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技術 モルタル充填方法

出願人 東京電力ホールディングス株式会社
発明者 古川園健朗藤田純一伊丹俊也
出願日 2019年3月22日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-055305
公開日 2020年9月24日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-153199
状態 未査定
技術分野 船体構造 護岸
主要キーワード 体積物 漂流して 着底位置 係留位置 充填用モルタル グラブ船 盛立て 水密区画
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年9月24日)のものです。
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図面 (15)

課題

大型浮体構造物を利用して港湾設備増築する際に大型浮体構造物を海底に着底させることができるモルタル充填方法を提供する。

解決手段

港湾設備を増築するために浮体構造物を海底に着底させるためのモルタル充填方法であって、着底位置の上方に浮体構造物を曳航して位置決めする工程と、浮体構造物の内部に海水バラスト水として注水して着底位置に仮着底させる工程と、浮体構造物の内部のバラスト水を排出する工程とバラスト水が排出された浮体構造物の内部に充填用モルタル充填して着底位置の上部に浮体構造物を着底させる工程と、を備えるモルタル充填方法である。

概要

背景

東日本大震災において発生した福島第一原子発電所の5号機及び6号機の建屋滞留水を一時的に貯留するため、福島第一原子力発電所に隣接する港湾内に、例えば特許文献1に記載された大型浮体構造物(以下、メガフロート)が係留されていた。メガフロートは、内部が水密区画で区切られた函状構造物であり、内部にバラスト水注入することで海上において浮体する構造物として多目的に使用される。このメガフロートにバラスト水の代わりに滞留水を貯留した後、滞留水は、他の貯留タンク移送された。その後、メガフロートは、内部が除染された後、内部にバラスト水としてろ過水が貯留され、港湾内に係留されている。

概要

大型浮体構造物を利用して港湾設備増築する際に大型浮体構造物を海底に着底させることができるモルタル充填方法を提供する。港湾設備を増築するために浮体構造物を海底に着底させるためのモルタル充填方法であって、着底位置の上方に浮体構造物を曳航して位置決めする工程と、浮体構造物の内部に海水をバラスト水として注水して着底位置に仮着底させる工程と、浮体構造物の内部のバラスト水を排出する工程とバラスト水が排出された浮体構造物の内部に充填用モルタル充填して着底位置の上部に浮体構造物を着底させる工程と、を備えるモルタル充填方法である。

目的

本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、大型浮体構造物を利用して港湾設備を増築する際に大型浮体構造物を海底に確実に着底させることができるモルタル充填方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

港湾設備増築するために浮体構造物海底に着底させるためのモルタル充填方法であって、着底位置の上方に前記浮体構造物を曳航して位置決めする工程と、前記浮体構造物の内部に海水バラスト水として注水して前記着底位置に仮着底させる工程と、前記浮体構造物の内部のバラスト水を排出する工程と、前記バラスト水が排出された前記浮体構造物の内部に充填用モルタル充填して前記着底位置の上部に前記浮体構造物を着底させる工程と、を備える、モルタル充填方法。

請求項2

前記バラスト水を排出する工程は、バラスト水が充満した複数の水密区画で区切られた前記浮体構造物の傾きを安定させるように所定の順番に従って前記複数の水密区画から順次前記バラスト水を排出する、請求項1に記載のモルタル充填方法。

請求項3

前記充填用モルタルを充填する工程は、少なくとも一つの空の状態の前記水密区画に前記充填用モルタルを充填し、前記バラスト水を排出する工程は、少なくとも一つの前記水密区画から前記バラスト水を前記充填用モルタルの充填量に応じて排出する、請求項2に記載のモルタル充填方法。

請求項4

前記充填用モルタルを充填する工程及び前記バラスト水を排出する工程は、前記浮体構造物が再浮上しないように全重量が予め設定された安定重量以上となる状態を維持して行われる、請求項1から3のうちいずれか1項に記載のモルタル充填方法。

