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技術 ゴム組成物およびその架橋体

出願人 三井化学株式会社
発明者 坂井達弥猪股清秀有野恭巨市野光太郎
出願日 2019年3月22日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-054814
公開日 2020年9月24日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-152863
状態 未査定
技術分野 剛性・可とう管 高分子物質の処理方法 高分子組成物
主要キーワード ポリエチレン構造 ゴム主剤 所定質量 シート状試料 ブレンド材 容積分率 ニトリル系ゴム 級アミン系老化防止剤
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重要な関連分野

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課題

EPDMなどのエチレンα−オレフィン非共役ポリエン共重合体が有するほかの特性を維持しながら、優れた耐油性をも有するゴム組成物およびゴム架橋体を提供する。

解決手段

エチレン・炭素原子数3〜20のα−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100質量部と、エチレン・酢酸ビニル共重合体(B)3〜40質量部とを含むゴム組成物である。好ましくは、前記エチレン・酢酸ビニル共重合体(B)における酢酸ビニル含量が5〜50質量%である。

概要

背景

エチレンプロピレンジエン共重合体ゴム(EPDM)は、その分子構造の主鎖に不飽和結合を有しないため、汎用共役ジエンゴムと比べ、耐熱老化性耐候性耐オゾン性に優れ、自動車用部品電線用材料、電気電子部品建築土木資材、工業材部品等の種々の用途に広く用いられている。

EPDMは、多くの場合、カーボンブラック等の補強材を配合したゴム組成物の形で用いられ、ゴム架橋体の製造に供される。EPDM等を含むゴム組成物は、架橋剤をさらに含む形で成形及び架橋に供せられ、ゴム架橋体に導かれる。

ところで、EPDMを含むゴム組成物およびゴム架橋体は、オイルに曝されるおそれのある環境で使用される場合、特に自動車用途に用いられる場合、耐油性が求められることがある。ところが、EPDMは炭化水素で構成させた構造を有しており、非極性であることから、極性ゴムなどと比べて耐油性が悪い傾向にある。そのため、EPDMを含むゴム組成物およびゴム架橋体は、オイルに曝されるおそれのある環境で使用される場合、耐油性を向上させる必要がある。このような状況の下、EPDMを含むゴム組成物またはゴム架橋体の耐油性を向上させるために従来種々の試みがなされてきている。

EPDMを含むゴム組成物またはゴム架橋体の耐油性を向上させる方法には、種々の方法がある。
例えば、EPDMを含むゴム組成物におけるオイルの含有量を多くすると、得られるゴム架橋体をオイルに曝される環境においたときに、当該ゴム架橋体の外部から吸収されるオイルの量をある程度減らすことができる。

また、EPDMを含むゴム組成物に極性ゴムをブレンドする試みもなされている。例えば、特許文献1には、ホース原料となるゴム組成物として、EPDMと耐油性に優れるニトリル系ゴムとを特定の割合でブレンドしてなるブレンド材を含むゴム組成物が開示されている。この特許文献1には、ゴム組成物を加硫してなる架橋体についての耐油性の評価も示されている。

また、EPDMに充填材を添加する試みもなされている。例えば、特許文献2には、耐油性ホースとして、EPDMに充填材を混合してなる混合物を成形してなるホースが開示されており、EPDMに対する充填材の量を特定の割合とすると耐油性が向上することが示されている。これに関連して、特許文献3には、耐油性に優れたEPDMゴム組成物として、特定の複数種類の充填材を特定の割合でブレンドしたものを充填材として採用してなるEPDMゴム組成物が開示されている。ここで、特許文献3には、このEPDMゴム組成物が、油系媒体を搬送するホースに好適に利用できることも開示されている。

概要

EPDMなどのエチレン・α−オレフィン非共役ポリエン共重合体が有するほかの特性を維持しながら、優れた耐油性をも有するゴム組成物およびゴム架橋体を提供する。エチレン・炭素原子数3〜20のα−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100質量部と、エチレン・酢酸ビニル共重合体(B)3〜40質量部とを含むゴム組成物である。好ましくは、前記エチレン・酢酸ビニル共重合体(B)における酢酸ビニル含量が5〜50質量%である。なし

目的

したがって、ほかの特性を損なうことなくゴム組成物およびゴム架橋体の耐油性を向上することが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

エチレン炭素原子数3〜20のα−オレフィン非共役ポリエン共重合体(A)100質量部と、エチレン・酢酸ビニル共重合体(B)3〜40質量部とを含むゴム組成物

請求項2

前記エチレン・酢酸ビニル共重合体(B)における酢酸ビニル含量が5〜50質量%である請求項1に記載のゴム組成物。

請求項3

請求項1〜2のいずれか1項に記載のゴム組成物を架橋してなるゴム架橋体

請求項4

請求項3に記載のゴム架橋体を含むホース

請求項5

請求項3に記載のゴム架橋体からなる外層を含む複層ホース

請求項6

水系ホースである請求項4に記載のホースまたは請求項5に記載の複層ホース。

請求項7

エアーホースである請求項4に記載のホースまたは請求項5に記載の複層ホース。

請求項8

自動車用ホースである請求項4に記載のホースまたは請求項5に記載の複層ホース。

技術分野

0001

本発明は、ゴム組成物およびその架橋体に関する。

背景技術

0002

エチレンプロピレンジエン共重合体ゴム(EPDM)は、その分子構造の主鎖に不飽和結合を有しないため、汎用共役ジエンゴムと比べ、耐熱老化性耐候性耐オゾン性に優れ、自動車用部品電線用材料、電気電子部品建築土木資材、工業材部品等の種々の用途に広く用いられている。

