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技術 電動アクチュエータ

出願人 NTN株式会社
発明者 石川慎太朗齋藤隆英
出願日 2019年3月18日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-049764
公開日 2020年9月24日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-153246
状態 未査定
技術分野 減速機2 電動機,発電機と機械的装置等との結合 特殊操作のための弁装置
主要キーワード 位相角度差 回転数検知センサ 各減速機 遊星回転体 センタボルト 偏心部材 有底円筒 出力回転体
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

サイクロイド減速機における動力の伝達を確実に行う。

解決手段

電動アクチュエータ1は、駆動回転体2と、従動回転体3と、電動モータ4と、差動装置5とを備える。従動回転体3は、本体31と、本体31に連結されるシャフト32と、本体31とシャフト32との周方向における相対的な位置ずれを防止する位置ずれ防止部34と、を備える。

概要

背景

外部から駆動力が入力される入力側と、入力された駆動力を出力する出力側とで、回転位相差を変化させることが可能な電動アクチュエータとして、例えば、自動車エンジン吸気バルブ排気バルブの一方または両方のバルブ開閉タイミングを変更する可変バルブタイミング装置に用いられるものが知られている。

例えば特許文献1には、サイクロイド減速機からなる差動装置を備える電動アクチュエータが開示されている。この電動アクチュエータは、エンジンによって駆動されるスプロケットを有する駆動回転体入力回転体)と、駆動回転体によって駆動される従動回転体出力回転体)と、駆動回転体と従動回転体との間に設けられる遊星回転体内歯車)と、遊星回転体を駆動するロータを有する電動モータと、を備える。サイクロイド減速機は、駆動回転体に形成される第一外歯部と、遊星回転体の内周面に形成される第一内歯部及び第二内歯部と、従動回転体に形成される第二外歯部とにより構成される。

従動回転体は、第二外歯部を有する本体と、本体に連結されるカムシャフトと、本体とカムシャフトとを連結するセンタボルトとを備える。センタボルトは、本体とカムシャフトとが同軸上で回転するように、両者を連結している。

上記構成の電動アクチュエータでは、エンジンからの駆動力が駆動回転体のスプロケットに伝達された場合に、従動回転体のカムシャフトがスプロケットと同期して回転する。この場合において、各減速機は電動モータによって駆動されず、駆動回転体と遊星回転体、遊星回転体と従動回転体とが、互いの係合を維持しながら回転する。

その後、エンジンがアイドル運転などの低回転域移行し、カムシャフトがエンジンのバルブを駆動させる場合、電子制御などによって、電動モータのロータを、スプロケットの回転速度よりも相対的に遅く又は速く回転させる。この場合において、電動アクチュエータは、ロータを介してサイクロイド減速機の遊星回転体に回転運動及び偏心運動をさせることで、駆動回転体に対する従動回転体の回転位相差を変更し、バルブの開閉タイミングを調整する。

概要

サイクロイド減速機における動力の伝達を確実に行う。電動アクチュエータ1は、駆動回転体2と、従動回転体3と、電動モータ4と、差動装置5とを備える。従動回転体3は、本体31と、本体31に連結されるシャフト32と、本体31とシャフト32との周方向における相対的な位置ずれを防止する位置ずれ防止部34と、を備える。

目的

本発明は上記の事情に鑑みて為されたものであり、サイクロイド減速機における動力の伝達を確実に行うことを技術的課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

駆動回転体と、前記駆動回転体により駆動される従動回転体と、前記駆動回転体と前記従動回転体との間に配されるサイクロイド減速機を有する差動装置と、前記差動装置を駆動する電動モータと、を備える電動アクチュエータにおいて、前記従動回転体は、本体と、前記本体に連結されるシャフトと、前記本体と前記シャフトとの周方向における相対的な位置ずれを防止する位置ずれ防止部と、を備えることを特徴とする電動アクチュエータ。

