図面 (/)

技術 建設機械

出願人 日立建機株式会社
発明者 江東真也
出願日 2019年3月19日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-051919
公開日 2020年9月24日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-153133
状態 未査定
技術分野 推進装置の冷却,吸排気,燃料タンクの配置 建設機械の構成部品
主要キーワード 作業用途 逆転スイッチ 逆転位置 正転位置 レバー角度 動力室 インターロック装置 基礎構造体
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年9月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (12)

課題

冷却風風向きを逆転させてフィルタ清掃するに際に塵埃噴出するエリアから作業者が移動する時間を十分に確保すると共に、風向きの逆転が実行されるタイミングを移動完了した作業者に適切に知らせる。

解決手段

キャブを有する車体、及び前記車体に設けられた作業機を備え、前記車体は、原動機、前記原動機を覆う建屋カバー、前記建屋カバーの内部に冷却風を発生させる冷却ファン、前記冷却ファンと対向して配置された熱交換器、前記車体の周囲に情報を報知出力する出力装置、及び前記冷却ファンによる冷却風を制御するコントローラを備えた建設機械において、前記コントローラは、前記冷却風の風向きの逆転について予め設定された実行条件が満たされた場合に第1報知出力を前記出力装置に指令した後、前記第1報知出力から設定時間後に第2報知出力を前記出力装置に指令し、前記冷却風の風向きを逆転させる。

概要

背景

一般に、油圧ショベルに代表される建設機械は、車体の前部に作業機を搭載して構成されている。車体にはエンジン等の車載機器を覆う建屋カバーが備わっており、建屋カバーの内部には各種熱交換器とこれを冷却する冷却空気を生じさせる冷却ファンが収容されている。

ところで、建設機械は、例えば輸送船船倉内における木材チップ石炭等の収集金属スクラップ解体及び廃棄産業廃棄物分別といった塵埃が多い環境下で行う作業用途に用いられる機会も多い。冷却ファンによって建屋カバーに冷却風として吸い込まれる外気に多量の塵埃が同伴している場合、塵埃が付着して熱交換器が目詰りを起こし、これが熱交換器の冷却性能の低下や故障の一因とる。

冷却風の流通方向において熱交換器の上流側に塵埃を捕集するフィルタを設置することで熱交換器への塵埃の付着を抑制できるが、熱交換器は定期的に清掃し付着した塵埃を除去する必要がある。そこで、冷却風の風向きを逆転させて熱交換器やフィルタに付着した塵埃を吹き飛ばす機能が建設機械に備わっている場合がある。この風向きの逆転は、例えば一定時間の経過、冷媒の温度又はフィルタの前後差圧といった値が設定値に到達する等、予め定められた条件が満たされたら自動的に実行されるようにプログラムされている場合がある。この場合、条件が満たされると自動的に冷却風の風向きの逆転が実行されてしまい、建設機械の周囲で作業している作業者に向かって建屋カバーから塵埃が噴出する可能性がある。

それに対し、建屋カバーの開放が検出されると冷却ファンの逆回転が禁止され、建屋カバーの閉塞が検出されると逆回転が許容される機能が備わった建設機械が知られている(特許文献1参照)。この場合、原動機稼働中でも保守点検のために建屋カバーが開放された状態で冷却ファンは逆回転しないため、点検作業中の作業者に向かって塵埃が噴出することがない。

概要

冷却風の風向きを逆転させてフィルタを清掃するに際に塵埃が噴出するエリアから作業者が移動する時間を十分に確保すると共に、風向きの逆転が実行されるタイミングを移動完了した作業者に適切に知らせる。キャブを有する車体、及び前記車体に設けられた作業機を備え、前記車体は、原動機、前記原動機を覆う建屋カバー、前記建屋カバーの内部に冷却風を発生させる冷却ファン、前記冷却ファンと対向して配置された熱交換器、前記車体の周囲に情報を報知出力する出力装置、及び前記冷却ファンによる冷却風を制御するコントローラを備えた建設機械において、前記コントローラは、前記冷却風の風向きの逆転について予め設定された実行条件が満たされた場合に第1報知出力を前記出力装置に指令した後、前記第1報知出力から設定時間後に第2報知出力を前記出力装置に指令し、前記冷却風の風向きを逆転させる。

目的

本発明の目的は、冷却風の風向きを切り換えて熱交換器を清掃するに際に塵埃が噴出するエリアから作業者が移動する時間を十分に確保すると共に、移動し終えた作業者に風向きが切り換わるタイミングを適切に通知できる建設機械を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

キャブを有する車体、及び前記車体に設けられた作業機を備え、前記車体は、原動機、前記原動機を覆う建屋カバー、前記建屋カバーの内部に冷却風を発生させる冷却ファン、前記冷却ファンと対向して配置された熱交換器、前記車体の周囲に情報を報知出力する出力装置、及び前記冷却ファンによる冷却風を制御するコントローラを備えた建設機械において、前記コントローラは、前記冷却風の風向きの逆転について予め設定された実行条件が満たされた場合に第1報知出力を前記出力装置に指令した後、前記第1報知出力から設定時間後に第2報知出力を前記出力装置に指令し、前記冷却風の風向きを逆転させることを特徴とする建設機械。

請求項2

請求項1に記載の建設機械において、前記出力装置は、視覚的又は聴覚的に情報を報知することを特徴とする建設機械。

請求項3

請求項1に記載の建設機械において、前記車体は、走行体、及び前記走行体の上部に旋回可能に設けられた旋回体を含んで構成され、前記キャブには、前記走行体を操作する走行用操作レバー、及び前記旋回体を操作する作業用操作レバーが配置されており、前記コントローラは、前記走行用操作レバー又は前記作業用操作レバーが操作されている間、前記冷却風の風向きの逆転の実行を禁止することを特徴とする建設機械。