技術分野

0001

本発明は大型浮体構造物海底に着底させるためのモルタル充填方法に関する。

背景技術

0002

東日本大震災において発生した福島第一原子発電所の5号機及び6号機の建屋滞留水を一時的に貯留するため、福島第一原子力発電所に隣接する港湾内に、例えば特許文献1に記載された大型浮体構造物(以下、メガフロート)が係留されていた。メガフロートは、内部が水密区画で区切られた函状構造物であり、内部にバラスト水注入することで海上において浮体する構造物として多目的に使用される。このメガフロートにバラスト水の代わりに滞留水を貯留した後、滞留水は、他の貯留タンク移送された。その後、メガフロートは、内部が除染された後、内部にバラスト水としてろ過水が貯留され、港湾内に係留されている。

先行技術

0003

特開昭58−047691号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、港湾内にメガフロートを係留し続けると津波が発生した際に、漂流物となり港湾設備等の周辺設備を損傷させる虞がある。

0005

本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、大型浮体構造物を利用して港湾設備を増築する際に大型浮体構造物を海底に確実に着底させることができるモルタル充填方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、港湾設備を増築するために浮体構造物を海底に着底させるためのモルタル充填方法であって、着底位置の上方に前記浮体構造物を曳航して位置決めする工程と、前記浮体構造物の内部に海水をバラスト水として注水して前記着底位置に仮着底させる工程と、前記浮体構造物の内部のバラスト水を排出する工程と、前記バラスト水が排出された前記浮体構造物の内部に充填用モルタル充填して前記着底位置の上部に前記浮体構造物を着底させる工程と、を備える、モルタル充填方法である。

0007

本発明によれば、浮体構造物の内部にバラスト水を注水して着底位置に仮着底させた後、バラスト水を排水すると共に浮体構造物の内部に充填用モルタルを充填することで、モルタルの重量によりメガフロートを着底位置に確実に着底させることができる。

0008

また、本発明は、前記バラスト水を排出する工程は、バラスト水が充満した複数の水密区画で区切られた前記浮体構造物の傾きを安定させるように所定の順番に従って前記複数の水密区画から順次前記バラスト水を排出するように構成されていてもよい。

0009

本発明によれば、複数の水密区画で仕切られたメガフロートの内部において、複数の水密区画からバラスト水を所定の順番に従って略対象的に排水することで、メガフロートが一方向に傾くことを防止することができる。

0010

また、本発明は、前記充填用モルタルを充填する工程は、少なくとも一つの空の状態の前記水密区画に前記充填用モルタルを充填し、前記バラスト水を排出する工程は、少なくとも一つの前記水密区画から前記バラスト水を前記充填用モルタルの充填量に応じて排出するように構成されていてもよい。

0011

本発明によれば、バラスト水を排水すると共に充填用モルタルを充填することにより工期を短縮することができ、モルタルの充填量に応じてバラスト水を排出するため、メガフロートが浮力で再浮上することを防止することができる。

0012

また、本発明は、前記充填用モルタルを充填する工程及び前記バラスト水を排出する工程は、前記浮体構造物が再浮上しないように全重量が予め設定された安定重量以上となる状態を維持して行われるように構成されていてもよい。

0013

バラスト水の排出と充填用モルタルの充填を並行して行う際に、メガフロートの全重量が安定重量以上となるように管理することにより、メガフロートが再浮上することが防止される。

発明の効果

0014

本発明によれば、大型浮体構造物を利用して港湾設備を増築する際に大型浮体構造物を海底に確実に着底させることができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明に係るメガフロートの構成を示す図である。
メガフロートの係留位置と仮位置と着底位置とを示す図である。
メガフロートを仮位置から着底位置に移動する工程を示す図である。
メガフロートを利用した築堤の構成を示す図である。
人工地盤材料生成方法を示す図である。
防衝盛土造成方法を示す平面図である。
防衝盛土の造成方法を示す断面図である。
着底マウンドの造成方法を示す図である。
メガフロートのバラスト水を排水する順番と排水量を示す図である。
メガフロートのバラスト水を排水する順番とモルタルを充填する順番とを対比して示す図である。
メガフロートのバラスト水を排水する順番を示す図である。
メガフロート内部にモルタルを充填する状態を示す図である。
メガフロートの防食方法を示す図である。
メガフロート100を利用した築堤方法の工程の流れを示すフローチャートである。