請求項2

前記位置ずれ防止部は、前記本体に形成される第一穴部と、前記シャフトの端面に形成される第二穴部と、前記第一穴部と前記第二穴部とに挿入される連結ピンと、を備える請求項1に記載の電動アクチュエータ。

請求項3

前記位置ずれ防止部は、前記本体および前記シャフトの一方に形成されるキー溝と、他方に形成されるキーと、を備える請求項1に記載の電動アクチュエータ。

請求項4

前記本体は、前記シャフトを内部に挿入可能な筒状に構成されており、前記位置ずれ防止部は、前記本体の内周面に形成される第一平面と、前記シャフトの外周面に形成されるとともに前記第一平面に接触する第二平面と、を備える請求項1に記載の電動アクチュエータ。

請求項5

前記電動モータは、環状のロータを備え、前記位置ずれ防止部は、前記ロータの内側に配置される請求項1から4のいずれか一項に記載の電動アクチュエータ。

請求項6

前記駆動回転体に設けられるスプロケットと、前記シャフトに設けられるカムとを備え、前記スプロケットに対する前記シャフトの回転位相差を変更してバルブ開閉タイミングを変更する可変バルブタイミング装置に適用した請求項1から5のいずれか一項に記載の電動アクチュエータ。

技術分野

0001

本発明は、電動アクチュエータに関する。

背景技術

0002

外部から駆動力が入力される入力側と、入力された駆動力を出力する出力側とで、回転位相差を変化させることが可能な電動アクチュエータとして、例えば、自動車エンジン吸気バルブ排気バルブの一方または両方のバルブ開閉タイミングを変更する可変バルブタイミング装置に用いられるものが知られている。

0003

例えば特許文献1には、サイクロイド減速機からなる差動装置を備える電動アクチュエータが開示されている。この電動アクチュエータは、エンジンによって駆動されるスプロケットを有する駆動回転体入力回転体)と、駆動回転体によって駆動される従動回転体出力回転体)と、駆動回転体と従動回転体との間に設けられる遊星回転体内歯車)と、遊星回転体を駆動するロータを有する電動モータと、を備える。サイクロイド減速機は、駆動回転体に形成される第一外歯部と、遊星回転体の内周面に形成される第一内歯部及び第二内歯部と、従動回転体に形成される第二外歯部とにより構成される。

0004

従動回転体は、第二外歯部を有する本体と、本体に連結されるカムシャフトと、本体とカムシャフトとを連結するセンタボルトとを備える。センタボルトは、本体とカムシャフトとが同軸上で回転するように、両者を連結している。

0005

上記構成の電動アクチュエータでは、エンジンからの駆動力が駆動回転体のスプロケットに伝達された場合に、従動回転体のカムシャフトがスプロケットと同期して回転する。この場合において、各減速機は電動モータによって駆動されず、駆動回転体と遊星回転体、遊星回転体と従動回転体とが、互いの係合を維持しながら回転する。

0006

その後、エンジンがアイドル運転などの低回転域移行し、カムシャフトがエンジンのバルブを駆動させる場合、電子制御などによって、電動モータのロータを、スプロケットの回転速度よりも相対的に遅く又は速く回転させる。この場合において、電動アクチュエータは、ロータを介してサイクロイド減速機の遊星回転体に回転運動及び偏心運動をさせることで、駆動回転体に対する従動回転体の回転位相差を変更し、バルブの開閉タイミングを調整する。

先行技術

0007

特開2018−194151号公報

発明が解決しようとする課題

0008

上記した従来の電動アクチュエータでは、電動モータのロータが回転し、駆動回転体に対する従動回転体の回転位相差を変更する場合に、従動回転体における本体とカムシャフトを連結するセンタボルトに、当該センタボルトを緩める力が作用し得る。センタボルトが緩んでしまうと、電動モータから与えられる動力がカムシャフトに対して正確に伝達されなくなるおそれがある。