請求項4

請求項1に記載の建設機械において、前記原動機で駆動される油圧ポンプと、前記油圧ポンプから油圧アクチュエータに供給される圧油を制御する方向切換弁と、パイロットポンプと、前記パイロットポンプの吐出圧を元圧として前記方向切換弁を駆動するパイロット圧を出力する減圧弁と、前記パイロットポンプと前記減圧弁とを接続する油路に設けたゲートロック弁と、前記キャブに設けられ、オペレータ乗降路を開放する位置にあるときに前記ゲートロック弁を閉位置に、前記乗降路を遮断する位置にあるときに前記ゲートロック弁を開位置に切り換える信号を出力するゲートロックレバーと、前記冷却風の風向きの逆転の実行を自動モードの下で自動的に行うか手動モードの下で手動操作により行うかを選択するモードスイッチと、前記冷却風の風向きの逆転の実行を手動で指示する手動逆転スイッチとを備え、前記コントローラは、前記モードスイッチ、前記手動逆転スイッチ及び前記ゲートロックレバーの信号を基に、前記手動モードが選択されていることを前提として、前記冷却風の風向きの逆転が手動で指示された場合、前記ゲートロックレバーが前記乗降路を遮断していることを条件に前記冷却風の風向きの逆転を許容することを特徴とする建設機械。

技術分野

0001

本発明は、冷却ファンによる冷却風風向きの切り換えにより熱交換器清掃できる油圧ショベル等の建設機械に関し、特に冷却風の風向きの切り換え前に周囲の作業者に適切にその旨を知らせることができる建設機械に係る。

背景技術

0002

一般に、油圧ショベルに代表される建設機械は、車体の前部に作業機を搭載して構成されている。車体にはエンジン等の車載機器を覆う建屋カバーが備わっており、建屋カバーの内部には各種熱交換器とこれを冷却する冷却空気を生じさせる冷却ファンが収容されている。

0003

ところで、建設機械は、例えば輸送船船倉内における木材チップ石炭等の収集金属スクラップ解体及び廃棄産業廃棄物分別といった塵埃が多い環境下で行う作業用途に用いられる機会も多い。冷却ファンによって建屋カバーに冷却風として吸い込まれる外気に多量の塵埃が同伴している場合、塵埃が付着して熱交換器が目詰りを起こし、これが熱交換器の冷却性能の低下や故障の一因とる。

0004

冷却風の流通方向において熱交換器の上流側に塵埃を捕集するフィルタを設置することで熱交換器への塵埃の付着を抑制できるが、熱交換器は定期的に清掃し付着した塵埃を除去する必要がある。そこで、冷却風の風向きを逆転させて熱交換器やフィルタに付着した塵埃を吹き飛ばす機能が建設機械に備わっている場合がある。この風向きの逆転は、例えば一定時間の経過、冷媒の温度又はフィルタの前後差圧といった値が設定値に到達する等、予め定められた条件が満たされたら自動的に実行されるようにプログラムされている場合がある。この場合、条件が満たされると自動的に冷却風の風向きの逆転が実行されてしまい、建設機械の周囲で作業している作業者に向かって建屋カバーから塵埃が噴出する可能性がある。

0005

それに対し、建屋カバーの開放が検出されると冷却ファンの逆回転が禁止され、建屋カバーの閉塞が検出されると逆回転が許容される機能が備わった建設機械が知られている(特許文献1参照)。この場合、原動機稼働中でも保守点検のために建屋カバーが開放された状態で冷却ファンは逆回転しないため、点検作業中の作業者に向かって塵埃が噴出することがない。

先行技術

0006

特許第5058185号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかし、特許文献1において冷却風の風向きの逆転が禁止される状況は建屋カバーの開放時のみであるため、例えば産業廃棄物処理現場において建設機械の周囲で分別作業をしている作業者に向かって塵埃が噴出する可能性には対処できない。冷却風の風向きを逆転させる場合には建設機械の周囲の作業者にその旨を事前報知することが望ましい。しかし、報知から風向きの逆転の実行までの時間が短いと、塵埃が噴出するエリアからの作業者の移動が間に合わない可能性がある。反対に報知から風向きの逆転までに時間が空くと、作業者は十分な移動時間が確保される反面、冷却風の風向きが切り換わる合を見計らい難い。冷却風の風向きを切り換えるに当たっては、塵埃が噴出するエリアから作業者が移動する時間を適切に確保する一方で、移動し終えた作業者が風向きの切り換わるタイミングを適切に把握できるようにする必要がある。

0008

本発明の目的は、冷却風の風向きを切り換えて熱交換器を清掃するに際に塵埃が噴出するエリアから作業者が移動する時間を十分に確保すると共に、移動し終えた作業者に風向きが切り換わるタイミングを適切に通知できる建設機械を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するために、本発明は、キャブを有する車体、及び前記車体に設けられた作業機を備え、前記車体は、原動機、前記原動機を覆う建屋カバー、前記建屋カバーの内部に冷却風を発生させる冷却ファン、前記冷却ファンと対向して配置された熱交換器、前記車体の周囲に情報を報知出力する出力装置、及び前記冷却ファンによる冷却風を制御するコントローラを備えた建設機械において、前記コントローラは、前記冷却風の風向きの逆転について予め設定された実行条件が満たされた場合に第1報知出力を前記出力装置に指令した後、前記第1報知出力から設定時間後に第2報知出力を前記出力装置に指令し、前記冷却風の風向きを逆転させることを特徴とする。

発明の効果

0010

本発明によれば、冷却風の風向きの切り換えに先行して出力装置による第1報知出力を実行し、建設機械の周囲で作業する作業者に塵埃が噴出するエリアからの移動を促すことができる。そして、作業者の移動が完了した頃合に出力装置による第2報知出力を実行して間もなく風向きを逆転させる旨を報知する。このように報知を2段階に分けることで、作業者は、冷却風の風向きを切り換えて熱交換器を清掃するに際に塵埃が噴出するエリアから作業者が移動する時間を十分に確保すると共に、移動し終えた作業者に風向きが切り換わるタイミングを適切に通知できる。

