の入口は、滑り軸受の外周面(一対のダンパ部の間)の真上位置に開口している。油孔の出口は、滑り軸受の内周面に開口している。

0003

油孔の入口の上側には、ハウジングの油孔の出口が開設されている。当該出口から流出した潤滑油は、滑り軸受の外径側油路(ダンパ部を経由する油路)、内径側油路(滑り軸受の油孔とラジアル軸受部とを経由する油路)に分流する。

先行技術

0004

米国特許明細書第7670056B2号

発明が解決しようとする課題

0005

ここで、スラスト軸受部には、ターボチャージャのシャフト遠心力が作用する。このため、スラスト軸受部において、潤滑油は、径方向内側から径方向外側に向かって流動しやすい。したがって、外径側油路経由の潤滑油は、スラスト軸受部に流入しにくい。反対に、内径側油路経由の潤滑油は、スラスト軸受部に流入しやすい。

0006

しかしながら、同文献記載の滑り軸受の場合、滑り軸受の油孔の入口とハウジングの油孔の出口とは、当該出口の半径分だけ、軸方向にずれて配置されている。このため、外径側油路にも、内径側油路と同量程度の潤滑油が分配されてしまう。したがって、スラスト軸受部に潤滑油が供給されにくい。

0007

そこで、本発明は、スラスト軸受部に潤滑油が供給されやすい滑り軸受およびターボチャージャを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するため、本発明の滑り軸受は、筒状の軸受本体と、前記軸受本体の内周面に配置されるラジアル軸受部と、前記軸受本体の軸方向端面に配置されるスラスト軸受部と、前記軸受本体の外周面に配置されるダンパ部と、前記軸受本体の外周面に配置される部と、前記軸受本体の外周面および前記堰部のうち少なくとも一方に開口する入口と、前記軸受本体の内周面に開口する出口と、を有する油孔と、を備え、前記油孔の前記入口と、前記堰部の少なくとも一部と、前記ダンパ部と、は軸方向内側から軸方向外側に向かって、この順で並び、前記油孔の前記入口の径方向外側には、上流側油路の出口が連なり、前記上流側油路の前記出口の軸方向外端は、前記堰部の軸方向外端と軸方向同位置、または前記堰部の軸方向外端よりも軸方向内側に配置されることを特徴とする。また、上記課題を解決するため、本発明のターボチャージャは、前記滑り軸受を備えることを特徴とする。

発明の効果

0009

油孔の入口と、堰部の少なくとも一部と、ダンパ部と、は軸方向内側から軸方向外側に向かって、この順で並んでいる。並びに、上流側油路の出口の軸方向外端は、堰部の軸方向外端と軸方向同位置に配置されている。または、上流側油路の出口の軸方向外端は、堰部の軸方向外端よりも軸方向内側に配置されている。このため、上流側油路の出口から流出した潤滑油を、優先的に油孔の入口に導入することができる。すなわち、軸受本体の内径側からスラスト軸受部に、優先的に潤滑油を供給することができる。よって、本発明の滑り軸受およびターボチャージャによると、スラスト軸受部に潤滑油が供給されやすい。

図面の簡単な説明

0010

図1は、本発明の一実施形態のターボチャージャの軸方向断面図である。
図2は、図1の枠II内の拡大図である。
図3は、図2の枠III内の拡大図である。
図4(A)は、図2のIVA−IVA方向断面図である。図4(B)は、図4(A)のIVB−IVB方向断面図である。
図5は、同ターボチャージャの備える滑り軸受の斜視図である。
図6は、同滑り軸受の軸方向断面図である。
図7は、その他の実施形態(その1)の滑り軸受の斜視図である。
図8は、その他の実施形態(その2)の滑り軸受の斜視図である。
図9は、その他の実施形態(その3)の滑り軸受の斜視図である。
図10は、その他の実施形態(その4)の滑り軸受の軸方向部分断面図である。