0009

本発明は上記の事情に鑑みて為されたものであり、サイクロイド減速機における動力の伝達を確実に行うことを技術的課題とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明は上記の課題を解決するためのものであり、駆動回転体と、前記駆動回転体により駆動される従動回転体と、前記駆動回転体と前記従動回転体との間に配されるサイクロイド減速機を有する差動装置と、前記差動装置を駆動する電動モータと、を備える電動アクチュエータにおいて、前記従動回転体は、本体と、前記本体に連結されるシャフトと、前記本体と前記シャフトとの周方向における相対的な位置ずれを防止する位置ずれ防止部と、を備えることを特徴とする。

0011

かかる構成によれば、電動モータによって差動装置が駆動された場合において、位置ずれ防止部によって本体とシャフトとの周方向における相対的な位置ずれを防止することで、差動機構のサイクロイド減速機からの動力を従動回転体に対して確実に伝達できる。

0012

前記位置ずれ防止部は、前記本体に形成される第一穴部と、前記シャフトの端面に形成される第二穴部と、前記第一穴部と前記第二穴部とに挿入される連結ピンと、を備えてもよい。

0013

前記位置ずれ防止部は、前記本体および前記シャフトの一方に形成されるキー溝と、他方に形成されるキーと、を備えてもよい。

0014

前記本体は、前記シャフトを内部に挿入可能な筒状に構成されており、前記位置ずれ防止部は、前記本体の内周面に形成される第一平面と、前記シャフトの外周面に形成されるとともに前記第一平面に接触する第二平面と、を備えてもよい。

0015

上記に電動アクチュエータにおいて、前記電動モータは、環状のロータを備え、前記位置ずれ防止部は、前記ロータの内側に配置され得る。かかる構成によれば、位置ずれ防止部は、軸方向においてロータに重なるように配置されるため、電動アクチュエータの軸方向寸法の増大を防止できる。

0016

本発明に係る電動アクチュエータは、前記駆動回転体に設けられるスプロケットと、前記シャフトに設けられるカムとを備え、前記スプロケットに対する前記シャフトの回転位相差を変更してバルブの開閉タイミングを変更する可変バルブタイミング装置に適用できる。

発明の効果

0017

本発明によれば、サイクロイド減速機の動力伝達を確実に行うことができる。

図面の簡単な説明

0018

第一実施形態に係る電動アクチュエータの断面図である。
電動アクチュエータの分解斜視図である。
電動アクチュエータの斜視図である。
カムシャフトの斜視図である。
図1のA—A矢視線断面図である。
図1のB—B矢視線断面図である。
第二実施形態に係る電動アクチュエータの断面図である。
電動アクチュエータの斜視図である。
カムシャフトの斜視図である。
第三実施形態に係る電動アクチュエータの断面図である。
電動アクチュエータの斜視図である。
カムシャフトの斜視図である。

実施例

0019

以下、添付の図面に基づいて、本発明を実施するための形態について説明する。なお、本発明を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。

0020

図1乃至図6は、本発明に係る電動アクチュエータの第一実施形態を示す。図1は、電動アクチュエータの縦断面図、図2は、当該電動アクチュエータの分解斜視図である。図3は、従動回転体の本体を取り除いた状態における電動アクチュエータの斜視図、図4は従動回転体におけるカムシャフトの斜視図である。本実施形態に係る電動アクチュエータは、例えばエンジン(駆動源)の可変バルブタイミング装置として用いられるが、この用途に限定されるものではない。

0021

図1及び図2に示すように、電動アクチュエータ1は、駆動回転体2と、従動回転体3と、電動モータ4と、差動装置5と、これらを収容するケーシング6とを主要な構成要素として備える。

0022

駆動回転体2は、全体として軸方向両端が開口した円筒状に構成されており、本体21と、エンジンからの駆動力の入力部となるスプロケット22とを有する。本体21及びスプロケット22は、何れも回転軸Oを中心として同軸上に配置される。従って、本体21及びスプロケット22は、エンジンからの駆動力により、回転軸Oを中心として一体に回転する。