図面の簡単な説明

0011

本発明の第1実施形態に係る建設機械の代表例であるクローラ式の油圧ショベルの外観構成を表す側面図
図1に示した建設機械に備えられた旋回体の平面図であってエンジンカバーを取り外した状態を表す図
図1に示した建設機械に備えられた旋回体の斜視図であってエンジンカバーを取り外した状態を表す図
図1に示した建設機械に備えられた旋回体の斜視図であってエンジンカバー及び建屋カバーを取り外した状態を表す図
図1に示した建設機械に備えられた旋回体の上部に設けた拡声器及び回転灯を表す斜視図
図1に示した建設機械に備わった駆動システムの要部の油圧回路
図1に示した建設機械に備わったコントローラの構成を表す模式図
図1に示した建設機械に備わったコントローラによる出力装置の制御手順の一例を示すフローチャート
本発明の第2実施形態に係る建設機械に備わった駆動システムの要部の油圧回路図
図9に示した建設機械に備わったコントローラの構成を表す模式図
図9に示した建設機械に備わったコントローラによる出力装置の制御手順の一例を示すフローチャート

実施例

0012

以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。

0013

(第1実施形態)
−建設機械−
図1は本発明の第1実施形態に係る建設機械の代表例であるクローラ式の油圧ショベルの外観構成を表す側面図である。以下の説明において断り書きのない場合は運転席の前方(同図中では左方向)を機体の前方とする。但し、クローラ式の油圧ショベルの例示は本発明の適用対象を限定するものではなく、車体に作業機を取り付けた建設機械であれば、クレーンホイール式の油圧ショベル等の他種の建設機械にも本発明は適用され得る。

0014

図1に示した油圧ショベル1は自走式であり、走行体2及び旋回体3を有する車体と、作業機(フロント作業機)4を備えている。走行体2は建設機械を自走させるための基礎構造体であり、左右の履帯を有するクローラ式である。旋回体3はベースフレームをなす旋回フレーム5、キャブ(運転室)6、建屋カバー7、カウンタウェイト9等を備えている。旋回フレーム5は旋回輪を介して走行体2の上部に旋回可能に設けられている。キャブ6はオペレータ搭乗する運転室を画成するものであり、旋回フレーム5の前部左側に搭載されている。カウンタウェイト9は作業機4との重量バランスをとるであり、旋回フレーム5の後端に搭載されている。建屋カバー7はカウンタウェイト9とキャブ6の間に配置された動力室外郭であり、動力室に配置されたエンジン11(図2)等を覆っている。

0015

また作業機4は土砂掘削作業等を行うための多関節型作業腕であり、旋回フレーム5の前部(キャブ6の右側)に取り付けられている。この作業機4は、旋回フレーム5に連結したブーム4a、ブーム4aの先端に連結したアーム4b、アーム4bの先端に連結したバケット4cを備えている。ブーム4aはブームシリンダ4dにより、アーム4bはアームシリンダ4eにより、バケット4cはバケットシリンダ4fにより駆動される。ブーム4a、アーム4b及びバケット4cは左右に延びる軸を支点にして回動し、作業機4は前後に延びる鉛直面に沿って動作する。バケット4cはアタッチメントであり、ブレーカグラップル等の他のアタッチメントと交換可能である。

0016

図示していないが、キャブ6の内部には、オペレータが座る運転席、オペレータが操作する各種操作装置モニタ等が配置されている。主な操作装置としては、走行油圧モータ(不図示)による走行動作操作入力に用いられる走行用操作レバー53(図6)、旋回体3の旋回動作や作業機4の動作の操作入力に用いられる作業用操作レバー54(図6)が備わっている。なお、オペレータによるレバー操作量電気信号に変換してコントローラ30(図6)に出力する電気式レバーを操作装置として用いた場合を図6で後述するが、油圧式操作レバーを用いることもできる。この場合、操作量パイロット圧圧力センサで測定することでコントローラ30に入力することができる。

0017

−建屋カバー−
図2はエンジンカバーを取り外した旋回体の平面図、図3はその斜視図、図4は更に建屋カバーを取り外した状態を表す斜視図、図5は旋回体の上部に設けた拡声器及び回転灯を表す斜視図である。

0018

建屋カバー7は、側面カバー7a(図3)及び上面カバー7b(図5)を含んで構成されている。側面カバー7aは本実施形態では建屋カバー7の左側面を構成し、後述する熱交換器13やオイルクーラ16に対して冷却風の流通方向における上流側(本例では左側)に位置している。側面カバー7aには、建屋カバー7の内部に冷却風として外気を取り込むための吸気口7cが備わっている。上面カバー7bはオイルクーラ16(後述)の上方に位置している。側面カバー7a及び上面カバー7bは旋回フレーム5に支持された複数のポスト5a(図4)に対して着脱可能に取り付けられている。また、上面カバー7bの上部には、車体の周囲の作業者に情報を報知出力する出力装置として、拡声器61(図5)と回転灯62(同)がボルトを用いて固定されている。拡声器61と回転灯62はコントローラ30(図6)からの信号により制御され、視覚的に(例えば回転灯62の点灯により)又は聴覚的に(例えば拡声器61によるアラーム音の出力により)油圧ショベル1の周囲の作業者に情報が報知される。

0019

建屋カバー7の内部には、エンジン11、油圧ポンプ12、第1冷却ファン14、熱交換器13、フィルタ15(図6)、オイルクーラ16、第2冷却ファン17、油圧モータ18(図6)等の車載機器が収容されている。

0020

エンジン11は原動機であり、クランク軸を左右方向に延ばした横置姿勢で、建屋カバー7の中央(カウンタウェイト9の前側)に配置されて旋回フレーム5に搭載されている。エンジン11の代わりに電動モータが原動機として用いられる場合もある。

0021

油圧ポンプ12はエンジン11の右側に配置されており、エンジン11により駆動されて作動油タンク20から作動油を吸い込んで加圧し、車載された各油圧アクチュエータを駆動する圧油として吐出する。油圧アクチュエータには、ブームシリンダ4d、アームシリンダ4e、バケットシリンダ4f、走行油圧モータ(不図示)、旋回油圧モータ(不図示)、第2冷却ファン17の回転用油圧モータ18等が含まれる。作動油タンク20は、旋回フレーム5の右側部分において油圧ポンプ12の前側に配置されており、各油圧アクチュエータを駆動するための作動油を蓄えている。