0003

EPDMは、多くの場合、カーボンブラック等の補強材を配合したゴム組成物の形で用いられ、ゴム架橋体の製造に供される。EPDM等を含むゴム組成物は、架橋剤をさらに含む形で成形及び架橋に供せられ、ゴム架橋体に導かれる。

0004

ところで、EPDMを含むゴム組成物およびゴム架橋体は、オイルに曝されるおそれのある環境で使用される場合、特に自動車用途に用いられる場合、耐油性が求められることがある。ところが、EPDMは炭化水素で構成させた構造を有しており、非極性であることから、極性ゴムなどと比べて耐油性が悪い傾向にある。そのため、EPDMを含むゴム組成物およびゴム架橋体は、オイルに曝されるおそれのある環境で使用される場合、耐油性を向上させる必要がある。このような状況の下、EPDMを含むゴム組成物またはゴム架橋体の耐油性を向上させるために従来種々の試みがなされてきている。

0005

EPDMを含むゴム組成物またはゴム架橋体の耐油性を向上させる方法には、種々の方法がある。
例えば、EPDMを含むゴム組成物におけるオイルの含有量を多くすると、得られるゴム架橋体をオイルに曝される環境においたときに、当該ゴム架橋体の外部から吸収されるオイルの量をある程度減らすことができる。

0006

また、EPDMを含むゴム組成物に極性ゴムをブレンドする試みもなされている。例えば、特許文献1には、ホース原料となるゴム組成物として、EPDMと耐油性に優れるニトリル系ゴムとを特定の割合でブレンドしてなるブレンド材を含むゴム組成物が開示されている。この特許文献1には、ゴム組成物を加硫してなる架橋体についての耐油性の評価も示されている。

0007

また、EPDMに充填材を添加する試みもなされている。例えば、特許文献2には、耐油性ホースとして、EPDMに充填材を混合してなる混合物を成形してなるホースが開示されており、EPDMに対する充填材の量を特定の割合とすると耐油性が向上することが示されている。これに関連して、特許文献3には、耐油性に優れたEPDMゴム組成物として、特定の複数種類の充填材を特定の割合でブレンドしたものを充填材として採用してなるEPDMゴム組成物が開示されている。ここで、特許文献3には、このEPDMゴム組成物が、油系媒体を搬送するホースに好適に利用できることも開示されている。

先行技術

0008

特開2001−206987号公報
特開2002−295743号公報
特開2016−089120号公報

発明が解決しようとする課題

0009

このように、従来、EPDMを含むゴム組成物またはゴム架橋体の耐油性を向上させるために、種々の試みがなされているが、ほかの特性との兼ね合いで依然として改善の余地がある。

0010

この点、EPDMを含むゴム組成物におけるオイルの含有量を多くする場合、耐油性の向上に一定の限界がある。
また、EPDMを含むゴム組成物に極性ゴムをブレンドする場合、EPDMと極性ゴムとの相溶性が悪いために、ゴム架橋体としたときの強度が低下する場合がある。また、EPDMの特徴である耐熱性が、極性ゴムとのブレンドによって低下する場合もある。したがって、ほかの特性を損なうことなくゴム組成物およびゴム架橋体の耐油性を向上することが望まれている。

0011

そこで、本発明は、EPDMなどのエチレン・α−オレフィン非共役ポリエン共重合体が有するほかの特性を維持しながら、優れた耐油性をも有するゴム組成物およびゴム架橋体を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明者らは、EPDMに特定量EVAを添加すると、ほかの物性を悪化させることなく耐油性を向上させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、下記[1]〜[8]に係るものである。

0013

[1]
エチレン・炭素原子数3〜20のα−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100質量部と、
エチレン・酢酸ビニル共重合体(B)3〜40質量部と
を含むゴム組成物。
[2]
前記エチレン・酢酸ビニル共重合体(B)における酢酸ビニル含量が5〜50質量%である前記[1]に記載のゴム組成物。
[3]
前記[1]〜[2]のいずれかに記載のゴム組成物を架橋してなるゴム架橋体。
[4]
前記[3]に記載のゴム架橋体を含むホース。
[5]
前記[3]に記載のゴム架橋体からなる外層を含む複層ホース
[6]
水系ホースである前記[4]に記載のホースまたは前記[5]に記載の複層ホース。
[7]
エアーホースである前記[4]に記載のホースまたは前記[5]に記載の複層ホース。
[8]
自動車用ホースである前記[4]に記載のホースまたは前記[5]に記載の複層ホース。

発明の効果

0014

本発明によれば、EPDMなどのエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体が有するほかの特性を維持しながら、優れた耐油性をも有するゴム組成物およびゴム架橋体を提供することができる。

0015

〔ゴム組成物〕
本発明に係るゴム組成物は、
エチレン・炭素原子数3〜20のα−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)と、
エチレン・酢酸ビニル共重合体(B)と
を含む。

0016

ここで、本明細書において、エチレン・炭素原子数3〜20のα−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)100質量部に対する各成分の質量部は、「phr」と呼ばれることがある。また、「phr」という表現油展ゴムにおける油展量についても用いられる場合もあるが、その場合、油展ゴム中の構成ゴムの量100質量部に対して配合されているオイルの量を表す。
以下、本発明のゴム組成物、および、本発明のゴム組成物を構成する各構成成分について詳細に説明する。