0023

本体21は、スプロケット22が設けられる第一筒部21aと、ケーシング6に支持される第二筒部21bと、差動装置5の一部として機能する第三筒部21cと、を備える。スプロケット22は、本体21の第一筒部21aにトルク伝達可能に設けられ、エンジンからチェーンを介して伝達された駆動力により回転駆動される。

0024

従動回転体3は、駆動回転体2から伝達された駆動力を出力する部材であり、本体31と、カムシャフト32と、センタボルト33と、位置ずれ防止部34とを備える。

0025

本体31は、軸方向両端が開口した円筒状に構成されており、その一端部にカムシャフト32を収容するシャフト収容部35を有する。シャフト収容部35は筒状に構成されており、軸方向においてカムシャフト32と接触可能な接触面36を有する。

0026

カムシャフト32は、一つあるいは複数のカム(図示省略)を備え、エンジンの吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方を駆動するように構成される。図1図3及び図4に示すように、カムシャフト32は、本体31のシャフト収容部35の接触面36に接触する端面37と、この端面37に形成されるねじ穴38とを有する。

0027

本体31およびカムシャフト32は、カムシャフト32の端部を本体31のシャフト収容部35に挿入し、本体31に挿入したセンタボルト33の軸部をねじ穴38に螺合することによって互いに結合されている。この結合により、本体31及びカムシャフト32は、回転軸O上で同軸に配置され、当該回転軸Oを中心として一体に回転する。

0028

位置ずれ防止部34は、本体31とカムシャフト32との間であって、ロータ42(ロータコア42a)の内側に配置されている。位置ずれ防止部34は、連結ピン39と、本体31に形成される第一穴部31aと、カムシャフト32に形成される第二穴部32aとにより構成される。

0029

連結ピン39は、丸棒状に構成されており、一端部が第一穴部31aに挿入され、他端部が第二穴部32aに挿入されている。第一穴部31aは、本体31のシャフト収容部35における接触面36に形成されている。第一穴部31aは、本体31の軸心(回転軸O)と平行に形成されるとともに円筒状の内周面を有する穴である。第二穴部32aは、カムシャフト32の端面37に形成されている。第二穴部32aは、カムシャフト32の軸心(回転軸O)に平行に形成されるとともに円筒状の内周面を有する穴である。

0030

第一穴部31aの深さ寸法と第二穴部32aの深さ寸法の和は、連結ピン39の長さ寸法よりも大きく設定される。この構成により、第一穴部31aと第二穴部32aとに連結ピン39が挿入され、センタボルト33によって本体31とカムシャフト32が連結された状態において、シャフト収容部35の接触面36とカムシャフト32の端面とが接触する。

0031

位置ずれ防止部34は、第一穴部31aと第二穴部32aとに連結ピン39を挿入することにより、周方向(回転方向)における本体31とカムシャフト32との相対的な位置ずれを阻止できる。これにより、センタボルト33の緩みを防止するとともに、トルク伝達ロスを確実に防止できる。したがって、電動アクチュエータ1の信頼性を向上させることができる。

0032

カムシャフト32の外周面と、駆動回転体2に係る本体21の第一筒部21aの内周面との間には軸受8が配置されている。駆動回転体2に係る本体21の第二筒部21bの外周面とケーシング6との間には軸受9が配置されている。これらの軸受8,9により、駆動回転体2と従動回転体3の間の相対回転許容される。軸受8,9は、転がり軸受により構成されるが、これに限らず、滑り軸受その他の軸受で構成することができる。

0033

ケーシング6は、組み立ての都合上、有底円筒状のケーシング本体6aと、蓋部6bとに分割されている。ケーシング本体6aと蓋部6bとは、ボルト等の締結手段を用いて一体化される。蓋部6bには、電動モータ4へ給電するための給電線や、電動モータ4の回転数を検知する図示しない回転数検知センサに接続される信号線を、外部に引き出すための筒状の突起6c,6d(図2参照)が設けられている。ケーシング6の蓋部6bの内周面と従動回転体3の本体31の外周面との間には軸受13が配置されている。