0022

第1冷却ファン14はエンジン11の左側に配置されており、エンジン11により駆動されて側面カバー7aの吸気口7cから外気を吸い込んで建屋カバー7内に冷却風を発生させ、発生させた冷却風を主に熱交換器13に供給する。第2冷却ファン17はキャブ6と第1冷却ファン14の間に配置されて旋回フレーム5に搭載されている。第2冷却ファン17は、油圧モータ18により駆動されて側面カバー7aの吸気口7cから外気を吸い込んで建屋カバー7内に冷却風を発生させ、発生させた冷却風を主にオイルクーラ16に供給する。

0023

熱交換器13はキャブ6の後側に配置され、第1冷却ファン14に対して冷却風の流通方向の上流側に(左側)に対向した状態で旋回フレーム5に搭載されている。熱交換器13は、例えばエンジン冷却水を冷却するラジエータターボ過給機によってエンジン11に供給される吸気を冷却するインタークーラエアコンの冷媒を冷却するコンデンサ等を含んで構成されている。熱交換器13は、ラジエータ、インタークーラ、コンデンサ等で生じた熱を吸気口7cから吸い込まれた冷却風に放出することにより、エンジン冷却水、ターボ過給機を通過した吸気、エアコンの冷媒等を冷却する。

0024

オイルクーラ16も熱交換器の1つであり、本実施形態ではキャブ6と熱交換器13の間に配置され、第2冷却ファン17に対して冷却風の流通方向の上流側に(左側)に対向した状態で旋回フレーム5に搭載されている。このオイルクーラ16は、吸気口7cから吸い込まれた冷却風に放熱することで油圧アクチュエータを駆動して作動油タンク20に戻る作動油を冷却する。

0025

なお、熱交換器13とオイルクーラ16の配置は図2等の例示に限られず、オイルクーラ16と熱交換器13の位置を入れ替えても良い。この場合、第2冷却ファン17をエンジン11で駆動し、第1冷却ファン14を油圧モータ18で駆動する。図2図5では図示していないが、建屋カバー7の内部において、熱交換器13及びオイルクーラ16に対してそれぞれ冷却風の流通方向の上流側(左側)に位置するように防塵ネット等のフィルタ15(図6)が設けられている。

0026

−駆動システム−
図6は本実施形態に係る建設機械に備わった駆動システムの要部の油圧回路図である。説明済みの要素については、図6において既出図面と同符号を付して説明を適宜省略する。

0027

図6に示した駆動システムは、エンジン11、油圧ポンプ12、パイロットポンプ22、電磁切換弁23、方向切換弁24、減圧弁電磁比例弁)25、ゲートロック弁26及びコントローラ30等を含んで構成されている。本実施形態では、第2冷却ファン17を油圧モータ18によって駆動する構成を例示している。油圧モータ18は油圧ポンプ12から吐出された圧油で駆動される。油圧ポンプ12と油圧モータ18とを接続する吐出ライン12aには上記電磁切換弁23が設けられている。

0028

電磁切換弁23はスプール正転位置A及び逆転位置Bを有する2位置4ポート切換弁であり、コントローラ30からの指令信号によりソレノイド23aが励磁又は消磁されることで正転位置Aと逆転位置Bとでスプールのポジションが切り換わる。ソレノイド23aが消磁された状態では、電磁切換弁23のスプールはばね力で図中の左側に押し付けられ、油圧ポンプ12から吐出された圧油が正転位置Aを経由して油圧モータ18に図中左側から供給される。これにより油圧モータ18及び第2冷却ファン17が正転し、順方向(オイルクーラ16から第2冷却ファン17に向かう方向)に冷却風が流れる。反対にソレノイド23aが励磁された状態では、電磁切換弁23のスプールはばね力に抗して図中の右側に移動し、油圧ポンプ12から吐出された圧油が逆転位置Bを経由して油圧モータ18に図中右側から供給される。これにより油圧モータ18及び第2冷却ファン17が逆転し、逆方向(第2冷却ファン17からオイルクーラ16に向かう方向)に冷却風が流れる。

0029

また、油圧ポンプ12から吐出された圧油によって油圧アクチュエータ27も駆動される。油圧アクチュエータ27には、ブームシリンダ4d、アームシリンダ4e、バケットシリンダ4f、走行油圧モータ(不図示)、旋回油圧モータ(不図示)等、機体動作に関する油圧アクチュエータが該当する。油圧ポンプ12と油圧アクチュエータ27とを接続する吐出ライン12aには上記方向切換弁24が設けられている。

0030

方向切換弁24は油圧駆動式の3位置切換弁であり、電磁駆動式の減圧弁25を介して受圧室に導かれるパイロット圧により駆動される。減圧弁25は走行用操作レバー53や作業用操作レバー54(後述)等の操作に応じてコントローラ30から入力される指令信号により駆動され、パイロットポンプ22の吐出圧を元圧としてパイロット圧を生成し出力する。パイロットポンプ22がエンジン11で駆動される構成を例示的に図6に示しているが、パイロットポンプ22が他の原動機(電動モータ等)で駆動される構成としても良い。コントローラ30からの指令により減圧弁25を介して方向切換弁24が駆動され、これにより油圧アクチュエータ27に供給される圧油の流れが制御されて油圧アクチュエータ27がオペレータの操作に応じて動作する。

0031

ゲートロック弁26はインターロック装置一種であり、パイロットポンプ22と減圧弁25との間に介在するようにパイロットポンプ22の吐出ライン上に配置されている。このゲートロック弁26は電磁切換弁であり、ゲートロックレバー57の操作に応じてコントローラ30から出力される指令信号により駆動されて閉位置又は開位置に切り換わる。ゲートロック弁26が閉位置に切り換わることでパイロットポンプ22の吐出ラインが遮断され、減圧弁25によるパイロット圧の生成、ひいては油圧アクチュエータ27の動作が不能となる。反対にゲートロック弁26が開位置に切り換わることでパイロットポンプ22の吐出ラインが開通し、減圧弁25によるパイロット圧の生成、ひいては油圧アクチュエータ27の動作が許容される。