0017

<エチレン・炭素原子数3〜20のα−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)>
本発明のゴム組成物を構成するエチレン・炭素原子数3〜20のα−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A)(本明細書において、単に「共重合体(A)」とも呼ばれる場合がある。)は、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンと、非共役ポリエンとの共重合体である。すなわち、共重合体(A)は、エチレン由来構造単位と、炭素原子数3〜20のα−オレフィン由来の構造単位と、非共役ポリエン由来の構造単位とを含む。本発明のゴム組成物において、共重合体(A)はゴム主剤として機能する。

0018

ここで、本明細書において、「エチレン由来の構造単位」というときは、エチレンに対応する構造単位、すなわち、−CH2−CH2−で表される構造単位を意味する。「炭素原子数3〜20のα−オレフィン由来の構造単位」および「非共役ポリエン由来の構造単位」についても同様に解釈され、それぞれ、炭素原子数3〜20のα−オレフィンに対応する構造単位、および、非共役ポリエンに対応する構造単位を意味する。

0019

本発明で用いられる共重合体(A)は、ゴム成分であって、ランダム共重合体でも、ブロック共重合体でもよい。共重合体(A)は、耐候性および加硫性等に優れる点で好ましい。

0020

ここで、上記炭素原子数3〜20のα−オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテン、4−メチルペンテン−1、1−ヘキセン、1−ヘプテン1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、9−メチルデセン−1、11−メチルドデセン−1および12−エチルテトラデセン−1などが挙げられる。なかでも、プロピレン、1−ブテン、4−メチルペンテン−1、1−ヘキセンおよび1−オクテンが好ましく、特にプロピレンが好ましい。これらα−オレフィンは、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。

0021

また、非共役ポリエンの具体例として、
1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、8−メチル−4−エチリデン−1,7−ノナジエン、4−エチリデン−1,7−ウンデカジエン等の鎖状非共役ジエン
ノルボルナジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)、5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−イソブテニル−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−メチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(3,4−ジメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−エチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2−ジメチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(5−エチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2,3−トリメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン等の不飽和ノルボルネン誘導体、メチルテトラヒドロインデン、および、ジシクロペンタジエン、などの環状非共役ジエン
2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン等のトリエン
などが挙げられる。これらの非共役ポリエンのうち、VNBおよびENBが好ましい。

0022

これらの非共役ポリエンは一種単独で用いても、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
共重合体(A)の具体例として、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネンランダム共重合体、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体などが挙げられる。

0023

上記共重合体(A)は、エチレン由来の構造単位を、好ましくは40〜80質量%、より好ましくは45〜75質量%、さらに好ましくは50〜70質量%含む。また、非共役ポリエン由来の構造単位を、好ましくは2〜15質量%、より好ましくは2〜10質量%、さらに好ましくは3〜8質量%含む。なお、本明細書において、共重合体(A)中のエチレン由来の構造単位の含有量は「エチレン含量」と呼ばれる場合があり、共重合体(A)中の非共役ポリエン由来の構造単位の含有量は「非共役ポリエン含量」と呼ばれる場合がある。

0024

また、上記共重合体(A)は、炭素原子数3〜20のα−オレフィン由来の構造単位に対するエチレン由来の構造単位の質量比が90/10〜40/60、好ましくは、60/40〜70/30である。この質量比が前記範囲内であると、機械強度が良好な材料が得られる。

0025

このような共重合体(A)を構成するエチレン・炭素原子数3〜20のα−オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、1種単独であっても良く、2種以上の組み合わせであっても良い。

0026

本発明において、共重合体(A)を構成しうる共重合体は、オイルを添加してなる油展ゴムの形態であっても良く、あるいは、非油展ゴムの形態であっても良い。
ただ、共重合体(A)として油展ゴムの形態のものが用いられる場合、共重合体(A)についての「質量部」および「質量%」は、特に別途の記載がない限り、油展ゴムの総質量から油展ゴムに含まれるオイルの質量を除いた残りの質量を基準とする。例えば、共重合体(A)として油展量a(phr)の油展ゴム X(g)が採用される場合、「質量部」の基準となる共重合体(A)の質量は、X×100/(100+a)(g)となる。

0027

<エチレン・酢酸ビニル共重合体(B)>
本発明のゴム組成物は、上記共重合体(A)のほかにエチレン・酢酸ビニル共重合体(B)(本明細書において、単に「共重合体(B)」とも呼ばれる場合がある。)を含む。本発明においてエチレン・酢酸ビニル共重合体(B)を必須成分とするのは、エチレン・酢酸ビニル共重合体(「EVA」とも呼ばれる場合がある。)が、EPDMなどの上記共重合体(A)との相溶性が良く、且つ、上記共重合体(A)と組み合わされたときに上記共重合体(A)が有する種々の物性を悪化させることなく耐油性を向上させることができることに基づいている。これは、おそらく、上記共重合体(A)に共重合体(B)を組み合わせることにより、ゴム組成物を架橋して得られるゴム架橋体における架橋密度が低下するからと推測している。

0028

ここで、本発明のゴム組成物については、上記共重合体(A)に対する共重合体(B)の割合が一定の範囲にあると、共重合体(B)なしのゴム組成物と比べて、引張破断点伸び当たりの耐油性が高い傾向にある。一方、上記共重合体(A)に対する共重合体(B)の割合が過度に多いと、ゴム架橋体としたときに伸びにくくなる傾向にある。これらを踏まえ、本発明では、ゴム組成物における共重合体(B)の含有量を、共重合体(A)100質量部に対して、3〜40質量部としている。この共重合体(B)の含有量は、好ましくは5〜30質量部である。