0034

電動モータ4は、ケーシング本体6aに固定されたステータ41と、ステータ41の半径方向内側に隙間をもって対向するように配置されたロータ42とを有するラジアルギャップ型のモータである。ステータ41は、軸方向に積層した複数の電磁鋼板から成るステータコア41aと、ステータコア41aに装着された絶縁材料から成るボビン41bと、ボビン41bに巻き回されたステータコイル41cとで構成されている。ロータ42は、環状又は筒状のロータコア(ロータインナ)42aと、ロータコア42aに取り付けられた複数のマグネット42bとで構成されている。電動モータ4は、ステータ41とロータ42の間に作用する励磁力により、ロータ42を、回転軸Oを中心として回転させる。

0035

差動装置5は、駆動回転体2の本体21と、従動回転体3の本体31と、ロータ42と一体に回転する偏心部材51と、偏心部材51の内周に配置された遊星回転体52と、偏心部材51と遊星回転体52との間に配置された第一軸受53及び第二軸受54と、を主要な構成要素として備える。

0036

偏心部材51は、軸方向両端が開口した円筒状に構成されており、大径筒部51aと、大径筒部51aよりも小径に構成される中径筒部51bと、中径筒部51bより小径に形成される小径筒部51cとを一体に有する。

0037

大径筒部51aは、ロータコア42aと重ならないように、中径筒部51bから軸方向に突出している。大径筒部51aは、軸受17を介してケーシング6のケーシング本体6aに回転自在に支持されている。中径筒部51bは、軸方向においてロータコア42aと重なるように、当該ロータコア42aの内周に固定されている。小径筒部51cは、ロータコア42aと重ならないように、中径筒部51bから軸方向(大径筒部51aとは反対側)に突出している。小径筒部51cは、軸受18を介してケーシング6の蓋部6bに回転自在に支持されている。

0038

大径筒部51aの外周面、中径筒部51bの外周面及び小径筒部51cの外周面は、回転軸Oと同軸に形成された円筒面である。偏心部材51の大径筒部51aの内周面には、回転軸Oに対して偏心した円筒面上の偏心内周面51a1が形成されている。また、偏心部材51の中径筒部51bの内周面には、回転軸Oに対して偏心した円筒面状の偏心内周面51b1が形成されている。偏心部材51の大径筒部51a及び中径筒部51bは、その外周面と偏心内周面51a1,51b1との関係から、厚肉部分薄肉部分とを有している。

0039

遊星回転体52は、軸方向両端が開口した円筒状に構成されており、大径筒部52aと、小径筒部52bとを備える。大径筒部52aの内周には第一内歯部55が形成され、小径筒部52bの内周には第二内歯部56が形成されている。第一内歯部55と第二内歯部56は、何れも半径方向の断面が曲線(例えばトロコロイド系曲線)を描く複数の歯で構成されている。第一内歯部55と第二内歯部56は軸方向にずれた位置に形成されている。第二内歯部56のピッチ円径は第一内歯部55のピッチ円径よりも小さい。また、第二内歯部56の歯数は、第一内歯部55の歯数よりも少ない。

0040

第二内歯部56の歯幅方向における第一内歯部55側の端部56aは、遊星回転体52の大径筒部52aの外周面と軸方向において重なるように形成されている。換言すると、第二内歯部56の一部(端部56a)は、軸方向(歯幅方向)において第二軸受54と重なるように形成されている。

0041

駆動回転体2に係る本体21の第三筒部21cの外周面には、第一内歯部55と噛み合う第一外歯部57が形成されている。また、従動回転体3に係る本体31の外周面には、第二内歯部56と噛み合う第二外歯部58が形成されている。第一外歯部57および第二外歯部58は、何れも半径方向の断面が曲線(例えばトロコイド系曲線)を描く複数の歯で形成されている。第二外歯部58のピッチ円径は第一外歯部57のピッチ円径よりも小さく、第二外歯部58の歯数は、第一外歯部57の歯数よりも少ない。