0032

コントローラ30には、差圧センサ51、温度センサ52、走行用操作レバー53、作業用操作レバー54及びゲートロックレバー57からの信号が入力される。また、コントローラ30は入力信号に応じて、電磁切換弁23、減圧弁25、ゲートロック弁26、拡声器61及び回転灯62に指令信号を出力する。

0033

差圧センサ51は、オイルクーラ16の通風路の前後における冷却空気の差圧Pを検出しコントローラ30に出力する。この差圧センサ51は建屋カバー7に収容されており、オイルクーラ16に対して冷却風の流通方向上流側及び下流側に、上記ポスト5aを介して旋回フレーム5に支持されている(図4)。なお、同様にして熱交換器13の上流側及び下流側にも差圧センサ51が設置されている(図4)。

0034

温度センサ52は、作動油温度Tを検出しコントローラ30に出力する。本実施形態では、図6において電磁切換弁23と油圧モータ18とを接続する配管に温度センサ52を設置した例を示しているが、温度センサ52は作動油の循環経路上に設置されていれば良い。

0035

走行用操作レバー53は油圧ショベル1の走行動作を指示するレバーであり、レバー角度を検出するポテンショメータ等の角度センサを含んで構成されている。この走行用操作レバー53は、油圧ショベル1の走行動作を指示する際のオペレータのレバー操作量を角度センサで検出しコントローラ30に出力する。

0036

作業用操作レバー54は旋回体3の旋回動作や作業機4の動作を指示するレバーであり、走行用操作レバー53と同様にレバー角度を検出するポテンショメータ等の角度センサを含んで構成されている。この作業用操作レバー54は、旋回体3の旋回動作や作業機4の動作を指示する際のオペレータのレバー操作量を角度センサで検出しコントローラ30に出力する。

0037

ゲートロックレバー57は、寝かせた状態でオペレータの降車を妨げるように運転席(不図示)に対する乗降路に設置されたレバー状ゲートであり、油圧ショベル1の操作系のゲートロック弁26の操作部材を兼ねる。キャブ6においてゲートロックレバー57を引き上げて乗降路を開放しなければ、オペレータが降車し辛いように構成されている。このゲートロックレバー57は、レバー角度(又はレバーポジション)を検出するポテンショメータ等のセンサを含んで構成されており、乗降路を遮断した状態であるか開放した状態であるかがセンサで検出されてコントローラ30に出力される。

0038

−コントローラ−
図7はコントローラ30の構成を表す模式図である。説明済みの要素については、図7において既出図面と同符号を付して説明を適宜省略する。同図に示すように、コントローラ30は、記憶部31、演算部32、入出力部33及びタイマー(不図示)を含んで構成されている。記憶部31はROMやRAM、その他のハードディスク等の記憶媒体を含む記憶装置である。この記憶部31に、制御や演算に必要な各種プログラムや計算式、設定値等が予め格納されている。また、演算部32で演算された演算値や各センサから入力された信号(入力値)等が記憶部31に記憶される。演算部32は例えばCPUであり、記憶部31からプログラム等を読み込み、入出力部33を介して入力された信号に基づいて指令値等を演算する。入出力部33は、各センサからの信号を入力したり、演算部32で演算された指令値に基づいて指令信号を出力したりする。

0039

コントローラ30には種々の機能が備わっている。その1つが油圧ショベル1の動作制御である。図7には表していないが、オペレータの操作に伴って走行用操作レバー53や作業用操作レバー54から信号が入力されると、コントローラ30は信号に応じて減圧弁25に指令信号を出力し、油圧アクチュエータ27を駆動して油圧ショベル1を動作させる。また、コントローラ30には第2冷却ファン17による冷却風を制御する機能も備わっている。本実施形態では第2冷却ファン17による冷却風を制御する機能であり、コントローラ30は、予め設定された実行条件(後述)が満たされたら、第2冷却ファン17の回転方向を逆転させて建屋カバー7の内部の冷却風の風向きを逆流方向に切り換える。

0040

また、図7には表していないが、ゲートロックレバー57の操作に応じたインターロック機能もコントローラ30に備わった基本的機能である。ゲートロックレバー57を引き上げて乗降路の開放された状態がゲートロックレバー57からの信号で検知されると、コントローラ30はゲートロック弁26を閉じ、油圧アクチュエータ27を動作不能とする。オペレータが運転席に座ってゲートロックレバー57を押し下げた状態がゲートロックレバー57からの信号で検知されると、コントローラ30はゲートロック弁26を開き、油圧アクチュエータ27の動作を許容する。

0041

本実施形態のコントローラ30に備わった特に特徴的な機能は、第2冷却ファン17の逆転制御に先行して実行する拡声器61及び回転灯62の動作制御である。具体的には、コントローラ30は、建屋カバー7の内部の冷却風の風向きの逆転(本実施形態においては第2冷却ファン17の逆転動作の実行)について予め設定された実行条件が満たされたら拡声器61及び回転灯62に第1報知出力を指令する。そして、第1報知出力から設定時間後に拡声器61及び回転灯62に第2報知出力を指令し、その後で第2冷却ファン17の逆転駆動による風向きの切り換えを実行する。

0042

上記の実行条件は、差圧センサ51で検出される差圧Pが設定値P1以上であること(P≧P1)、及び温度センサ52で検出される作動油温度Tが設定値T1以上であること(T≧T1)の少なくとも一方に該当することである。この実行条件を組み込んだ制御プログラムや設定値P1,T1は記憶部31に予め記憶されている。例えば、差圧センサ51で検出される差圧Pが設定値P1を超えた場合、フィルタ15やオイルクーラ16が目詰りした状態が推定される。温度センサ52で検出される作動油温度Tが設定値T1を超えた場合も、フィルタ15やオイルクーラ16の目詰りが一因として疑われる。この状態を解消するために付着した塵埃を吹き飛ばしてフィルタ15やオイルクーラ16を清掃することが第2冷却ファン17の逆転制御の目的である。つまり、本実施形態においては、この第2冷却ファン17の逆転制御に先行して拡声器61及び回転灯62を制御して周囲の作業者に注意喚起する(後述)。

0043

また、第2冷却ファン17の逆転制御に関連して、走行用操作レバー53又は作業用操作レバー54が操作されている間、冷却風の風向きの逆転(本実施形態では第2冷却ファン17の逆転動作)の実行を禁止する機能が、コントローラ30に更に備わっている。この手順についても図8を用いて後述する。