0029

また、上記共重合体(B)は、酢酸ビニル由来の構造単位を、5質量%〜50質量%含むことが好ましく、15質量%〜50質量%含むことがより好ましく、20質量%〜50質量%含むことがより好ましい。共重合体(B)における酢酸ビニル由来の構造単位の含量が前記範囲内にあると、酢酸ビニル構造による耐油性が十分に発現しながら、ポリエチレン構造によりゴム成分(共重合体(A))と共重合体(B)とが良好に相溶する傾向にある。

0030

ここで、本明細書において、「酢酸ビニル由来の構造単位」というときは、酢酸ビニルに対応する構造単位、すなわち、−CH2−CH(OC(=O)CH3)−で表される構造単位を意味する。なお、本明細書において、共重合体(B)中のエチレン由来の構造単位の含有量は「エチレン含量」と呼ばれる場合があり、共重合体(B)中の酢酸ビニル由来の構造単位の含有量は「酢酸ビニル含量」と呼ばれる場合がある。

0031

<架橋剤(C)>
本発明のゴム組成物は、上記共重合体(A)および共重合体(B)を含むところ、通常の態様においては、架橋剤(C)をさらに含む。本発明のゴム組成物を構成する架橋剤(C)は、上記共重合体(A)を架橋可能である限り特に限定されず、硫黄系化合物過酸化物系架橋剤などゴムの分野において通常用いられる種々のものであってもよい。

0032

本発明で用いることのできる架橋剤(C)の1つとして、イオウ系化合物(C1)が挙げられる。
イオウ系化合物(C1)の種類としては、イオウ塩化イオウ、二塩化イオウ、モルフォリンジスルフィドアルキルフェノールジスルフィドテトラメチルチウラムジスルフィドジチオカルバミン酸セレン等が挙げられる。この中でも、イオウやテトラメチルチウラムジスルフィドが好ましい。

0033

一方、本発明で好適な架橋剤(C)として、過酸化物系架橋剤(C2)が挙げられる。
過酸化物系架橋剤(C2)としては、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカンなどのパーオキシケタール、並びに、
ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α'−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシヘキサンなどのジアルキルパーオキサイド等が挙げられる。

0034

本発明のゴム組成物における架橋剤(C)の含有量は、共重合体(A)100質量部に対して、0.01〜10質量部であり、好ましくは0.01〜7質量部である。
ここで、架橋剤(C)としてイオウ系化合物(C1)が用いられる場合、その含有量は、前記共重合体(A)100質量部に対して0.01〜5質量部であることが好ましい。
一方、架橋剤(C)として過酸化物系架橋剤(C2)が用いられる場合、その含有量は、前記共重合体(A)100質量部に対して0.5〜7質量部であることが好ましい。

0035

<その他の成分>
本発明のゴム組成物は、上述した共重合体(A)および共重合体(B)を含む。本発明のゴム組成物は、用途に合わせてさらにその他の成分を含んでいても良い。
本発明のゴム組成物に含まれうるその他の成分として、補強材(以下「補強材(D)」)、可塑剤加硫促進剤共架橋剤加硫助剤加工助剤老化防止剤活性剤ゲル化防止剤等の種々の添加剤が挙げられる。

0036

補強材(D)
本発明のゴム組成物は、架橋体としたときの引張強度引裂強度耐摩耗性などの機械的性質を高めるために、補強材(D)を含んでいても良い。
補強材(D)の種類としては、カーボンブラック、シリカ活性炭酸カルシウム軽質炭酸カルシウム重質炭酸カルシウムタルククレー等が挙げられる。これらの補強材は、1種単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることができる。

0037

この中でも、ゴムマトリックスへの均一分散性と優れた補強性、および汎用性(コスト)という観点から、補強材(D)は、カーボンブラックおよびシリカからなる群より選ばれる1種以上であることが好ましい。

0038

カーボンブラックの種類は特に限定されないが、使用目的に応じて、通常ゴム工業において用いられる公知のタイプ、例えば、ファーネスブラックASTMD 1765による分類)、チャンネルブラックサーマルブラックアセチレンブラック等が挙げられる。

0039

ここで、カーボンブラックは、シランカップリング剤等で表面処理して使用してもよい。
一方、シリカについても種類は特に限定されないが、使用目的に応じて、通常ゴム工業において用いられる公知の乾式シリカ湿式シリカ等が挙げられる。

0040

また、重質炭酸カルシウムとしては、市販されている「ホワイトンSB」(商品名;白石カルシウム株式会社)等を用いることができる。
補強材(D)の種類および配合量は、その用途により適宜選択できるが、共重合体(A)100質量部に対して、1種当たり通常10〜400質量部、好ましくは10〜350質量部である。