0042

第二外歯部58における歯幅方向の一端部58aは、遊星回転体52の大径筒部52aの外周面と軸方向において重なるように配されている。換言すると、第二外歯部58の一部(端部58a)は、軸方向(歯幅方向)において第二軸受54と重なるように形成されている。

0043

第一外歯部57の歯数は、互いに噛み合う第一内歯部55の歯数よりも少なく、好ましくは一つ少ない。同様に、第二外歯部58の歯数も、互いに噛み合う第二内歯部56の歯数よりも少なく、好ましくは一つ少ない。一例として、本実施形態では、第一内歯部55の歯数を24個、第二内歯部56の歯数を20個、第一外歯部57の歯数を23個、第二外歯部58の歯数を19個としている。

0044

互いに噛み合う第一内歯部55と第一外歯部57は第一減速機5aを構成し、第二内歯部56と第二外歯部58は第二減速機5bを構成する。第一減速機5aおよび第二減速機5bは、何れもサイクロイド減速機と呼ばれるものである。二つの減速機5a,5bの減速比は異なっており、本実施形態では第一減速機5aの減速比を第二減速機5bの減速比よりも大きくしている。このように二つの減速機5a,5bの減速比を異ならせることで、カムシャフト32の回転を、電動モータ4の作動状態に応じて変化させる(差動させる)ことが可能となる。

0045

第一軸受53は、偏心部材51の偏心内周面51b1と、遊星回転体52の小径筒部52bの外周面との間に配置される。従って、遊星回転体52の外周面および内周面の中心(P)は、回転軸Oに対して偏心した位置にある。この第一軸受53により、遊星回転体52は、偏心部材51に対して相対回転可能に支持される。第一軸受53は、例えば外輪53aと、転動体53b(針状ころ)とを有する針状ころ軸受で構成される。外輪53aは、偏心部材51に係る中径筒部51bの偏心内周面51b1に固定されている。転動体53bは、遊星回転体52の小径筒部51cの外周面(転走面)に接触している。

0046

第二軸受54は、電動モータ4のロータコア42aの内周に重ならないように、第一軸受53から軸方向にずれた位置に配される。具体的には、第二軸受54は、遊星回転体52の大径筒部52aと、偏心部材51に係る大径筒部51aの偏心内周面51a1との間に配される。

0047

第二軸受54は、外輪54aと、内輪54bと、転動体54c(ボール)とを有する深溝玉軸受で構成される。第二軸受54の外輪54aは、偏心部材51の大径筒部51aの偏心内周面51a1に固定(圧入)されている。第二軸受54の内輪54bは、遊星回転体52の大径筒部52aの外周面に固定(圧入)されている。

0048

第二軸受54は、第一減速機5aと第二減速機5bの双方を支持するように、各減速機5a,5bに跨って配置される。すなわち、第二軸受54は、軸方向において第一減速機5aの一部と重なるように、かつ軸方向において第二減速機5bの一部と重なるように偏心部材51と遊星回転体52との間に配される。

0049

図5は、第一減速機5aで切断した断面図(図1におけるA−A線矢視断面図)、図6は、第二減速機5bで切断した断面図(図1におけるB−B線矢視断面図)である。

0050

図5に示すように、第一内歯部55の中心Pは、回転軸Oに対して径方向に距離E偏心している。従って、第一内歯部55と第一外歯部57は、周方向の一部の領域で互いに噛み合った状態となり、これとは径方向反対側の領域で噛み合わない状態となる。また、図6に示すように、第二内歯部56の中心Pも回転軸Oに対して径方向に距離E偏心しているため、第二内歯部56と第二外歯部58とは、周方向の一部の領域で互いに噛み合った状態となり、これとは径方向反対側の領域で噛み合わない状態となる。なお、図5及び図6では、互いの矢視方向が異なっているため、第一内歯部55と第二内歯部56のそれぞれの偏心方向が各図において互いに左右逆方向に示されているが、第一内歯部55及び第二内歯部56は同じ方向に同じ距離Eだけ偏心している。