0044

−動作−
図8はコントローラ30による拡声器61及び回転灯62の制御手順の一例を示すフローチャートである。同図の手順は、キースイッチ(不図示)の入り操作によってエンジン11が始動すると共にコントローラ30に電源が供給されることで、記憶部31に格納されたプログラムに従ってスタートする。

0045

図8の手順をスタートしたら、コントローラ30はまず、フィルタ15やオイルクーラ16の通風路の目詰りの有無を判定する(ステップS11)。具体的には、温度センサ52で検出された作動油温度Tと予め記憶部31に記憶された設定値T1との比較演算、及び差圧センサ51で検出された差圧Pと予め記憶部31に記憶された設定値P1との比較演算を実行する。この比較演算の結果、T<T1でかつP<P1である場合には、目詰りは生じていないとの推定の下、コントローラ30は風向きの逆転を実行せずにステップS22(後述)に手順を移す。反対にT≧T1又はP≧P1である場合には目詰りの発生が推定され、コントローラ30は風向きの逆転の実行準備移行すべくタイマーを作動させ(ステップS12)、第1報知出力を拡声器61及び回転灯62に指令する(ステップS13)。タイマーは経過時間tを0から毎秒カウントアップする。第1報知出力は、オイルクーラ16等に付着した塵埃が建屋カバー7から噴出するエリアからの移動を促すために油圧ショベル1の周囲で作業する作業者に対して行う第1段階の報知である。例えば拡声器61により断続的な短音を出力したり、比較的遅い回転速度で回転灯62を作動させたりする。

0046

続いて、コントローラ30は、第1報知出力の継続時間が予め記憶部31に記憶された第1の設定時間t1を経過したかを判定する(ステップS14)。具体的には、経過時間tと設定時間t1との比較演算を実行し、経過時間tが設定時間t1に到達するまでステップS14を繰り返し実行する。設定時間t1は作業者の移動に要する時間として必要十分な時間であり、例えば60秒程度に設定することが例示できる。そして、経過時間tが設定時間t1に到達したら(t≧t1)、コントローラ30は経過時間tをリセットして経過時間tを再び0からカウントアップし(ステップS15)、第2報知出力を拡声器61及び回転灯62に指令する(ステップS16)。第2報知出力は、移動した作業者に対して間もなく冷却風を逆流させる旨を警告する第2段階の報知である。例えば拡声器61により第1報知出力時よりも大きな音を連続的に出力したり、第1報知出力時よりも速い回転速度や光量で回転灯62を作動させたりする。

0047

続いて、コントローラ30は、第2報知出力の継続時間が予め記憶部31に記憶された第2の設定時間t2を経過したかを判定する(ステップS17)。具体的には、経過時間tと設定時間t2との比較演算を実行し、経過時間tが設定時間t2に到達するまでステップS17を繰り返し実行する。設定時間t2は風向きの逆転の実行直前である旨の通知であり、例えば5秒程度に設定することが例示できる。そして、経過時間tが設定時間t2に到達したら(t≧t2)、コントローラ30は走行用操作レバー53及び作業用操作レバー54の信号を基に油圧ショベル1の走行操作又は旋回操作がされているかを判定する(ステップS18)。走行操作又は旋回操作がされていれば、コントローラ30は第2報知出力を継続しつつステップS18の判定を繰り返す。その後、走行操作及び旋回操作の双方がされていない状態が確認されたら、コントローラ30はソレノイド23aに指令信号を出力(励磁)して電磁切換弁23を逆転位置Bに切り換えて第2冷却ファン17を逆転駆動する(ステップS19)。これと同時に、コントローラ30は、経過時間tをリセットして経過時間tを再び0からカウントアップする(ステップS20)。

0048

続いて、コントローラ30は、第2冷却ファン17の逆転動作の継続時間が予め記憶部31に記憶された第3の設定時間t3を経過したかを判定する(ステップS21)。具体的には、経過時間tと設定時間t3との比較演算を実行し、経過時間tが設定時間t3に到達するまでステップS21を繰り返し実行する。設定時間t3はオイルクーラ16やフィルタ15の塵埃を吹き飛ばすのに必要十分な時間であり、例えば2秒程度に設定することが例示できる。そして、経過時間tが設定時間t3に到達したら(t≧t3)、コントローラ30はソレノイド23aへの指令信号の出力を停止(消磁)して電磁切換弁23を正転位置Aに復帰させて第2冷却ファン17を正転駆動する(ステップS22)。これと同時に、コントローラ30は拡声器61及び回転灯62への指令信号の出力を停止して報知出力を停止させ(ステップS23)、経過時間tをリセットしてタイマーを停止させる(ステップS24)。タイマーを停止させたら、コントローラ30は手順をステップS11に戻す。

0049

−効果−
(1)本実施形態によれば、第2冷却ファン17の逆転駆動に先行して拡声器61及び回転灯62を用いて第1報知出力を実行し、油圧ショベル1の周囲で作業する作業者に塵埃の噴出するエリアからの移動を促すことができる。そして、作業者の移動が完了した頃合に拡声器61及び回転灯62を用いて第2報知出力を実行し冷却風の風向きを間もなく切り換える旨を報知することで、風向きの逆転が実行されるタイミングを移動した作業者に伝えることができる。このように報知を2段階に分けることで、油圧ショベル1の周囲の作業者の移動時間を十分に確保しつつ、移動し終えた作業者に風向きが切り換わるタイミングを適切に通知できる。

0050

また、作動油温度Tと差圧Pの上昇によりオイルクーラ16やフィルタ15の目詰りを推定しオイルクーラ16やフィルタ15の清掃を試行するので、オーバーヒートの発生が抑制できる。

0051

(2)例えば風向きの逆転により塵埃が噴出するエリアから作業者が移動しても、油圧ショベル1が走行して移動したり旋回体3が旋回したりして塵埃が噴出するエリアが変わり、移動した作業者に向かって塵埃が噴出し得る状態に戻ってしまう可能性がある。そこで、本実施形態においては走行操作時又は旋回操作時に冷却風の風向きの逆転を禁止することで、移動完了して作業者が待機している状況において塵埃が噴出するエリアを固定化し、上記のような不具合を抑制することができる。