0041

可塑剤
本発明のゴム組成物は、その用途に応じて、ゴムの分野において軟化剤として一般的に用いられる公知の可塑剤をさらに含んでいてもよい。
このような可塑剤の具体例としては、プロセスオイル(例えば、「ダイアナプロセスオイル PS−430」(商品名;出光興産株式会社製)など)、潤滑油パラフィン油流動パラフィン石油アスファルト、およびワセリン等の石油系軟化剤コールタール、およびコールタールピッチ等のコールタール系軟化剤;ひまし油アマニ油ナタネ油大豆油、およびヤシ油等の脂肪油系軟化剤;蜜ロウカルナウバロウ、およびラノリン等のロウ類リシノール酸パルミチン酸ステアリン酸ステアリン酸バリウムステアリン酸カルシウム、およびラウリン酸亜鉛等の脂肪酸またはその塩;ナフテン酸パイン油、およびロジンまたはその誘導体;テルペン樹脂石油樹脂アタクチックポリプロピレン、およびクマロンインデン樹脂等の合成高分子物質ジオクチルフタレートジオクチルアジペート、およびジオクチルセバケート等のエステル系軟化剤;その他、マイクロクリスタリンワックス液状ポリブタジエン変性液状ポリブタジエン、液状チオコール、炭化水素系合成潤滑油トール油、およびサブ(ファクチス)などが挙げられる。なかでも、石油系軟化剤が好ましい。石油系軟化剤の中では、石油系プロセスオイルが好ましく、この中でもパラフィン系プロセスオイルナフテン系プロセスオイルアロマ系プロセスオイル等がさらに好ましい。

0042

ここで、上記可塑剤の含有量は、その用途により適宜選択でき、通常、共重合体(A)100質量部に対して、最大200質量部、好ましくは最大150質量部、より好ましくは最大130質量部が望ましい。

0043

加硫促進剤
本発明に係るゴム組成物に架橋剤(C)が含まれる場合、このゴム組成物は、上記共重合体(A)、共重合体(B)および架橋剤(C)のほかに、加硫促進剤をさらに含んでいてもよい。

0044

ここで、本発明に係るゴム組成物において、加硫促進剤の含有量は、上記共重合体(A)100質量部に対して、好ましくは0.1〜15質量部、より好ましくは0.5〜10質量部である。このような含有量でゴム組成物に加硫促進剤が含まれることにより、ゴム組成物が優れた架橋特性を有し、得られるゴム架橋体におけるブルームの発生をより低減することができる。

0045

加硫促進剤の具体例としては、N−シクロヘキシル2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(例えば、「サンセラーCM」(商品名;三新化学工業株式会社製)など)、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N'−ジイソプロピル
−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾール(例えば、「サンセラーM」(商品名;三新化学工業株式会社製)など)、2−(4−モルホリノジチオペンチアゾール(例えば、「ノクセラーMDB−P」(商品名;三新化学工業株式会社製)など)、2−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルフォリノチオベンゾチアゾールジベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾール系;ジフェニルグアニジントリフェニルグアニジンジオルソトリルグアニジン等のグアニジン系;アセトアルデヒドアニリン縮合物ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、アルデヒドアミン系;2−メルカプトイミダゾリン等のイミダゾリン系;ジエチルチオウレアジブチルチオウレア等のチオウレア系テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド(例えば、「サンセラーTT」(商品名;三新化学工業株式会社製)など)、テトラエチルチウラムジスルフィド(例えば、「サンセラーTET」(商品名;三新化学工業株式会社製)など)等のチウラム系;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(例えば、「サンセラーBZ」(商品名;三新化学工業株式会社製)など)、ジエチルジチオカルバミン酸テルル等のジチオ酸塩系エチレンチオ尿素(例えば、「サンセラー22−C」(商品名;三新化学工業株式会社製)など)、N,N'−ジエチルチオ尿素等のチオウレア系;ジブチルキサトゲ酸亜鉛等のザンテート系;その他亜鉛華(例えば、「META−Z102」(商品名;井上石灰工業株式会社製)などの酸化亜鉛)等が挙げられる。

0046

共架橋剤
上記架橋剤(C)として過酸化物系架橋剤(C2)を用いる場合には、本発明に係るゴム組成物には、上記共重合体(A)、共重合体(B)および架橋剤(C)のほかに、物性や加硫速度改善などを目的として、必要に応じて、適宜な共架橋剤をさらに含むことができる。

0047

共架橋剤の例として、
タイク(商品名;三菱ケミカル株式会社製)の如きトリアリルイソシアヌレート(TAIC);
タック(商品名;株式会社武蔵野化学研究所製)の如きトリアリルシアヌレート(TAC);
ブレンマーPDE−100(商品名;日油株式会社製)の如きポリエチレングリコールジメタクリレート(PEGDM)、アクリエステルTHF(商品名;三菱ケミカル株式会社製)の如きメタクリル酸テトラヒドロフルフリル(THFMA)、サンエステルEG(商品名;三新化学工業株式会社製)やアクリエステルED(商品名;三菱ケミカル株式会社製)の如きジメタクリル酸エチレングリコール(EDMA)、アクリエステルBD(商品名;三菱ケミカル株式会社製)の如きジメタクリル酸1,3−ブチレングリコール(BDMA)、サンエステルTMPMA(商品名;三新化学工業株式会社製)やアクリエステルTMP(商品名;三菱ケミカル株式会社製)やハイクロスM(商品名;精工化学株式会社製)の如きトリメタクリル酸トリメチロールプロパン(TMPMA)等、架橋反応関与しうる官能基を2以上有するメタクリル酸エステル;並びに、
ジアリルフタレート(DAP
などが挙げられる。

0048

この共架橋剤の添加量は、上記共重合体(A)100質量部に対して、1〜10質量部程度が適当である。
またこの態様のゴム組成物においては、過酸化物系架橋剤を用いた加硫の際にメタクリル酸エステルやタイク(商品名;三菱ケミカル株式会社製)の如きトリアリルイソシアヌレート(TAIC)、などを加硫助剤としてさらに添加してもよい。