0051

ここで、差動装置5の減速比をi、モータ回転速度をnm、スプロケット22の回転速度をnsとすると、出力回転位相角度差は(nm−ns)/iとなる。

0052

また、第一減速機5aの減速比をi1、第二減速機5bの減速比をi2とすると、本実施形態に係る差動装置5の減速比は、下記式1によって求められる。

0053

減速比=i1×i2/|i1−i2|・・・式1

0054

例えば、第一減速機5aの減速比(i1)が24/23、第二減速機5bの減速比(i2)が20/19の場合、上記式1から減速比は120となる。このように、本実施形態に係る差動装置5では、大きな減速比によって高トルクを得ることが可能である。

0055

本実施形態の電動アクチュエータ1では、遊星回転体52の内径側に駆動回転体2および従動回転体3を配置しているため、遊星回転体52を駆動する電動モータ4として中空モータを採用し、この中空モータを遊星回転体52の外径側に配置するレイアウトを採用している。そのため、スペース効率が良好となり、電動アクチュエータ1のコンパクト化(特に軸方向寸法のコンパクト化)を達成できるメリットが得られる。

0056

続いて、図1乃至図6を参照しつつ本実施形態に係る電動アクチュエータの動作について説明する。

0057

エンジンの動作中は、スプロケット22に伝達されたエンジンからの駆動力によって駆動回転体2が回転する。

0058

電動モータ4に通電されず、電動モータ4から差動装置5への入力がない状態では、駆動回転体2の回転が遊星回転体52を介して従動回転体3に伝達され、従動回転体3は駆動回転体2と一体に回転する。すなわち、駆動回転体2と遊星回転体52は、第一内歯部55と第一外歯部57との噛み合い部でのトルク伝達により、この噛み合い状態を保持したまま一体に回転する。同様に、遊星回転体52と従動回転体3も第二内歯部56と第二外歯部58の噛み合い位置を保持したまま一体に回転する。そのため、駆動回転体2と従動回転体3は同じ回転位相を保持しながら回転する。

0059

その後、例えばエンジンがアイドル運転などの低回転域に移行した際には、公知の手段、例えば、電子制御などによって電動モータ4に通電し、ロータ42をスプロケット22の回転数よりも相対的に遅く又は速く回転させる。電動モータ4を作動させると、ロータ42のロータコア42aに結合された偏心部材51が回転軸Oを中心として一体に回転する。これに伴い、薄肉部分と厚肉部分とを備えた偏心部材51の回転に伴う押圧力が第一軸受53を介して遊星回転体52に作用する。この押圧力により、第一内歯部55と第一外歯部57との噛み合い部で周方向の分力が生じるため、遊星回転体52が駆動回転体2に対して相対的に偏心回転運動を行う。つまり、遊星回転体52が回転軸Oを中心として公転しながら、第一内歯部55および第二内歯部56の中心Pを中心として自転する。この際、遊星回転体52が1回公転するごとに、第一内歯部55と第一外歯部57との噛み合い位置が一歯分ずつ周方向にずれるため、遊星回転体52は減速されつつ回転(自転)する。

0060

また、遊星回転体52が上述の偏心回転運動を行うことにより、遊星回転体52の1回の公転ごとに、第二内歯部56と第二外歯部58との噛み合い箇所が一歯分ずつ周方向にずれる。これにより、従動回転体3が遊星回転体52に対して減速されつつ回転する。このように、遊星回転体52を電動モータ4で駆動することにより、スプロケット22からの駆動力に電動モータ4からの駆動力が重畳され、従動回転体3の回転が、電動モータ4からの駆動力の影響を受ける差動の状態となる。そのため、駆動回転体2に対する従動回転体3の相対的な回転位相差を正逆方向に変更することが可能となり、カムシャフト32のカムによるバルブの開閉タイミングを進角方向もしくは遅角方向に変更することができる。このようにバルブの開閉タイミングを進角方向もしくは遅角方向に変更する場合であっても、位置ずれ防止部34によって、従動回転体3の本体31およびカムシャフト32の周方向における位置ずれが防止される。