実施例

0016

以下、図面を参照しつつ、本発明に係る着底マウンド造成方法について説明する。

0017

図1に示されるように、メガフロート100は、複数の函状の構造物を繋ぎ合わせて構築された函型の大型浮体構造物である。メガフロート100は、例えば、9個の函体1〜9を備える。各函体1〜9は、互いに隔壁により区切られている。これにより、メガフロート100の内部に複数の水密区画が形成されている。従って各函体1〜9は、バラストタンクとして機能する。

0018

図2に示されるように、メガフロート100は、福島第一原子力発電所に隣接する港湾内に係留され、各函体1〜9の内部には、5号機及び6号機の建屋の滞留水が一時的に貯留されていた。係留中のメガフロート100は、津波が発生した際に漂流して港湾設備に衝突して港湾設備を破壊する虞がある。そのため、メガフロート100を海底に着底させて、そのまま港湾設備を増築するための構造物として利用することが計画された。

0019

この築堤方法の概要は、メガフロート100を港湾に設けられた堤防Tの内側の開渠P内に移動した後、着底させるものである。

0020

図3及び図4に示されるように、先ず第1ステップとして、メガフロート100を係留位置F1から開渠P内において着底位置F3と異なる仮位置F2に移動させ、バラスト水を排水し、内部を除染する。この時、並行して着底位置F3に着底マウンドMを造成する。着底マウンドMとは、海底とメガフロート100の底面との間に造成される人工的な支持層である。次に、ステップ2として、着底マウンドMの上方にメガフロート100を移動させ、内部にモルタルを充填して着底マウンドMの上方に着底させる。その後、メガフロート100上に盛土Jを実施して地表面を造成する。

0021

次に築堤方法について詳細に説明する。

0022

着底位置F3を含む開渠P内において、海底は事前に造成された海底被覆土層Dにより覆われている。海底被覆土層Dは、泥岩層でできた海底面の上に造成されている。海底面は、事故後に放射性物質汚染されているため、海底被覆土層Dにより海底面を覆い、放射性物質を封じ込めるものである。海底被覆土層Dは、例えば、ベントナイト系の材料にセメント混入し、スラリー状の混合物を生成することにより造成される。混合物は、10〜20センチの厚さで海底面に堆積したシルト系体積物の層の上に約70センチの厚さで堆積される。

0023

混合物が固化した後、海底被覆土層Dが造成される。海底被覆土層Dは、護岸に近い領域で一軸圧縮強度が20[N/mm2]弱で造成され、その他の領域で一軸圧縮強度が30[N/mm2]程度で造成される。

0024

図5に示されるように、次に人工地盤材料が製造される。人工地盤材料は、用途に応じて捨石B、砕石C、充填用モルタルが製造される。捨石Bは、後述の防衝盛土V及び着底マウンドMを造成するために用いられる。砕石Cは、メガフロート100の覆工用の盛土Jの材料として用いられる。モルタルは、メガフロート100内部の充填材として用いられる。

0025

人工地盤材料は、石炭灰原料としたフライアッシュと、セメントと、海水、石膏等を所定の配合比により練り混ぜて製造される。人工地盤材料は、用途に応じて配合比と添加物とを変えることにより製造される。

0026

フライアッシュは、例えば、石炭火力発電所から排出される石炭灰から生成される。人工地盤材料に用いられるフライアッシュは、どのような石炭炭種により生成されるものであってもよい。また、フライアッシュ、セメントに海水を加えて練り混ぜることで、生成される材料の強度が淡水を練り混ぜる場合に比して向上することが確認された。

0027

捨石B及び砕石C用の人工地盤材料の製造工程は、先ず、練り混ぜプラントQにおいて材料が練り混ぜられた後、地面に板状に敷き均され、締固めが行われる。その後、締固められた材料を養生して固化し、板状の塊Hを生成する。生成された塊Hは、バックホウG等の重機により50[cm]程度の大きさの粒径一次破砕され、捨石Bを製造する。捨石Bは、そのまま資材として用いられるものと、砕石Cの材料となるものに分けられる。砕石Cの材料となる捨石Bは、重機により更に4[cm]程の大きさの粒径に二次破砕される。これにより、砕石Cが製造される。