実施例

0011

以下、本発明の滑り軸受およびターボチャージャの実施の形態について説明する。

0012

<ターボチャージャの構成>
まず、本実施形態のターボチャージャの構成について説明する。なお、以降の図において、前後方向は本発明の「軸方向」に対応している。図1に、本実施形態のターボチャージャの軸方向断面図を示す。図2に、図1の枠II内の拡大図を示す。図3に、図2の枠III内の拡大図を示す。図4(A)に、図2のIVA−IVA方向断面図を示す。図4(B)に、図4(A)のIVB−IVB方向断面図を示す。図5に、本実施形態の滑り軸受の斜視図を示す。図6に、同滑り軸受の軸方向断面図を示す。

0013

ターボチャージャ1は、滑り軸受2と、回転部5と、ベアリングハウジング90と、コンプレッサハウジング91と、タービンハウジング92と、を備えている。ベアリングハウジング90の内部には、軸受配置部900と、ハウジング側油路905と、が形成されている。ハウジング側油路905は、本発明の「上流側油路」の概念に含まれる。ハウジング側油路905には、潤滑油Oが流れている。軸受配置部900は、ハウジング側油路905の下側に連なっている。軸受配置部900は、前後方向に延在している。

0014

回転部5は、ベアリングハウジング90に対して、回転可能である。回転部5は、回転軸50と、コンプレッサインペラ51と、タービンインペラ52と、スラストカラー53と、を備えている。回転軸50は、ベアリングハウジング90を前後方向に貫通している。回転軸50は、軸心Aを中心とする段付き円柱状を呈している。回転軸50は、後述する滑り軸受2により、径方向外側から、回転可能に支持されている。並びに、回転軸50は、滑り軸受2により、前後方向から、回転可能に支持されている。コンプレッサインペラ51は、回転軸50の前端軸方向一端)に取り付けられている。タービンインペラ52は、回転軸50の後端軸方向他端)に連なっている。すなわち、回転軸50は、コンプレッサインペラ51とタービンインペラ52とを連結している。スラストカラー53は、回転軸50の外周面に固定されている。スラストカラー53は、滑り軸受2により、後側から、回転可能に支持されている。

0015

<軸受配置部付近の構成>
次に、軸受配置部付近の構成について詳しく説明する。軸受配置部900には、スラストカラー53、滑り軸受2、回転軸50の一部が配置されている。回転軸50は、前側から後側に向かって、小径部500と、中径部501と、大径部502と、を備えている。中径部501は小径部500よりも大径である。小径部500と中径部501との間には、環状であって前向きの第1段差部503が配置されている。大径部502は中径部501よりも大径である。中径部501と大径部502との間には、環状であって前向きの第2段差部504が配置されている。スラストカラー53は、環状であって、小径部500に環装されている。スラストカラー53の後端面(径方向内側部分)は、第1段差部503に当接している。

0016

(滑り軸受2)
滑り軸受2は、中径部501に環装されている。滑り軸受2は、第1段差部503(スラストカラー53)と、第2段差部504と、の間に配置されている。滑り軸受2は、軸受本体20と、前後一対のラジアル軸受部21F、21Rと、前後一対のスラスト軸受部22F、22Rと、前後一対の第1ダンパ部23F、23Rと、前後一対の第2ダンパ部24F、24Rと、前後一対の第1溝部34F、34Rと、前後一対の第2溝部25F、25Rと、前後一対の油溝群27F、27Rと、内径側凹部29と、油孔30と、堰部33と、前後一対の外径側油路31F、31Rと、前後一対の内径側油路32F、32Rと、を備えている。第1ダンパ部23F、23R、第2ダンパ部24F、24Rは、本発明の「ダンパ部」の概念に含まれる。第1溝部34F、34Rは、本発明の「溝部」の概念に含まれる。

0017

(軸受本体20、ラジアル軸受部21F、21R)
軸受本体20は、軸受配置部900に配置されている。軸受本体20は、前後方向に延在している。軸受本体20は、軸心Aを中心とする円筒状を呈している。前後一対のラジアル軸受部21F、21Rは、軸受本体20の内周面の前後方向両端に配置されている。前後一対のラジアル軸受部21F、21Rは、各々、油膜を介して、中径部501に全周的(ただし、後述する油溝270F、270R部分を除く)に摺接している。