0049

加硫助剤
本発明に係るゴム組成物に架橋剤(C)が含まれる場合、このゴム組成物は、上記共重合体(A)、共重合体(B)および架橋剤(C)のほかに、加硫助剤をさらに含んでいてもよい。

0050

加硫助剤の具体的例としては、酸化マグネシウム、亜鉛華(例えば、「META−Z102」(商品名;井上石灰工業株式会社製)や酸化亜鉛2種などの酸化亜鉛)などが挙げられる。その含有量は、通常、共重合体(A)100質量部に対して、1〜20質量部である。

0051

加工助剤
本発明に係るゴム組成物は、上記共重合体(A)、および共重合体(B)などのほかに、加工助剤をさらに含んでいてもよい。

0052

加工助剤としては、通常のゴムの加工に使用される化合物を使用することができる。具体的には、リシノール酸、ステアリン酸、パルチミン酸ラウリン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸の塩;リシノール酸、ステアリン酸、パルチミン酸、ラウリン酸等の高級脂肪酸のエステル類などが挙げられる。

0053

このような加工助剤は、通常、共重合体(A)100質量部に対して、10質量部以下、好ましくは5質量部以下の割合で用いられるが、要求される物性値に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。

0054

老化防止剤
本発明に係るゴム組成物から製造されたゴム製品は、さらに製品寿命を長くするために、老化防止剤を含有してもよい。また、老化防止剤としては、従来公知の老化防止剤、例えばアミン系老化防止剤フェノール系老化防止剤、イオウ系老化防止剤等が挙げられる。

0055

具体的には、フェニルブチルアミン、N,N−ジ−2−ナフチルp−フェニレンジアミン等の芳香族第2級アミン系老化防止剤ジブチルヒドロキシトルエンテトラキス−[メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニルプロピオネートメタン等のフェノール系老化防止剤;ビス[2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニルスルフィド等のチオエーテル系老化防止剤;ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル等のジチオカルバミン酸塩系老化防止剤;2−メルカプトベンゾイルイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール亜鉛塩ジラウリルチオジプロピオネートジステアリルチオジプロピオネート等のイオウ系老化防止剤等が挙げられる。

0056

これらの老化防止剤は、1種単独であるいは2種以上の組み合わせで用いることができ、このような老化防止剤の含有量は、共重合体(A)100質量部に対して、通常0.3〜10質量部、好ましくは0.5〜7.0質量部、さらに好ましくは0.7〜5.0質量部である。老化防止剤の含有量が上記範囲内であると、ゴム組成物の架橋時における加硫阻害を低減することができ、得られるゴム架橋体におけるブルームの発生を低減することができる。

0057

活性剤
本発明のゴム組成物は、必要に応じて、活性剤を1種単独あるいは2種以上含有していてもよい。活性剤の具体的な例としては、ジ−n−ブチルアミンジシクロヘキシルアミンモノエタノールアミン、「アクチングB」(商品名;吉冨製薬株式会社製)、「アクチングSL」(商品名;吉冨製薬株式会社製)などのアミン類ジエチレングリコールポリエチレングリコールレシチントリアリルトリメリテート脂肪族および芳香族カルボン酸亜鉛化合物(例えば、「Struktol activator 73」、「Struktol IB 531」および「StruktolFA541」(商品名;Schill & Seilacher社製))などのアミン系活性剤;「ZEONET ZP」(商品名;日本ゼオン株式会社製)などの過酸化亜鉛調整物オクタデシルトリメチルアンモニウムブロミド合成ハイドロタルサイト、特殊四級アンモニウム化合物(例えば、「アーカード2HF」(商品名;ライオンアクゾ株式会社製))などが挙げられる。
活性剤の含有量は、共重合体(A)100質量部に対して、0.2〜10質量部、好ましくは0.3〜5質量部、さらに好ましくは0.5〜4質量部である。

0058

ゲル化防止剤
本発明のゴム組成物は、必要に応じて、ゲル化防止剤を含んでいても良い。ゲル化防止剤としては、たとえば、ビス[3−(トリエトキシシリルプロピルテトラスルフィドなどが挙げられる。このビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]テトラスルフィドは、「Si69」(エボニック社製)などの市販品として入手可能である。

0059

ゲル化防止剤の含有量は、共重合体(A)100質量部に対して、0.1〜5質量部、好ましくは0.2〜2質量部、さらに好ましくは0.5〜1質量部である。
本発明のゴム組成物には、必要に応じてさらにその他の添加剤を含んでいても良い。その他の添加剤としては、耐熱安定剤、耐候安定剤帯電防止剤着色剤滑剤および増粘剤等が挙げられる。

0060

<ゴム組成物の製造方法>
本発明のゴム組成物は、上記所定質量部の共重合体(A)および共重合体(B)と、必要により配合される架橋剤(C)と、必要により配合される上記「その他の成分」とから、一般的なゴム配合物調製方法と同様の方法によって調製することができる。

0061

例えば、バンバリーミキサーニーダーインターミックスのようなインターナルミキサー類を用いて、上述した各成分を、好ましくは80〜190℃、より好ましくは80〜170℃の温度で、好ましくは2〜20分間、より好ましくは3〜10分間混練した後、オープンロールのようなロール類またはニーダーを用いて、ロール温度40〜80℃で3〜30分間混練した後、混練物押出し/分出しすることにより調製することができる。また、インターナルミキサー類での混練温度が低い場合には、加硫促進剤または加硫助剤などを同時に混練してもよい。また、上記インターナルミキサー類を用いた混練は、混練温度等によっては、インターナルミキサー類に代えてロール類を用いて行ってもよい。