0028

着底マウンドM用の捨石Bは、例えば、一軸圧縮強度が10[N/mm2]となるように材料の配合比が調整される。フライアッシュの使用量は、1000[kg/m3]である。セメントは、例えば、100[kg/m3]から200[kg/m3]の量に調整されている。

0029

また、捨石Bは、内部摩擦角が35度以上となるように塊Hから破砕される破砕回数が調整されている。内部摩擦角は、破砕回数が多くなって生成される石の大きさが細かくなるほど小さくなることが経験上知られているので、捨石Bの大きさが50[cm]程度になるように塊Hが破砕される。

0030

捨石Bは、海底の海底被覆土層Dの上に捨石Bで着底マウンドMを造成してメガフロート100を着底マウンドMに着底させた際に、メガフロート100の荷重により海底被覆土層Dを破壊しないように捨石Bの方が破壊されるように設定されている。

0031

捨石Bは、更に破砕され粒径が4cm程度の砕石Cが生成される。砕石Cは、捨石Bを破砕して生成されるため、一軸圧縮強度、単位体積重量、フライアッシュ使用量は捨石Bと同様であるが、内部摩擦角が30度以上となる粒径の大きさとなるように破砕回数や粒径が調整されている。

0032

捨石Bは、施工される領域に応じて強度や内部摩擦角が調整されてもよい。例えば、護岸部分に施工される捨石Bは、一軸圧縮強度が30[N/mm2]で内部摩擦角40度となるようにセメント量を増加して製造されてもよい。また、捨石Bは、単位体積重量が自然石の単位体積重量より小さい13[kN/m3]となるように材料の配合比が調整されている。また、人工地盤材料の材料となるセメントは、地盤改良程度の混合率に調整されている。

0033

人工地盤材料のうち、充填用モルタルは、後述のようにメガフロート100の内部に充填される充填材として用いられる。充填用モルタルは、フライアッシュの配合比を変更した充填用モルタルである。充填用モルタルは、メガフロート100が確実に着底するように重量が調整されている。充填用モルタルの充填用モルタルの硬化後の一軸圧縮強度は、捨て石等と同じ10[N/mm2]以上、単位体積重量が18.5[kN/m3]となるように調整される。フライアッシュの使用量は、700[kg/m3]以上である。

0034

充填用モルタルには、銅スラグが混入され、単位体積重量が 18.5[kN/m3]となるように調整される。充填用モルタルには、更に砂が混入され、メガフロート100内に充填用モルタルを充填した際の流動性を高めるためにスランプが18cm±2.5cmと柔らかめになるように調整される。

0035

次に、海側遮水壁に防衝盛土Vを施工する。

0036

図6A及び図6Bに示されるように、防衝盛土Vは、メガフロート100の移動時や係留時に、自然現象により、メガフロート100が海側遮水壁W側に移動して、メガフロート100が直接に海側遮水壁Wに接触しても海側遮水壁W(護岸)が損傷しないように保護するために海側遮水壁Wに沿って造成されるものである。防衝盛土Vの施工において、先ず、潜水作業により確認しながら海側遮水壁Wの鋼管矢板面を弾性体で形成された緩衝シートEで覆い防護する。防衝盛土Vは、予め生成した捨石Bを海面上まで盛立てて造成される。防衝盛土Vは、グラブ船Uで捨石Bを海中に投入した後、バックホウGを用いて捨石Bを均す工程を繰り返し、捨石Bを順次盛り立てることで造成される。防衝盛土Vは、断面視して海中側に向かうほど高さが低くなるような勾配で斜面Kが形成される。

0037

次に、メガフロート100を開渠P内に移動する。

0038

港湾内の開渠P外に係留されたメガフロート100は、開渠P外の係留位置F1から曳航されて着底位置F3と異なる開渠P内の仮位置F2に一時的に係留される(図2及び図3参照)。メガフロート100は、例えば、地上や堤防に設置された複数のウインチ係留索を用いて曳航される。