0018

(スラスト軸受部22F、22R)
前後一対のスラスト軸受部22F、22Rは、軸受本体20の前後方向両端面(軸方向両端面)に配置されている。前側のスラスト軸受部22Fは、油膜fを介して、スラストカラー53の後端面(径方向外側部分)に全周的に摺接している。前側のスラスト軸受部22Fは、4つのパッド部Bを備えている。4つのパッド部Bは、周方向連設されている。パッド部Bは、テーパ部Cと、ランド部Dと、を備えている。図4(A)、図4(B)、図5に、スラスト軸受部22Fにおける潤滑油Oの流動方向を矢印Yで示す。図4(B)においては、スラストカラー53を一点鎖線で示す。図4(B)に誇張して示すように、テーパ部Cは、上流側(回転軸50の回転方向後側)から下流側(回転軸50の回転方向前側)に向かって高度(詳しくは、前後方向の高度。以下同じ。)hが高くなる、平面状を呈している。ランド部Dは、テーパ部Cの下流側に連なっている。ランド部Dは、高度hが一定の平面状を呈している。

0019

後側のスラスト軸受部22Rは、油膜を介して、第2段差部504に全周的に摺接している。後側のスラスト軸受部22Rは、前側のスラスト軸受部22F同様に、4つのパッド部を備えている。

0020

(堰部33、第1ダンパ部23F、23R、第2ダンパ部24F、24R)
堰部33は、軸受本体20の外周面に配置されている。後述するように、油孔30の入口300は、堰部33の前後方向中央に開設されている。入口300の真上(径方向外側)には、ハウジング側油路905の出口906が連なっている。

0021

出口906の前端(軸方向外端)Hは、堰部33の前端(軸方向外端)Fよりも、後側(軸方向内側)に配置されている。同様に、出口906の後端(軸方向外端)は、堰部33の後端(軸方向外端)よりも、前側(軸方向内側)に配置されている。すなわち、真上から見て、出口906は、堰部33に含まれるように配置されている。堰部33(入口300の開口部分を除く)は、油膜を介して、軸受配置部900に全周的に当接している。

0022

前後一対の第1ダンパ部23F、23Rは、軸受本体20の外周面に配置されている。前側の第1ダンパ部23Fは、堰部33の前側(軸方向外側(詳しくは、油孔30の孔軸前後方向位置を軸方向基準位置とした場合の軸方向外側))に配置されている。後側の第1ダンパ部23Rは、堰部33の後側(軸方向外側)に配置されている。前後一対の第1ダンパ部23F、23Rは、各々、油膜を介して、軸受配置部900に全周的に当接している。

0023

前後一対の第2ダンパ部24F、24Rは、軸受本体20の外周面に配置されている。前側の第2ダンパ部24Fは、第1ダンパ部23Fの前側に配置されている。後側の第2ダンパ部24Rは、第1ダンパ部23Rの後側に配置されている。前後一対の第2ダンパ部24F、24Rは、各々、油膜を介して、軸受配置部900に全周的に当接している。第1ダンパ部23F、23R、第2ダンパ部24F、24Rは、油膜により、ターボチャージャ1の回転軸50の振動を抑制する機能を有している。

0024

このように、入口300と、堰部33の一部(入口300の前後方向外側部分)と、第1ダンパ部23F、23Rと、第2ダンパ部24F、24Rと、は軸方向内側から軸方向外側に向かって、この順で並んでいる。

0025

(第1溝部34F、34R、第2溝部25F、25R)
前後一対の第1溝部34F、34Rは、軸受本体20の外周面に配置されている。前側の第1溝部34Fは、無端環状であって、堰部33と第1ダンパ部23Fとの間に配置されている。後側の第1溝部34Rは、無端環状であって、堰部33と第1ダンパ部23Rとの間に配置されている。第1溝部34F、34Rは、堰部33、第1ダンパ部23F、23R、第2ダンパ部24F、24Rよりも小径である。

0026

前後一対の第2溝部25F、25Rは、軸受本体20の外周面に配置されている。前側の第2溝部25Fは、無端環状であって、第1ダンパ部23Fと第2ダンパ部24Fとの間に配置されている。後側の第2溝部25Rは、無端環状であって、第1ダンパ部23Rと第2ダンパ部24Rとの間に配置されている。第2溝部25F、25Rは、堰部33、第1ダンパ部23F、23R、第2ダンパ部24F、24Rよりも小径である。