0062

<ゴム架橋体>
本発明のゴム組成物は、ゴム架橋体の原料として用いることができる。本発明のゴム架橋体は、上述したゴム組成物を架橋してなる。本発明のゴム架橋体は、高い耐油性を有している。したがって、耐油性が求められる各分野のゴム製品として非常に有用である。

0063

ここで、本発明のゴム架橋体は、上述したゴム組成物を架橋することにより得ることができる。本発明の組成物から架橋体を製造するには、一般のゴムを加硫するときと同様に、未加硫のゴム組成物を上述したような方法で調製し、次に、このゴム組成物を意図する形状に成形した後に加硫を行えばよい。

0064

前記のようにして調製された未加硫のゴム組成物は、種々の成形法により成形、加硫することができるが、圧縮成形射出成形注入成形などの型成形により成形、加硫する場に最もその特性を発揮することができる。

0065

圧縮成形の場合、たとえば、予め量した未加硫のゴム組成物を型に入れ、型を閉じた後120〜270℃の温度で、30秒〜120分加熱することにより、目的とする架橋体が得られる。

0066

射出成形の場合、たとえば、リボン状あるいはペレット状のゴム組成物をスクリューにより予め設定した量だけポットに供給する。引き続き予備加熱されたゴム組成物をプランジャーにより金型内に1〜20秒で送り込む。ゴム組成物を射出した後120〜270℃の温度で、30秒〜120分加熱することにより、目的とする架橋体が得られる。

0067

注入成形の場合、たとえば、予め秤量したゴム組成物をポットに入れピストンにより金型内に1〜20秒で注入する。ゴム組成物を注入した後120〜270℃の温度で、30秒〜120分加熱することにより、目的とする架橋体が得られる。

0068

このようにして得られる本発明のゴム架橋体の用途としては、耐油性、特に、機械油および燃料に対する耐油性、が求められる各分野のゴム製品が挙げられる。
このようなゴム製品のうち特に好ましいものとして、ホースが挙げられる。すなわち、本発明のホースは、上記ゴム架橋体を含んでいる。本発明のホースは、特に、耐油性に優れる。この本発明のホースは、上記ゴム架橋体からなる単層ホースであっても良く、あるいは、上記ゴム架橋体からなる層を含む複層ホースであっても良い。

0069

ここで、本発明の好適な態様の1つにおいて、前記複層ホースは、上記ゴム架橋体からなる外層を含んでいる。また、前記複層ホースは、一般的な複層ホースと同様、前記外層の内側に内層をさらに有していてもよい。この場合、前記内層は、上記ゴム架橋体からなるものであっても良く、あるいは、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(HNBR)、アクリルゴムACM)、エチレンアクリレートゴム(AEM)、フッ素ゴムフッ素樹脂ポリアミド樹脂など、上記ゴム架橋体以外の材質からなるものであっても良い。このような複層ホースは、前記外層と前記内層とのみからなり且つ当該外層と当該内層とがこの順に積層してなるものであっても良く、あるいは、前記外層と、補強層中間ゴム層などのほかの層と、前記内層とをこの順でさらに含んでいても良い。
このような本発明のホースおよび本発明の積層ホースの用途として、例えば、水系ホース、エアーホース、自動車用のホース等が挙げられる。

0070

以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。各物性の測定方法は以下の通りである。
未加硫ゴム物性の評価>
ムーニー粘度(ML(1+4)125℃)
125℃におけるムーニー粘度(ML(1+4)125℃)は、JIS K6300に準拠して、ムーニー粘度計((株)島津製作所製SMV202型)を用いて、125℃の条件下で測定した。

0071

加硫ゴム物性の評価>
(引張破断点応力、引張破断点伸び)
ゴム架橋体からなるシートの引張破断点応力、引張破断点伸びを以下の方法で測定した。

0072

ゴム架橋体からなるシートを打抜いてJIS K 6251(2017年)に記載されている3号形ダンベル試験片を調製し、この試験片を用いてJIS K6251に規定される方法に従い、測定温度23℃、相対湿度50%、引張速度500mm/分の条件で引張り試験を行ない、伸び率が25%であるときの引張応力(25%モジュラス(M25))、伸び率が50%であるときの引張応力(50%モジュラス(M50))、伸び率が100%であるときの引張応力(100%モジュラス(M100))、伸び率が200%であるときの引張応力(200%モジュラス(M200))、伸び率が300%であるときの引張応力(300%モジュラス(M300))、引張破断点応力(TB)および引張破断点伸び(EB)を測定した。

0073

(架橋密度)
シート状試料を20mm×20mm×2mmのサイズに切り取った後、JIS K 6258(1993)に従い、トルエンに37℃×72時間浸漬して膨潤させ、Flory−Rehnerの式(B)により、有効網目鎖密度(架橋密度)を算出した。

0074

0075

式(B)中、ν(個/cm3)は有効網目鎖密度(架橋密度)であり、純ゴム1cm3中の有効網目鎖の数であり、VRは膨潤した架橋ゴム中の純ゴムの容積分率であり、V0は溶剤分子容であり、μはゴム−溶剤間の相互作用定数=0.49であり、Aはアボガドロ数である。

0076

(耐油性)
試験液としてIRM903を用い100℃の試験液中試料を72時間浸漬し、試験前体積(V1;cm3)及び試験後体積(V2;cm3)を測定し、以下の式から重量変化率を算出した。
ΔV(%)=(V2−V1)/V1