0052

(第2実施形態)
図9は本発明の第2実施形態に係る建設機械に備わった駆動システムの要部の油圧回路図である。図9は第1実施形態の図6に対応する図であり、図9において第1実施形態と同様の又は対応する要素には図6と同符号を付して説明を省略する。

0053

本実施形態が第1実施形態と相違する点は、モードスイッチ55と手動逆転スイッチ56が追加され、これらスイッチやゲートロックレバー57の操作に基づく拡声器61及び回転灯62の制御機能(後述)が加わった点である。モードスイッチ55及び手動逆転スイッチ56はいずれもキャブ6の内部に配置されており、運転席に座った状態でオペレータが操作できる。

0054

モードスイッチ55は、自動モード及び手動モードのいずれかの設定の選択に用いるスイッチである。このモードスイッチ55の選択操作により、風向きの逆転の実行(本実施形態では第2冷却ファン17の逆転駆動)を自動モード下で自動的に行うか手動モード下で手動操作により行うかが設定される。モードスイッチ55の選択操作に応じた信号がモードスイッチ55からコントローラ30に入力される。本実施形態では、例えば自動モードを選択操作するとモードスイッチ55からコントローラ30への信号の出力が停止し、手動モードを選択操作するとモードスイッチ55からコントローラ30に信号が出力される。

0055

手動逆転スイッチ56は、冷却風の風向きの逆転を手動で指示する操作装置である。本実施形態では、例えば手動逆転スイッチ56がオンの状態(風向きの逆転が手動で指示されている状態)で手動逆転スイッチ56からコントローラ30に信号が出力される。反対に手動逆転スイッチ56がオフの状態では、手動逆転スイッチ56からの信号の出力が停止した状態となる。

0056

図10は本実施形態におけるコントローラの構成を表す模式図である。図10は第1実施形態の図7に対応する図であり、図10において第1実施形態と同様の又は対応する要素には図7と同符号を付して説明を省略する。

0057

本実施形態においては、手動モードが選択されていることを前提として、冷却風の風向きの逆転が手動で指示された場合、ゲートロックレバー57がキャブ6の乗降路を遮断していることを条件に風向きの逆転を許容する機能が備わっている。第1実施形態において風向きの逆転の手順は実行条件が満たされたことをもって報知工程を経て自動的に実行されるものであったが、本実施形態では風向きの逆転の実行に関して自動モードか手動モードかを選択できる。つまり本実施形態では手動逆転スイッチ56により風向きの逆転を手動で指示することができるが、コントローラ30は自動モードでは手動操作を受け付けず、手動モードが選択されている場合にのみ手動操作を受け付ける。但し、ゲートロックレバー57によるインターロックが機能している状態(乗降路が開放されている状態)ではコントローラ30により風向きの逆転が禁止され、手動操作がされても操作は受け付けられない。ゲートロックレバー57によるインターロックが解除されている状態(乗降路が遮断されている状態)の場合にのみ、コントローラ30により風向きの逆転が許容されて手動操作が受け付けられる。これらの判定は、モードスイッチ55、手動逆転スイッチ56及びゲートロックレバー57の信号に基づいて行われる。

0058

図11は本実施形態におけるコントローラによる出力装置の制御手順の一例を示すフローチャートである。図11は第1実施形態の図8に対応する図であり、図11において第1実施形態と同様の又は対応する手順には図8と同符号を付して説明を省略する。本実施形態においては、第1実施形態のステップS11〜S24(図8)の手順にステップS1,S2,S3の手順が加わっている。ステップS1〜S3の手順が加わった点を除き、ステップS11〜S24の手順は第1実施形態と同様である。

0059

本実施形態において、図11の手順をスタートしたら、コントローラ30はまず、モードスイッチ55の信号を基に自動モードが選択されているかを判定する(ステップS1)。自動モードが選択されていれば、コントローラ30はステップS11に手順を移し、第1実施形態と同様にステップS11〜S24の手順を実行する。本実施形態の場合、ステップS24の手順を実行したら、コントローラ30はステップS1に手順を戻す。

0060

反対に手動モードが選択されていれば、コントローラ30は手動逆転スイッチ56の信号を基に風向きの逆転が手動操作されているかを判定する(ステップS2)。手動モードが選択されていても手動操作が行われていなければ、コントローラ30は風向きの逆転を実行せずにステップS22に手順を移す。手動モード下で手動操作がされていれば、コントローラ30はゲートロックレバー57の信号を基にインターロックが解除された状態(乗降路が遮断された状態)であるかを判定する(ステップS3)。インターロックが機能した状態(乗降路が開放された状態)であれば、コントローラ30は手動操作を受け付けずにステップS22に手順を移す。インターロックが解除された状態(乗降路が遮断された状態)であれば、コントローラ30は手動操作を受け付けてステップS12に手順を移す。ステップS12に手順を移すことで、自動モード下で風向きの逆転の実行に関する条件判定の手順(ステップS11)をバイパスして風向きの逆転の報知工程に移行する。ステップS12に手順を移してからの一連の手順(ステップS12〜S24)は第1実施形態で説明した通りである。これにより自動実行条件が満たされているかどうかに関わらず、風向きの逆転とそれに先行する周囲への報知をオペレータは任意のタイミングで行うことができる。

0061

以上に説明した点を除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。本実施形態においても自動モード下で第1実施形態と同様の効果を得ることができる。それに加え、手動モード下においては、任意のタイミングでフィルタ15やオイルクーラ16の清掃が行えることの他、次の効果が得られる。例えば運転席でオペレータが手動逆転スイッチ56を操作する際、衣服(例えば)が走行用操作レバー53や作業用操作レバー54に引っ掛かる等して意図せず油圧ショベル1が動作する可能性がある。また、乗降の際に手動逆転スイッチ56に体が触れてしまい、意図せずして建屋カバー7の吸気口7cから周囲に塵埃が噴出する可能性もある。本実施形態においては、風向きの逆転の手動操作をゲートロックレバー57に係るインターロック機能に関連付け、操作の意思をもってインターロックを解除した場合にのみ手動操作を受け付ける構成とすることで、上記のような意図しない動作を防止できる。