0027

(油溝群27F、27R)
前側の油溝群27Fは、4つの油溝270Fを備えている。4つの油溝270Fは、前側から見て、軸心Aを中心として90°ずつ離間して配置されている。油溝270Fは前側のラジアル軸受部21Fを前後方向に貫通している。後側の油溝群27Rは、4つの油溝270Rを備えている。4つの油溝270Rは、前側から見て、軸心Aを中心として90°ずつ離間して配置されている。油溝270Rは後側のラジアル軸受部21Rを前後方向に貫通している。

0028

(内径側凹部29、油孔30)
内径側凹部29は、軸受本体20の内周面に全周的に配置されている。内径側凹部29は、前後一対のラジアル軸受部21F、21R間に配置されている。内径側凹部29は、ラジアル軸受部21F、21Rよりも大径である。内径側凹部29は、中径部501に当接していない。すなわち、内径側凹部29と中径部501との間には、隙間が区画されている。

0029

油孔30は、軸受本体20を径方向に貫通している。油孔30は、入口300と出口301とを備えている。前述したように、入口300は、堰部33に開口している。出口301は、内径側凹部29に開口している。

0030

(外径側油路31F、31R)
前側の外径側油路31Fは、ハウジング側油路905の出口906と、前側のスラスト軸受部22Fと、の間に配置されている。外径側油路31Fは、堰部33の一部(入口300の前方向外側部分)と、第1溝部34Fと、第1ダンパ部23Fと、第2溝部25Fと、第2ダンパ部24Fと、を備えている。後側の外径側油路31Rは、ハウジング側油路905の出口906と、後側のスラスト軸受部22Rと、の間に配置されている。後側の外径側油路31Rは、前側の外径側油路31Fと同様である。

0031

(内径側油路32F、32R)
前側の内径側油路32Fは、ハウジング側油路905の出口906と、前側のスラスト軸受部22Fと、の間に配置されている。内径側油路32Fは、油孔30と、内径側凹部29と、油溝270F(ラジアル軸受部21F)と、を備えている。後側の内径側油路32Rは、ハウジング側油路905の出口906と、後側のスラスト軸受部22Rと、の間に配置されている。後側の内径側油路32Rは、前側の内径側油路32Fと同様である。

0032

<潤滑油の流れ>
次に、本実施形態の滑り軸受における潤滑油の流れについて説明する。ターボチャージャ1の駆動時において、潤滑油Oは、ハウジング側油路905から、前後一対の外径側油路31F、31R、前後一対の内径側油路32F、32Rに分流する。

0033

前側の外径側油路31Fにおいて、潤滑油Oは、堰部33、第1溝部34F、第1ダンパ部23F、第2溝部25F、第2ダンパ部24Fを流動する。後側の外径側油路31Rにおける潤滑油Oの流れ方は、前側の外径側油路31Fにおける潤滑油Oの流れ方と、同様である。

0034

前側の内径側油路32Fにおいて、潤滑油Oは、油孔30、内径側凹部29、ラジアル軸受部21F(油溝270F)、スラスト軸受部22Fを流動する。潤滑油Oは、ラジアル軸受部21Fにおいて所望の負荷容量の油膜を形成する。当該油膜により、ラジアル軸受部21Fは、回転軸50に作用するラジアル荷重を支持する。また、潤滑油Oは、スラスト軸受部22Fにおいて、所望の負荷容量の油膜fを形成する。具体的には、潤滑油Oは、テーパ部C流動時に昇圧され、ランド部Dにおいて所望の負荷容量の油膜fを形成する。当該油膜fにより、スラスト軸受部22Fは、回転軸50に作用するスラスト荷重を支持する。後側の内径側油路32Rにおける潤滑油Oの流れ方は、前側の内径側油路32Fにおける潤滑油Oの流れ方と、同様である。

0035

作用効果
次に、本実施形態の滑り軸受およびターボチャージャの作用効果について説明する。以下、滑り軸受2の軸方向基準位置(油孔30の孔軸位置)に対して、前側部分の作用効果について説明するが、後側部分についても同様である。