0039

仮位置F2において、メガフロート100内部のバラスト水の排水と除染作業が行われる。メガフロート100内部に貯留された滞留水が排出され、地上側の貯留タンクに滞留水が移設される。メガフロート100の内部は、水圧洗浄による除染作業が行われる。除染作業は、主にメガフロート100内部に付着したスラッジを除去するものである。水圧洗浄に使用された水は仮設プールに貯留して回収し、フィルタを通過させスラッジを捕集し、再度水圧洗浄に使用する。スラッジを捕集したフィルタは脱水後、一時保管エリア保管する。水圧洗浄水淡水化装置を用いて処理を行う。

0040

バラスト水の排出処理と並行して、メガフロート100の着底位置F3には、着底マウンドMが造成される。着底マウンドMは、予め製造された捨石Bをグラブ船Uで海中に投入することで造成される。着底マウンドMは、メガフロート100が着底した際にメガフロート100の上部が海面から出る程度の確保される高さに調整される。着底マウンドMは、例えば、海面からの高さが満潮時で0.7[m]以上確保される高さに調整される。着底マウンドMは、断面視して海中側の端部が断面視して海側に向かうほど高さが低くなるような勾配で斜面が形成される。

0041

図7に示されるように、捨石Bは、仮設置場(図の護岸に対面する堤防側)に積み上げられる。積み上げられた捨石Bは、グラブ船UのグラブバケットT1により採取され、海底に投入される。海底に投入されて積み上げられた捨石Bの層は、グラブ船Uのグラブバケットにより荒く均される。グラブバケットT1は、アタッチメント交換により、均し装置T2に交換される。捨石Bの層は、均し装置T2により均されて、所定の高さに仕上げられ、着底マウンドMが造成される。

0042

着底マウンドMが造成された後、バラスト水が排出されたメガフロート100は、着底マウンドM上の着底位置F3に曳航される。メガフロート100は、着底位置F3に対してGPS測量により位置決めされる。メガフロート100は、着底マウンドM上の着底位置F3上に停止した際、内部に海水がバラスト水として注水される。

0043

図8に示されるように、メガフロート100の全ての函体1〜9に海水を注水するのでなく、例えば、函体1,2には注水しないで空の状態が保たれている。この際、他の函体3〜9には、メガフロート100が再浮上しないように安定重量が確保される重量の水量が注水される。そして、メガフロート100は、バラスト水の増加に従って沈降し、底面が着底マウンドMの上方に着底する。従って、メガフロート100は、バラスト水が充満して仮着底した状態となる。

0044

メガフロート100が仮着底した状態で、メガフロート100の着底工程が行われる。

0045

図9から図11に示されるように、メガフロート100には、少なくとも一つの空の状態の函体に充填用モルタルが充填されるのと同時に、バラスト水が注水されている函体からバラスト水が排水される。メガフロート100のバラスト水の排水及び充填用モルタルの充填は、メガフロート100が再浮上しないように安定重量を確保するように予め設定された12500[t]を下回らない状態を維持しながら行われる。

0046

この際、メガフロート100が一方向に傾斜しないようにメガフロート100の傾きを安定させるように所定の順番に従って複数の函体からなる水密区画の少なくとも一つの水密区画から順次バラスト水を排出する。これと同時に、少なくとも一つの水密区画から排出されるバラスト水の排水量に応じた量の充填用モルタルを少なくとも一つの空の状態の水密区画に充填する。充填用モルタルの充填は、例えば、300[m3/日]の充填量で行われる。

0047

具体的には、先ず空の状態の函体1から充填用モルタルを充填すると同時に函体1と略対象の位置にある函体3から排水を行う。次に、空の状態の函体2に充填用モルタルを充填すると同時に函体2と略対象の位置にある函体4から排水を行う。次に、排水されて空の状態となった函体3,4に充填用モルタルを充填すると同時に函体3,4と略対象の位置にある函体5から排水を行う。次に、排水されて空の状態となった函体5に充填用モルタルを充填すると同時に函体5と略対象の位置にある函体6から排水を行う。