0077

<実施例、比較例で用いた成分について>
実施例及び比較例では、エチレン・プロピレン・非共役ポリエン共重合体およびエチレン・酢酸ビニル共重合体として下記のものを使用した:
EPDM:エチレン・プロピレン・ENB共重合体(商品名:三井EPT(商標) X−3042E(三井化学(株)製))、ML(1+4)100℃:37、エチレン含量:66質量%、ENB含量:4.7質量%、油展量:120phr。
EVA:エチレン・酢酸ビニル共重合体(商品名:エバフレックス(商標) EV45LX(三井化学・デュポンポリケミカル(株)製))、酢酸ビニル含量:46質量%、密度:980kg/m3、MFR(190℃、2.16kg荷重):2.5g/10分。

0078

[実施例1]
第一段階として、MIXTRON BB MIXER(神戸製鋼所社製、BB−4型容積2.95L、ローター4WH)を用いて、
共重合体(A)として上記EPDM220質量部(共重合体成分量として100質量部相当)と、
共重合体(B)として上記EVA 5質量部と、
補強材(D)として、FEFカーボンブラック(旭#60UG:旭カーボン(株)社製) 180質量部、SRFカーボンブラック(旭#50G:旭カーボン(株)社製) 60質量部、および、タルク(ミストロンベーパー:日本ミストロン(株)社製) 50質量部と、
加硫助剤として、亜鉛華(酸化亜鉛2種:ハクスイテック(株)社製) 5質量部と、
加工助剤として、ステアリン酸(ビーズステアリン酸つばき:日油(株)社製) 1質量部と、
活性剤として、ポリエチレングリコール(PEG#4000:日油(株)社製) 1質量部と、
シランカップリング剤(ゲル化防止剤)としてビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]テトラスルフィド(Si69:エボニック社製) 0.5質量部と
を混練し、配合物を得た。混練条件は、ローター回転数50rpm、フローティングウェイト圧力3kg/cm2、混練時間5分間で行い、混練排出温度は120℃であった。

0079

第一段階で得られた配合物の組成を表1に示す。ここで、EPDMの配合量につき、上段に示された値は、油展ゴムとしての全体量を表し、下段括弧つきの斜体で示された値は、共重合体成分量(すなわち、油展ゴムとしての全体量から当該油展ゴムに含まれるオイルの量を除いた残りの量)を表す。

0080

次に、第二段階として、第一段階で得られた配合物に8インチロールを用いて、
共架橋剤としてトリアリルイソシアヌレート(TAIC:三菱ケミカル(株)製) 2質量部と、
架橋剤(C)としてジクミルパーオキサイド(パークミルD−40:日油(株)社製;純度40%) 10.2質量部と
を加えて混練し、未架橋のゴム組成物を得た。混練条件は、ロール温度を前ロール/後ロール:50℃/50℃、ロール回転数を前ロール/後ロール:18rpm/15rpm、ロール間隙を2mmとして、混練時間8分間で分出した。未架橋のゴム組成物の組成を表1に示す。
得られた未架橋のゴム組成物の物性(未加硫ゴム物性)を、上記「未加硫ゴム物性の評価」に基づいて測定した。結果を表1に示す。

0081

さらにこの未架橋のゴム組成物を、プレス成形機を用いて180℃で10分間プレスすることにより架橋し、ゴム架橋体として厚み2mmのゴムシートを調製した。得られたゴムシートの物性(加硫ゴム物性)を、上記「加硫ゴム物性の評価」に基づいて、測定した。具体的には、得られたゴムシートのデュロメーター硬度、引張応力(M25,M50,M100,M200,M300)、破断点強度TB(MPa)、破断点伸びEB(%)、架橋密度、および、耐油性をそれぞれ測定した。結果を、下記表2に示す。

0082

[実施例2]
架橋剤(C)の量を17.0質量部に変更したことを除き、実施例1と同様に行った。
未架橋のゴム組成物の組成および未加硫ゴム物性を表1に示すとともに、加硫ゴム物性についての結果を表2に示す。

0083

[実施例3]
共重合体(B)の量を10質量部に変更したことを除き、実施例1と同様に行った。
未架橋のゴム組成物の組成および未加硫ゴム物性を表1に示すとともに、加硫ゴム物性についての結果を表2に示す。

0084

[実施例4]
共重合体(B)の量を10質量部に変更したことを除き、実施例2と同様に行った。
未架橋のゴム組成物の組成および未加硫ゴム物性を表1に示すとともに、加硫ゴム物性についての結果を表2に示す。

0085

[実施例5]
共重合体(B)の量を20質量部に変更したことを除き、実施例1と同様に行った。
未架橋のゴム組成物の組成および未加硫ゴム物性を表1に示すとともに、加硫ゴム物性についての結果を表2に示す。

0086

[実施例6]
共重合体(B)の量を20質量部に変更したことを除き、実施例2と同様に行った。
未架橋のゴム組成物の組成および未加硫ゴム物性を表1に示すとともに、加硫ゴム物性についての結果を表2に示す。

0087

[比較例1]
共重合体(B)を配合せず、架橋剤(C)の量を6.8質量部に変更したことを除き、実施例1と同様に行った。
未架橋のゴム組成物の組成および未加硫ゴム物性を表1に示すとともに、加硫ゴム物性についての結果を表2に示す。

0088

[比較例2]
共重合体(B)を配合しなかったことを除き、実施例1と同様に行った。
未架橋のゴム組成物の組成および未加硫ゴム物性を表1に示すとともに、加硫ゴム物性についての結果を表2に示す。

0089

実施例

0090

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