0036

図3に示すように、スラスト軸受部22Fには、スラストカラー53(回転部5)の遠心力が作用する。このため、スラスト軸受部22Fにおいて、潤滑油Oは、径方向内側から径方向外側に向かって流動しやすい。したがって、外径側油路31F経由の潤滑油Oは、スラスト軸受部22Fに流入しにくい。反対に、内径側油路32F経由の潤滑油Oは、スラスト軸受部22Fに流入しやすい。よって、仮に、滑り軸受2が堰部33を備えていない場合、スラスト軸受部22Fに潤滑油Oが供給されにくい。スラスト軸受部22Fつまり内径側油路32Fに所望の油量を確保するためには、油路全体(外径側油路31Fおよび内径側油路32F)の油量(油圧)を増やす必要がある。この場合、外径側油路31Fの油量が過剰になってしまう。

0037

この点、滑り軸受2は、堰部33を備えている。このため、ハウジング側油路905の出口906から流出した潤滑油Oを、優先的に油孔30の入口300に導入することができる。言い換えると、外径側油路31Fに対して、内径側油路32Fに、優先的に潤滑油Oを分配することができる。したがって、内径側油路32Fからスラスト軸受部22Fに、優先的に潤滑油Oを供給することができる。よって、本実施形態の滑り軸受2およびターボチャージャ1によると、スラスト軸受部22Fに潤滑油Oが供給されやすい。また、内径側油路32Fの油量を増やすために、油路全体の油量を増やす必要がない。

0038

また、ターボチャージャ1のタイプによっては、外径側隙間(第1ダンパ部23F、第2ダンパ部24Fと軸受配置部900との間の隙間)の方が、内径側隙間(ラジアル軸受部21Fと回転軸50との間の隙間)よりも、大きい場合がある。この場合、外径側油路31Fの方が、内径側油路32Fよりも、潤滑油Oの流量が多くなりやすい。しかしながら、スラストカラー53(回転部5)の遠心力の作用により、外径側油路31Fの方が、内径側油路32Fよりも、潤滑油Oがスラスト軸受部22Fに流入しにくい。

0039

この点、滑り軸受2は、堰部33を備えている。このため、外径側隙間の方が内径側隙間よりも大きいタイプのターボチャージャ1であっても、ハウジング側油路905の出口906から流出した潤滑油Oを、優先的に油孔30の入口300に導入することができる。

0040

また、仮に、図3に示すハウジング側油路905の出口906の前端Hが、堰部33の前端Fよりも前側に配置されている場合、出口906から流出した潤滑油Oの少なくとも一部は、堰部33を通過することなく、直接、第1溝部34Fに流入してしまう。このため、内径側油路32Fへの潤滑油Oの分配量が減ってしまう。

0041

この点、ハウジング側油路905の出口906の前端Hは、堰部33の前端Fよりも後側に配置されている。このため、出口906から流出した潤滑油Oは、堰部33を通過しなければ、第1溝部34Fに流入することができない。したがって、出口906から流出した潤滑油Oを、優先的に油孔30の入口300に導入することができる。よって、内径側油路32Fへの潤滑油Oの分配量が減りにくい。

0042

また、油孔30の流路断面積(油孔30の孔軸方向(上下方向)に対して直交する方向(水平方向)の断面積)は、堰部33と軸受配置部900との間の隙間の流路断面積(隙間の延在方向(前後方向)に対して直交する方向(垂直方向)の断面積)よりも、大きい。この点においても、ハウジング側油路905の出口906から流出した潤滑油Oを、優先的に油孔30の入口300に導入することができる。

0043

図5に示すように、堰部33は、軸受本体20の軸心Aを中心とする環状を呈している。このため、例えば切削加工などにより、滑り軸受2に堰部33を簡単に配置することができる。

0044

図3に示すように、第1溝部34Fは、第1ダンパ部23Fと堰部33との間に配置されている。並びに、第1溝部34Fは、第1ダンパ部23Fおよび堰部33よりも小径である。このため、ターボチャージャ1の停止時に、第1溝部34Fに潤滑油Oを貯留することができる。したがって、貯留された潤滑油Oを、ターボチャージャ1の再始動時に、第1ダンパ部23F、第2ダンパ部24Fに迅速に供給することができる。このように、第1溝部34Fは、潤滑油Oを貯留可能な油溜まり部としての機能を有している。同様に、第2溝部25F、内径側凹部29も、潤滑油Oを貯留可能な油溜まり部としての機能を有している。