0062

(変形例)
以上においては、冷却風の風向きを逆転させる機構として、第2冷却ファン17を油圧モータ18で駆動する構成とし、油圧モータ18の回転方向を切り換えることで冷却風の風向きを逆転させる構成を例示した。しかし、冷却風の風向きを逆転させる機構はこのような構成に限定されない。例えば油圧モータ18に代えて電動モータを採用することもできる。この場合は電磁切換弁23が不要であり、コントローラ30で電動モータを直接制御する構成となる。また、モータの逆転により第2冷却ファン17の回転方向を切り換える構成に限らず、例えば第2冷却ファン17のブレードの角度を可変とし、同一の回転方向で風向きが逆転する構成とすることもできる。この場合には、コントローラ30でブレードの角度を制御する構成とする。また第2冷却ファン17の回転方向が一定となるため、第2冷却ファン17をエンジン11で駆動する構成とすることができる。また、エンジン11で第2冷却ファン17を駆動する場合、回転方向を変えて伝達できるギヤボックスを第2冷却ファン17とエンジン11の間に介在させる構成とすることも考えられる。この場合はギヤボックスをコントローラ30で制御する。

0063

また、本発明の特徴は風向きの逆転に先行して複数の段階に分けて周囲の作業者に報知することにあり、必要があれば3段階以上に分けて報知する構成としても良い。

0064

自動モードにおいて風向きの逆転の実行条件として、作動油温度Tや差圧Pの上昇を例に挙げて説明したが、例えばエンジン稼働時間について一定周期で風向きの逆転を実行する等、一定期間の経過を風向きの逆転の実行条件とすることもある。このような場合にも本発明は適用可能である。例えばステップS11の判定で時間経過を判定するようにプログラムすれば良い。

0065

オイルクーラ16を冷却する第2冷却ファン17を制御対象とした場合を例に挙げて説明したが、オイルクーラ16に限らずその他の熱交換器(つまり熱交換器13)にも同様の課題が存在する。そのため、第2冷却ファン17の代わりに、又は第2冷却ファン17に加えて、第1冷却ファン14にも本発明を適用することができる。この場合、例えばプーリ及びベルト等の動力伝達機構で第1冷却ファン14と第2冷却ファン17とを連結し、油圧モータ18により2つのファンが駆動される構成とすることが考えられる。オイルクーラ16か熱交換器13のいずれかの性能低下が疑われる場合に、第2冷却ファン17と第1冷却ファン14を一緒に逆転させる態様である。2つのファンを別々に逆転させる必要がある場合には、第1冷却ファン14を駆動するモータを追加したり、第1冷却ファン14とエンジン11の間にギヤボックスを介在させたり、第1冷却ファン14を可変ブレード式にしたりすることが考えられる。

0066

周囲の作業者に報知出力する出力装置として拡声器61と回転灯62の2つを搭載したが、拡声器61及び回転灯62のいずれか一方を省略しても良い。また、聴覚的に報知出力する態様としては、拡声器61で警告音を発する態様には必ずしも限定されず、例えば予め作成又は録音しておいた言葉による第1報知出力及び第2報知出力に関する音声データを再生し出力する態様としても良い。視覚的に報知出力する装置も回転灯62には必ずしも限定されず、例えば単なるランプを用いて点灯、点滅、点滅間隔、色等を組み合わせて第1報知出力及び第2報知出力を区別して出力する構成でも良い。モニタを設置したテキスト表示を採用又は組み合わせることも考えられる。

0067

また、第1報知出力の継続に関する設定時間t1や第2報知出力に関する設定時間t2、冷却ファンの逆回駆動に関する設定時間t3を60秒、5秒、2秒とした場合を例に挙げて説明したが、これらは柔軟に変更可能である。作業現場規模や塵埃の種類や性状、浮遊量に応じて設定時間t1,t2,t3は適宜設定変更可能である。

0068

また、建設機械として油圧ショベル1を例に挙げて説明したが、例えば油圧クレーン等の他の建設機械にも本発明は適用可能であり、同様の効果を得ることができる。

0069

1…油圧ショベル(建設機械)、2…走行体(車体)、3…旋回体(車体)、4…作業機、4d…ブームシリンダ(油圧アクチュエータ)、4e…アームシリンダ(油圧アクチュエータ)、4f…バケットシリンダ(油圧アクチュエータ)、6…キャブ、7…建屋カバー、11…エンジン(原動機)、12…油圧ポンプ、13…熱交換器、14…第1冷却ファン(冷却ファン)、15…フィルタ、16…オイルクーラ(熱交換器)、17…第2冷却ファン(冷却ファン)、22…パイロットポンプ、24…方向切換弁、25…減圧弁、26…ゲートロック弁、27…油圧アクチュエータ、30…コントローラ、53…走行用操作レバー、54…作業用操作レバー、55…モードスイッチ、56…手動逆転スイッチ、57…ゲートロックレバー、61…拡声器(出力装置)、62…回転灯(出力装置)、t1,t2,t3…設定時間

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • トヨタ自動車株式会社の「 車両に搭載される熱交換器用のファンシュラウド」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】車両に搭載される熱交換器用のファンシュラウドにおいて、パワーユニット室側からの熱気が熱交換器に回り込むことを抑制しつつ、熱交換器に対して効率的に外気を供給することである。【解決手段】 ファン... 詳細

  • 本田技研工業株式会社の「 車両用バッテリのエア吸気構造」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】車両用シートの横にリヤサイドエアバッグを設けた場合であっても、吸気口を配置すると共に、トランク室内に溜まった暖かいエアの吸気を防止すること。【解決手段】車両後部の下方にバッテリユニット18が設... 詳細

  • 吉川工業株式会社の「 接近警報システム」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】親局と子局とが接近したときに警報を発報する接近警報システムにおいて、接近した子局を特定可能とする。【解決手段】一又は複数の親局と一又は複数の子局とが接近したときに警報を発報する接近警報システム... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