0061

上記のようにバルブの開閉タイミングを変更することにより、アイドル運転時におけるエンジンの回転の安定化と燃費の向上を図ることができる。また、アイドル状態からエンジンの運転通常運転に移行し、例えば、高速回転に移行した際には、スプロケット22に対する電動モータ4の相対回転の速度差を大きくすることで、スプロケット22に対するカムシャフト32の回転位相差を高回転に適した回転位相差に変更することができ、エンジンの高出力化を図ることが可能である。

0062

図7乃至図9は、本発明に係る電動アクチュエータの第二実施形態を示す。図7は、電動アクチュエータの縦断面図、図8は、当該電動アクチュエータの斜視図、図9はカムシャフトの斜視図である。

0063

本実施形態に係る電動アクチュエータ1において、従動回転体3及びカムシャフト32に設けられる位置ずれ防止部34は、本体31に形成されるキー31bと、カムシャフト32の外周面に形成されるキー溝32bと、を備える。

0064

キー31bは、本体31のシャフト収容部35の内周面から半径方向内方に突出する突起部である。キー溝32bは、カムシャフト32の一端部(端面37)からカムシャフト32の外周面の中途部までの範囲に形成されている。

0065

本体31とカムシャフト32がセンタボルト33によって連結された状態では、位置ずれ防止部34のキー31bとキー溝32bとが嵌合することにより、本体31とカムシャフト32との周方向における位置ずれが防止される。なお、図8では、キー31bとキー溝32bとの嵌合状態を示すために、本体31の全体の表示を省略し、キー31bの部分のみを示している。

0066

図10乃至図12は、本発明に係る電動アクチュエータの第三実施形態を示す。図10は、電動アクチュエータの縦断面図、図11は、当該電動アクチュエータの斜視図、図12は、カムシャフトの斜視図である。

0067

本実施形態に係る電動アクチュエータ1において、位置ずれ防止部34は、本体31のシャフト収容部35の内周面に形成される第一平面31cと、カムシャフト32の外周面に形成される第二平面32cと、を備える。第一平面31c及び第二平面32cは、いわゆるDカット形状により構成される。

0068

本体31とカムシャフト32がセンタボルト33によって連結された状態では、位置ずれ防止部34の第一平面31cと第二平面32cとが接触することにより、本体31とカムシャフト32との周方向における位置ずれが防止される。なお、図11では、第一平面31cと第二平面32cとの接触状態を示すために、本体31の全体の表示を省略し、第一平面31cの部分のみを示している。

0069

なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。

0070

上記の第一実施形態では、一本の連結ピン39を有する位置ずれ防止部34を例示したが、本発明はこの構成に限定されない。位置ずれ防止部34は、複数本の連結ピン39及び複数の第一穴部31a及び第二穴部32aを備え得る。

0071

上記の第二実施形態では、本体31に形成されたキー31bと、カムシャフト32に形成されたキー溝32bとにより構成された位置ずれ防止部34を例示したが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、位置ずれ防止部34は、本体31に形成されたキー溝と、カムシャフト32に形成されたキーとにより構成され得る。また、キー31b及びキー溝32bは、一つでなくともよく、複数であってもよい。位置ずれ防止部34は、セレーション嵌合により構成されてもよい。

0072

1電動アクチュエータ
2駆動回転体
3従動回転体
4電動モータ
5差動装置
21スプロケット
31 従動回転体の本体
31a 第一穴部
31bキー
31c 第一平面
32カムシャフト
32a 第二穴部
32b キー溝
32c 第二平面
34位置ずれ防止部
42 ロータ

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