0045

図4(A)に示すように、4つのテーパ部Cの上流端の径方向内側には、油溝270Fの出口が開口している。このため、潤滑油Oがテーパ部Cを流動する際、潤滑油Oを昇圧しやすい。また、図3に示すスラストカラー53(回転部5)の遠心力により、潤滑油Oがスラスト軸受部22Fの径方向全体に行き渡りやすい。

0046

図3に示すように、堰部33の側面(第1溝部34Fの後側の溝側面)330は、滑り軸受2の径方向(図3における上下方向)に延在している。このため、矢印yで示すように、潤滑油Oの流れが乱れやすい。したがって、第1溝部34Fつまり外径側油路31Fにおける潤滑油Oの流動を抑制することができる。また、第1溝部34Fに潤滑油Oが滞留しやすくなる。

0047

図2に示すように、滑り軸受2は、ラジアル軸受部21F、21Rと、スラスト軸受部22F、22Rと、を併有している。このため、ターボチャージャ1がラジアル軸受とスラスト軸受とを各々独立して備えている場合と比較して、ターボチャージャ1の部品点数を少なくすることができる。また、ターボチャージャ1の構成を簡単にすることができる。また、ターボチャージャ1を小型化することができる。

0048

<その他>
以上、本発明の滑り軸受およびターボチャージャの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。以下、滑り軸受の軸方向基準位置(油孔の孔軸位置)に対して、前側部分の実施形態について説明するが、後側部分についても同様である。

0049

図7に、その他の実施形態(その1)の滑り軸受の斜視図を示す。なお、図5と対応する部位については、同じ符号で示す。図7に示すように、油孔30の入口300は、環状の第3溝部36(軸受本体20の外周面)に開設されている。油孔30の前後方向両外側には、堰部33F、33Rが配置されている。本実施形態のように、堰部33F、33Rよりも小径の第3溝部36に、入口300を開設してもよい。ターボチャージャ1の停止時に、第3溝部36は、潤滑油Oを貯留する油溜まり部として機能する。したがって、貯留された潤滑油Oを、ターボチャージャ1の再始動時に外径側油路31F、内径側油路32F(図3参照)に迅速に供給することができる。

0050

図8に、その他の実施形態(その2)の滑り軸受の斜視図を示す。なお、図5と対応する部位については、同じ符号で示す。図8に示すように、堰部33はブロック状(個片状)を呈している。堰部33は、軸受本体20の外周面のうち、油孔30の入口300を含む領域にだけ、局所的に配置されている。堰部33は、滑り軸受2のダンパ部35F、35R(滑り軸受2の最大外径部)よりも、小径である(堰部33が最大外径部と同径であってもよい)。このため、軸受配置部900に、滑り軸受2を、前後方向から挿入しやすい。本実施形態のように、堰部33が、軸心Aを中心とする環状(無端環状)を呈していなくてもよい。また、堰部33が、入口300を囲む環状を呈していてもよい。また、前後一対のダンパ部35F、35Rが配置されていてもよい。

0051

図9に、その他の実施形態(その3)の滑り軸受の斜視図を示す。なお、図8と対応する部位については、同じ符号で示す。図9に示すように、油孔30の入口300は、凹部37(軸受本体20の外周面)に開設されている。凹部37の周囲には、円環状の堰部33が配置されている。堰部33は、油孔30の入口300、凹部37を囲んでいる。堰部33は、滑り軸受2のダンパ部35F、35R(滑り軸受2の最大外径部)よりも、小径である(堰部33が最大外径部と同径であってもよい)。このため、軸受配置部900に、滑り軸受2を、前後方向から挿入しやすい。本実施形態のように、入口300の周囲にだけ(必要最小限の範囲にだけ)、局所的に堰部33を配置してもよい。また、入口300と堰部33との間に凹部37を配置してもよい。ターボチャージャ1の停止時に、凹部37は、潤滑油Oを貯留する油溜まり部として機能する。したがって、貯留された潤滑油Oを、ターボチャージャ1の再始動時に外径側油路31F、内径側油路32F(図3参照)に迅速に供給することができる。