0048

次に、排水されて空の状態となった函体6に充填用モルタルを充填すると同時に函体6と略対象の位置にある函体7から排水を行う。次に、排水されて空の状態となった函体7に充填用モルタルを充填すると同時に函体7と略対象の位置にある函体8から排水を行う。次に、排水されて空の状態となった函体8に充填用モルタルを充填すると同時に函体8と略対象の位置にある函体9から排水を行う。次に、排水されて空の状態となった函体9に充填用モルタルを充填し、メガフロート100内への充填用モルタルの充填が終了する。

0049

メガフロート100の各函体1〜9には、隙間無く充填用モルタルが満載状態で充填されるため、最終的には19000[m3]の充填用モルタルが充填される。充填用モルタルがメガフロート100内に充填されると、充填用モルタルの重量によりメガフロート100は着底マウンドMの着底位置F3の上方に確実に着底する。

0050

充填用モルタルの充填作業と並行して、コンクリートブロックを積んでブロック護岸が造成される。

0051

メガフロート100が着底マウンドMの上方に着底した後、メガフロート100の上部が盛土Jで覆工される。メガフロート100の上部は、例えば、上記の人工地盤材料の砕石Cが敷き詰められ、盛土Jの層が造成される。そして、砕石Cの層は、土、アスファルト又はコンクリートなどの路盤材で覆われ土層の上部が舗装される。

0052

図12に示されるように、メガフロート100には、防食のための犠牲陽極Xが取り付けられる。犠牲陽極Xは、例えば、アルミ合金で形成されている。メガフロート100の外側の壁面のうち、海水に接する部分には例えば、複数の犠牲陽極Xが1[m]間隔で取り付けられ、海水に接しない地中の部分には例えば、複数の犠牲陽極Xが3[m]間隔で取り付けられる。

0053

メガフロート100の内部は、充填用モルタルで充填されて強アルカリ性となっているため、防食効果がある。犠牲陽極Xは、定期的に管理され、定期的な交換や追加して設置することでメガフロート100に対する防食効果を更新することができる。これにより、メガフロート100を利用した港湾設備を増築する築堤が終了する。メガフロート100は、築堤完了後もGPS測量が行われ、監視される。

0054

次に、メガフロート100内部へ充填用モルタルを充填する工程の流れについて説明する。図13は、メガフロート100内部へ充填用モルタルを充填する工程の流れを示すフローチャートである。

0055

先ず、メガフロート100を着底マウンドM上の着底位置F3の上方に曳航する(ステップS10)。次に、メガフロート100の内部の水密区画に海水をバラスト水として注水して着底マウンドM上の着底位置F3に仮着底させる(ステップS12)。メガフロート100の内部の少なくとも一つの空の状態の水密区画に充填用モルタルを充填する(ステップS14)。ステップS14と並行して、少なくとも一つの水密区画からバラスト水を充填用モルタルの充填量に応じて排出する(ステップS16)。この時、バラスト水が充満した複数の水密区画で区切られたメガフロート100の傾きを安定させるように所定の順番に従って複数の水密区画から順次バラスト水を排出する。

0056

ステップS14およびステップS16において、メガフロート100が再浮上しないように全重量が予め設定された安定重量以上となるように適宜管理される。ステップS14及びステップS16を繰り返し、全ての水密区画に充填用モルタルを充填してメガフロート100を着底マウンドM上の着底位置F3に確実に着底させる(ステップS18)。

0057

上述したモルタル充填方法によれば、メガフロート100を利用して港湾設備を増築することができる。また、モルタル充填方法によれば、港湾内においてメガフロートの内部にモルタルを充填する際に、施工中の全重量が管理され、メガフロート100の再浮上を防止することができる。また、モルタル充填方法によれば、係留されているメガフロート100を港湾設備に変えることで、津波等の自然現象によるメガフロート100の漂流を防止することができる。

0058

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。例えば、上記実施形態は、港湾、等の水際の設備の増築に適用してもよい。

0059

1〜9函体
100メガフロート
B捨石
C砕石
D海底被覆土層
E緩衝シート
F1係留位置
F2 仮位置
F3着底位置
Gバックホウ
H 塊
J盛土
K 斜面
M 着底マウンド
P開渠
Qプラント
T堤防
Uグラブ船
V 防衝盛土
W海側遮水壁
X 犠牲陽極

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