0052

図10に、その他の実施形態(その4)の滑り軸受の軸方向部分断面図を示す。なお、図3と対応する部位については、同じ符号で示す。図10に示すように、ハウジング側油路905の出口906の前端Hは、堰部33の前端Fと前後方向同位置に配置されている。この場合であっても、ハウジング側油路905の出口906から流出した潤滑油Oを、優先的に油孔30の入口300に導入することができる。

0053

図3に示す堰部33の配置数、形状、位置は特に限定しない。例えば、堰部33は、無端環状であっても、有端環状であってもよい。また、堰部33をダンパ部として用いてもよい。図4(A)、図4(B)に示すテーパ部C、ランド部Dの形状、パッド部Bの配置数等は特に限定しない。スラスト軸受部22F、22Rのうち少なくとも一方に、パッド部Bを配置しなくてもよい。

0054

図4(A)、図5に示す油溝270Fの配置数は特に限定しない。油溝270Fの配置数とパッド部Bの配置数とは同じでも異なっていてもよい。油溝270Fの長手方向形状は特に限定しない。直線状であっても、曲線状であっても、これらを適宜組み合わせた形状であってもよい。油溝270Fの横断面形状は特に限定しない。真円形楕円形多角形三角形四角形六角形など)などであってもよい。前側(軸方向)から見て、入口に対して、出口を、下流側にずらして配置してもよい。こうすると、スラストカラー53(回転部5)の遠心力により、油溝270Fに潤滑油Oが引き込まれやすい。また、スラスト軸受部22Fに潤滑油Oが引き込まれやすい。油溝270Fと同様に、油孔30の配置数、長手方向形状、横断面形状は特に限定しない。

0055

ダンパ部(第1ダンパ部23F、第2ダンパ部24F、ダンパ部35F、35R)、溝部(第1溝部34F、第2溝部25F)の配置数、形状、位置は特に限定しない。ダンパ部、溝部は、無端環状であっても、有端環状であってもよい。同様に、図7に示す第3溝部36、図9に示す凹部37の配置数、形状、位置も特に限定しない。

0056

油孔30の入口300は、堰部33だけに開設されていても、軸受本体20の外周面だけに開設されていても、堰部33と軸受本体20の外周面とに亘って開設されていてもよい。すなわち、入口300は、軸受本体20の外周面(詳しくは、軸受本体20の外周面のうち堰部33が配置されていない部分)および堰部33のうち、少なくとも一方に開口していればよい。

0057

1:ターボチャージャ、2:滑り軸受、5:回転部、20:軸受本体、21F:ラジアル軸受部、21R:ラジアル軸受部、22F:スラスト軸受部、22R:スラスト軸受部、23F:第1ダンパ部(ダンパ部)、23R:第1ダンパ部(ダンパ部)、24F:第2ダンパ部(ダンパ部)、24R:第2ダンパ部(ダンパ部)、25F:第2溝部、25R:第2溝部、27F:油溝群、27R:油溝群、29:内径側凹部、30:油孔、31F:外径側油路、31R:外径側油路、32F:内径側油路、32R:内径側油路、33:堰部、33F:堰部、33R:堰部、34F:第1溝部(溝部)、34R:第1溝部(溝部)、35F:ダンパ部、35R:ダンパ部、36:第3溝部、37:凹部、50:回転軸、51:コンプレッサインペラ、52:タービンインペラ、53:スラストカラー、90:ベアリングハウジング、91:コンプレッサハウジング、92:タービンハウジング、270F:油溝、270R:油溝、300:入口、301:出口、500:小径部、501:中径部、502:大径部、503:段差部、504:段差部、900:軸受配置部、905:ハウジング側油路(上流側油路)、906:出口、A:軸心、B:パッド部、C:テーパ部、D:ランド部、F:前端(軸方向外端)、H:前端(軸方向外端)、O:潤滑油、f:油膜、h:高度

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